JP3156632B2 - 流体圧シリンダ及びフォークリフト - Google Patents

流体圧シリンダ及びフォークリフト

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JP3156632B2
JP3156632B2 JP12598197A JP12598197A JP3156632B2 JP 3156632 B2 JP3156632 B2 JP 3156632B2 JP 12598197 A JP12598197 A JP 12598197A JP 12598197 A JP12598197 A JP 12598197A JP 3156632 B2 JP3156632 B2 JP 3156632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体圧シリンダ及び
フォークリフトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】フォークリフトでは、マスト後方にリフ
トシリンダが配設されており、フォークの昇降はリフト
シリンダが駆動されることにより行われる。従来、所定
の高さの荷入れ位置に簡単にフォークを上昇させるた
め、操作レバーの操作によるフォークの昇降とは別に、
操作パネルの操作によりフォークを自動的に所定位置ま
で昇降させる自動揚高装置を備えたフォークリフトが提
案されている(例えば、特開平7−2496号公報)。
この装置では、リフトシリンダの駆動を制御する荷役コ
ントローラは、フォークの位置を揚高センサの検出信号
により把握して、フォークが目標位置に達するとリフト
シリンダの作動を停止させる。また、天井等の高さに制
限のある屋内作業において不用意なリフト操作でのマス
トによる天井等の破損を防止するため、フォークの位置
を揚高センサの検出信号により把握して、揚高が所定の
高さより高くなるのを規制する揚高規制機能を備えたフ
ォークリフトも実施されている。
【0003】また、フォークリフト等の産業車両では、
走行時の車両安定化を図るため、後輪を支持する車軸が
車体に対して揺動可能に取付けられている。しかし、フ
ォークリフトの運転状況によっては車軸の揺動を許容す
ることにより、走行安定性が却って低下する場合があ
る。この不都合を解消するため、特開昭58−1672
15号公報には、フォークの積荷の荷重が所定重量以上
になったことを検知する荷重検知手段と、フォークが所
定高さ以上に上昇したことを検知する揚高検知手段とを
備え、両検知手段が共に検知状態となる重荷重かつ高揚
高のときに、車軸を固定する技術が開示されている。こ
の場合は、車軸を固定するか否かの判断の基準となる揚
高は予め設定された単一の高さのため、積荷の荷重が重
い時を基準として設定する必要があり、車軸の固定が不
要な軽い積荷の場合にも車軸を固定することになり、前
輪のスリップが発生し易くなって走行性が悪くなるとい
う問題がある。この不都合を解消するため、本願出願人
は車軸を固定するか否かの判断の基準となる揚高を連続
的に変化させ、揚高と積荷の荷重あるいは他の条件との
組み合わせで車軸を固定するか否かの判断を行う産業車
両の揺動制御装置を発明した。この場合、揚高を連続的
に検出可能な揚高センサが必要になる。
【0004】従来、揚高センサにはリール式のものが使
用されている。リール式の揚高センサは、一端がフォー
クに接続されたワイヤと、そのワイヤが巻き掛けられる
リールと、リールの回転量を検出するための回転検出器
(ポテンショメータ)とを備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の揚高セ
ンサはワイヤが巻き掛けられたリールを装備することか
ら、センサとしては比較的大型であり、大きな設置スペ
ースを必要とするという問題がある。また、外部に露出
したワイヤが異物との接触により切断する虞がある。さ
らに、ポテンショメータの開口部から粉塵等が進入する
ため故障し易く、メンテナンスに手間が掛かるという問
題もある。特に海岸付近や食塩水を使用する環境下で作
業を行う場合、故障し易い。
【0006】さらに、フォークリフトに限らず、シリン
ダにより移動(駆動)される移動体を備えた高所作業
車、バックホー車等の産業車両においては、移動体の位
置や移動速度を簡単に検出できれば、種々の制御を容易
に行うことができる。しかし、従来のセンサは移動体や
シリンダの外周部に配設されるため、設置箇所の確保が
難しいとともに、センサが障害物に接触して破損する虞
がある。
【0007】本願出願人は前記の問題を解消するため、
超音波センサを備えた流体圧シリンダを発明した。超音
波センサは、ピストン又はシリンダチューブ内でピスト
ンと一体に移動する反射部に向かって超音波を送信する
とともにピストン又は前記反射部で反射した反射波を受
信してそれに対応した電気信号を出力する。
【0008】超音波は超音波センサからピストン側に向
かって拡がるように進行する。従って、超音波を反射す
るピストン又は反射部の反射面が平面であると、図7に
示すように、ピストン60の反射面60aの外周寄りで
反射した超音波は、超音波センサ61に向かう方向に進
行せずシリンダ62の内壁面に向かうように進行する。
従って、反射面60aで反射して直接超音波センサ61
に戻ってくる反射波の割合が少なくなり、送信波の強度
が同じ場合には反射波に基づく超音波センサ61の出力
信号が弱くなる。その結果、長距離の検出精度が低下す
る。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は流体圧シリンダに装備さ
れた超音波センサによる検出精度を高めることができる
流体圧シリンダを提供することにある。また、第2の目
的は、その流体圧シリンダをリフトシリンダとして装備
したフォークリフトを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の発明では、ピストン又はシリ
ンダチューブ内でピストンと一体に移動する反射部に向
かって超音波を送信するとともにピストン又は前記反射
部で反射した反射波を受信してそれに対応した電気信号
を出力する超音波センサを装備し、前記ピストン又は前
記反射部の反射面を、前記超音波センサに向かう反射波
の割合を高めるような凹状にした。
【0011】なお、「ピストン又は反射部に向かって超
音波を送信する」とは、超音波の直進経路がピストン又
は反射部に向かう場合のみを意味するのではなく、超音
波センサから送信された超音波が反射部材で反射された
後、ピストン又は反射部に向かう場合をも含む。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記反射面は一定の曲率の凹面に形
成されている。請求項3に記載の発明では、請求項2に
記載の発明において、前記反射面の曲率半径は、反射面
が前記超音波センサの測長レンジの中の長距離側と対応
する位置に配置された状態における超音波センサとの距
離に設定されている。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記反射面は円錐台状に形成された
凹部の内面により形成されている。請求項5に記載の発
明では、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発
明において、作動流体を油圧油とした。
【0014】第2の目的を達成するため、請求項5に記
載の発明のフォークリフトは、請求項6に記載の流体圧
シリンダをリフトシリンダとして備えた。従って、請求
項1に記載の発明では、流体圧シリンダに装備された超
音波センサから送信された超音波は、ピストン又はピス
トンと一体に移動する反射部で反射される。反射波は超
音波センサで受信され、超音波センサから反射波の強度
に対応した電気信号が出力される。超音波センサから送
信された超音波は、凹状の反射面で反射されるため、反
射面が平面の場合に比較して超音波センサに向かう反射
波の割合が高くなる。
【0015】請求項2に記載の発明では、前記反射面は
一定の曲率の凹面に形成されているため、反射面で反射
して超音波センサに向かう反射波の割合が高くなる。請
求項3に記載の発明では、反射面の曲率半径が、反射面
が超音波センサの測長レンジの中の長距離側と対応する
位置に配置された状態における超音波センサとの距離に
設定されている。従って、超音波センサからの距離が長
くなって反射波の強度が弱くなる位置に反射面が配置さ
れたときに、反射波の大部分が超音波センサに向かって
進行し、超音波センサからの出力信号の強度低下が抑制
される。
【0016】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記反射面は円錐台状に形成された
凹部の内面により形成されている。従って、反射面の加
工が球面加工に比較して容易となる。
【0017】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれか一項に記載の発明において、作動流体
が油圧油のため、気体(例えば空気)を作動流体とした
場合より駆動力の大きな流体圧シリンダが容易に得られ
る。また、超音波の伝達効率が良く、即ち超音波の減衰
が小さくなり、ピストン又は前記反射部までの距離の測
定条件が安定する。
【0018】請求項6に記載の発明のフォークリフト
は、フォークの位置を連続的に簡単に検出できるため、
フォークの位置(揚高)検出を必要とする停止位置制御
等が容易となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を具体化した第1の
実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0020】図3に示すように、産業車両としてのフォ
ークリフト1の車体2の前部には、左右一対のマスト3
が設けられている。マスト3はアウタマスト3aと、そ
の内側に昇降可能に装備されたインナマスト3bとから
なり、インナマスト3bの内側には移動体としてのフォ
ーク4aを備えたリフトブラケット4が昇降可能に支持
されている。各マスト3の後方には流体圧シリンダとし
てのリフトシリンダ5が配設されており、そのピストン
ロッド6の先端がインナマスト3bの上部に連結されて
いる。インナマスト3bの上部にはチェーンホイール
(図示せず)が支承され、該チェーンホイールには一端
がリフトブラケット4に、他端がリフトシリンダ5の上
部にそれぞれ連結されたチェーン(図示せず)が掛装さ
れている。そして、運転室Rに設けられたリフトレバー
(荷役レバー)7の操作により、リフトシリンダ5が伸
縮駆動されることにより、フォーク4aがリフトブラケ
ット4と共にマスト3に沿って昇降するようになってい
る。流体圧シリンダには動力の媒体(作動流体)として
油圧油を使用する油圧シリンダが使用されている。
【0021】図1に示すように、リフトシリンダ5には
単動シリンダが使用され、円筒状のシリンダチューブ
8、シリンダヘッド(ヘッドカバー)としてのボトムブ
ロック9、ロッドカバー10、ピストンロッド6及びピ
ストンロッド6と一体移動可能に形成されたピストン1
1を備え、ボトムブロック9側が下になる状態で使用さ
れる。ボトムブロック9はシリンダチューブ8に溶接固
定され、ロッドカバー10はシリンダチューブ8に螺合
固定されている。ピストンロッド6はロッドカバー10
の挿通口10aを貫通してシリンダチューブ8内に挿通
されており、挿通口10aにはシール部材12が介装さ
れている。また、シリンダチューブ8の先端外周面とロ
ッドカバー10の内面との間にはOリング(オーリン
グ)13が介装されている。シリンダチューブ8の上端
内周側にはピストンロッド6の突出を規制する略円筒状
の規制部材14が嵌挿されており、この規制部材14の
下面にピストン11が当接する位置がピストン11の上
死点となる。
【0022】シリンダチューブ8には規制部材14の近
傍に排気口15が形成されている。排気口15にはオー
バーフローパイプ16が固定されており、ピストンロッ
ド6の突出移動時(上昇移動時)にピストン11により
圧縮される空気はこのオーバーフローパイプ16を介し
てホース17へ排気される。
【0023】ピストン11のボトムブロック9と対向す
る側には、後記する超音波センサ19から送信された超
音波を反射する反射面18aが形成されている。反射面
18aはボトムブロック9の上側に形成された規制面9
aと当接するピストン11の端面(下面)より突出する
ように形成された突部18に設けられている。反射面1
8aは反射後、超音波センサ19に向かう反射波の割合
を高めるような凹状に形成されている。反射面18aは
一定の曲率の凹面(球面の一部を構成する凹面)に形成
されている。反射面18aの曲率半径は、反射面18a
が前記超音波センサの測長レンジの中の長距離側と対応
する位置に配置された状態における超音波センサ19と
の距離に設定されている。この実施の形態では反射面1
8aの曲率半径は、ピストン11が上死点に配置された
状態における超音波センサ19と反射面18aとの距離
に設定されている。
【0024】ボトムブロック9には超音波センサ19を
収容する室20が形成されるとともに、リフトシリンダ
5への油圧油の供給、排出を行うポート21が、室20
を側方に開放する状態で形成されている。ポート21は
管路22を介して制御弁23に連結され、制御弁23は
管路25aを介してオイルポンプ24に、管路25bを
介してオイルタンク26にそれぞれ連結されている。ま
た、室20内には油圧油の温度を検出する温度検出手段
としての温度センサ27が配設されている。なお、管路
22はフローレギュレータバルブ(図示せず)を介して
ポート21に連結されている。
【0025】制御弁23はリフトレバー7の操作によ
り、上昇操作位置、中立位置、下降操作位置の3位置に
切換操作可能になっている。制御弁23は、リフトレバ
ー7が中立位置に配置された状態では、管路22と両管
路25a,25bとの連通を遮断して、リフトシリンダ
5内の油圧油の移動を阻止する状態に保持するようにな
っている。また、制御弁23は、リフトレバー7が上昇
操作位置に配置された状態では、管路22と管路25a
とを連通させてリフトシリンダ5を伸長させ、リフトレ
バー7が下降操作位置に配置された状態では、管路22
と管路25bとを連通させてリフトシリンダ5を収縮さ
せるようになっている。
【0026】図1及び図2に示すように、超音波センサ
19は送信側がピストン11と対向するようにボトムブ
ロック9に固定されている。超音波センサ19はセンサ
振動子28と、センサ振動子28を支持するケース29
と、センサ振動子28を覆うキャップ30とを備えてい
る。センサ振動子は一般に超音波トランスデューサと呼
ばれ、電気信号により振動して超音波を送信(送波)す
るとともに、検出対象物体から反射した超音波を受信
(受波)して電気信号に変換する作用をなす。センサ振
動子28はキャップ30に接着剤で貼り付けられてい
る。キャップ30はケース29に圧入固定され、キャッ
プ30の端部内周面とケース29の外周面との間にはO
リング31aが介装されている。センサ振動子28には
キャップ30と反対側の面(背面)にバッキング材(吸
音材)32が設けられている。ケース29には雄ねじ部
29aが形成され、その雄ねじ部29aがボトムブロッ
ク9の底壁に形成された取付け孔9bに螺合された状態
でボトムブロック9に固定されている。ボトムブロック
9とケース29との間にはOリング31bが介装されて
いる。即ち、この実施の形態では超音波センサ19はリ
フトシリンダ5に内蔵された状態で装備されている。
【0027】キャップ30の材質は特に限定されない
が、キャップ30の材質と厚みで周波数のマッチング
(音響インピーダンス)の良し悪しが変わるため、材質
に応じて適正な厚みに設定される。金属としては加工性
や強度等の観点から鉄やアルミニウムが好ましい。この
実施の形態では金属製のキャップ30が使用され、その
材質としてアルミニウムが使用されている。また、ケー
ス29も金属製である。
【0028】超音波センサ19は送受信回路33に電気
的に接続されている。送受信回路33は制御装置34と
電気的に接続されている。送受信回路33は超音波発振
器(図示せず)を備えており、制御装置34からの制御
信号に基づいて、所定周波数の超音波送信信号を超音波
センサ19に送信(出力)する。また、送受信回路33
は増幅器及び検波器(いずれも図示せず)を備え、超音
波センサ19から出力されたアナログ電気信号を増幅す
るとともにパルス信号に変換して制御装置34に出力す
るようになっている。
【0029】制御装置34は制御手段及び演算手段とし
てのCPU(中央処理装置)35と、超音波送信信号を
出力してからその反射波を受信するまでの時間を計測す
る計時手段としてのカウンタ36と、制御プログラム及
びフォークの位置の演算に必要なデータ等を記憶した記
憶装置37とを備えている。記憶装置37には前記デー
タとして例えば油圧油の温度と音速の関係を示す関係式
又はマップが記憶されている。記憶装置37には温度セ
ンサ27の検出温度と音速との関係を予め試験的に求め
た結果に基づいたデータが記憶されている。制御装置3
4は超音波センサ19及び送受信回路33とともにフォ
ークの位置検出装置(揚高検出装置)を構成する。
【0030】温度センサ27は制御装置34に電気的に
接続され、CPU35は温度センサ27の検出信号に基
づいてリフトシリンダ5内の油圧油の温度を演算する。
CPU35は超音波の送信時からその反射波の受信時ま
での時間tと、油圧油中の音速cとに基づいて超音波セ
ンサ19からピストン11の反射面18aまでの距離L
を演算する。そして、その値からフォーク4aの位置を
演算する。なお、前記時間tは(1)式で表される。
【0031】t=2L/c…(1) 次に前記のように構成された装置の作用を説明する。リ
フトレバー7が中立位置に配置された状態では、管路2
2は両管路25a,25bとの連通が遮断された状態に
あり、管路22を介した油圧油の供給、排出のいずれも
行われず、ピストンロッド6は停止状態に保持される。
【0032】リフトレバー7が上昇位置に操作される
と、制御弁23が管路22と管路25aとを連通させる
供給位置に切り換えられ、オイルポンプ24から吐出さ
れた油圧油が管路22を介してリフトシリンダ5内に供
給される。その結果、リフトシリンダ5内に供給された
油圧油によりピストン11とともにピストンロッド6が
押し上げられて、フォーク4aが上昇する。
【0033】一方、リフトレバー7が下降位置に操作さ
れると、制御弁23が管路22と管路25bとを連通さ
せる排出位置に切り換えられる。その結果、ピストン1
1に作用する油圧油の圧力よりピストンロッド6の自重
及びフォークの自重等による圧力が大きくなり、ピスト
ンロッド6がピストン11とともに下降してシリンダチ
ューブ8内の油圧油が排出される。このときフローレギ
ュレータバルブの作用により、フォーク4a上の荷の有
無等の負荷の違いに拘わらずピストンロッド6の下降速
度がほぼ一定に保持される。
【0034】CPU35はフォーク4aの位置を検出す
る場合、超音波の往復に必要な最大時間より大きな所定
時間間隔で測定要求信号を送受信回路33に出力する。
送受信回路33は測定要求信号に基づいて超音波センサ
19に所定周波数の電気信号を出力し、それに対応して
超音波センサ19から所定周波数の超音波が出力され
る。超音波センサ19から出力された超音波は、油圧油
中を進む。そして、反射面18aで反射した反射波(エ
コー)が超音波センサ19に到達すると、超音波センサ
19は受信した超音波に対応した電気信号を送受信回路
33に出力する。送受信回路33は超音波センサ19か
ら入力したアナログ信号を増幅するとともに、パルス信
号に変換して制御装置34に出力する。
【0035】油圧油中の音速は約1400m/sec であ
り、フォーク4aが最高揚高位置に配置されたときの超
音波センサ19からピストン11の反射面18aまでの
距離Lは1.5m程度であるため、超音波の往復に必要
な最大時間は2.2msec 程度となる。従って、連続的
にフォーク4aの位置を検出する場合、この時間より大
きな間隔で測定要求信号が出力される。また、超音波発
振器から出力される周波数は、油圧油の種類、超音波セ
ンサ19の種類などにより適宜設定され、例えば0.1
〜5MHz(メガヘルツ)程度の値が使用される。
【0036】CPU35は測定要求信号を送受信回路3
3に出力した時点からの経過時間をカウンタ36で計測
し、送受信回路33から前記パルス信号を入力した時点
で計測を終了する。CPU35はカウンタ36のカウン
ト値により、超音波の送信時から反射波の受信時までの
時間tを演算する。また、CPU35は温度センサ27
の検出信号から油圧油の温度を演算し、その温度におけ
る音速cを記憶装置37に記憶されたデータに基づいて
演算する。次にCPU35は前記時間tと音速cとに基
づいて超音波センサ19から反射面18aまでの距離L
を(2)式から演算する。
【0037】L=ct/2…(2) そして、CPU35は記憶装置37に記憶されている前
記距離Lと、フォーク4aの位置(揚高)Hとの関係式
からフォーク4aの位置Hを演算する。得られたフォー
ク4aの位置データは、例えばフォークリフト1の揺動
規制制御に使用される。
【0038】超音波センサ19からピストン11に向か
って送信され、反射面18aで反射して超音波センサ1
9に戻る超音波の強度の減衰が少ない方が、検出精度は
高くなる。超音波は進行する距離が大きくなるほど減衰
が大きくなる。しかし、この実施の形態では反射面18
aの曲率半径が、ピストン11が上死点に配置された状
態における超音波センサ19と反射面18aとの距離に
設定されている。従って、ピストン11が超音波センサ
19から最も離れた位置に配置された状態において、反
射面18aからの反射波は超音波センサ19に向かって
進行するように反射する。その結果、反射面18aが平
面の場合に比較して超音波センサ19に向かう反射波の
割合が高くなり、超音波センサ19の出力電圧が大きく
なって、検出精度が向上する。
【0039】センサ振動子28の振動により超音波はピ
ストン11と対向する側だけでなく反対側にも出力され
る。ピストン11と反対側への超音波の出力を放置する
と、その反射波がノイズとなってフォーク4aの位置検
出精度が低下する。しかし、センサ振動子28からピス
トン11と反対側に出力された超音波は、センサ振動子
28の背面に設けられたバッキング材32に吸収され
る。従って、超音波センサ19から送受信回路33への
出力信号にノイズが少なくなり、位置検出精度が向上す
る。
【0040】超音波センサ19をリフトシリンダ5の外
部に設け、フォーク4aと一体的に昇降する反射部材に
向けて超音波を送信する構成とした場合、反射部材から
の反射波以外に外乱としての超音波が直接超音波センサ
19に入力し易い。また、超音波センサ19と反射部材
との間に障害物が進入して送信された超音波あるいは反
射波が遮られて誤検出や検出不能となる虞もある。しか
し、シリンダチューブ8内を進行するように超音波セン
サ19が装備された場合は、リフトシリンダ5の外部か
ら超音波センサ19に向かう超音波が存在しても、リフ
トシリンダ5で殆どが反射してしまう。その結果、外部
の超音波が外乱として作用する可能性が殆どない。ま
た、超音波センサ19から送信された超音波あるいは反
射波が遮られて誤検出や検出不能となる虞がない。
【0041】また、超音波センサ19がリフトシリンダ
5に内蔵されているため、海岸付近や食塩水を使用する
等の悪環境下においても、超音波センサ19がその雰囲
気に晒されるのが確実に回避され、使用環境の影響を受
け難い。
【0042】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) 流体圧シリンダ(リフトシリンダ5)にピスト
ン側の室20内に送信されてピストン11で反射した反
射波を使用してピストン11の位置を検出する超音波セ
ンサ19が設けられている。従って、外乱の影響を受け
難く、超音波センサ19の検出信号に基づいてピストン
11の位置、即ち流体圧シリンダにより駆動される移動
体(フォーク4a)の位置を連続的に正確に検出でき
る。
【0043】(ロ) 超音波センサ19から送信された
超音波は、凹状の反射面18aで反射するため、反射面
18aが平面の場合に比較して超音波センサ19に向か
う反射波の割合が高くなる。その結果、反射面18aが
平面の場合に比較して、検出精度が向上する。
【0044】(ハ) 反射面18aの曲率半径が、反射
面18aが超音波センサ19の測長レンジの中の長距離
側と対応する位置に配置された状態における超音波セン
サ19との距離に設定されている。従って、超音波セン
サ19からの距離が長くなって反射波の強度が弱くなる
位置に反射面18aが配置されたときに、反射波の大部
分が超音波センサ19に向かって進行し、超音波センサ
19からの出力信号の強度低下が抑制される。その結
果、検出精度が向上する。
【0045】(ニ) 反射面18aの曲率半径が、ピス
トン11が上死点に配置された状態における超音波セン
サ19と反射面18aとの距離に設定されている。従っ
て、超音波センサ19に戻る超音波の強度の減衰が最も
大きくなる位置にピストン11が配置された状態におい
て、反射面18aからの反射波のほとんどが超音波セン
サ19に向かって進行するように反射する。その結果、
超音波センサ19に戻る反射波の減衰が最も大きくなる
位置においても検出精度が向上する。
【0046】(ホ) ピストン11に反射面18aが形
成されるため、反射部材を別に設ける必要がない。 (ヘ) 超音波センサ19がリフトシリンダ5に内蔵さ
れているため、障害物と接触して破損する虞がなく、セ
ンサの取付けスペースの確保の心配が不要となる。ま
た、使用環境の影響を受け難く、悪環境下で作業を行う
場合にも信頼性が向上する。
【0047】(ト) 超音波センサ19から送信される
超音波の伝達媒体が油圧油のため、空気を媒体とした場
合に比較して超音波の伝達効率が良く、即ち超音波の減
衰が小さくなり、測定条件が安定する。
【0048】(チ) CPU35は油圧油の温度を検出
するとともに、温度補正を行った油圧油中の音速値を使
用して超音波センサ19からピストン11までの距離を
演算するため、フォーク4aの位置検出精度が高くな
る。
【0049】(リ) 温度センサ27で検出した室20
内の温度に基づいて音速の温度補正を行う場合、室20
内の温度とシリンダチューブ8内の油圧油中の音速デー
タを試験で求めた結果に基づいた補正データを使用す
る。従って、超音波の進行経路でない箇所の検出温度を
使用しても補正が良好に行われる。
【0050】(ヌ) 温度センサ27が室20内に設け
られているため、温度センサ27の取付け位置の確保が
容易となる。 (ル) センサ振動子28の背面にバッキング材32が
設けられているため、超音波センサ19から送受信回路
33への出力信号にノイズが少なくなる。
【0051】(ヲ) 超音波センサ19は送信される超
音波がピストン11に向かって直進する位置に取り付け
られているため、送信された超音波の進路を反射板等で
反射させて目的対象(ピストン11)へ向ける場合に比
較して減衰が少なくなる。その結果、検出精度が向上す
る。
【0052】(ワ) フォークリフト1のリフトシリン
ダ5に超音波センサ19が装備され、フォーク4aの位
置がリフトシリンダ5に装備された超音波センサ19を
使用して検出される。従って、従来技術で使用されてい
たリール式センサ等と異なり、センサが小型化されて障
害物と接触して破損する虞がなく、センサの取付けスペ
ースの確保の心配が不要となる。また、信頼性がより向
上する。
【0053】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4に従って説明する。この実施の形態ではピスト
ン11に形成された反射面の形状が前記実施の形態と異
なっており、その他の構成は同じである。前記実施の形
態と同一部分は同一符号を付して詳しい説明は省略す
る。
【0054】反射面38aは円錐台状に形成された凹部
38の内面により形成されている。即ち、反射面38a
は中央部が平面でその周囲にボトムブロック9側に向か
って拡径となるテーパ面が配置された形状に形成されて
いる。テーパ面とシリンダチューブ8の軸心方向とのな
す角度θの値は、ピストン11のストロークによって適
宜設定される。
【0055】この実施の形態においても、反射面が平面
であると反射波がシリンダチューブ8の内壁面に向かう
ように進行する反射面38aの外周寄りにおいて、反射
した反射波が、超音波センサ19に向かうように進行す
る。従って、反射面38aで反射して直接超音波センサ
19に戻ってくる反射波の割合が多くなり、送信波の強
度が同じ場合には反射波に基づく超音波センサ19の出
力信号が強くなる。その結果、検出精度が向上する。
【0056】この実施の形態においても前記実施の形態
の(イ)、(ロ)、(ホ)〜(ワ)と同様の効果を有す
る。また、この実施の形態では反射面38aの加工が球
面加工を必要とする前記実施の形態より簡単になる。
【0057】なお、実施の形態は前記の各実施の形態に
限定されるものではなく、例えば次のように変更しても
よい。 ○ 超音波センサ19を超音波の送信方向がリフトシリ
ンダ5の軸心方向となるように設ける代わりに、図5に
示すように、超音波センサ19をリフトシリンダ5の軸
心方向と直交する方向に超音波を送信する状態に設け
る。また、超音波の進行方向を変更する反射部材39を
設ける。超音波センサ19からは、超音波がリフトシリ
ンダ5の長手方向と直交する方向に送信されるが、反射
部材39で反射してその進行方向が90°変更され、ピ
ストン11に向かう状態となる。そして、ピストン11
の反射面18aで反射した反射波は反射部材39に向か
ってリフトシリンダ5の長手方向に沿って進行するとと
もに反射部材39で反射し、超音波センサ19に受信さ
れる。この場合、リフトシリンダ5がフォークリフト1
に組み付けられた状態でも、超音波センサ19の取り外
しが容易なため、超音波センサ19のメンテナンスが容
易となる。なお、図中40はフローレギュレータであ
る。 ○ 反射面は曲率が一定の凹面や、円錐台状に形成され
た凹部38の内面と対応する形状に限らず、超音波セン
サ19に向かう反射波の割合を高めるような凹状であれ
ばよい。例えば、凹部38の形状を円錐台状に代えて、
多角錐台状にする。多角錐台は正多角錐台が好ましく、
角数が多い方が好ましい。また、多角錐台の先端を平面
に代えて凹面とした形状としてもよい。いずれの場合
も、反射面が平面の場合に比較して、超音波センサ19
に向かう反射波の割合が高くなり、反射面18aが平面
の場合に比較して、検出精度が向上する。 ○ ピストン11のストロークが大きな場合、1個の超
音波センサ19でピストン11の移動領域の全ての範囲
において、正確にピストン11の位置を検出するのは難
しい。超音波センサ19で位置検出を行う場合、ピスト
ン11が超音波センサ19に近い側を移動するときの所
定範囲、超音波センサ19から遠い側を移動するときの
所定範囲、あるいはピストン11のストロークの中間領
域における所定範囲を正確に測定したいという要求もあ
る。このような場合、超音波センサ19としてその測長
レンジが前記所定範囲に対応するものを使用する。そし
て、曲率が一定の反射面18aを設ける場合、その曲率
半径を反射面18aが超音波センサ19の測長レンジの
中の長距離側の所定位置と対応する位置に配置された状
態における超音波センサ19と反射面18aとの距離に
設定する。この所定位置はピストン11が上死点に配置
された状態における超音波センサ19と反射面18aと
の距離に一致する場合もある。
【0058】この場合、超音波センサ19の測長レンジ
の中で反射波が減衰し易い超音波センサ19から遠い側
(長距離側)において反射面18aで反射した反射波の
大部分が超音波センサ19に向かって進むため、超音波
センサ19からの出力信号の強度低下が抑制される。そ
の結果、検出精度が向上する。 ○ 反射面18a,38aをピストン11に直接形成す
る代わりに、ピストン11と一体に移動する反射部とし
て、ピストン11と別に形成した反射部をピストン11
に固定する。例えば、図6に示すようにピストン11と
別に形成した反射部としての反射部材41をピストン1
1に取り付ける。反射部材41には反射面18aが形成
され、反射面18aと反対側に雌ねじ部41aが形成さ
れている。そして、雌ねじ部41aがピストン11に形
成された雄ねじ部11aに螺合されることにより、反射
部材41がピストン11に固定されている。曲率が一定
の反射面18aに代えて、第2の実施の形態のような反
射面38aを形成したり、多角錐台形状の凹部の内面で
反射面を構成してもよい。
【0059】この場合、反射面18aの加工精度を高め
ることが容易になる。なぜならば、ピストン11に反射
面18a,38aを一体に形成する場合は、ピストン1
1の材質や大きさなどが加工のし易さに影響するが、ピ
ストン11と別に形成した反射部材41に形成する場合
は、材質の自由度が増す。また、例えばメッキや蒸着等
による薄膜形成等の表面処理を行う場合に、不要な箇所
にメッキ層や薄膜が形成されるのを防止するのが容易と
なる。反射部材41の材質としてセラミックを使用する
のも容易となる。 ○ 超音波センサ19として超音波の送受信を一つのデ
バイスで行う構成に代えて、送信用デバイスと受信用デ
バイスとが別に構成された構成のものを使用してもよ
い。 ○ 温度センサ27の取付け位置を室20以外の位置に
してもよい。例えば、ピストン11と一体移動可能に設
けたり、シリンダチューブ8に埋設してもよい。また、
温度センサ27を複数箇所に設けてそれらの検出値に基
づいて音速の温度補正を行ってもよい。温度センサ27
を複数設けた場合は補正精度が向上し、ピストン11の
位置検出精度が向上する。 ○ 温度センサ27を設けずに、温度補正を行う構成と
してもよい。例えば、フォーク4aが最下降位置あるい
は最上昇位置に配置された状態、即ちフォーク4aの位
置が予め分かっている状態でピストン11の位置測定を
行う。そして、そのときの超音波の往復時間(エコーバ
ックタイムt)とピストン11の底面までの距離Lから
音速cを演算し、その音速cをその後の位置演算に使用
する。音速cの演算を適宜行うことにより、位置検出精
度が向上する。この場合、温度センサ27がなくても実
質的に温度補正が可能となる。 ○ 油圧油の温度変化が少なく、位置データの精度がさ
ほど要求されない使用条件の場合は、温度補正を省略し
てもよい。 ○ フォーク4a及びピストン11の位置データを揺動
規制制御に限らず、揚高規制制御や自動揚高停止制御等
の他の制御に使用してもよい。これらの場合、制御弁2
3は手動操作弁に代えて電磁弁が使用される。 ○ フォーク4aの昇降に伴う振動等がリフトシリンダ
5及びケース29を介してセンサ振動子28にノイズと
して入力されるのを防止するため、ケース29の内部に
ダンピング材を設ける。ダンピング材としては例えばウ
レタンゴム、ブチルゴム等が使用される。この場合は、
超音波センサ19が外乱の影響をより受け難くなり、位
置検出精度が向上する。 ○ リフトシリンダ5を単動式シリンダに代えて復動式
シリンダで構成してもよい。また、フォークリフト1の
リフトシリンダ5に限らず、ティルトシリンダ、サイド
シフトシリンダあるいはパワーステアリング用シリンダ
等の油圧シリンダに適用してもよい。 ○ 超音波センサ19は送信された超音波がシリンダチ
ューブ8内をピストン11に向かって進む状態で装備さ
れればよく、室20内に配置された状態に限らず、例え
ばボトムブロック9の室20の外側に収容部を形成す
る。そして、収容部の壁面のピストン11と対向する位
置にセンサ振動子28を固着してもよい。センサ振動子
28が固着される区画壁の厚さはセンサ振動子28が振
動する際に共振し易い厚さに設定される。この場合、室
20の密閉性に影響を与えず、超音波センサ19の取付
けのために作動流体が室20の外へ漏洩するのを防止す
るためのシール性を確保するのが容易になる。 ○ フォークリフトに限らず、シリンダ(油圧シリン
ダ)により移動される移動体を備えた高所作業車、バッ
クホー車及びコンクリートポンプ車等の産業車両に使用
される油圧シリンダに適用してもよい。この場合、高所
作業車、バックホー車等の産業車両においても、種々の
制御を容易に行うことが可能になる。また、産業車両に
限らず、他の車両や、車両に装備される以外の油圧装
置、例えばロボット等の産業機器に使用される油圧シリ
ンダに適用してもよい。 ○ 油圧シリンダに限らず空圧シリンダなど他の流体圧
シリンダに適用してもよい。 ○ フローレギュレータバルブを省略してもよい。
【0060】なお、本明細書で言う「フォークリフト」
とは、荷役用アタッチメントとしてフォーク4a以外の
アタッチメント、例えばロール紙の運搬に使用するロー
ルクランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使用するブ
ロッククランプ、コイル状に巻かれたワイヤ及びケーブ
ル等コイル状あるいは円筒状の荷の運搬に使用するラム
等を装備したものを含む。
【0061】前記各実施の形態から把握できる請求項記
載以外の技術思想(発明)について、以下にその効果と
ともに記載する。 (1) 請求項3に記載の発明において、前記超音波セ
ンサはその適正測長レンジが、ピストンのストロークの
中間部分の所定範囲に対応するものである。この場合、
正確な位置測定を必要とする領域がピストンのストロー
クの中間部分にあるとき、超音波センサから送信された
超音波の反射波がより効率良く超音波センサまで戻り、
検出精度が向上する。
【0062】(2) 請求項2に記載の発明において、
前記反射面の曲率半径は、ピストンが上死点又はその近
傍に配置された状態における、反射面と前記超音波セン
サとの距離に設定されている。この場合、反射面が平面
の場合に比較して、超音波センサから送信された超音波
の減衰が大きな長距離においても反射波が効率良く超音
波センサまで戻り、検出精度が向上する。
【0063】(3) 請求項1〜請求項6のいずれか一
項に記載の発明において、前記反射面はピストンに固定
された反射部に形成されている。この場合、反射面がピ
ストンに直接形成される場合に比較して反射面の加工が
容易になる。
【0064】(4) 請求項1〜請求項6のいずれか一
項に記載の発明において、超音波センサは送信される超
音波がピストン又は前記反射部に向かって直進する位置
に取り付けられている。この場合、送信された超音波の
進路を反射部材で反射させてピストン又は反射部へ向け
る場合に比較して減衰が少なくなる。
【0065】(5) 請求項1〜請求項6のいずれか一
項に記載の発明において、超音波センサは送信される超
音波がシリンダチューブの中心軸と直交する方向に向か
って直進する位置に取り付けられ、送信された超音波の
進路をピストン又は反射部へ向ける反射部材をシリンダ
内に備えている。この場合、超音波センサをシリンダの
側面から取り外すことが容易になり、流体圧シリンダの
配設位置がシリンダヘッドの端面側に殆ど余裕のない状
態であっても、超音波センサのメンテナンスが容易とな
る。 (6) 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の流体圧
シリンダは、油圧油の温度検出手段を備えている。この
場合、温度検出手段の検出信号に基づいて油圧油中の音
速の温度補正が容易になる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項6
に記載の発明によれば、超音波センサの検出信号に基づ
いてピストンの位置、即ち流体圧シリンダにより駆動さ
れる移動体の位置を連続的に正確に検出できるととも
に、超音波センサによる検出精度を高めることができ
る。
【0067】請求項2に記載の発明によれば、前記反射
面は一定の曲率の凹面に形成されているため、反射面で
反射して超音波センサに向かう反射波の割合が高くな
る。請求項3に記載の発明によれば、超音波センサから
の距離が長くなって反射波の強度が弱くなる位置に反射
面が配置されたときに、反射波の大部分が超音波センサ
に向かって進行し、超音波センサからの出力信号の強度
低下が抑制される。
【0068】請求項4に記載の発明によれば、反射面の
加工が球面加工に比較して容易となる。請求項5に記載
の発明によれば、超音波センサから送信される超音波の
伝達媒体が油圧油のため、空気を媒体とした場合に比較
して超音波の伝達効率が良く測定条件が安定する。
【0069】請求項6に記載の発明によれば、超音波セ
ンサの位置検出信号に基づいてフォークリフトの揺動規
制制御、揚高位置規制制御等の制御が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のリフトシリンダの断面
図。
【図2】 同じく要部側断面図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 第2の実施の形態の要部側断面図。
【図5】 別の実施の形態の要部側断面図。
【図6】 別の実施の形態の要部側断面図。
【図7】 反射面が平面の場合の模式図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、4a…移動体と
してのフォーク、5…流体圧シリンダとしてのリフトシ
リンダ、11…ピストン、18a,38a…反射面、1
9…超音波センサ、28…センサ振動子、38…凹部、
41…反射部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−277912(JP,A) 特開 昭59−62705(JP,A) 特開 昭50−13755(JP,A) 実開 平7−32203(JP,U) 実開 平4−102006(JP,U) 実開 昭60−64278(JP,U) 実開 昭59−32706(JP,U) 実開 昭56−104606(JP,U) 特表 平5−502646(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 9/22,9/24 F15B 15/28 G01B 17/00 G01S 15/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン又はシリンダチューブ内でピス
    トンと一体に移動する反射部に向かって超音波を送信す
    るとともにピストン又は前記反射部で反射した反射波を
    受信してそれに対応した電気信号を出力する超音波セン
    サを装備し、前記ピストン又は前記反射部の反射面を、
    前記超音波センサに向かう反射波の割合を高めるような
    凹状にした流体圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記反射面は一定の曲率の凹面に形成さ
    れている請求項1に記載の流体圧シリンダ。
  3. 【請求項3】 前記反射面の曲率半径は、反射面が前記
    超音波センサの測長レンジの中の長距離側と対応する位
    置に配置された状態における超音波センサとの距離に設
    定されている請求項2に記載の流体圧シリンダ。
  4. 【請求項4】 前記反射面は円錐台状に形成された凹部
    の内面により形成されている請求項1に記載の流体圧シ
    リンダ。
  5. 【請求項5】 作動流体を油圧油とした請求項1〜請求
    項4のいずれか一項に記載の流体圧シリンダ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の流体圧シリンダをリフ
    トシリンダとして備えたフォークリフト。
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