JPH10337887A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JPH10337887A
JPH10337887A JP15239897A JP15239897A JPH10337887A JP H10337887 A JPH10337887 A JP H10337887A JP 15239897 A JP15239897 A JP 15239897A JP 15239897 A JP15239897 A JP 15239897A JP H10337887 A JPH10337887 A JP H10337887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
print head
suction
jet printer
purging operation
Prior art date
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Pending
Application number
JP15239897A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Imai
浩司 今井
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
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Priority to US09/053,758 priority patent/US6312087B1/en
Publication of JPH10337887A publication Critical patent/JPH10337887A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク通路に空気が存在する場合でも、インク
の泡立ちを抑えて印字ヘッドに導入することにより、イ
ンクの噴射不良を防止して正常な印字を行うことが可能
なインクジェットプリンタを提供する。 【解決手段】印字ヘッド18は記録用紙Pにインクを噴
射して印字を行う。インクカートリッジ22は印字ヘッ
ド18にインクを供給する。吸引キャップ33は印字ヘ
ッド18のノズル面に対して接離可能に接触する。吸引
ポンプ34は吸引キャップ18を通じて印字ヘッド19
側からインクカートリッジ22内のインクを吸引するパ
ージ動作を行う。そのパージ動作には、インクがインク
通路内のフィルタ部材を通過する程度に小さい吸引力に
よる第1のパージ動作と、それに続き第1のパージ動作
よりも吸引力が大きい第2のパージ動作とがある。そし
て、少なくとも第1のパージ動作時に印字ヘッド18を
駆動させてインクに振動を与えることにより、インクが
泡立つことなくフィルタ部材を通過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンタに係り、詳しくは、記録媒体にインクを噴射して印
字を行うインクジェットプリンタにおけるインクカート
リッジのインクを印字ヘッドに充填したり、印字ヘッド
の噴射機能を回復したり維持するための装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録媒体にインクを噴射して印
字を行うインクジェットプリンタは、印字ヘッドに供給
するインクを収容するインクカートリッジが交換可能に
設けられている。そして、交換したインクカートリッジ
からインクを印字ヘッドに充填したり、また、印字ヘッ
ドにおいて良好なインク噴射機能を回復したり維持する
ために、印字ヘッドのインクを吸引するパージ動作を行
うことが知られている。パージ動作では、印字ヘッドの
ノズル面に吸引キャップを接触させた状態で、吸引キャ
ップに接続された吸引ポンプにより大きな負圧力を作用
させ、吸引キャップを通じて印字ヘッド側からインクカ
ートリッジ内のインクを吸引する。
【0003】ところで、インクカートリッジから印字ヘ
ッドまでのインク通路の内壁面には、微少なゴミや気泡
などが付着していることがある。パージ動作によって印
字ヘッドからインクを吸引するとき、吸引されるインク
の流速はインク通路の内壁面に近い部分ほど遅くなる。
そのため、パージ動作だけでは、インク通路の内壁面に
付着した微少なゴミや気泡などを完全に除去することが
難しかった。そして、インク通路内にゴミや気泡などが
残留していると、インクの噴射不良が生じて印字品位が
低下することになる。
【0004】そこで、特開昭63ー295267号公報
に開示されるように、パージ動作におけるインクの吸引
と同時に印字ヘッドを駆動する技術が提案されている。
この技術によれば、印字ヘッドを駆動することによって
インク通路内のインクを振動させ、そのインクの振動に
より、吸引だけでは除去しきれなかったインク通路の内
壁面に付着した微少なゴミや気泡などを剥離させて取れ
易くする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ットプリンタの使用において、使用者が新しいプリンタ
に最初にインクカートリッジを装着した場合、インク通
路には空気が満たされている。また、インクカートリッ
ジを交換した場合、インクカートリッジと印字ヘッドと
の間には空気が入り込んでいる。さらに、インクの残量
が少なくなった状態で、使用者が噴射不能であると誤判
断して噴射機能回復のためにパージ動作を行った場合、
印字ヘッド内のインクがなくなってインク通路が空気で
満たされた状態が生じる。
【0006】そのような状態で、パージ動作を行ってイ
ンク通路にインクを満たす際に、一気に大きな負圧力を
作用させてインクを急激に吸引すると、インクと空気と
が混ざり合って印字ヘッド内に流入するため、インクが
泡立ち、印字ヘッド内のインクに気泡が含まれることに
なる。特に、印字ヘッドとインクカートリッジの接続部
分に、ゴミなどがインクと共に印字ヘッド側へ移動しな
いようにフィルタ部材が設けられている場合、そのフィ
ルタ部材をインクが急激に通過するとき、盛大な泡立ち
が起こって多量の気泡が発生してしまう。
【0007】このように、インクと空気とが混ざり合っ
て印字ヘッド内に急激に流入した状態で、前記公報に記
載の技術のようにインクの吸引と同時に印字ヘッドを駆
動すると、インクの泡立ちはさらに促進される。その結
果、インクの噴射が著しく阻害され、正常な印字をする
ことができなくなる。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、インク通路に空気が存
在する場合でも、インクの泡立ちを抑えて印字ヘッドに
導入することにより、インクの噴射不良を防止して正常
な印字を行うことが可能なインクジェットプリンタを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、記録媒体にインクを噴射し
て印字を行う印字ヘッドと、その印字ヘッドにインクを
供給するインクカートリッジと、前記印字ヘッドのノズ
ル面に対して接離可能に接触する吸引キャップと、その
吸引キャップを通じて印字ヘッド側から前記インクカー
トリッジ内のインクを吸引するパージ動作を行う吸引ポ
ンプとを備え、前記吸引ポンプは、インクが前記印字ヘ
ッドに対して所定の位置に達するのに必要な吸引力によ
る第1のパージ動作と、それに続き第1のパージ動作よ
りも吸引力が大きい第2のパージ動作とを行い、少なく
とも第1のパージ動作時に前記印字ヘッドを駆動させる
ことをその要旨とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インク
カートリッジと前記印字ヘッドとの接続部にフィルタ部
材を備え、前記吸引ポンプの第1のパージ動作は、イン
クが前記フィルタ部材を通過するのに必要な吸引力を有
することをその要旨とする。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インク
カートリッジは、印字ヘッドと連通した接続管路に対し
て着脱可能に接続され、前記フィルタ部材は、その接続
管路内に設けられていることをその要旨とする。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記インク
カートリッジは、印字ヘッドと連通した接続管路に対し
て着脱可能に接続され、前記フィルタ部材は、前記イン
クカートリッジが前記接続管路と接続するインク供給孔
に設けられていることをその要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面と共に説明する。図1は、インクジェットプ
リンタ1の概略構成を示す斜視図である。図2は、印字
ヘッドユニット17の斜視図である。
【0014】図3は、印字ヘッドユニット17の断面図
である。図4は、インクジェットプリンタ1の要部平面
図である。図1に示すように、キャリッジ8は、ガイド
ロッド11及びガイド部材12に各々スライド可能に支
持され、ベルト13に固着されて、CRモータ16によ
り駆動されて往復移動される。キャリッジ8には、イン
クを噴射して印字を行うための印字ヘッド18を備えた
印字ヘッドユニット17が取り付けられている。印字ヘ
ッドユニット17は、記録媒体としての印字用紙P上に
4色のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラッ
ク)の液滴を吐出して印字を行うインクジェット式のユ
ニットである。
【0015】図2に示すように、印字ヘッド18は、各
色のインクを各々噴射するために、4つの噴射ノズル2
1(21y,21m,21c,21b)を備えている。
印字ヘッドユニット17の後部には、各噴射ノズル21
へ各色のインクを供給する4つのインクカートリッジ2
2(22y,22m,22c,22b)が着脱可能に搭
載されている。
【0016】噴射ノズル21は、圧電素子(図示略)か
らなるインクを噴射するためのアクチュエータであり、
圧電素子の材料に多数の凹部が平行に且つ線状に削られ
て、インクの流路となる多数(例えば64個)のチャン
ネル(図示略)が形成されている。このチャンネルは、
ノズル面23にて開口して、多数の各噴射孔24を形成
している。
【0017】従って、各チャンネルの壁面を構成する位
置の圧電素子をアクチュエータとして、所定の周波数の
電圧を印加することにより、所望の噴射孔24よりイン
クを噴射することができる。また、後述するパージ動作
において、所定の噴射ノズル21に対応した圧電素子に
電圧を印加して、各チャンネルの壁面を振動させること
により、各チャンネルに残留している気泡やゴミなどを
除去することができる。
【0018】図3に示すように、印字ヘッド18とイン
クカートリッジ22との接続管路部分は、印字ヘッド1
8の噴射ノズル21にインクを分配するマニホールド部
材51およびジョイント部材52から構成されている。
そして、印字ヘッド18とインクカートリッジ22との
接続管路部分はキャリッジ8の縦壁部分8aを貫通して
延び、ジョイント部材52の一端がインクカートリッジ
22のインク供給孔22aに接続されている。
【0019】マニホールド部材51とジョイント部材5
2の接合部には、網状のフィルタ部材53が設けられて
いる。また、インクカートリッジ22のインク供給孔2
2aには、網状のフィルタ部材55がアダプタ54によ
って押しつけ固定されている。フィルタ部材53は、イ
ンクカートリッジ22をジョイント部材52に接続する
前に、ゴミなどの異物が印字ヘッド18に入り込むのを
防止する。また、フィルタ部材55は、インクカートリ
ッジ22をジョイント部材52に接続する際に、インク
カートリッジ22のインク供給孔22aからインクがこ
ぼれ落ちるのを、当該フィルタ部材55におけるインク
の表面張力によって防止する。
【0020】図1に示すように、印字ヘッド18と対向
する位置には、印字用紙Pを搬送する搬送機構LFが配
設されている。搬送機構LFは、LFモータ(図示略)
の駆動により回転するプラテンローラ25の回転によっ
て印字用紙Pを搬送する。プラテンローラ25はプリン
タフレーム2に回動可能に支承されている。
【0021】図1および図4に示すように、搬送機構L
Fの側方には、印字ヘッド18のインク噴射動作の維持
・回復を行う維持・回復機構RMが設けられている。維
持・回復機構RMは、吸引機構26,保存キャップ2
7,ワイパ部材28から構成されている。吸引機構26
は、印字ヘッド18の使用中に、インクが乾燥したり、
その内部に気泡が発生したり、噴射ノズル21のノズル
面23にインク液滴が付着したりするなどの原因で発生
する噴射不良を解消するために設けられている。保存キ
ャップ27は、インクジェットプリンタ1の不使用時に
ノズル面23を覆ってインクの乾燥を防止するために設
けられている。ワイパ部材28は、ノズル面23を拭っ
て清浄にするために設けられている。
【0022】吸引機構26は、吸引キャップ33および
吸引ポンプ34から構成されている。吸引キャップ33
は、印字ヘッド18の各噴射ノズル21のノズル面23
に対し、接離可能に接触することができる。吸引ポンプ
34は、吸引キャップ33が印字ヘッド18の各噴射ノ
ズル21のノズル面23に接触している状態で、大きな
負圧力を作用させ、吸引キャップ33を通じて印字ヘッ
ド18側からインクカートリッジ22内のインクを吸引
するパージ動作を行う。
【0023】吸引機構26は、カム部材36及びカム駆
動モータ(図示略)により、吸引キャップ33及びワイ
パ部材28を印字ヘッド18に向けて進退駆動すると共
に、吸引ポンプ34を駆動制御してパージ動作を行う。
図6は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の電気
的構成を示すブロック図である。
【0024】インクジェットプリンタ1の制御装置(E
CU)100は、周知のCPU100a,ROM100
b,RAM100c,入出力部100dを備えたマイク
ロコンピュータとして構成されている。入出力部100
dには、吸引機構26による吸引動作を指示するパージ
ボタン101などのスイッチ類、各インクカートリッジ
22の装着状態の有無を検出するカートリッジ検出器1
02、吸引ポンプ34が原点位置にあることを検知する
パージHPセンサ103、記録用紙Pの先端を検知する
PEセンサ104、キャリッジ8の位置を検知するCR
位置センサ105、噴射動作を行うアクチュエータであ
る各噴射ノズル21、キャリッジ8を移動させるCRモ
ータ16、搬送機構LFを駆動するLFモータ106、
吸引機構26を駆動するカム部材36を駆動するカム駆
動モータ107、現在の操作状態などを表示するインジ
ケータ類108などが接続されている。
【0025】ECU100は、通常の印字動作の制御を
行うだけでなく、以下のようにパージ動作と共に印字ヘ
ッド18を駆動させる制御を行う。次に、本実施形態の
インクジェットプリンタ1のパージ動作について説明す
る。
【0026】図5は、インクカートリッジ22から印字
ヘッド18の噴射ノズル21までのインク通路における
パージ動作に伴う負圧の変化を示すグラフである。カム
部材36による吸引ポンプ34の駆動制御は、印字ヘッ
ド18からインクを吸引するための吸引力の異なる2つ
のパージ動作(吸引動作)を行う。すなわち、吸引ポン
プ34の行うパージ動作は、吸引力が小さい第1のパー
ジ動作と、その第1のパージ動作よりも吸引力が大きく
且つ吸引時間の長い第2のパージ動作とである。このよ
うに2回のパージ動作を行うのは以下の理由による。
【0027】インクカートリッジ22から印字ヘッド1
8の噴射ノズル21までのインク通路に空気が存在して
いる状態で、パージ動作を行ってインク通路にインクを
満たす際に、一気に大きな負圧力を作用させてインクを
急激に吸引すると、インクと空気とが混ざり合って印字
ヘッド18内に流入するため、インクが泡立ち、印字ヘ
ッド18内のインクに気泡が含まれることになる。特
に、印字ヘッド18とインクカートリッジ22の接続部
分に各フィルタ部材53,55が設けられている場合、
各フィルタ部材53,55をインクが急激に通過すると
き、盛大な泡立ちが起こって多量の気泡が発生してしま
う。
【0028】そこで、前記インク通路に空気が存在して
いる状態では、吸引力が小さい第1のパージ動作で泡立
ちを抑えて印字ヘッド18にインクを吸収する。この第
1のパージ動作により、前記インク通路にはインクが充
満し、印字ヘッド18の噴射ノズル21のノズル面23
までインクが達する。このように前記インク通路にイン
クが充満した状態では泡立ちを生じるおそれがないた
め、第1のパージ動作に続いて、吸引力が大きく且つ吸
引時間が長い第2のパージ動作を行うのである。
【0029】尚、前記インク通路に空気が存在している
状態は、使用者が新しいインクジェットプリンタ1に最
初にインクカートリッジ22を装着した場合、インクカ
ートリッジ22を交換した場合、インクカートリッジ2
2中のインクの残量が少なくなったときに使用者が噴射
不能であると誤判断して噴射機能回復のためにパージ動
作を行った場合などに生じる。
【0030】例えば、インクカートリッジ22を交換し
たとき、接続管路の入口部分すなわちフィルタ部材5
3,55間は空気で満たされている。この状態におい
て、小さい吸引力で第1のパージ動作をすると、インク
カートリッジ22内のインクが、フィルタ部材53,5
5間の空気と共に、フィルタ部材53を低速で通過す
る。このとき、上記の空気の一部がインク内の気泡とな
ってフィルタ部材53の上流側の面に付着して残ってい
ることが多い。インクがフィルタ部材53を通過した直
後に、印字ヘッド8を駆動して各チャンネルの壁面を振
動させることにより、その振動がインクを振動させ、上
記の気泡を盛大に泡立たせることなくフィルタ部材53
を穏やかに通過させる。また、インク通路の内壁面に付
着した微少なゴミや気泡なども盛大に泡立たせることな
く穏やかに剥離し取れ易くなる。つまり、低速で流れる
インクに振動を与えることにより、気泡やゴミがインク
と共に動きやすくなる。そのため、第1のパージ動作に
より、フィルタ部材53を通過したり、壁面から剥離し
た気泡やゴミは、次の第2のパージ動作によって印字ヘ
ッド18を通って吸引キャップ33に吸引されてインク
通路やチャンネルから除去される。
【0031】ここで、第1のパージ動作の吸引力は、イ
ンクがフィルタ部材に形成したメカニカスの表面張力を
破壊する、すなわち、フィルタ部材を通過する最小限の
大きさかそれよりも少し上回る程度である。そのため、
インクの吸引と同時に印字ヘッド18を駆動しても、各
フィルタ部材53,55を通過するインクが泡立つこと
はない。従って、第1のパージ動作においては、インク
を泡立てることなく、前記インク通路に残留していた気
泡やゴミなどを確実に除去することが可能になり、イン
クの噴射不良を防止することができる。
【0032】そして、第2のパージ動作時にも、第1の
パージ動作時と同様に、印字ヘッド18を駆動させる。
ここで、第1のパージ動作によって前記インク通路には
インクが充満しているため、第2のパージ動作時に大き
な吸引力でインクを吸引すると同時に印字ヘッド18を
駆動しても、各フィルタ部材53,55を通過するイン
クが泡立つことはない。その結果、第2のパージ動作に
おいても、インクを泡立てることなく、第1のパージ動
作では除去しきれなかった前記インク通路に残留してい
る気泡やゴミなどを完全に除去することが可能になり、
インクの噴射不良を確実に防止することができる。
【0033】インクカートリッジ22の交換において
は、第1のパージ動作によって新しいインクがマニホー
ルド部材51内の残留インクに達する程度に、第1のパ
ージ動作の開始から少し遅れて(図5の時間t)、印字
ヘッド18を駆動することで、チャンネル壁面の振動を
インクを介してフィルタ部材53の位置に伝達すること
ができる。また、第1のパージ動作の長さは、上記のよ
うに振動が伝達された後、所定量のインクを印字ヘッド
18側に引く程度、または、印字ヘッド18のチャンネ
ルに流れ込む程度でよい。
【0034】以上詳述したように、本実施形態のインク
ジェットプリンタ1によれば、フィルタ部材53,55
を通過するのに必要な吸引力による第1のパージ動作
と、それに続き第1のパージ動作よりも吸引力が大きい
第2のパージ動作とを行う。そして、第1および第2の
パージ動作時に、印字ヘッド18を駆動させる。その結
果、前記インク通路に空気が存在する場合でも、インク
の泡立ちを抑えて印字ヘッド18に導入することが可能
になり、インクの噴射不良を防止して正常で高品位な印
字を行うことができる。
【0035】尚、上記実施形態では第2のパージ動作時
にも印字ヘッド18を駆動させたが、第1のパージ動作
時にだけ印字ヘッド18を駆動させ、第2のパージ動作
時には印字ヘッド18の駆動を停止させてもよい。この
場合には、第2のパージ動作時における前記インク通路
からの気泡やゴミなどの除去効果が若干低下するが、イ
ンクの泡立ちの抑制効果に関しては上記実施形態と同様
に得られ、インクの噴射不良を防止して正常で高品位な
印字を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載の発明において、インク
カートリッジから印字ヘッドまでのインク通路に空気が
存在している状態では、吸引力が小さい第1のパージ動
作で泡立ちを抑えて印字ヘッドにインクを吸収する。こ
の第1のパージ動作により、前記インク通路にはインク
が充満し、印字ヘッドのノズル面までインクが達する。
このように前記インク通路にインクが充満した状態では
泡立ちを生じるおそれがないため、第1のパージ動作に
続いて、吸引力が大きな第2のパージ動作を行う。さら
に、第1のパージ動作時に印字ヘッドを駆動すると、前
記インク通路内を低速で流れるインクが振動し、そのイ
ンクの振動により、前記インク通路内の気泡がインクと
共に流れ易くなる。そのため、第1のパージ動作によっ
て前記インク通路の内壁面から剥離したゴミや気泡など
は、第2のパージ動作により、印字ヘッド側から吸引キ
ャップ側へ吸引されて前記インク通路から除去される。
また、第1のパージ動作において、インクの吸引と同時
に印字ヘッドを駆動しても、インクを泡立てることな
く、前記インク通路に残留していた気泡やゴミなどを確
実に除去することが可能になり、インクの噴射不良を防
止することができる。
【0037】従って、請求項1に記載の発明によれば、
インク通路に空気が存在する場合でも、インクの泡立ち
を抑えて印字ヘッドに導入することにより、インクの噴
射不良を防止して正常な印字を行うことが可能なインク
ジェットプリンタを提供することができる。
【0038】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、吸引ポンプの第1のパージ
動作は、インクが前記フィルタ部材を通過するのに必要
な吸引力を有するため、上記のように振動を与えること
により、インクがフィルタ部材を通過する際の泡立ちを
抑えてインクを印字ヘッドへ導入することができる。
【0039】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加え、フィルタ部材が印字ヘッド
と連通した接続管路に設けられているため、インクカー
トリッジを交換する際に接続管路に異物が入り込むのを
フィルタ部材で阻止することができる。そして、このよ
うな物において、上記のようにインクの泡立ちを抑えて
インクを印字ヘッドへ導入し、噴射不良を効果的に阻止
することができる。
【0040】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加え、フィルタ部材が印字ヘッド
と連通した接続管路と接続するインク供給孔に設けられ
ているため、インクカートリッジを交換する際に、フィ
ルタ部材における表面張力により、インクカートリッジ
からインクがこぼれ落ちるのを防止することができる。
そして、このような物において、上記のようにインクの
泡立ちを抑えてインクを印字ヘッドへ導入し、噴射不良
を効果的に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のインクジェットプリンタの概略構
成を示す斜視図。
【図2】一実施形態の印字ヘッドユニットの斜視図。
【図3】一実施形態の印字ヘッドユニットの断面図。
【図4】一実施形態のインクジェットプリンタの要部平
面図。
【図5】一実施形態のパージ動作に伴う負圧の変化を示
すグラフ。
【図6】一実施形態の電気的構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…インクジェットプリンタ 18…印字ヘッド 21…噴射ノズル 22…インクカートリッジ 22a…インク供給孔 23…ノズル面 26…吸引機構 33…吸引キャップ 34…吸引ポンプ 51…マニホールド部材 52…ジョイント部材 53,55…フィルタ部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体にインクを噴射して印字を行う
    印字ヘッドと、 その印字ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ
    と、 前記印字ヘッドのノズル面に対して接離可能に接触する
    吸引キャップと、 その吸引キャップを通じて印字ヘッド側から前記インク
    カートリッジ内のインクを吸引するパージ動作を行う吸
    引ポンプとを備え、 前記吸引ポンプは、インクが前記印字ヘッドに対して所
    定の位置に達するのに必要な吸引力による第1のパージ
    動作と、それに続き第1のパージ動作よりも吸引力が大
    きい第2のパージ動作とを行い、少なくとも第1のパー
    ジ動作時に前記印字ヘッドを駆動させることを特徴とす
    るインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットプリン
    タにおいて、 前記インクカートリッジと前記印字ヘッドとの接続部に
    フィルタ部材を備え、 前記吸引ポンプの第1のパージ動作は、インクが前記フ
    ィルタ部材を通過するのに必要な吸引力を有することを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクジェットプリン
    タにおいて、 前記インクカートリッジは、印字ヘッドと連通した接続
    管路に対して着脱可能に接続され、 前記フィルタ部材は、その接続管路内に設けられている
    ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のインクジェットプリン
    タにおいて、 前記インクカートリッジは、印字ヘッドと連通した接続
    管路に対して着脱可能に接続され、 前記フィルタ部材は、前記インクカートリッジが前記接
    続管路と接続するインク供給孔に設けられていることを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
JP15239897A 1997-04-03 1997-06-10 インクジェットプリンタ Pending JPH10337887A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15239897A JPH10337887A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 インクジェットプリンタ
US09/053,758 US6312087B1 (en) 1997-04-03 1998-04-02 System for purging an ink jet recorder

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15239897A JPH10337887A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 インクジェットプリンタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013230635A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Seiko Epson Corp 流体吐出装置,画像形成装置及び流体吐出装置の制御方法
JP2019181935A (ja) * 2018-03-30 2019-10-24 株式会社リコー 液体を吐出する装置

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