JPH10337488A - 竪型粉砕機 - Google Patents

竪型粉砕機

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JPH10337488A
JPH10337488A JP14940197A JP14940197A JPH10337488A JP H10337488 A JPH10337488 A JP H10337488A JP 14940197 A JP14940197 A JP 14940197A JP 14940197 A JP14940197 A JP 14940197A JP H10337488 A JPH10337488 A JP H10337488A
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separator
crushing
collecting pipe
crusher
basket
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Application number
JP14940197A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Ikeda
充 池田
Kunio Takeya
国男 武谷
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉砕産物の凝集を簡便容易に解砕して、ミル
差圧や動力原単位を低減し、ミル能力を向上した竪型粉
砕機を提供するものである。 【解決手段】 回転テーブルの外周部上面に複数個の回
転自在な粉砕ローラを配置し、回転テーブル中心部に供
給した原料を粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えて回転
テーブル上面と粉砕ローラ周面との間で粉砕し、頂部に
粉砕産物を分級する回転式のセパレータを備えた竪型粉
砕機において、該セパレータの下部コーンの外周を囲繞
する漏斗形状の粗粉集合管を該下部コーンの外周に配設
するとともに、該粗粉集合管の上部に接続して該セパレ
ータの分級羽根に対向する部分に、一定間隔離間して少
なくとも外側から内側に3重に同心円状に配置された有
孔板または金網板からなる逆円錐形状の解砕籠を備えた
解砕装置を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転テーブルと粉
砕ローラとの協働により、セメント原料、石灰石、スラ
グ、クリンカやセラミック、化学品などの原料を粉砕
し、粉砕産物を頂部に設けたセパレータで分級して、所
望の粒度の粉末製品を得る竪型粉砕機に関するもので、
特に、粉砕産物が分級作用を受ける前に、凝集した粉粒
体を解砕する機能を付与した竪型粉砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】石灰石やセメント原料、スラグなどの原
料を細かく粉砕し粉体とする粉砕機の1種として、図8
に示すように、回転テーブルと粉砕ローラと回転式のセ
パレータを備えた竪型粉砕機1が広く用いられている。
この種の粉砕機は、円筒状のケーシング15の下部にお
いて電動機2Bにより減速機2で駆動されて低速回転す
る円盤状の回転テーブル3Aと、その上面外周部を円周
方向へ当分する箇所に油圧などで圧接されて従動回転す
る複数個の粉砕ローラ4とを備えるとともに、粉砕機の
頂部には粉砕後の粉砕産物を分級する回転式のセパレー
タ13を備えている。
【0003】粉砕ローラ4はケーシング15に軸6によ
って揺動自在に軸支されたアーム7を介して油圧シリン
ダ9のピストンロッド10に連結されており、油圧シリ
ンダ9を作動させることにより、粉砕ローラ4を回転テ
ーブル3A上に押圧して原料への粉砕圧力を与えてい
る。3Sは回転テーブル3A外周縁に設けられた原料層
厚を調整するダムリング、14は回転テーブル3A周囲
のガス吹き上げ用環状空間通路、14Aはガス供給路、
13は分級羽根13Aにより粉砕産物を分級する回転式
セパレータ、16はガスとともに製品(分級後の精粉)
を取り出す排出口、17は原料投入シュート、20は熱
風ダクトである。
【0004】このような竪型粉砕機において、回転テー
ブル3Aの中央部へ原料投入シュート17で供給された
原料は、回転テーブル3Aの回転によりテーブル半径方
向の遠心力を受けて回転テーブル3A上を滑る時に回転
テーブル3Aの回転数よりいくらか遅い回転を行なう。
以上2つの力、すなわち、半径方向の力と回転方向の力
とが合成され、原料は回転テーブル3A上を渦巻状の軌
跡を描いて回転テーブル3Aの外周部へ移動する。この
外周部には、粉砕ローラ4が回転テーブル3A上に圧接
されて回転しているので、渦巻線を描いた原料は原料
は、粉砕ローラ4と回転テーブル3Aとの間へローラ軸
方向とある角度をなす方向から進入して噛み込まれて粉
砕される。
【0005】一方、ケーシング15の基部には熱風ダク
ト20によって空気、あるいは熱風などのガスが導かれ
ており、このガスが回転テーブル3Aの外周面とケーシ
ング15の内周面との間の環状空間通路14から吹き上
がることにより、粉砕された微粉体は回転テーブル3A
の外周端のダムリング3Sを乗り越え、ガスに同伴され
てケーシング15内を上昇し、上部に位置するセパレー
タ13の分級羽根13Aにより分級作用を受け、所定粒
度の製品はガスとともに排出口16から排出されて次の
工程へ送られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の竪型粉砕機においては、以下に述べるような
技術上の問題があった。回転テーブルと粉砕ローラと原
料の粉砕を行なう粉砕部で生成した粉砕産物は、上昇気
流に随伴してセパレータの運ばれ分級作用を受けるが、
粉砕部で生成した粉砕産物の個々の微粒子は、単一の微
粒子のままセパレータへ運ばれるものもあるが、大部分
は、粉砕中に帯電した静電気により個々の微粒子がお互
いに牽き付けあい凝集を起こして粗大粒子となったり、
原料とともに竪型粉砕機内に持ち込まれる水分の影響に
より凝集を起こして大径の粒子の回りに小径の微粒子が
付着した状態のものや同一の小径の微粒子が集合して一
体化したままのものが、セパレータへ導入される。この
凝集現象は、所望の製品粒径が細かくなればなるほど顕
著になり、近年、粉砕産物の粒度への要求度が高まっ
て、それに伴って実施される超微粉砕領域の粉砕におい
ては、既に要求粒度に達した微粒子が凝集現象によりミ
ル内を循環してミル系より排出されないことが大きな問
題となってきた。
【0007】この場合には、この凝集した集合粒子群
は、セパレータによる分級作用を受ける際には、見掛け
上、大径の粒子として扱われ、セパレータを通過するこ
となく粉砕部に戻される。表1は、大気中の湿度の程度
により分級結果が変化するテスト結果を示したものであ
り、数値は光透過法(湿式分散法)で測定した粒度分布
を示す値と、風篩法で設定した分級径によって粒度を表
示した値を示しており、風篩法では湿度の程度に応じて
凝集の程度が大きくなって見掛けの粒径が粗大化してい
る傾向がよく判る。すなわち、気流中では、湿式分散の
ときと異なり、微粒子同士が凝集を起こして見掛け上、
粗大な粒子として分級され、かつ、湿度が高いほどこの
傾向が強まることを示している。これと同様に、実際の
装置でも、大気湿度により分級結果が大きく変わる。
【0008】
【表1】
【0009】しかしながら、この凝集した集合粒子群を
構成する個々の微粒子は、大部分が所望の製品粒度にま
で粉砕された微粒子であり、本来、この竪型粉砕機の粉
砕系より離脱して外部に排出されるべきものであり、こ
のように集合粒子群がなかなか粉砕系より離脱し得ない
場合には、下記の不都合を生じる。
【0010】 ミル内含塵量が増加し、ミル内圧力損
失が大きくなり、吸引ファン動力の増大を招く。 セパレータへの粉粒体の繰り返し分級動作が増える
ため、セパレータ動力が増大する。 粉粒体のミル内循環量が増える結果、ミル動力(回
転テーブル駆動動力)が増えるとともに、ミル粉砕能力
が低下する。 以上のことから、原料単位重量当たりの動力原単位
が増加する。 以上の課題があるため、分級作用直前の粉砕産物の凝集
を解消して、出来るだけ単一粒子の分級作用を出現する
何らかの対応策が待望されていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明においては、第1の発明では、回転
テーブルの外周部上面に複数個の回転自在な粉砕ローラ
を配置し、回転テーブル中心部に供給した原料を粉砕ロ
ーラに所定の粉砕圧力を与えて回転テーブル上面と粉砕
ローラ周面との間で粉砕し、頂部に粉砕産物を分級する
回転式のセパレータを備えた竪型粉砕機において、該セ
パレータの下部コーンの外周を囲繞する漏斗形状の粗粉
集合管を該下部コーンの外周に配設するとともに、該粗
粉集合管の上部に接続して該セパレータの分級羽根に対
向する部分に、一定間隔離間して少なくとも外側から内
側に3重に同心円状に配置された有孔板または金網板か
らなる逆円錐形状の解砕籠を備えた解砕装置を配設し
た。
【0012】また、第2の発明では、第1の発明におい
て、解砕装置の複数段の有孔板仕様の孔径および孔ピッ
チもしくは金網網目仕様の線径および開き網寸法を同一
に形成するとともに、中間部の有孔板の孔ピッチの配置
もしくは金網板開き網ピッチの配置を隣接する外側もし
くは内側の有孔板の孔ピッチの配置もしくは金網板開き
網ピッチの配置と側面視において半ピッチずらせた構成
とした。
【0013】また、第3の発明では、第1や第2の発明
の解砕装置の解砕籠を、固設した粗粉集合管と分離し
て、任意の回転数で竪軸回りに回転自在とした。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明においては、第1の発明で
は、回転テーブルの外周部上面に複数個の回転自在な粉
砕ローラを配置し、回転テーブル中心部に供給した原料
を粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えて回転テーブル上
面と粉砕ローラ周面との間で粉砕し、頂部に粉砕産物を
分級する回転式のセパレータを備えた竪型粉砕機におい
て、該セパレータの下部コーンの外周を囲繞する漏斗形
状の粗粉集合管を該下部コーンの外周に配設するととも
に、該粗粉集合管の上部に接続して該セパレータの分級
羽根に対向する部分に、一定間隔離間して少なくとも外
側から内側に3重に同心円状に配置された有孔板または
金網板からなる逆円錐形状の解砕籠を備えた解砕装置を
配設したため、分級作用を受ける直前に解砕装置の解砕
籠を通過する際に、複数段の有孔板または金網板を通過
するときに、気流中に含有する凝集された集合微粒子
は、方向転換が容易でなく直進する傾向にあるからこれ
らの有孔板もしくは金網板に衝突して解砕され、個々の
微粒子にばらばらに分解された後に分級羽根に導入さ
れ、粉砕産物が正確に粗粉と精粉に分級されるから、凝
集によるミル内循環が大幅に低減化される。
【0015】また、粗粉集合管の設置により、分級作用
により選別されて再粉砕を必要とする粗粉が、ミル内上
昇気流に妨げられることなく、回転テーブルの中心部に
戻されて再粉砕されることになるから、上昇気流を乱す
ことがなくなるので、より安定したミル内ガス流れを形
成し、連続安定運転が継続される。
【0016】また、第2の発明では、解砕装置の複数段
の有孔板仕様の孔径および孔ピッチもしくは金網網目仕
様の線径および開き網寸法を同一に形成するとともに、
中間部の有孔板の孔ピッチの配置もしくは金網板開き網
ピッチの配置を隣接する外側もしくは内側の有孔板の孔
ピッチの配置もしくは金網板開き網ピッチの配置と側面
視において半ピッチずらせた構成としたため、凝集した
集合微粒子などの粗大粒子の衝突効率が一層向上する。
そのため、これらの集合微粒子は、個々の微粒子にばら
ばらに分解された後に分級羽根に導入され、粉砕産物が
正確に粗粉と精粉に分級されるから、凝集によるミル内
循環が大幅に低減化される。
【0017】さらに、第3の発明では、解砕装置の解砕
籠を、固設した粗粉集合管と分離して、任意の回転数で
竪軸回りに回転自在としたので、原料性状や要求製品粒
度に最も適合した高い衝突効率の得られる状態で解砕装
置の機能を発揮できるから、さらに高性能の分級作用が
実施される。
【0018】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図5は本発明の実施例に係り、
図1は竪型粉砕機の全体縦断面図、図2は解砕装置の詳
細構造を示す要部概略縦断面図、図3は図2のA−A視
の平面図、図4は他の実施例に係る解砕装置の要部縦断
面図、図5はミル差圧およびミル電力原単位と粉砕量の
相関に関する従来機と本発明に基づく改善機の比較図で
ある。
【0019】本発明の趣旨について説明すると、回転テ
ーブル3Aと粉砕ローラ4との間に挟圧されて粉砕され
た粉砕産物の個々の微粒子は、回転テーブル3Aのダム
リング3Sより溢流して、環状空間通路14よりミル内
に供給される上昇気流に搬送されてミル頂部のセパレー
タ13へ導入される前に、大部分は静電気帯電や水分吸
着等による粒子間付着力により凝集を起こす。一旦、凝
集した微粒子がその粒子間付着力よりも大きい力の場に
置かれると、凝集粒子は再び分散される。この分散に
は、流体の速度勾配、流体の急激な加速または減速、粒
子が他の粒子や壁などに衝突する際に生じる衝撃力、静
電気的反発力などが寄与する。
【0020】この4者のうち、前2者は分散にも寄与す
るが凝集にも寄与する特性があり、凝集した粒子を分散
させることだけに機能させる操作としては能率的でな
く、分散は凝集粒子を構成する個々の微粒子間の付着力
よりも分散させる外力の方が大きいときに生じるので、
粒子間付着力が強いときには、結局、前記4者のうち、
衝撃力のような大きな外力を与えることが最も効率が高
い。
【0021】以上の考察における観点から、本発明で
は、分級作用以前の凝集粒子の分散、還元すると、集合
粒子の解砕を、この衝突による衝撃力を解砕作用に採用
し、セパレータ13の分級羽根13Aに向かう含塵ガス
中に随伴される凝集による粗大粒子の衝突による衝撃力
を与える試みを行なった。
【0022】すなわち、本発明の竪型粉砕機1Aでは、
図1や図2に示すように、セパレータ13およびセパレ
ータ下部に配置される下部コーン13aを囲繞する漏斗
形状(逆円錐形状)の粗粉集合管50を固設する。粗粉
集合管50の下端は原料投入シュート17の側壁に接合
され、この側壁に穿設された透孔50を経由して粗粉集
合管50を流下する粉粒体はニューフィードの原料とと
もに回転テーブル中心部に供給される。そして、粗粉集
合管50の上部にはこれに接続して、セパレータの分級
羽根13Aに対向する部分に、一定間隔離間して少なく
とも外側から内側に3重に同心円状に配置された有孔板
62aまたは金網板62bからなる逆円錐形状の解砕籠
62で形成された解砕装置60を配設する。
【0023】この解砕籠62の同心円状に配置された複
数段(本発明実施例では3段)の有孔板62a(または
金網板 62b)は、いずれも同一の孔径、同一の孔ピ
ッチを配列された同一の仕様のものとし、図3に示すよ
うに、中間部の有孔板62aの孔ピッチを隣接する前後
の有孔板62aの孔ピッチと半ピッチずらせた状態に配
置する。すなわち、これら複数段の有孔板62aを有す
る解砕籠を外側から内側に通過する際の気流の通過する
孔位置をジグザグ状に配置する。有孔板62aの代わり
に金網板62bを使用する場合にも、金型網仕様を同一
として、金網板開き網ピッチの配置を前後に半ピッチず
らしておく。
【0024】なお、有孔板62aの透孔sの孔径を小さ
くし過ぎたり孔ピッチを大きく取り過ぎると、通気抵抗
が大きくなり過ぎ、ミル差圧が増大するので注意を要す
る。逆に、有孔板面積に対して孔総面積が大き過ぎる
と、壁面衝突の機会が減少して凝集した集合粒子に対す
る解砕・分散効果が弱くなり、所期の目的を達しえなく
なる惧れがある。したがって、10mm〜30mm径程
度とし、孔ピッチは直径の2倍ないし3倍程度が望まし
い。また、金網板62Bの場合もこの考え方に準じる
が、金網板62bの場合は、衝突壁面に相当する金網線
径に対して開口面積である開き目が大きいので、これを
カバーするため、重合わせ段数を増加するなどの配慮を
することが望ましい。
【0025】このようにして複数段の有孔板62a(ま
たは金網板62b)を上下端を、上部円環板64、下部
円環板66で接合のうえ、図2に示すように、ブラケッ
ト68を介してケーシング15の頂部水平板にボルト接
合する。
【0026】図4は、本発明の他の実施例を示す解砕装
置60Aであり、図2の解砕装置60と異なる点は、解
砕籠62を固定設置でなく、任意の回転方向、回転数で
回転自在に形成した点である。すなわち、上部円環板6
4を中心方向に延長し、セパレータ13の回転軸と同芯
で、直径がセパレータ13の回転軸よりも1回り大きい
中空回転軸70に接合し、中空回転軸70は可逆転自在
な可変速電動機により図示しないプーリでベルト駆動さ
れる。このように構成するこよによって、原料性状や含
有水分、要求製品粒度等粉砕条件により異なる粉砕産物
の凝集度に応じて最も最適な解砕状態に適合する回転数
で解砕籠62を回転しつつ分級することが出来る。
【0027】本発明では、粉砕産物を随伴した含塵ガス
の上昇気流が、セパレータの分級羽根13Aに導入され
る直前で解砕籠62へ入るが、解砕籠62の複数段の有
孔板62aもしくは金網板62bの孔(透孔s)ピッチ
や網ピッチが前後でジグザグ状にずれているため、気流
が容易に方向転換してこの前後の屈曲した孔をくぐり抜
けるが、気流中に含有される粒子は、その粒径が大きけ
れば大きいほど直進性が強いために、高速で有孔板62
の壁面や金網の網線に衝突して凝集による集合粒子はバ
ラバラに解砕・分散してから、分級羽根13Aへ導入さ
れ精度の高い分級が実施される。なお、分級点以上の粗
粉は分級羽根13Aに撥ね飛ばされて落下し、粗粉集合
管50を経由して回転テーブル3Aの中心部に落下す
る。
【0028】図5は、原料がフライアッシュの場合で、
固定の解砕籠62を備えた解砕装置60を有する竪型粉
砕機のテスト機(回転テーブル径:360mm)で粉砕
テストを実施した場合の、解砕装置60Aを設けない従
来テスト機との分級性能を比較したグラフであり、この
結果によると、明らかに、凝集した集合微粒子の破壊後
に分級する本発明の改善機は、従来機に比べて、ミル差
圧、ミル電力原単位が向上した。このことより、ミル差
圧、ミル電力原単位のほかにも、ミル能力が優れている
ことが判明した。解砕籠62を回転自在とした解砕装置
60Aでは、解砕籠62の最適回転数を把握することに
より、粉砕条件にマッチした分級が実施でき、上述のテ
スト結果よりもさらに好条件の運転が出来る可能性があ
る。
【0029】以上説明したように、本発明の竪型粉砕機
においては、固定の解砕籠62や回転自在な解砕籠62
を有する解砕装置60、60Aの存在により、凝集した
集合微粒子が、破壊され個々の微粒子がばらばらになっ
て分級羽根13Aを通過する程度が大幅に増える結果、
ミル圧力損失(ミル差圧)が減り、吸引ファン動力やミ
ル駆動動力が低減できるとともに、ミル能力が増大し、
ミル動力、吸引ファン動力、セパレータ動力を総合した
総合動力原単位の大幅な低減が達成される。また、粗粉
集合管は、分級後の粗粉を上昇気流を乱すことなく、再
粉砕のために円滑に回転テーブル中心部に再供給でき
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、下記のような優れた効果を発揮できる。 (1)有孔板や金網板で形成された極めて簡単な構造の
解砕装置の設置により、ミル差圧が低下して吸引ファン
動力が低減され、かつ、ミル駆動動力が低減できる。 (2)所望粒度の精粉収率が向上する。 (3)ミル能力が向上するとともに、動力原単位の大幅
な低減が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る竪型粉砕機の全体縦断面
図である。
【図2】本発明の実施例に係る解砕装置の詳細構造を示
す要部概略縦断面図である。
【図3】図2のA−A視の平面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る解砕装置の要部縦断
面図である。
【図5】ミル差圧およびミル電力原単位と粉砕量との相
関に関する従来機と本発明に基づく改善機の比較図であ
る。
【図6】従来の竪型粉砕機の縦断面図である。
【符号の説明】
1 竪型粉砕機(従来) 1A 竪型粉砕機(本発明) 2 減速機 2B 電動機(回転テーブル駆動用電動機) 3A 回転テーブル 3S ダムリング 4 粉砕ローラ 4a 回転軸 5 アーム 6 軸(回転軸) 7 アーム 13 セパレータ 13A 分級羽根 13a 下部コーン 14 環状空間通路 15 ケーシング 17 原料投入シュート 20 熱風ダクト 50 粗粉集合管 50a 排出口(透孔) 60 解砕装置 62 解砕籠 62a 有孔板 62b 金網板 64 上部円環板 66 下部円環板 68 ブラケット 70 中空回転軸 C ミル軸芯 s 透孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転テーブルの外周部上面に複数個の回
    転自在な粉砕ローラを配置し、回転テーブル中心部に供
    給した原料を粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えて回転
    テーブル上面と粉砕ローラ周面との間で粉砕し、頂部に
    粉砕産物を分級する回転式のセパレータを備えた竪型粉
    砕機において、 該セパレータの下部コーンの外周を囲繞する漏斗形状の
    粗粉集合管を該下部コーンの外周に配設するとともに、
    該粗粉集合管の上部に接続して該セパレータの分級羽根
    に対向する部分に、一定間隔離間して少なくとも外側か
    ら内側に3重に同心円状に配置された有孔板または金網
    板からなる逆円錐形状の解砕籠を備えた解砕装置を配設
    したことを特徴とする竪型粉砕機。
  2. 【請求項2】 解砕装置の複数段の有孔板仕様の孔径お
    よび孔ピッチもしくは金網網目仕様の線径および開き網
    寸法を同一に形成するとともに、中間部の有孔板の孔ピ
    ッチの配置もしくは金網板開き網ピッチの配置を隣接す
    る外側もしくは内側の有孔板の孔ピッチの配置もしくは
    金網板開き網ピッチの配置と側面視において半ピッチず
    らせた請求項1記載の竪型粉砕機。
  3. 【請求項3】 解砕装置の解砕籠を、固設した粗粉集合
    管と分離して、任意の回転数で竪軸回りに回転自在とし
    た請求項1または請求項2記載の竪型粉砕機。
JP14940197A 1997-06-06 1997-06-06 竪型粉砕機 Pending JPH10337488A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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