JPH10337426A - エアクリーナー用濾過材 - Google Patents

エアクリーナー用濾過材

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JPH10337426A
JPH10337426A JP16208297A JP16208297A JPH10337426A JP H10337426 A JPH10337426 A JP H10337426A JP 16208297 A JP16208297 A JP 16208297A JP 16208297 A JP16208297 A JP 16208297A JP H10337426 A JPH10337426 A JP H10337426A
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JP
Japan
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fiber layer
fiber
dense
fibers
layer
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Application number
JP16208297A
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English (en)
Inventor
Jun Suzuki
潤 鈴木
Kensuke Honma
健介 本間
Noritoshi Sasaki
範利 佐々木
Takuya Yagata
卓哉 矢形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roki Co Ltd
Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
Toyo Roki Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この出願発明は、塵埃、特に砂塵に対する初
期清浄効率を向上させると共に、塵埃(特にカーボン粒
子)の処理容量が大きく、結果として使用寿命が長いエ
アクリーナー用濾過材を提供することを課題とする。 【解決手段】 この出願発明は、平均繊維径3〜15μ
mの細繊維からなる緻密繊維層と、この緻密繊維層に隣
接した、見掛密度0.1〜0.2g/cm3の隣接繊維
層とを含むことを特徴とする、エアクリーナー用濾過材
に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この出願発明はエアクリー
ナー用濾過材、特に、自動車のエアクリーナーに用いる
ことのできる濾過材に関する。
【0002】
【従来の技術】 自動車のエアクリーナーは外気中の塵
埃を十分に捕集し、清浄化した空気をエンジンルームに
供給するために使用される。この塵埃のうち、砂塵を主
成分とする塵埃はエンジン内に入るとトラブルを生じる
ため、十分に除去されている必要がある。また、近年の
道路環境の変化に伴い、特に都市部において、カーボン
ダストが増加してきたため、カーボンダストに対しても
高い除去(濾過)性能がエアクリーナーに要求されるよ
うになってきた。
【0003】従来、エアクリーナー用濾過材としては、
繊維ウエブからなる外層(粗層)、中間層(中間密度
層)、及び内層(緻密層)からなる積層体に、樹脂エマ
ルジョンを含浸し、乾燥して製造した、剛性があり、密
度勾配を有するものや、内層として緻密な湿式不織布を
用いることで、更に清浄効率を高めたもの(特開昭62
−279817号公報)が知られている。これらのエア
クリーナー用濾過材では、砂塵などの塵埃をより確実に
捕集するために、微細な繊維を使用したり、あるいは、
含浸する樹脂量を増やすことにより、内層を緻密化する
ことが試みられたが、このようにすると、塵埃の清浄効
率は高まるものの、カーボン粒子などの目詰りが生じや
すくなるため、一定の圧力損失になるまでの間に処理で
きる塵埃量が低下し、使用寿命が短くなるという問題が
あった。そのため、内層における繊維間の開孔径を大き
くして、カーボン粒子の処理量を増加させることが試み
られたが、このようにすると砂塵の清浄効率が著しく低
下し、使用に耐えないものとなってしまうという問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 この出願発明は上記
のような従来技術の欠点を解消するものであり、塵埃、
特に砂塵に対する初期清浄効率を向上させると共に、塵
埃(特にカーボン粒子)の処理容量が大きく、結果とし
て使用寿命が長いエアクリーナー用濾過材を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この出願発明のエアク
リーナー用濾過材は、平均繊維径3〜15μmの細繊維
からなる緻密繊維層と、この緻密繊維層に隣接した、見
掛密度0.1〜0.2g/cm3の隣接繊維層とを含む
ものであり、この出願発明者の鋭意研究の結果、上記緻
密繊維層及び上記隣接繊維層の作用により、初期清浄効
率と塵埃処理容量を同時に大きくできることを見い出し
たのである。
【0006】
【発明の実施の形態】 この出願発明においては、初期
捕集効率が向上するように、平均繊維径3〜15μmの
細繊維からなる緻密繊維層を含んでいる。この細繊維の
平均繊維径3μm未満であると、圧力損失が高くなり過
ぎて、塵埃処理容量を低下させる場合があり、15μm
を越えると、初期清浄効率が著しく低下してしまう場合
があるためで、4〜13μmであることが好ましく、4
〜11μmであることがより好ましく、5〜9μmであ
ることが最も好ましい。なお、この出願発明における平
均繊維径とは、層を構成する繊維100点における繊維
径の平均値をいう。また、繊維が異形断面形状を有する
場合には、異形断面の面積と同じ面積を有する円の直径
を繊維径とする。
【0007】この緻密繊維層を構成する細繊維はステー
プル繊維であっても良いし、フィラメント繊維であって
も良いし、或はこれらが混在していても良い。なお、細
繊維としてステープル繊維を含んでいる場合には、繊維
長5〜110mm程度のものであることが好ましい。
【0008】この細繊維としては、例えば、ポリアミド
系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、
ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリアクリロニト
リル系、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系、ポリウレタン系などを1種類以上含むものを
使用できる。また、2種類以上の細繊維が混在していて
も良い。
【0009】このような緻密繊維層は、ステープル繊維
からなる場合、例えば、カード法、エアレイ法などの乾
式法や湿式法により繊維ウエブを形成し、フィラメント
繊維からなる場合、例えば、スパンボンド法やメルトブ
ロー法により繊維ウエブを形成し、次いで、これら繊維
ウエブを水流やニードルにより絡合したり、繊維ウエブ
構成繊維を部分的に融着したり、バインダにより部分的
に接着したり、或はこれらを併用して形成することがで
きる。
【0010】平均繊維径が3〜15μmの緻密繊維層
は、機械的作用である水流やニードルによる絡合と同時
に分割して、前記の範囲内の細繊維を発生させることが
できる分割性繊維から形成することができる。
【0011】水流やニードルによる絡合以外の方法であ
る、接着、融着等によって繊維を結合した場合には、例
えば、ロール間を通すなどの、別の機械的作用により分
割すれば良い。このロール間を通して分割する場合に
は、ロール間に結合した繊維ウエブを供給する速度を、
供出する速度よりも速くすることが好ましい。このよう
な水流やニードルによる絡合とは別の機械的作用により
分割すると、全体を均一に、繊維を損傷することなく分
割でき、しかも分割して発生した細繊維が絡合しておら
ず、適度な空間を形成するため通気性に優れ、更には、
分割する際に静電気を発生できるため、塵埃の捕集効率
及び処理容量を向上させることが可能であるため、好適
な実施態様である。
【0012】絡合以外の機械的作用により分割した場
合、発生した細繊維が絡合しないため、細繊維がステー
プル繊維からなると、ステープル繊維が脱落する可能性
があるため、細繊維、つまり分割して細繊維を発生可能
な繊維はフィラメント繊維であることが好ましい。
【0013】なお、絡合以外の機械的作用により分割す
る場合、発生する細繊維によって適度な空間を形成し
て、通気性に優れるように、結合した繊維ウエブの融着
及び/又は接着面積は、結合した繊維ウエブが平滑平面
を有すると仮定した時の面積の5〜30%であることが
好ましく、より好ましくは5〜20%である。
【0014】この分割可能な繊維としては、例えば、繊
維断面形状が海島型のもの、多重バイメタル型のもの、
オレンジ型のもの、図1に繊維断面形状を示すように、
A成分1が繊維表面から突出したもの、図2に繊維断面
形状を示すように、中空かつオレンジ型のもの、或は図
3に繊維断面形状を示すように、繊維表面付近のみに繊
維表面と一致するようにA成分1が配置されたものなど
を使用できる。これらの中でも図1〜図3に示すような
繊維断面形状を有する分割可能な繊維は、水流などの絡
合を生じる機械的作用とは別の機械的作用により分割し
やすいため好適に使用でき、特に分割しやすい図1に示
すような分割可能な繊維をより好適に使用できる。
【0015】この分割可能な繊維を構成する樹脂成分の
組み合わせとしては、2成分からなる場合、例えば、ポ
リアミド系とポリエステル系、ポリオレフィン系とポリ
エステル系、ポリオレフィン系とポリアミド系などがあ
る。これらの中でも、ポリオレフィン系とポリエステル
系との組み合わせの場合には、水流などの絡合作用を生
じる機械的作用とは別の機械的作用により、分割する際
に静電気を帯びて、塵埃の清浄効率を向上可能であるた
め、好適な組み合わせである。また、ポリオレフィンが
ポリエチレンであると、より容易に分割できるため、ポ
リエステルとポリエチレンとの組み合わせからなる分割
可能な繊維を最も好適に使用できる。
【0016】このようにして形成される緻密繊維層の面
密度は20〜120g/m2であることが好ましい。こ
の範囲外であると、塵埃の捕集効率又は処理容量が低下
する可能性があるためで、より好ましくは30〜80g
/m2である。
【0017】この出願発明においては、このような緻密
繊維層に隣接して、見掛密度0.1〜0.2g/cm3
の隣接繊維層を設けることにより、初期清浄効率及び塵
埃処理容量を向上させている。
【0018】隣接繊維層の見掛密度が0.1g/cm3
未満であると、清浄効率が低下する場合があり、0.2
g/cm3を越えると、処理容量が低下する場合がある
ためで、0.11〜0.16g/cm3であることが好
ましく、0.12〜0.14g/cm3であることがよ
り好ましい。
【0019】隣接繊維層を構成する繊維の平均繊維径
は、比較的低い面密度で緻密なものができるように、1
0〜20μmであることが好ましく、より好ましくは1
1〜17μmである。
【0020】隣接繊維層を形成する繊維はステープル繊
維であっても良いし、フィラメント繊維であっても良い
し、或はこれらが混合していても良いが、後述のニード
ルパンチ絡合処理により緻密繊維層と一体化する場合に
は、緻密繊維層の貫通穴を塞ぎやすいように、自由度の
より高いステープル繊維を含んでいるのが好ましい。こ
のステープル繊維を含んでいる場合には、繊維長10〜
110mm程度のものを使用することが好ましい。
【0021】隣接繊維層を構成する繊維としては、緻密
繊維層と同様の樹脂成分からなる繊維、及びレーヨン繊
維、キュプラ繊維などの再生繊維、アセテート繊維など
の半合成繊維、炭素繊維などの無機繊維、綿、麻などの
植物繊維、羊毛などの動物繊維など、1種類以上からな
れば良い。なお、後述のように濾過材に樹脂を付着させ
る場合には、樹脂が分散して付着しやすいように、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維
やポリエステル系繊維などの疎水性繊維からなるのが好
ましい。
【0022】このような隣接繊維層は緻密繊維層と同様
に、繊維ウエブを形成し、絡合したり、融着したり、接
着して形成することができる。これらの中でも、ニード
ルパンチや水流などの絡合法により形成した絡合不織布
は、繊維の自由度が高いため、後述のニードルパンチ絡
合処理により一体化した場合に、緻密繊維層における貫
通穴を塞ぎやすいため、好適に使用できる。特に水流絡
合不織布は強度的にも優れており、取り扱いの点でも優
れているため、より好適に使用できる。なお、隣接繊維
層は上述のように形態保持性のある不織布である必要は
なく、形態保持性のない、繊維又は繊維ウエブを緻密繊
維層上に積層し、一体化した結果として形成されるもの
であっても良い。
【0023】このようにして形成される隣接繊維層の面
密度は10〜100g/m2であることが好ましい。こ
の範囲外であると、塵埃の清浄効率及び/又は処理容量
が低下する可能性があるためで、より好ましくは30〜
80g/m2である。
【0024】隣接繊維層と緻密層とは、そのまま積層し
て使用することができるが一体化することが好ましい。
このような緻密繊維層と隣接繊維層との一体化は、例え
ば、ニードルパンチや水流による絡合処理、バインダー
による接着、緻密繊維層及び/又は隣接繊維層を構成す
る繊維の融着成分による融着、或はこれらを併用するこ
とにより一体化できる。これらの中でも、緻密繊維層と
隣接繊維層を構成する不織布等の見掛密度をある程度維
持したまま一体化可能なニードルパンチ絡合処理を含ん
で一体化することが好ましい。このニードルパンチ絡合
処理の絡合条件は特に限定するものではないが、例え
ば、針密度10〜30本/cm2程度で行なえば良い。
隣接繊維層は緻密層と、一体化することにより剥離強度
が得られ、形状保持性に優れているという点でとくに優
れている。隣接繊維層と緻密繊維層との一体化をニード
ルパンチ絡合処理により行う場合には、この緻密層の貫
通穴を隣接繊維層の繊維で埋めることができるため、捕
集効率が低下しないという特長も生じる。このようにニ
ードルパンチ絡合処理や水流絡合処理により一体化した
場合、緻密繊維層と隣接繊維層との間に、これらの繊維
層を構成する繊維が混在する層を有する。この場合、混
在していない層を緻密繊維層又は隣接繊維層という。
【0025】この出願発明のエアクリーナー用濾過材は
プリーツ加工をすることにより、清浄効率及び塵埃処理
容量をより向上させることが好ましい。プリーツ加工性
及び形状保持性のために、ある程度の剛性があることが
好ましいので、上記緻密繊維層及び/又は隣接繊維層に
樹脂を付着させるのが好ましい。
【0026】付着させる樹脂としては、例えば、水溶性
フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂や、
ポリアクリル酸エステル系、ポリアクリル−スチレン
系、ポリ酢酸ビニル系などのエマルジョンを使用でき、
特にポリアクリル酸エステル系やポリアクリル−スチレ
ン系などのエマルジョンは、風合いを調整し易いため好
適に使用できる。なお、この樹脂の付着量は30〜80
g/m2であることが好ましく、40〜60g/m2であ
ることがより好ましい。このような樹脂の付着は、例え
ば、含浸、スプレー、塗布などの手段により、容易に行
なうことができる。
【0027】この出願発明のエアクリーナー用濾過材は
上述のような緻密繊維層と隣接繊維層とを含むものであ
るが、これら繊維層以外に、緻密繊維層よりも平均繊維
径の大きい繊維からなる繊維層を1層以上積層すること
が好ましいが、とくに、緻密繊維層の隣接繊維層側とは
反対側に積層すると、清浄効率及び塵埃処理容量をより
向上させることができるため、好適である。なお、緻密
繊維層よりも平均繊維径の大きい繊維からなる繊維層を
2層以上積層する場合には、順次、繊維の平均繊維径が
大きくなるように積層することが好ましい。
【0028】例えば、緻密繊維層の隣接繊維層側とは反
対側に、緻密繊維層よりも平均繊維径の大きい繊維から
なる繊維層を3層積層する場合、緻密繊維層に隣接する
繊維層(「密繊維層」ということがある)として、平均
繊維径12〜20μmのステープル繊維又はフィラメン
ト繊維からなる、面密度50〜150g/m2の不織布
を積層し、この密繊維層に隣接する繊維層(「中間繊維
層」ということがある)として、平均繊維径17〜30
μmのステープル繊維又はフィラメント繊維からなる、
面密度30〜60g/m2の不織布を積層し、更に、こ
の中間繊維層に隣接する繊維層(「粗繊維層」というこ
とがある)として、平均繊維径20〜45μmのステー
プル繊維又はフィラメント繊維からなる、面密度30〜
60g/m2の不織布を積層することが好ましい。な
お、これら密繊維層、中間繊維層、及び粗繊維層を構成
する繊維としては、隣接繊維層を構成する繊維と同様の
もの(好適にはポリオレフィン系繊維やポリエステル系
繊維)を使用でき、また、緻密繊維層と同様の製造方法
によって製造できる。また、このような粗繊維層、中間
繊維層、及び粗繊維層は、緻密繊維層及び隣接繊維層と
一体化されていることが好ましいが、一体化は、緻密繊
維層と隣接繊維層とを一体化するときに同時にすること
ができ、又、別に一体化してもよい。一体化は、水流絡
合及び/またはニードルパンチにより行うことができる
が、見掛密度を維持したまま一体化可能なニードルパン
チがとくに好ましい。
【0029】このような構造からなるこの出願発明のエ
アクリーナー用濾過材は、緻密繊維層側を空気の流入側
とし、隣接繊維層側を空気の流出側として、自動車のエ
アクリーナーに使用することが好適である。
【0030】以下に、この出願発明の実施例を記載する
が、この出願発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0031】
【実施例】
実施例1 図1に示すような繊維断面形状を有する、ポリエステル
成分1とポリエチレン成分2とからなるフィラメント繊
維をスパンボンド法により紡出して、繊維ウエブを形成
し、次いで、この繊維ウエブをエンボスロールにより部
分的に融着(融着面積比率:17%)して融着繊維ウエ
ブを形成した後、この融着繊維ウエブをロール間に、供
出速度よりも速く供給することによって、フィラメント
繊維を分割した、面密度50g/m2、平均繊維径6.
6μmの不織布(緻密繊維層11)を用意した。
【0032】他方、繊維径12.4μm、繊維長38m
mのポリエステル繊維100重量%からなる、面密度6
0g/m2、見掛密度0.12g/cm3、平均繊維径1
2.4μmの水流絡合不織布(隣接繊維層12)を用意
した。
【0033】更に、繊維径12.4μm、繊維長38m
mのポリエステル繊維50重量%と、繊維径14.3μ
m、繊維長51mmのポリエステル繊維50重量%とか
らなる、面密度95g/m2、平均繊維径13.4μm
の繊維ウエブ(密繊維層13)、繊維径17.5μm、
繊維長64mmのポリエステル繊維100重量%からな
る、面密度40g/m2、平均繊維径17.5μmの繊
維ウエブ(中間繊維層14)、及び繊維径24.8μ
m、繊維長51mmのポリエステル繊維100重量%か
らなる、面密度40g/m2、平均繊維径24.8μm
の繊維ウエブ(粗繊維層15)、とを形成した。
【0034】次いで、隣接繊維層12、緻密繊維層1
1、密繊維層13、中間繊維層14、粗繊維層15の順
に積層した後、隣接繊維層12側から針密度20本/c
2でニードルパンチ絡合処理を施して一体化した後、
アクリル−スチレン樹脂エマルジョンを含浸し、130
℃のドライヤーで乾燥することにより、45g/m2
樹脂の付着した、面密度330g/m2、厚さ3.0m
mのエアクリーナー用濾過材を得た。このエアクリーナ
ー用濾過材における隣接繊維層12の見掛密度は0.1
8g/cm3であった。
【0035】比較例1 緻密繊維層11を積層しなかったこと以外は、実施例1
と全く同様にして、面密度280g/m2、厚さ2.7
mmのエアクリーナー用濾過材を得た。
【0036】比較例2 隣接繊維層12を積層しなかったこと以外は、実施例1
と全く同様にして、面密度270g/m2、厚さ2.6
mmのエアクリーナー用濾過材を得た。
【0037】比較例3 緻密繊維層11及び隣接繊維層12を積層しなかったこ
と以外は、実施例1と全く同様にして、面密度220g
/m2、厚さ2.3mmのエアクリーナー用濾過材を得
た。
【0038】比較例4 繊維径11.9μm、繊維長51mmのレーヨン繊維9
0重量%、繊維径12.4μm、繊維長38mmのポリ
エステル繊維10重量%とからなる面密度65g/m2
の密繊維層13と、繊維径11.9μm、繊維長51m
mのレーヨン繊維40重量%と、繊維径12.4μm、
繊維長38mmのポリエステル繊維20重量%と、繊維
径17.5μm、繊維長64mmのポリエステル繊維2
0重量%と、繊維径24.8μm、繊維長51mmのポ
リエステル繊維20重量%とからなる面密度60g/m
2の中間繊維層14と、繊維径16.8μm、繊維長5
1mmのレーヨン繊維15重量%と、繊維径17.5μ
m、繊維長64mmのポリエステル繊維35重量%と、
繊維径24.8μm、繊維長51mmのポリエステル繊
維50重量%とからなる、面密度55g/m2の粗繊維
層15とを順に積層し、針密度30本/cm2でニード
ルパンチ絡合処理を施して一体化した後、アクリル酸エ
ステルエマルジョンを含浸し、130℃のドライヤーで
乾燥することにより、70g/m2量樹脂の付着した、
面密度250g/m2、厚さ3.0mmのエアクリーナ
ー用濾過材を得た。
【0039】(JIS8種塵埃(砂塵)に対する初期清
浄効率、フルライフの清浄効率、及び塵埃保持量の測
定)下記の点を除いて、JIS D 1612(自動車用
エアクリーナー試験方法)に準じて行った。この結果は
表1に示す通りであった。 記 (1)試験用のエアクリーナーエレメントとして、有効
濾過面積1000cm2の平板濾過材を使用した。 (2)JIS−8種塵埃の試験条件は、塵埃濃度1g/
3及び風速20m/分とした。 (3)「初期清浄効率」は濾過面積100cm2に対し
て、0.66gの割合で塵埃を供給した時点での捕集効
率とした。 (4)「フルライフ清浄効率」及び「塵埃保持量(DH
C)」は、通気抵抗が初期から2.94kPa上昇した
時点での清浄効率及び塵埃保持量とした。
【0040】(カーボンに対するフルライフの清浄効
率、及び塵埃処理量(DFC)の測定)「フルライフ清
浄効率」の測定は、試験ダストとして、軽油燃焼カーボ
ンからなるカーボン粒子を使用したこと以外は、前記の
JIS8種塵埃に対する「フルライフ清浄効率」の測定
と同様に行った。なお、試験条件は、カーボン粒子濃度
0.04g/m3及び風速20m/分とした。
【0041】「塵埃処理量」の測定は、試験ダストとし
て、軽油燃焼カーボンからなるカーボン粒子を使用した
こと以外は、前記のJIS8種塵埃に対する塵埃保持量
の測定と同様に行って、通気抵抗が初期から2.94k
Paに上昇した時点で、濾過材に捕集されたカーボン粒
子の保持量を測定し、これに濾過材を通過して絶対フィ
ルターに捕集されたカーボン粒子の量を加えて求めた
(DFC)。なお、試験条件は、カーボン粒子濃度0.
04g/m3及び風速20m/分とした。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、この出願発明の
エアクリーナー用濾過材は緻密繊維層11の作用によ
り、初期清浄効率を大巾に向上させることができ、また
隣接繊維層12の作用により、塵埃処理量を維持したま
ま、初期清浄効率を向上させることができることがわか
る。また、一般的なエアクリーナー用濾過材である比較
例4と比較して明らかなように、初期清浄効率ならびに
塵埃処理量が大巾に向上していることがわかる。
【0044】
【発明の効果】 この出願発明のエアクリーナー用濾過
材は、平均繊維径3〜15μmの細繊維からなる緻密繊
維層と、この緻密繊維層に隣接して一体化した、見掛密
度0.1〜0.2g/cm3の隣接繊維層とを含むもの
であり、この緻密繊維層の作用により初期清浄効率が向
上し、また、この隣接繊維層の作用により塵埃処理容量
を高いレベルで維持したまま、初期捕集効率を向上させ
ることのできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 細繊維を分割可能な繊維の模式的断面図
【図2】 細繊維を分割可能な別の繊維の模式的断面図
【図3】 細繊維を分割可能な更に別の繊維の模式的断
面図
【図4】 実施例1におけるエアクリーナー用濾過材の
模式的断面図
【符号の説明】
1 A成分 2 B成分 11 緻密繊維層 12 隣接繊維層 13 密繊維層 14 中間繊維層 15 粗繊維層
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 範利 滋賀県守山市勝部町1128番地 日本バイリ ーン株式会社内 (72)発明者 矢形 卓哉 滋賀県守山市勝部町1128番地 日本バイリ ーン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径3〜15μmの細繊維からな
    る緻密繊維層と、この緻密繊維層に隣接した、見掛密度
    0.1〜0.2g/cm3の隣接繊維層とを含むことを
    特徴とする、エアクリーナー用濾過材。
  2. 【請求項2】 緻密繊維層が、フィラメント繊維を機械
    的に分割した細繊維からなることを特徴とする、請求項
    1に記載のエアクリーナー用濾過材。
  3. 【請求項3】 フィラメント繊維がポリエステル成分と
    ポリオレフィン成分とからなることを特徴とする、請求
    項2に記載のエアクリーナー用濾過材。
  4. 【請求項4】 隣接繊維層が絡合した繊維からなること
    を特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    エアクリーナー用濾過材。
  5. 【請求項5】 緻密繊維層と隣接繊維層とが一体化され
    ていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれ
    かに記載のエアクリーナー用濾過材。
  6. 【請求項6】 一体化がニードルパンチ絡合処理により
    行われていることを特徴とする、請求項5に記載のエア
    クリーナー用濾過材。
  7. 【請求項7】 緻密繊維層の隣接繊維層側とは反対側
    に、緻密繊維層よりも平均繊維径の大きい繊維からなる
    繊維層を1層以上、順次、繊維の平均繊維径が大きくな
    るように、積層された構造を有することを特徴とする、
    請求項1〜請求項6のいずれかに記載のエアクリーナー
    用濾過材。
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