JPH10336959A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

Info

Publication number
JPH10336959A
JPH10336959A JP9142870A JP14287097A JPH10336959A JP H10336959 A JPH10336959 A JP H10336959A JP 9142870 A JP9142870 A JP 9142870A JP 14287097 A JP14287097 A JP 14287097A JP H10336959 A JPH10336959 A JP H10336959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spacer
spacers
electric machine
ventilation duct
machine according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9142870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3808172B2 (ja
Inventor
Yoshifumi Nakahama
敬文 中濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP14287097A priority Critical patent/JP3808172B2/ja
Publication of JPH10336959A publication Critical patent/JPH10336959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3808172B2 publication Critical patent/JP3808172B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダクト付きの回転電機では、回転子に付属の
第2スペーサの頭部が三角形状の為、冷却風の流れが鋭
角のエッジを通過することにより1k[Hz]以上の高
い周波数の騒音成分が発生し、気体流通による回転騒音
が大きいことが課題となっている。その為、空隙大とし
たりサイレンサを取付けている。 【解決手段】 第2スペーサを断面形状が細長い不定菱
形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有
する基本第2スペーサと、先広幅部を基本第2スペーサ
に対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下
流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、先広幅部
を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずら
して形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3
種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方
向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての
第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側
における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定子及び回転子
に冷却用の通風ダクトを形成した構成の回転電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の回転電機において、固定
子は、鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間
欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向
に配列することにより、各鉄心ブロック間に気体が内径
側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成され構成さ
れる。一方回転子は、鉄心ブロックと放射方向に延び且
つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサと
を交互に軸方向に配列することにより、各鉄心ブロック
間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクト
が形成され構成される。
【0003】このような構成のダクト付回転電機は、回
転子が高速回転されると該回転子のファン作用により気
体が回転電機内に吸入されて、これが回転軸側に設けら
れた中心ダクトを介して回転子の第2通風ダクトに分配
され、ここから回転子外周の空隙に放出された後に固定
子の第1通風ダクトを通過して回転電機外に排出され
る。このような気体循環によって回転電機の銅損や鉄損
によって生じた熱が効果的に放出され冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな回転電機では、第2スペーサの頭部が三角形状の
為、冷却風の流れが鋭角のエッジを通過することにより
1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が発生し、気
体流通による回転騒音が大きいことが課題となってい
る。その為、従来では界磁空間における固定子内周面と
回転子外周面との間の空隙を大きめに設定して騒音源と
なる気流の圧力変動を減じたり、遮音機構として大きな
サイレンサを取付けるなどにより、回転電機が大形にな
る欠点があった。
【0005】本発明は上記課題を解決するために成され
たもので、回転子の第2通風ダクトから吐出された気体
が固定子の第1スペーサと干渉することに起因する騒音
を更に低減できる回転電機を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における回転電機
は、請求項1では鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円
周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交
互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気
体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成さ
れた固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると
共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠
的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に
配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側
から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子
とから成る回転電機において、前記第2スペーサを断面
形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出
口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広
幅部を前記基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦
断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流
側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに
対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2
スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペ
ーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最
小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関し
て均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての
第2通風ダクトに関して不均等に設定されていることを
特徴とする。
【0007】このように構成すると、第2スペーサの夫
々の先広幅部に流れる気流が、従来の三角頭形スペーサ
に比べて鈍角のエッジを通過することになり、1k[H
z]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。また、3
種類の第2スペーサをランダムに配列した場合、これら
3種類の内の2種類を組合わせた場合より回転騒音は低
減される。
【0008】次に請求項2では、夫々の先広幅部のずら
し量を、3種類の第2スペーサを等配置した場合に先広
幅部の中心ピッチの略10%としている。すると、隣り
の先広幅部間の流路断面積が最適となり、第2スペーサ
の回転によるファン効果を損なう事なく回転騒音は低減
される。
【0009】また請求項3では、3種類の第2スペーサ
の先広幅部の端点から成る縁を、回転軸に対し周方向に
移動して配設している。すると、第2スペーサが通過し
圧力が高くなるタイミングが(ずらし量/周速)の時間
幅に分散して、回転数と第2スペーサとの積に等しい周
波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0010】次に請求項4では、3種類の第2スペーサ
に、回転方向下流側の面から上流側の面に貫通する孔を
設けた。すると、第2スペーサの発生する平均的な圧力
が減少して、回転数と第2スペーサとの積に等しい周波
数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0011】或いは、請求項5では、固定子巻線内周側
に配設した楔の縁を、回転軸に対し周方向にずらして配
設したので、第2スペーサが通過し圧力が高くなるタイ
ミングが(楔の縁の周方向ずらし量/周速)の時間幅に
分散し、回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成
分の騒音が低減される。
【0012】更に請求項6では、固定子巻線内周側に配
設した楔の外周側エッジに、チャンファーを設けたの
で、第2通風ダクトから第1通風ダクトへの気体の流れ
で、はくり域が出難くなり流れが円滑となって流量が増
え、流量−圧力特性線上で圧力が下がる。このように平
均的な圧力が減少して回転数と第2スペーサとの積に等
しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0013】そして請求項7では、固定子巻線内周側に
配設した楔の第2通風ダクトに面した縁を、固定子巻線
より幅の広くならない様に切欠ことにより、第2通風ダ
クトから第1通風ダクトへの気体の流れで請求項6と同
様の作用効果がある。
【0014】また請求項8では、第1通風ダクトを構成
する第1スペーサの内径側端部の回転方向下流側エッジ
にチャンファーを設けたので、第2通風ダクトから第1
通風ダクトへの気体の流れで請求項6と同様の作用効果
がある。
【0015】更に請求項9では、第1通風ダクトを構成
する第1スペーサの内径側端部を軸方向に平行でなく半
径方向にずらせたので、第2スペーサが通過するときの
第1通風ダクトにおける圧力上昇が緩和され、回転数と
第2スペーサとの積に等しい周波数成分の騒音が低減さ
れる。
【0016】そして請求項10では、第1通風ダクトを
構成する第1スペーサに周方向に貫通する孔を設けたの
で、内側間隔片の回転下流側の負圧面に反対側の正圧面
から気体が流入し、はくり域が小さくなって流れが円滑
になり流量が増え、流量−圧力特性線上で圧力が下が
る。このように平均的な圧力が減少して回転数と第2ス
ペーサとの積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音
が低減される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1実施例について
図1乃至図3を参照して説明する。図1は回転電機の上
部断面側面図で、図2は回転子導体周辺のスペーサ部分
を示す縦断面図で、図3は固定子及び回転子の主要部を
水平方向に展開して示す縦断面図である。これらの図に
おいて、回転電機1は、吸気口2及び排気口3を有する
固定子枠4内に配置された内部に固定子巻線12を有す
る固定子5と、この固定子5の界磁空間に位置するよう
に軸受ブラケット6に回転軸7を介して支持された内部
に回転子巻線8aを有する回転子8から成っている。
【0018】前記固定子5は、鉄心ブロック9と放射方
向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された板状の多数
の第1スペーサ10とを交互に軸方向に配列し、これら
を押板11によって押え一体化して形成されている。こ
のように固定子5は、その第1スペーサ10によって各
鉄心ブロック9間に気体が内径側から外周方向に通る第
1通風ダクト15が形成された構造になる。
【0019】一方回転子8は、鉄心ブロック16と放射
方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された板状の多
数の後述する第2スペーサ17とを交互に軸方向に配列
し、これらを図示しないクランプによって一体化して形
成されている。この第2スペーサ17の配列により、各
鉄心ブロック16間に気体が回転軸7側から外周方向に
通る第2通風ダクト18が形成される。この場合におい
て、回転子8の鉄心ブロック16は回転軸7の周りに放
射方向に突出するように配置されたリブ部材19を介し
て回転軸7に支持されており、そのリブ部材19によっ
て第2通風ダクト18に連通される吸気ダクト20が形
成される。この吸気ダクト20内の中間には気体の流れ
を均等にする仕切板20aが配置されている。
【0020】前記各第2スペーサ17は断面形状が細長
くした不定菱形で、通風の入口側(回転軸7側)である
先端形状が先細幅で、出口側(固定子5側)は風速調整
のため先端形状を先端に平面を有する先広幅に形成し、
先広幅部17aaを回転子導体8a幅を等縦断する縦断線
を基準として周方向に左右等配とした形状を基本とし
て、図2(a)に示すような基本第2スペーサ17aと
する。そして、この基本第2スペーサに対して先広幅
を、回転子導体8a幅を等縦断する縦断線から回転方向
の上流側(一方側)へ寸法δb ずらして先広幅部17bb
とし、図2(b)に示すような上流側第2スペーサ17
bを形成する。また前記基本第2スペーサ17aに対し
て先広幅を、回転子導体8a幅を等縦断する縦断線から
回転方向の下流側(他方側)へ寸法δc ずらして形成の
先広幅部17ccとし、図2(c)に示すような下流側第
2スペーサ17cの3種類から成る。
【0021】これらの基本第2スペーサ17a,上流側
第2スペーサ17b,下流側第2スペーサ17cを図3
に示すようにランダムに配設する。(図3では左から上
流側第2スペーサ17b,基本第2スペーサ17a,下
流側第2スペーサ17c,基本第2スペーサ17aの順
に配設している)。その円周方向の相互間隔は中央部分
で最小で、全ての第2通風ダクト18について均等(寸
法b0 )であるように設定されている。また出口側を形
成する部分の間隔は寸法a1,a2,a3 (a1 ≠a2 ≠a
3 )で図示するように不均等で設定され、そして入口側
を形成する部分の間隔は寸法c1,c2,c3 (c1 ≠c2
≠c3 )で図示するように不均等で設定され、出口側と
入口側の夫々の寸法も全て異なっている(a1 ≠c1 、
a2 ≠c2 、a3 ≠c3 )。
【0022】尚、固定子巻線12は、スロット13に挿
入され楔14によって保持されている。又、回転子巻線
8aは断面形状が凸形(矩形または長円形でもよい)を
していて、第2スペーサ17内を貫通しており、回転子
巻線8aと第2スペーサ17は例えばアルミ・ダイキャ
ストで同時成形される。図3では、この回転子導体8
a,リブ部材19及び回転軸7の図示を省略している。
また5aは、固定子巻線12の軸方向両端部分を覆うよ
うに配置された導風カバーである。
【0023】次に上記構成の作用を述べる。回転子8が
高速回転されると、そのファン作用により気体が固定子
枠1の吸気口2から内部に吸入される。するとこの気体
は、吸気ダクト20を介して回転子8の各第2通風ダク
ト18を通過して回転子8外周の空隙に至り、ここから
固定子5の各第1通風ダクト15を通り、排気口3から
機外に排出される。このような気体の流通によって固定
子巻線12及び回転子導体8aが冷却される。
【0024】この気体の流通において、従来の第2スペ
ーサ17の出口側である先端形状が先細幅の三角形であ
ると、図18(a)に示すように冷却風の流れが先端の
鋭角エッジを通過することにより細かい渦が発生し、こ
れにより1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が発
生して気体流通による回転騒音が大きい。これに対して
出口側が先広幅である基本第2スペーサ17a,上流側
第2スペーサ17b,下流側第2スペーサ17cを、各
先広幅部17aa,17bb,17ccの中心位置が図3に示
すように寸法a1,a2,a3 (a1 ≠a2 ≠a3 )で不均
等な間隔で配列と、図18(b)に示すように、先端の
各先広幅部17aa,17bb,17ccが鈍角となって流れ
る冷却風は大きい渦に変り、1k[Hz]以上の高い周
波数の騒音成分が減少する。
【0025】次に、3種類の第2スペーサ17a,17
b,17cを夫々ランダムに配列した場合は、図4
(c)に示すような騒音周波数分析となり、これらの第
2スペーサ17a,17b,17cの内の2種類を組合
わせした場合は図4(b)に示すような騒音周波数分析
となって、3種類の組合わせの方が高調波成分が減少し
て2種類の組合わせより騒音は減少する。更に4種類以
上の第2スペーサをランダムに配列しても図4(d)に
示すような騒音周波数分析となって、3種類をランダム
に配列した場合とあまり差異はないことが実験で判明し
た。
【0026】次に第2実施例を図5乃至図9を参照して
説明する。第2実施例は、第2スペーサの先広幅部17
aa,17bb,17ccのずらし量δと、第2スペーサを等
配列とした場合の先広幅部の中心ピッチPとの割合を略
10%にする。即ち、図5(a)〜(d)には第2スペ
ーサの先広幅のずらし量δを変化させた配列を示してお
り、図5(a)はずらし量δ=0,図5(a)はずらし
量δ1 =5%,図5(a)はずらし量δ2 =10%,図
5(a)はずらし量δ3 =15%である。これ以外の寸
法規定は図3に示すものと同じである。そして、各ずら
し量δ0 〜δ3 でのモータ騒音周波数成分を分析調査す
ると図6に示すようになる。先広幅部17aa,17bb,
17ccのずらし量δが零の場合は、騒音周波数内に顕著
な高調波成分が複数箇所見られるが、先広幅部のずらし
量δが5%(先広幅部の中心ピッチPに対し)は最顕著
の高調波成分はなくなるものの他の高調波成分が残存す
る。ずらし量δが10%(先広幅部の中心ピッチPに対
し)にすると高調波成分の減少若しくは消滅により騒音
値が低くなる。これは、ファン作用の流量−圧力特性が
確保でき騒音が減少するからである。一方、ずらし量δ
が15%の場合は、10%の場合よりも高調波成分が増
加している。
【0027】尚、図7に示すように、下流側第2スペー
サ17cの先広幅部17ccを更に下流側に寸法δ5 ずら
して下流側第2スペーサ17c1(先広幅部17cc1 )を
形成し、上流側第2スペーサ17b,下流側第2スペー
サ17c,上流側第2スペーサ17b,下流側第2スペ
ーサ17c1の配列を形成する。すると、中央部分の相互
間隔は全て寸法b1 で均等であるが、出口側の先広幅部
17cc1 と先広幅部17bbや先広幅部17ccと先広幅部
17bbとの間隔が狭いと、出口側の流路断面積が小さく
なって通風抵抗が大きくなり、図8に示すスペーサのフ
ァン作用の流量−圧力特性で破線のように悪化して流量
は減少する。即ち、第2スペーサの先広幅のずらし量δ
が大きいと流量は減少する。また、出口側の流路断面積
が小さい所の流速は速くなり騒音が大きくなる方向とな
る。更に、図9に示すように、第2スペーサの先広幅の
ずらし量δが少ない場合(δ6 <<P2 )には、第2スペ
ーサが通過し圧力が高くなるタイミングのずれが小さい
為、あまり騒音は低減できない。
【0028】第3実施例は図10に示すように、多数の
第2スペーサ17a,17b,17cの先広幅部17a
a,17bb,17ccの端点からなる縁17d1を有する第
2スペーサ17dを、前記縁17d1を回転軸に対して平
行でなく周方向にずらせて配列することにより第2通風
ダクト18dを形成する。すると、第2スペーサ17d
が通過し圧力が高くなるタイミングが(ずらし量/周
速)の時間幅に分散して、回転数と第2スペーサ17d
の個数との積に等しい周波数成分の回転騒音が低減され
る。
【0029】第4実施例は図11に示すように、多数の
第2スペーサ17a,17b,17cの回転方向下流側
の面から上流側の面に貫通する孔17fを有する第2ス
ペーサ17eを、鉄心ブロック16間に配列して第2通
風ダクト18eを形成する。すると、第2通風ダクト1
8eでの平均的な圧力が減少し、回転数と第2スペーサ
17eの個数との積に等しい周波数成分は元より全体的
に騒音が低減される。
【0030】第5実施例は図12に示すように、固定子
5側の固定子巻線12内周側に配した楔の縁を、回転軸
に対して平行でなく周方向にずらせた傾斜楔14aとし
て第1通風ダクト15aに配する。すると、第2スペー
サ17a,17b,17cが通過して、圧力が高くなる
タイミングが(傾斜楔14aの縁の周方向ずらし量/周
速)の時間幅に分散し、回転数と第2スペーサ17a,
17b,17cの個数との積に等しい周波数成分の回転
騒音が低減される。
【0031】第6実施例は図13に示すように、固定子
5側の固定子巻線12内周側に配した楔の外周側エッジ
にチャンファーを設けた楔14bとして第1通風ダクト
15aに配する。すると、第2通風ダクト18から第1
通風ダクト15aへの気体の流れで、はくり域が出来難
く流れが円滑になって流量が増え、流量−圧力特性線上
で圧力が下がる。このように平均的な圧力が減少するの
で、回転数と第2スペーサ17a,17b,17cの個
数との積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低
減される。
【0032】第7実施例は図14に示すように、固定子
5側の固定子巻線12内周側に配した楔の第2通風ダク
ト18に面した縁を、固定子巻線12より幅の広くなら
ない様に切欠く切欠楔14cとして第1通風ダクト15
cに配する。すると、第2通風ダクト18から第1通風
ダクト15cへの気体の流れで、第6実施例と同様の作
用効果がある。
【0033】第8実施例は図15に示すように、第1通
風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部(回転子
8側)の回転方向下流側エッジにチャンファーを設けて
第1スペーサ10aとし、第1通風ダクト15dを形成
する。すると、第2通風ダクト18から第1通風ダクト
15dへの気体の流れで、第6実施例と同様の作用効果
がある。
【0034】第9実施例は図16に示すように、第1通
風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部(回転子
8側)を、軸方向に平行でなく半径方向にずらせた第1
スペーサ10bとし、第1通風ダクト15eを形成す
る。すると、第2スペーサ17a,17b,17cが通
過する時の第1通風ダクト15eにおける圧力上昇が緩
和され、回転数と第2スペーサ17a,17b,17c
の個数との積に等しい周波数成分の騒音が低減される。
【0035】第10実施例は図17に示すように、第1
通風ダクトを構成する第1スペーサに周方向に貫通する
孔10dを穿設して第1スペーサ10cとし、第1通風
ダクト15fを形成する。すると、内側間隔片の回転下
流側の負圧面に反対側の正圧側から気体が流入してはく
り域が小さくなり、流れが円滑になって流量が増加し流
量−圧力特性線上で圧力が下がる。このように平均的な
圧力が減少するので、回転数と第2スペーサ17a,1
7b,17cの個数との積に等しい周波数成分は元より
全体的に騒音が低減される。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第2スペ
ーサの夫々の先広幅部に流れる気流が、従来の三角頭形
スペーサに比べて鈍角のエッジを通過することになり、
1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。
また、3種類の第2スペーサをランダムに配列した場
合、これら3種類の内の2種類を組合わせた場合より回
転騒音は低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回転電機の上部断面
を含む側面図、
【図2】図1に示す第2スペーサ部分の縦断面図、
【図3】第1実施例で固定子及び回転子のスペーサ部分
を水平方向に展開して示す縦断面図、
【図4】第2スペーサの種類配列数と騒音周波数分析関
係図、
【図5】第2スペーサのずらし量の大きさと配列図、
【図6】第2スペーサのずらし量の大きさと騒音周波数
分析関係図、
【図7】第2スペーサのずらし量の大きさと配列図、
【図8】流量−圧力特性線図、
【図9】第2スペーサのずらし量の小さい配列図、
【図10】第3実施例で傾斜形状の第2スペーサを鉄心
ブロック間に挿入の側面図、
【図11】第4実施例でスペーサに貫通孔を設けた縦断
面側、
【図12】第5実施例で傾斜した楔を鉄心スロットに挿
入した平面図、
【図13】第6実施例でチャンファー付き楔の水平方向
に展開して示す縦断面図、
【図14】第7実施例で切欠付き楔の平面図、
【図15】第8実施例でチャンファー付き第1スペーサ
を示す縦断面図、
【図16】第9実施例で第1スペーサの半径方向ずらし
た側面図、
【図17】第10実施例で第1スペーサに貫通孔を設け
た縦断面図、
【図18】第2スペーサの形状と騒音周波数分析比較
図。
【符号の説明】
1…回転電機、 5…固定子、7…
回転軸、 8…回転子、8a…回
転子導体、 9…鉄心ブロック、10,
10a,10b,10c…第1スペーサ、10d,17
f…孔、14a…傾斜楔、 14b…
チャンファー付楔、14c…切欠付楔、15,15a,
15b,15c,15d,15e,15f…第1通風ダ
クト 17,17d,17e…第2スペーサ、17a…基本第
2スペーサ、 17b…上流側第2スペーサ、1
7c,17c1…下流側第2スペーサ、17aa,17b
b,17cc,17cc1 …先広幅部、18,18d,1
8e…第2通風ダクト、

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周
    方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互
    に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体
    が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成され
    た固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共
    に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的
    に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配
    列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側か
    ら外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子と
    から成る回転電機において、前記第2スペーサを断面形
    状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口
    側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅
    部を基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する
    縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2
    スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同
    じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペー
    サとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサを
    ランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔
    を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等
    に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通
    風ダクトに関して不均等に設定されていることを特徴と
    する回転電機。
  2. 【請求項2】 前記夫々の先広幅部のずらし量を、前記
    3種類の第2スペーサを等配置した場合に先広幅部の中
    心ピッチの略10%とした請求項1記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 前記3種類の第2スペーサの先広幅部の
    端点から成る縁を、回転軸に対し周方向に移動して配設
    した請求項1乃至2記載の回転電機。
  4. 【請求項4】 前記3種類の第2スペーサに、回転方向
    下流側の面から上流側の面に貫通する孔を設けた請求項
    1乃至3記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 巻線内周側に配設した楔の縁を、回転軸
    に対し周方向にずらして配設した請求項1乃至4記載の
    回転電機。
  6. 【請求項6】 巻線内周側に配設した楔の外周側エッジ
    に、チャンファーを設けた請求項1乃至5記載の回転電
    機。
  7. 【請求項7】 固定子巻線内周側に配設した楔の第2通
    風ダクトに面した縁を固定子巻線より幅の広くならない
    ように切り欠いた請求項1乃至6記載の回転電機。
  8. 【請求項8】 第1通風ダクトを構成する第1スペーサ
    の内径側端部の回転方向下流側エッジにチャンファーを
    設けた請求項1乃至7記載の回転電機。
  9. 【請求項9】 第1通風ダクトを構成する第1スペーサ
    の内径側端部を軸方向に平行でなく半径方向にずらせた
    請求項1乃至8記載の回転電機。
  10. 【請求項10】 第1通風ダクトを構成する第1スペー
    サに周方向に貫通する孔を設けた請求項1乃至9記載の
    回転電機。
JP14287097A 1997-06-02 1997-06-02 回転電機 Expired - Lifetime JP3808172B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287097A JP3808172B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287097A JP3808172B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10336959A true JPH10336959A (ja) 1998-12-18
JP3808172B2 JP3808172B2 (ja) 2006-08-09

Family

ID=15325524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14287097A Expired - Lifetime JP3808172B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3808172B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015519033A (ja) * 2012-05-22 2015-07-06 ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハーWobben Properties Gmbh ギアレス式風力発電装置用の同期発電機

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5778350A (en) * 1980-10-31 1982-05-17 Hitachi Ltd Rotor in rotary electric machine
JPS5880761U (ja) * 1981-11-28 1983-06-01 富士電機株式会社 回転電機の楔
JPS58127835U (ja) * 1982-02-22 1983-08-30 株式会社安川電機 回転電機の冷却装置
JPH0819197A (ja) * 1994-06-28 1996-01-19 Abb Manag Ag 電気機械のステータ積層薄板体
JPH08205435A (ja) * 1995-01-23 1996-08-09 Toshiba Corp 回転電機の固定子鉄心
JPH08214474A (ja) * 1995-02-01 1996-08-20 Toshiba Corp 回転電機

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5778350A (en) * 1980-10-31 1982-05-17 Hitachi Ltd Rotor in rotary electric machine
JPS5880761U (ja) * 1981-11-28 1983-06-01 富士電機株式会社 回転電機の楔
JPS58127835U (ja) * 1982-02-22 1983-08-30 株式会社安川電機 回転電機の冷却装置
JPH0819197A (ja) * 1994-06-28 1996-01-19 Abb Manag Ag 電気機械のステータ積層薄板体
JPH08205435A (ja) * 1995-01-23 1996-08-09 Toshiba Corp 回転電機の固定子鉄心
JPH08214474A (ja) * 1995-02-01 1996-08-20 Toshiba Corp 回転電機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015519033A (ja) * 2012-05-22 2015-07-06 ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハーWobben Properties Gmbh ギアレス式風力発電装置用の同期発電機

Also Published As

Publication number Publication date
JP3808172B2 (ja) 2006-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0819218A (ja) 回転電機の冷却構造
JPS5952622B2 (ja) ガス冷却式電気機械
US4547688A (en) Dynamoelectric machine with rotor ventilation system including prewhirl inlet guide vanes
JP3574221B2 (ja) 回転電機の回転子
JPH08232894A (ja) 横型ファン用の渦型壁とインペラとの組み合わせ
JP3808172B2 (ja) 回転電機
US3784851A (en) Ventillating arrangement for dynamo-electric machines
US4039871A (en) Cooling device for use in a low inertia electric motor
JP2889145B2 (ja) 回転電機
JP2000050541A (ja) 回転電機の固定子
JPH11299141A (ja) 回転電機
JPH0993868A (ja) 車両用主電動機
JPS6166543A (ja) 回転電機の通風冷却装置
JPH03112339A (ja) 電気回転機と電気回転機に使用される遠心送風機
JPH083168Y2 (ja) 回転電気機械の冷却装置
JPS62186097A (ja) 電動送風機
JP2000041362A (ja) 回転電機
JPH0779542A (ja) 突極形回転電機の通風冷却構造
JP2675741B2 (ja) 開放形回転電機
JP2000078781A (ja) 電気機械の固定子鉄心
SU639090A1 (ru) Электрическа машина с воздушным охлаждением
JP2001231193A (ja) 回転電機
JP2003189543A (ja) 回転電機の回転子
CA1087670A (en) Rotor structure for an air-cooled dynamoelectric machine
JPH10103287A (ja) 貫流ファン

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040326

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060517

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120526

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130526

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140526

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term