JPS5952622B2 - ガス冷却式電気機械 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、回転子とこれを取り巻く固定子とを包括する
成層鉄心室と、固定子の囲りに配設したガス流出室と、
機械の両端にそれぞれ一個配設したガス流入室と、成層
鉄心室とガス流入室を分ける区画装置とを備えたガス冷
却式電気機械に関するものである。

この種のガス冷却式電気機械が長年来この技術分野にお
ける技術レベルであった。

ＡｌｌｉＡｌｌｌｓ−Ｃｈａｌ −Ｅｎｇｉｎｅｅｒｉ
ｎｇ Ｒｅｖｉｅｗ （Ａ １ 。

Ｖｏｌｕｍｅ ３８ 、１９７３ ） ニＲＨ，Ｂａｒ
ｂｅｒ氏とＴ、 Ａ、 Ｒｏｈｌｉｎｇ氏とによって公
表されたゝ゛垂直式大型誘導電動機の再デザイン“とい
う論文に示されている周知の非同期機の場合には、内側
の成層鉄心室、即ち固定子と回転子とが入っている室が
、区画装置によって冷却ガス用の外側のガス流入室に対
して区画され、固定子コイル端金対が成層鉄心室の中に
ある。

冷却ガスはガス流入室に半径方向外側から内側へ流入す
る。

一部の冷却ガスが回転子冷却用溝の半径方向の通風作用
によってこの溝と固定子冷却用溝を通り、ガス流出室に
流れる。

冷却ガスの他の一部は半径方向通風機として作用する長
く伸びた回転子ロッドによって向きを変えられ、半径方
向内側から外側へ固定子コイル端と押圧板の穴を通って
冷却ガス流出室へ吹き送られる。

その際、このガスは固定子コイル端と成層鉄心の側面と
を冷却する。

ガス流入室の断面寸法と固定子コイル端を含むコイル端
室の断面寸法は比較的大きく、この中の冷却ガス速度は
それに対応して低くなっている。

回転子と固定子との間の空隙から既に加熱された冷却ガ
スが漏洩ガスとしてコイル端室へ流れ、親しい冷却ガス
と混り合い、固定子コイル端と成層鉄心の側面の熱を吸
収する前に前記混合ガスが温まってしまう。

従って、コイル端は温かいガスと混合された速度が遅い
冷却ガスによつ冷却される。

成層鉄心の側面も同様に速度が遅く同じ様に加熱された
冷却ガスによって冷却が行われることになる。

この冷却では余り目的を達しないし、作用が全く限定さ
れてしまう。

何故なら、対流によって比較的多量の熱量を奪うにはガ
スが高速であるということが必要条件となるからである
。

回転子ロッドが付加的なコンプレッサーとして作用する
ように、回転子ロッドを長く形成することは、冷却ガス
の流れの観点からも必要であり、さもないと冷却ガスの
流れは不充分なものとなってしまう。

不充分な冷却は機械の電気出力を不必要に制限してしま
うということも明らかである。

スイス国特許第４６３．６１２号明細書に記された同期
機にあっても同様に内側の成層鉄心室は区画装置によっ
て冷却ガス用外側冷却ガス流入室から隔てられている。

この機械は絶縁材料製の区画壁と回転子に設けられた軸
方向通風機とを具備している。

固定子コイル端の外側の部分はガス流入室の中へ延びて
おり、それに対してその内側の部分は内側の成層鉄心室
の中に配設されている。

軸方向通風機はガス流入室の中で固定子コイル端の外側
部分を通って軸方向へ外側から内側へ流れる冷却ガスを
吸い込み、それを成層鉄心室に供給するものである。

この冷却ガスの一部は極の間を極間隙に沿って軸方向に
流れそして固定子冷却用溝を通って半径方向内側から外
側へ流れガス流出室に流入する。

冷却ガスの他の一部は軸方向通風機によって向きを変え
られ、固定子コイル端の内側部分を通して半径方向内側
から外側へ向かってガス流出室に吹き送られる。

その際、この冷却ガスは固定子コイル端の内側部分と成
層鉄心の側面を同様に低い冷却ガス速度で冷却する。

前に述べた他のあらゆる欠点がここでも生ずる。

更に、冷却ガスの流れの観点からも軸方向通風機を付加
的なコンプレッサーとして使用する必要があり、さもな
いと流れが不充分なものとなってしまう。

本発明の課題は、前述してきた種々の欠点を除くことと
、ガス流入室と成層鉄心室との間の区画が成層鉄心のす
ぐ近くで行われ、しかも付加的なコンプレッサーとして
の通風機を必要とせずに固定子コイルが新しく且つ混り
合っていないガスで冷却されそして成層鉄心の側面が高
速且つ効率良く冷却されるように最初に述べた種の電気
機械を作ることである。

この課題は本発明によれば、次のようにして解決される
。

即ち、回転自在の回転子を含むケーシングと、ケーシン
グの各々の端部分でケーシング端壁と回転子および固定
子の対応する端部との間に冷却ガス流入室を形成する手
段と、冷却ガスを冷却ガス流入室へ導くための手段と、
固定子の外周とケーシングの壁部分との間にガス流出室
を形成する手段と、固定子の対向する端面から軸方向に
間隔をおいてそれぞれ設けられかつ固定子と回転子を含
む成層鉄心室と冷却ガス流入室との間のほぼ気密の仕切
壁を形成する環状ガス流区画装置とを具備し、前記回転
子が固定子コイルを有する成層固定子によって取囲まれ
、前記冷却ガス流入室内に、固定子コイル端部の屈曲部
が配置され、冷却ガスを冷却ガス流入室へ導くための前
記手段により、冷却ガスが固定子コイルの屈曲部を越え
て半径方向内方へ流れ、前記回転子と固定子が半径方向
に延びる溝を備え、冷却ガスが固定子コイルの屈曲部に
続くガス流入室の個所から前記溝を通ってガス流出室へ
流れ、前記の環状ガス流区画装置が固定子押圧板と円板
状部分と管状部分とからなり、かつ固定子の端面と共に
固定子端部通路を形成し、冷却ガスがガス流入室からこ
の通路を半径方向外方へ通ってガス流出室へ流れ、それ
によって前記固定子の端面が冷却され、固定子積層板の
端部で発生する熱が奪われ、半径方向に延びる固定子端
部通路の軸方向の巾が、ガス流入室の軸方向の巾よりも
狭く、それによって固定子端部通路内のガスの流速がガ
ス流入室内のガスの流速より速くなるようにし、前記区
画装置の管状部分が回転子への端面側に設けた部材の外
面と共に環状隙間シール部を形成していることによって
解決される。

本発明は上記構成によって、付加的なコンプレッサとし
ての通風機を必要とせずに、固定子コイル端全体を未使
用の冷たい冷却ガスで冷却することができ、固定子の側
面を高速の冷却ガスで効率的に冷却することができ、更
にガス流入室内への漏洩ガスの逆流を防ぐことができる
という効果を奏する。

次に本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第１図乃び第２図の非同期機は、回転子１とこれを取巻
いている固定子２とを包括する成層鉄心室１２とガス流
出室３と、ガス流入室４と、固定子２の側面５に取付け
られた固定子押圧板６とを備えている。

区画装置８は固定子押圧板６と、円板状部分９と、管状
部分１０とから構成されている。

この区画装置８は成層鉄心室１２とガス流入室４を実質
的に気密に分離するものである。

その際押圧板６と円板状部分９は前記室１２と４を互に
垂直に分け、管状部分１０は端絡環１４を取り囲み、室
１２と４を互に気密に分離するために端絡環と共に環状
隙間シール部１８を形成している。

同時に固定子２の側面図５を冷却するために設けられた
通路７を形成するが、この通路はガス流出室３と連通し
、部分ガス流２５用の流通路として役立つ。

全ガス冷却流２０はガス流入室４を半径方向外側から内
側へ流通する。

第１の部分ガス流２１は回転子冷却溝１５の半径方向通
風作用によってこの溝及び回転子冷却溝１３を通り第二
の部分ガス流２２としてガス流出室３へ流れる。

回転する固転子コイル端１６の半径方向の通風作用によ
って第三の部分ガス流２３が通路７の中を半径方向外側
へ流れる。

その際、このガス流は既に加熱された漏洩ガス流２４と
混る。

この漏洩ガス流は回転子１と固定子２の間の隙間１７か
ら流れ、而してこのガス流と共に通路７に沿って第五の
部分ガス流２５としてガス流出室３に送られる。

前記通路７の軸方向の幅は流入室４の残りの寸法に比し
て非常に小さなものであるので、既に加熱された漏洩ガ
ス流２４が通路７に一諸に供給されるにも拘らず、通路
７では冷却ガス速度は高くそして対流によって固定子２
の側面が非常に良く冷却されることになる。

これに対して冷却ガス流２０は大部分区画室８の外側に
配設されている固定子コイル端１１を混り合わない冷た
い状態で冷却するものである。

区画装置８の管状部分１０と端絡環１４との間に形成さ
れる環状隙間シール部１８はガス流入室４へ漏洩ガス流
２４が流れ出るのを防ぎ、而して渦流２６は全く生じな
くなるし、コイル端１１を冷却するための冷却ガスと漏
洩ガス２４とが混り合うことはない。

半径方向通風機として作用する回転子冷却溝１５及び同
様に半径方向通風機として作用する回転する回転子ロッ
ド１９とが唯一のコンプレッサーとして設けられている
。

従って何ら付加的なコンプレッサーを必要としない。

この機械は自己通風を行なうことになる。

その際あらゆる点でこの冷却は満足しうる状態にある。

第１図及び第２図に示した非同期機はかご型回転子を備
えている。

しかしながらこの機械は二重かご型回転子あるいは集電
環回転子を具備するものであっても良い。

環状隙間シール部１８は区画装置８の管状部分１０と、
固定子コイル端１６に設けた環または輪鉄との間に形成
されうるちのである。

固定子２の成層鉄心を束ねて保持するための固定子押圧
板が必要でない時には押圧板の代りにカバープレート６
を設けても良い。

第３図及び第４図には第１図及び第２図による非同期機
の冷却方式と本質的に同じ冷却方式の同期機が示され、
同一の構成部品は同一番号が付さている。

ここ回転子１は、所望の回転数に比例する極数を有する
極輪から成る。

極輪１の側面には円筒状フランジ３１を備えたカバー板
３０が設けられている。

区画装置８の管状部分１０は円筒状７ランジ３１を取り
巻いており、且つこのフランジと共に環状隙間シール部
１８を形成する。

同期機をこのような形態のものとすると、図面から明ら
かな如き点線で示した部分ガス流２３は当然無となる。

カバー板３０の代りに円筒状のフランジ３１を備えかつ
図面に点線で示した半径方向通風部材３２を極輪１の側
面に設けることも出来る。

区画装置８の管状部分１０はこの場合にも円筒状フラン
ジ３１を取り囲み、これと共に環状隙間シール部１８を
形成する。

半径方向通風部材３２は基本的には不必要ではあるが、
ガス流を多くする目的で何ら本質的な変更をしなくても
取り付けることがきるということを示すために図示した
に過ぎない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による非同期機の実施例を示す断面図で
あり、第２図は区画装置と通路とをはっきりと示す第１
図の詳細部分を拡大して示したものであり、第３図は本
発明による同期機の他の実施例を示す断面図であり、第
４図は区画装置と通路とをはっきりと示す第３図の詳細
部分を拡大して示したものである。 １２・・・・・・成層鉄心室、１・・・・・・回転子、
２・・・・・・固定子、３・・・・・・ガス流出室、４
・・・・・・ガス流入室、８・・・・・・区画装置、５
・・・・・・固定子側面、７・・・・・・通路、１１・
・・・・・固定子コイル端。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転自在の回転子１を含むケーシングと、ケーシン
   グの各々の端部分でケーシング端壁と回転子１および個
   定子２の対応する端部との間に冷却ガス流入室４を形成
   する手段と、冷却ガスを冷却ガス流入室４へ導くための
   手段と、固定子２の外周とケーシングの壁部分との間に
   ガス流出室３を形成する手段と、固定子２の端面から軸
   方向に間隔をおいて設けられかつ固定子と回転子を含む
   成層鉄心室１２と冷却ガス流入室４との間のほぼ気密の
   仕切壁を形成する環状ガス流区画装置８とを具備し、 前記回転子１が固定子コイルを有する成層固定子によっ
   て取囲まれ、 前記冷却ガス流入室内に、固定子コイル端部の屈曲部１
   １か゛配置され、 冷却ガスを冷却ガス流入室４へ導くための前記手段によ
   り、冷却ガスが固定子コイルの屈曲部１１を経て半径方
   向内方へ流れ、 前記回転子１と固定子２が半径方向に延びる溝１３．１
   ５を備え、冷却ガスが固定子コイルの屈曲部１］に続く
   ガス流入室の個所から前記溝１３．１４を通ってガス流
   出室３へ流れ、 前記の環状ガス流区画装置８が固定子押圧板６と円板状
   部分９と管状部分１０とからなり、かつ固定子２の端面
   と共に固定子端部通路７を形成し、冷却ガスが冷却ガス
   流入室４からこの通路７を半径方向外方へ通ってガス流
   出室３へ流れ、それによって前記固定子の端面が冷却さ
   れ、固定子積層板の端部で発生する熱が奪われ、 半径方向に延びる固定子端部通路７の軸方向の巾が、ガ
   ス流入室４の軸方向の巾よりも狭く、それによって固定
   子端部通路７内のガスの流速が冷却ガス流入室４内のガ
   スの流速より速くなるようにし、 前記区画装置８の管状部分１０が回転子１の端面側に設
   けた部材１４，３０，３２の外面と共に環状隙間シール
   部１８を形成していることを特徴とするガス冷却式電気
   機械。