JP3808172B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子及び回転子に冷却用の通風ダクトを形成した構成の回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の回転電機において、固定子は、鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより、各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成され構成される。一方回転子は、鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより、各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成され構成される。
【0003】
このような構成のダクト付回転電機は、回転子が高速回転されると該回転子のファン作用により気体が回転電機内に吸入されて、これが回転軸側に設けられた中心ダクトを介して回転子の第2通風ダクトに分配され、ここから回転子外周の空隙に放出された後に固定子の第1通風ダクトを通過して回転電機外に排出される。このような気体循環によって回転電機の銅損や鉄損によって生じた熱が効果的に放出され冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような回転電機では、第2スペーサの頭部が三角形状の為、冷却風の流れが鋭角のエッジを通過することにより1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が発生し、気体流通による回転騒音が大きいことが課題となっている。その為、従来では界磁空間における固定子内周面と回転子外周面との間の空隙を大きめに設定して騒音源となる気流の圧力変動を減じたり、遮音機構として大きなサイレンサを取付けるなどにより、回転電機が大形になる欠点があった。
【0005】
本発明は上記課題を解決するために成されたもので、回転子の第2通風ダクトから吐出された気体が固定子の第1スペーサと干渉することに起因する騒音を更に低減できる回転電機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明における回転電機は、請求項1では鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成された固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子とから成る回転電機において、前記第2スペーサを断面形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅部を前記基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に設定されていて、前記3種類の第2スペーサの先広幅部の端点から成る縁を、回転軸に対し周方向に移動して配設したことを特徴とする。
【0007】
このように構成すると、第2スペーサの夫々の先広幅部に流れる気流が、従来の三角頭形スペーサに比べて鈍角のエッジを通過することになり、1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。また、3種類の第2スペーサをランダムに配列した場合、これら3種類の内の2種類を組合わせた場合より回転騒音は低減される。また、第2スペーサが通過し圧力が高くなるタイミングが(ずらし量/周速)の時間幅に分散して、回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0008】
次に請求項2では、鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成された固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子とから成る回転電機において、前記第2スペーサを断面形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅部を前記基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に設定されていて、固定子巻線内周側に配設した楔の縁を、回転軸に対し周方向にずらして配設した
このように構成すると、第2スペーサの夫々の先広幅部に流れる気流が、従来の三角頭形スペーサに比べて鈍角のエッジを通過することになり、1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。また、3種類の第2スペーサをランダムに配列した場合、これら3種類の内の2種類を組合わせた場合より回転騒音は低減される。また、第2スペーサが通過し圧力が高くなるタイミングが(楔の縁の周方向ずらし量/周速)の時間幅に分散し、回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成分の騒音が低減される。
【0009】
また請求項3では、鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成された固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子とから成る回転電機において、前記第2スペーサを断面形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅部を前記基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に設定されていて、第1通風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部を軸方向に平行でなく半径方向にずらせた
このように構成すると、第2スペーサの夫々の先広幅部に流れる気流が、従来の三角頭形スペーサに比べて鈍角のエッジを通過することになり、1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。また、3種類の第2スペーサをランダムに配列した場合、これら3種類の内の2種類を組合わせた場合より回転騒音は低減される。また、第2スペーサが通過するときの第1通風ダクトにおける圧力上昇が緩和され、回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成分の騒音が低減される。
【0010】
次に請求項4では、夫々の先広幅部のずらし量を、3種類の第2スペーサを等配置した場合に先広幅部の中心ピッチの略10%としている。すると、隣りの先広幅部間の流路断面積が最適となり、第2スペーサの回転によるファン効果を損なう事なく回転騒音は低減される。
【0011】
或いは、請求項5では、3種類の第2スペーサに、回転方向下流側の面から上流側の面に貫通する孔を設けた。すると、第2スペーサの発生する平均的な圧力が減少して、回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0012】
更に請求項6では、固定子巻線内周側に配設した楔の外周側エッジに、チャンファーを設けたので、第2通風ダクトから第1通風ダクトへの気体の流れで、はくり域が出難くなり流れが円滑となって流量が増え、流量−圧力特性線上で圧力が下がる。このように平均的な圧力が減少して回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0013】
そして請求項7では、固定子巻線内周側に配設した楔の第2通風ダクトに面した縁を、固定子巻線より幅の広くならない様に切欠ことにより、第2通風ダクトから第1通風ダクトへの気体の流れで請求項6と同様の作用効果がある。
【0014】
また請求項8では、第1通風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部の回転方向下流側エッジにチャンファーを設けたので、第2通風ダクトから第1通風ダクトへの気体の流れで請求項6と同様の作用効果がある。
【0015】
更に請求項9では、第1通風ダクトを構成する第1スペーサに周方向に貫通する孔を設けたので、内側間隔片の回転下流側の負圧面に反対側の正圧面から気体が流入し、はくり域が小さくなって流れが円滑になり流量が増え、流量−圧力特性線上で圧力が下がる。このように平均的な圧力が減少して回転数と第2スペーサとの積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1実施例について図1乃至図3を参照して説明する。図1は回転電機の上部断面側面図で、図2は回転子導体周辺のスペーサ部分を示す縦断面図で、図3は固定子及び回転子の主要部を水平方向に展開して示す縦断面図である。これらの図において、回転電機1は、吸気口2及び排気口3を有する固定子枠4内に配置された内部に固定子巻線12を有する固定子5と、この固定子5の界磁空間に位置するように軸受ブラケット6に回転軸7を介して支持された内部に回転子巻線8aを有する回転子8から成っている。
【0018】
前記固定子5は、鉄心ブロック9と放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された板状の多数の第1スペーサ10とを交互に軸方向に配列し、これらを押板11によって押え一体化して形成されている。このように固定子5は、その第1スペーサ10によって各鉄心ブロック9間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクト15が形成された構造になる。
【0019】
一方回転子8は、鉄心ブロック16と放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された板状の多数の後述する第2スペーサ17とを交互に軸方向に配列し、これらを図示しないクランプによって一体化して形成されている。この第2スペーサ17の配列により、各鉄心ブロック16間に気体が回転軸7側から外周方向に通る第2通風ダクト18が形成される。この場合において、回転子8の鉄心ブロック16は回転軸7の周りに放射方向に突出するように配置されたリブ部材19を介して回転軸7に支持されており、そのリブ部材19によって第2通風ダクト18に連通される吸気ダクト20が形成される。この吸気ダクト20内の中間には気体の流れを均等にする仕切板20aが配置されている。
【0020】
前記各第2スペーサ17は断面形状が細長くした不定菱形で、通風の入口側(回転軸7側)である先端形状が先細幅で、出口側(固定子5側)は風速調整のため先端形状を先端に平面を有する先広幅に形成し、先広幅部17aaを回転子導体8a幅を等縦断する縦断線を基準として周方向に左右等配とした形状を基本として、図2(a)に示すような基本第2スペーサ17aとする。そして、この基本第2スペーサに対して先広幅を、回転子導体8a幅を等縦断する縦断線から回転方向の上流側(一方側)へ寸法δb ずらして先広幅部17bbとし、図2(b)に示すような上流側第2スペーサ17bを形成する。また前記基本第2スペーサ17aに対して先広幅を、回転子導体8a幅を等縦断する縦断線から回転方向の下流側(他方側)へ寸法δc ずらして形成の先広幅部17ccとし、図2(c)に示すような下流側第2スペーサ17cの3種類から成る。
【0021】
これらの基本第2スペーサ17a,上流側第2スペーサ17b,下流側第2スペーサ17cを図3に示すようにランダムに配設する。(図3では左から上流側第2スペーサ17b,基本第2スペーサ17a,下流側第2スペーサ17c,基本第2スペーサ17aの順に配設している)。その円周方向の相互間隔は中央部分で最小で、全ての第2通風ダクト18について均等(寸法b0 )であるように設定されている。また出口側を形成する部分の間隔は寸法a1,a2,a3 (a1 ≠a2 ≠a3 )で図示するように不均等で設定され、そして入口側を形成する部分の間隔は寸法c1,c2,c3 (c1 ≠c2 ≠c3 )で図示するように不均等で設定され、出口側と入口側の夫々の寸法も全て異なっている(a1 ≠c1 、a2 ≠c2 、a3 ≠c3 )。
【0022】
尚、固定子巻線12は、スロット13に挿入され楔14によって保持されている。又、回転子巻線8aは断面形状が凸形(矩形または長円形でもよい)をしていて、第2スペーサ17内を貫通しており、回転子巻線8aと第2スペーサ17は例えばアルミ・ダイキャストで同時成形される。図3では、この回転子導体8a,リブ部材19及び回転軸7の図示を省略している。また5aは、固定子巻線12の軸方向両端部分を覆うように配置された導風カバーである。
【0023】
次に上記構成の作用を述べる。回転子8が高速回転されると、そのファン作用により気体が固定子枠1の吸気口2から内部に吸入される。するとこの気体は、吸気ダクト20を介して回転子8の各第2通風ダクト18を通過して回転子8外周の空隙に至り、ここから固定子5の各第1通風ダクト15を通り、排気口3から機外に排出される。このような気体の流通によって固定子巻線12及び回転子導体8aが冷却される。
【0024】
この気体の流通において、従来の第2スペーサ17の出口側である先端形状が先細幅の三角形であると、図18(a)に示すように冷却風の流れが先端の鋭角エッジを通過することにより細かい渦が発生し、これにより1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が発生して気体流通による回転騒音が大きい。これに対して出口側が先広幅である基本第2スペーサ17a,上流側第2スペーサ17b,下流側第2スペーサ17cを、各先広幅部17aa,17bb,17ccの中心位置が図3に示すように寸法a1,a2,a3 (a1 ≠a2 ≠a3 )で不均等な間隔で配列と、図18(b)に示すように、先端の各先広幅部17aa,17bb,17ccが鈍角となって流れる冷却風は大きい渦に変り、1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。
【0025】
次に、3種類の第2スペーサ17a,17b,17cを夫々ランダムに配列した場合は、図4(c)に示すような騒音周波数分析となり、これらの第2スペーサ17a,17b,17cの内の2種類を組合わせした場合は図4(b)に示すような騒音周波数分析となって、3種類の組合わせの方が高調波成分が減少して2種類の組合わせより騒音は減少する。更に4種類以上の第2スペーサをランダムに配列しても図4(d)に示すような騒音周波数分析となって、3種類をランダムに配列した場合とあまり差異はないことが実験で判明した。
【0026】
次に第2実施例を図5乃至図9を参照して説明する。
第2実施例は、第2スペーサの先広幅部17aa,17bb,17ccのずらし量δと、第2スペーサを等配列とした場合の先広幅部の中心ピッチPとの割合を略10%にする。即ち、図5(a)〜(d)には第2スペーサの先広幅のずらし量δを変化させた配列を示しており、図5(a)はずらし量δ=0,図5(a)はずらし量δ1 =5%,図5(a)はずらし量δ2 =10%,図5(a)はずらし量δ3 =15%である。これ以外の寸法規定は図3に示すものと同じである。そして、各ずらし量δ0 〜δ3 でのモータ騒音周波数成分を分析調査すると図6に示すようになる。先広幅部17aa,17bb,17ccのずらし量δが零の場合は、騒音周波数内に顕著な高調波成分が複数箇所見られるが、先広幅部のずらし量δが5%(先広幅部の中心ピッチPに対し)は最顕著の高調波成分はなくなるものの他の高調波成分が残存する。ずらし量δが10%(先広幅部の中心ピッチPに対し)にすると高調波成分の減少若しくは消滅により騒音値が低くなる。これは、ファン作用の流量−圧力特性が確保でき騒音が減少するからである。一方、ずらし量δが15%の場合は、10%の場合よりも高調波成分が増加している。
【0027】
尚、図7に示すように、下流側第2スペーサ17cの先広幅部17ccを更に下流側に寸法δ5 ずらして下流側第2スペーサ17c1(先広幅部17cc1 )を形成し、上流側第2スペーサ17b,下流側第2スペーサ17c,上流側第2スペーサ17b,下流側第2スペーサ17c1の配列を形成する。すると、中央部分の相互間隔は全て寸法b1 で均等であるが、出口側の先広幅部17cc1 と先広幅部17bbや先広幅部17ccと先広幅部17bbとの間隔が狭いと、出口側の流路断面積が小さくなって通風抵抗が大きくなり、図8に示すスペーサのファン作用の流量−圧力特性で破線のように悪化して流量は減少する。即ち、第2スペーサの先広幅のずらし量δが大きいと流量は減少する。また、出口側の流路断面積が小さい所の流速は速くなり騒音が大きくなる方向となる。更に、図9に示すように、第2スペーサの先広幅のずらし量δが少ない場合(δ6 <<P2 )には、第2スペーサが通過し圧力が高くなるタイミングのずれが小さい為、あまり騒音は低減できない。
【0028】
第3実施例は図10に示すように、多数の第2スペーサ17a,17b,17cの先広幅部17aa,17bb,17ccの端点からなる縁17d1を有する第2スペーサ17dを、前記縁17d1を回転軸に対して平行でなく周方向にずらせて配列することにより第2通風ダクト18dを形成する。すると、第2スペーサ17dが通過し圧力が高くなるタイミングが(ずらし量/周速)の時間幅に分散して、回転数と第2スペーサ17dの個数との積に等しい周波数成分の回転騒音が低減される。
【0029】
第4実施例は図11に示すように、多数の第2スペーサ17a,17b,17cの回転方向下流側の面から上流側の面に貫通する孔17fを有する第2スペーサ17eを、鉄心ブロック16間に配列して第2通風ダクト18eを形成する。すると、第2通風ダクト18eでの平均的な圧力が減少し、回転数と第2スペーサ17eの個数との積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0030】
第5実施例は図12に示すように、固定子5側の固定子巻線12内周側に配した楔の縁を、回転軸に対して平行でなく周方向にずらせた傾斜楔14aとして第1通風ダクト15aに配する。すると、第2スペーサ17a,17b,17cが通過して、圧力が高くなるタイミングが(傾斜楔14aの縁の周方向ずらし量/周速)の時間幅に分散し、回転数と第2スペーサ17a,17b,17cの個数との積に等しい周波数成分の回転騒音が低減される。
【0031】
第6実施例は図13に示すように、固定子5側の固定子巻線12内周側に配した楔の外周側エッジにチャンファーを設けた楔14bとして第1通風ダクト15aに配する。すると、第2通風ダクト18から第1通風ダクト15aへの気体の流れで、はくり域が出来難く流れが円滑になって流量が増え、流量−圧力特性線上で圧力が下がる。このように平均的な圧力が減少するので、回転数と第2スペーサ17a,17b,17cの個数との積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0032】
第7実施例は図14に示すように、固定子5側の固定子巻線12内周側に配した楔の第2通風ダクト18に面した縁を、固定子巻線12より幅の広くならない様に切欠く切欠楔14cとして第1通風ダクト15cに配する。すると、第2通風ダクト18から第1通風ダクト15cへの気体の流れで、第6実施例と同様の作用効果がある。
【0033】
第8実施例は図15に示すように、第1通風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部(回転子8側)の回転方向下流側エッジにチャンファーを設けて第1スペーサ10aとし、第1通風ダクト15dを形成する。すると、第2通風ダクト18から第1通風ダクト15dへの気体の流れで、第6実施例と同様の作用効果がある。
【0034】
第9実施例は図16に示すように、第1通風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部(回転子8側)を、軸方向に平行でなく半径方向にずらせた第1スペーサ10bとし、第1通風ダクト15eを形成する。すると、第2スペーサ17a,17b,17cが通過する時の第1通風ダクト15eにおける圧力上昇が緩和され、回転数と第2スペーサ17a,17b,17cの個数との積に等しい周波数成分の騒音が低減される。
【0035】
第10実施例は図17に示すように、第1通風ダクトを構成する第1スペーサに周方向に貫通する孔10dを穿設して第1スペーサ10cとし、第1通風ダクト15fを形成する。すると、内側間隔片の回転下流側の負圧面に反対側の正圧側から気体が流入してはくり域が小さくなり、流れが円滑になって流量が増加し流量−圧力特性線上で圧力が下がる。このように平均的な圧力が減少するので、回転数と第2スペーサ17a,17b,17cの個数との積に等しい周波数成分は元より全体的に騒音が低減される。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第2スペーサの夫々の先広幅部に流れる気流が、従来の三角頭形スペーサに比べて鈍角のエッジを通過することになり、1k[Hz]以上の高い周波数の騒音成分が減少する。また、3種類の第2スペーサをランダムに配列した場合、これら3種類の内の2種類を組合わせた場合より回転騒音は低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回転電機の上部断面を含む側面図、
【図2】図1に示す第2スペーサ部分の縦断面図、
【図3】第1実施例で固定子及び回転子のスペーサ部分を水平方向に展開して示す縦断面図、
【図4】第2スペーサの種類配列数と騒音周波数分析関係図、
【図5】第2スペーサのずらし量の大きさと配列図、
【図6】第2スペーサのずらし量の大きさと騒音周波数分析関係図、
【図7】第2スペーサのずらし量の大きさと配列図、
【図8】流量−圧力特性線図、
【図9】第2スペーサのずらし量の小さい配列図、
【図10】第3実施例で傾斜形状の第2スペーサを鉄心ブロック間に挿入の側面図、
【図11】第4実施例でスペーサに貫通孔を設けた縦断面側、
【図12】第5実施例で傾斜した楔を鉄心スロットに挿入した平面図、
【図13】第6実施例でチャンファー付き楔の水平方向に展開して示す縦断面図、
【図14】第7実施例で切欠付き楔の平面図、
【図15】第8実施例でチャンファー付き第1スペーサを示す縦断面図、
【図16】第9実施例で第1スペーサの半径方向ずらした側面図、
【図17】第10実施例で第1スペーサに貫通孔を設けた縦断面図、
【図18】第2スペーサの形状と騒音周波数分析比較図。
【符号の説明】
1…回転電機、 5…固定子、
7…回転軸、 8…回転子、
8a…回転子導体、 9…鉄心ブロック、
10,10a,10b,10c…第1スペーサ、
10d,17f…孔、
14a…傾斜楔、 14b…チャンファー付楔、
14c…切欠付楔、
15,15a,15b,15c,15d,15e,15f…第1通風ダクト
17,17d,17e…第2スペーサ、
17a…基本第2スペーサ、 17b…上流側第2スペーサ、
17c,17c1…下流側第2スペーサ、
17aa,17bb,17cc,17cc1 …先広幅部、
18,18d,18e…第2通風ダクト、

Claims (9)

  1. 鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成された固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子とから成る回転電機において、
    前記第2スペーサを断面形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に設定されていて、
    前記3種類の第2スペーサの先広幅部の端点から成る縁を、回転軸に対し周方向に移動して配設したことを特徴とする回転電機。
  2. 鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成された固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子とから成る回転電機において、
    前記第2スペーサを断面形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に設定されていて、
    巻線内周側に配設した楔の縁を、回転軸に対し周方向にずらして配設したことを特徴とする回転電機。
  3. 鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第1スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が内径側から外周方向に通る第1通風ダクトが形成された固定子と、この固定子の界磁空間内に位置されると共に鉄心ブロックと放射方向に延び且つ円周方向に間欠的に配列された多数の第2スペーサとを交互に軸方向に配列することにより各鉄心ブロック間に気体が回転軸側から外周方向に通る第2通風ダクトが形成された回転子とから成る回転電機において、
    前記第2スペーサを断面形状が細長い不定菱形とし、通風の入口側が先細幅で出口側に先広幅部を有する基本第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し回転子導体幅を等縦断する縦断線から回転方向下流側へずらして形成の下流側第2スペーサと、前記先広幅部を基本第2スペーサに対し同じく回転方向上流側へずらして形成の上流側第2スペーサとして形成し、これら3種類で多数の第2スペーサをランダムに配列し、円周方向の相互間隔のうち最小間隔を成す部分の間隔が全ての第2通風ダクトに関して均等に設定され、且つ、出口側における間隔が全ての第2通風ダクトに関して不均等に設定されていて、
    第1通風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部を軸方向に平行でなく半径方向にずらせたことを特徴とする回転電機。
  4. 前記夫々の先広幅部のずらし量を、前記3種類の第2スペーサを等配置した場合に先広幅部の中心ピッチの略10%とした請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機。
  5. 前記3種類の第2スペーサに、回転方向下流側の面から上流側の面に貫通する孔を設けた請求項1乃至4のいずれかに記載の回転電機。
  6. 巻線内周側に配設した楔の外周側エッジに、チャンファーを設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の回転電機。
  7. 固定子巻線内周側に配設した楔の第2通風ダクトに面した縁を固定子巻線より幅の広くならないように切り欠いた請求項1乃至6のいずれかに記載の回転電機。
  8. 第1通風ダクトを構成する第1スペーサの内径側端部の回転方向下流側エッジにチャンファーを設けた請求項1乃至7のいずれかに記載の回転電機。
  9. 第1通風ダクトを構成する第1スペーサに周方向に貫通する孔を設けた請求項1乃至8のいずれかに記載の回転電機。
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