JPH10335156A - モールド変圧器巻線 - Google Patents
モールド変圧器巻線Info
- Publication number
- JPH10335156A JPH10335156A JP9136574A JP13657497A JPH10335156A JP H10335156 A JPH10335156 A JP H10335156A JP 9136574 A JP9136574 A JP 9136574A JP 13657497 A JP13657497 A JP 13657497A JP H10335156 A JPH10335156 A JP H10335156A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- winding
- sheet
- connection conductor
- resin
- aluminum foil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 モールド変圧器巻線の接続部の接続作業時間
を短縮する。 【解決手段】 シート巻線10のアルミ箔12と接続す
る巻線接続導体7aと、この巻線接続導体7aと接続さ
れる相間接続導体9とのそれぞれの接続部を、上記各接
続導体を銅製とし、アルミ箔12の端部と巻線接続導体
7aとを重合わせて、圧接装置15のダイス16,17
間に設置して、常温圧接により接続するとともに、巻線
接続導体7aと相間接続導体9とをボルト20により接
続する。従来のような溶接作業が不要となるので、作業
時間が短縮され、溶接による過熱の問題も解消される。
を短縮する。 【解決手段】 シート巻線10のアルミ箔12と接続す
る巻線接続導体7aと、この巻線接続導体7aと接続さ
れる相間接続導体9とのそれぞれの接続部を、上記各接
続導体を銅製とし、アルミ箔12の端部と巻線接続導体
7aとを重合わせて、圧接装置15のダイス16,17
間に設置して、常温圧接により接続するとともに、巻線
接続導体7aと相間接続導体9とをボルト20により接
続する。従来のような溶接作業が不要となるので、作業
時間が短縮され、溶接による過熱の問題も解消される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミ箔の導体
を用いたシート巻線からなるモールド変圧器、特に、そ
の巻線部の改良に関する。
を用いたシート巻線からなるモールド変圧器、特に、そ
の巻線部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図12〜図14は従来の3相巻線のモー
ルド変圧器の構造を示すもので、図12はその正面図、
図13は図12のV−Vの部分断面図、図14はシート
巻線と巻線接続導体との接続部構成図である。すなわ
ち、モールド変圧器は巻線全体を無機充填材を配合した
エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂からなるモールド樹脂にて
注型されたモールド巻線から構成されており、不燃性や
防災に優れているという特徴がある。また、このモール
ド巻線は、導体としてアルミ箔を使用して、導体間の絶
縁にポリエステルフィルムのような絶縁シートを巻き込
むことによってなる巻線を、複数回円筒状に巻回された
シート巻線から構成されており、このシート巻線は高速
巻線ができ巻線作業性に優れていることと占積率の高い
巻線が得られるという利点がある。
ルド変圧器の構造を示すもので、図12はその正面図、
図13は図12のV−Vの部分断面図、図14はシート
巻線と巻線接続導体との接続部構成図である。すなわ
ち、モールド変圧器は巻線全体を無機充填材を配合した
エポキシ樹脂等の熱硬化樹脂からなるモールド樹脂にて
注型されたモールド巻線から構成されており、不燃性や
防災に優れているという特徴がある。また、このモール
ド巻線は、導体としてアルミ箔を使用して、導体間の絶
縁にポリエステルフィルムのような絶縁シートを巻き込
むことによってなる巻線を、複数回円筒状に巻回された
シート巻線から構成されており、このシート巻線は高速
巻線ができ巻線作業性に優れていることと占積率の高い
巻線が得られるという利点がある。
【0003】図12,図13に示すように、シート巻線
からなるモールド巻線1は、電源側の高圧巻線の1次巻
線2と負荷側の低圧巻線の2次巻線3とが、この2次巻
線3を内層側にして同心状に鉄心4に配されている。こ
のモールド巻線の2次巻線3のシート巻線の巻線始端部
10A,巻線終端部10Bは巻線接続導体7と接続さ
れ、この巻線接続導体7は、負荷側へ出力する2次端子
8に接続されている。また、上記巻線接続導体7は、各
相のモールド巻線を接続する相間接続導体9と接続され
ている。なお、電源側は1次端子11からモールド巻線
の1次巻線へ接続され、モールド巻線1が配された鉄心
4は上,下フレーム4a,4bにより支持されてモール
ド変圧器を構成している。
からなるモールド巻線1は、電源側の高圧巻線の1次巻
線2と負荷側の低圧巻線の2次巻線3とが、この2次巻
線3を内層側にして同心状に鉄心4に配されている。こ
のモールド巻線の2次巻線3のシート巻線の巻線始端部
10A,巻線終端部10Bは巻線接続導体7と接続さ
れ、この巻線接続導体7は、負荷側へ出力する2次端子
8に接続されている。また、上記巻線接続導体7は、各
相のモールド巻線を接続する相間接続導体9と接続され
ている。なお、電源側は1次端子11からモールド巻線
の1次巻線へ接続され、モールド巻線1が配された鉄心
4は上,下フレーム4a,4bにより支持されてモール
ド変圧器を構成している。
【0004】ところで、上記巻線接続導体7の各々は、
シート巻線の導体がアルミ箔で構成されていることから
アルミ製の導体が用いられており、これらの接続は、図
14のようにシート巻線10の巻線始端部10Aおよび
巻線終端部10Bからアルミ箔を引き出し、巻線接続導
体7を重ね合わせ、その境界部を溶接により溶接部13
を形成して接続している。また、各相のモールド巻線の
相間を接続する相間接続導体9もアルミ製とし、その接
続も巻線接続導体7と同じく図13のように、溶接部1
4を形成して接続している。
シート巻線の導体がアルミ箔で構成されていることから
アルミ製の導体が用いられており、これらの接続は、図
14のようにシート巻線10の巻線始端部10Aおよび
巻線終端部10Bからアルミ箔を引き出し、巻線接続導
体7を重ね合わせ、その境界部を溶接により溶接部13
を形成して接続している。また、各相のモールド巻線の
相間を接続する相間接続導体9もアルミ製とし、その接
続も巻線接続導体7と同じく図13のように、溶接部1
4を形成して接続している。
【0005】図15はモールド変圧器の従来例を示す側
面図である。鉄心4を巻回する高圧巻線(1次巻線)2
と低圧巻線(2次巻線)3とが絶縁樹脂でモールドされ
てなるとともに、互いに筒形の空気間隙23を介して配
されている。低圧巻線3の外周に金属箔よりなる混触防
止板26が巻回され、この混触防止板26は接地リード
27を介して外部に引き出されて接地されている。図1
6は混触防止板26の低圧巻線3に巻回される前の展開
図である。混触防止板26の端部に接地リード27がろ
う付けされており、混触防止板26はこの状態で低圧巻
線3に巻回される。混触防止板26は、高圧巻線2と低
圧巻線3との間が万一絶縁破壊したときに、高圧巻線2
からの破壊電流が低圧巻線3側に流れ込まないようにす
るためのものである。破壊電流は混触防止板26を介し
て外部へ流れ、低圧巻線3が保護される。
面図である。鉄心4を巻回する高圧巻線(1次巻線)2
と低圧巻線(2次巻線)3とが絶縁樹脂でモールドされ
てなるとともに、互いに筒形の空気間隙23を介して配
されている。低圧巻線3の外周に金属箔よりなる混触防
止板26が巻回され、この混触防止板26は接地リード
27を介して外部に引き出されて接地されている。図1
6は混触防止板26の低圧巻線3に巻回される前の展開
図である。混触防止板26の端部に接地リード27がろ
う付けされており、混触防止板26はこの状態で低圧巻
線3に巻回される。混触防止板26は、高圧巻線2と低
圧巻線3との間が万一絶縁破壊したときに、高圧巻線2
からの破壊電流が低圧巻線3側に流れ込まないようにす
るためのものである。破壊電流は混触防止板26を介し
て外部へ流れ、低圧巻線3が保護される。
【0006】図17はモールド変圧器の他の従来例を示
す側面図、図18は図17の詳細説明図である。混触防
止板26がここでは図18に示すように、金属箔部26
Eと金網部26Fとからなる点が特徴である。図18
(a)は低圧巻線3に巻回される前の展開図、同(b)
は同(a)のY−Y断面図である。つまり、混触防止板
26の上下両端部を包み込むようにして金属箔部26E
が折り曲げられ、金網部26Fと金属箔部26Eがろう
付け(矢印R参照)されている。混触防止板26は、こ
の状態で低圧巻線3に巻回される。
す側面図、図18は図17の詳細説明図である。混触防
止板26がここでは図18に示すように、金属箔部26
Eと金網部26Fとからなる点が特徴である。図18
(a)は低圧巻線3に巻回される前の展開図、同(b)
は同(a)のY−Y断面図である。つまり、混触防止板
26の上下両端部を包み込むようにして金属箔部26E
が折り曲げられ、金網部26Fと金属箔部26Eがろう
付け(矢印R参照)されている。混触防止板26は、こ
の状態で低圧巻線3に巻回される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12〜図14に示す
ように、シート巻線10のアルミ箔12と巻線接続導体
7、およびこの巻線接続導体7と相間接続導体9との接
続に、溶接方式を採用しているため、溶接作業に時間を
要すること、また、溶接部13の近傍のシート巻線10
が溶接アークの高温にさらされ、シート巻線10のアル
ミ箔12間の絶縁シートが過熱焼損して、アルミ箔12
間の短絡事故等を誘発するおそれがあるため、溶接後の
接続部を冷却する必要があり、巻線作業効率が損なわ
れ、モールド変圧器の製造作業に時間を要するという問
題があった。また、図15〜図18のような混触防止板
はその製作に時間が掛かるという問題がある。したがっ
て、この発明の課題は、アルミ箔の導体を用いたシート
巻線から構成されるモールド変圧器巻線の接続作業時間
を短縮すること、また、混触防止板の製作時間を短縮す
ること、さらには、巻線の機械強度を高めることなどに
ある。
ように、シート巻線10のアルミ箔12と巻線接続導体
7、およびこの巻線接続導体7と相間接続導体9との接
続に、溶接方式を採用しているため、溶接作業に時間を
要すること、また、溶接部13の近傍のシート巻線10
が溶接アークの高温にさらされ、シート巻線10のアル
ミ箔12間の絶縁シートが過熱焼損して、アルミ箔12
間の短絡事故等を誘発するおそれがあるため、溶接後の
接続部を冷却する必要があり、巻線作業効率が損なわ
れ、モールド変圧器の製造作業に時間を要するという問
題があった。また、図15〜図18のような混触防止板
はその製作に時間が掛かるという問題がある。したがっ
て、この発明の課題は、アルミ箔の導体を用いたシート
巻線から構成されるモールド変圧器巻線の接続作業時間
を短縮すること、また、混触防止板の製作時間を短縮す
ること、さらには、巻線の機械強度を高めることなどに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
べく、請求項1の発明では、導体としてのアルミ箔と絶
縁シートとの積層からなる巻線を巻回した筒状のシート
巻線を、モールド樹脂にて注型して得られるモールド巻
線を同心状に配して構成されるモールド変圧器巻線にお
いて、前記モールド巻線のアルミ箔に接続される巻線接
続導体と、この巻線接続導体と接続してモールド巻線の
相間を接続する相間接続導体とを銅導体とし、アルミ箔
と巻線接続導体との接続を常温圧接とし、巻線接続導体
と前記相間接続導体との接続をボルト接続とするように
している。上記請求項1の発明では、前記シート巻線の
端部のアルミ箔に巻線接続導体を重ね合わせ、この重ね
合わせ部を圧接装置の圧接方向に突出する突出部を有す
るダイス間に設置し、常温にて圧接接合することができ
る(請求項2の発明)。また、この請求項2の発明で
は、前記ダイスに複数個の突出部を設け、アルミ箔と巻
線接続導体との重ね合わせ部を長さ方向に順次移動させ
ながら複数回常温にて圧接接合することができる(請求
項3の発明)。
べく、請求項1の発明では、導体としてのアルミ箔と絶
縁シートとの積層からなる巻線を巻回した筒状のシート
巻線を、モールド樹脂にて注型して得られるモールド巻
線を同心状に配して構成されるモールド変圧器巻線にお
いて、前記モールド巻線のアルミ箔に接続される巻線接
続導体と、この巻線接続導体と接続してモールド巻線の
相間を接続する相間接続導体とを銅導体とし、アルミ箔
と巻線接続導体との接続を常温圧接とし、巻線接続導体
と前記相間接続導体との接続をボルト接続とするように
している。上記請求項1の発明では、前記シート巻線の
端部のアルミ箔に巻線接続導体を重ね合わせ、この重ね
合わせ部を圧接装置の圧接方向に突出する突出部を有す
るダイス間に設置し、常温にて圧接接合することができ
る(請求項2の発明)。また、この請求項2の発明で
は、前記ダイスに複数個の突出部を設け、アルミ箔と巻
線接続導体との重ね合わせ部を長さ方向に順次移動させ
ながら複数回常温にて圧接接合することができる(請求
項3の発明)。
【0009】上記請求項1ないし3のいずれかの発明で
は、前記シート巻線の最内層と最外層に、未硬化の耐熱
性エポキシ樹脂が塗布されたポリエチレンテレフタレー
トフィルムを巻回することができ(請求項4の発明)、
または、前記シート巻線内に筒状の空気間隙よりなる冷
却路を備えるとともに、シート巻線の上下端面からさら
に上方へ突出する樹脂ガイドが形成され、この樹脂ガイ
ドはシート巻線の最内層と最外層、および前記冷却路の
内径壁と外径壁に接して設けられ、樹脂ガイド間の冷却
路を除いた部分にモールド樹脂が充填されることができ
(請求項5の発明)、もしくは、前記シート巻線の最内
層に未硬化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布されたポリエ
チレンナフタレートフィルム(PEN−EPP)が巻回
されるとともに、シート巻線の絶縁シートにもPEN−
EPPが用いられ、さらに、シート巻線の最外層に未硬
化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布された熱収縮性のテー
プ(EPP−TG)が巻回されてなることができる
((請求項6の発明)。
は、前記シート巻線の最内層と最外層に、未硬化の耐熱
性エポキシ樹脂が塗布されたポリエチレンテレフタレー
トフィルムを巻回することができ(請求項4の発明)、
または、前記シート巻線内に筒状の空気間隙よりなる冷
却路を備えるとともに、シート巻線の上下端面からさら
に上方へ突出する樹脂ガイドが形成され、この樹脂ガイ
ドはシート巻線の最内層と最外層、および前記冷却路の
内径壁と外径壁に接して設けられ、樹脂ガイド間の冷却
路を除いた部分にモールド樹脂が充填されることができ
(請求項5の発明)、もしくは、前記シート巻線の最内
層に未硬化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布されたポリエ
チレンナフタレートフィルム(PEN−EPP)が巻回
されるとともに、シート巻線の絶縁シートにもPEN−
EPPが用いられ、さらに、シート巻線の最外層に未硬
化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布された熱収縮性のテー
プ(EPP−TG)が巻回されてなることができる
((請求項6の発明)。
【0010】請求項7の発明では、鉄心を巻回する高圧
巻線と低圧巻線とがそれぞれ絶縁樹脂でモールドされ、
互いに筒形の空気間隙を介して配され、金属箔よりなる
混触防止板が前記低圧巻線の外周に巻回されるとともに
接地リードを備え、この接地リードが外部に引き出され
てなるモールド変圧器巻線において、前記金属箔の巻き
方向の端部がΓ字状に短冊部を残して切り込まれ、この
短冊部をその根元で前記巻き方向に対して直角に折り曲
げ、さらに、この短冊部をその幅がほぼ1/3になるよ
うに2回重ね折りし、この重ね折りされた短冊部を熱収
縮チューブで覆って接地リードとするようにしている。
請求項8の発明では、鉄心を巻回する高圧巻線と低圧巻
線とがそれぞれ絶縁樹脂でモールドされるとともに、互
いに筒形の空気間隙を介して配され、低圧巻線の外周に
金網からなる混触防止板が巻回されたモールド変圧器巻
線において、絶縁フィルムが前記混触防止板を包み込む
ようにして折り曲げられ、混触防止板とともに巻回され
てなるようにしている。
巻線と低圧巻線とがそれぞれ絶縁樹脂でモールドされ、
互いに筒形の空気間隙を介して配され、金属箔よりなる
混触防止板が前記低圧巻線の外周に巻回されるとともに
接地リードを備え、この接地リードが外部に引き出され
てなるモールド変圧器巻線において、前記金属箔の巻き
方向の端部がΓ字状に短冊部を残して切り込まれ、この
短冊部をその根元で前記巻き方向に対して直角に折り曲
げ、さらに、この短冊部をその幅がほぼ1/3になるよ
うに2回重ね折りし、この重ね折りされた短冊部を熱収
縮チューブで覆って接地リードとするようにしている。
請求項8の発明では、鉄心を巻回する高圧巻線と低圧巻
線とがそれぞれ絶縁樹脂でモールドされるとともに、互
いに筒形の空気間隙を介して配され、低圧巻線の外周に
金網からなる混触防止板が巻回されたモールド変圧器巻
線において、絶縁フィルムが前記混触防止板を包み込む
ようにして折り曲げられ、混触防止板とともに巻回され
てなるようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態を説明するための説明図、図2は図1の平面図であ
る。図1および図2に示すように、まず、絶縁シートを
巻き込んだアルミ箔からなる円筒状のシート巻線10か
ら巻線始端部10Aおよび巻線終端部10Bを引き出し
(図13参照)、この引き出されたシート巻線10の各
端部のアルミ箔12に幅25mmから120mmの銅製
の巻線接続導体7aを重ね合わせ、この重ね合わせ部を
圧接装置15の上ダイス16と下ダイス17間に設置す
る。
態を説明するための説明図、図2は図1の平面図であ
る。図1および図2に示すように、まず、絶縁シートを
巻き込んだアルミ箔からなる円筒状のシート巻線10か
ら巻線始端部10Aおよび巻線終端部10Bを引き出し
(図13参照)、この引き出されたシート巻線10の各
端部のアルミ箔12に幅25mmから120mmの銅製
の巻線接続導体7aを重ね合わせ、この重ね合わせ部を
圧接装置15の上ダイス16と下ダイス17間に設置す
る。
【0012】圧接装置15は常温圧接するもので、圧接
部のダイスの上ダイス16にはアルミ箔12と銅製の巻
線接続導体7aを圧接接合する突出部18が圧接方向に
設けられており、この突出部18側に銅製の巻線接続導
体7aが位置するように配される。圧接は油圧シリンダ
19により下ダイス17が立ち上がり、上ダイス16に
設けられた突出部18により、巻線接続導体7aとアル
ミ箔12間に約180Kgf/mm2 の圧縮応力を加え
ることにより行ない、巻線接続導体7aの幅中央部に、
順次接合する幅方向に重ね合わせ部の位置をずらせなが
ら圧接して複数箇所の圧接接合部を設けて接続する。
部のダイスの上ダイス16にはアルミ箔12と銅製の巻
線接続導体7aを圧接接合する突出部18が圧接方向に
設けられており、この突出部18側に銅製の巻線接続導
体7aが位置するように配される。圧接は油圧シリンダ
19により下ダイス17が立ち上がり、上ダイス16に
設けられた突出部18により、巻線接続導体7aとアル
ミ箔12間に約180Kgf/mm2 の圧縮応力を加え
ることにより行ない、巻線接続導体7aの幅中央部に、
順次接合する幅方向に重ね合わせ部の位置をずらせなが
ら圧接して複数箇所の圧接接合部を設けて接続する。
【0013】上述のように、巻線接続導体7aを延性が
アルミ導体よりも大きい銅製としたため、圧接装置の上
ダイス16に設けられた突出部18の長さを大きくする
ことにより、巻線接続導体7aの塑性変形を増すことが
可能となり、アルミ箔12との圧縮面に充分な圧縮応力
を作用させることができる。したがって、上記突出部1
8の突出長さが2.3mmのときには厚さ2mmの銅と
厚さ1mmのアルミニウムとが常温圧接可能な限界であ
るが、この突出部18の突出長さを5.2mmとするこ
とにより、銅製からなる厚さが3mmの巻線接続導体7
aと2.5mm厚のアルミ箔12とを常温圧接により接
続することが可能となった。このように、シート巻線1
0のアルミ箔12と銅製の巻線接続導体7aとを常温圧
接により接続するようにしたので、アルミ箔12が従来
の溶接接合時のように高温にさらされることによるシー
ト巻線10の絶縁シートの損傷を防止するための冷却工
程を必要とせず、巻線の接続作業時間を短縮することが
できる。
アルミ導体よりも大きい銅製としたため、圧接装置の上
ダイス16に設けられた突出部18の長さを大きくする
ことにより、巻線接続導体7aの塑性変形を増すことが
可能となり、アルミ箔12との圧縮面に充分な圧縮応力
を作用させることができる。したがって、上記突出部1
8の突出長さが2.3mmのときには厚さ2mmの銅と
厚さ1mmのアルミニウムとが常温圧接可能な限界であ
るが、この突出部18の突出長さを5.2mmとするこ
とにより、銅製からなる厚さが3mmの巻線接続導体7
aと2.5mm厚のアルミ箔12とを常温圧接により接
続することが可能となった。このように、シート巻線1
0のアルミ箔12と銅製の巻線接続導体7aとを常温圧
接により接続するようにしたので、アルミ箔12が従来
の溶接接合時のように高温にさらされることによるシー
ト巻線10の絶縁シートの損傷を防止するための冷却工
程を必要とせず、巻線の接続作業時間を短縮することが
できる。
【0014】図3はこの発明の第2の実施の形態を説明
するための説明図で、巻線接続導体7aと相間接続導体
9aとの接続部を示す正面図である。ここでは、巻線接
続導体7aを銅製にするとともに、これと接続する相間
接続導体9aも銅導体とし、ボルト20により締付け圧
着する接続部としている。アルミ導体は銅導体よりも導
電率が小さいので、アルミ導体同志をボルト接続するも
のでは、接触抵抗が銅導体同志をボルト接続するものよ
りも大きくなるため、導体幅を大きくして接触面積を増
すようにする必要が生じるが、銅製の導体とすることに
よりアルミ導体を用いる相間接続導体よりも寸法を縮小
することができる。
するための説明図で、巻線接続導体7aと相間接続導体
9aとの接続部を示す正面図である。ここでは、巻線接
続導体7aを銅製にするとともに、これと接続する相間
接続導体9aも銅導体とし、ボルト20により締付け圧
着する接続部としている。アルミ導体は銅導体よりも導
電率が小さいので、アルミ導体同志をボルト接続するも
のでは、接触抵抗が銅導体同志をボルト接続するものよ
りも大きくなるため、導体幅を大きくして接触面積を増
すようにする必要が生じるが、銅製の導体とすることに
よりアルミ導体を用いる相間接続導体よりも寸法を縮小
することができる。
【0015】図4はこの発明の第3の実施の形態を説明
するための説明図で、圧接装置のダイスの部分構成図を
示す。なお、同図(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。図4(a)からも明らかなように、アルミ箔12と
巻線接続導体7aとを接続する圧接装置15の上ダイス
16に、複数の圧接接合部を形成する3つの突出部18
a,18bおよび18cを設けた点が特徴で、こうする
ことによりアルミ箔12との重ね合わせ部の巻線接続導
体7aの幅方向に繰り返し圧接接合する圧接作業回数を
少なくすることができる。
するための説明図で、圧接装置のダイスの部分構成図を
示す。なお、同図(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。図4(a)からも明らかなように、アルミ箔12と
巻線接続導体7aとを接続する圧接装置15の上ダイス
16に、複数の圧接接合部を形成する3つの突出部18
a,18bおよび18cを設けた点が特徴で、こうする
ことによりアルミ箔12との重ね合わせ部の巻線接続導
体7aの幅方向に繰り返し圧接接合する圧接作業回数を
少なくすることができる。
【0016】図5はこの発明の第4の実施の形態を説明
するための説明図で、モールド変圧器巻線の平面図を示
す。図示のように、この例はモールド変圧器巻線が角形
に巻回され、巻線接続導体7が立ち上げられている。そ
の最外層5Aと最内層5Bとが、未硬化の耐熱性エポキ
シ樹脂が塗布されたポリエチレンテレフタレートフィル
ム(PET−EPP)で形成されている。
するための説明図で、モールド変圧器巻線の平面図を示
す。図示のように、この例はモールド変圧器巻線が角形
に巻回され、巻線接続導体7が立ち上げられている。そ
の最外層5Aと最内層5Bとが、未硬化の耐熱性エポキ
シ樹脂が塗布されたポリエチレンテレフタレートフィル
ム(PET−EPP)で形成されている。
【0017】図6は図5のX−X断面図である。図6の
下部は図示を省略したが、上部と全く対称な構成となっ
ている。シート巻線5がアルミ箔5Cとポリエチレンテ
レフタレートフィルム(PET)よりなる絶縁シート5
Dとで積層されたものからなり、シート巻線5の上下端
部からさらに上下に突出した最外層5Aと最内層5Bと
の間にモールド樹脂21が充填されている。このモール
ド変圧器巻線は、全体が加熱硬化処理される。これによ
り、シート巻線5を包み込んでいる最外層5Aと最内層
5B、およびモールド樹脂21が固まるので、機械的に
非常に強固な巻線が形成される。
下部は図示を省略したが、上部と全く対称な構成となっ
ている。シート巻線5がアルミ箔5Cとポリエチレンテ
レフタレートフィルム(PET)よりなる絶縁シート5
Dとで積層されたものからなり、シート巻線5の上下端
部からさらに上下に突出した最外層5Aと最内層5Bと
の間にモールド樹脂21が充填されている。このモール
ド変圧器巻線は、全体が加熱硬化処理される。これによ
り、シート巻線5を包み込んでいる最外層5Aと最内層
5B、およびモールド樹脂21が固まるので、機械的に
非常に強固な巻線が形成される。
【0018】図7はこの発明の第5の実施の形態を説明
するための説明図で、モールド変圧器巻線の平面図を示
す。図7に示すように、この例はモールド変圧器巻線が
円形に巻回され、巻線接続導体7が立ち上げられてい
る。また、シート巻線5の内部に絶縁性のスペーサ24
を介して空気間隙よりなる冷却路23が周回状に形成さ
れ、外側巻線6Aと内側巻線6Bとに分かれている。
するための説明図で、モールド変圧器巻線の平面図を示
す。図7に示すように、この例はモールド変圧器巻線が
円形に巻回され、巻線接続導体7が立ち上げられてい
る。また、シート巻線5の内部に絶縁性のスペーサ24
を介して空気間隙よりなる冷却路23が周回状に形成さ
れ、外側巻線6Aと内側巻線6Bとに分かれている。
【0019】図8は図7のY−Y断面図、図9は図8の
Z−Z断面図を示す。ただし、図8の下部は図示されて
いないが、上部と全く対称な構成になっている。内側巻
線6Bと外側巻線6Aはアルミ箔(61A,61B)と
PEN−EPPよりなる絶縁シート(62A,62B)
とが積層されたものからなり、内側巻線6Bの最内層3
2はPEN−EPPで形成されている。また、最外層3
1は未硬化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布された熱収縮
性のテープ(EPP−TG)が巻回されたものから構成
される。外側巻線6Aと内側巻線6Bのそれぞれの上端
面からは、さらに上方向へ突出する樹脂ガイド33が形
成され、この樹脂ガイド33は外側巻線6Aの最外層3
1、および冷却路23の内径壁と外径壁にそれぞれ接し
て設けられている。また、内側巻線6Bの最内層32も
上方向へ突出し樹脂ガイド33と兼用されている。
Z−Z断面図を示す。ただし、図8の下部は図示されて
いないが、上部と全く対称な構成になっている。内側巻
線6Bと外側巻線6Aはアルミ箔(61A,61B)と
PEN−EPPよりなる絶縁シート(62A,62B)
とが積層されたものからなり、内側巻線6Bの最内層3
2はPEN−EPPで形成されている。また、最外層3
1は未硬化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布された熱収縮
性のテープ(EPP−TG)が巻回されたものから構成
される。外側巻線6Aと内側巻線6Bのそれぞれの上端
面からは、さらに上方向へ突出する樹脂ガイド33が形
成され、この樹脂ガイド33は外側巻線6Aの最外層3
1、および冷却路23の内径壁と外径壁にそれぞれ接し
て設けられている。また、内側巻線6Bの最内層32も
上方向へ突出し樹脂ガイド33と兼用されている。
【0020】上記モールド変圧器巻線は図8のように、
樹脂ガイド33を紙面の上向きにして、樹脂ガイド33
の間の冷却路23を除いた部分にモールド樹脂21が充
填される。その状態でこのモールド変圧器巻線が一旦加
熱処理される。モールド樹脂21が硬化した後、モール
ド変圧器巻線を逆さにして、もう一方の樹脂ガイド33
の間の冷却路23を除いた部分にモールド樹脂21が充
填され、再び加熱処理される。図8の構成のモールド変
圧器巻線は、加熱後、PEN−EPPおよびEPP−T
Gに塗布されたエポキシ樹脂が硬化し、シート巻線が機
械的に非常に強くなる。
樹脂ガイド33を紙面の上向きにして、樹脂ガイド33
の間の冷却路23を除いた部分にモールド樹脂21が充
填される。その状態でこのモールド変圧器巻線が一旦加
熱処理される。モールド樹脂21が硬化した後、モール
ド変圧器巻線を逆さにして、もう一方の樹脂ガイド33
の間の冷却路23を除いた部分にモールド樹脂21が充
填され、再び加熱処理される。図8の構成のモールド変
圧器巻線は、加熱後、PEN−EPPおよびEPP−T
Gに塗布されたエポキシ樹脂が硬化し、シート巻線が機
械的に非常に強くなる。
【0021】すなわち、従来は、シート巻線内にエポキ
シ樹脂を積極的に介装していなかったが、エポキシ樹脂
がシート巻線の内部まで介装されるので、PEN−EP
Pである絶縁シート62A,62Bや最内層32がアル
ミ箔61A,61Bに強固に接着される。また、加熱と
同時にEPP−TGである最外層31が熱収縮するの
で、モールド変圧器巻線全体が内径側に締め付けられ、
さらに強固になる。また、図8において、外側巻線6A
と内側巻線6Bとの端部にモールド樹脂21を充填する
に当たり樹脂ガイド33があるので、モールド樹脂21
が硬化するまで、そのモールド樹脂21を漏らすことな
く固めることができる。
シ樹脂を積極的に介装していなかったが、エポキシ樹脂
がシート巻線の内部まで介装されるので、PEN−EP
Pである絶縁シート62A,62Bや最内層32がアル
ミ箔61A,61Bに強固に接着される。また、加熱と
同時にEPP−TGである最外層31が熱収縮するの
で、モールド変圧器巻線全体が内径側に締め付けられ、
さらに強固になる。また、図8において、外側巻線6A
と内側巻線6Bとの端部にモールド樹脂21を充填する
に当たり樹脂ガイド33があるので、モールド樹脂21
が硬化するまで、そのモールド樹脂21を漏らすことな
く固めることができる。
【0022】従来は、最内層32が絶縁筒の巻枠によっ
て構成されるとともに、最外層31や樹脂ガイド33は
無かった。冷却路23を仮に塞いだ状態で、モールド変
圧器巻線の外周をモールド樹脂が収納されている槽に浸
漬させていた。そのため、シート巻線の内部にはエポキ
シ樹脂を浸み込ませてはいなかった。従来におけるモー
ルド樹脂槽への浸漬処理は、機械力向上を目的とするも
のではなく、むしろ、シート巻線の吸湿防止が目的であ
ったが、図8の構成により、シート巻線の吸湿防止と機
械力向上とを同時に達成することができる。なお、樹脂
ガイド33を設けることによって、特に、冷却路23を
塞ぐ必要もなく、モールド樹脂を漏らすことなく固める
ことができるようになった。
て構成されるとともに、最外層31や樹脂ガイド33は
無かった。冷却路23を仮に塞いだ状態で、モールド変
圧器巻線の外周をモールド樹脂が収納されている槽に浸
漬させていた。そのため、シート巻線の内部にはエポキ
シ樹脂を浸み込ませてはいなかった。従来におけるモー
ルド樹脂槽への浸漬処理は、機械力向上を目的とするも
のではなく、むしろ、シート巻線の吸湿防止が目的であ
ったが、図8の構成により、シート巻線の吸湿防止と機
械力向上とを同時に達成することができる。なお、樹脂
ガイド33を設けることによって、特に、冷却路23を
塞ぐ必要もなく、モールド樹脂を漏らすことなく固める
ことができるようになった。
【0023】図10はこの発明による混触防止板の製作
過程説明図である。ここでは、図10(a)から(d)
の順に成型される。始めに、図10(a)において、金
属箔26の巻き方向(図の左右方向)の端部がΓ字状に
幅Dの短冊部26Aを残して切り込まれる。この短冊部
26Aをその根元(折り目26B参照)で、巻き方向に
対して直角に折り曲げると、図10(b)のようにな
る。さらに、この短冊部26Aをその幅Dのほぼ1/3
のところ(折り目26C参照)で重ね折りすると、図1
0(c)のようになる。さらに、この短冊部26Aを半
分に重ね折りすると、図10(d)のようになる。図1
0(d)において、3つに重ね折りされた短冊部26A
を熱収縮チューブ29で覆い、接地リード27とする。
このように、接地リードの形成が金属箔を折り曲げるだ
けで済む。したがって、混触防止板へのろう付け作業が
無くなり、混触防止板の製作時間が著しく短縮される。
また、混触防止板と接地リードとが一体化されるので、
信頼性も大幅に向上する。
過程説明図である。ここでは、図10(a)から(d)
の順に成型される。始めに、図10(a)において、金
属箔26の巻き方向(図の左右方向)の端部がΓ字状に
幅Dの短冊部26Aを残して切り込まれる。この短冊部
26Aをその根元(折り目26B参照)で、巻き方向に
対して直角に折り曲げると、図10(b)のようにな
る。さらに、この短冊部26Aをその幅Dのほぼ1/3
のところ(折り目26C参照)で重ね折りすると、図1
0(c)のようになる。さらに、この短冊部26Aを半
分に重ね折りすると、図10(d)のようになる。図1
0(d)において、3つに重ね折りされた短冊部26A
を熱収縮チューブ29で覆い、接地リード27とする。
このように、接地リードの形成が金属箔を折り曲げるだ
けで済む。したがって、混触防止板へのろう付け作業が
無くなり、混触防止板の製作時間が著しく短縮される。
また、混触防止板と接地リードとが一体化されるので、
信頼性も大幅に向上する。
【0024】図11はこの発明による他の混触防止板を
示す構成図である。同図(a)は巻回される前の展開
図、(b)は(a)のX−X断面図を示す。すなわち、
混触防止板26の上下両端部を包み込むようにして絶縁
フィルム30が折り曲げられている。その他は従来と同
様である。このように、絶縁フィルム30が折り曲げら
れて混触防止板26の端部に介装するだけで、従来のよ
うなろう付け作業がなくなるため、混触防止板26の製
作に余り時間を要しなくなった。
示す構成図である。同図(a)は巻回される前の展開
図、(b)は(a)のX−X断面図を示す。すなわち、
混触防止板26の上下両端部を包み込むようにして絶縁
フィルム30が折り曲げられている。その他は従来と同
様である。このように、絶縁フィルム30が折り曲げら
れて混触防止板26の端部に介装するだけで、従来のよ
うなろう付け作業がなくなるため、混触防止板26の製
作に余り時間を要しなくなった。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、下記のような利点が
得られる。 1)請求項1〜3の発明によれば、シート巻線のアルミ
箔導体と接続する巻線接続導体と、この巻線接続導体と
接続される巻線の相間接続導体とのそれぞれの接続部
を、前記各接続導体を銅製とすることで、アルミ箔と巻
線接続導体との接続を常温圧接とし、さらに、巻線接続
導体と相間接続導体との接続をボルト接続とすることに
より、モールド変圧器巻線の接続作業および組立作業
を、従来の溶接方式と比べて短縮することが可能とな
り、モールド変圧器製造の合理化,これに伴う製造コス
トの低減に寄与する。
得られる。 1)請求項1〜3の発明によれば、シート巻線のアルミ
箔導体と接続する巻線接続導体と、この巻線接続導体と
接続される巻線の相間接続導体とのそれぞれの接続部
を、前記各接続導体を銅製とすることで、アルミ箔と巻
線接続導体との接続を常温圧接とし、さらに、巻線接続
導体と相間接続導体との接続をボルト接続とすることに
より、モールド変圧器巻線の接続作業および組立作業
を、従来の溶接方式と比べて短縮することが可能とな
り、モールド変圧器製造の合理化,これに伴う製造コス
トの低減に寄与する。
【0026】2)請求項4の発明によれば、シート巻線
の最内層と最外層にPET−EPPを巻回したので、上
記に加えてモールド変圧器巻線の機械的強度を高めるこ
とができる。 3)請求項5の発明によれば、シート巻線の上下端面か
ら樹脂ガイドを突設することで、シート巻線端部のモー
ルド樹脂を漏らすことなく固めることができ、冷却路を
塞ぐ手間を省き製作時間を短くすることが可能となる。 4)請求項6の発明によれば、シート巻線の最内層に未
硬化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布されたPEN−EP
Pが巻回されるとともに、シート巻線の絶縁シートにも
PEN−EPPが用いられ、さらに、シート巻線の最外
層にEPP−TGが巻回されるので、モールド変圧器巻
線がより強固となり、巻線の短絡強度が一層増大した。
の最内層と最外層にPET−EPPを巻回したので、上
記に加えてモールド変圧器巻線の機械的強度を高めるこ
とができる。 3)請求項5の発明によれば、シート巻線の上下端面か
ら樹脂ガイドを突設することで、シート巻線端部のモー
ルド樹脂を漏らすことなく固めることができ、冷却路を
塞ぐ手間を省き製作時間を短くすることが可能となる。 4)請求項6の発明によれば、シート巻線の最内層に未
硬化の耐熱性のエポキシ樹脂が塗布されたPEN−EP
Pが巻回されるとともに、シート巻線の絶縁シートにも
PEN−EPPが用いられ、さらに、シート巻線の最外
層にEPP−TGが巻回されるので、モールド変圧器巻
線がより強固となり、巻線の短絡強度が一層増大した。
【0027】5)請求項7の発明によれば、接地リード
を金属箔の折り曲げ加工にて形成するようにしたので、
混触防止板のろう付け作業が不要となり、製作時間が短
縮された。また、混触防止板と接地リードとが一体なの
で、信頼性も向上した。 6)請求項8の発明によれば、絶縁フィルムが混触防止
板の上下両端部を包み込むようにして折り曲げられ、混
触防止板とともに巻回されるようにしたので、ろう付け
作業が不要となり、混触防止板の製作時間が短縮され
た。
を金属箔の折り曲げ加工にて形成するようにしたので、
混触防止板のろう付け作業が不要となり、製作時間が短
縮された。また、混触防止板と接地リードとが一体なの
で、信頼性も向上した。 6)請求項8の発明によれば、絶縁フィルムが混触防止
板の上下両端部を包み込むようにして折り曲げられ、混
触防止板とともに巻回されるようにしたので、ろう付け
作業が不要となり、混触防止板の製作時間が短縮され
た。
【図1】この発明の第1の実施の形態を説明するための
説明図である。
説明図である。
【図2】図1の上面図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態を説明するための
説明図である。
説明図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態を説明するための
説明図である。
説明図である。
【図5】この発明の第4の実施の形態を説明するための
説明図である。
説明図である。
【図6】図5のX−Xの部分断面図である。
【図7】この発明の第5の実施の形態を説明するための
説明図である。
説明図である。
【図8】図7のY−Yの部分断面図である。
【図9】図8のZ−Zの部分断面図である。
【図10】この発明による混触防止板の製作過程説明図
である。
である。
【図11】混触防止板の他の例を示す説明図である。
【図12】モールド変圧器の従来例を示す正面図であ
る。
る。
【図13】図12のV−Vの部分断面図である。
【図14】シート巻線と巻線接続導体との接続部の説明
図である。
図である。
【図15】モールド変圧器の従来例を示す側面図であ
る。
る。
【図16】図15の混触防止板の説明図である。
【図17】モールド変圧器の他の従来例を示す側面図で
ある。
ある。
【図18】図17の混触防止板の説明図である。
1…モールド巻線、2…1次巻線、3…2次巻線、4…
鉄心、4a…上フレーム、4b…下フレーム、5,6,
10…シート巻線、5C,12,61A,61B…アル
ミ箔、5D,62A,62B…絶縁シート、7,7a…
巻線接続導体、8…2次端子、9,9a…相間接続導
体、11…1次端子、13,14…溶接部、15…圧接
装置、16…上ダイス、17…下ダイス、18…突出
部、20…ボルト、21…モールド樹脂、23…冷却路
(空気間隙)、24…スペーサ、26…混触防止板、2
7…接地リード、29…熱収縮チューブ、30…絶縁フ
ィルム、31…最外層、32…最内層、33…樹脂ガイ
ド。
鉄心、4a…上フレーム、4b…下フレーム、5,6,
10…シート巻線、5C,12,61A,61B…アル
ミ箔、5D,62A,62B…絶縁シート、7,7a…
巻線接続導体、8…2次端子、9,9a…相間接続導
体、11…1次端子、13,14…溶接部、15…圧接
装置、16…上ダイス、17…下ダイス、18…突出
部、20…ボルト、21…モールド樹脂、23…冷却路
(空気間隙)、24…スペーサ、26…混触防止板、2
7…接地リード、29…熱収縮チューブ、30…絶縁フ
ィルム、31…最外層、32…最内層、33…樹脂ガイ
ド。
Claims (8)
- 【請求項1】 導体としてのアルミ箔と絶縁シートとの
積層からなる巻線を巻回した筒状のシート巻線を、モー
ルド樹脂にて注型して得られるモールド巻線を同心状に
配して構成されるモールド変圧器巻線において、 前記モールド巻線のアルミ箔に接続される巻線接続導体
と、この巻線接続導体と接続してモールド巻線の相間を
接続する相間接続導体とを銅導体とし、アルミ箔と巻線
接続導体との接続を常温圧接とし、巻線接続導体と前記
相間接続導体との接続をボルト接続とすることを特徴と
するモールド変圧器巻線。 - 【請求項2】 前記シート巻線の端部のアルミ箔に巻線
接続導体を重ね合わせ、この重ね合わせ部を圧接装置の
圧接方向に突出する突出部を有するダイス間に設置し、
常温にて圧接接合されることを特徴とする請求項1に記
載のモールド変圧器巻線。 - 【請求項3】 前記ダイスに複数個の突出部を設け、ア
ルミ箔と巻線接続導体との重ね合わせ部を長さ方向に順
次移動させながら複数回常温にて圧接接合されることを
特徴とする請求項2に記載のモールド変圧器巻線。 - 【請求項4】 前記シート巻線の最内層と最外層に、未
硬化の耐熱性エポキシ樹脂が塗布されたポリエチレンテ
レフタレートフィルムを巻回したことを特徴とする請求
項1ないし3のいずれかに記載のモールド変圧器巻線。 - 【請求項5】 前記シート巻線内に筒状の空気間隙より
なる冷却路を備えるとともに、シート巻線の上下端面か
らさらに上方へ突出する樹脂ガイドが形成され、この樹
脂ガイドはシート巻線の最内層と最外層、および前記冷
却路の内径壁と外径壁に接して設けられ、樹脂ガイド間
の冷却路を除いた部分にモールド樹脂が充填されたこと
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のモー
ルド変圧器巻線。 - 【請求項6】 前記シート巻線の最内層に未硬化の耐熱
性のエポキシ樹脂が塗布されたポリエチレンナフタレー
トフィルム(PEN−EPP)が巻回されるとともに、
シート巻線の絶縁シートにもPEN−EPPが用いら
れ、さらに、シート巻線の最外層に未硬化の耐熱性のエ
ポキシ樹脂が塗布された熱収縮性のテープ(EPP−T
G)が巻回されてなることを特徴とする請求項1ないし
3のいずれかに記載のモールド変圧器巻線。 - 【請求項7】 鉄心を巻回する高圧巻線と低圧巻線とが
それぞれ絶縁樹脂でモールドされ、互いに筒形の空気間
隙を介して配され、金属箔よりなる混触防止板が前記低
圧巻線の外周に巻回されるとともに接地リードを備え、
この接地リードが外部に引き出されてなるモールド変圧
器巻線において、 前記金属箔の巻き方向の端部がΓ字状に短冊部を残して
切り込まれ、この短冊部をその根元で前記巻き方向に対
して直角に折り曲げ、さらに、この短冊部をその幅がほ
ぼ1/3になるように2回重ね折りし、この重ね折りさ
れた短冊部を熱収縮チューブで覆って接地リードとする
ことを特徴とするモールド変圧器巻線。 - 【請求項8】 鉄心を巻回する高圧巻線と低圧巻線とが
それぞれ絶縁樹脂でモールドされるとともに、互いに筒
形の空気間隙を介して配され、低圧巻線の外周に金網か
らなる混触防止板が巻回されたモールド変圧器巻線にお
いて、 絶縁フィルムが前記混触防止板を包み込むようにして折
り曲げられ、混触防止板とともに巻回されてなることを
特徴とするモールド変圧器巻線。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9136574A JPH10335156A (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | モールド変圧器巻線 |
CN 98109704 CN1201243A (zh) | 1997-05-27 | 1998-05-27 | 树脂模线圈 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9136574A JPH10335156A (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | モールド変圧器巻線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10335156A true JPH10335156A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15178459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9136574A Pending JPH10335156A (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | モールド変圧器巻線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10335156A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9472334B2 (en) | 2014-06-19 | 2016-10-18 | Efore Oyj | Transformer |
EP3349226A1 (de) * | 2017-01-15 | 2018-07-18 | Sächsisch-Bayerische Starkstrom-Gerätebau GmbH | Transformatorspule |
JP2019071341A (ja) * | 2017-10-06 | 2019-05-09 | 株式会社日立産機システム | 変圧器 |
-
1997
- 1997-05-27 JP JP9136574A patent/JPH10335156A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9472334B2 (en) | 2014-06-19 | 2016-10-18 | Efore Oyj | Transformer |
EP3349226A1 (de) * | 2017-01-15 | 2018-07-18 | Sächsisch-Bayerische Starkstrom-Gerätebau GmbH | Transformatorspule |
JP2019071341A (ja) * | 2017-10-06 | 2019-05-09 | 株式会社日立産機システム | 変圧器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5505077B2 (ja) | 固定子製造方法 | |
JP4321818B2 (ja) | トランス | |
US3708875A (en) | Methods of constructing electrical inductive apparatus | |
JPS61185909A (ja) | 電磁誘導装置 | |
JP5257780B2 (ja) | リアクトル集合体、及びコンバータ | |
JP2002217050A (ja) | 電磁装置およびその製造方法 | |
JPH10335156A (ja) | モールド変圧器巻線 | |
JP2010245456A (ja) | リアクトル集合体 | |
JPH0917650A (ja) | モールド変圧器巻線の接続部及びその接続方法 | |
TWI233131B (en) | Method for drawing the coil windings of the transformer and the structure therefor | |
JP2010171358A (ja) | リアクトル集合体 | |
US3504321A (en) | Coils of sheet conductors having slotted ends | |
JP2004200458A (ja) | 溶接トランス | |
JP7417820B2 (ja) | 回転電機の巻線および回転電機の固定子 | |
JP7505322B2 (ja) | 変圧器 | |
JPH09213540A (ja) | モールド電器コイル及びその製造方法 | |
JP7536600B2 (ja) | リアクトル | |
JP4419569B2 (ja) | 巻線コイル部品 | |
CN217214403U (zh) | 一种平面变压器线圈结构 | |
JP2853579B2 (ja) | 箔巻変圧器コイルの口出し部構造 | |
US20210367472A1 (en) | Stator and stator manufacturing method | |
KR200142811Y1 (ko) | 정류자전동기의 고정자 절연물 구조 | |
JP5170434B2 (ja) | リアクトル、及びコンバータ | |
JPH09283368A (ja) | 巻回形コンデンサ及びその電極引出方法 | |
JP2000004553A (ja) | 絶縁シートキャップの製造方法及びこの絶縁シートキャップを用いた回転電機コイルの接続部絶縁構造 |