JPH10334422A - 磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録装置

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JPH10334422A
JPH10334422A JP13965197A JP13965197A JPH10334422A JP H10334422 A JPH10334422 A JP H10334422A JP 13965197 A JP13965197 A JP 13965197A JP 13965197 A JP13965197 A JP 13965197A JP H10334422 A JPH10334422 A JP H10334422A
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JP
Japan
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film
magnetic
ferromagnetic film
ferromagnetic
spin valve
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JP13965197A
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English (en)
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Yoji Maruyama
洋治 丸山
Yoshio Suzuki
良夫 鈴木
Ryoichi Nakatani
亮一 中谷
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】垂直磁化膜からの再生信号をガウス波形的(単
方パルス)とする新規な再生機能部を有する垂直磁気記
録装置を提供する。 【解決手段】第1の強磁性体膜と第2の強磁性体膜の間
にRu膜を有し、さらに第2の強磁性体膜と第3の強磁
性体膜との間にCu膜を有するスピンバルブ素子構造と
第4の強磁性体膜と第5の強磁性体膜の間にCu膜を有
するスピンバルブ素子構造とを所定のスペーサ膜を介し
て隣接し設けた構造を少なくとも含む再生部にて情報の
読み出しを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子計算機及び情
報処理装置等に用いられる磁気記録装置に係り、特に高
密度記録を実現する上で好適な磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報機器の記憶(記録)装置には、主に
半導体メモリと磁性体メモリが用いられる。アクセス時
間の観点から内部記憶装置に半導体メモリが用いられ、
大容量かつ不揮発性の観点から外部記録装置に磁性体メ
モリが用いられる。今日、磁性体メモリの主流は、磁気
ディスクと磁気テープにある。これらに用いられる記録
媒体には、Al基板ないしは樹脂製のテープ上に磁性薄
膜が成膜してある。これらの記録媒体に磁気情報を書き
込むため、電磁変換作用を有する機能部が用いられる。
また、磁気情報を再生するため、磁気抵抗現象ないし
は、巨大磁気抵抗現象あるいは電磁誘導現象を利用した
機能部が用いられる。これら機能部は、磁気ヘッドと呼
ばれる入出力用部品に設けられている。
【0003】磁気ヘッドと媒体は、相対的に移動し、媒
体上の任意の位置に磁気情報を書き込み、必要により磁
気情報を電気的に再生する機能を有する。磁気ディスク
装置を例に述べると、磁気ヘッドは、例えば図2に示す
ように磁気情報を書き込み部21と読み出しを行う再生
部22から構成される。書き込み部は、コイル26とこ
れを上下に包みかつ磁気的に結合された磁極27とシー
ルド層28から構成される。再生部22は、磁気抵抗効
果素子23と同素子に定電流を流し、かつ抵抗変化を検
出するための電極29から構成される。これら書き込み
部と再生部の間には、磁気的なシールド層28(前記書
き込み磁極との兼用)が設けられている。また、これら
の機能部は、磁気ヘッド本体30上に下地層24を介し
て形成されている。
【0004】図2の例は、記録に電磁変換作用,再生に
磁気抵抗効果を利用したものであるが、書き込み部に設
けたコイルに誘導される電磁誘導電流を検出することに
よっても磁気情報の再生は可能である。この場合、記録
と再生は1つの機能部で行うことができる。
【0005】記憶装置の性能は、入出力動作時のスピー
ドと記憶容量によって決まり、製品競争力を高めるため
にはアクセス時間の短縮化と大容量化が必須である。ま
た、近年、情報機器全般の小型軽量化の要求から記憶装
置の小型化が進められている。これらの要求を満足する
ためには、単一の記録媒体内に多くの磁気情報を書き込
み、かつ、再生できる磁気記憶装置の開発が必要となっ
てきている。
【0006】この要求を満足させるためには、装置の記
録密度を高める必要がある。高密度記録を実現するため
には、磁気情報となる磁区の大きさを微細化する必要が
ある。これには、図2に示したコイル26に流す書き込
み電流の周波数(書き込み周波数)を高めると共に、書
き込み磁極27の幅Wを狭くすることにより実現でき
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】我々の検討によれば、
磁極幅を2.5μm ,書き込み周波数を約90MHzと
することにより、2Gb/in2 級の記憶密度を実現す
ることができた。しかしながら、さらなる高密度化を推
し進めると以下に述べる問題が生じ高密度化に限界が生
じることが明らかとなった。
【0008】従来、記録媒体には、磁化方向が面内を向
く面内媒体と呼ばれる磁性膜が用いられる。面内媒体の
場合、磁荷は磁区と磁区との境界に主に存在し、その存
在は、磁界強度を検出することにより、読み出すことが
できる。磁荷が集中して分布するため、この際に出力さ
れる信号は、ガウス波形的となる。このため、信号に含
まれる周波数帯域が狭く、隣接信号による信号品質劣化
も少ない。このため、後の信号処理もしやすい特長を有
する。
【0009】しかし、面内媒体で高密度記録を推し進め
ると磁化の熱揺らぎによる問題を避けられなくなる。熱
揺らぎとは、記録媒体中の磁化が熱によって揺らいでい
ることに起因し、磁区が微細化すると共に隣接磁区から
の反磁界の影響が顕著となり、磁化方向が不安定となる
ために生じる。
【0010】我々の実験によれば、媒体円周方向に約4
00kBPI(単位インチ当たりのビット数)、媒体半
径方向に約26kTPI(単位インチ当たりのトラック
数)程度まで高密度化を進めると、熱揺らぎ現象により
磁区が消失する場合があることを確認している。
【0011】これを対策する技術に垂直磁気記録があ
る。垂直磁気記録では、隣接する磁区からの反磁界が熱
揺らぎによる磁化の揺れ幅を少なくする方向に作用する
ため、磁区を高密度化しても、熱揺らぎによる磁区の消
失現象は起きにくい。このため、垂直磁気記録は、将来
の高密度記録技術と考えられている。
【0012】しかし、垂直磁気記録では、磁荷が媒体面
に分布するため、図2に示したような従来の再生器を用
いて読み出すと、磁区幅に依存(磁界強度に依存するた
め)した台形状の信号(ダイパルス)が検出される。台
形状の信号は、帯域が広いため信号処理が複雑になる。
このため、複雑な電気回路を用いた処理が必要となる。
したがって、安価かつ高速の装置を実現する上で問題が
生じ、これが垂直磁気記録の実用化を遅らせる理由の一
つとなっていた。
【0013】以上の問題は、垂直磁化膜からの再生信号
がガウス波形状となれば解決される。このためには、垂
直磁気記録媒体からの磁界のヘッド走行方向に関する磁
界勾配を検出すれば良いが、従来の磁気抵抗効果ヘッド
では磁界自体に比例した信号が発生するために、不都合
である。
【0014】本発明の目的は、垂直磁化膜からの再生信
号をガウス波形状とする新規な再生手段を提供すること
にある。これにより、垂直磁気記録方式を用いた高速か
つ高密度の記録装置を可能にする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明では下記の手段を用いた。
【0016】まず、第1の強磁性体膜と第2の強磁性体
膜との間に第1の非磁性中間層を設け、さらに第2の強
磁性体膜と第3の強磁性体膜との間にCu膜を設けたス
ピンバルブ素子構造と第4の強磁性体膜と第5の強磁性
体膜との間にCu膜を設けたスピンバルブ素子構造とを
所定のスペーサ膜を介して隣接し設け、これら構造を少
なくとも含む構造を基本とする再生機能部にて情報の読
み出しを行う。第1の非磁性層の材料としては、膜厚
1.5nm 以下の、Ru,Rh,Ir等の、それを挟む
強磁性層の間に強い反強磁性相互作用を発生するような
ものを用いる。これにより、第1の強磁性層の磁化方向
と第2の強磁性層の磁化方向は、通常の環境では常に逆
向きとなる。
【0017】読み出し(再生)動作は、上記構造パター
ンの両端に電極を設け、同電極に定電圧源ないしは、定
電流源を結合することにより行う。
【0018】上記構造において、第1の強磁性体膜の膜
厚と飽和磁化の積は、第2の強磁性体膜の膜厚と飽和磁
化の積に比べ大きくした。またさらに、第3の強磁性体
膜と第4の強磁性体膜との間に2つのスピンバルブ素子
を分離するスペーサ膜を存在させ、かつ第3の強磁性体
膜と第4の強磁性体膜には、共に軟磁気特性をもたせ
る。
【0019】また、第1の強磁性体膜と第5の強磁性体
膜の磁化方向は共に等しくする。
【0020】これらの磁化方向の規定は、反強磁性膜な
いしは、硬磁性膜にて行う。
【0021】本発明を実現する第2の手段として、第1
の強磁性体膜と第2の強磁性体膜との間にRu膜を設
け、かつ第2の強磁性体膜と第3の強磁性体膜との間に
Cu膜を設けたスピンバルブ素子構造と第4の強磁性体
膜と第5の強磁性体膜との間にCu膜を設け、かつ第5
の強磁性体膜と第6の強磁性体膜との間にRu膜を設け
たスピンバルブ素子構造とを所定のスペーサ膜を介して
隣接し設け、これら構造を基本とする再生機能部にて情
報の読み出しを行った。
【0022】この構造における読み出し(再生)動作
も、上記構造パターンの両端に電極を設け、同電極に低
電圧源ないしは、定電流源を結合することにより行っ
た。
【0023】この構造では、上記第1の強磁性体膜の膜
厚を第2の強磁性体膜の膜厚に比べ厚くし、かつ第5の
強磁性体膜の膜厚を第6の強磁性体膜の膜厚に比べ厚く
した。
【0024】また、上記第3の強磁性体膜と第4の強磁
性体膜との間に2つのスピンバルブ素子を分離するスペ
ーサ膜を存在させ、かつ第3の強磁性体膜と第4の強磁
性体膜に共に軟磁気特性をもたせた。
【0025】また、第1の強磁性体膜と第5の強磁性体
膜の磁化方向を共に等しくした。
【0026】また、第1の強磁性体膜と第6の強磁性体
膜の磁化方向を共に反強磁性膜ないしは、硬磁性膜にて
規定した。
【0027】
【発明の実施の形態】図1を用いて本発明の第1の実施
例を述べる。図は再生部(図2に示した再生機能部22
に相当、磁気シールド層は表示していない)の模式図で
ある。再生部は、巨大磁気抵抗効果素子32と電極31
から構成される。
【0028】図1(a)は、図1の線αでの断面構造、
図1(b)は、線βでの断面構造を示す。順に構造を述
べると、第1の巨大磁気抵抗効果素子33と第2の巨大
磁気抵抗効果素子34が積層されており、その間にスペ
ーサとして非磁性膜36を設けた。これら巨大磁気抵抗
効果素子を構成する軟磁性層を単磁区化し、磁化方向を
一方向に揃える目的で高保磁力の磁石パターン35(永
久磁石)を両端に設けた。磁石パターンの磁化方向は、
公知の従来技術と同じく、線αに対し平行とした。ま
た、電極31は、磁石パターン35の上に存在し、2つ
の巨大磁気抵抗効果素子に同方向の電流を流せる構成と
した。
【0029】ここまでの構造において、巨大磁気抵抗効
果素子に分類される素子が2つ積層される点と、これら
2つの素子に共通の電極が接続されている点に特徴があ
る。
【0030】各素子を構成する感磁部は、それが存在す
る位置での磁界強度(垂直磁界成分:図1に示す線βに
対し平行な磁界成分)に感じ、それぞれ抵抗が変化す
る。この変化は、機能性薄膜に定電流を流すことによ
り、電圧の変化として検出することができる。あるい
は、定電圧源を接続することにより電流の変化として検
出することができる。
【0031】空間的に離れた位置に機能性薄膜を設ける
と空間的に離れた位置の磁界強度を同時に測定できる。
この磁界強度の差を出力差として検出することにより、
磁界勾配を求めることができる。
【0032】離れた位置での磁界強度差を検出するた
め、本実施例では、以下の構成からなる2つの巨大磁気
抵抗効果素子を積層した。図1(c)を用いて述べる。
【0033】まず、下地膜(Hf:5nm)41を積層
し、その上に反強磁性膜(Fe−Mn:10nm)4
5,磁性膜(第1の強磁性体膜:NiFe合金膜:6n
m)44を順次積層した後、厚さ0.7nm のRu膜5
0を被着し、さらに磁性膜(第2の強磁性体膜:NiF
e合金膜:3nm)52を被着する。ここまでの構造
は、従来型のスピンバルブ素子構造における固定層と同
等の機能を有する(詳細は後述)。
【0034】この後、非磁性膜(Cu:3nm)43を
被着し、その上に自由層としての機能を有する軟磁性膜
(第3の強磁性体膜:NiFe合金膜:6nm)42を
被着する。以上から第1のスピンバルブ素子(広義の巨
大磁気抵抗効果素子または機能性薄膜)34を構成す
る。
【0035】第2のスピンバルブ素子33は、スペーサ
層46の上に自由層として機能する軟磁性膜(第4の強
磁性体膜:NiFe合金膜:6nm)47を積層した
後、非磁性膜(Cu:3nm)48、さらに固定層とし
て機能する磁性膜(第5の強磁性体膜:NiFe合金
膜:3nm)49を積層する。この後、反強磁性膜(F
e−Mn:10nm)53、さらに保護層51として厚
さ5nmのHfを積層する。
【0036】本発明の特徴は、磁性膜(第1の強磁性体
膜:NiFe合金膜:6nm)44を積層した後、厚さ
0.7nm のRu膜50を被着し、さらに磁性膜(第2
の強磁性体膜:NiFe合金膜:3nm)52を被着す
る点にある。この構造は、ブイ.エス.スペリオス等に
より1996年のインターマグ ダイジェストAA−0
4(Digests of INTERMAG '96 AA-04)に記載される。こ
の文献には、Ru膜をサンドイッチした強磁性膜の磁化
方向が反平行となり、膜厚の厚い(厳密には、飽和磁化
と膜厚との積が高くなる)側の磁化方向が外部磁界の向
きと一致する旨、記載がある。この構造には、Ruをサ
ンドイッチした磁性体膜全体の保磁力を高められる特長
と、外部に対する静磁気的な影響を弱められる特長があ
る。これらの特長からスピンバルブ素子の自由層ないし
は、固定層への適用の可能性が示唆されている。
【0037】本発明は、この構造を固定層に適用するも
のであるが、目的は異なる。すなわち、本発明は、空間
的に離れた位置に2つの素子を設けることで磁界強度を
同時に測定し、この磁界強度の差を出力差として検出す
ることで磁界勾配を求めるものである。これを実現する
ため、本発明では、積層した2つのスピンバルブ素子の
固定層磁化の方向を反平行にした素子構造を開示してい
る。さらに同構造を実現するためにRu膜の性質を利用
した構造を明らかにしている。この新規性を明らかにす
るため、まず、固定層磁化を反平行にする必要性につい
て述べる。
【0038】図6(a)は1つのスピンバルブ素子の磁
化状態を示す。固定層67の磁化は、Y軸(垂直磁界方
向)の負方向を向いている。中間層66は非磁性体(C
u)である。この上にX軸と平行の磁化状態を有する軟
磁性層(自由層)65が位置する。この膜に磁界(垂直
磁界成分:記録媒体面に対して垂直)68が印加される
と、その方向によって磁化91がα方向ないしはβ方向
に回転する。磁化91がα方向に回転すると固定層67
の磁化方向に対し平行状態に近づく。逆にβ方向に回転
すると反平行状態に近づく。スピンバルブ素子の原理か
ら平行状態の場合、電気抵抗が小さく、反平行状態では
電気抵抗が大きくなる。
【0039】次に、単純に上記のようなスピンバルブ素
子を2つ重ねた構成での磁界勾配に対する感度を調べて
みる。同図(b)に示すように中間層66−1を有する
スピンバルブ素子と中間層66−2を有するスピンバル
ブ素子を積層(図は模式図であり、離れた状態で表示し
ている)し、第1の素子に磁界69が印加され、第2の
素子に逆向きの磁界70が印加された状態を考える。図
から明らかなように軟磁性層65−1の磁化は、β方向
に回転するのに対して、軟磁性層65−2の磁化はα方
向に回転する。軟磁性層65−1の磁化方向と固定層6
7−1の磁化方向とは反平行状態となり、軟磁性層65
−2の磁化方向と固定層67−2の磁化方向とは平行状
態となる。このため、単に外部磁界69と70の極性が
異なるだけでは、素子のそれぞれに抵抗の大小が生じる
だけであり、2つの素子を合わせた総合抵抗に変化はな
い(厳密には、素子バラツキが存在するため、僅かな信
号出力が生じる)。言い替えると、図6(b)の構成で
は磁界勾配に対する感度はない。
【0040】しかし、同図(c)に示すように固定層6
7−1と固定層67−2の磁化方向が反平行である場合
には、磁界勾配が検出できる。この場合、第1の素子に
磁界69が印加され、第2の素子に逆向きの磁界70が
印加されると、磁化が上記と同様に回転することで、各
固定層67−1,67−2の磁化方向に対して共に反平
行状態(抵抗大)となる、このため、2つの素子の総合
抵抗は、大となる。また、外部磁界69,外部磁界70
が共に逆向きである場合、軟磁性層の磁化は、上記例と
は逆向きに回転するため、共に電気抵抗が小さくなる。
【0041】一方、磁界69と磁界70が共に平行であ
れば、軟磁性層65−1と65−2の磁化は共に同方向
に回転するため、固定層67−1と67−2の磁化方向
に対して、反平行と平行の両状態となる。このため、総
合的な抵抗の変化は生じない(言い替えると、信号の直
流成分をカットできる)。
【0042】このように、第1の素子の固定層磁化と第
2の素子の固定層磁化の方向を反平行とすることで、両
素子の感じる磁界の差分のみに比例した抵抗変化出力を
生じさせることができる。
【0043】2つの素子の間に磁界勾配が存在すると、
上記に述べた2つの素子に外部磁界の差が印加された状
態と等しくなる。この差が生じると上記に述べた理由か
ら、2つの素子の総合抵抗に変化が生じる。この変化を
電流、ないしは電圧の変化として検出できることは、上
記理由から明白である。
【0044】図4(a),図4(b)は、本発明を実現
する上で必要となる磁性膜の磁化方向を示す。図4
(a)に示す第1のスピンバルブ素子の磁性膜(第1強
磁性体膜)44の磁化方向を基準とし、その方向が紙面
に向かって左と仮定すると、第2の強磁性体膜52の磁
化方向は右向きとする必要がある。また、図4(b)に
示す第2のスピンバルブ素子の磁性膜(第5の強磁性体
膜)49の磁化方向は、左向きとする必要がある。ここ
で自由層となる軟磁性膜42,47は、これら固定層磁
化に対して90度の傾きを有し(図1に示す永久磁石3
5を着磁することにより実現する)、外部磁界に対して
磁化方向が共に同方向に回転できるようにする。
【0045】上記磁性膜(固定層)の磁化構造は、図5
に示す着磁処理にて実現することができる。図5(a)
は、第1のスピンバルブ素子の成膜後の構造を示す。こ
の状態では、各磁性膜の磁化方向が規定されていない。
この後、同図(a′)に示すように外部磁界61を印加
しながら、反強磁性膜45のブロッキング温度程度の温
度において熱処理を行う。
【0046】第1の強磁性層と第2の強磁性層の磁化は
強く反平行に結合しているために、通常の状態では両者
は一体として一層の磁性膜のようにふるまう。外部磁界
に対しては、両者のうちで膜厚と飽和磁化の積が大きな
方が支配的になり、その磁化方向が外部磁界と平行にな
る。結果として膜厚飽和磁化積の小さい方の膜の磁化は
外部磁界と逆方向を向く。この場合は、第1の強磁性層
44の磁化が外部磁界の方向を向き、第2の強磁性層5
2の磁化は外部磁界と反対の方向を向く。反強磁性層4
5との界面での交換結合により第1の磁性膜44の磁化
は、外部磁界61の方向に固定される。この原理は、従
来のスピンバルブ素子と同じである。
【0047】ここで、磁性膜44は極薄膜状態で反強磁
性結合を生じるRu50に接しているため、逆界面に接
している第2の磁性膜52の磁化方向は、外部磁界61
に対して反平行となる。この現象は、前記文献にも記載
される。
【0048】同様に図5(b)に示す第2のスピンバル
ブ素子の成膜後の構造に外部磁界61を印加すると同図
(b′)の状態となる。この状態は、第5の磁性膜49
の磁化が、反強磁性層53からの交換結合の影響で、外
部磁界61の向きに固定されることから容易に理解され
る。
【0049】図5(a′)及び図5(b′)に示される
構造は、スペーサ膜46を共有し、その両面に自由層と
して機能する第3の磁性膜42と第4の磁性膜47が位
置する。これら磁性膜は、既に述べたように外部磁界に
より自由に回転する。そしてこれら磁性膜は、Cu膜4
3,48を介して固定層として機能する磁性膜52(第
2の磁性膜)ならびに磁性膜49(第5の磁性膜)に積
層される。ここで磁性膜52(第2の磁性膜)と磁性膜
49(第5の磁性膜)の磁化方向が上記原理から反平行
となるため、第1のスピンバルブ素子と第2のスピンバ
ルブ素子とは差動的な機能を果たす。
【0050】上記磁化構造を作るポイントは、第1の磁
性膜44の膜厚に対して、第2の磁性膜52の膜厚を薄
くする点にある。この処置により、外部磁界に対して第
1の磁性膜44の磁化方向を優先的に外部磁界方向61
に向け(マクロにみて静磁気的エネルギを下げる方向に
磁化する)、自由層42に接する側の第2の磁性膜52
の磁化方向を外部磁界方向61に対して反平行とするこ
とができる。ここまでの原理は、前記文献から容易に類
推できるが、本発明のデュアル型の素子構造に適用する
上では問題があった。それは、第1の磁性膜44,Ru
膜50,第2の磁性膜52から構成される固定層の保磁
力が不十分である点である。
【0051】デュアル型の素子構造にする場合、2つの
素子の固定層磁化の固定力を揃えることが出力の対称性
を確保する上で必須であることを我々は実験から知るこ
とができた。そこで、本発明では、第1の磁性膜44の
磁化方向と第5の磁性膜49の磁化方向を反強磁性膜4
5,53にて固定した。これにより、素子1,素子2で
の出力の差を解消した。この技術は、上記公知例では開
示されておらず、本発明のデュアル型素子特有の技術と
言える。
【0052】また、この問題は、上記反強磁性膜の代わ
りにCo−Pt等の高保磁力の強磁性膜を用いても対策
することができた。この場合、図5に示した着磁処理に
よって強磁性膜(45,53に相当)の磁化方向が外部
磁界に対し平行(等しい)となる。この場合においても
強磁性膜と固定層磁化とが交換結合し、磁化方向が規定
される。従って、上記構造と同様に目的とするスピンバ
ルブ素子構造を作ることができる。また、同スピンバル
ブ素子内にRu膜を設けることで非磁性層であるCu膜
と接する固定層磁化の方向を着磁磁界に対して反平行に
することができる。これにより、上記実施例と同様の機
能を実現することができる。
【0053】また、上記実施例では、磁性膜44,52
としてNiFe合金膜を用いたが、磁性膜であるCo合
金膜等を用いても本発明を実施する上で何らの問題も生
じない。同様に、保護膜としてHf以外のTa,酸化物
等を用いても本発明を実施する上で何らの問題も生じな
い。また、第1および第2のスピンバルブ素子単体の機
能を高効率に機能させる目的でCu層ないしはRu層に
接する界面にCo,NiFe等の極薄膜を設ける例にお
いても、何らの問題もなく本発明に適用することができ
た。従って、これらの例においても本発明に含まれるこ
とは明白である。
【0054】また、上記では、第1の非磁性層としてR
uを用いた場合について記述したが、このRuを、強い
反強磁性的層間結合をもたらすIr,Rh,Cr,Cu
等の材料で置き換えた場合にも、本発明と同等の効果が
得られることを確認した。
【0055】上記、2つの機能性薄膜から構成された磁
界勾配検出手段を図3に示す従来と同様の磁気ヘッドス
ライダ2に形成した。この磁気ヘッドスライダ2には、
書き込み手段が所定の手段にて設けられていることは言
うまでもない。記録媒体11としては、膜面に垂直な方
向に磁化容易軸を有する垂直媒体を用いた。磁気ヘッド
スライダ2は、サスペンション部材7及びアーム4で支
持した。また、磁気ヘッドスライダ2と記録媒体との位
置決めはロータリアクチュエータ3を用いた。その他、
図には示してないが、記録媒体を回転するモータ,電気
信号を処理する回路基板,装置全体を制御する電気回路
等を用いて本発明である記録装置を完成させた。本発明
の主要部を構成する磁界勾配検出手段を適用することに
より、記録媒体として垂直磁化膜を用いても、再生信号
がガウス波形的となった。このため、面内磁化膜を記録
媒体とした場合と同様の信号処理回路を用いることがで
きた。
【0056】この信号処理回路は、信号検出点数が少な
いため、回路規模も小さく、高速性に優れる特徴を有す
る。このため、記録密度を上昇させた状態でも信号処理
に係る部分での処理時間の損失はない。
【0057】上記効果は、本発明により初めて得られる
ものであり、これは、2つの機能性薄膜を積層した磁界
勾配検出手段を垂直磁化膜からの磁気情報の再生手段に
適用することにより可能となるものである。この点をさ
らに明白にするため、図7を用いて説明を行う。図7
(a)は、2つの機能性薄膜を積層した磁界勾配検出手
段と垂直磁化膜の断面(図1の線βと平行な面での断
面)を示す。垂直磁化膜11では、情報の“1”が存在
する場所で磁化状態が上向き81から下向きの磁化状態
82に反転する。従って、情報は磁化反転80の存在か
ら読み取ることができる。
【0058】この媒体上にあって、かつ磁化反転80の
直上に第1の機能性薄膜65−1と第2の機能性薄膜6
5−2が位置する場合を考えると、各磁区から図に示す
方向に磁束が発生し、この磁束は2つの機能性薄膜(詳
しくは、スピンバルブ素子を構成する軟磁性層)に導入
される。磁化反転80を境界として左右の磁化状態は反
平行であるため、2つの機能性薄膜に作用する磁界も反
平行となる。すなわち、2つの機能性薄膜に磁界差が生
じることが理解される。このため、上記に述べた理由か
ら2つの機能性薄膜の総合抵抗に変化が生じ、この変化
を電気信号として検出することができる。言うまでもな
いが、磁化81,82の向きが反転する場合、2つの機
能性薄膜に作用する磁束の向きが反転する。このため、
上記とは、逆の抵抗変化(抵抗増大ないしは、減少)が
生じる。
【0059】しかし、図(b)に示すように第1の機能
性薄膜65−1と第2の機能性薄膜65−2の直下に磁
化反転がない場合、2つの機能性薄膜には、共に等し
く、かつ微弱な磁束(磁区自身からの反磁界により漏洩
磁界が減少する)しか導入されないため、電気信号は発
生しない。
【0060】この様に、2つの機能性薄膜には、媒体か
らの磁界差、すなわち、磁界勾配が生じた時にのみ抵抗
が変化する。また、この変化は、磁化反転位置の磁化状
態によって抵抗大と抵抗小に変化するため、単方パルス
の電気信号が得られる。この特徴から垂直磁化膜を用い
ても従来と同様の信号処理が可能となる。
【0061】上記実施例は、一般的なスピンバルブ素子
の構成を元に説明を行った。本発明は、他のスピンバル
ブ素子構成においても実現可能であることは言うまでも
ない。例えば、図8に示す第2のスピンバルブ素子33
の固定層を第5の磁性膜49,Ru膜54,第6の磁性
膜55から構成し、第6の磁性膜55の磁化方向を反強
磁性膜53にて固定する素子においても本発明の範囲に
入る。この例では、他の基本的な素子構造、並びに磁化
構造,電極構造は上記実施例と同様である。この例にお
いては、固定層の構造が第1のスピンバルブ素子と等し
くなる。このため、素子1と素子2の出力が完全に対称
となり、優れた再生処理が可能となった。
【0062】上記2枚のRu膜を用いる素子を本発明に
適用するためには、第2の磁性膜52の磁化方向と第5
の磁性膜49の磁化方向を反平行にする必要があること
は言うまでもない。これを外部磁界を印加することによ
り実現するためには、反強磁性膜45に接する第1の磁
性膜44の膜厚と飽和磁化の積を第2の磁性膜52の膜
厚と飽和磁化の積に比べ大きくし、かつ、反強磁性膜5
3に接する第6の磁性膜55の膜厚と飽和磁化の積を第
5の磁性膜の膜厚と飽和磁化の積に比べ小さくする必要
がある。
【0063】反強磁性膜53の代わりに、外部磁界に対
して磁化方向が等しくなる硬磁性膜(フェリ磁性,フェ
ロ磁性)を同一位置に用いても何らの問題も生じなかっ
た。また、同強磁性膜を省いた形においても本発明を実
施することができた。この例は特殊な形であるが、本発
明が意図する課題を解決する上で同一の範疇に入るもの
であり、この例も本発明の範囲に入る。
【0064】上記の再生手段のいずれかを磁気ヘッドス
ライダーに設け、かつ、その一部を少なくとも垂直磁気
記録媒体面に接近する摺動面に設けることで再生機能を
実現した。
【0065】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、記録媒体と
して垂直磁化膜を用いても、再生信号がガウス波形的と
なる。この効果から、面内磁化膜を記録媒体とした場合
と同様の信号処理回路を用いることができる。この信号
処理回路は、信号検出点数が少ないため、回路規模も小
さく、高速性に優れた特長を有する。このため、記録密
度を上昇させた状態でも信号処理に係る部分での処理時
間の損失はない。
【0066】上記効果は、本発明により初めて得られる
ものであり、これは、2つのスピンバルブ素子を積層し
た検出手段を垂直磁化膜からの磁気情報の再生手段に適
用することにより可能となるものである。以上の効果か
ら、垂直磁化膜を用いた記録密度10Gb/in2 以上
の超高密度記録装置が可能となった。
【0067】また、本発明の再生ヘッドは、面内磁化膜
を用いた記録の高密度化を進めるに当たっても有効であ
る。その理由を以下に述べる。面内磁化膜の線記録密度
を向上するとき、再生分解能は、従来の磁気抵抗効果再
生ヘッドやスピンバルブヘッドではシールド間隔で規定
される。即ち、高線記録密度化のためにはシールド間隔
を狭めなければならない。しかし、スピンバルブのよう
な多層の複雑な構造をこのシールド間に置き、かつシー
ルドとスピンバルブの間に電気的絶縁性を持たせること
は、シールド間隔が狭まるほど困難になってきている。
これに対して、本発明の方式では、分解能を規定してい
るのは単純なスペーサ層であり、かつ電気的な絶縁性も
要求されていないため、容易に高線記録密度化に対応で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の再生部の斜視図,要部正面
図,要部部側面図およびスピンバルブ素子部の断面図。
【図2】従来の磁気ヘッドにおける再生部および記録部
の斜視図。
【図3】本発明を用いた磁気記録装置の概略構成を示す
平面図。
【図4】2つのスピンバルブ素子の磁化の説明図。
【図5】固定層磁化を反平行にする原理の説明図。
【図6】本発明の素子の動作原理を示す説明図。
【図7】本発明の再生部の動作原理を示す説明図。
【図8】本発明の他の実施例の再生部のスピンバルブ素
子部の断面図。
【符号の説明】
2…磁気ヘッドスライダー、3…ロータリアクチュエー
タ、4…アーム、7…サスペンション、11…記録媒
体、21…記録部(書き込み部)、22…読み出し部
(再生部)、23…磁気抵抗効果素子、24…下地層、
25…下部コアないしは下部磁極、26…コイル、27
…上部磁極、28…シールド層、29…電極、30…基
板(スライダー材)、31…電極(導体)、32…巨大
磁気抵抗効果素子、35…磁石パターン、36…絶縁層
(高抵抗膜)、41,51…保護膜(下地膜)、43,
48…Cu膜、44,52,42,47,49,55…
磁性膜、45,53…反強磁性膜、46…スペーサ膜、
50…Ru膜、61…外部磁界、65…スピンバルブ素
子(機能性薄膜)、66…中間層、67…固定層、6
9,70…外部磁界、80…磁化遷移領域、82…磁
化。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体への情報の書き込みと再生手
    段を少なくとも有する磁気記録装置において、同装置の
    再生手段として、第1の強磁性体膜,第1の非磁性中間
    層,第2の強磁性体膜,第2の非磁性中間層,第3の強
    磁性体膜を、この順序もしくは逆の順序で積層して構成
    され、上記第1の強磁性膜と第2の強磁性膜の間に互い
    の磁化を逆方向にする相互作用が働いており、第2の強
    磁性層と第3の強磁性層の磁化方向の差による磁気抵抗
    効果を発生する第1のスピンバルブ素子と、上記第1の
    スピンバルブ素子とスペーサ膜を介して配置され、第4
    の強磁性体膜,第3の非磁性中間層,第5の強磁性体膜
    を、この順序もしくは逆の順序で積層して構成され、上
    記第4の強磁性体膜と第5の強磁性体膜の磁化方向の差
    による磁気抵抗効果を発生する第2のスピンバルブ素子
    とを用いたことを特徴とする磁気記録装置。
  2. 【請求項2】上記第1の非磁性中間層として、Ru,R
    h,Ir,Cr,Cuのいずれか、もしくはこれらの合
    金を用いた請求項1記載の磁気記録装置。
  3. 【請求項3】上記第2の非磁性中間層及び第3の非磁性
    中間層としてCuを用いた請求項1記載の磁気記録装
    置。
  4. 【請求項4】上記第1の強磁性体膜の膜厚と飽和磁化の
    積が、第2の強磁性体膜の膜厚と飽和磁化の積に比べ大
    きいことを特徴とする請求項1記載の磁気記録装置。
  5. 【請求項5】上記第3の強磁性体膜と第4の強磁性体膜
    との間に2つのスピンバルブ素子を分離するスペーサ膜
    が存在し、かつ第3の強磁性体膜と第4の強磁性体膜が
    共に軟磁気特性を有することを特徴とする請求項1記載
    の磁気記録装置。
  6. 【請求項6】上記第1の強磁性体膜と第5の強磁性体膜
    の磁化方向が共に等しいことを特徴とする請求項1記載
    の磁気記録装置。
  7. 【請求項7】上記第1の強磁性体膜と第5の強磁性体膜
    の磁化方向が共にこれらの層とそれぞれ接する反強磁性
    膜ないしは、硬磁性膜にて規定されていることを特徴と
    する請求項4記載の磁気記録装置。
  8. 【請求項8】第1の強磁性体膜と第2の強磁性体膜の間
    に第1の非磁性中間層を有し、さらに第2の強磁性体膜
    と第3の強磁性体膜との間に第2の非磁性中間層を有す
    るスピンバルブ素子と第4の強磁性体膜と第5の強磁性
    体膜との間に第3の非磁性中間層を有し、さらに第5の
    強磁性体膜と第6の強磁性体膜との間に第4の非磁性中
    間層を有するスピンバルブ素子とがスペーサ膜を介して
    積層される基本構造を少なくとも含む再生機能部にて情
    報の読み出しを行うことを特徴とする磁気記録装置。
  9. 【請求項9】上記第1の非磁性中間層および第4の非磁
    性中間層として、Ru,Rh,Ir,Cr,Cuのいず
    れか、もしくはこれらの合金を用いた請求項8記載の磁
    気記録装置。
  10. 【請求項10】上記第2の非磁性中間層および第3の非
    磁性中間層として、Cuを用いた請求項8記載の磁気記
    録装置。
  11. 【請求項11】上記第1の強磁性体膜の膜厚が第2の強
    磁性体膜の膜厚に比べ厚く、かつ第5の強磁性体膜の膜
    厚が第6の強磁性体膜の膜厚に比べ厚いことを特徴とす
    る請求項8記載の磁気記録装置。
  12. 【請求項12】上記第3の強磁性体膜と第4の強磁性体
    膜との間に2つのスピンバルブ素子を分離するスペーサ
    膜が存在し、かつ第3の強磁性体膜と第4の強磁性体膜
    が共に軟磁気特性を有することを特徴とする請求項8記
    載の磁気記録装置。
  13. 【請求項13】第1の強磁性体膜と第5の強磁性体膜の
    磁化方向が共に等しいことを特徴とする請求項8記載の
    磁気記録装置。
  14. 【請求項14】第1の強磁性体膜と第6の強磁性体膜の
    磁化方向が共に反強磁性膜ないしは、強磁性体膜にて規
    定されていることを特徴とする請求項8記載の磁気記録
    装置。
JP13965197A 1997-04-25 1997-05-29 磁気記録装置 Pending JPH10334422A (ja)

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US09/065,868 US6469873B1 (en) 1997-04-25 1998-04-24 Magnetic head and magnetic storage apparatus using the same
US09/789,670 US6392849B2 (en) 1997-04-25 2001-02-22 Magnetic head with dual spin valve element for differential operation

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6657823B2 (en) 2000-12-14 2003-12-02 Hitachi, Ltd. Differential detection read sensor, thin film head for perpendicular magnetic recording and perpendicular magnetic recording apparatus
US6847508B2 (en) 1999-12-03 2005-01-25 Alps Electric Co., Ltd. Spin valve thin film magnetic element and thin film magnetic head
JP2009193635A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Hitachi Ltd 磁気記録再生ヘッドおよび磁気記録再生装置

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