JPH10331067A - 顆粒状繊維柔軟化組成物及びその製造方法 - Google Patents

顆粒状繊維柔軟化組成物及びその製造方法

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JPH10331067A
JPH10331067A JP15445097A JP15445097A JPH10331067A JP H10331067 A JPH10331067 A JP H10331067A JP 15445097 A JP15445097 A JP 15445097A JP 15445097 A JP15445097 A JP 15445097A JP H10331067 A JPH10331067 A JP H10331067A
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JP
Japan
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weight
smectite
water
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particle size
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JP15445097A
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Nobuo Tokina
伸夫 常名
Yutaka Yamato
裕 大和
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 イオン交換性陽イオンの70当量%以上
がNaイオンであり、かつ、JIS標準篩の105μ以
下の粒度の粒子を少なくとも80重量%含有するNa型
スメクタイト30〜95重量%、硫酸マグネシウム0.
1〜50重量%、水分0.5〜25重量%を含有する顆
粒状の造粒物であり、造粒物の80重量%以上がJIS
標準篩の250〜2000μの粒度の粒子を含有するこ
とを特徴とする顆粒状繊維柔軟化組成物。 【効果】 本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物によれば、
特定粒度のNa型スメクタイト粉末を硫酸マグネシウム
水溶液をバインダーとして造粒し、全体の少なくとも8
0重量%がJIS標準篩の250〜2000μの粒度の
粒子に調整することにより、顆粒状でも水中での分散性
が極めて速く、かつ繊維へのスメクタイトの吸着性が改
善され、柔軟性が素速くでるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Na型スメクタイ
トを主成分とし、水中分散性、布への吸着力、柔軟性付
与効果に優れた顆粒状繊維柔軟化組成物及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、家庭において衣類を洗浄して柔軟
性を付与する場合、洗浄剤で洗浄した後に多量の水で洗
浄成分を濯ぎ落とし、その後に第4級アンモニウム塩等
のカチオン性界面活性剤を主成分とする柔軟剤を添加し
て処理する方法が採られている。ところが、カチオン性
界面活性剤等の有機系の柔軟剤は吸水性を低下させた
り、ヌルツキ感やベタツキ感がでるなどの欠点を有して
いるため、使用後の感触がさらっとしており、かつ、人
や環境にやさしい無機系のスメクタイトが用いられるよ
うになってきている(特開昭53−94695号、特開
平3−137276号公報)。
【0003】このようなスメクタイトを柔軟剤として用
いる場合、液状或いは粉末状が考えられるが、例えば液
状柔軟剤は、スメクタイトの濃度が数重量%と低濃度の
場合、柔軟剤の使用量が多くなり、実用上問題があるば
かりか、経済的ではない。しかし、これ以上濃度を増加
させると分散液は通常ゲル化を起こし、流動性が低下
し、場合によっては固化してしまい、使用時に扱い難い
ばかりか、水に添加しても分散し難く、繊維に均一に吸
着せず、柔軟性付与効果が十分得られないという性能上
の問題も生じ、好ましくない。
【0004】これに対し、粉末状の柔軟剤は、水を含ま
ず、容器が軽く持ち運びに便利であるばかりか、一回の
使用量が少なくなり、経済的である。しかしながら、微
粉の状態で用いると柔軟剤使用時に発塵するため、通常
は造粒して使用する。
【0005】ところが、スメクタイトは水和力が強く、
水膨潤性を示すため、造粒するとこれを水に投入した場
合、水中で粒子表面のみ吸水ゲル化し、内部まで水が浸
透しない、いわゆる「ままこ」を生じ、このため分散性
が著しく低下し、濯ぎ時に十分な吸着量が得られず、柔
軟付与効果が有機系柔軟剤に比べて著しく劣るという欠
点を有している。また、この結果、洗濯濯ぎ時の機械力
が弱いと濯ぎ終了後も造粒物が大きなゲル状物となって
衣類に残り、いわゆる布付着を起こし、乾燥後しみ或い
は汚れの原因となり、好ましくない。
【0006】そこで、このようなスメクタイトの分散性
を向上させる方法として、硫酸アルミニウム、硫酸ナト
リウムを添加する方法が知られている(特開昭53−9
4695号、同61−130398号公報)。
【0007】一方、例えば自動洗濯機を使用する場合に
は10分間洗濯を行い、脱水し、次いで洗濯の場合と同
量の水で濯ぎを1回行い、脱水後、更に2回目の濯ぎを
行うが、濯ぎ1回目と同量の水を添加すると同時に柔軟
剤を添加してリンス処理を行う。この際、リンス処理に
用いる時間は長くても3分と短時間であるため、柔軟剤
が粉末の場合には1分以内、好ましくは数十秒で完全に
分散し、残りの時間で十分な繊維への吸着が行われるの
が好ましい。
【0008】ところが、上記の硫酸アルミニウムや硫酸
ナトリウムを添加する方法ではこのような短時間で分散
させることはできず、このような1分以内という極めて
短時間で分散する顆粒状の造粒物はこれまでまだ得られ
ていない。このため、スメクタイトを柔軟剤に用いた場
合、所定のリンス処理時間内に繊維へのスメクタイトの
十分な吸着が行われず、優れた柔軟性が得られないばか
りか、分散しきれない粗大粒子が繊維に付着し、いわゆ
る布付着となって繊維を汚染するという欠点を有してい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低機械力下
においても水中での分散が極めて速く、布への吸着力が
高く、かつ、柔軟付与効果が高い顆粒状繊維柔軟化組成
物及びその製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、意外にも、特定粒度で、かつ、交換性陽イオンがナ
トリウムであるNa型スメクタイトの場合にのみ硫酸マ
グネシウム水溶液をバインダーとして造粒することがで
き、得られた一定水分量の顆粒状の造粒物は、低機械力
下においても水中で1分以内にさっと分散すること、ま
た更に驚くべきことには、造粒物の分散性が向上するに
も拘らず、繊維への吸着量が増大し、柔軟性が向上する
ことを見出した。またこの場合、高級脂肪酸塩を配合す
ることにより、柔軟性付与効果が更に向上することを知
見し、本発明をなすに至った。
【0011】即ち、本発明は、イオン交換性陽イオンの
70当量%以上がNaイオンであり、かつ、JIS標準
篩の105μ以下の粒度の粒子を少なくとも80重量%
含有するNa型スメクタイト30〜95重量%、硫酸マ
グネシウム0.1〜50重量%、水分0.5〜25重量
%を含有する顆粒状の造粒物であり、造粒物の80重量
%以上がJIS標準篩の250〜2000μの粒度の粒
子を含有することを特徴とする顆粒状繊維柔軟化組成物
を提供する。
【0012】本発明は更に、イオン交換性陽イオンの7
0当量%以上がNaイオンであり、かつ、JIS標準篩
の105μ以下の粒度の粒子を少なくとも80重量%含
有するNa型スメクタイト粉末に、硫酸マグネシウムの
濃度が0.1〜60重量%の硫酸マグネシウム水溶液
を、Na型スメクタイト100重量部に対し硫酸マグネ
シウム0.1〜100重量部噴霧して、造粒物の少なく
とも80重量%以上がJIS標準篩の250〜2000
μの粒度の粒子となるまで造粒し、次いで水分を0.5
〜25重量%まで乾燥することを特徴とする顆粒状繊維
柔軟化組成物の製造方法を提供する。
【0013】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明の顆粒状繊維柔軟化組成物は、バインダーによって結
合されたNa型スメクタイト粉末の造粒物であり、発塵
がなく流動性の良い顆粒状の形態で、洗濯濯ぎ時に添加
して繊維に柔軟性を付与する効果を有するものである。
【0014】本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物は、繊維
に柔軟性を付与するスメクタイトを必須成分として、該
組成物中に30〜95重量%、好ましくは60〜90重
量%含有する。
【0015】本発明で用いられるスメクタイトはモンモ
リロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなど
がある。これらの粘土鉱物は層間に水分子を伴った交換
性のイオンを有しており、有機複合体を形成する、膨潤
能を有するなどのほかの粘土鉱物とは異なった性質を示
す。このようなスメクタイトは、天然より産出されるも
のとしては、例えば、モンモリロナイトを含有するもの
として、豊順鉱業(株)からベンゲル、クニミネ工業
(株)からクニピアG、クニゲル及びクニピアF、水澤
化学工業(株)からベンクレーMK101、アメリカン
コロイド社からウエスタンボンド、ドレッサーミネラル
社からイエローストーンなどが、サポナイトを含有する
ものとして、バンダービルト社からビーガムT、ビーガ
ムHV、ビーガムF及びビーガムKなどが、また、ヘク
トライトを含有するものとして、アメリカンコロイド社
からヘクタブライトAW、ヘクタブライト200及びベ
ントンEW、ナショナルリード社からマカロイドなどが
市販されている。また合成スメクタイトも各種販売され
ており、水澤化学工業(株)からイオナイトH、コープ
ケミカル(株)からSWN、SAN、ラポルテインダス
トリー社からラポナイトなどが市販されている。
【0016】また、本発明のスメクタイトとしては、酸
性白土のアルカリ処理物も用いることができる。酸性白
土は、通常1%水溶液分散液のpHが5〜6以下、膨潤
度が10ml/2g以下、SiO2とAl23の含有量
がモル比でSiO2/Al23=6〜10のものであ
る。このようなものとしては、新潟県中条、小戸、上赤
谷、糸魚川産の酸性白土、山形県水澤産、川崎、松根、
上赤谷、三川、青梅、上砂見産の酸性白土などの他、こ
れらの酸性白土と類似の性質を示す英国産のFulle
r’s earth、米国産のFloride ear
th、ドイツ産のWarkel erdeなどが挙げら
れる。酸性白土中に存在する交換性の陽イオンとしては
水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグ
ネシウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオンなどがあ
る。これらの酸性白土はアルカリ処理することにより、
上記の粘土鉱物と同様に扱うことができる。
【0017】これらのスメクタイト粉末は必要に応じて
通常の粉砕機で更に微粉砕して用いることができる。
【0018】本発明のスメクタイトは、イオン交換性陽
イオンの少なくとも70当量%以上、好ましくは80当
量%以上がNaイオンであるNa型スメクタイトである
ことが重要である。70当量%に満たない場合には、バ
インダー水溶液を噴霧した時のスメクタイトの粘着性が
低下し、造粒性或いは造粒物の強度が低下し、所望の粒
度が得られない、或いは得られても振動或いは輸送時に
微粉化して粉立ちが起こるなどの問題を生じ、好ましく
ない。
【0019】更に、本発明で使用されるスメクタイトは
粉末状スメクタイトであり、好ましくはJIS標準篩で
篩った時の粒度が105μ以下の粒度の粒子を80重量
%以上、特に90重量%以上含むことが重要である。
【0020】105μを超える場合、造粒し難く、また
造粒できても強度が弱く移送時や保存時に容易に砕け、
微粉を生成し粉立ちが起こり、好ましくない。更に、嵩
高い造粒物は、1回の使用量の嵩が増え使い難く、また
容器の体積も増大し、好ましくない。
【0021】このようなスメクタイトとしては微粉砕し
て得られた破砕粒子からなる粉末が挙げられる。また別
の好ましいスメクタイトとしては当該スメクタイト分散
液を噴霧乾燥して得られた粉末が挙げられる。
【0022】本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物は、繊維
へのスメクタイトの吸着性を向上させる効果を有する吸
着助剤として、更にはスメクタイト微粉末を結合させる
バインダーとして、硫酸マグネシウムを組成物中に0.
1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%含有する。
【0023】本発明で用いられる硫酸マグネシウムは好
ましくは無水物又は七水和物が挙げられる。
【0024】バインダーとしての硫酸マグネシウムが
0.1重量%未満の場合、スメクタイトの微粉末の造粒
性が不十分となり、好ましくない。
【0025】本発明に使用されるバインダーとしての硫
酸マグネシウムは水溶液として使用され、当該水溶液中
の硫酸マグネシウムの濃度は0.1〜60重量%、特に
5〜50重量%が好ましい。
【0026】また、本発明で用いられる硫酸マグネシウ
ムの一部を、JIS標準篩で篩った時の粒度が105μ
以下の粒度の粒子を80重量%以上含む粉末として、硫
酸マグネシウムとスメクタイトの重量比が0.01:1
〜1:1、好ましくは0.02:1〜0.5:1となる
ように上記スメクタイト粉末と混合して用いることもで
きる。
【0027】更に、本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物は
水分を組成物に中0.5〜30重量%、好ましくは1〜
25重量%含有する。該組成物中の水分は原料スメクタ
イト或いはバインダー水溶液から持ち込まれ、造粒後の
乾燥工程で除去されるが、残存水分が0.5重量%未満
まで除去されると顆粒状組成物の水への分散が著しく低
下し、好ましくない。
【0028】本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物は、任意
成分として高級脂肪酸塩を添加すると繊維への柔軟性付
与効果が向上し、更に好ましい。
【0029】本発明で用いられる高級脂肪酸塩は、炭素
数12〜24のものであることが必要であり、炭素数が
この範囲を逸脱すると繊維の柔軟化作用が不十分にな
る。好ましい高級脂肪酸は炭素数18〜24のものであ
る。この高級脂肪酸は天然品、合成品のいずれであって
もよいし、飽和化合物、不飽和化合物のいずれであって
もよく、またアルキル鎖が直鎖状のものでも、分枝鎖状
のものでもよい。更に、この高級脂肪酸は単独で用いて
もよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0030】このような高級脂肪酸としては、例えばミ
リスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸などの飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸、更
にはこれらの混合物、具体的にはヤシ脂肪酸、タロウ
酸、水素化タロウ酸、パーム脂肪酸などが挙げられる。
また、炭素数が奇数又は偶数の合成中間体の酸も使用で
きる。
【0031】更に、塩としては、例えばアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩など
が挙げられるが、これらの中で特にナトリウム塩、カリ
ウム塩が好適である。
【0032】本発明においては、この高級脂肪酸塩は、
単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0033】本発明で用いられる高級脂肪酸塩はスメク
タイト100重量部に対し0.1〜50重量部、好まし
くは1〜40重量部添加される。
【0034】本発明の繊維柔軟化組成物は、顆粒状の造
粒物であり、この造粒物の80重量%以上、好ましくは
90重量%以上がJIS標準篩の250〜2000μ、
好ましくは500〜2000μの粒度の粒子を含有す
る。250μ未満の粒子が20重量%を超えると、使用
時に発塵し好ましくない。2000μ超の粒子が20重
量%を超えると、水への分散に時間がかかり、優れた柔
軟性が得られない。
【0035】本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物は以下の
ようにして製造される。即ち、イオン交換性陽イオンの
70当量%以上がNaイオンであり、かつ、JIS標準
篩の105μ以下の粒度の粒子を少なくとも80重量%
含有するNa型スメクタイトの粉末を、回転ドラム或い
は流動床等の連続式或いはバッチ式造粒装置に入れ、こ
れに硫酸マグネシウムを0.1〜60重量%溶解させた
バインダー水溶液を、硫酸マグネシウムの噴霧量がスメ
クタイト100重量部に対し0.1〜100重量部にな
るように噴霧して、造粒物の少なくとも80重量%以上
がJIS標準篩の250〜2000μの粒度の粒子とな
るまで造粒し、次いで水分を0.5〜25重量%まで乾
燥する方法で製造される。
【0036】この場合、上記Na型スメクタイト粉末と
硫酸マグネシウムとの混合粉末を用いる際も、上記と同
様に硫酸マグネシウム水溶液を噴霧して造粒、乾燥する
ことにより製造することができる。
【0037】更に、高級脂肪酸塩を添加する場合には、
高級脂肪酸塩は粉末の形状で、好ましくはJIS標準篩
の210μ以下、更に好ましくは105μ以下の粒度の
粒子を少なくとも80重量%含有する粒度分布を有する
粉末を上で得られた造粒物とスメクタイト100重量部
に対し0.1〜50重量部粉体混合して製造される。
【0038】また、スメクタイト粉末とJIS標準篩の
105μ以下の粒度の粒子を少なくとも80重量%含有
する粒度分布を有する高級脂肪酸塩粉末を混合し、これ
に硫酸マグネシウムを0.1〜60重量%溶解させたバ
インダー水溶液を、硫酸マグネシウムの噴霧量がスメク
タイト100重量部に対し0.1〜100重量部になる
ように噴霧して、造粒物の少なくとも80重量%以上が
JIS標準篩の250〜2000μの粒度の粒子となる
まで造粒し、次いで水分を0.5〜25重量%まで乾燥
する方法で製造することもできる。
【0039】また別の方法としては、高級脂肪酸塩の水
溶液としてスメクタイト水分散液に混合し、次いで噴霧
乾燥して、得られた粉末の粒度分布がJIS標準篩の1
05μ以下の粒度の粒子を80重量%以上含有するスメ
クタイト噴霧乾燥粉末に、硫酸マグネシウムを0.1〜
60重量%溶解させたバインダー水溶液を、硫酸マグネ
シウムの噴霧量がスメクタイト100重量部に対し0.
1〜100重量部になるように噴霧して、造粒物の少な
くとも80重量%以上がJIS標準篩の250〜200
0μの粒度の粒子となるまで造粒し、次いで水分を0.
5〜25重量%まで乾燥する方法で製造することもでき
る。
【0040】本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物には、必
要に応じて香料、顔料又は染料等の色素、少量の電解質
塩或いはホワイトカーボン、パーライトなどの微粉体を
添加することもできる。
【0041】
【発明の効果】本発明の顆粒状繊維柔軟化組成物によれ
ば、特定粒度のNa型スメクタイト粉末を硫酸マグネシ
ウム水溶液をバインダーとして造粒し、全体の少なくと
も80重量%がJIS標準篩の250〜2000μの粒
度の粒子に調整することにより、顆粒状でも水中での分
散性が極めて速く、かつ繊維へのスメクタイトの吸着性
が改善され、柔軟性が素速くでるものである。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0043】〔実施例〕 (1)スメクタイトの造粒方法A法:転動造粒法 直径30cm、長さ40cmで底部が封鎖された回転ド
ラム中にスメクタイト微粉末を入れ、毎分50回転で回
しながらバインダー水溶液を噴霧した。それぞれのバイ
ンダー水溶液濃度は硫酸マグネシウムの添加量により逐
次調整した。
【0044】次にこの造粒物を105℃の乾燥機中で所
定の水分量まで乾燥し、JIS篩目開き250μと目開
き2.0mmを通し、250〜2000μの造粒物を回
収した。250μより小さな造粒物は回転ドラムに戻
し、2000μより大きな造粒物は破砕機にかけ250
〜2000μの造粒物に調整した。
【0045】この造粒物に必要に応じて所定量の高級脂
肪酸塩粉末を粉体ブレンドしてスメクタイト顆粒を製造
した。
【0046】B法:流動層造粒法 流動層造粒装置としてヤマト科学製PUVIS BAS
IC UNIT MODEL GB−21を用い、塔底
部より160℃の加熱空気を送り、表1に示したスメク
タイト粉末を流動化させ、塔上部のノズルよりバインダ
ーの水溶液を噴霧した。バインダー水溶液の濃度は硫酸
マグネシウムの添加量により逐次調整した。造粒を10
分間、乾燥を10分間行った後の水分は約3%であり、
その後の操作は転動造粒法の場合と同様に行った。
【0047】(2)高級脂肪酸塩粉末の製造 株式会社スマイル製洗たく用粉せっけん(純石鹸分:9
7%)を破砕機にかけ、次いで目開き45μのJIS篩
を通し、45μ以下の粒度の微粉を回収して用いた。
【0048】(3)分散性評価方法 家庭用ミニミニ洗濯機「松下電器産業(株)製、電気洗
濯機NA−33型」を使用し、これに5℃の水道水を5
リットル入れ、スメクタイト顆粒1.00gを加え、1
分間撹拌した。その後全量排水し、排水口から排水され
る未分散のスメクタイト粒子をJISの目開き250μ
の篩で受け、篩上に未分散のスメクタイト粒子を回収し
た。これを乾燥した後、重量を測定して次式から分散性
を評価した。 分散性(%)=〔(造粒物添加量(g)−篩上スメクタ
イト造粒物量(g))/造粒物添加量(g)〕×100
【0049】(4)柔軟性評価方法 5リットルの水道水を入れた家庭用ミニミニ洗濯機「松
下電器産業(株)製、電気洗濯機NA−33型」に所定
量の試料と前処理した綿タオルを2枚(約170g)を
撹拌しながら加え、3分間かきまぜてリンス処理した。
処理後の綿タオルは、2分間脱水したのち、自然乾燥
し、更に、25℃、60%RHの恒温恒湿室で1日調湿
した。評価は官能で、水道水だけで処理した綿タオルを
0点、標準使用量の市販柔軟剤「ライオン(株)製、ソ
フト&ドライ」で処理した綿タオルを4点として評価し
た。
【0050】また、綿タオルの前処理は、家庭用2槽式
洗濯機で洗剤「ライオン(株)製、ハイトップ」25g
を用い、50℃の水道水30リットルで、無漂白の綿タ
オル12枚(約1kg)を15分間洗濯し、5分間脱水
した後、同様の条件でもう一度洗濯、脱水を行った後、
水道水をそのまま用いて、ため濯ぎ15分間、脱水5分
間の操作を6回繰り返し、その後自然乾燥することによ
って行った。
【0051】(5)綿タオルへのスメクタイトの吸着量 5リットルの水道水を入れた家庭用ミニミニ洗濯機「松
下電器産業(株)製、電気洗濯機NA−33型」に所定
量の試料と前処理した綿タオルを2枚(約170g)を
撹拌しながら加え、3分間かきまぜてリンス処理した。
処理後の綿タオルは、2分間脱水したのち、自然乾燥し
た。
【0052】800℃で恒量にしたルツボを精密秤量し
た。このルツボに上記の乾燥した綿タオルを裁断したも
のを数グラム取り、130℃で5時間乾燥した後、デシ
ケータ中で冷却し、精密秤量した。両者の差を求め、サ
ンプリングしたタオルの絶乾量W1(g)を求めた。
【0053】絶乾量を求めた後ルツボを脱脂炉に入れ、
20℃/hrの昇温速度で25℃から500℃まで昇温
し、続いて500℃で20時間保持し、タオルを灰化さ
せた。その後、ルツボを電気炉に移し、800℃で2時
間焼成し、完全に灰化させた。デシケータ中で室温まで
冷却したルツボを秤量し、灼熱残分W2(g)を求め
た。別に、スメクタイト顆粒を添加せず、水のみでリン
ス処理したタオルをブランクとし、絶乾量B1(g)、
800℃灼熱残分B2(g)を求めた。綿タオルへのス
メクタイトの吸着量はW1とW2及びB1とB2を用
い、次式より求めた。吸着量(ppm)=〔(W2/W
1)−(B2/B1)〕×106本発明の実施例では表
1,2に示したスメクタイト粉末を使用した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】〔実施例1〜8、比較例1〜4〕表3のよ
うに、粒度分布を調整して転動造粒で表1に示したスメ
クタイト粉末を硫酸マグネシウム水溶液を噴霧しながら
造粒して造粒物を得た。次いで100℃の恒温槽で所望
の水分量まで乾燥して、必要に応じて所望の粒度分布に
なるように篩分けして顆粒状繊維柔軟化組成物を製造し
た。なお、後記試料(比較例1)は押出し造粒によっ
た。
【0057】次に、これらの顆粒状繊維柔軟化組成物の
水への分散性、繊維への吸着量及び柔軟性付与効果を評
価した。結果を表3に示す。
【0058】本発明の実施例はいずれも、水への分散性
に優れ、吸着量が高く、かつリンス処理した繊維の柔軟
性が優れていた。
【0059】これに対し、押出し造粒により製造した比
較例1は分散性が著しく悪く、柔軟性が劣った。イオン
交換性陽イオン中のNaイオン含有量が低く、Caイオ
ン含有量が高いCa型スメクタイトを用いた比較例2は
250〜2000μの粒度の粒子の含有率が低く造粒性
が悪かった。このため発塵が生じ好ましくなかった。更
に、バインダーとして硫酸マグネシウムを添加せず水の
みで転動造粒して製造した比較例3は250〜2000
μの粒度の粒子の含有率が低く、造粒性が悪かった。こ
のため発塵が生じ好ましくなかった。また、造粒物を長
時間乾燥し、乾燥しすぎた比較例4は殆ど分散せず、吸
着量も低く、柔軟性が低かった。
【0060】
【表3】
【0061】〔実施例9,10〕表4のように、粒度分
布を調整して転動造粒で表2に示したような粒度分布を
有する噴霧乾燥スメクタイト粉末を硫酸マグネシウム水
溶液を噴霧しながら造粒して造粒物を得た。次いで10
0℃の恒温槽で所望の水分量まで乾燥して、必要に応じ
て所望の粒度分布になるように篩分けして顆粒状繊維柔
軟化組成物を製造した。
【0062】次に、これらの顆粒状繊維柔軟化組成物の
水への分散性、繊維への吸着量及び柔軟性付与効果を評
価した。結果を表4に示す。
【0063】本発明の実施例はいずれも、水への分散性
に優れ、吸着量が高く、かつリンス処理した繊維の柔軟
性が優れていた。
【0064】
【表4】
【0065】〔実施例11〕実施例10で得られた顆粒
状造粒物1kgに石鹸粉末を100g添加し、よく混合
して粉体ブレンドを行い、顆粒状繊維柔軟化組成物を製
造した。
【0066】次に、この造粒物の水への分散性、繊維へ
の吸着量及び柔軟性付与効果を評価した。
【0067】この結果、水へはさっと分散し、分散性は
100%と優れていた。繊維への吸着量も2300pp
mと高く、柔軟性も3.5と優れていた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換性陽イオンの70当量%以上
    がNaイオンであり、かつ、JIS標準篩の105μ以
    下の粒度の粒子を少なくとも80重量%含有するNa型
    スメクタイト30〜95重量%、硫酸マグネシウム0.
    1〜50重量%、水分0.5〜25重量%を含有する顆
    粒状の造粒物であり、造粒物の80重量%以上がJIS
    標準篩の250〜2000μの粒度の粒子を含有するこ
    とを特徴とする顆粒状繊維柔軟化組成物。
  2. 【請求項2】 更に高級脂肪酸塩を含有する請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 イオン交換性陽イオンの70当量%以上
    がNaイオンであり、かつ、JIS標準篩の105μ以
    下の粒度の粒子を少なくとも80重量%含有するNa型
    スメクタイト粉末に、硫酸マグネシウムの濃度が0.1
    〜60重量%の硫酸マグネシウム水溶液を、Na型スメ
    クタイト100重量部に対し硫酸マグネシウム0.1〜
    100重量部噴霧して、造粒物の少なくとも80重量%
    以上がJIS標準篩の250〜2000μの粒度の粒子
    となるまで造粒し、次いで水分を0.5〜25重量%ま
    で乾燥することを特徴とする請求項1記載の顆粒状繊維
    柔軟化組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 更に高級脂肪酸塩を配合した請求項3記
    載の組成物。
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