JPH10330707A - 蓋用粘着シート - Google Patents

蓋用粘着シート

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JPH10330707A
JPH10330707A JP33557897A JP33557897A JPH10330707A JP H10330707 A JPH10330707 A JP H10330707A JP 33557897 A JP33557897 A JP 33557897A JP 33557897 A JP33557897 A JP 33557897A JP H10330707 A JPH10330707 A JP H10330707A
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JP
Japan
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pressure
sensitive adhesive
adhesive
sensitive
sheet
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JP33557897A
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English (en)
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Saiki Kagawa
菜樹 香川
Yoshinori Watanabe
好則 渡辺
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】繰返し剥離と貼着を行うための耐久性、ウェッ
トティシュ包装材に対しての再剥離性、蓋部分の中抜き
をするための適度な粘着力を満足し、更に、経時での粘
着力上昇による被着体への糊残りやラベル破れがなく、
かつ環境への無公害性に優れるウェットティシュ等の蓋
用粘着シートを提供する。 【解決手段】表面基材、ゲル分率が55〜95%の粘着
剤層、剥離シートの順に積層したことを特徴とする蓋用
粘着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】近年、ウェットティシュ、お
しりふき、ふきん(レンジ用、トイレ用など)等は、医
療用、衛生用など使用用途の広がっている。かかるウェ
ットティシュ等は、携帯用や詰替え用として、ポリエス
テル系フィルム等の包装材により包装され、その取り出
し口に再剥離再貼着可能な蓋用ラベルを貼着し、外部か
らの雑菌等の侵入を防止し、内部の成分(水分や薬分)
等の蒸発を防止している。本発明は、ウェットティシュ
等の携帯用や詰替え用の包装仕様であるポリエステル系
フィルム包装材に蓋用ラベルとして使用する蓋用粘着シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蓋用ラベルで使用される粘着シー
トは、耐薬品性などに優れ、ウェットティシュ等を取り
出す際に、繰返し剥離と貼着を行うための耐久性に優れ
る半硬質ポリ塩化ビニル(以下、塩ビという)を表面基
材に用いた粘着シートが使用されていた。しかし、塩ビ
ベースの粘着シートは、基材に塩ビからなる組成物を使
用しているため、廃棄、焼却されるときに塩素ガスが発
生し、またダイオキシンなどが発生する恐れがあるとさ
れ、環境上問題があった。さらに、塩ビ基材に配合され
る可塑剤の影響により、粘着剤の経時変化が懸念される
ため、可塑剤に対する耐性のある、架橋密度の高い、硬
い粘着剤処方が必要であった。このような粘着剤を採用
すると、ウェットティシュ等用の包装材であるポリエス
テル系フィルム包装材からラベルを引剥がす際にジッピ
ングが発生し、剥離音が大きく、剥離感が悪かった。
【0003】このような問題点を解決するため、表面基
材にポリプロピレン系合成紙を使用し、粘着剤にTg−
50℃以下の柔らかいポリマーを主成分としたものを積
層することで、被着体であるポリエステル系フィルム包
装材からラベルを剥離する際に、剥離音が小さく、剥離
感の良好な粘着シートを得ることを試みられていた。し
かしながら、このようなポリプロピレン系合成紙基材に
Tg−50℃以下の柔らかいポリマーを主成分とする粘
着剤層を積層した粘着シートは、初期は良好な性能を示
すが、経時と共に被着体であるポリエステル系フィルム
包装材に対する粘着力が上昇し、ラベル剥離時に被着体
への糊残りが発生するばかりか、素早く、ラベルを引き
剥がした際にラベル破れが発生するという問題があっ
た。
【0004】通常、ウェットティシュ等の包装材の取り
出し口は、まず、その開口部が包装材から離れることが
ないようにハーフカット等の切込みにより形成され、次
いで、その上を蓋用ラベルで覆うように貼着され、該蓋
用ラベルを最初に剥がした時に、包装材から開口部が剥
がれる構成(以下、中抜きという)になっている。粘着
剤によっては、この中抜きが不良となることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ウェットティシュ等に
使用する蓋用粘着シートは、ウェットティシュの携帯用
や詰替え用の蓋用ラベルとして使用され、繰返し剥離と
貼着を行うための耐久性、ウェットティシュ包装材に対
しての再剥離性、また、蓋部分の中抜きをするためには
ある程度の粘着力が必要である。
【0006】本発明は、これらの必要条件を満足し、更
に、経時での粘着力上昇による被着体への糊残りやラベ
ル破れがなく、かつ環境への無公害性に優れる粘着シー
トを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面基材、ゲ
ル分率が55〜95%の粘着剤層、剥離シートの順に積
層したことを特徴とする蓋用粘着シートである。また、
該粘着剤層がブチルアクリレートを主成分とする架橋型
アクリル系粘着剤、及び架橋剤を含む蓋用粘着シートで
ある。前記表面基材が延伸フィルムであり、流れ方向の
破壊強度が900gf/25mm以上であり、かつ幅方
向の破壊強度が900gf/25mm以上である蓋用粘
着シートである。更に、該延伸フィルムが、ポリオレフ
ィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリオレフ
ィン系合成紙、ポリエステル系合成紙から選ばれる一種
である蓋用粘着シートである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用する粘着剤は、粘着
剤層のゲル分率が55〜95%となるもの、好ましくは
60〜80%となるものを使用する。ゲル分率の測定方
法は、粘着剤層5gを酢酸エチル300ml中に24時
間攪拌した溶液を325メッシュの濾布で残査を濾別
し、乾燥後、残査の割合で評価する。因みに、ゲル分率
が55%未満では、粘着剤の粘着力が表面基材であるフ
ィルム(合成紙)の層間強度よりも強くなるためか、ラ
ベル破れを起こしたり、凝集力が低く糊残りを発生す
る。また、ゲル分率が95%を超えると、粘着力が低下
し、ラベル剥がれ、再剥離性はあるが中抜きを剥がせな
い等の問題が発生する。なお、ゲル分率の調製は、粘着
剤に添加する架橋剤の量によって粘着剤層の架橋密度を
調製することで、ゲル分率を55〜95%に調製するこ
とができる。
【0009】粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着
剤、ゴム系粘着剤およびシリコーン系粘着剤などの架橋
型粘着剤を用いることができる。中でも、ラベルを繰返
し貼着と剥離をする際の耐久性と糊残りの面から、表面
基材と粘着剤の密着性が良く、糊残りを防止するために
凝集力が高く、被着体に対する再剥離性をもたせるため
に内部凝集力の強いアクリル系粘着剤が好ましい。具体
的にはアクリル系粘着剤にイソシアネートやメラミン、
エポキシなどの架橋剤を用いた2液架橋型アクリル系粘
着剤が好ましい。
【0010】アクリル系架橋型粘着剤の粘着剤主剤とし
ては、モノマー成分としてブチルアクリレートを有する
アクリル系共重合体が粘着物性、耐候性の点から特に好
ましい。ブチルアクリレートと共重合可能なモノマーと
しては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル
メタクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フ
マル酸、マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が例示でき
る。特に、ブチルアクリレートを主成分とするアクリル
系共重合体は、粘着物性、耐候性の点から特に好まし
い。
【0011】架橋剤としては、例えば、キシリデンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トル
イレンジイソシアネート、多官能性芳香族イソシアネー
ト、芳香族ポリイソシアネート、メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はないが、好ましくは多官能性芳香族イソシアネートが
用いられる。架橋剤の使用量は、その種類によっても異
なり一概に言えないが、粘着剤100重量部に対して1
〜10重量部程度が望ましい。なお、架橋剤を過剰に加
えると架橋剤どうしの自己架橋などにより、粘着剤がか
たくなり、粘着力が低下することによって、ラベル剥が
れや、再剥離性はあるが中抜きが剥がせないなどの問題
が発生する。過少の添加は、粘着剤の架橋が不十分なた
め、粘着力が表面基材の強度よりも強くなり、ラベル破
れを起こしたり、凝集力が低く糊残りを発生する。
【0012】更に、本発明で使用する粘着剤には、必要
に応じて、粘着付与剤樹脂、可塑剤、軟化剤、各種顔
料、粘度調整剤などの助剤を添加することができる。粘
着付与剤樹脂としては、例えば、ガムロジン,トール油
ロジン,ウッドロジン等の生ロジン、重合ロジン、水添
ロジン、不均化ロジン、ロジンエステルなどのロジン系
樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族
変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂などのテルペン系
樹脂、脂肪族系(C5系)、芳香族系(C9系)石油樹
脂などの石油系樹脂などが挙げられる。上記粘着付与剤
と粘着剤の配合比は、粘着剤100重量部に対して5〜
30重量部、より好ましくは10〜20重量部である。
粘着付与剤樹脂の添加は、ウェットティシュ包装体への
粘着力向上の効果が得られるので好ましいが、過剰の添
加は粘着力が強くなりすぎるため、ラベル破れやラベル
を剥がせないなどの問題となる。
【0013】粘着剤層に配合できる可塑剤としては、フ
タル酸エステル、リン酸エステル、パルミチン酸オクチ
ル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプ
ロピルが例示できる。上記可塑剤と粘着剤との配合比
は、粘着剤100重量部に対して、可塑剤1〜20重量
部が好ましく、より好ましくは、2〜10重量部であ
る。可塑剤の添加は、剥離感の向上や、剥離音の低減、
再剥離性の効果が得られるので好ましいが、過剰の添加
は粘着剤の凝集力の低下による糊残りや可塑剤がブリー
ドし被着体汚染を起こすなどの問題となる。
【0014】軟化剤としては、粘着剤のぬれ性、柔軟性
を調整するものであり、例えば、ポリブテン、液状ポリ
イソブチレン、パラフィン系あるいは芳香族系のプロセ
スオイルが適宜使用できる。
【0015】このような粘着剤の中でも、ラベルに仕上
げた場合、ポリエステル系フィルム包装材に貼付け、経
時後での粘着力が、剥離速度0.3m/分で850gf
/25mm以下、好ましくは600gf/25mm以下
であり、剥離速度100m/分で3500gf/25m
m以下、好ましくは2000gf/25mm以下である
ことが好ましい。因みに、粘着力が、剥離速度0.3m
/分で850gf/25mm以上であり、かつ、剥離速
度100m/分で、3500gf/25mm以上では、
ポリエステル系フィルム包装材からポリオレフィン系合
成紙等の層間強度の低い基材を使用したラベルを引剥が
す際、被着体への糊残りが発生するばかりか、特に、剥
離速度30m/分以上の高速でラベルを剥離するとラベ
ル破れが発生する恐れがある。
【0016】表面基材としては、フィルム、金属箔、金
像蒸着紙、ラミネート紙、耐水紙などの材料が使用でき
るが、耐薬品性、ラベルを繰返し貼着と剥離をする際の
耐久性の面から延伸処理されたフィルムの使用が好まし
い。フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系、ポ
リエステル系の延伸プラスチックフィルムや合成紙が例
示できる。フィルムは、ミクロボイドを有したり、発泡
体であっても構わない。中でも、流れ方向の破壊強度が
900gf/25mm以上、好ましくは1300gf/
25mm以上であり、かつ幅方向の破壊強度が900g
f/25mm以上、好ましくは、1000gf/25m
m以上である延伸フィルム(合成紙)は、ラベル破れが
生じ難く、適している。
【0017】本発明でいう破壊強度は、表面基材から幅
25mm、長さ150mmの試験片を流れ方向、幅方向
に取り、ステンレススチール板に接着剤(製品名:アロ
ンアルファ,東亞合成株式会社製)を用いて、試験片
(表面基材に粘着剤層が積層される面)を貼り付け、剥
離速度0.3m/分で180度剥離試験を行い、基材破
壊したときの強度を測定した値である。
【0018】例えば、市販の製品としては、内部紙化方
法による王子油化合成紙(株)製”ユポSGU”、”ユ
ポSGS”、”ユポSGE”、”ユポVES”等のグレ
ード、東洋紡積(株)製”クリスパー”等のグレード、
表面塗工方式による日清紡績(株)製”ピーチコートS
G”、”ピーチコートS”、”ピーチコートSE”等の
グレード、単層構造である南亜プラスティックス(株)
製”PP SHEETBCBGO”、アイ・シー・アイ
・ジャパン(株)製”メリネックス”等のグレード等が
挙げられる。
【0019】好ましくは、ポリプロピレン系樹脂等の熱
可塑性樹脂を主原料とし、これに無機質充填剤と少量の
添加剤を配合した組成物を溶融、混練後、押し出し機に
より押し出し成膜後、さらに2軸延伸して製造して得ら
れる内部紙化方法による合成紙が、縦及び横方向に延伸
配向されており、主に強度,剛性等の機械的特性に優れ
るとともに、延伸工程に於いて生成するミクロボイドに
より光が乱反射し白色不透明となり、印刷性、筆記性等
の紙的性質が付与されることから好ましい。
【0020】内部紙化法による合成紙の中でも、一方の
表面層にミクロボイドが存在し、他方の表面層にミクロ
ボイドの存在しないもの、両面の表面層にミクロボイド
を有するが、ミクロボイドの量が異なるもの、例えば、
片面がミクロボイドの量が多く印刷や筆記適性のよい紙
状の面であり、他面はミクロボイドの量が少なく表面強
度の強いパール状の面となっているもの、が好ましく用
いられる。粘着剤層はラベルを剥がすときの破れを防ぐ
ため、ミクロボイドが存在しない面、あるいはミクロボ
イド数の少ない面(パール面)に形成するのが好まし
い。
【0021】なお、ウェットティシュ等の包装材への糊
残りを防ぐため、表面基材の粘着剤層を形成する面に予
め、コロナ放電処理を施したり、あるいは該面にアンカ
ー剤を塗布し、表面基材と粘着剤層の密着性を確実にす
ることもできる。
【0022】一方、該表面基材の粘着剤を積層しない面
には、易印刷適性を付与するため、塗工層を形成するこ
とができる。例えば、インクジェット記録適性や熱転写
記録適性を付与したり、あるいは感熱記録層等を設ける
ことも可能である。塗工層については、公知の接着剤や
顔料などが用いられ、接着剤としてはスチレン−ブタジ
エン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱可塑性
樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、必要に応じて、架
橋剤などの添加剤を含有するものであってもよい。例え
ば、熱転写記録用画像の場合には、接着剤樹脂のガラス
転移温度が低すぎる場合は比較的高温で保存した際ブロ
ッキングしたり、印字時に走行不良を発生したりするの
で、その点を考慮する必要がある。
【0023】また、上記塗工層に用いられる顔料として
は、二酸化珪素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、酸化チタン、珪酸カル
シウム、珪藻土、マイカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグ
ネシウム等の無機系顔料、スチレン系およびアクリル系
プラスチックピグメント、ポリエチレンビーズ、マイク
ロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機系顔料が
挙げられる。また、必要に応じて分散剤、帯電防止剤、
ブロッキング防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤
等を添加することができる。
【0024】粘着剤層を保護するための、剥離シートと
しては、公知の剥離シートが使用でき、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレンなどに剥離剤層
を設けたフィルムベース、上質紙、ポリラミ紙、グラシ
ン紙などに剥離剤層を設けた紙ベースのものが使用でき
る。特に、紙ベースの剥離シートは、表面の平滑性を向
上させるため、表面にポリエチレンラミネート層を形成
したものが好ましく、グラシン紙にポリエチレンラミネ
ート層を形成したものがより好ましい。剥離シートの表
面の平滑度は、600秒以上が好ましく、より好ましく
は800秒以上である。表面の平滑度の測定法として
は、旭精工株式会社製の王研式透気度平滑度試験機を使
用し、王研式平滑度測定法(紙パルプ試験法 紙−1
1)により測定した値である。
【0025】なお、剥離シートに塗工する剥離剤として
は、例えば、シリコーン系剥離剤や非シリコーン系剥離
剤を例示できる。剥離剤の塗工量としては、乾燥重量で
0.05〜3g/m2、好ましくは、0.2〜1.5g
/m2が適当である。因みに、0.05g/m2未満では
剥離層としての効果に乏しく、また、3g/m2をこえ
ることは経済性の面から必要性に乏しく、また、特に、
剥離力に制限のない場合には、ポリラミ原紙のみでも使
用可能である。
【0026】本発明の粘着剤の上記基材への加工法とし
ては、その各成分を溶剤、例えば、酢酸エチル、トルエ
ン、n−ヘキサンに混合、攪拌溶解させ、固形分含有量
10〜70重量%の粘着剤塗液として調整する。このよ
うに調製した粘着剤組成物を剥離シート上に乾燥後の厚
みが0.01〜0.2mmとなるように塗布し、乾燥
後、表面基材と貼合せ巻取ることにより製造する。粘着
剤組成物を表面基材に直接塗布し、乾燥後、剥離シート
と貼り合せることも可能ではあるが、表面基材がポリオ
レフィン系フィルム等の場合、耐熱性に劣るので、乾燥
温度を低くする等の製造上の注意が必要となる。
【0027】粘着剤、剥離剤、その他の塗工層等の形成
方法は特に限定されないが、例えばダイレクトグラビア
コート法、リバースロールコート法、リバースグラビア
コート法、キスコート法、コンマコート法、ダイコート
法、バーコート法、ナイフコート法等の適当な塗布方法
を適用できる。尚、塗布速度、塗膜乾燥条件は特に限定
されるものではないが、塗布乾燥条件は粘着剤層、剥離
層、基材の諸物性に悪影響を及ぼさない範囲で行うこと
が望ましい。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
尚、実施例中の「部」および「%」は、特に断らない限
り、すべて「重量部」および「重量%」を示す。尚、剥
離シートとしては、ポリエチレンラミグラシン紙にシリ
コーン系剥離剤を塗布したものを使用した。なお、剥離
剤層面の平滑度は800秒であった。
【0029】実施例1 ブチルアクリレート100部、アクリル酸7部を酢酸エ
チル中にて、開始剤として過酸化ベンゾイル1部用いて
溶液重合し、分子量(Mn)96000の粘着主剤を得
た。得られた粘着主剤100部に対して、架橋剤として
多官能性芳香族系イソシアネート(商品名:BHS−8
515,東洋インキ製造(株)製)4部配合したもの
を、前記剥離シートの剥離剤層上に乾燥後の厚みが0.
02mmになるように塗布し、乾燥後、粘着剤層を形成
した。しかる後に、表面基材を粘着剤層に貼り合わせ積
層して粘着シートを得た。表面基材としては、片面がミ
クロボイドを多く有し、他面はミクロボイドが少ないパ
ール状のポリプロピレン系合成紙(商品名:ユポSGS
−80,厚み80μm,王子油化合成紙(株)製)を用
い、そのパール状の面を粘着剤層に貼り合わせた。この
ときの粘着剤層のゲル分率は65.5%であった。
【0030】実施例2 架橋剤として多官能性芳香族系イソシアネート(商品
名:BHS−8515,東洋インキ製造(株)製)6部
配合したものを使用する以外は実施例1と同様にして粘
着シートを得た。このときの粘着剤層のゲル分率は7
1.8%であった。
【0031】実施例3 架橋剤として多官能性芳香族系イソシアネート(商品
名:BHS−8515,東洋インキ製造(株)製)3部
配合したものを使用する以外は実施例1と同様にして粘
着シートを得た。このとき粘着剤層のゲル分率は58.
8%であった。
【0032】実施例4 架橋剤として多官能性芳香族系イソシアネート(商品
名:BHS−8515,東洋インキ製造(株)製)7部
配合したものを使用する以外は実施例1と同様にして粘
着シートを得た。このとき粘着剤層のゲル分率は91.
6%であった。
【0033】実施例5 ブチルアクリレート35部、2−エチルヘキシルアクリ
レート50部、ブチルメタクリレート10部、アクリル
酸5部を酢酸エチル中にて、開始剤として過酸化ベンゾ
イル1部用いて溶液重合し粘着主剤を得た。得られた粘
着主剤100部に対して、架橋剤として多官能性芳香族
系イソシアネート(商品名:BHS−8515,東洋イ
ンキ製造(株)製)5部配合したものを使用する以外は
実施例1と同様にして粘着シートを得た。このときの粘
着剤層のゲル分率は60.8%であった。
【0034】実施例6 2−エチルヘキシルアクリレート80部、ブチルアクリ
レート20部、アクリル酸7部、無水マレイン酸1部、
酢酸ビニル2部を酢酸エチル中にて、過酸化ベンゾイル
1部を用いて溶液重合し、分子量(Mn)94000の
粘着主剤を得た。得られた粘着主剤100部に対して架
橋剤として多官能性芳香族イソシアネート(商品名:コ
ロネートL,日本ポリウレタン工業(株)製)4部配合
した粘着剤を使用する以外は実施例1と同様にして粘着
シートを得た。このときの粘着剤層のゲル分率は76.
3%であった。
【0035】比較例1 架橋剤として多官能性芳香族系イソシアネート(商品
名:BHS−8515,東洋インキ製造(株)製)2部
配合する以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。このときの粘着剤層のゲル分率は52.8%であっ
た。
【0036】比較例2 ブチルアクリレート40部、2−エチルヘキシルアクリ
レート60部、アクリル酸3.5部を酢酸エチル中に
て、開始剤として過酸化ベンゾイル1部用いて溶液重合
し粘着主剤を得た。得られた粘着主剤100部に対し
て、架橋剤としてアジリジン系架橋剤(商品名:BXX
−5134,東洋インキ製造(株)製)4部配合したも
のを使用する以外は実施例1と同様にして粘着シートを
得た。このときの粘着剤層のゲル分率は96.0%であ
った。
【0037】実施例7 [表面基材の作成] (1)メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピ
レン70重量%に、平均粒子径1.5μmの炭酸カルシ
ウム30重量%を配合(A)し、270℃に設定した押
出機にて混練後、シート状に押出し、冷却装置により冷
却して、無延伸シートを得た。このシートを、140℃
に加熱後、縦方向に5倍延伸した。 (2)MI4.0のポリプロピレン90重量%に、平均
粒子径1.5μmの炭酸カルシウム10重量%を混合
(B)し、押出機にて溶融混練後、(1)の5倍延伸シ
ートの片面に積層し、他面にはMI4.0のポリプロピ
レン60重量%に、平均粒子径1.5μmの炭酸カルシ
ウム40重量%を混合(C)し、別の押出機にて溶融混
練後、押出積層し、ついで60℃まで冷却後、160℃
まで加熱し、横方向に7.5倍に延伸処理をして、3層
(C/A/B)構造で厚み80μmの合成紙を得た。
【0038】[粘着シートの作成]上記で得られた合成
紙を用い、そのB層に粘着剤層を貼り合わせた以外は、
実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0039】実施例8 表面基材に厚さ80μmのポリプロピレン系合成紙(商
品名:ユポKPK−80,王子油化合成紙(株)製)を
使用する以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。
【0040】実施例9 表面基材に厚さ97μmの二軸延伸ポリエステルフィル
ム(商品名:メリネックスMX−339,アイ・シー・
アイ・ジャパン(株)製)を使用する以外は実施例1と
同様にして粘着シートを得た。
【0041】実施例10 表面基材に厚さ80μmの二軸延伸ポリエステルフィル
ム(商品名:ピーチコートSPB−80,日清紡績
(株)製)を使用する以外は実施例1と同様にして粘着
シートを得た。
【0042】実施例11 表面基材に厚さ80μmのポリプロピレン系合成紙(商
品名:ユポFPG−80,王子油化合成紙(株)製)を
使用する以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。
【0043】実施例12 表面基材に厚さ80μmのポリプロピレン系合成紙(商
品名:ピーチコートSE−80,日清紡績(株)製)を
使用する以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。
【0044】
【評価テスト】上記各実施例および比較例で得られたラ
ベルについて、それぞれ下記の方法により評価を行い、
それらの結果を表1に示した。
【0045】(1)ゲル分率 得られた各粘着シートから剥離紙を取り除いた後、粘着
剤層を5gとり酢酸エチル300ml中に24時間攪拌
した溶液を、325メッシュの濾布で残査を濾別、乾燥
後、残査の割合を評価した。
【0046】(2)破壊強度 表面基材から幅25mm、長さ150mmの試験片を流
れ方向、幅方向に取り、ステンレススチール板に接着剤
(製品名:アロンアルファ、東亞合成株式会社製)を用
いて、試験片(表面基材基材に粘着剤層が積層される
面)を貼り付け、剥離速度0.3m/分で180度剥離
試験を行い、基材が破壊したときの強度を測定した。な
お、単位はgf/25mmである。
【0047】(3)粘着物性 得られた各粘着シートから剥離紙を取り除いた後、ポリ
エステル系フィルム包装材(株式会社ネピア製ウェット
ティッシュ、商品名:おしりふき用包装材)に貼付し
た。 「粘着力」65℃、80%RHの環境で、荷重:500
g/cm2 の条件で3日間処理後の粘着剤層の粘着力を
JIS Z 0237に準じ、剥離速度0.3m/分お
よび100m/分で測定した。なお、単位は、gf/2
5mmである。
【0048】「ラベル破れ」剥離速度100m/分で粘
着力測定した際にラベル破れを下記の基準で目視判定し
た。 [評価基準] ○:ラベル破れなし。 △:若干のラベル破れあり。 ×:ラベル破れあり。
【0049】「再剥離性」剥離速度100m/分で粘着
力測定した際に再剥離性を下記の基準で目視判定した。 [評価基準] ○:被着体に糊残りなし。 △:貼着部に跡が残る。 ×:被着体に糊残りあり。
【0050】「中抜き残り」剥離速度100m/分で粘
着力測定した際に中抜きの残りを下記の基準で目視判定
した。 [評価基準] ○:中抜き剥がれる。 △:中抜きは剥がれるが、剥がれにくい。 ×:中抜きが残る。
【0051】(4)総合評価 各測定結果を総合的に検討し、下記の基準で評価した。 [評価基準] ◎:極めて優れている。 ○:優れている。 △:実用性があるレベル。 ×:劣っており、実用性不十分。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上、詳しく説明した通り、この発明に
よって、経時での粘着力上昇による被着体への再剥離性
やラベル破れがなく、被着体から剥離する際の剥離感が
良好、かつ廃棄,焼却時の無公害性に優れたウェットテ
ィシュ等に使用できる蓋用粘着シートが得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】更に、本発明で使用する粘着剤には、必要
に応じて、粘着付与剤樹脂、可塑剤、軟化剤、各種顔
料、粘度調整剤などの助剤を添加することができる。粘
着付与剤樹脂としては、例えば、ガムロジン,トール油
ロジン,ウッドロジン等の生ロジン、重合ロジン、水添
ロジン、不均化ロジン、ロジンエステルなどのロジン系
樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族
変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂などのテルペン系
樹脂、脂肪族系(C5系)、芳香族系(C9系)石油樹
脂などの石油系樹脂などが挙げられる。上記粘着付与剤
と粘着剤の配合比は、粘着剤100重量部に対して5〜
30重量部、より好ましくは10〜20重量部である。
粘着付与剤樹脂の添加は、ウェットティシュ包装への
粘着力向上の効果が得られるので好ましいが、過剰の添
加は粘着力が強くなりすぎるため、ラベル破れやラベル
を剥がせないなどの問題となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材、ゲル分率が55〜95%の粘着
    剤層、剥離シートの順に積層したことを特徴とする蓋用
    粘着シート。
  2. 【請求項2】粘着剤層がブチルアクリレートを主成分と
    する架橋型アクリル系粘着剤、及び架橋剤を含む請求項
    1記載の蓋用粘着シート。
  3. 【請求項3】表面基材が延伸フィルムであり、流れ方向
    の破壊強度が900gf/25mm以上であり、かつ幅
    方向の破壊強度が900gf/25mm以上である請求
    項1または2記載の蓋用粘着シート。
  4. 【請求項4】延伸フィルムが、ポリオレフィン系フィル
    ム、ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系合成
    紙、ポリエステル系合成紙から選ばれる一種である請求
    項3記載の蓋用粘着シート。
JP33557897A 1997-04-02 1997-12-05 蓋用粘着シート Pending JPH10330707A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005146151A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Soken Chem & Eng Co Ltd 保護シート用感圧接着剤
JP2007010786A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Shin Etsu Chem Co Ltd 大型ペリクルの製造方法
JP2017019955A (ja) * 2015-07-14 2017-01-26 東洋インキScホールディングス株式会社 両面粘着テープ

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