JPH10330516A - 表面保護フィルム - Google Patents

表面保護フィルム

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JPH10330516A
JPH10330516A JP9141510A JP14151097A JPH10330516A JP H10330516 A JPH10330516 A JP H10330516A JP 9141510 A JP9141510 A JP 9141510A JP 14151097 A JP14151097 A JP 14151097A JP H10330516 A JPH10330516 A JP H10330516A
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Shigemi Seki
重己 関
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尚 三村
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】エチレン−4フッ化エチレン共重合体を主
成分とした厚さ1〜30μmの表面保護フィルムで、そ
の少なくとも片面が表面処理されてなり、かつ該処理面
の表層における炭素原子数に対する酸素原子数の比O/
Cが0.2〜0.6の範囲にあることを特徴とする表面
保護フィルム。 【効果】接着性及び紫外線遮断性、防汚性等に優れる表
面保護フィルムを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面保護フィルム
に関するものである。詳しくは、接着加工性等に優れた
表面保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−4フッ化エチレン共重合体
(以下、ETFEと略称する)フィルムは、フッ素樹脂
特有の優れた性質、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気絶
縁性等を有しているのみならず、フッ素樹脂の中でも、
特に製膜性や加工性等に優れていることから多様な用途
に用いられ、中でも、各種基材の保護被覆材として好適
である。保護被覆材として適用する場合には、各種基材
と容易に、しかも強固に接着し、その耐久性に優れてい
ることが要求される。また、フッ素特有の性質は薄膜で
も発現することから、薄膜を適用する程、コスト的に有
利となるため、その適用化も必須となっている。
【0003】この様な機能、特に加工性をETFEフィ
ルム自体に付与させたものとしては、一般的には、フィ
ルム表面上に各種の表面処理、例えばコロナ放電処理や
化学エッジング処理、サンドブラスト処理等を施した表
面保護フィルムが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
表面保護フィルムにおいては、基材が薄膜化すると強度
が低下することから、例えばラミネート加工に適用した
場合、機械的な張力を受けフィルムが伸び変形するため
に、他基材に対する接着力が低下し易い。さらに、薄膜
化すると弾性率が低下することから、ラミネート基材間
の密着力の絶対値も低下し易い欠点がある。このため、
基材フィルムが薄膜化すると、常に実用的な接着特性に
不安があった。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決し、
接着加工性に優れ、しかも優れた防汚性、紫外線遮断性
等を有する表面保護フィルムを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的に浴う本発明の
表面保護フィルムは、エチレン−4フッ化エチレン共重
合体を主成分とした厚さ1〜30μmの表面保護フィル
ムで、その少なくとも片面が表面処理されてなり、かつ
該処理面の表層における炭素原子数に対する酸素原子数
の比O/Cが0.2〜0.6の範囲にあるものからな
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、ETFEとは、
すでに製法等が開示されてい、詳細には、例えば「ふっ
素樹脂ハンドブック」(里川孝臣編、日刊工業新聞社発
行)などに説明されいる樹脂であり、具体的には旭硝子
(株)製の“アフロン”COPやダイキン工業(株)製
の“ネオフロン”ETFE等が有効に用いることができ
る。
【0008】また、ETFEの主成分である4フッ化エ
チレン及びエチレンの共重合比率や分子量の変更、さら
には第3成分として添加されるフッ素化ビニルモノマ
ー、例えばフッ素化αモノオレフィン、フッ素化ビニル
エーテル、ハイドロフルオロカーボンフッ素化ビニルエ
ーテル、炭化水素フッ素化ビニルエーテル等の種類、添
加量及びこれらの組み合せ等により得られる低融点樹脂
を用いてもよい。
【0009】本発明でいう主成分とは、そのものが組成
物中50重量%以上、好ましくは70重量%以上のもの
を指し、適宜、他の物質を含有してもよい。添加される
他の物質は特に限定されないが、例えばポリオレフィン
系樹脂、アクリル系樹脂、他種のフッ素系樹脂等を用い
ることができる。また、ETFEには必要に応じて、本
発明の効果を損なわない量で適宜な添加剤、例えば耐熱
安定剤、耐酸化安定剤、耐侯安定剤、紫外線吸収剤、顔
料、染料、無機又は有機の粒子、分散剤、カップリング
剤、充填剤等を配合してもよい。
【0010】さらに、ETFEフィルムは未配向、一軸
配向、二軸配向のいずれでも用い得る。
【0011】また、本発明では、ETFEフィルムの厚
みは1〜30μmの範囲にあることが必要であり、好ま
しくは5〜25μmの範囲である。この範囲外では、二
次加工性が低下したり、或いは柔軟性の低下や最終製品
の高コスト化を招き易い。
【0012】また、ETFEフィルムの表面粗さや光学
的特性等についても、特に限定されず、要求特性を勘案
して、適切に所望の値に設定できる。
【0013】また、本発明では、表面保護材としてラミ
ネート等の後加工をするに当たり、他種基材や接着剤等
に対する易接着性等の点から、ETFEフィルムの少な
くとも片面が表面処理されていることが必要である。表
面処理としては特に限定されるものではなく、プラズマ
処理(高圧、低圧)や高周波スパッタエッジング処理な
ど各種の処理法が適用できるが、中でもプラズマ処理は
樹脂本来の特性を変えることなく、表層のみを改質で
き、処理効果及びその持続性に優れるのみならず高温下
や高湿下、紫外線照射等による接着力の低下の少ない処
理層を形成できることから、より好ましい。
【0014】さらに、本発明では、表面処理された面の
表層における炭素原子数に対する酸素原子数の比(O/
C)が0.2〜0.6、好ましくは0.25〜0.5の
範囲にあることが必要である。O/Cが0.2未満では
改質の効果が不十分で十分な接着力が得られず、また、
0.6を超すと接着力が不十分となり、改良効果がなく
なる。処理層の厚さは、特に限定されるものではない
が、好ましくは0.1μm以上、0.5μm以下が十分
な接着力が発現し、樹脂本来のもつ優れた特性を損なわ
ない点から望ましい。
【0015】本発明でいう機能付与層とは、表面保護材
としてのみならず加工上においても兼備していることが
望ましい種々の特性、例えば易滑性、帯電防止性、光輝
性、防汚性、紫外線遮断性、接着性、遮光性、断熱性等
を有する層であり、要求される特性に応じて各種が組み
合わされていてもよい。中でも、本発明においては機能
上、フィルムの表面処理上に防汚層、紫外線吸収層、接
着層の中から選ばれた少なくとも1種からなる層を形成
することが好ましく、該層はいずれの組み合わせを採っ
てもよい。しかしながら本発明においては、処理面の一
方の面に防汚層、他方の面に紫外線吸収層、接着層を順
次に形成することが、各層の機能が最も生かされるので
より好ましい。
【0016】機能付与層の厚みは、特に限定されるもの
ではなく、要求特性を勘案して、適切に所望の値に設定
できる。
【0017】また、機能付与層には、本来の機能を損な
わない量で適宜な添加剤、例えば耐熱安定剤、耐酸化安
定剤、耐侯安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、無機又
は有機の粒子、分散剤、カップリング剤、充填剤等を配
合してもよい。
【0018】本発明において、防汚層とは、汚れない或
いは汚れにくい性質、汚れても汚れが容易に除去できる
性質等を有する層を意味し、その機能を有する防汚層と
しては、表面に発水発油作用を与えるフッ素系、シリコ
ーン系、ワックス系等の化合物或いは樹脂、さらには、
表面に親水性を与え帯電防止作用や洗浄作用を高める界
面活性剤、水性樹脂等及びこれらを組み合わせた混合体
等からなる層が例示される。しかしながら本発明におい
ては、特に防汚性及びその耐久性等から無機親水性コロ
イド物質を主成分とする組成物からなる層の適用が最も
好ましい。主成分とする組成物とは、そのものが防汚層
中30重量%以上であるものを指し、適宜、他の物質を
含有していてもよい。含有させる物質は特に限定される
ものではないが、本発明においては、特に防汚層中に界
面活性剤やリチュウムシリケート及び/又はシラン誘導
体、高分子樹脂バインダー等を含有させた場合、その防
汚性が良化するのでより好ましい。
【0019】防汚層には、必要に応じて本発明の効果を
損なわない量で各種の添加剤、例えば消泡剤、紫外線吸
収剤、顔料、染料、架橋剤、酸化防止剤、塗布性改良剤
等を含有せしめてもよい。
【0020】また、防汚層の積層厚みは、特に限定され
るものではないが0.01〜10μmが好ましく、より
好ましくは0.05〜5μmの範囲にあるものが層の均
一形成性、取り扱い性、防汚性等の点で好ましい。
【0021】本発明では、本発明の表面保護フィルムに
よる被保護材を紫外線による劣化から防止するために紫
外線吸収層を設けることが望ましい。
【0022】紫外線吸収層とは、紫外線吸収能を有する
層であれば特に限定されるものではなく、好ましくは、
かかる紫外線吸収層が前記ETFEフィルムと接着層の
間に設けるのが好ましい。
【0023】本発明においては、紫外線吸収層として、
一般的な高分子結着剤及び紫外線吸収剤の混合体を主成
分とした組成物が好ましく適用できる。主成分とは、そ
のものが層中50重量%以上であるものを指す。
【0024】本発明でいう高分子結着剤とは、熱可塑性
樹脂又は硬化性樹脂より選択され、有機溶媒等に可溶な
樹脂であって、具体例としては、例えばポリエステル、
ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリビニルアセター
ル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポ
リスチレン、ポリメチルペンテン、ポリオレフィン、ハ
ロゲン化ポリオレフィン、アルキド樹脂、ポリアミド樹
脂、ケイ素樹脂、フッ素樹脂等が用いられる。
【0025】また、光、熱、酸素等により硬化する硬化
性樹脂として、例えばフェノール樹脂、メラミン樹脂、
エポキシ樹脂、架橋型ケイ素樹脂等が用いられる。
【0026】本発明では、紫外線吸収層の耐水性、耐溶
剤性、耐熱性、耐摩耗性、機械強度等から熱硬化性樹脂
の適用が好ましく、さらには架橋剤の併用で架橋化の図
れるものがより好ましい。
【0027】さらに本発明では、上記の高分子結着剤の
なかでもポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル共重合樹脂を用いるのが好ましく、特に好ましいのは
アクリル共重合樹脂であり、中でもポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体である。
【0028】尚、上記の高分子結着剤の有機溶媒として
は、例えばアルコール系、カルボン酸エステル系、ケト
ン系、脂肪族炭化水素、脂環式又は芳香族炭化水素系及
びこれらの混合系が用いられ、塗布性等に悪影響を及ぼ
さないものの選択が好ましい。
【0029】本発明で使用される紫外線吸収剤は、耐熱
性に優れ、前述の高分子結着剤との相溶性がよく均一分
散できるとともに、着色が少なく、樹脂に悪影響を及ぼ
さないものの選択が望ましい。
【0030】紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェ
ノン系、べンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、
オキザリックアッシド系等の各種の適応が可能であり、
具体的には、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−
2−メトキシフェニル)メタン、2,2’−4,4’−
テトラハイドロキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジハ
イドロキシ−4,4’−ジメトキシ−ベンゾフェノン、
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t
−ブチル−4’−ハイドロキシベンゾエート、2−
(3’,5’−ジターシャリアミル−2’−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2(2’−ハイドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−エトキシ−2’−エチルオキザックアシッド
ビスアニリド、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−
3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ハイドロキシベン
ゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2
−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン重縮合物等を用いることが
できる。
【0031】紫外線吸収剤は、特に限定されるものでは
なく、単独、場合によっては2種以上の併用であっても
よい。
【0032】層中における紫外線吸収剤の含有量は、
0.01〜50重量%が好ましく、0.1〜20重量%
の範囲にあるものがより好ましい。含有量が上記範囲よ
り低いと充分な紫外線遮断性が得にくく、上記範囲を超
えるものは均一分散性が低下し易い。
【0033】本発明では、紫外線吸収層の積層厚みは、
特に限定されるものではないが0.05〜40μmが好
ましく、0.1〜20μmの範囲にあるものが紫外線吸
収層の均一形成性、密着性等の点でより好ましい。ま
た、紫外線吸収層には必要に応じて、本発明の効果を損
なわない量で各種の添加剤、例えば消泡剤、塗布性改良
材、増粘剤、帯電防止剤、染料等を含有せしめてもよ
い。
【0034】本発明においては、紫外線吸収層として紫
外線吸収型アクリル系樹脂を用いるのが耐久性等の点で
特に好ましく、紫外線吸収型アクリル系樹脂を主成分と
する組成物とは、そのものが紫外線吸収層中50重量%
以上であるものを指し、適宜、他の物質を添加してもよ
い。添加する樹脂は特に限定されないが、例えばポリエ
ステル系樹脂、アクリル系樹脂等を用いることができ
る。
【0035】本発明において、紫外線吸収型アクリル系
樹脂とは、具体的には、紫外線吸収能を有する反応性ベ
ンゾフェノン系化合物或いは反応性ベンゾトリアゾール
系化合物と重合性不飽和基を有するアクリル系モノマー
との共重合体樹脂である。
【0036】ここで反応性のベンゾフェノン系化合物或
いは反応性ベンゾトリアゾール系化合物とは、いずれも
分子内に共重合が可能な不飽和基を有するモノマーであ
り、反応性ベンゾフェノン系化合物としては、例えば2
−ヒドロキシ−4−メタクリルオキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリ
ルオキシ)プロポキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−(2−メタクリルオキシ)エトキシべンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ビニルオキシカルボニルメト
キシベンゾフェノン等が用いられ、反応性ベンゾトリア
ゾール系化合物としては、例えば2−(2′−ヒドロキ
シ−3′−第三ブチル−5′−メチルフェニル)−5−
(2″−メタクリロイルオキシエチル)ベンゾトリアゾ
ール、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)
−5−(2″−メタクリロイルオキシエチル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′メタクリル
オキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリルオキシエチ
ルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール
等が用いられる。
【0037】また、重合性不飽和基を有するアクリル系
モノマーとは、次に示す化学式1(R:水素又はメチル
基、R’:炭素数1〜18のアルキル基)で示されるア
ルキルアクリレート、及びアルキルメタクリレート、ア
クリル酸、メタクリル酸、β−ヒドロキシアクリレー
ト、β−ヒドロキシメタクリレート、β−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ポリオキシエチレングリコールモノメタクリレ
ート、ポリエチレンポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールモノメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリル
アミド、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、アシ
ッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−
2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、テ
トラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート、3−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、ポリオキシエチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレング
リコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、
ジブロムネオペンチルグリコールメタクリレート、テト
ラメチロールメタントリアクリレート等から選ばれた少
なくとも1種以上が用いられる。
【0038】
【化1】 中でも、共重合体は、その重合性や塗膜特性等の点でア
ルキルメタクリレート、アルキルアクリレートが好まし
く、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレートを
例示することができる。さらには基材との密着性の点で
カルボキシル基、メチロール基含有アクリルモノマーの
適用が好ましい。
【0039】尚、紫外線吸収型アクリル系樹脂の組成面
では、反応性ベンゾフェノン系化合物として、2−ヒド
ロキシ−4−メタクリルオキシベンゾフェノン或いは2
−ヒドロキシ−4−(2−メタクリルオキシ)エトキシ
ベンゾフェノン、反応性ベンゾトリアゾール化合物とし
て、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリルオキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール或いは2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリルオキシエチル
フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾールと
アクリル系モノマーとして、メタクリル酸メチルとの組
み合わせを主体としたものが特性面で好ましい。また、
アクリル系モノマーは20重量%以上80重量%以下含
有させた場合、透明性、塗膜特性が優れるのでより好ま
しい。
【0040】該紫外線吸収型アクリル系樹脂は水分散体
或いは有機溶媒体と用い得るが、有機溶媒体の場合は、
有機溶媒として、例えばアルコール系、カルボン酸エス
テル系、ケトン系、脂肪族炭化水素、脂環式又は芳香族
炭化水素系及びこれらの混合系が用いられ、塗布性等に
悪影響を及ぼさないものの選択が好ましい。
【0041】本発明において、接着層とは、特に限定さ
れるものではなく、一般的な接着剤層や熱接着性樹脂
層、粘着剤層などが適用でき、各基材との接着性に優れ
たものを好ましく用いることができる。
【0042】本発明でいう一般的な接着剤層とは、例え
ばエポキシ樹脂系、尿素樹脂系、フェノール樹脂系、ポ
リイソシアネート系、シリコーン系等の熱硬化性接着剤
や各種アクリル及びメタクリル酸エステル系、シアノア
クリル酸エステル系、ポリアミド等の熱可塑性接着剤、
エポキシ樹脂/ナイロン樹脂系、ゴム/フェノール樹脂
系等の複合ポリマー型接着剤等を用いることができる。
【0043】本発明でいう熱接着性樹脂層とは、熱可塑
性樹脂或いはそれらの混合体、さらに低分子量のパラフ
ィン等を添加した樹脂で、加熱すると溶融し、冷却する
と固化する接着性樹脂からなる層であり、具体的には、
例えばエチレン及びその共重合体としてのエチレン−酢
酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリレート共重合樹
脂やアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
リエステルウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメ
タクリル系樹脂等を用いることができる。
【0044】本発明でいう粘着剤層とは、特に限定され
ないが、(1)天然ゴム、スチレン・ブタジェンラバ
ー、ポリイソブチレン、ポリクロロプレン、ポリアリレ
ート系ゴム、ポリビニルエーテル系ゴムのような高分
子、(2)ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルの
共重合体、ポリビニルブチラール、塩化ゴム、塩酸ゴ
ム、ポリアクリル酸エステル及びその共重合体のような
高分子物質と可塑剤との混合物、(3)ロジン、ロジン
エステル、クマロン樹脂、テルペン樹脂、炭化水素樹
脂、油溶性フェノール樹脂等の粘着付与剤、(4)充填
剤、顔料、老化防止剤、安定剤等の種々の添加剤、以上
(1)〜(4)の種々の組合せやシリコーン系粘着剤を
その代表例として用いることができる。
【0045】本発明では、接着層厚みは、特に限定され
ず、所望の値とすることが可能であるが、1〜40μm
が好ましく、2〜20μmの範囲にあるものが層の均一
形成性やラミネート等の加工性、密着性等の点で望まし
い。
【0046】また、接着層には、必要に応じて本発明の
効果を損なわない量で添加剤、例えば可塑剤、安定剤、
無機或いは有機の滑剤、紫外線吸収剤、難燃剤等を含有
せしめてもよい。
【0047】本発明では、紫外線吸収層や接着層、防汚
層の密着性、耐溶剤性、耐水性、耐熱性等をより良化せ
しめるため、該層に架橋結合剤を含有させることが好ま
しい。
【0048】本発明でいう架橋結合剤とは、紫外線吸収
層や接着層、防汚層を構成する樹脂等に存在する官能
基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、グリシジ
ル基、アミド基等と架橋反応し、最終的には三次元網状
構造を有する層とするための架橋剤で、代表例としては
メチロール化或いはアルキロール化した尿素系、メラミ
ン系、アクリルアミド系、ポリアミド系樹脂、及びエポ
キシ化合物、イソシアネート化合物、カップリング剤、
アジリジン化合物等を用いることができる。
【0049】本発明では、これらの中でも支持体との密
着性、架橋性等からイソシアネート化合物を用いること
が好ましい。
【0050】これらの架橋剤は、単独、場合によっては
2種以上を併用してもよい。添加する架橋結合剤の量は
架橋剤の種類によって適宜選択されるが、通常は樹脂固
形分100部に対し、0.01〜50重量部が好まし
く、0.2〜30重量部がより好ましい。架橋結合剤に
は、架橋触媒を併用するとより架橋が進むために更に好
ましい。架橋剤を加えた塗材は支持体に塗布後、加熱、
紫外線、電子線等によって架橋されるが、通常は加熱に
よる方法が一般的である。
【0051】次に本発明の表面保護フィルムの製造方法
について、いくつかの例を説明するが、かかる例のみに
限定されるものではない。
【0052】(1)表面処理は、エアーシール部を持つ
エアー・ツー・エアー方式の処理装置を用い、装置内に
He、Ne、Ar、Kr、Xe等から選ばれた少なくと
も1種の希ガスを70モル%以上と、CO2 と、化学式
n 2n+2(n=1〜4の整数)で示される炭化水素の
うちの少なくとも1種とからなる混合ガスを流入し、装
置内の酸素濃度を500ppm以下の雰囲気下とし、1
00〜1000Torrの圧力下で電極間に高圧を印加
することにより得られる放電によってフィルム表面を処
理する。高圧印加電極に印加する高電圧の周波数は20
kHz〜55MHzの範囲で選択するのが好ましい。ま
た、処理強度としては10〜1000W・min/m2
の処理電力密度で処理することが好ましい。ここで処理
電力密度とは、放電に投入した電力と時間の積を放電面
積で割った値であり、長尺フィルムの処理の場合、は投
入電力を放電部分の幅(電極の長さ)とフィルムの処理
速度で割った値である。
【0053】(2)ETFEフィルムの製膜工程内で該
フィルムを表面処理し、予め所定量に調整したそれぞれ
の塗液を塗布し、しかる後に乾燥して防汚層、紫外線吸
収層、接着層を有する表面保護フィルムを作る。
【0054】(3)ETFEフィルムを単膜として卷き
取った後に表面処理し、塗布−乾燥の工程を設けて、防
汚層、紫外線吸収層、接着層を有する表面保護フィルム
を作る。
【0055】また、塗布方法は特に限定されず押出しラ
ミネート法、メルトコーティング法等を用いてもよい
が、高速で薄膜コートすることが可能であるという理由
からグラビヤコート法、リバースコート法、スプレイコ
ート法、キッスコート法、ダイコート法、メタリングバ
ーコート法等の方法を用いることができる。尚、塗膜乾
燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行う
のが望ましい。
【0056】次に、接着層として熱接着性樹脂層を適用
する場合は、樹脂ペレットを押出機に供給し、溶融する
温度以上、樹脂が分解する温度以下で溶融せしめ、押出
ラミネート法で前記フィルム表面上に形成する方法、或
いは樹脂を有機溶媒に均一溶解し所定量に調整した溶液
とし、前記フィルム表面上に塗布する方法等を好ましく
用いることができる。
【0057】
【特性の測定方法および評価方法】本発明の特性値は、
次の評価方法、評価基準による。
【0058】(1)炭素原子数に対する酸素原子数の比
O/C X線光電子分光法により求めた。測定は以下に示す通り
である。
【0059】 装置 :(株)島津製作所製 ESCA750 励起X線:Mgkα1,2線(1253.6eV) 光電子脱出角度(θ):90゜
【0060】(2)接着力 厚さ0.25mmの白色塩化ビニルフィルム(三宝樹脂
工業(株)製DX−34)を用い、接着層を介して10
0℃のラミネートロールで加圧接着させ、45℃で15
0時間熱処理した後、積層加工品をショツパー試験機で
剥離速度200mm/分、剥離角180゜にて幅25m
m当たりの接着力を求めた。
【0061】(3)紫外線遮断性 日立340型広帯域自記分光光度計((株)日立製作所
製)を用いて、波長300〜700nm域の分光スペク
トルを測定し、以下の如く判定した。
【0062】 ○:良好(波長300〜350nm域の透過率が5%未
満) △:やや劣る(波長300〜350nm域の透過率が5
%以上10%未満) ×:劣る(波長300〜350nm域の透過率が10%
以上)
【0063】(4)防汚性 エポキシ接着剤でアルミニウム板に貼り付け、該試験片
を汚染物質(土、シリカ、カーボン、可塑剤の等量混合
物)の中で75℃×2時間浸漬後、流水で洗浄しフィル
ム表面に付着した塵埃程度を観察し、次の基準で評価し
た。
【0064】 ○:良好 △:やや劣る(若干、汚れが目立つ) ×:劣る(汚れがかなり目立つ)
【0065】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例を用いて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0066】実施例1 厚さ25μmのETFEフィルム(東レ(株)製“トヨ
フロン”)の表面をエアー・ツー・エアー方式の処理装
置を用い、大気圧下でAr/CH4 /CO2 =89/
8.9/2.1モル%のガス雰囲気下、高周波電源の周
波数110kHz、酸素濃度80ppm、処理強度55
0W・min/m2 の条件で表面処理した。該表面保護
フィルムは、処理面の炭素原子数に対する酸素原子数の
比O/Cが0.22のあった。次に、該処理面の一方の
面にトルエン/メチルエチルケトン(混合比1:1)を
希釈溶媒しと、これに紫外線吸収型アクリル系樹脂(一
方社(株)製ULS−935LH)と該樹脂の固形分当
たり5重量部のイソシアネート化合物“コロネート”H
X(日本ポリウレタン工業(株)製)を均一溶解させた
濃度15重量%の塗材を塗布後、塗布層を120℃で1
分間乾燥させ、厚さ3μmの紫外線吸収層を設けたの
ち、該紫外線吸収層上に、トルエン/メチルエチルケト
ン(混合比1:1)を希釈溶媒とし、これに飽和熱可塑
性ポリエステル樹脂“バイロン”50S(東洋紡績
(株)製)と該樹脂の固形分当たり10重量部のイソシ
アネート化合物“スミジュール”N75(住友バイエル
ウレタン(株)製)を均一溶解させた濃度15重量%の
塗材を塗布後、塗布層を120℃で1分乾燥させ、厚さ
7μmの熱接着層を形成させた。表面保護フィルムの特
性は表1に示した如く、紫外線遮断性、接着性に優れて
いた。
【0067】実施例2、比較例1、比較例2 実施例1に基づき、実施例1の各表面処理条件をかえ
て、処理面の炭素原子数に対する酸素原子数の比O/C
が0.55(実施例2)、0.13(比較例1)、0.
65(比較例2)の表面保護フィルムを作製し、以下、
実施例1と同様にして紫外線吸収層、接着層を形成し
た。表面保護フィルムの特性は表1に示した通りであ
り、基材処理面の炭素原子数に対する酸素原子数の比O
/Cが本発明の範囲外では十分な接着性の得られないこ
とが判る。
【0068】実施例3 実施例1の表面保護フィルムの機能層を設けた面の反対
側の面に、防汚剤としてメタノールを希釈溶媒とし、こ
れにコロイダルシリカ(触媒化成工業(株)製イソプロ
ピルアルコール分散“OSCAL”(a)、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン(b)、ポリオキシエチレン(10モル)−ラウリル
エーテル(c)の各々を固形分重量比がa:b:c=8
5:4:11となるように混合し、有効成分20重量%
に調整した後、該塗材の固形分に対してアクリル酸エス
テル系接着剤“サイビノール”EK1005(サイデン
化学(株)製)を10重量部、さらに水を同量添加し均
一分散化させた塗材を塗布し、塗布層を100℃で乾燥
させ厚さ0.3μmの防汚層を設けた。表面保護フィル
ムの特性は表1に示した如く、防汚性も優れたものであ
った。
【0069】実施例4 実施例1に基づき、実施例1のETFEフィルムとして
厚さ12μmのものを用いた他は、実施例1と同様にし
て表面保護フィルムを作製した。表面保護フィルムの特
性は表1に示した通り、実用上、十分な接着力を有して
いた。
【0070】比較例3 実施例1に基づき、実施例1の表面処理として、空気中
で処理強度100W・min/m2 の条件でコロナ放電
処理した他は、同様にして表面保護フィルムを作製し
た。尚、該処理面の炭素原子数に対する酸素原子数の比
O/Cは0.15であった。該表面保護フィルムの特性
は表1に示した通りであり、接着力に劣るものであっ
た。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルムにおいては、
特定厚みのETFEフィルムの表面を、特定の化学状態
に改質せしめたので、次のような優れた効果を得ること
ができた。
【0073】まず、本発明の表面保護フィルムは、薄膜
において優れた接着性を有しているので加工性に優れて
いるのみならず、保護材として低コスト化が図れる。
【0074】また、本発明の表面保護フルムは、優れた
紫外線遮断性、防汚性を有している。
【0075】本発明の表面保護フィルムは、上記のよう
な優れた特性を有するので、各種基材(プラスチック、
合成皮革、合成ゴム、金属、木材、紙、布、無機材料
等)のオーバーレイ用、マーキングフィルム用、ラベル
用など広範囲に適用できるが、中でも柔軟性の必要とさ
れる基材のオーバーレイ用に好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−4フッ化エチレン共重合体を
    主成分とした厚さ1〜30μmの表面保護フィルムで、
    その少なくとも片面が表面処理されてなり、かつ該処理
    面の表層における炭素原子数に対する酸素原子数の比O
    /Cが0.2〜0.6の範囲にあることを特徴とする表
    面保護フィルム。
  2. 【請求項2】 処理面の少なくとも片面に、機能付与層
    を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の表面保
    護フィルム。
  3. 【請求項3】 機能付与層が防汚層、紫外線吸収層、接
    着層の中から選ばれた少なくとも1種からなることを特
    徴とする請求項2に記載の表面保護フィルム。
  4. 【請求項4】 紫外線吸収層が紫外線吸収型アクリル系
    樹脂を主成分とする組成物からなることを特徴とする請
    求項3に記載の表面保護フィルム。
  5. 【請求項5】 処理面の一方の面に防汚層、他方の面に
    紫外線吸収層、接着層を順次に設けてなることを特徴と
    する請求項3または請求項4に記載の表面保護フィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007268935A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート及び化粧シートの製造方法
JP2008006747A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Toppan Printing Co Ltd 蒸着フィルムと該蒸着フィルムを用いた積層体
JPWO2006059697A1 (ja) * 2004-12-03 2008-06-05 旭硝子株式会社 エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体成形物およびその製造方法
JP2017134254A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 凸版印刷株式会社 波長変換シート用保護フィルム

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