JPH10330409A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH10330409A
JPH10330409A JP9142665A JP14266597A JPH10330409A JP H10330409 A JPH10330409 A JP H10330409A JP 9142665 A JP9142665 A JP 9142665A JP 14266597 A JP14266597 A JP 14266597A JP H10330409 A JPH10330409 A JP H10330409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
fine particles
acrylate
meth
composite fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9142665A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3848434B2 (ja
Inventor
Nobuhisa Noda
信久 野田
Takahiro Aoyama
孝浩 青山
Masaya Yoshida
雅也 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP14266597A priority Critical patent/JP3848434B2/ja
Publication of JPH10330409A publication Critical patent/JPH10330409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3848434B2 publication Critical patent/JP3848434B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、耐汚染性に優れ、高い硬度、強靱性
があって耐擦り傷性に優れた被膜を得させる硬化性樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 硬化性樹脂組成物は、被膜形成性能を有
する重合性官能基含有化合物と、複合微粒子を含み、こ
の複合微粒子は無機微粒子に有機ポリマーが一体化して
なる複合微粒子であって、平均粒子径が5〜200nm
であり、かつ、粒子径の変動係数が50%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機無機複合の微
粒子を含有し、耐汚染性および耐候性が高く、強靱な塗
膜を形成でき、成膜用途以外の用途にも使用できる硬化
性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属
素材;モルタル、スレート等の無機素材;プラスチッ
ク、木材、紙等の有機素材の表面に被膜を形成する等の
目的で成膜性樹脂組成物が用いられている。この成膜性
樹脂組成物は、主成分として成膜性樹脂を含み被膜形成
性能を有するが、得られる被膜の硬度が低いので、硬度
を要求される用途では、シリカ微粒子等の補強用無機充
填剤をさらに添加して使用されている。しかしながら、
シリカ微粒子等の従来の補強用無機充填剤は樹脂中に分
散しにくいという欠点があり、膜性能や保存安定性等で
問題があった。
【0003】本発明者らは、無機微粒子に有機ポリマー
が一体化してなる複合微粒子を先に開発していたので、
前記シリカ微粒子等の従来の補強用無機充填剤に代わっ
てこの複合微粒子をアクリルポリオールとイソシアネー
トからなる成膜性樹脂に配合した成膜用組成物を開発
し、特許出願した(特開平7−178335号公報)。
前記の複合微粒子は無機微粒子に一体化させた有機ポリ
マーが成膜性樹脂に対する親和性を持つため、無機微粒
子の成膜性樹脂に対する分散性を大いに向上させること
が出来た。そのため、前記特許出願にかかる成膜用組成
物は、膜性能や安定性に極めて優れている。得られた被
膜は耐候性にも優れ、耐汚染性も良くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その後の研究
により、この成膜用組成物は、その硬化方法の点から硬
度に限界があるため耐擦り傷性が十分でなく、しかも、
高硬度被膜にすると、被膜がもろく強靱さが不十分なた
め、成膜性用途において改善が必要なだけでなく、成膜
用途以外の用途に応用する上でも問題があった。
【0005】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、被膜形成性能を有し、耐候性および耐汚染性に優
れ、しかも、硬度、強靱性に優れるため、成膜用途にお
いては擦り傷が生じにくく、他の用途にも使用できる硬
化性樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討し、先に開発した成膜用組成
物における成膜性樹脂の改良につき工夫を凝らした。そ
の結果、成膜性樹脂等としても働き得る樹脂成分として
重合性官能基含有化合物を選択することに着眼し、種々
実験、研究を重ね、硬度、強靱性の向上につき効果の確
認を経て、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物は、
被膜形成性能を有する重合性官能基含有化合物と、無機
微粒子に有機ポリマーが一体化してなる複合微粒子であ
って、平均粒子径が5〜200nmであり、かつ、粒子
径の変動係数が50%以下である複合微粒子と、を含む
ものである。
【0008】本発明の硬化性樹脂組成物では、前記重合
性官能基含有化合物が、ラジカル重合性化合物およびカ
チオン重合性化合物のうちの少なくとも1種であるであ
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性樹脂組成物を構成
する必須の成分は、重合性官能基含有化合物と複合微粒
子である。そこで、これらにつき、順次説明したのち、
組成物の構成につき説明する。 〔重合性官能基含有化合物〕重合性官能基含有化合物と
しては、分子内に重合性官能基を有する化合物であれ
ば、特に限定はなく、たとえば、ウレタン(メタ)アク
リレート、多官能(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸エステルの重合体または共重合体の側鎖に(メ
タ)アクロイル基含有アクリル樹脂(以下、単に(メ
タ)アクロイル基含有アクリル樹脂ということがあ
る。)等のラジカル重合性化合物;エポキシ基含有化合
物、ビニルエーテル基含有化合物、環状イミノ基含有化
合物、環状エーテル基含有化合物、ラクトン類、スピロ
オルソエステル類、ビシクロオルソエステル類等のカチ
オン重合性化合物を挙げることができ、これらは1種ま
たは2種以上を所望の性能に応じて使用することができ
る。以下、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合
物の順に詳しく説明する。
【0010】ウレタン(メタ)アクリレートとしては、
たとえば、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートと
ポリイソシアネートとを反応させて得られる化合物を挙
げることができる。ここに、ヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリレートとは、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ト
リメチロールプロパンジアクリレート等であり、これら
は1種または2種以上を使用することができる。ヒドロ
キシル基含有(メタ)アクリレートの2種以上からなる
混合物としては、たとえば、ペンタエリスリトールトリ
アクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリ
レートの混合物である「A−TMM・3L」(新中村化
学工業(株)製)、ジペンタエリスリトールペンタアク
リレートおよびヘキサアクリレートの混合物である「D
PHA」(日本化薬(株)製)等を挙げることができ
る。ポリイソシアネートとしては、脂肪族系、芳香族
系、脂環式系のいずれのポリイソシアネートでもよく、
たとえば、メチレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
2,2,4,−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシ
アネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、メチレンビスフェニルジイソシアネート等を挙げる
ことができ、これらは1種または2種以上を使用するこ
とができる。上記ポリイソシアネートのうちでは無黄変
ウレタンとなるものが好ましく用いられる。ヒドロキシ
ル基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートの
組み合わせについては、特に限定はないが、2−ヒドロ
キシエチルアクリレートとイソホロンジイソシアネート
の組み合わせ、2−ヒドロキシエチルアクリレートと
2,2,4,−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ートの組み合わせ、「A−TMM・3L」とイソホロン
ジイソシアネートの組み合わせ、「A−TMM・3L」
とトリレンジイソシアネートの組み合わせ、「DPH
A」とイソホロンジイソシアネートの組み合わせ、「D
PHA」とメチレンビスフェニルジイソシアネートの組
み合わせ等は、反応性や密着性を高くするため好まし
い。ウレタン(メタ)アクリレートを製造する方法とし
ては、たとえば、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ
ート中のヒドロキシル基と、ポリイソシアネート中のイ
ソシアネート基との割合(ヒドロキシル基:イソシアネ
ート基)がモル比で1:0.8〜1:1となるように秤
取して反応容器に入れ、ラウリン酸ジブチルスズ等の有
機錫化合物を触媒量加え、ハイドロキノン等の重合禁止
剤をさらに加え、反応温度30〜120℃、好ましくは
50〜90℃で加熱して攪拌する方法を挙げることがで
きる。反応温度は段階的に昇温するのが好ましい。反応
生成物中にウレタン(メタ)アクリレートがオリゴマー
化したものが含まれていてもよい。ウレタン(メタ)ア
クリレートの市販品としては、たとえば、UA−306
H、UF−8001、UF−8003(以上、共栄社油
脂化学工業(株)製);M−1100、M−1200、
M−1210、M−1310、M−1600(以上、東
亜合成化学(株)製);フォトマ−6008、フォトマ
−6210(以上、サンノプコ(株)製);U−4H
A、U−6HA(以上、新中村化学工業(株)製)等を
挙げることができる。
【0011】多官能(メタ)アクリレートとしては、分
子内に(メタ)アクリレート基を2個以上有するもので
あれば特に限定はなく、たとえば、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリ(ブタンジオール)ジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
イソプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフ
ェノールAジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アク
リレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリトリトールモノヒドロキシトリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエ
トキシトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アク
リレート類;ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アク
リレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラ(メタ)
アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ジペ
ンタエリトリトール(モノヒドロキシ)ペンタ(メタ)
アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート類等を挙
げることができ、これらは1種または2種以上を併用す
ることができる。
【0012】(メタ)アクロイル基含有アクリル樹脂と
しては、たとえば、エポキシ基含有(メタ)アクリレー
ト重合体、オキサゾニル基含有(メタ)アクリレート重
合体、エポキシ基含有(メタ)アクリレートおよび/ま
たはオキサゾニル基含有(メタ)アクリレートを構成成
分とする共重合体等に(メタ)アクリル酸を付加させた
付加体;(メタ)アクリル酸を構成成分とする共重合体
に、エポキシ基含有(メタ)アクリレートおよび/また
はオキサゾニル基含有(メタ)アクリレートを付加させ
た付加体;ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを
構成成分とする共重合体に、ヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリレートとポリイソシアネートとの付加物を付
加させた付加体等を挙げることができ、これらは1種ま
たは2種以上を併用することができる。
【0013】次に、カチオン重合性化合物としては、エ
ポキシ基含有化合物およびビニルエーテル基含有化合物
から選ばれる少なくとも1種が好ましい。エポキシ基含
有化合物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポ
キシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等を挙げることがで
き、これらは1種または2種以上を使用することができ
る。ここに、芳香族エポキシ化合物とは、少なくとも1
個の芳香族核を有する多価フェノールまたはそのアルキ
レンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテル、およ
び、エポキシノボラック等であり、上記ポリグリシジル
エーテルとしては、ビスフェノールAまたはそのアルキ
レンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとを反応さ
せて得られるグリシジルエーテル等を挙げることができ
る。脂環族エポキシ化合物としては、少なくとも1個の
脂環を有する多価アルコールまたはそのアルキレンオキ
サイド付加体のポリグリシジルエーテル、シクロヘキセ
ン環含有化合物またはシクロペンテン環含有化合物を過
酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化させて得
られるシクロヘキセンオキサイド含有化合物またはシク
ロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。ここに、
ポリグリシジルエーテルとは、水素添加ビスフェノール
Aまたはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロル
ヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテル等
である。脂肪族エポキシ化合物としては、脂肪族多価ア
ルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加体のポリ
グリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールに1種また
は2種以上のアルキレンオキサイドを添加して得られる
ポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂
肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル等が好ま
しい。脂肪族エポキシ化合物の市販品としては、デナコ
ール(品番:EX−611,612,614,614
B,622,651,651A,512,521,41
1,421,301,313,314,321,20
1,211,212,810,811,850,85
1,821,830,832,841,861,91
1,941,920,921,922,931,200
0,4000,111,121,141,145,14
6,171,192;ナガセ化成工業株式会社製)等を
挙げることができる。
【0014】ビニルエーテル基含有化合物としては、た
とえば、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、
トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブ
タンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,
4−ジメチロールジビニルエーテル、ビスフェノールA
のジビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、プロペ
ニルエーテルプロピレンカーボネート、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、ポリオール化合物とポリイソシアネ
ートとヒドロキシル基含有ビニルエーテル化合物(たと
えば、ヒドロキシブチルビニルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリ
コールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキ
シルモノビニルエーテル)との反応物であるポリウレタ
ンポリビニルエーテル等を挙げることができ、これらは
1種または2種以上を使用することができる。ビニルエ
ーテル基含有化合物の製造方法は、特に限定がなく、た
とえば、ジ、トリまたはテトラ官能性のポリオール、ア
セチレンおよび塩基触媒を高圧下で反応する方法を挙げ
ることができる。 〔複合微粒子〕複合微粒子は、無機微粒子に有機ポリマ
ーが一体化してなる微粒子である。無機微粒子と有機ポ
リマーの一体化は、無機微粒子に有機ポリマーが固定さ
れることで達成されても良く、後述するように、有機質
部分と無機質部分を有する含珪素ポリマー(P)を加水
分解・縮合することで無機微粒子を形成すると同時に有
機ポリマーとの一体化を達成しても良い。前記におい
て、固定とは、一時的な接着や付着を意味するのでな
く、複合微粒子を溶剤で洗ったときに洗液中に有機ポリ
マーが検出されないことを意味し、この現象は、有機ポ
リマーと無機微粒子の間で化学結合が生成していること
を強く示唆している。
【0015】前記無機微粒子は、実質的に無機物からな
る微粒子であれば良く、構成する元素の種類を問わない
が、無機酸化物が好ましく用いられる。無機微粒子の形
状は、球状、針状、板状、鱗片状、破砕粒状等、任意で
ある。複合微粒子の平均粒子径は5〜200nmであ
り、好ましくは5〜100nmである。複合微粒子の平
均粒子径が5nm未満であると、複合微粒子の表面エネ
ルギーが高くなり、複合微粒子の凝集が起こりやすくな
る。複合微粒子の平均粒子径が200nmを超えると、
被膜の透明性が低下する。複合微粒子の粒子径の変動係
数(粒子径分布)は、50%以下であり、30%以下が
好ましい。複合微粒子の粒子径分布が広すぎると、すな
わち、粒子径の変動係数が50%を超えると、被膜表面
の凹凸が激しくなり、被膜の平滑性が失われるからであ
る。
【0016】前記無機酸化物は、金属元素が主に酸素原
子との結合を介して3次元のネットワークを構成した種
々の含酸素金属化合物と定義される。無機酸化物を構成
する金属元素としては、たとえば、元素周期律表II〜VI
族から選ばれる元素が好ましく、 III〜V族から選ばれ
る元素がさらに好ましい。その中でも、Si、Al、T
i、Zrから選ばれる元素が特に好ましい。金属元素が
Siであるシリカ微粒子は、製造し易く、しかも入手が
容易であるので、最も好ましい無機微粒子である。無機
酸化物は、その構造中に、有機基や水酸基を含有するこ
とがある。これらの基は、後述する原料となる金属化合
物(G)に由来する各種の基が残留して含まれたりす
る。前記有機基とは、たとえば、置換されていてもよい
炭素数20以下のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基からなる群より選ばれる少なくと
も1種である。無機微粒子を構成する無機酸化物は、1
種のみである必要はなく、2種以上であっても良い。
【0017】無機微粒子はアルコキシ基を含有すること
が出来る。アルコキシ基の含有量は、好ましくは複合微
粒子1g当たり0.01〜50mmolである。アルコ
キシ基は無機微粒子の骨格を構成する金属元素に結合し
たRa O基を示す。ここに、Ra は置換されていてもよ
いアルキル基であり、Ra O基が複数あるとき、Ra
基は同一であってもよく異なっていてもよい。Ra の具
体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル等が挙げられる。アルコキシ基は、
無機微粒子の有機媒体との親和性や有機媒体中での分散
性を補足的に向上させる。
【0018】前記有機ポリマーは、通常は、無機微粒子
の表面に存在するが、その一部が無機微粒子の内部に包
含されることがある。有機ポリマーの一部が無機微粒子
の内部に包含されていると、無機微粒子に適度な柔軟性
と靱性を付与することができる。無機微粒子内の有機ポ
リマーの有無は、たとえば、複合微粒子を500〜70
0℃で加熱して有機ポリマーを熱分解した後の無機微粒
子の比表面積の測定値を、TEM等で測定される無機微
粒子の直径より算出された比表面積の理論値と比較する
ことにより、確認することができる。すなわち、無機微
粒子内に有機ポリマーを包含している場合は、有機ポリ
マーの熱分解により無機微粒子内に多数の細孔が生じる
ため、熱分解後の無機微粒子の比表面積が、無機微粒子
の直径から算出される比表面積の理論値よりもかなり大
きい値となる。
【0019】有機ポリマーは、無機微粒子の樹脂内での
分散性や有機媒体との親和性の向上に寄与するほか、こ
の有機ポリマー自体がバインダーやマトリックスとして
寄与することもある。有機ポリマーの構造は、直鎖状、
分枝状、架橋構造等、任意である。有機ポリマーを構成
する樹脂の具体例としては、たとえば、(メタ)アクリ
ル樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン
やポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステルおよびこれらの共重合体であり、これ
らをアミノ基、エポキシ基、ヒドロキシル基、カルボキ
シル基等の官能基で一部変性した樹脂等であってもよ
い。これらのうち、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)
アクリル−スチレン系樹脂、(メタ)アクリル−ポリエ
ステル系樹脂等の(メタ)アクリル単位を含む有機ポリ
マーは、塗膜形成能を有し、塗料等の被膜形成組成物用
途に好適である。上記(メタ)アクリル単位としては、
たとえば、メチルアクリレート単位、エチルアクリレー
ト単位、メチルメタクリレート単位や、ポリエチレング
リコール側鎖等の水酸基を有する(メタ)アクリレート
単位等の極性の高い側鎖を有する単位、を挙げることが
でき、これらの単位は被膜の耐汚染性を向上させる。
【0020】複合微粒子は、有機質部分と無機質部分を
有するシロキサン化合物を用いて作製することがあるこ
とは前述した。このようなシロキサン化合物としては、
有機鎖とポリシロキサン基から構成され、1分子当たり
少なくとも1個のポリシロキサン基が結合しており、か
つ、前記ポリシロキサン基中に少なくとも1個のSi−
OR1 基を含有する構造を有する、後述の含珪素ポリマ
ー(P)が好ましく挙げられる。そこで、有機ポリマー
はこのマクロポリマーの有機鎖に由来するものであるこ
とが出来る。
【0021】有機ポリマーは官能基を有するものであっ
てもよい。官能基がパーフルオロアルキル基および/ま
たはシリコーン基であると、被膜の耐汚染性が向上する
ため好ましい。パーフルオロアルキル基の具体例として
は、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パ
ーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフ
ルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフル
オロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロ
テトラデシル基等が挙げられる。パーフルオロアルキル
基が、パーフルオロメチル基およびパーフルオロエチル
基のうちの少なくとも1種であると、有機ポリマーへの
導入が容易であるため好ましい。パーフルオロアルキル
基中のフッ素原子の一部は、本発明の効果をそこなわな
い範囲内で、塩素原子等の他の原子で置換されてもよ
い。パーフルオロアルキル基は、1種のみでもよく、2
種以上が適宜組み合わされてもよい。シリコーン基の具
体例としては、ジメチルシリコーン基、ジフェニルシリ
コーン基、メチルフェニルシリコーン基、ジエチルシリ
コーン基、メチルエチルシリコーン基等が挙げられる。
シリコーン基が、ジメチルシリコーン基およびジフェニ
ルシリコーン基のうちの少なくとも1種であると、有機
ポリマーへの導入が容易であるため好ましい。シリコー
ン基は、1種のみでもよく、2種以上が適宜組み合わさ
れてもよい。パーフルオロアルキル基およびシリコーン
基の分子量は、特に限定されないが、有機ポリマーへの
導入を容易とすると言う観点からは、50,000以下
であることが好ましく、10,000以下であることが
より好ましい。有機ポリマーの主鎖とパーフルオロアル
キル基および/またはシリコーン基との結合形態は、特
に限定されないが、これらの基と有機ポリマーの主鎖と
が直接に結合したものの他に、エステル基(−COO
−)またはエーテル基(−O−)等を介して結合したも
のでもよい。有機ポリマー中のパーフルオロアルキル基
および/またはシリコーン基の含有量は、特に限定され
ないが、全体重量の0.01〜50%が好ましく、0.
5〜10%がより好ましい。含有量が0.01%未満で
あると、被膜形成時に複合微粒子の被膜表面への移行が
起こりにくい。他方、50%を超えると、被膜表面から
複合微粒子が抜け落ち、被膜の耐汚染性が低下する恐れ
がある。
【0022】有機ポリマーの平均分子量は、特に限定さ
れないが、有機溶剤に対する溶解性や複合微粒子の製造
し易さ等を考慮すると、200,000以下であるのが
好ましく、50,000以下であるのがさらに好まし
い。複合微粒子における無機微粒子と有機ポリマーの相
互割合は、特に制限されないが、無機微粒子が有する硬
度、耐熱性などの特性をより効果的に発揮させるために
は無機微粒子の含有率をできるだけ高めるのが有利であ
り、このような観点から無機微粒子の含有率は50〜9
9.5重量%であることが好ましい。
【0023】複合微粒子は任意の方法で製造することが
できるが、含珪素ポリマー(P)を使用する下記の製造
方法はその好ましい一例である。この好ましい製造方法
は、有機鎖とポリシロキサン基から構成され、1分子中
に少なくとも1個のSi−OR1 基(R1 は水素原子、
および、置換されていても良いアルキル基、アシル基か
ら選ばれる少なくとも一種の基であり、R1 が1分子中
に複数ある場合、複数のR1 は互いに同一であってもよ
く、異なっていてもよい。)を有する含珪素ポリマー
(P)を、単独で、または加水分解可能な金属化合物
(G)とともに、加水分解・縮合する方法である。含珪
素ポリマー(P)と加水分解可能な金属化合物(G)の
詳しい説明は後述する。
【0024】上記加水分解・縮合の方法は、特に限定さ
れないが、反応を容易に行えるという理由から、溶液中
で行うのが好ましい。ここでいう溶液とは、有機溶剤お
よび/または水を媒体とする液である。有機溶剤の具体
例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチレングリコール
モノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢
酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロ
ピレングリコールモノブチルエーテル等のエステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エ
チルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル等のエーテル
類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブタノール、エチレングリコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のア
ルコール類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン
化炭化水素類等が挙げられ、これらの1種または2種以
上が使用される。これらの中でも、水と溶解可能なアル
コール類、ケトン類、エーテル類を用いることが好まし
い。
【0025】上記の加水分解・縮合は無触媒でも行うこ
とができるが、必要に応じて、酸性触媒または塩基性触
媒の1種または2種以上を用いることができる。酸性触
媒の具体例としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機
酸類;酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、p−トルエンス
ルホン酸等の有機酸類;酸性イオン交換樹脂等が挙げら
れる。塩基性触媒の具体例としては、アンモニア;トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン等の有機アミン化合
物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−t
−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ金属化合物;塩基性イオン交換樹脂等が挙げら
れる。塩基性触媒を用いると、加水分解・縮合によって
得られる無機微粒子がより強固な骨格を有するようにな
るため、塩基性触媒は酸性触媒よりも好ましい。
【0026】加水分解・縮合の際の原料組成は、特に限
定されるものではないが、含珪素ポリマー(P)、金属
化合物(G)、有機溶剤、水または触媒等よりなる原料
組成物全量に対する各原料の配合割合は以下のごとくで
ある。含珪素ポリマー(P)は、0.1〜80重量%が
好ましく、0.5〜30重量%がより好ましい。金属化
合物(G)は、0〜80重量%が好ましく、0〜50重
量%がより好ましい。有機溶剤は、0〜99.9重量%
が好ましく、20〜99重量%がより好ましい。触媒
は、0〜20重量%が好ましく、0〜10重量%がより
好ましい。加水分解・縮合に用いる水の量は、加水分解
・縮合によって含珪素ポリマー(P)または含珪素ポリ
マー(P)と金属化合物(G)が粒子化するに足る量で
あれば、特に限定されないが、加水分解・縮合をより十
分に行い、粒子の骨格をより強固にするには、水の量は
多ければ多いほど良い。具体的には、加水分解・縮合す
る加水分解性基に対する水のモル比は、0.1以上であ
り、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であ
る。
【0027】なお、複合微粒子とその製造方法の詳細
は、特開平7−178335号および特願平8−147
826号に記載されている。含珪素ポリマー(P)にお
いて、有機鎖とポリシロキサン基はSi−C結合、Si
−O−C結合等を介して化学結合しているが、この結合
部位は、加水分解を受けにくいこと交換反応等の好まし
くない反応をも受けにくいことの理由から、Si−C結
合で構成されていることが好ましい。含珪素ポリマー
(P)としては、有機溶剤や水に溶解するものであれば
その具体的構造は限定されておらず、たとえば、ポリシ
ロキサン基が有機鎖にグラフトしたポリマー、ポリシロ
キサン基が有機鎖の片末端もしくは両末端に結合したポ
リマー、ポリシロキサン基をコアとしてこのコアに複数
の有機鎖(複数の有機鎖は同じであってもよく、異なっ
ていてもよい)が直鎖状もしくは分枝状に結合したポリ
マー等が挙げられる。ここで有機鎖とは、含珪素ポリマ
ー(P)において、ポリシロキサン基以外の部分を指
す。有機鎖中の主鎖は、炭素を主体とするものであり、
主鎖結合にあずかる炭素原子が主鎖の50〜100モル
%を占め、残部がN、O、S、Si、P等の元素からな
るものが入手の容易さ等の理由で好ましい。
【0028】有機鎖を構成する樹脂の具体例としては、
複合微粒子を構成する有機ポリマーについて前述したも
のが挙げられる。ポリシロキサン基とは、2個以上のS
i原子がポリシロキサン結合(Si−O−Si結合)に
より直鎖状または分枝状に連結してなる基である。この
ポリシロキサン基の有するSi原子の個数は、特に限定
されるわけではないが、前述したR1 O基を多く含有で
きる点で、ポリシロキサン基1個当たりの平均で、4個
以上が好ましく、11個以上がさらに好ましい。Si−
OR1 基中のR1 O基は、加水分解および/または縮合
可能な官能基であって、含珪素ポリマー(P)1分子当
たり平均5個以上あるのが好ましく、20個以上あるの
がより好ましい。R 1 O基の個数が多いほど、加水分解
・縮合する反応点が増加し、より強固な骨格を有する無
機微粒子が得られる。R1 に当たるアルキル基、アシル
基の炭素数は、特に限定されないが、R1 O基の加水分
解速度が速いという理由で、1〜5が好ましい。炭素数
1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第2級
ブチル基、第3級ブチル基、ペンチル基等が挙げられ
る。炭素数1〜5のアシル基の具体例としては、アセチ
ル基、プロピオニル基等が挙げられる。置換されている
アルキル基、アシル基としては、上記アルキル基、アシ
ル基の有する水素原子の1個または2個以上が、メトキ
シ基、エトキシ基等のアルコキシ基;アセチル基、プロ
ピオニル基等のアシル基;塩素、臭素等のハロゲン等で
置換されてなる基が挙げられる。R1 としては、R1
基の加水分解・縮合速度がさらに速くなるという理由か
ら、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、メチル
基が最も好ましい。
【0029】ポリシロキサン基を具体的に例示すると、
ポリメチルメトキシシロキサン基、ポリエチルメトキシ
シロキサン基、ポリメチルエトキシシロキサン基、ポリ
エチルエトキシシロキサン基、ポリフェニルメトキシシ
ロキサン基、ポリフェニルエトキシシロキサン基等が挙
げられる。ポリシロキサン基中のすべてのSi原子は、
有機鎖との結合かポリシロキサン結合(Si−O−Si
結合)にあずかるほかはすべてR1 O基とのみ結合して
いることが好ましい。Si原子のイオン性がより高ま
り、その結果、R1 O基の加水分解・縮合速度がより速
くなるとともに、含珪素ポリマー(P)中の反応点が増
加し、より強固な骨格を有する微粒子が得られるからで
ある。このようなポリシロキサン基を具体的に例示する
と、ポリジメトキシシロキサン基、ポリジエトキシシロ
キサン基、ポリジイソプロポキシシロキサン基、ポリn
−ブトキシシロキサン基等が挙げられる。
【0030】含珪素ポリマー(P)の平均分子量は、特
に限定されないが、200,000以下であるのが好ま
しく、50,000以下であるのがさらに好ましい。分
子量が高すぎると、有機溶剤に溶解しない場合があり好
ましくない。含珪素ポリマー(P)は公知の方法により
製造できる。その例として下記の方法が挙げられるが、
これらの方法に限定されない。
【0031】(1) 二重結合基やメルカプト基を有す
るシランカップリング剤の存在下、ラジカル重合性モノ
マーをラジカル(共)重合した後、得られた(共)重合
体と後述するシラン化合物および/またはその誘導体を
共加水分解・縮合してマクロポリマー(以下、重合性ポ
リシロキサンと略す)を得る方法。 (2) 上述のようにして得た重合性ポリシロキサンの
存在下、ラジカル重合性モノマーをラジカル(共)重合
する方法。
【0032】(3) 二重結合基、アミノ基、エポキシ
基、メルカプト基等の反応性基を有するシランカップリ
ング剤に、上記反応性基と反応する基を有するポリマー
を反応させ、得られた反応物と後述するシラン化合物お
よび/またはその誘導体を共加水分解・縮合する方法。 (4) 上記反応性基を有するシランカップリング剤と
シラン化合物および/またはその誘導体を共加水分解・
縮合した後、得られた反応物を、上記反応性基と反応す
る基を有するポリマーを反応させる方法。
【0033】上記の4方法のうちでは方法(2)が好ま
しい。より容易に含珪素ポリマー(P)が得られるから
である。含珪素ポリマー(P)には、パーフルオロア
ルキル基および/またはシリコーン基、および、パー
フルオロアルキル基および/またはシリコーン基を導入
することができる官能基、のうちの少なくとも1つの基
をさらに含んでいることができる。基の具体例として
は複合微粒子の有機ポリマーで説明した基を挙げること
ができる。基の具体例としては水酸基、カルボキシル
基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、オキサゾリ
ン基、アルデヒド基等の官能基を挙げることができる。
含珪素ポリマー(P)が官能基を含む場合は、この官
能基と反応する基とパーフルオロアルキル基および/ま
たはシリコーン基とを含有する化合物を、上記(1)〜
(4)の方法の実施過程で加水分解・縮合物と反応させ
ることによって、パーフルオロアルキル基および/また
はシリコーン基を含珪素ポリマー(P)に導入すること
ができる。官能基と反応する基は、官能基の種類によ
って異なるが、官能基が水酸基である場合にはオキサゾ
リン基、カルボキシル基およびエポキシ基であり、官能
基がカルボキシル基である場合にはオキサゾリン基、水
酸基、エポキシ基およびメルカプト基であり、官能基が
エポキシ基である場合にはオキサゾリン基、カルボキシ
ル基、水酸基、アミノ基およびメルカプト基であり、官
能基がアミノ基である場合にはオキサゾリン基、エポキ
シ基およびビニル基であり、官能基がビニル基である場
合にはアミノ基であり、官能基がオキサゾリン基である
場合にはエポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アミノ
基およびメルカプト基であり、官能基がメルカプト基で
ある場合にはオキサゾリン基、エポキシ基、カルボキシ
ル基およびエポキシ基である。
【0034】シラン化合物の具体例としては、メチルト
リアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ト
リメチルアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
イソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラ
ン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等が挙げら
れる。これらの誘導体としては、これらの加水分解・縮
合物等が挙げられる。上記のうちでは、アルコキシシラ
ン化合物が原料として入手し易く好ましい。シラン化合
物および/またはその誘導体がSi(OR24 および
その誘導体であると、加水分解・縮合速度が速く、より
強固な骨格を有する複合微粒子を得させる。
【0035】金属化合物(G)は、加水分解、さらに縮
合することにより3次元的にネットワークを形成するこ
とができる。このような金属化合物(G)を具体的に例
示すると、金属ハロゲン化物、硝酸金属塩、硫酸金属
塩、金属アンモニウム塩、有機金属化合物、アルコキシ
金属化合物またはこれらの誘導体等が挙げられる。金属
化合物(G)は1種のみまたは2種以上を混合して使用
することができる。
【0036】金属化合物(G)としては、金属元素が周
期律表の III族、IV族、V族の各元素から選ばれること
が好ましい。中でも、下記の一般式 (R2O)mMR3 n-m ─ (一般式中、MはSi、Al、TiおよびZrからな
る群より選ばれる、少なくとも1種の金属元素、R2
水素原子または置換されていても良いアルキル基、アシ
ル基から選ばれる少なくとも一種の基、R3 は置換され
ていても良いアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基から選ばれる少なくとも1種の基、n
は金属元素Mの価数、mは1〜nの整数、R2 および/
またはR3が1分子中に複数ある場合、複数のR2 およ
び/またはR3 は互いに同一であってもよく、異なって
いてもよい。)で示される化合物およびその誘導体から
選ばれる少なくとも1種の金属化合物がより好ましい。
前記R2 については、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第2
級ブチル基、第3級ブチル基、ペンチル基等が挙げら
れ、アシル基としてはアセチル基、プロピオニル基等が
挙げられる。R2 としては水素原子、メチル基、エチル
基が好ましく、メチル基が最も好ましい。これはR2
基の加水分解・縮合速度が速いという理由による。R3
については、アルキル基としてはメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第2級ブチル
基、第3級ブチル基、ペンチル等基が挙げられ、シクロ
アルキル基としてはシクロヘキシル基等が挙げられ、ア
リール基としてはフェニル基、トリル基、キシリル基等
が挙げられ、アラルキル基としてはベンジル基等が挙げ
られる。置換されているアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基とは、上記アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基の有する
水素原子の1個または2個以上が、メトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、エポキシ
基、ハロゲン等の官能基等で置換された基を示す。一般
式で示される金属化合物(G)の具体例としては、メ
チルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラ
ン、トリメチルアセトキシシラン、テトラアセトキシシ
ラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトライソプロキシシラン、テトラブトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシジメチル
シラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリメチル
メトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチル
ジエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、アル
ミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシ
ド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウム
トリブトキシド、ジメチルアルミニウムメトキシド、テ
トラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライ
ソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ
(2−エチルヘキシロキシ)チタン、ジエキトシジブト
キシチタン、イソプロキシチタントリオクタレート、ジ
イソプロポキシチタンジアクリレート、トリブトキシチ
タンステアレート、ジルコニウムアセテート、テトラメ
トキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テ
トライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジル
コニウム等が挙げられる。一般式で示される金属化合
物(G)の誘導体の具体例としては、ジイソプロポキシ
チタンジアセチルアセトネート、オキシチタンジアセチ
ルアセトネート、ジブトキシチタンビストリエタノール
アミネート、ジヒドロキシチタンジラクチート、ジルコ
ニウムアセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコ
ニウムブトキシド、トリエタノールアミンジルコニウム
ブトキシド、アルミニウムアセチルアセトネート等が挙
げられる。工業的に入手し易く、製造装置および最終製
品の諸物性に悪影響を及ぼすハロゲン等を含んでいない
等の理由から、一般式においてMがSiであるシラン
化合物およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種を
用いることがより好ましい。 〔硬化性樹脂組成物およびその硬化方法〕本発明の硬化
性樹脂組成物は、上記複合微粒子と重合性官能基含有化
合物を必須成分として含み、通常は有機溶剤をさらに含
んでいる。有機溶剤の使用量は、特に制限がない。
【0037】複合微粒子の配合割合は、特に限定がない
が、好ましくは硬化性樹脂組成物全体の10〜80重量
%、さらに好ましくは15〜70重量%である。複合微
粒子の配合割合が10重量%未満であると、被膜の耐汚
染性、耐擦り傷性および表面硬度が低下する。他方、複
合微粒子の配合割合が80重量%を超えると、被膜の密
着性および強靱性が低下する。
【0038】本発明の硬化性樹脂組成物は、重合性官能
基含有化合物の種類や、硬化方法によって、たとえば、
メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチル
パーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、イソブ
チルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、タ
ーシャリブチルパーオキサイド、ターシャリブチルハイ
ドロオキサイド、ターシャリブチルクミルパーオキサイ
ド、ジイソプロピルパーオキサイド、ジ−n−プロピル
パーオキシカーボネート、ジメトキシプロピルパーオキ
シカーボネート等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチ
ロニトリル類等のラジカル重合性化合物を硬化させる熱
硬化触媒;ベンゾイン、エチルベンゾインエーテル、ベ
ンゾインプロピルエーテル、イソプロピルエーテル、イ
ソプロピルベンゾインエーテル、1−(4−イソプロピ
ルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−
1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
−プロパン−1−オン等のラジカル重合性化合物を硬化
させる紫外線硬化触媒;アンモニウム塩化合物、スルホ
ニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、ヨードニウム
塩化合物等のカチオン重合性化合物を硬化させるカチオ
ン重合開始剤等をさらに含むものでもよい。
【0039】本発明の硬化性樹脂組成物は、塗料等の被
膜形成用組成物に一般に使用されるレベリング剤、顔料
分散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、耐光安
定剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤、充填剤、補強
剤、可塑剤、潤滑剤、防食剤、防錆剤、乳化剤、鋳型脱
色剤、蛍光性増白剤、有機防炎剤、無機防炎剤、滴下防
止剤、溶融流改質剤、静電防止剤等の各種添加剤のほ
か、黄鉛、モリブデートオレンジ、紺青、カドミウム系
顔料、チタン白、複合酸化物顔料、透明酸化鉄等の無機
顔料、環式高級顔料、溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン
顔料、染付顔料等の顔料をさらに含むものでもよい。な
お、硬化性樹脂組成物を紫外線で硬化する場合は、言う
までもなく、紫外線吸収剤の配合量は硬化を阻害しない
ように選択される。
【0040】本発明の硬化性樹脂組成物を硬化する方法
については、特に限定はなく、たとえば、加熱や、紫外
線、電子線等の活性エネルギー線の照射によって硬化す
る方法を挙げることができる。なお、活性エネルギー線
は、α線、β線、γ線等の電離放射線や、マイクロ波、
高周波、可視光線、赤外線、レーザー光線等でもよく、
ラジカル活性種またはカチオン活性種を発生させるいか
なるエネルギー種でもよい。このような活性エネルギー
線の発生源としては、たとえば、キセノンランプ、低圧
水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドラ
ンプ等を挙げることができ、これらは硬化反応が起こる
波長を考慮して選択される。
【0041】重合性官能基含有化合物がラジカル重合性
化合物を含む場合は、硬化性樹脂組成物が熱硬化触媒ま
たは紫外線硬化触媒をさらに含有すると、それぞれ、加
熱または紫外線の照射で硬化させることができる。重合
性官能基含有化合物がカチオン重合性化合物を含む場合
は、硬化性樹脂組成物がカチオン重合開始剤をさらに含
有すると、加熱、紫外線や電子線の照射のいずれでも硬
化させることができる。
【0042】硬化性樹脂組成物を加熱で硬化させる場合
は、被膜形成させる基材の素材の種類によって加熱温度
を適宜に選ぶ。たとえば、素材がプラスチックである場
合は、変形温度以下の範囲で、熱硬化触媒が分解して硬
化が十分に促進される温度(硬化促進温度)に加熱す
る。プラスチックがたとえばポリカーボネートである場
合の硬化促進温度は、80〜150℃、好ましくは10
0〜130℃である。
【0043】硬化性樹脂組成物を紫外線照射で硬化させ
る方法としては、紫外線を発生させる光源の種類、光源
と塗布面との距離等の条件によって異なるが、たとえ
ば、波長1000〜8000オングストロームの紫外線
を、通常数秒間、長くとも数十秒間照射する方法を挙げ
ることができる。硬化性樹脂組成物を電子線照射で硬化
させる方法としては、たとえば、通常50〜1000k
eV、好ましくは100〜300keVの加速電圧で、
吸収線量が1〜20Mrad程度となるように電子線を
照射する方法を挙げることができる。電子線照射は、大
気中で行ってもよいが、窒素等の不活性ガス中で行うの
が好ましい。吸収線量については被膜中に溶剤が残留し
ないように決定する必要がある。
【0044】紫外線照射または電子線照射後、必要に応
じて、加熱を行い、硬化を完全なものにすることもでき
る。本発明の硬化性樹脂組成物は、たとえば、アルミニ
ウム、ステンレス、トタン、ブリキ、鋼板、コンクリー
ト、モルタル、スレート、ガラス等の無機素材;木材、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエ
チレンテレフタレート等のプラスチック、紙等の有機素
材等からなる基板またはフィルム等の基材に塗布されて
被膜を形成することができる。塗布は、浸漬、吹き付
け、刷毛塗り、カーテンフローコータ、ロールコート、
スピンコート、バーコート、静電塗装等の常法によって
行うことができる。
【0045】
【実施例】以下に、この発明の実施例を比較例と合わせ
て示すが実施例の説明に先立って複合微粒子の製造例と
重合性官能基含有化合物の合成例をその準備段階も含め
て説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。以下の準備段階、製造例、合成例と実施
例、比較例において、「部」は「重量部」を示す。 −重合性ポリシロキサン(S−1)の合成− 攪拌機、温度計および冷却管を備えた300mlの四つ
口フラスコにテトラメトキシシラン144.5g、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン23.6
g、水19g、メタノール30.0g、アンバーリスト
15(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製の陽イオ
ン交換樹脂)5.0gを入れ、65℃で2時間攪拌し、
反応させた。反応混合物を室温まで冷却した後、冷却管
に代えて蒸留塔、これに接続させた冷却管および流出口
を設け、常圧下に80℃まで2時間かけて昇温し、メタ
ノールが流出しなくなるまで同温度で保持した。さら
に、200mmHgの圧力で90℃の温度で、メタノールが
流出しなくなるまで同温度で保持し、反応をさらに進行
させた。再び、室温まで冷却した後、アンバーリスト1
5を濾別し、数平均分子量が1800の重合性ポリシロ
キサン(S−1)を得た。
【0046】−含珪素ポリマー(P−1)の合成− 攪拌機、滴下口、温度計、冷却管およびN2 ガス導入口
を備えた1リットルのフラスコに、有機溶剤としてトル
エン200gを入れ、N2 ガスを導入し、攪拌しながら
フラスコ内温を110℃まで加熱した。ついで重合性ポ
リシロキサン(S−1)20g、メチルメタクリレート
80g、エチルアクリレート80g、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート20g、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル6gを混合した溶液を滴下口より2時間か
けて滴下した。滴下後も同温度で1時間攪拌続けた後、
1,1’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン0.4gを30分おきに2
回添加し、さらに2時間加熱して共重合を行い、数平均
分子量が13,000の含珪素ポリマー(P−1)がト
ルエンに溶解した溶液を得た。得られた含珪素ポリマー
(P−1)の固形分は49.0%であった。
【0047】上記のようにして得られた重合性ポリシロ
キサン(S−1)と含珪素ポリマー(P−1)の数平均
分子量は、下記の方法により分析した。数平均分子量測定方法 重合性ポリシロキサンと含珪素ポリマーについてゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によ
り、ポリスチレン換算の数平均分子量を下記条件におい
て測定した。
【0048】試料の調整:テトラヒドロフランを溶媒と
して使用し、重合性ポリシロキサン、または有機ポリマ
ー(P)0.05gを1gのテトラヒドロフランに溶解
して試料とした。 装置:東ソー株式会社製の高速GPC装置HLC−80
20を用いた。 カラム:東ソー株式会社製のG3000H、G2000
HおよびGMHXLを用いた。
【0049】標準ポリスチレン:東ソー株式会社製のT
SK標準ポリスチレンを用いた。 測定条件:測定温度35℃、流量1ml/分で測定し
た。 −複合微粒子分散体(Z−1)の製造− 攪拌機、2つの滴下口(滴下口イおよび滴下口ロ)、温
度計を備えた500mlの四つ口フラスコに、酢酸ブチ
ル200g、メタノール50gを入れておき、内温を2
0℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、含
珪素ポリマー(P−1)の酢酸ブチル溶液20g、テト
ラメトキシシラン30g、酢酸ブチル20gの混合液
(原料液A)を滴下口イから、25%アンモニア水20
g、メタノール20gの混合液(原料液B)を滴下口ロ
から、1時間かけて滴下した。滴下後、同温度で2時間
攪拌を続け、複合微粒子分散体(Z−1)を得た。得ら
れた分散体の複合微粒子濃度、複合微粒子中の無機物含
有量、複合微粒子の平均粒子径と変動係数、複合微粒子
中のアルコキシ基含有量、経時安定性を表1に示す。
【0050】−複合微粒子分散体(Z−2)の製造− 攪拌機、温度計、冷却管および流出口が接続した蒸留塔
を備えた500mlの四つ口フラスコに、複合微粒子分
散体(Z−1)を400g入れ、110mmHgの圧力下、
フラスコ内温を100℃まで昇温し、アンモニア、メタ
ノール、酢酸ブチルを固形分濃度が30%となるまで留
去し、複合微粒子が酢酸ブチルに分散した分散体(Z−
2)を得た。得られた分散体の複合微粒子濃度、複合微
粒子中の無機物含有量、複合微粒子の平均粒子径と変動
係数、複合微粒子中のアルコキシ基含有量、経時安定性
を表1に示す。
【0051】上記で得られた複合微粒子分散体(Z−
1、Z−2)を遠心分離機にかけて得られた上ずみ液を
GPCで分析したが、有機ポリマーは検出されなかっ
た。また、上記複合微粒子分散体(Z−1、Z−2)の
遠心分離後の沈降物である各複合微粒子をTHFまたは
水で洗浄し、その洗液をGPCで分析したが、有機ポリ
マーは検出されなかった。以上の結果は、複合微粒子で
は有機ポリマーが無機微粒子に単に付着しているのでは
なく、強固に固定されていることを示している。
【0052】上記で得られた複合微粒子分散体につい
て、得られた分散体の複合微粒子濃度、複合微粒子中の
無機物含有量、複合微粒子の平均粒子径と変動係数、複
合微粒子中のアルコキシ基含有量、経時安定性は下記の
方法で分析、評価した。複合微粒子濃度 複合微粒子分散体を100mmHgの圧力下、130℃
で24時間乾燥し、下記の式より求めた。
【0053】 複合微粒子濃度(重量%)=100×D/W (ここで、D:乾燥後の複合微粒子の重量(g) W:乾燥前の複合微粒子分散体の重量(g))複合微粒子中の無機物含有量 複合微粒子分散体を100mmHgの圧力下、130℃
で24時間乾燥したものについて元素分析を行い、灰分
を複合微粒子中の無機物含有量とした。平均粒子径および変動係数 動的光散乱測定法で、下記の装置を用いて、23℃で測
定した。測定した平均粒子径は、体積平均粒子径であ
る。
【0054】装置:サブミクロン粒子径アナライザー
(野崎産業株式会社製、NICOMPMODEL 37
0) 測定試料:複合微粒子濃度が0.1〜2.0重量%のテ
トラヒドロフランに分散させた複合微粒子分散体(複合
微粒子中の有機ポリマーが、テトラヒドロフランに溶け
ない場合は有機ポリマーが溶解する溶媒に分散させた分
散体)。
【0055】変動係数:変動係数は、下式で求められ
る。 複合微粒子中のアルコキシ基含有量 複合微粒子分散体を、100mmHgの圧力下、130
℃で24時間乾燥したもの5gを、アセトン50g、2
N−NaOH水溶液50gの混合物に分散させ、室温で
24時間攪拌した。その後、ガスクロマトグラフ装置で
液中のアルコールを定量し、複合微粒子のアルコキシ基
含有量を算出した。経時安定性 得られた分散体をガードナー粘度チューブ中に密閉し、
50℃で保存した。1ヶ月後、粒子の凝集、沈降や粘度
の上昇が認められないものを○とした。
【0056】
【表1】
【0057】−アクロイル基含有アクリル樹脂の酢酸ブ
チル溶液(AC−1)の合成− 攪拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口
を備えた1リットルのフラスコに酢酸ブチル300部を
入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながら内温を120℃
にし、シクロヘキシルメタクリレート90部、グリシジ
ルメタクリレート90部、ブチルアクリレート66部、
4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン3部、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−
(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−2H−ベ
ンゾトリアゾール6部、開始剤として2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブラロニトリル)12部の混合物を4時
間かけて滴下し、滴下後さらに2時間加熱した。反応混
合物の温度を110℃に下げ、アクリル酸45部および
トリメチルアンモニウムブロマイド3部を加えて、11
0℃で6時間反応させて、共重合体の側鎖にアクロイル
基を有するアクリル樹脂の50%酢酸ブチル溶液(AC
−1)を得た。なお、この酸価は2mgKOH/gであ
った。 −実施例1−ウレタン(メタ)アクリレート、紫外線硬化 複合微粒子分散体(Z−2)60部、ウレタンアクリレ
ート(商品名:U−4HA、新中村化学工業(株)製)
100部、紫外線安定剤(商品名:チヌビン440、チ
バガイギー製)1部、紫外線吸収剤(商品名:チヌビン
900、チバガイギー製)2部、ラジカル光開始剤(商
品名:ダロキュアー1173、メルク製)、レベリング
剤(商品名:BYK300、ビッグケミー製)0.1部
を加えてよく攪拌し、粘度を調整して樹脂組成物(1)
を得た。ポリカーボネート平板にアプリケーターを用い
て、乾燥膜厚が20μmとなるように樹脂組成物(1)
を塗装した試験板(1)を得た。試験板(1)を80℃
で10分間熱風乾燥し、速度5m/minの速度で移動
するコンベアに置き、高圧水銀灯ランプ(80W/c
m)を用いて20cmの高さから、紫外線照射を1回行
い、硬化試験板(1)を得た。硬化試験板(1)につい
て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述の方
法により測定、評価した。結果を表2に示す。
【0058】−実施例2−多官能(メタ)アクリレート、紫外線硬化 表2に示す各成分を加える以外は実施例1と同様にし
て、樹脂組成物(2)、試験板(2)を得た。試験板
(2)を実施例1と同様に硬化させ、硬化試験板(2)
を得て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述
の方法により測定、評価した。結果を表2に示す。
【0059】−実施例3−多官能(メタ)アクリレートおよびアクロイル基含有ア
クリル樹脂、電子線硬化 複合微粒子分散体(Z−2)60部、多官能アクリレー
ト(商品名:ライトアクリレートTMP−A、共栄社化
学工業(株)製のトリメチロールプロパントリアクリレ
ート)50部、アクロイル基含有アクリル樹脂の酢酸ブ
チル溶液(AC−1)100部、レベリング剤(商品
名:BYK300、ビッグケミー製)0.1部を加えて
よく攪拌し、粘度を調整して樹脂組成物(3)を得た。
ポリカーボネート平板にアプリケーターを用いて、乾燥
膜厚が20μmとなるように樹脂組成物(3)を塗装し
た試験板(3)を得た。日新ハイボルテージ(株)製の
エリアビーム型電子線照射装置を用いて、窒素雰囲気
中、加速電圧200kV、線量10Mradの条件で試
験板(3)に電子線を照射して、硬化試験板(3)を得
た。硬化試験板(3)について、硬度、擦り傷性、耐汚
染性および耐候性を後述の方法により測定、評価し、そ
の結果を表2に示す。
【0060】−実施例4−エポキシ基含有化合物、熱硬化 複合微粒子分散体(Z−2)60部、エポキシ基含有化
合物(商品名:セロキサイド2021、ダイセル化学工
業(株)製の脂環式エポキシ化合物)100部、紫外線
安定剤(商品名:チヌビン440、チバガイギー製)1
部、紫外線吸収剤(商品名:チヌビン900、チバガイ
ギー製)2部、カチオン熱開始剤(商品名:サンエイド
SI−60L、三新化学工業(株)製)1部、レベリン
グ剤(商品名:BYK300、ビッグケミー製)0.1
部を加えてよく攪拌し、粘度を調整して樹脂組成物
(4)を得た。ポリカーボネート平板にアプリケーター
を用いて、乾燥膜厚が20μmとなるように樹脂組成物
(4)を塗装した試験板(4)を得た。試験板(4)を
100℃で60分間熱風乾燥し、硬化試験板(4)を得
た。硬化試験板(4)について、硬度、擦り傷性、耐汚
染性および耐候性を後述の方法により測定、評価した。
結果を表2に示す。
【0061】−実施例5−ビニルエーテル基含有化合物、熱硬化 表2に示す各成分を加える以外は実施例4と同様にし
て、樹脂組成物(5)、試験板(5)を得た。試験板
(5)を実施例4と同様に硬化させ、硬化試験板(5)
を得て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述
の方法により測定、評価した。結果を表2に示す。
【0062】−実施例6−ウレタン(メタ)アクリレートおよび多官能(メタ)ア
クリレート、電子線硬化 表2に示す各成分を加える以外は実施例3と同様にし
て、樹脂組成物(6)、試験板(6)を得た。試験板
(6)を実施例3と同様に硬化させ、硬化試験板(6)
を得て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述
の方法により測定、評価した。結果を表2に示す。
【0063】−実施例7−ウレタン(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリ
レートおよびアクロイル基含有アクリル樹脂、電子線硬
アクロイル基含有アクリル樹脂の酢酸ブチル溶液(AC
−1)50部と、顔料(商品名:CR−95、石原産業
(株)製の酸化チタン)20部とを予め配合して、塗料
化した組成物Aを調製した。上記で調製した組成物A7
0部、複合微粒子分散体(Z−2)60部、ウレタンア
クリレート(商品名:U−4HA、新中村化学工業
(株)製)50部、多官能アクリレート(商品名:ライ
トアクリレートTMP−A、共栄社化学工業(株)製の
トリメチロールプロパントリアクリレート)25部、紫
外線安定剤(商品名:チヌビン440、チバガイギー
製)1部、紫外線吸収剤(商品名:チヌビン900、チ
バガイギー製)2部、レベリング剤(商品名:BYK3
00、ビッグケミー製)0.1部を加えてよく攪拌し、
粘度を調整して樹脂組成物(7)を得た。ポリカーボネ
ート平板にアプリケーターを用いて、乾燥膜厚が20μ
mとなるように樹脂組成物(7)を塗装した試験板
(7)を得た。日新ハイボルテージ(株)製のエリアビ
ーム型電子線照射装置を用いて、窒素雰囲気中、加速電
圧200kV、線量10Mradの条件で試験板(7)
に電子線を照射して、硬化試験板(7)を得た。硬化試
験板(7)について、硬度、擦り傷性、耐汚染性および
耐候性を後述の方法により測定、評価し、その結果を表
2に示す。
【0064】−実施例8−ウレタン(メタ)アクリレートおよびビニルエーテル基
含有化合物、紫外線硬化) 表2に示す各成分を加える以外は実施例1と同様にし
て、樹脂組成物(8)、試験板(8)を得た。試験板
(8)を実施例1と同様に硬化させ、硬化試験板(8)
を得て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述
の方法により測定、評価した。結果を表2に示す。
【0065】−実施例9−エポキシ基含有化合物、およびビニルエーテル基含有化
合物、紫外線硬化 表2に示す各成分を加える以外は実施例1と同様にし
て、樹脂組成物(9)、試験板(9)を得た。試験板
(9)を実施例1と同様に硬化させ、硬化試験板(9)
を得て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述
の方法により測定、評価した。結果を表2に示す。
【0066】−比較例1−ウレタン(メタ)アクリレート、複合微粒子分散体(Z
−2)なし、紫外線硬化 表3に示すように、複合微粒子分散体(Z−2)を加え
ないこと以外は実施例1と同様にして、比較樹脂組成物
(1)、比較試験板(1)を得た。比較試験板(1)を
実施例1と同様に硬化させ、比較硬化試験板(1)を得
て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を後述の方
法により測定、評価した。結果を表3に示す。
【0067】−比較例2−ウレタン(メタ)アクリレート、市販ゾル、紫外線硬化 表3に示すように、複合微粒子分散体(Z−2)の代わ
りにイソプロパノール分散シリカゾル(触媒化成(株)
製)を加える以外は実施例1と同様にして、比較樹脂組
成物(2)、比較試験板(2)を得た。比較試験板
(2)を実施例1と同様に硬化させ、比較硬化試験板
(2)を得て、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性
を後述の方法により測定、評価した。結果を表3に示
す。
【0068】−比較例3−アクリルウレタン、熱硬化 複合微粒子分散体(Z−2)60部、アクリルポリオー
ル(商品名:アロタン2060、固形分60%、水酸基
価48(ワニス)、(株)日本触媒製)130部、イソ
シアネート(商品名:スミジュールN3500、住友バ
イエルウレタン(株)製)22部、紫外線安定剤(商品
名:チヌビン440、チバガイギー製)1部、紫外線吸
収剤(商品名:チヌビン900、チバガイギー製)2
部、レベリング剤(商品名:BYK300、ビッグケミ
ー製)0.1部を加えてよく攪拌し、粘度を調整して比
較樹脂組成物(3)を得た。ポリカーボネート平板にア
プリケーターを用いて、乾燥膜厚が20μmとなるよう
に比較樹脂組成物(3)を塗装した比較試験板(3)を
得た。試験板(4)を80℃で60分間熱風乾燥し、比
較硬化試験板(3)を得た。比較硬化試験板(3)につ
いて、硬度、擦り傷性、耐汚染性および耐候性を下記の
方法により測定、評価した。結果を表3に示す。硬 度 JIS K5400 6.14の鉛筆引っかき試験(鉛筆硬
度試験)を行い、スリ傷による評価を行った。耐擦り傷性 クレンザー分散液(濃度5%)をしみ込ませたフェルト
を、200g/cm2の荷重をかけながら硬化した塗膜
に押し当て、往復50回のラビングを行った後の光沢保
持率(ラビング後の光沢値をラビング前の光沢値で割
り、100倍した値)を測定し、耐擦り傷性を評価し
た。光沢保持率が大きい程、耐擦り傷性は高い。耐汚染性 塗膜に0.05%カーボン水溶液を刷毛で30回塗布
し、80℃で1時間強制乾燥した後、水洗しながら刷毛
で30回洗浄した時の塗膜への汚れの付着の程度をみ
た。
【0069】◎:付着なし ○:殆ど付着なし △:や
や付着あり ×:付着あり 〔耐候性〕サンシャインウェザーメーターで3000時
間後の塗膜の光沢保持率を測定して評価した。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】*1 商品名:U−4HA、新中村化学工
業(株)製。 *2 商品名:ライトアクリレートTMP−A、共栄社
化学工業(株)製のトリメチロールプロパントリアクリ
レート。 *3 商品名:ライトエステル1.6HX−A、共栄社
化学工業(株)製の1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート。
【0073】*4 商品名:セロキサイド2021、ダ
イセル化学工業(株)製の脂環式エポキシ化合物。 *5 ISPジャパン(株)製のシクロヘキサンジメタ
ノールジビニルエーテル。 *6 商品名:チヌビン440、チバガイギー製。
【0074】*7 商品名:チヌビン900、チバガイ
ギー製。 *8 商品名:BYK300、ビッグケミー製。 *9 商品名:CR−95、石原産業(株)製の酸化チ
タン。 *10 商品名:ダロキュアー1173、メルク製。 *11 商品名:Irgacure184、チバガイギ
ー製。
【0075】*12 商品名:サンエイドSI−60
L、三新化学工業(株)製。 *13 商品名:FX512、3M製。 *14 トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホス
フェート。 *15 イソプロパノール分散シリカゾル、触媒化成
(株)製。 *16 複合微粒子分散体(Z−2)。
【0076】*17 アクリルポリオール(商品名:ア
ロタン2060、固形分60%、水酸基価48(ワニ
ス)、(株)日本触媒製)とイソシアネート(商品名:
スミジュールN3500、住友バイエルウレタン(株)
製)。 *18 塗膜全面にクラックが生じた。 比較例1の塗膜は、メラミン硬化またはイソシアネート
硬化と比較して、高架橋密度、高硬度塗膜となるが、塗
膜に弾性がないため、クラックが生じやすく、耐候性が
低く、耐擦り傷性が低い。また、耐汚染性も劣る。比較
例2の塗膜は、より高硬度塗膜となるが、塗膜に弾性が
ないことが顕著に現れ、クラックが生じやすく、耐候性
が低く、耐擦り傷性および耐汚染性が低い。比較例3の
塗膜は、耐候性は良好であるが、実施例の塗膜と比較し
て、硬度および擦り傷性が低く、全体にもろく強靱さが
十分ではない。また、比較例3の塗膜は耐汚染性を有す
るが、実施例の塗膜よりも劣っている。
【0077】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、耐候性お
よび耐汚染性に優れるだけでなく、硬度が高く強靱性に
優れるため、例えば、耐擦り傷性に優れた被膜を形成で
きる等の効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 7/12 C09D 7/12 Z // C09D 5/00 5/00 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被膜形成性能を有する重合性官能基含有化
    合物と、 無機微粒子に有機ポリマーが一体化してなる複合微粒子
    であって、平均粒子径が5〜200nmであり、かつ、
    粒子径の変動係数が50%以下である複合微粒子と、を
    含む硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記重合性官能基含有化合物が、ラジカル
    重合性化合物およびカチオン重合性化合物のうちの少な
    くとも1種である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成
    物。
JP14266597A 1997-05-30 1997-05-30 硬化性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3848434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14266597A JP3848434B2 (ja) 1997-05-30 1997-05-30 硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14266597A JP3848434B2 (ja) 1997-05-30 1997-05-30 硬化性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10330409A true JPH10330409A (ja) 1998-12-15
JP3848434B2 JP3848434B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=15320657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14266597A Expired - Fee Related JP3848434B2 (ja) 1997-05-30 1997-05-30 硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3848434B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000020523A1 (en) * 1998-10-05 2000-04-13 Nippon Shokubai Co., Ltd. Ultraviolet-absorbing laminated resinous material
JP2002060654A (ja) * 2000-06-14 2002-02-26 Callaway Golf Co 二元硬化性コーティング
WO2003033591A1 (fr) * 2001-10-11 2003-04-24 Jsr Corporation Composition photopolymerisable, et produit durci et stratifie en resultant
JP2004169028A (ja) * 2002-11-08 2004-06-17 Mitsubishi Chemicals Corp 放射線硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP2005099668A (ja) * 2003-08-21 2005-04-14 Nippon Shokubai Co Ltd フォトレジスト用組成物およびその用途
JP2005336255A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Mitsubishi Chemicals Corp 有機無機ハイブリッド樹脂組成物、および、これを用いた硬化物ならびに物品
JP2006176762A (ja) * 2004-11-25 2006-07-06 Tokuyama Corp 硬化性組成物
WO2008026539A1 (fr) * 2006-09-01 2008-03-06 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particule fine composite, procede de production associe, composition de revetement contenant ladite particule et film optique
JP2008075064A (ja) * 2006-08-21 2008-04-03 Kobe Steel Ltd 撥水性塗料および撥水金属板
WO2009041680A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Nidek Co., Ltd. 樹脂組成物及びその製造方法
US7569619B2 (en) 2002-11-08 2009-08-04 Mitsubishi Chemical Corporation Radiation-curable resin composition and cured product thereof
JP2009185292A (ja) * 2009-02-20 2009-08-20 Nippon Shokubai Co Ltd 有機ポリマー複合無機微粒子とその製造方法、および、その分散体と組成物
JP2010235935A (ja) * 2009-03-10 2010-10-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd コーティング組成物及び透明性フィルム
JP2016006156A (ja) * 2014-05-29 2016-01-14 株式会社日本触媒 水性硬化性樹脂組成物

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6372355B1 (en) 1998-10-05 2002-04-16 Nippon Shokubai Co., Ltd. Ultraviolet absorptive laminated resinous article
WO2000020523A1 (en) * 1998-10-05 2000-04-13 Nippon Shokubai Co., Ltd. Ultraviolet-absorbing laminated resinous material
JP2002060654A (ja) * 2000-06-14 2002-02-26 Callaway Golf Co 二元硬化性コーティング
WO2003033591A1 (fr) * 2001-10-11 2003-04-24 Jsr Corporation Composition photopolymerisable, et produit durci et stratifie en resultant
US7569619B2 (en) 2002-11-08 2009-08-04 Mitsubishi Chemical Corporation Radiation-curable resin composition and cured product thereof
JP2004169028A (ja) * 2002-11-08 2004-06-17 Mitsubishi Chemicals Corp 放射線硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP2005099668A (ja) * 2003-08-21 2005-04-14 Nippon Shokubai Co Ltd フォトレジスト用組成物およびその用途
JP2005336255A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Mitsubishi Chemicals Corp 有機無機ハイブリッド樹脂組成物、および、これを用いた硬化物ならびに物品
JP2006176762A (ja) * 2004-11-25 2006-07-06 Tokuyama Corp 硬化性組成物
JP2008075064A (ja) * 2006-08-21 2008-04-03 Kobe Steel Ltd 撥水性塗料および撥水金属板
WO2008026539A1 (fr) * 2006-09-01 2008-03-06 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particule fine composite, procede de production associe, composition de revetement contenant ladite particule et film optique
WO2009041680A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Nidek Co., Ltd. 樹脂組成物及びその製造方法
JP2009185292A (ja) * 2009-02-20 2009-08-20 Nippon Shokubai Co Ltd 有機ポリマー複合無機微粒子とその製造方法、および、その分散体と組成物
JP2010235935A (ja) * 2009-03-10 2010-10-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd コーティング組成物及び透明性フィルム
JP2016006156A (ja) * 2014-05-29 2016-01-14 株式会社日本触媒 水性硬化性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3848434B2 (ja) 2006-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3980721B2 (ja) 複合微粒子、その用途
US6306502B1 (en) Coating composition forming wear-resistant coat and article covered with the coat
EP1178071B1 (en) Coating compositions, their manufacture and use, coated articles
JPH10330409A (ja) 硬化性樹脂組成物
CN102712783A (zh) 具有高透明度的耐刮涂覆的塑料基底,尤其是电子仪器的外壳,它们的制造方法及它们的用途
JPH1081839A (ja) 紫外線硬化性の被覆用組成物
JPH09302257A (ja) 有機ポリマー複合無機微粒子、その製造方法および成膜用組成物
EP0803556A1 (en) Coloring paint composition
JP2001310912A (ja) 帯電防止用硬化性組成物、硬化膜及び帯電防止性反射防止積層体
JPH0418423A (ja) 重合性シリカ分散体及びそれを用いた硬化性被覆用組成物
JP3436492B2 (ja) 耐摩耗性薄膜を有する薄型物品、及び光学ディスク
JP4594955B2 (ja) 複合微粒子の製造方法
JP4698777B2 (ja) アクリル系重合性ポリマー
WO2004044019A1 (en) Water- and oil-repellent coating films
JP3839543B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP3088511B2 (ja) 被覆用組成物及び表面被覆物品
JP3096862B2 (ja) 活性エネルギ−線硬化性塗料組成物
JP3838242B2 (ja) 紫外線硬化性被覆用組成物
JP6503668B2 (ja) 硬化性樹脂組成物、その硬化物、及び積層体
JP3072193B2 (ja) 被覆用組成物及び表面被覆物品
JPH10287824A (ja) 被覆用組成物およびその用途
JP3157141B2 (ja) 有機ポリマー複合無機微粒子、この微粒子を含有する分散体および成膜用組成物
JP4069498B2 (ja) 透明被覆成形品およびその製造方法
JPH05320289A (ja) 活性エネルギ−線硬化性被覆材組成物
JP3319326B2 (ja) プライマー組成物及び透明被覆物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090901

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees