JPH10329691A - 作動流体制御装置 - Google Patents

作動流体制御装置

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JPH10329691A
JPH10329691A JP9139953A JP13995397A JPH10329691A JP H10329691 A JPH10329691 A JP H10329691A JP 9139953 A JP9139953 A JP 9139953A JP 13995397 A JP13995397 A JP 13995397A JP H10329691 A JPH10329691 A JP H10329691A
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JP
Japan
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control
working fluid
skid
wheel speed
skid control
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JP9139953A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tsunehara
弘 恒原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンチスキッド制御装置のように作動流体の圧
力や量を制御する作動流体制御装置において、故障に至
る寿命を延命したり、経時的な変化を補償したりできる
ようにする。 【解決手段】アクチュエータを構成するモータやソレノ
イド等の各ディバイス類や、制御装置そのものとしての
制御の作動回数や作動時間を検出し、この作動回数又は
作動時間の増大と共に作動流体の制御頻度を減少させる
ことで、故障に至る寿命を延命する。また、同じく作動
回数や作動時間に応じて、経時的な作動流体の制御特性
の変化を補償するように制御特性を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば各車輪の制
動用シリンダの流体圧を制御するアンチスキッド制御装
置などのように、制御手段として設けられた各種のコン
トローラ等からの制御信号でアクチュエータを作動さ
せ、作動流体の圧力や量を制御する作動流体制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような作動流体制御装置としては、
例えば本出願人が先に提案した特開平8−150920
号公報に記載されるアンチスキッド制御装置や、同じく
特開平7−259594号公報に記載される制動力制御
を伴う駆動力制御装置や、同じく特開平5−24528
号公報に記載される制動力制御を伴うヨーイング運動制
御装置(車両動特性制御装置)などがあり、その他にも
流体圧シリンダを用いた能動型サスペンションや前後輪
間或いは左右輪間の締結要素を作動流体で制御する駆動
力配分制御装置などもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような作動流体を
用いた各種の制御装置にも、その他の制御装置と同様
に、故障に対応するフェールセーフとして、故障時に機
能をバックアップしたり補償したりする手段や構成は講
じられているが、こうした故障に至るまでの寿命を延命
させる手段や措置は講じられていないのが実情である。
【0004】また、前述のような作動流体制御装置は、
単に作動流体回路を開閉するだけでなく、作動流体の圧
力や量を制御するためのアクチュエータを有し、これを
制御手段からの制御信号に応じて短い周期で作動させる
ものが多い。具体的には、流量調整弁や圧力制御弁に用
いられる各種のソレノイドバルブやポンプモータが実用
に供される。これらのアクチュエータを始めとする作動
流体系には、使用に伴う経時的な変化があり、それが前
述のような故障の原因となることもあり得るが、現状の
作動流体制御装置には、こうした経時的な変化を補償す
るような手段や措置が講じられていないという実情もあ
る。
【0005】特にアンチスキッド制御装置等の作動流体
制御装置では、走行距離の多い車両や年式の古い車両で
耐久年数を遙かに越えていても、確実に作動することが
要求される。
【0006】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、前述のような故障に至るまでの寿命を延
命したり、経時的な変化を補償したりできる作動流体制
御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記諸問題を解決するた
めに、本発明のうち請求項1に係る作動流体制御装置
は、制御手段からの制御信号でアクチュエータを作動さ
せることにより作動流体の圧力や量を制御する作動流体
制御装置にあって、前記制御手段は、作動流体の制御回
数又は制御時間を検出する検出手段と、この検出手段か
らの検出値に応じて制御特性を変更する変更手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のうち請求項2に係る作動流
体制御装置は、前記変更手段が、前記検出手段からの検
出値の増大に伴って、作動流体の制御頻度を減少させる
ように制御特性を変更することを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明のうち請求項3に係る作動流
体制御装置は、前記変更手段が、前記検出手段からの検
出値に応じて、作動流体の制御特性の変化を補償するよ
うに当該制御特性を変更することを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の効果】而して、本発明のうち請求項1に係る作
動流体制御装置によれば、作動流体の制御回数又は制御
時間を検出し、その検出値に応じて制御特性を変更可能
とする構成としたため、作動流体系の経時的な変化を想
定して、制御特性の変化を補償したり、故障に至る寿命
を延命したりすることが可能となる。
【0011】そして、本発明のうち請求項2に係る作動
流体制御装置によれば、制御回数又は制御時間の増大に
伴って制御頻度を減少させるようにしたため、その分だ
けアクチュエータを含む作動流体系の経時的な変化、特
に磨耗等の劣化要因を減少することができ、ひいては故
障に至る寿命を延命することができる。
【0012】また、本発明のうち請求項3に係る作動流
体制御装置によれば、制御回数又は制御時間に応じて、
作動流体の制御特性の変化を補償することが可能とな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の作動流体制御装置
をアンチスキッド制御装置に展開した一実施形態につい
て添付図面に基づいて説明する。
【0014】図1は、FR(フロントエンジン・リアド
ライブ)方式をベースにした後輪駆動車両に展開したア
ンチスキッド制御装置の一例であり、前左輪1FL〜後
右輪1RRの各車輪には、それぞれホイールシリンダ2
FL〜2RRが取付けられ、更に前輪1FL,1FRに
これらの車輪回転数に応じた正弦波信号を出力する車輪
速センサ3FL,3FRが取付けられ、プロペラシャフ
トPSに後輪の平均回転数に応じた正弦波信号を出力す
る車輪速センサ3Rが取付けられている。
【0015】各前輪側ホイールシリンダ2FL,2FR
には、ブレーキペダル4の踏込みに応じたマスタシリン
ダ5からの前輪側マスタシリンダ圧PMCF が前輪側アク
チュエータユニット6FL,6FRを介して個別に供給
されると共に、後輪側ホイールシリンダ2RL,2RR
には、マスタシリンダ5からの後輪側マスタシリンダ圧
MCR が共通の後輪側アクチュエータユニット6Rを介
して供給され、全体として3センサ3チャンネルシステ
ムに構成されている。なお、ブレーキペダル4には、ブ
レーキスイッチ信号SBRK を出力するブレーキスイッチ
14が配設されている。
【0016】前記アクチュエータユニット6FL〜6R
の夫々は、図2に示すように、マスタシリンダ5に接続
される作動流体圧配管7とホイールシリンダ2FL〜2
RRとの間に介装された電磁流入弁8と、この電磁流入
弁8と並列に接続された電磁流出弁9、作動流体圧ポン
プ11及び逆止弁11の直列回路と、流出弁9及び作動
流体圧ポンプ10間の作動流体圧配管に接続されたアキ
ュームレータ12とを備えている。そして、異常時の作
動補償,所謂フェールセーフの関係から、前記電磁流入
弁8は通電のないノーマル位置で常時開状態(増圧状
態),通電による切換え位置で閉状態(圧力保持状態)
に移行し、前記電磁流出弁9は通電のないノーマル位置
で常時閉状態(圧力保持状態),通電による切換え位置
で開状態(減圧状態)に移行する。
【0017】そして、各アクチュエータユニット6FL
〜6R内でアクチュエータを構成する電磁流入弁8、電
磁流出弁9及び作動流体圧ポンプ10は、車輪速センサ
3FL〜3Rからの車輪速正弦波信号と、前記ブレーキ
スイッチ14からのブレーキスイッチ信号SBRK とが入
力されるコントローラCRからの液圧制御信号EV、A
V及びMRによって制御される。
【0018】前記コントローラCRは、車輪速センサ3
FL〜3Rからの車輪速正弦波信号が入力され、これら
と各車輪1FL〜1RRのタイヤ転がり動半径とから各
車輪の周速度でなる車輪速度(以下、単に車輪速とも記
す)VwFL〜VwR を演算する車輪速度演算回路15F
L〜15Rと、この車輪速VwFL〜VwR に所定のフィ
ルタリング処理を施してフィルタリング車輪速VfFL
VfR を算出する車輪速フィルタ18FL〜18Rと、
前記車輪速VwFL〜VwR やフィルタリング車輪速Vf
FL〜VfR に基づいて、車体速度勾配VXK及び車体速度
X を算出したり、マスタシリンダ圧PMCF 及びPMCR
を算出したり、ホイールシリンダ圧PFL〜PR を算出し
たりすると共に、目標ホイールシリンダ増減圧量ΔP*
FL〜ΔP * R を算出し、この目標ホイールシリンダ増減
圧量ΔP* FL〜ΔP* R が達成されるように、アクチュ
エータユニット6FL〜6Rに対する制御信号EV,A
V及びMRを出力する制御手段としてのマイクロコンピ
ュータ20とを備えており、当該マイクロコンピュータ
20から出力される指令信号としての制御信号EV FL
EVR ,AVFL〜AVR 及びMRFL〜MRR が駆動回路
22aFL〜22aR,22bFL〜22bR 及び22cFL
〜22cR を介して前記各アクチュエータユニット6F
L〜6Rに供給される。
【0019】そして、前記マイクロコンピュータ20
は、例えばA/D変換機能等を有する入力インタフェー
ス回路20aと、マイクロプロセサ等の演算処理装置2
0bと、ROM,RAM等の記憶装置20cと、例えば
D/A変換機能を有する出力インタフェース回路20d
とを備えている。このマイクロコンピュータ20では、
例えば本出願人が先に提案した特開平8−150920
号公報に記載される演算処理を行うことで、車体速度勾
配VXk及び車体速度VX を算出し、この車体速度VX
もとに目標車輪速Vw* を算出すると共に、車輪速Vw
FL〜VwR を微分して車輪加減速度V'wFL〜V'wR を算
出し、車輪速VwFL〜VwR 、車輪加速度V'wFL〜V'w
R び目標車輪速Vw* に基づいて基準目標ホイールシリ
ンダ増減圧量ΔP* 0-FL〜P* 0-R を算出し、一方、前
記車体速度VX 等を用いてマスタシリンダ圧PMCF ,P
MCR を算出すると共に、当該マスタシリンダ圧PMCF,
MCR及びアクチュエータユニット6FL〜6Rに対する
制御信号AV,EVをもとにホイールシリンダ圧PFL
R を算出し、これらホイールシリンダ圧PFL〜PR
前記基準目標ホイールシリンダ増減圧量ΔP* 0-FL〜P
* 0-R に基づいて最終的な目標ホイールシリンダ増減圧
量ΔP* FL〜P* R を算出設定し、この目標ホイールシ
リンダ増減圧量ΔP* FL〜P* R が達成されるようにア
クチュエータユニット6FL〜6Rに対する制御信号A
FL〜AVR ,EVFL〜EVR ,MRFL〜MRR を出力
する。
【0020】なお、本実施形態におけるアンチスキッド
制御に係るホイールシリンダ圧制御のための演算処理
は、基本的に前記特開平8−150920号公報に記載
されるものと同様に、所定サンプリング時間ΔT毎にタ
イマ割込で実行される。ちなみに、この演算処理では、
例えば前記基準目標ホイールシリンダ増減圧量ΔP* 0-
FL〜P* 0-R を算出設定するにあたり、車輪速Vwi
目標車輪速Vw* との差分値を比例成分とし、車輪加減
速度V'wi と目標車輪加減速度V'w* との差分値を微分
成分とし、それらに適宜の制御ゲイン(重み)をかけ
る,所謂PD制御法を用いている。また、従来のアンチ
スキッド制御装置と同様に、各ホイールシリンダ圧に対
して、保持圧と増圧とを短い周期で繰返す,所謂緩増圧
モードにおいて、増圧の回数が所定回数以上になると、
アンチスキッド制御を中止して通常の増圧状態に復帰す
るようにもしている。また、例えば前記電磁流入弁8や
電磁流出弁9等のソレノイドバルブやポンプ10のモー
タは、予め設定された駆動時間TP だけ連続駆動される
ようにしてある。
【0021】それでは次に、本実施形態のアンチスキッ
ド制御装置によるアンチスキッド制御以外の構成を、前
記マイクロコンピュータ20で実行される図3aのフロ
ーチャートに示す演算処理に従って説明する。この演算
処理は、前記アンチスキッド制御の演算処理と同等の所
定サンプリング時間(例えば10msec)ΔT毎にタイマ
割込処理として実行される。なお、これ以後の演算処理
では、何れも特に通信のためのステップを設けていない
が、演算処理装置20bで必要なプログラムやマップ、
或いは必要なデータは随時記憶装置20cから読込まれ
るし、逆に演算処理装置20bで算出されたデータは随
時記憶装置20cに更新記憶されるものとする。
【0022】この演算処理では、まずステップS1で、
前記アンチスキッド制御のための演算処理でアンチスキ
ッド(以下、単にABSとも記す)作動中(制御中)で
あるか否かを判定し、ABS作動中(制御中)である場
合にはステップS2に移行し、そうでない場合にはステ
ップS3に移行する。なお、ABS作動中(制御中)で
あるか否かは、前記公報に記載されるASフラグが
“1”のセット状態であるか否かなどを用いることもで
きる。
【0023】前記ステップS2では、アンチスキッド制
御フラグFABS を“1”にセットしてからステップS4
に移行する。一方、前記ステップS3では、アンチスキ
ッド制御フラグFABS が“1”のセット状態であるか否
かを判定し、当該アンチスキッド制御フラグFABS がセ
ット状態である場合にはステップS5に移行し、そうで
ない場合にはステップS6に移行する。
【0024】前記ステップS5では、アンチスキッド作
動回数カウンタCNTABS をインクリメントしてからス
テップS7に移行し、前記作動回数カウンタCNTABS
をEEPROM等で構成される不揮発性メモリに書き込んでか
ら、前記ステップS6に移行する。
【0025】そして、前記ステップS6では、アンチス
キッド制御フラグFABS を“0”にリセットしてから前
記ステップS4に移行する。前記ステップS4では、前
記アンチスキッド作動回数カウンタCNTABS が予め設
定された所定値CNTABS0以上であるか否かを判定し、
当該作動回数カウンタCNTABS が所定値CNTABS0
上である場合にはステップS8に移行し、そうでない場
合にはステップS9に移行する。
【0026】前記ステップS8では、後述するマイナプ
ログラムに従ってアンチスキッド制御の閾値を変更して
からメインプログラムに復帰する。一方、前記ステップ
S9では、後述するマイナプログラムに従ってアンチス
キッド制御の閾値を復帰してからメインプログラムに復
帰する。
【0027】次に、本実施形態において前記図3aの演
算処理のステップS8で実行される制御閾値変更のため
の演算処理について図3bを用いて説明する。この演算
処理では、まずステップS801で、前記記憶装置20
cに更新記憶されている前回の目標車輪速Vw* に所定
値aを和した値を今回の目標車輪速Vw* に設定すると
共に、同じく更新記憶されている前回の目標車輪加減速
度V'w * に所定値bを和した値を今回の目標車輪加減速
度V'w* に設定してからメインプログラムに復帰する。
【0028】なお、本実施形態において前記図3aの演
算処理のステップS9で実行される制御閾値復帰のため
の演算処理については、前記図3bの演算処理で目標車
輪速Vw* 及び目標車輪加減速度V'w* の夫々を予め設
定された所定値に初期化するだけであるから、その詳細
な説明を省略する。
【0029】次に、前記図3a及び図3bの演算処理に
おいてアンチスキッド制御の度にインクリメントされ且
つ不揮発性メモリに書き込まれているアンチスキッド作
動回数カウンタCNTABS が前記所定値CNTABS0未満
であり、その結果、図3aの演算処理でステップS4か
らステップS9に移行して、目標車輪速Vw* 並びに目
標車輪加減速度V'w* が、常時、予め設定された所定値
に初期化されている状態でのアンチスキッド制御の作用
の概要について簡潔に説明する。
【0030】本実施形態のアンチスキッド制御では、前
記各車輪速Vwi (i=FL,FRorR)並びにフィルタリン
グ車輪速Vfi の各サンプリング時刻毎の減速の状態,
具体的には代表とする最大車輪速VwMAX が実際の車体
速度から大きく減速しようとする時刻間の平均減速度か
ら車体の速度勾配VXKを推定し、そのときの最大車輪速
VwMAX を初期値として車体速度VX を推定する。ま
た、アンチスキッド非制御中の前記車体速度VX の各サ
ンプリング時刻毎の減速の状態からマスタシリンダ圧P
MCF ,PMCR を推定し、アンチスキッド制御中は、その
開始時のマスタシリンダ圧を初期値として所定の勾配で
変化するマスタシリンダ圧PMCF ,PMCRを推定する。
また、このマスタシリンダ圧PMCF ,PMCR に基づい
て、アンチスキッド制御中の各モード及びアンチスキッ
ド非制御中の夫々の期間に、夫々所定の勾配で変化する
各ホイールシリンダ圧Pi を推定する。また、各サンプ
リング時刻毎の車体速度VX に所定のスリップ率を乗じ
て目標車輪速Vw* を算出設定すると共に、当該目標車
輪速Vw* と車輪速Vwi との関係に応じて目標車輪加
減速度V'w* を設定する。
【0031】そして、車輪速Vwi から目標車輪速Vw
* を減じた値に比例ゲインK1 を乗じた値と、車輪加減
速度V'wi から目標車輪加減速度V'w* を減じた値に微
分ゲインK2 を乗じた値とを和して目標ホイールシリン
ダ増減圧量ΔP* i を算出設定し、各車輪速Vwi の増
速又は減速の方向性と目標ホイールシリンダ増減圧量Δ
* i の減圧又は増圧の方向性とが一致するときに、現
在のホイールシリンダ圧Pi に目標ホイールシリンダ増
減圧量ΔP* i を和した値を目標ホイールシリンダ圧P
* i とし、それが達成されるように、当該目標ホイール
シリンダ圧P* i とホイールシリンダ圧Pi との誤差P
err に応じた所定駆動時間TP だけ、増減圧制御信号を
出力する。
【0032】次に、前記図3a及び図3bの演算処理の
作用について説明する。まず、前記図3aの演算処理で
は、走行開始後に最初にアンチスキッド制御が開始され
るまでの間、アンチスキッド制御フラグFABS は“0”
にリセット(初期化)されたままであるため、ステップ
S1からステップS3を経てステップS6でアンチスキ
ッド制御フラグFABS をリセットし直し、ここで前記ア
ンチスキッド作動回数カウンタCNTABS が前記所定値
CNTABS0未満の場合には、ステップS4からステップ
S9に移行して目標車輪速Vw* 及び目標車輪加減速度
V'w* を初期化,即ち前述のようにして算出された値を
そのまま用いてアンチスキッド制御に備える。
【0033】一方、走行開始後の最初のアンチスキッド
制御中はステップS1からステップS2に移行してアン
チスキッド制御フラグFABS がセットされるが、未だア
ンチスキッド作動回数カウンタCNTABS はインクリメ
ントされず、その結果、前記所定値CNTABS0未満の状
態のままであるので、前述と同様に、ステップS4から
ステップS9に移行して目標車輪速Vw* 及び目標車輪
加減速度V'w* を初期化してアンチスキッド制御を行
う。
【0034】ところが、この走行開始後の最初のアンチ
スキッド制御が終了すると、ステップS1からステップ
S3に移行し、このときアンチスキッド制御フラグF
ABS がセットされたままであるのでステップS5に移行
し、ここでアンチスキッド作動回数カウンタCNTABS
をインクリメントし、次いでステップS7に移行して、
その作動回数カウンタCNTABS を不揮発性メモリEEPR
OMに書き込み、次のステップS6でアンチスキッド制御
フラグFABS をリセットするから、次のサンプリング時
刻からは、再びアンチスキッド制御が開始されるまで、
前記ステップS3からステップS6にジャンピングする
フローが繰返されることになる。即ち、本実施形態で
は、アンチスキッド制御が終了する度に、前記アンチス
キッド作動回数カウンタCNTABS がインクリメントさ
れることになる。
【0035】そして、このアンチスキッド作動回数カウ
ンタCNTABS が、或るアンチスキッド制御の終了時に
前記所定値CNTABS0以上になるとステップS4からス
テップS8に移行して、制御閾値変更のために図3bの
演算処理が実行され、その結果、目標車輪速Vw* は前
記算出値より所定値aだけ大きな値に、目標車輪加減速
度V'w* は前記算出値より所定値bだけ大きな値に設定
され直すことになる。このように目標車輪速Vw* や目
標車輪加減速度V'w* が大きな値になると、例えば車輪
速Vwi や車輪加減速度V'wi がそれらよりも大きな値
であって、制動時の状態としては更にホイールシリンダ
圧Pi を増圧して制動力を高めたい場合であっても、前
述のようにして算出される車輪速Vwi と目標車輪速V
* との差分値は絶対値の小さな正値となり且つ車輪加
減速度V'wi と目標車輪加減速度V'w* との差分値も絶
対値の小さな正値となるため、前記目標ホイールシリン
ダ増減圧量ΔP* i は、正値であって,増圧を要求する
値であっても、その絶対値は小さい。従って、設定され
る目標ホイールシリンダ圧P* i も、現在のホイールシ
リンダ圧Pi に比してさほど大きな値にならないから、
前記流入弁8を作動するソレノイドバルブの作動回数,
即ち増圧側の制御頻度が減少する。
【0036】また、このようにホイールシリンダ圧Pi
の増圧量が小さいと、車輪加減速度V'wi は絶対値の小
さな負値にしかならないし、車輪速Vwi は目標車輪速
Vw * を下回りにくく、下回ったとしても大きく下回る
ことはない。従って、車輪速Vwi や車輪加減速度V'w
i が、目標車輪速Vw* や目標車輪加減速度V'w* より
小さな値であって、制動時の状態としてはホイールシリ
ンダ圧Pi を減圧して制動力を減少したい場合にも、車
輪速Vwi と目標車輪速Vw* との差分値は絶対値の小
さな負値となり且つ車輪加減速度V'wi と目標車輪加減
速度V'w* との差分値も絶対値の小さな負値となるた
め、前記目標ホイールシリンダ増減圧量ΔP* i は、負
値であって,減圧を要求する値であっても、その絶対値
は小さい。従って、設定される目標ホイールシリンダ圧
* i も、現在のホイールシリンダ圧Pi に比してさほ
ど小さな値にならないから、前記流出弁9を作動するソ
レノイドバルブの作動回数,即ち減圧側の制御頻度が減
少する。また、減圧側の制御頻度が減少すれば、必然的
にホイールシリンダ圧Pi を減圧するためのポンプ10
のモータの作動回数も減少する。
【0037】このように本実施形態では、アンチスキッ
ド制御による作動流体の制御回数を、一連の制御終了毎
にカウントアップして検出し、その制御回数が所定値よ
り大きくなるなどして増大すると、アンチスキッド制御
の開始タイミングを遅くすることにより、アンチスキッ
ド制御の制御回数を減少してソレノイドバルブやポンプ
モータ等のアクチュエータの作動頻度を減少することが
でき、その分だけ作動流体系の経時的な変化、特に磨耗
等による劣化要因を減少することができることから、ひ
いては故障に至るまでの寿命を延命することができる。
【0038】以上より、本実施形態は本発明のうち請求
項1又は2に係る発明を実施化したものであり、図2に
示す流入弁8及び流出弁9並びにポンプ10が本発明の
アクチュエータを構成し、以下同様に、図3a,図3b
に示す演算処理を含む図1のコントローラが制御手段を
構成し、図3の演算処理のステップS4を除くステップ
S1乃至ステップS7が検出手段を構成し、図3の演算
処理のステップS4及びステップS8及びステップS9
が変更手段を構成している。
【0039】次に、本発明の作動流体制御装置をアンチ
スキッド制御装置に展開した第2実施形態について説明
する。この実施形態におけるアンチスキッド制御装置の
車両構造上の構成は、前記図1及び図2を用いた第1実
施形態と同様である。また、アンチスキッド制御に係る
ホイールシリンダ圧制御のための演算処理も、前記第1
実施形態と同様である。また、本実施形態のアンチスキ
ッド制御装置によるアンチスキッド制御以外の構成につ
いても、前記図3aのフローチャートを用いた第1実施
形態と同様である。
【0040】本実施形態では、この図3aの演算処理の
ステップS8で実行されるマイナプログラムが、前記図
3bのものに代えて図3cのフローチャートに示す演算
処理になっている。そして、この演算処理では、まずス
テップS811で、現在、各ホイールシリンダ圧Pi
対して、増圧制御中であるか否かを、例えば前記目標ホ
イールシリンダ増減圧量ΔP* i が正値であるか否かな
どから判定し、現在増圧制御中である場合にはステップ
S812に移行し、そうでない場合にはステップS81
3に移行する。
【0041】前記ステップS812では、増圧作動回数
カウンタCNTZ をインクリメントしてからステップS
814に移行する。また、ステップS813では、増圧
作動回数カウンタCNTZ をクリアしてあら前記ステッ
プS814に移行する。
【0042】そして、前記ステップS814では、予め
設定された増圧作動時間カウンタの所定値CNTZ0
ら、同じく予め設定された所定値d(>0)を減じた値
を、新たな増圧作動時間カウンタの所定値CNTZ0に設
定する。
【0043】次にステップS815に移行して、前記増
圧作動時間カウンタCNTZ が前記所定値CNTZ0以上
であるか否かを判定し、当該増圧作動時間カウンタCN
Zが所定値CNTZ0以上である場合にはステップS8
16に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに
復帰する。
【0044】前記ステップS816では、例えば前記ア
ンチスキッド制御に用いられるASフラグを強制的にリ
セットするなどの、個別の演算処理によってアンチスキ
ッド制御を終了してからメインプログラムに復帰する。
【0045】なお、本実施形態において前記図3aの演
算処理のステップS9で実行される制御閾値復帰のため
の演算処理については、前記図3cの演算処理のステッ
プS814の代わりに、増圧作動時間カウンタの所定値
CNTZ0を予め設定された所定値CNTZ に復帰する処
理を行うだけであるから、その詳細な説明を省略する。
【0046】次に、前記図3cを含む図3aの演算処理
の作用について説明する。前述と同様に、図3aの演算
処理では、アンチスキッド制御の終了毎にアンチスキッ
ド作動回数カウンタCNTABS をインクリメントする
が、この作動回数カウンタCNTABS が所定値CNT
ABS0未満である場合には、前記ステップS4からステッ
プS9に移行するので、本実施形態の制御閾値となる増
圧作動時間カウンタの所定値CNTZ0は初期化される。
この状態で、前述のようなアンチスキッド制御が実行さ
れた場合には、前記目標ホイールシリンダ増減圧量ΔP
* i が正値となり、それを是正するためにホイールシリ
ンダ圧Pi を増圧している間中、前記増圧作動時間カウ
ンタCNTZ がインクリメントされ、それが前記初期化
されて予め設定された所定値CNTZ0以上となる毎にア
ンチスキッド制御は終了される。
【0047】一方、このアンチスキッド作動回数カウン
タCNTABS が、或るアンチスキッド制御の終了時に前
記所定値CNTABS0以上になるとステップS4からステ
ップS8に移行して、制御閾値変更のために前記図3c
の演算処理が実行され、その結果、増圧作動時間カウン
タの所定値CNTZ0は、前記予め設定された所定値CN
Z0より所定値dだけ小さな値に設定され直すことにな
る。このように増圧作動時間カウンタの所定値CNTZ0
が小さな値になると、前記アンチスキッド制御における
増圧中にインクリメントされる増圧作動時間カウンタC
NTZ は、その分だけ、早く所定値CNTZ0以上になっ
て、アンチスキッド制御が終了されることになる。この
ことは、増圧に伴って前記流入弁8を作動するソレノイ
ドバルブの作動回数,即ち増圧側の制御頻度が減少する
ばかりでなく、アンチスキッド制御そのものを終了する
ことにより、前記流出弁9を作動するソレノイドバルブ
の作動回数,即ち減圧側の制御頻度が減少する。また、
減圧側の制御頻度が減少すれば、必然的にホイールシリ
ンダ圧Pi を減圧するためのポンプ10のモータの作動
回数も減少する。
【0048】このように本実施形態では、アンチスキッ
ド制御による作動流体の制御回数を、一連の制御終了毎
にカウントアップして検出し、その制御回数が所定値よ
り大きくなるなどして増大すると、アンチスキッド制御
の終了タイミングを早くすることにより、アンチスキッ
ド制御の制御回数を減少してソレノイドバルブやポンプ
モータ等のアクチュエータの作動頻度を減少することが
でき、その分だけ作動流体系の経時的な変化、特に磨耗
等による劣化要因を減少することができることから、ひ
いては故障に至るまでの寿命を延命することができる。
【0049】以上より、本実施形態は本発明のうち請求
項1又は2に係る発明を実施化したものであり、図2に
示す流入弁8及び流出弁9並びにポンプ10が本発明の
アクチュエータを構成し、以下同様に、図3a,図3c
に示す演算処理を含む図1のコントローラが制御手段を
構成し、図3の演算処理のステップS4を除くステップ
S1乃至ステップS7が検出手段を構成し、図3の演算
処理のステップS4及びステップS8及びステップS9
が変更手段を構成している。
【0050】次に、本発明の作動流体制御装置をアンチ
スキッド制御装置に展開した第3実施形態について説明
する。この実施形態におけるアンチスキッド制御装置の
車両構造上の構成は、前記図1及び図2を用いた第1実
施形態と同様である。また、アンチスキッド制御に係る
ホイールシリンダ圧制御のための演算処理も、前記第1
実施形態と同様である。
【0051】次に、本実施形態のアンチスキッド制御装
置によるアンチスキッド制御以外の構成を、前記マイク
ロコンピュータ20で実行される図4のフローチャート
に示す演算処理に従って説明する。この演算処理は、前
記アンチスキッド制御の演算処理と同等の所定サンプリ
ング時間(例えば10msec)ΔT毎にタイマ割込処理と
して実行される。なお、本実施形態でも、演算処理装置
20bで必要なプログラムやマップ、或いは必要なデー
タは随時記憶装置20cから読込まれるし、逆に演算処
理装置20bで算出されたデータは随時記憶装置20c
に更新記憶されるものとする。
【0052】この演算処理では、まずステップS11
で、前記アクチュエータであるポンプモータやソレノイ
ド等の,所謂ディバイス類が作動中(制御中)であるか
否かを判定し、当該ディバイス類が作動中(制御中)で
ある場合にはステップS12に移行し、そうでない場合
にはステップS13に移行する。
【0053】前記ステップS12では、ディバイス作動
時間カウンタCNTDIV をインクリメントしてから前記
ステップS13に移行する。前記ステップS13では、
例えば前記第1実施形態と同様にして、前記アンチスキ
ッド制御のための演算処理でABS作動中(制御中)で
あるか否かを判定し、ABS作動中(制御中)である場
合にはステップS14に移行し、そうでない場合にはス
テップS15に移行する。
【0054】前記ステップS14では、アンチスキッド
制御フラグFABS を“1”にセットしてからステップS
16に移行する。一方、前記ステップS15では、アン
チスキッド制御フラグFABS が“1”のセット状態であ
るか否かを判定し、当該アンチスキッド制御フラグF
ABS がセット状態である場合にはステップS17に移行
し、そうでない場合にはステップS18に移行する。
【0055】前記ステップS17では、前記ディバイス
作動時間カウンタCNTDIV をEEPROM等で構成される不
揮発性メモリに書き込んでから、前記ステップS18に
移行する。
【0056】そして、前記ステップS18では、アンチ
スキッド制御フラグFABS を“0”にリセットしてから
前記ステップS16に移行する。前記ステップS16で
は、前記ディバイス作動時間カウンタCNTDIV に、所
定の比例定数Kを乗じて補正変数cを算出する。なお、
この比例定数Kは、前記ディバイス作動時間カウンタC
NTDIV で検出されるディバイス類の作動時間に応じ
た、アンチスキッド制御作動流体系の経時的な変化を、
駆動時間TP の変更で補償する成分が盛り込まれてい
る。
【0057】そして、ステップS19では、前記モータ
やソレノイド等のディバイスの駆動時間TP から前記補
正変数cを減じた値を新たなディバイス駆動時間TP
設定してからメインプログラムに復帰する。
【0058】次に、本実施形態における図4の演算処理
の作用について説明する。この演算処理では、前述した
ようなアクチュエータを構成するモータやソレノイド等
のディバイスの作動中(制御中)は各サンプリング時間
ΔT毎に前記ディバイス作動時間カウンタCNTDIV
インクリメントする。従って、この図4の演算処理がタ
イマ割込で実行され続ける限り、このディバイス作動時
間カウンタCNTDIVは各ディバイスの実際の作動時間
と等価である。
【0059】一方、前記第1実施形態と同様に、前記ス
テップS16を除き、これに続くステップS13からス
テップS18では、アンチスキッド制御の終了時にのみ
ステップS15からステップS17に移行して、前記イ
ンクリメントされるディバイス作動時間カウンタCNT
DIV をEEPROMからなる不揮発性メモリに書き込む。
【0060】そして、続くステップS16及びステップ
S19では、前記ディバイス作動時間カウンタCNT
DIV からなる補正変数cを前回の駆動時間TP に加え
て、各ディバイス類の新たな駆動時間TP を設定する。
従って、前記比例定数Kが、前記各ディバイス類の作動
時間に応じた作動流体系の経時的な変化を補償する成分
を有するものであれば、例えば本実施形態のように各デ
ィバイス類の駆動時間を変更することで、作動流体制御
装置としての制御特性を補償することができる。例え
ば、ソレノイドバルブの場合には、作動時間の増大に伴
って応答性が初期設定より高くなったり低くなったりす
る。この特性変化に合わせて駆動時間を短くしたり長く
したりして、目標とする初期設定の応答性を保持できる
ようにすればよい。
【0061】以上より、本実施形態は本発明のうち請求
項1又は3に係る発明を実施化したものであり、図2に
示す流入弁8及び流出弁9並びにポンプ10が本発明の
アクチュエータを構成し、以下同様に、図4に示す演算
処理を含む図1のコントローラが制御手段を構成し、図
4の演算処理のステップS16を除くステップS11乃
至ステップS18が検出手段を構成し、図4の演算処理
のステップS16及びステップS19が変更手段を構成
している。
【0062】なお、前記第1及び第2実施形態では、前
記図3aの演算処理のステップS4を除くステップS1
乃至ステップS7で、アンチスキッド制御そのものの回
数をカウントしたが、例えば前記アクチュエータである
ポンプモータやソレノイドバルブ等の,所謂ディバイス
類の制御回数をカウントするようにしてもよく、その場
合にはステップS1の判定をモータやソレノイド等のデ
ィバイス類の作動中であるか否かという判定に変更すれ
ばよい。
【0063】また、前記第3実施形態では、前記図4の
演算処理のステップS11及びステップS12で各ディ
バイス類の作動時間をカウントしたが、例えばアンチス
キッド制御そのものの制御時間をカウントできるように
してもよく、その場合にはステップS11の判定をアン
チスキッド制御の作動中であるか否かという判定に変更
すればよい。
【0064】また、前記第1及び第2実施形態では、ア
ンチスキッド制御の作動回数や各ディバイス類の作動回
数の増大に応じて、制御の頻度を減少させるようにした
が、これに代えてアンチスキッド制御や各ディバイス類
の作動時間の増大に応じて、制御の頻度を減少させるよ
うにしても、前述と同様に故障に至る寿命を延命するこ
とができる。
【0065】また、前記第3実施形態では、アンチスキ
ッド制御の作動時間や各ディバイス類の作動時間に応じ
て、制御の変化を補償させるようにしたが、これに代え
てアンチスキッド制御や各ディバイス類の作動回数に応
じて、制御の変化を補償させるようにしても、前述と同
様の制御変化補償効果を得ることができる。その場合に
は、例えば前記図3aの演算処理のステップS8で、制
御の経時的な変化を補償すべくモータやソレノイド等の
ディバイス類の作動特性を変更すればよく、合わせてス
テップS9では、それらの作動特性が復帰されるように
すればよい。
【0066】また、前記第1及び第2実施形態では、ア
ンチスキッド制御の終了毎にカウンタの更新を行うと共
にメモリに書き込み、第3実施形態では、サンプリング
タイミング毎にカウンタの更新を行うが、メモリへの書
き込みはアンチスキッド制御の終了毎といったように、
カウンタの更新とメモリへの書き込みとを設定したが、
これらは前記に限定されるものではなく、例えば所定時
間毎にメモリへの書き込みを行うようにしてもよい。ま
た、カウンタの記憶はメモリへの書き込みに限定される
ものではなく、例えばRAMのバッテリバックアップで
記憶するようにしてもよい。
【0067】また、前記第1実施形態では、作動回数や
作動時間の増大に対して制御頻度を減少させるために制
御の開始タイミングを遅らせたが、これは例えば応答性
を意図的に低下させるといったような制御を鈍重化させ
ることと等価であるから、そのような制御態様も可能で
ある。また、これに対して、前記第2実施形態では、作
動回数や作動時間の増大に対して制御頻度を減少させる
ために制御の終了タイミングを早くしたが、これは例え
ば応答性を意図的に高めるといったような制御を鋭敏化
させることと等価であるから、そのような制御態様も可
能である。
【0068】また、前記第3実施形態において、例えば
モータの経時的な劣化特性として当該モータの作動音が
大きくなるような場合には、それを是正するように当該
モータの回転数を変更するようにしてもよい。
【0069】また、前記各実施形態において、作動回数
や作動時間に応じて制御特性を変更する場合には、例え
ば図3aの演算処理のステップS8で制御ゲインを変更
するようにしてもよいし、或いは作動流体制御装置に係
る負荷を低減するようにしてもよい。
【0070】また、前記実施形態においては後輪側の車
輪速を共通の車輪速センサで検出する3チャンネルアン
チスキッド制御装置の場合についてのみ詳述したが、こ
れに限らず後輪側の左右輪についても個別に車輪速セン
サを設け、これに応じて左右のホイルシリンダに対して
個別のアクチュエータを設ける,所謂4チャンネルのア
ンチスキッド制御装置にも展開可能である。
【0071】また、前記各実施形態はコントローラとし
てマイクロコンピュータを適用した場合について説明し
たが、これに代えてカウンタ,比較器等の電子回路を組
み合わせて構成することもできる。
【0072】また、本発明の作動流体制御装置は、前記
アンチスキッド制御装置に限らず、例えば本出願人が先
に提案した特開平7−259594号公報に記載される
制動力制御を伴う駆動力制御装置や、同じく特開平5−
24528号公報に記載される制動力制御を伴うヨーイ
ング運動制御装置(車両動特性制御装置)などを始めと
し、その他にも流体圧シリンダを用いた能動型サスペン
ションや前後輪間或いは左右輪間の締結要素を作動流体
で制御する駆動力配分制御装置などにも同様に展開可能
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作動流体制御装置をアンチスキッド制
御装置に展開した一例を示す車両概略構成図である。
【図2】図1のアクチュエータユニットの一例を示す概
略構成図である。
【図3】図1のコントロールユニットで実行されるアン
チスキッド制御以外の演算処理の第1及び第2実施形態
を示すフローチャートである。
【図4】図1のコントロールユニットで実行されるアン
チスキッド制御以外の演算処理の第3実施形態を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1FL〜1RRは車輪 2FL〜2RRはホイールシリンダ 3FL〜3Rは車輪速センサ 4はブレーキペダル 5はマスタシリンダ 6FL〜6Rはアクチュエータユニット 8は電磁流入弁(アクチュエータ) 9は電磁流出弁(アクチュエータ) 10はポンプ(アクチュエータ) 20はマイクロコンピュータ 22aFL〜22cRは駆動回路 EGはエンジン Tは変速機 DGはディファレンシャルギヤ CRはコントローラ(制御手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御手段からの制御信号でアクチュエー
    タを作動させることにより作動流体の圧力や量を制御す
    る作動流体制御装置にあって、前記制御手段は、作動流
    体の制御回数又は制御時間を検出する検出手段と、この
    検出手段からの検出値に応じて制御特性を変更する変更
    手段とを備えたことを特徴とする作動流体制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変更手段は、前記検出手段からの検
    出値の増大に伴って、作動流体の制御頻度を減少させる
    ように制御特性を変更することを特徴とする請求項1に
    記載の作動流体制御装置。
  3. 【請求項3】 前記変更手段は、前記検出手段からの検
    出値に応じて、作動流体の制御特性の変化を補償するよ
    うに当該制御特性を変更することを特徴とする請求項1
    又は2に記載の作動流体制御装置。
JP9139953A 1997-05-29 1997-05-29 作動流体制御装置 Pending JPH10329691A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007515344A (ja) * 2003-12-23 2007-06-14 ルーカス・オートモーティブ・ゲーエムベーハー パーキングブレーキとその制御方法
KR101240134B1 (ko) * 2004-04-29 2013-03-07 콘티넨탈 테베스 아게 운트 코. 오하게 전자식 차량 브레이크 시스템의 블리딩 방법

Cited By (3)

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JP2007515344A (ja) * 2003-12-23 2007-06-14 ルーカス・オートモーティブ・ゲーエムベーハー パーキングブレーキとその制御方法
JP2012131500A (ja) * 2003-12-23 2012-07-12 Lucas Automotive Gmbh パーキングブレーキとその制御方法
KR101240134B1 (ko) * 2004-04-29 2013-03-07 콘티넨탈 테베스 아게 운트 코. 오하게 전자식 차량 브레이크 시스템의 블리딩 방법

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