JPH10329377A - インク紙カートリッジ - Google Patents

インク紙カートリッジ

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JPH10329377A
JPH10329377A JP36939797A JP36939797A JPH10329377A JP H10329377 A JPH10329377 A JP H10329377A JP 36939797 A JP36939797 A JP 36939797A JP 36939797 A JP36939797 A JP 36939797A JP H10329377 A JPH10329377 A JP H10329377A
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JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
ink paper
ink
cartridge
paper
Prior art date
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Application number
JP36939797A
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English (en)
Inventor
Satoshi Yonemitsu
敏 米光
Masaki Takahashi
正樹 高橋
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク紙カートリッジの小型化を図り、且
つ、インク紙の巻取性能などを改善する。 【解決手段】 カートリッジ2内に回転可能に支持した
供給側ボビン4と巻取側ボビン5とにインク紙3を巻回
させて収納したインク紙カートリッジ1において、巻取
側ボビン5の径Dtを供給側ボビン4の径Dsより小径
に設定する。また、供給側ボビン4に巻回した未使用の
インク紙3側の外壁部2cをインク紙3の巻取側への移
送路を除いて略密閉する一方、巻取側ボビン5に巻回し
た使用済みのインク紙3側の外壁部を削除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カートリッジ内に
回転可能に支持した供給側ボビンと巻取側ボビンとにイ
ンク紙を巻回させて収納したインク紙カートリッジに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、熱転写型プリンタに適用され
るインク紙カートリッジは、カートリッジ内に回転可能
に支持した供給側ボビンと巻取側ボビンとにインク紙を
巻回させて収納している。そして、この種のインク紙カ
ートリッジは、熱転写型プリンタに交換可能に装着され
ている。
【0003】図14は従来のインク紙カートリッジを説
明するための斜視図である。図14に示した如く、従来
のインク紙カートリッジ100は、外装部品となるカー
トリッジ101内に、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C)などの複数のインクを順次繰り返
して塗布したインク紙102が供給側ボビン103と巻
取側ボビン104とに巻回して収納されている。
【0004】ここで、上記カートリッジ101は、樹脂
材を用いて上ハーフ101Aと下ハーフ101Bとに分
離して成形され、この後、両ボビン103,104をい
ずれか一方のハーフ(101A),(101B)に支持
した段階で、上ハーフ101Aと下ハーフ101Bとを
蓋合わせして、カートリッジ101を図示の如く一体的
に組み立てている。
【0005】そして、カートリッジ101の組み立てが
完了した段階で、供給側ボビン103と巻取側ボビン1
04とが図示前後の側壁部101a,101bの軸孔に
回転可能に支持されている。この際、供給側ボビン10
3と巻取側ボビン104とは、同一のものを用いて部品
の共用化を図っており、供給側ボビン103には未使用
のインク紙102が巻回し、一方、巻取側ボビン104
には使用済みのインク紙102が巻回している。
【0006】また、カートリッジ101は、供給側ボビ
ン103側の外壁部101cと巻取側ボビン104側の
外壁部101dとの間に、図示しない熱転写型プリンタ
内で略水平姿勢に保持されたサーマルヘッド105(二
点鎖線図示)が臨むヘッド開口部101eが大きく開口
されている。この際、サーマルヘッド105は、板状の
セラミック基板の下面に凸状グレーズ層105aをイン
ク紙102の巾方向に沿って設けて、この凸状グレーズ
層105aに沿って複数の発熱体を配設している。これ
により、供給側ボビン103と巻取側ボビン104との
軸間距離が、サーマルヘッド105に合わせて大きく離
して設定されている。
【0007】そして、供給側ボビン103及び巻取側ボ
ビン104に巻回したインク紙102は、カートリッジ
101の外壁部101c,101dにより密閉されて保
護されているものの、インク紙102はヘッド開口部1
01eで露出している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のインク紙カートリッジ100において、供給側ボビ
ン103及び巻取側ボビン104は同一部品を用いてい
るため、両ボビン103,104の径は同径であるの
で、使用済みのインク紙102を巻回した巻取側ボビン
104の最大巻径は未使用のインク紙102を巻回した
供給側ボビン103の最大巻径よりも大きくなってしま
う。この理由は、使用済みのインク紙102はサーマル
ヘッド105によって熱変形すると共に、巻取時に空気
層が介在するなどで巻取側ボビン104の最大巻径が大
きくなってしまう。このため、巻取側ボビン104側の
インク紙102を巻き取る巻取モータ(図示せず)のパ
ワーアップが必要となるなどの問題が生じている。
【0009】また、未使用のインク紙102は保護する
必要があるものの、一方、使用済みのインク紙102を
保護する必要もないのに、カートリッジ101の巻取側
に形成した外壁部101dで巻取側ボビン104に巻回
した使用済みのインク紙102を密閉して保護している
ため、これによりインク紙カートリッジ100が大型化
している。
【0010】更に、図示しない熱転写型プリンタ内で略
水平姿勢に保持されたサーマルヘッド105に合わせて
供給側ボビン103と巻取側ボビン104との軸間距離
が離れているため、これに伴ってインク紙カートリッジ
100が大型化している。
【0011】そこで、小型化できるインク紙カートリッ
ジが望まれていると共に、インク紙の巻取性能などを改
善できるインク紙カートリッジ100が望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、カートリッジ内
に回転可能に支持した供給側ボビンと巻取側ボビンとに
インク紙を巻回させて収納したインク紙カートリッジに
おいて、前記巻取側ボビンの径を前記供給側ボビンの径
より小径に設定したことを特徴とするインク紙カートリ
ッジである。
【0013】また、上記第1の発明のインク紙カートリ
ッジにおいて、前記巻取側ボビンに巻回した使用済みの
前記インク紙の最大巻径が、前記供給側ボビンに巻回し
た未使用の前記インク紙の最大巻径と略等しくなるよう
に該巻取側ボビンの径を設定したことを特徴とするもの
である。
【0014】また、第2の発明は、カートリッジ内に回
転可能に支持した供給側ボビンと巻取側ボビンとにイン
ク紙を巻回させて収納したインク紙カートリッジにおい
て、前記供給側ボビンに巻回した未使用の前記インク紙
側の外壁部を該インク紙の巻取側への移送路を除いて略
密閉する一方、前記巻取側ボビンに巻回した使用済みの
前記インク紙側の外壁部を削除したことを特徴とするイ
ンク紙カートリッジである。
【0015】また、第3の発明は、カートリッジ内に回
転可能に支持した供給側ボビンと巻取側ボビンとにイン
ク紙を巻回させて収納したインク紙カートリッジにおい
て、前記供給側ボビンと前記巻取側ボビンとの軸間距離
を狭めて両ボビン間にサーマルヘッドを進入させる凹部
を形成し、且つ、この凹部内に該サーマルヘッドを臨ま
せるヘッド開口部を形成すると共に、前記インク紙を前
記供給側ボビン側から前記巻取側ボビン側にガイドする
インク紙ガイド部を該インク紙の巾方向に沿って供給側
の凹部端面と巻取側の凹部端面とに形成したことを特徴
とするインク紙カートリッジである。
【0016】また、上記第3の発明のインク紙カートリ
ッジにおいて、前記凹部内に進入する前記サーマルヘッ
ドは、基板の一端に棒状ガラス部材を固着し、この棒状
ガラス部材に沿って複数の発熱体を配設した端面型のサ
ーマルヘッドであることを特徴とするものである。
【0017】また、上記第3の発明のインク紙カートリ
ッジにおいて、前記巻取側の凹部端面に前記サーマルヘ
ッドに当接可能な凸部を該サーマルヘッド側に向かって
突出形成したことを特徴とするものである。
【0018】更に、上記第3の発明のインク紙カートリ
ッジにおいて、前記巻取側の凹部端面の高さを前記イン
ク紙の巾方向に沿って短く形成し、この巻取側の凹部端
面に前記インク紙を前記巻取側ボビンにガイドし、且
つ、印刷時に該インク紙の張力で前記サーマルヘッド側
に弾性変位するフィルム部材を取り付けたことを特徴と
するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るインク紙カー
トリッジの一実施例を図1乃至図13を参照して<第1
実施例>,<第2実施例>の順に詳細に説明する。
【0020】<第1実施例>図1は本発明に係る第1実
施例のインク紙カートリッジを組み立てた状態を示した
斜視図、図2は本発明に係る第1実施例のインク紙カー
トリッジを説明するために分解して示した分解斜視図、
図3は本発明に係る第1実施例のインク紙カートリッジ
の側壁部の形状を説明するための図であり、(A)は図
1のX−X矢視断面による右側壁部を示し、(B)は図
1の左側壁部を示し、(C)は平面図、図4(A)〜
(F)は本発明に係るインク紙カートリッジに収納した
インク紙を説明するための図、図5は本発明に係る第1
実施例のインク紙カートリッジを適用した一例の熱転写
型プリンタの外観図、図6は本発明に係る第1実施例の
インク紙カートリッジを適用した一例の熱転写型プリン
タを示した構成図、図7は図6に示したサーマルヘッド
の構造を説明するための図である。
【0021】図1に示した如く、本発明に係る第1実施
例のインク紙カートリッジ1は、外装部品となるカート
リッジ2内に、インク紙3が供給側ボビン4と巻取側ボ
ビン5とに巻回して収納されている。このインク紙カー
トリッジ1は、後述するように記録紙8(図6)の名刺
サイズに合わせ、且つ、後述するように薄い基板の一端
に取り付けた棒状ガラス部材に沿って複数の発熱体を有
する端面型のサーマルヘッド23(図6,図7)に合わ
せて小型に形成されている。そして、インク紙カートリ
ッジ1は、矢印M方向を先頭にして後述する熱転写型プ
リンタ10(図5)の筐体11の左側面11eに形成し
たインク紙カートリッジ挿脱口11eから交換可能に
装着されている。
【0022】ここで、カートリッジ2の構造を説明する
前に、カートリッジ2内に収納したインク紙3につい
て、図2及び図4(A)〜(F)を用いて説明する。
【0023】上記インク紙3は、ポリエステル薄膜材な
どで形成されたベースフィルム面上の長手方向に複数の
インクを順次繰り返して塗布して作成したものである。
尚、インク紙3のインクの種類は熱溶融型と熱昇華型と
があるが、インクの種類に応じた記録紙8(図6)を用
いれば良い。
【0024】また、インク紙3は、図4(A)に示した
ようにイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)
の3色のインクを順次繰り返して塗布したものとか、図
4(B)に示したように後述する印刷前の記録紙8(図
6)にアンダーコートをするために上記複数のインク
(Y,M,C)の前にアンダーコート用インク(U.
C)を加えて作成したものとか、図4(C)に示したよ
うに印刷後の記録紙8(図6)にオーバコートをするた
めに上記複数のインク(Y,M,C)の後にオーバコー
ト用インク(O.C)を加えて作成したものとか、更
に、上記図4(A)〜(C)の組み合わせにブラック
(BK)のインクを加えて図4(D)〜(F)に示した
ように作成したものとかが用いられている。
【0025】そして、図2に示した如く、インク紙3
は、巾方向に沿って円筒状に形成した供給側ボビン4と
巻取側ボビン5とに巻回させて予め組み立てられてい
る。
【0026】この際、使用済みのインク紙3を巻回する
巻取側ボビン5の径Dtを、未使用のインク紙3を巻回
した供給側ボビン4の径Dsより小径に設定している。
またここでは、巻取側ボビン5の径Dtを設定するにあ
たって、巻取側ボビン5に巻回した使用済みのインク紙
3の最大巻径が、供給側ボビン4に巻回した未使用のイ
ンク紙3の最大巻径と略等しくなるように巻取側ボビン
5の径Dtを予め実験などを繰り返して設定している。
尚、巻取側ボビン5の径Dtを予め実験などにより設定
している理由は、巻取側ボビン5側の巻取モータ(図示
せず)の巻取トルクにより空気層の介在量が異なるた
め、単純計算では設定できないからである。
【0027】上記のように、巻取側ボビン5の径Dtを
設定することにより、供給側ボビン4の径Dsが巻取側
ボビン5の径Dtより大径となるので、供給側ボビン4
側ではインク紙3の巻径の変化を小さく押さえることが
でき、これに伴ってインク紙3のバックテンションの変
化が少なくなるため、インク紙3のインクを後述の記録
紙8(図6)に転写した時にインク紙3による記録紙8
へのシワ模様の発生を防止することができる。
【0028】一方、巻取側ボビン5側では、巻取側ボビ
ン5に巻回した使用済みのインク紙3の最大巻径が、供
給側ボビン4に巻回した未使用のインク紙3の最大巻径
より大きくならないため、巻取側ボビン5側のインク紙
3を巻き取る巻取モータ(図示せず)のパワーアップの
必要がなくなり、これによりインク紙3の巻取性能を向
上でき、且つ、カートリッジ2も小型化できる。
【0029】次に、第1実施例のインク紙カートリッジ
1の外装部品となるカートリッジ2は、樹脂材を用いて
上ハーフ2Aと下ハーフ2Bとを非対称に分離して成形
し、且つ、これら上下のハーフ2A,2Bを合体して構
成されている。
【0030】ここで、上ハーフ2Aには、図示奥方に右
側壁部2aが供給側と巻取側とに別れて二股状に形成さ
れており、この右側壁部2aに供給側ボビン4及び巻取
側ボビン5を回転可能に支持するための軸孔2a,2
が穿設されている。
【0031】そして、上ハーフ2Aの右側壁部2a側を
後述する熱転写型プリンタ10(図5,図6)に設けた
サーマルヘッド23に向けて矢印M方向に挿入すること
により、図3(A)に示したように供給側と巻取側との
間にサーマルヘッド23(二点鎖線図示)が進入できる
状態になる。この際、上ハーフ2Aに形成した右側壁部
2aの供給側と巻取側とは、サーマルヘッド23の進入
に対して邪魔にならないように下方部位で連結してい
る。
【0032】一方、下ハーフ2Bには、図示手前に左側
壁部2bが供給側と巻取側とを一体にして形成されてお
り、この左側壁部2bに供給側ボビン4及び巻取側ボビ
ン5を回転可能に支持するための軸孔2b,2b
穿設されている。この左側壁部2bは図3(B)にも示
している。
【0033】この際、上ハーフ2Aの右側壁部2aに穿
設した軸孔2a,2a及び下ハーフ2Bの左側壁部
2bに穿設した軸孔2b,2bは、供給側ボビン4
と巻取側ボビン5との軸間距離を狭めて穿設されてい
る。この供給側ボビン4と巻取側ボビン5との間に、後
述するように薄型で端面型のサーマルヘッド23を略垂
直に進入させているため、インク紙カートリッジ1の小
型化が図られている。
【0034】また、上ハーフ2Aには、供給側ボビン4
側と対応して供給側の外壁部2cの一部となる上側外壁
部2cがインク紙3の巾方向に沿って略半円筒状に形
成されており、この上側外壁部2cの図示奥方は右側
壁部2aに連接している。
【0035】一方、下ハーフ2Bにも、供給側ボビン4
側と対応して供給側の外壁部2cの一部となる下側外壁
部2cがインク紙3の巻取側への移送路を除いて上側
外壁部2cより狭い角度範囲で上側外壁部2cを反
転した形状で形成されており、この下側外壁部2c
図示手前は左側壁部2bに連接している。尚、下ハーフ
2Bの下側外壁部2cは、インク紙3を巻取ボビン5
に移送するために巻取ボビン5に接近した部位が図3
(A)に示したように切り欠かれている。
【0036】そして、上ハーフ2Aの上側外壁部2c
と下ハーフ2Bの下側外壁部2cとを上下で蓋合わせ
して突き合わせてカートリッジ2を組み立てた時に、図
1及び図3(A)に示した如く、供給側ボビン4に巻回
した未使用のインク紙3をこのインク紙3の巻取側への
移送路を除いて略密閉して保護することができるように
なっている。
【0037】また、上ハーフ2Aには、供給側ボビン4
と巻取側ボビン5との間にサーマルヘッド23を進入さ
せる凹部2dが上側外壁部2cと連接してインク紙3
の巾方向に沿って長方形状で且つ凹状に形成されてお
り、この凹部2dは両ボビン4,5の軸中心位置より下
方に突出している。
【0038】また、上ハーフ2Aの凹部2d内には、図
3(A)に示した如く、サーマルヘッド23を臨ませる
ヘッド開口部2dが貫通して長方形状に開口されてい
る。尚、後述するようにサーマルヘッド23は、熱転写
型プリンタ10(図6)内に略垂直に固定設置されてい
るものであり、このサーマルヘッド23の下方からプラ
テンローラ20(図6)が記録紙8,インク紙3を介し
てサーマルヘッド23側に押圧するようになっている。
【0039】また、図3(A)に示した如く、上ハーフ
2Aには、インク紙3を巾方向に沿って供給側ボビン4
側から巻取側ボビン5側にガイドするインク紙ガイド部
(2d,2d)が、ヘッド開口部2dの巾方向に
沿って供給側の凹部端面2dと巻取側の凹部端面2d
とで形成されている。
【0040】また、図2及び図3(A)に示した如く、
上ハーフ2Aの巻取側には、巻取側端面2dより下流
にインク紙巻取側ガイド部2eが、右側壁部2aの下方
部位と、凹部2dの左側壁部2dの上方部位とを連結
し、且つ、凹部2dとは僅かに隙間を隔てて形成されて
おり、巻取側端面2dを通過したインク紙3をインク
紙巻取側ガイド部2eに沿って巻取側ボビン5側にガイ
ドしている。
【0041】従って、供給側ボビン4に巻回したインク
紙3は、上ハーフ2Aに形成したインク紙ガイド部(2
,2d),インク紙巻取側ガイド部2eにガイド
されて巻取側ボビン5に良好に巻き取られている。
【0042】更に、上ハーフ2Aの巻取側にはインク紙
巻取側ガイド部2eが形成されているものの、外壁部は
一切形成されてなく、一方、下ハーフ2Bの巻取側にも
外壁部は一切形成されてなく、巻取側ボビン5に巻回し
た使用済みのインク紙3側の外壁部を削除して開口した
状態になっている。これにより、カートリッジ2の巻取
側には外壁部がないため、巻取側ボビン5に巻回した使
用済みのインク紙3が露出しているものの何等の支障も
なく、カートリッジ2を成形する際に樹脂材の量を削減
することができると共に、カートリッジ2の小型軽量化
を達成することができる。
【0043】そして、上記のように形成した上ハーフ2
Aの右側壁部2aと、下ハーフ2Bの左側壁部2bと
に、供給側ボビン4及び巻取側ボビン5を回転可能に支
持した段階で、上ハーフ2Aの凹部2dの左側壁部2d
の外側中央に突出形成したボス2d41を下ハーフ2
Bの左側壁部2bの中央に穿設したボス孔2bに嵌合
させて組み立てると、図1に示した状態でインク紙カー
トリッジ1の組み立てが完了し、この組み立て完了状態
でインク紙カートリッジ1を下記する熱転写型プリンタ
10(図5,図6)に交換可能に装着している。
【0044】次に、本発明に係る第1実施例のインク紙
カートリッジ1を採用した熱転写型プリンタ10につい
て図5及び図6を用いて説明する。
【0045】図5に示した如く、本発明に係る第1実施
例のインク紙カートリッジ1を適用する熱転写型プリン
タ10の外観形状は、直方体形状で縦横高さが130×
94×40(mm)と小型に構成されており、且つ、内
部に電力供給用のバッテリーBATを備えて携帯性良く
構成されている。上記熱転写型プリンタ10では、基台
となる筐体11の前面11aに後述する給紙カセット6
を挿入するための開口部11aが開口され、且つ、前
面11aと対向する後面11dに印刷済みの記録紙8を
排紙するための記録紙排紙口11dが開口され、更
に、左側面11eにインク紙カートリッジ1を挿脱する
ためのインク紙カートリッジ挿脱口11eが開口され
ている。
【0046】また、図6に示した如く、熱転写型プリン
タ10の内部構成を説明すると、熱転写型プリンタ10
の筐体11の給紙カセット収納部底板11bには板バネ
12が固着され、且つ、給紙カセット収納部上板11c
側に半月状の給紙ローラ13が図示時計方向(矢印方
向)に回転可能に設けられている。
【0047】ここで、筐体11の開口部11aから給
紙カセット収納部底板11b上に挿入される小型の給紙
カセット6は、直方体形状の箱体6Aと、この箱体6A
の前方に取り付けられて箱体6A内の記録紙押上板7上
に積層した記録紙8の先端8aを1枚つづ分離するため
のスリット6cを前面6cに形成したマウスピース6
Bとで構成されている。また、箱体6A内に積層した記
録紙8は、外形サイズが名刺サイズやテレホンカードサ
イズ程度に小型に形成されているものを採用している。
【0048】そして、給紙カセット6を筐体11内に装
着した時に、板バネ12が給紙カセット6を構成する箱
体6Aの底面6aに穿設した孔6aに進入して、記録
紙押上板7上に積層した記録紙8を上方に押し上げて、
給紙ローラ13が箱体6Aの上面6bに穿設した孔6b
から最上層の記録紙8に圧接した時に記録紙8の給紙
が開始されるようになっている。
【0049】また、給紙カセット6を構成するマウスピ
ース6Bの前面6cより下流側の図示左方には、記録紙
8の印刷時始端(後方)8bを検出するホトセンサ14
と、記録紙8を一定の速度で左右方向に往復動させるた
めに図示しないモータに連結して図示反時計方向及び時
計方向に回転自在なキャプスタンローラ15と、このキ
ャプスタンローラ15に圧接して記録紙8をキャプスタ
ンローラ15との間で挟持しながら従動するピンチロー
ラ16と、このピンチローラ16を一端側に支持して回
動軸17を介した他端の圧縮バネ18を介してピンチロ
ーラ16をキャプスタンローラ15に圧接するピンチロ
ーラアーム19とが設けられている。
【0050】また、キャプスタンローラ15及びピンチ
ローラ16より下流の図示左方には、記録紙8を添接し
ながら回転するプラテンローラ20がプラテンローラア
ーム21の一端に支持されており、このプラテンローラ
アーム21は図示しない上下動機構と連結してプラテン
ローラ20が後述のサーマルヘッド23に対して接離自
在になるように回動軸22を中心に回動している。
【0051】また、プラテンローラ20の上方には、紙
面手前に開口したインク紙カートリッジ挿脱口11e
(図5)から第1実施例のインク紙カートリッジ1を交
換可能に装着するためにインク紙カートリッジ収納部が
形成されており、このインク紙カートリッジ収納部では
インク紙カートリッジ1の外装部品となるカートリッジ
2内にインク紙3が供給ボビン4と巻取ボビン5との間
に掛け渡されている。
【0052】更に、インク紙3のインク色側の裏側に複
数の発熱体をインク紙3及び記録紙8の巾方向に備えた
サーマルヘッド23が下方に向かって略垂直に固定され
ている。上記サーマルヘッド23は、図7に拡大して示
した如く、薄板状で長方形状に形成されて基台となるエ
ポキシ基板23aと、エポキシ基板23aの一端面に沿
って固着された長尺な棒状ガラス部材23bと、棒状ガ
ラス部材23bに沿ってライン状に配設した複数の発熱
抵抗体23cをNiCr,TaN等の高抵抗材料で形
成し、この複数の発熱抵抗体23cの両端をアルミ・
金・銅等の低抵抗金属類からなる複数の個別電極23c
と共通電極23cとに接続して棒状ガラス部材23
bの表面に形成した発熱部23cと、発熱部23cの一
部を構成する複数の個別電極23cを接合して下記す
る複数の駆動用IC23hと接合するためにエポキシ基
板23aの裏面に沿って固着したガラス基板23dと、
ガラス基板23dに接続した複数の個別電極23c
保護するためにガラス基板23dに接着された鉄・アル
ミ等の金属からなる保護材23eと、エポキシ基板23
aの一端面側に取り付けた棒状ガラス部材23b上の発
熱部23cの共通電極23cと一端側を接続し、且
つ、他端側を図示しないコネクタと接続して、エポキシ
基板23a上で発熱部23cと接近した位置に配置して
取り付けた第1サーミスタ23gと、複数の個別電極2
3cを介して複数の発熱抵抗体23cに画像情報信
号を選択的に供給するためにエポキシ基板23aの中間
部位に取り付けた複数の駆動用IC23hと、複数の駆
動用IC23hを保護する保護材23iと、エポキシ基
板23aの他端側で発熱部23cから離れた位置に配置
し且つ両端を図示しないコネクタに接続してエポキシ基
板23aに取り付けた第2サーミスタ23jとから構成
されている。従って、上記構成によるサーマルヘッド2
3は端面型のサーマルヘッドと呼称されている。
【0053】また、筐体11の後面11dには、記録紙
排紙口11dが開口されている。そして、記録紙8の
給紙から排紙までに至る間の記録紙8の移送路が略一直
線となるように上記各構成部材が設置されている。
【0054】上記構成による熱転写型プリンタ10の動
作を簡略に説明すると、まず、給紙時に半月状の給紙ロ
ーラ13が図示時計方向に回転して、給紙ローラ13が
最上層の記録紙8に圧接するので、最上層の記録紙8の
先端8aのみがマウスピース6Bの前面6cに形成した
スリット6cを通過してこの下層の記録紙8から分離
され、この後、記録紙8は図示反時計方向に回転するキ
ャプスタンローラ15とこれに従動するピンチローラ1
6とで挟持されながら記録紙8の印刷時始端8bがホト
センサ14で検出されるまで図示左方に向かって移送さ
れる。この段階では、記録紙8の前方が記録紙排紙口1
1dから一時的に突出し、且つ、給紙が終了した時点
で給紙ローラ13が最上層の記録紙8から離間する。一
方、給紙時には、プラテンローラ20がサーマルヘッド
23から離間して下方で待機している。
【0055】その後、記録紙8の印刷時始端8bが検出
されると、キャプスタンローラ15が逆転して図示時計
方向に回転するので記録紙8は図示右方に移送されると
共に、プラテンローラ20を記録紙8及びインク紙3を
介してサーマルヘッド23に押圧させる。ここでサーマ
ルヘッド23に1色目のイエロー(Y)に対応した印刷
情報が供給されるので、インク紙3を巻取モータ(図示
せず)により巻き取りながらサーマルヘッド23で記録
紙8に1色目のイエロー(Y)の印刷開始する。この印
刷途中で記録紙8が箱体6Aの上面6bと給紙カセット
収納部上板11cとの間に一時的に収納される。
【0056】そして、1色目のイエロー(Y)の印刷終
了位置で、プラテンローラ20をサーマルヘッド23側
から離間させると共に、上記と同様な動作を繰り返して
2色目のマゼンタ(M),3色目のシアン(C)を印刷
して、印刷が終了した時点で記録紙8を筐体11の記録
紙排紙口11dから排紙している。
【0057】<第2実施例>図8は本発明に係わる第2
実施例のインク紙カートリッジを組み立てた状態を示し
た斜視図、図9は本発明に係わる第2実施例のインク紙
カートリッジの側壁部の形状を説明するための図であ
り、(A)は図8のP−P矢視断面による左側壁部を示
し、(B)は図8のQ−Q矢視断面による右側壁部を示
し、(C)は平面図、図10は本発明に係る第2実施例
のインク紙カートリッジを適用した一例の熱転写型プリ
ンタの外観図、図11は本発明に係る第2実施例のイン
ク紙カートリッジを熱転写型プリンタに装着した時に、
巻取側の凹部端面に形成した凸部の作用を説明するため
の図、図12は本発明に係る第2実施例のインク紙カー
トリッジを一部変形した変形例を説明するための図、図
13は本発明に係る第2実施例のインク紙カートリッジ
を一部変形した変形例の動作を説明するための図であ
る。
【0058】図8乃至図9(A)〜(C)に示した第2
実施例のインク紙カートリッジ51は、先に説明した第
1実施例のインク紙カートリッジ1(図1乃至図3)の
技術的思想を踏まえて一部改良したものであり、ここで
は説明の便宜上、先に示した構成部材と同一の部材に対
して同一の符号を付し、且つ、先に示した構成部材は必
要に応じて適宜説明し、第1実施例のインク紙カートリ
ッジ1と異なる点を中心に第2実施例のインク紙カート
リッジ51について説明する。
【0059】図8に示した如く、本発明に係る第2実施
例のインク紙カートリッジ51は、外装部品となるカー
トリッジ52内に、インク紙3が供給側ボビン4と巻取
側ボビン5とに巻回して収納されている。この第2実施
例のインク紙カートリッジ51は、矢印N方向を先頭に
して後述する熱転写型プリンタ60(図10)の筐体6
1の右側面61fに形成したインク紙カートリッジ挿脱
口61fから交換可能に装着されている。この第2実
施例では、熱転写型プリンタ60の筐体61に形成した
インク紙カートリッジ挿脱口61fの方向が第1実施
例の場合と反対側の側面に形成されているため、これに
伴ってインク紙カートリッジ51の挿入方向も第1実施
例と反対になっている。尚、熱転写型プリンタ60(図
10)の構成は先に説明した熱転写型プリンタ10(図
6)と同一であるものとして以下説明する。この第2実
施例のインク紙カートリッジ51も、記録紙8(図6)
の名刺サイズに合わせ、且つ、略垂直姿勢の端面型のサ
ーマルヘッド23(図6,図7)に合わせて小型に形成
されている。
【0060】即ち、図9(A)〜(C)に示したよう
に、第2実施例のインク紙カートリッジ51の外装部品
となるカートリッジ52は、樹脂材を用いて上ハーフ5
2Aと下ハーフ52Bとを非対称に分離して成形し、且
つ、これら上下のハーフ52A,52Bを合体して構成
されている。尚、第2実施例ではインク紙カートリッジ
51の分解斜視図を省略しているが、図2において左右
の側壁部を熱転写型プリンタ10(図6)への挿入方向
に伴ってかえれば良いものである。
【0061】ここで、上ハーフ52Aには、左側壁部5
2aが供給側と巻取側とに別れて二股状に形成されてお
り、この左側壁部52aに供給側ボビン4及び巻取側ボ
ビン5が回転可能に支持されている。そして、上ハーフ
52Aの左側壁部52a側を後述する熱転写型プリンタ
60(図10)に向けて矢印N方向に挿入することによ
り、図9(A)に示したように供給側と巻取側との間に
サーマルヘッド23(二点鎖線図示)が進入できる状態
になる。この際、上ハーフ52Aに形成した左側壁部5
2aの供給側と巻取側とは、サーマルヘッド23の進入
に対して邪魔にならないように下方部位で連結してい
る。
【0062】一方、下ハーフ2Bには、右側壁部52b
が供給側と巻取側とを一体にして形成されており、この
右側壁部52bに供給側ボビン4及び巻取側ボビン5が
回転可能に支持されている。
【0063】この際、上ハーフ52Aの左側壁部52a
と、下ハーフ52Bの右側壁部52bとの間で回転自在
に支持した供給側ボビン4と巻取側ボビン5とは、両ボ
ビン4,5の軸間距離を狭めている。
【0064】また、上ハーフ52Aには、供給側ボビン
4側と対応して供給側の外壁部52cの一部となる上側
外壁部52cがインク紙3の巾方向に沿って略半円筒
状に形成されており、この上側外壁部52cは左側壁
部52aに連接している。
【0065】一方、下ハーフ52Bにも、供給側ボビン
4側と対応して供給側の外壁部52cの一部となる下側
外壁部52cがインク紙3の巻取側への移送路を除い
て上側外壁部52cより狭い角度範囲で上側外壁部5
2cを反転した形状で形成されており、この下側外壁
部52cは右側壁部52bに連接している。尚、下ハ
ーフ52Bの下側外壁部52cは、インク紙3を巻取
ボビン5に移送するために巻取ボビン5に接近した部位
が図9(A)に示したように切り欠かれている。
【0066】そして、上ハーフ52Aの上側外壁部52
と下ハーフ52Bの下側外壁部52cとを上下で
蓋合わせして突き合わせてカートリッジ52を組み立て
た時に、図8及び図9(A)に示した如く、供給側ボビ
ン4に巻回した未使用のインク紙3をこのインク紙3の
巻取側への移送路を除いて略密閉して保護することがで
きるようになっている。
【0067】また、上ハーフ52Aには、供給側ボビン
4と巻取側ボビン5との間にサーマルヘッド23を進入
させる凹部52dが上側外壁部52cと連接してイン
ク紙3の巾方向に沿って長方形状で且つ凹状に形成され
ており、この凹部52dは両ボビン4,5の軸中心位置
より下方に突出している。
【0068】また、上ハーフ52Aの凹部52d内に
は、図9(A)に示した如く、サーマルヘッド23を臨
ませるヘッド開口部52dが貫通して長方形状に開口
されている。このサーマルヘッド23も熱転写型プリン
タ60内に略垂直に固定設置されているものであり、こ
のサーマルヘッド23の下方からプラテンローラ20
(図6)が記録紙8,インク紙3を介してサーマルヘッ
ド23側に押圧するようになっている。
【0069】また、図9(A)に示した如く、上ハーフ
52Aには、インク紙3を巾方向に沿って供給側ボビン
4側から巻取側ボビン5側にガイドするインク紙ガイド
部(52d,52d)が、インク紙3の巾方向に沿
って供給側の凹部端面52dと巻取側の凹部端面52
とで形成されている。この第2実施例では第1実施
例で説明したインク紙巻取側ガイド部2e(図2,図
3)に相当する部位が形成されていない。従って、供給
側ボビン4に巻回したインク紙3は、上ハーフ52Aに
形成したインク紙ガイド部(52d,52d)にガ
イドされて図示の経路で巻取側ボビン5に良好に巻き取
られている。
【0070】また、図9(B),(C)に示した如く、
インク紙3を巻取側ボビン5側にガイドする巻取側の凹
部端面52dの一部には、サーマルヘッド23に当接
可能な凸部52d31が凹部52d内でサーマルヘッド
23側に向かって半球状に突出形成されている。ここで
は、巻取側の凹部端面52dの巾方向の中央部に凸部
52d31が1か所形成されているが、これに限ること
なく、凹部端面52dに沿って凸部52d31をとこ
ろどころ形成しても良い。
【0071】ここで、上ハーフ52Aの巻取側の凹部端
面52dの一部に突出形成した上記凸部52d
31は、第2実施例の要部となるものであり、インク紙
カートリッジ51を熱転写型プリンタ60(図10)に
装着した時に、この凸部52d31がサーマルヘッド2
3に当接することにより巻取側の凹部端面52dがイ
ンク紙3の張力で変形するのを防止している。
【0072】即ち、図11(A)に示した如く、カート
リッジ52の巻取側の凹部端面52dに凸部52d
31を形成していない場合には、記録紙8への印刷中
に、供給側ボビン4に巻回したインク紙3は供給側の凹
部端面52d,巻取側の凹部端面52dにガイドさ
れながら巻取側ボビン5に巻き取られているが、この
際、インク紙3の巻取張力によって巻取側の凹部端面5
2dの巾方向中央部近傍がサーマルヘッド23に引き
寄せられて変形し、これが印刷画像の皺やむらの発生を
引き起こしている。
【0073】一方、図11(B)に示した如く、カート
リッジ52の巻取側の凹部端面52dの一部(中央
部)に凸部52d31をサーマルヘッド23に向かって
突出形成した場合には、インク紙3の巻取張力によって
巻取側の凹部端面52dの巾方向中央部近傍がサーマ
ルヘッド23に引き寄せられても、凸部52d31がサ
ーマルヘッド23に当接するので、インク紙3の張力に
よる巻取側の凹部端面52dの変形を抑えることがで
き、印刷画質の劣化を防ぐことができる。
【0074】更に、上ハーフ52Aの巻取側には外壁部
は一切形成されてなく、一方、下ハーフ52Bの巻取側
にも外壁部は一切形成されてなく、巻取側ボビン5に巻
回した使用済みのインク紙3側の外壁部を削除して開口
した状態になっている。これにより、カートリッジ52
の巻取側には外壁部がないため、巻取側ボビン5に巻回
した使用済みのインク紙3が露出しているものの何等の
支障もなく、カートリッジ52を成形する際に樹脂材の
量を削減することができると共に、カートリッジ52の
小型軽量化を達成することができる。
【0075】そして、上記のように形成した上ハーフ5
2Aと、下ハーフ52Bとを組み立てると、図9に示し
た状態でインク紙カートリッジ51の組み立てが完了
し、この組み立て完了状態でインク紙カートリッジ51
を熱転写型プリンタ60(図10)に交換可能に装着し
ている。
【0076】次に、第2実施例のインク紙カートリッジ
51を一部変形した変形例について図12及び図13を
用いて簡略に説明する。尚、図12(A)〜(C)は図
9(A)〜(C)と対応して図示している。
【0077】図12(A)〜(C)に示した第2実施例
のインク紙カートリッジ51を一部変形した変形例で
は、カートリッジ52の巻取側の凹部端面52dの高
さをインク紙3の巾方向に沿って短く形成し、この巻取
側の凹部端面52dの下方にインク紙3を巻取側ボビ
ン5にガイドし、且つ、印刷時にインク紙3の巻取張力
でサーマルヘッド23側に弾性変位するフィルム部材5
3を取り付けている。この際、フィルム部材53は、イ
ンク紙3のベースフィルムよりも剛性のあるものを用
い、且つ、インク紙3の巻取張力が加わった時に弾性変
位可能な材質を用いている。
【0078】また、巻取側の凹部端面52dの下方に
取り付けたフィルム部材53は、熱転写型プリンタ60
(図10)に装着する前の状態では、図12(A),
(B)に示したように、このフィルム部材53と対向す
る供給側の凹部端面52dと高さを一致させているの
で、第2実施例の変形例のインク紙カートリッジ51を
熱転写型プリンタ60(図10)に装着する時に、イン
ク紙3が供給側の凹部端面52dとフィルム部材53
とにガイドされているため、これら52d,53の間
にサーマルヘッド23を何等の支障もなく進入させるこ
とができる。
【0079】一方、第2実施例の変形例のインク紙カー
トリッジ51を熱転写型プリンタ60(図10)に装着
した時には、図13に示した如く、巻取側の凹部端面5
2dに取り付けたフィルム部材53がインク紙3の巻
取張力によってサーマルヘッド23側に弾性変位するの
で、インク紙3は変位したフィルム部材53に沿って巻
取側ボビン5に巻き取られるため、インク紙3を記録紙
8から早く剥離することができる。これに伴って、イン
ク紙3の正しい剥離角度を確保でき、高品質の印刷画質
を得ることができる。
【0080】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わるインク紙カ
ートリッジによると、請求項1及び請求項2記載による
と、巻取側ボビンの径を供給側ボビンの径より小径に設
定し、この際、巻取側ボビンに巻回した使用済みのイン
ク紙の最大巻径が、供給側ボビンに巻回した未使用のイ
ンク紙の最大巻径と略等しくなるように巻取側ボビンの
径を設定したため、供給側ボビンの径が巻取側ボビンの
径より大径となるので、供給側ボビン側ではインク紙の
巻径の変化を小さく押さえることができ、これに伴って
インク紙のバックテンションの変化が少なくなるため、
インク紙のインクを記録紙に転写した時にインク紙によ
る記録紙へのシワ模様の発生を防止することができる。
一方、巻取側ボビン側では、巻取側ボビンに巻回した使
用済みのインク紙の最大巻径が、供給側ボビンに巻回し
た未使用のインク紙の最大巻径より大きくならないた
め、巻取側ボビン側のインク紙を巻き取る巻取モータの
パワーアップの必要がなくなり、これによりインク紙の
巻取性能を向上でき、且つ、カートリッジも小型化でき
る。
【0081】また、請求項3記載によると、供給側ボビ
ンに巻回した未使用のインク紙側の外壁部をインク紙の
巻取側への移送路を除いて略密閉する一方、巻取側ボビ
ンに巻回した使用済みのインク紙側の外壁部を削除した
ため、巻取側ボビンに巻回した使用済みのインク紙が露
出しているものの何等の支障もなく、カートリッジを成
形する際に樹脂材の量を削減することができると共に、
カートリッジの小型軽量化を達成することができる。
【0082】また、請求項4及び請求項5記載による
と、供給側ボビンと巻取側ボビンとの軸間距離を狭めて
両ボビン間にサーマルヘッドを進入させる凹部を形成
し、且つ、この凹部内にサーマルヘッドを臨ませるヘッ
ド開口部を形成すると共に、インク紙を供給側ボビン側
から巻取側ボビン側にガイドするインク紙ガイド部をイ
ンク紙の巾方向に沿って供給側の凹部端面と巻取側の凹
部端面とに形成したため、カートリッジの小型化を達成
することができると共に、供給側ボビンに巻回したイン
ク紙がインク紙ガイド部にガイドされて巻取側ボビンに
良好に巻き取られる。この際、端面型のサーマルヘッド
を適用することにより、供給側ボビンと巻取側ボビンと
の軸間距離を狭めることが可能となる。
【0083】また、請求項6記載によると、請求項4記
載において、巻取側の凹部端面にサーマルヘッドに当接
可能な凸部をサーマルヘッド側に向かって突出形成した
ため、インク紙カートリッジを熱転写型プリンタに装着
した時に、この凸部がサーマルヘッドに当接するので、
インク紙の張力による巻取側の凹部端面の変形を抑える
ことができ、印刷画質の劣化を防ぐことができる。
【0084】更に、請求項7記載によると、請求項4記
載において、巻取側の凹部端面の高さをインク紙の巾方
向に沿って短く形成し、この巻取側の凹部端面にインク
紙を巻取側ボビンにガイドし、且つ、印刷時にインク紙
の張力でサーマルヘッド側に弾性変位するフィルム部材
を取り付けたため、熱転写型プリンタに装着する時に、
インク紙が供給側の凹部端面とフィルム部材とにガイド
されているので、この間にサーマルヘッドを何等の支障
もなく進入させることができる。一方、熱転写型プリン
タに装着した時には、巻取側の凹部端面に取り付けたフ
ィルムがインク紙の巻取張力によってサーマルヘッド側
に弾性変位するので、インク紙は変位したフィルム部材
に沿って巻取側ボビンに巻き取られるため、インク紙を
記録紙から早く剥離することができる。これに伴って、
インク紙の正しい剥離角度を確保でき、高品質の印刷画
質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例のインク紙カートリッ
ジを組み立てた状態を示した斜視図である。
【図2】本発明に係る第1実施例のインク紙カートリッ
ジを説明するために分解して示した分解斜視図である。
【図3】本発明に係る第1実施例のインク紙カートリッ
ジの側壁部の形状を説明するための図であり、(A)は
図1のX−X矢視断面による右側壁部を示し、(B)は
図1の左側壁部を示し、(C)は平面図である。
【図4】(A)〜(F)は本発明に係るインク紙カート
リッジに収納したインク紙を説明するための図である。
【図5】本発明に係る第1実施例のインク紙カートリッ
ジを適用した一例の熱転写型プリンタの外観図である。
【図6】本発明に係る第1実施例のインク紙カートリッ
ジを適用した一例の熱転写型プリンタを示した構成図で
ある。
【図7】図6に示したサーマルヘッドの構造を説明する
ための図である。
【図8】本発明に係わる第2実施例のインク紙カートリ
ッジを組み立てた状態を示した斜視図である。
【図9】本発明に係わる第2実施例のインク紙カートリ
ッジの側壁部の形状を説明するための図であり、(A)
は図8のP−P矢視断面による左側壁部を示し、(B)
は図8のQ−Q矢視断面による右側壁部を示し、(C)
は平面図である。
【図10】本発明に係る第2実施例のインク紙カートリ
ッジを適用した一例の熱転写型プリンタの外観図であ
る。
【図11】本発明に係る第2実施例のインク紙カートリ
ッジを熱転写型プリンタに装着した時に、巻取側の凹部
端面に形成した凸部の作用を説明するための図である。
【図12】本発明に係る第2実施例のインク紙カートリ
ッジを一部変形した変形例を説明するための図である。
【図13】本発明に係る第2実施例のインク紙カートリ
ッジを一部変形した変形例の動作を説明するための図で
ある。
【図14】従来のインク紙カートリッジを説明するため
の斜視図である。
【符号の説明】
1…第1実施例のインク紙カートリッジ、 2…第1実施例のカートリッジ、2c…外壁部、 2d…凹部、2d…ヘッド開口部、 2d…供給側の凹部端面(供給側のインク紙ガイド
部)、 2d…巻取側の凹部端面(巻取側のインク紙ガイド
部)、 3…インク紙、 4…供給側ボビン、 5…巻取側ボビン、 10…第1実施例のインク紙カートリッジが適用される
熱転写型プリンタ、 23…サーマルヘッド、 51…第2実施例のインク紙カートリッジ、 52…第2実施例のカートリッジ、52c…外壁部、 52d…凹部、52d…ヘッド開口部、 52d…供給側の凹部端面(供給側のインク紙ガイド
部)、 52d…巻取側の凹部端面(巻取側のインク紙ガイド
部)、 52d31…凸部、 53…フィルム部材、 60…第2実施例のインク紙カートリッジが適用される
熱転写型プリンタ、 Ds…供給側ボビン4の径、 Dt…巻取側ボビン5の径。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カートリッジ内に回転可能に支持した供給
    側ボビンと巻取側ボビンとにインク紙を巻回させて収納
    したインク紙カートリッジにおいて、 前記巻取側ボビンの径を前記供給側ボビンの径より小径
    に設定したことを特徴とするインク紙カートリッジ。
  2. 【請求項2】前記巻取側ボビンに巻回した使用済みの前
    記インク紙の最大巻径が、前記供給側ボビンに巻回した
    未使用の前記インク紙の最大巻径と略等しくなるように
    該巻取側ボビンの径を設定したことを特徴とする請求項
    1記載のインク紙カートリッジ。
  3. 【請求項3】カートリッジ内に回転可能に支持した供給
    側ボビンと巻取側ボビンとにインク紙を巻回させて収納
    したインク紙カートリッジにおいて、 前記供給側ボビンに巻回した未使用の前記インク紙側の
    外壁部を該インク紙の巻取側への移送路を除いて略密閉
    する一方、前記巻取側ボビンに巻回した使用済みの前記
    インク紙側の外壁部を削除したことを特徴とするインク
    紙カートリッジ。
  4. 【請求項4】カートリッジ内に回転可能に支持した供給
    側ボビンと巻取側ボビンとにインク紙を巻回させて収納
    したインク紙カートリッジにおいて、 前記供給側ボビンと前記巻取側ボビンとの軸間距離を狭
    めて両ボビン間にサーマルヘッドを進入させる凹部を形
    成し、且つ、この凹部内に該サーマルヘッドを臨ませる
    ヘッド開口部を形成すると共に、前記インク紙を前記供
    給側ボビン側から前記巻取側ボビン側にガイドするイン
    ク紙ガイド部を該インク紙の巾方向に沿って供給側の凹
    部端面と巻取側の凹部端面とに形成したことを特徴とす
    るインク紙カートリッジ。
  5. 【請求項5】前記凹部内に進入する前記サーマルヘッド
    は、基板の一端に棒状ガラス部材を固着し、この棒状ガ
    ラス部材に沿って複数の発熱体を配設した端面型のサー
    マルヘッドであることを特徴とする請求項4記載のイン
    ク紙カートリッジ。
  6. 【請求項6】前記巻取側の凹部端面に前記サーマルヘッ
    ドに当接可能な凸部を該サーマルヘッド側に向かって突
    出形成したことを特徴とする請求項4記載のインク紙カ
    ートリッジ。
  7. 【請求項7】前記巻取側の凹部端面の高さを前記インク
    紙の巾方向に沿って短く形成し、この巻取側の凹部端面
    に前記インク紙を前記巻取側ボビンにガイドし、且つ、
    印刷時に該インク紙の張力で前記サーマルヘッド側に弾
    性変位するフィルム部材を取り付けたことを特徴とする
    請求項4記載のインク紙カートリッジ。
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JP36939797A Pending JPH10329377A (ja) 1997-03-31 1997-12-26 インク紙カートリッジ

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