JPH1032891A - エンジン用アクティブマウント付き車両 - Google Patents

エンジン用アクティブマウント付き車両

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JPH1032891A
JPH1032891A JP8185121A JP18512196A JPH1032891A JP H1032891 A JPH1032891 A JP H1032891A JP 8185121 A JP8185121 A JP 8185121A JP 18512196 A JP18512196 A JP 18512196A JP H1032891 A JPH1032891 A JP H1032891A
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雅樹 上山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体とエンジンとの間に介装される複数のマ
ウントの少なくとも一部を、加振用アクチュエータを有
してエンジンから車体への振動を能動的に制御可能なア
クティブマウントとし、車室にはカーオーディオ装置を
装備した車両において、そのアクティブマウントのアク
チュエータをボディソニックのための加振用アクチュエ
ータに利用できるようにして、ボディソニックに専用の
補助スピーカやシートを特別に設けることなく良好なボ
ディソニック効果が得られるようにする。 【解決手段】 車載のカーオーディオ装置AUから出力
される出力信号を、アクティブマウントM1 ,M2 の制
御装置ECUが出力するアクチュエータ制御信号と所定
条件下で重畳させてアクチュエータA1 ,A2 に入力さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両、
特に車体とエンジンとの間に介装される複数のマウント
の少なくとも一部を、加振用アクチュエータを有してエ
ンジンから車体への振動を能動的に制御可能なアクティ
ブマウントとし、車室にはカーオーディオ装置を装備し
てなる、エンジン用アクティブマウント付き車両に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両においてそのエンジンから車体側へ
伝達される振動騒音を低減するために、例えば適応デジ
タルフィルタを用いた適応制御を行う能動型振動騒音制
御装置が従来より種々提案されている。上記適応制御で
は、通常、振動騒音制御手段(例えばスピーカ)と、誤
差検出センサ(例えばマイクロフォン)との間の振動騒
音伝達特性を予め測定、即ち同定しておき、この情報を
用いて振動騒音制御手段の制御量を更新し収束させるよ
うにしているので、同定した伝達特性が現実の伝達特性
から大きくずれていると、制御性の悪化が起こる。
【0003】そこでこの問題を解決するために、前記伝
達特性を適時同定し且つその同定内容を更新することで
適応制御を常に的確に行わせるようにした技術が従来よ
り種々提案されており、斯かる技術として、例えば制御
対象周波数を有するランダムノイズや正弦掃引波を用い
て同定を行うもの(特表平1−501344号公報参
照)や、所定の周波数成分の全てを含む音楽ソースから
の音楽信号を用いて同定を行うもの(特開平5−117
77号公報参照)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがランダムノイ
ズや正弦掃引波を用いて同定を行うものでは、乗員にと
って不快な同定音が発生すると共に、予めノイズ発生を
乗員に通告しておかなければ乗員が当惑してしまう問題
がある。この問題に対処すべく、例えば乗員に不快感を
与えないような微小なレベルの同定を行うことが考えら
れるが、この場合には、同定結果の位相精度に問題が発
生し、むしろ制御性が悪化し、場合によっては発散に繋
がる恐れもある。
【0005】一方、同定専用の音楽ソースからの音楽信
号を用いて同定を行うものでは、同定にランダムノイズ
や正弦掃引波を用いる場合に比べて乗員にとって不快の
度合いは少なくなるものの、いかなる音楽と言えども乗
員にとってはよけいな音がすることに変わりはなく、ま
た同定中に、乗員が希望する他の音楽を楽しむことがで
きない問題もある。また乗員が好みの音楽(一般に50
Hz程度以上であることが多い)を同定に任意に使用し
た場合には、その音楽の周波数成分中に同定に必要な周
波数成分、特に低周波数成分(例えば直列4気筒エンジ
ンの振動制御の場合は、20〜25Hz程度の低周波域
での同定も必要である)が含まれない事態も生じるた
め、アクティブノイズキャンセラー(ANC)とは異な
り、アクティブマウントシステム(AEM)にあっては
任意の音楽信号だけを同定信号とするようなことは好ま
しくない。即ち、ANCの場合は対象周波数が50Hz
程度以上である場合が多く、この周波数成分は通常の音
楽や人の声に含まれており、CD、ラジオ、テープ等の
メディアを使って容易に同定することができる。この周
波数に相当するエンジンの回転数は直列4気筒エンジン
の場合、1500rpm程度以上となる。また、実際は或
る程度負荷がかかった状態である場合が多く、つまり走
行時を主たる使用状況に仮定できる。となれば、エンジ
ン始動直後から騒音制御が必要というものではなく、況
してバックグラウンドでの同定(BGI)が必要という
ものでもない。これに対して、AEMの場合は、エンジ
ンが運転されている全ての状態が制御対象であることか
ら、エンジン始動直後から、正確な位相特性(伝達特
性)が制御に必要となる。
【0006】ところでAEMにおいては、エンジンから
車体側へ伝達される振動を能動的に低減制御するため
に、アクティブマウントのアクチュエータと誤差検出セ
ンサとの間の振動伝達特性を予め同定しておき、その同
定された振動伝達特性を基にアクチュエータを駆動制御
するようにしている。そしてこのようなAEMでは、伝
達特性、即ち伝達関数の位相特性を同定するマウントが
エンジンルーム内に位置しているため、冬季の始動時の
−30°Cから、夏期に於けるエンジン完全暖機後のホ
ットソーク時のように+110°Cを超える場合もあ
り、140°以上の温度変化に見舞われる。従って位相
特性が温度の影響を受けて少なからず変化してしまうこ
とにより、収束性の悪化、場合によっては発散につなが
るため、バックグラウンドでの同定(BGI)が必要で
ある。一方、ANCの場合は、車室内騒音が対象であ
り、車室内温度を制御する車載の空調装置により温度条
件が或る程度狭められているため、冬季の−30°Cか
ら、夏期に於ける+40°Cまで70°の幅の温度変化
に抑えられ、温度変化による位相特性の変化が制御に影
響を及ぼさない範囲である場合が多く、従って一度定め
られた位相特性を頻繁に変更する必要性は小さく、工場
出荷時のまま、変更しなくても制御が成立する場合もあ
る。
【0007】そこでAEMにおいては、通常の能動的振
動制御と並行して伝達特性の同定を行うこと、即ち伝達
特性のバックグラウンドでの同定(以下、この明細書で
は単に「BGI」という)を行うことが望ましい。
【0008】更にCD,MD,ラジオ,テレビ,テープ
レコーダ等の種々の音響装置(以下、この明細書では
「カーオーディオ装置」という)を車室に装備した車両
においては、そのカーオーディオ装置による低周波数域
での音響特性を改善して良好なボディソニック効果が得
られるよう重低音用スピーカや、乗員に低周波振動を直
接体感させるためのボディソニック用シート又はキャビ
ンを設けることが従来より知られているが、従来のもの
では、それらスピーカやシート等を特別に設ける必要が
あり、コストが嵩む問題があった。また、スピーカの場
合は、その大きさや重さが或る程度必要であり、設置場
所に苦労する場合もあった。
【0009】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、カーオーディオ装置からの出力信号をアクテ
ィブマウント制御装置のアクチュエータ制御信号とを重
畳させて該マウントのアクチュエータに入力させること
で、ボディソニックに専用の補助スピーカやシート等を
特別に設けることなくボディソニック効果が得られるよ
うにすることを第1の目的とし、更にその重畳させた信
号を用いてアクティブマウントと誤差検出センサとの間
の伝達特性の同定を行うことで乗員に違和感のないBG
Iを行い得るようにすることを第2の目的とし、更にま
た斯かる出力信号によるBGIと、出力信号以外の同定
用信号(ランダムノイズ、正弦掃引波等)による同定と
を必要に応じて使い分けることでアクティブマウントシ
ステムにおける種々の使用状況に的確に対応できるよう
にすることを第3の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るために請求項1の発明は、車体とエンジンとの間に介
装される複数のマウントの少なくとも一部を、加振用ア
クチュエータを有してエンジンから車体への振動を能動
的に制御可能なアクティブマウントとし、車室にはカー
オーディオ装置を装備してなる車両において、前記カー
オーディオ装置から出力される出力信号を、前記アクテ
ィブマウントの制御装置が出力するアクチュエータ制御
信号と所定条件下で重畳させて前記アクチュエータに入
力させることを特徴とする。
【0011】また前記第1,第2の目的を達成するため
に請求項2の発明は、車体とエンジンとの間に介装され
る複数のマウントの少なくとも一部を、加振用アクチュ
エータを有してエンジンから車体への振動を能動的に制
御可能なアクティブマウントとし、該アクティブマウン
トには、車体側に設けた誤差検出センサと前記アクチュ
エータとの間の振動伝達特性を同定可能であり且つその
同定された伝達特性に基づき前記誤差検出センサの検出
信号が最小となるよう前記アクチュエータに駆動信号を
出力し得る制御装置を接続し、車室にはカーオーディオ
装置を装備してなる車両において、前記制御装置が、所
定条件下では、前記カーオーディオ装置から出力される
出力信号を前記同定に用いるべく、該出力信号を前記ア
クチュエータ制御信号と重畳させて前記アクチュエータ
に入力させることを特徴とする。
【0012】更に前記第1〜第3の目的を達成するため
に、請求項3の発明は、前記請求項2の発明の特徴に加
えて、前記制御装置が、前記誤差検出センサの検出信号
が規定値を超えた発散状態では、アクティブマウントの
能動的振動制御を一時的に停止させると共に、前記出力
信号又は所定の信号を用いて前記同定を行うことを特徴
とし、また請求項4の発明は、前記請求項2又は3の発
明の特徴に加えて、前記制御装置が、エンジンの始動時
には、前記出力信号とは異なる低周波成分を含む所定の
信号を用いて前記同定を行うことを特徴とし、更に請求
項5の発明は、前記請求項2,3又は4の発明の特徴に
加えて、前記制御装置が、前記カーオーディオ装置の非
使用中に前記同定が必要となる事態が生じた場合には、
前記出力信号とは異なる所定の信号を用いて前記同定を
行うことを特徴とし、更にまた請求項6の発明は、前記
請求項2,3,4又は5の発明の特徴に加えて、前記制
御装置が、前記出力信号の周波数成分がアクティブマウ
ントの能動的振動制御に必要な低周波数成分を含まない
場合には、前記カーオーディオ装置の発生音又は車室内
振動騒音にマスキングされる程度の低レベルであり且つ
前記出力信号とは異なる所定の信号を用いて前記同定を
行うことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0014】添付図面において、図1は、自動車のアク
ティブマウントシステムの一例を示す概略全体図、図2
はアクティブマウントの断面図(図1の2−2矢視拡大
断面図)、図3は前記アクティブマウントシステムの制
御ブロック図、図4は電子制御ユニットの概略を示すブ
ロック図、図5は、カーオーディオ装置からの音楽信号
をアクティブマウントのアクチュエータ制御信号に重畳
させた場合と重畳させない場合においてそれぞれ車室内
前席で測定した、カーオーディオ装置の再生音の周波数
特性を比較して示すグラフ、図6はバックグラウンド同
定(BGI)の処理手順を示すフローチャート、図7は
故ジミー・ヘンドリクス「紫の煙」イントロ部分の音楽
信号より同定した、アクチュエータから誤差検出センサ
までの振動伝達特性(位相特性)を示すグラフ、図8は
正弦掃引波を用いて同定した、同アクチュエータから誤
差検出センサまでの振動伝達特性(位相特性)を示すグ
ラフ、図9は故ジミー・ヘンドリクス「紫の煙」の、同
定に使用したイントロ部分の音楽信号の周波数特性を示
すグラフである。
【0015】先ず、図1〜図4を参照して、本実施例の
自動車用アクティブマウントシステムの概要について説
明する。このシステムは、エンジンEから車体F側に伝
達される振動をアクチュエータA1 ,A2 を用いて能動
的に低減制御するためのアクティブマウントM1 ,M2
と、車体適所に設置される少なくとも1個(図示例では
前後に2個)の誤差検出センサSA ,SB とを備えてお
り、それら誤差検出センサSA ,SB は、エンジンEの
運転に起因して車体F側に発生する振動(制御対象振
動)とアクティブマウントM1 ,M2 のアクチュエータ
1 ,A2 が発生させる振動とを相殺した後の残留振動
成分による車体振動を検出し得るように構成されてい
る。
【0016】前記アクティブマウントM1 ,M2 は、エ
ンジンEを含むパワーユニットPを車体Fの前部に支持
すべく該パワーユニットPと車体F間に前後左右に間隔
をおいて介装される複数個の防振マウントのうちの少な
くとも一部(図示例では前後の2個)のマウントを構成
しており、その構造は従来周知であるが、その一例を図
2を参照して簡単に説明する。各アクティブマウントM
1 ,M2 は、一対の取付部1,2と、その両者間を弾性
的に連結する硬質ゴムよりなる中空弾性支持体3とを有
しており、一方の取付部1は、パワーユニットPに突設
したエンジンブラケットBeに、また他方の取付部2は
車体Fにそれぞれねじ止めされている。尚、図示例で
は、前後一対の誤差検出センサSA ,SB が前後のアク
ティブマウントM1 ,M2 の車体側取付部2近傍の車体
Fにそれぞれ装着されている。
【0017】前記弾性支持体3の内部には、非圧縮性流
体が封入される流体室4が画成されており、この流体室
4の一方の開放端は、一方の取付部1内に設けられて弾
性膜5により外側を覆われる補助流体室6にオリフィス
7を介して連通され、その弾性膜5の外側面は常時大気
圧下に置かれる。また流体室4の他方の開放端は、他方
の取付部2にリング状ダイヤフラム8を介してフローテ
ィング支持した振動板9と、該ダイヤフラム8とにより
液密に塞がれており、その振動板9を強制的に振動させ
るために他方の取付部2にはアクチュエータA
1 (A2 )が装着されている。
【0018】このアクチュエータとして図示例では、ヨ
ークYに永久磁石10を固定する一方、印加電流に比例
した力を発生させる可動のボイスコイルを駆動コイル1
1とした所謂VCM型(voice coil motor) アクチュエ
ータが用いられ、そのコイル11に振動板9が連結され
る。このアクチュエータは、スピーカに用いられるアク
チュエータと基本的に同一の動作原理を有するものであ
って、一般のアクティブマウントに用いられる他の形式
のアクチュエータと比べて、カーオーディオ装置AUか
らの出力信号の再生性能に優れている。例えばバイアス
磁界として永久磁石を有し電磁石に交流電圧を付加して
推力を発生するタイプのアクチュエータでは、動作原理
上、印加電圧の周波数の2倍の周波数に相当する二次高
調波歪みが発生するため、出力信号を印加しても鑑賞に
耐えられる再生音は得られず、また、バイアス磁界用永
久磁石を有さず通常の電磁石のみで構成されるタイプの
アクチュエータでは、二次高調波成分のみしか推力は発
生せず、音楽信号を発生することは不可能である。従っ
て後述するようにエンジン振動を能動的に制御しつつ、
更に音楽信号を重畳させてボディソニック効果を発揮さ
せるためのアクチュエータとしては、本実施例のような
VCM型が最適である。
【0019】図3のブロック図に示すように、車体適所
に設けた制御装置としての電子制御ユニットECUに
は、各アクティブマウントM1 ,M2 のアクチュエータ
1 ,A2 及び各誤差検出センサSA ,SB 、並びにエ
ンジンEの回転数に対応した信号を出力する例えばクラ
ンク角センサからなるエンジン回転数センサSE がそれ
ぞれ接続されており、その制御ユニットECUから駆動
信号を受けたアクチュエータA1 ,A2 は、該信号に応
じた電磁力を発生させて振動板9を加振し、これにより
流体室4の内圧を変化させて、液圧による車体への伝達
力と可動部分の反力とが合成された力により車体への伝
達力を可変制御することで、車両の振動騒音を能動制御
するようになっている。
【0020】この電子制御ユニットECUは、振動次数
の概念を導入し、エンジンEの振動を、エンジンEの回
転に同期して規則的な振動騒音特性が生じるピストン系
の振動成分と、燃焼状態に応じて生じる爆発圧の振動成
分とに応じて適応制御を行うことにより、振動騒音をよ
り効果的に低減できるようになっており、このために、
図4に例示したようにエンジン回転数センサSE の出力
信号を波形整形してエンジンの振動騒音周期を示すタイ
ミングパルス信号を出力する波形整形回路、そのタイミ
ングパルス信号に基づいて適応制御を行う高速演算可能
な処理装置DSP(Digital Signal Proccesser)、その
処理装置DSPから出力されるアクチュエータ制御信号
をアクチュエータA1 ,A2 の駆動信号に変換増幅する
駆動回路、前記誤差検出センサSA ,SB が出力する誤
差信号をデジタル信号に変換して前記処理装置DPSに
フィードバックするA/Dコンバータ等を主たる構成要
素としている。
【0021】前記処理装置DSPは、アクチュエータA
1 ,A2 と誤差検出センサSA ,S B との間の振動伝達
経路について予め同定された伝達特性のデータを基に前
記各タイミングパルス信号の発生周期に応じて適応制御
を行う回路機能と、その伝達特性を同定して同定データ
を更新する回路機能とを有する複数の適応制御処理部を
内蔵しており、該適応制御処理部へは、電子制御ユニッ
トECUに内蔵されたメモリに予め記憶された後述する
同定用信号(図示例ではランダムノイズ又は正弦掃引波
信号)を所定条件下で且つ所定のタイミングで出力し得
るようになっている。而して処理装置DSPの前記適応
制御によれば、アクチュエータA1 ,A 2 にエンジンの
次数振動と逆位相の加振力を発生させてエンジンから車
体側への振動伝達を遮断し誤差検出センサSA ,SB
検出信号(誤差信号)が最小値に収束されるようにアク
チュエータA1 ,A2 の駆動出力を最適化すること(即
ち能動的振動制御)が可能となり、このようなアクティ
ブマウントの適応制御の手法は、従来より種々知られて
いる(例えば特開平7−271451号公報を参照)。
【0022】前記処理装置DSPには、システムの伝達
特性、即ち、前記アクチュエータA 1 ,A2 の電気入力
端子から誤差検出センサSA ,SB の電気出力端子まで
の振動の伝達特性のデータが予め所定の測定(同定)作
業を以て記憶蓄積されており、処理装置DSPの適応制
御処理部は、それらの蓄積データを用いて適応制御を行
いアクチュエータ制御信号(従ってアクティブマウント
1 ,M2 の制御出力)を最適値になるように調節制御
する。
【0023】また前記伝達特性はシステムの温度環境変
化、経年劣化等の影響を受けるので、その伝達特性の同
定データを固定してしまうと、システム各部の経年変化
や環境変化に対応した高精度な制御を行い得なくなる。
そこで処理装置DSPの前記適応制御処理部には、所定
条件下で適応制御と並行して前記伝達特性を同定(BG
I)し、その同定データを逐次更新し得る回路機能が付
加されている。
【0024】電子制御ユニットECUは、所定条件下に
おいては、車室内に装備されたカーオーディオ装置AU
から車載スピーカSpへ向けて出力される出力信号を前
記同定に用いるべく、該出力信号を電子制御ユニットE
CU内の処理装置DSPから出力されるアクチュエータ
制御信号と重畳させ同ユニットECU内の駆動回路を経
てアクチュエータA1 ,A2 に入力させ得るように構成
されており、これにより、アクティブマウントM1 ,M
2 による能動的振動制御と並行した、カーオーディオ装
置AUからの出力信号を用いた同定(BGI)が可能と
なる。
【0025】このようにカーオーディオ装置AUから出
力される出力信号を電子制御ユニットECUのアクチュ
エータ制御信号と重畳させてアクチュエータA1 ,A2
に入力させた状態においては、アクティブマウント
1 ,M2 は、能動式エンジン振動制御装置であると同
時にボディソニックのアクチュエータとしても機能す
る。この場合、エンジンEの能動的振動制御は、前述の
ようにエンジンの回転振動に相関のある信号をレファラ
ンスとして使用しているため、その回転振動の周波数成
分のみ振動制御を行うようにしている。従って斯かるシ
ステムにカーオーディオ装置AUからの出力信号を重畳
させても、出力信号に悪影響はなく、しかも車室内にお
いてはエンジン振動に起因する車室内振動及びこもり音
が低減され、良好な音場でカーオーディオを楽しむこと
ができる上、更にボディソニック効果をも楽しむことが
できる。
【0026】図5には、カーオーディオ装置AUからの
音楽の、車室内でのスピーカ再生音を車室内前席で測定
した音の周波数特性Xと、カーオーディオ装置AUから
スピーカSpへ入力される出力信号をアクティブマウン
トM1 ,M2 のアクチュエータ制御信号(前記処理装置
DSPの出力信号)に重畳させてアクチュエータA1
2 に入力させた場合において車室内前席で測定した音
の周波数特性Yとを比較したものを示している。このグ
ラフによれば、一般にスーパーウーファと呼ばれる低周
波数音再生専用スピーカを用いる低周波(30〜200
Hz)の成分が、アクティブマウントM1 ,M2 によっ
て効果的に増強されていて、カーオーディオアミューズ
メントシステムの低周波音増強システムとしての効果が
図5のグラフのX・Yの差異分として明瞭に現れてお
り、またグラフには示されていないが聴感上、スピーカ
Spで低音をブーストして再生した場合や、共鳴型スー
パーウーファーを用いて低音を増強した場合に比べダン
ピング感がある。即ち、乗員が触れている部分から音楽
の低周波数音成分が振動して乗員に伝わり、ボディソニ
ック効果が感じられるため、通常のカーオーディオ用ス
ピーカSpと組み合わせることにより、通常のスピーカ
で低音を増強して再生した場合や、補助スピーカ(低周
波数音再生専用スピーカ)によって低周波数音を増強し
た場合とは質的に異なり、振動を含む良好な音場空間が
形成される。
【0027】次に図6のフローチャートに基づいてBG
Iの具体的な処理手順の一例を説明する。先ず、ステッ
プS1において、アクティブマウントM1 ,M2 による
能動的振動制御が発散状態にあるか否かが、例えば誤差
検出センサの検出信号Eesが車速に応じて予め設定され
た基準値EesREF を超えたか否かにより判断され、発散
状態でないと判断された場合には、ステップS2に進
む。このステップS2では、エンジン始動時であるか否
か、即ち始動直後であるか否か(具体的には始動時のク
ランキング中ないしは完爆後のファーストアイドル中で
あるか否か)が、例えばスタータ信号に基づくタイマの
作動で判断され、始動時(即ち始動直後)でないと判断
された場合には、ステップS3に進む。このステップS
3では、カーオーディオ装置AUが使用状態か否かが、
例えばカーオーディオ装置AUから出力される音楽信号
が所定レベル以上か否かで判断され、不使用状態である
と判断された場合には、ステップS4に進む。このステ
ップS4では、車速が或る基準値より大きいか否かによ
り同定時の音がロードノイズや風切り音等にマスキング
されるか否かが判断され、マスキングされるレベルでな
い(車速が基準値より遅い)と判断された場合にはステ
ップS5に進む。このステップ5では、エンジン回転数
がアイドル基準値より高いか否かによりエンジンが低温
で暖機状態にあるか否かが判断され、基準値より低い
(暖機時でない)と判断された場合には、ステップS1
3に進んで非BGIモードとなり、BGIを行わずにア
クティブマウントM1 ,M2 本来の能動的振動制御のみ
を行う。
【0028】またステップS1で発散状態であると判断
された場合には、ステップS6に進んでアクティブマウ
ントM1 ,M2 による能動的振動制御を中断して緊急同
定に切替える。この場合、カーオーディオ装置AUを使
用していれば、その音にマスキングされる大きさで該装
置AUからの出力信号による前記伝達特性の同定を行
い、またカーオーディオ装置AUを使用していなけれ
ば、乗員に聞き取れないレベルの、出力信号とは異なる
所定の信号(図示例では正弦掃引波、すなわちsinsweep
)を用いて前記伝達特性の同定を行う。尚、この場合
は、発散時のエンジン回転数に基づき同定周波数はその
周波数近辺にとどめる。
【0029】またステップS2でエンジン始動時(クラ
ンキング中ないしは完爆後のファーストアイドル中)で
あると判断された場合には、ステップS7に進んで、前
記出力信号とは異なる低周波成分を含む所定の信号(図
示例では、低周波の正弦掃引波または低周波のみに帯域
を絞ったランダム波)を用いて前記伝達特性の同定を行
い、これにより、低周波帯域に絞ったBGIを効率よく
行うことができる。このように始動時にはスタータ騒音
やそれに続くファーストアイドルのエンジン音により同
定のための低周波数の振動を効果的にマスキングするこ
とができ、しかも低周波数音は人間の聴覚上のラウドネ
ス特性により聞こえにくく、乗員に不快感を与えること
はない。
【0030】またステップS3でカーオーディオ装置A
Uが使用中であると判断された場合には、ステップS8
に進んで、カーオーディオ装置AUからの出力信号の周
波数成分がアクティブマウントM1 ,M2 によるエンジ
ンの能動的振動制御に必要な低周波数成分を含むか否か
が判断され、含まないと判断された場合(図9にその一
例を示す)には、ステップS9に進んで、カーオーディ
オ装置AUのスピーカSpからの発生音または車室内振
動騒音にマスキングされる程度の低レベルで且つ低周波
に帯域を絞った所定の信号(図示例では正弦掃引波又は
ランダム波)を用いて前記伝達特性の同定を行う。これ
により、乗員に不快感を与えずに該低周波数成分につい
てのBGIを支障なく行うことができる。尚、この場合
のBGIの大きさを決定するための車室内振動騒音の判
断基準レベルは、例えばエンジンの回転数、車速信号、
変速機のギヤ位置信号、誤差検出センサの検出信号のい
ずれか、又はそれらの複数個を組み合わせて判断する。
【0031】ステップS8で、カーオーディオ装置AU
からの出力信号の周波数成分がアクティブマウント
1 ,M2 によるエンジンの能動的振動制御に必要な低
周波数成分を含むと判断された場合には、ステップS1
0に進んで、該出力信号を用いた同定を行う。この同定
は、前述の如くカーオーディオ装置AUからの出力信号
をアクティブマウントM1 ,M2 のアクチュエータ制御
信号と重畳させ電子制御ユニットECU内の駆動回路を
経てアクチュエータA1 ,A2 に入力させることにより
行われるものであり、これにより、振動騒音制御中に振
動制御周波数帯のうちの所望成分の、アクチュエータA
1 ,A2 から誤差検出センサSA ,SB までの伝達特性
を、バックグランウンドに(即ち能動的振動制御中に)
制御に影響を与えずに、しかも乗員に気付かれたり不快
感を感じさせることなく同定するものである。但し、ス
ピーカSpからの再生音の大きさが規定レベルよりも小
さい場合には、前記アクチュエータ制御信号に重畳させ
るべき出力信号を小さくすることで、乗員に出力信号に
よる同定が気付かれないようにする。
【0032】図7は、カーオーディオ装置AUからの出
力信号をアクティブマウントM1 ,M2 のアクチュエー
タ制御信号に重畳させることにより、振動制御周波数の
うちの所望成分の、アクチュエータA1 ,A2 から誤差
検出センサSA ,SB までの伝達特性を同定したものの
周波数特性の一例を示している。使用した音楽には、著
名なギターリストである故ジミー・ヘンドリクス氏演奏
の邦題「紫の煙」の最初の5秒間を用いた。比較のため
に、図8には、1〜200Hzの周波数域を600秒か
けて正弦掃引波を用いて同定した周波数特性を示す。同
定した位相差が90度以内であれば、通常、振動制御は
発散しないことが知られており、図7と図8とを比較す
ると、四気筒4サイクルガソリンエンジンの振動制御に
通常使用する23Hz以上の周波数域での位相差からみ
て、音楽を用いたBGIが十分な精度を有することが判
断できる。
【0033】更にカーオーディオ装置AUの非使用中に
おいて、車速が基準値より大きく、つまり車速が速いた
めロードノイズや風切り音が同定の音をマスキングする
とステップS4で判断された場合には、ステップS11
に進んで出力信号とは異なる所定の信号(図示例では正
弦掃引波又はランダム波)を用いて前記伝達特性の同定
が行われ、これにより、カーオーディオ装置AUを使用
していない場合であってもBGIを行うことができる。
尚、この場合において、同定に用いる前記信号のレベル
は、車速、エンジン回転数等を基に予め設定しておいた
ものに従う。
【0034】更にステップ4において車速が基準値より
遅いと判断され、且つステップ5でエンジン回転数がア
イドル基準値より高い(暖機時である)と判断された場
合には、ステップS12に進んで低周波数正弦掃引波又
はランダム波にてBGIモードを行う。
【0035】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこれら実施例に限定されることなく、本発
明の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば請求項
1の発明では、カーオーディオ装置からの出力信号を用
いたBGIは一切行わずに、単にボディソニック効果を
得る目的だけでアクティブマウントの制御信号にカーオ
ーディオ装置からの出力信号を重畳させるようにしても
よい。
【0036】
【発明の効果】以上のように各請求項の発明によれば、
カーオーディオ装置から出力される出力信号を、アクテ
ィブマウントの制御装置が出力するアクチュエータ制御
信号と所定条件下で重畳させて該マウントのアクチュエ
ータに入力させるようにしたので、ボディソニックに専
用の補助スピーカやシート等を特別に設けることなくボ
ディソニック効果を低コストで実現することができる。
しかもそのボディソニック効果の実現に当たっては、低
周波数成分の振動をアクティブマウントより車体側にダ
イレクトに供給することができるから、カーオーディオ
装置の音圧を特別に大きくせずとも十分な重低音効果が
得られる。更にアクティブマウント本来の能動的振動制
御により、エンジン振動に起因した車室内振動及びこも
り音が低減されるから、良好な音場でカーオーディオを
楽しむことができ、併せてボディソニック効果も十分に
楽しむことができる。
【0037】また特に請求項2の発明によれば、前記重
畳させた信号を用いて、アクティブマウントの能動的振
動制御と、アクチュエータ及び誤差検出センサ間の伝達
特性の同定とを並行して行い得るようにしたので、乗員
に違和感のない的確なBGIを行うことができ、このB
GIによって、アクティブマウントシステム各部の経年
変化や環境変化に対応した高精度な制御が可能となる。
【0038】更に請求項3の発明によれば、誤差検出セ
ンサの検出信号が規定値を超えた発散状態では、アクテ
ィブマウントの能動的振動制御を一時的に停止させて、
出力信号又は所定の信号による緊急同定に切替えること
ができるので、発散状態を迅速に解消することができ
る。
【0039】更に請求項4の発明によれば、エンジンの
始動時には、カーオーディオ装置からの出力信号とは異
なる低周波成分を含む所定の信号を用いて前記同定を行
うようにしたので、該信号により低周波帯域に絞ったB
GIを効率よく行うことができ、また始動時にはスター
タ騒音やそれに続くファーストアイドルのエンジン音に
より、同定のための低周波数の振動および音を効果的に
マスキングすることができ、しかもアクティブマウント
による能動的振動制御の制御対象となる低周波数成分は
人間の聴覚上のラウドネス特性により聞こえにくいた
め、乗員に不快感を与えることなくBGIを的確に実行
することができる。
【0040】更にまた請求項5の発明によれば、カーオ
ーディオ装置の非使用中において、車速が基準値より速
い場合には、該装置の出力信号とは異なる所定の信号を
用いて前記同定を行うことができるので、カーオーディ
オ装置を使用していない場合であってもBGIを行うこ
とができる。
【0041】更にまた請求項6の発明によれば、カーオ
ーディオ装置の使用中において、出力信号の周波数成分
がアクティブマウントの能動的振動制御に必要な低周波
数成分を含まない場合には、カーオーディオ装置の発生
音又は車室内振動騒音にマスキングされる程度の低レベ
ルであり且つ出力信号とは異なる所定の信号を用いて前
記同定を行うようにしたので、出力信号の内容(周波数
成分の如何)に影響されることなく、しかも乗員に不快
感を与えずに低周波数成分についてのBGIを的確に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のアクティブマウントシステムの一例を
示す概略全体図
【図2】アクティブマウントの断面図(図1の2−2矢
視拡大断面図)
【図3】前記アクティブマウントシステムの制御ブロッ
ク図
【図4】電子制御ユニットの概略を示すブロック図
【図5】カーオーディオ装置からの音楽信号をアクティ
ブマウントのアクチュエータ制御信号に重畳させた場合
と重畳させない場合においてそれぞれ車室内前席で測定
した、カーオーディオ装置の再生音の周波数特性を比較
して示すグラフ
【図6】バックグラウンド同定(BGI)の処理手順を
示すフローチャート
【図7】故ジミー・ヘンドリクス「紫の煙」イントロ部
分の音楽信号より同定した、アクチュエータから誤差検
出センサまでの振動伝達特性(位相特性)を示すグラフ
【図8】正弦掃引波を用いて同定した、同アクチュエー
タから誤差検出センサまでの振動伝達特性(位相特性)
を示すグラフ
【図9】故ジミー・ヘンドリクス「紫の煙」の、同定に
使用したイントロ部分の音楽信号の周波数特性を示すグ
ラフ
【符号の説明】
1 ,A2 ……アクチュエータ AU……………カーオーディオ装置 ECU…………制御装置としての電子制御ユニット E………………エンジン F………………車体 M1 ,M2 ……アクティブマウント R………………車室 SA ,SB ……誤差検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/178 G10K 11/16 H 11/16 J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(F)とエンジン(E)との間に介
    装される複数のマウントの少なくとも一部を、加振用ア
    クチュエータ(A1 ,A2 )を有してエンジン(E)か
    ら車体(F)への振動を能動的に制御可能なアクティブ
    マウント(M 1 ,M2 )とし、車室(R)にはカーオー
    ディオ装置(AU)を装備してなる車両において、 前記カーオーディオ装置(AU)から出力される出力信
    号を、前記アクティブマウント(M1 ,M2 )の制御装
    置(ECU)が出力するアクチュエータ制御信号と所定
    条件下で重畳させて前記アクチュエータ(A1 ,A2
    に入力させることを特徴とする、エンジン用アクティブ
    マウント付き車両。
  2. 【請求項2】 車体(F)とエンジン(E)との間に介
    装される複数のマウントの少なくとも一部を、加振用ア
    クチュエータ(A1 ,A2 )を有してエンジン(E)か
    ら車体(F)への振動を能動的に制御可能なアクティブ
    マウント(M 1 ,M2 )とし、該アクティブマウント
    (M1 ,M2 )には、車体(F)側に設けた誤差検出セ
    ンサ(SA ,SB )と前記アクチュエータ(A1
    2 )との間の振動伝達特性を同定可能であり且つその
    同定された伝達特性に基づき前記誤差検出センサ
    (SA ,SB )の検出信号が最小となるようアクチュエ
    ータ制御信号を出力し得る制御装置(ECU)を接続
    し、車室(R)にはカーオーディオ装置(AU)を装備
    してなる車両において、 前記制御装置(ECU)は、所定条件下では、前記カー
    オーディオ装置(AU)から出力される出力信号を前記
    同定に用いるべく、該出力信号を前記アクチュエータ制
    御信号と重畳させて前記アクチュエータ(A1 ,A2
    に入力させることを特徴とする、エンジン用アクティブ
    マウント付き車両。
  3. 【請求項3】 前記制御装置(ECU)は、前記誤差検
    出センサ(SA ,S B )の検出信号が規定値を超えた発
    散状態では、アクティブマウント(M1 ,M 2 )の能動
    的振動制御を一時的に停止させると共に、前記出力信号
    又は所定の信号を用いて前記同定を行うことを特徴とす
    る請求項2に記載のエンジン用アクティブマウント付き
    車両。
  4. 【請求項4】 前記制御装置(ECU)は、エンジン
    (E)の始動時には、前記出力信号とは異なる低周波成
    分を含む所定の信号を用いて前記同定を行うことを特徴
    とする、請求項2又は3に記載のエンジン用アクティブ
    マウント付き車両。
  5. 【請求項5】 前記制御装置(ECU)は、前記カーオ
    ーディオ装置(AU)の非使用中に車速が基準値よりも
    速い場合には、前記出力信号とは異なる所定の信号を用
    いて前記同定を行うことを特徴とする、請求項2,3又
    は4に記載のエンジン用アクティブマウント付き車両。
  6. 【請求項6】 前記制御装置(ECU)は、前記出力信
    号の周波数成分がアクティブマウント(M1 ,M2 )の
    能動的振動制御に必要な低周波数成分を含まない場合に
    は、前記カーオーディオ装置(AU)の発生音又は車室
    内振動騒音にマスキングされる程度の低レベルであり且
    つ前記出力信号とは異なる所定の信号を用いて前記同定
    を行うことを特徴とする、請求項2,3,4又は5に記
    載のエンジン用アクティブマウント付き車両。
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