JPH10328732A - 金属管の平滑化方法および平滑化装置 - Google Patents

金属管の平滑化方法および平滑化装置

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JPH10328732A
JPH10328732A JP14975897A JP14975897A JPH10328732A JP H10328732 A JPH10328732 A JP H10328732A JP 14975897 A JP14975897 A JP 14975897A JP 14975897 A JP14975897 A JP 14975897A JP H10328732 A JPH10328732 A JP H10328732A
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smoothing
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JP14975897A
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Kazunori Ozaki
一憲 尾崎
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内面または外面に凸部を有する金属管を高い
信頼性を以て平滑化できる平滑化方法および平滑化装置
を提供する。 【解決手段】 金属管1をプレス型12内で拘束する拘
束工程と、拘束された金属管1の内部に一対の拡径部3
4を挿入する挿入工程と、拡径部34を金属管の径方向
に離間させることにより当接部分を拡径させつつ平滑化
した後、拡径部34を接近させて金属管1を軸線回りに
相対的に回転させ、さらに、この平滑化および回転を金
属管全周に亘って繰り返す第1平滑化工程と、プレス型
12を開いて金属管1を取り出し、第1平滑化工程によ
り平滑化された部分に心棒58を挿入する工程と、心棒
挿入部分の直径方向に対向する外周部を一対のダイス7
4により圧縮した後、ダイス74を開いて金属管1を相
対的に回転させ、この圧縮および回転を金属管1の全周
に亘って繰り返す縮径工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁面に凹凸を有す
る金属管の壁面を平滑化するための平滑化方法および平
滑化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長尺の金属条材をプレス加工して多数の
凹部を水玉状に形成し、これら凹部が外面側を向くよう
に前記金属条材を管状に丸めたうえ、突き合わせた両縁
部を溶接することにより、図7に示すように、内面側に
凸部2、外面側に凹部を有する長尺の伝熱管1を製造す
る技術が実用化されている。
【0003】この種の凹凸を有する伝熱管1は、例え
ば、適当な長さに切断されて各種の熱交換装置などに使
用されるが、比較的大型の熱交換器においては、一対の
側板の間に多数の伝熱管を平行に掛け渡して固定し、一
方の側板側から他方の側板側へ伝熱管を通して第1の熱
媒液体を流しつつ、側板の間で伝熱管の外周に触れるよ
うに第2の熱媒液体を流すことにより、第1および第2
の熱媒液体の間で熱交換を行わせる場合がある。
【0004】このような用途においては、伝熱管の両端
部を側板に貫通させて気密的に固定する必要があるた
め、全長に亘って凹部が形成された伝熱管の両端部のみ
を、予め平滑化することが望まれる。このような平滑化
加工は、上述したような伝熱管に限らず、例えば配管用
の蛇腹状金属管を部分的に平滑化する場合にも要求され
ることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように壁面に凹
凸が形成された金属管を平滑化する方法としては、一般
に、金属管の外周を拘束した後、金属管の内部に拡管プ
ラグを圧入して凸部を潰すことにより平滑化する方法が
まず考えられる。
【0006】しかしながら、金属管の肉厚が大きく、あ
るいは凸部の突出量が大きい場合には、凹凸を消すには
相当に拡径率を大きくしなければならず、金属管の両端
部の外径が大きくなって、例えば、金属管の配置密度を
高めることができなくなるなど、金属管の取付において
支障が生じる。また、拡径率を大きくすれば金属管に亀
裂が生じたり、拡径が均一に行えずに肉厚が不均一にな
ったり、さらに、凸部がプラグに押されて横倒しになる
等の問題が頻発し、実用化は困難だった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、内面または外面に凸部を有する金属管を、その外径
をコントロールしつつ、高い信頼性を以て平滑化できる
金属管の平滑化方法および平滑化装置を提供することを
課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る金属管の平滑化方法は、金属管の平滑
化すべき部分の外周面を開閉可能なプレス型内で拘束す
るとともに、金属管の拘束箇所の内部に一対の拡径部材
を挿入し、前記拡径部材を金属管の径方向に相互に離間
させることにより、前記各拡径部材が当接した部分を拡
径させつつ平滑化し、次いで前記拡径部材を相互に接近
させて金属管をその軸線回りに相対的に回転させ、さら
に、この平滑化および回転を金属管の全周に亘って繰り
返す第1平滑化工程と、前記第1平滑化工程により平滑
化された部分に心棒を挿入した状態で、この心棒挿入部
分の直径方向に対向する金属管の外周部を一対の縮径部
材により挟んで圧縮し、前記縮径部材を開いて金属管を
その軸線回りに相対的に回転させ、さらにこの圧縮およ
び回転を金属管の全周に亘って繰り返す第2平滑化工程
とを具備することを特徴としている。
【0009】また、本発明に係る第1の平滑化装置は、
金属管の平滑化すべき部分の外周面を拘束する開閉可能
なプレス型と、金属管の拘束された箇所の内部に挿入さ
れる一対の拡径部材と、前記拡径部材の間に金属管の軸
線方向に対し平行に配置された、前端から後端へかけて
厚さが拡大するテーパ部材と、前記テーパ部材を前進お
よび後退させることにより前記拡径部材を相互に離間お
よび接近させるための駆動機構とを具備することを特徴
としている。
【0010】さらに、本発明に係る第2の平滑化装置
は、金属管の内部に同軸に挿入される心棒と、前記心棒
が挿入された金属管の外周面の互いに反対側に位置する
部分に対向して配置された一対の縮径部材と、これら縮
径部材を金属管に対し接近離間可能に支持するととも
に、これら縮径部材を前記金属管の軸線回りに回転させ
る駆動手段と、前記縮径部材の周囲に遊星状に自転かつ
公転可能に配置され、前記縮径部材が前記駆動手段によ
り回転されるに伴い、前記縮径部材の外周部と衝突して
前記縮径部材を断続的に金属管に向けて押圧する複数の
ロールとを具備することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を詳細に
説明する。図1〜図4は本発明に係る第1の平滑化装置
の一実施形態を示し、図5および図6は本発明に係る第
2の平滑化装置の一実施形態を示す。そして本発明に係
る金属管の平滑化方法は、第1および第2の平滑化装置
を順に使用することにより、内面または/および外面に
凸部を有する金属管を、その外径を変えることなく平滑
化するものである。
【0012】始めに、第1の平滑化装置について説明す
る。この第1平滑化装置は、内面または/および外面に
多数の凸部2が形成された金属管1の内周面を部分的に
押圧して凸部2を潰すための第1平滑化機構10と、そ
の時に金属管1の外周を拘束するためのプレス型12
と、プレス型12を開いたときに金属管1を一定角度回
転させるための回転機構14とを具備している。
【0013】第1平滑化機構10は油圧シリンダ16を
有し、この油圧シリンダ16は、図示しない油圧供給機
構から圧油を供給されることによりロッド22を前進さ
せる。油圧シリンダ16の本体前端には、連結部材18
を介して取付部材20が同軸に取り付けられており、こ
の取付部材20の中心に形成された中心孔を通して、ロ
ッド22に連結されたテーパ部材28が通されている。
テーパ部材28は断面が矩形状で、水平方向の幅は一定
であるが、前方へ向けて徐々に上下方向の肉厚が小さく
なるテーパ状をなしている。
【0014】取付部材20は、円柱状の細径部20A
と、その後端に形成されたフランジ部20Bとを有す
る。細径部20Aの外周の上端および下端には、細径部
20Aの軸線方向と平行に延びる溝がそれぞれ形成さ
れ、これら溝内にはそれぞれ板バネ24が取り付けられ
ている。これら板バネ24は後端が細径部20Aの外周
に固定され、前端は細径部20Aの径方向へ弾性的に変
位可能となっている。
【0015】取付部材20の前端部には、上下方向に延
びる切欠が形成され、この切欠には一対のL字型をなす
拡径部材26の後端部がはめ込まれ、それぞれピン30
により取付部材20に対して取り付けられている。図2
に示すように、ピン30は拡径部材26に形成された上
下方向に長い長孔31に通され、これにより拡径部材2
6は、それぞれ一定範囲内で上下に変位できる。拡径部
材26の後端部の外側には凸部32が形成され、これら
凸部32が板バネ24の前端に当接し、これにより拡径
部材26はそれぞれテーパ部材28に向けて付勢され、
常にテーパ部材28の上下面にそれぞれ当接している。
【0016】拡径部材26の前部には水平に延びる拡径
部34が形成され、拡径部34の外側面34Aは金属管
1の内面に対応した曲率を有する曲面とされている。こ
れにより、両拡径部材26が上下に拡げられると、その
外側面34Aは金属管1の凸部2を潰したうえ金属管1
の内面に当接し、金属管1の内径を部分的に若干拡径す
る。拡径部34の長さは金属管1に形成すべき平滑部4
の長さに対応し、拡径部34の先端部外周は面取りされ
ている。外側面34Aの幅は、金属管1の内周長の6〜
20%程度であることが好ましい。この範囲であると、
外側面34Aが当接する箇所の凸部2を、その凸部2の
高さ方向へ圧縮して綺麗に潰すことができる。
【0017】拡径部材26の内側面には、長手方向に延
びる断面コ字状の摺動溝34Bが形成され、この摺動溝
34Bの底面はテーパ部材28のテーパ面の傾斜に対応
して傾斜が付けられている。これにより、各拡径部材2
6の摺動溝34Bにテーパ部材28をはめ込んだ状態
で、各拡径部材26の外側面34Aは互いに平行にな
り、テーパ部材28を前進または後退させると、外側面
34A同士の距離が拡大または縮小するようになってい
る。
【0018】プレス型12は、可動側プレス部材40に
固定された上型36と、固定側プレス部材42に固定さ
れた下型38とを具備している。上型36および下型3
8の互いに対向する面には、図3に示すように、金属管
1の外周面に対応した断面半円形の溝がそれぞれ水平に
形成され、これら溝が合わさって形成される断面円形の
空洞内に、金属管1がほぼ隙間なく挿入される。プレス
型12は、第1平滑化機構10による金属管1の拡径時
に、その拡径力に対抗するためのものであり、プレス型
12を開けば、金属管1を回転または取りだすことがで
きる。上型36と下型38の両側面には上下方向に延び
る溝が形成され、これら溝内にガイド板43が配置され
てボルト45により固定されている。これにより、上型
36は平行を保ったまま、上下動可能となっている。
【0019】回転機構14はその詳細を図示してはいな
いが、金属管1の端部を把持する把持手段と、この把持
手段を所定のタイミングで一定角度づつ回転させるステ
ッピングモータ等を備えた回転手段とを有するものであ
る。そして、第1平滑化機構10の拡管動作が完了し、
プレス型12が開かれた瞬間に、金属管1を一定角度づ
つ軸線回りに回転させるように制御されている。なお、
回転機構14の代わりに、作業員が金属管1の端部を把
持してこれを回転させることも可能である。
【0020】次に、図5および図6を用いて第2平滑化
機構50を説明する。この第2平滑化機構50は、図1
〜図4に示した第1平滑化装置を使用して金属管1に図
8に示すように概ね平滑化された拡管部3を形成した
後、この拡管部3を図9に示すように縮径しつつ、より
高度に平滑化するためのものである。
【0021】第2平滑化機構50は、電力を供給される
と回転軸60を回転させるモータ52を有する。モータ
52には、枠体54および枠体56を介して、心棒58
が回転軸60の延長線に沿って同軸に固定されている。
図示してはいないが、枠体56には心棒58を着脱可能
に支持する支持機構が設けられ、心棒58を取り外すこ
とにより、心棒58の外周に金属管1を装着できる。心
棒58は平滑化すべき金属管1よりも全長が長く、その
後端部には、最終的に形成すべき平滑部4の内径と等し
い外径を有し、平滑部4と同じ長さを有する拡径部58
Aが形成されている。
【0022】回転軸60の外周には、軸受62を介し
て、円筒状をなす回転体64が同軸かつ回転自在に取り
付けられている。回転体64の前端には、円板状のロー
ル保持板66が固定され、このロール保持板66と回転
体64との間には、図6に示すように複数(この例では
8本)のロール軸68を介して、円筒形のロール70が
それぞれ回転可能に支持されている。ロール軸68はい
ずれも、回転軸60と平行で、回転軸60の軸線から等
距離の位置にあり、さらに回転軸60の軸線回りに一定
角度毎に偶数個配置されている。ロール70が偶数個で
ある理由は、互いに180゜隔てた1対のロール70に
より、後述する一対のダイス74を対称に駆動するため
である。
【0023】回転軸60の前端部には、図5および図6
に示すように、一対の矩形状をなす支持板60Aが前方
へ突出して互いに平行に形成され、全体としてコ字状を
なしている。これら支持板60Aの間には、一対のダイ
ス74が心棒58を挟んで対称に配置されている。これ
らダイス74の対向面には、図6に示すように、心棒5
8に装着された金属管1の外周面に対応する断面半円形
の溝がそれぞれ形成され、これら溝の間に金属管1がほ
ぼ隙間なく挿入されるようになっている。金属管1の拡
管部3を、ダイス74で挟んで心棒58の拡径部58A
に当接するまで縮径させた状態においても、ダイス74
同士は当接しないように寸法設定されている。ダイス7
4は極めて硬い材質、例えば超硬合金で形成されてい
る。
【0024】ダイス74の外側にはそれぞれ直方体状の
バッカー72が配置され、両支持板60Aの間で、ダイ
ス74とともに、ボルト61により径方向へ一定範囲内
で移動可能に支持されている。バッカー72は、その外
側面72Aが全長に亘って凸円弧状をなしており、この
凸面72Aがロール70の外周面に線接触するようにな
っている。なお、ロール70、バッカー72、およびダ
イス74の全長はいずれもほぼ等しい。
【0025】次に、第1および第2の平滑化装置を使用
した本発明に係る金属管の平滑化方法の一実施形態を説
明する。この方法の特徴は、図7に示すように内面に多
数の凸部2が形成された金属管1を、図1〜図4に示す
第1平滑化装置で概ね平滑化および拡管して、図8に示
すような拡管部3を形成した後、図5および図6に示す
第2平滑化装置により、図9に示すように、より高度に
平滑化され外径をコントロールされた(望ましくは金属
管1の他の部分と等しい外径を有する)平滑部4を形成
することにある。なお、図7に示した金属管1では内面
に凸部2が形成されているが、金属管1の外面に凸部2
が形成されていてもよいし、内面および外面に両方に凸
部2が形成されていても、同様に処理は行える。なお、
金属管1の肉厚はいずれの部分でもほぼ一定であり、凸
部2の反対面は凹部となっていることが望ましい。
【0026】この方法を実施するには、まず、プレス型
12の可動側プレス部材40を上昇させ、上型36およ
び下型38の溝間に、図7に示す金属管1を端部を揃え
て水平に挿入したうえ、金属管1の前端部を回転機構1
4に取り付ける。
【0027】次に、第1平滑化機構10の油圧シリンダ
16によりテーパ部材28を後退させた状態で、両拡径
部34を上型36および下型38の溝間に把持された金
属管1内に挿入する。この状態で、拡径部34は、全長
に亘って上型36および下型38内に収容される。な
お、第1平滑化機構10を固定しておき、予めプレス型
12内に配置されている拡径部34に金属管1を差し込
むようにしてもよい。
【0028】次に、プレス型12に圧力をかけて型締め
したうえ、油圧シリンダ16に圧油を供給してテーパ部
材28を前進させ、両方の拡径部34を平行を保ったま
ま上下に離間させる。これにより、拡径部34の外側面
34Aが当接した部分の凸部2がその高さ方向に潰され
る。こうして各外側面34Aが当接する箇所全域の凸部
2を均一に潰したら、油圧シリンダ16によりテーパ部
材28を後退させて板バネ24の付勢力により両拡径部
34を金属管1の内面から離し、さらにプレス型12を
開く。
【0029】こうして拘束を解かれた金属管1を回転機
構14により一定角度回転させ、先ほど平坦化および拡
径した領域と一部重なる次の領域を、拡径部34の外側
面34Aと対向させる。この時の回転角度は、具体的に
は、外側面34Aの幅よりも若干小さい内周長に相当す
る金属管1の中心角とすればよい。このように、プレス
型12を閉じて第1平滑化機構10により拡径および平
坦化を行い、さらに回転機構14により金属管1を回動
させる一連の動作を、金属管1の内面全面の凸部2が潰
されるまで繰り返し、拡管部3が形成された金属管1を
取り出す。
【0030】次に、拡管部3が形成された金属管1を、
第2平滑化機構50に装着する。それにはまず、枠体5
6から心棒58を取り外し、金属管1の拡管部3側から
心棒58を通し、拡管部3に対応する位置に拡径部58
Aが来るようにする。この状態で、図5に示すように心
棒58を枠体56に固定し、拡管部3および拡径部58
Aをダイス74の半円溝の間に通す。
【0031】心棒58および金属管1のセットが完了し
たら、モータ52に通電して回転軸60を回転させる。
すると、図6に示すようにバッカー72の凸面72Aが
次々にロール70の外周面に衝突し、その反動で各バッ
カー72が対称的かつ同時に心棒58の中心側へ押さ
れ、両ダイス74が瞬間的に閉じられる。さらに回転軸
60が回転していくと、バッカー72がロール70から
離れて、遠心力によりダイス74が一時的に緩むが、次
のロール70へ各バッカー72が衝突すると、再びダイ
ス74が閉じられる。このように、回転軸60の回転に
つれて、間欠的にダイス74が激しく開閉されるため、
ダイス74に挟まれた金属管1の拡管部3は心棒58の
拡径部58Aに沿う位置まで縮径され、かつ、より高度
に平坦化され、さらに、この平坦化は回転軸60の回転
に伴って金属管1の全周に亘って施されることになる。
【0032】なお、回転軸60が回転する間、心棒58
および金属管1は枠体56によって支持されているので
回転しない。また、ロール70にはバッカー72との衝
突により回転軸60回りの回転力が加わるので、回転体
64自体も回転する。ただし、回転軸60と回転体64
とが同速で回転することはない。必要であれば、回転体
64の回転速度をコントロールするため、何らかのブレ
ーキ機構を設けて回転体64に対してのみ回転抵抗を与
えてもよいし、回転体64をモータ52とは別の駆動機
構により回転させてもよい。回転軸60の回転速度は任
意であるが、例えば120rpmなどの速度が選択され
る。
【0033】上記構成からなる金属管の平滑化方法によ
れば、まず第1段階として、図1〜図4に示す第1平滑
化装置で概ね平滑化および拡管したうえ、第2段階とし
て、図5および図6に示す第2平滑化装置により再び同
一部分を平滑化および縮径するので、より高度に平滑化
され外径をコントロールされた平滑部4を形成すること
が可能である。
【0034】また、図1〜図4に示す第1平滑化装置に
よれば、幅が比較的小さい拡径部34を、金属管1の内
周面の径方向両側へ押し当てて凸部2をその高さ方向へ
潰す動作を繰り返すものであるから、凸部2の突出量が
大きかったり、金属管1の肉厚が大きい場合にも、個々
の凸部2を横倒しにすることなく、かなりの程度まで平
坦化することが可能である。
【0035】また、テーパ部材28の前進により一対の
拡径部34を平行移動させる構造であるから、拡径部3
4の全長が大きくても、拡径部34の外側面34A同士
の平行度を極めて高く維持することが可能であり、平行
度の悪化に起因する凸部2の潰れ量の不均一などを防ぐ
ことが可能である。
【0036】一方、図5および図6に示す第2平滑化装
置によれば、金属管1のわずかな凹凸が残っている拡管
部3を、周囲を回転する一対のダイス74で高速で連打
することにより、心棒58に沿った位置まで縮径させる
ものであるから、心棒58の形状精度を基準として高い
精度を以て金属管1の整形が行え、極めて高度な平滑度
が得られると共に、他の部分と外径を揃えた平滑部4を
形成することも可能である。もちろん、必要に応じて
は、平滑部4の外径を金属管1の他の部分より大きくす
ることもできるし、逆に、他の部分より外径を小さくす
ることも可能である。
【0037】なお、本発明に係る金属管の平滑化方法お
よび平滑化装置は上記実施形態のみに限定されるもので
はなく、必要に応じて適宜構成に変更を加えてもよいこ
とは勿論である。例えば、
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る金属
管の平滑化方法によれば、まず第1段階として、金属管
の外周面を開閉可能な型内で拘束し、その内面両側を一
対の拡径部材で平滑化し、さらに金属管をその軸線回り
に相対的に回動させる動作を金属管の全周に亘って繰り
返す。次に、第2段階として、金属管内部に心棒を挿入
し、金属管の周囲を相対回転する一対の縮径部材で高速
で連打することにより、心棒に沿った位置まで金属管を
縮径させ、平滑部を形成する。よって、高度に平滑化さ
れ、しかも形状および外径をコントロールされた平滑部
を形成することが可能である。
【0039】また、本発明に係る第1の金属管の平滑化
装置によれば、プレス型内で拘束した金属管の内周面
を、一対の拡径部材により径方向両側へ押し拡げて凸部
をその高さ方向へ潰す動作を繰り返すものであるから、
凸部の突出量が大きかったり、金属管の肉厚が大きい場
合にも、個々の凸部を横倒しにすることなく平坦化する
ことが可能である。また、テーパ部材の前進により一対
の拡径部材を平行移動させる構造であるから、拡径部材
の全長が大きくても、拡径部材の外側面同士の平行度を
極めて高く維持することが可能であり、平行度の悪化に
起因する凸部の潰れ量の不均一などを防ぐことが可能で
ある。
【0040】さらに、本発明に係る第2の金属管の平滑
化装置によれば、金属管の周囲を相対回転する一対の縮
径部材により、金属管の外周面を連打することにより、
心棒に沿った位置まで金属管を縮径させるものであるか
ら、心棒の形状精度を基準として高い精度を以て金属管
の整形が行え、高度な平滑度を有し、しかも外径がコン
トロールされた平滑部を形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の金属管の平滑化装置を示
す側断面図である。
【図2】 同装置の平滑化機構を示す側断面図である。
【図3】 同装置の要部の正断面図である。
【図4】 同装置の平滑化機構の正面図である。
【図5】 本発明に係る第2の金属管の平滑化装置を示
す側断面図である。
【図6】 同装置の正面図である。
【図7】 凸部を有する金属管を示す側断面図である。
【図8】 同金属管に第1段平坦化を行った状態を示す
側断面図である。
【図9】 同金属管に第2段平坦化を行った状態を示す
側断面図である。
【符号の説明】
1 金属管 2 凸部 3 拡管部 4 平滑部 10 第1平滑化機構 12 プレス型 14 回転機構 16 油圧シリンダ 18 連結部材 20 取付部材 26 拡径部材 28 テーパ部材 34 拡径部 50 第2平滑化装置 52 モータ 58 心棒 60 回転軸 64 回転体 70 ロール 74 ダイス(縮径部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面に凹凸を有する金属管の壁面を平滑
    化するための方法であって、 金属管の平滑化すべき部分の外周面を開閉可能なプレス
    型内で拘束するとともに、金属管の拘束箇所の内部に一
    対の拡径部材を挿入し、前記拡径部材を金属管の径方向
    に相互に離間させることにより、前記各拡径部材が当接
    した部分を拡径させつつ平滑化し、次いで前記拡径部材
    を相互に接近させて金属管をその軸線回りに相対的に回
    転させ、さらに、この平滑化および回転を金属管の全周
    に亘って繰り返す第1平滑化工程と、 前記第1平滑化工程により平滑化された部分に心棒を挿
    入した状態で、この心棒挿入部分の直径方向に対向する
    金属管の外周部を一対の縮径部材により挟んで圧縮し、
    前記縮径部材を開いて金属管をその軸線回りに相対的に
    回転させ、さらにこの圧縮および回転を金属管の全周に
    亘って繰り返す第2平滑化工程とを具備することを特徴
    とする金属管の平滑化方法。
  2. 【請求項2】 壁面に凹凸を有する金属管の壁面を平滑
    化するための装置であって、 金属管の平滑化すべき部分の外周面を拘束する開閉可能
    なプレス型と、 金属管の拘束された箇所の内部に挿入される一対の拡径
    部材と、 前記拡径部材の間に金属管の軸線方向に対し平行に配置
    された、前端から後端へかけて厚さが拡大するテーパ部
    材と、 前記テーパ部材を前進および後退させることにより前記
    拡径部材を相互に離間および接近させるための駆動機構
    とを具備することを特徴とする金属管の平滑化装置。
  3. 【請求項3】 金属管の内部に同軸に挿入される心棒
    と、 前記心棒が挿入された金属管の外周面の互いに反対側に
    位置する部分に対向して配置された一対の縮径部材と、 これら縮径部材を金属管に対し接近離間可能に支持する
    とともに、これら縮径部材を前記金属管の軸線回りに回
    転させる駆動手段と、 前記縮径部材の周囲に遊星状に自転かつ公転可能に配置
    され、前記縮径部材が前記駆動手段により回転されるに
    伴い、前記縮径部材の外周部と衝突して前記縮径部材を
    断続的に金属管に向けて押圧する複数のロールとを具備
    することを特徴とする金属管の平滑化装置。
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US8502954B2 (en) 2004-03-29 2013-08-06 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
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