JPH10328600A - ダイコータ装置 - Google Patents
ダイコータ装置Info
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- JPH10328600A JPH10328600A JP13991597A JP13991597A JPH10328600A JP H10328600 A JPH10328600 A JP H10328600A JP 13991597 A JP13991597 A JP 13991597A JP 13991597 A JP13991597 A JP 13991597A JP H10328600 A JPH10328600 A JP H10328600A
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- Japan
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- die coater
- backing roll
- base material
- belt
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 帯状基材の張力により発生するバッキングロ
ールのたわみにかかわらず、ダイコータ本体の先端リッ
プ部と帯状基材との間のギャップを塗布幅方向にわたっ
て最適ギャップ条件に均一に設定する。 【解決手段】 バッキングロール1に支持されつつ連続
搬送される帯状基材Wに対し、バッキングロール1に沿
って対向配置したダイコータ本体11の先端リップ部1
2、13、14から塗料を吐出して帯状基材Wに塗布す
るダイコータ装置10において、搬送される帯状基材W
の張力によって発生したバッキングロール1のたわみに
前記先端リップ部12、13、14を沿わせるようにダ
イコータ本体11を背面から押圧してたわませるたわみ
機構50を設けるとともに、ダイコータ本体のたわみ量
を真直ゲージ44と接触測定子45とレーザ測長器40
から構成される計測手段を用いて計測するようにした。
ールのたわみにかかわらず、ダイコータ本体の先端リッ
プ部と帯状基材との間のギャップを塗布幅方向にわたっ
て最適ギャップ条件に均一に設定する。 【解決手段】 バッキングロール1に支持されつつ連続
搬送される帯状基材Wに対し、バッキングロール1に沿
って対向配置したダイコータ本体11の先端リップ部1
2、13、14から塗料を吐出して帯状基材Wに塗布す
るダイコータ装置10において、搬送される帯状基材W
の張力によって発生したバッキングロール1のたわみに
前記先端リップ部12、13、14を沿わせるようにダ
イコータ本体11を背面から押圧してたわませるたわみ
機構50を設けるとともに、ダイコータ本体のたわみ量
を真直ゲージ44と接触測定子45とレーザ測長器40
から構成される計測手段を用いて計測するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイコータ本体の
先端リップ部から塗料を吐出して、連続搬送される帯状
基材に塗装を施すダイコータ装置に関する。
先端リップ部から塗料を吐出して、連続搬送される帯状
基材に塗装を施すダイコータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バッキングロールに支持されつつ
連続搬送される帯状基材に対し、バッキングロールに沿
って対向配置したダイコータ本体の先端リップ部から塗
料を吐出して帯状基材に塗布するダイコータ装置が知ら
れている。このダイコータ装置において、帯状基材の全
面に均一厚みの塗膜を形成して光沢のある美しい塗布面
を得るには、先端リップ部と帯状基材表面との間のギャ
ップが塗布幅方向にわたって均一で、かつ最適ギャップ
範囲に設定されている必要がある。このためのギャップ
調整範囲は、ウエット時の塗膜厚みの1.0〜1.6倍
程度、具体的には20〜80μm程度である。
連続搬送される帯状基材に対し、バッキングロールに沿
って対向配置したダイコータ本体の先端リップ部から塗
料を吐出して帯状基材に塗布するダイコータ装置が知ら
れている。このダイコータ装置において、帯状基材の全
面に均一厚みの塗膜を形成して光沢のある美しい塗布面
を得るには、先端リップ部と帯状基材表面との間のギャ
ップが塗布幅方向にわたって均一で、かつ最適ギャップ
範囲に設定されている必要がある。このためのギャップ
調整範囲は、ウエット時の塗膜厚みの1.0〜1.6倍
程度、具体的には20〜80μm程度である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、連続搬
送される帯状基材はユニットテンションが2〜3kg/
mm2となるように張力管理されており、帯状基材の巾
と厚さによってバッキングロールに作用する張力が大き
く変化する。この張力変化によってバッキングロールに
たわみが発生することがある。たわみはバッキングロー
ルの中央部付近において最も大きくなる。具体的に塗装
基材である亜鉛めっき鋼板には板厚0.3〜1.2m
m、板幅600〜1200mmの各範囲内で種々のもの
があり、例えば連続搬送時のユニットテンションを2.
7kg/mm2とすると、最小で約500kg、最大で
約3900kgの張力が作用することになる。この張力
によってバッキングロールの中央部では、最大で100
μm以上のたわみ量が発生する。
送される帯状基材はユニットテンションが2〜3kg/
mm2となるように張力管理されており、帯状基材の巾
と厚さによってバッキングロールに作用する張力が大き
く変化する。この張力変化によってバッキングロールに
たわみが発生することがある。たわみはバッキングロー
ルの中央部付近において最も大きくなる。具体的に塗装
基材である亜鉛めっき鋼板には板厚0.3〜1.2m
m、板幅600〜1200mmの各範囲内で種々のもの
があり、例えば連続搬送時のユニットテンションを2.
7kg/mm2とすると、最小で約500kg、最大で
約3900kgの張力が作用することになる。この張力
によってバッキングロールの中央部では、最大で100
μm以上のたわみ量が発生する。
【0004】そのため、帯状基材が走行していない状態
で先端リップ部と基材表面間のギャップを塗布幅方向に
わたって均一に最適ギャップに設定したとしても、連続
塗布時には前記バッキングロールのたわみによって前記
ギャップが不均一となり、特に塗布幅の中央部において
ギャップが大きくなる。ギャップが大きくなった中央部
では、帯状基材のエッジ側に比べて塗料の圧力損失が小
さくなり、その流出量が多くなる。そのため、塗布幅方
向で塗膜厚みにむらが発生し、塗膜が厚くなり過ぎると
次の焼き付け工程でワキ(溶剤が塗膜表面より急激に蒸
発し、脱気跡が残る)が起こる。また、ギャップがさら
に拡大すると先端リップ部によるレベリング効果が減少
して塗布面が粗くなる。
で先端リップ部と基材表面間のギャップを塗布幅方向に
わたって均一に最適ギャップに設定したとしても、連続
塗布時には前記バッキングロールのたわみによって前記
ギャップが不均一となり、特に塗布幅の中央部において
ギャップが大きくなる。ギャップが大きくなった中央部
では、帯状基材のエッジ側に比べて塗料の圧力損失が小
さくなり、その流出量が多くなる。そのため、塗布幅方
向で塗膜厚みにむらが発生し、塗膜が厚くなり過ぎると
次の焼き付け工程でワキ(溶剤が塗膜表面より急激に蒸
発し、脱気跡が残る)が起こる。また、ギャップがさら
に拡大すると先端リップ部によるレベリング効果が減少
して塗布面が粗くなる。
【0005】一方、帯状基材の張力によるたわみを極力
なくすためバッキングロールの強度を大きくする方法も
考えられるが、強度を大きくしようとすれば重量が増加
し、そのために今度は自重によってバッキングロールが
たわむという矛盾が生じる結果となる。
なくすためバッキングロールの強度を大きくする方法も
考えられるが、強度を大きくしようとすれば重量が増加
し、そのために今度は自重によってバッキングロールが
たわむという矛盾が生じる結果となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は前記問
題点を解消することを目的として、バッキングロールに
支持されつつ連続搬送される帯状基材に対し、バッキン
グロールに沿って対向配置したダイコータ本体の先端リ
ップ部から塗料を吐出して帯状基材に塗布するダイコー
タ装置において、搬送される帯状基材の張力によってた
わんだバッキングロールに前記先端リップ部が沿うよう
にダイコータ本体を背面から押圧してたわませるたわみ
機構を設けるとともに、前記ダイコータ本体の先端リッ
プ部と平行に張り渡された真直ゲージと、先端リップ部
と接触しながらダイコータ本体の長手方向に移動する接
触測定子と、この接触測定子とともに移動して前記真直
ゲージと接触測定子間の幅の変動に基づきダイコータ本
体のたわみ量を計測するレーザ測長器とからなる計測手
段を設けたことを特徴とする。
題点を解消することを目的として、バッキングロールに
支持されつつ連続搬送される帯状基材に対し、バッキン
グロールに沿って対向配置したダイコータ本体の先端リ
ップ部から塗料を吐出して帯状基材に塗布するダイコー
タ装置において、搬送される帯状基材の張力によってた
わんだバッキングロールに前記先端リップ部が沿うよう
にダイコータ本体を背面から押圧してたわませるたわみ
機構を設けるとともに、前記ダイコータ本体の先端リッ
プ部と平行に張り渡された真直ゲージと、先端リップ部
と接触しながらダイコータ本体の長手方向に移動する接
触測定子と、この接触測定子とともに移動して前記真直
ゲージと接触測定子間の幅の変動に基づきダイコータ本
体のたわみ量を計測するレーザ測長器とからなる計測手
段を設けたことを特徴とする。
【0007】前記たわみ機構でダイコータ本体を強制的
にたわませることにより、先端リップ部と帯状基材間の
ギャップを塗布幅方向にわたって最適ギャップ条件に均
一に設定することができる。また、前記計測手段により
ダイコータ本体のたわみ量をバッキングロールのたわみ
量に正確に一致させることができ、ギャップの均一設定
の精度を上げることができる。
にたわませることにより、先端リップ部と帯状基材間の
ギャップを塗布幅方向にわたって最適ギャップ条件に均
一に設定することができる。また、前記計測手段により
ダイコータ本体のたわみ量をバッキングロールのたわみ
量に正確に一致させることができ、ギャップの均一設定
の精度を上げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。図1は本発明のダイコ
ータ装置10の側面図、図2はその平面図を示す。ダイ
コータ装置10は、ダイコータ本体11を備えている。
ダイコータ本体11は2層塗布タイプのもので、バッキ
ングロール1に対向する先端部に上、中、下の3つのリ
ップ部12、13、14を有しており、2つの塗料吐出
用スロットが形成されている。
の実施の形態について説明する。図1は本発明のダイコ
ータ装置10の側面図、図2はその平面図を示す。ダイ
コータ装置10は、ダイコータ本体11を備えている。
ダイコータ本体11は2層塗布タイプのもので、バッキ
ングロール1に対向する先端部に上、中、下の3つのリ
ップ部12、13、14を有しており、2つの塗料吐出
用スロットが形成されている。
【0009】ダイコータ本体11はダイセット台20上
に載置され、背面15にねじ込まれたセットボルト21
により固定されている。ダイセット台20はギャップ調
整台22により支持され、軸23を中心として上下に回
転できるようにしてある。ギャップ調整台22の下部に
はリニアベアリング24が固定されている。リニアベア
リング24は架台26上に設けたリニアレール25に沿
って移動可能に取り付けられている。
に載置され、背面15にねじ込まれたセットボルト21
により固定されている。ダイセット台20はギャップ調
整台22により支持され、軸23を中心として上下に回
転できるようにしてある。ギャップ調整台22の下部に
はリニアベアリング24が固定されている。リニアベア
リング24は架台26上に設けたリニアレール25に沿
って移動可能に取り付けられている。
【0010】図1に示すダイコータ本体11は、メンテ
ナンス位置にセットされている。この位置にあるとき
に、ダイコータ本体11の角度調整や洗浄、あるいは、
塗布仕様の変更による帯状基材(図示せず)の交換作業
を行う。一方、ダイコータ本体11により塗布を行うと
きは、ダイセット台20を軸23を中心に時計回り方向
に回転させて、各リップ部12、13、14がバッキン
グロール1に僅かなギャップを隔てて対向する塗布位置
にダイコータ本体11をセットする。ダイコータ本体1
1が塗布位置にあるときに、ギャップ調整台22をリニ
アレール25に沿って微小移動させることにより、ダイ
コータ本体11の各リップ部12、13、14とバッキ
ングロール1との間のギャップ調整ができるようになっ
ている。
ナンス位置にセットされている。この位置にあるとき
に、ダイコータ本体11の角度調整や洗浄、あるいは、
塗布仕様の変更による帯状基材(図示せず)の交換作業
を行う。一方、ダイコータ本体11により塗布を行うと
きは、ダイセット台20を軸23を中心に時計回り方向
に回転させて、各リップ部12、13、14がバッキン
グロール1に僅かなギャップを隔てて対向する塗布位置
にダイコータ本体11をセットする。ダイコータ本体1
1が塗布位置にあるときに、ギャップ調整台22をリニ
アレール25に沿って微小移動させることにより、ダイ
コータ本体11の各リップ部12、13、14とバッキ
ングロール1との間のギャップ調整ができるようになっ
ている。
【0011】ダイセット台20の上部には、レール台3
0が固定されている。レール台30には、ダイコータ本
体11の長手方向に延びる2本のリニアレール31が平
行に設けてある。このリニアレール31上をリニアベア
リング32を介して移動可能にセンサー移動台33が設
けられている。センサー移動台33のバッキングロール
1側には、下方に延びた形状のセンサー取付部材34が
固定されている。センサー取付部材34には、ダイコー
タ本体11のリップ部12、13、14を上下から挟む
ような位置に投光器41と受光器42からなるレーザ測
長器40がそれぞれ取り付けられている。そして、セン
サー移動台33がリニアレール31上を移動すると、レ
ーザ測長器40が各リップ部12、13、14の先端面
に沿ってダイコータ本体2の長手方向に移動するように
してある。
0が固定されている。レール台30には、ダイコータ本
体11の長手方向に延びる2本のリニアレール31が平
行に設けてある。このリニアレール31上をリニアベア
リング32を介して移動可能にセンサー移動台33が設
けられている。センサー移動台33のバッキングロール
1側には、下方に延びた形状のセンサー取付部材34が
固定されている。センサー取付部材34には、ダイコー
タ本体11のリップ部12、13、14を上下から挟む
ような位置に投光器41と受光器42からなるレーザ測
長器40がそれぞれ取り付けられている。そして、セン
サー移動台33がリニアレール31上を移動すると、レ
ーザ測長器40が各リップ部12、13、14の先端面
に沿ってダイコータ本体2の長手方向に移動するように
してある。
【0012】レーザ測長器40の投光器41からは受光
器42に向かって、例えば厚み0.2mmで幅40mm
のレーザ光43が照射される。このレーザ光43を横切
るようにして上リップ部12の斜め上方にピアノ線(例
えば、太さ0.8mm)からなる真直ゲージ44が水平
方向に真っすぐに張られている。真直ゲージ44は、図
2(a)に示すように、各リップ部12、13、14の
先端面16と平行に張り渡され、ダイコータ本体11以
上の長さをもって延設されている。
器42に向かって、例えば厚み0.2mmで幅40mm
のレーザ光43が照射される。このレーザ光43を横切
るようにして上リップ部12の斜め上方にピアノ線(例
えば、太さ0.8mm)からなる真直ゲージ44が水平
方向に真っすぐに張られている。真直ゲージ44は、図
2(a)に示すように、各リップ部12、13、14の
先端面16と平行に張り渡され、ダイコータ本体11以
上の長さをもって延設されている。
【0013】一方、センサー取付部材34にはホルダ3
5が取り付けてある。ホルダ35には、図2(b)に示
すように、弓形に形成したピアノ線からなる接触測定子
45が固定されている。接触測定子45の湾曲部が上リ
ップ部12の先端面16に接触し、その接触点において
レーザ光43が照射されるようになっている。また、セ
ンサー移動台33の移動によって接触測定子45は上リ
ップ部12と接触しながらダイコータ本体11に沿って
移動する。なお、ホルダ35はセンサー取付部材34に
対して高さ調節が可能になっており、ホルダの高さを変
えることにより接触測定子45を中リップ部13または
下リップ部14の各先端面16にも接触させることがで
きる。また、センサー移動台33は、レーザ測長器40
による計測時以外はホームポジション36に退避するよ
うにしてある。
5が取り付けてある。ホルダ35には、図2(b)に示
すように、弓形に形成したピアノ線からなる接触測定子
45が固定されている。接触測定子45の湾曲部が上リ
ップ部12の先端面16に接触し、その接触点において
レーザ光43が照射されるようになっている。また、セ
ンサー移動台33の移動によって接触測定子45は上リ
ップ部12と接触しながらダイコータ本体11に沿って
移動する。なお、ホルダ35はセンサー取付部材34に
対して高さ調節が可能になっており、ホルダの高さを変
えることにより接触測定子45を中リップ部13または
下リップ部14の各先端面16にも接触させることがで
きる。また、センサー移動台33は、レーザ測長器40
による計測時以外はホームポジション36に退避するよ
うにしてある。
【0014】以上に説明したレーザ測長器40とその移
動機構、真直ゲージ44、接触測定子45によりダイコ
ータ本体11のたわみ量を塗布幅方向に沿って計測する
計測手段が構成されている。
動機構、真直ゲージ44、接触測定子45によりダイコ
ータ本体11のたわみ量を塗布幅方向に沿って計測する
計測手段が構成されている。
【0015】図2(a)に示すように、ダイセット台2
0の背面には、ダイコータ本体11の長手方向中央部に
対応する位置にたわみ機構50が設けてある。たわみ機
構50は、図2(c)に示すように、ダイセット台20
を貫通して一端部のねじ部がダイコータ本体11の背面
のねじ孔にねじ込まれて固定された押しボルト51と、
この押しボルト51の他端部のねじ部52が中心孔に挿
入され、かつダイセット台20の背面の凹部にはめ込ま
れたスペーサ53と、スペーサ53を押さえるようにね
じ部52に螺合された押し付けナット54とからなって
いる。これにより、押し付けナット54を締め付ける
と、スペーサ53により押しボルト51が押し込まれ、
ダイコータ本体11の中央部が押圧されるようになって
いる。なお、スペーサ53を厚みの異なるものに交換す
ることによりダイコータ本体11の押し出し量、すなわ
ちたわみ量を調節することができる。
0の背面には、ダイコータ本体11の長手方向中央部に
対応する位置にたわみ機構50が設けてある。たわみ機
構50は、図2(c)に示すように、ダイセット台20
を貫通して一端部のねじ部がダイコータ本体11の背面
のねじ孔にねじ込まれて固定された押しボルト51と、
この押しボルト51の他端部のねじ部52が中心孔に挿
入され、かつダイセット台20の背面の凹部にはめ込ま
れたスペーサ53と、スペーサ53を押さえるようにね
じ部52に螺合された押し付けナット54とからなって
いる。これにより、押し付けナット54を締め付ける
と、スペーサ53により押しボルト51が押し込まれ、
ダイコータ本体11の中央部が押圧されるようになって
いる。なお、スペーサ53を厚みの異なるものに交換す
ることによりダイコータ本体11の押し出し量、すなわ
ちたわみ量を調節することができる。
【0016】以上の構成からなるダイコータ装置10に
おいて、ダイコータ本体11のたわみ量調整は次のよう
に行う。たわみ量調整は、ダイコータ本体11がメンテ
ナンス位置(図1に示す状態)にある状態で行う。そし
て、図3に示すように、次工程で塗布する帯状基材Wを
連続搬送したときのバッキングロール1のたわみ量dを
あらかじめ計測しておく。
おいて、ダイコータ本体11のたわみ量調整は次のよう
に行う。たわみ量調整は、ダイコータ本体11がメンテ
ナンス位置(図1に示す状態)にある状態で行う。そし
て、図3に示すように、次工程で塗布する帯状基材Wを
連続搬送したときのバッキングロール1のたわみ量dを
あらかじめ計測しておく。
【0017】次に、たわみ機構50の周辺のセットボル
ト21を緩めるとともに、たわみ機構50の押し付けナ
ット54を締め付けてダイコータ本体11を背面から押
圧してその中央部をたわませる。この状態で、レーザ測
長器40を移動させながらダイコータ本体11のたわみ
量を計測する。
ト21を緩めるとともに、たわみ機構50の押し付けナ
ット54を締め付けてダイコータ本体11を背面から押
圧してその中央部をたわませる。この状態で、レーザ測
長器40を移動させながらダイコータ本体11のたわみ
量を計測する。
【0018】図4に示すように、レーザ測長器40の投
光器41から照射されたレーザ光43は、その一部が上
リップ部12、接触測定子45、および真直ゲージ44
に遮られて、残りが受光器42に到達する。このとき、
受光器42では、接触測定子45と真直ゲージ44の間
の照射部の幅W1を検出する。この幅W1はダイコータ本
体11のたわみ量が大きくなるにつれて減少する関係に
ある。また、受光器42は真直ゲージ44の陰に相当す
る遮光部の幅W2も検出する。これは、真直ゲージ44
の太さ自体に変動があると、前記照射部の幅W1にも影
響を与えることになるためである。
光器41から照射されたレーザ光43は、その一部が上
リップ部12、接触測定子45、および真直ゲージ44
に遮られて、残りが受光器42に到達する。このとき、
受光器42では、接触測定子45と真直ゲージ44の間
の照射部の幅W1を検出する。この幅W1はダイコータ本
体11のたわみ量が大きくなるにつれて減少する関係に
ある。また、受光器42は真直ゲージ44の陰に相当す
る遮光部の幅W2も検出する。これは、真直ゲージ44
の太さ自体に変動があると、前記照射部の幅W1にも影
響を与えることになるためである。
【0019】受光器42により検出された前記照射部の
幅W1と前記遮光部の幅W2の各信号は、図3に示すよう
に、パソコン60に接続されたデータ収集システム61
に入力される。そして、前記各幅W1、W2に基づき演算
処理して接触測定子45と真直ゲージ44の中心との間
の幅W3を算出して真直ゲージ44の太さの変動による
影響を除外した後、表計算ソフトにより前記幅W3をグ
ラフ化してパソコン60に表示する。これにより、ダイ
コータ本体11の上リップ部12についてのたわみ量を
μm単位で塗布幅方向にわたって計測することができ
る。また、接触測定子45を中リップ部13または下リ
ップ部14に接触させてレーザ測長器40を移動させる
ことにより、同様にしてたわみ量を計測することができ
る。このように、比較的安価な計測手段でダイコータ本
体11のたわみ量をμm単位で正確に計測できるととも
に、その計測結果をパソコンでグラフ表示して可視化す
ることで計測結果の確認が容易に行える。
幅W1と前記遮光部の幅W2の各信号は、図3に示すよう
に、パソコン60に接続されたデータ収集システム61
に入力される。そして、前記各幅W1、W2に基づき演算
処理して接触測定子45と真直ゲージ44の中心との間
の幅W3を算出して真直ゲージ44の太さの変動による
影響を除外した後、表計算ソフトにより前記幅W3をグ
ラフ化してパソコン60に表示する。これにより、ダイ
コータ本体11の上リップ部12についてのたわみ量を
μm単位で塗布幅方向にわたって計測することができ
る。また、接触測定子45を中リップ部13または下リ
ップ部14に接触させてレーザ測長器40を移動させる
ことにより、同様にしてたわみ量を計測することができ
る。このように、比較的安価な計測手段でダイコータ本
体11のたわみ量をμm単位で正確に計測できるととも
に、その計測結果をパソコンでグラフ表示して可視化す
ることで計測結果の確認が容易に行える。
【0020】前記のようにして計測されるたわみ量を確
認しながらたわみ機構50を調節してダイコータ本体1
1のたわみ量をバッキングロール1のそれに一致させ
る。たわみ量調節後、ダイセット台20を回転させてダ
イコータ本体11を塗布位置にセットする。そして、帯
状基材を連続搬送したときのバッキングロール1のたわ
みを考慮して、ギャップ調整台22を微小移動させるこ
とによりダイコータ11の各リップ部12、13、14
と帯状基材間のギャップを調整する。これにより、塗布
開始後のバッキングロール1のたわみにかかわらず、各
リップ部12、13、14と帯状基材間のギャップを塗
布幅方向にわたって最適ギャップ条件に均一に設定する
ことができる。
認しながらたわみ機構50を調節してダイコータ本体1
1のたわみ量をバッキングロール1のそれに一致させ
る。たわみ量調節後、ダイセット台20を回転させてダ
イコータ本体11を塗布位置にセットする。そして、帯
状基材を連続搬送したときのバッキングロール1のたわ
みを考慮して、ギャップ調整台22を微小移動させるこ
とによりダイコータ11の各リップ部12、13、14
と帯状基材間のギャップを調整する。これにより、塗布
開始後のバッキングロール1のたわみにかかわらず、各
リップ部12、13、14と帯状基材間のギャップを塗
布幅方向にわたって最適ギャップ条件に均一に設定する
ことができる。
【0021】なお、ダイコータ本体11のたわみは弾性
変形の範囲であるためたわみ機構50による押圧を解除
すればダイコータ本体11はもとの状態に戻る。このと
きに、各リップ部の先端面についてその長手方向に数μ
m程度の真直性が必要とされる場合には、レーザ測長器
40により計測して確認してもよい。
変形の範囲であるためたわみ機構50による押圧を解除
すればダイコータ本体11はもとの状態に戻る。このと
きに、各リップ部の先端面についてその長手方向に数μ
m程度の真直性が必要とされる場合には、レーザ測長器
40により計測して確認してもよい。
【0022】以上に説明したように本実施形態のダイコ
ータ装置10によれば、たわみ機構50によりダイコー
タ本体11を強制的にたわませることで、塗布時におけ
るバッキングロール1のたわみにかかわらず各リップ部
12、13、14と帯状基材間のギャップを塗布幅方向
にわたって均一に設定することができる。また、ダイコ
ータ本体11のたわみ量をレーザ測長器40で正確に計
測することにより、ギャップの均一設定の精度を上げる
ことができる。その結果、塗膜厚が均一な塗装を施すこ
とができ、美しい光沢のある塗布面を得ることができ
る。
ータ装置10によれば、たわみ機構50によりダイコー
タ本体11を強制的にたわませることで、塗布時におけ
るバッキングロール1のたわみにかかわらず各リップ部
12、13、14と帯状基材間のギャップを塗布幅方向
にわたって均一に設定することができる。また、ダイコ
ータ本体11のたわみ量をレーザ測長器40で正確に計
測することにより、ギャップの均一設定の精度を上げる
ことができる。その結果、塗膜厚が均一な塗装を施すこ
とができ、美しい光沢のある塗布面を得ることができ
る。
【0023】なお、前記説明ではたわみ機構50をダイ
コータ本体11の中央部に対応して1箇所だけ設けた
が、ダイコータ本体11の長さによっては複数箇所設け
てもよい。さらに、たわみ機構50の押しボルト51の
押し込み量の調整を油圧ジャッキ等で行ってもよい。ま
た、たわみ機構は、その目的さえ達成できるなら、実施
例で示したようなボルト押込み方式以外のものであって
も構わない。
コータ本体11の中央部に対応して1箇所だけ設けた
が、ダイコータ本体11の長さによっては複数箇所設け
てもよい。さらに、たわみ機構50の押しボルト51の
押し込み量の調整を油圧ジャッキ等で行ってもよい。ま
た、たわみ機構は、その目的さえ達成できるなら、実施
例で示したようなボルト押込み方式以外のものであって
も構わない。
【0024】さらにまた、本実施形態では2層塗布のダ
イコータについて説明したが、本発明は単層タイプある
いは3層以上の多層タイプのダイコータについても当然
に適用できる。
イコータについて説明したが、本発明は単層タイプある
いは3層以上の多層タイプのダイコータについても当然
に適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
ダイコータ装置によれば、バッキングロールのたわみに
かかわらず、ダイコータ本体の先端リップ部と帯状基材
との間のギャップを塗布幅方向にわたって最適ギャップ
条件に均一に設定することができ、帯状基材に塗膜厚が
均一な塗装を施すことができる。
ダイコータ装置によれば、バッキングロールのたわみに
かかわらず、ダイコータ本体の先端リップ部と帯状基材
との間のギャップを塗布幅方向にわたって最適ギャップ
条件に均一に設定することができ、帯状基材に塗膜厚が
均一な塗装を施すことができる。
【図1】 ダイコータ装置の側面図である。
【図2】 ダイコータ装置の平面図である。
【図3】 バッキングロールのたわみに応じてダイコー
タ本体をたわませた状態を示す図である。
タ本体をたわませた状態を示す図である。
【図4】 ダイコータ本体のリップ部とレーザ測長器の
拡大図である。
拡大図である。
1…バッキングロール、10…ダイコータ装置、11…
ダイコータ本体、12、13、14…リップ部(先端リ
ップ部)、40…レーザ測長器(計測手段)、44…真
直ゲージ(計測手段)、45…接触測定子(計測手
段)、50…たわみ機構。
ダイコータ本体、12、13、14…リップ部(先端リ
ップ部)、40…レーザ測長器(計測手段)、44…真
直ゲージ(計測手段)、45…接触測定子(計測手
段)、50…たわみ機構。
Claims (1)
- 【請求項1】 バッキングロールに支持されつつ連続搬
送される帯状基材に対し、バッキングロールに沿って対
向配置したダイコータ本体の先端リップ部から塗料を吐
出して帯状基材に塗布するダイコータ装置において、 搬送される帯状基材の張力によってたわんだバッキング
ロールに前記先端リップ部が沿うようにダイコータ本体
を背面から押圧してたわませるたわみ機構を設けるとと
もに、 前記ダイコータ本体の先端リップ部と平行に張り渡され
た真直ゲージと、先端リップ部と接触しながらダイコー
タ本体の長手方向に移動する接触測定子と、この接触測
定子とともに移動して前記真直ゲージと接触測定子間の
幅の変動に基づきダイコータ本体のたわみ量を計測する
レーザ測長器とからなる計測手段を設けたことを特徴と
するダイコータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13991597A JPH10328600A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | ダイコータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13991597A JPH10328600A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | ダイコータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10328600A true JPH10328600A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15256617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13991597A Pending JPH10328600A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | ダイコータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10328600A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4865090B2 (ja) * | 2009-05-27 | 2012-02-01 | 新日本製鐵株式会社 | クロメートフリー黒色塗装金属板 |
JP2014176811A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Chugai Ro Co Ltd | ロールコータ |
WO2024116613A1 (ja) * | 2022-11-28 | 2024-06-06 | パナソニックエナジー株式会社 | 塗工装置 |
-
1997
- 1997-05-29 JP JP13991597A patent/JPH10328600A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4865090B2 (ja) * | 2009-05-27 | 2012-02-01 | 新日本製鐵株式会社 | クロメートフリー黒色塗装金属板 |
JPWO2010137726A1 (ja) * | 2009-05-27 | 2012-11-15 | 新日本製鐵株式会社 | クロメートフリー黒色塗装金属板 |
JP2014176811A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Chugai Ro Co Ltd | ロールコータ |
WO2024116613A1 (ja) * | 2022-11-28 | 2024-06-06 | パナソニックエナジー株式会社 | 塗工装置 |
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