JP2524487B2 - ニップロ―ル式ダイコ―タ - Google Patents
ニップロ―ル式ダイコ―タInfo
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- JP2524487B2 JP2524487B2 JP6193067A JP19306794A JP2524487B2 JP 2524487 B2 JP2524487 B2 JP 2524487B2 JP 6193067 A JP6193067 A JP 6193067A JP 19306794 A JP19306794 A JP 19306794A JP 2524487 B2 JP2524487 B2 JP 2524487B2
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- JP
- Japan
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- die coater
- shaped material
- strip
- nip roll
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- Prior art date
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニップロール式ダイコ
ータに関し、詳しくは、バックアップロールの外周に支
持されて搬送される帯状材料に塗料を塗布するダイコー
タにおいて、ダイコータ本体を支持する支持台にバック
アップロールとの間で帯状材料を挾持しつつ回転するニ
ップロールを設け、このニップロールを帯状材料に付勢
することにより、帯状材料の板厚変動に拘わらずダイコ
ータ本体と帯状材料とのギャップを一定に保持するよう
にしたニップロール式ダイコータに関する。
ータに関し、詳しくは、バックアップロールの外周に支
持されて搬送される帯状材料に塗料を塗布するダイコー
タにおいて、ダイコータ本体を支持する支持台にバック
アップロールとの間で帯状材料を挾持しつつ回転するニ
ップロールを設け、このニップロールを帯状材料に付勢
することにより、帯状材料の板厚変動に拘わらずダイコ
ータ本体と帯状材料とのギャップを一定に保持するよう
にしたニップロール式ダイコータに関する。
【0002】
【従来の技術】バックアップロールの外周に支持されて
搬送される帯状材料に塗料を塗布するダイコータでは、
帯状材料の表面に塗膜厚が均一でかつ光沢のある塗布面
を形成するために、ダイコータ本体の先端リップ部と帯
状材料の表面とのギャップが常に一定となるように保持
する必要がある。
搬送される帯状材料に塗料を塗布するダイコータでは、
帯状材料の表面に塗膜厚が均一でかつ光沢のある塗布面
を形成するために、ダイコータ本体の先端リップ部と帯
状材料の表面とのギャップが常に一定となるように保持
する必要がある。
【0003】上記ギャップは通常20〜60μmの範囲
に初期設定され、長手方向に厚さが均一で表面が平担な
フィルム、紙などの帯状材料ではダイコータ本体を固定
した状態でも上記ギャップはほぼ一定に保たれる。しか
し、金属製の帯状材料では板厚変動や返り反りがあるた
めに、ダイ本体を固定した状態では帯状材料の板厚変動
に伴って上記ギャップも変動し、塗布状態が不安定にな
る。特に、亜鉛メッキ鉄板についてのJIS許容厚みは
板の厚みや幅によって異なるが、その板厚変動は上記ギ
ャップ範囲を越える大きい値となっている。したがっ
て、上記ギャップを初期設定したままの状態ではダイコ
ータ本体の先端リップ部と亜鉛メッキ鉄板の表面とが接
触し、上記先端リップ部が破損するおそれがあるため、
従来はダイコータで亜鉛メッキ鉄板に塗料を塗布するこ
とはできなかった。
に初期設定され、長手方向に厚さが均一で表面が平担な
フィルム、紙などの帯状材料ではダイコータ本体を固定
した状態でも上記ギャップはほぼ一定に保たれる。しか
し、金属製の帯状材料では板厚変動や返り反りがあるた
めに、ダイ本体を固定した状態では帯状材料の板厚変動
に伴って上記ギャップも変動し、塗布状態が不安定にな
る。特に、亜鉛メッキ鉄板についてのJIS許容厚みは
板の厚みや幅によって異なるが、その板厚変動は上記ギ
ャップ範囲を越える大きい値となっている。したがっ
て、上記ギャップを初期設定したままの状態ではダイコ
ータ本体の先端リップ部と亜鉛メッキ鉄板の表面とが接
触し、上記先端リップ部が破損するおそれがあるため、
従来はダイコータで亜鉛メッキ鉄板に塗料を塗布するこ
とはできなかった。
【0004】このため、亜鉛メッキ鉄板のような板厚変
動の大きい帯状材料についてもダイコータで塗料を安定
して塗布できるように、上記ギャップを一定に保つため
の方法や装置が従来より種々提案されている。例えば特
開平2−40258号公報では、上記ギャップを電気
的、光学的または磁気的に計測し、この計測結果に基づ
き位置制御装置を駆動してダイ本体を帯状材料に対して
進退させる方法が開示されている。また、特開平3−3
0871号公報では、ダイコータ本体の先端リップ部か
ら帯状材料に塗料を吐出することにより生ずる背圧を利
用してダイコータ本体を帯状材料表面から離し、塗料の
吐出圧力を制御することで上記ギャップを一定に保つ方
法が開示されている。
動の大きい帯状材料についてもダイコータで塗料を安定
して塗布できるように、上記ギャップを一定に保つため
の方法や装置が従来より種々提案されている。例えば特
開平2−40258号公報では、上記ギャップを電気
的、光学的または磁気的に計測し、この計測結果に基づ
き位置制御装置を駆動してダイ本体を帯状材料に対して
進退させる方法が開示されている。また、特開平3−3
0871号公報では、ダイコータ本体の先端リップ部か
ら帯状材料に塗料を吐出することにより生ずる背圧を利
用してダイコータ本体を帯状材料表面から離し、塗料の
吐出圧力を制御することで上記ギャップを一定に保つ方
法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法では高精度でかつ高価な計測機器や制御機器が必要
であり、制御応答性にも問題があった。また、後者の方
法では上記ギャップと塗膜厚みを塗料の吐出圧力だけで
同時に制御する必要があるため、制御性に問題があると
考えられる。
方法では高精度でかつ高価な計測機器や制御機器が必要
であり、制御応答性にも問題があった。また、後者の方
法では上記ギャップと塗膜厚みを塗料の吐出圧力だけで
同時に制御する必要があるため、制御性に問題があると
考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記問
題点を課題として、簡易かつ安価な構成で上記ギャップ
を容易に一定保持することができるニップロール式ダイ
コータを提供するもので、バックアップロールの外周に
支持されて搬送される帯状材料に対して進退可能でかつ
帯状材料に向かう方向に付勢された支持台を有し、この
支持台に帯状材料と接するニップロールを回転可能に設
けるとともに、上記支持台の移動方向に沿い上記バック
アップロールの中心軸を通る直線に対して、上記ニップ
ロールと帯状材料の接点と対称な位置近傍で帯状材料に
所定のギャップをもって対向するダイコータ本体を上記
支持台に設けている。
題点を課題として、簡易かつ安価な構成で上記ギャップ
を容易に一定保持することができるニップロール式ダイ
コータを提供するもので、バックアップロールの外周に
支持されて搬送される帯状材料に対して進退可能でかつ
帯状材料に向かう方向に付勢された支持台を有し、この
支持台に帯状材料と接するニップロールを回転可能に設
けるとともに、上記支持台の移動方向に沿い上記バック
アップロールの中心軸を通る直線に対して、上記ニップ
ロールと帯状材料の接点と対称な位置近傍で帯状材料に
所定のギャップをもって対向するダイコータ本体を上記
支持台に設けている。
【0007】
【作用】上記構成を有するニップロール式ダイコータで
は、ニップロールは帯状材料に付勢されてバックアップ
ロールとの間で帯状材料を挾持した状態になっており、
帯状材料の板厚変動にともなって支持台が僅かに前後進
する。ダイコータ本体は、帯状材料とのギャップを初期
設定されて上記支持台に固定され、かつ上記バックアッ
プロールの中心軸を通る直線に対してニップロールと等
角度をなす対称位置に配設されているため、ニップロー
ルを介して支持台が前後進した同じ距離だけ帯状材料に
対して前後進し、ギャップは初期設定された状態で一定
に保たれる。
は、ニップロールは帯状材料に付勢されてバックアップ
ロールとの間で帯状材料を挾持した状態になっており、
帯状材料の板厚変動にともなって支持台が僅かに前後進
する。ダイコータ本体は、帯状材料とのギャップを初期
設定されて上記支持台に固定され、かつ上記バックアッ
プロールの中心軸を通る直線に対してニップロールと等
角度をなす対称位置に配設されているため、ニップロー
ルを介して支持台が前後進した同じ距離だけ帯状材料に
対して前後進し、ギャップは初期設定された状態で一定
に保たれる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。図1は本発明にかかるニップロール式
ダイコータの側面図、図2はその部分上面図であり、全
体を符号1で示すニップロール式ダイコータにおいて、
L字形状の固定台2は、帯状材料Wが支持されて搬送さ
れるバックアップロール100に対向して設置されてい
る。
ついて説明する。図1は本発明にかかるニップロール式
ダイコータの側面図、図2はその部分上面図であり、全
体を符号1で示すニップロール式ダイコータにおいて、
L字形状の固定台2は、帯状材料Wが支持されて搬送さ
れるバックアップロール100に対向して設置されてい
る。
【0009】上記固定台2の上面には直線状のレール3
が設けてあり、このレール3の上面は、上記バックアッ
プロール100の中心軸101に向かい、かつバックア
ップロール100の外周に支持される帯状材料Wに直交
する直線Xと平行になっている。また、上記レール3に
は下面にリニア軸受4,4を備えた支持台5が載置さ
れ、この支持台5の背面下部には、上記固定台2の後壁
2aに取り付けた両軸エアシリンダ6からその後壁2aを
貫通して伸びるシリンダーロッド7が連結されている。
上記両軸エアシリンダ6の両端側には空気配管51,5
2がそれぞれ接続され、これら空気配管51,52は切
替弁54を介して圧縮空気供給源53に接続されてい
る。これにより、ピストン8で仕切られた上記両軸エア
シリンダ6内に上記空気配管51または52のいずれか
一方を介して圧縮空気を供給すれば、上記シリンダーロ
ッド7に連結された支持台5がレール3に沿って上記直
線Xと平行に、素早く所定距離だけ後退または前進する
ようにしてある。
が設けてあり、このレール3の上面は、上記バックアッ
プロール100の中心軸101に向かい、かつバックア
ップロール100の外周に支持される帯状材料Wに直交
する直線Xと平行になっている。また、上記レール3に
は下面にリニア軸受4,4を備えた支持台5が載置さ
れ、この支持台5の背面下部には、上記固定台2の後壁
2aに取り付けた両軸エアシリンダ6からその後壁2aを
貫通して伸びるシリンダーロッド7が連結されている。
上記両軸エアシリンダ6の両端側には空気配管51,5
2がそれぞれ接続され、これら空気配管51,52は切
替弁54を介して圧縮空気供給源53に接続されてい
る。これにより、ピストン8で仕切られた上記両軸エア
シリンダ6内に上記空気配管51または52のいずれか
一方を介して圧縮空気を供給すれば、上記シリンダーロ
ッド7に連結された支持台5がレール3に沿って上記直
線Xと平行に、素早く所定距離だけ後退または前進する
ようにしてある。
【0010】上記支持台5はレール3に沿って円滑に、
かつ上記直線Xと平行に移動可能であり、前方からの圧
力により後退するが、上記両軸エアシリンダ6の付勢力
によって前方に押し戻されるようになっている。また、
上記支持台5のバックアップロール100に対向する位
置には軸受部16が形成され、この軸受部16によりニ
ップロール17が回転自在に軸支される。
かつ上記直線Xと平行に移動可能であり、前方からの圧
力により後退するが、上記両軸エアシリンダ6の付勢力
によって前方に押し戻されるようになっている。また、
上記支持台5のバックアップロール100に対向する位
置には軸受部16が形成され、この軸受部16によりニ
ップロール17が回転自在に軸支される。
【0011】なお、以上に説明した構成は、図2に示す
ように、上記ニップロール17の一端側に設けてあり、
図示しない他端側についても同様である。
ように、上記ニップロール17の一端側に設けてあり、
図示しない他端側についても同様である。
【0012】上記ニップロール17はバックアップロー
ル100とほぼ同じ長さを有している。上記ニップロー
ル17はまた、その外周面が帯状材料Wの表面に当接さ
れた状態で上記直線Xに対して、上記中心軸101とニ
ップロール17の中心軸17aを結ぶ直線Yが所定角度
θをなす位置に配設される。
ル100とほぼ同じ長さを有している。上記ニップロー
ル17はまた、その外周面が帯状材料Wの表面に当接さ
れた状態で上記直線Xに対して、上記中心軸101とニ
ップロール17の中心軸17aを結ぶ直線Yが所定角度
θをなす位置に配設される。
【0013】上記支持台5の上面5aは上記直線Xに対
して所定角度θの傾斜をもって前下がりに形成されてお
り、この上面5aには長手方向に亘って略L字状断面を
有する架台21がその両端側においてそれぞれジョイン
トピン22によって固定されている。この架台21にダ
イコータ本体20が載置され、架台21の後部から挿入
されダイコータ本体20の後端面にねじ込まれる図示し
ない複数の引張ボルトによって架台21に固定される。
また、上記架台21の上部には複数の突出部21aが形
成されている。この突出部21aに形成された貫通孔に
外周に雄ネジを切ったネジ棒23が挿入され、その下端
部は上記架台21のダイコータ本体20が載置されてい
る面に回転可能にピン支持されている。上記ネジ棒23
に螺合されているコッタ24にはネジ棒23に対して所
定の角度をもった傾斜面が形成され、この傾斜面がダイ
コータ本体20とコッタ24の間に配設された当て板2
5の傾斜面に当接している。
して所定角度θの傾斜をもって前下がりに形成されてお
り、この上面5aには長手方向に亘って略L字状断面を
有する架台21がその両端側においてそれぞれジョイン
トピン22によって固定されている。この架台21にダ
イコータ本体20が載置され、架台21の後部から挿入
されダイコータ本体20の後端面にねじ込まれる図示し
ない複数の引張ボルトによって架台21に固定される。
また、上記架台21の上部には複数の突出部21aが形
成されている。この突出部21aに形成された貫通孔に
外周に雄ネジを切ったネジ棒23が挿入され、その下端
部は上記架台21のダイコータ本体20が載置されてい
る面に回転可能にピン支持されている。上記ネジ棒23
に螺合されているコッタ24にはネジ棒23に対して所
定の角度をもった傾斜面が形成され、この傾斜面がダイ
コータ本体20とコッタ24の間に配設された当て板2
5の傾斜面に当接している。
【0014】これにより、ダイコータ本体20を固定す
る引張ボルトを緩め、ネジ棒23を回転させてコッタ2
4を上昇させると、当て板25とともにダイコータ本体
20が前方に押し出されて前進し、逆に、コッタ24を
下降させて引張ボルトを締め付けるとダイコータ本体2
0は後退する。また、ダイコータ本体20は、上記ニッ
プロール17を帯状材料W表面に当接したときに、上記
ダイコータ本体20の先端リップ部20aに形成される
塗料吐出用のスロット開口部と上記バックアップロール
100の中心軸101を結ぶ直線Zが、上記直線Xに対
して所定角度θをなす位置に配設されている。したがっ
て、上記のようにダイコータ本体20を架台21に対し
て前後進させることにより、ダイコータ本体20は上記
直線Zに沿って移動し、帯状材料Wとの間のギャップ調
整を行えるようになっている。なお、ギャップ調整はミ
クロンオーダで行うため、ダイコータ本体20にダイヤ
ルゲージ等の測定機器をセットしてその測定値に基づき
ギャップ調整を行うのが好ましい。
る引張ボルトを緩め、ネジ棒23を回転させてコッタ2
4を上昇させると、当て板25とともにダイコータ本体
20が前方に押し出されて前進し、逆に、コッタ24を
下降させて引張ボルトを締め付けるとダイコータ本体2
0は後退する。また、ダイコータ本体20は、上記ニッ
プロール17を帯状材料W表面に当接したときに、上記
ダイコータ本体20の先端リップ部20aに形成される
塗料吐出用のスロット開口部と上記バックアップロール
100の中心軸101を結ぶ直線Zが、上記直線Xに対
して所定角度θをなす位置に配設されている。したがっ
て、上記のようにダイコータ本体20を架台21に対し
て前後進させることにより、ダイコータ本体20は上記
直線Zに沿って移動し、帯状材料Wとの間のギャップ調
整を行えるようになっている。なお、ギャップ調整はミ
クロンオーダで行うため、ダイコータ本体20にダイヤ
ルゲージ等の測定機器をセットしてその測定値に基づき
ギャップ調整を行うのが好ましい。
【0015】次に、上記ニップロール式ダイコータ1の
ギャップ調整および塗布動作について説明する。まず、
上記切替弁54を操作して、上記エアシリンダ6内の前
方の室から圧縮空気を空気配管51を介して上記切替弁
54の排出口55より排出するとともに、圧縮空気供給
源53から空気配管52を介してエアシリンダ6内の後
方の室に圧縮空気を充填し、上記ニップロール17が帯
状材料Wが巻回されていない状態のバックアップロール
100表面に付勢されることとなる位置まで上記支持台
5を前進させる。この状態で、ダイコータ本体20の先
端リップ部20aがバックアップロール100の表面に
接する位置を零位置に決めておき、そこから上記ネジ棒
23および引張ネジを操作してダイコータ本体20を後
退させ、帯状材料Wに塗布する塗料の塗膜厚に応じてギ
ャップを初期設定する。通常このギャップは20〜60
μmの間に設定され、ウエット時の塗膜厚はギャップの
1〜0.6倍程に制御される。
ギャップ調整および塗布動作について説明する。まず、
上記切替弁54を操作して、上記エアシリンダ6内の前
方の室から圧縮空気を空気配管51を介して上記切替弁
54の排出口55より排出するとともに、圧縮空気供給
源53から空気配管52を介してエアシリンダ6内の後
方の室に圧縮空気を充填し、上記ニップロール17が帯
状材料Wが巻回されていない状態のバックアップロール
100表面に付勢されることとなる位置まで上記支持台
5を前進させる。この状態で、ダイコータ本体20の先
端リップ部20aがバックアップロール100の表面に
接する位置を零位置に決めておき、そこから上記ネジ棒
23および引張ネジを操作してダイコータ本体20を後
退させ、帯状材料Wに塗布する塗料の塗膜厚に応じてギ
ャップを初期設定する。通常このギャップは20〜60
μmの間に設定され、ウエット時の塗膜厚はギャップの
1〜0.6倍程に制御される。
【0016】その後、バックアップロール100に帯状
材料Wを巻回して走行させる。塗料は塗料供給源30か
らダイコータ本体20に供給され、上記先端リップ部2
0aのスロット開口部から帯状材料Wに対して直角方向
に吐出して塗布される。この塗料の吐出によって背圧が
生ずるが、上記両軸エアシリンダ6によりニップロール
17は帯状材料W表面に対して上記背圧以上の押し付け
圧力をもって常に付勢されているので、上記背圧で初期
設定したギャップが変動することはない。
材料Wを巻回して走行させる。塗料は塗料供給源30か
らダイコータ本体20に供給され、上記先端リップ部2
0aのスロット開口部から帯状材料Wに対して直角方向
に吐出して塗布される。この塗料の吐出によって背圧が
生ずるが、上記両軸エアシリンダ6によりニップロール
17は帯状材料W表面に対して上記背圧以上の押し付け
圧力をもって常に付勢されているので、上記背圧で初期
設定したギャップが変動することはない。
【0017】走行する帯状材料Wに数十μm程度の板厚
変動があった場合には、帯状材料Wに付勢されているニ
ップロール17に連動して上記支持台5が上記レール3
上を直線Xに沿って後退または前進する。これに伴いダ
イコータ本体20も後退または前進するが、ダイコータ
本体20は上記直線Xに対して上記ニップロール17と
等角度をもって取り付けられているため、バックアップ
ロール100に対してニップロール17の移動距離と等
しい距離だけ移動することになる。したがって、ダイコ
ータ本体20の先端リップ部20aと帯状材料Wとのギ
ャップは、帯状材料Wの板厚変動に拘わらず常に初期設
定値のまま一定に保たれる。
変動があった場合には、帯状材料Wに付勢されているニ
ップロール17に連動して上記支持台5が上記レール3
上を直線Xに沿って後退または前進する。これに伴いダ
イコータ本体20も後退または前進するが、ダイコータ
本体20は上記直線Xに対して上記ニップロール17と
等角度をもって取り付けられているため、バックアップ
ロール100に対してニップロール17の移動距離と等
しい距離だけ移動することになる。したがって、ダイコ
ータ本体20の先端リップ部20aと帯状材料Wとのギ
ャップは、帯状材料Wの板厚変動に拘わらず常に初期設
定値のまま一定に保たれる。
【0018】なお、上記両軸エアシリンダ6に充填する
流体は空気に限るものでなく、圧縮性流体であればよ
い。
流体は空気に限るものでなく、圧縮性流体であればよ
い。
【0019】また、上記ニップロール式ダイコータ1で
は、ダイコータ本体20による塗布直前の帯状材料Wを
回転するニップロール17とバックアップロール100
の間で挾持するため、帯状材料W表面の平担性が増して
より安定した塗布面を形成することができる。さらに、
幅方向に切断された帯状材料Wに塗布する場合、切断装
置の刃が悪いためにエッジ部に返りが生じてダイコータ
本体20の先端リップ部20aを傷つける危険性がある
が、ニップロール17で挾持することで返り部分がなく
なり、このような危険性も解消される。なお、ニップロ
ール17とバックアップロール100にはドクターブレ
ード(図示せず)を取り付け塗料付着物を除去する。
は、ダイコータ本体20による塗布直前の帯状材料Wを
回転するニップロール17とバックアップロール100
の間で挾持するため、帯状材料W表面の平担性が増して
より安定した塗布面を形成することができる。さらに、
幅方向に切断された帯状材料Wに塗布する場合、切断装
置の刃が悪いためにエッジ部に返りが生じてダイコータ
本体20の先端リップ部20aを傷つける危険性がある
が、ニップロール17で挾持することで返り部分がなく
なり、このような危険性も解消される。なお、ニップロ
ール17とバックアップロール100にはドクターブレ
ード(図示せず)を取り付け塗料付着物を除去する。
【0020】そして、帯状部材Wに板継ぎ部やゴミ傷等
の表面形状の悪い部分がある場合には、図示しないセン
サからの信号に基づき上記切替弁54を操作して上記両
軸エアシリンダ6を作動させ、上記支持台5を素早く所
定距離だけ後退させる。これにより、板継ぎ部等との接
触を回避してダイコータ本体20の先端リップ部20a
の損傷を防止できる。また、上記板継ぎ部等がダイコー
タ本体20の対向する位置を通過した後、再び上記両軸
エアシリンダ6を作動させて上記支持台5を素早く前進
させ、ニップロール17が帯状材料Wに付勢される通常
の塗布位置に戻せば、ギャップは初期設定値に容易かつ
確実に設定される。さらに、操業終了時にはダイコータ
本体20を後退させた位置で停止させれば、バックアッ
プロール100表面を傷付けることなくダイコータ本体
20の取り外し、取り付けが容易に行える。
の表面形状の悪い部分がある場合には、図示しないセン
サからの信号に基づき上記切替弁54を操作して上記両
軸エアシリンダ6を作動させ、上記支持台5を素早く所
定距離だけ後退させる。これにより、板継ぎ部等との接
触を回避してダイコータ本体20の先端リップ部20a
の損傷を防止できる。また、上記板継ぎ部等がダイコー
タ本体20の対向する位置を通過した後、再び上記両軸
エアシリンダ6を作動させて上記支持台5を素早く前進
させ、ニップロール17が帯状材料Wに付勢される通常
の塗布位置に戻せば、ギャップは初期設定値に容易かつ
確実に設定される。さらに、操業終了時にはダイコータ
本体20を後退させた位置で停止させれば、バックアッ
プロール100表面を傷付けることなくダイコータ本体
20の取り外し、取り付けが容易に行える。
【0021】なお、従来のダイコータでは帯状材料Wの
板継ぎ部回避のための進退機構によってギャップ調整も
行っていたため、機構が複雑化し、ギャップ調整にも時
間を要していたが、上記ニップロール式ダイコータ1に
おけるギャップ調整は上記ニップロール17を帯状材料
Wに当接するだけで完了するので、上記両軸エアシリン
ダ6では支持台5を所定距離だけ移動させるだけでよ
く、動きを単純化することができる。
板継ぎ部回避のための進退機構によってギャップ調整も
行っていたため、機構が複雑化し、ギャップ調整にも時
間を要していたが、上記ニップロール式ダイコータ1に
おけるギャップ調整は上記ニップロール17を帯状材料
Wに当接するだけで完了するので、上記両軸エアシリン
ダ6では支持台5を所定距離だけ移動させるだけでよ
く、動きを単純化することができる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかるニップロール式ダイコータによれば、バックアッ
プロールに支持されて搬送される帯状材料表面にニップ
ロールが常に付勢されている。したがって、帯状材料の
板厚変動に伴ってニップロールと連動してダイコータ本
体も同じ距離だけ進退するので、ニップロールを帯状材
料に当接した状態で初期設定されたダイコータ本体の先
端リップ部と帯状材料表面とのギャップを、帯状材料の
板厚変動に拘わらず常に一定に保つことができる。
かかるニップロール式ダイコータによれば、バックアッ
プロールに支持されて搬送される帯状材料表面にニップ
ロールが常に付勢されている。したがって、帯状材料の
板厚変動に伴ってニップロールと連動してダイコータ本
体も同じ距離だけ進退するので、ニップロールを帯状材
料に当接した状態で初期設定されたダイコータ本体の先
端リップ部と帯状材料表面とのギャップを、帯状材料の
板厚変動に拘わらず常に一定に保つことができる。
【0023】また、帯状材料を塗布直前でバックアップ
ロールとニップロールとの間で挾持することにより、帯
状材料表面の平担性が増し安定した塗布状態を得ること
ができる。さらに、高速塗布時には帯状材料表面に付随
する空気膜をニップロールで遮断することによって、塗
膜への空気の巻き込みを防止する効果もある。
ロールとニップロールとの間で挾持することにより、帯
状材料表面の平担性が増し安定した塗布状態を得ること
ができる。さらに、高速塗布時には帯状材料表面に付随
する空気膜をニップロールで遮断することによって、塗
膜への空気の巻き込みを防止する効果もある。
【0024】そして、従来のダイコータのように高精度
でかつ高価な制御機器は必要なく、簡易かつ安価な構成
で常にギャップの一定保持を達成できる。
でかつ高価な制御機器は必要なく、簡易かつ安価な構成
で常にギャップの一定保持を達成できる。
【0025】そしてまた、バックアップロールの製作精
度や帯状材料の張力変動による撓みもギャップ変動の要
因となるが、本発明の構成によれば、帯状材料の張力変
動の影響を受けることがなく、バックアップロールの製
作精度の影響も軽減することができる。
度や帯状材料の張力変動による撓みもギャップ変動の要
因となるが、本発明の構成によれば、帯状材料の張力変
動の影響を受けることがなく、バックアップロールの製
作精度の影響も軽減することができる。
【図1】 本発明にかかるニップロール式ダイコータの
側面図である。
側面図である。
【図2】 本発明にかかるニップロール式ダイコータの
部分上面図である。
部分上面図である。
1…ニップロール式ダイコータ、3…レール、4…リニ
ア軸受け、5…支持台、17…ニップロール、20…ダ
イコータ本体、21…架台、100…バックアップロー
ル、101…バックアップロール中心軸、W…帯状材
料、X…直線
ア軸受け、5…支持台、17…ニップロール、20…ダ
イコータ本体、21…架台、100…バックアップロー
ル、101…バックアップロール中心軸、W…帯状材
料、X…直線
Claims (1)
- 【請求項1】 バックアップロールの外周に支持されて
搬送される帯状材料に対して進退可能でかつ帯状材料に
向かう方向に付勢された支持台を有し、この支持台に帯
状材料と接するニップロールを回転可能に設けるととも
に、上記支持台の移動方向に沿い上記バックアップロー
ルの中心軸を通る直線に対して上記ニップロールと帯状
材料の接点と対称な位置近傍で帯状材料に所定のギャッ
プをもって対向するダイコータ本体を上記支持台に設け
たことを特徴とするニップロール式ダイコータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6193067A JP2524487B2 (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | ニップロ―ル式ダイコ―タ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6193067A JP2524487B2 (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | ニップロ―ル式ダイコ―タ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0857392A JPH0857392A (ja) | 1996-03-05 |
JP2524487B2 true JP2524487B2 (ja) | 1996-08-14 |
Family
ID=16301660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6193067A Expired - Lifetime JP2524487B2 (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | ニップロ―ル式ダイコ―タ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2524487B2 (ja) |
-
1994
- 1994-08-17 JP JP6193067A patent/JP2524487B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0857392A (ja) | 1996-03-05 |
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