JPH10327056A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置

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JPH10327056A
JPH10327056A JP15477498A JP15477498A JPH10327056A JP H10327056 A JPH10327056 A JP H10327056A JP 15477498 A JP15477498 A JP 15477498A JP 15477498 A JP15477498 A JP 15477498A JP H10327056 A JPH10327056 A JP H10327056A
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current electrode
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慎治 波多江
Mitsuharu Tabata
光晴 田畑
Takashi Marumo
高志 丸茂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護回路への電気的雑音、および、温度の影
響を抑制する。 【解決手段】 負荷を流れる主電流は主として、IGB
T101を流れるが、一部はIGBT102をにも分流
する。分流した電流は、抵抗104により電圧へ変換さ
れる。負荷の短絡などにより主電流が過度に上昇する
と、変換された電圧が所定の大きさを超え、MOSFE
T105がオンする結果、IGBT101がオフ状態と
なる。MOSFET105に直列にツェナーダイオード
106が接続されているので、電気的雑音に対する、M
OSFET105のノイズマージンが高い。ツェナー電
圧Vz の温度依存性とゲート閾電圧VGS(th)の温度依存
性とが互いに補償し合うようなツェナーダイオードを、
ツェナーダイオード106として選択することにより、
主電流の上限値を温度に依存しない値とすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばインバー
タ装置などの電力変換装置においてスイッチング素子と
して用いられる絶縁ゲート型半導体装置に関し、特に負
荷の短絡時における絶縁ゲート素子の破壊を防止する機
能の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】MOS型電界効果トランジスタ素子(M
OSFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ素
子(IGBT)などの絶縁ゲート素子は、2つの電流電
極及びこれらの電極との間が絶縁された制御電極とを有
しており、制御電極と1つの電流電極の間に印加される
電圧の大きさによって、2つの電流電極の間を流れる電
流の大きさを調整するものである。この印加電圧が大き
いほど電流は大きく、この電圧が0であるときには電流
は遮断される。これらの絶縁ゲート素子を備えた絶縁ゲ
ート型半導体装置は、例えば負荷へ流れる電流(主電
流)をスイッチングするインバータ装置などの電力変換
装置にスイッチング素子として用いられる。この電力変
換装置において負荷が短絡すると、絶縁ゲート素子に過
大な主電流(短絡電流)が流れ、これを放置すれば絶縁
ゲート素子は破壊に至る。このため、絶縁ゲート型半導
体装置において、絶縁ゲート素子を駆動する回路部分で
ある絶縁ゲート素子の駆動回路には、短絡電流による破
壊を防止するための短絡電流遮断機能が設けられる。
【0003】図15は、短絡電流遮断機能を有する従来
の絶縁ゲート型半導体装置の例を示すブロック図であ
る。絶縁ゲート素子としてのIGBT1のコレクタCに
は図示しない負荷が接続されており、コレクタCからエ
ミッタEへ流れるコレクタ電流IC が、主電流として負
荷へ供給される。このコレクタ電流IC は、ゲートGと
エミッタEの間の電圧(ゲート電圧)の大きさによって
制御される。ゲート電圧が大きいほど大きなコレクタ電
流IC が流れる。ゲート電圧はゲート駆動回路42によ
り調整して供給される。
【0004】この絶縁ゲート型半導体装置には電流トラ
ンス43が設けられており、電流トランス43によって
コレクタ電流IC が検出される。検出されたコレクタ電
流IC の値は、比較回路44において所定の基準値と比
較される。比較回路44は、コレクタ電流IC が基準値
を超えたときには所定の信号をゲート駆動回路42へ送
出する。ゲート駆動回路42はこの信号に応答して、I
GBT1を遮断すべく、所定のゲート電圧をゲートGへ
出力する。これにより、負荷の短絡に伴う過大なコレク
タ電流IC が遮断され、IGBT1が破壊から保護され
る。
【0005】短絡電流遮断機能を有する従来の絶縁ゲー
ト型半導体装置の他の例として、特開昭63−3187
81号公報、特開昭64−68005号公報、及び特開
平2−309714号公報に開示される技術がある。こ
れらの中の前2者は主電流を制御する第1のMOSFE
Tに並列に第2のMOSFETを設け、主電流をこの第
2のMOSFETに分流させて、この分流電流が所定の
大きさを超えるとオン状態になるトランジスタを、第1
及び第2のMOSFETのゲート電極とソース電極の間
に接続したものである。このため、負荷の短絡などによ
り主電流が所定の大きさを超えて流れるときには、トラ
ンジスタがオンしてこれらのMOSFETのゲート電圧
が引き下げられることにより、主電流が所定値以下に制
限される。
【0006】前述の従来技術の中の最後の1者は、前2
者の技術におけるトランジスタの代わりにサイリスタを
設けたものである。第2のMOSFETへ分流する電流
が、一旦所定の大きさを超えサイリスタのゲートとカソ
ード間に所定以上の電圧が印加されると、以後継続して
サイリスタが導通し、2つのMOSFETのゲート電圧
がゼロ付近にまで引き下げられ、主電流が継続して遮断
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の技術は以下に示すような問題点を有している。
負荷に供給される電圧が高い場合には特に短絡電流を早
急に遮断する必要があり、そのためには図15に示した
従来技術においては、ゲート駆動回路42および比較回
路44の動作を高速化する必要がある。これらの回路を
高速化すると、電気的雑音によってこれらの回路が誤動
作を引き起こし易くなり、安定した動作が得られないと
いう問題点があった。また、高速化に伴って、回路損失
が増大するという問題点もあった。
【0008】トランジスタを用いてMOSFETのゲー
ト電圧を制限する方式の従来技術では、トランジスタが
ゲート電圧をゼロ付近まで十分に引き下げることが困難
であり、このため、負荷の短絡時において短絡電流を十
分に遮断することができないという問題点があった。一
方、サイリスタを用いた従来技術では、サイリスタの応
答速度がトランジスタに比べて遅いために、過大な主電
流が検出された後にサイリスタが導通するまでの時間が
トランジスタに比べて長い。このため、負荷が短絡した
ときには一定期間に過大な短絡電流が流れ、この間にM
OSFETが破壊されるという問題点があった。また、
過大な短絡電流が流れた後に電流を遮断するので、負荷
が有するインダクタンスにより過大なサージ電圧が発生
し、これによってもMOSFETが破壊されるという問
題点があった。
【0009】また従来技術ではトランジスタのオン電圧
の大きさ、すなわちトランジスタに供給される電圧信号
であって、トランジスタをオンするのに必要な電圧信号
の大きさは、トランジスタの温度と共に変化する。この
ため、制限される主電流の大きさが温度に依存して変動
するという問題点があった。従来技術では更に、上述の
電圧信号に重畳する電気的雑音によって、トランジスタ
が誤ってオンするという問題点があった。電気的雑音の
影響は、MOSFETのスイッチング動作が高速になる
ほど大きくなる。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、過大な主電流を高速で制限し、
かつゼロ付近まで遮断する絶縁ゲート型半導体装置を提
供することを目的とする。この発明はまた、電気的雑音
による誤動作の恐れがなく、また温度による特性上の変
動のない絶縁ゲート型半導体装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる請求項
1に記載の装置は、絶縁ゲート型半導体装置であって、
(a)第1電流電極と、第2電流電極と、前記第1およ
び第2電流電極から絶縁された第1制御電極とを有する
第1の絶縁ゲート素子であって、当該第1制御電極と前
記第2電流電極の間に付加される第1電圧が大きいほ
ど、当該第1電圧に応答して前記第1および第2電流電
極の間がより導通した状態となる第1の絶縁ゲート素子
と、(b)第3電流電極と、第4電流電極と、前記第3
および第4電流電極から絶縁された第2制御電極とを有
する第2の絶縁ゲート素子であって、当該第2制御電極
と前記第4電流電極の間に付加される第2電圧が大きい
ほど、当該第2電圧に応答して前記第3および第4電流
電極の間がより導通した状態となる第2の絶縁ゲート素
子であって、当該第3電流電極と前記第1電流電極とが
接続され、当該第2制御電極と前記第1制御電極とが接
続され、当該第4電流電極が前記第2電流電極と結合さ
れる第2の絶縁ゲート素子と、(c)電圧出力端子を有
し、前記第2電流電極と前記第4電流電極との間に介挿
される電流検出手段であって、前記第2の絶縁ゲート素
子を通過して前記第3電流電極と前記第4電流電極との
間を流れる電流を検出する電流検出手段であって、前記
電流に対応した電圧を前記電圧出力端子から出力する電
流検出手段と、(d)出力端子を有し、当該出力端子が
前記第1および第2制御電極へ結合されたゲート駆動手
段であって、調整された第3電圧を当該出力端子へ出力
するゲート駆動手段と、(e)第5電流電極、第6電流
電極、および第3制御電極を有するMOS型電界効果ト
ランジスタ素子であって、当該第5電流電極が前記第1
および第2制御電極に結合され、当該第3制御電極が前
記電圧出力端子に結合され、前記第6電流電極が前記第
2電流電極に結合されたMOS型電界効果トランジスタ
素子と、(f)前記第6電流電極と前記第2電流電極の
間に介挿されたツェナーダイオードであって、前記MO
S型電界効果トランジスタ素子を通過して前記第5電流
電極と前記第6電流電極との間を順方向に流れる電流
が、逆方向電流となる向きに介挿されたツェナーダイオ
ードと、を備える。
【0012】この発明にかかる請求項2に記載の装置
は、請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、前記ツェナーダイオードにおけるツェナー電圧が、
前記MOS型電界効果トランジスタ素子におけるゲート
閾電圧の温度特性に対して、相補的な温度特性を有す
る。
【0013】この発明にかかる請求項3に記載の装置
は、請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、前記電流検出手段が、(c−1)前記第2電流電極
と前記第4電流電極との間に介挿される第1抵抗であっ
て、前記第4電流電極に結合される当該第1抵抗の端部
が、前記電圧出力端子として機能する第1抵抗、を備え
る。
【0014】この発明にかかる請求項4に記載の装置
は、請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、前記MOS型電界効果トランジスタ素子が、(e−
1)第7電流電極、第8電流電極、および第4制御電極
を有する複数の単位MOS型電界効果トランジスタ素子
を備え、当該複数の単位MOS型電界効果トランジスタ
素子における第7電流電極同士、第8電流電極同士、お
よび第4制御電極同士が相互に接続され、当該第7電流
電極、当該第8電流電極、および当該第4制御電極は、
それぞれ前記第5電流電極、前記第6電流電極、および
前記第3制御電極として機能する。
【0015】この発明にかかる請求項5に記載の装置
は、請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、(g)前記MOS型電界効果トランジスタ素子に結
合された発光ダイオードであって、前記MOS型電界効
果トランジスタ素子を通過して前記第5電流電極と前記
第6電流電極との間を順方向に流れる電流が、順方向電
流となる向きに介挿された発光ダイオード、を更に備え
る。
【0016】この発明にかかる請求項6に記載の装置
は、請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、前記ゲート駆動手段が、(d−1)前記調整された
第3電圧として、前記第2電流電極の電位よりも低い電
位に相当する電圧を出力し得るゲート駆動部、を備え、
(g)前記第1及び第2制御電極と前記第5電流電極と
の間に介挿された第1のダイオードであって、前記MO
S型電界効果トランジスタ素子を通過して前記第5電流
電極と前記第6電流電極の間を順方向に流れる電流が、
順方向電流となる向きに介挿された第1のダイオード、
を更に備える。
【0017】この発明にかかる請求項7に記載の装置
は、請求項6に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、前記第1のダイオードが、発光ダイオードである。
【0018】この発明にかかる請求項8に記載の装置
は、請求項3に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、(h)前記第3制御電極と前記電圧出力端子との間
に介挿される第2抵抗、を更に備える。
【0019】この発明にかかる請求項9に記載の装置
は、請求項8に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、(i)前記第2抵抗に並列に接続される第2のダイ
オードであって、前記第3制御電極と前記電圧出力端子
との間に介挿される第2のダイオードであって、前記M
OS型電界効果トランジスタ素子が遮断状態から導通状
態へ移行するように前記電圧出力端子から出力される電
圧を、当該第2のダイオードが短絡した状態で、第3制
御電極へ伝達し得る向きに介挿される第2のダイオー
ド、を更に備える。
【0020】この発明にかかる請求項10に記載の装置
は、請求項9に記載の絶縁ゲート型半導体装置であっ
て、少なくとも、前記MOS型電界効果トランジスタ素
子、前記ツェナーダイオード、前記第2抵抗、および前
記第2のダイオードが、1つの半導体チップに集積化さ
れている。
【0021】この発明にかかる請求項11に記載の装置
は、絶縁ゲート型半導体装置であって、(a)第1電流
電極と、第2電流電極と、前記第1および第2電流電極
から絶縁された第1制御電極とを有する第1の絶縁ゲー
ト素子であって、当該第1制御電極と前記第2電流電極
の間に付加される第1電圧が大きいほど、当該第1電圧
に応答して前記第1および第2電流電極の間がより導通
した状態となる第1の絶縁ゲート素子と、(b)第3電
流電極と、第4電流電極と、前記第3および第4電流電
極から絶縁された第2制御電極とを有する第2の絶縁ゲ
ート素子であって、当該第2制御電極と前記第4電流電
極の間に付加される第2電圧が大きいほど、当該第2電
圧に応答して前記第3および第4電流電極の間がより導
通した状態となる第2の絶縁ゲート素子であって、当該
第3電流電極と前記第1電流電極とが接続され、当該第
2制御電極と前記第1制御電極とが接続され、当該第4
電流電極が前記第2電流電極と結合される第2の絶縁ゲ
ート素子と、(c)前記第2電流電極と前記第4電流電
極との間に介挿される第1の接合型電界効果トランジス
タ素子であって、第5電流電極、第6電流電極、および
第3制御電極を有する第1の接合型電界効果トランジス
タ素子であって、当該第5電流電極が第4電流電極に接
続され、当該第6電流電極が前記第2電流電極に結合さ
れ、当該第3制御電極が前記第4電流電極に結合された
第1の接合型電界効果トランジスタ素子と、(d)前記
第6電流電極と前記第2電流電極との間に介挿される第
1抵抗と、(e)出力端子を有し、当該出力端子が前記
第1および第2制御電極へ結合され、当該出力端子へ調
整された第3電圧を出力するゲート駆動手段と、(f)
第7電流電極、第8電流電極、および第4制御電極を有
する第2の接合型電界効果トランジスタ素子であって、
当該第7電流電極が前記第1および第2制御電極に結合
され、当該第4制御電極が前記第3制御電極に結合さ
れ、前記第8電流電極が前記第2電流電極に結合された
第2の接合型電界効果トランジスタ素子と、(g)前記
第8電流電極と前記第2電流電極との間に介挿される第
2抵抗と、を備える。
【0022】
【発明の実施の形態】
<1.実施の形態1> <1-1.装置の構成>図1は、実施の形態1の半導体装置
の構成を示す回路図である。IGBT1(第1の絶縁ゲ
ート素子)のコレクタC(第1電流電極)には図示しな
い負荷が接続されており、主としてコレクタCからエミ
ッタE(第2電流電極)へ流れるコレクタ電流IC が、
主電流として負荷へ供給される。このコレクタ電流IC
は、ゲートG(制御電極)とエミッタEの間の電圧であ
るゲート電圧の大きさによって制御される。ゲート電圧
が大きいほど大きなコレクタ電流IC が流れる。ゲート
電圧はゲート駆動回路9(ゲート駆動手段)によって調
整して供給される。ゲート駆動回路9の出力端子GO
ゲートGの間には抵抗4が介挿されている。ゲート駆動
回路9に接続される電源10は、電源電圧をゲート駆動
回路9へ供給する。
【0023】IGBT1よりも電流容量の低いIGBT
2(第2の絶縁ゲート素子)が、IGBT1に並列に設
けられている。IGBT1とIGBT2は、コレクタC
同士、及びゲートG同士が互いに接続されている。負荷
へ供給される主電流は、その一部がIGBT2のコレク
タ電流IC として、IGBT2へ分流する。IGBT2
のエミッタEとIGBT1のエミッタEの間には抵抗3
が接続されている。IGBT2へ分流した電流は抵抗3
を通過する。このため抵抗3の両端には分流した電流に
比例した電圧が発生する。従って、主電流が大きいほど
抵抗3の両端には高い電圧が発生する。
【0024】ゲートGとIGBT1のエミッタEの間に
はトランジスタ5とサイリスタ7が介挿されている。ゲ
ートGにはトランジスタ5のコレクタC、及びサイリス
タ7のアノードが接続されており、IGBT2のエミッ
タEと抵抗3の間にトランジスタ5のベースBが接続さ
れている。トランジスタ5のエミッタEは、ショットキ
ーバリアダイオード6(第1のダイオード)を介して、
IGBT1のエミッタEに接続されている。ショットキ
ーバリアダイオード6は、トランジスタ5のコレクタC
からエミッタEへ流れる電流を順方向電流とする方向に
接続される。サイリスタ7のカソードはIGBT1のエ
ミッタEに接続され、サイリスタ7のゲートは、抵抗8
を介して、IGBT2のエミッタEと抵抗3の間に接続
されている。
【0025】<1-2.装置の動作>主電流が正常動作の範
囲内の低い値である間は、抵抗3の両端に発生する電圧
は十分に低いので、トランジスタ5のベースBとエミッ
タEの間の電圧(VBE)はトランジスタ5をオン(導
通)する程には高くなく、またサイリスタ7のゲートと
カソードの間の電圧も、サイリスタ7をオンする程には
高くない。このため、トランジスタ5、サイリスタ7と
もに、オフ(遮断)した状態にある。このとき、ゲート
Gの電位は、ゲート駆動回路9が出力する電位に一致す
る。すなわち、IGBT1及びIGBT2はゲート駆動
回路9の出力電位に応答して動作する。
【0026】一方、負荷が短絡するなどにより、主電流
が正常動作の範囲を超えて上昇すると、それに伴って抵
抗3の両端の電圧が上昇する。その結果トランジスタ5
のベース・エミッタ間電圧VBEがトランジスタ5をオン
する程に高くなり、またサイリスタ7のゲート・カソー
ド間電圧もサイリスタ7をオンする程に高くなる。この
ため、トランジスタ5は直ちにオン状態となり、ゲート
Gの電位をある値まで引き下げる。これに幾分遅れてサ
イリスタ7がオン状態となり、ゲートGをIGBT1の
エミッタEに略等しい電位にまで引き下げるので、IG
BT1及びIGBT2が遮断状態となって最終的には主
電流がゼロになる。これらにより、IGBT1が破壊か
ら保護される。抵抗3の抵抗値は、主電流の正常動作範
囲の上限値の設定に相応して適宜選択される。
【0027】なお、ショットキーバリアダイオード6
は、半導体装置の発振を防止する目的で設置される。す
なわち、ショットキーバリアダイオード6はトランジス
タ5のベースBとエミッタEの間の接合におけるより
も、逆リカバリー時間が短いので、ショットキーバリア
ダイオード6を図1に示すように設置することにより、
回路の発振を防止することができる。
【0028】<1-3.実測データ>図2は、この実施の形
態の絶縁ゲート型半導体装置に関する実測結果を示すグ
ラフである。グラフおいて、縦軸はゲート駆動回路9の
出力端子GO とIGBT1のエミッタEとの間の電圧V
GO、及び主電流(IGBT1のコレクタ電流ICに略一
致する)に対応し、横軸は時間に対応する。この半導体
装置におけるIGBT1のコレクタCとエミッタEの間
の電圧VCEの定格値は600Vであり、実測ではその半
分の300Vを印加している。出力端子電圧VGOを、ゼ
ロからIGBT1を導通させるのに十分な値である約1
0Vまで急速に立ち上げると、まずこれに追随してコレ
クタ電流IC が上昇する。しかしながら、コレクタ電流
Cは際限なく上昇するのではなく、トランジスタ5が
オンすることによって、100A付近の値に制限され
る。その後、幾分遅れてサイリスタ7がオンすることに
よりゲートGとIGBT1のエミッタEの間の電圧VG
は略ゼロまで引き下げられる。出力端子電圧VGOが約9
μsec付近で8Vにまで減少しているのはこのためで
ある。出力端子電圧VGOの減少の幅は、抵抗4とゲート
駆動回路9の出力抵抗との比率を反映している。サイリ
スタ7がオンすることにより、IGBT1及びIGBT
2が遮断するので、グラフが示すように主電流はゼロに
なる。時間が14μsecに達したときに、出力端子電
圧VGOをゼロに戻して測定を終了している。
【0029】図3はこの実施の形態の半導体装置からサ
イリスタ7を除去した構成を有する回路に関して、図2
におけると同様の実測を行った結果を示すグラフであ
る。この場合には、出力端子電圧VGOが立ち上がった後
に、図2における結果と同様にトランジスタ5の働きに
より、主電流は約100Aの値に制限される。しかしな
がら、出力端子電圧VGOがゼロに復帰する7μsecの
時点まで、主電流は約100Aの値を保持し続ける。す
なわち、主電流が正常動作の範囲を超える程に負荷に異
常が生じても、主電流は相当に高い値を保持し続ける。
このためこの回路構成では、負荷の短絡などの異常時に
IGBT1が破壊に至る危険がある。
【0030】また、図示を省略するが、図1に示すこの
実施の形態の半導体装置からサイリスタ7を残してトラ
ンジスタ5を除去した構成を有する回路では、図2に示
す実測結果から容易に予測されるように、出力端子電圧
GOの立ち上がりから一定時間を経た後には、サイリス
タ7がオンして主電流はゼロまで引き下げられる。しか
しながら、サイリスタ7がオンするまでの期間におい
て、主電流を制限する機構がないので、主電流は図2に
示す約100Aよりははるかに高い値にまで暴走する。
この暴走した異常に高い主電流により、IGBT1が破
壊に至る危険がある。また、一定時間の後にはサイリス
タ7がオンすることにより、主電流が異常に高い暴走電
流のレベルから急速にゼロに下降する。その結果、負荷
が有するインダクタンス、あるいは負荷のラインに寄生
的に発生しているインダクタンスにより、IGBT1お
よびIGBT2のコレクタ・エミッタ間に高いサージ電
圧が発生する。このサージ電圧が更にIGBT1及びI
GBT2の破壊の原因となる。
【0031】図1に示すこの実施の形態の半導体装置で
は、トランジスタ5とサイリスタ7の双方を備えている
ので、負荷の短絡時などの主電流が正常動作範囲を超え
て異常に高くなる場合において、主電流の上昇をある限
度に素早く抑制し、しかも一定期間の後にはゼロにまで
引き下げられるので、過大なコレクタ電流IC によるI
GBT1の破壊が防止される。また、主電流の際限のな
い上昇が抑えられるので、サイリスタ7がオンすること
に伴って発生するサージ電圧が低く抑えられる。このた
め、IGBT1およびIGBT2に過度に高いコレクタ
・エミッタ間電圧VCEが印加されることによるIGBT
1の破壊も防止される。
【0032】<2.実施の形態2>図4は、実施の形態
2の半導体装置の構成を示す回路図である。この実施の
形態では、トランジスタ5のエミッタEにショットキー
バリアダイオード6と直列にツェナーダイオード13が
接続されている。ツェナーダイオード13は、トランジ
スタ5のコレクタCからエミッタEへ流れる電流が逆電
流となる方向に設置される。トランジスタ5のベース・
エミッタ間電圧VBEは温度の変化に伴って変動する。こ
のため実施の形態1の半導体装置では、トランジスタ5
がオンするための抵抗3の両端の間の電圧が変動し、そ
の結果トランジスタ5がオンする主電流の大きさが変動
する。ツェナーダイオード13の逆電圧(ツェナー電
圧)は、温度の上昇に伴ってベース・エミッタ間電圧V
BEとは逆に増加する性質を持っている。したがって、図
4に示すように、適切なツェナーダイオード13を選択
して設置することにより、トランジスタ5がオンする抵
抗3の両端間の電圧を温度の変化に依存することなく、
一定に保持することができる。
【0033】<3.実施の形態3>図5は、実施の形態
3の半導体装置の構成を示す回路図である。この実施の
形態では、IGBT1をオフするときに、その応答を速
くするために、IGBT1のゲートGとエミッタEの間
に逆電圧が印加されるように構成される。そのために、
ゲート駆動回路9には電源10の他に逆バイアス電源1
1が接続される。また、抵抗3およびトランジスタ5を
経由してIGBT1のエミッタEにおける電位がゲート
Gの電位を引き上げて、ゲート・エミッタ間電圧VG
ゼロ付近の値になることを妨げないように、ダイオード
12(第2のダイオード)が設けられている。ダイオー
ド12はゲートGと、トランジスタ5のコレクタCおよ
びサイリスタ7のアノードとの間に介挿され、IGBT
1のエミッタEから抵抗3、トランジスタ5を介してゲ
ートGへ向かう逆電流を阻止する。
【0034】<4.実施の形態4>図6は、実施の形態
4の半導体装置の構成を示す回路図である。この実施の
形態では、トランジスタ5のエミッタEとIGBT1の
エミッタEの間に、発光ダイオード14(報知手段)が
介挿されている。発光ダイオード14はトランジスタ5
のコレクタCからエミッタEへ流れる電流が、発光ダイ
オード14の順方向電流となる方向に設置される。トラ
ンジスタ5がオンすると発光ダイオード14が発光す
る。このため、負荷の短絡などにより主電流が異常に増
加したために、トランジスタ5が作動したことを、発光
により認識することができる。すなわち、主電流が停止
したときに正常に停止しているのか、異常の発生によっ
て停止したのかを容易に認識することができる。
【0035】<5.実施の形態5>上述の各実施の形態
において、トランジスタ5、サイリスタ7、抵抗3を1
つの半導体チップの中に構成してもよい。更に、抵抗
8、ショットキーバリアダイオード6、ツェナーダイオ
ード13などをも含めて、1つの半導体チップの中に構
成してもよい。
【0036】<6.実施の形態6> <6-1.装置の構成>図7は、実施の形態6の半導体装置
の構成を示す回路図である。IGBT101(第1の絶
縁ゲート素子)のコレクタC(第1電流電極)には図示
しない負荷が接続されており、主としてコレクタCから
エミッタE(第2電流電極)へ流れるコレクタ電流IC
が、主電流として負荷へ供給される。このコレクタ電流
Cは、ゲートG(制御電極)とエミッタEの間の電圧
であるゲート・エミッタ間電圧VG の大きさによって制
御される。ゲート・エミッタ間電圧VG が大きいほど大
きなコレクタ電流IC が流れる。ゲート・エミッタ間電
圧VG はゲート駆動回路210(ゲート駆動手段)によ
って調整して供給される。ゲート駆動回路210の出力
端子GO とゲートGの間には抵抗109が介挿されてい
る。ゲート駆動回路210に接続される電源103は、
電源電圧をゲート駆動回路210へ供給する。
【0037】IGBT101よりも電流容量の低いIG
BT102(第2の絶縁ゲート素子)が、IGBT10
1に並列に設けられている。IGBT101とIGBT
102は、コレクタC同士、及びゲートG同士が互いに
接続されている。負荷へ供給される主電流の小部分が、
IGBT102のコレクタ電流IC として、IGBT1
02へ分流する。IGBT102のエミッタEとIGB
T101のエミッタEの間には抵抗104が接続されて
いる。IGBT102へ分流した電流は抵抗104を通
過する。このため抵抗104の両端には分流した電流に
比例した電圧VR が発生する。従って、主電流が大きい
ほど抵抗104の両端には高い電圧Vが発生する。
【0038】ゲートGとIGBT101のエミッタEの
間に並列に、MOS型電界効果トランジスタ素子(以
下、MOSFETと略記する)105とツェナーダイオ
ード106との直列回路が介挿されている。ゲートGに
は、MOSFET105のドレインDが、抵抗110を
介して接続されている。ドレインDは、抵抗109の一
端にも接続されている。MOSFET105のソースS
には、ツェナーダイオード106のカソードが接続され
ている。ツェナーダイオード106のアノードはIGB
T101のエミッタEに接続されている。すなわち、ツ
ェナーダイオード106は、MOSFET105のドレ
インDからソースSへ流れる電流がツェナーダイオード
106の逆電流となる方向に設置される。
【0039】MOSFET105のゲートG1 は、抵
抗111、抵抗112、及びダイオード113を介し
て、IGBT102のエミッタEに結合されている。抵
抗111と抵抗112は直列に接続され、抵抗112に
はダイオード113が並列に接続されている。ダイオー
ド113は、そのアノードがIGBT102のエミッタ
Eに接続される方向に介挿される。
【0040】IGBT101には、この素子が導通状態
から遮断状態へ移行したときに、コレクタCとエミッタ
Eの間に逆電圧が発生することによる破壊を防止するた
めのフリーホイールダイオード301が、並列に接続さ
れている。同様に、MOSFET105には、MOSF
ET105の保護を目的としたフリーホイールダイオー
ド302が並列に接続されている。
【0041】<6-2.装置の概略動作>MOSFET10
5は、ゲートG1 とソースSの間の電圧であるゲート・
ソース間電圧VG1が、MOSFET105に固有のゲー
ト閾電圧VGS(th)より低いときにはオフ状態となり、ゲ
ート閾電圧VGS(th)より高い時にはオン状態となる。し
たがって、抵抗104の両端に発生する電圧VR が、ツ
ェナーダイオード106に固有のツェナー電圧Vz とM
OSFET105のゲート閾電圧VGS(th)との和よりも
低いときには、MOSFET105はオフし、逆に高い
ときにはオンする。主電流が、正常動作の範囲内の低い
値である間は、電圧VR はツェナー電圧Vz とゲート閾
電圧VGS(th)の和に比べて十分に低い。したがって、M
OSFET105はオフ状態にある。このとき、ゲート
Gの電位は、ゲート駆動回路210が出力する電位に一
致する。すなわち、IGBT101及びIGBT102
はゲート駆動回路210の出力電位に応答して動作す
る。
【0042】一方、負荷が短絡するなどにより、主電流
が正常動作の範囲を超えて上昇すると、それに伴って電
圧VR が上昇する。電圧VR がツェナー電圧Vz とゲー
ト閾電圧VGS(th)の和を超えるほどに主電流が高くなる
と、MOSFET105がオン状態となる。その結果、
ゲートGの電位が引き下げられる。これにより、IGB
T101及びIGBT102が遮断状態に近くなって、
主電流の上昇が阻止される。すなわち、この半導体装置
は、電圧VR がツェナー電圧Vz とゲート閾電圧V
GS(th)の和に一致することに対応する主電流の上限値を
超えて、主電流が上昇するのを防止する。その結果、I
GBT101の過電流による破壊が防止される。抵抗1
04の抵抗値は、正常動作の範囲で設定される主電流の
上限値に相応して、適宜選択される。
【0043】<6-3.装置の特徴的な動作>抵抗104の
代わりに、IGBT102のコレクタ電流IC を検出し
て、コレクタ電流IC に対応した電圧を出力する別の電
流検出回路を設けてもよい。しかしながら、抵抗104
で電流検出回路を構成するこの実施の形態では、半導体
装置を最も簡単にかつ最も低いコストで構成することが
できる。抵抗104は、コレクタ電流IC を電圧VR
変換する速度が早い。しかも、抵抗104に精度の高い
抵抗器を選択することにより、コレクタ電流IC から電
圧VR への変換の精度を容易に高く設定することができ
る。すなわち、この実施の形態は、電流検出回路の精度
および高速応答性に優れ、かつ構成が簡単であるという
利点を有している。
【0044】この半導体装置では、MOSFET105
に直列にツェナーダイオード106が設けられている。
このため、この半導体装置では、ツェナーダイオード1
06のない従来の半導体装置に比べて、MOSFET1
05がオンするに必要な電圧VR がツェナー電圧Vz の
分だけ高い。その結果、ゲートG1 に入力される電圧信
号に重畳する電気的雑音によって、MOSFET105
が誤ってオンするという誤動作が発生し難い。すなわち
この半導体装置は、従来装置に比べて高いノイズマージ
ンを有している。
【0045】この実施の形態では、電圧VR をゲートG
1 へ伝達するラインに、抵抗112および抵抗111が
介挿されている。このため、半導体装置の発振が防止さ
れる。
【0046】この実施の形態では、更に抵抗112に並
列にダイオード113が設けられている。ダイオード1
13は、電圧VR をゲートG1 に伝達する方向がダイオ
ード113の順方向となる向きに設置されている。この
ため、MOSFET105の動作をオフからオンに転換
すべく、抵抗104が電圧VR を送出する際に、電圧V
R がゲートG1 に短時間で伝達される。すなわち、ダイ
オード113はMOSFET105のオフからオンへの
変転を加速する機能を果たしている。これにより、負荷
が短絡した後に主電流が上限値以下に制限されるまでの
遅延時間が短縮される。
【0047】<7.実施の形態7>実施の形態6の半導
体装置において、MOSFET105のゲート閾電圧V
GS(th)は、温度の変化に伴って変動する。このことは、
主電流の上限値が温度と共に変動し得ることを意味す
る。ところで、ツェナー電圧Vz が様々な温度特性を有
する市販のツェナーダイオードが入手可能である。した
がって、ツェナー電圧Vz の温度依存性とゲート閾電圧
GS(th)の温度依存性とが互いに補償し合うようなツェ
ナーダイオードを選択して、これをツェナーダイオード
106に利用することが可能である。このようにツェナ
ーダイオード106を選定した半導体装置では、MOS
FET105をオンするのに必要な電圧VR の高さは温
度に依存せず一定である。すなわち、この半導体装置で
は、主電流の上限値は温度に依存せずに一定となる。
【0048】<8.実施の形態8>図8は、実施の形態
8の半導体装置の構成を示す回路図である。この実施の
形態では、IGBT101をオフ状態にするときには、
IGBT101のゲートGとエミッタEの間に逆電圧が
印加されるように構成される。そのために、ゲート駆動
回路210には電源103の他に逆バイアス電源107
が接続される。このため、IGBT101をオン状態か
らオフ状態へ変転させるときの応答が、実施の形態6ま
たは実施の形態7の装置に比べて速いという利点があ
る。さらに、オフ状態が十分に安定して実現する。
【0049】この実施の形態では、ゲートGとエミッタ
Eの間に逆電圧が印加されるように構成されるので、I
GBT101のエミッタEにおける電位が、ツェナーダ
イオード106およびMOSFET105を経由して、
ゲートGの電位を引き上げることによって、ゲート・エ
ミッタ間電圧VG がゼロ付近の値となる恐れがある。こ
のことを防止するために、ダイオード108(第1のダ
イオード)が設けられている。ダイオード108は、ゲ
ートGとMOSFET105のドレインDとの間に介挿
される。また、ダイオード108は、MOSFET10
5を流れる順方向電流がダイオード108の順方向電流
となる方向に介挿される。
【0050】ダイオード108は、IGBT101のエ
ミッタEからツェナーダイオード106、MOSFET
105を通過して、ゲートGへ向かう電流、すなわちM
OSFET105の逆電流を阻止する。これにより、ゲ
ート駆動回路210が出力する負の電位が、ゲートGに
正しく伝達される。ダイオード108は、逆電流による
MOSFET105の破壊をも防止する機能を果たして
いる。
【0051】ダイオード108は、MOSFET105
が導通したときに、電流がMOSFET105を順方向
に流れるのを妨げない。したがって、ダイオード108
は、この半導体装置が有する過大な主電流を防止する機
能を阻害しない。
【0052】<9.実施の形態9>図9は、実施の形態
9の半導体装置の構成を示す回路図である。この実施の
形態では、実施の形態8の半導体装置におけるダイオー
ド108に、発光ダイオード303が使用されている。
MOSFET105がオンすると、MOSFET105
を流れる電流が発光ダイオード303をも流れるので、
発光ダイオード303が発光する。
【0053】このため、負荷の短絡などにより主電流が
異常に増加したために、主電流を制限する機能が働いた
ことを、発光ダイオード303の発光によって認識する
ことができる。すなわち、半導体装置が正常動作状態に
あるのか、異常動作状態にあるのかを容易に認識するこ
とができる。
【0054】発光ダイオード303は、実施の形態8に
おけるダイオード108の機能をも兼ねている。すなわ
ち、この実施の形態の半導体装置では、発光ダイオード
303を用いることにより、MOSFET105の逆電
流を阻止する機能と、装置の動作状態における異常を報
知する機能との双方の機能を実現している。
【0055】<10.実施の形態10>図10は、実施
の形態10の半導体装置の構成を示す回路図である。こ
の実施の形態では、実施の形態9の半導体装置における
MOSFET105が、互いに並列に接続された2個の
MOSFET105a、105bで構成されている。各
MOSFET105a、105b毎には、フリーホイー
ルダイオード302に代わって、フリーホイールダイオ
ード302a、302bが、それぞれ個別に接続され
る。また、抵抗111に代わって、抵抗111a、11
1bが、MOSFET105a、105bのそれぞれの
ゲートに接続されている。フリーホイールダイオード3
02a、302bの機能はフリーホイールダイオード3
02の機能と同様であり、抵抗111a、111bの機
能は抵抗111の機能と同様である。
【0056】この実施の形態の半導体装置では、2個の
MOSFET105a、105bが、並列に設けられて
いるので、1個のMOSFET105のみが設けられた
半導体装置に比べて、これらの素子がオンしたときのオ
ン抵抗が低く、しかも電流容量が大きい。インバータ等
のスイッチング素子として使用される絶縁ゲート型半導
体装置では、IGBT101を高速度でオンおよびオフ
する必要があるので、ゲート駆動回路210の出力抵抗
および抵抗109の抵抗値は低く設定される。特に、大
きな主電流を供給する大型の絶縁ゲート型半導体装置で
は、それらの抵抗値は一層低く設定される。このため、
高速度でスイッチング動作する大型の絶縁ゲート型半導
体装置では、MOSFET105のオン抵抗は、抵抗1
09等の抵抗値に見合って十分に低くなくてなならな
い。なぜなら、オン抵抗が抵抗109等の抵抗値に比べ
て十分に低くなければ、MOSFET105がオンした
ときに、ゲート・エミッタ間電圧VG を十分に引き下げ
て、主電流を所定の上限値以下に制限することができな
くなるからである。また、大型の絶縁ゲート型半導体装
置では、MOSFET105が導通したときにMOSF
ET105を流れる電流が大きいので、MOSFET1
05の電流容量が大きく設定されなければならない。
【0057】この実施の形態の半導体装置は、MOSF
ET105を、並列に接続された2個のMOSFET1
05a、105bで構成することによって、これらの要
求に応えるものである。MOSFET105は、2個に
限らず必要に応じて2個以上の互いに並列に接続された
MOSFETで構成することができる。同一のMOSF
ETを使用する場合には、当然ながら並列に接続される
MOSFETの個数が大きいほど、MOSFET105
のオン抵抗は低くなり、電流容量は大きくなる。
【0058】<11.実施の形態11>図11は、実施
の形態11の半導体装置の構成を示す回路図である。こ
の実施の形態では、実施の形態6の半導体装置おいて、
MOSFET105に直列に発光ダイオード304が接
続されている。発光ダイオード304は、MOSFET
105を順方向に流れる電流、すなわちMOSFET1
05のドレインDからソースSへ向かって流れる電流
が、発光ダイオード304の順方向電流となる向きに接
続されている。
【0059】MOSFET105が導通したときには、
発光ダイオード304にも同時に電流が流れる。すなわ
ち、MOSFET105が導通するときには、発光ダイ
オード304から光が放出される。このため、負荷の短
絡などにより主電流が異常に増加したために、主電流を
制限する機能が働いたことを、発光ダイオード304の
発光によって認識することができる。すなわちこの半導
体装置では、簡単な構成により、装置が正常動作状態に
あるのか、異常動作状態にあるのかを容易に認識するこ
とができる。
【0060】<12.実施の形態12>上述の各実施の
形態において、MOSFET105とツェナーダイオー
ド106を含む回路部分を1つの半導体チップに集積化
することができる。回路の一部が集積化されるので、半
導体装置の組立が容易となる。また、MOSFET10
5とツェナーダイオード106とが1つの半導体チップ
に集積化されるために、これら双方の温度特性が互いに
相補的であるように、再現性良く装置を構成することが
可能である。しかも、これら両者が同一半導体基板状に
形成されるので、両者の温度がより均一となる。このた
め、MOSFET105をオンするのに必要な電圧VR
を、温度変化に対してより不変に保つことが可能であ
る。
【0061】図12は図7に示した装置の一部を集積化
した装置の回路図である。この装置では、フリーホイー
ルダイオード302、抵抗111、抵抗112およびダ
イオード113を含む回路部分401が集積化されてい
る。一方、抵抗104、抵抗109および抵抗110
は、集積化の対象から外され、集積化回路部分401の
周辺に設置される。集積化回路部分401に含まれる各
回路部品は、半導体装置の様々な定格に対して比較的広
く対応し得る回路部品である。一方、集積化の対象から
除外された抵抗104、抵抗109および抵抗110
は、例えば制御すべき主電流の定格に応じて、その抵抗
値、耐熱特性等を選定する必要がある。この実施の形態
では、これらの抵抗が集積化回路部分401の外に個別
に配置され、装置の定格に比較的依存しない回路部品が
集積化されるので、集積化回路部分401を様々な定格
の半導体装置に共通に使用することができる。すなわ
ち、この実施の形態の装置は、製造コストを低減し得る
利点を有している。
【0062】<13.実施の形態13>図13は図10
に示した装置の一部を集積化した装置の回路図である。
この装置では、MOSFET105a、105b、ツェ
ナーダイオード106、抵抗111a、111b、抵抗
112、およびダイオード113が集積化され、集積化
回路部分402を構成している。一方、抵抗104、抵
抗109、抵抗110は、集積化の対象から外され、集
積化回路部分402の周辺に設置される。この実施の形
態の装置においても、実施の形態12と同様に装置の定
格に依存する回路部品が集積化回路部分402の外に個
別に配置され、装置の定格に比較的依存しない回路部品
が集積化されるので、製造コストを低減し得る利点があ
る。
【0063】<14.実施の形態14> <14-1. 装置の構成>図14は、実施の形態14の半導
体装置の構成を示す回路図である。この実施の形態で
は、2つの接合型電界効果トランジスタ素子(JFE
T)を有するカレントミラー回路が使用されている。I
GBT102のエミッタEとIGBT101のエミッタ
Eの間に、JFET114(第1の接合型電界効果トラ
ンジスタ素子)と抵抗116(第1抵抗)との直列回路
が介挿されている。JFET114のドレインDはIG
BT102のエミッタEに接続され、ソースSは抵抗1
16の一端に接続されている。抵抗116の他の一端
は、IGBT101のエミッタEに接続されている。J
FET114および抵抗116を流れる電流I1 は、I
GBT102のコレクタ電流IC に一致する。JFET
114のゲートGは、ドレインDと短絡されている。
【0064】一方、JFET115(第2の接合型電界
効果トランジスタ素子)は、発光ダイオード303と抵
抗117(第2抵抗)との直列回路を構成している。発
光ダイオード303のアノードは抵抗110を介して、
IGBT101とIGBT102のゲートGに結合され
ている。発光ダイオード303のカソードはJFET1
15のドレインDに接続されている。JFET115の
ソースSは、抵抗117の一端に接続されている。抵抗
117の他の一端は、IGBT101のエミッタEに接
続されている。JFET115のゲートGとJFET1
14のゲートGとは、互いに接続されている。この実施
の形態では、実施の形態9と同様にゲート駆動回路21
0には電源103の他に逆バイアス電源107が接続さ
れている。
【0065】<14-2. 装置の特徴的な動作>前述のよう
にJFET114とJFET115とは、カレントミラ
ー回路を構成している。しかも、抵抗116と抵抗11
7とによって、これらのJFET114、115には負
帰還がかけられている。このため、JFET115を流
れる電流I2 の大きさは、JFET114および115
の特性には余り依存せずに、専ら抵抗116と抵抗11
7の比と電流I1 とによって定まる。すなわち電流I2
の大きさは常に、抵抗116の抵抗117に対する比
と、電流I1 との積に一致する。従って、JFET11
5には常に、負荷に供給される主電流に比例した電流が
流れる。その電流I2 の大きさには、2つの抵抗11
6、117の抵抗値の精度に応じた、高い精度が保証さ
れる。また、抵抗116、117の抵抗値の温度変化に
伴う変動は小さいので、主電流と電流I2 との関係は温
度に余り依存しない。このため、この実施の形態の半導
体装置では、過電流を抑制する機能が高い精度で実現さ
れ、かつその機能は温度に余り依存しないという利点が
ある。
【0066】また、実施の形態9における半導体装置と
同様に、ゲート駆動回路210には電源103の他に逆
バイアス電源107が接続されているので、IGBT1
01をオン状態からオフ状態へ変転させるときの応答が
速く、かつオフ状態が十分に安定して実現する。また、
発光ダイオード303は、JFET115の逆電流を阻
止する機能と、装置の動作状態における異常を報知する
機能との双方の機能を実現している。
【0067】<その他の実施の形態> (1)以上の実施の形態の半導体装置では、IGBT1
01、102にnチャネル型IGBTを使用している
が、この発明ではpチャネル型IGBTを用いることも
可能である。
【0068】(2)以上の実施の形態の半導体装置で
は、主電流の制御および検出を行う素子として、IGB
T101、102を用いている。しかし、この発明はI
GBTに限らず、一般に絶縁ゲート素子、例えばMOS
型電界効果トランジスタ素子などを用いた半導体装置に
も実施が可能である。
【0069】
【発明の効果】この発明の半導体装置を使用する際に
は、第1の絶縁ゲート素子に負荷が接続される。そし
て、この第1の絶縁ゲート素子によって、主電流が調整
される。この主電流の一部は、第2の絶縁ゲート素子へ
分流する。分流した電流は、電流検出手段によって、そ
の電流の大きさに対応する高さを有する電圧へと変換さ
れる。負荷の短絡などにより主電流が過度に上昇する
と、変換された電圧が所定のオン電圧を超え、その結
果、MOS型電界効果トランジスタ素子が導通状態にな
る。
【0070】すると、第1及び第2の絶縁ゲート素子に
おいて、第1制御電極と第2電流電極の間、第2制御電
極と第4電流電極の間のそれぞれの電圧が引き下げられ
るので、これらの絶縁ゲート素子が遮断状態に近くな
り、所定限度を超えた主電流の上昇が抑制される。MO
S型電界効果トランジスタ素子の第6電流電極にツェナ
ーダイオードが直列に接続されているので、MOS型電
界効果トランジスタ素子のオン電圧が、ツェナーダイオ
ードのツェナー電圧に相当する分高くなっている。この
ため、MOS型電界効果トランジスタ素子の第3制御電
極に供給される電圧信号に重畳する電気的雑音に対する
マージンが高い。すなわちこの半導体装置では、この電
気的雑音によるMOS型電界効果トランジスタ素子の誤
動作が抑制される(請求項1〜請求項10)。
【0071】この発明の半導体装置では、ツェナー電圧
の温度特性が、MOS型電界効果トランジスタ素子のゲ
ート閾電圧の温度特性と相補的であるツェナーダイオー
ドが選択され、使用される。その結果、MOS型電界効
果トランジスタ素子のオン電圧の温度依存性が抑制され
る。その結果、この半導体装置では、MOS型電界効果
トランジスタ素子の導通を引き起こす主電流の大きさ
が、温度変化に伴って余り変動しない(請求項2)。
【0072】この発明の半導体装置では、電流検出手段
として抵抗が使用される。第2の絶縁ゲート素子を流れ
る電流が、この第1抵抗を流れることにより、第1抵抗
の両端部の間に電流に比例した電圧が発生する。この電
圧がMOS型電界効果トランジスタ素子の第3制御電極
に供給される。すなわち、この半導体装置では、電流検
出手段を簡単に構成することができ、装置の構成に要す
るコストが低廉化される。しかも電流を電圧に変換する
際の応答が速い。また、抵抗値の精度の高い抵抗を選択
することにより、変換の精度を容易に高く設定すること
ができる(請求項3、請求項8〜請求項10)。
【0073】この発明の半導体装置では、MOS型電界
効果トランジスタ素子が複数個並列に接続されているの
で、MOS型電界効果トランジスタ素子が導通したとき
の、MOS型電界効果トランジスタ素子の抵抗値が低
い。大きな主電流に対応する半導体装置においては、第
1および第2の絶縁ゲート素子を高速度で遮断するため
に、駆動手段の出力抵抗は低く設定される。この半導体
装置ではMOS型電界効果トランジスタ素子の抵抗値が
低いので、駆動手段の出力抵抗が低くても、第1制御電
極と第2電流電極の間、第2制御電極と第4電流電極の
間のそれぞれの電圧を十分に引き下げることができる。
すなわち、この半導体装置は、大きな主電流を高速度で
調整し得て、かつ主電流の過大な上昇を十分に抑制する
ことができる(請求項4)。
【0074】この発明の半導体装置では、MOS型電界
効果トランジスタ素子に直列に発光ダイオードが結合さ
れている。このため、MOS型電界効果トランジスタ素
子が導通したときに、MOS型電界効果トランジスタ素
子を流れる電流は、同時に発光ダイオードを流れる。そ
の結果、MOS型電界効果トランジスタ素子の導通時
に、発光ダイオードが光を放出する。すなわちこの半導
体装置では、半導体装置が正常動作または異常動作のい
ずれの状態にあるのかを、発光ダイオードの発光によ
り、容易に認識することができる(請求項5)。
【0075】この発明の半導体装置では、ゲート駆動部
が第1の絶縁ゲート素子の第2電流電極の電位よりも低
い電位を出力し得るので、第1および第2の絶縁ゲート
素子を、十分にかつ高速で遮断させることができる。さ
らに、第1及び第2制御電極とMOS型電界効果トラン
ジスタ素子との間に、第1のダイオードが設けられてい
るので、第1のゲート絶縁素子の第2電流電極から、M
OS型電界効果トランジスタ素子を介して第1および第
2制御電極へ向かう逆電流が阻止され、上述の低い電位
が第1および第2制御電極に正しく伝達される(請求項
6、請求項7)。
【0076】この発明の半導体装置では、MOS型電界
効果トランジスタ素子に直列に結合された第1のダイオ
ードが、発光ダイオードである。このため、MOS型電
界効果トランジスタ素子が導通したときに、発光ダイオ
ードが光を放出する。すなわちこの半導体装置では、簡
単な構成によって逆電流の阻止と異常動作の報知との双
方を実現し得る(請求項7)。
【0077】この発明の半導体装置では、MOS型電界
効果トランジスタ素子の第3制御電極と電流検出手段の
電圧出力端子との間に、第2抵抗が設けられているの
で、装置の発振現象が防止される(請求項8〜請求項1
0)。
【0078】この発明における絶縁ゲート型半導体装置
では、第2抵抗に対して並列に第2のダイオードが接続
される。このため、電流検出手段からMOS型電界効果
トランジスタ素子をオンすべく送出される電圧信号が、
MOS型電界効果トランジスタ素子の第3制御電極へ、
短い遅延時間で伝達される。すなわち、この半導体装置
では、過大な主電流に対するMOS型電界効果トランジ
スタ素子の応答が早いので、過大な主電流が短時間で抑
制される(請求項9、請求項10)。
【0079】この発明の半導体装置では、MOS型電界
効果トランジスタ素子およびこれに結合した回路部分
が、1つの半導体チップに集積化されている。このた
め、半導体装置の組立が簡単である。また、MOS型電
界効果トランジスタ素子とツェナーダイオードの温度特
性が相補的であるように、再現性良く構成することがで
きる。加えて、これら両者の温度がより均一となるの
で、オン電圧の温度に対する非依存性が更に良好であ
る。また、第1抵抗を集積化の対象から除外することが
できる。この場合には、同一の集積回路を用いて、第1
抵抗を適宜選択するだけで、半導体装置の多様な設計に
対応することができる(請求項10)。
【0080】この発明の半導体装置では、第1の絶縁ゲ
ート素子に負荷を接続し、この第1の絶縁ゲート素子に
より主電流を調整する。この主電流の一部は第2の絶縁
ゲート素子に分流する。この分流した電流は、第1の接
合型電界効果トランジスタ素子と第1抵抗との直列回路
を流れる。第1および第2の接合型電界効果トランジス
タ素子と、第1および第2抵抗とによって負帰還型のカ
レントミラー回路が構成されている。このため、第2の
接合型電界効果トランジスタ素子には、上記の分流電流
に比例した電流が流れる。その比例定数は、第1および
第2抵抗の抵抗値の比で定まり、温度変化に伴う変動も
小さい。第2の接合型電界効果トランジスタ素子の第7
電流電極は、第1および第2の絶縁ゲート素子の制御電
極に結合されているので、上述の第2の絶縁ゲート素子
に分流する電流に相応した度合で、第1および第2の絶
縁ゲート素子の制御電極の電位が引き下げられる。すな
わち、この発明の半導体装置では、過電流を抑制する機
能が、2つの抵抗の抵抗値の精度に対応した高い精度で
実現され、しかもその機能は温度に余り依存しない(請
求項11)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の装置の回路図である。
【図2】 実施の形態1の装置に関する実測結果を示す
グラフである。
【図3】 実施の形態1の装置と対比される回路に関す
る実測結果を示すグラフである。
【図4】 実施の形態2の装置の構成を示す回路図であ
る。
【図5】 実施の形態3の装置の構成を示す回路図であ
る。
【図6】 実施の形態4の装置の構成を示す回路図であ
る。
【図7】 実施の形態6の装置の構成を示す回路図であ
る。
【図8】 実施の形態8の装置の構成を示す回路図であ
る。
【図9】 実施の形態9の装置の構成を示す回路図であ
る。
【図10】 実施の形態10の装置の構成を示す回路図
である。
【図11】 実施の形態11の装置の構成を示す回路図
である。
【図12】 実施の形態12の装置の構成を示す回路図
である。
【図13】 実施の形態13の装置の構成を示す回路図
である。
【図14】 実施の形態14の装置の構成を示す回路図
である。
【図15】 従来の装置の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 IGBT(第1の絶縁ゲート素子)、2 IGBT
(第2の絶縁ゲート素子)、3 抵抗、5 トランジス
タ(トランジスタ素子)、6 ショットキーバリアダイ
オード(第1のダイオード)、7 サイリスタ(サイリ
スタ素子)、9ゲート駆動回路(ゲート駆動手段)、1
3 ツェナーダイオード、12 ダイオード(第2のダ
イオード)、14 発光ダイオード(報知手段)、10
1 IGBT(第1の絶縁ゲート素子)、102 IG
BT(第2の絶縁ゲート素子)、104 抵抗(電流検
出手段、第1抵抗)、105 MOSFET(MOS型
電界効果トランジスタ素子)、105a、105b M
OSFET(単位MOS型電界効果トランジスタ素
子)、106 ツェナーダイオード、108 ダイオー
ド(第1のダイオード)、112 抵抗(第2抵抗)、
113 ダイオード(第2のダイオード)、114 J
FET(第1の接合型電界効果トランジスタ素子)、1
15 JFET(第2の接合型電界効果トランジスタ素
子)、116抵抗(第1抵抗)、117 抵抗(第2抵
抗)、210 ゲート駆動回路(ゲート駆動手段)、3
03 発光ダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸茂 高志 福岡市西区今宿東一丁目1番1号 福菱セ ミコンエンジニアリング株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ゲート型半導体装置であって、
    (a)第1電流電極と、第2電流電極と、前記第1およ
    び第2電流電極から絶縁された第1制御電極とを有する
    第1の絶縁ゲート素子であって、当該第1制御電極と前
    記第2電流電極の間に付加される第1電圧が大きいほ
    ど、当該第1電圧に応答して前記第1および第2電流電
    極の間がより導通した状態となる第1の絶縁ゲート素子
    と、(b)第3電流電極と、第4電流電極と、前記第3
    および第4電流電極から絶縁された第2制御電極とを有
    する第2の絶縁ゲート素子であって、当該第2制御電極
    と前記第4電流電極の間に付加される第2電圧が大きい
    ほど、当該第2電圧に応答して前記第3および第4電流
    電極の間がより導通した状態となる第2の絶縁ゲート素
    子であって、当該第3電流電極と前記第1電流電極とが
    接続され、当該第2制御電極と前記第1制御電極とが接
    続され、当該第4電流電極が前記第2電流電極と結合さ
    れる第2の絶縁ゲート素子と、(c)電圧出力端子を有
    し前記第2電流電極と前記第4電流電極との間に介挿さ
    れる電流検出手段であって、前記第2の絶縁ゲート素子
    を通過して前記第3電流電極と前記第4電流電極との間
    を流れる電流を検出する電流検出手段であって、前記電
    流に対応した電圧を前記電圧出力端子から出力する電流
    検出手段と、(d)出力端子を有し、当該出力端子が前
    記第1および第2制御電極へ結合されたゲート駆動手段
    であって、調整された第3電圧を当該出力端子へ出力す
    るゲート駆動手段と、(e)第5電流電極、第6電流電
    極、および第3制御電極を有するMOS型電界効果トラ
    ンジスタ素子であって、当該第5電流電極が前記第1お
    よび第2制御電極に結合され、当該第3制御電極が前記
    電圧出力端子に結合され、前記第6電流電極が前記第2
    電流電極に結合されたMOS型電界効果トランジスタ素
    子と、(f)前記第6電流電極と前記第2電流電極の間
    に介挿されたツェナーダイオードであって、前記MOS
    型電界効果トランジスタ素子を通過して前記第5電流電
    極と前記第6電流電極との間を順方向に流れる電流が、
    逆方向電流となる向きに介挿されたツェナーダイオード
    と、を備える絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、 前記ツェナーダイオードにおけるツェナー電圧が、前記
    MOS型電界効果トランジスタ素子におけるゲート・ソ
    ース間閾値電圧のチャネル温度特性に対して、相補的な
    温度特性を有する絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、前記電流検出手段が、(c−1)前記第2
    電流電極と前記第4電流電極との間に介挿される第1抵
    抗であって、前記第4電流電極に結合される当該第1抵
    抗の端部が、前記電圧出力端子として機能する第1抵
    抗、を備える絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、 前記MOS型電界効果トランジスタ素子が、(e−1)
    第7電流電極、第8電流電極、および第4制御電極を有
    する複数の単位MOS型電界効果トランジスタ素子を備
    え、 当該複数の単位MOS型電界効果トランジスタ素子にお
    ける第7電流電極同士、第8電流電極同士、および第4
    制御電極同士が相互に接続され、当該第7電流電極、当
    該第8電流電極、および当該第4制御電極は、それぞれ
    前記第5電流電極、前記第6電流電極、および前記第3
    制御電極として機能する、絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、(g)前記MOS型電界効果トランジスタ
    素子に結合された発光ダイオードであって、前記MOS
    型電界効果トランジスタ素子を通過して前記第5電流電
    極と前記第6電流電極との間を順方向に流れる電流が、
    順方向電流となる向きに介挿された発光ダイオード、を
    更に備える絶縁ゲート型半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、 前記ゲート駆動手段が、(d−1)前記調整された第3
    電圧として、前記第2電流電極の電位よりも低い電位に
    相当する電圧を出力し得るゲート駆動部、を備え、
    (g)前記第1及び第2制御電極と前記第5電流電極と
    の間に介挿された第1のダイオードであって、前記MO
    S型電界効果トランジスタ素子を通過して前記第5電流
    電極と前記第6電流電極との間を順方向に流れる電流
    が、順方向電流となる向きに介挿された第1のダイオー
    ド、を更に備える絶縁ゲート型半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、 前記第1のダイオードが、発光ダイオードである絶縁ゲ
    ート型半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、(h)前記第3制御電極と前記電圧出力端
    子との間に介挿される第2抵抗、を更に備える絶縁ゲー
    ト型半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の絶縁ゲート型半導体装
    置であって、(i)前記第2抵抗に並列に接続される第
    2のダイオードであって、前記第3制御電極と前記電圧
    出力端子との間に介挿される第2のダイオードであっ
    て、前記MOS型電界効果トランジスタ素子が遮断状態
    から導通状態へ移行するように前記電圧出力端子から出
    力される電圧を、当該第2のダイオードが短絡した状態
    で、第3制御電極へ伝達し得る向きに介挿される第2の
    ダイオード、を更に備える絶縁ゲート型半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の絶縁ゲート型半導体
    装置であって、 少なくとも前記MOS型電界効果トランジスタ素子、前
    記ツェナーダイオード、前記第2抵抗、および前記第2
    のダイオードが、1つの半導体チップに集積化された絶
    縁ゲート型半導体装置。
  11. 【請求項11】 絶縁ゲート型半導体装置であって、
    (a)第1電流電極と、第2電流電極と、前記第1およ
    び第2電流電極から絶縁された第1制御電極とを有する
    第1の絶縁ゲート素子であって、当該第1制御電極と前
    記第2電流電極の間に付加される第1電圧が大きいほ
    ど、当該第1電圧に応答して前記第1および第2電流電
    極の間がより導通した状態となる第1の絶縁ゲート素子
    と、(b)第3電流電極と、第4電流電極と、前記第3
    および第4電流電極から絶縁された第2制御電極とを有
    する第2の絶縁ゲート素子であって、当該第2制御電極
    と前記第4電流電極の間に付加される第2電圧が大きい
    ほど、当該第2電圧に応答して前記第3および第4電流
    電極の間がより導通した状態となる第2の絶縁ゲート素
    子であって、当該第3電流電極と前記第1電流電極とが
    接続され、当該第2制御電極と前記第1制御電極とが接
    続され、当該第4電流電極が前記第2電流電極と結合さ
    れる第2の絶縁ゲート素子と、(c)前記第2電流電極
    と前記第4電流電極との間に介挿される第1の接合型電
    界効果トランジスタ素子であって、第5電流電極、第6
    電流電極、および第3制御電極を有する第1の接合型電
    界効果トランジスタ素子であって、当該第5電流電極が
    第4電流電極に接続され、当該第6電流電極が前記第2
    電流電極に結合され、当該第3制御電極が前記第4電流
    電極に結合された第1の接合型電界効果トランジスタ素
    子と、(d)前記第6電流電極と前記第2電流電極との
    間に介挿される第1抵抗と、(e)出力端子を有し、当
    該出力端子が前記第1および第2制御電極へ結合され、
    当該出力端子へ調整された第3電圧を出力するゲート駆
    動手段と、(f)第7電流電極、第8電流電極、および
    第4制御電極を有する第2の接合型電界効果トランジス
    タ素子であって、当該第7電流電極が前記第1および第
    2制御電極に結合され、当該第4制御電極が前記第3制
    御電極に結合され、前記第8電流電極が前記第2電流電
    極に結合された第2の接合型電界効果トランジスタ素子
    と、(g)前記第8電流電極と前記第2電流電極との間
    に介挿される第2抵抗と、を備える絶縁ゲート型半導体
    装置。
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