JPH10326699A - 荷電粒子照射装置 - Google Patents

荷電粒子照射装置

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JPH10326699A
JPH10326699A JP7972098A JP7972098A JPH10326699A JP H10326699 A JPH10326699 A JP H10326699A JP 7972098 A JP7972098 A JP 7972098A JP 7972098 A JP7972098 A JP 7972098A JP H10326699 A JPH10326699 A JP H10326699A
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JP
Japan
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cyclotron
guide ring
charged particle
particle irradiation
irradiation apparatus
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Application number
JP7972098A
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English (en)
Inventor
Takafumi Nakagawa
隆文 中川
Tetsuya Matsuda
哲也 松田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、構造を簡素化しつつ照射位置精度
を向上させることを目的とするものである。 【解決手段】 回転可能なガイドリング12とこれと一
体に回転する放射線遮蔽壁14との間に複数のサイクロ
トロン支持部材15を架設し、そのサイクロトロン支持
部材15でサイクロトロン16を支持し、サイクロトロ
ン16の径方向外側のスペースを利用して、ビームモニ
タ等の機器18〜20を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばガン治療
装置などとして用いられる荷電粒子照射装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図11は例えば「TWELFTH IN
TERNATIONAL CONFERENCE ON
CYCLOTRONS AND THEIR APP
LICATIONS」(1989)に示された従来のガ
ン治療装置の断面図である。図において、1は治療室、
2はサイクロトロン設置室、3は治療室1とサイクロト
ロン設置室2との間に回転可能に設けられている放射線
遮蔽ディスク、4は放射線遮蔽ディスク3を支持する回
転支持部である。
【0003】5は放射線遮蔽ディスク3の回転軸から偏
心した位置に設けられ、放射線遮蔽ディスク3と一体に
回転するサイクロトロンであり、このサイクロトロン5
の一側は放射線遮蔽ディスク3に支持され、他側は放射
線遮蔽ディスク3の回転軸上に設けられた回転支持部6
に支持されている。また、サイクロトロン5は、250
MeVの陽子線を発生する装置である。7はサイクロト
ロン5で発生した陽子線を治療室1内に導入するビーム
輸送系であり、このビーム輸送系7の中間部は、放射線
遮蔽ディスク3に固定されている。また、ビーム輸送系
7は、真空ダクト、偏向電磁石及び4極電磁石などを有
している。8はビーム輸送系7の先端部に設けられ、ビ
ームをスキャンする照射部、9は患者である。
【0004】このようなガン治療装置では、放射線遮蔽
ディスク3が360度回転することによってサイクロト
ロン5及びビーム輸送系7が放射線遮蔽ディスク3の回
転軸を中心として一体に回転し、照射部8も患者9を中
心として回転する。これにより、患者9に対する陽子線
の照射角度を変えることができる。サイクロトロン5で
加速された陽子は、ビーム輸送系7の真空ダクト中を通
過し、ダクトの周囲に配置された電磁石で軌道を180
度変えられ、放射線遮蔽ディスク3を貫通して治療室1
へ導かれる。放射線遮蔽ディスク3は、鉄及びコンクリ
ートで構成されており、サイクロトロン5で発生する放
射線から治療室1を遮蔽する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の荷電粒子照射装置においては、サイクロトロン
5の回転支持部6が放射線遮蔽ディスク3の回転軸上に
設けられているため、サイクロトロン5からその径方向
へ突出するビームモニタや冷凍機、サイクロトロン5内
の機器の位置調整装置等を設置するスペースが小さいと
いう問題点があった。また、サイクロトロン5が放射線
遮蔽ディスク3の回転軸から偏心しており、かつ回転軸
とサイクロトロン5の中心軸とが直交するように配置さ
れているので、放射線遮蔽ディスク3を厚くする必要が
あり、回転体全体の重量が増加する。
【0006】さらに、サイクトロン5の中心軸の周囲の
磁性体がサイクロトロン5の中心軸に対して対称に配置
されていないため、サイクロトロン5の漏れ磁場によっ
て周囲の磁性体が磁化され、サイクロトロン5の磁場の
周期性が乱れ、ビームを安定に加速することが難しかっ
た。特に、リターンヨークを用いない空芯の超電導サイ
クロトロンの場合は漏れ磁場が大きいので、周囲の磁性
体が磁化され易く、周囲の磁性体による影響が大きかっ
た。
【0007】さらにまた、サイクロトロン5からの漏れ
磁場がビーム輸送系7の電磁石の磁場を乱すため、ビー
ム輸送時の磁場分布の調整が難しく、ビームの質を落と
さずに輸送することが難しかった。従って、ビーム輸送
系7の電磁石をシールドする必要があった。
【0008】また、サイクロトロン5の回転とともに放
射線遮蔽ディスク3も回転するが、従来の放射線遮蔽リ
ング3はその重量が数十トンにもなるため、回転部全体
の重量が大きくなり、大きな駆動力が必要で、かつ構造
が複雑になり、回転後の位置決め精度も低下してしま
う。さらに、従来は装置を回転軸上で支持していたの
で、回転時の撓みやねじれの影響が大きく、照射部8の
センタが患部からずれ易く、ビーム輸送系7や回転支持
部4には大きな剛性が要求されていた。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、構成を簡素化
しつつ照射位置精度を向上させることができる荷電粒子
照射装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る荷
電粒子照射装置は、設置室に回転可能に設けられている
ガイドリングと、このガイドリングに対向して設置室内
に設けられ、ガイドリングとともに回転する放射線遮蔽
壁と、ガイドリングと放射線遮蔽壁との間に架設されて
いる複数のサイクロトロン支持部材と、ガイドリングの
回転中心から偏心した位置でサイクロトロン支持部材に
支持され、かつ中心軸がガイドリングの回転中心に対し
て直交する方向へ延びており、ガイドリングとともに回
転するサイクロトロンと、このサイクロトロンに接続さ
れ、ガイドリングとともに回転するビーム輸送系とを備
えたものである。
【0011】請求項2の発明に係る荷電粒子照射装置
は、設置室に回転可能に設けられ、中心軸が回転中心と
平行なサイクロトロンと、このサイクロトロンとともに
回転する放射線遮蔽壁と、サイクロトロンに接続され、
サイクロトロンとともに回転するビーム輸送系とを備え
たものである。
【0012】請求項3の発明に係る荷電粒子照射装置
は、サイクロトロンの中心軸を回転中心と同軸とし、回
転中心回りの重量バランスをとるためのバランサをサイ
クロトロンに接続したものである。
【0013】請求項4の発明に係る荷電粒子照射装置
は、回転中心回りの重量バランスをとるようにサイクロ
トロンを回転中心に対して偏心して配置したものであ
る。
【0014】請求項5の発明に係る荷電粒子照射装置
は、設置室に回転可能に設けられている磁性体製の容器
と、この容器内に収容され、容器とともに回転するサイ
クロトロンと、このサイクロトロンとともに回転するビ
ーム輸送系とを備えたものである。
【0015】請求項6の発明に係る荷電粒子照射装置
は、容器の回転軸方向へ延び、収納時にサイクロトロン
を案内するガイド部材を、容器に固定したものである。
【0016】請求項7の発明に係る荷電粒子照射装置
は、容器の径方向へのサイクロトロンの位置決めをする
ための複数のピンを、容器に設けたものである。
【0017】請求項8の発明に係る荷電粒子照射装置
は、設置室に回転可能に設けられているサイクロトロン
と、このサイクロトロンに接続され、かつ磁性体部分を
有しており、サイクロトロンとともに回転するビーム輸
送系と、サイクロトロンに対して固定されている磁性体
製のアームとを備え、磁性体部分及びアームがサイクロ
トロンの中心軸の回りに対称に配置されているものであ
る。
【0018】請求項9の発明に係る荷電粒子照射装置
は、設置室内に固定されている放射線遮蔽壁と、この放
射線遮蔽壁の一側に回転可能に設けられているサイクロ
トロンと、このサイクロトロンに接続され、放射線遮蔽
壁の周縁部に沿ってサイクロトロンの回転中心を中心と
してサイクロトロンとともに回転するビーム輸送系とを
備えたものである。
【0019】請求項10の発明に係る荷電粒子照射装置
は、設置室内に回転可能に設けられているガイドリング
と、このガイドリングの内側に固定され、ガイドリング
とともに回転するサイクロトロンと、このサイクロトロ
ンに接続され、ガイドリングとともに回転するビーム輸
送系と、ガイドリングの外側に設けられ、ガイドリング
を回転させる駆動部とを備えたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による荷
電粒子照射装置を示す側面図、図2は図1の正面図であ
る。図において、11は設置室、12は設置室11内に
回転可能に設けられているガイドリング、13はガイド
リング12を回転させるための駆動装置、14は設置室
11内にガイドリング12に対向して設けられ、ガイド
リング12とともに回転する放射線遮蔽壁であり、この
放射線遮蔽壁14は、ガイドリング12と同心の円板状
のものである。15はガイドリング12と放射線遮蔽壁
14との間に架設されている複数のサイクロトロン支持
部材である。
【0021】16はガイドリング12の回転中心から偏
心した位置でサイクロトロン支持部材15に支持されて
いるサイクロトロンであり、このサイクロトロン16の
中心軸は、ガイドリング12の回転中心に対して直交す
る方向へ延びている。17は放射線遮蔽壁14とサイク
ロトロン16との間に設けられている固定部材、18は
ビームモニタ、19はサイクロトロン16内に設置した
装置を駆動するための機器、20は冷凍機であり、これ
らの機器18〜20は、それぞれサイクロトロン16の
側面部から径方向外側へ突出している。
【0022】21は設置室11内に設けられている照射
室としての治療室、22はサイクロトロン16で発生し
た荷電粒子を治療室21内に導入するビーム輸送系であ
り、このビーム輸送系22は、真空ダクト、偏向電磁石
22a及び4極電磁石22bなどを有している。23は
ビーム輸送系22の先端部に設けられ、ビームをスキャ
ンする照射部、24は患者、25は設置室11内に設け
られている回転支持部、26は一端部が放射線遮蔽壁1
4に固定され、他端部が回転支持部25に回転可能に支
持されており、治療室21を囲む筒状の回転部材であ
り、この回転部材26に照射部23が固定されている。
【0023】次に、動作について説明する。サイクロト
ロン16で所定のエネルギーに加速された荷電粒子は、
ビーム輸送系22を通して治療室21まで導かれ、患者
24の所定の位置に照射される。機器18〜20は、ビ
ーム調整等を行う際に遠隔操作で駆動される。また、駆
動装置13でガイドリング12を回転させることによ
り、装置全体が360度回転し、患部の位置に応じて照
射角度を変更することができる。
【0024】このような荷電粒子照射装置では、ガイド
リング12と放射線遮蔽壁14との間に組まれたサイク
ロトロン支持部材15によりサイクロトロン16が支持
されているため、サイクロトロン16の径方向外側に十
分なスペースを確保することができ、機器18〜20を
容易に配置することができる。また、ガイドリング12
の回転中心に対してサイクロトロン16が偏心している
ので、従来必要であったバランス重りが不用になる。さ
らに、サイクロトロン16の軸方向両面に容易にアクセ
スできるので保守が容易になる。
【0025】実施の形態2.次に、図3はこの発明の実
施の形態2による荷電粒子照射装置を示す側面図、図4
は図3の装置を示す正面図である。図において、42は
設置室11内に設けられている駆動装置、43aは駆動
装置42により中心軸を回転中心として回転される円筒
状の容器、43は容器43a内に収容され、容器43a
と一体に回転されるサイクロトロンである。
【0026】44はサイクロトロン43と回転部材26
との間に固定されている円板状の放射線遮蔽壁であり、
この放射線遮蔽壁44は容器43a及びサイクロトロン
43の回転中心を中心としてサイクロトロン43ととも
に回転される。49容器43a及び回転部材26に取り
付けられ、回転中心の反対側に位置するビーム輸送系2
2や照射部23等の機器との重量バランスをとるバラン
サである。
【0027】81は設置室11内に固定されている固定
ビーム輸送系であり、この固定ビーム輸送系81は、偏
向電磁石81a及び4極電磁石81bなどを有してい
る。82は固定ビーム輸送系81の先端部に設けられ、
ビームをスキャンする照射部である。他の構成は、上記
実施の形態1と同様である。
【0028】次に、動作について説明する。駆動装置4
2は、モータとこのモータにより回転される金属リング
とを有しており、金属リングを容器43aの外周面と接
触させることにより容器43a及びサイクロトロン43
が一体に回転される。サイクロトロン43は、ビーム輸
送系22、照射部23、回転部材26、放射線遮蔽壁4
4及びバランサ49と一体に360度回転可能であり、
これにより患者24に対して全方向からのビームの照射
が可能となっている。
【0029】また、ビーム輸送系22のビーム軌道が固
定ビーム輸送系81の軌道と重なっているときに、照射
部23に隣接する偏向電磁石22aの励磁を解除するこ
とにより、荷電粒子が直進し固定ビーム輸送系81に進
入する。これにより、治療室21A内の患者24Aに対
しても荷電粒子が照射される。但し、この構造では、照
射部82は固定されている。
【0030】一般に、荷電粒子をターゲットに当てた場
合、ビーム進行方向の放射線量に比べて、ビーム進行方
向に対して90度の方向の放射線量は1000分の1程
度に落ちる。また、サイクロトロンではビームは半径方
向に径を拡大しながら取り出され、ビームは特に取り出
し部での損失が大きくなる。従って、サイクロトロンの
軸方向は半径方向に比べて放射線量が少なくなる。
【0031】上記のような荷電粒子照射装置では、サイ
クロトロン43をその中心軸が回転軸と平行(ここでは
同軸)になるように配置したので、治療室21への放射
線量を減らすことができる。このために、従来の装置に
比べて放射線遮蔽壁44の厚みを小さくすることがで
き、回転部分の重量を減らすことができる。従って、回
転時の駆動力を小さくすることができるとともに、ビー
ム照射位置の位置決め精度を向上させることができる。
【0032】また、バランサ49を設けたため、回転部
分を安定して回転させることができ、照射位置精度をさ
らに向上させることができる。さらに、回転部分の一端
が回転支持部25により支持され、他端が駆動装置42
により支持されているため、これによっても回転を安定
させることができ、照射位置精度を向上させることがで
きる。さらにまた、サイクロトロン43を容器43aの
軸方向から搬入できるため、据付作業が容易になる。
【0033】なお、上記の例では、図3の下方へ向けて
重力が働いているが、図3の平面に垂直な方向へ重力が
働くように装置全体を配置してもよい。この場合、照射
室21Aでは、ベッドだけでなく椅子を用いて患者24
Aを固定してもよい。
【0034】実施の形態3.次に、図5はこの発明の実
施の形態3による荷電粒子照射装置を示す側面図であ
る。この例では、サイクロトロン43を収容した容器4
3aが、円筒状のサイクロトロン支持部材41内に収容
されている。サイクロトロン支持部材41は、駆動装置
42に支持されている。サイクロトロン43に接続され
たビーム輸送系22は、サイクロトロン支持部材41に
固定され、サイクロトロン支持部材41とともに回転さ
れる。また、容器43a及びサイクロトロン43は、そ
れぞれの中心軸が回転中心と平行に延びるように配置さ
れている。さらに、サイクロトロン43は、回転中心回
りの重量バランスをとるように回転中心に対して偏心し
て配置されている。他の構成は、上記実施の形態2と同
様である。
【0035】このような荷電粒子照射装置では、サイク
ロトロン43を偏心させることにより、回転中心回りの
重量バランスをとるようにしたので、バランサを不要と
する(又は小さくする)ことができ、回転部分全体を軽
量化することができる。これにより、駆動装置42を小
形化できるとともに、照射位置精度を向上させることが
できる。
【0036】実施の形態4.次に、図6はこの発明の実
施の形態4による荷電粒子照射装置の要部を示す構成図
である。図において45はリターンヨークを持たない空
芯の超電導サイクロトロン46を収容する磁性体製の円
筒状の容器、47は容器45に固定され、超電導サイク
ロトロン46を容器45内に精度よく収納するために超
電導サイクロトロン46をガイドする複数のガイド部
材、48は容器45に固定され超電導サイクロトロン4
6の位置決めをするための複数のピンである。また、図
6では省略したが、超電導サイクロトロン46には、一
体に回転するビーム輸送系が接続されている。
【0037】このように、磁性体からなる円筒状の容器
45により外部への漏れ磁場を小さくすることができる
ため、サイクロトロンとしてリターンヨークを用いない
空芯の超電導サイクロトロン46やリターンヨークを小
形化したものを用いても、ビーム輸送系への漏れ磁場の
影響を小さくすることができ、ビームの質の悪化を防止
することができるとともに、回転部分の大幅な軽量化を
図ることができる。従って、回転駆動源の小形化を図る
こともできる。
【0038】また、容器45にガイド部材47及びピン
48を設けることにより、保守組立時の作業を容易にす
ることができるとともに、超電導サイクロトロン46の
位置決め精度を向上させることができる。また、ガイド
部材47として磁性体を使用する場合には、それらを回
転対称に配置することによりビームを安定させることが
できる。
【0039】なお、実施の形態4ではサイクロトロンと
して超電導サイクロトロン46を示したが、他のサイク
ロトロンにもこの発明は適用できる。また、他の実施の
形態の容器にガイド部材47やピン48を設けてもよ
い。
【0040】実施の形態5.次に、図7はこの発明の実
施の形態5による荷電粒子照射装置の要部を示す正面図
である。図において51は空芯の超電導サイクロトロ
ン、52は放射線遮蔽壁、53は超電導サイクロトロン
51に接続されているビーム輸送系、54は超電導サイ
クロトロン51に固定されている磁性体製の複数本のア
ームであり、これらのアーム54は、超電導サイクロト
ロン51及びビーム輸送系53を含む平面内においてビ
ーム輸送系53が超電導サイクロトロン51に対して回
転対称となるように配置されている。
【0041】このような装置では、ビーム輸送系53の
磁性体部分に対して回転対称となるようにアーム54が
配置されているので、ビームを安定して加速することが
できる。なお、実施の形態5では、サイクロトロンとし
て超電導サイクロトロン51を示したが、他のサイクロ
トロンにもこの発明は適用できる。
【0042】実施の形態6.次に、図8はこの発明の実
施の形態6による荷電粒子照射装置を示す側面図であ
る。図において61は設置室、62は設置室61内に立
設(固定)されている放射線遮蔽壁、63aは放射線遮
蔽壁62に対して治療室21とは反対側に回転可能に設
けられている容器、63は容器63a内に収容されてい
るサイクロトロンであり、このサイクロトロン63は、
その中心軸を回転中心として駆動装置64,65により
容器63aと一体に回転される。66はバランサであ
る。
【0043】このような装置では、駆動装置64,65
を同期制御することにより、容器63a及びサイクロト
ロン63が回転される。このとき、サイクロトロン63
と治療室21とを隔てる放射線遮蔽壁62は固定されて
おり回転しない。このため、回転部分の重量が小さくな
り、回転時の駆動力を小さくして位置決め精度を向上さ
せることができる。また、放射線遮蔽壁62を回転させ
ない構造であっても、270度程度の回転角を確保する
ことができる。
【0044】実施の形態7.次に、図9はこの発明の実
施の形態7による荷電粒子照射装置の要部を示す正面図
であり、図8の左方から見た図である。上記実施の形態
6では放射線遮蔽壁62を設置室61の床部から立設し
たが、この例では、設置室61(建屋)の側壁で放射線
遮蔽壁62を支えている。このような構造であっても、
実施の形態6とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0045】実施の形態8.次に、図10はこの発明の
実施の形態8による荷電粒子照射装置を示す正面図であ
る。図において、71は回転可能なガイドリング、72
は壁を円形にくり抜いた構造の放射線遮蔽壁、73はコ
ンクリート遮蔽部、74はガイドリング71と同心に設
けられ、中心軸を中心としてガイドリング71と一体に
回転するサイクロトロン(又はその容器)、75はサイ
クロトロン74に接続されているとともにガイドリング
71に固定されているビーム輸送系、76はサイクロト
ロン74とガイドリング71との間に固定されているバ
ランス用重り、77はガイドリング71の外側に設けら
れ、ガイドリング71を回転させる駆動部、78はガイ
ドリングガイドローラ部であり、ビーム輸送系75及び
バランス用重り76はガイドリング71と一体に回転さ
れる。
【0046】このような構成により装置全体を安定して
回転させることができ、構成を簡素化しつつ照射位置精
度を向上させることができる。なお、実施の形態8で
は、放射線遮蔽壁72の開口部の内側でガイドリング7
1を回転させたが、放射線遮蔽壁72の代わりに設置室
内に外側リングを固定し、その外側リングの内側にガイ
ドリング71を設け、外側リングに設けた駆動部により
ガイドリング71を回転させてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
荷電粒子照射装置は、ガイドリングと放射線遮蔽壁との
間に架設された複数のサイクロトロン支持部材によりサ
イクロトロンを支持するようにしたので、サイクロトロ
ンの径方向外側に十分なスペースを確保することがで
き、ビームモニタ等の機器を容易に配置することがで
き、全体を小形化することができる。
【0048】請求項2の発明の荷電粒子照射装置は、サ
イクロトロンをその中心軸が回転軸と平行になるように
配置したので、照射室への放射線量を減らすことがで
き、放射線遮蔽壁の厚みを小さくすることができ、回転
部分の重量を減らすことができる。従って、回転時の駆
動力を小さくすることができるとともに、ビーム照射位
置の位置決め精度を向上することができる。
【0049】請求項3の発明の荷電粒子照射装置は、サ
イクロトロンの中心軸を回転中心と同軸とし、回転中心
回りの重量バランスをとるためのバランサをサイクロト
ロンに取り付けたので、回転部分全体を安定して回転さ
せることができ、照射位置精度を向上させることができ
る。
【0050】請求項4の発明の荷電粒子照射装置は、回
転中心回りの重量バランスをとるようにサイクロトロン
を回転中心に対して偏心して配置したので、回転部分全
体を軽量化することができ、これにより駆動装置を小形
化できるとともに、照射位置精度を向上させることがで
きる。
【0051】請求項5の発明の荷電粒子照射装置は、サ
イクロトロンを磁性体製の容器に収納したので、空芯又
はリターンヨークを小形化したサイクロトロンを用いて
も、ビーム輸送系への漏れ磁場の影響を小さくすること
ができ、ビームの質の悪化を防止することができるとと
もに、回転部分の大幅な軽量化を図ることができる。
【0052】請求項6の発明の荷電粒子照射装置は、容
器にガイド部材を設けたので、保守組立時の作業を容易
にすることができる。
【0053】請求項7の発明の荷電粒子照射装置は、容
器に位置決め用の複数のピンを設けたので、サイクロト
ロンの位置決め精度を向上させることができる。
【0054】請求項8の発明の荷電粒子照射装置は、ビ
ーム輸送系の磁性体部分及び磁性体製のアームをサイク
ロトロンの中心軸の回りに対称に配置したので、ビーム
を安定して加速することができる。
【0055】請求項9の発明の荷電粒子照射装置は、放
射線遮蔽壁を設置室内に固定したので、回転部分の重量
が小さくなり、回転時の駆動力を小さくしてビームの位
置決め精度を向上させることができる。
【0056】請求項10の発明の荷電粒子照射装置は、
設置室内に回転可能に設けられているガイドリングと、
このガイドリングの内側に固定され、ガイドリングとと
もに回転するサイクロトロンと、このサイクロトロンに
接続され、ガイドリングとともに回転するビーム輸送系
と、ガイドリングの外側に設けられ、ガイドリングを回
転させる駆動部とを備えたので、装置全体をスムーズに
回転させることができ、ビームの位置決め精度を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による荷電粒子照射
装置を示す側面図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による荷電粒子照射
装置を示す側面図である。
【図4】 図3の装置を示す正面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による荷電粒子照射
装置を示す側面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による荷電粒子照射
装置の要部を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態5による荷電粒子照射
装置の要部を示す正面図である。
【図8】 この発明の実施の形態6による荷電粒子照射
装置を示す側面図である。
【図9】 この発明の実施の形態7による荷電粒子照射
装置の要部を示す正面図である。
【図10】 この発明の実施の形態8による荷電粒子照
射装置を示す正面図である。
【図11】 従来の荷電粒子照射装置の一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
11,61 設置室、12,71 ガイドリング、1
4,44,62,72放射線遮蔽壁、15 サイクロト
ロン支持部材、16,43,63,74 サイクロトロ
ン、18〜20 機器、21 治療室(照射室)、2
2,53,75ビーム輸送系、45 容器、46,51
超電導サイクロトロン、47 ガイド部材、48 ピ
ン、54 アーム。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設置室に回転可能に設けられているガイ
    ドリングと、 このガイドリングに対向して上記設置室内に設けられ、
    上記ガイドリングとともに回転する放射線遮蔽壁と、 上記ガイドリングと上記放射線遮蔽壁との間に架設され
    ている複数のサイクロトロン支持部材と、 上記ガイドリングの回転中心から偏心した位置で上記サ
    イクロトロン支持部材に支持され、かつ中心軸が上記ガ
    イドリングの回転中心に対して直交する方向へ延びてお
    り、上記ガイドリングとともに回転するサイクロトロン
    と、 このサイクロトロンに接続され、上記ガイドリングとと
    もに回転するビーム輸送系とを備えていることを特徴と
    する荷電粒子照射装置。
  2. 【請求項2】 設置室に回転可能に設けられ、中心軸が
    回転中心と平行なサイクロトロンと、このサイクロトロ
    ンとともに回転する放射線遮蔽壁と、上記サイクロトロ
    ンに接続され、上記サイクロトロンとともに回転するビ
    ーム輸送系とを備えていることを特徴とする荷電粒子照
    射装置。
  3. 【請求項3】 サイクロトロンの中心軸が回転中心と同
    軸であり、上記回転中心回りの重量バランスをとるため
    のバランサが上記サイクロトロンに接続されていること
    を特徴とする請求項2記載の荷電粒子照射装置。
  4. 【請求項4】 サイクロトロンは、回転中心回りの重量
    バランスをとるように上記回転中心に対して偏心して配
    置されていることを特徴とする請求項2記載の荷電粒子
    照射装置。
  5. 【請求項5】 設置室に回転可能に設けられている磁性
    体製の容器と、この容器内に収容され、上記容器ととも
    に回転するサイクロトロンと、このサイクロトロンに接
    続され、上記サイクロトロンとともに回転するビーム輸
    送系とを備えていることを特徴とする荷電粒子照射装
    置。
  6. 【請求項6】 容器には、上記容器の回転軸方向へ延
    び、収納時にサイクロトロンを案内するガイド部材が固
    定されていることを特徴とする請求項5記載の荷電粒子
    照射装置。
  7. 【請求項7】 容器には、上記容器の径方向へのサイク
    ロトロンの位置決めをするための複数のピンが設けられ
    ていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の
    荷電粒子照射装置。
  8. 【請求項8】 設置室に回転可能に設けられているサイ
    クロトロンと、このサイクロトロンに接続され、かつ磁
    性体部分を有しており、上記サイクロトロンとともに回
    転するビーム輸送系と、上記サイクロトロンに対して固
    定されている磁性体製のアームとを備え、上記磁性体部
    分及び上記アームが上記サイクロトロンの中心軸の回り
    に対称に配置されていることを特徴とする荷電粒子照射
    装置。
  9. 【請求項9】 設置室内に固定されている放射線遮蔽壁
    と、この放射線遮蔽壁の一側に回転可能に設けられてい
    るサイクロトロンと、このサイクロトロンに接続され、
    上記放射線遮蔽壁の周縁部に沿って上記サイクロトロン
    の回転中心を中心として上記サイクロトロンとともに回
    転するビーム輸送系とを備えていることを特徴とする荷
    電粒子照射装置。
  10. 【請求項10】 設置室内に回転可能に設けられている
    ガイドリングと、このガイドリングの内側に固定され、
    上記ガイドリングとともに回転するサイクロトロンと、
    このサイクロトロンに接続され、上記ガイドリングとと
    もに回転するビーム輸送系と、上記ガイドリングの外側
    に設けられ、上記ガイドリングを回転させる駆動部とを
    備えていることを特徴とする荷電粒子照射装置。
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