JPH1032588A - フロー制御方法およびそれを実行する通信要素 - Google Patents

フロー制御方法およびそれを実行する通信要素

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JPH1032588A
JPH1032588A JP18972796A JP18972796A JPH1032588A JP H1032588 A JPH1032588 A JP H1032588A JP 18972796 A JP18972796 A JP 18972796A JP 18972796 A JP18972796 A JP 18972796A JP H1032588 A JPH1032588 A JP H1032588A
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JP18972796A
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Inventor
Kimiya Ikushima
君弥 生嶋
Chishio Ueno
千潮 上野
Tsuyoshi Matsuo
剛志 松尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ABRサービスを収容するATM通信網にお
いて、セルの廃棄を少なくすることができ、かつ通信路
の帯域を無駄なく効率的に割り当てることのできるフロ
ー制御方法を提供することである。 【解決手段】 通信要素100は、検出部101、制限
レート算出部102、設定部103、キュー104、V
Cテーブル105、測定期間観測部106で構成され、
検出部101と、VCテーブル105と、制限レート算
出部102とで、アクティブVC数を管理し、アクティ
ブVC数が前回アクティブ数を越えたことを検出する
と、即刻、制限レート値を計算し、設定部103は、こ
の制限レート値を、ERマーキングの手法に従って、後
方RMセルのERフィールドに設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、フロー制御方法に
関し、より特定的には、マルチメディア情報(映像情
報,音声情報等)を統一的に伝送するATM(Asyn
chronousTransfer Mode)通信網
におけるABR(Available Bit Rat
e)サービスカテゴリのVC(Virtual Cha
nnel)に対するフロー制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ATM通信網におけるサービスカ
テゴリとして、セル損失に対して信頼性を持ち、かつネ
ットワークリソースの有効利用を図れるABRが注目さ
れている(例えば、ATMフォーラム日本委員会の「N
ews Letter」 1995.9 Vol.2/
No.2 No.6 pp.2−3参照)。このABR
サービスカテゴリでは、ATM通信網を構成する複数の
通信要素(例えば、交換機や多重化装置)と、網を使用
するユーザとの間でフロー制御が行われる。このフロー
制御は、網の輻輳をユーザに通知し、その通知を受けた
ユーザが網に入力するトラフィックを抑制することで実
現する。
【0003】まず、このフロー制御の方法で、ATM
Forum Document ATM95−0013
R8「ATM Forum Traffic Mana
gement Specification Vers
ion 4.0」にも記載されているERマーキングの
フロー制御の方法について説明する。ABRサービスカ
テゴリを使用し、相手先ユーザに情報を送出する送出元
ユーザは、決められた数の情報セルを送出するたびに、
リソースマネージメント(RM)セルを送出することが
定められている。また、このRMセルは、相手先ユーザ
に届けられるが、相手先ユーザは、この受け取ったRM
セルを送出元ユーザに送り返すことが定められている。
なお、送出元から相手先に届けられるRMセルは、前方
RMセルと呼ばれており、受け取ったRMセルを送出元
に送り返す場合のRMセルは、後方RMセルと呼ばれて
いる。一方、網で輻輳を検出あるいは予想した場合、網
の通信要素は、RMセルのER(Explicit C
ell Rate)フィールドに、その送出元のユーザ
の送出レートを制限するレート値を設定することがで
き、このRMセルを受け取った送出元ユーザは、この制
限レート値を越えない送出レートで情報セルを送出する
ことが定められている。ただし、この制限レート値をど
のようにして算出し、設定するかについての方式は、通
信要素で決定する。
【0004】このようなERマーキングのフロー制御の
方法を実現する通信要素のフロー制御方式の一例とし
て、ATM Forum Document ATM9
5−0178R1「A Sample Switch
Algorithm」に示されるような方式がある。こ
こで用いられるフロー制御方式は、すべての仮想チャネ
ル(VC)に統一的に設定できる制限レート値を使用す
る方式(公平割り当てのフロー制御方式)に、空き帯域
を各VCごとに割り当てた制限レート値を使用する方式
(空き帯域割り当てのフロー制御方式)を追加した方式
である。まず、この公平割り当てのフロー制御方式につ
いて説明する。
【0005】図13は、ATM Forum Docu
ment ATM95−0178R1に開示された、公
平割り当てのフロー制御方式を実現する通信要素を備え
たATM通信網の構成の一例を示すブロック図である。
図13において、本通信網は、一例として、通信要素2
00,210と、端末220,230,240とを備え
ている。通信要素200は、検出部201と、制限レー
ト算出部202と、設定部203と、キュー204と、
VCテーブル205と、測定期間観測部206とを含
む。通信要素210と通信要素200との間は、通信路
を介して接続されている。また、端末220,230,
240は、通信路を介して、通信要素200に接続され
ている。この例では、端末220,230,240のそ
れぞれに収容される送出元ユーザから、通信要素200
を通して、通信要素210の方向の相手先ユーザに、情
報をセルで転送している。このときの各セルは、通信要
素200のキュー204で多重されて、通信要素210
に向けて出力される。
【0006】次に、通信要素200の各部の動作を説明
する。検出部201は、送出元からセルが到着したVC
は、アクティブ状態と判定し、VCテーブル205にそ
のVCのVC番号を出力する。VCテーブル205は、
VC番号ごとにアクティブフラグを管理しており、VC
番号が入力されると、入力VC番号のアクティブフラグ
を確認する。そして、VCテーブル205は、このアク
ティブフラグが未セットのときのみ、アクティブフラグ
をセットし、アクティブVC検出パルスを制限レート算
出部202に出力する。制限レート算出部202は、ア
クティブVC数を管理しており、アクティブVC検出パ
ルスが入力されるたびに、アクティブVC数をインクリ
メントする。
【0007】一方、測定期間観測部206は、決められ
た任意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了
パルスを出力する。VCテーブル205は、測定期間終
了パルスが入力されると、全アクティブフラグをクリア
する。また、制限レート算出部202は、測定期間終了
パルスが入力されると、制限レート値を計算し、設定部
203に、この制限レート値を出力し、アクティブVC
数を0にする。この際、制限レート値は、キュー204
の目標出力レートをアクティブVC数で割ることによっ
て算出される。設定部203は、後方RMセルが入力さ
れるたびに、制限レート算出部202から入力された制
限レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方R
MセルのERフィールドに設定する。なお、ERマーキ
ングでは、設定したい制限レート値(この場合、制限レ
ート算出部202から入力された制限レート値)と、後
方RMセルのERフィールドにすでに設定されている制
限レート値とを比較し、小さい値を選択し設定する。
【0008】次に、キュー204のバッファ機能につい
て説明する。図13に示す従来の公平割り当てのフロー
制御方式では、計算された制限レート値は、アクティブ
状態か非アクティブ状態かにかかわらず、全てのVCに
対して公平に割り当てられる。例えば、ある測定期間に
おいて、端末220に対応するVC1と端末230に対
応するVC2とがアクティブ状態で、端末240に対応
するVC3が非アクティブ状態であったとすると、計算
される制限レート値は、X/2である(ただし、Xは、
キュー204の目標レート値である)。この制限レート
値は、端末220および230のみならず、端末240
に対しても公平に割り当てられる。そのため、端末22
0および230が、割り当てられた制限レート値X/2
を最大限に使用して出力を行っている状態で、端末24
0が通信を開始すると、通信要素200の入力レートが
Xを越え、輻輳状態が生じる。この状態は、現在の測定
期間が終了して新たな制限レート値が計算され、各VC
に割り当てられるまで継続する。そこで、通信要素20
0は、入力レートがXを越えても、到着セルをキュー2
04でバッファリングすることにより、輻輳によってセ
ルの廃棄が生じるのを防いでいる。
【0009】次に、ATM Forum Docume
nt ATM95−0178R1に開示されている空き
帯域割り当てのフロー制御方式について説明する。図1
4は、ATM Forum Document ATM
95−0178R1に開示されている空き帯域割り当て
を、公平割り当てのフロー制御方式に追加した方式を実
現する通信要素を備えたATM通信網の一例を示すブロ
ック図である。図14において、本通信網は、一例とし
て、通信要素600,650と、端末620,630,
640とを備えている。通信要素600は、検出部60
1と、公平割り当て算出部602と、設定部603と、
キュー604と、VCテーブル605と、測定期間観測
部606と、CCRフィールド観測部607と、合計入
力レート算出部608と、制限レート算出部609と、
CCRテーブル610と、負荷ファクター算出部611
と、空き帯域割り当て算出部612とを含む。通信要素
650と通信要素600との間は、通信路を介して接続
されている。また、端末620,630,640は、通
信路を介して、通信要素600に接続されている。この
例では、端末620,630,640のそれぞれに収容
される送出元ユーザから、通信要素600を通して、通
信要素650の方向の相手先ユーザに、情報をセルで転
送している。このときの各セルは、通信要素600のキ
ュー604で多重されて、通信要素650に向けて出力
される。
【0010】次に、通信要素600の各部の動作を説明
する。検出部601は、送出元からセルが到着したVC
を、アクティブ状態と判定し、VCテーブル605にそ
のVC番号を出力し、合計入力レート算出部608にセ
ル到着検出パルスを出力する。VCテーブル605は、
VC番号ごとのアクティブフラグを管理しており、VC
番号が入力されると、入力VC番号のアクティブフラグ
を確認する。そして、VCテーブル605は、このアク
ティブフラグが未セットのときのみ、アクティブフラグ
をセットし、アクティブVC検出パルスを公平割り当て
算出部602に出力する。公平割り当て算出部602
は、アクティブVC数を管理しており、アクティブVC
検出パルスが入力されるたびに、アクティブVC数をイ
ンクリメントする。
【0011】一方、測定期間観測部606は、決められ
た任意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了
パルスを出力する。VCテーブル605は、測定期間終
了パルスが入力されると、全アクティブフラグをクリア
する。また、公平割り当て算出部602は、測定期間終
了パルスが入力されると、公平割り当てを計算し、制限
レート算出部609に出力し、アクティブVC数を0に
する。この際、公平割り当ては、キュー604の目標出
力レートをアクティブVC数で割ることによって算出さ
れる。制限レート算出部609は、公平割り当てが入力
されると、その値を記憶する。
【0012】合計入力レート算出部608は、合計到着
セル数を管理しており、セル到着検出パルスが入力され
ると、合計到着セル数をインクリメントする。また、合
計入力レート算出部608は、測定期間終了パルスが入
力されると、合計到着セル数を予め与えられた測定期間
長で割ることによって、合計入力レートを算出し、負荷
ファクター算出部611に出力する。その後、合計入力
レート算出部608は、合計到着セル数を0にする。負
荷ファクター算出部611は、合計入力レートが入力さ
れると、この値をキュー604の目標出力レートで割る
ことによって、負荷ファクターを計算し、その値を空き
帯域割り当て算出部612に出力する。空き帯域割り当
て算出部612は、入力された負荷ファクターを記憶す
る。
【0013】CCRフィールド観測部607は、前方R
Mセルが入力されると、そのVC番号と、CCR(Cu
rrent Cell Rate)フィールドのCCR
値とを観測し、それらをCCRテーブル610に出力す
る。ここで、RMセル内のCCRフィールドについて説
明する。ABRサービスカテゴリを使用し、相手先ユー
ザに情報を送出する送出元ユーザは、RMセルを送出す
る際、そのCCRフィールドに、その時点で許されてい
る最大送出レートを設定することが定められている。C
CRテーブル610は、VC番号ごとに、CCR最新値
と、CCR参照値と、後方RMセル通過フラグとを管理
している。そして、CCRテーブル610は、CCRフ
ィールド観測部607からVC番号とCCR値とが入力
されると、入力VC番号のCCR最新値を、入力された
CCR値に書き換える。CCR参照値と後方RMセル通
過フラグとの管理方法については、後述する。
【0014】設定部603は、後方RMセルが入力され
ると、VC番号を読み取り、そのVC番号と制限レート
算出命令パルスとをCCRテーブル610に出力する。
CCRテーブル610は、VC番号と制限レート算出命
令パルスとが入力されると、入力VC番号の後方RMセ
ル通過フラグを確認する。後方RMセル通過フラグがす
でにセットされているとき、CCRテーブル610は、
そのVC番号のCCR参照値を空き帯域割り当て算出部
612に出力する。後方RMセル通過フラグが未セット
のとき、CCRテーブル610は、CCR最新値のエリ
アに書かれた値をCCR参照値のエリアにコピーし、後
方RMセル通過フラグをセットする。その後、CCRテ
ーブル610は、CCR参照値を空き帯域割り当て算出
部612に出力する。また、CCRテーブル610は、
測定期間終了パルスが入力されると、全てのVC番号の
後方RMセル通過フラグをクリアする。
【0015】空き帯域割り当て算出部612は、CCR
参照値が入力されると、当該CCR参照値を、記憶して
いる負荷ファクターで割ることによって、空き帯域割り
当てを計算する。そして、空き帯域割り当て算出部61
2は、計算した空き帯域割り当てを、制限レート算出部
609に出力する。制限レート算出部609は、空き帯
域割り当てが入力されると、記憶している公平割り当て
と比較し、大きい方の値を制限レート値とする。そし
て、制限レート算出部609は、この制限レート値を、
設定部603に出力する。設定部603は、制限レート
値が入力されると、その値をERマーキングの方法に従
って、後方RMセルのERフィールドに設定する。
【0016】次に、図13に示した公平割り当てのフロ
ー制御方式を、通信要素の1つであるスイッチに適用し
た場合を考える。この場合のスイッチの構成の一例を図
15に示す。図15において、本通信網は、一例とし
て、スイッチ1600と、通信要素1610と、端末1
620,1630,1640とを備えている。スイッチ
1600は、インタフェース1650,1660,16
70,1680と、バス1690ととを含む。インタフ
ェース1650,1660は、それぞれ、検出部165
1,1661と、制限レート算出部1652,1662
と、設定部1653,1663と、キュー1654,1
664と、VCテーブル1655,1665と、測定期
間観測部1656,1666と、VC検出部1657,
1667と、VC変換用テーブル1658,1668
と、VC設定部1659,1669とで構成されてい
る。なお、インタフェース1650,1660,167
0,1680は、それぞれが全く同様の構成であり、動
作も同様である。
【0017】図15に示すように、スイッチ1600と
通信要素1610との間は、通信路を介して接続されて
いる。また、端末1620,1630,1640は、通
信路を介して、スイッチ1600に接続されている。こ
の例では、端末1620,1630,1640のそれぞ
れに収容される送出元ユーザから、スイッチ1600を
通して通信要素1610の方向の相手先ユーザに、情報
をセルで転送している。つまり、端末1620,163
0,1640から、それぞれインタフェース1650,
1670,1680に入力したセルは、バス1690で
交換された後、インタフェース1660のキュー166
4で多重されて、通信要素1610に出力される。
【0018】次に、スイッチ1600の各部の動作を説
明する。VC検出部1657は、入力されるセルのセル
ヘッダのVC番号を、VC変換用テーブル1658に出
力し、VC設定部1659にそのセルを出力する。VC
変換用テーブル1658は、VC番号ごとに新VC番号
と宛先アドレスとを管理している。ところで、VC番号
は、通信路ごとに管理されることが定められているた
め、スイッチ1600では、あるVCに対して、入力さ
れる通信路で使用されるVC番号を、出力する通信路で
使用する新VC番号へ変換する必要がある。また、上記
宛先アドレスは、バス1690でセルを交換する際に使
用され、宛先となるインタフェースを示す。VC変換用
テーブル1658は、VC番号が入力されると、それに
対応した新VC番号と宛先アドレスとを、VC設定部1
659に出力する。VC設定部1659は、VC変換用
テーブル1658から新VC番号と宛先アドレスとが入
力されると、VC検出部1657から入力されたセルの
セルヘッダのVC番号を新VC番号に変換し、そのセル
の先頭に宛先アドレスを付加する。そして、そのセル
を、設定部1653を通して、バス1690に出力す
る。バス1690は、宛先アドレスが示しているインタ
フェースにセルを交換する。
【0019】一方、バス1690からインタフェース1
660に入力されたセルに対して、検出部1661、制
限レート算出部1662、設定部1663、キュー16
64、VCテーブル1665、測定期間観測部1666
は、図13で示す対応のブロック(検出部201、制限
レート算出部202、設定部203、キュー204、V
Cテーブル205、測定期間観測部206)と同様の動
作を行う。
【0020】なお、この例では、端末1620,163
0,1640のそれぞれに収容される送出元ユーザか
ら、スイッチ1600を通して通信要素1610の方向
の相手先ユーザに、情報をセルで転送している場合につ
いて説明したが、VC検出部1667、VC変換用テー
ブル1668、VC設定部1669、検出部1651、
制限レート算出部1652、設定部1653、キュー1
654、VCテーブル1655、測定期間観測部165
6は、例えば、通信要素1610の方向から、端末16
20の方向に、セルを転送する場合にも、上記と同様の
動作をする。
【0021】また、この例では、スイッチ1600は、
4つのインタフェースで構成されているが、インタフェ
ースはいくつあってもかまわない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来例の課題につい
て、具体例を使って説明する。今、具体例として、VC
1とVC2とVC3とが、ある通信要素のキューで多重
され、出力される場合を想定する。図16は、この多重
例に従来例の公平割り当てのフロー制御方式を用いて制
御した場合の、各VCのキューでの入力レートの変動例
を示したものである。なお、この具体例では、測定期間
がS1とS2のみを示しており、目標出力レートはキュ
ーの出力レートと同じ値のXであるものとし、さらに、
VC1およびVC2は常に、VC3は時刻T2から、フ
ロー制御で許される最大のレートで出力するものと仮定
する。
【0023】まず、時刻T1において、VC3は、セル
を出力しておらず、VC1およびVC2は、制限レート
値X/2をとる。次に、VC3がセルを送出し始める
と、通信要素は、時刻T2において、これを検出し、測
定期間の終了する時刻T3に制限レート値をX/3に更
新する。ここで、制限レート値が更新されて、各VCの
入力レートが更新された値に従うまでには、遅延があ
り、またその遅延時間にはばらつきがある。すなわち、
この遅延は、通信要素が通過するそれぞれのVCの後方
RMセルを待って制限レート値を設定し、そのRMセル
がそれぞれの送信元に転送され、そのRMセルを受け取
った送信元が制限レート値に従った送信レートを設定
し、そのレートに従ったセルが通信要素に届くまでの時
間である。そして、この遅延には、VC間で、通信要素
と送信元との間のセルの転送経路が違うために、ばらつ
きが生じる。ここでは、制限レート値に従った各VCの
入力が通信要素に達した時刻を、VC3については時刻
T4、VC2については時刻T5、VC1については時
刻T6としている。
【0024】さて、ここで通信要素の入力レートの合計
がXを越えると、キューにセルが蓄積される。さらに、
セルの蓄積が増加し、キューの容量を越えると、セル廃
棄が起こる。図16の例では、Lの部分がキューに蓄積
されることになり、このLの部分が大きいと、セル廃棄
が起こる。セル廃棄が起こると、送信情報に欠落が生
じ、送信先に満足な情報を送れなくなる。
【0025】さらに、従来例では、各VCのアクティブ
状態を、単に、送信元からセルが到着するか否かに基づ
いて判定するようにしている。従って、非常に低い送出
レートで送出しているVCがあると、そのVCについて
も、アクティブ状態と検出し、他のVCと等しい公平割
り当てを実行することになる。その結果、通信路の帯域
が無駄に空いてしまう。
【0026】以上説明した課題は、従来例における公平
割り当てのフロー制御方式で生じる課題である。次に、
従来例における公平割り当てのフロー制御方式に、空き
帯域割り当てのフロー制御方式を追加した方式で生じる
課題について説明する。
【0027】図17は、通信要素A、B、Cからなる通
信網に、VC1〜VC4の4個のVCが張られた状態を
示している。通信要素Aにおいては、入力ポートa、
b、cから、それぞれ、VC1、VC2、VC3のセル
が入力され、それらは多重された後、全て出力ポートd
から出力される。通信要素Bにおいては、入力ポートe
からVC1、VC2、VC3のセルが入力され、出力ポ
ートfからVC1のセルが、出力ポートgからVC2と
VC3のセルが出力される。通信要素Cにおいては、入
力ポートhからVC1のセルが、入力ポートiからVC
4のセルが入力され、出力ポートjからVC1とVC4
のセルが出力される。ここで、通信要素A、B、Cの全
ての出力ポートにおける目標出力レートは、同じ値Xで
あると仮定する。また、通信要素A、B、Cの全ての出
力ポートにキューが設けられ、その部分で前述の公平割
り当てのフロー制御方式が適用されるものとする。
【0028】上記のような条件下で、全てのVCが常に
アクティブ状態であるとすると、出力ポートd、f、j
に対して計算される制限レート値は、それぞれ、X/
3、X、X/2となる。そこで、VC1について考える
と、通信要素Aにおいて、制限レート値X/3で送信レ
ートが制限される。このため、VC1は、通信要素Cに
おいて、制限レート値がX/2であるにも関わらず、X
/3以下の送信レートでしか、セルを出力できない。す
なわち、通信要素Cに注目すると、制限レート値がX/
2であるにも関わらず、VC1は、X/3以上のレート
でセルを出力することはない。
【0029】上記の例からわかるように、複数の通信要
素で通信網を構成しているときには、対象とする通信要
素で計算される制限レート値に対して、他の通信要素に
よる低い制限レート値によって制限されたレートでセル
出力を行うVCが存在することがある。以下の説明で
は、具体例で示した通信要素CにおけるVC4のよう
に、アクティブ状態にあるときに、注目している通信要
素の制限レート値でセルを出力するようなVCを、その
通信要素のボトルネックVCと呼ぶ。逆に、具体例で示
した通信要素CにおけるVC1のように、アクティブ状
態にあるときに、注目している通信要素の制限レート値
より小さな値で、セルを出力するVCを、その通信要素
の非ボトルネックVCと呼ぶ。以下には、上記のように
定義される非ボトルネックVCがあるような場合につい
て、図14で説明した従来例が有する問題点を新たな具
体例を用いて説明する。
【0030】新たな具体例として、VC1とVC2とV
C3とが、ある通信要素Aのキューで多重され、出力さ
れる場合を考える。図18は、この多重例に、従来例の
公平割り当てのフロー制御方式に空き帯域割り当てフロ
ー制御方式を追加した方式(図14で説明した方式)を
用いて制御した場合の、各VCのキューでの入力レート
の変動例を示したものである。この例では、測定間隔が
S1、S2、S3であり、目標出力レートはキューの出
力レートと同じ値のXであるものとする。さらに、VC
1とVC3は、他の通信要素のフロー制御によって送信
レートが制限されることはないと仮定する。また、VC
2については、他の通信要素のフロー制御によって送信
レートがX/6に制限されているものと仮定する。すな
わち、VC1、VC3は通信要素AのボトルネックVC
であり、VC2は通信要素Aの非ボトルネックVCであ
る。また、VC1とVC2は、常にアクティブ状態であ
り、時刻T1において、VC1とVC2の制限レート値
は、それぞれ、5X/6、X/2と仮定する。なお、こ
の制限レート値は、通信要素Aにおいて、VC1、VC
2それぞれにX/2を割り当てると生じる空き帯域を、
VC1に割り当てた際に実現される。また、VC3は、
時刻T1において非アクティブ状態であり、時刻T2か
らアクティブ状態に遷移するものとする。VC3のアク
ティブ状態への遷移時における初期入力レートは、yX
であると仮定する。
【0031】上記の仮定のもとでの、各VCのキューで
の入力レートの変動について、説明する。VC3がセル
を送出し始めると、通信要素は、時刻T2において、こ
れを検出し、測定期間の終了する時刻T3に測定期間S
2における合計入力レートを算出する。この後、各VC
の後方RMセルが通過するとき、通信要素は、それぞれ
のVCに対する制限レート値を計算し、その値をERフ
ィールドに設定する。そして、さらに、その後方RMセ
ルがそれぞれの送信元に転送される。応じて、送信元
は、そのRMセルに書かれている制限レート値に従った
送信レートをとる。ここでは、VC1、VC2、VC3
それぞれの送信レートが、時刻T3以後に更新された各
VCに対する制限レート値に従い、その入力が通信要素
Aに達する時刻を、それぞれ、T4、T5、T6として
いる。
【0032】今、測定期間S2で観測されたVC1、V
C2、VC3の合計入力レートは、(y+1)Xなの
で、その後に更新される新しい制限レート値は、VC1
については5X/{6(y+1)}、VC2およびVC
3についてはX/3となる。そこで、時刻T4におい
て、VC1の入力レートは、5X/{6(y+1)}に
減少する(図18(a)参照)。これに対して、VC2
は、その制限レート値が時刻T5においてX/2からX
/3に変化しているにも関わらず、その入力レートはX
/6のまま変化しない(図18(b)参照)。また、V
C3の入力レートは、時刻T6にX/3まで増加する
(図18(c)参照)。
【0033】これ以降も、合計入力レートを観測し、各
VCの制限レート値がそれぞれ更新される。このとき、
各VCの制限レート値は、VC1については減少し続
け、十分時間がたつとX/2となり、VC2およびVC
3については共にX/3のまま変化しない。これに伴
い、それぞれの入力レートは、十分に時間がたつと、V
C1がX/2、VC2がX/6、VC3がX/3とな
り、合計Xとなる。このとき、VC1とVC3に関し
て、両者とも他の通信要素のフロー制御によって送信レ
ートが制限されていないにも関わらず、常にVC1の方
が多くの帯域を割り当てられていることになる。つま
り、VC1とVC3との間で帯域割り当てに関して不公
平が生じる。しかしながら、本来ならば、VC3がセル
送出を始めた後、VC1、VC3の間ですばやく、公平
に帯域が割り当てられることが望ましい。すなわち、V
C1、VC2、VC3の入力レートが、その目標値をそ
れぞれ、5X/12、X/6、5X/12として、この
値にすばやく変化することが望ましい。
【0034】なお、上記の説明においては、合計入力レ
ートの観測誤差、制限レート値を計算する際の丸め誤差
などは一切考慮せず、理想的な条件下で考察した。図1
4で説明した従来例を実現する際には、これらの誤差の
ため、入力レートの最終的な値が上に示した値以外の値
になる可能性もあるが、目標値になることは保証されな
い。
【0035】このように、空き帯域割り当てを公平割り
当てに追加したフロー制御方式においては、非ボトルネ
ックVCがある場合に、ボトルネックVCの間で公平な
帯域割り当てを、すばやく設定出来ないという問題点が
ある。
【0036】一方、図15に示す構成において、ABR
サービスカテゴリを使用したVCのセルが、インタフェ
ース1650から入力され、インタフェース1660を
通して出力される場合を例にとって考える。この場合、
このセルのVC番号をもとに、インタフェース1650
のVC変換用テーブル1658にアクセスし、新VC番
号を得て、さらに、この新VC番号をもとに、インタフ
ェース1660のVCテーブル1665にアクセスする
ことになる。つまり、同一のVCに対するテーブル内容
の管理を、VC変換用テーブル1658とVCテーブル
1665との2つのテーブルで行っていることになる。
また、同様のアクセス動作を行うための回路が2組必要
になる。従って、装置の構成が大型化するという問題点
があった。
【0037】それ故に、本発明の第1の目的は、セルの
廃棄を少なくすることのできるフロー制御方法を提供す
ることである。本発明の第2の目的は、通信路の帯域を
無駄なく効率的に割り当てることのできるフロー制御方
法を提供することである。本発明の第3の目的は、通信
網中に非ボトルネックVCが存在していも、ボトルネッ
クVCに対して公平に制限レートを割り当てることので
きるフロー制御方法を提供することである。本発明の第
4の目的は、従来に比べて構成が簡素化された通信要素
を提供することである。
【0038】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、ABR(アベイラブル・ビット・レート)サー
ビスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で情報を転
送するVC(仮想チャネル)を収容するATM(アシン
クロナス・トランスファ・モード)通信網において、A
BRサービスカテゴリのVCに対して、入力されたセル
の測定結果に基づいて制限レート値を計算し、計算した
制限レート値をRM(リソース・マネージメント)セル
のER(イクスプリシット・セル・レート)フィールド
に設定(ERマーキング)してフロー制御を行う、ER
設定のフロー制御方法であって、ある任意の測定期間ご
とに繰り返して実行され、送出元から到着するセルに基
づいて該当するVCのアクティブ状態を判定し、当該判
定結果に基づいてアクティブVC数を測定する第1のス
テップと、測定期間中において実行され、測定中のアク
ティブVC数が前回のアクティブVC数を越えたことを
検出したとき、目標となる出力レートを測定中のアクテ
ィブVC数で割って制限レート値を算出する第2のステ
ップと、測定期間を終了するごとに実行され、目標とな
る出力レートを測定したアクティブVC数で割って制限
レート値を算出し、測定したアクティブVC数を前回の
アクティブVC数として保持する第3のステップと、第
2または第3のステップで算出された制限レート値を、
ERマーキングの手法に従って、後方RMセルのERフ
ィールドに設定する第4のステップとを備えている。
【0039】上記のように、第1の発明によれば、現在
の測定期間中に検出したアクティブVC数が前回の測定
期間中に検出したアクティブVC数を越えたときは、た
とえ現在の測定期間が終了する前であっても、新たな制
限レート値を計算して各VCに割り当てるようにしてい
るので、現在の測定期間の途中からセルを送出し始めた
VC(アクティブに遷移したVC)の制限レート値を素
早く更新することができる。その結果、アクティブに遷
移したVCが入力を始めてから、その制限レート値が更
新されるまでの時間を短くすることができ、結果として
セルの廃棄を低減できる。
【0040】第2の発明は、第1の発明において、第1
のステップは、送出元からRMセルが到着したとき、当
該RMセルのCCRフィールドに格納されたCCR値
と、ある任意に設定したしきい値とを比較することによ
り、該当するVCのアクティブ状態を判定することを特
徴とする。
【0041】上記のように、第2の発明では、セルが到
着したとき、そのCCRフィールドに格納されたCCR
値が予め設定されたしきい値を越えている場合のみ、そ
のVCがアクティブ状態であると判定するようにしてい
る。すなわち、非常に低い送出レートで情報を送出して
いるVCがあった場合、そのVCについては非アクティ
ブ状態であると判定している。これによって、低レート
で送信を行っているVCについては、制限レート値を計
算する際に用いるアクティブVC数から除外することが
でき、必要以上に小さい制限レート値を計算して帯域が
無駄に空いてしまうことを防ぐことができる。
【0042】第3の発明は、ABR(アベイラブル・ビ
ット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長のセ
ルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容
するATM(アシンクロナス・トランスファ・モード)
通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに対し
て、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レート値
を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース・マ
ネージメント)セルのER(イクスプリシット・セル・
レート)フィールドに設定(ERマーキング)してフロ
ー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であって、あ
る任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元か
ら到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ状
態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC数
を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アクティブ
の状態を検出して保持する第1のステップと、測定期間
中において実行され、前回は非アクティブ状態であった
VCがアクティブ状態に遷移したことを検出したとき、
前回のアクティブVC数をインクリメントすると共に、
目標となる出力レートをインクリメント後の前回のアク
ティブVC数で割って制限レート値を算出する第2のス
テップと、測定期間が終了するごとに実行され、目標と
なる出力レートを測定したアクティブVC数で割って制
限レート値を算出し、測定したアクティブVC数を前回
のアクティブVC数として保持し、検出した各VCのア
クティブ/非アクティブの状態を前回の各VCのアクテ
ィブ/非アクティブの状態として保持する第3のステッ
プと、第2または第3のステップで算出された制限レー
ト値を、ERマーキングの手法に従って、後方RMセル
のERフィールドに設定する第4のステップとを備えて
いる。
【0043】上記のように、第3の発明によれば、前回
の測定期間では非アクティブであったVCが今回の測定
期間でアクティブに遷移したときは、たとえ現在の測定
期間が終了する前であっても、新たな制限レート値を計
算して各VCに割り当てるようにしているので、現在の
測定期間の途中から新たにセルを送出し始めたVC(ア
クティブに遷移したVC)の制限レート値を素早く更新
することができる。その結果、アクティブに遷移したV
Cが入力を始めてから、その制限レート値が更新される
までの時間を短くすることができ、結果としてセルの廃
棄を低減できる。
【0044】第4の発明は、第3の発明において、第1
のステップは、送出元からRMセルが到着したとき、当
該RMセルのCCRフィールドに格納されたCCR値
と、ある任意に設定したしきい値とを比較することによ
り、該当するVCのアクティブ状態を判定することを特
徴とする。上記第4の発明は、前述の第2の発明と同様
の効果を奏する。
【0045】第5の発明は、ABR(アベイラブル・ビ
ット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長のセ
ルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容
するATM(アシンクロナス・トランスファ・モード)
通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに対し
て、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レート値
を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース・マ
ネージメント)セルのER(イクスプリシット・セル・
レート)フィールドに設定(ERマーキング)してフロ
ー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であって、あ
る任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元か
ら到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ状
態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC数
を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アクティブ
の状態を検出して保持する第1のステップと、測定期間
中において実行され、前回は非アクティブ状態であった
VCがアクティブ状態に遷移したことを検出したとき、
各VCに対する制限レート値を新たに算出する第2のス
テップと、第2のステップからある任意の設定された期
間経過後に実行され、非アクティブ状態からアクティブ
状態に遷移したVCの設定用識別子をセットする第3の
ステップと、測定期間が終了するごとに実行され、前回
はアクティブ状態であったが今回は非アクティブ状態に
遷移したVCの設定用識別子をリセットする第4のステ
ップと、第4のステップからある任意の設定された期間
経過後に実行され、各VCに対する制限レート値を新た
に算出する第5のステップと、後方RMセルが入力され
ると実行され、当該後方RMセルに対応するVCの設定
用識別子を確認し、当該設定用識別子がセットされてい
る場合は第2または第5のステップで算出された制限レ
ート値を、当該設定用識別子がリセットされている場合
は予め定められた小さな制限レート値を、それぞれER
マーキングの手法に従って、当該後方RMセルのERフ
ィールドに設定する第6のステップとを備えている。
【0046】上記のように、第5の発明では、非アクテ
ィブからアクティブに遷移しようとするVCを検出する
と、すでにアクティブなVCに対しては即座にレート制
限を実行し、当該レート制限が実行されるのに必要な時
間を待機した後に、アクティブに遷移しようとするVC
のレート上昇を許可するようにしている。また、アクテ
ィブから非アクティブに遷移したVCを検出すると、当
該VCに対しては即座に低レートへのレート制限を実行
し、当該レート制限が実行されるのに必要な時間を待機
した後に、他のVCに対するレートの上昇を許可するよ
うにしている。これによって、レート制限の応答性の遅
延によって生じるセルの廃棄を削減することができる。
【0047】第6の発明は、第5の発明において、第1
のステップは、送出元からRMセルが到着したとき、当
該RMセルのCCRフィールドに格納されたCCR値
と、ある任意に設定したしきい値とを比較することによ
り、該当するVCのアクティブ状態を判定することを特
徴とする。上記第6の発明は、前述の第2の発明と同様
の効果を奏する。
【0048】第7の発明は、ABR(アベイラブル・ビ
ット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長のセ
ルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容
するATM(アシンクロナス・トランスファ・モード)
通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに対し
て、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レート値
を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース・マ
ネージメント)セルのER(イクスプリシット・セル・
レート)フィールドに設定(ERマーキング)してフロ
ー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であって、あ
る任意の測定期間ごとに繰り返し実行され、各VCから
の入力レートと、全VCからの合計入力レートIとを測
定する第1のステップと、測定期間が終了するごとに実
行され、目標となる出力レートMと合計入力レートIと
の差として定義される差分帯域D(D=M−I)と、ボ
トルネックVCの数Nとを求め、制限レート値を次式
(1)によって算出する第2のステップと、 制限レート値=前回制限レート値+(D/N) …(1) 第2のステップで算出された制限レート値を、ERマー
キングの手法に従って、後方RMセルのERフィールド
に設定する第3のステップとを備えている。
【0049】上記のように、第7の発明では、ボトルネ
ックVC数を算出し、差分帯域をボトルネックVC数で
割った値(D/N)だけ、制限レート値を増加させてい
る(なお、差分帯域が負であるときには、実際には減少
させることになる)。このとき、制限レート値の変化に
応じて入力レートが変化するのは、他の通信要素のフロ
ー制御によって送信レートが制限されることなく、注目
する通信要素の制限レート値に等しい値でセル入力を行
っているVC、すなわちボトルネックVCである。従っ
て、本発明では、制限レート値をD/Nだけ増加させる
と、ボトルネックVCの入力レートのみが、それぞれD
/Nだけ増加する。その結果、合計入力レートが目標出
力レートに等しくなる。このように、本発明によれば、
空き帯域があるときに、この帯域を差分帯域として算出
し、ボトルネックVCの間で素早く公平に分けることが
できる。
【0050】第8の発明は、第7の発明において、第2
のステップは、入力レートが所定のボトルネック判定し
きい値以上であるVCの数を計数することにより、ボト
ルネックVC数Nを求めることを特徴とする。
【0051】第9の発明は、第8の発明において、第2
のステップは、前回の制限レート値から予め設定された
一定値を差し引くことにより、所定のボトルネック判定
しきい値を求めることを特徴とする。
【0052】第10の発明は、第8の発明において、第
1のステップは、さらに、各VCからの入力レートを比
較してその最大値Lを求め、第2のステップは、最大値
Lから予め設定された一定値を差し引くことにより、所
定のボトルネック判定しきい値を求めることを特徴とす
る。
【0053】通信要素が制限レート値により、各VCに
対してERマーキングし、その制限レート値に従って各
VCがセルを送出し、そのセルが通信要素に到着するま
での間には遅延時間がある。この遅延時間が小さい場合
には、ボトルネックVCの入力レート値は、最も新しく
算出した制限レート値(前回制限レート値)として近似
することが出来る。しかし、この遅延時間が大きい場合
には、この近似ができなくなる。この場合にも、上記第
10の発明によれば、各VCからの入力レートの最大値
が、ボトルネックVCの入力レート値と等しいことに注
目し、この関係を用いてボトルネックVC数を算出して
いるので、正確な制御を行うことが出来る。
【0054】第11の発明は、第8の発明において、第
1のステップは、さらに、入力される各VCのRMセル
のCCRフィールドの値を比較してその最大値Cを求
め、第2のステップは、最大値Cから予め設定された一
定値を差し引くことにより、所定のボトルネック判定し
きい値を求めることを特徴とする。
【0055】通信要素が制限レート値により、各VCに
対してERマーキングし、その制限レート値に従って各
VCがセルを送出し、そのセルが通信要素に到着するま
での間には遅延時間がある。この遅延時間が小さい場合
には、ボトルネックVCの入力レート値は、最も新しく
算出した制限レート値(前回制限レート値)として近似
することが出来る。しかし、この遅延時間が大きい場合
には、この近似ができなくなる。この場合にも、上記第
11の発明によれば、入力される各VCのRMセルのC
CRフィールドの値の最大値が、ボトルネックVCの入
力レート値と等しいことに注目し、この関係を用いてボ
トルネックVC数を算出しているので、正確な制御を行
うことが出来る。
【0056】第12の発明は、ABR(アベイラブル・
ビット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長の
セルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収
容するATM(アシンクロナス・トランスファ・モー
ド)通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに
対して、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レー
ト値を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース
・マネージメント)セルのER(イクスプリシット・セ
ル・レート)フィールドに設定(ERマーキング)して
フロー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であっ
て、ある任意の測定期間ごとに繰り返し実行され、各V
Cからの入力レートと、全VCからの合計入力レートI
とを測定すると共に、各VCからの入力レートを比較し
てその最大値Lを求める第1のステップと、測定期間が
終了するごとに実行され、目標となる出力レートMと合
計入力レートIとの差として定義される差分帯域D(D
=M−I)と、ボトルネックVCの数Nとを求め、制限
レート値を次式(2)によって算出する第2のステップ
と、 制限レート値=L+(D/N) …(2) 第2のステップで算出された制限レート値を、ERマー
キングの手法に従って、後方RMセルのERフィールド
に設定する第3のステップとを備えている。
【0057】通信要素が制限レート値により、各VCに
対してERマーキングし、その制限レート値に従って各
VCがセルを送出し、そのセルが通信要素に到着するま
での間には遅延時間がある。この遅延時間が小さい場合
には、現在入力されている各VCの、注目通信要素から
受けた制限レート値(ボトルネックVCの入力レート
値)は、最も新しく算出した制限レート値(前回制限レ
ート値)として近似することが出来る。しかし、この遅
延時間が大きい場合には、この近似ができなくなる。こ
の場合にも、第13の発明によれば、各VCからの入力
レートの最大値が、ボトルネックVCの入力レート値と
等しいことに注目し、この関係を用いて制限レート値を
算出しているので、正確な制御を行うことが出来る。
【0058】第13の発明は、第12の発明において、
第2のステップは、入力レートが所定のボトルネック判
定しきい値以上であるVCの数を計数することにより、
ボトルネックVC数Nを求めることを特徴とする。
【0059】第14の発明は、第13の発明において、
第2のステップは、最大値Lから予め設定された一定値
を差し引くことにより、所定のボトルネック判定しきい
値を求めることを特徴とする。上記第14の発明は、前
述の第10の発明と同様の効果を奏する。
【0060】第15の発明は、ABR(アベイラブル・
ビット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長の
セルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収
容するATM(アシンクロナス・トランスファ・モー
ド)通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに
対して、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レー
ト値を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース
・マネージメント)セルのER(イクスプリシット・セ
ル・レート)フィールドに設定(ERマーキング)して
フロー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であっ
て、ある任意の測定期間ごとに繰り返し実行され、各V
Cからの入力レートと、全VCからの合計入力レートI
とを測定すると共に、入力される各VCのRMセルのC
CRフィールドの値を比較してその最大値Cを求める第
1のステップと、測定期間が終了するごとに実行され、
目標となる出力レートMと合計入力レートIとの差とし
て定義される差分帯域D(D=M−I)と、ボトルネッ
クVCの数Nとを求め、制限レート値を次式(3)によ
って算出する第2のステップと、 制限レート値=C+(D/N) …(3) 第2のステップで算出された制限レート値を、ERマー
キングの手法に従って、後方RMセルのERフィールド
に設定する第3のステップとを備えている。第15の発
明は、前述の第7の発明と同様の効果を奏する。
【0061】通信要素が制限レート値により、各VCに
対してERマーキングし、その制限レート値に従って各
VCがセルを送出し、そのセルが通信要素に到着するま
での間には遅延時間がある。この遅延時間が小さい場合
には、現在入力されている各VCの、注目通信要素から
受けた制限レート値(ボトルネックVCの入力レート
値)は、最も新しく算出した制限レート値(前回制限レ
ート値)として近似することが出来る。しかし、この遅
延時間が大きい場合には、この近似ができなくなる。こ
の場合にも、第15の発明によれば、入力される各VC
のRMセルのCCRフィールドの値の最大値が、ボトル
ネックVCの入力レート値と等しいことに注目し、この
関係を用いて制限レート値を算出しているので、正確な
制御を行うことが出来る。
【0062】第16の発明は、第15の発明において、
第2のステップは、入力レートが所定のボトルネック判
定しきい値以上であるVCの数を計数することにより、
ボトルネックVC数Nを求めることを特徴とする。
【0063】第17の発明は、第16の発明において、
第2のステップは、最大値Cから予め設定された一定値
を差し引くことにより、所定のボトルネック判定しきい
値を求めることを特徴とする。第17の発明は、前述の
第11の発明と同様の効果を奏する。
【0064】第18の発明は、第7〜17のいずれかの
発明において、各VCからの入力レートとして、そのV
CのRMセルのCCRフィールドのCCR値を用いるこ
とを特徴とする。
【0065】上記第18の発明によれば、各VCからの
入力レートとして、そのVCのRMセルのCCRフィー
ルドに格納されたCCR値を用いるようにしているの
で、各VCごとに到着セルの数を計数して入力レートを
計算する方法に比べて、通信要素の構造を簡単化するこ
とができる。
【0066】第19の発明は、第18の発明において、
全VCからの合計入力レートとして、全VCのRMセル
のCCRフィールドのCCR値の合計を用いることを特
徴とする。
【0067】上記のように、第19の発明では、合計入
力レートとして、全アクティブVCのRMセルのCCR
フィールドのCCR値の合計を用いるようにしているの
で、CCR値より低いレートでセルを出力しているVC
が、CCR値まで出力レートを増加させたときの、合計
入力レートの増加を見込んで制限レート値を算出するこ
とができる。
【0068】第20の発明は、ABR(アベイラブル・
ビット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長の
セルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収
容するATM(アシンクロナス・トランスファ・モー
ド)通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに
対して、セルが入力されたVCをアクティブ状態と判定
し、アクティブ状態のVC数を求めて、制限レート値を
計算し、その制限レート値をRM(リソース・マネージ
メント)セルのER(イクスプリシット・セル・レー
ト)フィールドに設定(ERマーキング)するフロー制
御を、ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行するよ
うな通信要素であって、複数の入出力用インタフェース
を備え、インタフェースの入力側は、入力されるセルの
セルヘッダのVC番号の値に対して変換する新VC番号
の値を管理すると共に、VCごとにアクティブ/非アク
ティブ状態を管理するテーブルを備え、かつ新たにアク
ティブ状態になったVCを検出すると、そのとき入力さ
れたセルのセルヘッダのGFC領域にフラグを設定し、
インタフェースの出力側は、セルヘッダのGFC領域に
設定されたフラグのみを監視してアクティブ状態のVC
数を求めることを特徴とする。
【0069】上記のように、第20の発明によれば、1
つのVCに対して1つのテーブルで必要な情報を管理す
ることができ、また、テーブルのアクセス動作は一度で
あるため、アクセス動作を行うための回路規模が少なく
てすむ。
【0070】第21の発明は、ABR(アベイラブル・
ビット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長の
セルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収
容するATM(アシンクロナス・トランスファ・モー
ド)通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに
対して、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レー
ト値を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース
・マネージメント)セルのER(イクスプリシット・セ
ル・レート)フィールドに設定(ERマーキング)して
フロー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であっ
て、送出元から到着するセルに基づいて該当するVCの
アクティブ状態を判定し、当該判定結果に基づいてアク
ティブVC数を測定すると共に、各VCのアクティブ/
非アクティブの状態を検出して保持する第1のステップ
と、測定したアクティブVC数に基づいて各VCに対す
る制限レート値を算出する第2のステップと、アクティ
ブ状態になっているVCの設定用識別子をセットすると
共に、非アクティブ状態になっているVCの設定用識別
子をリセットする第3のステップとが、ある任意の測定
期間ごとに繰り返して実行され、さらに後方RMセルが
入力されると実行され、当該後方RMセルに対応するV
Cの設定用識別子を確認し、当該設定用識別子がセット
されている場合は第2のステップで算出された制限レー
ト値を、当該設定用識別子がリセットされている場合は
予め定められた小さいな制限レート値を、それぞれER
マーキングの手法に従って、当該後方RMセルのERフ
ィールドに設定する第4のステップを備えている。
【0071】上記のように、第21の発明によれば、ア
クティブなVCに対しては、計算された制限レート値を
公平に割り当て、非アクティブなVCに対しては、予め
定められた小さいな制限レート値を割り当てるようにし
ているので、限られた通信路の帯域を有効に活用するこ
とができる。
【0072】第22の発明は、ABR(アベイラブル・
ビット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長の
セルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収
容するATM(アシンクロナス・トランスファ・モー
ド)通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに
対して、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レー
ト値を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース
・マネージメント)セルのER(イクスプリシット・セ
ル・レート)フィールドに設定(ERマーキング)して
フロー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であっ
て、ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送
出元から到着するセルに基づいて該当するVCのアクテ
ィブ状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブ
VC数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アク
ティブの状態を検出して保持する第1のステップと、測
定期間中において実行され、前回は非アクティブ状態で
あったVCがアクティブ状態に遷移したことを検出した
とき、各VCに対する制限レート値を新たに算出する第
2のステップと、第2のステップからある任意の設定さ
れた期間経過後に実行され、非アクティブ状態からアク
ティブ状態に遷移したVCの設定用識別子をセットする
第3のステップと、測定期間が終了するごとに実行さ
れ、各VCに対する制限レート値を新たに算出すると共
に、前回はアクティブ状態であったが今回は非アクティ
ブ状態に遷移したVCの設定用識別子をリセットする第
4のステップと、後方RMセルが入力されると実行さ
れ、当該後方RMセルに対応するVCの設定用識別子を
確認し、当該設定用識別子がセットされている場合は第
2または第4のステップで算出された制限レート値を、
当該設定用識別子が非アクティブの場合は予め定められ
た小さな制限レート値を、それぞれERマーキングの手
法に従って、当該後方RMセルのERフィールドに設定
する第5のステップとを備えている。
【0073】上記のように、第22の発明では、非アク
ティブからアクティブに遷移しようとするVCを検出す
ると、すでにアクティブなVCに対しては即座にレート
制限を実行し、当該レート制限が実行されるのに必要な
時間を待機した後に、アクティブに遷移しようとするV
Cのレート上昇を許可するようにしている。これによっ
て、レート制限の応答性の遅延によって生じるセルの廃
棄を削減することができる。
【0074】第23の発明は、ABR(アベイラブル・
ビット・レート)サービスカテゴリを使用して固定長の
セルの形式で情報を転送するVC(仮想チャネル)を収
容するATM(アシンクロナス・トランスファ・モー
ド)通信網において、ABRサービスカテゴリのVCに
対して、入力されたセルの測定結果に基づいて制限レー
ト値を計算し、計算した制限レート値をRM(リソース
・マネージメント)セルのER(イクスプリシット・セ
ル・レート)フィールドに設定(ERマーキング)して
フロー制御を行う、ER設定のフロー制御方法であっ
て、ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送
出元から到着するセルに基づいて該当するVCのアクテ
ィブ状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブ
VC数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アク
ティブの状態を検出して保持する第1のステップと、測
定期間中において実行され、前回は非アクティブ状態で
あったVCがアクティブ状態に遷移したことを検出した
とき、各VCに対する制限レート値を新たに算出すると
共に、当該VCの設定用識別子をセットする第2のステ
ップと、測定期間が終了するごとに実行され、前回はア
クティブ状態であったが今回は非アクティブ状態に遷移
したVCの設定用識別子をリセットする第3のステップ
と、第3のステップからある任意の設定された期間経過
後に実行され、各VCに対する制限レート値を新たに算
出する第4のステップと、後方RMセルが入力されると
実行され、当該後方RMセルに対応するVCの設定用識
別子を確認し、当該設定用識別子がセットされている場
合は第2または第4のステップで算出された制限レート
値を、当該設定用識別子がリセットされている場合は予
め定められた小さな制限レート値を、それぞれERマー
キングの手法に従って、当該後方RMセルのERフィー
ルドに設定する第5のステップとを備えている。
【0075】上記のように、第23の発明では、アクテ
ィブから非アクティブに遷移したVCを検出すると、当
該VCに対しては即座に低レートへのレート制限を実行
し、当該レート制限が実行されるのに必要な時間を待機
した後に、他のVCに対するレートの上昇を許可するよ
うにしている。これによって、レート制限の応答性の遅
延によって生じるセルの廃棄を削減することができる。
【0076】
【発明実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面
を用いて詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係るフロー制御方法を実現する通信要素を備えたATM
通信網の構成の一例を示したブロック図である。図1に
おいて、本通信網は、一例として、通信要素100,1
10と、端末120,130,140とを備えている。
通信要素100は、検出部101と、制限レート算出部
102と、設定部103と、キュー104と、VCテー
ブル105と、測定期間観測部106とを含む。通信要
素110と通信要素100との間は、通信路を介して接
続されている。また、端末120,130,140は、
通信路を介して、通信要素100に接続されている。こ
の例では、端末120,130,140のそれぞれに収
容される送出元ユーザから、通信要素100を通して通
信要素110の方向の相手先ユーザに、情報をセルで転
送している。このとき各セルは、通信要素100のキュ
ー104で多重されて、通信要素110に向けて出力さ
れる。
【0077】次に、通信要素100の各部の動作を説明
する。検出部101は、送出元からセルが到着したVC
を、アクティブ状態と判定し、VCテーブル105に当
該VCのVC番号を出力する。VCテーブル105は、
VC番号ごとのアクティブフラグを管理しており、VC
番号が入力されると、入力VC番号に対応するアクティ
ブフラグを確認する。そして、VCテーブル105は、
このアクティブフラグが未セットのときのみ、アクティ
ブフラグをセットし、アクティブVC検出パルスを制限
レート算出部102に出力する。制限レート算出部10
2は、アクティブVC数と前回アクティブVC数とを管
理しており、アクティブVC検出パルスが入力されるた
びに、アクティブVC数をインクリメントする。そし
て、制限レート算出部102は、インクリメントしたア
クティブVC数と前回アクティブVC数とを比較し、ア
クティブVC数が前回アクティブ数を越えたかどうかを
検出する。さらに、制限レート算出部102は、アクテ
ィブVC数が前回アクティブVC数を越えたことを検出
すると、制限レート値を計算し、設定部103にこの制
限レート値を出力する。この際、制限レート値は、キュ
ー104の目標出力レートをアクティブVC数で割るこ
とにより算出される。
【0078】一方、測定期間観測部106は、決められ
た任意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了
パルスを出力する。VCテーブル105は、測定期間終
了パルスが入力されると、全アクティブフラグをクリア
する。また、制限レート算出部102は、測定期間終了
パルスが入力されると、アクティブVC数を前回アクテ
ィブVC数に設定し、制限レート値を計算し、設定部1
03にこの制限レート値を出力し、アクティブVC数を
0にする。この際、制限レート値は、キュー104の目
標出力レートをアクティブVC数で割ることにより算出
される。
【0079】設定部103は、後方RMセルが入力され
るたびに、制限レート算出部102から入力された制限
レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方RM
セルのERフィールドに設定する。なお、ERマーキン
グでは、設定したい制限レート値(この場合、制限レー
ト算出部102から入力された制限レート値)と、後方
RMセルのERフィールドにすでに設定されている制限
レート値とを比較し、小さい値を選択し設定する。
【0080】上記のように、第1の実施形態によれば、
現在の測定期間中に検出したアクティブVC数が前回の
測定期間中に検出したアクティブVC数を越えたとき
は、たとえ現在の測定期間が終了する前であっても、新
たな制限レート値を計算して各VCに割り当てるように
しているので、現在の測定期間の途中からセルを送出し
始めたVC(アクティブに遷移したVC)の制限レート
値を素早く更新することができる。その結果、アクティ
ブに遷移したVCが入力を始めてから、その制限レート
値が更新されるまでの時間を短くすることができ、結果
としてセルの廃棄を低減できる。すなわち、第1の実施
形態は、制限レート値の更新を頻繁に行うことにより、
キュー104に蓄積されるセルが、キュー104の容量
を越えないようにしているのである。
【0081】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。な
お、第2の実施形態に係るフロー制御方法を実現する通
信要素の構成を示すブロック図は、図1に示した第1の
実施形態と同様である。また、通信要素各部の動作も同
様であるが、VCテーブル105および制限レート算出
部102の動作と、VCテーブル105から制限レート
算出部102に出力される信号とに違いがある。
【0082】VCテーブル105は、VC番号ごとに、
アクティブフラグと前回アクティブフラグとを管理して
いる。VCテーブル105は、VC番号が入力される
と、入力VC番号に対応するアクティブフラグと前回ア
クティブフラグとを確認する。そして、このアクティブ
フラグが未セットで、前回アクティブフラグが未セット
のとき、VCテーブル105は、アクティブフラグをセ
ットし、新規アクティブVC検出パルスを制限レート算
出部102に出力する。また、このアクティブフラグが
未セットで、前回アクティブフラグがセットされている
とき、VCテーブル105は、アクティブフラグをセッ
トし、アクティブVC検出パルスを制限レート算出部1
02に出力する。
【0083】制限レート算出部102は、アクティブV
C数と前回アクティブVC数とを管理しており、アクテ
ィブVC検出パルス、または新規アクティブVC検出パ
ルスが入力されるたびに、アクティブVC数をインクリ
メントする。さらに、制限レート算出部102は、新規
アクティブVC検出パルスが入力されるたびに、前回ア
クティブVC数をインクリメントし、制限レート値を計
算し、設定部103にこの制限レート値を出力する。こ
の際、制限レート値は、キュー104の目標出力レート
を、インクリメント後の前回アクティブVC数で割るこ
とにより算出される。
【0084】上記のように、キュー104の目標出力レ
ートを、アクティブVC数ではなく、インクリメント後
の前回アクティブVC数で割ることによって制限レート
値を算出するようにしたのは、以下の理由による。すな
わち、前回の測定期間でアクティブ状態であったVC
は、今回の測定期間でもアクティブ状態である可能性が
高い。しかも、今回の測定期間では、新規アクティブV
C検出パルスが入力される数だけ、非アクティブ状態の
VCがアクティブ状態のVCに遷移している。そして、
前回の測定期間でアクティブであったVCの数と、今回
の測定期間でアクティブ状態に遷移したVCの数との合
計は、インクリメント後の前回アクティブVC数によっ
て表される。そのため、キュー104の目標出力レート
を、アクティブVC数ではなく、前回アクティブVC数
で割ることによって制限レート値を算出するようにして
いるのである。もし、制限レート値の計算に、アクティ
ブVC数を用いると、前回の測定期間でアクティブであ
ったにもかかわらず、今回の測定期間でセルが到着して
いないため、非アクティブとみなされているVCが漏れ
てしまうことになる。
【0085】一方、VCテーブル105は、測定期間終
了パルスが入力されると、全VC番号のアクティブフラ
グを前回アクティブフラグにコピーし、アクティブフラ
グをクリアする。また、制限レート算出部102は、測
定期間終了パルスが入力されると、アクティブVC数を
前回アクティブVC数に設定し、制限レート値を計算
し、設定部103にこの制限レート値を出力し、アクテ
ィブVC数を0にする。この際、制限レート値は、キュ
ー104の目標出力レートをアクティブVC数で割るこ
とにより算出される。
【0086】上記第2の実施形態によれば、現在の測定
期間中に検出したアクティブVC数が前回の測定期間中
に検出したアクティブVC数を越えたときのみならず、
前回の測定期間で非アクティブであったVCが今回の測
定期間でアクティブに遷移したときは、たとえ現在の測
定期間が終了する前であっても、新たな制限レート値を
計算して各VCに割り当てるようにしているので、現在
の測定期間の途中から新たにセルを送出し始めたVC
(アクティブに遷移したVC)の制限レート値を素早く
更新することができる。その結果、アクティブに遷移し
たVCが入力を始めてから、その制限レート値が更新さ
れるまでの時間を短くすることができ、結果としてセル
の廃棄を低減できる。すなわち、第2の実施形態は、第
1の実施形態と同様に、制限レート値の更新を頻繁に行
うことにより、キュー104に蓄積されるセルが、キュ
ー104の容量を越えないようにしているのである。
【0087】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。図2
は、第3の実施形態に係るフロー制御方法を実現する通
信要素を備えたATM通信網の構成の一例を示したブロ
ック図である。図2において、本通信網は、一例とし
て、通信要素300,310と、端末320,330,
340とを備えている。通信要素300は、検出部30
1と、制限レート算出部302と、設定部303と、キ
ュー304と、VCテーブル305と、測定期間観測部
306と、第1タイマ307と、第2タイマ308とを
含む。通信要素310と通信要素300との間は、通信
路を介して接続されている。また、端末320,33
0,340は、通信路を介して、通信要素300に接続
されている。この例では、端末320,330,340
のそれぞれに収容される送出元ユーザから、通信要素3
00を通して通信要素310の方向の相手先ユーザに、
情報をセルで転送している。このとき各セルは、通信要
素300のキュー304で多重されて、通信要素310
に向けて出力される。
【0088】次に通信要素300の各部の動作を説明す
る。検出部301は、送出元からセルが到着したVCを
アクティブ状態と判定し、VCテーブル305にそのV
CのVC番号を出力する。VCテーブル305は、VC
番号ごとに、アクティブフラグと前回アクティブフラグ
と設定用状態フラグとを管理しており、VC番号が入力
されると、この入力VC番号に対応するアクティブフラ
グと前回アクティブフラグとを確認する。この際、この
アクティブフラグが未セットで、前回アクティブフラグ
が未セットのとき、VCテーブル305は、アクティブ
フラグをセットし、新規アクティブVC検出パルスを制
限レート算出部302に出力し、入力されたVC番号を
第1タイマ307に出力する。また、このアクティブフ
ラグが未セットで、前回アクティブフラグがセットされ
ているとき、VCテーブル305は、アクティブフラグ
をセットし、アクティブVC検出パルスを制限レート算
出部302に出力する。
【0089】第1タイマ307は、各VCに対応する数
の複数のタイマ部を有し、それぞれがある任意の設定さ
れた期間を測定する。第1タイマ307は、VCテーブ
ル305からVC番号が入力されると、対応するタイマ
部を起動し、当該タイマ部の計時動作が満了すると、V
Cテーブル305に当該VC番号を戻す。VCテーブル
305は、第1タイマ307からVC番号が入力される
と、そのVC番号に対応する設定用状態フラグをセット
する。
【0090】制限レート算出部302は、検出アクティ
ブVC数と管理アクティブVC数とを管理している。制
限レート算出部302は、アクティブVC検出パルスま
たは新規アクティブVC検出パルスが入力されるたび
に、検出アクティブVC数をインクリメントする。さら
に、制限レート算出部302は、新規アクティブVC検
出パルスが入力されるたびに、管理アクティブVC数を
インクリメントし、制限レート値を計算し、設定部30
3にこの制限レート値を出力する。この際、制限レート
値は、キュー304の目標出力レートをインクリメント
後の管理アクティブVC数で割ることにより算出され
る。
【0091】一方、測定期間観測部306は、決められ
た任意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了
パルスを出力する。VCテーブル305は、測定期間終
了パルスが入力されると、テーブルのVC番号ごとに、
以下の3つ処理を順次に行う。 (1)設定用状態フラグとアクティブフラグとの論理積
をとり、設定用状態フラグとする。 (2)アクティブフラグを、前回アクティブフラグとす
る。 (3)アクティブフラグをクリアする。
【0092】上記(1)の動作により、現時点ではアク
ティブ状態であり、しかも第1タイマ307の前回の計
時動作満了時点でもアクティブ状態であったVCの設定
用状態フラグのみがセットされる。すなわち、この時点
では、新規にアクティブ状態に遷移したVCの設定用状
態フラグはセットされない。前述したように、当該設定
用状態フラグは、第1タイマ307の対応するタイマ部
の計時動作が満了した時点でセットされる。これによっ
て、新規にアクティブ状態に遷移したVCの制限レート
値を増加させる動作が遅延させられる。
【0093】また、制限レート算出部302は、測定期
間終了パルスが入力されると、検出アクティブVC数と
管理アクティブVC数との差である非アクティブ遷移V
C数を計算し、この非アクティブ遷移VC数を第2タイ
マ308に出力し、検出アクティブVC数を0にする。
このとき、管理アクティブVC数は、更新されない。す
なわち、管理アクティブVC数は、測定期間の終了とは
無関係に更新されていく。
【0094】第2タイマ308は、それぞれがある任意
の設定された同一の期間を測定する複数のタイマ部を有
する。なお、第2タイマ308が有するタイマ部の数
は、測定期間観測部306での1回の測定期間と、各タ
イマ部の計時動作が満了する時間(以下、タイマ時間と
称する)との関係で決定される。例えば、上記測定期間
が10秒で、上記タイマ時間が100秒の場合、第2タ
イマ308は、10個(100/10=10)のタイマ
部を有することになる。このような第2タイマ308
は、非アクティブ遷移VC数が入力されると、空いてい
るタイマ部を起動し、当該タイマ部の計時動作が満了す
ると、入力された非アクティブ遷移VC数を制限レート
算出部302に出力する。
【0095】制限レート算出部302は、第2タイマ3
08から非アクティブ遷移VC数が入力されると、制限
レート値を計算し、設定部303にこの制限レート値を
出力する。この際、制限レート値は、管理アクティブV
C数と非アクティブ遷移VC数との差を計算し、この計
算した差の値でキュー304の目標出力レートを割るこ
とにより算出される。このとき、制限レート算出部30
2は、管理アクティブVC数と非アクティブ遷移VC数
との差を、管理アクティブVC数に設定する。すなわ
ち、管理アクティブVC数は、第2タイマ308の各タ
イマ部が計時動作を満了する毎に更新されることにな
る。これによって、あるVCがアクティブ状態から非ア
クティブ状態に遷移したとき、当該VC以外のVCに対
して空き帯域を設定する動作が遅延させられる。
【0096】設定部303は、後方RMセルが入力され
るたびに、そのセルのVC番号をVCテーブル305に
入力する。VCテーブル305は、入力されたVC番号
に対応する設定用状態フラグを確認し、この値を設定部
303に出力する。設定部303は、入力された設定用
状態フラグがセットされている場合、制限レート算出部
302から入力された制限レート値を、ERマーキング
の方法に従って、後方RMセルのERフィールドに設定
する。また、設定部303は、入力された設定用状態フ
ラグが未セットの場合、ある任意に設定された値(極め
て小さい制限レート値であって、例えばキュー304の
目標レートの1/100)を、ERマーキングの方法に
従って、後方RMセルのERフィールドに設定する。な
お、ERマーキングでは、設定したい制限レート値(こ
の場合、制限レート算出部302から入力された制限レ
ート値、またはある任意に設定された値)と、後方RM
セルのERフィールドにすでに設定されている制限レー
ト値とを比較し、小さい値を選択し設定する。従って、
設定用状態フラグがセットされているVCに対しては、
計算された制限レート値が公平に割り当てられ、設定用
状態フラグがセットされていないVCに対しては、予め
定められた極めて小さい制限レート値が割り当てられ
る。
【0097】上記のように、第3の実施形態では、非ア
クティブからアクティブに遷移しようとするVCを検出
すると、すでにアクティブなVCに対しては即座にレー
ト制限を実行し、当該レート制限が実行されるのに必要
な時間を待機した後に、アクティブに遷移しようとする
VCのレート上昇を許可するようにしている。また、ア
クティブから非アクティブに遷移したVCを検出する
と、当該VCに対しては即座に低レートへのレート制限
を実行し、当該レート制限が実行されるのに必要な時間
を待機した後に、他のVCに対するレートの上昇を許可
するようにしている。これによって、レート制限の応答
性の遅延によって生じるセルの廃棄を削減することがで
きる。
【0098】なお、上記第3の実施形態では、第1タイ
マ307および第2タイマ308を設け、VCが非アク
ティブからアクティブに遷移した場合のレート割り当て
の遅延制御、およびVCがアクティブから非アクティブ
に遷移した場合のレート割り当ての遅延制御の両方を行
うようにしているが、第1タイマ307および第2タイ
マ308のいずれか一方だけを設け、いずれか一方の遅
延制御のみを行うようにしても良い。さらに、第1タイ
マ307および第2タイマ308によるレート割り当て
の遅延制御を行わず、設定用状態フラグによるフロー制
御のみを行うようにしても良い。この場合でも、アクテ
ィブなVCに対しては公平に帯域が割り当てられ、非ア
クティブなVCに対しては極めて小さい帯域が割り当て
られることになるので、帯域の効率的な活用が図れる。
【0099】(第4の実施形態)図3は、本発明の第4
の実施形態に係るフロー制御方法を実現する通信要素
の、検出部の構成の一例を示したブロック図である。図
3において、検出部500は、ヘッダ検出部501と、
出力部502と、CCR検出部503と、比較部504
と、保存部505とを備えている。
【0100】検出部500に入力されたセルは、ヘッダ
検出部501と、CCR検出部503とを通って出力さ
れる。その際、ヘッダ検出部501では、セルのヘッダ
のペイロードタイプをチェックし、RMセルであれば、
RMセル検出パルスをCCR検出部503に、そのセル
ヘッダのVC番号(VPCI/VCI)を出力部502
に出力する。CCR検出部503は、セルが入力された
ときに、RMセル検出パルスも入力されると、そのセル
のペイロードを確認し、前方RMセルである場合は、C
CRフィールドのCCR値を比較部504に出力する。
保存部505は、予め設定された任意のしきい値を保存
しており、比較部504に出力している。比較部504
では、CCR値がCCR検出部503から入力される
と、比較部504から入力されたしきい値と比較し、入
力されたCCR値がしきい値よりも大きいときのみ、そ
のVCはアクティブであると判断し、VC番号出力許可
信号を出力部502に出力する。出力部502は、VC
番号出力許可信号を入力されたときのみ、入力されたV
C番号を、通信要素の他の構成部(例えば、VCテーブ
ル)に出力する。
【0101】前述したように、ABRサービスカテゴリ
を使用し、相手先ユーザに情報を送出する送出元ユーザ
は、RMセルを送出する際、そのCCRフィールドに、
その時点で許されている最大送出レート(制限レート
値)をCCR値として設定することが定められている。
そして、第4の実施形態では、セルが到着したとき、そ
のCCRフィールドに設定されたCCR値が予め定めら
れたしきい値を越えている場合のみを、アクティブ状態
と判定している。すなわち、非常に低い送出レートで情
報を送出しているVCがあった場合、そのVCについて
は非アクティブ状態と判定している。これによって、低
レートで送信を行っているVCについては、他のVCと
等しい公平割り当てを行わないようにし(すなわち、低
い制限レート値を割り当て)、帯域が無駄に空いてしま
うことを防ぐようにしている。
【0102】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。図4
は、本発明の第5の実施形態に係るフロー制御方法を実
現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例を示
すブロック図である。図4において、本通信網は、一例
として、通信要素800,810と、端末820,83
0,840とを備えている。通信要素800は、検出部
801と、制限レート算出部802と、設定部803
と、キュー804と、各VC到着セル数算出部805
と、ボトルネックVC数算出部806と、合計入力レー
ト算出部807と、差分帯域算出部808と、測定期間
観測部809とを含む。通信要素810と通信要素80
0との間は、通信路を介して接続されている。また、端
末820,830,840は、通信路を介して、通信要
素800に接続されている。この例では、端末820,
830,840のそれぞれに収容される送出元ユーザか
ら、通信要素800を通して通信要素810の方向の相
手先ユーザに、情報をセルで転送している。このとき各
セルは、通信要素800のキュー804で多重されて、
通信要素810に向けて出力される。
【0103】次に、通信要素800の各部の動作を説明
する。検出部801は、送出元からセルが到着すると、
各VC到着セル数算出部805にそのセルのVC番号
を、合計入力レート算出部807にセル到着検出パルス
を出力する。各VC到着セル数算出部805は、VC番
号ごとに到着セル数を管理しており、VC番号が入力さ
れると、入力されたVC番号に対応する到着セル数をイ
ンクリメントする。そして、各VC到着セル数算出部8
05は、入力されたVC番号と、当該VC番号に対応す
る到着セル数のインクリメント後の値とを、ボトルネッ
クVC数算出部806に出力する。
【0104】測定期間観測部806は、決められた任意
の期間ごとに、測定期間の満了を示す測定期間終了パル
スを出力する。各VC到着セル数算出部805は、測定
期間終了パルスが入力されると、各VC番号に対応する
到着セル数を、全て0とする。
【0105】ボトルネックVC数算出部806は、ボト
ルネックVC数と、ボトルネック判定しきい値と、各V
C番号ごとのボトルネック管理フラグとを管理してい
る。そして、ボトルネックVC数算出部806は、VC
番号と到着セル数とが入力されると、当該VC番号に対
応するボトルネック管理フラグを確認する。このボトル
ネック管理フラグが未セットで、かつ入力された到着セ
ル数がボトルネック判定しきい値よりも大きいか、もし
くは等しい場合にのみ、ボトルネックVC数算出部80
6は、入力されたVC番号に対応するボトルネック管理
フラグをセットし、ボトルネックVC数をインクリメン
トする。また、ボトルネックVC数算出部806は、測
定期間終了パルスが入力されると、ボトルネックVC数
を制限レート算出部802に出力し、その後、各VC番
号のボトルネック管理フラグを全てクリアし、ボトルネ
ックVC数を0とする。
【0106】合計入力レート算出部807は、合計到着
セル数を管理している。すなわち、合計入力レート算出
部807は、セル到着検出パルスが入力されると、合計
到着セル数をインクリメントする。また、合計入力レー
ト算出部807は、測定期間終了パルスが入力される
と、合計到着セル数を予め設定された測定期間長で割っ
て、合計入力レートを算出する。そして、合計入力レー
ト算出部807は、この算出した合計入力レートを差分
帯域算出部808に出力すると共に、合計到着セル数を
0にする。
【0107】差分帯域算出部808は、合計入力レート
が入力されると、キュー804の目標出力レートから合
計入力レートを引いて差分帯域を算出し、制限レート算
出部802に出力する。
【0108】制限レート算出部802は、前回制限レー
ト値を記憶している。制限レート算出部802は、差分
帯域とボトルネックVC数とが入力されると、差分帯域
をボトルネックVC数で割り、さらにその値に前回制限
レート値を加えることによって、制限レート値を計算す
る。そして、制限レート算出部802は、この制限レー
ト値を、設定部803およびボトルネックVC数算出部
806に出力すると共に、前回制限レート値として記憶
する。
【0109】ボトルネックVC数算出部806は、制限
レート値が入力されると、その値から予め設定されたあ
る任意の値を引き、さらにその値に測定期間長をかける
ことによって、ボトルネック判定しきい値を計算し、保
存する。
【0110】設定部803は、後方RMセルが入力され
るたびに、制限レート算出部802から入力された制限
レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方RM
セルのERフィールドに設定する。なお、ERマーキン
グでは、設定したい制限レート値(この場合、制限レー
ト算出部802から入力された制限レート値)と、後方
RMセルのERフィールドにすでに設定されている制限
レート値とを比較し、小さい値を選択し設定する。
【0111】以上説明したように、第5の実施形態にお
いては、ボトルネックVC数を算出し、差分帯域をボト
ルネックVC数で割った値(D/N)だけ、制限レート
値を増加させる(なお、制限レート値が負であるときに
は、実際には減少させることになる)。この制限レート
値の変化に応じて入力レートが変化するのは、他の通信
要素のフロー制御によって送信レートが制限されること
なく、本通信要素の制限レート値に等しい値でセル入力
を行っているVC、すなわちボトルネックVCである。
従って、本実施形態では、制限レート値をD/Nだけ増
加させると、ボトルネックVCの入力レートのみが、そ
れぞれD/Nだけ増加する。このことによって、合計入
力レートがキューの目標出力レートに等しくなる。この
ように、本実施形態によれば、空き帯域があるときに、
この帯域を差分帯域として算出し、ボトルネックVCの
間で素早く、公平に分けることができる。
【0112】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。図5
は、本発明の第6の実施形態に係るフロー制御方法を実
現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例を示
すブロック図である。図5において、本通信網は、一例
として、通信要素900,910と、端末920,93
0,940とを備えている。通信要素900は、検出部
901と、制限レート算出部902と、設定部903
と、キュー904と、各VC到着セル数算出部905
と、ボトルネックVC数算出部906と、合計入力レー
ト算出部907と、差分帯域算出部908と、測定期間
観測部909とを含む。通信要素910と通信要素90
0との間は、通信路を介して接続されている。また、端
末920,930,940は、通信路を介して、通信要
素900に接続されている。この例では、端末920,
930,940のそれぞれに収容される送出元ユーザか
ら、通信要素900を通して通信要素910の方向の相
手先ユーザに、情報をセルで転送している。このとき、
各セルは、通信要素900のキュー904で多重され
て、通信要素910に向けて出力される。
【0113】次に通信要素900の各部の動作を説明す
る。検出部901は、送出元からセルが到着すると、各
VC到着セル数算出部905に当該セルのVC番号を、
合計入力レート算出部907にセル到着検出パルスを出
力する。各VC到着セル数算出部905は、最大到着セ
ル数と、VC番号ごとの到着セル数とを管理しており、
VC番号が入力されると、当該VC番号に対応する到着
セル数をインクリメントする。その後、各VC到着セル
数算出部905は、入力されたVC番号に対応する到着
セル数の値と、最大到着セル数の値とを比較し、大きい
方の値を新たに最大到着セル数とする。さらに、各VC
到着セル数算出部905は、入力されたVC番号と、当
該VC番号に対応する到着セル数とを、ボトルネックV
C数算出部906に出力する。
【0114】測定期間観測部906は、決められた任意
の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了パルス
を出力する。各VC到着セル数算出部905は、測定期
間終了パルスが入力されると、最大到着セル数をボトル
ネックVC数算出部906に出力し、その後、最大到着
セル数と各VC番号に対応する到着セル数とを、全て0
とする。
【0115】ボトルネックVC数算出部906は、ボト
ルネックVC数と、ボトルネック判定しきい値と、各V
C番号ごとのボトルネック管理フラグとを管理してい
る。そして、ボトルネックVC数算出部906は、VC
番号および到着セル数が入力されると、当該VC番号に
対応するボトルネック管理フラグを確認する。このボト
ルネック管理フラグが未セットで、かつ入力された到着
セル数がボトルネック判定しきい値よりも大きいか、も
しくは等しい場合にのみ、ボトルネックVC数算出部9
06は、入力されたVC番号に対応するボトルネック管
理フラグをセットし、ボトルネックVC数をインクリメ
ントする。また、測定期間終了パルスが入力されると、
ボトルネックVC数算出部906は、ボトルネックVC
数を制限レート算出部902に出力し、その後、各VC
番号のボトルネック管理フラグをすべてクリアし、ボト
ルネックVC数を0とする。さらに、最大到着セル数が
入力されると、ボトルネックVC数算出部906は、最
大到着セル数から予め設定されたある任意の値を引くこ
とによってボトルネック判定しきい値を計算し、保存す
る。
【0116】合計入力レート算出部907は、合計到着
セル数を管理している。そして、セル到着検出パルスが
入力されると、合計入力レート算出部907は、合計到
着セル数をインクリメントする。また、測定期間終了パ
ルスが入力されると、合計入力レート算出部907は、
合計到着セル数を、予め設定された測定期間長で割っ
て、合計入力レートを算出する。そして、合計入力レー
ト算出部907は、算出した合計入力レートを差分帯域
算出部908に出力すると共に、合計到着セル数を0に
する。
【0117】差分帯域算出部908は、合計入力レート
が入力されると、キュー904の目標出力レートから、
入力された合計入力レートを引いて差分帯域を算出し、
制限レート算出部902に出力する。
【0118】制限レート算出部902は、前回制限レー
ト値を記憶している。差分帯域とボトルネックVC数と
が入力されると、制限レート算出部902は、差分帯域
をボトルネックVC数で割り、さらにその値に前回制限
レート値を加えることによって、制限レート値を計算す
る。そして、制限レート算出部902は、この計算した
制限レート値を、設定部903に出力すると共に、前回
制限レート値として記憶する。
【0119】設定部903は、後方RMセルが入力され
るたびに、制限レート算出部902から入力された制限
レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方RM
セルのERフィールドに設定する。なお、ERマーキン
グでは、設定したい制限レート値(この場合、制限レー
ト算出部902から入力された制限レート値)と、後方
RMセルのERフィールドにすでに設定されている制限
レート値とを比較し、小さい値を選択し設定する。
【0120】上記のように、第6の実施形態において
は、ボトルネックVC数算出部906でボトルネックV
C数を算出するのに、各測定期間中に各VC到着セル数
算出部905から順次入力されるVC番号および到着セ
ル数と、前回の測定期間終了時に各VC到着セル数算出
部905から入力された最大到着セル数とを使用した。
これに対して、各測定期間終了時に、各VC到着セル数
算出部905で得られる最大到着セル数と、各VC番号
に対応する到着セル数とから、ボトルネックVC数を算
出するようにしても良い。
【0121】ところで、通信要素が制限レート値によ
り、各VCに対してERマーキングし、その制限レート
値に従って各VCがセルを送出し、そのセルが通信要素
に到着するまでの間には遅延時間がある。この遅延時間
が小さい場合には、ボトルネックVCの入力レート値
は、最も新しく算出した制限レート値(前回制限レート
値)として近似することが出来る。しかし、この遅延時
間が大きい場合には、上記の近似ができなくなる。この
場合にも、本実施の形態によれば、各VCからの入力レ
ートの最大値が、ボトルネックVCの入力レート値と等
しいことに注目し、この関係を用いてボトルネックVC
数を算出しているので、正確な制御を行うことが出来
る。
【0122】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。図6
は、本発明の第7の実施形態に係るフロー制御方法を実
現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例を示
すブロック図である。図6において、本通信網は、一例
として、通信要素1000,1010と、端末102
0,1030,1040とを備えている。通信要素10
00は、検出部1001と、制限レート算出部1002
と、設定部1003と、キュー1004と、各VC到着
セル数算出部1005と、ボトルネックVC数算出部1
006と、合計入力レート算出部1007と、差分帯域
算出部1008と、測定期間観測部1009とを含む。
通信要素1010と通信要素1000との間は、通信路
を介して接続されている。また、端末1020,103
0,1040は、通信路を介して、通信要素1000に
接続されている。この例では、端末1020,103
0,1040のそれぞれに収容される送出元ユーザか
ら、通信要素1000を通して通信要素1010の方向
の相手先ユーザに、情報をセルで転送している。このと
き、各セルは、通信要素1000のキュー1004で多
重されて、通信要素1010に向けて出力される。
【0123】次に通信要素1000の各部の動作を説明
する。検出部1001,設定部1003,キュー100
4,ボトルネックVC数算出部1006,合計入力レー
ト算出部1007,差分帯域算出部1008,測定期間
観測部1009の動作は、それぞれ、図5を参照して第
6の実施形態で説明した検出部901,設定部903,
キュー904,ボトルネックVC数算出部906,合計
入力レート算出部907,差分帯域算出部908,測定
期間観測部909の動作と全く同様である。ただし、各
VC到着セル数算出部1005および制限レート算出部
1002の動作は、それぞれ、第6の実施形態で説明し
た各VC到着セル数算出部905および制限レート算出
部902の動作と違いがあり、これを以下に説明する。
【0124】各VC到着セル数算出部1005は、最大
到着セル数とVC番号ごとの到着セル数とを管理してお
り、VC番号が入力されると、入力されたVC番号に対
応する到着セル数をインクリメントする。その後、各V
C到着セル数算出部1005は、入力されたVC番号に
対応する到着セル数の値と、最大到着セル数の値とを比
較し、大きい方の値を新たに最大到着セル数とする。さ
らに、各VC到着セル数算出部1005は、入力された
VC番号と、そのVC番号の到着セル数とを、ボトルネ
ックVC数算出部1006に出力する。また、各VC到
着セル数算出部1005は、測定期間終了パルスが入力
されると、最大到着セル数を、ボトルネックVC数算出
部1006および制限レート算出部1002に出力し、
その後、最大到着セル数と各VC番号に対応する到着セ
ル数とを、全て0とする。
【0125】制限レート算出部1002は、最大入力レ
ートを記憶している。制限レート算出部1002は、差
分帯域と、ボトルネックVC数と、最大到着セル数とが
入力されると、差分帯域をボトルネックVC数で割り、
さらにその値に最大入力レートを加えることによって、
制限レート値を計算し、設定部1003にこの制限レー
ト値を出力する。その後、制限レート算出部1002
は、入力された最大到着セル数を予め設定された測定期
間長で割り、その結果得られる値を、新たに最大入力レ
ートとして記憶する。
【0126】なお、上記第7の実施形態においては、ボ
トルネックVC数算出部1006でボトルネックVC数
を算出するのに、各測定期間中に各VC到着セル数算出
部1005から順次入力されるVC番号および到着セル
数と、前回の測定期間終了時に各VC到着セル数算出部
1005から入力された最大到着セル数とを使用した。
これに対して、各測定期間終了時に、各VC到着セル数
算出部1005で得られる最大到着セル数と、各VC番
号に対応する到着セル数とから、ボトルネックVC数を
算出するようにしても良い。
【0127】また、第7の実施形態においては、制限レ
ート算出部1002で制限レート値を算出するのに、前
回の測定期間終了時に各VC到着セル数算出部1005
から入力された最大到着セル数を測定期間長で割った値
を使用した。これに対して、各測定期間終了時に、各V
C到着セル数算出部1005から入力される最大到着セ
ル数を測定期間長で割った値を用いて、制限レート値を
算出するようにしても良い。
【0128】ところで、通信要素が制限レート値によ
り、各VCに対してERマーキングし、その制限レート
値に従って各VCがセルを送出し、そのセルが通信要素
に到着するまでの間には遅延時間がある。この遅延時間
が小さい場合には、現在入力されている各VCの、本通
信要素から受けた制限レート値(ボトルネックVCの入
力レート値)は、最も新しく算出した制限レート値(前
回制限レート値)として近似することが出来る。しか
し、この遅延時間が大きい場合には、上記の近似ができ
なくなる。この場合にも、本実施形態によれば、各VC
からの入力レートの最大値が、ボトルネックVCの入力
レート値と等しいことに注目し、この関係を用いて制限
レート値を算出しているので、正確な制御を行うことが
出来る。
【0129】(第8の実施形態)次に、本発明の第8の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。図7
は、本発明の第8の実施形態に係るフロー制御方法を実
現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例を示
したブロック図である。図7において、本通信網は、一
例として、通信要素1100,1150と、端末112
0,1130,1140とを備えている。通信要素11
00は、検出部1101と、制限レート算出部1102
と、設定部1103と、キュー1104と、各VC到着
セル数算出部1105と、ボトルネックVC数算出部1
106と、合計入力レート算出部1107と、差分帯域
算出部1108と、測定期間観測部1109と、CCR
フィールド観測部1110と、CCR最大値算出部11
11とを含む。通信要素1150と通信要素1100と
の間は、通信路を介して接続されている。また、端末1
120,1130,1140は、通信路を介して、通信
要素1100に接続されている。この例では、端末11
20,1130,1140のそれぞれに収容される送出
元ユーザから、通信要素1100を通して通信要素11
50の方向の相手先ユーザに、情報をセルで転送してい
る。このとき、各セルは、通信要素1100のキュー1
104で多重されて、通信要素1150に向けて出力さ
れる。
【0130】次に、通信要素1100の各部の動作を説
明する。検出部1101は、送出元からセルが到着する
と、各VC到着セル数算出部1105にそのセルのVC
番号を、合計入力レート算出部1107にセル到着検出
パルスを出力する。各VC到着セル数算出部1105
は、VC番号ごとの到着セル数を管理しており、VC番
号が入力されると、入力されたVC番号に対応する到着
セル数をインクリメントする。そして、各VC到着セル
数算出部1105は、入力されたVC番号とそのVC番
号に対応する到着セル数のインクリメント後の値とを、
ボトルネックVC数算出部1106に出力する。
【0131】測定期間観測部1106は、決められた任
意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了パル
スを出力する。各VC到着セル数算出部1105は、測
定期間終了パルスが入力されると、各VC番号に対応す
る到着セル数を、全て0とする。
【0132】CCRフィールド観測部1110は、前方
RMセルが入力されると、そのCCRフィールドのCC
R値を観測し、この値をCCR最大値算出部1111に
出力する。CCR最大値算出部1111は、CCR最大
値を管理している。そして、CCR最大値算出部111
1は、CCR値が入力されると、CCR最大値と比較
し、大きい方の値を新たにCCR最大値にセットする。
また、CCRフィールド観測部1110は、測定期間終
了パルスが入力されると、CCR最大値をボトルネック
VC数算出部1106に出力し、CCR最大値を0とす
る。
【0133】ボトルネックVC数算出部1106は、ボ
トルネックVC数と、ボトルネック判定しきい値と、各
VC番号ごとのボトルネック管理フラグとを管理してい
る。そして、ボトルネックVC数算出部1106は、V
C番号と到着セル数とが入力されると、そのVC番号の
ボトルネック管理フラグを確認する。このボトルネック
管理フラグが未セットで、かつ入力された到着セル数が
ボトルネック判定しきい値よりも大きいか、もしくは等
しい場合にのみ、ボトルネックVC数算出部1106
は、入力されたVC番号のボトルネックVC管理フラグ
をセットし、ボトルネックVC数をインクリメントす
る。また、ボトルネックVC数算出部1106は、測定
期間終了パルスが入力されると、ボトルネックVC数を
制限レート算出部1102に出力し、その後、各VC番
号のボトルネック管理フラグをすべてクリアし、ボトル
ネックVC数を0とする。さらに、ボトルネックVC数
算出部1106は、CCR最大値が入力されると、その
値から予め設定されたある任意の値を引き、さらにその
値に測定期間長をかけることによってボトルネック判定
しきい値を計算し、保存する。
【0134】合計入力レート算出部1107は、合計到
着セル数を管理している。そして、合計入力レート算出
部1107は、セル到着検出パルスが入力されると、合
計到着セル数をインクリメントする。また、合計入力レ
ート算出部1107は、測定期間終了パルスが入力され
ると、合計到着セル数を、予め設定された測定期間長で
割って、合計入力レートを算出する。そして、合計入力
レート算出部1107は、この合計入力レートを差分帯
域算出部1108に出力し、合計到着セル数を0にす
る。
【0135】差分帯域算出部1108は、合計入力レー
トが入力されると、キュー1104の目標出力レートか
ら、入力された合計入力レートを引いて差分帯域を算出
し、制限レート算出部1102に出力する。制限レート
算出部1102は、前回制限レート値を記憶している。
制限レート算出部1102は、差分帯域とボトルネック
VC数とが入力されると、差分帯域をボトルネックVC
数で割り、さらにその値に前回制限レート値を加えるこ
とによって、制限レート値を計算する。そして、制限レ
ート算出部1102は、この制限レート値を、設定部1
103に出力すると共に、前回制限レート値として記憶
する。
【0136】設定部1103は、後方RMセルが入力さ
れるたびに、制限レート算出部1102から入力された
制限レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方
RMセルのERフィールドに設定する。なお、ERマー
キングでは、設定したい制限レート値(この場合、制限
レート算出部1102から入力された制限レート値)
と、後方RMセルのERフィールドにすでに設定されて
いる制限レート値とを比較し、小さい値を選択し設定す
る。
【0137】なお、上記第8の実施形態においては、ボ
トルネックVC数算出部1106でボトルネックVC数
を算出するのに、各測定期間中に各VC到着セル数算出
部1105から順次入力されるVC番号および到着セル
数と、前回の測定期間終了時にCCR最大値算出部11
11から入力されたCCR最大値とを使用した。これに
対して、各測定期間終了時に、CCR最大値算出部11
11で得られるCCR最大値と、各VC到着セル数算出
部1105で得られる各VC番号に対応する到着セル数
とから、ボトルネックVC数を算出するようにしても良
い。
【0138】ところで、通信要素が制限レート値によ
り、各VCに対してERマーキングし、その制限レート
値に従って各VCがセルを送出し、そのセルが通信要素
に到着するまでの間には遅延時間がある。この遅延時間
が小さい場合には、ボトルネックVCの入力レート値
は、最も新しく算出した制限レート値(前回制限レート
値)として近似することが出来る。しかし、この遅延時
間が大きい場合には、上記の近似ができなくなる。この
場合にも、本実施形態によれば、入力される各VCのR
MセルのCCRフィールドの値の最大値が、ボトルネッ
クVCの入力レート値と等しいことに注目し、この関係
を用いてボトルネックVC数を算出しているので、正確
な制御を行うことが出来る。
【0139】(第9の実施形態)次に、本発明の第9の
実施形態に係るフロー制御方法について説明する。図8
は、本発明の第9の実施形態に係るフロー制御方式を実
現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例示し
たブロック図である。図8において、本通信網は、通信
要素1200,1250と、端末1220,1230,
1240とを備えている。通信要素1200は、検出部
1201と、制限レート算出部1202と、設定部12
03と、キュー1204と、各VC到着セル数算出部1
205と、ボトルネックVC数算出部1206と、合計
入力レート算出部1207と、差分帯域算出部1208
と、測定期間観測部1209と、CCRフィールド観測
部1210と、CCR最大値算出部1211とを含む。
通信要素1250,通信要素1200は、通信路を介し
て接続されている。また、端末1220,1230,1
240は、通信路を介して、通信要素1200に接続さ
れている。この例では、端末1220,1230,12
40のそれぞれに収容される送出元ユーザから、通信要
素1200を通して1250の通信要素の方向の相手先
ユーザに、情報をセルで転送している。このとき、各セ
ルは、通信要素1200のキュー1204で多重され
て、通信要素1250に向けて出力される。
【0140】次に通信要素1200の各部の動作を説明
する。検出部1201,設定部1203,キュー120
4,各VC到着セル数算出部1205,ボトルネックV
C数算出部1206,合計入力レート算出部1207,
差分帯域算出部1208,測定期間観測部1209,C
CRフィールド観測部1210の動作は、それぞれ、図
7を参照して第8の実施形態で説明した検出部110
1,設定部1103,キュー1104,各VC到着セル
数算出部1105,ボトルネックVC数算出部110
6,合計入力レート算出部1107,差分帯域算出部1
108,測定期間観測部1109,CCRフィールド観
測部1110の動作と全く同様である。ただし、CCR
最大値算出部1211および制限レート算出部1202
の動作は、それぞれ、第8の実施形態で説明したCCR
最大値算出部1111および制限レート算出部1102
の動作と違いがあり、これを以下に説明する。
【0141】CCR最大値算出部1211は、CCR最
大値を管理している。そして、CCR最大値算出部12
11は、CCR値が入力されると、CCR最大値と比較
し、大きい方の値を新たにCCR最大値にセットする。
また、CCR最大値算出部1211は、測定期間終了パ
ルスが入力されると、CCR最大値を、ボトルネックV
C数算出部1206および制限レート算出部1202に
出力し、CCR最大値を0とする。
【0142】制限レート算出部1202は、CCR最大
値を記憶している。制限レート算出部1202は、差分
帯域と、ボトルネックVC数と、CCR最大値とが入力
されると、差分帯域をボトルネックVC数で割り、さら
にその値に予め記憶されているCCR最大値を加えるこ
とによって、制限レート値を計算する。そして、制限レ
ート算出部1202は、この制限レート値を設定部12
03に出力すると共に、入力されたCCR最大値を、新
たにCCR最大値として記憶する。
【0143】なお、上記第9の実施形態においては、ボ
トルネックVC数算出部1206でボトルネックVC数
を算出するのに、各測定期間中に各VC到着セル数算出
部1205から順次入力されるVC番号および到着セル
数と、前回の測定期間終了時にCCR最大値算出部12
11から入力されたCCR最大値とを使用した。これに
対して、各測定期間終了時に、CCR最大値算出部12
11で得られるCCR最大値と、各VC到着セル数算出
部1205で得られる各VC番号に対応する到着セル数
とから、ボトルネックVC数を算出するようにしても良
い。
【0144】また、第9の実施形態においては、制限レ
ート算出部1202で制限レート値を算出するのに、前
回の測定期間終了時にCCR最大値算出部1211から
入力されたCCR最大値を使用した。これに対して、各
測定期間終了時に、CCR最大値算出部1211から入
力されるCCR最大値を用いて、制限レート値を算出す
るようにしても良い。
【0145】ところで、通信要素が制限レート値によ
り、各VCに対してERマーキングし、その制限レート
値に従って各VCがセルを送出し、そのセルが通信要素
に到着するまでの間には遅延時間がある。この遅延時間
が小さい場合には、現在入力されている各VCの、本通
信要素から受けた制限レート値(ボトルネックVCの入
力レート値)は、最も新しく算出した制限レート値(前
回制限レート値)として近似することが出来る。しか
し、この遅延時間が大きい場合には、上記の近似ができ
なくなる。この場合にも、本実施形態によれば、入力さ
れる各VCのRMセルのCCRフィールドの値の最大値
が、ボトルネックVCの入力レート値と等しいことに注
目し、この関係を用いて制限レート値を算出しているの
で、正確な制御を行うことが出来る。
【0146】(第10の実施形態)次に、本発明の第1
0の実施形態に係るフロー制御方法について説明する。
図9は、本発明の第10の実施形態に係るフロー制御方
法を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一
例を示すブロック図である。図9において、本通信網
は、一例として、通信要素1300,1310と、端末
1320,1330,1340とを備えている。通信要
素1300は、検出部1301と、制限レート算出部1
302と、設定部1303と、キュー1304と、CC
Rフィールド観測部1305と、ボトルネックVC数算
出部1306と、合計入力レート算出部1307と、差
分帯域算出部1308と、測定期間観測部1309とを
含む。通信要素1310と通信要素1300との間は、
通信路を介して接続されている。また、端末1320,
1330,1340は、通信路を介して、通信要素13
00に接続されている。この例では、端末1320,1
330,1340のそれぞれに収容される送出元ユーザ
から、通信要素1300を通して通信要素1310の方
向の相手先ユーザに、情報をセルで転送している。この
とき、各セルは、通信要素1300のキュー1304で
多重されて、通信要素1310に向けて出力される。
【0147】次に、通信要素1300の各部の動作を説
明する。検出部1301は、送出元からセルが到着する
と、合計入力レート算出部1307にセル到着検出パル
スを出力する。合計入力レート算出部1307は、合計
到着セル数を管理している。そして、合計入力レート算
出部1307は、セル到着検出パルスが入力されると、
合計到着セル数をインクリメントする。
【0148】測定期間観測部1309は、決められた任
意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了パル
スを出力する。合計入力レート算出部1307は、測定
期間終了パルスが入力されると、合計到着セル数を、予
め設定された測定期間長で割って、合計入力レートを算
出する。そして、合計入力レート算出部1307は、こ
の合計入力レートを差分帯域算出部1308に出力し、
合計到着セル数を0にする。
【0149】差分帯域算出部1308は、合計入力レー
トが入力されると、キュー1304の目標出力レートか
ら、入力された合計入力レートを引いて差分帯域を算出
し、制限レート算出部1302に出力する。
【0150】CCRフィールド観測部1305は、前方
RMセルが入力されると、そのVC番号と、CCRフィ
ールドのCCR値とを観測し、それらをボトルネックV
C数算出部1306に出力する。
【0151】ボトルネックVC数算出部1306は、ボ
トルネックVC数と、ボトルネック判定しきい値と、各
VC番号ごとのボトルネック管理フラグとを管理してい
る。そして、ボトルネックVC数算出部1306は、V
C番号とCCR値とが入力されると、当該VC番号に対
応するボトルネック管理フラグを確認する。このボトル
ネック管理フラグが未セットで、かつ入力されたCCR
値がボトルネック判定しきい値よりも大きいか、もしく
は等しい場合にのみ、ボトルネックVC数算出部130
6は、入力されたVC番号に対応するボトルネックVC
管理フラグをセットし、ボトルネックVC数をインクリ
メントする。また、ボトルネックVC数算出部1306
は、測定期間終了パルスが入力されると、ボトルネック
VC数を制限レート算出部1302に出力し、その後、
各VC番号のボトルネック管理フラグをすべてクリア
し、ボトルネックVC数を0とする。
【0152】制限レート算出部1302は、前回制限レ
ート値を記憶している。制限レート算出部1302は、
差分帯域とボトルネックVC数とが入力されると、差分
帯域をボトルネックVC数で割り、さらにその値に前回
制限レート値を加えることによって、制限レート値を計
算する。そして、制限レート算出部1302は、この制
限レート値を、設定部1303およびボトルネックVC
数算出部1306に出力すると共に、前回制限レート値
として記憶する。
【0153】ボトルネックVC数算出部1306は、制
限レート値が入力されると、その値から、予め設定され
たある任意の値を引くことによって、ボトルネック判定
しきい値を計算し、保存する。
【0154】設定部1303は、後方RMセルが入力さ
れるたびに、制限レート算出部1302から入力された
制限レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方
RMセルのERフィールドに設定する。なお、ERマー
キングでは、設定したい制限レート値(この場合、制限
レート算出部1302から入力された制限レート値)
と、後方RMセルのERフィールドにすでに設定されて
いる制限レート値とを比較し、小さい値を選択し設定す
る。
【0155】上記第10の実施形態によれば、各VCか
らの入力レートとして、各VCのRMセルのCCRフィ
ールドに格納されたCCR値を用いるようにしているの
で、各VCごとに到着セルの数を計数して入力レートを
計算する方法に比べて、通信要素の構造を簡単化するこ
とができる。
【0156】なお、第10の実施形態では、上記のよう
にしてボトルネックVC数を算出したが、第6の実施形
態、または第7の実施形態で示したように、各VCから
の到着セル数を比較して、最大到着セル数を求め、それ
を用いてボトルネック判定しきい値を計算し、ボトルネ
ックVC数を求めるようにしても良い。また、第8の実
施形態、または第9の実施形態で示したように、入力さ
れた前方RMセルのCCRフィールドのCCR値を観測
し、それらを比較してCCR最大値を求め、それを用い
てボトルネック判定しきい値を計算し、ボトルネックV
C数を求めるようにしても良い。
【0157】また、第10の実施形態では、上記のよう
にして制限レート値を算出したが、第7の実施形態で示
したように、各VCからの到着セル数を比較して最大到
着セル数を求め、さらに、その値を測定期間長で割って
最大入力レートを求め、その値を前回制限レート値の代
わりに用いて、制限レート値を求めるようにしても良
い。また、第9の実施形態で示したように、入力された
前方RMセルのCCRフィールドのCCR値を観測し、
それらを比較してCCR最大値を求め、その値を前回制
限レート値の代わりに用いて、制限レート値を求めるよ
うにしても良い。
【0158】(第11の実施形態)次に、本発明の第1
1の実施形態に係るフロー制御方法について説明する。
図10は、本発明の第10の実施形態に係るフロー制御
方法を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の
一例を示したブロック図である。図10において、本通
信網は、一例として、通信要素1400,1410と、
端末1420,1430,1440とを備えている。通
信要素1400は、CCRフィールド観測部1401
と、制限レート算出部1402と、設定部1403と、
キュー1404と、測定期間観測部1405と、ボトル
ネックVC数算出部1406と、CCR合計算出部14
07と、差分帯域算出部1408とを含む。通信要素1
410と通信要素1400との間は、通信路を介して接
続されている。また、端末1420,1430,144
0は、通信路を介して、通信要素1400に接続されて
いる。この例では、端末1420,1430,1440
のそれぞれに収容される送出元ユーザから、通信要素1
400を通して通信要素1410の方向の相手先ユーザ
に、情報をセルで転送している。このとき、各セルは、
通信要素1400のキュー1404で多重されて、通信
要素1410に向けて出力される。
【0159】次に、通信要素1400の各部の動作を説
明する。CCRフィールド観測部1401は、前方RM
セルが入力されると、そのVC番号と、CCRフィール
ドのCCR値とを観測し、それらをボトルネックVC数
算出部1406およびCCR合計算出部1407に出力
する。CCR合計算出部1407は、CCR合計値と、
VC番号ごとのCCR加算フラグとを管理している。C
CR合計算出部1407は、VC番号とCCR値とが入
力されると、当該VC番号に対応するCCR加算フラグ
を確認する。そして、CCR合計算出部1407は、C
CR加算フラグが未セットのときのみ、入力CCR値を
CCR合計値に加える。
【0160】測定期間観測部1405は、決められた任
意の期間ごとに測定期間の満了を示す測定期間終了パル
スを出力する。CCR合計算出部1407は、測定期間
終了パルスが入力されると、CCR合計値を差分帯域算
出部1408に出力し、全CCR加算フラグをクリア
し、CCR合計値を0にする。
【0161】差分帯域算出部1408は、CCR合計値
が入力されると、キュー1404の目標出力レートか
ら、入力されたCCR合計値を引いて差分帯域を算出
し、制限レート算出部1402に出力する。
【0162】ボトルネックVC数算出部1406は、ボ
トルネックVC数と、ボトルネック判定しきい値と、各
VC番号ごとのボトルネック管理フラグとを管理してい
る。そして、ボトルネックVC数算出部1406は、V
C番号とCCR値とが入力されると、そのVC番号に対
応するボトルネック管理フラグを確認する。このフラグ
が未セットで、かつ入力されたCCR値がボトルネック
判定しきい値よりも大きいか、もしくは等しい場合にの
み、ボトルネックVC数算出部1406は、入力された
VC番号に対応するボトルネックVC管理フラグをセッ
トし、ボトルネックVC数をインクリメントする。ま
た、ボトルネックVC数算出部1406は、測定期間終
了パルスが入力されると、ボトルネックVC数を制限レ
ート算出部1402に出力し、その後、各VC番号のボ
トルネック管理フラグをすべてクリアし、ボトルネック
VC数を0とする。
【0163】制限レート算出部1402は、前回制限レ
ート値を記憶している。制限レート算出部1402は、
差分帯域とボトルネックVC数とが入力されると、差分
帯域をボトルネックVC数で割り、さらにその値に前回
制限レート値を加えることによって、制限レート値を計
算する。そして、制限レート算出部1402は、この制
限レート値を、設定部1403およびボトルネックVC
数算出部1406に出力すると共に、前回制限レート値
として記憶する。
【0164】ボトルネックVC数算出部1406は、制
限レート値が入力されると、その値から、予め設定され
たある任意の値を引くことによって、ボトルネック判定
しきい値を計算し、保存する。
【0165】設定部1403は、後方RMセルが入力さ
れるたびに、制限レート算出部1402から入力された
制限レート値を、ERマーキングの方法に従って、後方
RMセルのERフィールドに設定する。なお、ERマー
キングでは、設定したい制限レート値(この場合、制限
レート算出部1402から入力された制限レート値)
と、後方RMセルのERフィールドにすでに設定されて
いる制限レート値とを比較し、小さい値を選択し設定す
る。
【0166】上記のように、第11の実施形態では、合
計入力レートとして、全アクティブVCのRMセルのC
CRフィールドのCCR値の合計を用いるようにしてい
るので、CCR値より低いレートでセルを出力している
VCが、CCR値まで出力レートを増加させたときの、
合計入力レートの増加を見込んで制限レート値を算出す
ることができる。
【0167】なお、第11の実施形態では、上記のよう
にしてボトルネックVC数を算出したが、第6の実施形
態または第7の実施形態で示したように、各VCからの
到着セル数を比較して、最大到着セル数を求め、それを
用いてボトルネック判定しきい値を計算し、ボトルネッ
クVC数を求めるようにしても良い。また、第8の実施
形態または第9の実施形態で示したように、入力された
前方RMセルのCCRフィールドのCCR値を観測し、
それらを比較してCCR最大値を求め、それを用いてボ
トルネック判定しきい値を計算し、ボトルネックVC数
を求めるようにしても良い。
【0168】また、第11の実施形態では、上記のよう
にして制限レート値を算出したが、第7の実施形態で示
したように、各VCからの到着セル数を比較して最大到
着セル数を求め、さらに、その値を測定期間長で割って
最大入力レートを求め、その値を前回制限レート値の代
わりに用いて、制限レート値を求めるようにしても良
い。また、第9の実施形態で示したように、入力された
前方RMセルのCCRフィールドのCCR値を観測し、
それらを比較してCCR最大値を求め、その値を前回制
限レート値の代わりに用いて、制限レート値を求めるよ
うにしても良い。
【0169】(第12の実施形態)次に、本発明の第1
2の実施形態に係る通信要素について説明する。図11
は、本発明の第12の実施形態に係る通信要素を備えた
ATM通信網の構成の一例を示すブロック図である。な
お、本実施形態では、通信要素の一例として、スイッチ
の構成を示している。このスイッチは、従来例に示した
公平割り当てのフロー制御方法、または本発明の第1の
実施形態に示したようなフロー制御方法を実現する。図
11において、本通信網は、一例として、スイッチ18
00と、通信要素1810と、端末1820,183
0,1840とを備えている。スイッチ1800は、イ
ンタフェース1850,1860,1870,1880
と、バス1890と、測定期間観測部1801とを含
む。インタフェース1850,1860は、それぞれ、
検出部1851,1861と、制限レート算出部185
2,1862と、設定部1853,1863と、キュー
1854,1864と、VCテーブル1855,186
5と、アクティブ検出部1856,1866と、VC設
定部1857,1867とによって構成されている。な
お、インタフェース1870,1880も、上記インタ
フェース1850と同様の構成である。
【0170】図11に示すように、スイッチ1800と
通信要素1810との間は、通信路を介して接続されて
いる。また、端末1820,1830,1840は、通
信路を介して、スイッチ1800に接続されている。こ
の例では、端末1820,1830,1840のそれぞ
れに収容される送出元ユーザから、スイッチを通して通
信要素1810の方向の相手先ユーザに、情報をセルで
転送している。つまり、端末1820,1830,18
40から、インタフェース1850,1870,188
0にそれぞれ入力したセルは、バス1890で交換され
た後、インタフェース1860のキュー1864で多重
されて、通信要素1810に出力される。
【0171】次に、スイッチ1800の各部の動作を説
明する。検出部1851は、送出元からセルが到着する
と、そのVCがアクティブ状態であると判断し、VCテ
ーブル1855にVC番号を出力し、VC設定部185
7にそのセルを出力する。
【0172】VCテーブル1855は、VC番号ごと
に、新VC番号と宛先アドレスとを管理している。とこ
ろで、VC番号は、通信路ごとに管理されることが定め
られているため、スイッチ1800では、あるVCに対
して、入力される通信路で使用されるVC番号を、出力
する通信路で使用する新VC番号へ変換する必要があ
る。また、上記宛先アドレスは、バス1890でセルを
交換する際に使用され、宛先となるインタフェースを示
す。VCテーブル1855は、VC番号が入力される
と、それに対応した新VC番号と宛先アドレスとを、V
C設定部1857に出力する。また、VCテーブル18
55は、ABRサービスカテゴリのVCに対し、VC番
号ごとのアクティブフラグを管理しており、VC番号が
入力されると、当該VC番号に対応するアクティブフラ
グを確認する。そして、VCテーブル1855は、この
アクティブフラグが未セットのときのみ、アクティブフ
ラグをセットし、アクティブVC検出パルスをVC設定
部1857に出力する。
【0173】一方、予めスイッチ1800内で、セルヘ
ッダのGFC領域に検出フラグを設定できる領域を定め
ておく。参考のために、図12にセルのフォーマットを
示す。図12に示したGFC(Generic Flo
w Control)領域は、UNI(User Ne
twork Interface)で使用することが定
められており、通信要素内では自由に使用できる領域で
ある。VC設定部1857は、VCテーブル1855か
ら新VC番号と宛先アドレスとが入力されると、検出部
1851から入力されたセルのセルヘッダのVC番号を
新VC番号に変換し、そのセルの先頭に宛先アドレスを
付加する。さらに、VC設定部1857は、新VC番号
が入力されるのと同時に、アクティブVC検出パルスが
入力されると、そのセルのセルヘッダのGFC領域にア
クティブVC検出用の検出フラグをセットし、そのセル
を設定部1853を通して、バス1890に出力する。
バス1890は、入力されたセルの先頭に付加された宛
先アドレスが示しているインタフェースにセルを転送す
る。
【0174】アクティブ検出部1866は、入力される
セルのセルヘッダのGFC領域を監視し、アクティブV
C検出用の検出フラグがセットされていると、アクティ
ブVC検出パルスを再生成し、制限レート算出部186
2に出力する。
【0175】制限レート算出部1862は、アクティブ
VC検出パルスが入力されると、アクティブVC数をイ
ンクリメントする。また、制限レート算出部1862で
は、このアクティブVC数をもとに、制限レート値を計
算し、設定部1863に出力する。設定部1863は、
後方RMセルが入力されるたびに、制限レート算出部1
862から入力された制限レート値を、ERマーキング
の方法に従って、後方RMセルのERフィールドに設定
する。なお、ERマーキングでは、通信要素が設定した
い制限レート値(この場合、制限レート算出部1862
から入力された制限レート値)と、後方RMセルのER
フィールドにすでに設定されている制限レート値とを比
較し、小さい値を選択し設定する。
【0176】測定期間観測部1801は、決められた任
意の期間ごとに、測定期間の満了を示す測定期間終了パ
ルスを出力する。この測定期間終了パルスは、各インタ
フェースのVCテーブルと、制限レート算出部とに出力
される。
【0177】各VCテーブルは、この測定期間終了パル
スが入力されると、全アクティブフラグをクリアする。
また、各制限レート算出部は、測定期間終了パルスが入
力されると、アクティブVC数を0にする。
【0178】なお、上記では、端末1820,183
0,1840のそれぞれに収容される送出元ユーザか
ら、スイッチ1800を通して通信要素1810の方向
の相手先ユーザに、情報をセルで転送している場合につ
いて説明したが、逆に、通信要素1810から端末18
20の方向にセルを転送する場合にも、検出部186
1、VCテーブル1865、VC設定部1867、アク
ティブ検出部1856、制限レート算出部1852、設
定部1853、キュー1854は、上記と同様の動作を
行う。
【0179】また、第12の実施形態では、スイッチ
は、4つのインタフェースで構成されているが、インタ
フェースはいくつあってもかまわない。
【0180】さらに、ここでは、従来例に示した公平割
り当てのフロー制御方法、または前述の第1の実施形態
に示したようなフロー制御方法を実現するスイッチの実
施形態について示したが、前述の第2の実施形態に示し
たようなフロー制御方法に対しても、インタフェースの
入力側のVCテーブルでABRサービスカテゴリのVC
のアクティブ状態を管理して、セルヘッダのGFC領域
にアクティブVC検出用と新規アクティブVC検出用の
検出フラグとを用意し、この検出フラグを使って、イン
タフェースの出力側でアクティブVC検出パルスと新規
アクティブVC検出パルスを再生成することで対応する
ことができる。
【0181】上記のように、第12の実施形態によれ
ば、1つのVCに対して1つのテーブルで必要な情報を
管理することができ、また、テーブルのアクセス動作は
一度であるため、アクセス動作を行うための回路規模が
少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
を示したブロック図である。
【図2】本発明の第3の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
を示したブロック図である。
【図3】本発明の第4の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素の、検出部の構成の一例を示したブ
ロック図である。
【図4】本発明の第5の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
を示すブロック図である。
【図5】本発明の第6の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
を示すブロック図である。
【図6】本発明の第7の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
を示すブロック図である。
【図7】本発明の第8の実施形態に係るフロー制御方法
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
を示したブロック図である。
【図8】本発明の第9の実施形態に係るフロー制御方式
を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例
示したブロック図である。
【図9】本発明の第10の実施形態に係るフロー制御方
法を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の一
例を示すブロック図である。
【図10】本発明の第11の実施形態に係るフロー制御
方法を実現する通信要素を備えたATM通信網の構成の
一例を示したブロック図である。
【図11】本発明の第12の実施形態に係る通信要素を
備えたATM通信網の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図12】セルのフォーマットを示す図である。
【図13】従来の公平割り当てのフロー制御方式を実現
する通信要素を備えたATM通信網の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図14】従来の空き帯域割り当てを、従来の公平割り
当てのフロー制御方式に追加した方式を実現する通信要
素を備えたATM通信網の一例を示すブロック図であ
る。
【図15】従来の公平割り当てのフロー制御方式を適用
したスイッチの構成の一例を示すブロック図である。
【図16】キューでの多重例に、従来の公平割り当ての
フロー制御方式を用いた場合の、各VCのキューでの入
力レートの変動例を示した図である。
【図17】通信要素A、B、Cからなる通信網に、VC
1〜VC4の4個のVCが張られた状態の一例を示した
図である。
【図18】キューでの多重例に、従来の公平割り当ての
フロー制御方式に空き帯域割り当てフロー制御方式を追
加した方式(図14で説明した方式)を用いた場合の、
各VCのキューでの入力レートの変動例を示した図であ
る。
【符号の説明】
100,110,300,310,800,810,9
00,910,1000,1010,1100,115
0,1200,1250,1300,1310,140
0,1410,1810…通信要素 101,301,500,801,901,1001,
1101,1201,1301,1851,1861,
…検出部 102,302,802,902,1002,110
2,1202,1302,1402,1852,186
2…制限レート算出部 103,303,803,903,1003,110
3,1203,1303,1403,1853,186
3…設定部 104,304,804,904,1004,110
4,1204,1304,1404,1854,186
4…キュー 105,305,1855,1865…VCテーブル 106,306,809,909,1009,110
9,1209,1309,1405,1801…測定期
間観測部 120,130,140,320,330,340,8
20,830,840,920,930,940,10
20,1030,1040,1120,1130,11
40,1220,1230,1240,1320,13
30,1340,1420,1430,1440,18
20,1830,1840…端末 307…第1タイマ 308…第2タイマ 501…ヘッダ検出部 502…出力部 503…CCR検出部 504…比較部 505…保存部 805,905,1005,1105,1205…各V
C到着セル数算出部 806,906,1006,1106,1206,13
06,1406,…ボトルネックVC数算出部 807,907,1007,1107,1207,13
07…合計入力レート算出部 808,908,1008,1108,1208,13
08,1408…差分帯域算出部 1111,1211…CCR最大値算出部 1210,1305,1401…CCRフィールド観測
部 1407…CCR合計算出部 1800…スイッチ 1850,1860,1870,1880…インタフェ
ース 1856,1866…アクティブ検出部 1857,1867…VC設定部

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元
    から到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ
    状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC
    数を測定する第1のステップと、 前記測定期間中において実行され、測定中のアクティブ
    VC数が前回のアクティブVC数を越えたことを検出し
    たとき、目標となる出力レートを測定中のアクティブV
    C数で割って制限レート値を算出する第2のステップ
    と、 前記測定期間を終了するごとに実行され、目標となる出
    力レートを測定したアクティブVC数で割って制限レー
    ト値を算出し、測定したアクティブVC数を前回のアク
    ティブVC数として保持する第3のステップと、 前記第2または第3のステップで算出された制限レート
    値を、ERマーキングの手法に従って、後方RMセルの
    ERフィールドに設定する第4のステップとを備える、
    フロー制御方法。
  2. 【請求項2】 前記第1のステップは、送出元からRM
    セルが到着したとき、当該RMセルのCCRフィールド
    に格納されたCCR値と、ある任意に設定したしきい値
    とを比較することにより、該当するVCのアクティブ状
    態を判定することを特徴とする、請求項1に記載のフロ
    ー制御方法。
  3. 【請求項3】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元
    から到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ
    状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC
    数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アクティ
    ブの状態を検出して保持する第1のステップと、 前記測定期間中において実行され、前回は非アクティブ
    状態であったVCがアクティブ状態に遷移したことを検
    出したとき、前回のアクティブVC数をインクリメント
    すると共に、目標となる出力レートをインクリメント後
    の前回のアクティブVC数で割って制限レート値を算出
    する第2のステップと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、目標となる出
    力レートを測定したアクティブVC数で割って制限レー
    ト値を算出し、測定したアクティブVC数を前回のアク
    ティブVC数として保持し、検出した各VCのアクティ
    ブ/非アクティブの状態を前回の各VCのアクティブ/
    非アクティブの状態として保持する第3のステップと、 前記第2または第3のステップで算出された制限レート
    値を、ERマーキングの手法に従って、後方RMセルの
    ERフィールドに設定する第4のステップとを備える、
    フロー制御方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のステップは、送出元からRM
    セルが到着したとき、当該RMセルのCCRフィールド
    に格納されたCCR値と、ある任意に設定したしきい値
    とを比較することにより、該当するVCのアクティブ状
    態を判定することを特徴とする、請求項3に記載のフロ
    ー制御方法。
  5. 【請求項5】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元
    から到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ
    状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC
    数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アクティ
    ブの状態を検出して保持する第1のステップと、 前記測定期間中において実行され、前回は非アクティブ
    状態であったVCがアクティブ状態に遷移したことを検
    出したとき、各VCに対する制限レート値を新たに算出
    する第2のステップと、 前記第2のステップからある任意の設定された期間経過
    後に実行され、非アクティブ状態からアクティブ状態に
    遷移したVCの設定用識別子をセットする第3のステッ
    プと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、前回はアクテ
    ィブ状態であったが今回は非アクティブ状態に遷移した
    VCの設定用識別子をリセットする第4のステップと、 前記第4のステップからある任意の設定された期間経過
    後に実行され、各VCに対する制限レート値を新たに算
    出する第5のステップと、 後方RMセルが入力されると実行され、当該後方RMセ
    ルに対応するVCの設定用識別子を確認し、当該設定用
    識別子がセットされている場合は前記第2または第5の
    ステップで算出された制限レート値を、当該設定用識別
    子がリセットされている場合は予め定められた小さな制
    限レート値を、それぞれERマーキングの手法に従っ
    て、当該後方RMセルのERフィールドに設定する第6
    のステップとを備える、フロー制御方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のステップは、送出元からRM
    セルが到着したとき、当該RMセルのCCRフィールド
    に格納されたCCR値と、ある任意に設定したしきい値
    とを比較することにより、該当するVCのアクティブ状
    態を判定することを特徴とする、請求項5に記載のフロ
    ー制御方法。
  7. 【請求項7】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返し実行され、各VCか
    らの入力レートと、全VCからの合計入力レートIとを
    測定する第1のステップと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、目標となる出
    力レートMと合計入力レートIとの差として定義される
    差分帯域D(D=M−I)と、ボトルネックVCの数N
    とを求め、制限レート値を次式(1)によって算出する
    第2のステップと、 制限レート値=前回制限レート値+(D/N) …(1) 前記第2のステップで算出された制限レート値を、ER
    マーキングの手法に従って、後方RMセルのERフィー
    ルドに設定する第3のステップとを備える、フロー制御
    方法。
  8. 【請求項8】 前記第2のステップは、入力レートが所
    定のボトルネック判定しきい値以上であるVCの数を計
    数することにより、前記ボトルネックVC数Nを求める
    ことを特徴とする、請求項7に記載のフロー制御方法。
  9. 【請求項9】 前記第2のステップは、前回の制限レー
    ト値から予め設定された一定値を差し引くことにより、
    前記所定のボトルネック判定しきい値を求めることを特
    徴とする、請求項8に記載のフロー制御方法。
  10. 【請求項10】 前記第1のステップは、さらに、各V
    Cからの入力レートを比較してその最大値Lを求め、 前記第2のステップは、前記最大値Lから予め設定され
    た一定値を差し引くことにより、前記所定のボトルネッ
    ク判定しきい値を求めることを特徴とする、請求項8に
    記載のフロー制御方法。
  11. 【請求項11】 前記第1のステップは、さらに、入力
    される各VCのRMセルのCCRフィールドの値を比較
    してその最大値Cを求め、 前記第2のステップは、前記最大値Cから予め設定され
    た一定値を差し引くことにより、前記所定のボトルネッ
    ク判定しきい値を求めることを特徴とする、請求項8に
    記載のフロー制御方法。
  12. 【請求項12】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返し実行され、各VCか
    らの入力レートと、全VCからの合計入力レートIとを
    測定すると共に、各VCからの入力レートを比較してそ
    の最大値Lを求める第1のステップと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、目標となる出
    力レートMと合計入力レートIとの差として定義される
    差分帯域D(D=M−I)と、ボトルネックVCの数N
    とを求め、制限レート値を次式(2)によって算出する
    第2のステップと、 制限レート値=L+(D/N) …(2) 前記第2のステップで算出された制限レート値を、ER
    マーキングの手法に従って、後方RMセルのERフィー
    ルドに設定する第3のステップとを備える、フロー制御
    方法。
  13. 【請求項13】 前記第2のステップは、入力レートが
    所定のボトルネック判定しきい値以上であるVCの数を
    計数することにより、前記ボトルネックVC数Nを求め
    ることを特徴とする、請求項12に記載のフロー制御方
    法。
  14. 【請求項14】 前記第2のステップは、前記最大値L
    から予め設定された一定値を差し引くことにより、前記
    所定のボトルネック判定しきい値を求めることを特徴と
    する、請求項13に記載のフロー制御方法。
  15. 【請求項15】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返し実行され、各VCか
    らの入力レートと、全VCからの合計入力レートIとを
    測定すると共に、入力される各VCのRMセルのCCR
    フィールドの値を比較してその最大値Cを求める第1の
    ステップと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、目標となる出
    力レートMと合計入力レートIとの差として定義される
    差分帯域D(D=M−I)と、ボトルネックVCの数N
    とを求め、制限レート値を次式(3)によって算出する
    第2のステップと、 制限レート値=C+(D/N) …(3) 前記第2のステップで算出された制限レート値を、ER
    マーキングの手法に従って、後方RMセルのERフィー
    ルドに設定する第3のステップとを備える、フロー制御
    方法。
  16. 【請求項16】 前記第2のステップは、入力レートが
    所定のボトルネック判定しきい値以上であるVCの数を
    計数することにより、前記ボトルネックVC数Nを求め
    ることを特徴とする、請求項15に記載のフロー制御方
    法。
  17. 【請求項17】 前記第2のステップは、前記最大値C
    から予め設定された一定値を差し引くことにより、前記
    所定のボトルネック判定しきい値を求めることを特徴と
    する、請求項16に記載のフロー制御方法。
  18. 【請求項18】 各VCからの入力レートとして、その
    VCのRMセルのCCRフィールドのCCR値を用いる
    ことを特徴とする、請求項7〜17のいずれかに記載の
    フロー制御方法。
  19. 【請求項19】 全VCからの合計入力レートとして、
    全VCのRMセルのCCRフィールドのCCR値の合計
    を用いることを特徴とする、請求項18に記載のフロー
    制御方法。
  20. 【請求項20】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、セルが
    入力されたVCをアクティブ状態と判定し、アクティブ
    状態のVC数を求めて、制限レート値を計算し、その制
    限レート値をRM(リソース・マネージメント)セルの
    ER(イクスプリシット・セル・レート)フィールドに
    設定(ERマーキング)するフロー制御を、ある任意の
    測定期間ごとに繰り返して実行するような通信要素であ
    って、 複数の入出力用インタフェースを備え、 前記インタフェースの入力側は、入力されるセルのセル
    ヘッダのVC番号の値に対して変換する新VC番号の値
    を管理すると共に、VCごとにアクティブ/非アクティ
    ブ状態を管理するテーブルを備え、かつ新たにアクティ
    ブ状態になったVCを検出すると、そのとき入力された
    セルのセルヘッダのGFC領域にフラグを設定し、 前記インタフェースの出力側は、前記セルヘッダのGF
    C領域に設定されたフラグのみを監視してアクティブ状
    態のVC数を求めることを特徴とする、通信要素。
  21. 【請求項21】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 送出元から到着するセルに基づいて該当するVCのアク
    ティブ状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティ
    ブVC数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非ア
    クティブの状態を検出して保持する第1のステップと、
    測定したアクティブVC数に基づいて各VCに対する制
    限レート値を算出する第2のステップと、アクティブ状
    態になっているVCの設定用識別子をセットすると共
    に、非アクティブ状態になっているVCの設定用識別子
    をリセットする第3のステップとが、ある任意の測定期
    間ごとに繰り返して実行され、さらに後方RMセルが入
    力されると実行され、当該後方RMセルに対応するVC
    の設定用識別子を確認し、当該設定用識別子がセットさ
    れている場合は前記第2のステップで算出された制限レ
    ート値を、当該設定用識別子がリセットされている場合
    は予め定められた小さいな制限レート値を、それぞれE
    Rマーキングの手法に従って、当該後方RMセルのER
    フィールドに設定する第4のステップを備える、フロー
    制御方法。
  22. 【請求項22】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元
    から到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ
    状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC
    数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アクティ
    ブの状態を検出して保持する第1のステップと、 前記測定期間中において実行され、前回は非アクティブ
    状態であったVCがアクティブ状態に遷移したことを検
    出したとき、各VCに対する制限レート値を新たに算出
    する第2のステップと、 前記第2のステップからある任意の設定された期間経過
    後に実行され、非アクティブ状態からアクティブ状態に
    遷移したVCの設定用識別子をセットする第3のステッ
    プと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、各VCに対す
    る制限レート値を新たに算出すると共に、前回はアクテ
    ィブ状態であったが今回は非アクティブ状態に遷移した
    VCの設定用識別子をリセットする第4のステップと、 後方RMセルが入力されると実行され、当該後方RMセ
    ルに対応するVCの設定用識別子を確認し、当該設定用
    識別子がセットされている場合は前記第2または第4の
    ステップで算出された制限レート値を、当該設定用識別
    子が非アクティブの場合は予め定められた小さな制限レ
    ート値を、それぞれERマーキングの手法に従って、当
    該後方RMセルのERフィールドに設定する第5のステ
    ップとを備える、フロー制御方法。
  23. 【請求項23】 ABR(アベイラブル・ビット・レー
    ト)サービスカテゴリを使用して固定長のセルの形式で
    情報を転送するVC(仮想チャネル)を収容するATM
    (アシンクロナス・トランスファ・モード)通信網にお
    いて、ABRサービスカテゴリのVCに対して、入力さ
    れたセルの測定結果に基づいて制限レート値を計算し、
    計算した制限レート値をRM(リソース・マネージメン
    ト)セルのER(イクスプリシット・セル・レート)フ
    ィールドに設定(ERマーキング)してフロー制御を行
    う、ER設定のフロー制御方法であって、 ある任意の測定期間ごとに繰り返して実行され、送出元
    から到着するセルに基づいて該当するVCのアクティブ
    状態を判定し、当該判定結果に基づいてアクティブVC
    数を測定すると共に、各VCのアクティブ/非アクティ
    ブの状態を検出して保持する第1のステップと、 前記測定期間中において実行され、前回は非アクティブ
    状態であったVCがアクティブ状態に遷移したことを検
    出したとき、各VCに対する制限レート値を新たに算出
    すると共に、当該VCの設定用識別子をセットする第2
    のステップと、 前記測定期間が終了するごとに実行され、前回はアクテ
    ィブ状態であったが今回は非アクティブ状態に遷移した
    VCの設定用識別子をリセットする第3のステップと、 前記第3のステップからある任意の設定された期間経過
    後に実行され、各VCに対する制限レート値を新たに算
    出する第4のステップと、 後方RMセルが入力されると実行され、当該後方RMセ
    ルに対応するVCの設定用識別子を確認し、当該設定用
    識別子がセットされている場合は前記第2または第4の
    ステップで算出された制限レート値を、当該設定用識別
    子がリセットされている場合は予め定められた小さな制
    限レート値を、それぞれERマーキングの手法に従っ
    て、当該後方RMセルのERフィールドに設定する第5
    のステップとを備える、フロー制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6084857A (en) * 1996-08-30 2000-07-04 Nec Corporation Cell rate supervising apparatus
WO2013098993A1 (ja) * 2011-12-28 2013-07-04 富士通株式会社 計算機システム,通信制御装置及び計算機システムの制御方法

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