JPH10325727A - 振動ジャイロおよびその調整方法 - Google Patents

振動ジャイロおよびその調整方法

Info

Publication number
JPH10325727A
JPH10325727A JP9152825A JP15282597A JPH10325727A JP H10325727 A JPH10325727 A JP H10325727A JP 9152825 A JP9152825 A JP 9152825A JP 15282597 A JP15282597 A JP 15282597A JP H10325727 A JPH10325727 A JP H10325727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
vibrating body
vibrating
angular velocity
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9152825A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenjiro Okaguchi
口 健 二 朗 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP9152825A priority Critical patent/JPH10325727A/ja
Publication of JPH10325727A publication Critical patent/JPH10325727A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドリフト信号が小さい振動ジャイロ、および
ドリフト信号を小さくするための振動ジャイロの調整方
法を得る。 【解決手段】 振動ジャイロ10は、たとえば正3角柱
状の振動体12と、その3つの側面に形成される圧電素
子14a,14b,14cとを含む。圧電素子14bと
14cとの間の稜線部に切削部22を形成することによ
り、圧電素子14a,14bから出力される回転角速度
に対応した信号とドリフト信号との間の位相差が90°
となるように調整する。調整するための方法としては、
無回転時における各温度の振動ジャイロ10の出力信号
を測定し、その出力信号差が0となるように調整する。
なお、切削部22を形成するかわりに、振動体12の稜
線部を圧縮してもよいし、シリコンなどの固形物を付加
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は振動ジャイロおよ
びその調整方法に関し、特にたとえば、カーナビゲーシ
ョンシステムやカメラの手振れ防止用などに用いられる
振動ジャイロおよびその調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の振動ジャイロの一例を示
す斜視図であり、図11はこの振動ジャイロを使用する
ための回路を示すブロック図である。振動ジャイロ1
は、たとえば正3角柱状の振動体2を含む。振動体2の
3つの側面の中央部には、それぞれ圧電素子3a,3
b,3cが形成される。圧電素子3a,3bと圧電素子
3cとの間には、駆動回路4が接続される。駆動回路4
は、たとえば増幅回路と位相回路とを含む。そして、圧
電素子3cの出力信号が増幅回路で増幅され、さらに位
相回路で位相補正される。このようにして得られた駆動
信号が、圧電素子3a,3bに入力される。さらに、圧
電素子3a,3bは、検出回路5に接続される。検出回
路5は差動回路6を含み、この差動回路6に圧電素子3
a,3bの出力信号が入力される。差動回路6の出力信
号は、同期検波回路7で駆動回路4の信号に同期して検
波される。同期検波回路7の出力信号は平滑回路8で平
滑され、さらに直流増幅回路9で増幅される。
【0003】この振動ジャイロ1では、駆動回路4から
の駆動信号により、振動体2が圧電素子3c形成面に直
交する向きに屈曲振動する。このとき、圧電素子3a,
3bの屈曲状態は同じになるため、圧電素子3a,3b
からの出力信号は同じになる。そのため、差動回路6か
らは信号が出力されない。振動体2の軸を中心として回
転角速度が加わると、コリオリ力によって、振動体2の
屈曲振動の向きが変わる。それにより、圧電素子3a,
3bの屈曲状態が変わり、圧電素子3a,3bからは異
なる信号が出力される。そのため、差動回路6からは、
コリオリ力に対応した信号が出力される。この信号が、
同期検波回路7で、駆動回路4の信号に同期して検波さ
れる。そして、同期検波回路7の出力信号を平滑回路8
で平滑し、直流増幅回路9で増幅することにより、回転
角速度に対応した直流信号を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振動ジ
ャイロからは、回転角速度に対応した信号以外に、雰囲
気温度によるドリフト信号が出力される。このようなド
リフト信号は、振動体,圧電素子,振動体に圧電素子を
接着するための接着剤などのばらつき、およびこれらを
組み立てるときのばらつきなどによって発生する。
【0005】理想的には、このようなドリフト信号は、
回転角速度に対応した信号と90°の位相差を有し、回
転角速度に対応した信号に同期して検波することによ
り、ドリフト信号の正部分と負部分とが相殺される。し
かしながら、実際には、上述のようなばらつきにより、
回転角速度に対応した信号とドリフト信号とは、正確に
90°の位相差を有していない場合がある。そのため、
ドリフト信号が完全に相殺されず、温度が変化すると、
それに対応してドリフト信号も大きくなる。そのため、
ドリフト信号を除去するために、検出回路において可変
抵抗器などで補正をする必要があった。このような補正
回路が必要であるため、回路部のコストアップや、回路
の不具合の発生要因となっていた。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、ド
リフト信号が小さい振動ジャイロ、およびドリフト信号
を小さくするための振動ジャイロの調整方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、屈曲振動す
る柱状の振動体と、回転角速度による振動体の屈曲振動
の向きの変化に対応した信号を出力するための出力部と
を含む振動ジャイロであって、振動体の側部を加工する
ことによって、回転角速度に対応した信号と温度変化に
よって出力されるドリフト信号とがほぼ90°の位相差
となるように調整した、振動ジャイロである。このよう
な振動ジャイロの加工としては、振動体の側部を切削す
る加工を採用することができる。また、振動ジャイロの
加工としては、振動体の側部を圧縮する加工を採用する
こともできる。さらに、振動ジャイロの加工としては、
振動体の側部に付加物を形成する加工を採用することが
できる。また、この発明は、屈曲振動する柱状の振動体
と、回転角速度による振動体の屈曲振動の向きの変化に
対応した信号を出力するための出力部とを含む振動ジャ
イロの調整方法であって、温度変化によって出力部から
出力される無回転時のドリフト信号を測定する工程と、
ドリフト信号が最小となるように振動体の側部を加工す
る工程とを含む、振動ジャイロの調整方法である。この
ような振動ジャイロの調整のための加工としては、振動
体の側部を切削する加工を採用することができる。ま
た、振動ジャイロの調整のための加工としては、振動体
の側部を圧縮する加工を採用することもできる。さら
に、振動ジャイロの調整のための加工としては、振動体
の側部に付加物を形成する加工を採用することができ
る。
【0008】振動体の側部を切削または圧縮などの加工
を施すことにより、回転角速度に対応した信号とドリフ
ト信号との位相差をほぼ90°にすることができる。そ
して、回転角速度に対応した信号の正部分または負部分
に同期して振動ジャイロの出力信号を検波し、それを平
滑すれば、ドリフト信号の正部分と負部分とが相殺さ
れ、回転角速度に対応した信号のみを得ることができ
る。このような振動ジャイロを得るために、振動ジャイ
ロの出力信号を測定しながら、無回転時のドリフト信号
が最小となるように、振動ジャイロの側部を切削や圧縮
などの加工を施せばよい。
【0009】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の振動ジャイロの
一例を示す斜視図であり、図2はその断面図である。振
動ジャイロ10は、たとえば正3角柱状の振動体12を
含む。振動体12は、たとえばエリンバ,鉄−ニッケル
合金,石英,ガラス,水晶,セラミックなど、一般的に
機械的な振動を生じる材料で形成される。振動体12の
3つの側面の中央部には、それぞれ圧電素子14a,1
4b,14cが形成される。
【0011】圧電素子14aは、たとえば圧電セラミッ
クなどで形成される圧電層16aを含み、その両面に電
極18a,20aが形成される。そして、一方の電極2
0aが、振動体12の側面に接着される。同様に、圧電
素子14b,14cは圧電層16b,16cを含み、そ
の両面に電極18b,20bおよび電極18c,20c
が形成される。そして、圧電素子14b,14cの一方
の電極20b,20cが、振動体12の側面に接着され
る。これらの圧電素子14a,14b,14cの圧電層
16a,16b,16cは、厚み方向に分極される。
【0012】さらに、圧電素子14c形成面の両側にお
ける振動体12の少なくとも一方の稜線部に、切削部2
2が形成される。この切削部22は、振動体12の長手
方向のほぼ中央部に形成される。なお、切削部22は、
必ずしも振動体12の2つの稜線部に形成される必要は
なく、振動ジャイロ10の特性に応じて、どちらか一方
の稜線部に形成されてもよい。また、切削部22の代わ
りに、稜線部を圧縮してその部分の密度を高くしてもよ
い。さらに、稜線部にシリコンなどの固形物を塗布して
もよい。
【0013】この振動ジャイロ10を使用するために、
図3に示すように、圧電素子14a,14bと圧電素子
14cとの間に駆動回路24が接続される。駆動回路2
4は、たとえば増幅回路26と位相回路28とを含む。
圧電素子14cの出力信号が増幅回路26で増幅され、
さらに位相回路28で位相補正されて、抵抗30a,3
0bを介して圧電素子14a,14bに入力される。
【0014】さらに、圧電素子14a,14bは、検出
回路32に接続される。検出回路32は差動回路34を
含み、この差動回路34に圧電素子14a,14bの出
力信号が入力される。差動回路34は同期検波回路36
に接続され、差動回路34の出力信号が、駆動回路24
の信号に同期して検波される。同期検波回路36の出力
信号は平滑回路38で平滑され、さらに平滑回路38の
出力信号は直流増幅回路40で増幅される。
【0015】この振動ジャイロ10では、駆動回路24
の信号が圧電素子14a,14bに与えられることによ
り、振動体12は圧電素子14c形成面に直交する向き
に屈曲振動する。このとき、圧電素子14a,14bの
屈曲状態は同じとなり、これらの圧電素子14a,14
bから同じ信号が出力される。したがって、差動回路3
4からは、信号が出力されない。
【0016】この状態で、振動体12の軸を中心として
回転角速度が加わると、コリオリ力によって振動体12
の屈曲振動の向きが変わる。そのため、圧電素子14
a,14bの屈曲状態に差が生じ、これらの圧電素子1
4a,14bから異なる信号が出力される。したがっ
て、差動回路34からは、圧電素子14a,14bの出
力信号の差が出力される。振動体12の屈曲振動の向き
は、コリオリ力に対応して変化するため、圧電素子14
a,14bの出力信号の変化もコリオリ力に対応したも
のとなる。そのため、差動回路34の出力信号も、コリ
オリ力に対応したものとなる。この差動回路34の出力
信号が、同期検波回路36において、駆動回路24の信
号に同期して検波される。それによって、差動回路34
の出力信号の正部分のみまたは負部分のみ、または正負
いずれかを反転した信号が検波される。そして、同期検
波回路36の出力信号が平滑回路38で平滑され、さら
に直流増幅回路40で増幅される。それによって、直流
増幅回路40からは、回転角速度に対応した直流信号が
出力される。
【0017】回転角速度の方向が逆の場合、振動体12
の屈曲振動の向きの変化も逆となり、圧電素子14a,
14bの出力信号の変化も逆となる。そのため、差動回
路34から出力される信号の位相も逆となり、直流増幅
回路40から出力される信号の極性も逆となる。したが
って、直流増幅回路40の出力信号の極性から、回転角
速度の向きを知ることができる。
【0018】このような振動ジャイロ10では、振動体
12,圧電素子14a〜14cおよび圧電素子14a〜
14cを振動体12に接着するための接着剤などのばら
つきや、振動ジャイロ10の組み立て時のばらつきなど
により、回転角速度に対応した信号以外のドリフト信号
が出力される。このようなドリフト信号は、温度変化に
対応して増減する。理想的には、回転角速度に対応した
信号とドリフト信号とは、90°の位相差を有してい
る。そのため、図4に示すように、同期検波回路36で
回転角速度に対応した信号の正部分または負部分が検波
されるとき、図5に示すように、正部分と負部分とが同
じ割合で含まれるドリフト信号が検波される。なお、図
4は、異なる大きさの回転角速度を加えたときの各信号
を示している。
【0019】検波された信号を平滑回路38で平滑する
と、ドリフト信号の正部分および負部分が相殺され、回
転角速度に対応した信号だけが出力される。しかしなが
ら、実際には、上述のようなばらつきがあるため、図6
に示すように、回転角速度に対応した信号とドリフト信
号とは、正確に90°の位相差を有していない場合があ
る。そのため、図6の斜線で示すように、平滑回路38
で相殺されない部分が残る。この部分がドリフト信号と
して検出回路32から出力される。そして、温度が変化
すると、ドリフト信号の振幅も変化し、高温域や低温域
で大きいドリフト信号が出力されることになる。
【0020】このようなドリフト信号の位相は、振動体
12の側部を加工することによって調整することができ
る。この場合、たとえば圧電素子14c形成面の両側の
稜線部を切削することにより、ドリフト信号の位相を変
えることができる。このとき、2つの稜線部の一方を切
削すればドリフト信号の位相を進めることができ、他方
を切削すればドリフト信号の位相を遅らせることができ
る。
【0021】同期検波回路36で検波される信号のタイ
ミングについて、回転角速度に対応する信号とドリフト
信号との間の関係を図7に示した。図7では、圧電素子
14a,14b,14cが形成された各側面に直交する
向きの屈曲振動の共振周波数が同じである振動体12を
有する振動ジャイロについて、1つの稜線部を切削した
ときの各信号の検波のタイミングの変化を示した。この
ような振動ジャイロでは、振動体の稜線部を切削するこ
とにより、その稜線部とそれに対向する側面とを結ぶ向
きの屈曲振動の共振周波数が変わる。そこで、圧電素子
14c形成面の両側にある稜線部のうちの一方を切削
し、その稜線部とそれに対向する側面とを結ぶ向きの共
振周波数と、その他の側面に直交する向きの共振周波数
との差が、図7の横軸に示されている。また、回転角速
度に対応した信号とドリフト信号との検波のタイミング
の差が、縦軸に示されている。
【0022】ここでは、振動体12の稜線部を切削して
いないとき、すなわち振動体12の3つの向きの共振周
波数の差が0であるときの回転角速度に対応した信号の
検波タイミングが基準として示されている。そして、振
動体12の1つの稜線部を切削して、振動体の他の向き
の屈曲振動の共振周波数と差が生じたとき、回転角速度
に対応した信号とドリフト信号の検波タイミングがどの
ように変化するかが示されている。振動体12の稜線部
が切削されていないとき、ドリフト信号は、回転角速度
に対応した信号に対して、80°の位相差をもって検波
されている。振動体12の稜線部を切削し、屈曲振動の
共振周波数の差が2Hzになったとき、回転角速度に対
応した信号は、稜線部を切削していないときと同じタイ
ミングで検波されているが、ドリフト信号はそれに対し
て90°の位相差をもって検波されている。さらに、振
動体12の稜線部を切削し、共振周波数の差が4Hzと
なったとき、回転角速度に対応した信号は、稜線部を切
削していないときと同じタイミングで検波されている
が、ドリフト信号はそれに対して約92°の位相差をも
って検波されている。
【0023】図7からわかるように、振動体12の稜線
部を切削することにより、回転角速度に対応した信号の
検波タイミングは変わらないが、ドリフト信号の検波タ
イミングは変化している。そして、ドリフト信号の位相
は、振動体12の振動点付近において、大きい変化量を
示している。これは、共振型の振動体の特徴である。こ
のように、振動体12の稜線部を切削することにより、
回転角速度に対応した信号とドリフト信号との位相差を
調整することができる。したがって、振動体12の稜線
部を切削することにより、回転角速度に対応する信号と
ドリフト信号との位相差が90°となるように調整すれ
ば、検出回路32において、ドリフト信号を相殺するこ
とができる。このように、振動ジャイロ10を調整する
ためには、たとえば、無回転時における検出回路32の
出力信号を常温時と高温時について測定し、その出力信
号の差が0となるように、振動体12の稜線部を切削す
ればよい。
【0024】なお、振動体12の稜線部を加工するに
は、切削だけでなく、圧縮などによってその部分の密度
を大きくしてもよい。さらに、振動体12の稜線部にシ
リコンなどの固形物を付加してもよい。このように、振
動体12の稜線部を加工することにより、回転角速度に
対応した信号とドリフト信号との位相差を調整し、それ
によってドリフト信号の小さい振動ジャイロ10を得る
ことができる。
【0025】図8は、調整をした振動ジャイロと調整を
していない振動ジャイロについて、温度変化に対するド
リフト信号の変化を示すグラフである。図8からわかる
ように、調整していない振動ジャイロでは、高温域およ
び低温域において、ドリフト信号が大きくなっている。
それに対して、調整をした振動ジャイロでは、低温域か
ら高温域まで、ドリフト信号が小さい。このように、こ
の発明の振動ジャイロでは、ドリフト信号を小さくする
ことができ、S/N比を大きくすることができる。した
がって、この発明の振動ジャイロを用いることにより、
正確に回転角速度を検出することができる。
【0026】なお、振動体12の形状としては、3角柱
状以外の多角柱状または円柱状であってもよい。たとえ
ば円柱状の振動体12を用いた場合、図9に示すよう
に、振動体の長手方向の中央部に検出片42a,42b
および駆動片42cが形成される。円柱状の振動体12
としては、たとえば圧電体で形成された振動体を用いる
ことができ、この場合、検出片42a,42bおよび駆
動片42cとして、振動体12の側面に電極が形成され
る。このような振動ジャイロ10においても、図3に示
す回路を用いて、駆動片42cからの出力信号を駆動回
路に帰還し、駆動回路から得られる駆動信号を検出片4
2a,42bに入力することにより、振動体12を屈曲
振動させることができる。そして、検出片42a,42
bの出力信号を検出回路に入力することにより、回転角
速度に対応した信号を得ることができる。
【0027】このような振動ジャイロ10においても、
振動体12の側面を加工することにより、ドリフト信号
を小さくすることができる。この場合、検出片42a,
42bに対向する振動体12の側面部分44a,44b
を加工することにより、回転角速度に対応した信号とド
リフト信号との間の位相差を調整することができる。図
9では、振動体12の側面の2つの部分に切削部22が
形成されているが、どちらか一方のみに切削部22を形
成することによって調整してもよい。もちろん、振動体
12の加工方法としては、切削,圧縮および固形物の付
加などの方法が適用可能である。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、振動体の側面を加工
することにより、ドリフト信号を小さくすることができ
る。そのため、温度変化にかかわらず、回転角速度に対
応した信号とドリフト信号とのS/N比を良好にするこ
とができ、効率よく回転角速度に対応した信号を検出す
ることができる。したがって、検出回路に特別な補正回
路を形成することなく、正確に回転角速度を知ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動ジャイロの一例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示す振動ジャイロの断面図である。
【図3】図1に示す振動ジャイロを使用するための回路
を示すブロック図である。
【図4】同期検波回路で検波された回転角速度に対応す
る信号を示す波形図である。
【図5】同期検波回路で検波されたドリフト信号の一例
を示す波形図である。
【図6】同期検波回路で検波されたドリフト信号の他の
例を示す波形図である。
【図7】振動体の稜線部を切削したときの各信号の検波
タイミングを示すグラフである。
【図8】調整を行う前後におけるドリフト信号の温度特
性を示すグラフである。
【図9】この発明の振動ジャイロの他の例を示す断面図
である。
【図10】従来の振動ジャイロの一例を示す斜視図であ
る。
【図11】図10に示す従来の振動ジャィロを使用する
ための回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 振動ジャイロ 12 振動体 14a,14b,14c 圧電素子 22 切削部 24 駆動回路 32 検出回路 42a,42b 検出片 42c 駆動片

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈曲振動する柱状の振動体と、回転角速
    度による前記振動体の屈曲振動の向きの変化に対応した
    信号を出力するための出力部とを含む振動ジャイロであ
    って、 前記振動体の側部を加工することによって、前記回転角
    速度に対応した信号と温度変化によって出力されるドリ
    フト信号とがほぼ90°の位相差となるように調整し
    た、振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記加工は、前記振動体の側部を切削す
    る加工である、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記加工は、前記振動体の側部を圧縮す
    る加工である、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】 前記加工は、前記振動体の側部に付加物
    を形成する加工である、請求項1に記載の振動ジャイ
    ロ。
  5. 【請求項5】 屈曲振動する柱状の振動体と、回転角速
    度による前記振動体の屈曲振動の向きの変化に対応した
    信号を出力するための出力部とを含む振動ジャイロの調
    整方法であって、 温度変化によって前記出力部から出力される無回転式の
    ドリフト信号を測定する工程、および前記ドリフト信号
    が最小となるように前記振動体の側部を加工する工程を
    含む、振動ジャイロの調整方法。
  6. 【請求項6】 前記加工は、前記振動体の側部を切削す
    る加工である、請求項5に記載の振動ジャイロの調整方
    法。
  7. 【請求項7】 前記加工は、前記振動体の側部を圧縮す
    る加工である、請求項5に記載の振動ジャイロの調整方
    法。
  8. 【請求項8】 前記加工は、前記振動体の側部に付加物
    を形成する加工である、請求項5に記載の振動ジャイロ
    の調整方法。
JP9152825A 1997-05-26 1997-05-26 振動ジャイロおよびその調整方法 Pending JPH10325727A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9152825A JPH10325727A (ja) 1997-05-26 1997-05-26 振動ジャイロおよびその調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9152825A JPH10325727A (ja) 1997-05-26 1997-05-26 振動ジャイロおよびその調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10325727A true JPH10325727A (ja) 1998-12-08

Family

ID=15548975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9152825A Pending JPH10325727A (ja) 1997-05-26 1997-05-26 振動ジャイロおよびその調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10325727A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013234930A (ja) * 2012-05-09 2013-11-21 Denso Corp 角速度センサ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013234930A (ja) * 2012-05-09 2013-11-21 Denso Corp 角速度センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0612980B1 (en) Signal processing for vibratory gyroscope
US5117148A (en) Vibrator
JP3285140B2 (ja) 振動ジャイロの調整方法
JPH10232132A (ja) 振動ジャイロ
KR0155205B1 (ko) 진동 자이로스코프
JP4877322B2 (ja) 音叉型バイモルフ圧電振動子、それを用いた振動ジャイロモジュールおよび音叉型バイモルフ圧電振動子の製造方法
JP3386320B2 (ja) 振動ジャイロの温度特性調整方法
JP2001133267A (ja) 振動ジャイロ
JPH10325727A (ja) 振動ジャイロおよびその調整方法
JP3767212B2 (ja) 振動ジャイロの支持構造および支持方法
US5850119A (en) Vibration gyroscope
JP3581992B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH02293620A (ja) 振動ジャイロ
JPH09105637A (ja) 振動ジャイロ
JP4309814B2 (ja) 圧電振動ジャイロ用振動子の調整方法
JP3149712B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH11142159A (ja) 振動ジャイロ用回路
JPH11142158A (ja) 振動ジャイロ用回路
JPH04106409A (ja) 検出回路
JPH07174570A (ja) 振動ジャイロ
JP3819339B2 (ja) 圧電振動ジャイロ用柱状振動子
JP3407635B2 (ja) 振動ジャイロ用振動子
JPH11142161A (ja) 振動ジャイロ
JPH0791959A (ja) 振動ジャイロ
JPH08166243A (ja) 角速度センサ