JPH10325644A - 熱交換器及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

熱交換器及び冷凍サイクル装置

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JPH10325644A
JPH10325644A JP9133880A JP13388097A JPH10325644A JP H10325644 A JPH10325644 A JP H10325644A JP 9133880 A JP9133880 A JP 9133880A JP 13388097 A JP13388097 A JP 13388097A JP H10325644 A JPH10325644 A JP H10325644A
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JP
Japan
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heat exchange
refrigerant
oil
exchange tube
refrigerating machine
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JP9133880A
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English (en)
Inventor
Yozo Ohata
洋三 大畑
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F19/00Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱交換管内面への油膜形成を低減ないし防止し
て熱交換効率を向上させることができると共に、熱交換
管内での冷凍機油の滞留量を減少ないし防止させる。 【解決手段】熱交換管2の内部に冷媒を通して、熱交換
管2の外側の被熱交換流体と熱交換させる熱交換器1に
おいて、熱交換管2の内面に溝6を軸方向に形成したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機油が混有し
た冷媒を熱交換管内に通す熱交換器およびこれを具備し
た冷凍サイクル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、空気調和機や冷蔵庫等の冷凍サ
イクル装置では圧縮機として密閉型圧縮機を組み込む場
合が多い。この密閉型圧縮機は、その密閉容器内に圧縮
機構を内蔵すると共に、内底部に潤滑油として冷凍機油
を貯蔵しているので、この圧縮機から吐出される冷媒中
には冷凍機油が混有されていることが多い。このため
に、冷凍機油を混有した冷媒が熱交換器等の冷凍サイク
ルを循環する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な従来の熱交換器では、冷媒を通す熱交換管の内面に、
冷媒中の冷凍機油の油膜が形成され易い。この油膜は冷
媒と熱交換管の外側を流れる被熱交換流体との間で断熱
材として作用するので、熱交換効率を低下させている。
【0004】また、冷凍機油が熱交換管内で滞留する滞
留量が増大して、圧縮機に戻される冷凍機油の油不足を
招き、潤滑不良による故障を引き起こす虞がある。
【0005】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、熱交換管内面への油膜形
成を低減ないし防止して熱交換効率を向上させることが
できると共に、熱交換管内での冷凍機油の滞留量を減少
ないし防止させることができる熱交換器と冷凍サイクル
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の熱交換
器は、熱交換管の内部に冷媒を通して、この熱交換管の
外側の被熱交換流体と熱交換させる熱交換器において、
上記熱交換管の内面に冷凍機油を流すための溝を軸方向
に形成したことを特徴とする。
【0007】この発明によれば、熱交換管内を冷媒が流
れると、この冷媒中の冷凍機油がこの熱交換管の内面に
付着して重力により下方へ集まり、下部の溝内へ流れ、
溝に案内されて冷媒の圧送力により熱交換管の軸方向へ
圧送される。
【0008】また、熱交換管内を流れる冷媒の流速が速
い場合は、冷凍機油が拡散して流れるので、溝が熱交換
管内の下部にない場合でも、冷凍機油が溝内に流入して
冷媒の圧送力により軸方向に圧送される。
【0009】したがって、熱交換管の内面に形成される
油膜を低減ないし防止することができるので、熱交換効
率を向上させることができる。
【0010】また、熱交換管内への冷凍機油の滞留を低
減ないし防止することができるので、この熱交換管へ冷
媒を圧送する圧縮機への冷凍機油の戻り不足による故障
の虞を低減し、信頼性を向上させることができる。
【0011】請求項2の発明の熱交換器は、熱交換管の
内面に、内方に突出する複数の熱交換促進用の突部を突
設しているこを特徴とする。
【0012】この発明によれば、請求項1の発明の作用
に加えて、熱交換管の内面に、複数の突部を形成してい
るので、その管内表面積を増大させて熱交換効率を向上
させることができる。
【0013】請求項3の発明の熱交換器は、突部は、溝
に交差するように形成されていることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、請求項1または2の発
明の作用に加えて、熱交換管内を流れる冷媒は複数の突
部に衝突して乱流が発生し、その冷媒中の冷凍機油がこ
の熱交換器内面に付着した状態で突部に案内されて溝と
の交差部を経て溝内に流入し、冷媒の圧送力により軸方
向へ圧送される。
【0015】したがって、熱交換管の内面に付着した冷
凍機油を複数の突部により溝内へ案内するので、熱交換
管の内面に付着する油膜と冷凍機油の滞留量とをさらに
一段と低減することができる。
【0016】また、熱交換管内を流れる冷媒が複数の突
部に衝突するので、冷媒中の冷凍機油の分離効率を向上
させることができるうえに、冷媒の乱流が発生するの
で、さらに熱交換効率を向上させることができる。
【0017】請求項4の発明の熱交換器は、溝の底部
と、隣り合う突部同士間の間隙部の底部とをほぼ同一の
高さに形成していることを特徴とする。
【0018】この発明によれば、請求項1〜3のいずれ
か1項の発明の作用に加えて、熱交換管の溝の底部と、
隣り合う突部同士間の間隙部の底部とをほぼ同一高さに
形成しているので、熱交換管の耐圧力等の機械的強度の
局所的低下を小さく抑えることができる。
【0019】請求項5の発明の熱交換器は、溝を螺旋状
に形成していることを特徴とする。
【0020】この発明によれば、請求項1〜4のいずれ
か1項の発明の作用に加えて、熱交換管は溝を同心状の
螺旋状に形成しているので、この溝の一部は必ず下部に
位置する。このために、熱交換管の内面に付着した冷凍
機油を重力により溝内に集め軸方向に流すことができ
る。したがって、熱交換管の天地を考慮せずに配管する
ことができ、熱交換器の組立作業性を向上させることが
できる。
【0021】請求項6の発明の熱交換器は、熱交換管の
外面に複数のフィンを取り付けていることを特徴とす
る。
【0022】この発明によれば、請求項1〜5のいずれ
か1項の発明の作用に加えて、熱交換管の外面に複数の
フィンを取り付けているので、この熱交換管の外面の伝
熱面積を増大することができる。これにより、熱交換効
率をさらに向上させることができる。
【0023】請求項7の発明の冷凍サイクル装置は、請
求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換器と、冷媒を
循環させる冷凍サイクルと、を具備していることを特徴
とする。
【0024】この発明によれば、熱交換効率が高いうえ
に、熱交換管における冷凍機油の滞留の少ない請求項1
〜6のいずれか1項に記載の熱交換管を具備しているの
で、冷凍サイクル装置としてもほぼ同様の作用効果を有
する。
【0025】請求項8の発明の熱交換器は、冷媒として
HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒を使用するこ
とを特徴とする。
【0026】この発明によれば、冷媒としてHFC冷媒
を使用すると共に、冷凍機油としてエーテル油、エステ
ル油、アルキルベンゼン油のいずれかを組み合せる場合
には、R−22冷媒と鉱油とを組合せる場合よりも、圧
縮機から吐出される冷凍機油の吐油量が増す傾向にある
が、熱交換管として冷凍機油の滞留量の少ない請求項1
〜6のいずれかに記載の熱交換管を使用するので、圧縮
機への冷凍機油の戻り不足による圧縮機等の故障の虞を
低減することができ、信頼性を向上させることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図9に基づいて説明する。これらの図中、同一または相
当分布には同一符号を付している。
【0028】図1(a)は本発明の第1の実施形態に係
る熱交換器1の熱交換管2の軸横断面図、同図(b)は
同熱交換管2の一部切欠斜視図、同図(c)は同熱交換
管2の展開図である。この熱交換器1は空気調和機や冷
凍装置等の冷凍サイクル装置に組み込まれる熱交換器と
して好適なものであり、蛇管状の熱交換管2の外面に、
図示しないアルミ製薄板等の複数の放熱フィンを軸直角
方向に装着し、熱交換管2内にHFC(ハイドロフルオ
ロカーボン)冷媒等の冷媒3を流す一方、熱交換管2の
外面の放熱フィンに被熱交換流体である空気4等を送風
して冷媒3と空気4とを熱交換するようになっている。
【0029】この冷媒3は例えば図示しない密閉圧縮機
から吐出されるものであり、その吐出の際には密閉圧縮
機内に潤滑油として貯蔵されている冷凍機油5が混有さ
れている。
【0030】そして、熱交換管2の内底面には例えば断
面形状が矩形で所定大の直状の油溝6を軸方向に沿って
ほぼ全長に亘って形成している。なお、油溝6の幅は配
管の太さにより若干相違するが略1〜1.5mm程度が適
当である。
【0031】したがって、所要圧の冷媒3が熱交換管2
内を流れると、この冷媒3中の冷凍機油5が熱交換管2
の内面に付着し、重力により下方へ滴下ないし流下して
油溝6内に流入し、冷媒3の圧送力により軸方向に流れ
る。
【0032】また、熱交換管2内を流れる冷媒3の流速
が速い場合は、冷凍機油5が拡散して流れるので、油溝
6が熱交換管2の内底部にない場合でも、冷凍機油5が
油溝6内に流入して軸方向に流れる。
【0033】したがって、熱交換管2の内面に形成され
る冷凍機油5の油膜を低減ないし防止することができる
ので、熱交換効率を向上させることができる。
【0034】さらに、熱交換管2内への冷凍機油5の滞
留を低減ないし防止することができるので、この熱交換
管2へ冷媒を圧送する図示しない圧縮機への冷凍機油5
の戻り不足による故障の虞を低減し、信頼性を向上させ
ることができる。
【0035】図2(a)は本発明の第2の実施形態に係
る熱交換管2aの軸横断面図、同図(b)は同熱交換管
2aの一部切欠斜視図、同図(c)は同熱交換管2aの
展開図である。この熱交換管2aはその油溝6以外の内
周面に、断面形状が例えば三角形で円弧状の複数の熱交
換促進用の突部7,7,7…を突設している点に特徴が
ある。これら各突部7は熱交換管2の管軸直角方向に対
して所定角度傾斜しており、管軸方向に所定のピッチで
並設されている。これらの各突部7はそれらの頂部同士
間にて例えば断面形状が三角形の溝を形成することによ
り、一体的に形成することができる。
【0036】そして、図2の(b),(c)に示すよう
に、各突部7はその稜線が油溝6に対して冷媒3の流れ
方向に沿って鋭角をなす所定角度で傾斜して交差するこ
とにより連通している。
【0037】したがって、この熱交換管2aによれば、
複数の突部7,7,…により、熱交換管2aの管内表面
積を増大させて伝熱面積を増大させることができるの
で、熱交換効率を向上させることができる。
【0038】また、熱交換管2a内を流れる所要圧の冷
媒3が複数の突部7…に衝突して乱流が発生し、その冷
媒3中の冷凍機油5がこの熱交換器2a内面に付着した
状態で突部7に案内されて油溝6との交差部を経て油溝
6内に流入し、冷媒3の圧送力により軸方向へ流れる。
【0039】したがって、熱交換管2aの内面に付着し
た冷凍機油5を複数の突部7…により油溝6内へ案内す
るので、熱交換管2aの内面に付着する油膜と冷凍機油
5の滞留量とをさらに一段と低減することができる。
【0040】また、熱交換管2a内を流れる冷媒が複数
の突部7に衝突するので、冷媒3中の冷凍機油5の分離
効率を向上させることができるうえに、冷媒3の乱流が
発生するので、さらに熱交換効率を向上させることがで
きる。
【0041】図3(a)は本発明の第3の実施形態に係
る熱交換管2bの軸横断面図、同図(b)は同熱交換管
2bの一部切欠斜視図、同図(c)は同熱交換管2bの
展開図である。この熱交換管2bは、その内周面の周方
向等分位置にて複数の油溝6a,6b,6c,6dを配
設すると共に、これら各油溝6a〜6d同士間の内周面
にて形成される複数の円弧状突部7bを、その稜線が所
定の油溝6a〜6dに対してほぼV字状に交差するよう
に突設した点に特徴がある。各突部7bは上記第2の実
施形態の突部7と同様に例えば断面形状が三角形の溝を
管軸方向に所定のピッチで形成することにより、これら
三角形の溝同士の間に形成することができる。
【0042】したがって、この熱交換管2aによれば、
上記第2の実施形態に係る熱交換管2aとほぼ同様の作
用効果を奏するうえに、油溝6a〜6dが複数本あるの
で、これら油溝6a〜6dに集められて軸方向に圧送さ
れる冷凍機油5の油量を増量させることができる。
【0043】このために、熱交換管2b内に滞留される
冷凍機油5の滞留量をさらに低減して、圧縮機に戻され
る冷凍機油5の不足に起因する圧縮機の故障の虞を低減
して信頼性を向上させることができる。
【0044】さらに、各油溝6a〜6d内では、これら
の両側の突部7b,7bにより案内されて来た冷媒3同
士が衝突ないし合流して乱流が発生するので、熱交換効
率を向上させることができる。
【0045】図4(a)は本発明の第4の実施形態に係
る熱交換管2cの軸横断面図、同図(b)は同熱交換管
2cの一部切欠斜視図、同図(c)は同熱交換管2cの
展開図である。この熱交換管2cは上記図3で示す第3
の実施形態に係る熱交換管2bの円弧状連続壁状の突部
7bを、各々が独立した例えば角錐台状突部7cの複数
個を所定のピッチで配設した構成に置換した点に特徴が
ある。
【0046】つまり、各油溝6a〜6d間において、複
数の角錐台状突部7cを、その周囲に所定の間隔をおい
て配設することにより、隣り合う各角錐台状突部7c同
士間に小間隙を形成し、これら小間隙を各角錐台状突部
7cの四辺方向でそれぞれ連通させて溝7dを形成し、
これら溝7dを各油溝6a〜6dに対して斜めに交差す
るように形成している。
【0047】したがって、この熱交換管2c内を冷媒3
が流れると、この冷媒3が複数の角錐台状突部7cに衝
突して冷凍機油5が分離されると共に、乱流を発生して
熱交換効率が向上する。
【0048】そして、冷凍機油5は角錐台状突部7c同
士間の溝7d内を流れて所要の油溝6a〜6d内に流入
し、軸方向に圧送される。したがって、この実施形態に
よっても熱交換効率の向上と、冷凍機油5の戻り不足に
よる圧縮機の故障等の虞を低減することができる。
【0049】図5(b)は本発明の第5の実施形態に係
る熱交換管2dの展開図である。この熱交換管2dは図
2(c)等で示す第2の実施形態に係る熱交換管2aに
おいて、油溝6の図中左右に配設される連続壁状の各突
部7e,7fを、まず図5(a)に示すようにほぼV字
状に形成し、このV字状交差部を管軸方向に通る軸方向
中心線O上に、所定幅の油溝6eを同心状に形成した点
に特徴がある。
【0050】したがって、この実施形態によれば、熱交
換管2d内を冷媒3が流れると、この冷媒3が各突部7
e,7fに衝突して乱流を発生すると共に、これらV字
状突部7e,7fに沿って流れる。このために、冷媒3
は再びV字状突部7e,7fの交差部にある油溝6e内
で衝突して乱流を発生させるので、さらに熱交換効率を
向上させることができる。
【0051】また、図5(b)に示すように、管軸方向
で隣り合う突部7e,7f同士間の間隙部gの底部での
肉厚tgよりも油溝6eの底部での肉厚tdを薄く(t
g>td)形成して、これら突部7e,7f同士間の間
隙部gの底部よりも油溝6の底部の方を深く形成してい
るので、特に冷媒3の流速が遅い場合には隣り合う突部
7e,7f同士間の間隙部gの底部を流れている冷凍機
油5が重力で油溝6e内へ流入し易くなる。
【0052】図6は本発明の第6の実施形態に係る熱交
換管2eの展開図である。この熱交換管2eは図5
(b)で示す第5の実施形態に係る熱交換管2dにおい
て、油溝6eの底部の深さと、隣り合う突部7e,7f
同士間の間隙部gの底部の深さとをほぼ同一に形成し、
これら底部における両肉厚tdとtgとをほぼ同じ厚さ
に形成した点に特徴がある。
【0053】したがって、この熱交換管2eの肉厚が周
方向でほぼ等しくなるので、耐圧力等の機械的強度の局
所的低下を防止することができる。
【0054】また、油溝6eとその両側の底部とに段差
がない場合でも、冷媒3の流速が速い場合にはその冷媒
3の圧送力により、冷凍機油5を拡散させて軸方向へ圧
送させることができる。
【0055】図7(a)は本発明の第7の実施形態に係
る熱交換管2fの軸横断面図、同図(b)は同熱交換管
2fの一部切欠斜視図、同図(c)は同熱交換管2fの
展開図である。この熱交換管2fは図2で示す第2の実
施形態に係る熱交換管2aにおける直状の油溝6を、螺
旋溝6fに置換した点に特徴がある。この螺旋溝6fは
熱交換管2fの内周面に同心状に形成されて管軸方向に
延伸している。
【0056】したがって、この熱交換管2f内を冷媒3
が速い流速で流れる場合には、その冷媒3の大きい圧送
力により螺旋溝6f内の冷凍機油5を軸方向に圧送する
ので、冷凍機油5が熱交換管2f内の上面を流れる場合
でも重力により下方に滴下し、あるいは流下するのを防
止することができる。このために、熱交換管2f内の冷
凍機油5の滞留をさらに低減することができる。
【0057】また、油溝6fが螺旋状であるので、熱交
換管2fの天地を気にすることなく、熱交換器に組み付
けることができ、その組付作業性を向上させることがで
きるうえに、熱交換管2fの軸方向の機械的強度が平均
化するので、局所的な強度低下を抑制することができ
る。
【0058】図8は本発明の第8の実施形態に係る熱交
換器1の正面図である。この熱交換器1は、まず上記第
1〜第7の実施形態に係る各熱交換管2,2a,2b,
2c,2d,2e,2fのいずれか、例えば2の複数本
をU字状にそれぞれ曲げ、これらの外側に、それらの管
外径よりも若干大き目の穴を開けたアルミ製薄板等の複
数の放熱フィン10,10…を差し込むことにより装着
する。
【0059】次に、各熱交換管2を、その開口端から、
その内部にポンチを挿入して、あるいは油圧等により拡
管して各放熱フィン10を密着させた状態で固定する。
この後、各U字状の熱交換管2の隣り合う開口端部に、
U字状のリターンベンド11をそれぞれ接続して1本の
蛇管に形成している。なお、図8中、符号inは冷媒の
入口端部を、outは冷媒の出口端部をそれぞれ示して
いる。
【0060】このように構成される熱交換器1の側方に
は、図中大矢印に示すように各放熱フィン10に対して
ほぼ平行に外気等の空気を送風するファン12を並設し
ている。
【0061】この熱交換器1によれば、上記したように
熱交換効率が高いうえに、冷凍機油5の滞留量の少ない
等の種々の効果を有する熱交換管2,2a〜2fのいず
れかを組み付けているので、この熱交換器1によって
も、熱交換効率の向上と、冷凍機油5の滞留量の低減に
よる圧縮機等の信頼性の向上とを共に図ることができる
等、熱交換管2,2a〜2fと同様の効果を得ることが
できる。
【0062】図9は本発明の第9の実施形態に係る冷凍
サイクル装置21の冷凍サイクル図である。この冷凍サ
イクル装置21は例えば密閉圧縮機22に、凝縮器2
3、膨張弁等の絞り装置24、蒸発器25等を冷媒配管
26により順次接続して冷媒を図中矢印で示す方向に循
環させる閉じた冷凍サイクルを具備している。
【0063】そして、凝縮器23と蒸発器25としては
上記した図8で示すファン12を具備した熱交換器1を
使用しており、冷媒としては例えばHFC(ハイドロフ
ルオロカーボン)冷媒を使用している。したがって、密
閉圧縮機22の冷凍機油としては、エーテル油,エステ
ル油,アルキルベンゼン油のいずれかを使用している。
【0064】このために、従来のR−22冷媒と鉱油と
を組み合せた場合よりも、圧縮機22から吐出される冷
凍機油5の吐油量の方が増大する傾向にあるが、この冷
凍サイクル装置21では冷凍機油5の滞留量が少ない熱
交換器1を使用しているので、圧縮機21の信頼性を向
上させることができるうえに、熱交換効率を向上させる
ことができる。
【0065】なお、冷凍サイクル装置としては、冷媒を
冷凍サイクルに可逆的に循環させるヒートポンプ式の空
気調和機に適用してもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱交換器
によれば、その熱交換管内を冷媒が流れると、この冷媒
中の冷凍機油がこの熱交換管の内面に付着して重力によ
り下方へ集まり、下部の溝内へ流れ、溝に案内されて冷
媒の圧送力により熱交換管の軸方向へ圧送される。
【0067】また、熱交換管内を流れる冷媒の流速が速
い場合は、冷凍機油が拡散して流れるので、溝が熱交換
管内の下部にない場合でも、冷凍機油が溝内に流入して
冷媒の圧送力により軸方向に圧送される。
【0068】したがって、熱交換管の内面に形成される
油膜を低減ないし防止することができるので、熱交換効
率を向上させることができる。
【0069】また、熱交換管内への冷凍機油の滞留を低
減ないし防止することができるので、この熱交換管へ冷
媒を圧送する圧縮機への冷凍機油の戻り不足による故障
の虞を低減し、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係る熱交換
器の熱交換管の軸横断面図、(b)は同熱交換管の一部
切欠斜視図、(c)は同熱交換管の展開図。
【図2】(a)は本発明の第2の実施形態に係る熱交換
管の軸横断面図、(b)は同熱交換管の一部切欠斜視
図、(c)は同熱交換管の展開図。
【図3】(a)は本発明の第3の実施形態に係る熱交換
管の軸横断面図、(b)は同熱交換管の一部切欠斜視
図、(c)は同熱交換管の展開図。
【図4】(a)は本発明の第4の実施形態に係る熱交換
管の軸横断面図、(b)は同熱交換管の一部切欠斜視
図、(c)は同熱交換管の展開図。
【図5】(a)は同図(b)で示す熱交換管を形成する
場合の前工程を示す展開図と縦断面図、(b)は本発明
の第5の実施形態に係る熱交換管の展開図と縦断面図。
【図6】本発明の第6の実施形態に係る熱交換管の展開
図と縦断面図。
【図7】(a)は本発明の第7の実施形態に係る熱交換
管の軸横断面図、(b)は同熱交換管の一部切欠斜視
図、(c)は同熱交換管の展開図。
【図8】本発明の第8の実施形態に係る熱交換器の正面
図。
【図9】本発明の第9の実施形態に係る冷凍サイクル装
置の冷凍サイクル図。
【符号の説明】
1 熱交換器 2,2a,2b,2c,2d,2e,2f 熱交換管 3 冷媒 4 空気(被熱交換流体) 5 冷凍機油 6,6a,6b,6c,6d 油溝 6e 螺旋状の油溝 7,7a,7b 突部 7c 角錐台状の突部 7e,7f V字状突部 10 放熱フィン 12 ファン 21 冷凍サイクル装置 22 密閉圧縮機 23 凝縮器 24 蒸発器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換管の内部に冷媒を通して、この熱
    交換管の外側の被熱交換流体と熱交換させる熱交換器に
    おいて、上記熱交換管の内面に冷凍機油を流すための溝
    を軸方向に形成したことを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 熱交換管の内面に、内方に突出する複数
    の熱交換促進用の突部を突設しているこを特徴とする請
    求項1記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 突部は、溝に交差するように形成されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の熱交換
    器。
  4. 【請求項4】 溝の底部と、隣り合う突部同士間の間隙
    部の底部とをほぼ同一の高さに形成していることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 溝を螺旋状に形成していることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 熱交換管の外面に複数のフィンを取り付
    けていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の熱交換器。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱
    交換器と、冷媒を循環させる閉じた冷凍サイクルと、を
    具備していることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 冷媒としてHFC(ハイドロフルオロカ
    ーボン)冷媒を使用することを特徴とする請求項7記載
    の冷凍サイクル装置。
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