JPH1032560A - スペクトル拡散通信システムにおける復調および電力制御ビット検出のための方法および装置 - Google Patents

スペクトル拡散通信システムにおける復調および電力制御ビット検出のための方法および装置

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JPH1032560A
JPH1032560A JP9090149A JP9014997A JPH1032560A JP H1032560 A JPH1032560 A JP H1032560A JP 9090149 A JP9090149 A JP 9090149A JP 9014997 A JP9014997 A JP 9014997A JP H1032560 A JPH1032560 A JP H1032560A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペクトル拡散システムにおいて、電力制御
ビットの迅速かつ正確な検出を含むスペクトル拡散通信
信号の改善された復調を可能にする。 【解決手段】 受信機回路400,500はDS−CD
MA信号のようなスペクトル拡散通信信号を受信し、逆
拡散およびデコードする。パイロットチャネルのパイロ
ットシンボルから通信チャネルのチャネル位相およびチ
ャネル利得を推定する。この推定値はトラフィックチャ
ネルのシンボルを復調するために復調器422に提供さ
れる。また、パイロットシンボルから電力制御指示子の
ためのチャネル位相およびチャネル利得を推定する。こ
の推定値は電力制御指示子を復調するために復調器42
4に提供される。トラフィックチャネルシンボルは復調
前に遅延要素420において所定時間遅延される。電力
制御指示子は復調前に短遅延要素418において短時間
遅延されるかまったく遅延されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的にはスペクト
ル拡散無線通信に関する。本発明はより特定的にはパイ
ロットチャネルを使用するスペクトル拡散通信システム
(spreadspectrum communica
tion system)における受信機において使用
するための復調および電力制御ビット検出のための方法
および装置に関する。
【0002】
【関連出願の相互参照】本発明は本発明に対応する米国
特許出願と同じ日に出願されかつ本発明の譲り受け人に
譲渡された、「パイロットチャネルを備えたスペクトル
拡散通信のための復調およびソフトウェイティングのた
めの方法および装置(Method and Appa
ratus For Demodulation An
d Soft−Weighting For Spre
ad Spectrum Communication
With A Pilot Channel)」と題
する、米国特許出願シリアル番号第08/625,18
8号(代理人整理番号CE01019R)に関連してい
る。
【0003】
【従来の技術】無線システムは無線加入者ユニットのユ
ーザに無線通信を提供する。1つの特定の形式の無線シ
ステムはセルラ無線電話システムである。1つの特定の
形式の無線加入者ユニットはセルラ無線電話加入者ユニ
ットであり、しばしば移動ステーションと称される、セ
ルラ無線電話システムは一般に公衆交換電話ネットワー
ク(PSTN)および複数のベースステーションに結合
されたスイッチコントローラを含む。該複数のベースス
テーションの各々は一般に該ベースステーションに近い
ある地理的領域を画定しカバレージ領域を生成する。1
つまたはそれ以上の移動ステーションがベースステーシ
ョンと通信し、該ベースステーションは移動ステーショ
ンと公衆交換電話ネットワークとの間の呼を可能にす
る。ベースステーションは前記セル内で動作する移動ス
テーションと公衆交換電話ネットワーク(PSTN)と
の間で無線電話通信サービスを提供する。ベースステー
ションから移動ステーションへのキャリア信号による通
信リンクはダウンリンクと称される。逆に、移動ステー
ションからベースステーションへの通信リンクはアップ
リンクと称される。セルラ無線電話システムの説明は、
1989年、ウィリアム・シー・ワイ・リー(Will
iam C.Y.Lee)博士による「移動セルラ通信
システム(Mobile Cellular Comm
unications System)」と題する書物
に見られる。
【0004】ある特定の形式のセルラ無線電話システム
はスペクトル拡散信号方式を使用する。スペクトル拡散
信号方式は送信信号によって占有される帯域幅がベース
バンド情報信号によって必要とされる帯域幅よりずっと
大きいメカニズムとして広く定義できる。2つの部類の
スペクトル拡散通信はダイレクトシーケンススペクトル
拡散(DSSS)および周波数ホッピングスペクトル拡
散(FHSS)方式である。ある信号のスペクトルはそ
れを広帯域の擬似ランダム符号発生信号により乗算する
ことにより最も容易に拡散することができる。受信機が
前記信号を逆拡散(despread)することができ
るように前記拡散信号は正確に知られていることが重要
である。前記2つの技術の要点は各ユーザの送信電力
を、ワット/ヘルツでの、帯域幅あたりの電力が非常に
小さくなるように広い帯域幅(1−50MHz)にわた
り拡散することである。
【0005】スペクトル拡散信号方式は他の狭帯域技術
に対して改善された性能を提供する。周波数ホッピング
システムは妨害または干渉をさけることによりそれらの
処理利得(processing gain)を達成す
る。ダイレクトシーケンスシステムは妨害または干渉減
衰技術を使用する。DSSSに対しては、受信機の目的
は信号が背景ノイズレベルより低い広い受信帯域幅から
送信された信号を拾い出すことである。これを行なうた
めには、受信機は、信号対雑音比は典型的には−15〜
30dbであるから、キャリア信号の周波数、変調の形
式、擬似ランダムノイズの符号レート、および前記符号
またはコードの位相を知らなければならない。前記符号
の位相を決定することはこれらの内で最も困難なことで
ある。
【0006】DSSS技術はシステムの複雑さの増大の
犠牲を払って、周波数ホッピングと比較して、卓越した
ノイズ性能を獲得する。さらに、DSSS受信機は1チ
ップ時間(すなわち、部分的または部分整数(subi
nteger)ビット期間)内で受信信号を正しい位相
にロックにしかつ追従しなければならない。
【0007】DSSSを使用するセルラ無線電話システ
ムは通常、TIA/EIA標準IS−95にしたがっ
た、ダイレクトシーケンス符号分割多元接続(DS−C
DMA)システムとして知られている。該システムにお
ける個々のユーザは同じ周波数を使用するが個別の拡散
コードまたは符号を使用することにより分離される。他
のスペクトル拡散システムは、通常DCS1900と称
される、1900MHzで動作する無線電話システムを
含む。他の無線および無線電話システムも同様にスペク
トル拡散技術を使用する。
【0008】スペクトル拡散通信システムにおいては、
ダウンリンク送信はパイロットチャネルおよび複数のト
ラフィックチャネルを含む。パイロットチャネルは全て
のユーザによってデコードされる。各々のトラフィック
チャネルは単一のユーザによってデコードすることを意
図している。したがって、各トラフィックチャネルはベ
ースステーションおよび移動ステーションの双方によっ
て知られた符号を使用して符号化される。パイロットチ
ャネルはベースステーションおよび全ての移動ステーシ
ョンによって知られた符号を使用して符号化される。
【0009】パイロットチャネルは数多くの目的に使用
される。これらのうちには、ダイバシティ結合のためお
よびたたみ込みソフトデコード(convolutio
nal soft decoding)のために、移動
ステーションの受信機におけるタイミングおよびキャリ
ア位相同期の提供、チャネルの利得の計算または推定お
よびチャネルによって与えられる位相シフトがある。移
動ステーション受信機の性能はチャネル位相およびチャ
ネル利得の推定または計算の精度に依存する。
【0010】受信機においては、パイロットチャネルは
逆拡散されて逆拡散チャネル信号を得る。逆拡散パイロ
ットチャネル信号はノイズおよび妨害によって汚染され
た、チャネル位相およびチャネル利得を含む、チャネル
情報を含んでいる。復調およびデコードのために逆拡散
パイロットチャネル信号からより正確なチャネル位相お
よび利得情報を抽出しなければならない。
【0011】伝統的には、チャネル位相の推定または計
算はチャネル利得の推定とは別個に発生されてきた。典
型的には、逆拡散パイロットチャネル信号の位相は位相
同期ループをドライブするために使用され、該位相同期
ループはコヒーレントな復調のために使用されるべきよ
り正確なチャネル位相の推定値を発生する。逆拡散パイ
ロットチャネルのシンボルの振幅、またはそれらの2
乗、は平均されて、ダイバシティ結合およびソフトデコ
ードのためのような、この量が必要な場合にチャネル利
得の推定値を発生する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような位相同期ル
ープを使用する構成は多くの状況において適切な性能を
提供するが、その性能は通信チャネルの品質が限界的な
場合に制約を受ける。そのような状況においては、スペ
クトル拡散通信信号の復調のためのより良い方法および
装置が必要とされる。
【0013】通常のパイロットチャネルおよびトラフィ
ックチャネルの信号に加えて、ダウンリンク送信はまた
トラフィックチャネルにおいて電力制御指示子(pow
ercontrol indicator)を含む。該
電力制御指示子は遠隔のベースステーションによって移
動ステーションに送信されて移動ステーションの送信電
力を制御する。電力制御指示子は伝統的にはいずれの方
法によっても符号化されないいくつかのビットを含む。
電力制御指示子に応答して、移動ステーションはその送
信電力を調整して、フェーデイングまたはブロッキン
グ、あるいはこれらの突然の欠如のような、変化するチ
ャネルの条件に適応するようにする。正確な、信頼性あ
る通信のために、受信電力制御指示子に対する移動ステ
ーションの迅速な応答が必要である。
【0014】したがって、電力制御ビットの高速かつ正
確な検出を含む、スペクトル拡散通信信号の復調のため
の改善された方法および装置のための技術的な必要性が
存在する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様では、ス
ペクトル拡散通信信号を復調する方法において、通信チ
ャネルによって前記スペクトル拡散通信信号を受信する
段階(150)、前記スペクトル拡散通信信号における
パイロットチャネル信号を検出し(151)、パイロッ
トシンボルを生成する段階(166)、前記通信チャネ
ルに対する推定されたチャネル利得および推定されたチ
ャネル位相を生成する段階(408)、前記スペクトル
拡散通信信号においてトラフィックチャネル信号を検出
し(158)、トラフィックシンボルを生成する段階
(170)、前記トラフィックシンボルを第1の所定の
時間遅延させ(162)、遅延されたトラフィックシン
ボルを生成する段階、そして前記推定されたチャネル利
得および前記推定されたチャネル位相を使用して前記遅
延されたトラフィックシンボルを復調する段階(16
4)を備えている。
【0016】この場合、前記パイロットチャネル信号に
応答して電力制御指示子を生成する段階(416)、前
記電力制御指示子を第2の所定の期間遅延させ(41
8)遅延された電力制御指示子を生成する段階であっ
て、前記第2の所定の期間は前記第1の所定の期間と異
なるもの、そして前記推定されたチャネル利得および前
記推定されたチャネル位相を使用して前記遅延された電
力制御指示子を復調する段階(424)をさらに設ける
と好都合である。
【0017】また、推定されたチャネル利得および推定
されたチャネル位相を生成する段階は前記パイロットシ
ンボルをろ波して(408)第1の推定されたチャネル
利得および第1の推定されたチャネル位相を得る段階、
および前記パイロットシンボルをろ波して(410)第
2の推定されたチャネル利得および第2の推定されたチ
ャネル位相を得る段階を具備し、かつ前記遅延されたト
ラフィックシンボルを復調する段階は前記第1の推定さ
れたチャネル利得および前記第1の推定されたチャネル
位相を使用する段階を含み、かつ前記遅延された電力制
御指示子を復調する段階は前記第2の推定されたチャネ
ル利得および前記第2の推定されたチャネル位相を使用
する段階を具備するものとしてもよい。
【0018】また、前記第2の所定の時間は実質的にゼ
ロミリセカンドとすることもできる。
【0019】さらに、前記第1の所定の期間は約0.5
〜2ミリセカンドの範囲とすることもできる。
【0020】さらに、前記トラフィックチャネル信号の
みを遅延させて(162)遅延されたトラフィックシン
ボルを生成する段階を設けてもよい。
【0021】また、推定されたチャネル利得および推定
されたチャネル位相を生成する前記段階は前記パイロッ
トシンボルを低域ろ波して(154)前記推定されたチ
ヤネル利得および前記推定されたチャネル位相を得る段
階を含むものとしてもよい。
【0022】さらに、推定されたチャネル利得および推
定されたにチャネル位相を生成する前記段階はさらに、
前記低域ろ波する段階の後に、複素共役を発生し(15
6)前記推定されたチャネル位相および前記推定された
チャネル利得を生成する段階を設けることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】新規であると信じられる、本発明
の特徴は特に添付の特許請求の範囲に記載されている。
本発明は、そのさらに他の目的および利点と共に、添付
の図面と組み合わせて以下の説明を参照することにより
最もよく理解できる。いくつかの図面においては同じ参
照数字は同じ要素を示している。
【0024】次に図1を参照すると、同図は無線電話移
動ステーション100の動作上のブロック図を示してい
る。移動ステーション100は第1のアンテナ102、
第2のアンテナ104、第1のフィルタ回路106、第
2のフィルタ回路108、アンテナスイッチ110、第
1の受信機フィンガ(finger)112、第2の受
信機フィンガ114、第3の受信機フィンガ116、コ
ンバイナ118、デコーダ120、コントローラ12
2、ユーザインタフェース124、送信機126および
アンテナスイッチ128を含む。移動ステーション10
0は好ましくは複数の遠隔的に位置するベースステーシ
ョンを含むDS−CDMAセルラ無線電話システムにお
いて使用するよう構成される。各ベースステーション
は、固定された地理的領域内の、移動ステーション10
0を含む、移動ステーションに対しおよび移動ステーシ
ョンから無線周波(RF)信号を送信しかつ受信する送
受信機を含む。これは移動ステーション100に対する
1つの応用を示しているが、移動ステーション100は
任意の適切なスペクトル拡散通信システムにおいて使用
できる。
【0025】移動ステーション100においては、第1
のアンテナ102および第2のアンテナ104はベース
ステーション(図示せず)へRF信号を送信しかつベー
スステーションからRF信号を受信する。第1のアンテ
ナ102によって受信されたRF信号は第1のフィルタ
回路106においてろ波され、アナログ信号からデジタ
ルデータへと変換されあるいは処理される。同様に、第
2のアンテナ104で受信されたRF信号は第2のフィ
ルタ回路108においてろ波され、アナログ信号からデ
ジタルデータへ変換されあるいは処理される。第1のフ
ィルタ回路106および第2のフィルタ回路108は自
動利得制御および処理のための中間周波(IF)へのダ
ウンコンバージョンのような他の機能も行なう。
【0026】別の実施形態では、移動ステーション10
0は単一のアンテナおよび単一のフィルタ回路のみを含
むことができる。しかしながら、2つのアンテナおよび
関連するフィルタ回路を設けることにより移動ステーシ
ョン100に空間ダイバシティを提供することができ
る。空間ダイバシティシステムにおいては、送信された
信号は、マルチパス反射または他の原因のため、送信機
から受信機における2つのアンテナへのやや異なる経路
によって進行する。送信機から2つのアンテナのうちの
一方への経路は送信されかつ反射された経路波の位相打
消しを引き起こすかもしれないが、他のアンテナへの複
数の経路が同時に位相打消しを引き起こす可能性はより
少なくなる。アンテナスイッチ110は受信RF信号の
ソースとして第1のアンテナ102と第2のアンテナ1
04との間で選択を行なう。
【0027】移動ステーション100は好ましくはある
通信チャネルによってスペクトル拡散通信信号を受信す
るために第1の受信機フィンガ112、第2の受信機フ
ィンガ114および第3の受信機フィンガ116を含む
レーキ受信機(rake receiver)を使用す
る。複数のフィンガを使用したレーキ受信機の設計は伝
統的なものである。該レーキ受信機の各フィンガからの
出力信号はコンバイナ118によって結合される。第1
の受信機フィンガ112の構造および動作は以下により
詳細に説明する。好ましくは、第2の受信機フィンガ1
14および第3の受信機フィンガ116は第1の受信機
フィンガ112と実質的に同様に動作する。
【0028】前述のように、コンバイナ118はレーキ
受信機フィンガの出力信号を組み合わせかつ受信信号を
形成する。コンバイナ118は該受信信号をデコーダ1
20に提供する。デコーダ120はビタービ(Vite
rbi)デコーダまたは他の形式のたたみ込みデコーダ
または任意の他の適切なデコーダとすることができる。
デコーダ120はRF信号によって送信されたデータを
復元しかつ該データをコントローラ122へと出力す
る。コントローラ122は該データを認識可能な音声ま
たはユーザインタフェース124によって使用するため
の情報へと形成する。コントローラ122は制御情報を
受信しかつ制御信号を提供するために移動ステーション
100の他の要素に電気的に結合されている。図1には
制御の接続は示されておらず、図面を不当に複雑にしな
いようにしている。コントローラ122は典型的にはマ
イクロプロセッサおよびメモリを含む。ユーザインタフ
ェース124は受信した情報または音声をユーザに通信
する。典型的には、ユーザインタフェース124は表示
装置、キーパッド、スピーカおよびマイクロフォンを含
む。
【0029】移動ステーション100から遠隔のベース
ステーションへの無線周波信号の送信に応じて、ユーザ
インタフェース124はユーザ入力データをコントロー
ラ122へと送る。コントローラ122はユーザインタ
フェース124から得られた情報を形成またはフォーマ
ットし(formats)かつそれをRF変調信号への
変換のために送信機126へと伝達する。送信機126
は前記RF変調信号をアンテナスイッチ128に伝達す
る。アンテナスイッチ128はベースステーションへの
送信のために第1のアンテナ102と第2のアンテナ1
02との間で選択を行なう。
【0030】信号を受信しかつ復調するためのレーキ受
信機フィンガの各々の構造および動作につき、一例とし
て第1の受信機フィンガ112を使用して説明する。本
発明によれば、移動ステーション100は通信チャネル
によって、好ましくはダイレクトシーケンス符号分割多
元接続(DS−CDMA)信号であるスペクトル拡散通
信信号を受信するよう構成される。スペクトル拡散通信
信号はパイロットチャネルおよび複数のトラフィックチ
ャネルを含む。例えばセルラ無線電話システムにおける
ベースステーションの、送信機において、前記パイロッ
トチャネルおよびトラフィックチャネルは異なるウォル
シュコード(Walsh codes)を使用して符号
化される。典型的には、パイロットチャネルはウォルシ
ュ(0)コードを使用して符号化され、第1のトラフィ
ックチャネルはウォルシュ(2)コードを使用して符号
化されるなどである。符号化の後に、信号スペクトルが
擬似ランダムノイズ(PN)コードを使用して拡散され
る。デジタル形式でのスペクトル拡散信号はそれぞれの
値が前記PNコードおよび符号化されたデータによって
規定される一連のチップ(chips)から構成され
る。各々のトラフィックチャネルに対するウォルシュ符
号化はそのチャネルに対しかつ意図する受信機に対し独
自のものである。システムにおける各受信機、またはセ
ルラ無線電話システムにおける加入者はそれがトラフィ
ックチャネルをデコードするためにベースステーション
と通信するトラフィックチャネルに対応する独自のウォ
ルシュコードまたはウォルシュ符号を割り当てられる。
各受信機はまたパイロットチャネルをデコードする。本
発明によれば、パイロットチャネルは通信チャネルのチ
ャネル位相およびチャネル利得を推定または計算するた
めに使用される。
【0031】第1の受信機フィンガ112はデスプレッ
ダ(despreader)150、パイロットチャネ
ルデコーダ151、パイロットチャネル加算器152、
フィルタ154、共役(conjugate)発生器1
56、トラフィックチャネルデコーダ158、トラフィ
ックチャネル加算器160、遅延要素162および復調
器164を含む。当業者にはこれらの要素はハードウェ
アでまたはソフトウェアで、あるいは効率および生産性
を増強する2つの何らかの組み合わせとして構成できる
ことは認識されるであろう。
【0032】デスプレッダ150はアンテナスイッチ1
10から移動ステーション100によって受信されたス
ペクトル拡散通信信号のデジタル表現(digital
representation)を受信する。デスプ
レッダは擬似ランダムノイズ(PN)コードを該受信信
号に適用する。デスプレッダは受信信号を逆拡散して逆
拡散信号を生成する。前記PNコードは移動ステーショ
ン100に格納されかつベースステーションと移動ステ
ーション100との間の通信チャネルが開始される時
に、例えばベースステーションから、移動ステーション
100へ送信される。前記PNコードは移動ステーショ
ン100に独自のものであり、したがってベースステー
ションと通信するいずれの他の受信機も移動ステーショ
ン100に送信されたトラフィックチャネルをデコード
することができない。
【0033】前記逆拡散信号はデスプレッダ150から
パイロットチャネルデコーダ151に提供される。パイ
ロットチャネルデコーダはパイロットチャネルコードを
前記逆拡散信号に適用してパイロットチャネル信号を生
成する。パイロットチャネルコードは典型的にはウォル
シュコード「ウォルシュ(0)」である。パイロットチ
ャネルデコーダはデコードされた信号をパイロットチャ
ネル加算器152に供給する。パイロットチャネル加算
器152は加算器166およびスイッチ168を含む。
加算器166は64個の連続するチップを加算してパイ
ロットシンボルを形成する。それぞれの64チップの後
に、スイッチ168は加算器166をフィルタ154に
結合するよう閉じて受信パイロットシンボルをフィルタ
154に提供する。したがって、パイロットチャネル加
算器152はパイロットチャネルを検出する。
【0034】図1に示された実施形態はもしウォルシュ
コードがパイロットチャネルを符号化するために使用さ
れれば適切なものである。ウォルシュ(0)はオール
“1”からなるから、パイロットチャネルがウォルシュ
(0)を使用して符号化される場合に何等のデコードも
必要ではなくかつパイロットチャネルデコーダが省略で
きる。しかしながら、もしパイロットチャネルを符号化
するために他のウォルシュコードまたは他の形式のコー
ディングが使用されれば、デコーダが必要とされる。そ
のようなデコーダはパイロットコードを逆拡散信号に適
用してパイロットチャネル信号を生成する。好ましい実
施形態では、前記パイロットコードはベースステーショ
ンと通信する全てのユーザに共通のものとされる。
【0035】フィルタ154はパイロットチャネル加算
器152からパイロットシンボルを受ける。フィルタ1
54はパイロットチャネル信号をろ波して、以下に説明
するように、通信チャネルに対する推定されたチャネル
利得および推定されたチャネル位相の複素表現を得る。
【0036】通信理論から、もし時間nTにおける真の
チャネル利得|h(n)|および位相φ(n)が知ら
れていれば、最適の復調は次の数式に従って実施できる
ことが知られている。
【数1】e−jθh(n)r(n) この場合r(n)はトラフィックチャネル加算器160
の出力におけるトラフィックチャネルシンボルである。
【0037】結合(combining)する上で使用
される最適の(最尤:maximum likelih
ood)ソフト重み付け値は、ノイズが静止したもので
ありかつ移動ステーション100のおのおののフィンガ
またはアンテナに対して同じ分散(variance)
を有する場合には、nTにおけるBPSK変調シンボル
の(符号化された)ビットに対し、
【数2】|h|e−jθh(n)r(n) の実数部、および、nTにおけるQPSK変調シンボル
の2つのビットに対して前記数式2の実数部および虚数
部である。
【0038】前記数式2によって与えられる量は次のよ
うに書くことができる。
【数3】h(n)r(n) この場合、
【数4】h(n)=|h(n)|ejθh(n) はチャネル係数の複素表現である。フェーディングのあ
る移動チャネルに対しては、h(n)はローパス(lo
w−pass)ランダムプロセスである。h(n)のス
ペクトルにおける最も高い周波数は移動通信チャネルに
対するドップラ周波数に等しい。
【0039】複素チャネル係数は知られていないから、
該チャネル係数の振幅および位相を推定する必要があ
る。推定されたチャネル係数は受信機において復調およ
びソフト重み付け値を発生する上でその真の値の代わり
に使用される。特に、^h(n)がh(n)の推定値
(estimate)を示すものとすると、結合(co
mbining)およびデコードのためのソフト重み付
け値は次の数式の実数部および虚数部として計算され
る。
【数5】^h(n)r(n) パイロットシンボルをいっしょに使用してチャネルの位
相および利得を推定することが可能である。
【0040】パイロットシンボルは次のように表され
る。
【数6】p(n)=α[h(n)+z(n)] この場合αは受信機の構成に依存する定数であり、かつ
z(n)は静止した付加的なホワイトノイズまたは妨害
である。いったん受信機が指定されればαは変化しない
から、一般性を失うことなく、α=1とすることができ
る。
【0041】前記パイロットシンボルp(n)はh
(n)の推定値として使用することができる。しかしな
がら、h(n)のより正確な推定値は数個のp(n)に
わたり平均することによって次のように得ることができ
る。
【数7】 この場合w(k)は重み付け係数である。K>0であ
る場合、復調が行われる前に遅延を導入しなければなら
ない。
【0042】最適の重み付け係数w(k)は次のように
計算できる。
【数8】W=R−1Φ この場合重み付けベクトルW=[w(−K),…,w
(0),…,w(K)]であり、Rはp(n−k)
の自己相関マトリクスであり、かつΦはp(n−k)お
よびh(n)の間の相互相関ベクトルである。これらの
値はもしh(n)の統計量が知られていれば計算でき
る。
【0043】チャネル変動の統計量が知られていない場
合、最適の重み付け係数は正確には決定できない。この
状況の一例はドップラ周波数が通信セッションの間に変
化しかつ受信機はドップラ周波数の最大値のみを知る場
合に発生する。そのような場合、重み付け係数はローパ
ス周波数応答を有することになる。チャネルの最大ドッ
プラ周波数はこのローパス応答の通過帯域内にあるべき
である。
【0044】フィルタ154は好ましくはローパスフィ
ルタである。該フィルタの入力はパイロットシンボルp
(n)である。該フィルタの出力はチャネル係数の推定
値^h(n)である。^h(n)は位相および振幅情報
の双方を含む複素数である。位相情報はチャネル位相の
推定値に対応する。振幅情報はチャネル利得の推定値に
対応する。フィルタ154の可能な構成は図2および図
3を参照して後に説明する。共役発生器(conjug
ate generator)156はフィルタ154
によって生成される信号^h(n)の複素共役を決定す
る。フィルタ154は共役発生器156と組合わせて、
通信チャネルに対するチャネル利得およびチャネル位相
の複素表現の複素共役の推定値を生成する。前記チャネ
ル位相およびチャネル利得の複素表現の複素共役は復調
器164に提供される。
【0045】逆拡散信号はまたデスプレッダ150から
デコーダ158へ提供される。デコーダ158はユーザ
特定トラフィックコードを逆拡散信号に適用してトラフ
ィックチャネル信号を生成する。前記ユーザ特定トラフ
ィックコードは移動ステーション100に割り当てられ
たウォルシュコード「ウォルシュ(n)」である。前記
トラフィックチャネル信号はトラフィックチャネル加算
器160へ供給される。
【0046】前記トラフィックチャネル加算器160は
加算器170およびスイッチ172を含む。加算器17
0は64個の連続するチップを加算してトラフィックシ
ンボルを形成する。それぞれの64ごとのチップの後
に、スイッチ172は閉じて加算器170を遅延要素1
62に結合し受信トラフィックシンボルを遅延要素16
2に提供する。従って、トラフィックチャネル加算器1
60はトラフィックチャネルを検出する。より特定的に
は、トラフィックチャネル加算器160はトラフィック
シンボルr(n)を検出する。
【0047】遅延要素162は好ましくはFIFO、ま
たはファーストイン・ファーストアウトバッファであ
る。フィルタ154はチャネル利得およびチャネル位相
を推定する場合にフィルタ遅延を導入する。遅延要素1
62はこのフィルタ遅延を補償し推定されたチャネル位
相および推定されたチャネル利得が対応するトラフィッ
クシンボルを復調するために確実に使用できるようにす
る。遅延要素162はスペクトル拡散通信信号を所定の
時間遅延させて遅延された信号を生成する。より特定的
には、遅延要素162はトラフィックチャネルのトラフ
ィックシンボルのみを遅延させて遅延されたトラフィッ
クシンボルを生成する。
【0048】発明者はDS−CDMAセルラ無線電話に
おいてはトラフィックシンボルを約0.5〜2ミリセカ
ンド遅延させることが最善の結果を提供するものと判定
した。より特定的には、発明者は、1.5ミリセカンド
に対応する、31シンボルの遅延が最善の結果を生成す
るものと判定した。これらの条件の下での受信機の性能
は知られたチャネル利得およびチャネル位相を使用する
理想的な(達成不能な)受信機性能から0.15dB異
なるのみである。しかしながら、0.5ミリセカンドま
で遅延を減少させかつ適切なフィルタを使用することに
より受信機性能の劣化はほとんどなくなる。
【0049】遅延したトラフィックシンボルは復調器1
64に提供される。復調器164は前記遅延されたトラ
フィックシンボルと前記共役発生器156から受信され
た信号とを乗算し、推定されたチャネル位相および推定
されたチャネル利得を使用して遅延されたトラフィック
シンボルを復調する。この乗算の結果はさらに処理を行
うためにデコーダ120に供給される。
【0050】次に図2を参照すると、図1の無線電話移
動ステーション100において使用するための有限イン
パルス応答(FIR)フィルタ200のブロック図が示
されている。該フィルタ200は図1のフィルタ154
のローパスろ波機能を提供するために使用できる。フィ
ルタ200は遅延要素202,204,206、乗算器
208,210,212および214、そして加算器2
16を含む。
【0051】好ましくは、前記フィルタ200は遅延要
素202,204,206のような合計61個の遅延要
素を使用するが、図面を不当に複雑にしないように図2
ではそのすべては示されていない。これらの遅延要素は
順次的なフェーズで動作し、パイロットシンボルを遅延
要素のチェインを通って直列的にシフトする。前記遅延
要素は直列的に結合され、従って、第1のフェーズの間
に、遅延要素202はパイロットチャネル加算器152
(図1)から第1のパイロットシンボルを受信する。1
パイロットシンボル期間に等しい遅延の後に、第2のフ
ェーズの間に、前記第1のパイロットシンボルは遅延要
素202から遅延要素204へと伝達されかつ第2のパ
イロットシンボルはパイロットチャネル加算器152か
ら遅延要素202へと伝達される。同様に、1パイロッ
トシンボル期間に等しい遅延の後に、第3のフェーズの
間に、第1のパイロットシンボルは遅延要素204から
遅延要素204と直列接続された次の遅延要素へと伝達
され、第2のパイロットシンボルは遅延要素202から
遅延要素204へと伝達され、かつ第3のパイロットシ
ンボルはパイロットチャネル加算器152から遅延要素
202へと伝達される。
【0052】各フェーズの間に、おのおのの遅延要素に
格納されたパイロットシンボルはそれぞれの乗算器20
8,210,212,214によって重み付け係数と乗
算される。好ましくは、フィルタ200は乗算器20
8,210,212および214のような合計62の乗
算器を使用するが、図2にはそのすべてが示されている
わけではない。各乗算器は前記遅延要素202,20
4,206の内の1つに対応する。前記乗算器はそれぞ
れの遅延要素に記憶された遅延パイロットシンボルを重
み付け係数によって乗算する。また、乗算器208は、
遅延要素202の入力における、到来パイロットシンボ
ルを重み付け係数によって乗算する。
【0053】前記重み付け係数w(k)は好ましくは前
記数式8に従って計算される。あるいは、前記重み付け
係数は任意の適切な方法によって計算することができ
る。1つの簡単な例では、w(k)の重み付け係数のす
べては1または単位値(unity)とすることができ
る。そのような構成では、フィルタ200は重み付けな
しに所定の数(例えば、42)のパイロットシンボルを
平均するローパスフィルタである。好ましくは、前記重
み付け係数w(k)はフィルタ200が上に述べたロー
パス応答に近い周波数応答をもつように選択される。従
って、フィルタ200は所定の数(例えば、61)のパ
イロットシンボルをサンプルし、サンプルしたパイロッ
トシンボルを重み付け係数によって乗算し、かつその積
を組合わせてチャネル利得およびチャネル位相の推定ま
たは計算値の複素表現を生成する。
【0054】別の実施形態では、フィルタ154(図
1)はローパス無限インパルス応答(IIR)フィルタ
を使用して実施できる。そのようなIIRフィルタはそ
の通過帯域内でリニアに近い(near−linea
r)位相応答をもつべきである。
【0055】フィルタ154は注目の周波数におけるグ
ループ遅延によって特徴付けられる。フィルタ200の
ような、リニア位相FIRフィルタに対しては、該フィ
ルタのグループ遅延は該フィルタの遅延または長さの2
分の1に等しい。ノンリニア位相FIRに対しまたはI
IRフィルタに対し、グループ遅延は次のように定義さ
れる。
【数9】dφ(f)/df|f=f0 この場合、φは周波数fにおいてフィルタによって導入
される位相回転でありかつfは注目の周波数である。
本発明によれば、遅延要素162によって導入される遅
延は実質的にフィルタ154のグループ遅延に等しい。
【0056】図3は、図1の無線電話移動ステーション
において使用するためのフィルタ300のブロック図で
ある。フィルタ300は前置結合器またはプリコンバイ
ナ302、バッファ304、加算器306、アキュムレ
ータ308、および量子化器310を含む。プリコンバ
イナ302は前記パイロットチャネル加算器152(図
1)に結合されかつ、19.2KHzのような、所定の
レートで逆拡散パイロットシンボルを受信する。プリコ
ンバイナ302は引き続き受信されるパイロットシンボ
ルを組合わせて結合されたパイロットシンボルを形成す
る。これはフィルタ300のメモリ要求を低減するよう
作用する。例えば、プリコンバイナは、p(n)および
p(n+1)で示される、2つのパイロットシンボルを
いっしょに加算して組合わされたパイロットシンボルを
生成し、これは次に記憶される。メモリ要求が問題でな
い用途ではプリコンバイナは省略できる。
【0057】プリコンバイナ302は前記結合されたパ
イロットシンボルを順次バッファ304内にシフトす
る。バッファは好ましくは前記パイロットチャネル加算
器152から受信された42のパイロットシンボルに対
応する、21の組合わされたパイロットシンボルを格納
する。これはまた1.1ミリセカンドのグループ遅延に
対応する。
【0058】おのおのの結合されたパイロットシンボル
期間の間に、バッファ304は新しい結合されたパイロ
ットシンボルをバッファ304内にシフトしかつ最も古
い結合されたパイロットシンボルをバッファ304から
出るようシフトする。加算器306はバッファの内容を
プリコンバイナ302から加算器306に提供される新
しい結合されたパイロットシンボルと加算する。その合
計または加算結果はアキュムレータ308内に累積され
る。前記合計は次に量子化されて回路の複雑さを低減す
る。この量子化された結果はチャネル位相およびチャネ
ル利得の推定または計算値に対応する。
【0059】前に述べたように、フィルタ300は、好
ましくは21のパイロットシンボルまたは1.1ミリセ
カンドに等しい、グループ遅延によって特徴付けられ
る。本発明によれば、もしフィルタ300がフィルタ1
54(図1)のろ波機能を提供するために使用されれ
ば、前記遅延要素162によって導入される遅延は実質
的にフィルタ300のグループ遅延に等しくなる。
【0060】前に示したように、チャネル位相および利
得をいっしょに計算または推定するためにローパスフィ
ルタを使用することによりほぼ最適のDS−CDMAダ
ウンリンク受信機性能が達成できる。この最適に近い性
能を達成するため、1〜2ミリセカンドのオーダで復調
遅延を許容することが必要である。そのような適度の遅
延は音声通信にとっては許容できるものであるが、ベー
スステーションから送信されかつ移動ステーションにお
いて電力制御指示子として受信される電力制御指示子の
検出および復調のためには望ましくない。例えば、DS
−CDMA標準を規定する、TIA/EIA仕様IS−
95は移動ステーションの出力電力は移動ステーション
による電力制御ビットの受信から500マイクロセカン
ド内にその最終値の0.3dB内に確立されることを要
求している。従って、電力制御指示子のために別個の復
調が必要とされる。
【0061】トラフィックチャネルの性能を犠牲にする
ことなく電力制御指示子の検出における遅延を低減する
ために、本発明はトラフィックチャネル信号の復調から
電力制御指示子の復調を分離する。より特定的には、本
発明は、上に述べたように、2つの別個の復調器、1つ
はほとんどまたは全く復調遅延のない電力制御指示子の
復調のためおよび他のものはトラフィックチャネル信号
の復調に適したより長い遅延を備えたものである。従っ
て、本発明に係わる方法はトラフィックチャネルの位相
およびトラフィックチャネルの利得の複素表現をいっし
ょに計算または推定することおよび電力制御チャネルの
位相および電力制御チャネルの利得の複素表現を別個に
計算または推定することを含む。前記トラフィックチャ
ネルの信号はトラフィックチャネル位相およびトラフィ
ックチャネル利得を使用して復調される。前記電力制御
指示子は電力制御チャネル位相および電力制御チャネル
利得を使用して復調される。
【0062】この手法は都合がよく、それはDS−CD
MAシステムに関しては、電力制御ビットは符号化され
ず(uncoded)かつ符号化されない信号のエラー
率カーブは典型的には注目の信号対雑音比範囲において
非常に平坦なためである。その結果、本発明は電力制御
ビットの復調および検出のためにほとんどまたは全く遅
延のないエスティメイタ(estimator)を使用
する。そのようなゼロまたは低い短遅延チャネルエステ
ィメイタを使用することにより発生される電力制御指示
子のエラー率は十分な遅延を備えたほぼ最適のエスティ
メイタを使用して発生されるエラー率よりやや劣ってい
るのみである。さらに、アップリンク受信機性能(すな
わち、本発明に係わる受信機を導入した移動ステーショ
ンから送信を受けるベースステーションにおける受信
機)は電力制御指示子のエラー率にそれほど敏感ではな
い。従って、ゼロまたは短遅延エスティメイタの使用に
よって通信チャネル性能が顕著に劣化することはない。
【0063】復調された電力制御信号および復調された
トラフィック信号は異なる遅延を有するが、これらの遅
延はむしろ固定されかつ知られている。従って、コンバ
イナ118(図1)において受信される復調信号の性質
に関して何らの混乱もない。また、本発明のためには2
つの別個のチャネルエスティメイタを構成する必要があ
るが、本発明に係わる受信機の複雑さは従来技術の構成
に対してそれほど増大しない。3つの可能な実施形態が
図4〜図6に示されている。
【0064】次に図4を参照すると、図1の移動ステー
ション100において使用するための受信機回路400
の第1の代替動作ブロック図が示されている。受信機回
路400はDS−CDMA信号および他のスペクトル拡
散通信信号を復調するための、図1に示される、レーキ
受信機回路の1つのフィンガとして使用できる。受信機
回路400はアンテナ402に結合されるよう構成され
かつフィルタ回路404、デスプレッダ405、パイロ
ットチャネルデコーダ406、第1のチャネルエスティ
メイタ408、第2のチャネルエスティメイタ410、
第1の共役発生器412、および第2の共役発生器41
4を含む。受信機回路400はさらにトラフィックチャ
ネルデコーダ416、スイッチ417、ショートまたは
短遅延要素418、遅延要素420、トラフィックチャ
ネル復調器422および電力制御復調器424を含む。
【0065】動作においては、スペクトル拡散信号は遠
隔の送信機によって通信チャネルを介して送信されかつ
アンテナ402によって検出される。該スペクトル拡散
信号は、図1に関して説明したように、フィルタ回路4
04によって処理される。デスプレッダ405におい
て、ショート擬似ランダムノイズ(PN)符号のような
逆拡散符号が受信されたスペクトル拡散信号に適用され
る。該PN符号は受信機において信号を逆拡散するため
にデスプレッダ405において使用される。該デスプレ
ッダ405は逆拡散された信号を生成する。
【0066】前記逆拡散された信号はパイロットチャネ
ルデコーダ406に伝達される。パイロットチャネルデ
コーダ406は、ウォルシュコードのような、コードを
前記逆拡散信号に適用して前記信号をデコードしかつデ
コードされた信号は加算されてパイロットシンボルを生
成する。前記コードはシステムのすべてのユーザに共通
のものであり、従ってすべてのユーザがパイロットチャ
ネルをデコードできる。パイロットチャネルは、例え
ば、論理オール“1”からなるデータで構成することが
でき通信チャネルの位相および利得の決定を可能にす
る。パイロットチャネルが「ウォルシュ(0)」コード
を使用して符号化される、IS−95によるDS−CD
MAシステムのような用途においては、このウォルシュ
コードをパイロットチャネルデコーダ406の逆拡散信
号に適用する機能は省略できる。パイロットチャネルデ
コーダ406はパイロットシンボルを生成する。パイロ
ットシンボルは前記第1のチャネルエスティメイタ40
8および前記第2のチャネルエスティメイタ410に供
給される。
【0067】第1のチャネルエスティメイタ408はト
ラフィックチャネルに対するチャネル位相およびチャネ
ル利得を計算または推定し、第1の計算されたチャネル
利得および第1の計算されたチャネル位相を生成する。
第1のチャネルエスティメイタ408は、図2〜図3に
関連して前に説明したように、ローパスフィルタとし
て、あるいは任意の他の適切な方法で実施できる。例え
ば、1.5ミリセカンドの遅延を有する4次(fort
h order)無限インパルス応答(IIR)フィル
タはほぼ最適の性能を生み出す。61タップの有限イン
パルス応答(FIR)フィルタはほぼ同じ遅延を備えて
同様の性能を生み出す。
【0068】第1のチャネルエスティメイタ408はあ
る振幅および位相を有しかつ前記チャネル位相およびチ
ャネル利得に対応する情報を含む複素数を生成する。こ
の複素数は第1の共役発生器412に供給され、該第1
の共役発生器412は該複素数の複素共役を決定する。
前記複素数の共役はトラフィックチャネル復調器422
へと供給される。
【0069】第2のチャネルエスティメイタ410は電
力制御指示子または電力制御ビットに対するチャネル位
相およびチャネル利得を計算または推定し、第2の計算
されたチャネル利得および第2の計算されたチャネル位
相を生成する。第2のチャネルエスティメイタ410は
ローパスフィルタとして実施できる。もしIIRエステ
ィメイタが受信機回路400を実施するために使用され
れば、電力制御ビットのためのエスティメイタとして別
個のワンポール(one−pole)IIRフィルタを
使用するのがより効率的である。そのような構成では、
第2のIIRフィルタはおのおののパイロットシンボル
に対して評価されあるいは求められなければならない。
これは計算機的な複雑さを増大するが、そのようなエス
ティメイタは非常に簡単であるためほんのわずかしか増
大しない。第2のチャネルエスティメイタの代替実施形
態は図6を参照して後に説明する。
【0070】第2のチャネルエスティメイタ410はあ
る振幅および位相を有しかつ電力制御指示子に対するチ
ャネル位相およびチャネル利得に対応する情報を含む複
素数を生成する。この複素数は第2の共役発生器414
に供給され、該第2の共役発生器414は前記複素数の
複素共役を決定する。前記複素数の共役は電力制御復調
器424に提供される。前記逆拡散信号はまたトラフィ
ックチャネルデコーダ416に伝達される。前記逆拡散
信号はトラフィックデータおよび電力制御指示子の双方
を含む。トラフィックデータは遠隔送信機からチャネル
を介して受信機回路400に通信される、音声またはデ
ータのような、情報に対応する。トラフィックデータは
符号化される。電力制御指示子は遠隔送信機から受信機
回路へと送信されて、送信機126(図1)のような、
受信機回路と関連する送信機の送信電力を制御するため
の電力制御情報に対応する。電力制御指示子はたたみ込
み(convolutionally)符号化されな
い。前記トラフィックチャネルデコーダは、ウォルシュ
コードのような、トラフィックコードを前記逆拡散信号
に適用して前記信号をデコードする。前記トラフィック
コードは受信機回路400に独自のものであり、従って
受信機回路400を含むシステムにおける他のユーザは
その信号をデコードすることができない。トラフィック
チャネルデコーダ416は電力制御指示子およびトラフ
ィックデータの双方に対応するトラフィックシンボルを
生成する。電力制御指示子に対応するトラフィックシン
ボルは電力制御シンボルと称される。
【0071】前記スイッチ417は選択的に前記トラフ
ィックシンボルを短遅延要素418または遅延要素42
0に提供する。トラフィックシンボルが電力制御指示子
に対応する場合、スイッチ417は該トラフィックシン
ボルを短遅延要素418に提供する。トラフィックシン
ボルがトラフイックデータに対応する場合、スイッチ4
17は該トラフィックシンボルを遅延要素420に提供
する。
【0072】遅延要素420は前記トラフィックシンボ
ルを第1の所定の時間だけ遅延させて遅延されたトラフ
ィックシンボルを構成する遅延されたトラフィックチャ
ネル信号を生成する。ショート遅延要素418は電力制
御シンボルを第2の所定の時間だけ遅延させて遅延され
た電力制御指示子を生成する。遅延要素420はトラフ
ィックシンボルが遅延される第1の所定の時間を確立す
るファーストイン・ファーストアウト(FIFO)バッ
ファとして実施できる。同様に、ショート遅延要素41
8はトラフィックシンボルが遅延される第2の所定の時
間を確立するFIFOバッファとして実施できる。
【0073】本発明によれば、前記第2の所定の時間は
前記第1の所定の時間より小さい。第1のチャネルエス
ティメイタ408は第1のグループ遅延によって特徴付
けられる。同様に、第2のチャネルエスティメイタは第
2のグループ遅延によって特徴付けられる。第2のグル
ープ遅延は好ましくは第1のグループ遅延より短い。前
記第1の所定の時間は実質的に前記第1のグループ遅延
と等しく確立される。同様に、前記第2の所定の時間は
第2のグループ遅延と実質的に等しく規定される。前記
第2の所定の時間は好ましくは500ミリセカンドより
小さく、あるいは前記ショート遅延要素418は適切な
精度の性能を維持する一方で受信機の設計の複雑さを低
減するため省略することもできる。
【0074】前記ショート遅延要素418は遅延された
電力制御指示子を電力制御復調器424に伝達する。遅
延要素420は遅延されたトラフィックシンボルをトラ
フィックチャネル復調器422へと伝達する。トラフィ
ックチャネル復調器422および電力制御復調器424
は好ましくは乗算器として実施される。電力制御復調器
424は遅延された電力制御指示子を第2の共役発生器
414から受信されたチャネル位相およびチャネル利得
の複素表現の複素共役によって乗算する。トラフィック
チャネル復調器422は遅延されたトラフィックシンボ
ルを第1の共役発生器412から受信されたチャネル位
相およびびチャネル利得の複素表現の複素共役によって
乗算する。復調された電力制御指示子および復調された
トラフィックシンボルは次に、コンバイナ118(図
1)におけるのと同様に、さらなる処理を行うのに利用
できる。
【0075】図5は、第2の代替の受信機回路500の
動作ブロック図を示す。受信機回路500はアンテナ5
02に結合されるよう構成されかつフィルタ回路50
4、デスプレッダ504、パイロットチャネルデコーダ
506、コーザルまたは因果(causal)フィルタ
部508、アンチコーザルまたは非因果(anti−c
ausal)フィルタ部510、加算器512、遅延要
素514、第1の共役発生器516および第2の共役発
生器518を含む。受信機回路500はさらにトラフィ
ックチャネルデコーダ520、スイッチ521、ショー
ト遅延要素522、遅延要素524、電力制御復調器5
26およびトラフィックチャネル復調器528を含む。
トラフィックチャネル、パイロットチャネルおよび電力
制御指示子を有するスペクトル拡散通信信号を検出し、
逆拡散し、デコードしかつ復調するための受信機回路5
00の動作はほぼ図4に示された受信機回路400の動
作と一致しているが、以下に述べるような変更を有して
いる。
【0076】前記因果フィルタ部508および非因果フ
ィルタ部510は一緒にFIRフィルタを形成する。受
信機回路500においては、パイロットチャネルデコー
ダ506は前記パイロット信号を、中央係数(cent
er coefficient)を含めて、FIRフィ
ルタの因果フィルタ部508に提供する。これに応じ
て、因果フィルタ部508は因果出力(causal
output)を発生する。パイロットチャネルデコー
ダ506はまたパイロットシンボルをFIRフィルタの
非因果フィルタ部510に提供する。これに応じて、非
因果フィルタ部510は非因果出力(anti−cau
sal output)を発生する。
【0077】前記因果出力は付加的な遅延のない電力制
御指示子の復調のためのアーリーチャネル推定値または
計算値(early channel estimat
e)として使用される。因果フィルタ部508は前記因
果出力を前記因果出力の複素共役の発生のために第2の
共役発生器518に提供する。この複素共役は電力制御
復調器526に提供される。電力制御復調器526は前
記複素共役およびトラフィックチャネルデコーダ520
から受信された電力制御シンボルを乗算し、電力制御シ
ンボルを復調する。
【0078】前記因果出力はまた遅延要素514に提供
され、該遅延要素514は前記因果出力を、好ましくは
非因果フィルタの長さに等しい、所定の時間だけ遅延さ
せて遅延された因果出力を生成する。加算器512は遅
延された因果出力および非因果出力を加算することによ
り最終的なチャネル推定値または計算値を生成する。該
加算器は最終的なチャネル推定値または計算値を複素共
役の発生のために共役発生器516に提供する。該共役
はトラフィックチャネル復調器528に提供される。ト
ラフィックチャネル復調器528は前記複素共役および
トラフィックチャネルデコーダ520から受信されたト
ラフィックシンボルを乗算し、トラフィックシンボルを
復調する。
【0079】1つの変形として、もし制御ビットの復調
に対して短い遅延が許されれば、前記因果フィルタ部は
少しの、例えばMの、非因果係数を含むべきである。こ
の場合、電力制御シンボルは現在のアーリーチャネル推
定値または計算値を使用して復調される前にMシンボル
だけ遅延されるべきである。
【0080】図6は、図4の受信機回路400において
使用するための電力制御チャネルエスティメイタ600
の動作ブロック図である。該チャネルエスティメイタ6
00はローパスフィルタの形式になっており前記パイロ
ットシンボルの順次の値を指数的に平均して前記推定ま
たは計算されたチャネル利得および前記推定または計算
されたチャネル位相の複素表現を生成する。チャネルエ
スティメイタ600はシフタ602、加算器604、シ
フタ606、加算器608、遅延要素610および量子
化器612を含む。前記チャネルエスティメイタ600
はパイロットチャネルデコーダ406からパイロットシ
ンボルを受信する。該パイロットシンボルは8ビットの
2進値の形式である。シフタ602は現在のパイロット
シンボルを2ビット左にシフトし、10ビットの値を形
成する。加算器604は現在のパイロットシンボルに遅
延要素610から受信された遅延されたパイロットシン
ボルを加算する。11ビットの2進値である、その合計
はソフタ606によって3ビット右へシフトされる。加
算器608はこの値を遅延要素610から受信された遅
延されたパイロットシンボルと加算し、10ビットの値
を生成する。その合計は次に引き続くパイロットシンボ
ルによる処理のために遅延要素610に提供される。前
記合計はまた量子化器612に供給され、該量子化器6
12は最も上位の8ビットをチャネル推定値または計算
値として保持する。
【0081】
【発明の効果】以上から分かるように、本発明は、電力
制御ビットを含む、スペクトル拡散通信信号を復調する
ための方法および装置を提供する。チャネル位相および
チャネル利得はパイロットシンボルを平均しあるいは低
域ろ波することにより一緒に推定または計算される。ト
ラフィックシンボルはろ波の遅延を収容するためにやや
遅延されている。電力制御ビットは定められた期間内に
電力制御ビットを確実に検出しかつ電力制御ビットに応
答するために遅延されないかあるいは少しの時間だけ遅
延される。本発明は、本発明に係わるジョイント推定方
法はチャネルの位相および利得の双方に対し最適に近い
推定値または計算値を提供することを判定している。本
発明に従って構成されたDS−CDMA受信機はチャネ
ル位相推定のために位相同期ループおよび別個のチャネ
ル利得エスティメイタを使用する伝統的な設計よりも
0.7〜0.9dB良好なフレームエラー率(FER)
を提供する。該FERはトラフィックシンボルを復調す
るために完全なチャネル位相および利得情報を使用して
得られる結果からたった0.15dB離れているのみで
ある。さらに、本発明はハードウエアまたはソフトウエ
アであるいは2つの組合わせで容易に実施できる。さら
に、本発明はDS−CDMA電力制御ビットが500マ
イクロセカンドの規定された期間内に検出できるように
する。
【0082】本発明の特定の実施形態が示されかつ説明
されたが、さらなる変更を行うことができる。例えば、
チャネル位相およびしチャネル利得を推定するために使
用されるフィルタはFIRまたはIIR技術を使用して
実施できる。該推定の精度のレベルはフィルタの受け入
れ可能なレベルの複雑さに従ってあつらえることができ
る。前記第1および第2の複素チャネル推定値を生成す
るフィルタは実質的に同じとすることができる。また、
受信機回路400、受信機回路500およびチャネルエ
スティメイタの演算要素はハードウエアで、ソフトウエ
アで、あるいは設計の効率および性能を向上させる2つ
の任意の組合わせで実施できる。従って、添付の特許請
求の範囲は本発明の真の精神および範囲内にあるすべて
のそのような変更および修正をカバーするものと考え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】無線電話移動ステーションの動作ブロック図で
ある。
【図2】図1の無線電話移動ステーションにおいて使用
するための第1のフィルタを示すブロック図である。
【図3】図1の無線電話移動ステーションにおいて使用
するための第2のフィルタのブロック図である。
【図4】図1の無線電話移動ステーションにおいて使用
するための受信機回路の第1の別の動作ブロック図であ
る。
【図5】図1の無線電話移動ステーションにおいて使用
するための受信機回路を示す第2の別の動作ブロック図
である。
【図6】図4の受信機回路において使用するための電力
制御チャネルエスティメイタを示す動作ブロック図であ
る。
【符号の説明】
100 無線電話移動ステーション 102 第1のアンテナ 104 第2のアンテナ 106 第1のフィルタ回路 108 第2のフィルタ回路 110 アンテナスイッチ 112 第1の受信機フィンガ 114 第2の受信機フィンガ 116 第3の受信機フィンガ 118 コンバイナ 120 デコーダ 122 コントローラ 124 ユーザインタフェース 126 送信器 128 アンテナスイッチ 150 デスプレッダ 151 パイロットチャネルデコーダ 152 パイロットチャネル加算器 154 フィルタ 156 共役発生器 158 トラフィックチャネルデコーダ 160 トラフィックチャネル加算器 162 遅延要素 164 復調器 400 受信機回路 402 アンテナ 404 フィルタ回路 405 デスプレッダ 406 パイロットチャネルデコーダ 408 第1のチャネルエスティメイタ 410 第2のチャネルエスティメイタ 412 第1の共役発生器 414 第2の共役発生器 416 トラフィックチャネルデコーダ 417 スイッチ 418 ショート遅延要素 420 遅延要素 422 トラフィックチャネル復調器 424 電力制御復調器
フロントページの続き (72)発明者 デイビッド・イー・ボース アメリカ合衆国イリノイ州60067、パラテ ィーン、サウス・ハーバード・ドライブ 825 (72)発明者 コリン・ディー・フランク アメリカ合衆国イリノイ州60657、シカゴ、 ウエスト・ブロムプトン 729 #3 (72)発明者 フィリップ・ディー・ラスキー アメリカ合衆国イリノイ州60089、バッフ ァロー・グローブ、シェリダン・ロード 1922 (72)発明者 ジェイムズ・エフ・ケプラー アメリカ合衆国イリノイ州60089、バッフ ァロー・グローブ、グリーン・ノールズ 1211

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトル拡散通信信号を復調する方法
    であって、 通信チャネルによって前記スペクトル拡散通信信号を受
    信する段階(150)、 前記スペクトル拡散通信信号におけるパイロットチャネ
    ル信号を検出し(151)、パイロットシンボルを生成
    する段階(166)、 前記通信チャネルに対する推定されたチャネル利得およ
    び推定されたチャネル位相を生成する段階(408)、 前記スペクトル拡散通信信号においてトラフィックチャ
    ネル信号を検出し(158)、トラフィックシンボルを
    生成する段階(170)、 前記トラフィックシンボルを第1の所定の時間遅延させ
    (162)、遅延されたトラフィックシンボルを生成す
    る段階、そして前記推定されたチャネル利得および前記
    推定されたチャネル位相を使用して前記遅延されたトラ
    フィックシンボルを復調する段階(164)、 を具備することを特徴とするスペクトル拡散通信信号を
    復調する方法。
  2. 【請求項2】 前記パイロットチャネル信号に応答して
    電力制御指示子を生成する段階(416)、 前記電力制御指示子を第2の所定の期間遅延させ(41
    8)遅延された電力制御指示子を生成する段階であっ
    て、前記第2の所定の期間は前記第1の所定の期間と異
    なるもの、そして前記推定されたチャネル利得および前
    記推定されたチャネル位相を使用して前記遅延された電
    力制御指示子を復調する段階(424)、 をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 推定されたチャネル利得および推定され
    たチャネル位相を生成する段階は前記パイロットシンボ
    ルをろ波して(408)第1の推定されたチャネル利得
    および第1の推定されたチャネル位相を得る段階、およ
    び前記パイロットシンボルをろ波して(410)第2の
    推定されたチャネル利得および第2の推定されたチャネ
    ル位相を得る段階を具備し、かつ前記遅延されたトラフ
    ィックシンボルを復調する段階は前記第1の推定された
    チャネル利得および前記第1の推定されたチャネル位相
    を使用する段階を含み、かつ前記遅延された電力制御指
    示子を復調する段階は前記第2の推定されたチャネル利
    得および前記第2の推定されたチャネル位相を使用する
    段階を具備することを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第2の所定の時間は実質的にゼロミ
    リセカンドであることを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1の所定の期間は約0.5〜2ミ
    リセカンドの範囲にあることを特徴とする請求項4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の所定の期間は約0.5〜2ミ
    リセカンドの範囲にあることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 さらに前記トラフィックチャネル信号の
    みを遅延させて(162)遅延されたトラフィックシン
    ボルを生成する段階を具備することを特徴とする請求項
    1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 推定されたチャネル利得および推定され
    たチャネル位相を生成する前記段階は前記パイロットシ
    ンボルを低域ろ波して(154)前記推定されたチヤネ
    ル利得および前記推定されたチャネル位相を得る段階を
    具備すること特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 推定されたチャネル利得および推定され
    たにチャネル位相を生成する前記段階はさらに、前記低
    域ろ波する段階の後に、複素共役を発生し(156)前
    記推定されたチャネル位相および前記推定されたチャネ
    ル利得を生成する段階を具備することを特徴とする請求
    項8に記載の方法。
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