JPH10325440A - 人工衛星搭載機器用振動衝撃緩衝装置及び振動衝撃緩衝方法 - Google Patents

人工衛星搭載機器用振動衝撃緩衝装置及び振動衝撃緩衝方法

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JPH10325440A
JPH10325440A JP9134757A JP13475797A JPH10325440A JP H10325440 A JPH10325440 A JP H10325440A JP 9134757 A JP9134757 A JP 9134757A JP 13475797 A JP13475797 A JP 13475797A JP H10325440 A JPH10325440 A JP H10325440A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被緩衝機器の設計が変更された場合や、打上
げ時の振動衝撃環境が変更された場合でも設計変更せず
に柔軟に対応できる振動衝撃緩衝装置を提供する。 【解決手段】 人工衛星本体30と被緩衝機器1との間
に配置される振動衝撃緩衝装置20で、シリンダ部3及
びピストン部2からなり、シリンダ部3は、人工衛星本
体30と該搭載機器1の一方側に接続され、又該ピスト
ン部2はその他方側に接続されており、当該シリンダ部
3の内壁部31と該ピストン部2により形成される2つ
の隔室4、5には、それぞれ個別に当該隔室内の気体圧
力を調整する隔室内内圧調整手段6、9が設けられてい
る人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝装置20。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星を打上げ
る際の、人工衛星に搭載される機器類に対する振動或い
は衝撃を緩和する装置及びその緩衝方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、測定、観測機器を搭載した人工衛
星を宇宙空間に打ち上げるに際して、当該人工衛星に加
えられる振動或いは衝撃を抑制する為に多くの緩衝装置
が提案されている。例えば、簡単なものとしては、単に
ゴム材の様な緩衝材を挟み込む方法があるが、その他に
は、例えば特開平2─182599号公報に記載されて
いる様に、人工衛星或いはスペースラボの様な宇宙航行
体が互いにドッキングする際に発生する振動衝撃を緩和
する為の緩衝装置として、板ばね或いは板ばねとダンパ
ーを組み合せた装置を使用する事が開示されている。
【0003】これ等の従来の装置では、緩衝力を調整す
る必要が生じた場合には、板ばねの形状、板厚などを調
整する事により板ばねの剛性を変更していた。また、従
来の装置では、ロケットから衛星が分離された後など
の、振動衝撃等の外力が無くなった後で、特に板ばねを
ロックするなどの機構を有していない。即ち、人工衛星
等を宇宙空間に打ち上げる際には、エンジン等の振動
や、二段目或いは三段目等のロケットの切離し時に、発
生する衝撃等が当該人工衛星に加えられ、それによっ
て、当該人工衛星に搭載されている、観測機器、通信機
器等の精密機器類が損傷したり故障したり、或いは位置
ずれを発生する等の問題が起こっており、かかる振動衝
撃から当該精密機器類を保護する事が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】処で、上記した従来の
技術における第1の問題点は、板バネを使用している関
係から、振動衝撃を緩和する力が設計段階で固定的にユ
ニークに決まってしまうことである。その理由は、従来
の技術に於いては、振動衝撃を緩和する力は板ばねの剛
性を変更するなどの方法に依っているからである。
【0005】従って、当該人工衛星に搭載される精密機
器類の大きさ、重量等の条件が決定されると、それに適
合し、且つ上記振動衝撃を充分に緩和する事が出来る板
バネを設計して搭載する事が出来るが、その途中に当該
精密機器類の設計が変更されると、当該緩衝装置として
の板バネは、最初から設計しなおさなければならず、無
駄が多く、従ってコスト高となるのが現状であった。
【0006】又、従来技術における第2の問題点は、ロ
ケットの打上げ後など振動衝撃力が加わらなくなった後
も、被緩衝機器、つまり上記精密機器類の位置が決定し
ないことである。その理由は、従来の技術に於いて、緩
衝装置にロック機能がないからである。即ち、従来の様
なゴム等の緩衝材や板バネを使用して上記精密機器類を
人工衛星本体に取付ける場合には、当該ゴム等の緩衝材
や板バネによって、緩衝効果はある程度得られるが、精
密機器類毎に設計をする必要がある他、受動型であるの
で、当該精密機器類の位置を固定する機能がなく、当該
人工衛星が宇宙空間に配備された際、当該精密機器類
が、当該人工衛星本体に対して設定されている位置から
オフセットされて、そのままアラインメント誤差として
残ってしまう危険も多かった。
【0007】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
を改良し、被緩衝機器の設計が変更された場合や、ロケ
ットなどによる打上げ時の振動衝撃環境が変更になった
場合でも緩衝装置を設計変更せずに柔軟に対応できる事
を目的とする。更に本発明の目的は、打上げ後など振動
衝撃環境が加わらなくなった後に、緩衝装置に起因する
被緩衝機器のアライメント誤差を除去する事が出来る振
動衝撃緩衝装置及び振動衝撃緩衝方法を提供する事を目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には以下に記載されたような技術
構成を採用するものである。即ち、本発明に於ける第1
の態様としては、人工衛星本体と当該人工衛星に搭載さ
れる搭載機器との間に配置される振動衝撃緩衝装置であ
って、シリンダ部及びピストン部とから構成されてお
り、当該シリンダ部は、該人工衛星本体と該搭載機器の
一方側に接続され、又該ピストン部はその他方側に接続
されており、当該シリンダ部内壁部と該ピストン部によ
り形成される2つの隔室には、それぞれ個別に当該隔室
内の気体圧力を調整する隔室内内圧調整手段が設けられ
ている人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝装置であ
り、又本発明に係る第2の態様としては、人工衛星本体
と当該人工衛星に搭載される搭載機器との間に配置され
る振動衝撃緩衝装置であって、シリンダ部及びピストン
部とから構成されており、当該シリンダ部は、該人工衛
星本体と該搭載機器の一方側に接続され、又該ピストン
部はその他方側に接続されている人工衛星本体搭載機器
用振動衝撃緩衝装置に於いて、当該シリンダ部内壁部と
該ピストン部により形成される2つの隔室に、それぞれ
個別に当該隔室内の気体圧力を調整する隔室内内圧調整
手段を設けておき、所定の制御手段からの指令に応答し
て、それぞれの隔室内の内圧を個別に調整することによ
って、当該ピストン部の当該シリンダ部内に於ける保持
位置を調整する人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝方
法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る人工衛星本体搭載機
器用振動衝撃緩衝方法に於いては、上記した様な技術構
成を採用しており、その具体的な態様としては、例え
ば、緩衝装置本体は、ピストンにより上部と下部に分け
られており、且つ、その本体上部と下部には各々水素貯
蔵合金が設けられている。
【0010】水素貯蔵合金は、その温度によって含有し
ている水素ガスを放出・吸収する性質を有する。そこ
で、本体上部と下部に設置した水素貯蔵合金を、温度セ
ンサにより得られるデータを基に所定の温度になる様に
制御回路部で制御しながらヒータで加熱若しくは冷却す
る。加熱或いは冷却することにより水素貯蔵合金から発
生した水素ガスが上部、下部の空間の圧力を高め、或い
は水素貯蔵合金が水素ガスを吸収する事によって上部、
下部の空間の圧力を低下させるる。
【0011】この圧力によって被緩衝機器が受ける振動
衝撃力を吸収する事ができる。従って、この吸収力は、
水素ガス圧で決まる為、温度を適切な範囲に制御すれ
ば、必要な振動衝撃力に自由に対応させることができ
る。更に、ロケット等による打上げ後、振動衝撃力が無
くなった時点で、本体上部の水素貯蔵合金の加熱を止
め、本体下部の水素貯蔵合金を更に加熱すれば、下部側
の圧力が上部側より高くなって、ピストンは上部に押し
上げられ、本体に設けたクランプミゾまで押し上げられ
た時点でピストンのクランプ部が本体のクランプミゾに
はまり、ロックされる。即ち、被緩衝機器の位置がこの
位置で固定する事になる。この固定位置で、予め地上で
のアラインメントを調整しておけば、アラインメント誤
差が容易に除去できる事になる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る人工衛星本体搭載機器
用振動衝撃緩衝装置およびその振動衝撃緩衝方法の具体
例を図面を参照しながら詳細に説明する。即ち、図1
は、本発明に係る人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝
装置20の一具体例の構成の概略を示す断面図であり、
図中、人工衛星本体30と当該人工衛星30に搭載され
る精密機器類等から構成されている搭載機器1、換言す
れば、被緩衝機器1、との間に配置される振動衝撃緩衝
装置20であって、シリンダ部3及びピストン部2とか
ら構成されており、当該シリンダ部3は、該人工衛星本
体30と該搭載機器1の一方側に接続され、又該ピスト
ン部2はその他方側に接続されており、当該シリンダ部
3の内壁部31と該ピストン部2により形成される2つ
の隔室4、5には、それぞれ個別に当該隔室内の気体圧
力を調整する隔室内内圧調整手段6、9が設けられてい
る人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝装置20が示さ
れている。
【0013】本発明に係る当該隔室内内圧調整手段6、
9は、制御手段12からの指令に応答して、それぞれの
隔室4、5内の内圧を個別に調整する様に構成されてい
る事が望ましい。更に、本発明に於いては、当該制御手
段12は、当該第1の隔室5と第2の隔室4のそれぞれ
の気体内圧を予め定められた所定の圧力に固定して、当
該ピストン部2を振動可能な状態に保持しておく第1の
制御モードと、当該第1の隔室5と第2の隔室4のそれ
ぞれの気体内圧を相補的に変化させ、当該ピストン部2
の位置を変位させる第2の制御モードとを有している事
も望ましい。
【0014】即ち、本発明に於ける振動衝撃緩衝装置に
於いては、人工衛星に搭載した搭載機器を、ロケット等
の打ち上げ時の衝撃、或いは振動から保護する為に、ロ
ケット等の打ち上げ時には、該振動衝撃緩衝装置が予め
定められた所定の制振動作或いは減衰動作、若しくは衝
撃吸収動作を実行し、当該人工衛星が宇宙空間に到達し
た時点では、当該搭載機器が所定の位置にアラインメン
トされる様な固定操作を実行する様に構成されているも
のである。
【0015】その為に本発明に係る振動衝撃緩衝装置に
於いては、上記した様に第1と第2の隔室5、4内のそ
れぞれの内部気体圧力を予め定められた所定の値に設定
すると共にその状態が所定の期間維持される様に隔室内
内圧調整手段を使用して制御しておき、当該シリンダ部
3内に於けるピストン部2を所定の位置に保持すると共
に、所定の制振動作或いは減衰動作、若しくは衝撃吸収
動作が実行しえる様に構成するものである。
【0016】そして、当該人工衛星が宇宙空間に到達し
た時点では、該隔室内内圧調整手段を操作して、図1に
示すように、第1の隔室5内の気体圧力を増大させると
同時に第2の隔室4内の気体圧力を減少させる様に、相
補的な制御操作を行う事によって、当該ピストン部2を
図1に於ける上向きの方向に移動させ、最終的には、該
ピストン部2の先端縁部に設けられたクランプ部、つま
り係合部13が、当該シリンダ部3の内壁面の予め定め
られた位置に設けられたクランプ溝部、つまり凹陥状部
14と互いに係合して固定される様にして当該搭載機器
が所定の位置にアラインメントされる様な固定操作を実
行する様に構成されているものである。
【0017】本発明に使用される当該隔室内内圧調整手
段6、9は、特定の気体を膨張、収縮させる機能、若し
くは、特定の気体を放出,吸収させる機能を有するもの
である事が望ましい。例えば、当該隔室内内圧調整手段
6、9としては、水素貯蔵合金を使用することが好まし
い。
【0018】当該水素貯蔵合金は、既に特開平5−22
9497号公報等に開示されている様に、人工衛星に搭
載されるラジエータの一部に使用されているものであ
り、温度条件を変化させる事によって水素ガスを吸収、
放出する事が出来る性質を有するものである。係る水素
貯蔵合金は、気体放出圧力を温度のみで調整出来ること
から、制御性が簡便で優れ、軽量、安全、低コスト化が
要求される人工衛星搭載装置としては好ましい材料であ
る。
【0019】従って、本発明に於ける振動衝撃緩衝装置
20の当該水素貯蔵合金6、9には、加熱手段7、10
がそれぞれ設けられており、当該加熱手段7、10は、
当該制御手段12からの指令に応答して、該水素貯蔵合
金に対する発熱温度条件を変更する様に制御調整され
る。更に好ましく、当該加熱手段7、10には、温度セ
ンサ8、11がそれぞれ設けられている事が望ましい。
【0020】以下に本発明に係る振動衝撃緩衝装置20
の詳細な構成及び作動について、更に説明する。図1を
参照すると、被緩衝機器1、即ち人工衛星に搭載されて
いる精密機器類に取りつけたピストン部2、シリンダ部
3、及び制御回路部12、により構成される。
【0021】更に、シリンダ部3の内部は、該ピストン
部2により、本体上部、つまり第2の隔室部4と本体下
部、つまり第2の隔室部5との空間に分離されている。
第1の隔室5の空間にはヒータ7と温度センサ8を取り
つけた水素貯蔵合金6を設置している。第2の隔室4に
ついても同様に、ヒータ10、温度センサ11、水素貯
蔵合金9を設置している。
【0022】更に、ピストン部2の先端部周縁の一部若
しくは全部に、係合部として作動するクランプ部13を
設け、シリンダ部3の内側の側壁に設けたクランプミ
ゾ、つまり凹陥状部14に嵌合しうる様に構成されてい
る。当該係合部の構成は特に限定されるものではない
が、例えば、図6(A)に示す様に、常時当該シリンダ
部3の内壁部にバイアス力が作用する様に構成されてい
る板バネ13或いは、図6(B)に示す様に、適宜のコ
イル状バネ28を介して当該内壁に接触されている球状
体27等で構成する事が出来る。
【0023】図2は、本発明に於ける振動衝撃緩衝装置
20に於ける第1の隔室5に於ける動作原理を示すもの
である。今、当該振動衝撃緩衝装置20が受ける振動衝
撃力をFとし、断面積Sのピストン部2が上方からFの
力を加えられているとする。この時、当該第1の隔室5
内の空間の圧力がのとき、ピストン部2を図2に於
て、下方から上方へ押し上げる力fは、 F=S・ ・・・(1) で与えられる。従って、ピストン部2を通して被緩衝機
器1が受ける力は △F=F−f ・・・(2) によって与えられる力△Fだけに軽減される事になる。
【0024】一方、当該第1の隔室に設置した水素貯蔵
合金6は、図3に示す様に、合金の温度を上昇させると
合金に含有されていた水素ガスが放出され、水素平衡圧
が上昇する性質を有する。この時、水素平衡圧は、合
金の種類n、温度Tの関数gとして一般的に =g(n,T) ・・・(3) で与えられる。
【0025】(1)〜(3)式から、必要な緩衝力fを
(3)式に従って水素貯蔵合金の温度Tを変える事によ
って容易に得られる事になる。以上の原理は、第2の隔
室4内の空間についても同様であり、ピストンを上部と
下部の圧力により押さえる事により、上下方向の振動衝
撃を緩和する事が可能となる。
【0026】更に図4に示す様に、本振動衝撃緩衝装置
20を打上げ後にロックする場合は、第1の隔室5内の
水素貯蔵合金6の温度を上昇させるか、第2の隔室4内
の水素貯蔵合金9の加熱を停止すれば、第1の隔室5内
の圧力が高くなって、当該ピストン部2は、図1に於い
て上方へ押上げられて、図4に示す様に、クランプ部1
3がクランプミゾ14に嵌合した所でロックできる事に
なる。
【0027】本発明に係る振動衝撃緩衝装置20のより
具体的な実施例を図5に示す。図5を参照すると、振動
衝撃緩衝装置20は、被緩衝機器1に取りつけたピスト
ン部2、シリンダ部3及び制御回路部12、により構成
されており、該シリンダ部3は、ピストン部2により第
1の隔室5と第2の隔室4に分離されるが、第1の隔室
5は独立した空間を維持する為、円柱型の金属ベローズ
25が設けられており、又、第2の隔室4も同様に独立
した空間を維持する為に中空円筒型の金属ベローズ24
を用いる。当該ベローズ24、25内には、上記したと
同様のヒータ7、10、温度センサ8、11を貼付した
水素貯蔵合金6、9を設置する。
【0028】また、水素貯蔵合金6、9の温度は、ヒー
タ及び温度センサのデータに基づき、制御回路部12に
よって独立に制御される。更に、ピストン部2のロック
を行う為に、ピストン側面に取りつけた板バネ13と、
シリンダ部3内部壁面に設けたクランプミゾ14が設け
られている。本発明に於いては、当該人工衛星の打上げ
前に決定した所要緩衝力に基づいて、制御回路部12に
対して、水素貯蔵合金6と9の温度設定を行う。この操
作だけでピストンの上下方向に必要な緩衝力を水素貯蔵
合金から発生させた水素ガス圧によって得られる。
【0029】具体的な水素貯蔵合金として、例えばZr
・Ti・Fe・V・Crで構成される水素貯蔵合金を例
にとると、この合金の温度と水素放出圧力の関係が図7
の様に示されている。これは、温度を+10℃から+1
50℃に上昇させると水素放出圧力が約0.5atmか
ら約30atmまで、ほぼ50〜60倍の圧力を高める
事ができることを示す。
【0030】また、ロケット等による打上げ後、振動衝
撃環境が無くなり本緩衝装置をロックする場合は、中空
円筒ベローズ24内のヒータ10をOFFするか、或い
は、円柱ベローズ25内のヒータ7により更に加熱する
事により、中空円筒ベローズ24の内圧よりも円柱ベロ
ーズ25の内圧を高めれば、ピストン2が上方へ押し上
げられ、板バネ13がクランプミゾ15にはまった時点
でロックされる(図6参照)。
【0031】上記した様に、本発明に於ける当該振動衝
撃緩衝装置の制御形態としては、人工衛星本体の打ち上
げ時点に於いては、当該第1と第2の隔室に設けられた
該隔室内内圧調整手段は、第1の制御モードに制御さ
れ、当該ピストン部は、予め定められた第1の位置若し
くはその近傍に保持される様に構成されている事を特徴
とするものである。
【0032】更に、本発明に於いては、該ピストン部2
は.少なくとも当該シリンダ部3若しくはピストン部2
の何れかに加えられる衝撃、振動等を吸収する為に当該
予め定められた第1の位置である保持位置Pを中心に制
振的振動を行う様に構成されるものであり、当該ピスト
ン部の保持位置Pは、当該隔室内内圧調整手段6、9を
適宜に制御する事によって、人工衛星に搭載される精密
機器類の設計条件に応じて任意の且つ適切な場所に設定
可能である。
【0033】更に、本発明に於いては、人工衛星本体が
宇宙空間に到達した時点に於いては、当該第1と第2の
隔室に設けられた該隔室内内圧調整手段6、9は、第2
の制御モードに制御され、当該ピストン部2は、第1の
制御モードに於いて保持されていた位置Pから予め定め
られた第2の位置、例えば、当該シリンダ部3の内部壁
面部に設けられている凹陥状部14の位置まで変位する
様に構成されている事を特徴とするものである。
【0034】本発明に於ける当該振動衝撃緩衝装置20
の使用形態の一例を図8に示しておく。つまり、人工衛
星30とそれに搭載される精密機器類1との間に、単数
若しくは複数個の該振動衝撃緩衝装置20を適宜の間隔
で配置するものである。当該振動衝撃緩衝装置20の取
付け形態は、図8とは逆向きに取り付けるもので有って
も良い。
【0035】一方、本発明に係る振動衝撃緩衝方法とし
ては、上記した説明から明らかな様に、基本的には、人
工衛星本体と当該人工衛星に搭載される搭載機器との間
に配置される振動衝撃緩衝装置であって、シリンダ部及
びピストン部とから構成されており、当該シリンダ部
は、該人工衛星本体と該搭載機器の一方側に接続され、
又該ピストン部はその他方側に接続されている人工衛星
本体搭載機器用振動衝撃緩衝装置に於いて、当該シリン
ダ部内壁部と該ピストン部により形成される2つの隔室
に、それぞれ個別に当該隔室内の気体圧力を調整する隔
室内内圧調整手段を設けておき、所定の制御手段からの
指令に応答して、それぞれの隔室内の内圧を個別に調整
することによって、当該ピストン部の当該シリンダ部内
に於ける保持位置を調整する人工衛星本体搭載機器用振
動衝撃緩衝方法であり、より詳細には、当該制御手段に
よりそれぞれの隔室内の内圧を個別に調整することによ
って、当該ピストン部若しくはシリンダ部が受ける衝撃
若しくは振動に対する緩衝効率を調整する振動衝撃緩衝
方法である。
【0036】更に、本発明に係る振動衝撃緩衝方法に於
いては、上記した基本形な構成に加えて、当該制御手段
は、当該第1の隔室と第2の隔室のそれぞれの気体内圧
を予め定められた所定の圧力に固定して、当該ピストン
部を振動可能な状態に保持しておく第1の制御モード
と、当該第1の隔室と第2の隔室のそれぞれの気体内圧
を相補的に変化させ、当該ピストン部の位置を変位させ
る第2の制御モードとを使用して制御を実行する様に構
成する事も出来る。
【0037】又、本発明に於いては、更に当該隔室内内
圧調整手段に水素貯蔵合金を使用すると共に、該水素貯
蔵合金に適宜の加熱手段を付加せしめ、当該制御手段に
よって、該加熱手段の発熱温度を調整する事によって、
該隔室内に於ける水素ガスの内圧を変化させる事を特徴
とするものである。又、本発明に於ける当該振動衝撃緩
衝方法の他の制御形態としては、例えば、人工衛星本体
の打ち上げ時点に於いては、当該第1と第2の隔室に設
けられた該隔室内内圧調整手段を、第1の制御モードで
制御し、当該ピストン部は、予め定められた第1の位置
若しくはその近傍に保持させると共に、人工衛星本体が
宇宙空間に到達した時点に於いては、当該第1と第2の
隔室に設けられた該隔室内内圧調整手段を、第2の制御
モードで制御し、当該ピストン部は、第1の制御モード
に於いて保持されていた位置から予め定められた第2の
位置まで変位させる様に構成されているものである。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る振動衝撃緩衝装置及び振動
衝撃緩衝方法は、上記した様な技術構成を採用している
ので、第1の効果は、振動衝撃を緩和する力を、打上げ
直前まで柔軟に変更可能となる。その理由は、緩衝力は
水素貯蔵合金を用いた水素ガス圧を利用しているので、
設定温度を変更するだけで容易に緩衝力を変更できるか
らである。
【0039】第2の効果は、緩衝装置に起因する、被緩
衝機器のアライメント誤差を除去できる。その理由は、
設定温度の変更とクランプ機構により容易に本緩衝装置
をロックする事ができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る振動衝撃緩衝装置の一具
体例の構成を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る振動衝撃緩衝方法の動作
の原理を説明する図である。
【図3】図3は、本発明に於て使用する水素貯蔵合金の
一般的な圧力/温度特性を示す図である。
【図4】図4は、本発明に於て使用する、ピストン部の
ロック状態を示す図である。
【図5】図5は、本発明に係る振動衝撃緩衝装置の他の
具体例の構成を示す断面図である。
【図6】図6(A)及び図6(B)は、本発明に於て使
用されるピストン部のロック機構の例を示す断面図であ
る。
【図7】図7は、本発明に於て使用される一具体例の水
素貯蔵合金の圧力温度特性図を示すグラフである。
【図8】図8は、本発明に於ける当該振動衝撃緩衝装置
の使用形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…被緩衝機器、人工衛星搭載精密機器類 2…ピストン部 3…シリンダ部 4…第2の隔室 5…第1の隔室 6、9…隔室内内圧調整手段、水素貯蔵合金 7、9…加熱手段、ヒータ 8、11…温度センサ 12…制御回路部 13…係合手段、クランプ部、板バネ 14…凹陥状部、クランプミゾ 24、25…ベローズ 27…球状体 28…スプリング 30…人工衛星本体

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工衛星本体と当該人工衛星に搭載され
    る搭載機器との間に配置される振動衝撃緩衝装置であっ
    て、シリンダ部及びピストン部とから構成されており、
    当該シリンダ部は、該人工衛星本体と該搭載機器の一方
    側に接続され、又該ピストン部はその他方側に接続され
    ており、当該シリンダ部内壁部と該ピストン部により形
    成される2つの隔室には、それぞれ個別に当該隔室内の
    気体圧力を調整する隔室内内圧調整手段が設けられてい
    る事を特徴とする人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝
    装置。
  2. 【請求項2】 当該隔室内内圧調整手段は、制御手段か
    らの指令に応答して、それぞれの隔室内の内圧を個別に
    調整する様に構成されている事を特徴とする請求項1記
    載の振動衝撃緩衝装置。
  3. 【請求項3】 当該制御手段は、当該第1の隔室と第2
    の隔室のそれぞれの気体内圧を予め定められた所定の圧
    力に固定して、当該ピストン部を振動可能な状態に保持
    しておく第1の制御モードと、当該第1の隔室と第2の
    隔室のそれぞれの気体内圧を相補的に変化させ、当該ピ
    ストン部の位置を変位させる第2の制御モードとを有し
    ている事を特徴とする請求項2記載の振動衝撃緩衝装
    置。
  4. 【請求項4】 当該隔室内内圧調整手段は、特定の気体
    を膨張、収縮させる機能、若しくは、特定の気体を放
    出,吸収させる機能を有するものである事を特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の振動衝撃緩衝装置。
  5. 【請求項5】 当該隔室内内圧調整手段は、水素貯蔵合
    金である事を特徴とする請求項4記載の振動衝撃緩衝装
    置。
  6. 【請求項6】 当該水素貯蔵合金には、加熱手段が設け
    られている事を特徴とする請求項5記載の振動衝撃緩衝
    装置。
  7. 【請求項7】 当該加熱手段は、当該制御手段からの指
    令に応答して、該水素貯蔵合金に対する発熱温度条件が
    変更される様に構成されている事を特徴とする請求項6
    記載の振動衝撃緩衝装置。
  8. 【請求項8】 当該加熱手段には、温度センサが設けら
    れている事を特徴とする請求項7記載の振動衝撃緩衝装
    置。
  9. 【請求項9】 当該各隔室内には、当該隔室内内圧調整
    手段により制御される気体を密封するベローズが設けら
    れている事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載
    の振動衝撃緩衝装置。
  10. 【請求項10】 当該ピストン部の周縁部には、該周縁
    部で、該シリンダ部の内壁面と対向する部分に、当該周
    縁部より該シリンダ部の内壁面に向かうバイアス力が付
    与されている係合手段が設けられていると共に、該シリ
    ンダ部内壁部の一部には、該係合手段が嵌合しえる凹陥
    状部が設けられている事を特徴とする請求項1乃至9の
    何れかに記載の振動衝撃緩衝装置。
  11. 【請求項11】 人工衛星本体の打ち上げ時点に於いて
    は、当該第1と第2の隔室に設けられた該隔室内内圧調
    整手段は、第1の制御モードに制御され、当該ピストン
    部は、予め定められた第1の位置若しくはその近傍に保
    持される様に構成されている事を特徴とする請求項1乃
    至10の何れかに記載の振動衝撃緩衝装置。
  12. 【請求項12】 該ピストン部は、少なくとも当該シリ
    ンダ部若しくはピストン部の何れかに加えられる衝撃、
    振動等を吸収する為に当該予め定められた第1の位置で
    ある保持位置を中心に制振的振動を行う様に構成されて
    いる事を特徴とする請求項11記載の振動衝撃緩衝装
    置。
  13. 【請求項13】 当該ピストン部の保持位置は、当該隔
    室内内圧調整手段を制御する事によって任意の場所に設
    定可能である事を特徴とする請求項11記載の振動衝撃
    緩衝装置。
  14. 【請求項14】 人工衛星本体が宇宙空間に到達した時
    点に於いては、当該第1と第2の隔室に設けられた該隔
    室内内圧調整手段は、第2の制御モードに制御され、当
    該ピストン部は、第1の制御モードに於いて保持されて
    いた位置から予め定められた第2の位置まで変位する様
    に構成されている事を特徴とする請求項1乃至10の何
    れかに記載の振動衝撃緩衝装置。
  15. 【請求項15】 当該第2の制御モードに於ける当該第
    2の位置は、該シリンダ部内に設けられた該凹陥状部が
    設けられている位置である事を特徴とする請求項14記
    載の振動衝撃緩衝装置。
  16. 【請求項16】 人工衛星本体と当該人工衛星に搭載さ
    れる搭載機器との間に配置される振動衝撃緩衝装置であ
    って、シリンダ部及びピストン部とから構成されてお
    り、当該シリンダ部は、該人工衛星本体と該搭載機器の
    一方側に接続され、又該ピストン部はその他方側に接続
    されている人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝装置に
    於いて、当該シリンダ部内壁部と該ピストン部により形
    成される2つの隔室に、それぞれ個別に当該隔室内の気
    体圧力を調整する隔室内内圧調整手段を設けておき、所
    定の制御手段からの指令に応答して、それぞれの隔室内
    の内圧を個別に調整することによって、当該ピストン部
    の当該シリンダ部内に於ける保持位置を調整する事を特
    徴とする人工衛星本体搭載機器用振動衝撃緩衝方法。
  17. 【請求項17】 当該制御手段によりそれぞれの隔室内
    の内圧を個別に調整することによって、当該ピストン部
    若しくはシリンダ部が受ける衝撃若しくは振動に対する
    緩衝効率を調整する事を特徴とする振動衝撃緩衝方法。
  18. 【請求項18】 当該制御手段は、当該第1の隔室と第
    2の隔室のそれぞれの気体内圧を予め定められた所定の
    圧力に固定して、当該ピストン部を振動可能な状態に保
    持しておく第1の制御モードと、当該第1の隔室と第2
    の隔室のそれぞれの気体内圧を相補的に変化させ、当該
    ピストン部の位置を変位させる第2の制御モードとを使
    用して制御を実行する事を特徴とする請求項16又は1
    7に記載の振動衝撃緩衝方法。
  19. 【請求項19】 当該隔室内内圧調整手段に水素貯蔵合
    金を使用すると共に、該水素貯蔵合金に適宜の加熱手段
    を付加せしめ、当該制御手段によって、該加熱手段の発
    熱温度を調整する事によって、該隔室内に於ける水素ガ
    スの内圧を変化させる事を特徴とする請求項16乃至1
    8の何れかに記載の振動衝撃緩衝方法。
  20. 【請求項20】 人工衛星本体の打ち上げ時点に於いて
    は、当該第1と第2の隔室に設けられた該隔室内内圧調
    整手段を、第1の制御モードで制御し、当該ピストン部
    は、予め定められた第1の位置若しくはその近傍に保持
    させると共に、人工衛星本体が宇宙空間に到達した時点
    に於いては、当該第1と第2の隔室に設けられた該隔室
    内内圧調整手段を、第2の制御モードで制御し、当該ピ
    ストン部は、第1の制御モードに於いて保持されていた
    位置から予め定められた第2の位置まで変位させる様に
    構成されている事を特徴とする請求項16乃至19の何
    れかに記載の振動衝撃緩衝方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002227722A (ja) * 2001-02-02 2002-08-14 Ihi Aerospace Co Ltd スラスタ
JP2018114085A (ja) * 2017-01-17 2018-07-26 日本光電工業株式会社 混合気体供給装置

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