JPH10325304A - 回転電機の軸封装置 - Google Patents
回転電機の軸封装置Info
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- JPH10325304A JPH10325304A JP13837897A JP13837897A JPH10325304A JP H10325304 A JPH10325304 A JP H10325304A JP 13837897 A JP13837897 A JP 13837897A JP 13837897 A JP13837897 A JP 13837897A JP H10325304 A JPH10325304 A JP H10325304A
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Abstract
て密封油装置の小型化、及びコスト低減を図る。 【解決手段】 回転電機の回転軸1との間に油膜を形成
するシールリング2の機外側軸受面2cの長さを機内側
軸受面2dの長さよりも大きく構成することにより、機
外側給油溝2aの圧力損失が増大し、機外側に流れる油
が流れにくくなり、機外側油量を低減させることができ
るものである。
Description
装置に関するもので、より詳細にいえば、回転体が固定
部を貫通する部分で機内冷却用の水素ガス漏洩を防止す
るシールリング部の構成に関するものである。
報に示された従来の回転電機の構造を示す断面図であ
り、図6は図5の一部拡大図である。図において、回転
軸11の径方向の周りには、この回転軸11との間に回
転電機内部の水素ガスの漏洩を防止するために油膜を形
成するシールリング12が設けられており、このシール
リング12の軸方向の周囲にはグランドシール13が設
けられている。そして、上記シールリング12には、2
つの環状の給油溝12a,12bが設けられており、そ
の一方の給油溝12aは、密封機能を果たす油を給油す
るための機外側給油溝であり、もう一方の給油溝12b
は機内側給油溝である。また、上記シールリング12の
内周面は、機外側軸受面12cと機内側軸受面12dと
からなっており、その機外側軸受面12cの長さと、機
内側軸受面12dの長さは互いに等しく構成されてい
る。なお、これら軸受面の材質は軸受メタルから成って
いる。そして、一方の機外側密封部では密封油14が用
いられると共に、他方の機内側密封部では密封油15が
用いられ、機内側に流れる密封油15は下部に配設した
排油溝16から排出される。なお、図中の矢印はそれぞ
れ油の流れの方向を示している。
て説明する。密封油14,15は2つの環状の機外側給
油溝12a及び機内側給油溝12bにそれぞれ供給さ
れ、シールリング12と回転軸11の隙間を通り、回転
軸11に沿って流れる。密封油圧が機内ガス圧より高圧
である限り、機内側給油溝12bを流れる密封油はシー
ルリング12から機内側に向かって流れ、水素の漏洩を
防ぐ。また、密封油が機外空気圧より高圧である限り、
機外側給油溝12aを流れる密封油はシールリング12
から機外側に向かって流れ、空気の機内への侵入を防
ぐ。
封油14の圧力と機内側給油溝12bを流れる密封油1
5の圧力は等しいが、機内ガス圧は機外空気圧より圧力
が高い。このため、機内側密封油圧と機内ガス圧の圧力
差より機外側密封油圧と機外空気圧の圧力差の方が大き
くなり、機内側に流れる油よりも機外側に流れる油量の
方が多くなってしまう。
とシールリング12の中心が一致せず、偏心する場合
は、密封油14,15の温度は円周方向に不均一な分布
となり、密封油14,15からシールリング12への熱
伝達によりシールリング12の温度分布も不均一とな
る。この温度分布の不均一によりシールリング12は楕
円形状に変形する。この楕円形状の変形によりシールリ
ング12の油の最高温度点が周期的に周方向に移動す
る。これに伴い、シールリング12の変形状態も比較的
長い周期で変化し、長周期揺動が発生する。このシール
リング12の長周期揺動は、シールリング12の軸受面
の破損をもたらし、回転電機の軸封装置としての機能を
損なうことがある。
グ12は回転軸11の上に乗っている状態にある。その
ため、運転開始後油膜が十分発達した状態ではシールリ
ング12は浮き上がるが、十分油膜が発達する前には回
転軸11とシールリング12の軸受面との接触によっ
て、シールリング12の軸受面の破損をもたらし、回転
電機の軸封装置としての機能を損なうことがある。
おいては、回転電機の軸封装置の保守時に分解あるいは
組立をする場合、シールリング12の取り出し及び挿入
を行なうが、この場合、揚重装置を使用せずに作業を行
なう。
装置は以上のように構成されているので、シールリング
の直径が大きい場合、あるいは回転軸とシールリングの
間の隙間を大きくした場合には、従来のシールリングで
は、機内側密封油を必要量だけ流すと機外側密封油量は
それ以上に増加するという問題が生じ、ひいては密封油
装置の大型化、コストの増加につながる、という問題点
があった。
るいはシールリングの偏心率が大きくシールリングの円
周方向の温度分布の不均一が大きい場合は、シールリン
グは楕円形状に変形する。この楕円形状の変形によりシ
ールリングの油の最高温度点が周期的に周方向に移動
し、これに伴い、シールリングの変形状態も比較的長い
周期で変化し、長周期揺動を発生する。このシールリン
グの長周期揺動は、シールリング軸受面の破損をもたら
し、回転電機の軸封装置としての機能を損なうことがあ
る。
グは回転軸の上に乗っている状態にある。そのため、運
転開始後油膜が十分発達した状態ではシールリングは浮
き上がるが、十分油膜が発達する前には回転軸と軸受面
との接触によってシールリング軸受面の破損をもたら
し、回転電機の軸封装置としての機能を損なうことがあ
る。
分解、組立時にシールリングの重量が重い場合には作業
性が悪くなる。
めになされたものであり、従来の回転電機の軸封装置よ
りも機外側に流れる密封油量を減少させるシールリング
を備えることによって、総油量の減少を図り、もって密
封油装置の小型化、コスト低減を図ることを目的とす
る。
形の少ないシールリングを備えることにより、シールリ
ングの軸受面の破損を防止し、軸封装置の信頼性の向上
を図ることを目的とする。
受面の摩擦が少ないシールリングを備えることにより、
シールリングの軸受面の破損を防止し、軸封装置の信頼
性の向上を図ることを目的とする。
シールリングを機外側給油溝の部分で分割することによ
り、シールリング1部品あたりの重量を軽減し、回転電
機の軸封装置の保守時における分解、組立時の作業性の
向上を図ることを目的とする。
る回転電機の軸封装置は、回転軸との間に油膜を形成す
るために設けられたシールリングの、機外側軸受面の長
さを、機内側軸受面の長さよりも大きく構成したもので
ある。
装置は、シールリングの軸受部をフッ素樹脂により構成
したものである。
装置は、シールリングの軸受部をポリアミド樹脂により
構成したものである。
装置は、シールリングを給油溝を境にして分割したもの
である。
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1による回
転電機のシールリング部を示す断面図であり、図におい
て、回転軸1の径方向の周りには、この回転軸1との間
に回転電機内部の水素ガスの漏洩を防止するために油膜
を形成するシールリング2が設けられており、このシー
ルリング2の軸方向の周囲にはグランドシール3が設け
られている。そして上記シールリング2には2つの環状
の給油溝2a,2bが設けられており、一方の給油溝2
aは、密封機能を果たす油を給油する機外側給油溝であ
り、もう一方の給油溝2bは機内側給油溝である。ここ
で、上記シールリング2の内周面は、機外側軸受面2c
と機内側軸受面2dとからなっているが、本実施形態で
は、機外側軸受面2cの長さが機内側軸受面2dの長さ
よりも長く構成されている。なお、機外側密封部では密
封油4が用いられると共に、機内側密封部では密封油5
が用いられ、そしてこの密封油5は、上記従来装置と同
様に、下部の排油溝(図示省略)から排出されるように
なされている。図中の矢印はそれぞれ油の流れ方向を示
している。
施の形態1におけるシールリング2は、その断面におけ
る機外側軸受面2cの長さが機内側軸受面2dの長さよ
りも長い形状となっているため、従来のシールリングに
比べて機外側給油溝2aの圧力損失が増大するため、機
外側に流れる油が流れにくくなり、機外側油量を低減さ
せることが可能となる。これにより、総油量の減少を図
ることができ、もって密封油装置の小型化、及びコスト
低減を図ることができる。
態2を図に基づいて説明する。図2はこの発明の実施の
形態2による回転電機のシールリング部を示す断面図で
あり、図において、機外側軸受部及び機内側軸受部には
断熱材としてフッ素樹脂2e,2fが用いられている。
施の形態2によるシールリング2の機外側軸受部及び機
内側軸受部は、従来の軸受メタルの代わりに断熱効果の
高いフッ素樹脂から構成されている。そしてフッ素樹脂
の熱伝導率は軸受メタルの約1/50〜1/200倍で
あり、従って、従来の方式に比べて、シールリング2に
流入する熱量が極めて少なくなり、シールリング2の熱
変形を小さくおさえることができる。この結果、シール
リング2の長周期揺動が抑制され、軸受面の破損防止が
可能となり、回転軸1の軸封装置の信頼性が向上する。
態3を図に基づいて説明する。図3はこの発明の実施の
形態3による回転電機のシールリング部を示す断面図で
あり、図において、機外側軸受部及び機内側軸受部は摩
擦係数の小さい材質としてポリアミド樹脂2g,2hか
ら構成されている。
施の形態3におけるシールリング2の機外側軸受部及び
機内側軸受部は、その内周面に従来の軸受メタルの代わ
りに摩擦係数の小さいポリアミド樹脂により構成されて
おり、ポリアミド樹脂の摩擦係数は軸受メタルの摩擦係
数の約1/2倍である。従って摺動時の軸受面の摩擦が
軽減され、軸受面の破損防止が可能となり、回転軸の軸
封装置の信頼性が向上する。
態4を図に基づいて説明する。図4はこの発明の実施の
形態4による回転電機のシールリング部を示す断面図で
あり、図において、シールリング2は機外側給油溝2a
の部分で機外側シールリング2iと機内側シールリング
2jとに分割されている。
施の形態4によるシールリング2は、機外側給油溝2a
の部分で機外側シールリング2iと機内側シールリング
2jとに分割されているので、シールリング1部品あた
りの重量が軽減され、回転電機の軸封装置の保守時にお
ける分解、組立等の作業性が向上する。
封装置によれば、シールリングの機外側軸受面の長さを
機内側軸受面の長さよりも大きく構成したので、従来の
シールリングに比べて機外側給油溝の圧力損失が増大す
るため、機外側に流れる油が流れにくくなり、機外側油
量を低減させることが可能となる。これにより、総油量
の減少を図ることができ、もって密封油装置の小型化、
及びコスト低減を図ることができる。
装置によれば、シールリングの軸受部をフッ素樹脂によ
り構成したので、シールリングに流入する熱量が極めて
少なくなり、シールリングの熱変形を小さくおさえるこ
とができる。この結果、シールリングの長周期揺動が抑
制され、軸受面の破損防止が可能となり、回転軸の軸封
装置の信頼性が向上する。
装置によれば、シールリングの軸受部をポリアミド樹脂
により構成したので、摺動時の軸受面の摩擦が軽減さ
れ、軸受面の破損防止が可能となり、回転軸の軸封装置
の信頼性が向上する。
装置によれば、シールリングを給油溝を境にして分割し
たので、シールリング1部品あたりの重量が軽減され、
回転電機の軸封装置の保守時における分解、組立等の作
業性が向上する。
封装置を示す断面図である。
封装置を示す断面図である。
封装置を示す断面図である。
封装置を示す断面図である。
る。
2b 機内側給油溝、2c 機外側軸受面、2d 機内
側軸受面、2e,2f フッ素樹脂軸受部、2g,2h
ポリアミド樹脂軸受部、2i 機外側シールリング、
2j 機内側シールリング。
Claims (4)
- 【請求項1】 回転軸との間に油膜を形成するシールリ
ングを設け、当該シールリングに機外側給油溝及び機内
側給油溝を設けた回転電機の軸封装置において、上記シ
ールリングの機外側軸受面の長さを機内側軸受面の長さ
よりも大きく構成したことを特徴とする回転電機の軸封
装置。 - 【請求項2】 回転軸との間に油膜を形成するシールリ
ングを設けた回転電機の軸封装置において、上記シール
リングの軸受部をフッ素樹脂により構成したことを特徴
とする回転電機の軸封装置。 - 【請求項3】 回転軸との間に油膜を形成するシールリ
ングを設けた回転電機の軸封装置において、上記シール
リングの軸受部をポリアミド樹脂により構成したことを
特徴とする回転電機の軸封装置。 - 【請求項4】 回転軸との間に油膜を形成するシールリ
ングを設け、当該シールリングに給油溝を設けた回転電
機の軸封装置において、上記シールリングを上記給油溝
を境にして分割したことを特徴とする回転電機の軸封装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13837897A JPH10325304A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 回転電機の軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13837897A JPH10325304A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 回転電機の軸封装置 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006243605A Division JP2006345697A (ja) | 2006-09-08 | 2006-09-08 | 回転電機の軸封装置 |
JP2006243604A Division JP2006345696A (ja) | 2006-09-08 | 2006-09-08 | 回転電機の軸封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10325304A true JPH10325304A (ja) | 1998-12-08 |
Family
ID=15220542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13837897A Pending JPH10325304A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 回転電機の軸封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10325304A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105065679A (zh) * | 2015-09-10 | 2015-11-18 | 无锡康明斯涡轮增压技术有限公司 | 增压器油封结构 |
-
1997
- 1997-05-28 JP JP13837897A patent/JPH10325304A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105065679A (zh) * | 2015-09-10 | 2015-11-18 | 无锡康明斯涡轮增压技术有限公司 | 增压器油封结构 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040113 |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040113 |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040113 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060711 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20060908 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20061219 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |