JPH10323303A - 電気掃除機用吸込具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強力かつ効果的な床面の塵埃を舞い上げる吸
引と操作性の良い電気掃除機の吸込み具を得ること。 【解決手段】 吸込具本体１の下ケース５には、横吸込
通路３ｂ前方に横長の整流壁面１２を設け、さらに整流
壁面１２には複数の床用外気噴出口９ａを形成し、上ケ
ース４には、前方に横長の外気取入口６を外気通過通路
１３を経由して床用外気噴出口９ａと連通するよう形成
されている。また、吸込通路壁面１１に複数の横長かつ
スリット状の絨毯用外気噴出口９ｂを、外気通過通路１
３に補助通路１４を経由して連通するよう設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機用吸込
具の吸引性能改善に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図９、図１０及び図１１は、例えば実開
昭５４−６３５９号公報に開示されている従来の電気掃
除機用吸込具を示す図であり、図９は斜視図、図１０は
下面図、図１１は断面図である。図において、１は吸込
具本体、２は吸込口、３ａは中央吸込通路、４は吸込具
本体１の上ケース、５は下ケース、６は上ケース４の中
央吸込通路３ａを挟んで左右に設けたスリット状の外気
取入口、７は外気取入口６を形成するリブ、８は吸込具
本体１に回転自在に取付けられ、塵埃を吸込む掃除機本
体に連通する接続パイプ、９は外気取入口６と連通する
外気噴出口、１０はリップであり、リブ７に取付けら
れ、その先端は互いに接して外気取入口６を閉鎖してお
り、負圧がかかるに従って開くように設けられている。
また、１１は下ケース５に設けられた植毛ブラシであ
る。

【０００３】上記のように構成された従来の電気掃除機
用吸込具は、吸込具本体１の下ケース５を床面に接触さ
せて床面の塵埃を吸引すると、吸込具本体１の下部の外
気噴出口９は負圧状態となる。この負圧が図１０に示す
ようにリップ１０にかかり、リップ１０の先端が開いて
噴流を床面へと吹きつけ、床面の塵埃を舞い上げて吸引
する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来の電気掃除機用吸込具は、中央吸
込通路３ａを挟んで左右に外気取入口６、外気噴出口９
が形成されているが、最も吸込み力の強い中央吸込通路
３ａには形成されていないため、強力かつ効果的な塵埃
を舞い上げる吸引ができない。また、毛足の長い絨毯を
掃除する際、外気噴出口９を絨毯の毛先が塞いでしま
い、外気噴出口９を経由する中央吸込通路３ａへの風路
が遮断されてしまうため、リップ１０が開かず絨毯上の
塵埃を舞い上げて吸引することができず、風路が遮断さ
れてしまう場合がある。これにより絨毯が吸込具本体１
に吸着してしまって、吸込具の操作性が低下していしま
い、使用者の手を煩わすことになってしまうという問題
点があった。

【０００５】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたものであり、強力かつ効果的に床面の塵
埃を舞い上げる吸引力を備え、かつ操作性の良い電気掃
除機用吸込具を得るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係る電気掃除
機用吸込具は、底面に吸込口を有する本体と、前記本体
の上面に形成された外気取入口と、前記本体の底面に形
成され前記吸込口と連通する吸込通路と、前記吸込通路
の前方で清掃面と対向する位置に設けられ、かつ前記吸
込通路に沿って形成された整流壁面と、前記吸込通路に
沿って形成され、清掃面に対して垂直な面で形成された
吸込通路壁面と、前記整流壁面に形成された床用外気噴
出口と、前記吸込通路壁面に形成された絨毯用外気噴出
口と、一端が前記床用外気噴出口に他端が前記外気取入
口にそれぞれ連通する外気通過通路と、前記外気通過通
路から分岐されて前記絨毯用外気噴出口と連通する補助
通路とを形成したものである。

【０００７】また、床用外気噴出口及び絨毯用外気噴出
口は複数個形成され、少なくとも１つはそれぞれ前記吸
込口の近傍に配設されるものである。

【０００８】また、吸込口近傍の床用外気噴出口及び絨
毯用外気噴出口は他の噴出口よりも開口面積を小さくし
たものである。

【０００９】また、床用外気噴出口は絨毯用外気噴出口
よりも開口面積を大きくしたものである。

【００１０】さらに、絨毯用外気噴出口に開閉板を設
け、該開閉板は床用外気噴出口が閉口した場合に、前記
絨毯用外気噴出口を開口するものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．図１は本発明の実施形態１に係る電気掃
除機用吸込具を示す下面図、図２は吸込通路壁面の拡大
図、図３は電気掃除機用吸込具を示す上面図、図４は一
部断面図である。図において、従来例と同一または相当
する部分には同一符号を付し説明は省略する。３は吸込
通路であり、３ａは中央吸込通路、３ｂは吸込具本体１
底部に横長に形成した横吸込通路、９ａは床用外気噴出
口、９ｂは絨毯用外気噴出口、１２は横吸込通路３ｂの
前方に清掃面に対向するように設けられた整流壁面、１
３は上ケース４に形成された外気通過通路、１４は補助
通路、１５は上ケース４に形成され清掃面に対して垂直
な位置に設けられた吸込通路壁面である。また、１６は
バンパ１７と一体的に設けられたブレードＡ、１８は下
ケース４に設けられたブレードＢである。

【００１２】吸込具本体１の下ケース５は、横吸込通路
３ｂの前方に整流壁面１２を形成しするとともに整流壁
面１２には複数の横長かつスリット状の床用外気噴出口
９ａを設けている。また、上ケース４は、前方に横長の
複数の外気取入口６を設け、外気取入口６は外気通過通
路１３を経由して床用外気噴出口９ａと連通するように
配設されている。また、図２に示すように、吸込通路壁
面１５には複数の横長かつスリット状の絨毯用外気噴出
口９ｂが形成され、絨毯用外気噴出口９ｂは補助通路１
４を介して外気通過通路１３と連通している。

【００１３】次に動作について説明する。床面上を清掃
する際、吸込具本体１の下ケース５を床面に接触させて
床面の塵埃を吸引すると、吸込具本体１の下部は負圧状
態となる。そして、床面の塵埃が吸込通路３を通って接
続パイプ８へと吸引されるが、同時に外気取入口６より
外気も取り入れ、外気が外気通過通路１３と補助通路１
４を通って床用外気噴出口９ａよりそれぞれ噴出される
ため、噴流が床面へと吹きつけられ整流壁面１２によっ
て整流され、床面の塵埃を舞い上げて吸引を行う。

【００１４】また、絨毯上を掃除する際は、絨毯の毛足
によって床用外気噴出口９ｂが塞がれてしまう場合があ
るが、その場合には、外気取入口６より取入れられる外
気は、補助通路１４を通過して絨毯用外気噴出口９ｂか
ら噴出される。

【００１５】以上のように実施形態１によれば、床面掃
除の際は、床用外気噴出口および絨毯用外気噴出口から
の外気噴出により、従来取り残されていた床面に白くこ
びりついた埃などを確実に巻き上げて吸引することがで
き、また、絨毯上の掃除の際は、吸込具本体が絨毯に吸
着することなく、絨毯の毛の中にこびりついたチリ・埃
などを強力に巻き上げて吸引することができる。さら
に、最も吸引力が強い吸込口近傍においてもスリット状
の外気取入口または外気噴出口が設けられているため、
効果的な舞い上げによる吸引を行うことができる。

【００１６】実施の形態２．図５は本発明の実施形態２
に係る電気掃除機用吸込具を示す下面図であり、図６は
吸込通路壁面の拡大図である。図において、従来例また
は実施形態１と同一の部分には同一符号を付し説明は省
略する。９ｃは複数のスリット状の床用外気噴出口であ
り、接続パイプ８と連通する中央吸込通路３ａの前方に
形成された床用外気噴出口９ｃの開口面積は他の床用外
気噴出口９ｃよりも小さく形成されている。９ｄは吸込
通路壁面１５に形成された複数のスリット状の絨毯用外
気噴出口であり、図６に示すように、床用外気噴出口９
ｃと同様に中央吸込通路３ａの前方に形成された絨毯用
外気噴出口９ｅの開口面積は、他のものよりも小さく形
成されている。

【００１７】以上の構成により、実施形態２によれば、
床用外気噴出口９ｃまたは絨毯用外気噴出口９ｄからの
外気の噴出の際、最も強い舞い上げ吸引を行う中央吸込
通路３ａ前方の噴出口の開口面積を他の噴出口のものよ
りも小さく形成したので、それ以外の噴出口の舞い上げ
吸引が強くなる。したがって、整流壁面１２または吸込
通路壁面１５に形成された床用・絨毯用それぞれの外気
噴出口９ｃ、９ｄからの舞い上げ吸引力において、噴出
口の位置によって生じていた吸引力のムラが少なくな
り、効率の良い吸引が行える。

【００１８】実施の形態３．図７は本発明の実施の形態
３に係る電気掃除機用吸込具を示す一部断面図である。
図において、従来例または実施形態１と同一の構成には
同一符号を付し説明は省略する。９ｅは絨毯用外気噴出
口９ｂよりも大きい開口面積をもった床用外気噴出口で
ある。

【００１９】床面上を掃除する際、外気が床用外気噴出
口９ｅと絨毯用外気噴出口９ｂより噴出されるが、床用
外気噴出口９ｅの開口面積は絨毯用外気噴出口９ｂの開
口面積よりも大きい為、床用外気噴出口９ｅからより多
くの外気が噴出される。

【００２０】また、絨毯上を掃除する際は、絨毯の毛足
によって床用外気噴出口９ｅが塞がれてしまうと、外気
取入口６より取入れられる外気はすべて補助通路１４を
通過して絨毯用外気噴出口９ｂから噴出されるが、床用
外気噴出口９ｅの開口面積は絨毯用外気噴出口９ｂの開
口面積よりも大きいの為、より風速の高い外気が噴出さ
れる。

【００２１】以上の構成により、実施形態３によれば、
床面上の掃除においては多量の外気が床用外気噴出口９
ｅより噴出されて床面の塵埃を強力に舞い上げる吸引が
行えまた、絨毯上の掃除においては絨毯用外気噴出口９
ｂより噴出される風速の高い外気によって、絨毯の毛足
に絡み付いた塵埃を強力に舞い上げる吸引が行うことが
できる。

【００２２】実施の形態４．図８は本発明の実施の形態
４に係る電気掃除機用吸込具を示す一部断面図である。
図において、従来例または実施形態１と同一の部分には
同一符号を付し説明は省略する。１９は開閉板であり、
絨毯用外気噴出口９ｂを覆うように吸込通路壁面１５に
設けられている。開閉板１９は上端部を始点として絨毯
用外気噴出口９ｂを開閉自在とし、通常はバネ圧等によ
り閉鎖するよう構成されている。

【００２３】床面上の掃除の際、絨毯用外気噴出口９ｂ
は閉鎖している為、外気取入口６から取り入れられた外
気はすべて床用外気噴出口９ａより噴出される。

【００２４】絨毯上の掃除の際は、絨毯の毛足によって
床用外気噴出口９ａが塞がれてしまうと、掃除機本体の
吸引力と外気の噴出力によってバネ圧等によって閉じら
れている開閉板１９が開く。これにより外気取入口６よ
り取入れられる外気はすべて補助通路１４を通過して絨
毯用外気噴出口９ｂから噴出される。なお、床用外気噴
出口９ａの開口面積を絨毯用外気噴出口９ｂの開口面積
より大きくすれば、より風速の高い外気が噴出される。

【００２５】以上、実施形態４によれば、床面または絨
毯面それぞれの被清掃面に合わせた効果的な塵埃の舞い
上げによる吸引ができる。

【００２６】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、吸込通路
の前方の整流壁面に床用外気噴出口を設け、吸込通路壁
面に絨毯用外気噴出口を設けたので、清掃面の塵埃等を
巻き上げて吸引するとともに、絨毯上を掃除する場合
は、吸込具本体が絨毯に吸着することを防ぎ、絨毯の毛
の中にこびりついたチリ・埃等を強力に巻き上げて吸引
することができる。

【００２７】また、最も吸引力が強い吸込口の近傍に、
外気取入口又は噴出口が設けられている為、効果的な舞
い上げによる吸引が行うことができる。

【００２８】また、複数の床用外気噴出口、複数の絨毯
用外気噴出口をそれぞれ設け、吸込口近傍の噴出口を他
の噴出口よりも小さいく形成したので、整流壁面または
吸込通路壁面に設けられた床用・絨毯用それぞれの外気
噴出口からの舞い上げ吸引において、噴出口の位置によ
って生じていたムラが少なくなり、効率の良い吸引を行
うことができる。

【００２９】また、絨毯用外気噴出口よりも大きい開口
面積をもった床用外気噴出口を設けたので、床面上の掃
除においては多量の外気が床用外気噴出口より噴出され
て床面の塵埃を強力に舞い上げる吸引が行えまた、絨毯
上の掃除においては絨毯用外気噴出口より噴出される風
速の高い外気によって、絨毯の毛足に絡み付いた塵埃を
強力に舞い上げる吸引が行うことができる。

【００３０】また、絨毯用外気噴出口を覆う開閉板を設
けることにより、床面または絨毯面などの被掃除面に合
わせた効果的な塵埃の舞い上げるにより吸引ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す下面図である。

【図２】 本発明の第１の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す要部拡大図である。

【図３】 本発明の第１の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す上面図である。

【図４】 本発明の第１の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す一部断面図である。

【図５】 本発明の第２の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す下面図である。

【図６】 本発明の第２の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す要部拡大図である。

【図７】 本発明の第３の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す一部断面図である。

【図８】 本発明の第４の実施形態に係る電気掃除機用
吸込具を示す一部断面図である。

【図９】 従来の電気掃除機用吸込具を示す斜視図であ
る。

【図１０】 従来の電気掃除機用吸込具を示す下面図で
ある。

【図１１】 従来の電気掃除機用吸込具を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 吸込具本体、２ 吸込口、３ 吸込通路、３ａ 中
央吸込通路、３ｂ 横吸込通路、４ 上ケース、５ 下
ケース、６ 外気取入口、７ リブ、８ 接続パイプ、
９ 外気噴出口、９ａ 床用外気噴出口、９ｂ 絨毯用
外気噴出口、９ｃ 床用外気噴出口、９ｄ 絨毯用外気
噴出口、９ｅ 床用外気噴出口、１０ リップ、１１
植毛ブラシ、１２ 整流壁面、１３ 外気通過通路、１
４ 補助通路、１５ 吸込通路壁面、１６ ブレード
Ａ、１７ バンパ、１８ ブレードＢ、１９ 開閉板。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓮 浩二 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地１ 三菱電機ホーム機器株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面に吸込口を有する本体と、前記本体
   の上面に形成された外気取入口と、前記本体の底面に形
   成され前記吸込口と連通する吸込通路と、前記吸込通路
   の前方で清掃面と対向する位置に設けられ、かつ前記吸
   込通路に沿って形成された整流壁面と、前記吸込通路に
   沿って形成され、清掃面に対して垂直な面で形成された
   吸込通路壁面と、前記整流壁面に形成された床用外気噴
   出口と、前記吸込通路壁面に形成された絨毯用外気噴出
   口と、一端が前記床用外気噴出口に他端が前記外気取入
   口にそれぞれ連通する外気通過通路と、前記外気通過通
   路から分岐されて前記絨毯用外気噴出口と連通する補助
   通路とを形成したことを特徴とする電気掃除機用吸込
   具。
2. 【請求項２】 床用外気噴出口及び絨毯用外気噴出口は
   複数個形成され、少なくとも１つはそれぞれ前記吸込口
   の近傍に配設されることを特徴とする請求項１記載の電
   気掃除機用吸込具。
3. 【請求項３】 吸込口近傍の床用外気噴出口及び絨毯用
   外気噴出口は他の噴出口よりも開口面積を小さくしたこ
   とを特徴とする請求項２記載の電気掃除機用吸込具。
4. 【請求項４】 床用外気噴出口は絨毯用外気噴出口より
   も開口面積を大きくしたことを特徴とする請求項１記載
   の電気掃除機用吸込具。
5. 【請求項５】 絨毯用外気噴出口に開閉板を設け、該開
   閉板は床用外気噴出口が閉口した場合に、前記絨毯用外
   気噴出口を開口することを特徴とする請求項１記載の電
   気掃除機用吸込具。