JPH10320823A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH10320823A
JPH10320823A JP9127729A JP12772997A JPH10320823A JP H10320823 A JPH10320823 A JP H10320823A JP 9127729 A JP9127729 A JP 9127729A JP 12772997 A JP12772997 A JP 12772997A JP H10320823 A JPH10320823 A JP H10320823A
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JP
Japan
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optical disk
recording
data
user data
optical
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Application number
JP9127729A
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English (en)
Inventor
Hideo Owa
英男 応和
Shoei Kobayashi
昭栄 小林
Susumu Chiaki
進 千秋
Shinji Katsuramoto
伸治 桂本
Toshio Watanabe
俊夫 渡辺
Hidenori Mori
秀則 森
Masanobu Yamamoto
眞伸 山本
Maki Saito
真樹 斉藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Priority to DE69836168T priority patent/DE69836168T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスク装置に特有の機能を有効に活用でき
る程度で、かつビデオテープレコーダと同等の使い勝手
を得ることができる程度の記録容量を確保する。 【解決手段】ワーキングディスタンス560〔μm〕以
下に設定された開口数NA0.7以上の光学系により、
波長λが680〔nm〕以下のレーザービームを照射し
て光ディスクをアクセスする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置に
関し、例えばビデオ信号及びオーディオ信号をデータ圧
縮して記録する光ディスク装置に適用することができ
る。本発明は、ワーキングディスタンス560〔μm〕
以下に設定された開口数NAが0.7以上の光学系によ
り、波長λが680〔nm〕以下のレーザービームを照
射して光ディスクをアクセスすることにより、光ディス
ク装置に特有の機能を有効に活用できる程度で、かつビ
デオテープレコーダと同等の使い勝手を得ることができ
る程度の記録容量を確保できるようにする。
【0002】
【従来の技術】従来、高密度に情報を記録する光ディス
ク装置として、DVD(Digital Versatile Disc)が提
案されている。このDVDは、波長650〔nm〕のレ
ーザービームを開口数0.6の光学系により光ディスク
に照射して、片面で2.6〔MB〕のデータを記録でき
るようになされ、これにより片面で約1時間のビデオ信
号を記録することができるようになされている。
【0003】このDVDは、CD(Compact D
isc)と同一の形状、大きさにより形成され、これに
よりCDの手軽さ、使い勝手に慣れ親しんだユーザーに
対して違和感無く受け入れられることができるようにな
されている。
【0004】また光ディスク装置に特有のアクセス機能
を有効に利用して、動作モードの切り換えを高速度で実
行できると考えられ、さらにはトリックプレイ、編集等
の作業を簡易に実行できると考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで家庭用のビデ
オテープレコーダにおいては、基本の録画時間が2時間
でなることにより、ビデオテープレコーダと同様の使い
勝手を確保する為には、さらに大くの容量を記録可能に
する必要がある。また光ディスクの特徴であるランダム
アクセス機能等を有効に利用して編集等の処理を可能に
するためには、映像信号を3時間程度記録することが必
要になる。この場合DVDシステムを参考にすれば8
〔MB〕程度のデータを記録可能に設定する必要があ
る。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、光ディスク装置に特有の機能を有効に活用できる程
度で、かつビデオテープレコーダと同等の使い勝手を得
ることができる程度の記録容量を確保することができる
光ディスク装置を提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、ワーキングディスタンス560
〔μm〕以下に設定された開口数NAが0.7以上の光
学系により、波長λが680〔nm〕以下のレーザービ
ームを照射して所望のユーザーデータを記録する。
【0008】このとき最短ピット長又は最短マーク長
0.3〔μm〕以下により、または線記録密度0.23
〔μm/bit〕以下により記録する。
【0009】またこのときトラックピッチを0.6〔μ
m〕以下に設定する。
【0010】光ディスクに記録する際の、また光ディス
クより再生する際の、ユーザーデータのデータ転送速度
を11.08〔Mbps〕以上に設定する。
【0011】またこのとき冗長なデータを付加して冗長
度23〔%〕以下により記録する。
【0012】また光透過層の厚さのばらつきをΔtとし
たときに、開口数NA及び波長λがΔt≦±5.26×
(λ/NA4 )〔μm〕の関係を満足するようにする。
【0013】さらに光ディスクを所定のカートリッジに
収納して保持し、このカートリッジに収納された光ディ
スクを回転駆動してアクセスする。
【0014】レーザービームのガイド溝を担うグルーブ
の蛇行が順次段階的に変化するようにして、この蛇行の
周期に対応して、光ディスクの回転速度を順次段階的に
切り換える。
【0015】またトラックに記録されたアドレス情報に
基づいて、トラックの1周回を複数個のセクタに分割し
て、このセクタを単位にしてユーザーデータを記録す
る。
【0016】さらにグルーブとランドとに、ユーザーデ
ータを記録する。
【0017】さらに光ディスクに記録する際の、又は光
ディスクより再生してバッファメモリに入力する際の、
ユーザーデータのデータ転送速度を、バッファメモリに
入力するデータ転送速度、又はバッファメモリより出力
するデータ転送速度に比して高速度化する。
【0018】さらにユーザーデータを所定ブロック単位
でブロック化して誤り訂正符号を付加し、このブロック
を単位にして光ディスクに記録再生し、このブロック化
の単位を32KB以上に設定する。
【0019】開口数NAが0.7以上の光学系により、
波長λが680〔nm〕以下のレーザービームを照射し
て所望のユーザーデータを記録すれば、DVDと比較し
てスポットサイズを約1/2にして高密度記録すること
ができる。これによりPRML(Partial-Response Max
imum-Likelihood)を組み合わせる等により、また効率
の良いプリマスタードアドレスの採用により冗長度を下
げる等により、記録容量を8〔GB〕程度に設定するこ
とができる。このときワーキングディスタンスを小さく
設定すれば、高開口数0.7以上の場合でも小口径のレ
ンズにより光学系を形成でき、レンズの曲率、レンズ面
間の偏芯許容度、面角許容度を実用上充分な範囲に設定
することができる。この場合にワーキングディスタンス
を560〔μm〕以下に設定すれば、現状の実用的な限
界とされるDVDに近い4.5〔mm〕以下のビーム径
により対物レンズにレーザービームを入射することがで
きる。
【0020】このときDVDが最短ピット長0.4〔μ
m〕でなることにより、これを開口数により単純に換算
すると最短ピット長又は最短マーク長0.3〔μm〕に
なる。これにより最短ピット長又は最短マーク長0.3
〔μm〕以下により記録して、DVDと同一のマージン
を確保して、8〔GB〕の容量を確保することができ
る。またこれに(1、7)RLL変調を適用すると線密
度は0.23〔μm/bit〕となり、さらにPRML
等を適用すれば0.23〔μm/bit〕以下の線密度
が達成できる。これにより0.23〔μm/bit〕に
より記録してDVDと同一のマージンを確保して、8
〔GB〕の容量を確保することができる。
【0021】これらの関係からトラックピッチを計算す
れば、トラックピッチを0.6〔μm〕に設定してDV
Dと同一のマージンを確保して、8〔GB〕の容量を確
保することができる。
【0022】さらにデータ転送速度を11.08〔Mb
ps〕以上に設定すれば、画像に6〔Mbps〕以上の
レートが必要とされるMPEG2によりデータ圧縮した
ビデオ信号にオーディオ信号を多重化して記録する場合
でも、シーク等に充分な時間を確保して連続するビデオ
信号を記録再生することができる。
【0023】このとき冗長なデータを付加して冗長度2
3〔%〕以下により記録して、効率良くユーザーデータ
を記録することができる。
【0024】高開口数の光学系により光ディスクをアク
セスする場合、光ディスクのスキューマージンが減少
し、これを光透過層の厚みを小さくして補うことができ
る。このときΔt≦±5.26×(λ/NA4 )〔μ
m〕の関係を満足するように設定して、安定に光ディス
クをアクセスすることができる。またこのようにすれば
ディスク表面の塵や傷の影響により、100〔μm〕以
上の大きさの塵がバーストエラーとなって現れることか
ら、光ディスクをカートリッジに収納してアクセスし
て、これら塵の影響を低減することができる。
【0025】またグルーブの蛇行が順次段階的に変化す
るようにして、この蛇行の周期に対応して、光ディスク
の回転速度を順次段階的に切り換えれば、いわゆるZC
LV(Zoned Constant Linear Velocity)により光ディ
スクをアクセスして、光ディスクの情報記録面を効率的
に使用して所望のデータを記録し、またアクセス速度の
低下を有効に回避することができる。
【0026】またトラックの1周回を複数個のセクタに
分割して、このセクタを単位にしてユーザーデータを記
録すれば、セクター構造の採用により、アクセス速度を
向上することができる。
【0027】またランド、グルーブの両方に記録するこ
とにより、簡易に狭トラックピッチの光ディスクを制作
することができ、また充分なSN比によりトラッキング
エラー信号を検出することができる。
【0028】また光ディスクに記録する際の、又は光デ
ィスクより再生してバッファメモリに入力する際の、ユ
ーザーデータのデータ転送速度を、バッファメモリに入
力するデータ転送速度、又はバッファメモリより出力す
るデータ転送速度に比して高速度化すれば、欠陥セクタ
ーの代替処理を実行でき、また同時記録再生、アフレコ
などの機能を実現することができる。
【0029】さらに32KB以上のブロックサイズで誤
り訂正処理して、誤り訂正能力を強化することができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0031】(1)第1の実施の形態 (1−1)第1の実施の形態の構成 図2は、本発明の第1の実施の形態に係るマスタリング
装置を示すブロック図である。この実施の形態に係る光
ディスクの製造工程では、このマスタリング装置1によ
りディスク原盤2を露光し、このディスク原盤2より光
ディスクを製造する。
【0032】ここでマスタリング装置1において、ディ
スク原盤2は、例えばガラス基板の表面にレジストを塗
布して形成され、スピンドルモータ3により角速度一定
の条件で回転駆動される。
【0033】光ヘッド4は、所定のスレッド機構によ
り、このディスク原盤2の回転に同期して、ディスク原
盤2の内周側より順次外周側に変位しながら、ディスク
原盤2にレーザービームLを照射する。これにより光ヘ
ッド4は、ディスク原盤2の内周側より外周側に、ラセ
ン状にトラックを形成する。このとき光ヘッド4は、デ
ィスク原盤2が1回転する周期で、約1.0〔μm〕だ
け変位するようにスレッド機構により制御され、いわゆ
るランドグルーブ記録による場合、トラックピッチ0.
5〔μm〕によりトラックを形成するようになされてい
る。なおこのランドグルーブ記録による場合のトラック
ピッチは、DVDにおけるトラックピッチ0.74〔μ
m〕の1.48倍である。
【0034】これによりマスタリング装置1では、この
ディスク原盤2により作成した光ディスクに対して線記
録密度、約0.21〔μm/bit〕により所望のデー
タを記録して、次式の関係式より、この光ディスクに容
量8〔GB〕以上のデータを記録できるようになされて
いる。
【0035】
【数1】
【0036】なおここで数字4.7は、DVDの記録容
量〔GB〕であり、数字0.74及び数字0.267
は、DVDのトラックピッチ〔μm〕及び線記録密度
〔μm/bit〕である。従って(1)式においては、
DVDと同一のデータ処理による記録容量を示している
ことになる。
【0037】さらにこのとき光ヘッド4は、このディス
ク原盤2より光ディスクを作成した際に、このレーザー
ビームLの露光により形成されるグルーブと、隣接する
グルーブ間のランドの幅とがほぼ等しくなるように、レ
ーザービームLのスポット径が設定される。なおここで
は、最終目標でなるグルーブの幅に対して、レーザービ
ームによる実効的な露光範囲が120〔%〕程度増大す
るように、レーザービームのスポット形状、光量が設定
される。これにより光ヘッド4は、このディスク原盤2
により作成される光ディスクがランドグルーブ記録可能
に、ディスク原盤2を露光する。
【0038】さらに光ヘッド4は、光学系がディスク原
盤2の半径方向に可動するように構成される。
【0039】駆動回路5は、駆動信号SDに応じて光ヘ
ッド4を駆動する。このとき駆動回路5は、ディスク原
盤2の回転に同期したタイミングにより、レーザービー
ム照射位置に応じて、光ヘッド4の駆動の条件を切り換
え、これにより図3に示すように、ディスク原盤2をゾ
ーニングする。なおこの図3においては、グルーブ及び
ピットの記載を簡略化して示す。
【0040】すなわちこのマスタリング装置1では、コ
ンパクトディスクと等しい直径120〔mm〕の光ディ
スクにおいて、半径24〔mm〕〜58〔mm〕の領域
を情報記録面に設定するように、ディスク原盤2に順次
トラックを形成する。このとき駆動回路5は、この情報
記録面を放射状の領域に分割してセクタ構造を形成する
ように、光ヘッド4の駆動条件を切り換える。さらにこ
の切り換えのタイミングを内周側より外周側に順次段階
的に変化させることにより、情報記録面を同心円状に分
割して14のゾーンZ0〜Znを形成する。
【0041】これにより駆動回路5は、最内周のゾーン
Z0においては、1トラックに9個のセクタを形成し、
順次外周側のゾーンZ1、……に変位するに従って、1
トラックのセクタ数を1づつ増大する。
【0042】各セクタは、矢印A及びBによりセクタの
境界を拡大して示すように、先頭がアドレスエリアAR
2に割り当てられ、続く残りの領域AR1がユーザーエ
リアに割り当てられる。駆動回路5は、図示しないシス
テム制御回路の制御により、このユーザーエリアAR1
においては、駆動信号SDによりレーザービーム照射位
置を変位させ、これによりこのユーザーエリアAR1に
グルーブを蛇行させて形成する。
【0043】またアドレスエリアAR2においては、こ
のアドレスエリアAR2の前半部分で、レーザービーム
照射位置の変位を中止し、駆動信号SDによりレーザー
ビームの光量を間欠的に立ち上げ、これによりグルーブ
によるトラックセンター上にピット列を形成する。また
アドレスエリアAR2の後半部分で、レーザービーム照
射位置を内周側のランドによるトラックセンター上に変
位させ、駆動信号SDによりレーザービームの光量を間
欠的に立ち上げ、これによりランドによるトラックセン
ター上にピット列を形成する。
【0044】これにより駆動回路5は、アドレスエリア
AR2の前半側には、続くグリーブによるセクタのアド
レスデータを対応するトラックセンター上にピット列に
より記録し、アドレスエリアAR2の後半側には、続く
内周側のランドによるセクタのアドレスデータを対応す
るトラックセンター上にピット列により記録するように
なされている。
【0045】このとき駆動回路5は、このディスク原盤
2より光ディスクを作成した際に、波長650〔nm〕
のレーザービームに対して、ピット及びグルーブの深さ
が1/6〜1/5波長になるように、レーザービーム照
射時の光量を設定する。なおグルーブについては、振幅
が15〜30〔nm〕になるように形成される。
【0046】ウォウブル信号発生回路7は、ディスク原
盤2の回転に同期した所定周波数の正弦波信号をウォウ
ブル信号WBとして出力する。このときウォウブル信号
発生回路7は、図3について上述したゾーニングに対応
して、ウォウブル信号WBの周波数を順次段階的に増大
して出力する。これによりウォウブル信号発生回路7
は、このウォウブル信号WBによりレーザービーム照射
位置を変位させて、1セクタ当たり397周期だけグル
ーブを蛇行させる。
【0047】これによりアドレスエリア(ヘッダエリ
ア)AR2においては、グルーブの5周期に相当する長
さが割り当てられ、最内周のゾーンZ0のトラックで
は、グルーブが3573周期蛇行するように形成され、
外周側のゾーンに移るに従って、順次グルーブの蛇行が
1トラック当たり397周期増大するように形成され
る。なおこの実施の形態では、このグルーブの蛇行の1
周期に対して、25バイトのデータがユーザーエリアA
R1に割り当てられ、この1周期が約42〔μm〕の長
さにより形成される。
【0048】アドレス信号生成回路6は、システム制御
回路の制御により光ヘッド4の変位に応じて順次値の変
化するアドレス信号SAを生成して出力する。すなわち
アドレス信号生成回路6は、ディスク原盤2の回転に同
期したタイミング信号(FG信号等でなる)をスピンド
ルモータ3等より受け、このタイミング信号を所定のカ
ウンタによりカウントする。これによりアドレス信号生
成回路6は、図4に示すように、レーザービーム照射位
置のアドレスデータIDを生成する(図4(A)、(C
1)及び(C2))。なおこの図4に示す数字は、各デ
ータのバイト数である。
【0049】アドレス信号生成回路6は、このアドレス
データIDに対してセクタマークSM、同期用のタイミ
ングデータVFO、アドレスマークAM、ポストアンブ
ルPAを付加して、それぞれアドレスエリアAR2の前
半部分及び後半部分に割り当てるセクタヘッダを生成す
る(図4(B)、(C1)及び(C2))。なおここで
アドレス信号生成回路6は、各セクタヘッダを62バイ
トにより形成し、アドレスエリアAR2に記録するデー
タを8Kバイトにより形成する。セクタマークSMは、
セクタヘッダの開始を示すために設定され、4バイトが
割り当てられる。同期用のタイミングデータVFOは、
光ディスク装置におけるPLL回路のロックのために配
置され、それぞれ先頭側より26バイト及び16バイト
が割り当てられる。
【0050】アドレスマークAMは、アドレスの同期信
号であり、1バイトが割り当てられる。アドレスデータ
IDは、6バイトであり、内2バイトが誤り検出符号で
ある。アドレスデータIDは、同一のデータが繰り返し
2回記録され、その分信頼性を向上するようになされて
いる。ポストアンブルPAは、信号の極性を設定するた
めに配置され、1バイトが割り当てられる。
【0051】アドレス信号生成回路6は、このようにし
て生成したセクタヘッダを、シリアルデータ列に変換
し、このシルアルデータ列を所定フォーマットにより変
調する。さらにアドレス信号生成回路6は、この被変調
信号をアドレス信号SAとして出力する。このときアド
レス信号生成回路6は、このアドレス信号SAをレーザ
ービームLの走査に対応するタイミングにより出力す
る。
【0052】合成回路8は、このウォウブル信号WB
と、アドレス信号SAとを合成して、光ヘッド4の光学
系を変位される変位信号と、レーザービームの光量を制
御する光量制御信号とでなる駆動信号SDを生成し、こ
の駆動信号SDを駆動回路5に出力する。
【0053】これによりこのディスク原盤2より作成さ
れる光ディスクは、情報記録面が同心円状に分割され
て、内周側より外周側のゾーンに向かってセクタ数が順
次増大するようにプリフォーマットされて形成される。
さらに各セクタの先頭には、アドレスエリアAR2が形
成され、続くグルーブによるセクタのアドレスと、続く
ランドによるセクタのアドレスとがこのアドレスエリア
AR2に記録され、続くユーザーエリアAR1に所望の
データが記録されることになる。
【0054】このユーザーエリアAR1に対して(図4
(B))、この実施の形態では、ギャップ0.5バイト
及び8バイトを間に挟んで、24バイトのガード、25
バイトのVFO、2バイトの同期バイト、9673バイ
トのユーザーデータ、1バイトのポストアンブル(P
A)、52バイトのガード、16バイトのバッファが順
次割り当てられるようになされている。
【0055】なおここでギャップは、ランドグルーブの
切り換え領域及びレーザービーム光量の切り換え領域で
あり、ガードは、記録メディアとして相変化メディアを
用いた場合に、オーバーライトによる記録材料の流動性
を抑え、記録エリアのオーバーライトサイクルを向上さ
せるために配置される。同期バイトは、光ディスク装置
におけるPLL回路のロックのために配置され、ポスト
アンブルは、極性設定のために配置され、バッファは、
偏心等によるジッタを吸収する記録エリアの冗長エリア
である。
【0056】図5は、このディスク原盤2より作成され
る光ディスクを示す斜視図と、グルーブの部分で断面を
取って示す断面図である。この光ディスクは、全体が
1.2〔mm〕の板厚により形成され、相変化型の光デ
ィスクにおいては、ディスク基板上に、アルミニウム
膜、ZnS−SiO2 膜、GeSbTe膜、ZnS−S
iO2 膜が順次形成されて情報記録面が作成される。ま
た光磁気ディスクにおいては、ディスク基板上に、アル
ミニウム膜、SiN膜、TbFeCo膜、SiN膜が順
次形成されて情報記録面が作成され、追記型の場合、デ
ィスク基板上に、アルミニウム又は金のスパッタ膜、所
定の有機色素膜が順次形成されて情報記録面が作成され
る。
【0057】さらにこの情報記録面の上に、レーザービ
ームを透過してこのレーザービームを情報記録面に導く
光透過面が約0.1〔mm〕の厚さで形成される。これ
によりこの実施の形態に係る光ディスクは、光透過面を
介して高開口数の光学系よりレーザービームを照射して
も、スキューの影響を有効に回避してこの情報記録面に
所望のデータを確実に記録再生できるようになされてい
る。
【0058】なおこの光ディスクは、直径が120〔m
m〕により形成され、半径24〔mm〕〜58〔mm〕
の領域が記録領域に割り当てられるようになされてい
る。
【0059】さらに光ディスクは、光ディスクの種類を
識別できるように形成された所定のカートリッジに収納
されて保存され、またこのカートリッジごと光ディスク
装置に装填できるように形成され、これにより高開口数
の光学系によりアクセスする場合でも、塵等の影響を有
効に回避できるようになされている。
【0060】これらにより光ディスクは、相変化型の光
ディスクにおいては、レーザービームの照射により情報
記録面の結晶構造を局所的に変化させて所望のデータを
記録できるように形成され、また戻り光の光量変化を検
出して記録したデータを再生できるように形成される。
【0061】また光磁気ディスクにおいては、レーザー
ビーム照射位置に磁界を印加して所望のデータを熱磁気
記録できるように形成され、また戻り光の偏光面を検出
することにより磁気カー効果を利用して記録したデータ
を再生できるように形成される。さらに追記型の場合、
レーザービームの照射により情報記録面を局所的に破壊
して所望のデータを記録できるように形成され、また戻
り光の光量変化を検出して記録したデータを再生できる
ように形成される。
【0062】これらの場合に光ディスクにおいては、各
ゾーンにおいて、角速度一定の条件によりディスク原盤
2を回転駆動して、順次段階的にウォウブル信号の周波
数が切り換えられ、このウォウブル信号WBによりグル
ーブが形成されることになる。これにより光ディスク
は、ゾーニングされて、各ゾーン内において、光ディス
クの回転角度に換算したグルーブの蛇行周期が一定に形
成される。
【0063】さらにこの実施の形態において、光ディス
クは、情報記録面が片面にのみに形成されたものと、情
報記録面が両面に形成されたものとの2種類が製造さ
れ、この両面に情報記録面が形成された光ディスクは、
ディスク基板を薄く形成した光ディスクを貼り合わせ
て、厚さが1.2〔mm〕、各光透過層の厚さが0.1
〔mm〕により形成されるようになされている。
【0064】図6は、このようにして製造された光ディ
スクをアクセスする光ディスク装置について、ウォウブ
ル信号の処理系を中心に示すブロック図である。この光
ディスク装置10においては、光ヘッド11より光ディ
スク12にレーザービームを照射し、その戻り光を受光
する。
【0065】すなわち図7に示すように、光ヘッド11
において、半導体レーザー13は、所定の駆動信号SL
により駆動されて、波長650〔nm〕のレーザービー
ムを射出する。このとき半導体レーザー13は、再生時
においては、一定の光量によりレーザービームを射出す
る。これに対して記録時においては、間欠的に光量を立
ち上げてレーザービームを射出し、この実施の形態で
は、このレーザービームの光量の立ち上げにより、光デ
ィスク12の情報記録装置にピット又はマークを形成で
きるようになされている。
【0066】続くコリメータレンズ14は、半導体レー
ザー13より射出されたレーザービームを平行光線に変
換し、続く整形レンズ15は、このレーザービームの非
点収差を補正し、ビームスプリッタ16を透過させて対
物レンズ17に出射する。
【0067】対物レンズ17は、このレーザービームを
光ディスク12の情報記録面に集光し、その戻り光を受
光する。これにより光ディスク装置10では、光ディス
ク12が再生専用の光ディスクの場合、この戻り光の光
量の変化に応じて光ディスク12に記録されたデータを
再生できるようになされている。また光ディスク12が
相変化型の光ディスクの場合、レーザービーム照射位置
の結晶構造を局所的に変化させて所望のデータを記録
し、また戻り光の光量変化に応じて記録したデータを再
生できるようになされている。
【0068】さらに光ディスク12が追記型の光ディス
クの場合、レーザービーム照射位置を局所的に破壊して
所望のデータを記録し、また戻り光の光量変化に応じて
記録したデータを再生できるようになされている。これ
に対して光ディスク12が光磁気ディスクの場合、対物
レンズ17に近接して配置した変調コイル18を所定の
駆動回路19により駆動し、レーザービーム照射位置に
所定の変調磁界を印加することにより、熱磁気記録の手
法を適用して所望のデータを記録し、また戻り光の偏光
面の変化を検出して記録したデータを再生できるように
なされている。
【0069】これによりビームスプリッタ16は、整形
レンズ15より入射するレーザービームを透過して対物
レンズ17に出射するのに対し、対物レンズ17より入
射する戻り光を反射して光路を分離し、ビームスプリッ
タ20に出射する。
【0070】ビームスプリッタ20は、この戻り光を透
過及び反射することにより、戻り光を2条の光束に分離
して出射する。
【0071】レンズ21は、ビームスプリッタ20で反
射された戻り光を入射し、この戻り光を収束光束に変換
する。シリンドリカルレンズ22は、レンズ21より出
射される戻り光に非点収差を与える。光検出器23は、
このシリンドリカルレンズ22より出射される戻り光を
受光する。
【0072】ここで光検出器23は、受光面を所定形状
に分割し、分割した各受光面の受光結果を出力できるよ
うになされている。これにより光検出器23は、図示し
ない電流電圧変換回路により各受光面の受光結果を電流
電圧変換した後、マトリックス回路により加減算処理す
ることにより、戻り光の光量に応じて信号レベルが変化
する再生信号RF、グルーブ又はピット列に対するレー
ザービーム照射位置の変位に応じて信号レベルが変化す
るプッシュプル信号PP、デフォーカス量に応じて信号
レベルが変化するフォーカスエラー信号FEを検出する
ようになされている。
【0073】これに対して1/2波長板25は、ビーム
スプリッタ20を透過した戻り光を入射し、この戻り光
の偏光面を変化させて、後述する偏光ビームスプリッタ
27における戻り光の分離に適した偏光面により出射す
る。レンズ26は、1/2波長板25より出射する戻り
光を収束光束に変換する。偏光ビームスプリッタ27
は、この戻り光を受け、所定の偏光成分を反射すると共
に残りを透過し、これにより偏光面に応じて相補的に光
量の変化する2条の光束に戻り光を分離する。
【0074】光検出器28及び29は、この偏光ビーム
スプリッタ27により分離された2条の光束をそれぞれ
受光し、受光光量に応じて信号レベルの変化する受光結
果を出力する。差動アンプ30は、電流電圧変換回路を
介して、この2つの光検出器28及び29の受光結果を
受け、その差動増幅結果を得ることにより、戻り光の偏
光面に応じて信号レベルが変化する再生信号MOを出力
する。
【0075】これらにより光ヘッド11は、各種の光デ
ィスク12を対象にして、所望のデータを記録し、また
記録したデータを再生できるようになされている。
【0076】図8は、この光ヘッド11の対物レンズ1
7の周辺構成を示す断面図である。この対物レンズ17
は、第1レンズ17A及び第2レンズ17Bにより構成
される。ここでこの第1レンズ17A及び第2レンズ1
7Bは、共に非球面のプラスチックレンズで形成され、
所定の保持部材17Cに一体に保持され、駆動アクチュ
エータ17Dにより図面上にて上下左右に可動できるよ
うになされている。これにより光ディスク装置10で
は、第1レンズ17A及び第2レンズ17Bを一体に可
動してトラッキング制御及びフォーカス制御できるよう
になされている。
【0077】さらにこの第1レンズ17A及び第2レン
ズ17Bは、レーザービームの入射側でなる第2レンズ
17Bが比較的大口径に形成されるのに対し、光ディス
ク12側の第1レンズ17Aが小口径により形成され、
対物レンズ17全体として開口数が0.78になるよう
に各焦点距離及び間隔が設定されるようになされてい
る。
【0078】これにより対物レンズ17は、次式の関係
式を満足できるようになされている。なおここでλは、
レーザービームの波長であり、NAは対物レンズ17の
開口数であり、tは、光ディスク12の光透過層の厚さ
であり、Δtは、tのばらつきである。またθは、光デ
ィスク12のスキューマージンである。
【0079】
【数2】
【0080】
【数3】
【0081】ここで(2)式は、光ディスクを安定にア
クセス可能なスキューマージンθと光学系との関係を示
すもので(特開平3−225650号公報)、現在量産
されているコンパクトディスク等においては、スキュー
マージンθとして0.6度程度のものが市場に流通して
いる。またDVDでは、スキューマージンθは0.4度
に設定されている。これによりこの実施の形態では、光
ディスク12において、光透過層の厚さを0.1〔m
m〕に設定し、光学系の開口数NAを大きな値に設定し
ても実用上充分に安定に光ディスク12をアクセスでき
るようになされている。
【0082】また(3)式は、光学系に許容し得る光透
過層の厚さtのばらつきを示すもので、定数0.526
は、コンパクトディスクを基準にして算出された値であ
り、Δtは、コンパクトディスクで±100〔μm〕、
DVDでは±30〔μm〕である。これによりこの光デ
ィスク装置10では、光透過層の厚さtがばらついても
安定に光ディスク12をアクセスできるようになされて
いる。
【0083】かくするにつき光ヘッド11は、開口数
0.78の光学系を介して、波長650〔nm〕のレー
ザービームを光ディスク12に照射することにより、次
式の関係式を満足するようになされている。
【0084】
【数4】
【0085】なおここで数字4.7は、DVDの記録容
量〔GB〕であり、数字0.65及び数字0.6は、そ
れぞれDVDにおけるレーザービームの波長及び光学系
の開口数である。これにより光ヘッド11においては、
DVDと同一のフォーマットによりデータ処理して約8
〔GB〕の記録容量を確保できるようになされている。
【0086】このように形成される対物レンズ17にお
いて、第1レンズ17Aは、光ディスク12側に飛び出
すように保持され、これによりこの開口数により要求さ
れるワーキングディスタンスDWにより保持されるよう
になされている。なおこの実施の形態では、第1レンズ
17A及び第2レンズ17Bの特性、配置を選定して、
ワーキングディスタンスDWは、560〔μm〕程度に
設定され、これにより光ヘッド11は、対物レンズ17
のレンズ面間の偏心許容度、面角許容度、レンズの曲率
を実用上十分に量産可能な範囲に設定できるようになさ
れ、また全体形状を小型化できるようになされ、さらに
は光ディスクへの衝突を有効に回避できるようになされ
ている。
【0087】すなわち図9に示すように、同一ビーム径
のレーザービームを入射するとして、開口数を増大する
と、その分光ディスクの情報記録面に対して対物レンズ
を近接して配置する必要がある。なおこの図9において
は、光透過層の厚さが0としてワーキングディスタンス
を示す。これにより光ディスクに対して充分な間隔を確
保して光ヘッドを配置しようとすると、レーザービーム
のビーム径を従来に比して格段的に増大させる必要があ
る。これに対してレーザービームのビーム径において
は、DVDによる場合にほぼ等しい4.5〔mm〕程度
が実用的な上限値である。
【0088】これに対して光ヘッドを光ディスクに近接
して配置して、その分レーザービームのビーム径を小型
化し、また光学系の形状を小型化する場合には、その分
対物レンズの制作精度、配置精度が高精度化し、さらに
は光ディスクに光ヘッドが衝突する恐れもある。これに
よりこの実施の形態では、ワーキングディスタンスDW
を560〔μm〕程度に設定し、これらの条件を満足す
る。
【0089】さら第1レンズ17Aの光ディスク12側
レンズ面が平坦に形成され、これにより確実にフォーカ
ス制御できるように形成され、また光ディスク12がス
キューしても、光透過層の表面に衝突しないようになさ
れている。
【0090】さらに対物レンズ17は、光ディスク12
側の直径が階段状に小径化され、レーザービームを光デ
ィスク12に導くに十分なだけ、光ディスク12側のレ
ンズ面が小径に形成される。
【0091】変調コイル18は、この第1レンズ17A
の先端側を囲むように、また光ディスク12側の側面が
第1レンズ17Aのレンズ面とほぼ平坦になるように配
置される。これにより変調コイル18は、第1レンズ1
7Aのレンズ面より突出しない範囲で、光ディスク12
に可能な限り近接して配置され、レーザービーム照射位
置に効率良く変調磁界を印加できるようになされてい
る。
【0092】さらに変調コイル18は、この第1レンズ
17Aを囲むように、第2レンズ17B側に配置された
放熱板17Eにより温度上昇が低減され、これにより温
度上昇による種々の特性変化を実用上十分な範囲に留め
ることができるようになされている。
【0093】光ディスク装置10において(図6)、ス
ピンドルモータ33は、システム制御回路34の制御に
より、光ディスク12を回転駆動する。このときスピン
ドルモータ33は、通常の動作モードにおいては、PL
L回路35で生成される書き込み読み出しクロックR/
W CKが一定周波数になるように光ディスク12を回
転駆動することにより、図10に示すように、いわゆる
ZCLV(Zone Constant Liner Velocity)の手法によ
り光ディスク12を回転駆動する。なおここでこのZC
LVによるゾーニングは、図3について説明したゾーン
ニングに対応する。
【0094】すなわちスピンドルモータ33は、レーザ
ービーム照射位置に応じて、順次段階的に光ディスク1
2の回転速度を切り換え(図10(A))、これにより
光ディスク装置10では、内周側と外周側とで線速度及
び線記録密度が大きく変化しないようにして記録密度を
向上し(図10(B)及び(C))、またアクセス速度
の低下を有効に回避する。
【0095】これに対してアフレコ等の特殊動作モード
において、スピンドルモータ33は、システム制御回路
34の制御により所定の回転速度により光ディスク12
を回転駆動する。
【0096】スレッドモータ36は、システム制御回路
34の制御により光ヘッド11を光ディスク12の半径
方向に可動し、光ディスク装置10では、これによりシ
ークできるようになされている。
【0097】アドレス検出回路37は、光ヘッド11よ
り戻り光の光量に応じて信号レベルが変化する再生信号
RFを受け、この再生信号RFを2値化する。さらに2
値化した信号よりセクタヘッダに割り当てた同期信号を
基準にしてアドレスデータIDを検出してシステム制御
回路34に出力し、またこの検出したタイミングをクラ
スタカウンタ38に通知する。これにより光ディスク装
置10は、システム制御回路34において、光ディスク
12にプリフォーマットされたこのアドレスデータID
に基づいてレーザービーム照射位置を特定できるように
なされ、またクラスタカウンタ38において、セクタの
タイミングを確認できるようになされている。
【0098】さらにアドレス検出回路37は、このアド
レスデータIDを出力する際に、この各アドレスデータ
IDに割り当てられた誤り検出符号により誤り検出処理
し、正しいと判断されるアドレスデータIDを選択的に
出力する。
【0099】ウォウブル信号検出回路39は、光ヘッド
11より出力されるプッシュプル信号PPをバンドパス
フィルタ39Aに与え、ここでウォウブル信号WBを抽
出する。さらにウォウブル信号検出回路39は、続く比
較回路(COM)39Bにおいて、0レベルを基準にし
てウォウブル信号WBを2値化し、これによりウォウブ
ル信号WBのエッジ情報を抽出する。
【0100】ウォウブリング周期検出回路40は、この
2値化された2値化信号S1を受け、この2値化信号S
1の各エッジのタイミングを基準にして対応するエッジ
のタイミングを判定することにより、正しい周期により
ウォウブル信号WBが変化しているか否か判定する。さ
らにウォウブリング周期検出回路40は、正しい周期と
判断したエッジ情報を選択的にPLL回路35に出力す
る。これによりウォウブリング周期検出回路40は、光
ディスク12に付着した塵等によって、クロックCKが
変位しないようにする。
【0101】PLL回路35は、ウォウブリング周期検
出回路40より出力される2値化信号を位相比較回路
(PC)35Aに与え、ここで分周器35Bより出力さ
れるクロックCKと位相比較する。ここで分周器35B
においては、システム制御回路34の設定により、分周
比を切り換えて所定のクロックCKを出力する。
【0102】これによりこのPLL回路35において
は、ローパスフィルタ(LPF)35Cにより、位相比
較回路35Aより出力される位相比較結果の低周波成分
を抽出し、この低周波成分により電圧制御型発振回路
(VCO)36Dの発振周波数を制御する。さらにこの
電圧制御型発振回路36Dの発振出力を分周器35Bで
分周し、これにより精度の高いクロックCKを生成でき
るようになされている。
【0103】このPLL回路35において、分周器35
Bは、システム制御回路34の設定により、図3につい
て説明したゾーニングに対応するように、レーザービー
ム照射位置が光ディスク12の外周側に変位するに従っ
て分周比が順次増大するように設定される。これにより
PLL回路35は、レーザービーム照射位置が光ディス
ク12の外周側に変位するに従って、順次段階的に、ウ
ォウブル信号WBの周波数に対して電圧制御型発振回路
36Dの発振出力の周波数が増大するようになされ、こ
の発振出力を書き込み読み出し用クロックR/W CK
として出力する。
【0104】光ディスク装置10においては、通常の動
作モードにおいて、スピンドルモータ33により、この
書き込み読み出しクロックR/W CKが一定周波数に
なるよう光ディスク12を回転駆動することにより、ま
たこの書き込み読み出しクロックR/W CKを基準に
して所望のデータを記録することにより、内周側と外周
側とで線記録密度が大きく変化しないようにし、その分
記録密度を増大できるようになされている。
【0105】クラスタカウンタ38は、アドレス検出回
路37の検出結果を基準にして、書き込み読み出し用ク
ロックR/W CKをカウントすることにより、この書
き込み読み出し用クロックR/W CKを基準にして高
い精度によりレーザービーム照射位置を特定する。さら
にクラスタカウンタ38は、カウント結果に基づいて、
システム制御回路34にクラスタスタートパルスを出力
する。なおここでクラスタは、光ディスク12に対する
データの記録再生の単位であり、クラスタスタートパル
スは、このクラスタの開始のタイミングを指示するパル
スである。
【0106】この処理においてクラスタカウンタ38
は、例えばディスク表面の塵等により、アドレス検出回
路37よりセクタ開始のタイミングが検出されない場
合、書き込み読み出し用クロックR/W CKのカウン
ト結果を基準にした同期処理により、クラスタスタート
パルスを補間処理する。
【0107】システム制御回路34は、この光ディスク
装置10全体の動作を制御するコンピュータにより構成
され、順次入力されるアドレスデータIDに基づいて、
スレッドモータ36等の動作を制御し、また全体の動作
モードを切り換えることにより、レーザービーム照射位
置に応じて、さらには外部機器からの制御により、全体
の動作を制御する。
【0108】この一連の処理においてシステム制御回路
34は、アドレスデータIDを基準にしたレーザービー
ム照射位置に応じて、メモリ42に格納した分周比のデ
ータにより分周器35Bの分周比を切り換える。
【0109】これによりシステム制御回路34は、通常
の動作モードにおいて、図3について上述したゾーンZ
0、Z1、……、Zn−1、Znに対応するように、内
周側から外周側のゾーンに向かって、順次段階的に光デ
ィスクの回転速度を低減して、内周側のゾーンと外周側
のゾーンとで各セクタを等しい記録密度に設定する。
【0110】これに対してアフレコ等の特殊動作モード
において、2チャンネルのユーザーデータDU1、DU
2について、記録再生の処理を交互に繰り返す場合、ま
た2チャンネルのユーザーデータDU1、DU2を交互
に光ディスク12より再生して同時並列的に出力する場
合、システム制御回路34は、1のユーザーデータの再
生の為にゾーンを切り換えても光ディスク12の回転速
度を切り換えないように、スピンドルサーボ回路の動作
を制御する。
【0111】これによりシステム制御回路34は、記録
再生の処理を交互に繰り返す場合、再生時においては、
ゾーンが切り換わっても直前の記録時における光ディス
ク12の回転速度によりユーザーデータDUを再生す
る。また2チャンネルのユーザーデータDU1、DU2
を交互に光ディスク12より再生して同時並列的に出力
する場合、1のユーザーデータについては、他のユーザ
ーデータの再生時における回転速度により光ディスク1
2を回転駆動した状態で光ディスク12より再生する。
なおこれらの場合に、システム制御回路34は、記録側
のチャンネル、他の再生側のチャンネルについては、Z
CLVの手法を適用して、それぞれ対応するゾーンにつ
いて設定された回転速度の2倍の回転速度により光ディ
スク12を回転駆動してユーザーデータを記録し、また
再生する。
【0112】かくするにつき、この種の光ディスク装置
においては、光ディスクの回転速度を切り換えた場合、
整定に時間を要する。これにより光ディスク装置10で
は、光ディスク12の回転速度の切り換えに要する時間
を省略して、回転速度の切り換えに比して格段的に短時
間のPLL回路のロックに要する待ち時間等だけで、記
録再生の動作を切り換えるようになされている。
【0113】このときシステム制御回路34は、記録側
のチャンネル、他の再生側のチャンネルについて適用す
るZCLVの制御において、光ディスク12の回転速度
を通常の動作モードにおける回転速度の約2倍に設定す
る。これによりシステム制御回路34は、2チャンネル
のユーザーデータを処理するにつき、光ディスク12に
対して高速度に、かつ間欠的にユーザーデータDUを記
録再生して、シーク等に、また他のチャンネルの処理に
十分な時間を確保できるようになされている。
【0114】図11は、このシステム制御回路34にお
ける光ディスクの回転速度の設定処理を示すフローチャ
ートである。システム制御回路34は、ユーザーが動作
モードを選択すると、ステップSP1からステップSP
2に移り、ここでユーザーの選択した動作モードが、ア
フレコ等の上述した動作モードか否か判断し、ここで否
定結果が得られるとステップSP3に移る。ここでシス
テム制御回路34は、スピンドルサーボ回路の動作モー
ドをZCLVによる動作モードに設定した後、ステップ
SP4に移ってこの処理手順を終了する。
【0115】これに対してユーザーの選択した動作モー
ドがアフレコ等の上述した動作モードの場合、ステップ
SP2において肯定結果が得られることにより、システ
ム制御回路34は、ステップSP5に移る。ここでシス
テム制御回路34は、例えば2つのチャンネルをそれぞ
れ記録再生する場合は、再生側のチャンネルについて、
また2つのチャンネルをそれぞれ再生する場合は、何れ
かのチャンネルについて、回転速度の切り換えを停止す
る(すなわち動作モードをCAVに設定する)。続いて
システム制御回路34は、ステップSP6に移り、残る
チャンネルについては、上述の回転速度におけるZCL
Vによる動作モードをスピンドル制御に設定した後、ス
テップSP4に移ってこの処理手順を終了する。
【0116】システム制御回路34は、このように光デ
ィスク12の回転速度を制御した状態で、クラスタカウ
ンタ38より出力されるクラスタスタートパルスに従っ
て書き込み読み出しの制御を実行することにより、各セ
クタに設定したアドレスエリアAR2を基準にして、連
続する4つのセクタに1クラスタのデータを割り当て
る。これによりシステム制御回路34は、内周側のゾー
ンから外周側のゾーンに向かって、順次各ゾーンに割り
当てるクラスタ数を増大するようになされている。
【0117】さらにシステム制御回路34は、図示しな
いトラッキングサーボ回路に対してトラッキングエラー
信号の極性に対する対物レンズ17の可動方向を切り換
え指示し、これによりレーザービームの走査を、グルー
ブと、グルーブ間のランドとの間で切り換え制御する。
これによりこの光ディスク装置10では、いわゆるラン
ド/グルーブ記録できるようになされている。
【0118】図1は、この光ディスク装置10の記録再
生系を示すブロック図である。この光ディスク装置10
において、ディスク弁別器50は、例えばカートリッジ
に形成された凹部より光ディスク12の種類を識別し、
識別信号をシステム制御回路34に出力する。これによ
り光ディスク装置10は、装填された光ディスク12の
種類に応じて、記録再生系の動作を切り換え、各種光デ
ィスクをアクセスできるようになされている。
【0119】ここでエンコーダ51は、記録時、編集時
等において、外部機器よりビデオ信号及びオーディオ信
号でなる入力信号SINを入力し、このビデオ信号及び
オーディオ信号をアナログディジタル変換処理した後、
MPEG(Moving Picture Experts Group)に規程のフ
ォーマットによりデータ圧縮する。さらにエンコーダ5
1は、これらデータ圧縮したビデオ信号及びオーディオ
信号をパケット化し、各パケットにパケットヘッダ、コ
ントロールデータ等を付加する。エンコーダ51は、こ
れらのパケットを順次出力することにより、データ圧縮
したビデオ信号及びオーディオ信号を時分割多重化し、
この時分割多重化したビットストリームによるユーザー
データDUを生成する。
【0120】この一連の処理において、エンコーダ51
は、最大で、2チャンネルのビデオ信号及びオーディオ
信号を同時並列的に処理して、この2チャンネルのビデ
オ信号及びオーディオ信号に対応する2チャンネルのユ
ーザーデータDU1、DU2を同時並列的に出力可能に
構成され、システム制御回路34の制御により、必要に
応じてこの2チャンネルの同時並列的な処理を実行す
る。
【0121】これに対してデコーダ52は、エンコーダ
51とは逆に、再生時、編集時において、記録再生回路
53より出力されるユーザーデータDUをMPEGに規
程のフォーマットによりデータ伸長してディジタルビデ
オ信号、ディジタルオーディオ信号を生成し、このディ
ジタルビデオ信号及びディジタルオーディオ信号をアナ
ログ信号SOUTに変換して出力する。
【0122】デコーダ52は、エンコーダ51と同様
に、最大で、2チャンネルのビデオ信号及びオーディオ
信号SOUT1、SOUT2について、このようなデコ
ードの処理を同時並列的に実行できるように構成され、
システム制御回路34の制御により動作を切り換えて必
要に応じてこの2チャンネルの同時並列的な処理を実行
する。
【0123】記録再生回路53は、記録時、編集時、エ
ンコーダ51より出力されるユーザーデータDUをメモ
リ54に蓄積すると共に、所定ブロック単位で処理して
光ディスク12に記録する。
【0124】すなわち図12に示すように、記録再生回
路53は、ユーザーデータDUを2048バイト単位で
順次ブロック化し、各ブロックに16バイトによるアド
レスデータ及びエラー検出符号を付加する。記録再生回
路53は、この2048バイト+16バイトによりセク
タデータブロックを形成する。アドレスデータは、この
セクタデータブロックのアドレスデータである。なおユ
ーザーデータDUによるセクタは、図3について上述し
たプリフォーマットによるセクタとは異なる。またエラ
ー検出符号は、このアドレスデータの誤り検出符号であ
る。
【0125】さらに図13に示すように、記録再生回路
53は、16個のセクタデータブロックによりECCデ
ータブロック(182バイト×208バイト)を形成す
る。すなわち記録再生回路53は、図面にて、2048
バイト×16バイトによる16個のセクタデータブロッ
クを172バイト単位で順次ラスタ走査の順に配列し、
この横方向に、内符号でなる誤り訂正符号(PI)を生
成する。さらにこの縦方向に外符号でなる誤り訂正符号
(PO)を生成する。
【0126】記録再生回路53は、このECCブロック
をインターリーブ処理して、図14に示すフレーム構造
を形成する。すなわち記録再生回路53は、182バイ
ト×208バイトのECCデータブロックの各91バイ
トに対して、2バイトのフレーム同期信号(FS)を割
り当て、これにより1のECCデータブロックで208
フレームを形成する。これにより記録再生回路53は、
この図14に示すフレーム構造により1クラスタのデー
タを形成し、この1クラスタを連続する4つのセクタに
割り当てる。
【0127】これにより記録再生回路53は、これらフ
レーム同期信号、誤り訂正符号、さらにはフレームアド
レス等の冗長なデータをユーザーデータに付加して記録
する際に、冗長度を23〔%〕以下に設定し、効率良く
ユーザーデータを記録する。かくするにつきDVDで
は、この冗長度が23〔%〕に設定されており、この実
施の形態においては、DVDと等しい冗長度に設定して
も、充分な記録容量を確保することができる。因みに冗
長度を23〔%〕以上に設定しても、不必要に誤り訂正
能力を強化することになる。
【0128】またこのECCデータブロックを32〔K
B〕のユーザーデータにより形成したことにより、誤り
訂正処理における符号間間隔を十分に確保できるように
なされ、その分誤り訂正能力を強化できるようになされ
ている。またECCデータブロックを単位にして記録再
生の処理を実行して、全体として簡易な処理により記録
再生の処理、さらにはアフレコ等の処理を実行できるよ
うになされている。
【0129】このとき記録再生回路53は、必要に応じ
て所定の固定値のデータを割り当てて、図4について上
述したセクタ構造により、連続するデータを処理する。
さらに記録再生回路53は、このような配列によるデー
タ列を(1、7)RLL変調した後、連続するビット間
で演算処理して出力する。またこの出力の際に、書き込
み読み出しクロックR/W CKを基準にして動作する
ことにより、通常の動作モードにおいて、ユーザーデー
タDUに換算して11.08〔Mbps〕のデータ転送
速度により出力することにより、エンコーダ51より入
力されるユーザーデータDUに比して高速度の転送速度
により間欠的に出力する。これにより記録再生回路53
は、間欠的にユーザーデータDUを記録して余る空き時
間を利用して、光ヘッド11をシークできるようになさ
れ、このシークにより連続するユーザーデータを離散的
に記録できるようになされている。
【0130】さらにアフレコ等の特殊動作モードにおい
ては、ユーザーデータDUに換算して約20〔Mbp
s〕のデータ転送速度により変調したデータを出力し、
これにより必要に応じて2チャンネルのユーザーデータ
DU1、DU2を交互に記録できるようになされてい
る。かくするにつき、クラスタを単位にして記録再生の
動作を繰り返すことにより、光ディスク装置10におい
ては、光ディスク12に記録されたデータの再生と、再
生したデータを編集して記録する処理、さらにはアフレ
コ等の処理を実行できるようになされている。
【0131】このデータ記録の際に、記録再生回路53
は、図6について上述した書き込み読み出しクロックR
/W CKを基準にして変調したデータを出力し、また
システム制御回路34の制御により、クラスタカウンタ
38で検出されたタイミングを基準にして変調したデー
タの出力を開始する。
【0132】さらに記録再生回路53は、再生時、光ヘ
ッド11より入力される再生信号RF、MOを増幅した
後、2値化して2値化信号を生成する。さらにこの2値
化信号を基準にして再生信号RF、MOよりクロックを
再生する。かくするにつき、この再生されたクロック
は、書き込み読み出しクロックR/W CKに対応する
ことになる。さらにこの再生したクロックを基準にして
順次2値化信号をラッチすることにより再生データを検
出する。
【0133】このとき記録再生回路53は、PRML
(Patial-Response Maximum-Likelihood)の手法を適用
して、この再生データを復号して復号データを生成す
る。さらに記録再生回路53は、この復号データをデイ
ンターリーブ処理した後、誤り訂正処理し、デコーダ5
2に出力する。
【0134】かくするにつきDVDにおいては、(1、
7)RLL変調したデータを最短ピット長0.4〔μ
m〕で記録するようになされており、単純に開口数によ
り換算してDVDと同一のマージンにより記録再生系を
形成すると、最短ピット長0.3〔μm〕、線記録密度
0.23〔μm〕により所望のデータを記録再生するこ
とができる。これに対してPRMLにより積極的に符号
間干渉を利用すれば、その分線記録密度0.23〔μ
m〕以下により同様のマージンを確保することができ
る。
【0135】このとき記録再生回路53は、通常の動作
モードにおいて、記録時と同様に、ユーザーデータDU
に換算して11.08〔Mbps〕のデータ転送速度に
よりクラスタを単位にして間欠的に光ディスク12より
データ再生し、この再生したユーザーデータDUをメモ
リ54を介して連続的にデコーダ52に出力する。これ
に対してアフレコ等の特殊動作モードにおいては、光デ
ィスク12の回転速度に対応した、ユーザーデータDU
に換算して約20〔Mbps〕のデータ転送速度により
クラスタを単位にして間欠的に光ディスク12よりデー
タ再生し、この再生したユーザーデータDUをメモリ5
4を介して連続的にデコーダ52に出力する。
【0136】この一連の再生時における処理において、
記録再生回路53は、光ディスク12が光磁気ディスク
の場合、システム制御回路34の制御により、偏光面に
応じて信号レベルが変化する再生信号MOを選択的に処
理して、ユーザーデータDUを再生する。また光ディス
ク12が再生専用の光ディスク、追記型、相変化型の場
合、戻り光の光量変化に応じて信号レベルが変化する再
生信号RFを選択的に処理してユーザーデータDUを再
生する。さらに光ディスク12が光磁気ディスクの場合
でも、内周側のリードインエリアを再生する場合、再生
信号RFを選択的に処理してユーザーデータDUを再生
する。
【0137】アドレス読出回路55は、記録時、各セク
タデータブロック(図12)に付加するアドレスデータ
を生成して記録再生回路53に出力し、再生時、記録再
生回路53で検出されたアドレスデータを解析してシス
テム制御回路34に通知する。
【0138】メモリ54は、ユーザーデータを一時格納
して保持する大容量のバッファメモリにより構成され、
図示しないメモリ制御回路における書き込みポインタ、
読み出しポインタによるアドレス制御により、記録領域
を順次循環的に切り換えて、エンコーダ51、デコーダ
52との間でユーザーデータDUを連続的に入出力し、
また記録再生回路53を介して光ディスク12との間で
クラスタを単位にしてユーザーデータDUを間欠的に入
出力する。
【0139】このときメモリ54は、アフレコ等の特殊
動作モードにおいて、2チャンネルのユーザーデータD
U1、DU2を同時並列的に処理する場合、図15に示
すように、これら2チャンネルのユーザーデータDU
1、DU2に対応して、光ディスク12に対する入出力
用のポインタP1H、P2H、エンコーダ51、デコー
ダ52に対する入出力用のポインタP1O、P2Oが設
定され、これらポインタによるアドレス制御により、エ
ンコーダ51、デコーダ52に対しては、これら2チャ
ンネルのユーザーデータDU1、DU2を同時並列的に
かつ連続的に入出力し、光ディスク12に対しては、ク
ラスタを単位にして、ユーザーデータDU1、DU2を
交互に入出力する。
【0140】なおこの図15は、アフレコの場合におけ
るポインタの設定を示し、光ディスク12に対する入出
力用のポインタP1H、P2Hは、それぞれ光ディスク
12に対する読み出し及び書き込みのポインタRPw、
WPrを示し、エンコーダ51、デコーダ52に対する
入出力用のポインタP1O、P2Oは、それぞれエンコ
ーダ51からの入力用のポインタWPw、デコーダ52
に対する出力用のポインタRPrを示している。
【0141】かくするにつき、このメモリ54の容量を
約10〔Mbit〕に設定すれば、エンコーダ51、デ
コーダ52に対するデータ転送速度を8〔Mbps〕、
シークに要する時間を約200〔msec〕として、約
2秒間隔で、光ディスク12に対して2チャンネルのユ
ーザーデータを交互に記録、再生して、このユーザーデ
ータによるビデオ信号及びオーディオ信号を途絶えるこ
となく記録再生することができる。
【0142】レーザー駆動回路57は、書き込み時、光
ディスク12が光磁気ディスクの場合、システム制御回
路34の制御により、書き込み読み出しクロックR/W
CKに同期したタイミングにより光ヘッド11の半導
体レーザーを駆動し、これによりレーザービームの光量
を間欠的に立ち上げる。これにより光ディスク装置10
では、最短記録ピット4/3bitにより最大ランレン
グス2T、最小ランレングスTのピット列を形成して線
記録密度0.21〔μm/bit〕によりユーザーデー
タを記録する。
【0143】またレーザー駆動回路57は、書き込み
時、光ディスク12が相変化型又追記型の場合、システ
ム制御回路34の制御により、記録再生回路53の出力
データによりレーザービームの光量を間欠的に立ち上
げ、これにより光ディスク12にユーザーデータDUを
記録する。これにより光ディスク装置10では、最短記
録ピット4/3bitにより最大ランレングス2T、最
小ランレングスTのピット列を形成して線記録密度0.
21〔μm/bit〕により、また最短ビット長0.3
〔μm〕以下によりユーザーデータを記録する。
【0144】これに対してレーザー駆動回路57は、読
み出し時、レーザービームの光量を一定の低レベルに保
持する。
【0145】変調コイル駆動回路56は、光ディスク1
2が光磁気ディスクの場合、システム制御回路34の制
御により記録時動作を立ち上げ、記録再生回路53の出
力データにより光ヘッド11の変調コイルを駆動する。
これにより変調コイル駆動回路56は、間欠的に光量が
立ち上がるレーザービーム照射位置に変調磁界を印加し
て、熱磁気記録の手法を適用して、最短記録マーク4/
3bitにより最大ランレングス2T、最小ランレング
スTのマークを形成して線記録密度0.21〔μm/b
it〕により、また最短マーク長0.3〔μm〕以下に
よりユーザーデータを記録する。
【0146】図16は、通常の記録、再生時におけるシ
ステム制御回路34の制御を示す図表である。なお以下
の説明において、図面上、符号R及びWにより光ディス
ク12に対する書き込み及び読み出しを示す。システム
制御回路34は、記録時においては、順次入力される1
チャンネルのビデオ信号及びオーディオ信号SIN(図
16(A))を、エンコーダ51によりユーザーデータ
DUに変換し、メモリ54に順次入力する。さらに光ヘ
ッド11を目的のセクタまでシークしてスチルに保持し
た状態で、所定の記録単位のデータ量がメモリ54に蓄
積されて、メモリ54の空き容量が所定値以下になる
と、クラスタを単位にして、このメモリ54に保持した
ユーザーデータDUを光ディスク12に記録する(図1
6(B)及び(C1))。
【0147】システム制御回路34は、この光ディスク
12に対する記録の処理により、メモリ54に保持した
ユーザーデータ量が所定値以下になると、光ディスク1
2に対する記録を中断する。システム制御回路34は、
光ヘッド11を続くセクタに対してスチルの状態に保持
して、再び記録単位のデータ量がメモリ54に蓄積され
るのを待機し、メモリ54にこの記録単位のデータ量が
蓄積されると、再び光ディスク12に記録する(図16
(B)及び(C2))。
【0148】これによりシステム制御回路34は、メモ
リ54を介してユーザーデータDUを時間軸圧縮して間
欠的に、かつ連続するユーザーデータDUを連続するセ
クタに割り当てて記録する。なおシステム制御回路34
は、光ディスク12のリードインエリアに記録されたフ
ァイル管理用のデータにより判断して、連続する領域を
光ディスク12上に確保できない場合は、離散的にユー
ザーデータDUを記録し、この場合はユーザーデータD
Uを光ディスク12に記録する際に、スチルだけでなく
併せてシークの処理を実行し、また必要に応じて光ディ
スク12の回転速度を切り換える。
【0149】これに対してユーザーが再生の処理を選択
した場合、システム制御回路34は、目的のセクタに光
ヘッド11をシークさせた後、再生の開始を指示し、記
録再生回路53で復号されたユーザーデータDUをメモ
リ54に格納すると共に、このメモリ54に格納したユ
ーザーデータDUを順次デコーダ52に出力する。この
状態で、メモリ54に格納したユーザーデータDUのデ
ータ量が所定の記録再生単位になり、メモリ54の空き
容量が所定値以下になると、システム制御回路34は、
光ヘッド11を続くセクタに対してスチルに保持し、ユ
ーザーデータDUの光ディスク12からの再生を中断す
る。
【0150】この状態でメモリ54に保持したデータ量
が所定値以下に低下すると、システム制御回路34は、
光ディスク12の再生開始を指示する。これによりシス
テム制御回路34は、光ディスク12より間欠的にユー
ザーデータDUを再生して、連続するビデオ信号及びオ
ーディオ信号SOUTを途絶えることなく出力する。
【0151】図17は、ユーザーが追っかけ再生のモー
ドを選択した場合を示す略線図である。この追っかけ再
生は、例えばユーザーの指定したビデオ信号及びオーデ
ィオ信号を録画している途中で、ユーザーが録画モード
を維持したまま、録画中の番組の再生を録画開始位置よ
り指示した場合に設定される。
【0152】システム制御回路34は、図16について
説明したように1チャンネルのビデオ信号及びオーディ
オ信号を光ディスク12に記録している状態で、ユーザ
ーによりこの動作モードが選択されると、光ディスク1
2の回転速度を通常の2倍の回転速度に切り換える。ま
たこれに同期して、書き込み読み出しクロックR/WC
Kが通常2倍の周波数になるように分周器35Bの分周
比を設定する(図6)。これによりシステム制御回路3
4は、光ディスク12に対するデータ転送速度をそれま
でのほぼ2倍に増大して、ユーザーデータDUを間欠的
に光ディスク12に記録する。
【0153】このようにデータ転送速度を切り換えると
共に、システム制御回路34は、図15について上述し
た4つのポインタの設定により、ユーザーデータDUを
記録する間の空き時間を利用して、光ディスク12に記
録したユーザーデータを再生する(図17(A)、
(B)及び(C))。すなわちシステム制御回路34
は、メモリ54に蓄積したユーザーデータDUを光ディ
スク12に記録してメモリ54に蓄積した記録用のユー
ザーデータ量が所定値以下に低下すると、光ディスク1
2に対する記録を中断し、記録開始位置に光ヘッド11
をシークさせる(図17(D1))。
【0154】続いてシステム制御回路34は、この記録
開始位置よりユーザーデータDUの再生を開始し(図1
7(D2))、光ディスク12より再生したユーザーデ
ータDUを順次メモリ54に格納すると共に、このメモ
リ54に格納したユーザーデータDUをデコーダ52に
出力する。このときメモリ54に所定量のユーザーデー
タDUを蓄積して、このメモリ54に保持した記録側の
ユーザーデータ量が所定値以下になると、デコーダ52
に対するユーザーデータDUの出力を継続したまま、光
ディスク12からの再生を中断する。
【0155】さらにシステム制御回路34は、光ヘッド
11をシークさせ(図17(D3))、光ディスク12
よりユーザーデータDUを再生している間にメモリ54
に蓄積されたユーザーデータDUを中断したセクタより
続いて記録する(図17(D4))。
【0156】システム制御回路34は、メモリ54に蓄
積された記録側のユーザーデータ量が所定値以上にな
り、光ディスク12より再生してメモリ54に保持した
ユーザーデータ量が所定値以下になると、この記録の処
理を中断し、再び光ヘッド11をシークして続くユーザ
ーデータを再生する。
【0157】これによりシステム制御回路34は、連続
するビデオ信号及びオーディオ信号を光ディスク12に
記録しながら、この光ディスク12に記録したビデオ信
号及びオーディオ信号を途切れることなく再生して出力
する。
【0158】このようにして2チャンネルのユーザーデ
ータを記録再生するにつき、システム制御回路34は、
図18に示すように、記録対象のゾーンが例えばZmか
らZm+1に切り換わると、光ディスク12の回転速度
を通常の回転速度の2倍の回転速度に保持することを前
提にして、この回転速度の基準となる通常の回転速度に
おける各ゾーンの回転速度に対応して、光ディスク12
の回転速度を切り換える(図18(A)及び(B))。
これによりシステム制御回路34は、光ディスク12に
対する記録時においては、書き込み読み出しクロックR
/W CKを一定周波数に維持し、またこれに伴いレー
ザービーム照射位置の線速度もほぼ一定に保持する(図
18(C)及び(D))。
【0159】これに対して再生時においては、光ディス
ク12の回転速度の切り換えを中断し、直前の記録時に
おける回転速度に維持したまま、光ディスク12を再生
する。この場合、記録再生回路53において、この光デ
ィスク12の回転速度に対応する周波数により再生クロ
ックが得られ、この再生クロックにより光ディスク12
より得られる再生データが処理されることになる。また
この再生クロックは、PLL回路35により生成される
書き込み読み出しクロックR/W CKに対応すること
から、この場合書き込み読み出しクロックR/W CK
の周波数がレーザービーム照射位置に応じて変化するこ
とになる。
【0160】これによりシステム制御回路34は、光デ
ィスク12の回転速度の切り換え頻度を低減して、アク
セス速度を向上するようになされている。
【0161】図19は、ユーザーがマルチチャンネルの
モードを選択した場合を示す略線図である。ここでマル
チチャンネルは、2チャンネルのビデオ信号及びオーデ
ィオ信号を同時に記録し、又は再生する処理である。こ
の場合システム制御回路34は、光ディスク12の回転
速度を通常の2倍の回転速度に設定して、2チャンネル
のビデオ信号及びオーディオ信号を記録し、又は再生す
る。
【0162】システム制御回路34は、ユーザーがマル
チチャンネルの記録モードを選択した場合、エンコーダ
51により2チャンネルのビデオ信号及びオーディオ信
号を処理して、2チャンネルの連続するユーザーデータ
DU1、DU2を生成し、このユーザーデータDU1、
DU2をメモリ54に順次入力する(図19(A)及び
(B))。
【0163】さらにシステム制御回路34は、図15に
ついて上述した4つのポインタの設定により、所定の記
録開始位置に光ヘッド11をシークさせて待機させた状
態で(図19(C)及び(D1))、何れかのユーザー
データDU1又はDU2がメモリ54に所定量だけ蓄積
されると、このユーザーデータDU1又はDU2につい
て光ディスク12への記録を開始する(図19(D
2))。これによりこの記録を開始したユーザーデータ
について、メモリ54におけるデータ量が所定値以下に
なると、光ディスク12への記録を中断する。さらにシ
ステム制御回路34は、他のチャンネルの記録開始位置
に光ヘッド11をシークさせて待機し(図19(D
3))、この他のチャンネルについてメモリ54に保持
したユーザーデータDUを同様に記録する(図19(D
4))。
【0164】システム制御回路34は、この一連の処理
を交互に繰り返し、これにより連続する2チャンネルの
ユーザーデータをメモリ54に入力しながら、交互に光
ディスク12に記録する。このときシステム制御回路3
4は、予めユーザーの入力等に従ってこの2つのビデオ
信号及びオーディオ信号の録画時間を把握し、各チャン
ネルに予め連続する領域を確保して光ヘッド11をシー
クさせる。
【0165】これに対してユーザーがマルチチャンネル
における再生のモードを選択した場合、システム制御回
路34は、記録時と同様に、光ヘッド11をシークさ
せ、また光ディスク12に対するアクセスを制御し、こ
れにより間欠的に光ディスク12より2チャンネルのユ
ーザーデータを再生してメモリ54に保持し、またこの
メモリ54に保持した2チャンネルのユーザーデータを
連続的にデコーダ52によりデコードして出力する。
【0166】なおシステム制御回路34は、このマルチ
チャンネルの再生モードにおいても、1方のチャンネル
については、光ディスク12の回転速度を他方のチャン
ネルにおける回転速度に維持し、これにより光ディスク
12の回転速度の切り換え頻度を低減してアクセス速度
を向上する。
【0167】図20は、ユーザーがアフレコのモードを
選択した場合を示す略線図である。この場合光ディスク
装置10においては、図21に示すように、順次再生し
たビデオ信号及びオーディオ信号(図20(A))が外
部のモニタ、スピーカによりモニタさせ、またマイク等
により入力されるオーディオ信号等が再生したビデオ信
号、オーディオ信号とミキシングされて順次入力される
ことになる(図20(B))。
【0168】システム制御回路34は、光ディスク12
に対するデータ転送速度及び光ディスク12の回転速度
を通常モードの2倍に設定する。この状態でユーザーの
選択した番組の再生開始位置に光ヘッド11をシークさ
せ(図20(C)及び(D1))、この位置よりユーザ
ーデータDUの再生を開始する。さらに再生したユーザ
ーデータをメモリ54に格納すると共に、格納したユー
ザーデータをデコーダ52を介して出力する(図20
(D2))。この状態でメモリ54に所定量だけユーザ
ーデータが蓄積されると、システム制御回路34は、再
生を中断し、再生開始の位置に光ヘッド11をシークさ
せる(図20(D3))。ここでこの再生したユーザー
データが外部機器で処理さて順次メモリ54に蓄積され
ていることにより、このメモリ54に蓄積されたユーザ
ーデータを光ディスク12の対応する箇所に例えばオー
バーライト記録する(図20(D4))。これによりメ
モリ54に蓄積した記録側のユーザーデータ量、又は再
生側のユーザーデータ量が所定値以下になると、再生を
中断した箇所よりユーザーデータを再生し、これらの制
御を繰り返す。
【0169】これによりシステム制御回路34は、間欠
的に光ディスク12よりユーザーデータDUを再生し、
このユーザーデータDUの再生箇所に、外部機器より処
理されたユーザーデータを間欠的に記録し直す。なおシ
ステム制御回路34は、このアフレコにおいても、再生
側チャンネルについては、光ディスク12の回転速度を
記録側チャンネルにおける回転速度に維持し、これによ
り光ディスク12の回転速度の切り換え頻度を低減して
アクセス速度を向上する。
【0170】図22は、ユーザーがポインタ再生のモー
ドを選択した場合を示す略線図である。この場合システ
ム制御回路34は、光ディスク12のリードインエリア
に記録されたファイル管理用のデータにより判断して、
光ディスク12に記録された各番組を順次頭出しして所
定期間づつ再生する。このためシステム制御回路34
は、このファイル管理用のデータに従って、光ヘッド1
1をシークさせて頭出しし(図22(B))、この頭出
しした箇所より光ディスク12の再生を開始する(図2
2(A1)、(B))。さらにメモリ54を介して、再
生したユーザーデータを出力する(図22(C))。
【0171】ここで所定時間経過してメモリ54に十分
なユーザーデータ量が蓄積されると、システム制御回路
34は、光ヘッド11をシークさせて続く番組を頭出し
し(図22(A2))、このメモリ54のユーザーデー
タ量が所定値以下に低減するのを待って、この頭出しし
た箇所より光ディスク12を再生する(図22(A
3))。システム制御回路34は、これらの処理を繰り
返して、光ディスク12に記録された各番組を順次頭出
しして再生する。
【0172】図23は、システム制御回路34の制御に
より、連続するデータを記録再生する際における光ディ
スク12のアクセスを示す略線図である。システム制御
回路34は、アドレス検出回路37より検出されるアド
レスデータIDに基づいて、内周側のゾーンより外周側
のゾーンに対象を切り換えて、順次連続するデータを記
録し、また連続するデータを再生する。
【0173】このときシステム制御回路34は、スレッ
ドモータ36を制御して、内周側のゾーンより外周側の
ゾーンZmにアクセス対象を切り換えた場合、符号G1
により示すように、最内周のグルーブよりアクセスを開
始した後、符号G2により示すように、このグルーブに
よるトラックをこのゾーンZmの最外周までアクセスす
るように、全体の動作を制御する。続いてシステム制御
回路34は、符号Jにより示すように、トラックジャン
プを指示し、このゾーンZmの最内周のランドによるト
ラックにアクセス対象を切り換え、この最内周のランド
によるトラックから(符号L1)、このランドによるト
ラックをこのゾーンZmの最外周までアクセスするよう
に(符号L2)全体の動作を制御する。
【0174】これによりシステム制御回路34は、ZC
LVにより光ディスク12を駆動するにつき、一定の回
転速度に保持する範囲については、この範囲に対して連
続するユーザーデータDUを記録し、この範囲について
記録困難になると、続く外周側の領域にユーザーデータ
DUを記録する。これにより光ディスク装置10では、
可能な範囲で、光ディスク12の回転速度の切り換え頻
度を低減するようになされ、その分アクセス速度を向上
するようになされている。
【0175】このときシステム制御回路34は、この一
定の回転速度に保持する範囲のうち、始めにグルーブに
よるトラックについて内周側より外周側に順次ユーザー
データDUを記録し、この記録が完了すると、ランドに
よるトラックについて順次ユーザーデータを記録するこ
とにより、光ヘッド11のシーク頻度についても低減す
るようになされ、これによってもアクセス速度を向上す
るようになされている。
【0176】システム制御回路34は、このようにして
1のゾーンについてアクセスを完了すると、続く外周側
のゾーンにアクセス対象を切り換え、この外周側ゾーン
のグルーブによるトラックより、続くユーザーデータD
Uの記録を開始する。これによりシステム制御回路34
は、各ゾーンにおいては、グルーブによるトラックより
アクセスを開始するように、全体の動作を制御する。
【0177】ところでこの実施の形態のように、高開口
数の光ヘッドにより光ディスクをアクセスする場合、デ
ィスク表面に付着した塵等により記録再生特性が劣化す
る。実験した結果によれば、図24に示すように、開口
数0.8による場合は、小径の塵(100〔μm〕以上
の塵により)によってもバーストエラーが発生し、これ
によりディスク表面に小さな塵等が付着しても、ビット
エラーレートが低下することが分かった。このためこの
実施の形態では光ディスク12をカートリッジに収納し
て保持する。
【0178】図25は、光ディスク12を収納するカー
トリッジを示す分解斜視図である。この実施の形態で
は、光ディスク12をこのカートリッジ60に取り出し
困難に収納して保持し、この状態で光ディスク装置10
に装填する。なおこの図25においては、シャッターを
取り外した状態を示す。
【0179】すなわち光ディスク12は、シート材61
及び62が両面に配置されて、上ケース63及び下ケー
ス64に収納される。ここでシート材61及び62は、
不織布を略円盤形状に打ち抜いて形成され、この不織布
は、表面に微小が凹凸が形成された繊維により形成され
る。これによりカートリッジ60では、光ディスク12
が回転すると、光ディスク12表面の塵等をシート材6
1及び62に吸着させ、このシート材61及び62によ
り光ディスク12の両面を清掃する。
【0180】さらにシート材61及び62は、光ディス
ク12より大径に形成され、光ディスク12の周囲を囲
むように、接着材により周囲(図面にてハッチングによ
り示す)が接着される。これによりシート材61及び6
2は、光ディスク12を内部に収納する袋状に形成さ
れ、カートリッジ60内に侵入した塵等が、容易に光デ
ィスク12に付着しないように、光ディスク12を保護
する。
【0181】さらにシート材61及び62は、光ディス
ク12の回転中心近傍と、この回転中心近傍より外周側
に延長する切り欠きが形成され、この回転中心近傍の切
り欠き61A、62Aにより光ディスク装置10で光デ
ィスク12をチャッキングできるように形成され、また
回転中心近傍から延長する切り欠き61B、62Bによ
り、光ディスク12をアクセスできるように形成され
る。
【0182】ここで図26に示すように、この回転中心
近傍の切り欠き61A、62Aは、光ディスク12をチ
ャッキングするのに必要最小限度の大きさに形成され
る。また回転中心近傍から延長する切り欠き61B、6
2Bは、光ヘッド11がアクセスするのに必要最小限度
の大きさに形成され、具体的に、この実施の形態では、
光ディスク装置10が小さなワーキングディスタンスに
より光ディスク12をアクセスすることにより、光ヘッ
ド11がシークしても、光ヘッド11の第1レンズ17
Aと変調コイル18等の構成部品が接触しない形状に形
成される。
【0183】これによりシート材61及び62は、光デ
ィスク12の回転中心近傍と、レーザービームの入射を
害する範囲とを除いて、光ディスク12の表面を覆い、
可能な限り光ディスク12を露出させないようになされ
ている。なお光ディスク12が片面のみに情報記録面が
形成されている場合、シート材61及び62の何れか
は、回転中心近傍の切り欠きのみ形成される。
【0184】上ケース63及び下ケース64は、樹脂を
射出形成して形成され、シート材61及び62の切り欠
き61B、62Bに対応して、光ディスク12の回転中
心近傍と、この回転中心近傍より光ディスク12の外周
方向に延長する開口63A及び64Aが形成される。こ
こで回転中心近傍には、光ディスク12をチャッキング
するために、この回転中心近傍より光ディスク12の外
周方向については、光ヘッド11を近接して配置するた
めに、開口が形成される。
【0185】このため回転中心近傍より光ディスク12
の外周方向については、シート材61及び62の切り欠
き62B、62Bに比して幅広に開口が形成される。な
お光ディスク12が片面のみに情報記録面を有する場
合、上ケース63及び下ケース64の何れかについて
は、回転中心近傍にのみ開口が形成される。
【0186】さらに下ケース64は、開口64Aの近
傍、光ディスク12の情報記録面が開口64Aに侵入す
る側に、押圧部材65が配置され、この押圧部材65に
よりシート材62を押圧して、光ディスク12に対して
シート材61及び62を押圧する。ここで押圧部材65
は、金属板材をバネ状に曲げ加工して形成される。これ
により光ディスク12は、シート材61及び62による
清浄の効果を増大するようになされている。
【0187】さらに図27に示すように、上ケース63
及び下ケース64は、開口63A、64Aとは逆側の隅
部が光ディスク12の識別領域63B、64Bに割り当
てられ、内部に保持する光ディスク12に応じてこの識
別領域63B、64Bに、矩形形状の凹部66が形成さ
れる。これによりカートリッジ60では、光ディスク1
2の種類を簡易かつ確実に識別できるようになされてい
る。なお、内部に収納する光ディスク12が、両面に情
報記録面を有するいわゆる両面ディスクの場合、上ケー
ス63及び下ケース64は、それぞれに識別領域63
B、64Bが形成されるのに対し、光ディスク12が片
面のみに情報記録面を有する場合、上ケース63及び下
ケース64の何れかについてだけ識別領域が形成され
る。
【0188】さらに上ケース63及び下ケース64は、
残る隅部に、アクセス制限の設定領域63C、64Cが
形成され、この設定領域63C、64Cにスライドスイ
ッチ67が配置される。ここでこのスライドスイッチ6
7は、矢印に示すようにスライドさせて、この設定領域
63C、64Cに貫通孔を形成し、またこの貫通孔を閉
じることができるように形成される。これによりカート
リッジ60では、このスライドスイッチ67を操作し
て、光ディスク12の各面について、それぞれ書き込み
禁止の状態を設定できるようになされている。なお光デ
ィスク12が片面のみに情報記録面を有する場合、上ケ
ース63及び下ケース64の何れかについてだけアクセ
ス制限の設定領域が形成される。
【0189】カートリッジ60は、このようにして上ケ
ース63及び下ケース64に光ディスク12を収納した
状態で、シャッター68を配置して形成される。ここで
シャッター68は、金属板材を曲げ加工して形成され、
又は樹脂を射出成形して形成され、断面コの字状に形成
される。このシャッター68は、上ケース63及び下ケ
ース64の開口63A及び64Aを塞ぐように配置さ
れ、光ディスク装置10のローディング機構によりスラ
イドして開口63A及び64Aを露出させる。
【0190】このシャッター68に対応して、上ケース
63及び下ケース64は、開口63A、64Aを囲むよ
うに、緩衝部材63D及び64Dが配置される。ここで
この緩衝部材63D及び64Dは、図28に示すよう
に、弾性を有するシート材でなる、例えばフェルトのシ
ート材を、開口63A、64Aを囲む形状に打ち抜き、
これを上ケース63及び下ケース64にそれぞれ貼り付
けて配置される。これによりカートリッジ60は、シャ
ッター68により開口63A、64Aを塞いだ際に、シ
ャッター68と上ケース63及び下ケース64との間の
隙間より塵等が侵入しないように、緩衝部材63D及び
64Dにより隙間を塞ぐようになされている。
【0191】さらに上ケース63及び下ケース64は、
矢印A及びBに示すように(図27)、開口63A、6
4A側の隅部に、シャッター68のスライドを制限する
可動制限機構が配置される。ここで可動制限機構は、カ
ートリッジ60の両側面に形成された溝より飛び出さな
いように、両側面にボタン70A、70Bが配置され
る。さらに可動制限機構は、開口63A及び64Aをシ
ャッター68が覆った状態で、シャッター68の両側、
カートリッジ60の側面に、ボタン71A、71Bが配
置される。
【0192】図29は、図27において符号Aにより示
した一方の可動制限機構を示す平面図である。この可動
制限機構において、ボタン70Aは、回動部材72Aの
一部が側面より突出して形成される。ここで回動部材7
2Aは、樹脂を射出成形して形成され、カートリッジ6
0の隅部に配置された回動軸73Aを回動中心にして回
動自在に保持される。さらに回動部材72Aは、カート
リッジ60の側面に形成された窓よりボタン70Aだけ
しか突出しないように、ボタン70Aの根元側が大きな
形状により形成され、この根元側の部分が連結部材74
Aを介して、第1のストッパー75Aに接続される。
【0193】この第1のストッパー75Aは、弾性を有
する樹脂を射出成形して形成され、回動軸76Aに回動
自在に軸支される。第1のストッパー75Aは、この回
動軸76Aの付近より2つの腕が延長するように形成さ
れ、そのうちの1つの腕が上ケース63又は下ケース6
4に形成された突起77Aに引っ掛かって、この突起7
7Aと、この突起77Aに引っ掛かる腕の弾性力によ
り、矢印Cで示すように、ボタン70A側に回動する方
向に、全体を押圧する。また第1のストッパー75A
は、残りの腕が連結部材74Aを介して回動部材72A
と連結される。これにより第1のストッパー75Aは、
矢印Dにより示すように、カートリッジ60の窓よりボ
タン70Aが突出するように、回動部材72Aを押圧
し、回動部材72Aは、ボタン70Aの根元側がカート
リッジ60の窓に突き当たることにより、第1のストッ
パー75Aの回動を制限する。
【0194】さらに第1のストッパー75Aは、連結部
材74Aの接続部より、1の腕がほぼ直角に折れ曲がっ
て側面とほぼ平行に延長し、シャッター68の端部近傍
にて、この腕の先端がシャッター側側面に折れ曲がる。
第1のストッパー75Aは、このシャッター側側面に折
れ曲がった腕の先端で、第2のストッパー79Aの動き
を規制する。
【0195】すなわち第2のストッパー79Aは、第1
のストッパー75Aと同一の樹脂を射出成形して形成さ
れ、所定の回動軸80Aに回動自在に軸支される。第2
のストッパー79Aは、この回動軸80Aの付近より2
つの腕が延長するように形成され、そのうちの1つの腕
にボタン71Aが形成される。さらに第2のストッパー
79Aは、他方の腕の先端が突起81Aに引っ掛かる。
ここで突起81Aは、ケース63又は64より突出する
ように、第1のストッパー75Aの腕の背側に形成され
る。これにより第2のストッパー79Aは、この突起7
7Aに引っ掛かる腕の弾性力により、矢印Eにより示す
ように、ボタン71A側に回動するように、全体を押圧
する。
【0196】さらに第2のストッパー79Aは、このボ
タン71A側の腕の先端がシャッター68の根元部分ま
で延長し、この腕の先端部分がシャッター68の突起と
噛み合うように形成され、またこのようにシャッター6
8の突起と噛み合った状態で、この腕の背の部分に第1
のストッパー75Aの腕の先端が突き当たるように形成
される。
【0197】これにより第2のストッパー79Aは、ボ
タン71Aがカートリッジ60の内側に変位してシャッ
ター68との噛み合いが外れないように、第1のストッ
パー75Aにより動きが規制されるようになされてい
る。
【0198】これによりカートリッジ60では、この一
の可動制限機構により、ユーザーの誤操作等によりシャ
ッター68をスライドさせて開口を露出しないように
し、塵等の侵入を有効に回避するようになされている。
【0199】かくするにつき図30に示すように、この
可動制限機構においては、カートリッジ60の側面より
突出するボタン70Aを所定の押圧部材82Aにより押
圧することにより、矢印Fに示すように、連結部材74
Aを介して第1のストッパー75Aが回動して、この第
1のストッパー75Aの腕の先端部分が第2のストッパ
ー79Aの背の分より遠ざかり、これにより第2のスト
ッパー79Aに配置されたボタン71Aが変位可能な状
態に保持される。
【0200】さらに図31に示すように、この状態で第
2のストッパー79Aに配置されたボタン71Aを押圧
することにより、シャッター68と第2のストッパー7
9Aとの噛み合いが外れ、その後図32に示すように、
他方の可動制限機構による可動の制限を受けないことを
前提として、シャッター68が可動するようになされて
いる。これによりカートリッジ60では、一方の可動制
限機構において、ボタン70A及び71Bを順次押圧し
てシャッター68をスライドできるように形成され、こ
れによりユーザーによる単純な誤操作によっては、開口
が露出しないようになされている。
【0201】図33〜図35は、他方の可動制限機構を
示す平面図である。この他方の可動制限機構は、対応す
る符号の添え字を代えて示すように、図29〜図32に
ついて説明した一方の可動制限機構と対称に形成され
る。これによりカートリッジ60では、いわゆる両面デ
ィスクを収納した場合に、カートリッジ60を裏返して
光ディスク装置10に装填して、片面の光ディスクの場
合と同様に、簡易に装填できるようになされ、また光デ
ィスク装置10側でも、共通のローディング機構により
片面ディスクと両面ディスクとをローディングできるよ
うになされている。
【0202】なおこの他方の可動制限機構は、側面のボ
タン70Bを押圧して、第2のストッパー79Bの回動
の規制を解除するまでは、一方の可動制限機構と同一に
動作するものの、その後の動きにおいて、図35に示す
ように、シャッター68によりボタン71Bが押圧され
て、シャッター68がスライドするようになされてい
る。
【0203】これによりこのカートリッジ60では、三
重の安全機構によりシャッター68の誤操作による塵等
の侵入を有効に回避するようになされている。
【0204】図36は、この可動制限機構と、光ディス
ク装置10のローディング機構との関係を示す斜視図で
ある。この光ディスク装置10では、所定のトレイ85
にカートリッジ60を引き込んで光ディスク12をロー
ディングする。このトレイ85は、内側側面に、押圧部
材でなる突起82A及び82Bが配置され、トレイ85
上をカートリッジ60が所定位置までスライドすると、
この突起82A及び82Bによりボタン70A及び70
Bを押圧する。
【0205】さらに光ディスク装置10は、このトレイ
85の奥に、2つのローラー83及び84が配置され
る。ここでこの2つのローラー83及び84は、所定の
回動軸に軸支された腕の先端に取り付けられ、矢印Gに
より示すように、トレイ85側に付勢されるようになさ
れている。この2つのローラー83及び84は、カート
リッジ60が所定位置までスライドすると、ボタン70
A及び70Bが押圧された状態で、ローラー83がボタ
ン71Aとシャッター68の端部に、ローラー84がボ
タン71Bとシャッター68に当接する。
【0206】さらに2つのローラー83及び84は、カ
ートリッジ60がさらにスライドすると、一方のローラ
ー83がボタン71Aを押圧してシャッター68をスラ
イドさせ、他方のローラー84がボタン71B及びシャ
ッター68より押圧されて回動し、これにより矢印Hに
より示すように、シャッター68をスライドさせて開口
を露出させる。光ディスク装置10では、このようにし
てシャッター68が完全に開くと、図面にてカートリッ
ジ60の下側より光ヘッド11が光ディスク12に接近
し、その後フォーカスサーチ等の処理が実行される。
【0207】これに対してこのカートリッジ60を排出
する場合、光ディスク装置10では、ローディング時
に、ボタン71B及びシャッター68より押圧されて回
動した他方のローラー84によりシャッター68を押圧
し、これにより元の状態に復帰させる。
【0208】なおカートリッジ60においては、片面デ
ィスクを収納する場合、シャッター68の1方向へのス
ライドを制限するように、上ケース63、下ケース64
が形成され、これにより誤装着を有効に回避できるよう
になされている。
【0209】図37は、識別領域63B又は64Bと、
光ディスク装置10との関係を示す略線図である。この
光ディスク装置10においては、識別領域64Bの凹部
66に対応して配置された複数のスイッチ87A〜87
Dによりディスク弁別器50が形成される。
【0210】すなわちこれらスイッチ87A〜87D
は、識別領域64Bにおける凹部66の有無に応じてそ
れぞれオンオフ動作し、このオンオフ動作により得られ
る4値の判別信号をシステム制御回路34に出力する。
【0211】システム制御回路34は、カートリッジ6
0が上述のトレイ85に挿入されると、所定の駆動機構
を駆動してカートリッジ60をローディングし、このデ
ィスク弁別器50の判別信号を基準にしてカートリッジ
60に収納された光ディスク12の種類を判別する。さ
らにシステム制御回路34は、この判別結果に基づいて
メモリ42に保持された対応する基準レーザー光量をロ
ードし、この基準レーザー光量によりレーザー駆動回路
57の駆動条件を設定する。ここでメモリ42は、上述
した分周器35Bの分周比に加えて、各種光ディスク1
2の基準レーザー光量を保持する。
【0212】これによりシステム制御回路34は、書き
込み時、光ディスク12の種類に対応する基準光量によ
り光ディスク12にレーザービームLを照射し、このレ
ーザービームLの照射結果より最終的な書き込み用のレ
ーザービーム光量を設定し、また光ディスク12が光磁
気ディスクの場合、変調コイル駆動回路56を駆動して
レーザービーム照射位置に変調磁界を印加する。
【0213】図37は、識別領域63B又は64Bと、
光ディスク装置10との関係を示す略線図である。この
光ディスク装置10においては、識別領域64Bの凹部
66に対応して配置された複数のスイッチ87A〜87
Dによりディスク弁別器50が形成される。
【0214】すなわちこれらスイッチ87A〜87D
は、識別領域64Bにおける凹部66の有無に応じてそ
れぞれオンオフ動作し、このオンオフ動作により得られ
る4値の判別信号をシステム制御回路34に出力する。
【0215】システム制御回路34は、カートリッジ6
0が上述のトレイ85に挿入されると、所定の駆動機構
を駆動してカートリッジ60をローディングすると、こ
のディスク弁別器50の判別信号を基準にしてカートリ
ッジ60に収納された光ディスク12の種類を判別す
る。さらにシステム制御回路34は、この判別結果に基
づいてメモリ42に保持された対応する基準レーザー光
量をロードし、この基準レーザー光量によりレーザー駆
動回路57の駆動条件を設定する。ここでメモリ42
は、上述した分周器35Bの分周比に加えて、各種光デ
ィスク12の基準レーザー光量を保持する。
【0216】これによりシステム制御回路34は、書き
込み時、光ディスク12の種類に対応する基準光量によ
り光ディスク12にレーザービームLを照射し、このレ
ーザービームLの照射結果より最終的な書き込み用のレ
ーザービーム光量を設定し、また光ディスク12が光磁
気ディスクの場合、変調コイル駆動回路56を駆動して
レーザービーム照射位置に変調磁界を印加する。
【0217】(1−2)第1の実施の形態の動作 以上の構成において、マスタリング装置1では(図
2)、ディスク原盤2を回転駆動して内周側より外周側
に向かってらせん状にレーザービームLを照射すること
により、約1.0〔μm〕の間隔で、グルーブの形状が
形成され、このグルーブ形状がウォウブル信号WBによ
り蛇行するように形成される。
【0218】さらにこのときマスタリング装置1では、
レーザービームLの露光により形成されるグルーブと、
隣接するグルーブ間の間隔とがほぼ等しくなるように、
レーザービームLのスポット形状、光量が設定され、こ
れにより光ディスクは、グルーブを基準にしてランドグ
ルーブ記録可能なように形成される。またこのときグル
ーブを基準にして約0.21〔μm/bit〕の線記録
密度によりランドグルーブ記録して容量8〔GB〕以上
のデータを記録できるように形成される。これによりマ
スタリング装置1は、このディスク原盤2より作成され
る光ディスクについては、情報記録面を有効に利用して
容量8〔GB〕以上のデータを記録できるようにする。
【0219】このときマスタリング装置1では、アドレ
ス信号生成回路6において、ディスク原盤2の回転に応
じて順次値が変化するアドレスデータID(図4
(A))が形成され、このアドレスデータIDに同期デ
ータ等が付加されてアドレスエリアAR2に割り当てる
データが形成される。さらにこのデータが変調された
後、合成回路8においてウォウブル信号WBと合成され
た後、駆動回路5に出力される。これによりマスタリン
グ装置1では、グルーブの蛇行が所定の角間隔で中断さ
れて、ディスク原盤2にピット列によるアドレスデータ
が記録され、このアドレスデータを先頭にしてディスク
原盤2を所定の角間隔で放射状に分割してなるセクタ構
造が形成される。
【0220】これによりこのディスク原盤2により形成
される光ディスクにおいては、セクタ構造が形成され、
このアドレスデータを基準にして各セクタを単位にして
アクセスすることができ、その分アクセス速度が向上さ
れる。またこのとき塵等により正しくアドレスデータを
再生できない場合でも、グルーブの蛇行を基準にした補
間処理により、各セクタを正しくアクセスすることがで
きる。従ってアドレスデータにおいては、高密度に情報
を記録する場合でも、冗長度を低く設定することがで
き、その分情報記録面を有効に利用して光ディスクに記
録されたアドレスを確実に検出することができる。
【0221】このようにしてセクタ構造を形成する際
に、マスタリング装置1では、ウォウブル信号WBの周
波数の切り換えにより、ディスク原盤2が同心円状にゾ
ーニングされ、内周側のゾーンより外周側のゾーンに向
かって順次セクタ数が増大するように、ピット列が形成
される。これによりこのゾーニングに対応してゾーンC
LVの手法を適用して光ディスクをアクセスして、情報
記録面を効率良く利用することができ、またアクセス速
度を向上することができる。
【0222】さらにこのときアドレスエリアAR2を前
後の領域に分割して、それぞれ続くグルーブによるセク
タと、続くランドによるセクタとのアドレスデータを割
り当てたことにより、ランドグルーブ記録により高密度
にデータを記録する場合でも、隣接トラックからのクロ
ストークを有効に回避して、確実にアドレスデータを再
生することができる。
【0223】これによりこの実施の形態に係る光ディス
クの製造工程では、このマスタリング装置1によるディ
スク原盤2より、所定の工程を経て、ディスク原盤2に
形成したセクタ構造により光ディスクが作成される。
【0224】この光ディスクは(図5)、この情報記録
面の上に、レーザービームを透過してこのレーザービー
ムを情報記録面に導く光透過層が約0.1〔mm〕の厚
さで形成され、これにより光透過層を介して高開口数の
光学系よりレーザービームを照射しても、(2)式及び
(3)式の関係式を満足するように設定され、スキュー
の影響を有効に回避してこの情報記録面に所望のデータ
を確実に記録再生できるように形成される。
【0225】この光ディスク12は、光ディスク装置に
おいて、このようにして生成されたグルーブの蛇行を基
準にしてスピンドル制御等の処理が実行され、このとき
PLL回路35においてグルーブの蛇行を基準にした精
度の高いクロックCKが生成され、またクラスタカウン
タ38によりセクタのタイミングが検出される(図
6)。
【0226】すなわち光ディスク12は、光ディスク装
置10において(図7、図8)、光ヘッド11よりレー
ザービームが照射され、その戻り光が光ヘッド11によ
り受光されて、戻り光の光量に応じて信号レベルが変化
する再生信号RF、戻り光の偏光面に応じて信号レベル
が変化する再生信号MO、グルーブ又はピット列に対す
るレーザービーム照射位置の変位に応じて信号レベルが
変化するプッシュプル信号PP、デフォーカス量に応じ
て信号レベルが変化するフォーカスエラー信号FEが検
出される。
【0227】このときワーキングディスタンスDWが5
60〔μm〕に設定された開口数0.78の対物レンズ
17を介して波長650〔nm〕のレーザービームが照
射されることにより、DVDと比較してスポットサイズ
を約1/2にして高密度記録することができる。これに
よりチャンネルコーディングにおいて効率の良いPRM
Lが適用されることにより、また効率の良いプリマスタ
ードアドレスが採用されて冗長度が下げられてことによ
り、記録容量を8〔GB〕程度に設定することができ
る。
【0228】またこのときワーキングディスタンスが5
60〔μm〕に設定されていることにより、レンズの曲
率、レンズ面間の偏芯許容度、面角許容度を実用上十分
な範囲に設定して、小口径のレンズにより光学系を形成
でき、また実用的な限界とされるDVDに近い4.5
〔mm〕以下のビーム径により対物レンズにレーザービ
ームを入射することができる。これにより充分な精度に
より光ヘッド11を作成することが可能となり、また対
物レンズ17の光ヘッドへの衝突等も防止される。
【0229】このようにして検出されるプッシュプル信
号PPから、ウォウブル信号検出回路39において、ウ
ォウブル信号WBが抽出され、このウォウブル信号WB
が2値化されてエッジ情報が抽出される。さらに続くP
LL回路35において、このエッジ情報を有してなる2
値化信号S1が分周器35Bの出力信号CKとの間で位
相同期され、書き込み読み出しクロックR/W CKが
生成される。
【0230】このときウォウブル信号WBが単一周波数
のキャリア信号により生成されていることにより、2値
化して得られるエッジ情報においては、各エッジ情報が
正しい位相情報を有していることになる。これによりこ
のエッジ情報に位相同期させて、精度の高い書き込み読
み出しクロックR/W CKが生成される。
【0231】さらに書き込み読み出しクロックR/W
CKは、アドレス検出回路37においてアドレスエリア
AR2より検出されるフレーム同期のタイミングを基準
にして、クラスタカウンタ38によりカウントされ、こ
れにより記録再生回路53における書き込み読み出しの
タイミングが設定される。このとき精度の高いクロック
R/W CKを基準にしてこのタイミングが設定される
ことにより、光ディスク装置10においては、レーザー
ビーム照射位置を高い精度により判定して書き込みのタ
イミング等を設定することができる。従って光ディスク
12に高密度にユーザーデータを記録するにつき、光デ
ィスク12の情報記録面を高密度に利用してこれらユー
ザーデータを記録することができる。
【0232】このとき塵等の影響によりアドレス検出回
路37において、正しくフレーム同期のタイミングを検
出困難な場合でも、PLL回路35より出力されるクロ
ックR/W CKをクラスタカウンタ38でカウントす
ることにより、正しいタイミングを検出することがで
き、これにより高開口数の光学系により所望のデータを
高密度に記録再生する場合でも、これらのデータを確実
に記録再生することができる。
【0233】このようにしてウォウブル信号WBを処理
する際に、PLL回路35において、レーザービーム照
射位置に応じて分周器35Bの分周比が切り換えられ、
これによりZCLVにより光ディスク12が回転駆動さ
れる。
【0234】このときグルーブの蛇行周期が、回転角度
に換算して各領域で一定に形成されていることにより、
各ゾーン内において速やかにPLL回路35の同期が形
成され、その分アクセス速度を向上することができる。
また光ディスク12の回転速度に換算してグルーブの蛇
行が一定周期により形成されていることにより、隣接ト
ラックからの影響も有効に回避することができる。
【0235】かくするにつき光ディスク装置10では
(図6)、このような記録再生のタイミングの制御によ
り、記録時においては、エンコーダ51においてビデオ
信号及びオーディオ信号がMPEGに規程のフォーマッ
トによりデータ圧縮されてユーザーデータDUに変換さ
れ、このユーザーデータDUが所定のECCブロック単
位で変調処理される。
【0236】さらに光ディスク12が光磁気ディスクの
場合、光ヘッド11より書き込み読み出しクロックR/
W CKに同期したタイミングにより間欠的にレーザー
ビームの光量を立ち上げた状態で、変調コイル駆動回路
56によりこのレーザービーム照射位置に変調処理され
たECCブロックのデータに従って変調磁界が印加さ
れ、これにより熱磁気記録の手法を適用して、最短記録
マーク4/3bitにより最大ランレングス2T、最小
ランレングスTのマークを順次形成して線記録密度0.
21〔μm/bit〕によりユーザーデータDUが記録
され、連続して3時間のビデオ信号及びオーディオ信号
が記録される。
【0237】これにより冗長度23〔%〕以下により、
効率良くビデオ信号及びオーディオ信号が記録される。
【0238】また32〔KB〕のECCデータブロック
を単位にして順次光ディスクにビデオ信号及びオーディ
オ信号が記録されることにより、誤り訂正処理における
符号間間隔が十分に確保され、ビットエラーレートが改
善される。さらにECCデータブロックを単位にして記
録再生することにより、記録再生処理を交互に切り換え
る等の特殊再生モード、さらにはシークを間に挟んで離
散的にデータ記録する場合等のデータ処理が簡略化され
る。
【0239】これらの場合に、光ディスク12が相変化
型の場合、又は追記型の場合、書き込み読み出しクロッ
クR/W CKに同期したタイミングで、(1、7)R
LL変調されたECCブロックのデータに従って、レー
ザー駆動回路57により間欠的にレーザービームの光量
が切り換えられ、これにより同様のピット列が形成され
て線記録密度0.21〔μm/bit〕により、また最
短ピット長0.3〔μm〕以下によりユーザーデータD
Uが記録され、連続して3時間のビデオ信号及びオーデ
ィオ信号が記録される。
【0240】これにより光ディスク装置10では、録画
時間に関して、ビデオテープレコーダと同様の使い勝手
が確保される。
【0241】さらにランドグルーブ記録により光ディス
クに記録され、これにより情報記録面を有効に利用して
効率良くビデオ信号及びオーディオ信号が記録される。
またトラックピッチ0.5〔μm〕により記録されて、
3時間分のビデオ信号及びオーディオ信号が1枚の光デ
ィスク12に記録される。
【0242】このときこの光ディスク装置10では、1
ECCブロックのユーザーデータDUが、4つのセクタ
に順次割り当てられて記録され、このとき精度の高いク
ロックにより記録開始のタイミングを精度良く検出する
ことができることにより、また塵等によっても補間処理
により正しいタイミングを検出できることにより、高開
口数の光学系により光ディスク12に高密度に記録する
場合でも、対応するセクタに確実に記録することができ
る。
【0243】これに対して再生時、光ディスク装置10
においては、記録時と同様にして、対応するセクタが検
出される。また光ヘッド11より得られる再生信号RF
又はMOが2値化された後、再生クロックが生成され、
この再生クロックを基準にして順次再生データが得ら
れ、この再生データが復号されて出力される。このとき
光磁気ディスク12より得られる再生信号MOは、ピッ
ト列より得られる再生信号RFに比して小さいS/N比
により得られる。ところがこの実施の形態では、ピット
列によるアドレスエリアAR2が、各ゾーンで放射状に
形成されていることにより、このピット列からの再生信
号MOに対するクロストークが有効に回避される。
【0244】このようにして光ディスク12をアクセス
する際に、光ディスク装置10では、大容量のメモリ5
4を介してエンコーダ51、デコーダ52との間でユー
ザーデータが入出力され、光ディスク12に対しては、
このエンコーダ51、デコーダ52との間のデータ転送
速度に比して高速度の、11.08〔Mbps〕のデー
タ転送速度により間欠的にユーザーデータが記録され、
また再生される。これによりクラスタを単位にして離散
的にユーザーデータを記録して、十分なシーク時間を確
保でき、また振動等により瞬間的にデトラックしても、
連続するビデオ信号及びオーディオ信号を途絶えること
なく記録再生することができる。またポインタ再生によ
り、光ディスク12に記録された各番組を頭出し再生す
ることができる。
【0245】またユーザーにより2チャンネルのビデオ
信号及びオーディオ信号を同時に処理する、追っかけ再
生、マルチチャンネルモード、アフレコのモードが選択
されると、光ディスク12の回転速度が通常の2倍の回
転速度に切り換えられる。これにより光ディスク装置1
0では、連続するビデオ信号及びオーディオ信号をメモ
リ54を介して間欠的に光ディスク12に記録再生する
につき、光ディスク12に対するアクセスの間に、十分
な空き時間が確保される。光ディスク装置10では、こ
の空き時間を他のチャンネルの記録再生に、また光ヘッ
ド11のシークに割り当て、これにより2チャンネルの
ビデオ信号及びオーディオ信号が同時に処理される。
【0246】このようにして光ディスク12をアクセス
するにつき、この光ディスク装置10では、光透過層の
厚さが0.1〔mm〕に設定された光ディスクを、高開
口数の光学系によりアクセスすることにより、光ディス
ク12の表面に堆積する小さな塵等によっても再生信号
RF、MOの信号レベルが変化し、これにより従来に比
してエラーレートが劣化する恐れがある。
【0247】このため光ディスク12は(図25)、カ
ートリッジ60に取り出し困難に収納されて、このカー
トリッジ60により光ディスク装置10に装填され、こ
れにより塵等の付着が回避される。
【0248】またこのとき光ディスク12は、袋状に形
成されたシート材61及び62に収納されてカートリッ
ジ60に収納され、また押圧部材65により、シート材
61及び62が押圧されることにより、さらには緩衝部
材63D及び64Dにより、シャッター68と上ケース
63及び下ケース64との間の隙間が塞がれ、これらに
より塵等の付着が有効に回避される。
【0249】またカートリッジ60は(図29〜図3
3)、側面に配置されたボタン70A、70Bを押圧し
て、第1のストッパー75A、75Bによる第2のスト
ッパー79A、79Bの動きの規制を解除した後、ボタ
ン71A又は71Bを押圧して第2のストッパー79A
又は79Bとシャッター68との噛み合いを解除しなけ
ればスライドしないように形成され、これによりユーザ
ーの誤操作により開口63A、64Aが露出しないよう
になされ、このような誤操作による塵等の侵入が有効に
回避される。
【0250】これらによりこのようにカートリッジ60
に収納されてなる光ディスク12は(図36)、トレイ
85に配置されると、システム制御回路34により駆動
機構が駆動されてトレイ85上をスライドし、このトレ
イ85に形成された突起82A、82Bによりカートリ
ッジ60のボタン70A、70Bが押圧される。その後
カートリッジ60は、ローラー83によりボタン71A
が押圧されると共に、シャッター68が押圧され、これ
によりシャッター68がスライドして開口63A、64
Aが露出し、この開口63A、64Aに光ヘッド11が
侵入して光ディスク12のローディングを完了する。
【0251】この状態で光ディスク装置10では(図3
7)、光ヘッド11によりアクセスする光ディスク12
の情報記録面に対応して、カートリッジ60に形成され
た識別領域63B又は64Bについて、ディスク弁別器
50により凹部66の有無が検出され、これによりこの
情報記録面の種類が判定される。またカートリッジ60
のスイッチ67の設定により、この情報記録面が書き込
み禁止に設定されているか否か検出される。
【0252】これにより光ディスク装置10では、光デ
ィスク12が光磁気ディスクの場合、変調コイル駆動回
路56及びレーザー駆動回路57の動作が立ち上げられ
て、光ディスク12にユーザーデータDUが熱磁気記録
される。また光ディスク12が、相変化型光ディスク、
追記型光ディスクの場合、レーザー駆動回路57の動作
が立ち上げられて、ピット列によりユーザーデータDU
が記録される。
【0253】このとき光ディスク装置10では、メモリ
42に保持された各光ディスクの種類に応じた基準レー
ザー光量により光ディスク12にレーザービームLが照
射され、このレーザービームLの照射結果に基づいて、
最適光量が設定される。これによりこの光ディスク装置
10では、種々の光ディスク12に所望のデータを記録
できるようになされている。
【0254】またこのとき光ヘッド11において(図
8)、対物レンズ17側に配置した変調コイル18によ
り、光透過層の厚さを0.1〔mm〕に設定した光ディ
スクに対して変調磁界を印加することにより、高開口数
の光学系により光ディスク12をアクセスする場合に、
相変化型光ディスク、追記型光ディスクについてだけで
なく、光磁気ディスクについても、種々のデータを記録
することができ、これにより光ディスク装置10の適用
範囲が格段的に拡大される。
【0255】(1−3)第1の実施の形態の効果 以上の構成によれば、ワーキングディスタンス560
〔μm〕に設定された開口数0.78の対物レンズ17
を介して波長650〔nm〕のレーザービームを照射し
てビデオ信号及びオーディオ信号によるユーザーデータ
を記録することにより、データ処理の条件を選定して8
〔GB〕のデータを記録することができ、これにより光
ディスク装置に特有の機能を有効に利用できる程度で、
かつビデオテープレコーダと同等の使い勝手を得ること
ができる。また光ディスクへの衝突等の事故を有効に回
避して、充分な精度により光ヘッド11を作成すること
ができる。
【0256】また線記録密度0.21〔μm/bit〕
により、また最短記録マーク長、最短ピット長0.3
〔μm〕以下によりユーザーデータを記録したことによ
り、さらにはトラックピッチ0.5〔μm〕のランドグ
ルーブ記録によりユーザーデータを記録したことによ
り、8〔GB〕のデータを記録することができ、これに
より光ディスク装置に特有の機能を有効に利用できる程
度で、かつビデオテープレコーダと同等の使い勝手を得
ることができる。
【0257】さらに光ディスクとバッファメモリ間のユ
ーザーデータ転送速度を11.08〔Mbps〕に設定
し、デコーダ、エンコーダとバッファメモリ間のユーザ
ーデータ転送速度に比して高速度化したことにより、シ
ーク等に充分な時間を確保して連続するビデオ信号を記
録再生することができる。
【0258】さらにDVDにおける冗長度23〔%〕よ
り低い冗長度によりユーザーデータを記録することによ
り、効率良くユーザーデータを記録することができる。
【0259】また光透過層の厚さのばらつきをΔt、開
口数NA及び波長λがΔt≦±5.26×(λ/NA
4 )〔μm〕の関係を満足するようにしたことにより、
ビデオ信号及びオーディオ信号を高密度記録して、確実
に記録再生することができる。
【0260】また光ディスク12をカートリッジ60に
収納してアクセスすることにより、塵の影響を低減する
ことができ、これにより塵等による記録再生特性の劣化
を有効に回避することができる。
【0261】さらに光ディスクの回転速度を順次段階的
に切り換えて、ZCLVにより光ディスクをアクセスす
ることにより、またトラックの1周回に複数のセクタを
配置し、各セクタの先頭にアドレスを記録することによ
り、光ディスクの情報記録面を効率的に使用してビデオ
信号を記録し、またアクセス速度の低下を有効に回避す
ることができる。
【0262】さらにランドグルーブ記録により光ディス
クの情報記録面を効率的に使用して記録密度を向上する
ことができる。
【0263】さらにデコーダ、エンコーダとバッファメ
モリ間のユーザーデータ転送速度に比して、光ディスク
とバッファメモリ間のユーザーデータ転送速度を2倍以
上に高速度化したことにより、光ディスクを間欠的にア
クセスして余る空き時間を有効に利用して、複数チャン
ネルの同時並列的な処理等を実行することができ、その
分光ディスク装置の使い勝手を向上することができる。
【0264】さらにECCデータブロック単位でユーザ
ーデータを記録再生し、ECCデータブロックを32K
B以上に設定することにより、誤り訂正処理において十
分な符号間間隔を確保し、十分な誤り訂正能力を確保す
ることができる。さらにこのECCデータブロック単位
で光ディスクに記録再生して、全体として簡易の処理に
より2チャンネルの同時並列的な処理等を実行すること
ができる。
【0265】(2)第2の実施の形態 図38は、本発明の第2の実施の形態に係るマスタリン
グ装置を示すブロック図である。この実施の形態に係る
光ディスクの製造工程では、このマスタリング装置10
1によりディスク原盤2を露光し、このディスク原盤2
より光ディスクを製造する。なおこの実施の形態におい
て、第1の実施の形態と同一の構成は、対応する符号を
付して示し、重複した説明は省略する。
【0266】この実施の形態では、このマスタリング装
置101により、ラセン状に、1.0〔μm〕のトラッ
クピッチによりグルーブによるトラックを形成する。ま
たこのディスク原盤2より光ディスクを作成した際に、
グルーブ及びランドの幅がほぼ等しくなるように、レー
ザービームLを照射する。さらにウォウブルデータ生成
回路106により生成したウォウブルデータADIPに
よりグルーブを蛇行させる。
【0267】これによりこの実施の形態では、ピット列
に代えてグルーブの蛇行によりアドレスをプリフォーマ
ットする。さらにこのようにグルーブの蛇行によりアド
レスをプリフォーマットしても精度の高い位置情報を取
得できるようにし、これらのことから第1の実施の形態
と同一の記録容量を確保する。
【0268】すなわちウォウブルデータ生成回路106
は、ディスク原盤2の回転に同期したタイミング信号
(FG信号等でなる)をスピンドルモータ3等より受
け、このタイミング信号を所定のカウンタによりカウン
トすることにより、ディスク原盤2が例えば1/16回
転する周期で順次循環的に値の変化するフレーム番号sy
ncno と、フレーム番号sync no の変化に対応してレー
ザービームLの照射位置が1トラック分変位する毎に値
の変化するトラック番号track noを生成する。
【0269】これによりウォウブルデータ生成回路10
6は、フレーム番号sync no 及びトラック番号track no
によるアドレスデータを生成する。なおここでウォウブ
ルデータ生成回路106は、フレーム番号sync no 及び
トラック番号track noをそれぞれ4ビット及び20ビッ
トにより生成する。
【0270】さらにウォウブルデータ生成回路106
は、フレーム番号sync no 及びトラック番号track noに
8ビットのリザーブ用ビットrev を加え、このフレーム
番号sync no 、トラック番号track no及びリザーブ用ビ
ットrev による情報ワードM(x)を用いて所定の演算
処理を実行し、誤り検出符号CRCC(Cyclic RedundancyC
heck Code)を生成する。これによりウォウブルデータ
生成回路106は、図39に示すフォーマットのアドレ
スデータブロックを順次生成する。なおウォウブルデー
タ生成回路106は、各アドレスデータブロックを48
ビットにより作成する。
【0271】このときウォウブルデータ生成回路106
は、誤り検出符号CRCCの論理レベルを反転して設定する
ことにより、またリザーブ用ビットrev の操作により、
1アドレスデータブロック中に必ず1回はビット反転が
発生するようにウォウブルデータADIPを生成する。
また必要に応じて4ビットを記録層のデータLayer に割
り当てる。ここでディスク原盤2により作成される光デ
ィスクは、情報記録層を複数有し、この記録層のデータ
Layer によりこの情報記録層が特定される。なお記録層
のデータLayer を設定する場合には、この記録層のデー
タLayer も情報ワードM(x)として誤り検出符号CRCC
の計算に使用する。
【0272】ウォウブルデータ生成回路106は、この
ようにしてディスク原盤2の回転に同期してアドレスデ
ータフレームを順次生成すると共に、この生成したアド
レスデータフレームをディスク原盤2の回転に同期した
シリアルデータに変換し、このシリアルデータをウォウ
ブルデータADIPとして順次ウォウブル信号発生回路
107に出力する。
【0273】ウォウブル信号発生回路107は、ウォウ
ブルデータADIP等よりウォウブル信号WBを生成す
る。このウォウブル信号発生回路107において、発生
回路107Aは、周波数115.2〔kHz〕の基準信
号を生成する。なおこのマスタリング装置101では、
この基準信号を用いてスピンドルモータ3をスピンドル
制御し、これによりディスク原盤2の回転に同期したウ
ォウブル信号WBを生成する。分周回路107Bは、こ
の周波数115.2〔kHz〕の基準信号を1/8分周
し、周波数14.4〔kHz〕の基準クロックを生成す
る。
【0274】図40に示すように、バイフェーズマーク
変調回路107Cは、ウォウブルデータADIPの論理
レベルに応じて、この周波数14.4〔kHz〕の基準
クロックの位相に同期した第1の基準クロックと、この
第1の基準クロックに対して周波数が1/2に設定され
た第2の基準クロックとを順次選択し、これによりウォ
ウブルデータADIPをバイフェーズマーク変調してチ
ャンネル信号chを生成する。
【0275】このときバイフェーズマーク変調回路10
7Cは、各アドレスデータフレームの先頭に、所定の同
期パターンを割り当ててチャンネル信号chを生成す
る。(図40(A)〜(E))。なおこの同期パターン
は、バイフェーズマーク変調によっては発生しないユニ
ークなパターンで、かつDSVが0のパターンが割り当
てられ、アドレスデータフレームとの境界でチャンネル
信号chの信号レベルが切り換わるように、極性が設定
される。この実施の形態においてチャンネル信号chの
チャンネルランレングスが1又は2であるのに対して、
同期パターンは、最大ランレングス3を用いて3T、1
T、1T、3Tのパターンが割り当てられる。
【0276】またチャンネル信号chは、ウォウブルデ
ータADIPのビット境界に対応するタイミングで信号
レベルが反転し、ウォウブルデータADIPの論理レベ
ルが0のとき、第2の基準クロックが割り当てられて一
定の論理レベルに保持される。またウォウブルデータA
DIPの論理レベルが0のとき、第1の基準クロックが
割り当てられてビット中央に対応するタイミングで信号
レベルが反転するようになされている。
【0277】分周回路107Dは、周波数115.2
〔kHz〕の基準信号を1/2分周し、位相変調用のク
ロックに対して周波数を4倍に設定してなる周波数5
7.6〔kHz〕の位相変調用基準クロックを生成す
る。
【0278】位相変調回路107Eは、この周波数5
7.6〔kHz〕の基準クロックより、この基準クロッ
クと位相の同期した第1のキャリア信号と、この基準ク
ロックに対して位相が180度変位してなる第2のキャ
リア信号とを生成し、チャンネル信号chの信号レベル
に応じて、これら第1及び第2のキャリア信号を選択出
力する(図40(F))。これにより位相変調回路10
7Eは、チャンネル信号chを位相変調し、その被変調
信号をウォウブル信号WBとして出力する。
【0279】これにより図41に示すように、ウォウブ
ル信号発生回路107は、ウォウブルデータADIPを
バイフェーズマーク変調した後(図41(A)及び
(B))、同期パターンを介挿して、単一のキャリア周
波数による位相変調信号を生成し、この位相変調信号を
ウォウブル信号WBとして出力する(図41(C))。
【0280】この実施の形態では、このウォウブル信号
WBに応じてレーザービーム照射位置を蛇行させ、この
ディスク原盤2より第1の実施の形態と同様の光ディス
クを作成する。
【0281】図6との対比により示す図42は、このよ
うにして製造された光ディスクをアクセスする光ディス
ク装置について、ウォウブル信号の処理系を中心に示す
ブロック図である。この光ディスク装置110において
は、光ヘッド11より得られるプッシュプル信号PPよ
りウォウブルデータADIPを検出してレーザービーム
照射位置を検出する。
【0282】すなわちフレームアドレス検出回路137
は、光ヘッド11より出力されるプッシュプル信号PP
を受け、内蔵のバンドパスフィルタによりウォウブル信
号を抽出する。さらにフレームアドレス検出回路137
は、このウォウブル信号の位相変化を検出して所定の信
号処理を実行することによりウォウブルデータADIP
を復調し、この復調したウォウブルデータADIPをシ
ステム制御回路34、クラスタカウンタ38に出力す
る。これにより光ディスク装置110は、システム制御
回路34において、このウォウブルデータADIPに基
づいてレーザービーム照射位置を大まかに特定できるよ
うになされ、またクラスタカウンタ38において、フレ
ーム同期のタイミングを確認できるようになされてい
る。
【0283】さらにフレームアドレス検出回路137
は、このウォウブルデータADIPを出力する際に、こ
の各アドレスデータフレームに割り当てられた誤り検出
符号CRCCにより誤り検出処理し、正しいと判断されるウ
ォウブルデータADIPについて、誤り検出符号、リザ
ーブビットを除去して出力する。
【0284】PLL回路135は、ウォウブリング周期
検出回路40より出力される2値化信号を位相比較回路
(PC)135Aに与え、ここで分周回路135Bより
出力されるクロックCKと位相比較する。ここで図43
に示すように、分周回路135Bにおいては、システム
制御回路134の設定により、2値化信号S1(図43
(A))に対して、周波数が2倍のクロックCK(図4
3(B))を出力するようになされている。これに対し
てウォウブル信号WBにおいては、マスタリング装置1
01において位相変調されて生成されていることによ
り、各エッジが正しい位相情報を保持していることにな
る。
【0285】これによりこのPLL回路135において
は、2値化信号S1に対して2倍の周波数によりクロッ
クCKとの間で位相比較して、ローパスフィルタ(LP
F)135Cによりその位相比較結果の低周波成分を抽
出し、この低周波成分により電圧制御型発振回路(VC
O)136Dの発振周波数を制御する。さらにこの電圧
制御型発振回路136Dの発振出力を分周回路135B
で分周し、これにより精度の高いクロックCKを生成で
きるようになされている。
【0286】PLL回路135において、分周回路13
5Bは、システム制御回路134の設定により、レーザ
ービーム照射位置が光ディスク12の外周側に変位する
に従って分周比が順次増大するように設定される。これ
によりPLL回路135は、レーザービーム照射位置が
光ディスク12の外周側に変位するに従って、順次段階
的に、ウォウブル信号WBの周波数に対して電圧制御型
発振回路136Dの発振出力の周波数が増大するように
なされ、この発振出力を書き込み読み出し用クロックR
/W CKとして出力する。
【0287】この書き込み読み出しクロックR/W C
Kが一定周波数になるよう光ディスク12を回転駆動す
ることにより、またこの書き込み読み出しクロックR/
WCKを基準にして所望のデータを記録することによ
り、光ディスク装置110では、第1の実施の形態と同
様にZCLVにより光ディスク112を回転駆動する。
【0288】さらにクラスタカウンタ38により書き込
み読み出し用クロックR/W CKのカウント結果に基
づいて、システム制御回路134にクラスタスタートパ
ルスを出力する。ここでクラスタスタートパルスは、こ
のクラスタの開始のタイミングを指示するパルスであ
る。
【0289】これにより図44に示すように、この実施
の形態では、光ディスク12の情報記録面を同心円状に
複数のゾーンZ0、Z1、……、Zn−1、Znに分割
し、内周側のゾーンから外周側のゾーンに向かって、順
次段階的に光ディスクの回転速度を低減して、内周側の
ゾーンと外周側のゾーンとで等しい記録密度に設定す
る。
【0290】またこのときクラスタカウンタ38より出
力されるクラスタスタートパルスに従って書き込み読み
出しの制御を実行することにより、各ゾーンを放射状に
分割して、各分割した領域に1クラスタのデータを割り
当てる。これによりシステム制御回路134は、内周側
のゾーンから外周側のゾーンに向かって、順次各ゾーン
のクラスタ数を増大するようになされている。
【0291】なお光ディスク装置110では、半径24
〔mm〕〜58〔mm〕の領域を、840トラックづつ
81のゾーンに分割する。さらに最内周のゾーンでは1
トラックを放射状に分割して964のフレームを形成す
る。さらに外周側のゾーンにおいては、順次16フレー
ムづつフレーム数が増大するように、各トラックを分割
する。光ディスク装置110は、このようにして形成し
た連続する420フレームに、1クラスタのデータを割
り当てて記録する。
【0292】これらによりこの実施の形態において、光
ディスク装置110は、第1の実施の形態と同様に、ラ
ンドグルーブ記録、ZCLVにより光ディスク112を
アクセスし、種々の動作モードによりビデオ信号及びオ
ーディオ信号を記録再生できるようになされている。
【0293】このときこの実施の形態では、第1の実施
の形態と同一のECCデータブロック(図13)を形成
し、このECCデータブロックに対して図45に示すフ
レーム構造を形成する。すなわち光ディスク装置110
は、182バイト×208バイトのECCデータブロッ
クの各91バイトに対して、2バイトのフレーム同期信
号(FS)を割り当て、これにより1のECCデータブ
ロックで208フレームを形成する。さらにこの208
フレームに対して、2×2フレームのリンク用フレーム
を割り当てる。これにより記録再生回路53は、この図
45に示すフレーム構造により1クラスタのデータを形
成する。なおこの図45に示すフレームは、図44につ
いて上述したフレームに対応する。
【0294】これらのフレームのうちリンク用フレーム
は、クラスタ単位で光ディスク112にデータ記録する
際に、隣接するクラスタとの間のバッファ用に使用され
る。すなわち図46に示すように、光ディスク装置11
0では、56バイトのデータと3つのリンク用フレーム
を順次光ディスク112に記録した後、続いてECCブ
ロックによるフレームを順次記録する。このうち先頭5
6バイトと、フレーム同期信号を間に挟んで続く91バ
イトは、記録メディアとして相変化メディアを用いた湯
合の、オーバーライトによる記録材料の流動性を抑圧し
て記録エリアのオーバーライトサイクルを向上させるた
めに、またレーザービームの光量調整用(pre guard /
APC )(APC:Automatic Power Control )に使用さ
れる。続いてフレーム同期信号(FS)を間に挟んで、
再生時のスライスレベル調整用及びPLL同期用の領域
(Slice /PLL )が割り当てられる。なおレーザービー
ムの光量調整用は、再生時のスライスレベル調整用及び
PLL同期用にも利用される。またこの先頭側末尾に
は、4バイトの同期パターン(Sync)、リザーブ用の領
域(Resarved)が設定される。
【0295】これに対してECCブロックによるフレー
ムの末尾には、フレーム同期信号(FS)に続いて、1
バイトのポストアンブル(Postamble )、90バイトの
ポストガード及びバッファ(Post guard/buffer)、フ
レーム同期信号を間に挟んで91バイトのポストガード
及びバッファ(Post guard/buffer)が割り当てられ、
これらの間で、続いて記録するクラスタが重なり合うよ
うになされている。なおポストアンブルは、データのマ
ーク長を調整し、また信号極性を所定値に設定するため
に、ポストガードは、記録メディアとして相変化メディ
アを用いた湯合の、オーバーライトによる記録材料の流
動性を抑圧して記録エリアのオーバーライトサイクルを
向上させるための領域である。バッファは、ディスクの
偏心、記録感度等による記録ジッタを吸収するエリアで
ある。
【0296】以上の構成によれば、ピット列に代えてグ
ルーブの蛇行によりアドレスデータでなるウォウブルデ
ータを記録するようにしても、第1の実施の形態と同様
の効果を得ることができる。
【0297】さらにピット列を省略した分、第1の実施
の形態に比してさらに一段と効率良く光ディスクの情報
記録面を使用して効率良くビデオ信号及びオーディオ信
号を記録することができる。
【0298】(3)第3の実施の形態 図47は、本発明の第3の実施の形態に係るマスタリン
グ装置を示すブロック図である。この実施の形態に係る
光ディスクの製造工程では、このマスタリング装置1に
よりディスク原盤2を露光し、このディスク原盤2より
光ディスクを製造する。なおこのマスタリング装置にお
いて、図1及び図38について上述したマスタリング装
置と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複し
た説明は省略する。
【0299】このマスタリング装置161において、ウ
ォウブル信号発生回路167は、ウォウブルデータAD
IPよりウォウブル信号WBを生成する。このウォウブ
ル信号発生回路167において、発生回路167Aは、
所定の基準信号を生成して出力する。このマスタリング
装置161では、この発生回路167Aで生成する基準
信号の1つを用いてスピンドルモータ3をスピンドル制
御し、これによりディスク原盤2の回転に同期したウォ
ウブル信号WBを生成する。
【0300】位相変調回路167Bは、基準信号の位相
に同期した第1の基準クロックφ1と、この第1の基準
クロックφ1に対して180度位相の異なる第2の基準
クロックφ2とを、ウォウブルデータADIPの論理レ
ベルに応じて割り当てることにより、ウォウブルデータ
ADIPを位相変調してチャンネル信号chを生成す
る。
【0301】このとき図48に示すように、位相変調回
路167Bは、ウォウブルデータADIPの各ビット中
心に対応するタイミングtcを境にして、各ビットの前
半及び後半に偶数のチャンネルを形成するように(この
場合はそれぞれ2チャンネルである)、かつこれら前半
及び後半でそれぞれ論理1の期間と論理0の期間とが等
しくなるように、第1及び第2の基準クロックφ1及び
φ2を割り当てる。
【0302】すなわち位相変調回路167Bは、ウォウ
ブルデータADIPが論理1のとき、第1の基準クロッ
クを1周期割り当てた後、第2の基準クロックを1周期
割り当て、これにより順次0110のチャンネルが連続
するようにチャンネル信号chを生成する(図48
(A)〜(D))。
【0303】またこれとは逆に、ウォウブルデータAD
IPが論理0のとき、第2の基準クロックを1周期割り
当てた後、第1の基準クロックを1周期割り当て、これ
により順次1001のチャンネルが連続するようにチャ
ンネル信号chを生成する。
【0304】周波数変調回路167Cは、チャンネル信
号chを周波数変調し、その被変調信号をウォウブル信
号WBとして出力する。このとき周波数変調回路167
Cは、同期パターンを介挿することなく、チャンネル信
号chを周波数変調してウォウブル信号WBを生成し、
その分冗長度を低減する。さらに周波数変調回路167
Cは、周波数変調の中心周波数をnとすると、チャンネ
ル信号chの論理1及び0に対してそれぞれ周波数n−
d及びn+dの正弦波信号を割り当ててウォウブル信号
WBを生成する。さらにこのとき、0.5波を単位にし
て、周波数n−d及びn+dの正弦波信号をそれぞれチ
ャンネル信号chに割り当て、これによりウォウブルデ
ータADIPのビット中心及びビット境界に対応するタ
イミングts及びtcで0クロスするようにウォウブル
信号WBを生成する。
【0305】すなわちウォウブルデータADIPの各ビ
ット中心に対応するタイミングtcを境にして、各ビッ
トの前半及び後半に偶数のチャンネルを形成するように
し、かつこれら前半及び後半でそれぞれ論理1の期間と
論理0の期間とが等しくなるように、第1及び第2の基
準クロックφ1及びφ2を割り当てれば、チャンネル信
号chにおいては、これらの前半及び後半で、それぞれ
論理1のチャンネル数と論理0のチャンネル数とが同数
に保持される。
【0306】このチャンネル信号chに対して、周波数
n−d及びn+dの正弦波信号を0.5波を単位にして
割り当てれば、ウォウブルデータADIPの各ビットの
前半及び後半に対応する期間内において、周波数nのキ
ャリア信号に対する位相の変位を打ち消してウォウブル
信号WBを生成することができる。従ってウォウブルデ
ータADIPのビット中心及びビット境界に対応するタ
イミングts及びtcで0クロスするように、ウォウブ
ル信号WBを生成することができる。
【0307】さらにこのとき周波数n−d及びn+dの
正弦波信号を0.5波単位で割り当てることにより、ウ
ォウブル信号WBの信号レベルが0レベルより立ち上が
るタイミング、又はウォウブル信号WBの信号レベルが
0レベルより立ち下がるタイミングの何れか全てが、ウ
ォウブルデータADIPのビット中心及びビット境界に
対応するタイミングts及びtcに保持されて、キャリ
ア信号の正しい位相情報を保持することになる。
【0308】従って図49に示すように、このウォウブ
ル信号WBについては、0レベルを基準にして2値化す
れば、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジがチャン
ネル信号chのエッジのタイミングと一致してなる2値
化信号S1を生成することができる(図49(A)〜
(D))。従ってこの正しい位相情報を有してなるエッ
ジのタイミングを基準にしてクロックCKとウォウブル
クロックWCKを生成して、周波数及び位相変動の無い
精度の高いクロックを生成することができる(図49
(E)及び(F))。また矢印により示すように、残り
のエッジにおいては、このようにして生成したクロック
CKに対する位相差+φ及び−φがチャンネル信号ch
の前半側及び後半側の論理レベルを表していることか
ら、この位相差+φ及び−φを基準にしてウォウブルデ
ータADIPを復号することもできる。
【0309】これによりウォウブル信号発生回路167
においては、このウォウブル信号WBによりグルーブを
蛇行させて、精度の高いクロックを生成できるようにな
されている。
【0310】この実施の形態では、第1の実施の形態と
同様にして、このディスク原盤2より種々の光ディスク
を製造する。かくするにつきこの光ディスクにおいて
は、ウォウブル信号WBの信号レベルが0レベルより立
ち上がるタイミング、又はウォウブル信号WBの信号レ
ベルが0レベルより立ち下がるタイミングの全てが、キ
ャリア信号の正しい位相情報を保持していることから、
グルーブが内周側より外周側にトラックセンターを横切
る周期、又はグルーブが外周側より内周側にトラックセ
ンターを横切る周期が、一定に形成され、この横切るタ
イミングがキャリア信号の0クロスのタイミングと一致
することになる。
【0311】図50は、この第3の実施の形態に係る光
ディスク装置を示すブロック図である。この光ディスク
装置170において、図6及び図42について上述した
光ディスク装置10及び110と同一の構成は、重複し
た符号を付して示し、又は記載を省略し、重複した説明
は省略する。
【0312】この光ディスク装置170において、ウォ
ウブル信号処理回路173は、プッシュプル信号PPよ
りウォウブル信号WBを抽出し、このウォウブル信号W
Bを処理してウォウブルクロックWCK、クロックC
K、書き込み読み出し用クロックR/W CKを生成す
る。さらにウォウブル信号処理回路173は、ウォウブ
ル信号WBよりウォウブルデータADIPを検出してシ
ステム制御回路134に通知する。
【0313】図51は、このウォウブル信号処理回路1
73を示すブロック図である。ウォウブル信号処理回路
173は、所定利得の増幅回路182でプッシュプル信
号PPを増幅した後、図示しないバンドパスフィルタを
介してウォウブル信号WBを抽出する。図52に示すよ
うに、比較回路(COM)183は、このウォウブル信
号WBを0レベルにより2値化して2値化信号S2を生
成することにより、ウォウブル信号WBよりエッジ情報
を検出する(図52(A)〜(D))。かくするにつ
き、この2値化信号S2は、立ち上がりエッジ又は立ち
下がりエッジの何れかが、正しい位相情報を有している
ことになり、残るエッジの位相情報がウォウブルデータ
ADIPの情報を有していることになる。
【0314】位相比較回路(PC)184は、イクスク
ルーシブオア回路により構成され、分周回路185より
出力されるウォウブルクロックWCKと、ウォウブル信
号WBとを位相比較し、位相比較結果SCOMを出力す
る(図52(D)〜(G))。ローパスフィルタ(LP
F)186は、この位相比較結果を帯域制限して、その
低周波成分を電圧制御型発振回路(VCO)187に出
力する。電圧制御型発振回路187は、このローパスフ
ィルタ186の出力信号により書き込み読み出しクロッ
クR/W CKを出力する。このとき電圧制御型発振回
路187は、ウォウブル信号WBの周波数の4倍の周波
数によりこの書き込み読み出しクロックR/W CKを
生成する。分周回路185は、この書き込み読み出しク
ロックR/W CKを順次分周してクロックCK及びウ
ォウブルクロックWCKを生成する。
【0315】これにより位相比較回路184、分周回路
185、ローパスフィルタ186、電圧制御型発振回路
187は、PLL回路を構成し、ウォウブル信号WBが
0クロスして立ち上がるタイミング(正しい位相情報を
有してなるタイミング)に位相同期してなるクロックR
/W CK、CK、WCKを生成する。なおこの場合ウ
ォウブルクロックWCKは、2値化信号S2の正しいエ
ッジに対してπ/2だけ位相シフトして生成されること
になる。
【0316】すなわちこの実施の形態において、この光
ディスクにおいては、ウォウブル信号WBの信号レベル
が0レベルより立ち上がるタイミング、又はウォウブル
信号WBの信号レベルが0レベルより立ち下がるタイミ
ングの全てが、キャリア信号の正しい位相情報を保持し
ていることから、結局、このようにウォウブルクロック
WCKが2値化信号S2に位相同期している場合、ロー
パスフィルタ186を介して得られる位相比較結果SC
OMの平均値が一定値になるように発振周波数が制御さ
れる。
【0317】この場合例えばウォウブルクロックWCK
の位相が進むと(図52(H))、その分位相比較結果
SCOMにおいては、平均値が低下し(図52
(I))、発振周波数が下がるように制御される。これ
によりPLL回路は、正しい位相情報を有してなるウォ
ウブル信号WBの立ち上がりを基準にして、各種クロッ
クを生成する。
【0318】ところでこのようにして生成される2値化
信号S2においては、論理レベルが立ち上がった後、再
び立ち上がるまでの期間Tの間、論理レベルが立ち上が
っている期間と、論理レベルが立ち下がっている期間と
の差が、この期間Tの間における立ち下がりエッジのタ
イミングで変化することになる。すなわちこの差分が、
ウォウブル信号WBが0クロスして立ち下がるタイミン
グの位相情報を有していることになる。
【0319】この関係を有効に利用してウォウブル信号
処理回路73は、ウォウブルデータADIPを再生す
る。すなわち図53に示すように、カウンタ(CNT)
189は、2値化信号S2の立ち上がりエッジを基準に
してカウント値をクリアし、2値化信号S2の論理レベ
ルが立ち上がっている期間の間、書き込み読み出しクロ
ックR/W CKをアップカウントし、これとは逆に2
値化信号S2の論理レベルが立ち下がっている期間の
間、書き込み読み出しクロックR/W CKをダウンカ
ウントする(図53(A)〜(F))。これによりカウ
ンタ189は、ウォウブルデータADIPの半周期を単
位にして、ウォウブルクロックWCKに対するウォウブ
ル信号WBの進み位相及び遅れ位相をカウント値CNT
により検出する。
【0320】フリップフロップ(FF)190は、ウォ
ウブルデータADIPの半周期分だけこのカウント値C
NTを遅延させる。減算回路191は、フリップフロッ
プ190の出力データよりカウンタ189の出力データ
を減算する。これにより減算回路91は、ウォウブルデ
ータADIPのビット境界、ビット中心をそれぞれ基準
にして、前後でウォウブル信号WBが0クロスするタイ
ミングの変化を検出し、このタイミングがウォウブルク
ロックWCKに対して進むように変化する場合は、カウ
ント値CNTの2倍で、負の値L2の減算結果を出力す
る。またこれとは逆に、このタイミングがウォウブルク
ロックWCKに対して遅れるように変化する場合は、カ
ウント値CNTの2倍で、かつ正の値H2の減算結果を
出力し、位相が変化しない場合は、値0の減算結果を出
力する(図53(G))。
【0321】かくするにつき、このようにビット境界、
ビット中心をそれぞれ基準にして、前後でウォウブル信
号WBの0クロスするタイミングが変化しない場合、位
相変調の変調規則より、この前後の間がビット境界と判
断することができる。またこのビット境界より、前後で
減算値が正及び負の場合、それぞれウォウブルデータA
DIPにおいては、論理1及び0と判断することができ
る。因みに、このビット境界より1つ間を挟んだ減算値
は、何ら意味を持たない数値になる。この実施の形態に
おいては、1アドレスデータブロックで必ず1回はビッ
ト反転するように設定したことにより、所定期間の間
で、確実にビット境界を検出することができる。
【0322】この検出原理に従って、デコーダ192
は、減算回路191の出力データΔφよりビット境界を
検出する。さらにこの検出したビット境界を基準にし
て、1周期毎に減算値Δφを判定することによりウォウ
ブルデータADIPを復号して出力する。(図53
(G)及び(H))。
【0323】この第3の実施の形態に係る構成によれ
ば、位相変調によりウォウブル信号を蛇行させるように
しても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。さらにこのときウォウブルデータADIPの全て
のビット中心及びビット境界に対応するタイミングts
及びtcで0クロスするように、かつウォウブルデータ
ADIPの1ビット内で平均化すれば、位相誤差が0に
なるようにウォウブル信号を生成することができ、これ
により平均的に周波数変動、位相変動の少ない、精度の
高いクロックを生成することができ、その分高密度にユ
ーザーデータを記録する際に、精度良くユーザーデータ
を記録して、情報記録面を有効に利用することができ
る。
【0324】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、ランドグルーブ記録
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ラ
ンド記録、グルーブ記録による場合にも広く適用するこ
とができる。
【0325】また上述の実施の形態においては、1のグ
ルーブをらせん状に形成する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、ランドとグルーブとを交互に切り
換えて1のトラックをらせん状に形成する場合等にも広
く適用することができる。
【0326】さらに上述の実施の形態においては、ウォ
ウブル信号によりグルーブ全体を蛇行させる場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、グルーブの片側エ
ッジだけ蛇行させる場合、さらには両エッジを異なるウ
ォウブル信号により蛇行させる場合にも広く適用するこ
とができる。
【0327】また上述の実施の形態においては、1台の
光ディスク装置において、光磁気ディスク、相変化型の
光ディスク、追記型の光ディスクをアクセスする場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、何れか1種類
の光ディスクのみをアクセス可能に構成してもよく、ま
たこれとは逆に、これらの光ディスクに加えて、DV
D、コンパクトディスク等をアクセス可能に構成しても
よい。
【0328】さらに上述の実施の形態においては、ラン
ド/グルーブ記録においてトラックピッチが0.5〔μ
m〕になるように、グルーブを形成する場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、狭トラックピッチによ
りグルーブを形成する場合に広く適用することができ
る。すなわちトラックピッチ及び線記録密度の設定によ
り、また記録に供するデータの冗長度等により、トラッ
クピッチを0.6〔μm〕以下に設定して、8〔GB〕
の容量を確保することができる。
【0329】また上述の実施の形態においては、光透過
層の厚さを0.1〔mm〕に設定する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、光透過層の厚さは177
〔μm〕以下に設定してレーザービーム照射側より変調
磁界を印加して、効率良く熱磁気記録することができ、
これにより容量8〔GB〕を確保することができる。因
みに光透過層の厚さは、情報記録面を保護するうえで、
10〔μm〕は確保することが必要である。
【0330】また上述の実施の形態においては、ユーザ
ーデータを線記録密度0.21〔μm/bit〕により
記録する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、線記録密度0.23〔μm/bit〕により記録す
る場合に適用して、上述の実施の形態と同様の容量を確
保することができる。なおこれをビット長、マーク長に
換算すると、最短ビット長、最短マーク長0.3〔μ
m〕が許容可能な範囲である。因みに本発明は、8−1
6変換等の変調方式も広く適用することができ、この8
−16変調によれば、最大ランレングス3T、最小ラン
レングス1Tになり、最短ピット長、最短マーク長は、
3/2ビットとなる。
【0331】また上述の実施の形態においては、波長6
50〔nm〕のレーザー光を開口数0.78の光学系に
より照射してビデオ信号等を記録再生する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、高開口数の光学系に
よりビデオ信号等を高密度に記録する場合に広く適用す
ることができる。なお光透過層の厚さ、実現可能なワー
キングディスタンス等を考慮すると、開口数0.7以
上、ワーキングディスタンス560〔μm〕以下、レー
ザービームの波長が680〔nm〕以下の場合、に、上
述の実施の形態と同様の容量を確保することができる。
【0332】また上述の実施の形態においては、記録可
能な光ディスクに本発明を適用する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、再生専用の光ディスクにも
適用することができる。
【0333】
【発明の効果】以上の構成によれば、ワーキングディス
タンス560〔μm〕以下に設定された開口数NA0.
7以上の光学系により、波長λが680〔nm〕以下の
レーザービームを照射して光ディスクをアクセスするこ
とにより、8〔GB〕のユーザーデータを記録すること
ができ、これにより光ディスク装置に特有の機能を有効
に活用できる程度で、かつビデオテープレコーダと同等
の使い勝手を得ることができる程度の記録容量を確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ディスク装
置を示すブロック図である。
【図2】図1の光ディスク装置に適用される光ディスク
のマスタリング装置を示すブロック図である。
【図3】図2のマスタリング装置によるゾーニングの説
明に供する平面図である。
【図4】図3のゾーニングによるセクタの構成を示す略
線図である。
【図5】図3のマスタリング装置により生成される光デ
ィスクを示す斜視図である。
【図6】図1の光ディスク装置の駆動系を主に示すブロ
ック図である。
【図7】図1の光ディスク装置の光ヘッドを示す略線図
である。
【図8】図7の光ヘッドの対物レンズの周辺構成を示す
断面図である。
【図9】ワーキングディスタンスとビーム径との関係を
示す特性曲線図である。
【図10】図6の光ディスク装置による光ディスクの駆
動の説明に供する特性曲線図である。
【図11】図6の光ディスク装置におけるシステム制御
回路の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図1の光ディスク装置におけるセクタ構造の
説明に供する図表である。
【図13】図1の光ディスク装置におけるECCブロッ
クを示す図表である。
【図14】図1の光ディスク装置におけるフレーム構造
の説明に供する図表である。
【図15】図1の光ディスク装置における2チャンネル
のビデオ信号及びオーディオ信号の流れを示す略線図で
ある。
【図16】図1の光ディスク装置の通常の記録再生にお
ける動作の説明に供する略線図である。
【図17】図1の光ディスク装置の追っかけ再生におけ
る動作の説明に供する略線図である。
【図18】図1の光ディスク装置において2チャンネル
のビデオ信号及びオーディオ信号を処理する場合の光デ
ィスクの駆動の説明に供する特性曲線図である。
【図19】図1の光ディスク装置のマルチチャンネルモ
ードにおける動作の説明に供する略線図である。
【図20】図1の光ディスク装置のアフレコにおける動
作の説明に供する略線図である。
【図21】アフレコ時における外部機器との関係を示す
ブロック図である。
【図22】図1の光ディスク装置のポインタ再生におけ
る動作の説明に供する略線図である。
【図23】各ゾーンにおける光ディスクのアクセスの説
明に供する平面図である。
【図24】塵とバーストエラーとの関係を示す特性曲線
図である。
【図25】図1の光ディスク装置に適用される光ディス
クのカートリッジを、シャッターを省略して示す分解斜
視図である。
【図26】図25のカートリッジについて、開口とシー
ト状部材の関係を示す平面図である。
【図27】図25のカートリッジについて、シャッター
等との関係を示す斜視図である。
【図28】図25のカートリッジについて、シャッタ
ー、開口及び緩衝部材の関係を示す平面図である。
【図29】図25のカートリッジについて、一の可動制
限機構の説明に供する平面図である。
【図30】図29との対比により、一のボタン70Aが
押圧された状態を示す平面図である。
【図31】図30との対比により、他のボタン71Aが
押圧された状態を示す平面図である。
【図32】図31との対比により、シャッターが可動さ
れた状態を示す平面図である。
【図33】図25のカートリッジについて、他の可動制
限機構の説明に供する平面図である。
【図34】図33との対比により、一のボタン70Bが
押圧された状態を示す平面図である。
【図35】図34との対比により、シャッターが可動さ
れた状態を示す平面図である。
【図36】光ディスク装置のローディング機構を示す斜
視図である。
【図37】光ディスク装置における光ディスクの識別の
説明に供するブロック図である。
【図38】本発明の第2の実施の形態に係るマスタリン
グ装置を示すブロック図である。
【図39】図38のマスタリング装置によるウォウブル
データの説明に供する図表である。
【図40】図38のマスタリング装置によるウォウブル
信号生成の説明に供する信号波形図である。
【図41】図38のマスタリング装置により生成される
ウォウブル信号を示す信号波形図である。
【図42】図38のマスタリング装置を適用して製造さ
れた光ディスクをアクセスする光ディスク装置を示すブ
ロック図である。
【図43】図42の光ディスク装置によるクロック生成
の説明に供する信号波形図である。
【図44】図42Kの光ディスク装置による光ディスク
の駆動の説明に供する平面図である。
【図45】図42Kの光ディスク装置におけるフレーム
構造の説明に供する図表である。
【図46】図42Kの光ディスク装置におけるクラスタ
の説明に供する図表である。
【図47】本発明の第3の実施の形態に係るマスタリン
グ装置を示すブロック図である。
【図48】図47のマスタリング装置によるウォウブル
データの説明に供する図表である。
【図49】図47のマスタリング装置によるウォウブル
信号の処理の説明に供する信号波形図である。
【図50】図47のマスタリング装置を適用して製造さ
れた光ディスクをアクセスする光ディスク装置を示すブ
ロック図である。
【図51】図50の光ディスク装置のウォウブル信号処
理回路を示すブロック図である。
【図52】図51のウォウブル信号処理回路の動作の説
明に供する信号波形図である。
【図53】図52の続きを示す信号波形図である。
【符号の説明】
1、101、161……マスタリング装置、2……ディ
スク原盤、5……駆動回路、6……アドレス信号生成回
路、7、107、167……ウォウブル信号発生回路、
10、110、170……光ディスク装置、11……光
ヘッド、12、112、172……光ディスク、17…
…対物レンズ、35、135……PLL回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで家庭用のビデ
オテープレコーダにおいては、基本の録画時間が2時間
でなることにより、ビデオテープレコーダと同様の使い
勝手を確保する為には、さらに多くの容量を記録可能に
する必要がある。また光ディスクの特徴であるランダム
アクセス機能等を有効に利用して編集等の処理を可能に
するためには、映像信号を3時間程度記録することが必
要になる。この場合DVDシステムを参考にすれば8
〔GB〕程度のデータを記録可能に設定する必要があ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】これにより駆動回路5は、アドレスエリア
AR2の前半側には、続くグリーブによるセクタのアド
レスデータを対応するトラックセンター上にピット列に
より記録し、アドレスエリアAR2の後半側には、続く
内周側のランドによるセクタのアドレスデータを対応す
るトラックセンター上にピット列により記録するように
なされている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】このユーザーエリアAR1に対して(図4
(B))、この実施の形態では、ギャップ0.5バイト
及び8バイトを間に挟んで、24バイトのガード、25
バイトのVFO、2バイトの同期バイト、9672バイ
トのユーザーデータ、1バイトのポストアンブル(P
A)、52バイトのガード、16バイトのバッファが順
次割り当てられるようになされている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】図8は、この光ヘッド11の対物レンズ1
7の周辺構成を示す断面図である。この対物レンズ17
は、第1レンズ17A及び第2レンズ17Bにより構成
される。ここでこの第1レンズ17A及び第2レンズ1
7Bは、共に非球面のプラスチックレンズ又はガラスモ
ールドレンズで形成され、所定の保持部材17Cに一体
に保持され、駆動アクチュエータ17Dにより図面上に
て上下左右に可動できるようになされている。これによ
り光ディスク装置10では、第1レンズ17A及び第2
レンズ17Bを一体に可動してトラッキング制御及びフ
ォーカス制御できるようになされている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】このように形成される対物レンズ17にお
いて、第1レンズ17Aは、光ディスク12側に飛び出
すように保持され、これによりこの開口数により要求さ
れるワーキングディスタンスWDにより保持されるよう
になされている。なおこの実施の形態では、第1レンズ
17A及び第2レンズ17Bの特性、配置を選定して、
ワーキングディスタンスWDは、560〔μm〕程度に
設定され、これにより光ヘッド11は、対物レンズ17
のレンズ面間の偏心許容度、面角許容度、レンズの曲率
を実用上十分に量産可能な範囲に設定できるようになさ
れ、また全体形状を小型化できるようになされ、さらに
は光ディスクへの衝突を有効に回避できるようになされ
ている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正内容】
【0088】これに対して光ヘッドを光ディスクに近接
して配置して、その分レーザービームのビーム径を小型
化し、また光学系の形状を小型化する場合には、その分
対物レンズの制作精度、配置精度が高精度化し、さらに
は光ディスクに光ヘッドが衝突する恐れもある。これに
よりこの実施の形態では、ワーキングディスタンスWD
を560〔μm〕程度に設定し、これらの条件を満足す
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0125
【補正方法】変更
【補正内容】
【0125】さらに図13に示すように、記録再生回路
53は、16個のセクタデータブロックによりECCデ
ータブロック(182バイト×208バイト)を形成す
る。すなわち記録再生回路53は、図面にて、2048
バイト+16バイトによる16個のセクタデータブロッ
クを172バイト単位で順次ラスタ走査の順に配列し、
この横方向に、内符号でなる誤り訂正符号(PI)を生
成する。さらにこの縦方向に外符号でなる誤り訂正符号
(PO)を生成する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0126
【補正方法】変更
【補正内容】
【0126】記録再生回路53は、このECCブロック
をインターリーブ処理して、図14に示すフレーム構造
を形成する。すなわち記録再生回路53は、182バイ
ト×208バイトのECCデータブロックの各91バイ
トに対して、2バイトのフレーム同期信号(FS)を割
り当て、これにより1つのECCデータブロックで41
6フレームを形成する。これにより記録再生回路53
は、この図14に示すフレーム構造により1クラスタの
データを形成し、この1クラスタを連続する4つのセク
タに割り当てる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0142
【補正方法】変更
【補正内容】
【0142】レーザー駆動回路57は、書き込み時、光
ディスク12が光磁気ディスクの場合、システム制御回
路34の制御により、書き込み読み出しクロックR/W
CKに同期したタイミングにより光ヘッド11の半導
体レーザーを駆動し、これによりレーザービームの光量
を間欠的に立ち上げる。これにより光ディスク装置10
では、最短記録マーク4/3bitにより最大ランレン
グス8T、最小ランレングス2Tのマーク列を形成して
線記録密度0.21〔μm/bit〕によりユーザーデ
ータを記録する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0143
【補正方法】変更
【補正内容】
【0143】またレーザー駆動回路57は、書き込み
時、光ディスク12が相変化型又追記型の場合、システ
ム制御回路34の制御により、記録再生回路53の出力
データによりレーザービームの光量を間欠的に立ち上
げ、これにより光ディスク12にユーザーデータDUを
記録する。これにより光ディスク装置10では、最短記
録マーク又は最短記録ピット4/3bitにより最大ラ
ンレングス8T、最小ランレングス2Tのマーク列又は
ピット列を形成して線記録密度0.21〔μm/bi
t〕により、また最短マーク長又は最短ピット長0.3
〔μm〕以下によりユーザーデータを記録する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0145
【補正方法】変更
【補正内容】
【0145】変調コイル駆動回路56は、光ディスク1
2が光磁気ディスクの場合、システム制御回路34の制
御により記録時動作を立ち上げ、記録再生回路53の出
力データにより光ヘッド11の変調コイルを駆動する。
これにより変調コイル駆動回路56は、間欠的に光量が
立ち上がるレーザービーム照射位置に変調磁界を印加し
て、熱磁気記録の手法を適用して、最短記録マーク4/
3bitにより最大ランレングス8T、最小ランレング
ス2Tのマークを形成して線記録密度0.21〔μm/
bit〕により、また最短マーク長0.3〔μm〕以下
によりユーザーデータを記録する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0152
【補正方法】変更
【補正内容】
【0152】システム制御回路34は、図16について
説明したように1チャンネルのビデオ信号及びオーディ
オ信号を光ディスク12に記録している状態で、ユーザ
ーによりこの動作モードが選択されると、光ディスク1
2の回転速度を通常の2倍の回転速度に切り換える。ま
たこれに同期して、書き込み読み出しクロックR/WC
Kが通常2倍の周波数になるように分周器35Bの分周
比を設定する(図6)。これによりシステム制御回路3
4は、光ディスク12に対するデータ転送速度をそれま
でのほぼ2倍に増大して、ユーザーデータDUを間欠的
に光ディスク12に記録する。なおこの場合、最初から
2倍の速度で動作させておくこともできる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0186
【補正方法】変更
【補正内容】
【0186】さらに下ケース64は、開口64Aの近
傍、光ディスク12の情報記録面が開口64Aに侵入す
る側に、押圧部材65−1、65−2が配置され、この
押圧部材65−1によりシート材62を押圧して、また
押圧部材65−2によりシート材61を押圧して、光デ
ィスク12に対してシート材61及び62を押圧する。
ここで押圧部材65−1、65−2は、金属板材をバネ
状に曲げ加工して形成される。これにより光ディスク1
2は、シート材61及び62による清浄の効果を増大す
るようになされている。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0207
【補正方法】変更
【補正内容】
【0207】これに対してこのカートリッジ60を排出
する場合、光ディスク装置10では、ローディング時
に、ボタン71B及びシャッター68より押圧されて回
動した他方のローラー84によりシャッター68を押圧
し、これにより元の状態に復帰させる。なおシャッター
68は、ローラー68のみであっても、カートリッジ内
部に設けられたバネによって元の状態に復帰できるよう
になされている。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0227
【補正方法】変更
【補正内容】
【0227】このときワーキングディスタンスWDが5
60〔μm〕に設定された開口数0.78の対物レンズ
17を介して波長650〔nm〕のレーザービームが照
射されることにより、DVDと比較してスポットサイズ
を約1/2にして高密度記録することができる。これに
よりチャンネルコーディングにおいて効率の良いPRM
Lが適用されることにより、また効率の良いプリマスタ
ードアドレスが採用されて冗長度が下げられてことによ
り、記録容量を8〔GB〕程度に設定することができ
る。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0236
【補正方法】変更
【補正内容】
【0236】さらに光ディスク12が光磁気ディスクの
場合、光ヘッド11より書き込み読み出しクロックR/
W CKに同期したタイミングにより間欠的にレーザー
ビームの光量を立ち上げた状態で、変調コイル駆動回路
56によりこのレーザービーム照射位置に変調処理され
たECCブロックのデータに従って変調磁界が印加さ
れ、これにより熱磁気記録の手法を適用して、最短記録
マーク4/3bitにより最大ランレングス8T、最小
ランレングス2Tのマークを順次形成して線記録密度
0.21〔μm/bit〕によりユーザーデータDUが
記録され、連続して3時間のビデオ信号及びオーディオ
信号が記録される。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0239
【補正方法】変更
【補正内容】
【0239】これらの場合に、光ディスク12が相変化
型の場合、又は追記型の場合、書き込み読み出しクロッ
クR/W CKに同期したタイミングで、(1、7)R
LL変調されたECCブロックのデータに従って、レー
ザー駆動回路57により間欠的にレーザービームの光量
が切り換えられ、これにより同様のピット列が形成され
て線記録密度0.21〔μm/bit〕により、また最
短マーク長又は最短ピット長0.3〔μm〕以下により
ユーザーデータDUが記録され、連続して3時間のビデ
オ信号及びオーディオ信号が記録される。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0252
【補正方法】変更
【補正内容】
【0252】これにより光ディスク装置10では、光デ
ィスク12が光磁気ディスクの場合、変調コイル駆動回
路56及びレーザー駆動回路57の動作が立ち上げられ
て、光ディスク12にユーザーデータDUが熱磁気記録
される。また光ディスク12が、相変化型光ディスク、
追記型光ディスクの場合、レーザー駆動回路57の動作
が立ち上げられて、マーク列又はピット列によりユーザ
ーデータDUが記録される。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0276
【補正方法】変更
【補正内容】
【0276】またチャンネル信号chは、ウォウブルデ
ータADIPのビット境界に対応するタイミングで信号
レベルが反転し、ウォウブルデータADIPの論理レベ
ルが0のとき、第2の基準クロックが割り当てられて一
定の論理レベルに保持される。またウォウブルデータA
DIPの論理レベルが1のとき、第1の基準クロックが
割り当てられてビット中央に対応するタイミングで信号
レベルが反転するようになされている。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0293
【補正方法】変更
【補正内容】
【0293】このときこの実施の形態では、第1の実施
の形態と同一のECCデータブロック(図13)を形成
し、このECCデータブロックに対して図45に示すフ
レーム構造を形成する。すなわち光ディスク装置110
は、182バイト×208バイトのECCデータブロッ
クの各91バイトに対して、2バイトのフレーム同期信
号(FS)を割り当て、これにより1つのECCデータ
ブロックで416フレームを形成する。さらにこの41
6フレームに対して、2×2フレームのリンク用フレー
ムを割り当てる。これにより記録再生回路53は、この
図45に示すフレーム構造により1クラスタのデータを
形成する。なおこの図45に示すフレームは、図44に
ついて上述したフレームに対応する。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0331
【補正方法】変更
【補正内容】
【0331】また上述の実施の形態においては、波長6
50〔nm〕のレーザー光を開口数0.78の光学系に
より照射してビデオ信号等を記録再生する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、高開口数の光学系に
よりビデオ信号等を高密度に記録する場合に広く適用す
ることができる。なお光透過層の厚さ、実現可能なワー
キングディスタンス等を考慮すると、開口数0.7以
上、ワーキングディスタンス560〔μm〕以下、レー
ザービームの波長が680〔nm〕以下の場合、に、上
述の実施の形態と同様の容量を確保することができる。
なおこの場合、光ディスクにおける光透過層の厚さのば
らつき等により許容し得る範囲で、ワーキングディスタ
ンスを低減して、例えばワーキングディスタンス100
〔μm〕程度に設定して、光学系の構成を小型化するこ
とができる。
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正24】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正25】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
【手続補正26】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】変更
【補正内容】
【図25】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桂本 伸治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 渡辺 俊夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 森 秀則 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 山本 眞伸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 斉藤 真樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクに対して、ワーキングディスタ
    ンス560〔μm〕以下に設定された開口数NAが0.
    7以上の光学系により、波長λが680〔nm〕以下の
    レーザービームを照射して所望のユーザーデータを記録
    することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】最短ピット長又は最短マーク長0.3〔μ
    m〕以下により前記ユーザーデータを記録することを特
    徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】前記ユーザーデータを(1、7)RLL変
    調して、線記録密度0.23〔μm/bit〕以下によ
    り記録することを特徴とする請求項1に記載の光ディス
    ク装置。
  4. 【請求項4】前記光ディスクは、 トラックピッチが0.6〔μm〕以下に設定されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】連続する前記ユーザーデータをバッファメ
    モリに順次入力すると共に、前記バッファメモリを介し
    て間欠的に前記光ディスクに記録し、 前記光ディスクに記録する際の、前記ユーザーデータの
    データ転送速度を11.08〔Mbps〕以上に設定し
    たことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】連続する前記ユーザーデータをバッファメ
    モリより順次出力すると共に、前記バッファメモリに間
    欠的に前記光ディスクより再生した前記ユーザーデータ
    を入力し、 前記光ディスクより再生する際の、前記ユーザーデータ
    のデータ転送速度を11.08〔Mbps〕以上に設定
    したことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装
    置。
  7. 【請求項7】前記ユーザーデータに冗長なデータを付加
    して冗長度23〔%〕以下により前記光ディスクに記録
    することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装
    置。
  8. 【請求項8】前記光ディスクは、 光透過層が厚さ10〜177〔μm〕に設定され、 前記光ディスク装置は、 前記光透過層の厚さのばらつきをΔtとしたときに、前
    記開口数NA及び波長λが次式の関係式を満足するよう
    に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の光ディ
    スク装置。 Δt≦±5.26×(λ/NA4 )〔μm〕
  9. 【請求項9】前記光ディスクは、 所定のカートリッジに収納されて保持され、 前記光ディスク装置は、 前記カートリッジに収納された前記光ディスクを回転駆
    動して、前記光ディスクをアクセスすることを特徴とす
    る請求項1に記載の光ディスク装置。
  10. 【請求項10】前記光ディスクは、 前記レーザービームのガイド溝を担うグルーブが蛇行し
    て、らせん状に又は同心円状に形成され、 前記蛇行の周期が、前記光ディスクの内周側より外周側
    に順次段階的に変化し、 前記光ディスク装置は、 前記レーザービーム照射位置における前記蛇行の周期に
    対応して、前記光ディスクの回転速度を順次段階的に切
    り換えて前記光ディスクを回転駆動することを特徴とす
    る請求項1に記載の光ディスク装置。
  11. 【請求項11】前記光ディスクは、 前記レーザービームのガイド溝を担うグルーブがらせん
    状に又は同心円状に形成されてトラックが形成され、 前記光ディスク装置は、 前記トラックに記録されたアドレス情報に基づいて、前
    記トラックの1周回を複数個のセクタに分割して、前記
    セクタを単位にして前記ユーザーデータを記録すること
    を特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  12. 【請求項12】前記光ディスクは、 前記レーザービームのガイド溝を担うグルーブがらせん
    状に又は同心円状に形成され、 前記光ディスク装置は、 前記グルーブと、隣接するグルーブ間のランドとに、前
    記ユーザーデータを記録することを特徴とする請求項1
    に記載の光ディスク装置。
  13. 【請求項13】連続する前記ユーザーデータをバッファ
    メモリに順次入力すると共に、前記バッファメモリを介
    して間欠的に前記光ディスクに記録し、 前記光ディスクに記録する際の、前記ユーザーデータの
    データ転送速度を、前記バッファメモリに入力するデー
    タ転送速度に比して高速度化したことを特徴とする請求
    項1に記載の光ディスク装置。
  14. 【請求項14】連続する前記ユーザーデータをバッファ
    メモリより順次出力すると共に、前記バッファメモリに
    間欠的に前記光ディスクより再生した前記ユーザーデー
    タを入力し、 前記光ディスクより再生して前記バッファメモリに入力
    する際の、前記ユーザーデータのデータ転送速度を、前
    記バッファメモリより出力するデータ転送速度に比して
    高速度化したことを特徴とする請求項1に記載の光ディ
    スク装置。
  15. 【請求項15】前記ユーザーデータを所定ブロック単位
    でブロック化して、各ブロックを単位にして誤り訂正符
    号を付加し、 前記ブロックを単位にして前記ユーザーデータを前記光
    ディスクに記録再生し、 前記ブロック化の単位を32KB以上に設定したことを
    特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
JP9127729A 1997-05-19 1997-05-19 光ディスク装置 Pending JPH10320823A (ja)

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US09/078,191 US6564009B2 (en) 1997-05-19 1998-05-13 Apparatus for recording and/or reproducing data onto and/or from an optical disk and method thereof
EP98303864A EP0880131B1 (en) 1997-05-19 1998-05-15 Apparatus and methods for recording and/or reproducing data on to and/or from optical disks and disk cartridges for such disks
EP06076796A EP1736973B1 (en) 1997-05-19 1998-05-15 Apparatus and methods for recording and/or reproducing data on to and/or from optical disks, and disks cartridges for such disks
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CNB981033652A CN1206630C (zh) 1997-05-19 1998-05-19 将数据记录到光盘和/或从光盘重放数据的设备及其方法
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007042267A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Samsung Electronics Co Ltd ブルーレイディスクドライブで時間変化量を用いてhmw信号を検出する装置及び方法

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