JPH10320710A - 磁気ヘッドおよびそれを用いた磁気記録装置 - Google Patents
磁気ヘッドおよびそれを用いた磁気記録装置Info
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- JPH10320710A JPH10320710A JP12586997A JP12586997A JPH10320710A JP H10320710 A JPH10320710 A JP H10320710A JP 12586997 A JP12586997 A JP 12586997A JP 12586997 A JP12586997 A JP 12586997A JP H10320710 A JPH10320710 A JP H10320710A
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Abstract
プと平行にし、かつ、磁路全体の磁気抵抗を低下させる
ことにより、効率の高い磁気ヘッドおよびこれを用いた
磁気記録装置を提供する。 【解決手段】 積層磁性体膜と絶縁体膜とを交互に積層
して磁気コアを形成した磁気ヘッドにおいて、この積層
磁性体膜は、金属磁性層と非磁性層とが交互に積層する
ように構成され、磁化容易軸が層面内において磁気ギャ
ップに略平行であって非磁性層を挟んで静磁的に結合し
ている少なくとも一対の金属磁性層と、磁化容易軸が層
面内において磁気ギャップに略垂直である少なくとも一
つの金属磁性層とを含むようにした。
Description
その磁気ヘッドを用いた磁気記録装置に関するものであ
り、さらに詳しくは、多量の信号を効率よく記録再生す
る高品位VTRやデジタルVTR等に適した磁気ヘッド
およびその磁気ヘッドを用いた磁気記録装置に関するも
のである。
の広帯域の信号を取り扱うシステムの開発が盛んになっ
てきており、磁気記録媒体もこのような多量の情報を記
録するために、従来の酸化鉄系から合金粉末媒体や金属
蒸着媒体等の高抗磁力媒体へと変わってきた。そこで、
磁気ヘッドとしてもこれらの高抗磁力媒体に対応できる
ような高飽和磁束密度を有し、30MHz以上の高周波
帯域での特性の優れた磁気ヘッドの開発が望まれてき
た。
磁束密度の高いセンダストやアモルファス磁性合金等の
金属磁性膜と絶縁膜との積層膜の両側を基板で挟持する
積層型構造を有するものとされ、高周波帯域での渦電流
損失を低減して高周波特性を向上させていた。
ドは、磁性膜だけで磁路が構成されており、磁路全体に
わたって高い透磁率が求められ、磁化困難軸方向だけで
磁路を構成することが望まれるが、磁路は磁性膜面内の
全ての方向をとるため、磁化困難軸方向だけで磁路を構
成することは困難であり、よって金属磁性膜は異方性が
小さく等方であることが要求されていた。そのため、金
属磁性膜の高周波帯域における初透磁率は自然共鳴のた
め低下し、磁気ヘッドの高周波特性が劣化するという問
題があった。最近、このような問題を解決する方法とし
て、積層膜の絶縁膜を挟んで隣接する金属磁性膜の磁化
容易軸方向をほぼ直交させたり、任意の角度にずらせる
ように異方性を付与した積層膜が提案されている(特開
昭63−217511号公報、特開平5−47555号
公報)。
気抵抗を重視してギャップ面と平行な方向に若干の磁化
容易軸方向を付与したほうが効率を高める上で有利であ
ることが知られている。しかし、積層型構造の磁気ヘッ
ドは、ギャップ面に向かって急激に磁路断面積が減少す
る構造を有しており、磁気ギャップ近傍の形状を考える
と、形状異方性によって磁気ギャップ面と直交する方向
が磁化容易軸方向となり効率が低下する。そこで、金属
磁性膜と非磁性膜を適当な厚みで積層することで、積層
された金属磁性膜同士の端部で相互に静磁的に結合さ
せ、各金属磁性膜を単磁区構造とし、形状異方性の影響
を受けにくくすることが知られている。これを利用し
て、磁気ギャップ面と層面内でほぼ平行に磁化容易軸方
向を付与した金属磁性膜を非磁性層を介して静磁的に結
合させた積層型構造の磁気ヘッドが知られている(特開
平7−65316公報)。
構造の磁気ヘッドを、磁気ギャップ面と層面内でほぼ平
行に磁化容易軸方向を付与した金属磁性膜により構成す
ると、磁路の全てを磁化困難軸方向で形成することがで
きないため、十分に高い効率が得られない。
の磁気ヘッドの形状、磁路などを考慮し、高い効率を得
ることができる磁気ヘッドおよびこのヘッドを用いた磁
気記録装置を提供することを目的とする。
め、本発明の磁気ヘッドは、積層磁性体膜と絶縁体膜と
を交互に積層した一対の多層膜磁気コアをその端面が対
向するように配置して磁気ギャップを形成した磁気ヘッ
ドにおいて、前記積層磁性体膜は、金属磁性層と非磁性
層とが交互に積層してなり、前記金属磁性層は、層面内
において磁化容易軸が前記端面に略平行である第1の金
属磁性層と、層面内において磁化容易軸が前記端面に略
直交する第2の金属磁性層とを含み、前記第1の金属磁
性層の少なくとも一部の層が前記非磁性層を介して静磁
的に結合していることを特徴とする。
おいて磁化容易軸が前記端面とほぼ平行な(すなわち磁
気ギャップ面とほぼ平行な)一対の金属磁性膜が非磁性
膜を介して静磁的に結合して相互に影響を及ぼすことに
より、この一対の金属磁性膜が単磁区構造となり、前述
の形状異方性の影響を受けにくくなる。その一方、層面
内において磁化容易軸方向が磁気ギャップ面とほぼ直交
した金属磁性膜により、磁路全体の磁気抵抗が低下し、
全体として効率を向上させることができる。
層面内において前記端面に略平行であって非磁性層を挟
んで静磁的に結合している少なくとも一対の金属磁性層
の両側に、磁化容易軸が層面内において前記端面に略垂
直である金属磁性層を少なくとも一層ずつ配置した積層
磁性体膜を含むことが好ましい。磁路全体の磁気抵抗が
さらに低下するからである。このような磁気抵抗の低下
には、非磁性層を介して構成される磁路中の非磁性層の
割合を低下させたことが寄与していると考えられる。
易軸が層面内において前記端面に略平行である金属磁性
層の厚さと、磁化容易軸が層面内において前記端面に略
垂直である金属磁性層の厚さとが異なることが好まし
い。各膜厚を調整することにより、効率をさらに向上さ
せることができるからである。
易軸が層面内において前記端面に略平行である金属磁性
層の厚さが、磁化容易軸が層面内において前記端面に略
垂直である金属磁性層の厚さよりも厚いことが好まし
い。一般的には、このような膜厚の関係とすることによ
り、信号の記録再生の効率をさらに向上させ得る磁気ヘ
ッドとすることができる。
デジタルVTR等の磁気記録装置に好適に用いることが
できる。
好適な実施態様について説明する。
ドの斜視図である。また、図2は、図1に示した磁気ヘ
ッドの図1上方から見た磁気ギャップ部分の拡大図であ
る。
の非磁性基板5により多層膜磁気コア2が挟み込まれて
おり、一対の多層膜磁気コア2が多層膜端面が対向する
ように配置されて、磁気ギャップ1を形成している。磁
気ヘッドには、コイルを捲回するための巻線窓9がヘッ
ド厚さ方向に貫通して設けられている。
は、積層磁性体膜3と絶縁体膜4とが交互に積層される
ことにより構成されている。また、積層磁性体膜3は、
金属磁性層7と非磁性層6とが交互に積層されることに
より構成されている。金属磁性層のうち、非磁性層6を
挟んで隣接する少なくとも一対の金属磁性層は、磁化容
易軸が磁気ギャップと平行になっており、かつ少なくと
も非磁性層6に接する端部が静磁的に結合している。
4の膜を構成する材料としては、従来、磁気ヘッド、特
に積層型の磁気ヘッドに用いられてきたものであれば、
特に制限されることなく使用することができる。
eTaN,CoNbZnTa,FeAlSiなどを、非
磁性層6の材料としては、SiO2,Al2O3などを、
絶縁体膜4の材料としては、SiO2,Al2O3などを
用いることができる。
性層7は0.1〜5.0μm、非磁性層6は1〜100
nm、絶縁体膜4は0.1〜1μmである。
ッドをスパッタリング法により製造した。金属磁性層は
FeTaN、非磁性層および絶縁体膜はSiO2であ
り、各層の膜厚は、金属磁性層が0.4μm、非磁性層
が5nm、絶縁体層が0.15μmとなるようにした。
また、金属磁性膜は、固定磁場中でスパッタし、マグネ
ットの位置を90度回転させながら積層することによ
り、各層の磁化容易軸を図3に示した方向に調整した。
方向が図4に示した方向になるように調整したことを除
いては、実施例1と同様にして磁気ヘッドを製造した。
方向が図5に示した方向になるように調整し、また、各
層の膜厚が、磁化容易軸が磁気ギャップ面と層面内でほ
ぼ平行な金属磁性層が0.55μm、磁化容易軸方向が
磁気ギャップ面とほぼ直交した金属磁性層が0.25μ
mとなるように調整したことを除いては、実施例1と同
様にして磁気ヘッドを製造した。
図6に示す相対出力の周波数特性をした。各実施例の磁
気ヘッドからは、特に10MHz以上の高周波数帯域に
おいて、従来の磁気ヘッドを上回る高出力を得られるこ
とがわかる。なお、図6において、それぞれ、(a)は
実施例1により、(b)は実施例2により、(c)は実
施例3により製造した磁気ヘッドの相対出力を示し、ま
た、(d)は従来の磁気ヘッドの相対出力を示す。
膜とを交互に積層した一対の多層膜磁気コアをその端面
同士が対向するように配置して磁気ギャップを形成した
磁気ヘッドにおいて、前記積層磁性体膜は、金属磁性層
と非磁性層とが交互に積層してなり、磁化容易軸が層面
内において前記端面に略平行であって非磁性層を挟んで
静磁的に結合している少なくとも一対の金属磁性層と、
磁化容易軸が層面内において前記端面に略垂直である少
なくとも一つの金属磁性層とを含むようにすることによ
り、磁気ギャップ近傍の磁化容易軸方向を磁気ギャップ
面と層面内でほぼ平行な方向に付与し、かつ磁路の主要
部分を磁化困難軸方向で構成するようにして、磁気ヘッ
ドの効率を向上させることができる。この磁気ヘッドを
用いることにより、多量の信号を効率良く記録再生する
に適した磁気記録装置を提供することができる。
す。
の拡大図である。
拡大して各金属磁性膜の磁化容易軸とともに示す図であ
る。
拡大して各金属磁性膜の磁化容易軸とともに示す図であ
る。
拡大して各金属磁性膜の磁化容易軸とともに示す図であ
る。
ヘッドの相対出力の周波数特性を示す図である。
を有する金属磁性層 7b 磁気ギャップ面と層面内でほぼ直交する磁化容易
軸を有する金属磁性層 8 ボンディングガラス 9 巻線窓
Claims (5)
- 【請求項1】 積層磁性体膜と絶縁体膜とを交互に積層
した一対の多層膜磁気コアをその端面同士が対向するよ
うに配置して磁気ギャップを形成した磁気ヘッドにおい
て、前記積層磁性体膜は、金属磁性層と非磁性層とが交
互に積層してなり、磁化容易軸が層面内において前記端
面に略平行であって非磁性層を挟んで静磁的に結合して
いる少なくとも一対の金属磁性層と、磁化容易軸が層面
内において前記端面に略垂直である少なくとも一つの金
属磁性層とを含むことを特徴とする磁気ヘッド。 - 【請求項2】 磁化容易軸が層面内において前記端面に
略平行であって非磁性層を挟んで静磁的に結合している
少なくとも一対の金属磁性層の両側に、磁化容易軸が層
面内において前記端面に略垂直である金属磁性層を少な
くとも一層ずつ配置した積層磁性体膜を含む請求項1に
記載の磁気ヘッド。 - 【請求項3】 磁化容易軸が層面内において前記端面に
略平行である金属磁性層の厚さと、磁化容易軸が層面内
において前記端面に略垂直である金属磁性層の厚さとが
異なる請求項1または2に記載の磁気ヘッド。 - 【請求項4】 磁化容易軸が層面内において前記端面に
略平行である金属磁性層の厚さが、磁化容易軸が層面内
において前記端面に略垂直である金属磁性層の厚さより
も厚い請求項3に記載の磁気ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の磁気ヘ
ッドを備えた磁気記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12586997A JP3461688B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 磁気ヘッドおよびそれを用いた磁気記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12586997A JP3461688B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 磁気ヘッドおよびそれを用いた磁気記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10320710A true JPH10320710A (ja) | 1998-12-04 |
JP3461688B2 JP3461688B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12586997A Expired - Fee Related JP3461688B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 磁気ヘッドおよびそれを用いた磁気記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3461688B2 (ja) |
-
1997
- 1997-05-15 JP JP12586997A patent/JP3461688B2/ja not_active Expired - Fee Related
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