JPH10320007A - 流動予測システム - Google Patents

流動予測システム

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JPH10320007A
JPH10320007A JP13202697A JP13202697A JPH10320007A JP H10320007 A JPH10320007 A JP H10320007A JP 13202697 A JP13202697 A JP 13202697A JP 13202697 A JP13202697 A JP 13202697A JP H10320007 A JPH10320007 A JP H10320007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平常時はもちろん突発的な現象についても流
体や交通などの流動状態を適切に予測できる流動予測シ
ステムを提供する。 【解決手段】 雨水集水区域からの信号および所定の予
測パラメータに基づいて排水機場の運転状態を予測する
予測手段101は、各雨水管渠と流入幹線との合流部で
の流動状態を予測するサブ予測手段121と運転支援情
報を予測するメイン予測手段111を備え、予測パラメ
ータを演算する演算手段201は、合流部流動状態の予
測に用いるサブパラメータを演算するサブパラメータ演
算手段221と運転支援情報の予測に用いるメインパラ
メータを演算するメインパラメータ演算手段211を備
える。合流部での流動状態の予測結果を実測値と逐次比
較しながら、予測パラメータ自体を修正し、排水機場の
運転を予測するので、大雨などの突発的な現象について
も、排水機場の運転を適切に支援できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体や交通などの
流動状態を予測する流動予測システムに係り、特に、河
川網や管渠網などにおける流体の流動状態を監視して予
測したり、道路交通網における車両の流動状態を監視し
て予測する流動予測システムに関する。河川網や管渠網
などの流動予測システムに関して、より具体的には、都
市の管路網や河川およびその周辺流域における流動状態
や降雨の情報に基づいて、適切な運転状態を決定する排
水機場運転支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体や交通などの流動状態を予測
する流動予測システムのうちで、例えば、交通の流動状
態の予測に関しては、道路網における渋滞の状況を予測
するシステムや、予測結果から交差点での信号を適切に
制御するシステムなどがあり、流体の流動状態の予測に
関しては、排水機場を運転支援する目的で機場への流入
状態を予測するシステムなどがあった。
【0003】道路網における渋滞の状況を予測するシス
テムとしては、特開平 8−249586号に記載の交通流予測
装置があり、ニューラルネットワークを用いて、予め各
区間の車両検知器からの検知データと渋滞区間との関係
を学習させておき、運用時には各区間の車両検知器から
の検知データに基づいて渋滞区間を予測していた。
【0004】交差点での信号を適切に制御するため流動
予測システムを用いる例としては、特開平 7−014093号
に記載の交通信号制御方法があり、交通情報を検出する
速度センサなどの情報と渋滞時間などとの関係から、最
適に交通信号を制御できるようにニューラルネットワー
クを学習させていた。
【0005】排水機場の運転支援に関しては、排水区域
の市街化進行に伴い、雨水の不浸透域が増加し、大雨の
際には、雨水が排水機場に急激に流入する傾向にあるた
め、高度な運転支援システムが要求されている。すなわ
ち、従来の運転員の判断による排水機場運転において
は、運転員が機場での水位や降雨量などの時間的な推移
を過去の吐出し量と対応づけて、柔軟に判断していた
が、大雨時には運転員への負担が大きく、また、運転頻
度も少ないため、運転技術の向上が難しく、適切な運転
支援システムが必要である。
【0006】特開平 6−026093号に記載の雨水ポンプ運
転支援システムにおいては、ポンプ井水位,予測降雨デ
ータ,管渠水位データなどから、排水施設への流入量に
対するガイダンスを出している。具体的には、降雨計か
ら送られてくる実測降雨量に基づいて30分先の降雨量
を予測し、雨水排水施設への流入量を予測して、雨水ポ
ンプのガイダンスをオンラインで表示している。
【0007】特公平 8−033157号に記載の雨水ポンプの
運転制御装置においては、雨雲の状態と地上での雨量と
に基づいて将来の降雨量を予測し、都市域の下水管路網
について流出を解析し、排水ポンプを運転制御をしてい
る。流出解析では、例えば、非線形の双曲形偏微分方程
式を一様流の仮定の下で解き、雨水の移送時間を求めて
いる。
【0008】特開平 5−311727号に記載の雨水ポンプ運
転制御装置においては、降雨量および管渠の水位から、
ポンプ井への予測雨水流入量に対する吐出し量の余裕度
を予測し、ポンプの選択,起動停止,回転数などを制御
している。管轄地域の適当な箇所から取得した降雨量や
マンホール水位から、ファジー推論を用いて、ポンプ井
への予測雨水流入量に対する吐出し量の余裕度を決定し
ている。
【0009】また、『第28回下水道研究発表会講演
集』(平成3年6月)の785頁から787頁には、熟練運転員
の持つ柔軟な判断をニューラルネットに委ね、運転に反
映させる手法が記述されている。すなわち、排水機場へ
の流入量,流入渠水位,降雨量,排水機場からの吐出し
量の時系列データを入カデータとし、次の時刻における
排水機場からの吐出し量を出カデータとしてニューラル
ネットを構成する。実際の運転に先立ち、予め入カデー
タと出カデータとの関係を学習させておき、実際の運転
時には、現時刻までに得られた入カデータから次の時刻
の吐出し量を予測し、運転を支援している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】道路交通網の渋滞状況
は、曜日によって傾向が異なるため、各曜日毎にその傾
向を把握することが重要である。したがって、各曜日毎
の渋滞の状況と車両検知器などからの実測データとの関
係を予めニューラルネットワークで学習しておけば、通
常の交通渋滞の状況は、予測可能である。上記特開平 8
−249586号に記載の交通流予測装置および特開平 7−01
4093号に記載の交通信号制御方法は、ともにニューラル
ネットワークを用いて交通状態を事前に学習した後に、
交通状態の予測または制御にシステムを適用していた。
特に、特開平 7−014093号に記載の交通信号制御方法
は、1週間を試行期間として学習し、予測精度がある程
度向上するまで、前記試行期間を繰り返していた。
【0011】しかし、上記二つの従来技術では、学習後
に発生する突発的な交通状態を予測することはできな
い。突発的な交通状態とは、お盆やゴールデンウイーク
などに発生する帰省ラッシュ時の渋滞や道路工事による
一時的な渋滞など、予め学習が困難な状態をいう。この
ように突発的な交通状態に対応するには、事前に学習し
た結果を状態に合わせて柔軟に変更する必要がある。
【0012】次に、排水機場運転支援システムに関し述
べる。図16に示すように、舗装道路の普及に伴い、都
市に流れ込む雨水のほとんどは、大地に浸透せず、地下
の管路網に流入する。管路網の雨水は、さらに流入幹線
を通って、排水機場に流れ込み、排水機場から河川に吐
き出される。
【0013】上記特開平 6−026093号に記載の雨水ポン
プ運転支援システムにおいては、降雨計から送られてく
る過去から現在までの15分または30分程度の実測降
雨量を平均化処理し、30分先の降雨量を予測してい
る。そのため、平均化処理による降雨量予測に大きく誤
差が生じる大雨時など、操作員の判断で明らかに異なる
運転が予想される場合は、手入力で運転しており、運転
員への負担が大きい。
【0014】排水機場への雨水の流入は降雨量だけでな
く、管路網における流動状態にも大きく依存している。
雨水が流れ込む管路網は、複数の合流点で流入幹線と合
流しており、個々の管路網からの流入幹線への雨水の流
入量が、排水機場への流入量を決定している。しかも、
各合流点から排水機場までの距離に依存した時間遅れを
もって、雨水が排水機場に流れ込むため、現象をさらに
複雑にしている。
【0015】上記特公平 8−033157号に記載の雨水ポン
プの運転制御装置においては、ポンプ運転のために必要
な演算時間を考慮して、短時間で演算が終了する流出解
析として、時間空間的変化を無視した一様流解析を使用
し、下水管路網における雨水の移送時間を求めている。
【0016】しかし、都市の複雑な管路網では、雨水の
流れは、時間空間的に変化しており、特に、排水機場の
運転負荷が大きい突発的な大雨時などは、流れの非一様
性が著しく、一様流解析では正確な移送時間を演算でき
ない。逆に、大雨時の時間空間的に変化する流動状態を
複雑な管路網について解くには、大規模に流動解析する
必要があり、緊急時の排水運転に対応できない。
【0017】上記特開平 5−311727号に記載の雨水ポン
プ運転制御装置においては、降雨量には、「少ない」,
「普通」,「多い」,「とても多い」、マンホール水位には、
「低い」,「普通」,「高い」,「とても高い」という関数を割
り当て、ファジー推論を用いて、ポンプ井への予測雨水
流入量に対する吐出し量の余裕度の関数「必要なし」,
「必要」,「大変必要」を決定し、ポンプの選択,起動停
止,回転数などを制御している。
【0018】しかし、複雑な管路網における突発的な大
雨時について、降雨量やマンホール水位などの計測デー
タとポンプ井への予測雨水流入量に対する吐出し量の余
裕度との対応関係を予め正確に記述しておくことは、困
難である。
【0019】上記余裕度の対応関係を予め学習しておけ
ば、排水機場の予測制御は可能であるが、複雑な管路網
に対して、すべての流動状態を学習させるのは困難であ
る。上記『第28回下水道研究発表会講演集』に記載の
運転支援システムでは、入カデータとしての排水機場へ
の流入量,流入渠水位,降雨量,排水機場からの吐出し
量の時系列データと次の時刻での排水機場からの吐出し
量との関係を予め学習させておき、実際の運転時には、
現時刻までに得られた入カデータから次の時刻の吐出し
量を予測し、運転を支援している。
【0020】しかし、予め入出力の関係をすべて学習さ
せておかなければならず、もし学習範囲外の現象が発生
した場合は、誤差を生じてしまう。
【0021】また、市の拡張などにより管路網に変更が
あった場合、新たに学習をする必要がある。上記『第2
8回下水道研究発表会講演集』に記載の運転支援システ
ムでは、各管路網毎の影響を把握していないので、管路
網に1カ所でも変更があった場合、これまでの学習結果
を用いると、大きな誤差を生じる可能性がある。
【0022】さらに、排水機場から雨水を吐き出す先の
河川の流動状態にも注意しなければならない。すなわ
ち、排水機場よりも下流における河川の水位などを予測
しながら、水位が限界値以上にならないように、機場か
ら河川への吐出し量を制御したり、吐き出す河川を選択
しなければならない。
【0023】本発明の目的は、流体や交通などの上流の
流動状態から下流の流動状態を予測する予測手段を予測
値と実測値との比較から常に最適な状態に改善し、突発
的な流動現象に対しても下流の流動状態を適切に予測で
きる柔軟な構成の流動予測システムを提供することであ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、流体や交通などの上流の流動状態を監視
し流体や交通などの下流の流動状態を予測する流動予測
システムにおいて、流動予測システムが、流体や交通な
どの上流の流動状態および所定の予測パラメータに基づ
いて流体や交通などの下流の目標流動状態を予測する予
測手段と、流体や交通などの上流の流動状態および下流
の実測流動状態に基づいて予測手段で使用する予測パラ
メータを演算する演算手段とを備え、予測手段における
下流の目標流動状態の予測と演算手段における予測パラ
メータとを並列処理で作成する流動予測システムを提案
する。
【0025】流動予測システムは、流体や交通などの上
流の流動状態および所定の予測パラメータに基づいて流
体や交通などの下流の目標流動状態を予測する予測手段
と、流体や交通などの上流の流動状態,下流の実測流動
状態,予測手段による下流の目標流動状態に基づいて予
測手段で使用する予測パラメータを演算する演算手段と
を備え、予測手段における下流の目標流動状態の予測と
演算手段における予測パラメータとを並列処理で作成す
るようにしてもよい。
【0026】流動予測システムは、また、流体や交通な
どの上流の流動状態および所定の予測パラメータに基づ
いて流体や交通などの下流の目標流動状態を予測する予
測手段と、流体や交通などの上流の流動状態および下流
の実測流動状態に基づいて予測手段で使用する予測パラ
メータを演算する演算手段と、予測手段による予測値と
下流の実測流動状態とを比較し演算手段で予測パラメー
タを演算するか否かを判定する判定手段とを備えること
ができる。
【0027】流動予測システムは、さらに、流体や交通
などの上流の流動状態および所定の予測パラメータに基
づいて流体や交通などの下流の目標流動状態を予測する
予測手段と、流体や交通などの上流の流動状態,下流の
実測流動状態,予測手段による下流の目標流動状態に基
づいて予測手段で使用する予測パラメータを演算する演
算手段と、予測手段による予測値と下流の実測流動状態
とを比較し演算手段で予測パラメータを演算するか否か
を判定する判定手段とを備えることが可能である。
【0028】上記いずれの場合も、予測手段は、各合流
部または各分岐部毎の流動状態を予測するための複数の
サブ予測手段と、下流の目標流動状態を予測するための
メイン予測手段とからなる構成を採用してもよい。
【0029】流動予測システムが、流体や交通などの上
流の流動状態および所定の予測パラメータに基づいて流
体や交通などの下流の目標流動状態を予測する予測手段
と、流体や交通などの上流の流動状態および下流の実測
流動状態に基づいて予測手段で使用する予測パラメータ
を演算する演算手段とを備え、予測手段が、各合流部ま
たは各分岐部毎の流動状態を予測する複数のサブ予測手
段と、下流の目標流動状態を予測するメイン予測手段と
からなる構成とすることもできる。
【0030】予測手段は、上流側の合流部または分岐部
の流動状態の予測値に基づいて下流側の合流部または分
岐部の目標流動状態を予測する手段である。
【0031】また、予測手段は、各合流部または各分岐
部または下流の目標流動状態を予測するための固定パラ
メータを備えた固定サブ予測手段を含むことも可能であ
る。
【0032】本発明においては、予測した下流の目標流
動状態と下流の実測流動状態とを逐次比較し、比較結果
に基づいて、予測するための予測パラメータを更新し、
予測が所定の誤差以内になるようにしているので、突発
的な流動状態に対しても下流の流動状態を適切に予測で
きる流動予測システムが得られる。
【0033】例えば、雨水集水区域からの信号および所
定の予測パラメータに基づいて排水機場の運転状態を予
測する予測手段は、各雨水管渠と流入幹線との合流部で
の流動状態を予測するサブ予測手段と運転支援情報を予
測するメイン予測手段とを備え、予測パラメータを演算
する演算手段は、合流部流動状態の予測に用いるサブパ
ラメータを演算するサブパラメータ演算手段と運転支援
情報の予測に用いるメインパラメータを演算するメイン
パラメータ演算手段とを備える。合流部での流動状態の
予測結果を実測した流動状態と逐次比較しながら、予測
パラメータ自体を修正し、排水機場の運転を予測するの
で、大雨などの突発的な現象についても排水機場の運転
を適切に支援できる。
【0034】したがって、排水機場の運転のほかに、例
えば、交通流監視装置においては、平常時はもちろん、
事前には学習の困難な突発的な交通状態の変化すなわち
連休時などの交通渋滞も適切に予測できる流動予測シス
テムが得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
《実施例1》次に、図1〜図6を参照して、本発明によ
る流動予測システムを排水機場運転支援システムに適用
した一実施例を説明する。
【0036】図1は、本発明による排水機場運転支援シ
ステムの実施例1の構成を示すブロック図である。この
排水機場運転支援システムは、データ入力部102と、
データ入力部102からのデータおよび所定の予測パラ
メータAm,Asiに基づき流動状態を予測する予測手段
101と、予測手段101からの予測データに基づき排
水機場を運転支援する運転支援部103と、データ入力
部102からの入力データに基づいて予測パラメータを
演算し新しい予測パラメータを予測手段に送信する演算
手段201とを備えている。
【0037】図2は、図1の排水機場運転支援システム
の支援手順の一例を示すフローチャートである。
【0038】手順10では、予測手段101で使用する
予測パラメータを初期設定する。このパラメータは、本
システムの稼働中に、演算手段201により、次々に新
しいパラメータに更新されていく。初期値としては、前
回の運用時に更新された最新のパラメータを使用すれば
よい。または、降雨の特徴毎に、例えば、梅雨時のパラ
メータや台風時のパラメータなどに分けて保存してお
き、選択してもよい。初めて運用する場合には、事前に
パラメータを求めておく必要があるが、従来技術として
述べたような、事前学習や非線形管路解析などを利用し
てもよい。
【0039】手順20では、データを入力する。このデ
ータは、手順70で実測されるものである。データ入力
部102では、4種類の実測データを逐次読み込んでい
る。4種類の実測データとは、管渠網における第i番目
の管渠や複数の支流河川を備えた河川の第i番目の支流
河川の流動状態を示すデータまたは流動状態に影響を及
ぼす支流データIsiと、流入幹線や河川の流動状態を示
すデータまたは流動状態に影響を及ぼす本流データIm
と、排水機場およびその下流の流動状態を示す運転支援
情報Cmと、第i番目の管渠と流入幹線との合流部での流
動状態または第i番目の支流河川と河川との合流部での
流動状態を示す合流部流動状態Csiである。
【0040】図3は、運転支援システムのデータの入出
力関係を示す図である。例えば、支流データとしては、
第i番目の管渠での地点jにおける流量Isij,第i番
目の管渠周辺での地点kにおける降水量Isik,第j番
目の支流河川の地点kにおける水位Isjkなどを入力す
る。本流データとしては、流入幹線周辺での地点iにお
ける降水量Imi,河川での地点jにおける水位Imj,地
点kにおける気象データImkなどを入力する。運転支援
情報としては、排水機場での水位Cmi,排水機場から河
川への吐出し量Cmj,河川での排水機場下流の地点kに
おける水位Cmkなどを入力する。合流部流動状態として
は、第i番目の管渠と流入幹線との合流部で管渠から流
入幹線に流入する流量Csi,第j番目の支流河川と河川
との合流部で支流河川から河川に流入する流量Csjなど
を入力する。
【0041】手順30では、予測手段101が、運転支
援情報および合流部流動状態を予測する。予測手段10
1は、合流部流動状態を予測するサブ予測手段121
と、運転支援情報を予測するメイン予測手段111とを
備えており、各予測手段は、それぞれ、合流部流動状態
を予測するサブパラメータと、運転支援情報を予測する
メインパラメータとを備えている。予測手段101は、
時刻T=T1に、本流データIm(T1),運転支援情報Cm
(T1),支流データIsi(T1),合流部流動状態Csi(T
1)を読み込む。予測手段101は、時刻T=T1に至る
までの過去のデータを記憶しており、これらの時系列デ
ータから将来の状態を予測する。
【0042】まず、サブ予測手段121では、第i番目
の管渠または支流河川から支流データIsi(T1)と、前
記管渠と流入幹線との合流部または支流河川と河川との
合流部での流動状態Csi(T1)とを読み込み、時刻T=
T1に至るまでの過去のデータIsi(T),Csi(T)およ
び時刻T=T1におけるサブパラメータAsi(T1)を用い
て、ΔTsi後の時刻T=T1+ΔTsiでの合流部流動状
態の予測値Csi′(T1+ΔTsi)を予測する。
【0043】図4は、支流データと予測流量との関係の
一例を示す図である。支流データとして第i番目の管渠
の上流地点jでの流量Isij(T1)とその周辺での位置k
における降雨量Isik(T1)とが、時刻T=T1に予測手
段101に入力されたとき、時刻T=T1に至るまでの
過去のデータから、時刻T=T1+ΔTsiに管渠iから
流入幹線に流入する合流部iでの流量Csi′(T1+ΔT
si)を予測する。
【0044】合流部流動状態Csi′(T1+ΔTsi)の予
測と同時に、メイン予測手段111で、本流データIm
(T1)と運転支援情報Cm(T1)とを読み込み、時刻T=
T1に至るまでの過去の本流データIm(T),運転支援情
報Cm(T),合流部流動状態Csi(T),さらに今予測し
た合流部流動状態の予測値Csi′の時刻T=T1からT1
+ΔTsiに至るまでの予測結果Cm′(T)を使用し、時
刻T=T1におけるメインパラメータAm(T1)を用い
て、ΔTm後の時刻T=T1+ΔTmでの運転支援情報C
m′(T1+ΔTm)を予測する。
【0045】手順40では、予測手段101で予測され
た運転支援情報の予測値に基づき、排水機場を運転支援
する。例えば、運転支援情報として、現在時刻T=T1
からΔTm後の時刻T=T1+ΔTmにおける排水機場で
の水位Cmi′(T1+ΔTm),排水機場から河川への将来
の吐出し量Cmj′(T1+ΔTm),排水機場下流の河川に
おける将来の水位Cmk′(T1+ΔTm)などを予測し、運
転支援部103において、排水ポンプの運転台数や回転
数などの情報を出力する。
【0046】手順50では、演算手段201において、
予測パラメータを演算する。演算手段201は、合流部
流動状態の予測に使用するサブパラメータを演算するサ
ブパラメータ演算手段221と、運転支援情報の予測に
使用するメインパラメータを演算するメインパラメータ
演算手段211とを備えている。サブパラメータ演算手
段221では、第i番目の管渠または支流河川からの支
流データを用いて、合流部流動状態を所定の基準値Si
以内の誤差で計算できるように、サブパラメータAsi′
(T1+ΔTsi+ΔT1si)を演算する。メインパラメータ
演算手段211では、本流データと合流部流動状態とか
ら、運転支援情報を所定の基準値M以内の誤差で計算で
きるように、メインパラメータAm′(T1+ΔTm+ΔT
1m)を演算する。例えば、サブパラメータAsi′(T1+
ΔTsi+ΔT1si)およびメインパラメータAm′(T1+
ΔTm+ΔT1m)の演算には、支流データおよび本流デー
タを入力信号とし、合流部流動状態および運転支援情報
を教師信号とするニューラルネットワークを構成すれば
よい。
【0047】なお、手順50の予測パラメータの演算と
手順30の予測データの予測とは、並列処理する。
【0048】手順60では、演算手段201で演算され
た予測パラメータを予測手段101の予測パラメータと
入れ替える。このとき、演算後のメインパラメータA
m′(T1+ΔTm+ΔT1m)をメインパラメータAm(T1)
と入れ替え、演算後の各サブパラメータAsi′(T1+Δ
Tsi+ΔT1si)を各サブパラメータAsi(T1)と入れ替
える。合流部での現象が排水機場またはその下流河川に
伝わるまでに、各サブパラメータAsi′(T1+ΔTsi+
ΔT1si)の演算を終了させれば、合流部での現象が排水
機場またはその下流河川に伝わる前に、演算後の新しい
サブパラメータを使って運転支援情報を予測し、適切に
運転支援できる。
【0049】実施例1では、合流部流動状態および運転
支援情報の予測と並列に、実測データに基づいてそれぞ
れの予測パラメータを修正し、予測値が所定の誤差以内
になるようにしている。特に、各支流毎に予測パラメー
タを修正するため、現象が排水機場またはその下流河川
に伝わる前に予測パラメータを現象に合わせて修正し、
運転支援情報に反映できる。その結果、大雨などの突発
的な現象が発生した場合でも、その現象に合わせた運転
支援が可能となる。
【0050】実施例1の流動状態の予測手順30と予測
パラメータの演算手順50とは、常に並列処理されてい
る。しかし、予測手段101と演算手段201とが使用
するデータは、同一時刻のデータではない。時刻T=T
1において、最新のデータ、すなわち、支流データIsi
(T1),本流データIm(T1),合流部流動状態Csi(T
1),運転支援情報Cm(T1)が、データ入力部102に入
力されると、予測手段101は、最新のデータを読み込
み、合流部流動状態および運転支援情報を予測する。一
方のサブパラメータ演算手段221では、時刻T=T1
での最新の合流部流動状態Csi(T1)を読み込むと、既
に読み込んであるΔTsi過去の時刻T=T1−ΔTsiま
での支流データおよび合流部流動状態を用いて、時刻T
=T1での合流部流動状態Csi(T1)を所定の基準値以内
の誤差で計算できるように、サブパラメータを演算す
る。したがって、サブパラメータの演算に対して、現在
時刻からΔTsi過去の時刻までの実測値を活用していな
いことになる。
【0051】そこでサブパラメータの演算に、サブ予測
手段121で予測した予測値を使用する。図1に示すよ
うに、サブ予測手段121は、時刻T=T1までの支流
データおよび合流部流動状態の実測値をもとに、時刻T
=T1+ΔTsiでの合流部流動状態Csi′(T1+ΔTsi)
を予測し、サブパラメータ演算手段221に送信する。
サブパラメータ演算手段221は、時刻T=T1までの
最新の支流データおよび合流部流動状態の実測値と、時
刻T=T1+ΔTsiまでの合流部流動状態の予測値Cs
i′(T1+ΔTsi)とに基づいて、サブパラメータAsi′
(T1+ΔTsi+ΔT1si)を演算する。
【0052】メインパラメータ演算手段211における
メインパラメータの演算についても同様である。すなわ
ち、メイン予測手段111は、時刻T=T1までの本流
データ,運転支援情報,合流部流動状態の実測値に基づ
いて、時刻T=T1+ΔTmでの運転支援情報Cm′(T1
+ΔTm)を予測し、メインパラメータ演算手段211に
送信する。メインパラメータ演算手段211は、時刻T
=T1までの最新の本流データ,運転支援情報,合流部
流動状態の実測値と、時刻T=T1+ΔTmまでの運転支
援情報の予測値Cm′(T1+ΔTm)に基づいて、メイン
パラメータAm′(T1+ΔTm+ΔT1m)を演算する。
【0053】実施例1では、予測パラメータの演算に予
測手段での予測値を用いて、最新の実測値を活用できる
ようにしている。そのために、より変化の激しい現象に
対しても、予測パラメータをその激しい現象に合わせて
修正し、運転支援情報に反映できる。
【0054】実施例1では、運転支援情報を予測するた
めに、流入幹線やその周辺で実測した本流データを使用
している。しかし、排水機場から遠く離れた上流のデー
タを直接運転支援情報に反映させるのは、予測精度の低
下,予測パラメータの演算時間の増加につながる。そこ
で、各管渠毎に流入幹線との合流部の流動状態を予測す
るのと同様に、合流部の上流側の流入幹線をその合流部
に対する支流とみなして、管渠と同様に予測し、流入幹
線による合流部での流動状態を予測する。
【0055】図4に示すように、複数の管渠が流入幹線
と合流している場合には、上流側の合流部流動状態の予
測値を用いて、下流側の合流部流動状態を予測すればよ
い。図5は、図1に示すサブ予測手段121を各管渠毎
に分割した構成を示すブロック図であり、図6は、その
支援手順を示すフローチャートであり、図2に示す手順
30を分割した手順を示している。
【0056】管渠hと流入幹線との合流部hの下流に、
管渠iと流入幹線との合流部iが存在する場合は、管渠
hの上流地点jでの流量Ishj(T1),その周辺での位置
kにおける降雨量Ishk(T1)、流入幹線を支流とみなし
た場合の上流地点gでの流量Isgj(T1)などの支流デー
タをデータ入力部102から読み込み、合流部hでの流
動状態Csh′(T1+ΔTsh)を予測し、管渠iの上流地
点jでの流量Isij(T1)やその周辺での位置kにおける
降雨量Isik(T1)などの支流データ,合流部hでの流動
状態の予測値Csh′(T1+ΔTsh)に基づいて、合流部
iでの流動状態Csi′(T1+ΔTsi)を予測する。同様
に、合流部iでの流動状態の予測値Csi′(T1+ΔTs
i)を用いて、その下流の合流部jでの流動状態の予測値
Csj′(T1+ΔTsj)を予測する。このように、上流側
の合流部流動状態から下流側の流動状態を予測し、排水
機場直前の合流部流動状態から運転支援情報を予測す
る。
【0057】この実施例によれば、各合流部間の流入幹
線も支流とみなして合流部流動状態を予測し、上流側の
流動状態から下流側の流動状態を予測していくので、遠
く離れた上流地点での実測データから運転支援情報を予
測する必要がなく、高精度に運転支援情報を予測でき、
予測パラメータの演算も短時間で実行できる。
【0058】《実施例2》図7〜図11を参照して、本
発明を排水機場運転支援システムに適用した実施例2を
説明する。
【0059】図7は、本発明による排水機場運転支援シ
ステムの実施例2の構成を示すブロック図である。この
流動予測システムは、データ入力部102と、データ入
力部102からのデータおよび所定の予測パラメータA
m,Asiに基づき流動状態を予測する予測手段101
と、予測手段101からの予測データに基づき排水機場
を運転支援する運転支援部103と、データ入力部10
2からのデータおよび予測手段101からの予測データ
に基づき運転支援情報を修正すべきかどうかを判定する
とともに予測手段101で使用する予測パラメータを修
正するかどうかを判定する判定手段104と、データ入
力部102からの入力データに基づいて予測パラメータ
を演算し新しい予測パラメータを予測手段に送信する演
算手段201とを備えている。すなわち、図1に示す実
施例1とは、判定手段104に関する部分の構成のみが
異なる。
【0060】図8は、図7に示す排水機場運転支援シス
テムの支援手順を示すフローチャートである。手順10
から手順40までは、図2の手順10から手順40まで
とほぼ同じ手順である。
【0061】手順10では、予測手段101で使用する
予測パラメータを初期設定し、手順20では、手順70
で実測したデータを入力する。データ入力部102で
は、図1の実施例1と同様に、管渠網における第i番目
の管渠や複数の支流河川を備えた河川の第i番目の支流
河川の流動状態を示すデータまたは流動状態に影響を及
ぼす支流データIsi,流入幹線や河川の流動状態を示す
データまたは流動状態に影響を及ぼす本流データIm,
排水機場およびその下流の流動状態を示す運転支援情報
Cm,第i番目の管渠と流入幹線との合流部での流動状
態または第i番目の支流河川と河川との合流部での流動
状態を示す合流部流動状態Csiの4種類を入力する。
【0062】手順30では、予測手段101が、運転支
援情報および合流部流動状態を予測する。図1の実施例
1と同様に、予測手段101は、サブ予測手段121と
メイン予測手段111とを備えており、各予測手段は、
それぞれ合流部流動状態を予測するサブパラメータと、
運転支援情報を予測するメインパラメータを備えてい
る。サブ予測手段121は、時刻T=T1に支流データ
Isi(T1)および合流部流動状態Csi(T1)とを読み込
み、時刻T=T1に至るまでの過去のデータIsi(T),
Csi(T)および時刻T=T1におけるサブパラメータAs
i(T1)に基づいて、ΔTsi後の時刻T=T1+ΔTsiで
の合流部流動状態の予測値Csi′(T1+ΔTsi)を予測
する。メイン予測手段111は、時刻T=T1に本流デ
ータIm(T1)と運転支援情報Cm(T1)とを読み込み、時
刻T=T1に至るまでの過去の本流データIm(T),運転
支援情報Cm(T),合流部流動状態Csi(T),さらに今
予測した合流部流動状態の予測値Csi′の時刻T=T1
からT1+ΔTsiに至るまでの予測結果Cm′(T)に基づ
き、時刻T=T1におけるメインパラメータAm(T1)を
用いて、ΔTm後の時刻T=T1+ΔTmにおける運転支
援情報Cm′(T1+ΔTm)を予測する。
【0063】手順40では、予測手段101で予測され
た運転支援情報の予測値に基づき、排水機場を運転支援
する。
【0064】手順80では、判定手段104において、
予測手段101で予測した予測データの誤差を計算す
る。予測データは、現在時刻T=T1からΔTsi後の時
刻T=T1+ΔTsiにおける合流部流動状態Csi′(T1
+ΔTsi)と、ΔTm後の時刻T=T1+ΔTmにおける運
転支援情報Cm′(T1+ΔTm)である。これらの予測デ
ータの誤差を計算するため、時刻T=T1+ΔTsiでの
合流部流動状態Csi(T1+ΔTsi)の実測値と、時刻T
=T1+ΔTmでの運転支援情報Cm(T1+ΔTm)の実測
値とを読み込む。次に、運転支援情報の実測値Cm(T1
+ΔTm)とその予測値Cm′(T1+ΔTm)とを比較し、
運転支援情報の誤差 Em(T1+ΔTm)=|Cm(T1+ΔTm)−Cm′(T1+ΔTm)| (1) および各合流部における合流部流動状態の実測値Csi
(T1+ΔTsi)とその予測値Csi′(T1+ΔTsi)とを
比較し、合流部流動状態の誤差 Esi(T1+ΔTsi)=|Csi(T1+ΔTsi)−Csi′(T1+ΔTsi)| (2) を計算する。
【0065】実際には、時刻T=T1+ΔTsiおけるに
数式(2)の誤差を計算し、その後時刻T=T1+ΔTmに
おける数式(1)の誤差を計算し、誤差の大きさをそのた
びに判定し、次の手順に移行する。図8では、この判定
の手順を、手順80として示してあるが、詳細には図9
に示す手順となる。
【0066】手順81では、時刻T=T1にサブ予測手
段121から合流部流動状態の予測値Csi′(T1+ΔT
si)を読み込み、時刻T=T1+ΔTsiにデータ入力部1
02から合流部流動状態の実測値Csi(T1+ΔTsi)を
読み込み、数式(2)により、誤差Esi(T1+ΔTsi)を
計算する。
【0067】誤差Esi(T1+ΔTsi)が所定の基準値Si
以内であれば、運転支援情報,予測パラメータともに修
正の必要がないので、手順20に戻り、新たなデータを
入力する。
【0068】誤差Esi(T1+ΔTsi)が所定の基準値Si
より大きければ、合流部流動状態の予測精度を上げる必
要があり、サブパラメータAsi(T1)の修正命令を演算
手段201のサブパラメータ演算手段221に送信す
る。合流部流動状態の予測値は、運転支援情報の予測に
用いるので、合流部流動状態の実測値を使ってメインパ
ラメータAm(T1)も修正することが望ましいから、メイ
ンパラメータAm(T1)の修正命令も演算手段101のメ
インパラメータ演算手段211に送信する。さらに、メ
イン予測手段111では、誤差の大きな合流部流動状態
の予測値Csi′(T1+ΔTsi)を用いて、運転支援情報
Cm′(T1+ΔTm)を予測し、その結果に基づいて運転
支援しているので、適切に運転していない可能性があ
る。そこで、適切な運転に近づけるため、運転支援情報
の修正命令をメインパラメータ演算手段211に送信す
る。
【0069】手順82では、時刻T=T1にメイン予測
手段111から運転支援情報の予測値Cm′(T1+ΔT
m)を読み込み、時刻T=T1+ΔTmにデータ入力部10
2から運転支援情報の実測値Cm(T1+ΔTm)を、式
(1)で誤差Em(T1+ΔTm)を計算する。
【0070】誤差Em(T1+ΔTm)が所定の基準値M以
内であれば、運転支援情報,予測パラメータともに修正
の必要はなく、手順20に戻り、新たなデータを入力す
る。
【0071】誤差Em(T1+ΔTm)が所定の基準値Mよ
り大きければ、運転支援情報の予測精度を上げる必要が
あり、メインパラメータAm(T1)の修正命令を演算手段
101のメインパラメータ演算手段211に送信する。
【0072】手順90では、メインパラメータ演算手段
211において、時刻T=T1+ΔTsiに判定手段10
4からの運転支援情報の修正命令を受けると、時刻T=
T1+ΔTsiまでの本流データ,運転支援情報,合流部
流動状態の各実測値に基づいて、運転支援情報の修正値
Cm″(T1+ΔTm)を予測し、運転支援部103に送信
する。運転支援部103では修正された運転支援情報に
基づいて、再度、運転支援する。
【0073】したがって、手順90では、運転支援情報
の修正値Cm″(T1+ΔTm)を予測する際に、誤差の大
きい合流部流動状態の予測値Csi′(T1+ΔTsi)の代
わりに、実測値Csi(T1+ΔTsi)を使用し、時刻T=
T1からT=T1+ΔTsiの実測データを付加して、運転
支援情報の予測値の精度を上げることができる。
【0074】実施例2では、予測手段を各合流部の流動
状態を予測するサブ予測手段121と機場周辺およびそ
の下流での流動状態を予測するメイン予測手段111と
に分けている。手順90では、各合流部での流動状態の
予測値を実測値と比較して、その予測精度を調べてい
る。合流部での流動状態は、その後は流入幹線や河川を
通って、ある時間経過の後に排水機場やその下流に到達
する。したがって、合流部流動状態の予測値の誤差が大
きい場合でも、実測値をもとに運転支援情報を修正する
と、現象が排水機場やその下流河川に到達する前に再度
運転支援できる。すなわち、実施例2によれば、各支流
およびその周辺の情報から、排水機場の運転支援情報を
予測するだけでなく、合流部で予測値の誤差を確認し、
誤差の大きい場合には合流部での実測値を用いて運転支
援情報を修正するので、必要な場合に、従来よりも高精
度の運転支援を実行できる。
【0075】手順50では、判定手段104から予測パ
ラメータの修正命令を受けると、演算手段201におい
て、予測パラメータを演算する。演算手段の構成および
演算手順は図1の実施例1と同じである。すなわち、演
算手段201は、合流部流動状態の予測に使用するサブ
パラメータを演算するサブパラメータ演算手段221
と、運転支援情報の予測に使用するメインパラメータを
演算するメインパラメータ演算手段211を備えてい
る。サブパラメータ演算手段221では、第i番目の支
流データを用いて、合流部流動状態を所定の基準値Si
以内の誤差で計算できるように、サブパラメータAsi′
(T1+ΔTsi+ΔT1si)を演算する。メインパラメータ
演算手段211では、本流データと合流部流動状態か
ら、運転支援情報を所定の基準値M以内の誤差で計算で
きるように、メインパラメータAm′(T1+ΔTm+ΔT
1m)を演算する。
【0076】手順60では、演算手段201で演算され
た予測パラメータを、予測手段101の予測パラメータ
と入れ替える。このとき演算後のメインパラメータA
m′(T1+ΔTm+ΔT1m)をメインパラメータAm(T1)
と入れ替え、演算後の各サブパラメータAsi′(T1+Δ
Tsi+ΔT1si)を各サブパラメータAsi(T1)と入れ替
える。合流部での現象が排水機場またはその下流河川に
伝わるまでに、各サブパラメータAsi′(T1+ΔTsi+
ΔT1si)の演算を終了させれば、合流部での現象が排水
機場またはその下流河川に伝わる前に、演算後の新しい
サブパラメータを使って、運転支援情報を予測し、適切
に運転支できる。
【0077】実施例2では、各予測値すなわち合流部流
動状態および運転支援情報の予測値を実測値と逐次比較
し、予測パラメータの修正が必要な場合にのみ、予測パ
ラメータを演算すればよい。そのために、不要な予測パ
ラメータの演算を排除して、運転支援システムの負荷を
軽減できる。
【0078】実施例1と同様に、予測パラメータの演算
に予測データを使用してもよい。すなわち、図7に示す
ように、サブ予測手段121は、時刻T=T1までの支
流データおよび合流部流動状態の実測値に基づいて、時
刻T=T1+ΔTsiでの合流部流動状態Csi′(T1+Δ
Tsi)を予測し、サブパラメータ演算手段221に送信
する。サブパラメータ演算手段221は、時刻T=T1
までの最新の支流データおよび合流部流動状態の実測値
と、時刻T=T1+ΔTsiまでの合流部流動状態の予測
値Csi′(T1+ΔTsi)に基づいて、サブパラメータAs
i′(T1+ΔTsi+ΔT1si)を演算する。また、メイン
予測手段111は、時刻T=T1までの本流データ,運
転支援情報,合流部流動状態の実測値に基づいて、時刻
T=T1+ΔTmでの運転支援情報Cm′(T1+ΔTm)を
予測し、メインパラメータ演算手段211に送信する。
メインパラメータ演算手段211は、時刻T=T1まで
の最新の本流データ,運転支援情報,合流部流動状態の
実測値と、時刻T=T1+ΔTmまでの運転支援情報の予
測値Cm′(T1+ΔTm)に基づいて、メインパラメータ
Am′(T1+ΔTm+ΔT1m)を演算する。
【0079】実施例2では、予測パラメータの演算に予
測手段での予測値を用いることで、最新の実測値を活用
できるようにしている。そのために、より変化の激しい
現象に対しても、予測パラメータを現象に合わせて修正
し、運転支援情報に反映できる。
【0080】また、実施例1と同様に、合流部の上流側
の流入幹線をその合流部に対する支流とみなして、管渠
と同様に予測し、流入幹線による合流部での流動状態を
予測してもよい。すなわち、図4に示すように、複数の
管渠が流入幹線と合流している場合には、上流側の合流
部流動状態の予測値を用いて下流側の合流部流動状態を
予測すればよい。
【0081】図10は、図7に示すサブ予測手段121
を各管渠毎に分割した構成を示す図であり、図11は、
その支援手順を示すフローチャートであり、図8に示す
手順30を分割したものである。構成および手順は、そ
れぞれ、実施例1の図5に示した構成および図6に示し
た手順とほとんど同じである。合流部流動状態の予測結
果を判定手段104に送信し、各合流部について予測結
果の誤差を判定する手順のみが異なる。
【0082】実施例2によれば、各合流部間の流入幹線
も支流とみなして合流部流動状態を予測し、上流側の流
動状態から下流側の流動状態を予測していくので、遠く
離れた上流地点での実測データから運転支援情報を予測
する必要がなく、運転支援情報を高精度に予測でき、予
測パラメータの演算も短時間で実行できる。
【0083】《実施例3》図12,図13を参照して、
本発明を排水機場運転支援システムに適用した実施例3
を説明する。図12は、本発明を排水機場運転支援シス
テムに適用した実施例3の構成を示すブロック図であ
る。
【0084】複雑な管渠網または河川網を各支流毎に分
割すれば、単一の管渠と合流部および流入幹線または河
川で構成できる。このような単一の支流から流入幹線ま
たは河川への流出状態を予測する場合、支流の上流地点
での流動状態による影響と、その地点から合流部までの
支流への流入状態による影響とに分けて考えることがで
きる。
【0085】例えば、図4の場合、第i番目の支流の上
流地点jでの流動状態(例えば流量)Isij(T1)が、距離
Δxだけ離れた合流部iに及ぼす影響(例えば流出量)お
よび時刻は、地点jから合流部iまでの支流への流入状
態による影響を無視すれば、簡単な経験式Fsで表現で
きる。すなわち合流部iでの流動状態の上流地点jでの
流動状態のみを考慮した予測値Csij″(T1+ΔTsi)
は、 Csij″(T1+ΔTsi)=Fs(Isij(T1),Δx) (3) で表現できる。一般に経験式Fsは、上流地点での流動
状態と合流部までの距離との関数である。
【0086】図12に示す実施例3は、図1または図7
のサブ予測手段121およびサブパラメータ演算手段2
21をそれぞれ2種類の予測手段と演算手段とに分割し
て、上流地点での流動状態による合流部への影響を数式
(3)で予測し、図1の実施例1または図7の実施例2と
同様に、支流への流入状態による影響を流動状態ととも
に修正可能な予測パラメータAsisで予測する。
【0087】図12において、サブ予測手段121は、
数式(3)の関数Fsを用いて、上流地点での流動状態の
みを考慮した合流部流動状態を予測する固定サブ予測手
段122と、可変予測パラメータを用いて上流地点から
合流部までの支流への流入状態も考慮した合流部流動状
態を予測する可変サブ予測手段123を備えている。
【0088】固定サブ予測手段122は、データ入力部
102から支流の上流地点での流動状態を与える上流デ
ータIsij(T1)を読み込み、数式(3)の関数Fsによっ
て、上流地点での流動状態のみを考慮した合流部流動状
態Csij″(T1+ΔTsi)を予測する。
【0089】可変サブ予測手段123は、固定サブ予測
手段122で予測された上流地点での流動状態のみを考
慮した合流部流動状態Csij″(T1+ΔTsi)と、上流地
点から合流部までの支流への流入状態を与える流域デー
タIsik(T1)から、可変予測パラメータAsis(T1)を用
いて、合流部流動状態Csij′(T1+ΔTsi)を予測す
る。
【0090】合流部流動状態の予測値Csij′(T1+Δ
Tsi)は、メイン予測手段111に送信され、図1の実
施例1または図7の実施例2と同様に、運転支援情報を
予測して、運転支援部103で運転支援を実行する際に
用いられる。
【0091】一方、サブパラメータ演算手段221は、
数式(3)の関数Fsを用いて、上流地点での流動状態の
みを考慮した合流部流動状態を予測する固定サブ予測手
段122と、可変サブ予測手段123で使用する可変予
測パラメータを演算する可変サブパラメータ演算手段2
23とを備えている。
【0092】サブパラメータ演算手段221において、
固定サブ予測手段122は、上流データIsij(T1)を読
み込み、上流地点での流動状態のみを考慮した合流部流
動状態Csij″(T1+ΔTsi)を予測する。可変サブパラ
メータ演算手段223は、固定サブ予測手段122が予
測した上流地点での流動状態のみを考慮した合流部流動
状態Csij″(T1+ΔTsi)および流域データIsik(T1)
から、合流部流動状態Csij(T1+ΔTsi)を誤差Si以
内で予測できるように、可変予測パラメータAsis′(T
1+ΔTsi+ΔT1si)を演算し、可変サブ予測手段12
3の可変サブパラメータAsis(T1)と入れ替える。
【0093】または、図7の実施例2と同様に、合流部
流動状態の予測値Csij′(T1+ΔTsi)を判定手段10
4に送信し、運転支援情報および合流部流動状態の予測
値と各実測値とから、数式(1)および数式(2)に基づ
き、運転支援情報の誤差および合流部流動状態の誤差を
計算してもよい。合流部流動状態の誤差が予め定めた基
準値Siよりも大きい場合、合流部流動状態の予測精度
を上げる必要があるので、可変予測パラメータAsis(T
1)の修正命令をサブパラメータ演算手段221に送信す
る。この修正命令をサブパラメータ演算手段221が読
み込むと、判定手段104がない場合と同様に、可変予
測パラメータAsis′(T1+ΔTsi+ΔT1si)を演算
し、可変サブ予測手段123の可変サブパラメータAsi
s(T1)と入れ替える。
【0094】さらに、図5の実施例と同様に、上流側の
合流部流動状態の予測値を用いて下流側の合流部流動状
態を予測してもよい。このとき、図4に示すように、合
流部hから合流部iにかけての流入幹線の上流端を合流
部hとし下流端を合流部iとすれば、合流部hでの流動
状態(例えば流量)Csh(T1)が距離Δyだけ離れた合流部
iに及ぼす影響(例えば流出量)および時刻は、合流部h
から合流部iまでの流入幹線への流入状態による影響を
無視すれば、簡単な経験式Fmで表現できる。すなわ
ち、合流部iでの流動状態の合流部hでの流動状態のみ
を考慮した予測値Csih″(T1+ΔTsh)は、 Csih″(T1+ΔTsh)=Fm(Csh(T1),Δy) (4) で表現できる。一般に、経験式Fmは、上流地点での流
動状態と合流部までの距離との関数である。
【0095】各合流部間の流入幹線が下流端の合流部に
及ぼす影響は、上流端の合流部での流動状態と合流部間
での流入幹線の流動状態に影響する周辺の状態を考慮す
ればよいので、支流と同様に扱うことができる。すなわ
ち、図12において、上流データとして上流側の合流部
流動状態を使用し、合流部流動状態として下流側の合流
部流動状態を使用し、固定サブ予測手段では、関数Fs
に変えてFmを使用すればよい。
【0096】図13は、各合流部の流入幹線を支流と同
様に扱い、上流側の合流部流動状態の予測値を用いて、
下流側の合流部流動状態を予測する手段の構成の一例を
示すブロック図である。図13において、予測手段10
1は、複数の下流端流動状態予測手段124を備えてい
る。例えば、下流端iの流動状態を予測する場合に、下
流端流動状態予測手段124は、上流側での合流部流動
状態の予測値Csh″(T1+ΔTsh)を読み込み、関数Fm
を用いて、上流側での合流部流動状態による下流側での
合流部流動状態Csi″(T1+ΔTsh)を予測する。次
に、上記予測値Csi″(T1+ΔTsh)と、サブ予測手段
121で予測された支流の影響による合流部流動状態の
予測値とから、下流端での合流部流動状態Csi′(T1+
ΔTsi)を予測する。この予測値Csi′(T1+ΔTsi)
は、さらに、下流の合流部流動状態Csj′(T1+ΔTs
j)を予測するために用いる。最後の下流端は、排水機場
の直前であり、ここでの流動状態は、運転支援情報に対
応する。
【0097】実施例3では、サブ予測手段を、上流地点
での流動状態のみを考慮した固定サブ予測手段と、上流
地点から合流部までの支流への流入状態を考慮する可変
サブ予測手段とに分割している。固定サブ予測手段は、
予め定めた物理モデルを使用して合流部の流動状態を予
測し、可変サブ予測手段では、過去の流動状態から演算
した可変サブパラメータを使用して予測する。過去の流
動状態に依存する可変サブパラメータだけで予測する場
合には、過去の流動状態と全く異なる流動状態に対して
は、予測誤差が大きくなる可能性がある。固定サブ予測
手段を使用すると、合流部の流動状態に対して支配的な
上流地点での流動状態の影響を普遍的な物理モデルで予
測するので、突発的な流動状態に対しても予測誤差は小
さく、台風時などにも、適切に運転支援できる。ただ
し、物理モデルだけで全ての流動状態に対して高精度に
予測することは困難なので、物理モデルの結果に対する
修正および上流地点から合流部までの支流への流入状態
を考慮するため、可変サブ予測手段を併用することが望
ましい。
【0098】《実施例4》図14と図15とを参照し
て、本発明の流動予測システムを交通流動予測システム
に適用した実施例4を説明する。
【0099】図14は、本発明の流動予測システムを交
通流動予測システムに適用した実施例4の予測対象であ
る交差点周辺の流動状態を説明する図である。複数の交
差点がある場合、各交差点での支線道路から本線道路へ
の車の合流,分岐を予測し、下流側での本線道路におけ
る本流状態すなわち交通状態を予測する。
【0100】図15は、本発明による交通流動予測シス
テムの実施例4の構成の一例を示すブロック図である。
図15の交通流動予測システムは、データ入力部102
と、データ入力部102からのデータおよび所定の予測
パラメータAm,Asiに基づき流動状態を予測する予測
手段101と、予測手段101で予測した流動状態を出
力するデータ出力部105と、データ入力部102から
のデータおよび予測手段101からの予測データに基づ
いて予測手段101で使用する予測パラメータを修正す
るかどうかの判定をする判定手段104と、データ入力
部102からの入力データに基づいて予測パラメータを
演算し新しい予測パラメータを予測手段に送信する演算
手段201とを備えている。
【0101】予測手段101は、サブ予測手段121と
メイン予測手段111とを備えており、各予測手段は、
それぞれ交差点での流入,流出状態を予測するサブパラ
メータと本流状態を予測するメインパラメータを備えて
いる。サブ予測手段121では、時刻T=T1に交差点
の上流状態Ui(T1),流入状態IDi(T1),IUi(T
1),流出状態ODi(T1),OUi(T1)を読み込み、時刻
T=T1に至るまでの過去の上流状態,流入状態,流出
状態,時刻T=T1におけるサブパラメータAsi(T1)に
基づいて、ΔTi後の時刻T=T1+ΔTiでの流入状
態,流出状態の予測値IDi′(T1+ΔTi),IUi′
(T1+ΔTi),ODi′(T1+ΔTi),OUi′(T1+Δ
Ti)を予測する。メイン予測手段111では、時刻T=
T1に流入,流出状態IDi(T1),IUi(T1),ODi
(T1),OUi(T1)と本流状態Ri(T1)とを読み込み、
時刻T=T1に至るまでの過去の流入,流出状態と本流
状態,さらに今予測した本流状態の予測値の時刻T=T
1からT1+ΔTiに至るまでの予測結果を使用し、時刻
T=T1におけるメインパラメータAm(T1)を用いて、
ΔTri後の時刻T=T1+ΔTriでの本流状態Ri′(T1
+ΔTri)を予測する。予測された本流状態は、データ
出力部105に送信され、外部に出力される。
【0102】判定手段104においては、予測手段10
1で予測した予測データの誤差を計算する。誤差判定に
ついては、実施例2と同様になされ、各流入,流出状態
の実測値と予測値を比較しまたは本流状態の予測値と実
測値を比較し、その誤差が所定の基準値より大きけれ
ば、サブパラメータまたはメインパラメータの演算を実
行するような修正命令を演算手段201に送る。
【0103】演算手段201は、サブパラメータを演算
するサブパラメータ演算手段221と、メインパラメー
タを演算するメインパラメータ演算手段211とを備え
ている。サブパラメータ演算手段221では、上流状態
から流入,流出状態が所定の基準値以内の誤差で計算で
きるように、サブパラメータを演算する。メインパラメ
ータ演算手段211では、流入,流出状態および上流の
本流状態から、下流側の本流状態が所定の基準値以内の
誤差で計算できるように、メインパラメータを演算す
る。演算後のサブパラメータまたはメインパラメータを
予測手段101のサブパラメータおよびメインパラメー
タと入れ替える。
【0104】以上の実施例によれば、流入,流出状態お
よび本流状態の予測と並列に、実測データに基づいてそ
れぞれの予測パラメータを修正し、予測が所定の誤差以
内になるようにできる。そのため、事前には学習の困難
な突発的な交通状態の変化,例えばゴールデンウイーク
やお盆の帰省ラッシュ等の交通渋滞も適切に予測でき
る。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、予測した下流の目標流
動状態と下流の実測流動状態とを逐次比較し、比較結果
に基づいて、予測するための予測パラメータを更新する
ので、突発的な流動状態に対しても下流の流動状態を適
切に予測できる流動予測システムが得られる。例えば、
流入,流出状態および本流状態の予測と並列で、実測デ
ータに基づいてそれぞれの予測パラメータを修正し、予
測が所定の誤差以内になるようにしている。そのため、
事前には学習の困難な突発的な交通状態の変化すなわち
連休時などの交通渋滞も適切に予測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排水機場運転支援システムの実施
例1の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の排水機場運転支援システムの支援手順の
一例を示すフローチャートである。
【図3】運転支援システムのデータの入出力関係を示す
図である。
【図4】支流データと予測流量との関係の一例を示す図
である。
【図5】図1に示すサブ予測手段を各管渠毎に分割した
構成を示すブロック図である。
【図6】図5のシステムの支援手順を示すフローチャー
トである。
【図7】本発明による排水機場運転支援システムの実施
例2の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の排水機場運転支援システムの支援手順を
示すフローチャートである。
【図9】判定手順の詳細を示す図である。
【図10】図7に示すサブ予測手段を各管渠毎に分割し
た構成を示す図である。
【図11】図7のシステムの支援手順を示すフローチャ
ートである。
【図12】本発明による排水機場運転支援システムの実
施例3の構成を示すブロック図である。
【図13】各合流部の流入幹線を支流と同様に扱い、上
流側の合流部流動状態の予測値を用いて、下流側の合流
部流動状態を予測する手段の構成の一例を示すブロック
図である。
【図14】本発明の流動予測システムを交通流動予測シ
ステムに適用した実施例4の予測対象である交差点周辺
の流動状態を説明する図である。
【図15】本発明による交通流動予測システムの実施例
4の構成の一例を示すブロック図である。
【図16】管渠網および河川網と排水機場の関係を示す
図である。
【符号の説明】
101 予測手段 102 データ入力部 103 運転支援部 104 判定手段 111 メイン予測手段 121 サブ予測手段 122 固定合流部流動状態予予測手段 123 可変合流部流動状態予予測手段 124 下流端流動状態予測手段 201 演算手段 211 メインパラメータ演算手段 221 サブパラメータ演算手段 223 可変予測パラメータ演算手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体や交通などの上流の流動状態を監視
    し流体や交通などの下流の流動状態を予測する流動予測
    システムにおいて、 前記流動予測システムが、流体や交通などの上流の流動
    状態および所定の予測パラメータに基づいて流体や交通
    などの下流の目標流動状態を予測する予測手段と、流体
    や交通などの上流の流動状態および下流の実測流動状態
    に基づいて前記予測手段で使用する前記予測パラメータ
    を演算する演算手段とを備え、 前記予測手段における下流の目標流動状態の予測と演算
    手段における予測パラメータとを並列処理で作成するこ
    とを特徴とする流動予測システム。
  2. 【請求項2】 流体や交通などの上流の流動状態を監視
    し流体や交通などの下流の流動状態を予測する流動予測
    システムにおいて、 前記流動予測システムが、流体や交通などの上流の流動
    状態および所定の予測パラメータに基づいて流体や交通
    などの下流の目標流動状態を予測する予測手段と、流体
    や交通などの上流の流動状態,下流の実測流動状態,前
    記予測手段による下流の目標流動状態に基づいて前記予
    測手段で使用する前記予測パラメータを演算する演算手
    段とを備え、 前記予測手段における下流の目標流動状態の予測と演算
    手段における予測パラメータとを並列処理で作成するこ
    とを特徴とする流動予測システム。
  3. 【請求項3】 流体や交通などの上流の流動状態を監視
    し流体や交通などの下流の流動状態を予測する流動予測
    システムにおいて、 前記流動予測システムが、流体や交通などの上流の流動
    状態および所定の予測パラメータに基づいて流体や交通
    などの下流の目標流動状態を予測する予測手段と、流体
    や交通などの上流の流動状態および下流の実測流動状態
    に基づいて前記予測手段で使用する前記予測パラメータ
    を演算する演算手段と、前記予測手段による予測値と前
    記下流の実測流動状態とを比較し前記演算手段で予測パ
    ラメータを演算するか否かを判定する判定手段とを備え
    たことを特徴とする流動予測システム。
  4. 【請求項4】 流体や交通などの上流の流動状態を監視
    し流体や交通などの下流の流動状態を予測する流動予測
    システムにおいて、 前記流動予測システムが、流体や交通などの上流の流動
    状態および所定の予測パラメータに基づいて流体や交通
    などの下流の目標流動状態を予測する予測手段と、流体
    や交通などの上流の流動状態,下流の実測流動状態,前
    記予測手段による下流の目標流動状態に基づいて前記予
    測手段で使用する前記予測パラメータを演算する演算手
    段と、前記予測手段による予測値と前記下流の実測流動
    状態とを比較し前記演算手段で予測パラメータを演算す
    るか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とす
    る流動予測システム。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    の流動予測システムにおいて、 前記予測手段が、各合流部または各分岐部毎の流動状態
    を予測するための複数のサブ予測手段と、下流の目標流
    動状態を予測するためのメイン予測手段とからなること
    を特徴とする流動予測システム。
  6. 【請求項6】 流体や交通などの上流の流動状態を監視
    し流体や交通などの下流の流動状態を予測する流動予測
    システムにおいて、 前記流動予測システムが、流体や交通などの上流の流動
    状態および所定の予測パラメータに基づいて流体や交通
    などの下流の目標流動状態を予測する予測手段と、流体
    や交通などの上流の流動状態および下流の実測流動状態
    に基づいて前記予測手段で使用する前記予測パラメータ
    を演算する演算手段とを備え、 前記予測手段が、各合流部または各分岐部毎の流動状態
    を予測する複数のサブ予測手段と、下流の目標流動状態
    を予測するメイン予測手段とからなることを特徴とする
    流動予測システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の流動予測システムにお
    いて、 前記予測手段が、上流側の合流部または分岐部の流動状
    態の予測値に基づいて下流側の合流部または分岐部の目
    標流動状態を予測する手段であることを特徴とする流動
    予測システム。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれか一項に記載
    の流動予測システムにおいて、 前記予測手段が、各合流部または各分岐部または下流の
    目標流動状態を予測するための固定パラメータを備えた
    固定サブ予測手段を含むことを特徴とする流動予測シス
    テム。
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