JP3667944B2 - 雨水流入量予測支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浸水災害の防除を図ること等に有用な雨水流入量予測支援装置に係り、とりわけ対象領域の雨水の流入量を精度良く予測することができる雨水流入量予測支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
下水処理施設は、汚水の処理だけでなく、雨水を効率良く処理して浸水等の災害を防止する役割をも担っている。従って当該施設を順調に運用することは、都市衛生の安全および環境の保持を期する観点からも不可欠である。近時、住宅地の密集化や舗装道路の普及に伴い、雨水が下水管へ流入する割合が多くなってきているため、雨水処理ポンプは一時に多量の雨水を河川に排水する必要がある
この場合、雨水の下水処理設備での処理、特に処理ポンプの運転台数を効率良く制御するためには、下水処理設備への雨水の流入量およびその源である雨水の下水管への流入量を正確に予測演算することが極めて有効である。
【0003】
これまで処理ポンプの運転台数の制御はポンプ運転者の勘や経験に任されていたが、降雨量に基づきRRL法や修正RRL法を利用してポンプ場への流入量を予測するポンプ場流入量予測支援装置(以下、「従来装置」という。)が開発されている(特開平8−123538号公報参照)。
【0004】
このような従来装置における基本的な工程を以下に示す。まず対象領域をカバ−する管渠の長さ、直径、勾配等の水力学的特徴を記入した管渠図を作成する。次に対象領域をカバ−する管渠図において最下流点を流量算定点pとして選択し、主要しゃ集管路、開水路等における流量速度を算定して、地点pまでの雨水流達時間が流入量演算時間間隔iと等しくなるような等到達時間曲線を作成する。等到達時間曲線で区分される範囲(≦kiかつ≧(k−1)iの範囲:kは整数)の面積について時間域別面積A(k)[m2 ]として算出し、時間面積図を作成する。さらに、各々の時間域別面積A(k)について、地面特性に関する地面特性係数C(k)を求めておく。
【0005】
次に対象領域で降雨が発生した場合、レ−ダ装置や地上雨量計による情報に基づいて、対象領域全体の流入量演算時間間隔i毎の降雨量I(j)[mm](降雨開始後、≦jiかつ≧(j−1)iの時間範囲に対応:jは整数)を計算する。地点pの降雨開始時からの時刻t=niにおける雨水流入量P(n)[m3 ]は、下式(1)によって求めることができる。
【数1】
Figure 0003667944
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来装置での地面特性に関する地面特性係数C(k)は、土地利用形態などに基づいて割り当てられている。その値は一般に0から1の間の数値であって、例えばアスファルト道路では0.9程度、公園や緑地では0.1程度として算出されている。
【0007】
一般に降雨開始後一定の期間は雨水を吸収するような土地でも、降雨積算量が多くなるとその土地の保水力が飽和して雨水を吸収しなくなる場合がある。しかしながら従来装置においては、上述のように地面特性係数C(k)は時間に関して固定されており、地面特性が降雨状態によって変化する場合を反映できないため、雨水流入量を精度良く予測演算することができない。
【0008】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、降雨状態によって変化する地面特性を反映して、より精度の高い雨水流入量予測支援装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対象領域の現在までの降雨状態情報に基づいて将来の降雨状態を予測する降雨状態予測演算手段と、対象領域の現在までの降雨状態情報に基づいて対象領域の地面特性係数を求める地面特性係数演算手段と、前記降雨状態予測演算手段からの将来の降雨状態情報と前記地面特性係数演算手段からの地面特性係数に基づいて、対象領域から下水管に流入する雨水の流入量を予測演算する雨水流入量予測演算手段と、を備え、地面特性係数演算手段において、地面特性係数は対象領域内における降雨開始時から現在までの降雨積算量に基づいて時々刻々算出されることを特徴とする雨水流入量予測支援装置である。
【0010】
本発明によれば、地面特性係数演算手段によって地面特性係数を対象領域の降雨状態情報に基づいて変化させるため、降雨状態によって変化する地面特性、例えば降雨開始後一定の期間は雨水を吸収するが降雨積算量が多くなると保水力が飽和して雨水を吸収しなくなるような土地の地面特性を、雨水流入量の予測演算に反映させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1乃至図3は、本発明による雨水流入量予測支援装置の第1の実施の形態を示す図である。図1において、本発明による雨水流入量予測支援装置は、レーダ受信手段1および地上雨量計2と、レーダ受信手段1に順次接続されたデータ送信手段3Aおよびデータ受信手段3Bと、地上雨量計2に順次接続された送信用テレメータ4Aおよび受信用テレメータ4Bとを備えている。
【0013】
このうち、レ−ダ受信手段1および地上雨量計2は、降雨状態情報である降雨量の素データを収集するようになっている。またデータ送信手段3Aとデータ受信手段3Bには降雨量演算手段5が接続され、レーダ受信手段1により収集された素データを、データ送信手段3Aおよびデータ受信手段3Bを介して降雨量演算手段5に送るようになっている。またテレメータ4Aとテレメータ4Bは、地上雨量計2により収集された素データを降雨量演算手段5に送るようになっている。
【0014】
降雨量演算手段5は、送られてきた素データに基づいて対象領域の流入量演算時間間隔i毎の降雨量を算出するものであり、降雨量演算手段5で算出された降雨量は、降雨状態予測演算手段の一実施の形態である降雨量予測演算手段6及び地面特性係数演算手段51に送られるようになっている。
【0015】
地面特性係数演算手段51は、対象領域の降雨状態情報である降雨量に基づいて、その時点における対象領域の地面特性係数を演算するものである。図2に、地面特性係数演算手段51が関与する各演算手段6、7、9を図1の構成から抽出したモデルを示す。本実施の形態において地面特性係数演算手段51は、領域A(k)毎に、降雨開始時からその時点までの降雨積算量Rを入力値とする下式(2)に基づいて地面特性係数C(k、R)を演算するようになっている。
【数2】
Figure 0003667944
ここで、Rは入力値である降雨積算量を表し、R0 、a、b、c、dは関数式のパラメータである。例えば、上記のパラメータについて[R0 、a、b、c、d]=[10、1.0、0.9、0.1、5.0]とすることができる。
【0016】
上記の関数式(2)において、、降雨積算量Rと地面特性係数C(k、R)との関係を表したグラフを図3に示す。図3に示すように、この関数式は、降雨開始後一定の期間は雨水を吸収するが降雨積算量が多くなると保水力が飽和して雨水を吸収しなくなるような土地の地面特性係数をよりよく表している。
【0017】
降雨積算量Rによる地面特性係数C(k、R)の関数系は、上式(2)に限定されるものではなく、実際の雨水流入量データとの関係から適当と推定されるものを採用すればよい。簡易な予測演算のためには、関数式でなく以下に示すような地面特性係数テーブルによる対応関係を用いてもよい。
【表1】
Figure 0003667944
【0018】
尚、上記の関数式のパラメータまたは地面特性係数テーブルは、予め実際の雨水流入量データに基づいて最小2乗法等によって求めておくことにより、結果として高い予測精度を得ることができる。
【0019】
また関数式のパラメータまたは地面特性係数テーブルは、土地利用形態から得られるその土地情報に基づいて決定してもよい。このため、地面特性係数演算手段51は、土地利用形態から得られるその土地に情報に基づいて地面特性係数演算手段51の関数式のパラメータまたは地面特性係数テーブルを決定するパラメータ類決定手段53を有する。
【0020】
また図1において、降雨量予測演算手段6は、降雨量演算手段5から送られた対象領域の現在までの降雨量に基づいて、将来の、例えば30分先までの降雨量を予測演算するようになっており、降雨量予測演算手段6には幹線流入量予測演算手段(雨水流入量予測演算手段)7が接続されている。この幹線流入量予測演算手段7は枝線管渠から幹線管渠内に流入する流量を演算するようになっている。この幹線流入量予測演算手段7には、枝線管渠についてのデータ(断面形、管幅、管径、長さ、勾配、材料、構造等のデータ)及びこれら枝線管渠がカバーする対象領域についての種々の流域パラメータ21が予め入力設定されている。また幹線流入量予測演算手段7には、地面特性係数演算手段51からは演算後の地面特性係数が送られ、降雨量予測演算手段6からは予測した降雨量が送られるようになっている。そして、これらの各データに基づいて、幹線流入量予測演算手段7においてRRL法又は修正RRL法によって幹線管渠内への雨水の流入量が予測演算されるようになっている。
【0021】
また、図1に示すように下水管に流入する汚水の量を予測演算する汚水量演算手段8が設けられ、幹線流入量予測演算手段7と汚水量演算手段8には幹線内流下量予測演算手段9が接続されている。この幹線内流下量予測演算手段9には、幹線管渠についての幹線パラメータ22(断面の形、管径、管長、勾配、管の位置、高さ等)が予め入力設定されており、管渠流入量予測演算手段7及び汚水量演算手段8から各々の演算結果が送られるようになっている。そして、幹線パラメータ22と管渠流入量予測演算手段7及び汚水量演算手段8の各々の演算結果とに基づいて、幹線内流下量予測演算手段9において幹線管渠内の予測点毎の流量、水位、流速及び流積等を予測演算するようになっている。
【0022】
幹線内流下量予測演算手段9にはポンプ場流入量予測演算手段10が接続されている。このポンプ場流入量予測演算手段10には、ポンプ場に関するポンプパラメータ23が予め入力設定されており、ポンプ場流入量予測演算手段10に管渠内流下量予測演算手段9からその演算結果が送られるようになっている。そして、ポンプパラメータ23と管渠内流下量予測演算手段9が予測演算した流量等とに基づいて、ポンプ場流入量予測演算手段10において幹線からポンプ場への流入量を予測演算してポンプ運転台数を決定するようになっている。
【0023】
さらにまた降雨量演算手段5、降雨量予測演算手段6、幹線流入量予測演算手段7、汚水量演算手段8、幹線内流下量予測演算手段9及びポンプ場流入量予測演算手段10には表示手段11が接続され、これら各演算手段5、6、7、8、9、10からの演算結果は表示手段11に、所定の観測周期毎に表示される。
【0024】
上記の各演算手段5、6、7、8、9、10は、一般にコンピュータを含んだ制御回路によって構成され、表示手段11は通常CRTなどの表示画面を有する機器が用いられる。表示手段11としては、その他プリンタ等の印字装置や記録計なども使用可能である。
【0025】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。対象領域において降雨が発生すると、図1を参照して、レ−ダ受信手段1および地上雨量計2が降雨量の素データを収集する。データ送信手段3A、データ受信手段3Bは、レーダ受信手段1により収集された素データを降雨量演算手段5に送る。また、テレメータ4A、テレメータ4Bは、地上雨量計2により収集された素データを降雨量演算手段5に送る。
【0026】
降雨量演算手段5は、送られてきた素データに基づいて降雨量を算出する。降雨量演算手段5で算出された降雨量は、降雨量予測演算手段6及び地面特性係数演算手段51に送られる。
【0027】
地面特性係数演算手段51は、対象領域の降雨量に基づいて、時々刻々変化する(ダイナミックな)対象領域の地面特性係数をその時点において演算する。本実施の形態では、降雨開始時からその時点までの降雨積算量Rを入力値とする上記の式(2)に基づいて地面特性係数C(k、R)を時々刻々演算する。また、降雨が終了した場合は、入力値としての降雨積算量を逐次減算して地面特性係数C(k、R)の値を調整し、降雨終了後所定の時間が経過した場合は、初期設定値戻し部52により入力値としての降雨積算量を零に戻して地面特性係数C(k、R)の値を初期化する。
【0028】
次に降雨量予測演算手段6は、降雨量演算手段5から送られた降雨量に基づいて、将来の降雨量を予測演算する。
【0029】
その後幹線流入量予測演算手段7は、枝線管渠についてのデータと、種々の流域パラメータ21と、地面特性係数演算手段51からの地面特性係数C(k、R)と、降雨量予測演算手段6が予測した将来の降雨量とに基づいて、枝線管渠から幹線管渠内に流入する流量を演算する。具体的には、等到達時間曲線を用いて設定した時間域別面積A(k)について、流入量演算時間間隔毎の将来の降雨量I(j)(降雨開始後、≦jiかつ≧(j−1)iの時間範囲に対応:jは整数)と地面特性係数C(k、R)から式(1)に示した計算式によって対象領域からの雨水流入量を予測演算する。さらに、枝線に流入した雨水は一度枝線管渠内に貯えられてから幹線管渠内に流入することを考慮して、以上で求めた流入量に枝線の雨水貯留量との関係式を適用して幹線流入量とする。この場合その関係式は、下記の運動方程式(3)及び連続方程式(4)であり、ここでS[m3 ]は貯留量、P[m3 /s]は補正前の流入量、Q[m3 /s]は補正後の幹線流入量で、K、nはパラメータである。
【数3】
Figure 0003667944
【0030】
一方、汚水量演算手段8は、下水管に流入する汚水の量を予測演算する。次いで幹線内流下量予測演算手段9は、幹線パラメータ22と幹線流入量予測演算手段7及び汚水量演算手段8の各演算結果とに基づいて、幹線管渠内の予測点毎の流量、水位、流速及び流積等を予測演算する。
【0031】
最後にポンプ場流入量予測演算手段10は、ポンプパラメータ23と管渠内流下量予測演算手段9が予測演算した流量等とに基づいて、幹線からポンプ場への流入量を予測演算し、ポンプ運転台数を決定する。
【0032】
表示手段11は、上記の降雨量演算手段5、降雨量予測演算手段6、管渠内流入量予測演算手段7、汚水量演算手段8、管渠内流下量予測演算手段9及びポンプ場流入量予測演算手段10の各演算結果を所定の観測周期毎に表示する。
【0033】
以上のように本実施の形態によれば、地面特性係数C(k、R)を降雨積算量Rを入力値とする関数として求めているため、降雨開始後一定の期間は雨水を吸収するが降雨積算量が多くなると保水力が飽和して雨水を吸収しなくなるような土地について、雨水の実際の流入状態に近いモデルを提供することができる。このため雨水流入量の予測演算の精度を向上させることができる。
【0034】
図4は、本発明による雨水流入量予測支援装置の第2の実施の形態を示す図である。図4に示す第2の実施の形態は、実際の雨水流入量の測定結果を入力するための入力手段31と、入力手段31から入力された実際の雨水流入量と幹線流入量予測演算手段(雨水流入量予測演算手段)7によって予測演算されていた雨水流入量とを比較する比較手段32と、比較手段32による比較結果に基づいて地面特性係数演算手段51を制御するパラメータ類制御手段33とを設けたものである。図4において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0035】
図4において地面特性係数演算手段51は、対象領域の降雨状態情報である降雨量に基づいて対象領域の地面特性係数を時々刻々演算するようになっているが、図1乃至図3に示す第1の実施の形態ではその時点までの降雨積算量に基づいて地面特性係数を求めるのに対し、図4に示す本実施の形態では、その時点までの降雨積算量と降雨量予測演算手段6によって予測演算した将来の予測降雨量とに基づいて、将来の降雨積算量を、例えば、≦miかつ≧(m−1)iなる時間(mは整数、iは流入量演算時間間隔)を規定するmに対応する数列R(m)として計算し、それらによって地面特性係数も将来の時間に対応する数列C(k、R(m))として時々刻々求めるようになっている。尚、降雨積算量による地面特性係数の関数系は、第1の実施の形態と同様としている。
【0036】
また図4において雨水流入量予測演算手段7は、幹線流入量予測演算手段7として構成され、枝線管渠から幹線管渠に流入する流量を演算するようになっている。第1の実施の形態と異なり、地面特性係数は地面特性係数演算手段51から時間を規定するmの数列C(k、R(m))として渡され、このデータと降雨量予測演算手段6が予測した降雨量I(j)とを、時間軸を揃えて演算に利用するようになっている。この場合、第1の実施の形態で用いた式(1)の代わりに以下の式(5)が用いられる。
【数4】
Figure 0003667944
【0037】
また入力手段31は、通常キーボード等で構成されるが、管渠内等に設けられる測定装置と直結されても良い。比較手段32およびパラメータ類制御手段33は、通常コンピュータを含んだ制御回路として構成される。
【0038】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。図4において地面特性係数演算手段51は、降雨量予測演算手段6によって予測演算した降雨量を利用して、将来の時間に合わせて降雨積算量を計算し、それらによって将来の各時間に対応する数列として地面特性係数を求める。次に幹線流入量予測演算手段7は、地面特性係数演算手段51が求めた地面特性係数を演算に用いる。このため地面特性係数の時間変化をより細かく雨水流入量の予測演算に反映させることができる。
【0039】
一方、比較手段32は、入力手段31から入力された実際の雨水流入量と幹線流入量予測演算手段7によって予測演算されていた雨水流入量とを比較し、パラメータ類制御手段33は、比較手段32による比較結果に基づいて地面特性係数演算手段51における地面特性係数を求めるための関数式のパラメータまたは地面特性係数テーブルを調整する。この場合、パラメータ類制御手段33は予測演算結果と実際の雨水流入量との差異が小さくなるように地面特性係数を求めるためのパラメータまたは地面特性係数テーブルを適宜変更する。これにより、さらに雨水流入量の予測演算の精度を上げることが可能で、また長期間に渡って徐々に起こる地面特性の変化にも対応することができる。
【0040】
尚、上記各実施の形態において降雨状態情報として降雨量を利用しているが、この他に降雨開始時からの経過時間、前回降雨からの間隔時間、対象領域の気温や湿度、等を適宜採用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、地面特性係数を降雨状態情報に基づいて変化させることにより、降雨状態によって地面特性が変化するような土地、例えば降雨開始後一定の期間は雨水を吸収するが降雨積算量が多くなると保水力が飽和して雨水を吸収しなくなるような土地について、雨水の実際の流入状態に近いモデルを提供することができる。従って、地面特性係数が固定された従来のモデルと比較して、雨水流入量の予測演算の結果と実際の雨水流入量との差異を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による雨水流入量予測支援装置の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】図1から地面特性係数演算手段が関与する部分を抽出したモデル図。
【図3】式(2)による降雨積算量と地面特性係数との関係を表したグラフ。
【図4】本発明による雨水流入量予測支援装置の第2の実施の形態を示す構成図。
【符号の説明】
1 レーダ受信手段
2 地上雨量計
3A データ送信手段
3B データ受信手段
4A テレメータ
4B テレメータ
5 降雨量演算手段
6 降雨量予測演算手段
7 幹線流入量予測演算手段
8 汚水量演算手段
9 幹線内流下量予測演算手段
10 ポンプ場流入量予測演算手段
11 表示手段
21 流域パラメータ
22 幹線パラメータ
23 ポンプパラメータ
31 入力手段
32 比較手段
33 パラメータ類制御手段
51 地面特性係数演算手段
52 初期設定値戻し部
53 パラメータ類決定手段

Claims (8)

  1. 対象領域の現在までの降雨状態情報に基づいて将来の降雨状態を予測する降雨状態予測演算手段と、
    対象領域の現在までの降雨状態情報に基づいて対象領域の地面特性係数を求める地面特性係数演算手段と、
    前記降雨状態予測演算手段からの将来の降雨状態情報と前記地面特性係数演算手段からの地面特性係数に基づいて、対象領域から下水管に流入する雨水の流入量を予測演算する雨水流入量予測演算手段と、を備え、
    地面特性係数演算手段において、地面特性係数は対象領域内における降雨開始時から現在までの降雨積算量に基づいて時々刻々算出されることを特徴とする雨水流入量予測支援装置。
  2. 地面特性係数演算手段において、地面特性係数は降雨開始時からの降雨積算量が大きくなるにつれて増加し、降雨積算量が所定の値よりも大きくなると地面特性係数は一定値に収束することを特徴とする請求項1記載の雨水流入量予測支援装置。
  3. 地面特性係数演算手段は、所望のパラメータを含む関数式を用いて対象領域の地面特性係数を求めるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の雨水流入量予測支援装置。
  4. 地面特性係数演算手段において、降雨開始時からの降雨積算量がRであるときの対象領域の地面特性係数C(R)は下記の関係式により算出されることを特徴とする請求項3記載の雨水流入量予測装置。
    C(R)=b/(1+a×e (Ro−R)/d )+c
    (Ro、a、b、c、dは、地面特性係数演算手段に設定された関数式のパラメータである。)
  5. 地面特性係数演算手段は、地面特性係数テーブルを用いて対象領域の地面特性係数を求めるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の雨水流入量予測支援装置。
  6. 実際の雨水流入量の測定結果を入力するための入力手段と、
    前記入力手段から入力された実際の雨水流入量と前記雨水流入量予測演算手段によって予測演算されていた雨水流入量とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて前記地面特性係数演算手段の関数式のパラメータまたは地面特性係数テーブルを調整するパラメータ類制御手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の雨水流入量予測支援装置。
  7. 地面特性係数演算手段は、前記対象領域の降雨が終了してから所定の時間が経過した場合に、地面特性係数を初期設定値に戻す初期設定値戻し部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の雨水流入量予測支援装置。
  8. 対象領域の現在までの降雨状態情報に基づいて将来の降雨状態を予測する降雨状態予測演算手段と、
    対象領域の現在までの降雨状態情報に基づいて対象領域の地面特性係数を求める地面特性係数演算手段と、
    前記降雨状態予測演算手段からの将来の降雨状態情報と前記地面特性係数演算手段からの地面特性係数に基づいて、対象領域から下水管に流入する雨水の流入量を予測演算する 雨水流入量予測演算手段と、を備え、
    地面特性係数演算手段において、地面特性係数は対象領域内における降雨開始時から現在までの降雨積算量と、降雨状態予測演算手段により予測された将来の予測降雨量とに基づいて時々刻々算出されることを特徴とする雨水流入量予測支援装置。
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