JPH10317969A - 2サイクル内燃機関 - Google Patents

2サイクル内燃機関

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JPH10317969A
JPH10317969A JP9130631A JP13063197A JPH10317969A JP H10317969 A JPH10317969 A JP H10317969A JP 9130631 A JP9130631 A JP 9130631A JP 13063197 A JP13063197 A JP 13063197A JP H10317969 A JPH10317969 A JP H10317969A
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JP
Japan
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control valve
chamber
communication passage
combustion chamber
valve
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Application number
JP9130631A
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English (en)
Inventor
Masashi Amano
雅司 天野
Masahiro Asai
正裕 浅井
Shinichi Isomura
真一 磯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10317969A publication Critical patent/JPH10317969A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2サイクル内燃機関において、燃焼室内混合
気の吹抜けを阻止して、燃費および排気浄化性能を高め
るともに、適正な濃度と量の混合気を確実に燃焼室に供
給して、良好な燃焼が得られるようにする。 【解決手段】 燃焼室と該燃焼室の側方に並設され燃料
噴射装置に連なるチャンバーとの連通路に、該連通路を
開閉自在に制御する制御弁を配設するとともに、連通路
を介して燃焼室に燃料を、チャンバーに高圧縮空気を、
それぞれ供給もしくは充填する2サイクル内燃機関にお
いて、連通路は、燃焼室13からチャンバー20に高圧縮空
気が流れる第1連通路28と、チャンバー20から燃焼室13
に混合気が流れる第2連通路21とからなり、制御弁32
は、第1連通路28に設けられる第1制御弁34と、第2連
通路21に設けられる第2制御弁24とからなり、第1制御
弁34と第2制御弁24とは、回転体の軸方向に並設連結さ
れた回転弁32(24、34)として構成され、回転体の第1
制御弁34と第2制御弁24との間の連結部には、各回転弁
の収納孔23間に密封手段(ラビリンス)35が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、燃焼室内混合
気の吹抜けを阻止して、燃費および排気浄化性能を高め
た2サイクル内燃機関に関し、さらに詳しくは、燃焼室
と該燃焼室の側方に並設され燃料噴射装置に連なるチャ
ンバーとの連通路に、該連通路を開閉自在に制御する制
御弁を配設するとともに、該連通路を介して前記燃焼室
に燃料を、前記チャンバーに高圧縮空気を、それぞれ供
給もしくは充填する2サイクル内燃機関において、前記
制御弁の密封機能を高めて、前記燃料の供給圧を保持で
きるようにした2サイクル内燃機関に関する。
【0002】
【従来技術】従来の2サイクル内燃機関では、気化器等
により供給された燃料が吸入空気と混合され、この混合
気がクランク室内に吸入された後、掃気開口を介して燃
焼室に供給され、排気開口の開放時期が掃気開口の開放
時期よりも早く(排気開口の開口上縁が掃気開口の開口
上縁より高い)設定されているため、燃焼室内に供給さ
れた混合気が排気通路に排出され、いわゆる、吹抜けが
生じ易かった。
【0003】この吹抜けは、排気チャンバーの排気脈動
効果により、抑制されるものの、全運転域に亘っては、
抑制は困難であり、その結果、燃費と排気浄化性能とに
影響が出ていた。
【0004】これを解決するものとして、特開平3−1
00318号公報および特開平5−302521号公報
の2サイクル内燃機関があった。
【0005】特開平3−100318号公報に記載され
た2サイクル内燃機関では、クランク室に逆止弁を介し
て高圧室が接続され、該高圧室と燃焼室とは空気通路で
もって接続され、該空気通路の下端に電磁弁が介装さ
れ、該空気通路の上端には、燃焼室に向って燃料を噴射
し得る燃料噴射弁が設けられている。
【0006】また、特開平5−302521号公報に記
載された2サイクル内燃機関では、クランクケースとシ
リンダブロックとに隣接してチャンバーが配設され、ク
ランク室とチャンバーとの間に吸気制御弁が介装される
とともに、該チャンバーとシリンダの燃焼室との間に掃
気制御弁が介装され、該チャンバー内に向って燃料を噴
射する燃料噴射弁が設けられている。
【0007】
【解決しようとする課題】しかしながら、特開平3−1
00318号公報記載の2サイクル内燃機関において
は、シリンダ側壁に燃焼室に臨んで燃料供給用開口を設
け、該開口に向けて垂直に直に燃料噴射弁を配設してい
るため、噴霧は排気開口側のシリンダ壁に衝突して、そ
こに付着し易い。
【0008】また、ピストンと噴霧が干渉しないよう
に、噴霧時期を早めると、排気開口に吹き抜け易くな
り、逆に噴霧時期を遅らせるために燃料供給用開口を高
い位置に配設すると、燃料噴射弁が高温の燃焼ガスに曝
され、噴射弁に高い耐熱性が要求される。
【0009】また、特開平5−302521号公報記載
の2サイクル内燃機関においては、掃気制御弁から噴射
される混合気は、全ての掃気開口を介して燃焼室に供給
される構造とされているため、混合気の排気開口からの
吹抜けが避けられない。
【0010】本出願人は、これら従来のものが有する問
題点を解決したものとして、先に特願平8−26936
6号の出願をした。しかしながら、このものにおいて
は、極短時間でのチャンバーへの効果的な圧力供給なら
びに燃焼室への正確な燃料供給という点については、燃
焼室と該燃焼室の側方に並設されたチャンバーとの連通
路に配設された制御弁と該制御弁を収納する弁収納孔と
の間から、該連通路を介して燃焼室に燃料を供給する混
合気の供給圧が漏れたりする可能性があり、さらに改良
すべき点が残されていた。
【0011】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような難点を克服した2サイクル内燃機関の
改良に係り、その請求項1に記載された発明は、燃焼室
と該燃焼室の側方に並設され燃料噴射装置に連なるチャ
ンバーとの連通路に、該連通路を開閉自在に制御する制
御弁を配設するとともに、前記連通路を介して前記燃焼
室に燃料を、前記チャンバーに高圧縮空気を、それぞれ
供給もしくは充填する2サイクル内燃機関において、前
記連通路は、前記燃焼室から前記チャンバーに高圧縮空
気が流れる第1連通路と、前記チャンバーから前記燃焼
室に混合気もしくは高圧縮空気が流れる第2連通路とか
らなり、前記制御弁は、前記第1連通路に設けられる第
1制御弁と、前記第2連通路に設けられる第2制御弁と
からなり、前記第1制御弁は、排気開口閉塞時近傍で前
記第1連通路を連通させ、かつ、圧縮工程途中で前記第
1連通路を閉塞させ、前記第2制御弁は、掃気開口閉塞
時近傍で前記第2連通路を連通させ、かつ、圧縮工程途
中で前記第1連通路が閉塞される前に前記第2連通路を
閉塞させ、前記第1制御弁と前記第2制御弁とは、回転
体の軸方向に並設連結された回転弁として構成され、前
記回転体の前記第1制御弁と前記第2制御弁との間の連
結部には、前記各々の制御弁を構成する各回転弁の収納
孔間の密封手段が設けられたことを特徴とする2サイク
ル内燃機関である。
【0012】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、第2制御弁が設けられる第2連
通路から第1制御弁が設けられる第1連通路に、第2連
通路を流れる混合気もしくは高圧縮空気が漏れる量が著
しく低減され、混合気の供給圧が十分に保持されて、燃
焼室に供給される混合気の濃度と量が適正に維持され、
良好な燃焼が得られる。
【0013】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、一体の回転弁の外部に、
第1および第2制御弁を構成する各回転弁の収納孔間の
密封手段として、ラビリンス溝加工を施すという簡単な
方法により、第1および第2連通路間に実用上十分なシ
ール性が得られる。特にこの部位は、シリンダ孔との間
の壁厚が薄く、シリンダ側にオイルシールを入れる等の
ための空間の確保と加工が難しいが、このような手段の
採用により、容易に密封手段を形成できる。
【0014】さらに、請求項3記載のように請求項1記
載の発明を構成することにより、一体の回転弁の外部
に、第1および第2制御弁を構成する各回転弁の収納孔
間の密封手段として、Oリングを設けるという比較的簡
単な方法により、第1および第2連通路間に実用上さら
に十分なシール性が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、先ず、図1ないし図6およ
び図8に図示される本願の請求項1および請求項2に記
載された発明の一実施形態(実施形態1)について説明
する。図1は本実施形態における火花点火式2サイクル
内燃機関の縦断側面図、図2は図1のII−II線で切断し
た横断側面図、図3は回転弁の縦断面図、図4および図
5は、それぞれ図3のIV−IV線およびV−V線で切断し
た断面図、図6は回転弁のラビリンスシール部分(図1
のA部)の拡大断面図、図8は本火花点火式2サイクル
内燃機関の運転サイクルを図示した説明図である。
【0016】これらの図において、火花点火式2サイク
ル内燃機関1は、図示されない自動二輪車に搭載される
もので、該火花点火式2サイクル内燃機関1では、クラ
ンクケース2の上方にシリンダブロック3およびシリン
ダヘッド4が順次重ねられて、相互に一体に結合されて
いる。
【0017】また、シリンダブロック3に形成されたシ
リンダ孔5にピストン6が上下に摺動自在に嵌装され、
該ピストン6とクランク軸8とは連接棒7によって相互
に連結されており、ピストン6の昇降に伴なってクラン
ク軸8が回転駆動されるようになっている。
【0018】さらに、車体後方から前方に指向した吸気
通路10がクランクケース2の吸気通路10に接続され、該
吸気通路10にはスロットル弁(図示されず)とリード弁
12とが直列に介装され、スロットル弁は図示されない連
結手段を介してスロットルグリップ(図示されず)に連
結されており、スロットルグリップを一方向へ捩ると、
スロットル弁の開度が増大するようになっている。
【0019】さらにまた、クランクケース2およびシリ
ンダブロック3には、シリンダ孔5の上部とクランク室
9とを連通する左右2本ずつ全体で4本の空気供給用掃
気通路14が形成され、それらのシリンダ孔5側の端部
は、開口15とされて該シリンダ孔5に開口している。
【0020】排気通路16のシリンダ孔5側排気開口17
は、これら空気供給用掃気通路14の開口15より高い位置
にまで延びて、後述する混合気供給用開口(燃料供給用
開口)22と対抗した位置に配置されている。18は排気通
路16の排気開口17の近くに設けられた排気制御弁であ
る。シリンダ孔5の上方の略半球形状の燃焼室13は、排
気開口17寄りにオフセットされ、該燃焼室13に点火栓19
が配設されている。
【0021】車体後方寄りに位置して、燃焼室13側方の
シリンダブロック3には、チャンバー20が並設されてい
る。そして、該チャンバー20と燃焼室13とを連通する第
1連通路28、第2連通路21の途中の弁収納孔23には、回
転弁32が回転自在に嵌装され、該回転弁32は、図示され
ない伝動機構により、クランク軸8と反対方向 (図1で
時計方向) に同一回転速度で回転駆動されるようになっ
ている。33は回転弁32の一端に装着され、前記図示され
ない伝動機構が架渡されるプーリである。
【0022】前記第1連通路28には、燃焼室13からチャ
ンバー20に高圧縮空気が流れる。また、前記第2連通路
21には、チャンバー20から燃焼室13に混合気もしくは高
圧縮空気が流れる。そして、これら両連通路28、21にお
ける高圧縮空気と混合気の流れは、回転弁32を構成し第
1連通路28に設けられる一方の第1制御弁34と、回転弁
32を構成し第2連通路21に設けられる他方の第2制御弁
(混合気噴射制御弁)24とにより、それぞれ所定のタイ
ミングで開放・遮断制御される。
【0023】なお、前記第1連通路28は、図2に図示さ
れるように、左右に2個所設けられており、これら左右
2個所の連通路28の各々に前記第1制御弁34が設けら
れ、これら左右2個所の連通路28の間に、前記第2連通
路21が配置されている。
【0024】図3ないし図5には、これら第1制御弁34
と第2制御弁24とが並設された回転弁32の断面図が示さ
れている。第1制御弁34は、回転弁32の素材をなす回転
体の外周所定長の円弧の両端を直線で結んだ三日月形状
に切り落として形成され、第2制御弁24は、周方向所定
長、所定の深さの切欠き24a として形成され、その先端
は、混合気の噴霧が直線的に円滑になされるように、段
差をなくして形成されている。
【0025】また、本実施形態1において、回転弁32の
素材をなす回転体の第1制御弁34と第2制御弁24との間
の外周面には、図6によりよく図示されるように、回転
弁32の収納孔23との間の間隙を密封する手段(回転弁32
の密封手段)として、ラビリンス35が形成されている。
これにより、第2制御弁24が設けられる第2連通路21を
流れる混合気もしくは高圧縮空気が、前記間隙を介して
第1連通路28の方に漏れるようなことがなくなり、混合
気の燃焼室13への供給圧が十分に確保されて、適正な濃
度と量の混合気が燃焼室13に供給され、良好な燃焼が得
られる。
【0026】第1制御弁34、第2制御弁(混合気噴射制
御弁)24の開閉のタイミングは、次のようになされる。
図8をも参照して、第1制御弁34は、排気開口17の閉塞
時近傍で第1連通路28を連通させ、かつ、圧縮工程途中
で該第1連通路28を閉塞させ、この間、燃焼室13に臨む
高圧縮空気取入れ開口27から燃焼室13内の高圧縮空気を
チャンバー20に取り入れ充填する。38は第1連通路28の
チャンバー20側開口である。
【0027】他方、第2制御弁24は、掃気開口15の閉塞
時に第2連通路21を連通させ、かつ、圧縮工程途中で前
記第1連通路28が閉塞される前に該第2連通路21を閉塞
させ、この間、チャンバー20から燃焼室13内に混合気を
供給噴射せしめる。
【0028】混合気の形成は、次のようにしてなされ
る。図2に図示されるように、チャンバー20の左右両側
には、燃料噴射装置26がシリンダブロック3に左右対称
に取り付けられており、これらの燃料噴射装置26より噴
射された燃料は、第2制御弁24が第2連通路21を連通さ
せる直前に、該第2制御弁24の切欠き24a が形成する空
間内に両側斜め下方から噴出される。その噴出位置は、
平面視第2連通路21の略中央部であり(図2参照)、該
位置においてチャンバー20は、開口36、切欠き24a を介
して燃料噴射装置26に連なっている。
【0029】次いで、第2制御弁24が第2連通路21を連
通させると、チャンバー20に充填されていた高圧縮空気
が、第2連通路21のチャンバー20側開口36より第2連通
路21内に流入し、待機していた燃料と混合して混合気を
形成しつつ、チャンバー20内の高圧により圧送されて、
混合気供給用開口22から燃焼室13に噴射される。
【0030】図示の火花点火式2サイクル内燃機関1
は、前記のように構成されているので、図示されないス
タータモータによりクランク軸8が図1にて反時計方向
へ回転駆動されると、図8に図示されるように、上死点
(TDC)前90°の時点にて排気開口17がピストン6に
より閉塞されて圧縮工程に入る。そうすると、第1制御
弁34が開いて第1連通路28を連通させ、燃焼室13内の高
圧縮空気が、高圧縮空気取入れ開口27、第1連通路28、
開口38を介してチャンバー20内に取り入れられる。
【0031】さらに、上死点(TDC)前75°の時点に
て連通路21の燃焼室13側端部の混合気供給用開口22がピ
ストン6により閉塞され、その後、高圧縮空気取入れ開
口27がピストン6により閉塞され、燃焼室13への混合気
の供給、チャンバー20への高圧縮空気の充填が相次いで
終了する。
【0032】さらに燃焼室13が圧縮され、上死点前所定
タイミングにて点火栓19が点火され、また、ピストン6
の上昇によりクランク室9は膨張を続けて、吸気が続行
される。
【0033】そして、上死点(TDC)に達した以後、
燃焼室13内の混合気が燃焼して膨張するとともに、ピス
トン6の下降によりクランク室9は圧縮され、クランク
室9内の空気は圧縮される。さらに、上死点(TDC)
から90°経過した時点 (排気制御弁18の上下位置で変動
する) で、排気開口17が開放され、燃焼ガスが排気通路
16より排出される。
【0034】さらにまた、上死点(TDC)から約122
°経過した時点で、ピストン6の下降により掃気開口15
が開口され、クランク室9内の圧縮された空気 (燃料を
含んでいない) が空気供給用掃気通路14を介して掃気開
口15より燃焼室13内に流入し、燃焼室13内の既燃焼ガス
が排気開口17の方に向って押し出され、空気のみによる
掃気が行なわれ、それと同時に燃料噴射装置26より燃料
が、第2制御弁24の切欠き24a と回転体(回転弁32)の
収納孔23とが形成する空間内に噴出される。
【0035】次に、下死点(BDC)から約58°経過し
た時点で掃気開口15がピストン6の上昇により閉塞さ
れ、掃気開口15からの空気の流入による掃気が停止され
るとともに、ほぼこの時点から、第2制御弁24が連通路
21を開通させ、混合気が混合気供給用開口22から燃焼室
13内に噴射され、残留既燃ガスを掃気し、同時に、ピス
トン6の上昇によるクランク室9の膨張でもって、吸気
通路10よりリード弁12を介してクランク室9内に空気が
吸入される。なお、前記残留既燃ガスの掃気に際し、混
合気の吹抜けはほとんどない。
【0036】このように、図示の火花点火式2サイクル
内燃機関1では、掃気初期に空気のみによる掃気が行な
われるので、混合気がそのまま燃焼室13内を通過して排
気通路16へ排出される吹抜けが未然に阻止され、燃費の
向上と未燃ガスによる大気汚染の防止が達成され得る。
【0037】また、チャンバー20に充填された空気と燃
料噴射装置26より噴射された燃料とにより連通路21内に
おいて生成される混合気は、濃い混合気であり、これ
が、空気供給用掃気通路14を通過した燃料を含まない空
気によって充分に掃気された燃焼室13内に流入するの
で、該燃焼室13内で適正な濃度の混合気となり、良好な
燃焼が得られて、高水準の燃費と、高い排気浄化性能が
達成され得る。
【0038】次に、図7に図示される本願の請求項3に
記載された発明の一実施形態(実施形態2)について説
明する。本実施形態においては、回転弁32の素材をなす
回転体の第1制御弁34と第2制御弁24との間の外周面に
形成される密封手段は、実施形態1におけるラビリンス
35に代えて、Oリング37とされている。
【0039】該Oリング37は、回転弁32の回転摺動と高
温に対し十分に耐久性のある材料により形成され、回転
体の外周面に形成された溝にワッシャを介して保持され
て、1個もしくは2個設けられる。その他は、実施形態
1と同様であるので、詳細な説明を省略する。本実施形
態2においても、実施形態1と同様の作用、効果を奏す
ることができる。
【0040】本願の発明において、回転弁の素材をなす
回転体の第1制御弁と第2制御弁との間の外周面に設け
られた、該回転体(回転弁)の収納孔との間の密封手段
は、また、本願の発明の2サイクル内燃機関が複数気筒
並設され、複数の回転弁を有する1本の回転体が、これ
ら複数気筒のシリンダ壁を貫通して設けられる場合の、
隣接する気筒間の同様の個所の密封手段として、好適に
適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1および請求項2に記載された発
明の一実施形態(実施形態1)における火花点火式2サ
イクル内燃機関の縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線で切断した横断側面図である。
【図3】図1の実施形態において、回転弁の縦断面図で
ある。
【図4】図3のIV−IV線で切断した断面図である。
【図5】図3のV−V線で切断した断面図である。
【図6】図1のA部の拡大図である。
【図7】本願の請求項3に記載された発明の一実施形態
(実施形態2)における火花点火式2サイクル内燃機関
に使用される回転弁の密封手段(Oリング)部分の断面
図であって、図6と同様の図である。
【図8】図1および図7の実施形態において、火花点火
式2サイクル内燃機関の運転サイクルを図示した説明図
である。
【符号の説明】
1…火花点火式2サイクル内燃機関、2…クランクケー
ス、3…シリンダブロック、4…シリンダヘッド、5…
シリンダ孔、6…ピストン、7…連接棒、8…クランク
軸、9…クランク室、10…吸気通路、12…リード弁、13
…燃焼室、14…空気供給用掃気通路、15…掃気開口、16
…排気通路、17…排気開口、18…排気制御弁、19…点火
栓、20…チャンバー、21…第2連通路、22…混合気供給
用開口(燃料供給用開口)、23…弁収納孔、24…第2制
御弁(混合気噴射制御弁)、24a…周方向切欠き、25…
伝動機構、26…燃料噴射装置、27…高圧縮空気取入れ開
口、28…第1連通路、32…回転弁、33…プーリ、34…第
1制御弁、35…ラビリンス、36…開口、37…Oリング、
38…開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02B 25/16 F02B 25/16 R 25/20 25/20 Z F16J 15/447 F16J 15/447

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室と該燃焼室の側方に並設され燃料
    噴射装置に連なるチャンバーとの連通路に、該連通路を
    開閉自在に制御する制御弁を配設するとともに、前記連
    通路を介して前記燃焼室に燃料を、前記チャンバーに高
    圧縮空気を、それぞれ供給もしくは充填する2サイクル
    内燃機関において、 前記連通路は、前記燃焼室から前記チャンバーに高圧縮
    空気が流れる第1連通路と、前記チャンバーから前記燃
    焼室に混合気もしくは高圧縮空気が流れる第2連通路と
    からなり、 前記制御弁は、前記第1連通路に設けられる第1制御弁
    と、前記第2連通路に設けられる第2制御弁とからな
    り、 前記第1制御弁は、排気開口閉塞時近傍で前記第1連通
    路を連通させ、かつ、圧縮工程途中で前記第1連通路を
    閉塞させ、 前記第2制御弁は、掃気開口閉塞時近傍で前記第2連通
    路を連通させ、かつ、圧縮工程途中で前記第1連通路が
    閉塞される前に前記第2連通路を閉塞させ、 前記第1制御弁と前記第2制御弁とは、回転体の軸方向
    に並設連結された回転弁として構成され、 前記回転体の前記第1制御弁と前記第2制御弁との間の
    連結部には、前記各々の制御弁を構成する各回転弁の収
    納孔間の密封手段が設けられたことを特徴とする2サイ
    クル内燃機関。
  2. 【請求項2】 前記第1制御弁と前記第2制御弁とを構
    成する各回転弁は、一体の回転弁として形成され、前記
    密封手段は、該一体の回転弁の外部に設けられたラビリ
    ンスであることを特徴とする請求項1記載の2サイクル
    内燃機関。
  3. 【請求項3】 前記第1制御弁と前記第2制御弁とを構
    成する各回転弁は、一体の回転弁として形成され、前記
    密封手段は、該一体の回転弁の外部に設けられたOリン
    グであることを特徴とする請求項1記載の2サイクル内
    燃機関。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014105628A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Zama Japan Co Ltd 2行程内燃機関用気化器

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JP2014105628A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Zama Japan Co Ltd 2行程内燃機関用気化器

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