JPH10317053A - 加熱炉及びその操業方法 - Google Patents

加熱炉及びその操業方法

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Publication number
JPH10317053A
JPH10317053A JP24756997A JP24756997A JPH10317053A JP H10317053 A JPH10317053 A JP H10317053A JP 24756997 A JP24756997 A JP 24756997A JP 24756997 A JP24756997 A JP 24756997A JP H10317053 A JPH10317053 A JP H10317053A
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JP
Japan
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combustion
skid beam
heating furnace
skid
heated
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Application number
JP24756997A
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English (en)
Inventor
Yutaka Suzukawa
豊 鈴川
Jun Takahashi
潤 高橋
Tsutomu Takahara
勉 高原
Isao Mori
功 森
Toyokazu Teramoto
豊和 寺本
Munehiro Ishioka
宗浩 石岡
Yoshimichi Hino
善道 日野
Shunichi Sugiyama
峻一 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
  • Tunnel Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が複雑でなく、しかも、スキッドマーク
を確実に軽減することのできる加熱炉及びその操業方法
を提供する。 【解決手段】 加熱炉10の抽出側ゾーンZで、固定ス
キッドビームSfと可動スキッドビームSmの位置が、
炉の幅方向にシフトされている。そして、抽出側ゾーン
Zにおいては、下部燃焼帯のスキッドビームと平行な加
熱炉側壁に、燃焼と非燃焼を周期的に繰り返す交番燃焼
バーナ1が設けられている。交番燃焼バーナ1により、
加熱炉10内の当該領域における燃焼ガスの攪拌が促進
されるので、スキッドビームSにより伝熱が妨げられる
ことがない。これにより、被加熱材のスキッドマークが
低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスラブ、ビ
レット等の被加熱材を、スキッドビーム上を搬送しなが
ら目的の温度まで加熱する加熱炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼業等においては、被加熱材の装入側
から抽出側に亘ってスキッドビームを設け、被加熱材を
スキッドビーム上に載置しながら搬送し、その間に所定
の温度まで加熱して、抽出側から抽出するタイプの加熱
炉が多く用いられている。そのうち、典型的なものはウ
ォーキングビーム式加熱炉である。ウォーキングビーム
式加熱炉の例を図4に示す。
【0003】図4において、(a)は加熱炉の縦断面
図、(b)は加熱炉の横断面図、(c)は加熱炉の平断
面図を示す。10は加熱炉、11は燃焼ガスを排気する
ための煙道、12は被加熱物を炉内に装入するときに開
く装入扉、13は被加熱物を炉外に抽出するときに開く
抽出扉である。20は上部燃焼帯に設けられたバーナ、
30は下部燃焼帯に設けられたバーナ、Sはスキッドビ
ーム、Sfは固定スキッドビーム、Smは可動スキッド
ビーム、Spはスキッドビームを支持するスキッドポス
ト、Hは被加熱材である。固定スキッドビームSfと可
動スキッドビームSmは、交互、かつ略平行に設けられ
ている。
【0004】通常の状態では、可動スキッドビームSm
は(b)に示されるように下に下がった状態にあり、被
加熱材Hは固定スキッドビームSf上に載置された状態
にある。被加熱材Hを移動させるときは、可動スキッド
ビームSmを上昇させて被加熱材Hを持ち上げ、この状
態で可動スキッドビームSmを抽出側に移動させる。そ
して、その位置で可動スキッドビームSmを下降させ
る。これにより、被加熱材Hが可動スキッドビームの移
動量だけ抽出側に移送される。下降した可動スキッドビ
ームSmは、後退して最初の位置に戻る。これを繰り返
して、被加熱材Hを装入側から抽出側に搬送し、その間
に、バーナ20、30で、被加熱材Hを所定温度まで加
熱する。
【0005】しかしながら、このようなスキッドビーム
Sを有する炉には、以下のような問題点がある。即ち、
被加熱材Hは、主としてバーナ20、30の火炎からの
熱輻射、及び炉壁からの熱輻射により加熱されるのであ
るが、被加熱材HのスキッドビームS直上及びその近傍
は、スキッドビームSの影となるため、これらの放射伝
熱が阻害される。よって、被加熱材Hのこれらの部分で
は、スキッドマークと呼ばれる他の部分より温度の低い
部分が生じ、被加熱材Hの材質や、圧延後の寸法精度に
好ましくない影響を及ぼす。
【0006】最近においては、省エネルギーの観点か
ら、加熱炉の低温操業が行われているが、スキッドマー
クの発生が障害となって十分な低温操業ができないとい
う問題点もある。このため、スキッドマークの解消方法
として、いろいろな試みがなされている。
【0007】たとえば、炉内温度パターンの調整により
スキッドマークを軽減させる方法が一般的に行われてい
る。
【0008】また、炉長方向にスキッドビームを分割し
て、装入側と抽出側でスキッドビームの位置を幅方向に
ずらせ、被加熱材の異なった位置がスキッドビームに当
接するようにして、スキッドマークを軽減させる方法も
行われている。
【0009】その他、特開昭63−9563号公報に
は、熱輻射管とガス分散壁を設けることにより、部分的
な高温部を炉内に形成し、この高温部をスキッドビーム
位置に一致させることにより温度の低下を補償し、スキ
ッドマークを軽減させる方法が開示されている。
【0010】また、特開昭63−109113号公報に
は、案内管を通して燃焼ガスをスキッドビーム部分に吹
き付け、燃焼ガスの衝突伝熱により、被加熱材がスキッ
ドビームに当接する部分を加熱することで、スキッドマ
ークを軽減させる方法が開示されている。
【0011】さらに、噴流バーナを使用し、燃料を一次
燃焼室で急速燃焼させ、燃焼室出口から高温高速の燃焼
ガス噴流を吹き出してスキッドビーム部を局部加熱する
ことにより、スキッドマークを軽減させる方法が知られ
ている。
【0012】特開平5−26583号公報には、サイド
バーナから未燃焼ガスを含むフレームを下部燃焼帯に吹
き込み、炉床ノズルからこのフレームに空気を送って、
スキッドビームに近い位置で未燃焼ガスを燃焼させるこ
とにより、スキッドマークを軽減させる方法が開示され
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法には、いずれも問題点があり、満足すべき結果が
得られていない。
【0014】炉内温度パターンの調整によりスキッドマ
ークを軽減させる方法では、被加熱材の昇温過程におけ
る加熱履歴に制限があるため、炉温調整幅が大幅に制約
され、十分にスキッドマークを解消することができな
い。
【0015】炉長方向にスキッドビームを分割して、装
入側と抽出側でスキッドビームの位置を幅方向にずらせ
る方法では、抽出側のスキッドビームにより新たな位置
にスキッドマークが発生してしまうという問題点があ
る。また、被加熱材のサイズも変動するため、シフト量
をあまり大きくできず、従って装入側で発生したスキッ
ドマークを十分解消できないという問題点もある。
【0016】特開昭63−9563号公報に開示される
方法、特開昭63−109113号公報に開示される方
法では、炉下部に長尺の輻射管、案内管を多く設置する
必要があるため、炉構造が複雑になって、装置コストが
増大するという問題点がある。
【0017】噴流バーナを使用し、燃料を一次燃焼室で
急速燃焼させ、燃焼室出口から高温高速の燃焼ガス噴流
を吹き出してスキッドビーム部を局部加熱する方法で
は、被加熱材の噴流衝突部分が極めて高温になるため、
酸化スケールが発生するという問題点の他、燃焼時に騒
音が発生するという問題点もある。
【0018】特開平5−26583号公報に開示される
方法も、設備の複雑化が避けられず、また、被加熱材か
ら発生する酸化スケールの炉床ノズルへの進入、堆積が
生じるという問題点もある。
【0019】本発明は、これらの問題点を解決するため
になされたもので、構造が複雑でなく、しかも、スキッ
ドマークを確実に軽減することのできる加熱炉及びその
操業方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、被加熱材をスキッドビームに支持し、
装入側から抽出側に搬送する間に被加熱材を加熱する加
熱炉であって、抽出側においてスキッドビーム位置が炉
の幅方向にシフトされており、スキッドビーム位置が炉
の幅方向にシフトされているゾーンの下部燃焼帯のスキ
ッドビームと平行な加熱炉側壁に、燃焼と非燃焼を周期
的に繰り返す交番燃焼バーナが複数設けられていること
を特徴とする加熱炉(請求項1)である。
【0021】交番燃焼バーナとは、バーナを対にして対
向配置し、これらのバーナを交互に燃焼させる方式のバ
ーナをいう。
【0022】この手段の作用を、図1を用いて説明す
る。図1は加熱炉の横断面を模式的に表わしたものであ
り、1a、1bは交番燃焼バーナ、Hは被加熱物、Sf
は固定スキッドビーム、Smは可動スキッドビームであ
る。
【0023】抽出側でスキッドビームSf、Smが炉の
幅方向にシフトされているため、それ以前のゾーンでス
キッドビームに当接していた部分はスキッドビームに当
接しなくなり、温度が上昇する。一方、スキッドビーム
がシフトされているゾーンは、ゾーンの下部燃焼帯のス
キッドビームと平行な加熱炉側壁に設けられた、燃焼と
非燃焼を周期的に繰り返す交番燃焼バーナ1a、1bに
より加熱される。
【0024】このとき、例えば図1(a)のように、バ
ーナ1aが燃焼を開始すると、下部燃焼帯では、バーナ
1aより噴出する火炎Faが、スキッドビームと概略直
交する方向に流れ、かつその浮力により上昇しようとす
るため、スキッドビームと被加熱物との接触部のバーナ
側に流れ込み衝突する。そして、そこで澱みながら燃焼
することにより、被加熱物への火炎輻射がスキッドビー
ムによって妨げられることが少なくなる。
【0025】さらに、一定時間毎にバーナが交番燃焼す
るため、一定時間後には、図1(b)のように、バーナ
1bより噴出する火炎Fbが、スキッドビームと概略直
交する方向に流れ、かつその浮力により上昇しようとす
るため、バーナ1aが燃焼していたときと逆側の、スキ
ッドビームと被加熱物との接触部に流れ込み衝突する。
そして、そこで澱みながら燃焼することにより、被加熱
物への火炎輻射がスキッドビームによって妨げられるこ
とが少なくなる。
【0026】このようなガス流れは、一定時間毎の交番
燃焼によりガス流れが非定常になることによって、スキ
ッドビーム近傍の流れが攪拌されることで促進されるも
のである。バーナが交番燃焼しない場合には、スキッド
ビーム近傍へのガスの流れ込みが少なくなり、加熱効果
が小さくなる。また、交番燃焼しない場合には、スキッ
ドビームと被加熱物との接触部の加熱が片側だけになる
ため、加熱効果が小さくなる。
【0027】以上説明したような作用により、このゾー
ンにおいて新たにスキッドビームに当接する部分の温度
はそれほど低下せず、全体としてスキッドマークが軽減
される。また、同じ理由により、スキッドビームのシフ
ト量が大きくできない場合でも、装入側で発生したスキ
ッドマークを有効に消失させることができる。
【0028】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、交番燃焼バーナが蓄熱式バー
ナであることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0029】蓄熱式バーナとは、交番燃焼バーナが蓄熱
体を有し、非燃焼中のバーナは加熱炉内の燃焼ガスを吸
引して蓄熱体を通過させながら蓄熱体を予熱し、燃焼中
のバーナは燃焼空気を蓄熱体中を通過させながら加熱し
た後、燃料と混合して燃焼させる方式のバーナである。
【0030】蓄熱式バーナでは、一方のバーナで発生し
た燃焼ガスが他方のバーナに吸引されるため、本発明の
加熱炉において、対向する炉壁に対となる蓄熱式バーナ
を配置し、一方が燃焼しているとき他方が非燃焼(炉内
ガス吸引)となるように交番燃焼させれば、燃焼中のバ
ーナより発生する火炎が、反対側の炉壁まで届きやすく
なり、より効率的にスキッドビーム周辺の温度を上昇せ
しめることができる。
【0031】さらに、蓄熱式バーナによれば、ほぼ炉温
に近い温度の燃焼空気が得られるため、火炎温度が上昇
し、スキッドビーム周辺の温度を、他の前記第1の手段
によるよりも上昇せしめることができる。
【0032】従って、このゾーンにおいて新たにスキッ
ドビームに当接する部分の温度はそれほど低下せず、全
体としてスキッドマークが軽減される。また、同じ理由
により、スキッドビームのシフト量が大きくできない場
合でも、装入側で発生したスキッドマークを有効に消失
させることができる。
【0033】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段又は第2の手段に係る加熱炉の操業方法
であって、複数の交番燃焼バーナの交番燃焼時間(燃焼
時間と非燃焼時間の和)が、以下の(1)式を満足する
ことを特徴とするもの(請求項3)である。
【0034】T<L/(2V) …(1) ここで、 L:交番燃焼バーナの加熱炉長方向設置間隔 (m) V:被加熱物の加熱炉内平均搬送速度 (m/分) T:交番燃焼時間 (分) である。
【0035】加熱炉においては、バーナが所定の間隔を
もって配置される。また、被加熱物の加熱は、バーナに
近い位置でより有効になされる。一方、バーナを交番燃
焼させることで、火炎の位置を非定常に変化させ、これ
によりスキッドビーム周辺の温度を上昇させることがス
キッドマーク低減に有効である。これらを考慮すると、
交番燃焼周期(燃焼時間と非燃焼時間との和)を適切に
決定することが重要である。
【0036】すなわち、交番燃焼周期が過大であると、
火炎の位置を非定常に変化させることが不十分となり、
スキッドビーム周辺の温度上昇にムラができてしまい、
効果的にスキッドマークを低減することができない。さ
らに、被加熱物にも温度偏差を生じる原因となる。
【0037】発明者らは、スキッドマークの大きさに与
える交番燃焼周期の影響について計算を行い、スキッド
マークを製品品質上問題ない範囲である約10℃以内と
するためには、交番燃焼周期を前記(1)式で決定され
る範囲にする必要があることを見出した。その計算の一
例を表1に示す。
【0038】(1)式によれば、被加熱物搬送速度に応
じて、交番燃焼周期を変えてやれば、スキッドマークを
製品品質上問題ない範囲に収めることができる。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態
である加熱炉の1例を示す図である。図2において、
(a)は加熱炉の縦断面図、(b)加熱炉の横断面図、
(c)は加熱炉の平断面図を示す。10は加熱炉、11
は燃焼ガスを排気するための煙道、12は被加熱物を炉
内に装入するときに開く装入扉、13は被加熱物を炉外
に抽出するときに開く抽出扉である。20は上部燃焼帯
に設けられたバーナ、30は下部燃焼帯に設けられたバ
ーナ、Sはスキッドビーム、Sfは固定スキッドビー
ム、Smは可動スキッドビーム、Hは被加熱材である。
また、Spはスキッドビームを支持するスキッドポスト
である。
【0041】加熱炉10の抽出側ゾーンの特定の部分Z
で、固定スキッドビームSfと可動スキッドビームSm
の位置が、炉の幅方向にシフトされている。そして、特
定の部分Zにおいては、設置間隔Lで、下部燃焼帯に交
番燃焼バーナ1が、上部燃焼帯に交番燃焼バーナ40が
設けられている。
【0042】通常の状態では、可動スキッドビームSm
は(b)に示されるように下に下がった状態にあり、被
加熱材Hは固定スキッドビームSf上に載置された状態
にある。被加熱材Hを移動させるときは、可動スキッド
ビームSmを上昇させて被加熱材Hを持ち上げ、この状
態で可動スキッドビームSmを抽出側に移動させる。そ
して、その位置で可動スキッドビームSmを下降させ
る。これにより、被加熱材Hが可動スキッドビームの移
動量だけ抽出側に移送される。下降した可動スキッドビ
ームSmは、後退して最初の位置に戻る。これを繰り返
して、被加熱材Hを装入側から抽出側に搬送し、その間
に、バーナ20、30及び交番燃焼バーナ1、40で、
被加熱材Hを所定温度まで加熱する。
【0043】図2に記載された加熱炉の構造は、図5に
記載のものと以下の点で異なる。 (1)加熱炉10の抽出側ゾーンの特定の部分Zで、固
定スキッドビームSfと可動スキッドビームSmの位置
が、炉の幅方向にシフトされていること。 (2)抽出側ゾーンのスキッドビームがシフトされてい
る部分Zにおいては、設置間隔Lで、下部燃焼帯に交番
燃焼バーナ1が、上部燃焼帯に交番燃焼バーナ40が設
けられていること。
【0044】なお、交番燃焼バーナ1としては、蓄熱式
燃焼バーナが最も好ましいが、必ずしもこれに限ること
なく、交番燃焼機能を有するバーナであればよい。
【0045】図3に蓄熱式燃焼バーナシステムの1例を
示す。図3において、41a、41bは蓄熱式燃焼バー
ナ、42a、42bは蓄熱体、43a、43bは燃料切
換弁、44a、44bは燃焼空気切換弁、45a、45
bは排気切り換え弁、46は燃焼空気ファン、47は排
気ファンである。なお、Fは、燃焼中のバーナ41aに
より形成された燃焼火炎である。
【0046】このシステムでは、蓄熱式燃焼バーナ41
aが燃焼を開始すると、当該バーナより高温の火炎が炉
内に吹き込まれる。このとき、他方の蓄熱式燃焼バーナ
41bは燃焼排ガスを吸引しており、吸引された燃焼排
ガスは、蓄熱体42bを加熱した後に炉外に排出され
る。所定の時間が経過した後、各切換弁を切り換えるこ
とにより、今まで燃焼していた側の蓄熱式燃焼バーナ4
1aに燃焼排ガスを吸引させ、今まで燃焼排ガスを吸引
していた側の蓄熱式燃焼バーナ41bで燃焼を行わせ
る。
【0047】燃焼を行うバーナにおいては、燃焼空気が
蓄熱体42a、42bによって加熱され高温となる。以
下、所定時間毎に対となっている蓄熱式燃焼バーナの燃
焼を交互に行うことにより、加熱を継続する。
【0048】なお、本実施の形態の設備では、交番燃焼
バーナ1の設置間隔は1.6mであり、被加熱物の加熱炉
内平均搬送速度(V)は、0.2〜0.4m/分である。そこ
で、交番燃焼バーナ1においては、燃焼時間30秒、非
燃焼時間30秒とし、それらの和である交番燃焼周期
(T)を1分としている。従って、 T(1分)<L(1.6m)/(2・V(0.4m/分))=
2分 となり、本発明の請求項3を満足している。
【0049】このときの、スキッドマークの測定値は1
0℃以下であることが確認され、製品品質上問題ない範
囲にあった。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、抽出側で、スキッドビームが炉の幅方向にシフトさ
れているため、それ以前のゾーンでスキッドビームに当
接していた部分はスキッドビームに当接しなくなり、温
度が上昇する。一方、このゾーンでは、交番燃焼バーナ
により、スキッドビームの近傍まで効果的に加熱される
ので、スキッドビームの後側にも火炎が回り込み、被加
熱材への火炎輻射がスキッドビームによって妨げられる
ことが少なくなる。よって、これらの複合効果により、
スキッドマークが軽減される。
【0051】これに伴い、被加熱材の加熱温度の均一性
が改善され、圧延製品の寸法精度の向上、材質の均一化
が可能となる。また、スキッドビームに当接する部分及
びその近傍のスケール剥離性が改善される結果、成品表
面に発生する疵の発生率が低減する。さらには、スキッ
ドビームに当接する部分の温度確保のために要した加熱
時間が不要となり、生産性、エネルギー効率が向上す
る。
【0052】また、炉床に特別な設備を設置する必要が
ないので、設備が複雑になることもなく、従来技術で発
生していたような設備上の問題も生じないので、既存の
炉を改造して容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】交番燃焼バーナによる火炎の位置変化を示す図
である。
【図2】本発明の実施の形態の例を示す図である。
【図3】蓄熱式燃焼バーナシステムの例を示す図であ
る。
【図4】従来技術の加熱炉を示す図である。
【符号の説明】
1、1a、1b 交番燃焼バーナ 10 加熱炉 11 煙道 12 装入扉 13 抽出扉 20 上部加熱帯に設けられた直火燃焼バーナ 30 下部加熱帯に設けられた直火燃焼バーナ S スキッドビーム 40 交番燃焼バーナ Sf 固定スキッドビーム Sm 可動スキッドビーム Sp スキッドポスト H 被加熱材 Z スキッドビームがシフトされているゾーン 41a、41b 蓄熱式燃焼バーナ 42a、42b 蓄熱体 43a、43b 燃料切換弁 44a、44b 燃焼空気切換弁 45a、45b 排気切り換え弁 46 燃焼空気ファン 47 排気ファン F 燃焼火炎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F27B 9/36 F27B 9/36 (72)発明者 森 功 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 寺本 豊和 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 石岡 宗浩 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 日野 善道 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 杉山 峻一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱材をスキッドビームに支持し、装
    入側から抽出側に搬送する間に被加熱材を加熱する加熱
    炉であって、抽出側においてスキッドビーム位置が炉の
    幅方向にシフトされており、スキッドビーム位置が炉の
    幅方向にシフトされているゾーンの下部燃焼帯のスキッ
    ドビームと平行な加熱炉側壁に、燃焼と非燃焼を周期的
    に繰り返す交番燃焼バーナが複数設けられていることを
    特徴とする加熱炉。
  2. 【請求項2】 交番燃焼バーナが、蓄熱式バーナである
    ことを特徴とする請求項1に記載の加熱炉。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載される加熱
    炉の操業方法であって、複数の交番燃焼バーナの交番燃
    焼時間(燃焼時間と非燃焼時間の和)が、以下の(1)
    式を満足することを特徴とする加熱炉の操業方法。 T<L/(2V) …(1) ここで、 L:交番燃焼バーナの加熱炉長方向設置間隔 (m) V:被加熱物の加熱炉内平均搬送速度 (m/分) T:交番燃焼時間 (分)
JP24756997A 1997-03-18 1997-08-29 加熱炉及びその操業方法 Pending JPH10317053A (ja)

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