JPH10316556A - 安定な口腔内崩壊型揮散性薬物含有固形剤およびその製造法 - Google Patents

安定な口腔内崩壊型揮散性薬物含有固形剤およびその製造法

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JPH10316556A
JPH10316556A JP13910197A JP13910197A JPH10316556A JP H10316556 A JPH10316556 A JP H10316556A JP 13910197 A JP13910197 A JP 13910197A JP 13910197 A JP13910197 A JP 13910197A JP H10316556 A JPH10316556 A JP H10316556A
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lactose
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Takeshi Nara
武志 奈良
Yozo Nishinomiya
洋三 西宮
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Toa Eiyo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 口腔内で適度な溶解性または崩壊性を有し、
唾液中で溶解物または懸濁物を形成する、安定な揮散性
薬物含有固形剤の提供。 【解決手段】 揮散性薬物、乳糖、固形成分に対して
0.05〜3.0重量%の寒天、並びに0.025〜
2.5重量%のポリビニルピロリドン、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースよりなる群から選ばれた1種ま
たは2種以上の成分からなり、水にて溶解および/また
は分散した後、溶媒を除去することにより製造される固
形剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、口腔内で適度な溶解性
または崩壊性を有し、唾液中で溶解物または懸濁物を形
成する、安定な揮散性薬物含有固形剤およびその製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】固形薬剤として、従来の錠剤、カプセル
剤、顆粒剤等の他に、一部の高齢者、小児や服用を嫌が
る患者の服用に適した、取り扱い易い剤形の開発が望ま
れている。高齢者に多い循環器疾患の領域においても、
特に高齢者向け製剤、例えば口腔溶解型製剤の開発が望
まれている。
【0003】特開平5−271054号公報には、薬効
成分、糖類および糖類の粒子の表面が湿る程度の水分を
含む混合物を顆粒(湿製顆粒)としたのち打錠して乾燥
すると、製造工程、保存および流通過程で崩れない程度
の強度を有し、かつ口腔内で速やかに崩壊・溶解する口
腔溶解型錠剤が得られることが開示されている。この湿
製顆粒を用いる方法では、湿製顆粒の水分量によって乾
燥後の錠剤中の空隙率が影響され、口腔内溶解性にもバ
ラツキが生じることから、湿製顆粒の水分量の管理が重
要となる。しかし大量生産時の湿製顆粒の水分量は作業
中減少し易く、製造工程での水分管理は困難であり、大
量生産に適しない。また、水分の多い顆粒の圧縮成型に
よる錠剤の製造は、顆粒が杵・臼等に付着し易いという
欠点がある。さらに、錠剤中の薬効成分量が少ない医薬
品では、含量・溶解のバラツキの大きな製造法は適切で
ない。
【0004】特開平5−812769号公報には、薬効
成分と乳糖および/またはマンニトールからなる糖類
と、固形成分に対し0.12〜1.2重量%の寒天から
なる固形製剤で、鋳型に充填しゼリー状に固化させた後
乾燥を行うことにより得られた製剤は、口腔内で水なし
でも短時間で崩壊し、容易に飲み込むことが可能である
ことが開示されている。しかし、この製剤は揮散性薬物
の揮散と結晶化を促進し、結晶の析出、表面のひび割れ
・崩れ・粉末化、主薬の含量低下が起こり易いという欠
点がある。
【0005】医薬品の中には、固形製剤中で高温で気化
し、分解し易く、また揮散性を有するため、製剤中から
薬物が徐々に放出揮散して製剤中の含有量が低下した
り、ときには錠剤の内部から表面に向かって薬物が移動
する傾向があって製剤表面で結晶析出がみられる薬物も
多い。例として、イソソルビド硝酸エステル、カフェイ
ン、アスピリン等が挙げられる。
【0006】特公平2−44460号公報には、イソソ
ルビド硝酸エステルの前記の欠点を改良するため検討し
た結果、イソソルビド硝酸エステル1重量部並びにポリ
ビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースよりなる群から選ばれた1種または2種以上の成分
0.2〜30重量部を溶媒に溶解後、溶媒を除去して得
られた組成物が、揮散性が防止され安定であることが開
示されている。
【0007】しかし、イソソルビド硝酸エステル並びに
ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースよりなる群から選ばれた1種または2種以上の
成分を溶媒に完全に溶解後、溶媒を除去することにより
得られた組成物に比べ、イソソルビド硝酸エステルと賦
形剤等との混合物に、結合剤として前記物質を溶解した
液を加えた後乾燥して得られた組成物では、イソソルビ
ド硝酸エステルの安定化効果が劣ることが記されてい
る。
【0008】また、用いられるポリビニルピロリドン、
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよ
びヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなる群から
選ばれた1種または2種以上の成分が、主成分1重量部
に対し0.2〜30重量部(好ましくは1〜15重量
部)と使用量が多く、口腔内崩壊型固形剤としては崩壊
性・溶解性・舌触り・味において実用上劣るという欠点
がある。
【0009】特公平5−24888号公報には、イソソ
ルビド−5−モノニトレ−トに薬物放出の遅延効果を付
与するヒドロキシプロピルメチルセルロースを大量(錠
剤重量の20〜80%を占める量)含んでなる錠剤にお
いて、イソソルビド−5−モノニトレートおよびポリビ
ニルピロリドン1:5〜5:1の範囲の比率からなる安
定な固溶体形成による安定化について記されている。し
かし、この製剤は口腔内では長時間崩れず、歯・口腔内
等に付着し易く、味も悪いため、口腔内で速崩壊を目的
とする口腔内製剤には適しない。
【0010】口腔内での適度な崩壊性・溶解性を有し、
かつ保存時に崩れない適度な強度を有する揮散性薬物含
有組成物を設計するための研究中、種々のタイプの糖類
を中心とした添加剤や結合剤から製造した口腔内崩壊型
組成物においては、揮散性薬物が製剤中から徐々に揮散
放出して、ときには製剤中の含量低下、製剤表面での結
晶生成の傾向が強く見られ、錠剤の硬度は実際的に許容
されないレベルにまで経時的に急速に低下して、乾燥後
の錠剤表面にひび割れが認められ、使用に耐えられない
ことが観察された。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、高齢者
や小児にとっても服用容易な、口腔内で適度な崩壊性・
溶解性を有し、かつ保存時に崩れない適度な強度を有す
る、安定な口腔内崩壊型の揮散性薬物含有固形剤を開発
するため研究を進めた結果、本発明を完成した。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、揮散性薬物、
乳糖、寒天並びにポリビニルピロリドン、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシ
プロピルメチルセルロースよりなる群から選ばれた1種
または2種以上の成分を含有する安定な口腔内崩壊型固
形剤である。
【0013】本発明の固形製剤の各成分の配合割合は、
揮散性薬物の種類によって異なるが、固形成分に対し
て、揮散性薬物が0.001〜50重量%、乳糖が49
重量%以上、寒天が0.05〜3.0重量%、好ましく
は0.1〜1.0重量%、ポリビニルピロリドン、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースよりなる群から選ば
れた1種または2種以上の成分が0.025〜2.5重
量%、好ましくは0.05〜1.5重量%である。
【0014】本発明の揮散性薬物としては、例えばイソ
ソルビド硝酸エステル、カフェイン、アスピリン等が挙
げられ、イソソルビド硝酸エステルとしては、ジニトロ
エステル体である硝酸イソソルビドおよびモノニトロエ
ステル体であるイソソルビド2−または5−モノニトレ
ートがあり、これらはいずれも冠血管拡張作用を有する
薬剤であり、発作の治療および予防を目的として、経口
錠、徐放錠等の形で現在広く使用されている。
【0015】寒天としては、日本薬局方品が用いられ
る。例えば伊那食品社製の寒天末PS−7、PS−8が
挙げられる。
【0016】ポリビニルピロリドンとしては、例えば第
13改正日本薬局方に収載のポビドン、ポリビニルピロ
リドンK25、ポリビニルピロリドンK30、ポリビニ
ルピロリドンK90が挙げられる。メチルセルロースと
しては、例えば第13改正日本薬局方に収載のメチルセ
ルロースが好ましい。ヒドロキシプロピルセルロースと
しては、例えば第13改正日本薬局方に収載のヒドロキ
シプロピルセルロースが好ましい。ヒドロキシプロピル
メチルセルロースとしては、例えば第13改正日本薬局
方に収載のヒドロキシプロピルメチルセルロース220
8、2906、2910が挙げられる。
【0017】乳糖は水溶性で吸湿性が低く、薬効成分に
悪影響を及ぼさない点で優れている。これに対し、極め
て水溶性が高く、吸湿性もある白糖、果糖、ソルビトー
ル、マンニトール、キシリトールでは乾燥による固化に
時間が掛かり、揮散性薬物の結晶化の促進、崩壊性の遅
延の傾向が見られることから好ましくない。寒天以外の
結合剤、例えばアラビアゴムやゼラチンは粘度が高く、
固化に長時間を要する等の点で寒天より劣る。ポリビニ
ルピロリドンは、水に対する溶解性が良好で適度な結合
性を有する。また、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースは、水に溶けて粘稠性のある液となり、結合性・フ
ィルム形成性を有する。また、これらは水と接触すると
ゲルを形成することから、口腔で飲み下し易くなる。
【0018】結合剤として用いる寒天は、単独使用した
場合、溶媒除去・乾燥に伴い揮散性薬物の結晶析出が起
こり、錠剤表面にひび割れやもろさが認められるが、ポ
リビニルピロリドン等を配合することにより、錠剤の結
合作用と安定化作用(結晶化の抑制、錠剤のひび割れ、
形の崩れ防止等)が強化される。寒天と、ポリビニルピ
ロリドン等の比率は、重量で1:10〜10:1、特に
1:3〜3:1の範囲が好ましい。
【0019】本発明の固形剤は、揮散性薬物、乳糖、寒
天、並びにポリビニルピロリドン、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースよりなる群から選ばれた1種または
2種以上の成分(以下、ポリビニルピロリドン等と言
う)を、溶媒に溶解および/または分散した後、この分
散液から溶媒を除去することにより製造できる。寒天及
びポリビニルピロリドン等は、溶媒に溶解して使用する
ことが好ましい。寒天及びポリビニルピロリドン等は、
それぞれ別々に溶解してもよく、一緒に溶解してもよ
い。溶媒としては通常は水が用いられる。
【0020】本発明の固形剤(錠剤)を製造するに際し
ては、まず揮散性薬物に乳糖を加えよく混合する
(A)。この混合物(A)には、矯味矯臭剤、着色剤、
増量剤等を添加することができる。一方、寒天とポリビ
ニルピロリドン等を溶媒に溶解して混合溶液(B)を調
製する。この混合溶液(B)を(A)に加えて攪拌した
後、プラスチック製等の鋳型へ流し込み乾燥した後、取
り出すことによって得ることができる。乾燥の方法とし
ては、工業的に通常実施されている方法、すなわち常温
または加温下に減圧乾燥または通風乾燥する方法などを
用いることができる。好ましくは加温(50℃以下)し
て通風乾燥する方法が望ましい。
【0021】顆粒は、以下の方法により製造することが
できる。 (1)混合物(A)に、混合溶液(B)を攪拌しながら
注加し、造粒した後、乾燥する方法。 (2)流動層造粒機に、混合物(A)を入れ、混合溶液
(B)を噴霧し、乾燥・造粒する方法。 (3)ショ糖、乳糖等からなる球状粒子(ノンパーレル
シード)に、混合物(A)に混合溶液(B)を攪拌しな
がら注加した混合溶液(A+B)を噴霧し、付着・乾燥
する方法。 (4)混合物(A)に混合溶液(B)を攪拌しながら注
加した混合溶液(A+B)を噴霧造粒・乾燥して顆粒を
得るか、または混合溶液(A+B)をトレー等に流し入
れ、通風乾燥して得た板状固形物を破砕して顆粒を得る
方法。 (5)全ての構成成分を粉末状で混合後、水を加えて練
合した湿潤固形物を乾燥する方法。
【0022】寒天水溶液は、短時間でゼリー状に固化
し、懸濁液中の固形成分の沈殿等を防ぎ、一定の硬度を
有する均一な構造体を形成する。寒天自体も構造体の一
部を形成し、製剤の強度を向上させる効果と、特に減圧
または通風乾燥の場合には水分子とともに寒天の一部が
製剤の上部表面に移動することにより、製剤表面の構造
体の強度を更に向上する効果を有する。しかし、揮散性
薬物に寒天を単独配合した場合には、揮散性薬物の結晶
化と製剤表面への移動を更に促進させ、表面のひび割
れ、硬度低下、結晶生成の原因となるので、ポリビニル
ピロリドン等の添加が必要である。
【0023】また、ポリビニルピロリドン等の添加で
は、寒天との配合添加で揮散性薬物の安定化効果を有
し、添加量が多いほど効果も増大するが、添加量が多く
なると口腔内崩壊型固形剤としては口腔内での崩壊性・
溶解性が低下し、特異な味・粘りがあって実用上不都合
である。
【0024】揮散性薬物を含有する口腔内崩壊型固形剤
においては、乳糖および寒天が、ポリビニルピロリドン
等とほど良い結合性とフィルム形成性を有して相互に作
用しており、それらの混合割合によって固形剤の所望の
強度・崩壊速度を有することができ、揮散性薬物の結晶
化および表面への移動に抑制的に作用する構造体を得る
ことができる。また、寒天のみに比べ、プラスチック製
等の鋳型へ流し込み乾燥する場合、固形物を取り出すと
きの剥離性が良く、スムーズであった。
【0025】本発明において、揮散性薬物および乳糖を
含む固形成分に、水に溶解した寒天及びポリビニルピロ
リドン等を加えることによって、水中に分散(一部溶
解)している乳糖および水溶液となっているポリビニル
ピロリドン等が、水溶液中で寒天がゼリー状に固化する
ときに起こる揮散性薬物の結晶化・沈澱化等を抑制し、
続いて通風・減圧乾燥とともに、分散している揮散性薬
物および乳糖に、水に溶解している揮散性薬物、乳糖、
寒天、並びにポリビニルピロリドン等が結合しながら固
化していくことにより、揮散性薬物が製剤表面や中心部
へ移行することを緩和する。
【0026】したがって、本発明は、ゼリー状に固化す
る特徴をもつ寒天と、フイルム形成性・ゲル形成性・結
合力を併せ持つポリビニルピロリドン等、並びに糖とし
て吸湿性が低く良好な分散性と適度な溶解性を有する乳
糖とを、特定の混合割合で用いる点に特徴を有する。
【0027】
【実施例】以下、本発明の固形剤の試験例を示す。 (1)崩壊若しくは溶解性 後記の例1〜13の固形剤の崩壊性または溶解性を日本
薬局方崩壊試験(錠剤)により測定した。その結果を表
1に示す。表中の崩壊時間は秒を意味する。
【0028】
【表1】 崩壊時間 本発明の固形剤は、日本薬局方崩壊試験では50秒以内
の崩壊時間を示した。口腔内での崩壊・溶解時間には個
人差があるが、ほぼ25秒以内であった。
【0029】(2)硬度 例1〜13の固形剤の硬度を硬度計により測定した。そ
の結果を表2に示す。表中の数値は10錠の平均値(k
g)である。
【表2】 硬度 本発明の固形剤の硬度は、いずれもPTP包装に適用可
能な硬度を有し、値のバラツキも少なく、通常の錠剤と
同程度の均一な硬度を有していた。
【0030】(3)結晶生成 例5〜13の固形剤からの主成分の揮散性および結晶生
成について試験を行った。製造後および40℃,30日
間保存後の各試料の表面の変化を観察した。その結果を
表3に示す。
【表3】 40℃保存時の固形剤表面の状態 本発明の固形剤は、製剤表面での結晶生成は明らかに少
なく、十分に実用可能な製剤である。
【0031】下記例中の「部」は「重量部」を意味す
る。例1〜4、6〜9および11〜13は製剤例、例5
および10は対照例である。 例1 イソソルビド−5−モノニトレート5部、乳糖95部お
よびアスパルテーム0.5部を混合した後、0.5%寒
天水溶液100部、4%ポリビニルピロリドン水溶液2
0部を加え懸濁状にした。この懸濁液の一定量(約20
0mg)を鋳型に充填し、通風乾燥して固形剤を得た。 例2 イソソルビド−5−モノニトレート5部、乳糖95部、
l−メントール1部およびアスパルテーム1部を混合し
た後、0.5%寒天水溶液60部、4%ポリビニルピロ
リドン水溶液20部および精製水40部の混合水溶液を
加え懸濁状にした。この懸濁液を直径9mm鋳型に約2
00mgずつ充填し、通風乾燥して固形剤を得た。
【0032】例3 イソソルビド−5−モノニトレート5部、乳糖95部、
アスパルテーム2部、香料1.5部および着色料0.1
部に、0.5%寒天水溶液100部、4%ポリビニルピ
ロリドン水溶液12.5部および精製水12.5部の混
合水溶液を加え、混合して懸濁液を得た。この懸濁液を
PTPシート(ポリプロピレン製)に約200mgずつ
充填し、通風乾燥して固形剤を得た。 例4 イソソルビド−5−モノニトレート7.5部、乳糖9
2.5部、0.5%寒天水溶液100部および4%ポリ
ビニルピロリドン水溶液20部を加え、混合して懸濁液
を得た。この懸濁液を直径10mmのPTPシートに約
270mgずつ充填し、30℃、−760mmHgで乾
燥して固形剤を得た。
【0033】例5(対照1) イソソルビド−5−モノニトレート5部、乳糖95部お
よび0.6%寒天水溶液80部を加え、混合して懸濁液
を得た。この懸濁液を直径10mmのPTPシートに約
250mgずつ充填し、30℃、−760mmHgで乾
燥して固形剤を得た。 例6 イソソルビド−5−モノニトレート5部、乳糖95部、
0.6%寒天水溶液80部および4%ポリビニルピロリ
ドン水溶液20部(ポリビニルピロリドンとして0.8
部)を加え、混合して懸濁液を得た。この懸濁液を直径
10mmのPTPシートに約250mgずつ充填し、3
0℃、−760mmHgで乾燥して固形剤を得た。
【0034】例7 ポリビニルピロリドンに代えてヒドロキシプロピルセル
ロース0.8部を用い、その他は例6と同様にして固形
剤を得た。 例8 ポリビニルピロリドンに代えてヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース0.8部を用い、その他は例6と同様にし
て固形剤を得た。 例9 ポリビニルピロリドンに代えてメチルセルロース0.5
部を用い、その他は例6と同様にして固形剤を得た。 例10(対照2) カフェイン5部、乳糖95部および0.5%寒天水溶液
100部を用い、例3と同様にして固形剤を得た。
【0035】例11 硝酸イソソルビド10部、乳糖90部、0.5%寒天水
溶液100部およびポリビニルピロリドン0.8部を用
い、例3と同様にして固形剤を得た。 例12 カフェイン5部、乳糖95部、0.5%寒天水溶液10
0部およびポリビニルピロリドン0.8部を用い、例3
と同様にして固形剤を得た。 例13 アスピリン10部、乳糖90部、0.5%寒天水溶液1
00部およびポリビニルピロリドン0.8部を用い、例
3と同様にして固形剤を得た。
【0036】
【発明の効果】本発明の固形剤は、錠剤の表面及び内部
での薬物の結晶生成が減少するとともに、硬度が増加
し、プラスチック容器等への付着が少ない。また、錠剤
表面のひび割れ・崩れ・粉末化が抑えられるので、乾燥
後プラスチック容器等から取り出し易く、口腔内で水な
しで短時間で崩壊し、飲み易い上取扱いも容易である。
さらに、大量生産に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 47/36 A61K 47/36 B Z 47/38 47/38 B Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮散性薬物、乳糖、寒天並びにポリビニ
    ルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
    セルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース
    よりなる群から選ばれた1種または2種以上の成分を含
    有する安定な口腔内崩壊型固形剤。
  2. 【請求項2】 揮散性薬物、乳糖、固形成分に対して
    0.05〜3.0重量%の寒天、並びに0.025〜
    2.5重量%のポリビニルピロリドン、メチルセルロー
    ス、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースよりなる群から選ばれた1種ま
    たは2種以上の成分を含有する請求項1に記載の固形
    剤。
  3. 【請求項3】 揮散性薬物、乳糖、寒天、並びにポリビ
    ニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピ
    ルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロー
    スよりなる群から選ばれた1種または2種以上の成分
    を、溶媒に溶解および/または分散した後、この分散液
    から溶媒を除去することを特徴とする、安定な口腔内崩
    壊型固形剤の製造法。
  4. 【請求項4】 分散液を所定量に分割したのち、溶媒の
    除去を常温または加温下に、減圧乾燥または通風乾燥に
    より行うことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
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