JPH10316152A - 易引き裂き部を有する軟包材の製法 - Google Patents

易引き裂き部を有する軟包材の製法

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JPH10316152A
JPH10316152A JP9129038A JP12903897A JPH10316152A JP H10316152 A JPH10316152 A JP H10316152A JP 9129038 A JP9129038 A JP 9129038A JP 12903897 A JP12903897 A JP 12903897A JP H10316152 A JPH10316152 A JP H10316152A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟包材から形成される最終容器の形状及び寸
法に合わせて、正確に位置決めされた状態で、高分子の
劣化が少なく、しかも引き裂き性に優れた易引き裂き部
を安定にしかも確実に形成させることが可能な軟包材の
製造方法を提供するにある。 【解決手段】 少なくとも表面が熱可塑性樹脂から成る
幅広の軟包材のロールから前記軟包材を引き出して、ス
リッターに連続的に供給し、端部がトリミングされ或い
は所定幅に切断された狭幅の軟包材を巻き取ることから
成る軟包材の製造方法において、スリッターでの切断に
先立って或いは切断後に、狭幅の軟包材の開口部となる
べき切断予定線乃至切断線から少なくとも一方の側に間
隔をおいて、レーザビームが入射される管状干渉光学系
を配置して、点状の集合干渉パターンを軟包材の樹脂表
面に照射し、軟包材の切断予定線乃至切断線の少なくと
も一方の側に且つ切断予定線乃至切断線に沿って易引き
裂き部を形成させることを特徴とする易引き裂き部を有
する軟包材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易引き裂き部を有
する軟包材の製法に関するもので、より詳細には軟包材
のヒートシールサイクルを利用して、レーザビーム照射
による易引き裂き部の形成を、正確に位置決めされた状
態でしかもロスタイムなしに行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザビームは高エネルギー密度を有し
ており、金属等の切断・分離或いは穴あけ等の除去のた
めの加工に使用することが古くから知られている。ま
た、レーザビームを、金属の表面改質、例えば表面硬化
(焼き入れ)、急冷凝固(グレージング)、表面合金化
やアモルファス層の形成、表面濃化や表面析出に使用す
ることも同様に知られている。
【0003】プラスチック等の包装材料にレーザビーム
を用いて加工を行うことも既に知られており、例えば、
特開昭60−89365号公報には、アルミニウム箔の
一方の面に熱接着性樹脂を積層し、且つ他方の面にプラ
スチックフィルム等の耐突き刺し性材料を積層した積層
材の耐突き刺し性材料面に、所望の形状の開口部を有
し、且つ光を遮断する材料から成るアパーチャマスク及
び集束レンズを通して、炭酸ガスレーザ光を照射して、
耐突き刺し性材料層の一部分を前記所望の形状に除去す
る方法が記載されている。
【0004】また、特開昭62−222835号公報に
は、液体用紙容器のブランク成形後、ブランクの垂直壁
部の上端辺付近に、表層側から全周にわたって略水平方
向に炭酸ガスレーザを照射し、幅約1mmの薄肉溝より
なる開口線を形成することを特徴とする液体用紙容器の
製造方法が記載されている。
【0005】更に、特開平4−327139号公報に
は、両端縁に熱融着部を有する包装袋であって、包装袋
の表裏両面の、相互に対応する位置に形成した引き裂き
誘導溝の夫々の端縁を、前記熱融着部の側端縁より約1
mm以上の間隔を置いて位置させて成る易開封性包装袋
が記載されており、上記誘導溝はレーザにより形成され
ることも記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラス
チック等の高分子材料に開口線或いは引き裂き誘導溝或
いは高分子の除去層を形成させることは、極めて多くの
提案があるにもかかわらず、未だ実用化の域に至ってい
ないのは甚だ奇異な感じを与えるが、これはレーザビー
ムのような高エネルギー密度の照射では、包装材料等を
過度に弱化させることなしに前述した引き裂き誘導溝
(スコア、弱化線)を、安定にしかも制御された状態で
形成させることが困難であること、レーザビーム照射に
より高分子の劣化が生じること、及び特に軟包材の場合
に顕著であるが、易引き裂き部を最終容器の形状及び寸
法に合わせて正確に位置決めさせることが困難であるこ
とに原因があるものと思われる。
【0007】軟包材の製袋に当たっては、軟包材をヒー
トシール域に間欠的に供給し、軟包材の停止時に縦シー
ル及び横シールを行うが、この停止時における軟包材の
位置決めはヒートシールのために正確なものであり、こ
のヒートシールサイクルを利用し、これと同期して、レ
ーザビーム照射による易引き裂き部の形成を行えば、易
引き裂き部の形成が正確に位置決めされた状態でしかも
ロスタイムなしに行われることが分かった。
【0008】従って、本発明の目的は、軟包材のヒート
シールサイクルを利用して、レーザビーム照射による易
引き裂き部の形成を、前述した欠点なしに、正確に位置
決めされた状態でしかもロスタイムなしに行うことが可
能な方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも表面が熱可塑性樹脂から成る連続した軟包材原反を
間欠的に供給し、軟包材原反の停止時に、軟包材原反の
縦シール及び横シールと、これに同期したレーザビーム
の走査による開封予定部への易引き裂き加工とを行うこ
とを特徴とする易引き裂き部を有する軟包材の製法が提
供される。本発明の一つの態様では、少なくとも表面が
熱可塑性樹脂から成る連続した軟包材原反を重ねた状態
で、縦シール域及び横シール域に間欠的に供給して、軟
包材原反の停止時に、縦シール及び横シールを行うと共
に、シール後の軟包材原反を上下に配置されたレーザビ
ーム照射域に導き、軟包材の停止時に、上下のレーザビ
ームを主として軟包材の長手方向またはそれに直角方向
に走査し、軟包材の開封予定部に易引き裂き加工を行う
(以下方法1とも呼ぶ)。本発明の他の態様では、少な
くとも表面が熱可塑性樹脂から成る連続した軟包材原反
を、レーザビーム照射域に間欠的に供給し、軟包材原反
の停止時に、レーザビームを主として軟包材原反の長手
方向またはこれを横切る方向に走査し、軟包材の開封予
定部に易引き裂き加工を行い、軟包材原反の両側縁を易
引き裂き加工面が外面または内面となるように重ね合わ
せ、縦シール域及び横シール域に間欠的に供給して、軟
包材原反の停止時に、縦シール及び横シールを行う(以
下方法2とも呼ぶ)。本発明において、 1.レーザビームは、フォーカスビームであってもよ
く、さらにデフォーカスビームであってもよく、またレ
ーザビームが入射された管状干渉光学系からの点状乃至
線状の集合干渉パターンであってもよく、 2.レーザビームの照射を、軟包材の切断予定線の一方
の側或いは両側に且つ切断予定線に沿って行うことが好
ましく、 3.レーザビーム照射域を複数段に設け、一方の照射域
で切断予定線の一方の側の易引き裂き加工を行い、他方
の照射域で切断予定線の他方の側の易引き裂き加工を行
うことが好ましく、 4.レーザビーム照射のための走査部材を加速段階、定
速段階及び減速段階を経由し且つ定速段階でレーザ出力
が行われるように走査を行うことが好ましく、 5.レーザビームの走査部材を主走査方向を横切る方向
に移動可能に配置し、屈折乃至湾曲した形状の易引き裂
き加工を行うこともでき、 6.方法1の場合、レーザビームがフォーカスビームま
たはデフォーカスビームであり、上下のレーザビーム照
射を、位置合わせされた状態で同時に行うこともでき
る。
【0010】
【発明の実施形態】本発明においては、少なくとも表面
が熱可塑性樹脂から成る連続した軟包材原反を間欠的に
供給し、軟包材原反の停止時に、軟包材原反の縦シール
及び横シールを行うが、軟包材原反の停止時に、前記シ
ールに同期して、レーザビームの走査による開封予定部
への易引き裂き加工とを行うことが特徴である。
【0011】軟包材原反のヒートシールによる製袋で
は、軟包材原反を間欠送りし、送り停止時に縦シール及
び横シールを行うことが必須不可欠であるが、この間欠
送りに際しての送り長は、袋(軟包材)の寸法に合わせ
て極めて正確なものであると共に、停止時の位置決め
も、ヒートシールの設計に合わせて、極めて厳密に行わ
れる。
【0012】本発明では、このヒートシールサイクルを
利用し、これと同期して、レーザビーム走査による易引
き裂き加工を行うことにより、開封予定部に正確に位置
決めされた状態でしかも正確な寸法で易引き裂き部を形
成できると共に、易引き裂き加工がロスタイムなしに、
高生産性をもって行われるという利点が達成される。
【0013】縦シール及び横シールと、レーザビーム走
査による易引き裂き加工とは、前記方法1のように、こ
の順序に行うこともできるし、前記方法2のように逆の
順序に行うこともできる。
【0014】また、レーザビーム走査による易引き裂き
加工は、前記方法1のように、2枚の軟包材原反が重ね
られてヒートシールが既に行われた状態で行うこともで
きるし、また、1枚の軟包材原反にレーザビーム走査に
よる易引き裂き加工を行い、これを易引き裂き加工部が
上下に重なるように重ね合わせ、次いでヒートシールを
行うようにすることもできる。
【0015】方法1は、上下に少なくとも一対のレーザ
ビーム走査系を必要とする代わりに、既に縦シール及び
横シールが行われた軟包材原反に易引き裂き加工を行う
ので、易引き裂き加工部の機械的精度が高く、易引き裂
き加工部に対するヒートシール時の加熱による影響がな
く、また生産性も高いという利点がある。
【0016】一方、方法2は、方法1に比してレーザビ
ーム走査系の数を半分にすることができ、設備費が少な
く、操作及び制御も簡単であるという利点がある。
【0017】本発明の方法では、レーザビームをフォー
カスビームまたはデフォーカスビームとして軟包材原反
に走査照射し、易引き裂き加工を行う。
【0018】この原理を説明するための図1及び図2に
おいて、普通にレーザビームを照射する場合を考える
と、図1に示すとおり、レーザビーム1を集光レンズ2
を介して被加工材(軟包材原反)3の位置に焦点を合わ
せる(f)のが通常であり、その場合のレーザビームの
強度分布は図2の曲線aの様な急峻なガウシャン分布と
なる。したがって、幅が狭く(半値幅H0 )、中心部の
強度が高くて、被加工材3の表面温度は高温となり、樹
脂の揮散や分解等を生じるが、幅狭の深い溝加工が可能
となる。これに対して、図1において、焦点位置をf0
だけずらして(デフォーカスして)、レーザビーム1を
被加工材3に照射すると、図1の曲線bに示すように、
強度のピークが低くなると共に、強度の分布も全体とし
てなだらかとなり、樹脂の揮散や分解等を防止しなが
ら、広い幅のビーム照射加工を行うことが可能となる。
【0019】本発明の最も好適な実施形態では、レーザ
ビームを管状干渉光学系に入射して、点状乃至線状の集
合干渉パターンを形成させ、この点状乃至線状の集合干
渉パターンを軟包材の樹脂表面に照射して易引き裂き部
を形成する。
【0020】管状干渉光学系とは、一般にカライドスコ
ープと呼ばれるものであり、内面がミラーとなった管状
体からなっていて、その内面にレーザビームを入射させ
ると、ミラー面による多重反射で、点状の集合干渉パタ
ーンを形成する。しかも、この点状の集合干渉パターン
では、各ピークの強度が相互にほぼ一様であるという利
点を与える。
【0021】点状の集合干渉パターンの生成の原理を説
明するための図3において、レーザビーム1を集光レン
ズ2で集光し、これを管状干渉光学系4に入射させる。
この管状干渉光学系(カライドスコープ)4は金属製の
管状体であり、中心付近に種々の形状をした断面の穴5
が開いており、内面6は反射率の高い金メッキなどが施
されているものである。内面6で反射されたレーザ光の
波長が整数倍ずれた部分では光が重なり合い、半波長ず
れた部分では光が打ち消しあって、各ピークがほぼ同じ
高さの微細な干渉パターン7が形成される。
【0022】本発明のこの実施形態によれば、レーザ光
の干渉を利用することにより、図3に示すとおり、レー
ザ光が幅方向に多数のピークに分割されると共に、各ピ
ークの高さも一様に低い高さに抑制され、表面が樹脂か
ら成る軟包材の引き裂き性付与加工に以下に述べる極め
て大きな利点をもたらす。即ち、樹脂が局部的に高温に
なるのが回避され、ヒュームの発生や樹脂の熱分解や劣
化が防止され、しかも、軟包材に対して面積の大きい引
き裂き性付与加工を施すことが可能となる。しかも、レ
ーザビームが有するエネルギーの実質上全てを樹脂の加
工に利用でき、パターンマスクを使用する場合のような
エネルギーロスがないという利点もある。
【0023】また、樹脂に対する干渉パターンでは、静
止状態では、図4に示すとおり、点状の集合干渉パター
ン8となり、連続走査状態では、図5に示すとおり、線
状の集合干渉パターン9となる。尚、図示していない
が、照射を断続的に行う場合には、ミシン目状の集合干
渉パターンとなる。これら何れの場合も、図6に示すと
おり、軟包材の表面樹脂層10の内干渉パターン照射部
9(8)では、同位相部に対応して樹脂の溶融部乃至相
対的凹部11が形成され、逆位相部に対応して樹脂の非
溶融部乃至相対的凸部12が形成され、樹脂の非溶融部
乃至相対的凸部12では元の樹脂層の強度が保持される
一方、樹脂の溶融部乃至相対的凹部11では分子配向の
消失乃至低減或いは厚みの低減(樹脂が凸部に引き寄せ
られる)による強度低下を生じ、極めて特異な組織乃至
構造から成る易引き裂き部を軟包材の樹脂表面に形成す
ることが可能となる。このような干渉パターンを樹脂表
面に形成させることにより、加工後の樹脂の強靭性の低
下を有効に抑制することが可能となる。尚、図1のデフ
ォーカスビームを使用した場合には、図示していない
が、図5においてベタの(面状の)パターンが照射さ
れ、図6において、樹脂の溶融部11がベタに形成され
る。また、図1のフォーカスビームを使用した場合に
は、図示していないがナイロン/ポリエチレンなどの2
層構成のナイロン層のみを幅およそ0.3mmの溝状に
加工される。
【0024】軟包材原反の切断予定線乃至切断線の少な
くとも一方の側、好適には両側に且つ切断予定線乃至切
断線に沿って、レーザビームを走査し、易引き裂き部を
形成するのがよい。即ち、ヒートシールによる製袋機に
は、ヒートシールされた軟包材を個々の袋に切り離すカ
ッター或いはナイフが位置決めされた状態で設けられて
いるが、この位置決めを利用することにより、切断線に
沿って、正確に易引き裂き部を設けることが可能となる
わけである。
【0025】[軟包材の製造方法及び装置]本発明の製
造方法に用いる装置(製袋機)の一例を示す図7におい
て、この装置は、三方シール自動製袋機と呼ばれるもの
にレーザビーム走査系を取り付けたものであり、ラミネ
ートされた幅広のフィルム(原反)を半分にスリットす
るか別々の原反をシール面を内側にして重ね合わせ、加
熱した金属板で袋の縦と横部分を圧着シールし、レーザ
ビーム走査により易引き裂き部を形成した後、袋毎にカ
ットするものである。
【0026】この装置は、大まかにいって、軟包材原反
ロール21から定速で原反を繰り出す繰り出しローラー
20、運転開始時および停止時に生じる繰り出しの遅れ
や過剰分を吸収するためのダンサーローラー22、原反
の端の位置ずれを補正するための上下に移動可能な斜め
板24と垂直ローラー24a、原反を二分するためのナ
イフ25、ナイフで二分された原反を半折りするための
M板と言われる二枚の斜め板26、定速で繰り出された
原反を間欠送りに変換するための二連ダンサーローラー
27、27、二分された原反をシール面が対面するよう
に重ねてシール域に供給する供給ローラー27a、原反
に縦シールを形成するための上下に移動可能な縦ヒータ
ー28、縦シール部を冷却するための上下に移動可能な
縦冷却板29、原反の間欠送りを規制する二組のゴムロ
ール30及び35とダンサーローラー31、原反に横シ
ールを形成するための上下に移動可能な横ヒーター3
2、横シール部を冷却するための上下に移動可能な横冷
却板33、レーザビーム1を発生するためのレーザ装置
40とレーザビームの向きを変えるための固定ビームベ
ンダー41とレーザビームの向きを変えるための可動ビ
ームベンダー42と管状干渉光学系43と可動ビームベ
ンダー42からのビームを管状干渉光学系43に入射さ
せるための集光レンズ44とから成り且つ可動ビームベ
ンダー42と管状干渉光学系43と集光レンズ44とが
一体となって軟包材原反の長手方向に移動可能となって
いるレーザビーム走査系、シールされ且つ易引き裂き加
工された原反を二分するためのナイフ34、原反を個々
の袋に切断するカッター36及び製袋された軟包材を受
ける袋受け台37から成っている。図7においては、レ
ーザビーム走査系は、図面の煩雑さを避けるため、下方
の1個のみが示されているが、これらは左右上下に設け
られていることが理解されるべきである。
【0027】上記装置により形成される軟包材を示す図
8において、パウチの形の軟包材13は、2枚のシート
14から形成され、底シール15、側方シール16、1
6、内容物充填のための開口部17及び底シール15に
沿って且つこれから小間隔で形成された易引き裂き部1
8から成っている。
【0028】図7の装置の動作について次に説明する。
ロール21から連続的に繰り出された原反は、ダンサー
ローラー22を通って間欠送りに変えられ、垂直に立ち
上がり斜め板24で90゜方向を変えられ、垂直ローラ
ー24aへと導かれる。斜め板24と垂直ローラー24
aはモーターで上下に微動し、センサーで検出した原反
の端の位置ズレを補正し、常に原反が同じ位置を流れる
ように保つ。この後、原反はナイフで二分され、M板と
言われる二枚の斜め板26でそれぞれ半折りされ、上下
に垂直に分かれた後、二連ダンサーローラー27を通り
供給ローラー27aを経て、再び互いにシール面が内側
になるように合わさり、縦ヒーター部28へと導かれ
る。ここから袋の長さ分だけフィルムを送ってはシール
する間欠運動を繰り返しながら製袋を行うが、毎回の送
り時間はきわめて短く働きも急なため、前後に往復運動
をする、一定の圧力をかけた二連ダンサーローラー27
で一時的にこの動きを吸収すると共に、その動きに合わ
せて原反の繰り出し速度を変えることで原反からM板ま
での連続的な動きに連動させている。なお、フィルムの
送りは二組のゴムローラー30,35で行い、各ヒータ
ーが上がっている時間内に袋の寸法分だけ回転し正確に
フィルムを送り出す。フィルムは上下に動く縦ヒーター
28でシール(図8では袋の底シール15)された後、
直ぐに縦冷却板29で冷やされ、横ヒーター32でも同
様に袋のもう一方(図8では袋の両端になる側方シール
16)をシールされ、横冷却板33で冷却される。軟包
材原反の送り停止時に、レーザ装置40からのレーザビ
ーム1を、固定ビームベンダー41で約90度向きを変
え、更に可動ビームベンダー42で更に90゜向きを変
え、集光レンズ44を介して、管状干渉光学系43に入
射させる。これにより、図4に示す干渉パターンが出力
される。可動ビームベンダー42と管状干渉光学系43
と集光レンズ44とが一体となって軟包材原反の長手方
向に移動し、これにより軟包材の樹脂層には、図5に示
す線状の集合干渉パターンが形成されることになる。次
いで、後ナイフ34で原反の流れ方向に袋の列数だけ切
れ目を入れられ、ギロチン状のカッター36で袋のサイ
ズ通りにカットされ、袋受け台37に積まれていく。そ
の他、開封しやすくするために袋毎に切れ目を入れるノ
ッチ装置など袋の仕様によって様々な装置を付属させる
ことが可能である。
【0029】図7の装置の変形の一例を示す図9におい
て、基本的な構成は図7と同様であるが、この装置で
は、易引き裂き加工にデフォーカスビームを使用する。
レーザビーム1を発生するレーザ装置40と、レーザビ
ームの向きを変えるための固定ビームベンダー41と、
レーザビームの向きを変えるための可動ビームベンダー
42とを用いる点は、図7と同様であるが、管状干渉光
学系を省略し、集光レンズ44を介して、図2に示す強
度分布のデフォーカスビームを軟包材原反に走査させる
点が、図7と相違している。
【0030】また、この装置では、切断予定線に沿って
これから小間隔でレーザビームの走査を行っており、形
成されるパウチ状軟包材では、開口部に沿って易引き裂
き部18が形成されている。
【0031】図7の装置の変形の他の例を示す図11に
おいて、基本的な構成は図7と同様であるが、この装置
では、易引き裂き加工に対となったデフォーカスビーム
を使用する。レーザビーム1を発生するレーザ装置4
0、40’と、レーザビームの向きを変えるための固定
ビームベンダー41、41’と、レーザビームの向きを
変えるための可動ビームベンダー42、42’と、集光
レンズ44、44’とが、対となって設けられている。
可動ビームベンダー42、42’と、集光レンズ44、
44’とは、一体となって、軟包材原反の長手方向に対
して走査可能に設けられており、しかも長手方向の位置
がずれた関係で配置されている。かくして、第一の集光
レンズ44による第1段目の軟包材原反に対するレーザ
ビーム走査と、第二の集光レンズ44’による第2段目
の軟包材原反に対するレーザビーム走査とを同時に行
い、切断予定線の両側に、易引き裂き加工を行うことが
できる。
【0032】図7の装置の変形の更に他の例を示す図1
2において、基本的な構成は図7と同様であるが、この
装置では、易引き裂き加工にデフォーカスビームを主と
して軟包材原反の長手方向に走査させるが、これに直角
方向にも走査させ、屈折乃至湾曲した形状の易引き裂き
加工を行う。即ち、レーザビーム1を発生するレーザ装
置40と、レーザビームの向きを変えるための固定ビー
ムベンダー41とを設ける点は、図7と同様であるが、
レーザビームの向きを変えるための可動ビームベンダー
42を横断方向に移動可能とし、第二の可動ビームベン
ダー45を第一の可動ビームベンダー42に対して長手
方向に移動可能とする。第二の可動ビームベンダー45
と、集光レンズ44とは、一体となって、軟包材原反の
長手方向に対して走査可能に設けられているが、第一の
可動ビームベンダー42とは横断方向に移動不能となっ
ている。すなわち、第1の可動ビームベンダー42が移
動する際、第二の可動ビームベンダー45と集光レンズ
44が第1の可動ビームベンダー42と一体となって横
断方向に移動するようになっている。
【0033】図12の装置により形成される軟包材を示
す図13において、易引き裂き部18は、中央部に開口
17に近接した中央引き裂き予定部19と、開口17か
ら更に離隔した側方引き裂き予定部19aと、中央引き
裂き予定部19と側方引き裂き予定部19aとを連結す
る傾斜引き裂き予定部19bとから成っている。
【0034】図12の装置において、易引き裂き加工
は、次のように行われる。先ず、軟包材原反の送り停止
時に、第一の可動ビームベンダー42は停止しており、
この状態で、側方引き裂き予定部第二の可動ビームベン
ダー45及び集光レンズ44が長手方向に連続的に移動
して、側方引き裂き予定部19aの加工を行う。次いで
第一の可動ビームベンダー42が横断方向に小間隔だけ
移動して、傾斜引き裂き予定部19bを形成する。第一
の可動ビームベンダー42の停止時にも側方引き裂き予
定部第二の可動ビームベンダー45及び集光レンズ44
は長手方向に移動して、中央引き裂き予定部19の加工
を行う。次いで第一の可動ビームベンダー42が横断方
向に小間隔だけ戻り移動して、傾斜引き裂き予定部19
bを形成する。最後に、ビームベンダー42の停止後、
側方引き裂き予定部第二の可動ビームベンダー45及び
集光レンズ44が長手方向に移動して、最後の側方引き
裂き予定部19aの加工を行い、走査を終了する。
【0035】本発明の製造方法に用いる装置(製袋機)
の他の例を包装機と共に示す図14において、この装置
は、三方シール製袋包装機と呼ばれるものにレーザビー
ム走査系を取り付けたものであり、ラミネートされた幅
広のフィルム(原反)をシール面を内側にして重ね合わ
せ、加熱した金属板で袋の縦と横部分を圧着シールし、
レーザビーム走査により易引き裂き部を形成した後、袋
毎にカットするものである。
【0036】この装置は、大まかにいって、軟包材原反
ロール21から定速で原反を繰り出す繰り出しローラ2
0、定速で繰り出された原反を間欠送りに変換するため
のダンサーローラー22、レーザビーム1を発生するた
めのレーザ装置40とレーザビームの向きを変えるため
の可動ビームベンダー42と管状干渉光学系43と可動
ビームベンダー42からのビームを管状干渉光学系43
に入射させるための集光レンズ44とから成り且つ可動
ビームベンダー42と管状干渉光学系43と集光レンズ
44とが一体となって軟包材原反の横断方向に移動可能
となっているレーザビーム走査系、原反をシール面が対
面するように折り返す三角板26、半折りされた原反を
シール域に供給する供給ローラ27a、原反に縦シール
を形成するための上下に移動可能な縦ヒーター28、原
反に横シールを形成するための上下に移動可能な横ヒー
ター32、及びシールされ且つ易引き裂き加工された原
反を個々の袋に切断するカッター36から成る。
【0037】上記装置により形成される軟包材は図8と
同様の構造を有するものであり、動作も図7において説
明したものと同様であるので、説明は省略する。
【0038】図14の包装機50は、大まかにいって、
間欠駆動される回転ターレット51と、このターレット
51に付属したパウチ保持具52とから成っていて、タ
ーレット52の周囲に設けられた各ステーションに停止
して、各操作が行われるようになっている。先ず、製袋
機で形成された袋13は、移送機構53により、供給ス
テーションにおいてパウチ保持具52により把持され
る。吸引機構54によりパウチが開口され、充填ステー
ションにおいて、充填機の充填口55がパウチ内に挿入
されて、内容物56の充填が行われる。次いで、ヒート
シールステーションにおいて、一対のヒートシールバー
57が加工して、パウチの開口部を挟持し、ヒートシー
ルを行う。口部がヒートシールされた包装体59は、排
出ステーションにおいて、排出機構58により、装置外
に排出される。
【0039】図14の装置の変形の他の例を示す図15
において、基本的な構成は図14と同様であるが、この
装置では、易引き裂き加工にフォーカスビームを主とし
て軟包材原反の横断方向に走査させるが、長手方向にも
補助走査させ、屈折乃至湾曲した形状の易引き裂き加工
を行う。即ち、レーザビーム1を発生するレーザ装置4
0と、レーザビームの向きを変えるための可動ビームベ
ンダー42とを設ける点は、図14と同様であるが、レ
ーザビームの向きを変えるための可動ビームベンダー4
2を横断方向に移動可能とし、第二の可動ビームベンダ
ー45を第一の可動ビームベンダー42に対して長手方
向に移動可能とする。第二の可動ビームベンダー45
と、集光レンズ44とは、一体となって、軟包材原反の
長手方向に対して走査可能に設けられているが、第一の
可動ビームベンダー42とは横断方向に移動不能となっ
ている。
【0040】図15の装置により形成される軟包材の構
造は、図13に示したものと同様であり、ビームの走査
は、図12に示したものと方向が異なる以外は同様であ
る。
【0041】本発明において、レーザビーム照射のため
の走査部材を加速段階、定速段階及び減速段階を経由し
且つ定速段階でレーザ出力が行われるように走査を行う
ことが好ましい。この動作原理を説明するための説明図
16において、Aは軟包材の切断予定線とビーム操作方
向との関係を説明するものであり、Bは時間と走査速度
の関係を示すものであり、Cは時間とレーザ装置の出力
との関係を示すものである。
【0042】軟包材13は、2枚のシート14から形成
され、底シール15、側方シール16、16があり、そ
の中心方向に切断予定線60が位置していて、その両側
にビーム走査位置61がある。ビーム走査光学系は、B
に示すとおり、軟包材の一方の端縁部に達するまでに加
速され、軟包材上を走査する間は定速であり、他方の端
縁を通り過ぎると、減速されるようになっている。レー
ザ装置は、Cに示すとおり、軟包材の一方の端縁部に達
するまでは入力がOFFであって、端縁に達した時点で
ONされ、他方の端縁を通り過ぎた時点でOFFされ
る。この構成を採用することにより、引き裂き部の一方
の端縁から他方の端縁の全長にわたって、引き裂き強度
の一様な易引き裂き加工を行うことが可能となる。
【0043】また、管状干渉光学系を一個のレーザビー
ム入射口と間隔をおいて分離した複数の干渉パターン出
口を有する管状干渉光学系とし、干渉パターン出口を切
断予定線乃至切断線の両側に配置することもでき、これ
により、切断予定線乃至切断線に近接して集合パターン
から成る易引き裂き部の形成が可能となる。
【0044】この態様を示す図17において、基本的構
成は図3と同様であるが、管状干渉光学系3が一個のレ
ーザビーム入射口5と間隔をおいて分離した複数の干渉
パターン出口63、63とを有しており、複数の干渉パ
ターン出口63、63を切断予定線60(図16)の両
側に配置するようにする。
【0045】[軟包材]本発明において、包装袋等の器
壁を構成する軟包材としては、単層の樹脂フィルムも使
用しうるが、一般には、可撓性積層体、特に機械的強度
や耐熱性等を付与するための延伸プラスチックフィル
ム、ヒートシール性を与えるためのオレフィン樹脂、或
いは更に酸素等に対するガスバリアー性を付与するため
の金属箔乃至ガスバリアー性樹脂等が複数の組み合わせ
で、ラミネートの形で使用される。
【0046】延伸プラスチックフィルムとしては、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレンテレ
フタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル
フィルム:ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン1
1、ナイロン12、ナイロン6/ナイロン6,6共重合
体等のポリアミド(Ny)フィルム:プロピレン系重合
体フィルム(PP):ポリ塩化ビニルフィルム:ポリ塩
化ビニリデンフィルム:エチレンビニルアルコール共重
合体フィルム(EVOH)等を挙げることができる。こ
れらのフィルムは、一軸延伸或いは二軸延伸のものでも
よい。その厚みは、一般に3乃至50μm、特に5乃至
40μmの範囲にあることが望ましい。
【0047】一方、ヒートシール性樹脂フィルムとして
は、一般に、低−、中−、高−密度ポリエチレン(P
E)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、線状超
低密度ポリエチレン(LVLDPE)、アイソタクティ
ックポリプロピレン(i−PP)、シンジオタクティッ
クポリプロピレン(s−PP)、プロピレン−エチレン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共
重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマ
ー)、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグ
ラフト変性されたオレフィン樹脂等の変性オレフィン系
樹脂;比較的低融点乃至低軟化点のポリアミド乃至コポ
リアミド樹脂;比較的低融点乃至低軟化点のポリエステ
ル乃至コポリエステル樹脂;の1種或いは2種以上の組
み合わせからなるものが使用される。これらのフィルム
は15乃至100μmの厚みを有するのがよい。
【0048】一方、ガスバリアー性を付与するために使
用される金属箔としては、各種表面処理鋼箔やアルミニ
ウム(Al)等の軽金属箔が使用される。表面処理鋼箔
としては、冷圧延鋼箔に、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッ
ケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面
処理の一種叉は二種以上行なったものや、最終圧延に先
立って前記メッキ処理を行い、次いで冷間圧延処理を行
って得られる表面処理鋼箔を用いることができる。軽金
属箔としては、所謂純アルミニウムの他にアルミニウム
合金箔が使用される。これらの金属箔は、厚さが150
μm以下、特に5乃至120μmのものを使用する。
【0049】ガスバリヤー性樹脂としては、低い酸素透
過係数を有し且つ熱成形可能な熱可塑性樹脂が使用され
る。ガスバリヤー性樹脂の最も適当な例としては、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を挙げる
ことができ、例えば、エチレン含有量が20乃至60モ
ル%、特に25乃至50モル%であるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99
モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケ
ン化物が使用される。このエチレン−ビニルアルコール
共重合体ケン化物は、フイルムを形成し得るに足る分子
量を有するべきであり、一般に、フェノール:水の重量
比で85:15の混合溶媒中30℃で測定して 0.01dL/
g 以上、特に0.05 dL/g 以上の粘度を有することが望ま
しい。
【0050】また、前記特性を有するガスバリヤー性樹
脂の他の例としては、炭素数100個当りのアミド基の
数が5乃至50個、特に6乃至20個の範囲にあるポリ
アミド類;例えばナイロン6、ナイロン6,6、ナイロ
ン6/6,6共重合体、メタキシリレンアジパミド、ナ
イロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン13、ヘキサメチレンテレフタラミド/イソフタラミ
ド共重合体、或いはこれらのブレンド物等が使用され
る。これらのポリアミドもフイルムを形成するに足る分
子量を有するべきであり、濃硫酸中1.0g/dl の濃度で且
つ30℃の温度で測定した相対粘度(ηrel)が1.1 以
上、 特に1.5 以上であることが望ましい。
【0051】これらのガスバリアー性樹脂は、3乃至5
0μm、特に5乃至30μmの厚さで使用される。
【0052】積層体の適当な例は、内側から外側にかけ
ての層構成で、オレフィン系樹脂ヒートシール層/一軸
延伸ポリプロピレンフィルム、オレフィン系樹脂ヒート
シール層/二軸延伸ナイロンフィルム、オレフィン系樹
脂ヒートシール層/二軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、オレフィン系樹脂ヒートシール層/アルミ
ニウム箔/二軸延伸ポリプロピレンフィルム、オレフィ
ン系樹脂ヒートシール層/アルミニウム箔/二軸延伸ナ
イロンフィルム、オレフィン系樹脂ヒートシール層/ア
ルミニウム箔/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、オレフィン系樹脂ヒートシール層/エチレンビ
ニルアルコール共重合体/二軸延伸ポリエステルフィル
ムフィルム、オレフィン系樹脂ヒートシール層/非晶質
芳香族ポリアミド/二軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、オレフィン系樹脂ヒートシール層/金属蒸
着二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等であ
るが、この例に限定されない。例えば、最外層、或いは
最外層より下の層として、紙の層を設けることができ
る。
【0053】本発明に好適に使用される積層体の一例を
示す図18において、この積層体71は、表面から順
に、熱可塑性ポリエステル(PET)から成る外層72
/金属箔またはガスバリアー性樹脂から成る中間層73
/オレフィン系樹脂のヒートシール用内層74の層構成
を有する。好適な積層体の他の例を示す図19におい
て、この積層体71は、熱可塑性ポリエステルから成る
外層72/ナイロンから成る第二の中間層75/金属箔
またはガスバリアー性樹脂から成る第一の中間層73/
オレフィン系樹脂のヒートシール用内層74の層構成を
有する。
【0054】ラミネート71の全体の厚みは、20乃至
200μm、特に30乃至150μmの範囲にあること
が好ましい。上記範囲より薄いと、破袋強度が低下する
と共に、厚さ方向に対する積層体の外表面層及び/また
は中間層の選択的な溶融弱化層の形成が困難となり、一
方、上記範囲よりも厚いと、袋しての可撓性が失われる
と共に、引き裂き性の付与が困難となる。
【0055】積層体の製造は、ドライラミネーション、
サンドイッチラミネーション、押出コート、共押出等の
それ自体公知の任意の手段で行うことができる。各層の
間に十分な接着性が得られない場合には、ウレタン系接
着剤、エポキシ系接着剤、酸変性オレフィン系樹脂接着
剤等の接着剤樹脂を用いることができる。
【0056】また、サンドイッチラミネーションに際し
ては、任意の樹脂をフィルム間或いはフィルムと樹脂被
覆金属箔の間に押し出すことにより行われ、また、押出
コートに際しては、任意の樹脂をフィルム或いは金属箔
の上に押し出すことにより行われる。押し出す樹脂とし
ては、一般に、低−、中−、高−密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピ
レン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、イオン架橋オレフ
ィン共重合体(アイオノマー)、エチレン系不飽和カル
ボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン
樹脂等の変性オレフィン樹脂;比較的低融点乃至低軟化
点のポリアミド乃至コポリアミド樹脂;比較的低融点乃
至低軟化点のポリエステル乃至コポリエステル樹脂;前
記した樹脂の1種乃至2種以上とおよびまたは公知の充
填剤とからなるブレンド樹脂;などが単層押出乃至共押
出されて使用される。押出樹脂層を施す表面には、ウレ
タン系、チタネート系等のアンカー剤を施しておくこと
ができる。
【0057】[レーザビーム及び管状干渉光学系]本発
明では、レーザビームを、フォーカスあるいはデフォー
カスさせて照射して、狭幅の溝状パターンあるいは細幅
の面状パターンから成る易引き裂き部を形成させるか、
管状干渉光学系(カライドスコープ)を通して、点状の
集合干渉パターンを形成させ、これを軟包材に照射し
て、線状の干渉パターンから成る易引き裂き部を形成さ
せる。
【0058】本発明において、レーザビームとしては、
炭酸ガスレーザーが使用され、一般にその出力は、1W
乃至1.2KWの範囲にあるものが好適であるが、勿論
これに限定されない。
【0059】前者の場合、プラノコンベックッスレンズ
を用いるのがよく、デフォーカス状態は、一概には規定
できないが、一般に、図1について述べたf0 /fの比
が1/20乃至1/3の範囲にあるのがよい。
【0060】後者の場合、管状干渉光学系は、図3にお
いて既に説明したとおり、金属製の管状体であり、中心
付近に種々の形状をした断面の穴が開いており、内面は
反射率の高い金メッキなどが施されているものである。
レーザビームを集光レンズ、特にプラノコンベックッス
レンズで集光し、これを管状干渉光学系に入射させるこ
とにより、内面で反射されたレーザ光の波長が整数倍ず
れた部分では光が重なり合い、半波長ずれた部分では光
が打ち消しあって、各ピークがほぼ同じ高さの微細な干
渉パターンが形成される。
【0061】管状干渉光学系の穴の断面形状は、三角
形、四角形、五角形、六角形、八角形等の多角形、円形
或いは楕円形等であってよく、この断面形状に応じて、
点状乃至線状の集合干渉パターンの外郭形状が定まる。
【0062】即ち、カライドスコープの出口のレーザビ
ームは、空洞部の断面が四角形であると、図4に示され
るように、外郭形状が四角形で、各ドットが縦横に整列
した点状集合ビームとなる。また、空洞部の断面が円形
であると、外郭形状が円形で、各線が同心円状に整列し
た線状集合ビームとなる。更に、空洞部の断面が三角形
或いは六角形であると、外郭形状が三角形或いは六角形
で、各ドットが三角形或いは六角形の辺に平行に配列さ
れた点状集合ビームとなる。
【0063】カライドスコープからの点状乃至線状集合
ビームにおいて、それぞれの点乃至線の間隔と大きさ
は、カライドスコープ出口からの被加工材への距離(離
すほど間隔は広がり大きくなるが、強度は低下する)
や、断面の寸法、カライドスコープの長さにより変化す
る。
【0064】カライドスコープの空洞部の入り口の大き
さと出口の大きさを変えることも可能であり、これによ
り非常に大きな面積にわたって加工できる利点がある。
例えば、入り口が5mm×3mmの大きさで、出口が1
8mm×3mmの大きさであると、点状集合ビームの大
きさは約20mm×5mmの大きさになる。また、点状
集合ビームのパターンは、出口の長手方向に引き延ばさ
れた点状乃至線状の集合干渉パターンとなる。
【0065】本発明においては、点状乃至線状の集合干
渉パターンの点間或いは線間のピッチが0.02乃至5
mm、特に0.05乃至2mmの範囲にあることが好ま
しい。このピッチが上記範囲よりも小さいと、点状乃至
線状の集合干渉パターンに対応した干渉パターン加工が
困難となり、例えば表面樹脂の加熱がパターン状に行う
ことが困難となり、全体が均一に加熱される傾向とな
る。一方、上記範囲よりも大きいと、干渉パターンが荒
すぎて、加工の効果が得られなくなる傾向がある。
【0066】また、点状乃至線状の集合干渉パターンが
幅方向、即ち走査方向と直角方向に1mm以上、特に
1.5乃至10mmの寸法を有するものであることが好
ましい。即ち、本発明は一回のレーザ照射で比較的広い
面積の加工を行えることが利点であるが、上記範囲より
も寸法が小さいと、易引き裂き性と加工部における強靭
性とのバランスが崩れる傾向がある。
【0067】更に、軟包材の送り速度にも関連するが、
点状乃至線状の集合干渉パターンが単位面積(1c
2 )当たり3乃至40J、特に5乃至25Jに相当す
る入射エネルギーを有するものであることが好ましい。
入射エネルギーが上記範囲よりも小さいと、点状乃至線
状のビームが照射された位置でも、樹脂の溶融等の加工
パターンを形成させることが困難となる。一方、上記範
囲よりも大きいと、樹脂の劣化等の影響が大きくなる。
本発明では、外表面樹脂の溶融を生じるがその飛散を実
質的に生じない程度の加熱を行うことが可能となり、こ
れにより樹脂材料の損失を防止しつつ、またこの部分の
靭性の損失を過度に生じることなしに、易引き裂き性等
のための加工を行うことが可能となる。
【0068】
【実施例】本発明を次の例で更に具体的に説明する。
【0069】実施例1 図7において原反ロールは幅が680mmである厚さ1
2μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム、厚さ7μmのアルミニウム箔、厚さ70
μmのポリプロピレンフィルムを各層間にウレタン系の
アンカー剤を介してラミネートした積層フィルムを使用
した。製袋速度は100袋/minであり、原反は2丁
取りをするので6.5m/minで連続送り出しをし
た。レーザ装置40は炭酸ガスレーザで波長は10.6
μmであり、出力が200Wのものを使用した。集光レ
ンズ44は焦点距離が2.5インチであり、口径は1イ
ンチのものを使用した。管状干渉光学系であるカライド
スコープ43はアルミニウム製で空洞部の入り口出口は
3mm×3mmの矩形であり、内面が金メッキされた長
さ138mmのものを使用した。カライドスコープとフ
ィルムとの距離は6mmに調整した。レーザ装置から出
射されたレーザビームをベントミラー42によりフィル
ムに対し垂直に曲げ、集光レンズを通してカライドスコ
ープから点状集合ビームにして積層フィルムに照射し
た。照射するのは間欠送りされている0.3秒の停止期
間に行い、ベントミラー42、集光レンズおよびカライ
ドスコープは固定具により一体化していて、縦および横
シールされている積層フィルムに進行方向に30m/m
inの速度で走査した。このときのレーザ出力は120
Wであった。この際、上方からの点状集合ビームに対し
てフィルムを対称にして反対面には同様の装置を配し
た。この場合、両側からの点状集合ビームは同一の位置
を照射するように調整した。また、それとは反対側の端
には同様の装置を配置した。以上の装置と工程を経て図
8に示すような3方シールレトルトパウチを製造した。
易開封加工線は底シール部から30mmの位置にあり、
幅2.8mmの直線状にいれられた。この場合パウチの
表裏の易開封加工線のずれは0.1mm程度であった。
このパウチに調理食品を160g充填後密封したが、内
容物の保存性が良好で落下強度にも優れ、また手で容易
に開封することができた。
【0070】実施例2 図9において原反ロールは幅が1040mmである、厚
さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムと、厚さ130
μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム
を、ウレタン系のアンカー剤を介してラミネートした積
層フィルムを使用した。製袋速度は80袋/minであ
り、原反は2丁取りをするので5.2m/minで連続
送り出しをした。レーザ装置40は炭酸ガスレーザで波
長は10.6μmであり、出力が100Wのものを使用
した。集光レンズ44は焦点距離が2.5インチであ
り、口径は1インチのものを使用した。照射するレーザ
ビームはデフォーカスビームであり、カライドスコープ
はなく、集光レンズ44を介した収束レーザビームであ
った。焦点距離からデフォーカスする距離は10mmで
あった。フィルム上でのレーザビームの幅は約1.1m
mであった。レーザ装置から出射されたレーザビームを
ベントミラー42によりフィルムに対し垂直に曲げ、集
光レンズを介して収束ビームにして積層フィルムに照射
した。照射するのは間欠送りされている0.36秒の停
止期間に行い、ベントミラー42、集光レンズは固定具
により一体化していて、縦および横シールされている積
層フィルムに進行方向に22m/minの速度で走査し
た。このときのレーザ出力は60Wであった。この際、
上方からの収束ビームに対してフィルムを対称にして反
対面には同様の装置を配した。この場合、両側からの点
状集合ビームは同一の位置を照射するように調整した。
また、それとは反対側の端には同様の装置を配置した。
以上の装置と工程を経て図10に示すような3方シール
パウチ(洗剤詰め替え用パウチ)を製造した。易開封加
工線は開口部から14mmの位置にあり、 幅1.2m
mの直線状にいれられた。この場合パウチの表裏の易開
封加工線のずれは0.05mm程度であった。このパウ
チに液状洗剤を500ml充填後密封し、温度5℃で
1.2mの高さから水平落下および倒立落下各10回を
繰り返し行ったが、洗剤の漏洩はなかった。また、易開
封加工線に沿って手で容易に開封することができた。
【0071】実施例3 図11において対面側のレーザビームを1パウチ分ずら
して照射する以外は実施例2と同じようにして図10に
示すような3方シールパウチ(洗剤詰め替え用パウチ)
を製造した。 易開封加工線は開口部から14mmの位
置にあり、 幅1.2mmの直線状にいれられた。この
場合パウチの表裏の易開封加工線のずれは0.05mm
程度であった。このパウチに液状洗剤を500ml充填
後密封し、温度5℃で1.2mの高さから水平落下およ
び倒立落下各10回を繰り返し行ったが、洗剤の漏洩は
なかった。また、易開封加工線に沿って手で容易に開封
することができた。
【0072】実施例4 図12において原反ロールは幅が1040mmである、
厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムと、厚さ13
0μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィル
ムを、ウレタン系のアンカー剤を介してラミネートした
積層フィルムを使用した。製袋速度は80袋/minで
あり、原反は2丁取りをするので5.2m/minで連
続送り出しをした。レーザ装置40は炭酸ガスレーザで
波長は10.6μmであり、出力が100Wのものを使
用した。集光レンズ44は焦点距離が2.5インチであ
り、口径は1インチのものを使用した。照射するレーザ
ビームはデフォーカスビームであり、カライドスコープ
はなく、集光レンズ44を介した収束レーザビームであ
った。焦点距離からデフォーカスする距離は10mmで
あった。フィルム上でのレーザビームの径は約1.1m
mであった。レーザ装置から出射されたレーザビームを
ベントミラー41によりフィルムの進行方向に対し横断
方向に曲げた。さらに横断方向可動可能なベントミラー
42で直角方向に曲げ、長手方向可動可能なベントミラ
ー45によりフィルムに対し垂直に曲げ、集光レンズを
介して収束ビームにして積層フィルムに照射した。照射
するのは間欠送りされている0.36秒の停止期間に行
い、ベントミラー45、集光レンズ44は固定具により
一体化していて、縦および横シールされている積層フィ
ルムに進行方向に22m/minの速度で走査した。さ
らにパウチの幅の中間付近でベントミラー42を20m
m横断方向に移動した。この場合ベントミラー42と共
にベントミラー45と集光レンズ44も横断方向に移動
した。19a、19、18の直線部分でのレーザ出力は
60Wであり、19bの傾斜部では速度が速くなるので
レーザ出力は90Wであった。この際、上方からの収束
ビームに対してフィルムを対称にして反対面には同様の
装置を配した。この場合、両側からの点状集合ビームは
同一の位置を照射するように調整した。また、それとは
反対側の端には同様の装置を配置した。以上の装置と工
程を経て図13に示すような3方シールパウチ(洗剤詰
め替え用パウチ)を製造した。易開封加工線の19a、
18は開口部から30mmの位置にあり、19は開口部
から10mmの位置にあり、長さは30mmであり、傾
斜部19bは45度で形成された。易開封加工線の幅は
1.2mmであった。この場合パウチの表裏の易開封加
工線のずれは最大0.1mm程度であった。このパウチ
に液状洗剤を500ml充填後密封し、温度5℃で1.
2mの高さから水平落下および倒立落下各10回を繰り
返し行ったが、洗剤の漏洩はなかった。また、易開封加
工線に沿って手で容易に開封することができ、開封後の
パウチには19b,19部分がノズル状に突出した洗剤
注出口が形成されるので、簡単に詰め替え用容器の口部
内に注出口を挿入でき、洗剤をこぼさずに移し替えるこ
とができた。
【0073】実施例5 図14において原反ロールは幅が260mmである厚さ
12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム、厚さ7μmのアルミニウム箔、厚さ70
μmのポリプロピレンフィルムを各層間にウレタン系の
アンカー剤を介してラミネートした積層フィルムを使用
した。製袋速度は50袋/minであり、8.5m/m
inで連続送り出しをした。レーザ装置40は炭酸ガス
レーザで波長は10.6μmであり、出力が200Wの
ものを使用した。集光レンズ44は焦点距離が2.5イ
ンチであり、口径は1インチのものを使用した。管状干
渉光学系であるカライドスコープ43はアルミニウム製
で空洞部の入り口出口は3mm×3mmの矩形であり、
内面が金メッキされた長さ138mmのものを使用し
た。カライドスコープとフィルムとの距離は6mmに調
整した。レーザ装置から出射されたレーザビームをベン
トミラー42によりフィルムに対し垂直に曲げ、集光レ
ンズを通してカライドスコープから点状集合ビームにし
て積層フィルムに照射した。照射するのは間欠送りされ
ている0.6秒の停止期間に行い、ベントミラー42、
集光レンズおよびカライドスコープは固定具により一体
化していて、フィルムの横断方向に28m/minの速
度で走査した。このときのレーザ出力は110Wであっ
た。以上の装置と工程を経て図8に示すような3方シー
ルレトルトパウチを製造した。易開封加工線は底シール
部から30mmの位置にあり、幅2.8mmの直線状に
いれられた。このパウチに調理食品を160g充填後密
封したが、内容物の保存性が良好で落下強度にも優れ、
また手で容易に開封することができた。
【0074】実施例6 図15において原反ロールは幅が256mmである、厚
さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムと、厚さ130
μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム
を、ウレタン系のアンカー剤を介してラミネートした積
層フィルムを使用した。製袋速度は60袋/minであ
り、15.6m/minで連続送り出しをした。レーザ
装置40は炭酸ガスレーザで波長は10.6μmであ
り、出力が50Wのものを使用した。集光レンズ44は
焦点距離が2.5インチであり、口径は1インチのもの
を使用した。照射するレーザビームはフォーカスビーム
であり、カライドスコープはなく、集光レンズ44を介
した収束レーザビームであった。集光レンズ44はフィ
ルム面から焦点距離の位置に配置した。フィルム上での
レーザビームの径は約0.2mmであった。レーザ装置
から出射されたレーザビームを横断方向可動可能なベン
トミラー42で直角方向に曲げ、長手方向可動可能なベ
ントミラー45によりフィルムに対し垂直に曲げ、集光
レンズを介して収束ビームにして積層フィルムに照射し
た。照射するのは間欠送りされている0.5秒の停止期
間に行い、ベントミラー42を進行方向に33m/mi
nの速度で走査した。この場合ベントミラー42と共に
ベントミラー45と集光レンズ44も横断方向に移動し
た。さらにフィルムの幅の1/4と3/4付近で固定具
により一体化されたベントミラー45、集光レンズ44
は20mm横断方向に移動した。直線部分でのレーザ出
力は10Wであり、傾斜部では速度が速くなるのでレー
ザ出力は15Wであった。以上の装置と工程を経て図1
3に示すような3方シールパウチ(洗剤詰め替え用パウ
チ)を製造した。易開封加工線の19a、18は開口部
から30mmの位置にあり、19は開口部から10mm
の位置にあり、長さは30mmであり、傾斜部19bは
45度で形成された。易開封加工線の幅は0.2mmで
あった。この場合パウチの表裏の易開封加工線のずれは
最大0.05mm程度であった。このパウチに液状洗剤
を500ml充填後密封し、温度5℃で1.2mの高さ
から水平落下および倒立落下各10回を繰り返し行った
が、洗剤の漏洩はなかった。また、易開封加工線に沿っ
て手で容易に開封することができ、開封後のパウチには
19b,19部分がノズル状に突出した洗剤注出口が形
成されるので、簡単に詰め替え用容器の口部内に注出口
を挿入でき、洗剤をこぼさずに移し替えることができ
た。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも表面が熱可
塑性樹脂から成る連続した軟包材原反を間欠的に供給
し、軟包材原反の停止時に、軟包材原反の縦シール及び
横シールと、これに同期したレーザビームの走査による
開封予定部への易引き裂き加工とを行うことにより、軟
包材のヒートシールサイクルを利用して、レーザビーム
照射による易引き裂き部の形成を、従来技術の欠点なし
に、正確に位置決めされた状態でしかもロスタイムなし
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デフォーカスされたレーザビーム照射の方法を
示す説明図である。
【図2】図1におけるレーザビームのエネルギー分布を
示すグラフである。
【図3】管状干渉光学系による干渉パターンの生成原理
を説明する説明図である。
【図4】四角形の入口と出口とを有するカライドスコー
プを使用した場合の点状集合ビームを説明するための説
明図である。
【図5】図4の点状集合ビームを操作させて得られる線
状集合ビームを説明するための説明図である。
【図6】図4或いは図5の集合ビームの照射により形成
される軟包材の樹脂表面の構造を説明する断面図であ
る。
【図7】本発明の製造方法に用いる装置の一例を示す斜
視図である。
【図8】本発明の軟包材のシール構造及び易引き裂き部
の一例を示す側面図である。
【図9】図7の装置の変形の一例を示す斜視図である。
【図10】本発明の軟包材のシール構造及び易引き裂き
部の他の例を示す側面図である。
【図11】図7の装置の変形の他の例を示す斜視図であ
る。
【図12】図7の装置の変形の一例を示す斜視図であ
る。
【図13】本発明の軟包材のシール構造及び易引き裂き
部の他の例を示す側面図である。
【図14】本発明の製造方法に用いる装置の一例を示す
斜視図である。
【図15】 図14の装置の変形の一例を示す斜視図で
ある。
【図16】走査及びレーザのON−OFFタイミングを
説明する説明図である。
【図17】管状干渉光学系の配置の一例を示す図であ
る。
【図18】軟包材原反の断面構造の一例を示す断面図で
ある。
【図19】軟包材原反の断面構造の他の例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 レーザビーム 2 集光レンズ 3 被加工材 4 管状干渉光学系 5 穴 6 内面 7 干渉パターン 8 集合干渉パターン 9 集合干渉パターン 10 表面樹脂層 11 溶融部乃至相対的凹部 12 非溶融部乃至相対的凸部 13 軟包材 14 シート 15 底シール 16、16 側方シール 17 開口部 18 易引き裂き部 19 中央引き裂き予定部 19a 側方引き裂き予定部 19b 傾斜引き裂き予定部 20 繰り出しローラー 21 軟包材原反ロール 22 ダンサーローラー 24 斜め板 24a 垂直ローラー 25 ナイフ 26 斜め板 27 二連ダンサーローラー 27a 供給ローラー 28 縦ヒーター部 29 縦冷却板 30 ゴムロール 31 ダンサーローラー 32 横ヒーター 33 横冷却板 34 ナイフ 35 ゴムローラー 36 カッター 37 袋受け台 40 レーザ装置 41 固定ビームベンダー 42 可動ビームベンダー 43 管状干渉光学系 44 集光レンズ 45 可動ビームベンダー 50 包装機 51 ターレット 52 パウチ保持具 53 移送機構 54 吸引機構 55 充填口 56 内容物 57 ヒートシールバー 58 排出機構 59 包装体 60 切断予定線 63 干渉パターン出口

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面が熱可塑性樹脂から成る
    連続した軟包材原反を間欠的に供給し、軟包材原反の停
    止時に、軟包材原反の縦シール及び横シールと、これに
    同期したレーザビームの走査による開封予定部への易引
    き裂き加工とを行うことを特徴とする易引き裂き部を有
    する軟包材の製法。
  2. 【請求項2】 少なくとも表面が熱可塑性樹脂から成る
    連続した軟包材原反を重ねた状態で、縦シール域及び横
    シール域に間欠的に供給して、軟包材原反の停止時に、
    縦シール及び横シールを行うと共に、シール後の軟包材
    を上下に配置されたレーザビーム照射域に導き、軟包材
    原反の停止時に、上下のレーザビームを主として軟包材
    原反の長手方向またはそれに直角方向に走査し、軟包材
    の開封予定部に易引き裂き加工を行うことを特徴とする
    請求項1記載の軟包材の製法。
  3. 【請求項3】 少なくとも表面が熱可塑性樹脂から成る
    連続した軟包材原反を、レーザビーム照射域に間欠的に
    供給し、軟包材原反の停止時に、レーザビームを主とし
    て軟包材の長手方向またはそれを横切る方向に走査し、
    軟包材原反の開封予定部に易引き裂き加工を行い、軟包
    材原反の両側縁を易引き裂き加工面が外面または内面と
    なるように重ね合わせ、縦シール域及び横シール域に間
    欠的に供給して、軟包材原反の停止時に、縦シール及び
    横シールを行うことを特徴とする請求項1記載の易引き
    裂き部を有する軟包材の製法。
  4. 【請求項4】 レーザビームがフォーカスビームおよび
    またはデフォーカスビームである請求項1乃至3の何れ
    かに記載の製法。
  5. 【請求項5】 レーザビームが、レーザビームが入射さ
    れた管状干渉光学系からの点状乃至線状の集合干渉パタ
    ーンである請求項1乃至3の何れかに記載の製法。
  6. 【請求項6】 レーザビームの照射を、軟包材の切断予
    定線の両側に且つ切断予定線に沿って行う請求項1乃至
    5の何れかに記載の製法。
  7. 【請求項7】 レーザビーム照射域を複数段に設け、一
    方の照射域で切断予定線の一方の側の易引き裂き加工を
    行い、他方の照射域で縦方向切断予定線の他方の側の易
    引き裂き加工を行う請求項6記載の製法。
  8. 【請求項8】 レーザビーム照射のための走査部材を加
    速段階、定速段階及び減速段階を経由し且つ定速段階で
    レーザ出力が行われるように走査を行う請求項1乃至7
    の何れかに記載の製法。
  9. 【請求項9】 レーザビームの走査部材を主走査方向を
    横切る方向に移動可能に配置し、屈折乃至湾曲した形状
    の易引き裂き加工を行う請求項1乃至8の何れかに記載
    の製法。
  10. 【請求項10】 レーザビームがフォーカスビームおよ
    びまたはデフォーカスビームであり、上下のレーザビー
    ム照射を、位置合わせされた状態で同時に行う請求項2
    記載の製法。
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