JPH10315551A - インクジェット記録装置ならびにその記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置ならびにその記録方法

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JPH10315551A
JPH10315551A JP12457897A JP12457897A JPH10315551A JP H10315551 A JPH10315551 A JP H10315551A JP 12457897 A JP12457897 A JP 12457897A JP 12457897 A JP12457897 A JP 12457897A JP H10315551 A JPH10315551 A JP H10315551A
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/0085Using suction for maintaining printing material flat

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録装置において、インク滴
の記録媒体上での着弾位置精度を向上して、より高品質
の記録が行えるインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 記録媒体の記録領域全体を吸着する有孔
吸着面を形成したベルト状体を、負圧発生手段につなが
る圧力室に対して相対移動可能に配設する。記録紙を有
孔吸着面に吸着した後で記録ヘッド1により画像形成を
行い、画像形成が終了後に吸着面を移送して、排紙を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、必要とする時にの
み液体のインクを吐出し、記録紙上に付着させて記録を
行うインクジェットヘッドを搭載する記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、インクジェ
ット式記録ヘッドの性能の向上に伴ってドット密度が飛
躍的に大きくなり、記録紙上に天然色でカラー印刷を行
う出力装置としての需要が増大してきている。
【0003】このような需要に対して、今後より一層の
普及を果たすためには、より高品質の記録が行えること
が必要であり、そのためには、吐出したインク滴が記録
紙上に着弾するときの位置精度を従来よりも向上するこ
とが効果を有する。
【0004】しかしながら、インク滴の着弾位置精度を
向上するためには、以下のような課題点がある。
【0005】(第一の課題点)記録紙を搬送手段により
順次送りながら記録ヘッドにより記録を行う方法が一般
的であるが、使用する記録紙の厚さや表面の摩擦力によ
り、搬送手段におけるスリップ量が変化し、よって紙の
搬送量が変わってしまい、結果として着弾位置がずれて
しまう。
【0006】このような課題に対し、記録紙を一旦ドラ
ム状体に巻き付けてから記録を行う方法等が数多く提案
されており、これによれば搬送量が紙の種類により影響
されることはない。しかしながら、一般に構造が複雑と
なり高価なものになったり、あるいは、厚い記録紙など
に対応しにくいといった固有の課題がある。
【0007】(第二の課題点)記録紙は置かれていた状
態等の要因でカール癖が生じやすく、記録紙にカール癖
が生じている場合には記録ヘッドの吐出ノズルと紙面ま
での距離が変化する。一方、記録ヘッドは記録媒体に対
して相対的に連続移動を行う過程で記録を行うため、吐
出ノズルと紙面までの距離が変化するとインク滴が着弾
するまでの時間に差が生じ、よって紙面上の着弾位置が
変化してしまう。
【0008】このような課題に対し、記録領域の手前の
搬送経路にしごき板を配設し、記録紙を押さえつけて矯
正してから記録を行う方法が一般的に用いられている
が、記録紙を搬送する上での負荷となるため、過大であ
ると前記の如くに紙送り量の変化を招へいする。
【0009】(第三の課題点)一般に、記録紙に着弾し
た液体のインクが記録紙に含浸すると、記録紙は一旦伸
び、次にインクの乾燥に伴って縮む特性がある。さら
に、天然色でのカラー印刷の場合には記録紙に付着する
インクの絶対量が大きくなる傾向があり、伸縮はより顕
著なものとなる。
【0010】記録紙の伸縮は、それ自体で着弾位置のず
れの要因であるのに加え、場合によっては部分的な紙浮
きとなり、これによっても着弾位置精度の低下、あるい
は記録ヘッドと直接的に接触し記録面を汚す場合もあ
る。
【0011】上述した課題に対し、特開昭58−598
69号公報に提案される記録装置に於いては、搬送手段
に加えて記録ヘッドの記録領域に対向して固定の有孔吸
着面を配設し、有孔吸着面から記録紙を吸引しながら記
録を行う様にしている。これによれば紙浮きを防止で
き、また記録紙のカール癖についても矯正できる効果が
ある。
【0012】さらには、記録紙を透過する空気流の作用
により、インクの乾燥が加速され、記録紙の伸縮も低減
できる。
【0013】しかしながら、この方法によって、より効
果を高めるには負圧力を高める、あるいは有孔吸着面と
記録紙の摩擦力を高めて紙の伸縮を抑えることが有効で
あるが、他方では吸着板の吸着面に強く引きつけられる
ために紙搬送精度が低下してしまうといった相反する作
用がある。
【0014】一方、特開昭56−101885号公報に
提案されるシート搬送装置に於いては有孔吸着面を無端
のベルト状に構成し、搬送手段と同期してベルトを駆動
する様にしている。これによれば、記録紙と吸着面であ
る無端ベルトとの間での摺動は無く、十分な負圧力を付
与できる。
【0015】しかしながら、無端ベルトの送り精度を向
上するためには、部品の簡素化が難しく、また、記録紙
の上端及び下端付近では吸着力が減少するので効果が得
られにくい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うに記録紙の種類による紙送りむら、及び記録紙のカー
ルによる紙浮き、及び液体インクの付着に伴う記録紙の
伸縮、紙浮きといった3項目のインクジェット記録装置
固有の課題に対して鑑みてなされたものであり、その目
的とするところはインク滴が着弾する位置精度を向上
し、よってより高品質な記録が実現できるインクジェッ
ト記録装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために本発明による
インクジェット記録装置ならびにその記録方法は、イン
クジェット記録ヘッドと、記録媒体を吸着する有孔吸着
面と、有孔吸着面の裏面につながる圧力室と、圧力室に
つながる負圧発生手段を有し、有孔吸着面が記録媒体の
記録領域の全体を吸着するものである。
【0018】さらに、有孔吸着面の記録媒体との摩擦係
数が少なくとも0.5以上とする。
【0019】さらに、インクジェット記録ヘッドが、ラ
イン状にノズルを有するライン型の記録ヘッドであり、
少なくとも複数回の走査により、画像を形成する。
【0020】さらに、有孔吸着面が、前記吸着面につな
がる圧力室に対し、相対的に移動可能である。
【0021】さらに、相対的に移動可能な有孔吸着面
が、可撓性のベルト状体に形成され、無端状に形成され
る。
【0022】さらに、相対的に移動可能な有孔吸着面
が、可撓性のベルト状体に形成され、少なくとも複数の
有孔吸着面を有する。
【0023】さらに、相対的に移動可能な有孔吸着面
が、可撓性のベルト状体に形成され、ベルト状体に作用
する張力の変更手段を有する。
【0024】さらに、負圧力発生手段が、遠心式ファン
であり、圧力室に一体的に配設される。
【0025】さらに、負圧発生手段の駆動条件の可変手
段を有し、負圧発生手段の駆動条件が、記録媒体の大き
さにより変更される。
【0026】さらに、負圧発生手段の駆動条件の変更手
段と、圧力室内部の圧力検出手段を有し、負圧発生手段
の駆動条件が、圧力室の内部圧力により変更される。
【0027】さらに、圧力室内部の圧力検出手段を有
し、圧力室の内部圧力により、記録動作が変更される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の第一
実施例を説明する。
【0029】図1は本発明のインクジェット記録装置の
全体構成を示している。
【0030】図2は本発明の吸着部分について、上視図
(a)と側断面図(b)を示している。
【0031】2はキャリッジであり、キャリッジガイド
軸3により図中矢印aの方向に摺動移動可能に支持さ
れ、図示しない駆動ベルトを介してキャリッジモータ4
により往復走査される(主走査)。キャリッジ2上には
記録ヘッド1が係止される。記録ヘッド1は図中で下面
にノズル穴を有し、記録データに基づいて所定の位置で
ノズル穴より対向する記録媒体上にインク滴の吐出を行
うオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドであり、
本実施例に於いてはキャリッジ2の走査方向に対して直
角方向に等間隔のノズル穴を配設したライン型のインク
ジェット記録ヘッドを用いている。
【0032】インク滴の吐出方法については圧電素子を
用いる方法でも、またサーマル方式によっても良く、本
発明に於いて規定するところではない。
【0033】吸着部をなすフレーム64には、負圧発生
手段である遠心式のファン71、ベルト状体であり、有
孔吸着面が配設された有孔ベルト51、有孔ベルト51
の相対移動を行う駆動プーリ53、テンションプーリ5
2、複数の空気穴が配設された支持板62等を支持し、
さらに吸着面の全面にわたり均一に吸引を行うように圧
力室61が一体的に設けられているとともに、圧力検出
手段である圧力センサ63が配設される。
【0034】吸着部は、スライド軸65,66で主走査
方向と直行する方向(図2(a)中に矢印aで示す)に
移動可能に支持され、図示しない駆動手段により走査さ
れる(副走査)。駆動プーリ53に続く輪列にはステッ
ピングモータである駆動モータ55が、テンションプー
リ52に続く輪列にはDCモータよりなり、張力の変更
手段であるテンションモータ54が配設される。
【0035】吸着部のより詳細な構成については図3に
分解斜視図により詳細に示している。
【0036】11は記録媒体である記録紙であり、15
で斜線で示す範囲が記録紙上の記録領域を示している。
有孔ベルト51には複数の空気孔が配設された有孔吸着
面が設けられている。有孔ベルト51の余剰部分は駆動
プーリ53、及びテンションプーリ52に巻き取られて
いる。
【0037】有孔ベルト51の背面で、かつガイドロー
ルa56、ガイドロールb57の上面によりなす面より
わずかに低まった位置に表面が位置するように支持板5
3が配設される。支持板53には空気流を妨げないでか
つ、吸着時に生じる加重に於いても平面度が維持される
よう、本実施例では熱硬化性樹脂を成形加工により得て
いる。他の構成としてはアルミ板をハニカム状に接合し
たプレートを用いても良い。
【0038】フレーム64には一体的に圧力室61が形
成され、さらに圧力センサ63、ファン71が係止され
たファンモータ72及びバックプレート75などが係止
される構成である。ファン71は遠心式のファンであ
り、図3中に矢印で空気の流れを示すように有孔吸着面
12および支持板62を通過した空気流は圧力室61を
経由し、開口部より直接的にファン71に流入し、排気
口73及び74より矢印方向に排出される。図中明らか
なように、ファン71の外形は記録媒体の大きさまでの
大径のものが支障無く使用でき、より強い負圧力と成す
ことができる。さらに、吸着ユニット直下に給紙スタッ
カを配設しても排気が干渉することが無く、また、配管
等を要せずに負圧発生手段を配設することができ、よっ
て装置を小型化し、より安価に構成することが出来ると
いう格別な効果を有する。また、ファンモータ72はD
Cブラシレスファンよりなり、負圧発生手段の駆動条件
の可変手段である図示しない駆動回路により、駆動条件
である回転数が可変に構成される。
【0039】有孔ベルト51のより詳細な構成を、図4
に示す。
【0040】有孔ベルト51には、図4(a)に示すよ
うに、複数の吸着面a,b,c…(41,42,43
…)が配設されており、それぞれ使用される記録紙の大
きさに対応しており、マーカ59を光学センサ58によ
り検出し、選択的に使用される。
【0041】より具体的には、各記録紙の記録領域の大
きさに対してそれぞれ3mm内側の範囲までに空気孔を配
設して有孔吸着面と成している。有孔吸着面は記録領域
と等しいか、あるいは大きい方が望ましいが、記録紙の
外形のバラツキや、給送時のわずかな傾きなどにより、
隙間が生じて空気漏れが生じた場合には著しく効率が下
がってしまうのに対し、記録紙自体の強度により、記録
領域よりも有る程度小さくても十分な効果が得られる。
本発明の主旨としては記録領域の全域にわたる吸着作用
が得られることが肝要であり、有孔部の具体的な大きさ
を規定するところではない。
【0042】本実施例に於いては、図4(b)に断面を
示すように、厚さ50μ(ミクロン)のステンレス鋼鈑
を基材として用い、有孔吸着面には直径1.5mm(ミリ
メートル)の穴が各方向のピッチ3mmにより配設してい
る。穴径は薄い紙等で吸着時に局所的なへこみが生じな
い範囲で大きい方が加工上で好ましく、より多くの穴を
設けることが吸着効果の上では好ましい。
【0043】有孔ベルト51の記録紙との接触面側に
は、外形約100μのセラミックの粒子を接着剤により
固定している。これにより、想定される記録紙の全種に
於いて摩擦係数0.5以上が得られた。
【0044】他の実施例としては、基材としてPET樹
脂フィルム、ポリサルフォン樹脂フィルム等の可撓性樹
脂フィルム全般が使用可能であり、また表面処理として
はゴム等のコーティング加工も好適である。また、繊維
を布状に織り込んだ基布に有孔吸着面以外の全域、並び
に有孔部内は摩擦係数を上げる為に、点状にゴムを印刷
により塗布する方法でも良い。
【0045】次に、記録動作について説明を行う。
【0046】従来のインクジェット記録装置に於いて
は、給紙手段を含む紙搬送手段により記録紙を搬送しな
がらインクジェット記録ヘッドにより画像形成を行うの
が一般的であるが、本発明に於いては、記録動作は、準
備工程、給紙工程、画像形成工程、排紙工程により成さ
れる。
【0047】準備工程では、まずファン71を始動す
る。ファン71は記録動作中は常に駆動され、負圧力を
発生するが、記録紙は有孔ベルトの上で圧力室に対して
相対的に移送され、吸着力が解除された部位より給紙、
排紙が行われる構成であるので、給紙及び排紙時にもフ
ァンを停止させる必要が無く、よってより速く記録を行
える。
【0048】さらに本実施例では、ファン71は常に一
定の圧力となる様に、圧力センサ63の出力に基づいて
回転数が制御される。これにより、記録紙の種類(大き
さ、透気量)が変わっても常に安定した吸着効果が得ら
れる。特に、OHPフィルム等の全く通気しない記録媒
体を用いても、ファンに流れる空気流が無くなり、いわ
ゆるストール現象による騒音の増大や、あるいは異常回
転に至るといった問題が回避できる。
【0049】また、簡素化においては圧力センサ63を
用いずに、使用する記録紙の諸仕様(サイズ、種類)に
応じて、回転数を変更するようにしても良い。
【0050】次に、給紙工程を説明する。
【0051】テンションプーリ52に接続されたテンシ
ョンモータ54に定電流の駆動を行うことで、有孔ベル
ト51には張力が付与される。
【0052】このときの状態を図6により説明を行う。
【0053】記録時に於いては、テンションプーリ52
に接続されたDCモータ54への通電を切ることによ
り、有孔ベルト51には張力が消失し、よって記録紙1
1が載った有孔ベルト51は、下方の支持板62表面に
確実に密着し、記録ヘッド1の吐出ノズルと記録紙の間
の距離は一定に保たれる上に有孔ベルト51がずれたり
することがない(図5において、bで示す状態)。ま
た、給紙、排紙時にDCモータよりなるテンションモー
タ54に巻き取り方向への定電流通電を行うことによ
り。有孔ベルト51には張力が付与される。この場合に
は図5にaで示す様に、支持板と有孔ベルト51の間に
は間隙が生じることとなり、支持板53と有孔ベルト5
1の摺動負荷が軽減し、よってより高速に給紙、排紙動
作が行える。
【0054】次に、記録を行う記録紙の大きさに対応し
た有孔吸着面の端面が図5(a)のAで示す位置となる
ように有孔ベルト51を移送する。これと並行して、記
録紙11の記録領域の先端が同じくAの位置となるよう
に給排紙ローラ103により給送する。給紙スタッカ1
01内の記録紙は切替板104の下面よりA位置に至る
が、厚手の用紙等は図中点線で示すようにフロント給紙
ガイド106を介して切替板104の上方向より殆ど変
形させることなく給紙される。
【0055】しかる後に、給排紙ローラ103と有孔ベ
ルト51を同期して移送することにより記録位置(図
(b)に示す)に記録紙11が搬送される。このとき記
録紙には送られるにつれて、負圧力により有孔吸着面に
強く押し当てられる。
【0056】しかる後に、テンションモータ54への通
電を切ることにより張力が消失され、有孔ベルト51並
びに記録紙11は支持板62にさらに強く吸着され、紙
浮き無く密着することができる。
【0057】さらに、記録紙と有孔吸着面との間の摩擦
係数に基づいて、摩擦力が作用するため摩擦係数を上げ
ることにより、インクの付着に伴う紙の伸縮の影響を抑
止できる。
【0058】次に、記録ヘッド1による画像形成工程に
ついて説明を行う。
【0059】記録ヘッド1は複数の吐出ノズルが副走査
方向に等間隔に配設されたライン型のインクジェット記
録ヘッドであり、さらに4色の吐出ノズルが一体的に配
設される。以下説明のため図7にY(イエロー)ノズル
での記録動作について説明を行う。
【0060】記録データに基づき、列方向と行方向のマ
トリクスにおいて、インク滴の吐出の有無が決定され
る。この状態を図7(a)では吐出するポジションを黒
丸で示している。このマトリクスのa列からf列まで
を、ノズル31により記録され、また、a’からf’ま
でがノズル32により記録される。以降、単一ノズルに
より6列が記録される。
【0061】本実施例に於いては、圧力室61の内部圧
力を圧力センサ63により検知し、その出力により2種
類の記録動作が切り替えられる。
【0062】まず、内部圧力が設定値に維持される場合
は、記録紙に十分な吸着作用が生じている状態と判別さ
れる。この場合には、図7(b)に示すように、記録ヘ
ッド1を主走査方向に走行させながらa列、a’列、…
列を1行目から順次記録を行っていく。最終行の記録を
終えたら、記録ヘッド1の走行を反転させると共に、副
走査方向に1列分の移動を行う。その後、最終行より、
b列、b’列、…列の記録を行う方法である。よって、
最終密度の6分の1の記録密度により画像形成が行われ
る。
【0063】これによれば、最終記録密度よりも低い記
録密度により記録領域の全体で画像形成が進められ、よ
って紙の伸縮が平均化されるとともに、記録紙を通過す
る空気流により乾燥が進むため、インクの着弾位置精度
が向上できるという効果がある。
【0064】さらに内部圧力がファンモータ72の最大
駆動条件にも関わらず設定値に至らない場合は、記録紙
が非常に透気し易い特性であるか、あるいは記録紙の一
部が欠損した等により、空気がリークしている状態であ
り、即ち十分な吸着効果が得られないことが判別され
る。
【0065】この場合には、図7(c)に示す記録動作
に切り替えて画像形成が行われる。具体的には、まず記
録ヘッド1を主走査方向に走行させながら記録を行う
が、このとき1行目、3行目、…の如く奇数行の記録を
行う。最終奇数行の記録を終えたら、副走査方向の移動
は行わずに記録ヘッドの走行を反転させる。その後、最
終偶数行より順次偶数行の記録を行い、a列、a’列、
…列の記録を完了させる。しかる後に副走査方向に1列
分の移動を行いb列、b’列、…列の記録を開始する。
よって、最終記録密度の12分の1の記録密度となる。
【0066】圧力室の内部圧力を検出し、記録動作をさ
らに低い記録密度に切り替えることで記録の速度は低下
するものの、より安定した記録が行えるという効果があ
る。本発明の主旨とするところは、圧力室の内部圧力の
検出手段により吸着状態を検知して、記録動作をより低
い記録密度に切り替えて行う方法であり、例えば単に記
録速度を遅くする、あるいは記録ヘッドの反転時に一時
的に停止させる等の方法に切り替えても良い。
【0067】次に排紙工程の説明を行う。
【0068】まず、テンションモータ54への定電流通
電が再開され、有孔ベルト51に張力が再び付与され
る。しかる後に駆動モータ55により有孔ベルト51を
給紙と逆方向(図5(c)に矢印で示す)に移送せしめ
る。有孔ベルト51上の記録紙11の後端は圧力室61
の領域から外れることにより、吸着力が失せられ、有孔
ベルト51がガイドロール56から駆動プーリ53の方
向に移送されるのに対して、記録紙11は記録紙自体の
強度により、切替板104の上面を経由して、給排紙ロ
ーラ103に移送される。その後、記録紙11は案内板
を経由して、フェースダウントレイ102に排出され
る。
【0069】厚手の記録紙等では、案内板の向きによ
り、フロント排紙トレイ側にほぼ変形されることなく排
紙される。
【0070】記録紙は吸着面に給紙された後に画像形成
が行われ、その後排紙される構成であり、よって、紙種
が変わっても着弾精度が変化することはない。さらに、
本実施例では、給紙スタッカ101の上方に吸着ユニッ
トが配設され、さらにその上方にフェースダウントレイ
102が配設され、従来の記録装置と異なり、給紙、排
紙動作の経路負荷が着弾精度に寄与することがないた
め、記録紙が損傷を受けない範囲で小さい曲率で経路を
設定できる。よって本体の設置床面積をより小さくする
ことができる。
【0071】(他の実施形態)図8に本発明の他の実施
形態を示す。
【0072】本実施例においては、無端のベルト状体で
あるベルト46に形成されている点が異なり、その目的
とするところは、連続記録を行う場合の速度の向上にあ
る。
【0073】ベルト46には2面の吸着面が配設され、
それぞれ図中44で有孔吸着面aの領域、45に有孔吸
着面bの領域を示している。その他の主たる構成は第一
の実施例と同様である。
【0074】以下、第一の実施例と異なる部分について
説明する。
【0075】一番目の記録紙13は図中右方向より有孔
吸着面a44上に給送され画像形成が行われる。画像形
成が終了した一番目の記録紙14は図中左方の排紙ロー
ラ108よりフェースダウントレイ102に排出され
る。このとき有孔吸着面a44に代わって有孔吸着面b
45が通過するのに合わせて二番目の記録紙14の給送
が行われる。
【0076】有孔吸着面を無端のベルト状に構成するこ
とにより、連続的に記録が行え、より高速に記録が行え
るという効果を有する。
【0077】本実施例に於いては無端ベルト状体に2面
の有孔吸着面を配設したが、レイアウトによっては、3
面以上、あるいは1面の有孔吸着面を配設しても同様の
効果を得られることは明らかであり、本発明で規定する
ところでは無い。また、本発明における無端のベルト状
体とは繋ぎ目を有しても記録精度に寄与することはな
く、例えばワイヤ等で接続しても良く、結果的に無端で
あれば良い。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、従来のインクジェット
記録装置に対して、記録紙へのインク滴の着弾位置精度
を向上できるという効果を有し、よってより品質の高い
記録が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例のインクジェット記録装置
の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の吸着部分を示す図である。
【図3】本発明の吸着部分面の構成を示す分解斜視図で
ある。
【図4】本発明の有孔吸着面の構成を示す図である。
【図5】本発明の第一実施例のインクジェット記録装置
の記録工程を説明する図である。
【図6】本発明の張力変更手段の作用を説明する図であ
る。
【図7】本発明の画像形成方法を説明する図である。
【図8】本発明の本発明の第二実施例を説明する図であ
る。
【図9】従来のインクジェット記録装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 11 記録紙(記録媒体) 12 有孔吸着面 46 ベルト(無端状のベルト状体) 51 有孔ベルト(ベルト状体) 52 テンションプーリ 53 駆動プーリ 54 テンションモータ(張力変更手段) 58 光学センサ 59 マーカ 61 圧力室 62 支持板 63 圧力センサ(圧力検出手段) 64 フレーム 71 (遠心式の)ファン(負圧発生手段) 72 ファンモータ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録ヘッドと、記録媒体
    を吸着する有孔吸着面と、有孔吸着面の裏面につながる
    圧力室と、圧力室につながる負圧発生手段を有し、前記
    有孔吸着面が記録媒体の記録領域の全体を吸着すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記有孔吸着面の記録媒体との摩擦係数
    が少なくとも0.5以上であることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録ヘッドがライン
    状にノズルが配設されたライン型の記録ヘッドであり、
    少なくとも複数回の走査により、画像を形成することを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置並び
    にその記録方法。
  4. 【請求項4】 前記有孔吸着面が、前記吸着面の裏面に
    つながる圧力室に対し、相対的に移動可能であることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記相対的に移動可能な有孔吸着面が、
    可撓性のベルト状体に形成され、無端状に形成されるこ
    とを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記相対的に移動可能な有孔吸着面が、
    可撓性のベルト状体に形成され、少なくとも複数の有孔
    吸着面を有することを特徴とする請求項4記載のインク
    ジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記相対的に移動可能な有孔吸着面が、
    可撓性のベルト状体に形成されるとともに、前記ベルト
    状体に作用する張力の変更手段を有することを特徴とす
    る請求項5および請求項6記載のインクジェット記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記負圧力発生手段が、遠心式ファンで
    あり、圧力室に一体的に配設されることを特徴とする請
    求項1記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 負圧発生手段の駆動条件の変更手段を有
    し、前記負圧発生手段の駆動条件が、記録媒体の大きさ
    により変更されることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 負圧発生手段の駆動条件の変更手段
    と、圧力室の内部圧力の検出手段を有し、前記負圧発生
    手段の駆動条件が、圧力室の内部圧力により変更される
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装
    置。
  11. 【請求項11】 圧力室の内部圧力の検出手段を有し、
    圧力室の内部圧力により、記録動作が変更されることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
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