JPH10315465A - 圧電素子及びその製造方法、アクチュエータ及びその製造方法、インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

圧電素子及びその製造方法、アクチュエータ及びその製造方法、インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法

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JPH10315465A
JPH10315465A JP9130106A JP13010697A JPH10315465A JP H10315465 A JPH10315465 A JP H10315465A JP 9130106 A JP9130106 A JP 9130106A JP 13010697 A JP13010697 A JP 13010697A JP H10315465 A JPH10315465 A JP H10315465A
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piezoelectric
iridium
piezoelectric thin
forming
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JP9130106A
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Tsutomu Hashizume
勉 橋爪
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作中の破壊を押さえ、圧電特性の優れたイ
ンクジェット式記録ヘッドの提供。 【解決手段】 圧電素子を構成する上部電極、下部電極
および圧電体薄膜の水素の含有量を1011個/cm以下
である圧電素子で構成され、インクチャンバーキャビテ
ィの形成後の熱アニール工程によって圧電素子内の水素
の濃度を減少させる工程を特徴とする製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】液体あるいはインク吐出の駆
動源である電気−機械変換素子としてチタン酸ジルコン
酸鉛を代表とする圧電体を利用した圧電型インクジェッ
ト式記録ヘッドがある。
【0002】
【従来の技術】この従来技術として、例えば、米国特許
第5,265,315号明細書がある。この従来技術を、図11
〜図16を参照して説明する。
【0003】このインクジェット式記録ヘッドの製造方
法は、図11に示すようにヘッド基台SIに、絶縁膜S
IDを形成し、導電薄膜FMを絶縁膜SID上に形成
し、続いて図12に示すように、導電薄膜FM上にレジ
ストRSを塗布し、マスクMSKと紫外光LAYを利用
して選択的にレジストRSを感光して、感光したレジス
トDRSを形成する。次に、図13に示すように感光さ
れたレジストDRSをマスクにして、パターニングされ
た下部電極FMLを形成する。次に、図14に示すよう
にパターニングされた下部電極FMLを被覆するように
強誘電体薄膜PEZを形成し、連続して上部電極材料薄
膜SMFを形成し、上部電極のパターニングを、レジス
トRSとマスクMSKを紫外光LAYを利用して、上部
電極をパターニングするためのレジストマスクDRSを
形成する。次に、図15に示すように、パターニングさ
れたインクチャンバーキャビティ毎の個別電極となる上
部電極SMLを被覆するように環境パッシベーション膜
PSVを形成し、基板SIの圧電体薄膜が形成されてい
ない第二の主面に、アクチュエータのダイアフラムを形
成するためのパターンをレジストRS、マスクMSK、
紫外光LAYを利用して、基板SIをエッチングするた
めのレジストマスクDRSを形成し、レジストマスクD
RS領域の基板SIを残すように、図16に示すよう
に、基板SIをエッチングしてインクジェット式記録ヘ
ッドを形成している。
【0004】このインクジェット式記録ヘッドでは、圧
電素子に電界を加えて圧電素子を変位させることによ
り、個別インク路内のインクを個別インク路のノズルか
ら押し出すようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者が従来のイン
クジェット記録ヘッドについて鋭意検討し、本発明に至
るまでの経緯について説明する。
【0006】インクチャンバーキャビティを形成するた
め基板SIを高精度の寸法でエッチングするには、シリ
コンの結晶方位面に対して大きなエッチング異方性を示
す、アルカリ水溶液が使用されることが多い。上記従来
例では、インクチャンバーキャビティの形成する際のエ
ッチング方法の具体的な記述が無いが、基板に、N型の
エッチング可能な結晶方位[1、1、0]のシリコンウェハ
を選んでいることから、インクチャンバーキャビティの
エッチング方法として、水酸化カリウム、アンモニアな
どのアルカリ水溶液によるウェットエッチング法を採用
していると推察する。この取り上げた従来例でなくて
も、シリコンウェハをマスク再現性が1μm程度に高精
度に異方エッチングするにはアルカリ水溶液を使用した
ウェットエッチング法が適当である。アルカリ水溶液で
シリコンウェハをエッチングしたときに反応ガスとして
水素が発生するが、この発生した水素は、エッチング液
中に拡散するばかりでなく、アクチュエータの振動板と
なるシリコン酸化膜SIDを容易に拡散透過し、下部電
極FML、圧電体薄膜PEZ、および上部電極SMLに
到達する。薄膜PEZに到達した水素は圧電体薄膜の構
成元素、例えば酸素や鉛などと結合しやすく、圧電体薄
膜の圧電特性を著しく低下させ、インクチャンバーキャ
ビティ内のインクがノズルプレートのノズルから吐出し
なくなる、あるいはインク量が著しく低下する、インク
の吐出速度が遅くなるなどの問題点がある。
【0007】さらに、圧電体薄膜が水素を含有している
と、上部電極と下部電極間に電圧を印加すると、含有す
る水素のために、下部電極と圧電体薄膜の界面で、ある
いは圧電体薄膜と上部電極の界面で剥離して圧電素子が
破壊する深刻な問題があった。たとえ、圧電体薄膜が水
素を含有していなくても下部電極や上部電極が水素を含
有していると、やはり同じように下部電極と圧電体薄膜
の界面、あるいは上部電極と圧電体薄膜の界面で上下電
極間の電圧印加により剥離する現象が見られた。さら
に、下部電極が水素を含有していると、酸化シリコン膜
と下部電極界面の結合が弱くなるので、下部電極が酸化
シリコン膜から剥離し圧電素子が破壊する問題もあっ
た。
【0008】このため、シリコン基板にインクチャンバ
ーキャビティの形成のためのエッチングで水素を発生さ
せない方法であれば、水素が原因による圧電素子の破壊
が無くなるが、次のような問題で非常に困難である。
【0009】アルカリ水溶液以外のエッチング液である
酸性のエッチング液、例えばDashエッチ液、Sirtlエッ
チ液、Seccoエッチ液はフッ酸を含むことが常であるの
で、シリコンウェハを選択的にエッチングするためのレ
ジスト膜としてシリコン酸化膜を利用した場合、シリコ
ン酸化膜も酸性のシリコンエッチング液に溶解してしま
うため、酸化シリコン膜を残すような選択的なシリコン
のエッチングができない問題がある。
【0010】あるいは、水素を発生させないシリコンウ
ェハのエッチング方法としてドライエッチング法ある
が、エッチング速度に結晶異方性はないので、結晶異方
性を利用したパターンの精度確保ができないので高密
度、高均一性のインクジェット式記録ヘッドを製造する
には非常に困難である。
【0011】シリコンウェハのエッチング方法の変更に
よって圧電素子内部への水素の拡散の防止は非常に困難
であるため、水素の影響を防止する別のアプローチが必
要になる。
【0012】そこで、本発明者は、この課題を解決する
ために、アルカリ水溶液でシリコンウェハをエッチング
してインクチャンバーキャビティを形成しながら、高密
度、高均一性の特性を維持し、かつ圧電素子の特性を劣
化させないインクジェット式記録ヘッドを形成できる方
法を考案した。
【0013】さらに、インクチャンバーキャビティ形成
のシリコンエッチングで発生した水素でなくても、圧電
体薄膜内部に水素がこの薄膜形成初期から混入していて
も圧電特性を損なってしまう。本発明者が実験したとこ
ろでは、例えば、熱酸化膜付きのシリコンウェハ上に形
成した白金膜上に、ゾルゲル法で塗布し熱アニールによ
って焼き固めたチタン酸ジルコン酸鉛の薄膜中に、3×
1011cm個/cm以上の水素原子が存在すると、
パルス高さ3×10V/cm、パルス幅10μsecの
パルスの印加であると、わずか1×10パルスで、初
期特性の80%に低下し、さらに1×10パルスで圧
電体薄膜が絶縁破壊する問題点があった。
【0014】さらに、圧電素子形成初期の圧電体薄膜中
に存在する水素が、1×1011個/cm以下であっ
ても、圧電体薄膜に接触している下部電極、あるいは上
部電極に、圧電素子形成初期に、1×1011個/cm
を超える高濃度な水素が存在していると、たとえ室温
であっても、圧電体薄膜と下部電極界面、あるいは圧電
体薄膜内部に容易に水素が拡散し滞留する。例えば、圧
電素子形成初期において、下部電極の膜厚が1800nm
で、水素濃度が5×1013個/cmであり、圧電体
薄膜の膜厚が3000nmで、水素濃度が3×1010
/cmであり、上部電極の膜厚が800nmで、水素濃
度が5×1010個/cmである場合、圧電素子形成
後1週間後で、下部電極、圧電体薄膜、上部電極の含有
水素量はそれぞれ、約1.5×1013個/cm、約
3×1013個/cm、約0.5×1013個/cm
となるので、やはり上下電極に電圧をかけると界面で
の剥離や、圧電特性の劣化現象などダメージが観察され
た。圧電素子形成初期に上部電極中に高密度な水素が存
在していても、下部電極と同様な問題となっていた。
【0015】圧電体薄膜内部に水素が存在すると圧電特
性が低下したり、圧電体薄膜の電圧印加時の絶縁破壊の
問題は、圧電体の一種である強誘電体にも検証されてい
た。例えば、特開平5−347229号公報では記憶素
子の容量素子の誘電膜の例としてチタン酸ジルコン酸鉛
が取り上げられているが、この強誘電体膜中に水素が混
入していると、書き込み回数がわずか10回程度であ
るが、水素を強誘電体薄膜中から脱離させることによっ
て、書き込み回数が1015回以上と飛躍的に改善する
発明が示されている。また、特開平8−8404号公報
では、やはり強誘電体薄膜中の水素の存在が、記憶素子
としての特性を著しく低下させるが、約1011個/c
の密度にすることによって、十分な書き込み回数を
確保できるデータが示されている。
【0016】しかしながら、従来例である特開平5−3
47229号公報と特開平8−8404号公報には、圧
電体薄膜の水素による特性劣化による解説は一切無かっ
た。我々は本発明に至るまで数多くの実験と考察を重
ね、その結果、圧電体薄膜中の水素の存在が圧電体薄膜
の圧電特性を劣化させることが解った。さらに、圧電素
子を構成する圧電体薄膜に接触する電極に水素の存在が
圧電素子が経時劣化を誘発することを発見した。
【0017】したがって、本発明の目的は、上記の課題
を解決するもので、圧電体薄膜と圧電体薄膜を挟む電極
で構成する圧電素子の圧電特性および寿命特性を改善し
た圧電素子を提供することを目的とする。
【0018】さらに、本発明の目的は、アルカリ水溶液
のエッチングによって高精度な形状のダイヤフラムであ
り、高い圧電特性を示す圧電体薄膜と、剥離などの損傷
のない圧電体薄膜に電気を供給する上部電極及び下部電
極と、しかも圧電体薄膜と電極の界面に圧電体薄膜より
低い誘電率の誘電体膜を形成しない性質を持つ上部電極
による圧電素子で構成されたアクチュエータを提供する
ことにある。
【0019】また、本発明の目的は、アルカリ水溶液の
エッチングによって高精度な形状のインクチャンバーキ
ャビティであり、高い圧電特性を示す圧電体薄膜と、剥
離などの損傷のない圧電体薄膜に電気を供給する上部電
極及び下部電極と、しかも圧電体薄膜と電極の界面に圧
電体薄膜より低い誘電率の誘電体膜を形成しない性質を
持つ上部電極による圧電素子で構成されたインクジェッ
ト式記録ヘッドを提供することにある。
【0020】さらに、本発明の目的は、アルカリ水溶液
のエッチングによって高精度な形状のダイヤフラムを形
成しながら、高い圧電特性を示す圧電体薄膜と、剥離な
どの損傷のない圧電体薄膜に電気を供給する上部電極及
び下部電極と、しかも圧電体薄膜と電極の界面に圧電体
薄膜より低い誘電率の誘電体膜を形成しない性質を持つ
上部電極による圧電素子で構成されたアクチュエータの
製造方法を提供することにある。
【0021】さらに、本発明の目的は、アルカリ水溶液
のエッチングによって高精度な形状のインクチャンバー
キャビティを形成しながら、高い圧電特性を示す圧電体
薄膜と、剥離などの損傷のない圧電体薄膜に電気を供給
する上部電極及び下部電極と、しかも圧電体薄膜と電極
の界面に圧電体薄膜より低い誘電率の誘電体膜を形成し
ない性質を持つ上部電極による圧電素子で構成されたイ
ンクジェットヘッドの製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電素子は、絶
縁基板上に、少なくとも下部電極、圧電体薄膜および上
部電極が形成された圧電素子において、前記圧電体薄膜
及び/または前記下部電極及び/または前記上部電極の
水素密度が1011個/cm以下であることを特徴と
する。
【0023】また、前記上部電極の前記圧電体薄膜に接
触する部分が、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイ
リジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウムと
ロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質であ
ることを特徴とする。
【0024】本発明のアクチュエータは、酸化膜が形成
されたシリコン基板の第1の主面上に、振動板薄膜、導
電性物質による下部電極、圧電体薄膜及び導電性物質に
よる上部電極から成る圧電素子を備え、前記シリコン基
板の第2の主面から、第1の主面上の圧電体薄膜が形成
されている領域の酸化膜に到達する溝が形成されたアク
チュエータであって、前記圧電体薄膜及び/または前記
下部電極及び/または前記上部電極の水素密度が10
11個/cm以下であることを特徴とする。
【0025】また、前記上部電極の圧電体薄膜に接触す
る部分が、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイリジ
ウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウムとロジ
ウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質であるこ
とを特徴とする。
【0026】本発明のインクジェット式記録ヘッドは、
少なくともインクチャンバーキャビティとなる溝が形成
されたシリコン基板と、このシリコン基板の第1の主面
上に形成された、振動板薄膜、導電性物質による下部電
極、圧電体薄膜、導電性物質による上部電極から成る圧
電素子と、前記シリコン基板の第2の主面に積層された
前記溝部に対応するノズル孔を有するノズルプレートと
を備えたインクジェット式記録ヘッドであって、前記圧
電体薄膜及び/または前記下部電極及び/または前記上
部電極の水素密度が1011個/cm以下であること
を特徴とする。
【0027】また、上部電極の圧電体薄膜に接触する部
分が、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイリジウム
の合金、白金とロジウムの合金、イリジウムとロジウム
の合金、酸化イリジウムのいずれかの材質であることを
特徴とする。
【0028】本発明の圧電素子の製造方法は、絶縁基板
上に、下部電極を形成する工程と、圧電体薄膜を形成す
る工程と、上部電極を形成する工程と、前記圧電体薄膜
中の水素密度を1011個/cm以下にする熱アニー
ル処理工程を有することを特徴とする。
【0029】また、白金、イリジウム、ロジウム、白金
とイリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウ
ムとロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質
の金属薄膜が圧電体薄膜に接触して被覆するよう上部電
極を形成する工程を有し、この工程に次いで前記圧電体
薄膜中の水素密度を1011個/cm以下にする熱ア
ニール処理工程を行うことを特徴とする。
【0030】また、前記熱アニール処理工程の温度が3
00〜800℃であることを特徴とする。
【0031】本発明のアクチュエータの製造方法は、シ
リコン基板の第1の主面上と第2の主面上に熱酸化膜を
形成する工程と、上記第1の主面上に形成された熱酸化
膜上に、金属元素を含む下部電極となる導電性薄膜を形
成する工程と、上記金属膜上に圧電体薄膜を形成する工
程と、上記圧電体薄膜上に金属元素を含む上部電極とな
る第2の導電性薄膜を形成する工程と、上記第2の導電
性薄膜と圧電体薄膜をパターニングする工程と、第1の
主面上のパターニングされた圧電体薄膜の少なくとも一
部領域と重なるようにシリコン基板の第2の主面上の熱
酸化膜を除去し第2の主面のシリコン表面を露出する工
程と、上記第2の主面のシリコン表面が露出した領域の
シリコンを、反応ガスとして水素が発生する溶液で、第
2の主面の熱酸化膜に到達するようシリコンをエッチン
グ除去しダイアフラムを形成する工程と、上記ダイアフ
ラムが形成されたシリコン基板を熱アニール処理する工
程とを有することを特徴とする。
【0032】また、白金、イリジウム、ロジウム、白金
とイリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウ
ムとロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質
の金属薄膜が圧電体薄膜に接触して被覆するよう上部電
極を形成する工程と、この工程に次いで圧電体薄膜中の
水素密度を1011個/cm以下にする熱アニール処
理工程を行うことを特徴とする。
【0033】また、圧電素子内の水素脱離のための熱ア
ニール工程の温度範囲が300〜800℃であることを
特徴とする。
【0034】また、反応ガスとして水素が発生する水溶
液が、アルカリ水溶液であることを特徴とする。
【0035】本発明のインクジェット式記録ヘッドの製
造方法は、シリコン基板の第1の主面上と第2の主面上
に熱酸化膜を形成する工程と、上記第1の主面上に形成
された熱酸化膜上に金属元素を含む導電性薄膜を形成す
る工程と、上記金属膜上に圧電体薄膜を形成する工程
と、上記圧電体薄膜上に金属元素を含む第2の導電性薄
膜を形成する工程と、上記第2の導電性薄膜と圧電体薄
膜をパターニングする工程と、第1の主面上のパターニ
ングされた圧電体薄膜の少なくとも一部領域と重なるよ
うにシリコン基板の第2の主面上の熱酸化膜を除去し第
2の主面のシリコン表面を露出する工程と、上記第2の
主面のシリコン表面が露出した領域のシリコンを、反応
ガスとして水素が発生する水溶液で、第2の主面の熱酸
化膜に到達するようシリコンをエッチング除去し、イン
クチャンバーキャビティとなる溝を形成する工程と、上
記溝が形成されたシリコン基板を熱処理する熱アニール
工程と、上記溝を覆うように蓋を形成する工程とを有す
ることを特徴とする。
【0036】また、白金、イリジウム、ロジウム、白金
とイリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウ
ムとロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質
の金属薄膜が圧電体薄膜に接触して被覆する構造を有す
る上部電極を形成する工程と、この工程に次いで圧電体
薄膜中の水素密度を1011個/cm以下にする熱ア
ニール処理工程を行うことを特徴とする。
【0037】また、圧電素子内の水素脱離のための熱ア
ニール工程の温度範囲が300〜800℃であることを
特徴とする。
【0038】また、反応ガスとして水素が発生する水溶
液が、アルカリ水溶液であることを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
(構成の説明)図1および図2に示すように、本発明の
インクジェット式記録ヘッドはIPHは、ノズル板N
P、圧力室基板PS、振動板VPおよび筐体CSにより
構成されている。
【0040】ノズル板NPは、圧力室基板PSに貼り合
わせられる際に、圧力室基板PSに複数設けられたイン
クチャンバーキャビティ(圧力室)ICCにそれぞれ対
応する位置にノズルNHが配置されるよう構成されてい
る。
【0041】圧力室基板PSは、インクチャンバーキャ
ビティICC、側壁SW、リザーバIRおよび供給口I
Eを備えている。インクチャンバーキャビティICC
は、シリコン等の基板をエッチングすることにより形成
され、側壁SWは、インクチャンバーキャビティICC
間を仕切るように構成され、リザーバIRは、各インク
チャンバーキャビティICCにインク充填時にインクを
供給可能な共通の流路として構成されている。
【0042】供給口IEは、各インクチャンバーキャビ
ティICCにインクを導入可能に構成されている。
【0043】筐体CSは、樹脂または金属により成形さ
れ、ノズル板NPおよび振動板VPが貼り付けられた圧
力室基板PSを収納可能に構成されている。
【0044】筐体CSは、樹脂または金属により成型さ
れ、ノズル板および振動板が貼り付けられた圧力室基板
PSを収納可能に構成されている、筐体CSには、図示
しないインクタンクからインクが供給され、インクタン
ク口ITを介して、圧力室基板PS内にインクを供給可
能に構成されている。
【0045】振動板膜VPは、図2に示すように、圧力
室基板PSの一方の面に張り合わせ可能な構成を備えて
いる。圧電素子TDは、振動板VP上に所定の形状で形
成されて構成されている。
【0046】振動板膜VPおよび圧電素子TDの層構造
(図2のA−A切断面)は、具体的には図3に示すよう
に、基板SIの上に、振動板VPとして絶縁膜SIDお
よび下部電極膜UEが積層されている。圧電素子TDと
して圧電体薄膜PEおよび上部電極膜TEが積層されて
構成されている。さらに、上部電極TEの圧電体薄膜P
Eに接触する部分は、白金、イリジウム、ロジウム、白
金とイリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジ
ウムとロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材
質である。
【0047】基板SIは、加工が容易なシリコン等によ
り組成される。圧電素子が形成される位置に対応する基
板の反対側はエッチングされ、インクチャンバーキャビ
ティICCが形成されている。基板SIは、適度な機械
的強度を有し、圧力室基板PSとして適当な高さを備え
るように例えば200μm程度の厚さで構成する。
【0048】絶縁膜SIDは、導電性のない材料、例え
ば、シリコン基板を熱酸化などして形成された酸化珪素
により構成され、圧電体薄膜PEの体積変化により変形
し、インクチャンバーキャビティICCの内部の圧力を
瞬間的に高めることが可能に構成されている。絶縁膜S
IDは、適当な強度と絶縁性を維持できるように、例え
ば1μm程度の厚さで構成されている。
【0049】下部電極膜UEは、圧電体薄膜PEに電圧
を印可するための上部電極膜TEと対になる他方の電極
であり、導電性を有する材料、例えば、白金(Pt)を
800nm程度の厚さで成形して構成される。また、白
金と圧電体薄膜PEや絶縁膜SIDとの密着性を向上さ
せるために、積層構造を備えてもよい。例えば、絶縁膜
SID上に、チタン(Ti層)、白金(Pt)層、チタ
ン(Ti)層、酸化チタン層およびチタン層を順に積層
して構成してもよい。
【0050】圧電体薄膜PEは、電圧印加により大きな
体積変化を生じる材料により構成される。
【0051】このような材料として、鉛(Pb)、ジル
コニウム(Zr)、チタン(Ti)、マグネシウム(M
g)およびニオブ(Nb)の酸化物、ニッケル(N
i)、またはタングステン(W)等を成分とした圧電性
セラミックスが挙げられる。特に、チタン酸ジルコン酸
鉛(PZT)、あるいはこのチタン酸ジルコン酸鉛を主
成分として、ニッケル、ニオブなどの不純物が混入した
セラミックスが代表的な材料である。不純物としてニオ
ブやニッケルが混入している場合には、純粋なチタン酸
ジルコン酸鉛より圧電性能が高くなる。一方、不純物が
水素であるとチタン酸ジルコン酸鉛の性能を著しく低下
する。したがって、圧電体薄膜PE内には水素が混入し
ていないことが著しく好ましい。このチタン酸ジルコン
酸鉛圧電体薄膜41は、ゾルゲル法を用いるならばゾル
材料を複数回塗布して構成することが望ましい。圧電体
薄膜全体の膜厚は600nm〜3600nmであり、特
に好適には800〜1200nm程度とすることが好ま
しい。
【0052】上部電極膜TEは、導電性のある電極膜で
ある。上部電極膜TEの、圧電体薄膜に接触する部分の
材料は、良好な導電性材料であって、化学的、物理的に
安定な材料であること、さらに、圧電体薄膜PEを構成
する元素と反応性が小さな材料が望まれる。つまり、圧
電体薄膜PEに接触する部分の上部電極TEの材料とし
ては、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイリジウム
の合金、白金とロジウムの合金、イリジウムとロジウム
の合金、酸化イリジウムのいずれかの材質がよい。
【0053】上部電極膜TEの膜厚は、電極膜としての
均一性を保てる程度の厚さ、例えば、膜厚100nm〜
200nm程度とする。
【0054】以上のインクジェット式記録ヘッドの構成
で、インクチャンバーキャビティの形状を変更すること
によるダイヤフラムによって、圧力センサーや静電モー
ターなどの構成に容易に変更できる。
【0055】(作用)従来のインクジェット式記録ヘッ
ドでは、アルカリ水溶液によるウェットエッチング法に
よって、インクキャビティーチャンバーとなる溝を、圧
電素子が形成されている主面と反対の主面から、エッチ
ングすることによって形成していた。水酸化カリウム、
アンモニア、ヒドラジンなどのアルカリ性水溶液で基板
材料である結晶シリコンをエッチングすると、結晶の面
方位に依存するエッチング異方性によって容易にダイア
フラム、あるいはインクチャンバーキャビティを形成で
きる利点がある。
【0056】しかし、このようなアルカリ水溶液による
エッチングでは、シリコンが酸化すると同時に、水素が
大量に発生する。エッチング反応で発生した水素は、気
体となり水溶液中を漂って水面から大気中に放出される
が、反応で発生した水素の一部は気体とならず、シリコ
ン基板の内部に拡散する。インクチャンバーキャビティ
を形成するためには、振動板の酸化シリコンに到達する
までシリコンをエッチングする。このため、反応で発生
した一部の水素は振動板である酸化シリコンはもちろ
ん、下部電極膜であるPt膜を透過してさらに圧電体薄
膜まで拡散し滞在する。シリコン基板をエッチングする
前の圧電体薄膜は、圧電体薄膜の圧電性セラミックスの
組成は、水素を含有しないで、良好な圧電特性が得られ
るように、鉛、チタン、ジルコニウム、酸素の比が適正
に定められている。ところが、上記のアルカリ水溶液に
よるエッチングで発生した水素が、圧電体薄膜に滞在す
ることによって、圧電特性が著しく低下する問題点があ
る。このため、十分な圧電特性を有する圧電セラミック
スは、水素を含有してはならない。あるいは圧電セラミ
ックスは可能な限り水素の含有量が少ない方がよい。
【0057】この点に鑑み、本発明では、圧電素子を構
成する下部電極膜と圧電体薄膜、上部電極膜の水素の存
在量を1011個/cm以下にする。この水素の存在
量によって、圧電体薄膜の組成変化が無くなるので、こ
の圧電体薄膜は一定値以上の耐圧を備え、上部電極膜と
下部電極膜の圧電体薄膜内に流れるリーク電流を一定値
以下に防止することができ、さらに圧電素子TDの駆動
時の劣化を防止できる。さらに、水素の含有量が10
11個/cm以下のこの圧電素子を利用したアクチュ
エータは、圧電体薄膜にかかる電界強度4x10V/
cmで、10回以上の振動を確保することができる。
さらに、水素の含有量が1011個/cm以下のこの
圧電素子を利用したインクジェット式記録ヘッドは、圧
電体薄膜にかかる電界強度4x10V/cmで、10
個以上のインク粒子を吐出することが可能になる。
【0058】さらに、アルカリ水溶液によるシリコン基
板のエッチング異方性を利用したウェットエッチング法
でダイヤフラムや、インクチャンバーキャビティを形成
するときには1015個/cm以上の水素が圧電素子
に存在するので、ウェットエッチング工程後に、300
℃〜800℃の温度でアニールすることにより水素を圧
電素子外に排出する。300℃以上で圧電素子から水素
が抜けるが、800℃以上であると、圧電体薄膜の特性
が変化したり、下部電極と圧電体薄膜の酸素と反応し
て、圧電体薄膜より圧電特性の劣った圧電体層が形成さ
れるからである。さらに、圧電体薄膜に接触する部分の
材質が、圧電体薄膜と反応しやすい材料であると、30
0℃〜800℃の温度でも圧電体薄膜と上部電極の界面
に圧電特性の低い物質が形成されてしまい、圧電素子の
動作特性を著しく低下させてしまう。つまり、圧電体薄
膜PEに接触する部分の上部電極TEの材料は、白金、
イリジウム、ロジウム、白金とイリジウムの合金、白金
とロジウムの合金、イリジウムとロジウムの合金、ある
いは酸化イリジウムが適切である。特に、上部電極TE
の圧電体薄膜PEに接触する部分が白金とイリジウムの
合金や、酸化イリジウムであると、の圧電素子は、イン
クチャンバーキャビティを形成したあとの、300〜8
00℃の熱アニールでも、圧電特性の低い物質が圧電体
薄膜PEと上部電極TEの間に形成されない。
【0059】この熱アニール処理により、圧電素子を構
成する圧電体薄膜、下部電極膜および上部電極膜内の水
素濃度は1011個/cm以下となる。水素濃度が1
11個/cm以下となった圧電素子は、一定値以上
の耐圧を備え、電界強度4x10V/cmで、10
回以上の駆動が可能となる。また、この300℃〜80
0℃の温度による脱水素アニール工程を施した圧電素子
を利用したアクチュエータは電界強度4x10V/c
mで、10回以上の駆動が可能となる。さらに、ま
た、この300℃〜800℃の温度による脱水素アニー
ル工程を施した圧電素子を利用したインクジェット式記
録ヘッドは電界強度4x10V/cmで、10個以
上のインク粒子を吐出することが可能となる。
【0060】次に、インクジェット式記録ヘッドのイン
ク滴吐出の原理を説明する。本発明のインクジェット式
記録ヘッドでは、図3の層構造を備える圧電素子TDに
おいて、上部電極膜TEと下部電極UEとの間に駆動電
圧が印加可能に接続される。上部電極膜TEと下部電極
膜UEとの間に電圧が印加されないと、圧電体薄膜PE
には体積変化が生じない。このため、電圧が印加されな
い圧電素子TDが設けられたインクチャンバーキャビテ
ィICCでは、体積変化が起こらず、インク滴は吐出さ
れない。
【0061】一方、上部電極膜TEと下部電極膜UEと
の間に一定の電圧(例えば15V)が印加されると、圧
電体薄膜PEに体積変化が生ずる。このため、一定の電
圧が印加された圧電素子TDが設けられたインクチャン
バーキャビティICCでは、圧電素子TDの体積変化に
より振動板VPが変形し、インクチャンバーキャビティ
ICC内の体積を減らす。このため、インクチャンバー
キャビティICC内のインクの内圧が瞬間的に高まり、
インク滴がノズルNHから吐出される。
【0062】インクキャビティチャンバーICC内の体
積変化を引き起こすための圧電素子TDは、上部電極膜
TE、圧電体薄膜PE、および下部電極膜UEに水素が
ほとんど存在していないので圧電特性が優れている。し
たがって、10個以上のインク滴を吐出することがで
きる。
【0063】(製造方法の説明)次に、本発明の圧電素
子、アクチュエータ、インクジェット式記録ヘッドの製
造方法を説明する。
【0064】圧電体薄膜形成工程(図4):まず、圧力
室基板となるシリコン基板SIに振動板膜31となる絶
縁膜SIDと下部電極膜UEを形成する。絶縁膜SID
は、例えば、1100℃の炉の中で、乾燥酸素を流して
22時間程度熱酸化させ、約1μmの膜厚の熱酸化膜と
することで形成される。あるいは、1100℃の炉の中
で、水蒸気を含む酸素を流して5時間程度熱酸化させ、
約1μmの膜厚の熱酸化膜を形成してもよい。これらの
方法により形成された絶縁膜SIDは、電気的な絶縁を
するほかに、エッチング処理に対する保護層になる。
【0065】下部電極UEとしては、例えば、チタン層
を約20nm、酸化チタン層を約20nm、チタン層を
約5nm、更に白金を800nmを順次連続スパッタし
て形成する。
【0066】次いで、圧電体薄膜PEを形成する。代表
的な圧電体薄膜PEの形成方法にゾルゲル法がある。圧
電体セラミックス材料(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛
PZT)の有機金属を有機溶媒に溶解したゾル液を、ス
ピンコーティング法で下部電極膜UE上に塗布し、有機
溶媒を温度180℃、時間10分の条件で乾燥させ、さ
らに、圧電体セラミックを構成する金属元素に結合して
いる有機物を、大気雰囲気、400℃、1時間の条件で
分解除去する。この工程で形成される圧電体薄膜PEの
厚みは100nm〜200nmであるので、必要な膜厚
まで、ゾル液の塗布、乾燥、分解除去の工程を繰り返
し、膜を厚くする。この段階でほとんど無機成分となっ
た白金電極上の膜を、高速熱処理(RTA:Rapit Ther
mal Anneling)法で、酸素雰囲気中で600℃で5分、
更に継続して850℃で1分の条件で結晶化する。この
結晶化した圧電体薄膜PEの膜厚は800nm〜4μm
であり、更に最適には800nm〜2μmである。圧電
体薄膜PEの形成は、このゾルゲル法に限らず、スパッ
タ法、CVD法でも形成可能である。いずれの方法によ
っても形成された圧電体薄膜内部の水素の存在量は10
11個/cm以下である。
【0067】上部電極膜形成工程(図5):圧電体薄膜
PEの上に上部電極膜TEを、スパッタ法で約100n
mの厚みで形成する。上部電極膜TEの材料は、圧電体
薄膜に接触する部分は白金、イリジウム、ロジウム、白
金とイリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジ
ウムとロジウムの合金、酸化イリジウム、あるいは白金
−イリジウム合金である。酸化イリジウムのような酸化
物の導電性膜は、金属膜に比べて高抵抗なので、この酸
化イリジウム上に、低抵抗の例えばイリジウムの様な金
属膜を、スパッタ法で被覆成膜する。この様に、上部電
極は圧電体薄膜に接触する部分を圧電体薄膜と反応性の
低い物質として、さらに重ねて他の導電性膜を形成する
多重層の膜でもよい。
【0068】上部電極膜TEと圧電体薄膜PEのエッチ
ング工程(図6):下部電極膜UE、圧電体薄膜PEお
よび上部電極膜TEを形成後、フォトリソグラフィー法
によって振動板膜VP上の積層構造を各インクチャンバ
ーキャビティの形状に合わせた形状になるようマスクと
なる有機膜のレジストを形成し、ドライエッチング法に
よって不要な部分の振動板膜VP上の積層構造を除去す
る。ドライエッチング法としては、加速したアルゴン粒
子をエッチャントにしたイオンミリング法や、塩素など
のハロゲンを反応ガスにしたリアクティブイオンエッチ
ングなどの方法が利用できる。このエッチング工程後の
レジストマスクは酸素プラズマ処理によって除去する。
【0069】さらに、振動板と下部電極を兼ねている白
金膜を、フォトリソグラフィー法で形成したレジストを
マスクとして、不要な部分をエッチング除去する。エッ
チング法としては、加速したアルゴン粒子をエッチャン
トにしたイオンミリング法や、塩素などのハロゲンを反
応ガスにしたリアクティブイオンエッチングなどの方法
が利用できる。このエッチング工程後のレジストマスク
は酸素プラズマ処理によって除去する。
【0070】層間絶縁膜形成(図7):圧電素子の耐環
境性を高めることと、上部電極に電気信号を伝達するた
めの配線を形成するための層間絶縁膜ILを、800n
m〜2μmの厚みで形成する。圧電素子を被覆するよう
に形成するため、圧電素子の変形を妨げない弾性率の大
きな材質がよい。たとえば、ポリイミド有機膜が適当で
ある。特に感光性ポリイミドはフォトレジストと同様に
容易にパターニング形成が可能である。まず、感光性ポ
リイミドをスピンコーティング法で約2μm塗布する。
100℃のオーブンで30分アニールして溶剤を除去す
る。ガラスマスクと露光機を利用して必要な形状に感光
する。現像液で不要な部分を除去した後に、150℃の
オーブンで30分アニールする。さらに200℃〜40
0℃の温度で1時間アニールしてポリイミドの管能基を
反応させて硬化させる。
【0071】配線形成(図8):パターニングされた層
間絶縁膜ILを被覆するように金属膜をスパッタ法、あ
るいは蒸着法などにより形成する。金属膜の材料は、低
抵抗であり、層間絶縁膜ILに密着しやすい材質、例え
ばクロム(Cr)がよい。形成された金属膜上にフォト
リソグラフィ法によってレジストを形成し、レジストを
マスクにして金属膜をエッチングし配線LMとする。
【0072】キャビティ形成(図9):圧力室基板であ
るシリコン基板の圧電素子が形成されている面と他方の
面にインクチャンバーキャビティICCを形成する。例
えば、アルカリ水溶液による異方性エッチング用いて、
インクチャンバーキャビティICC空間のエッチングを
行う。シリコン基板をアルカリ水溶液でエッチングする
と激しく水素が発生する。シリコン基板のエッチング反
応面で水素原子が発生し、2個の水素原子が結合し水素
分子になった後、多数の水素分子が集合して、アルカリ
水溶液を泡となって水溶液外に放出される。ところが、
このエッチング反応で発生した水素は、水溶液中に泡と
なって排出されるばかりでなく、シリコンのエッチング
反応面から圧電素子が形成されている方向に拡散するも
のも多数ある。拡散した水素は振動板である酸化シリコ
ンばかりでなく、下部電極膜のチタン、酸化チタン、白
金膜中を拡散し、さらに圧電体薄膜の圧電セラミック中
まで拡散し滞在する。さらに拡散する水素の一部は上部
電極膜まで到達して滞在する。このエッチング工程でエ
ッチングされずに残された部分が側壁SWになる。
【0073】脱水素アニール工程(図10):インクチ
ャンバーキャビティ形成工程で大量に水素が浸入した上
部電極膜HT、圧電体薄膜HP、下部電極膜HUに滞在
している水素を排除する。乾燥空気雰囲気の300℃1
時間〜3時間の熱アニールによって、圧電素子中の水素
が排除される。乾燥空気雰囲気ばかりでなく、酸素雰囲
気、窒素雰囲気、不活性ガス雰囲気でも水素は排除され
る。温度は300℃に限らず、800℃でもよい。80
0℃であれば1時間程度で圧電素子中の水素は排除され
る。この熱アニールによって圧電素子の上部電極膜T
E、圧電体薄膜PE、下部電極膜UE中の水素の存在量
は、1011個/cm以下になる。
【0074】以上の工程で圧力室基板PSが出来上が
る。
【0075】エッチング後の圧力室基板PSノズル板N
Pをエポキシ樹脂等を用いて貼り合わせる。このとき、
各ノズルNHが圧力室基板PSのキャビティICCのそ
れぞれの空間に配置されるよう位置合わせする。ノズル
板NPが貼り合わせられた圧力室基板PSを筐CSに取
り付ければインクジェット式記録ヘッドIPHが完成す
る。
【0076】上述したように、本発明によれば、ウェッ
トエッチングによるインクチャンバーキャビティの形成
後の熱アニール工程によって、上部電極、下部電極およ
び圧電体薄膜中に滞在した水素を除去することができ
る。これにより、上下部電極間に電圧を印加しても破壊
や、リーク電流が小さいなど良好な電気的特性であり、
劣化のない圧電特性の圧電素子を得ることができる。ま
た、上下部電極間に電圧を印加しても破壊や、リーク電
流が小さいなど良好な電気的特性であり、劣化のない圧
電特性のこの発明の圧電素子を使用したアクチュエータ
は、ダイヤフラムの体積や圧力が良好に変化することが
できる。あるいはこのアクチュエータの振動部は、印加
した電圧に対して機敏な動作をすることができる。さら
にまた、上下部電極間に電圧を印加しても破壊や、リー
ク電流が小さいなど良好な電気的特性であり、劣化のな
い圧電特性のこの発明の圧電素子を使用したインクジェ
ット式記録ヘッドは、大きな速度で十分な量のインク滴
を吐出できるので、高精細で色彩が優れた非常に高品質
の印刷ができる。
【0077】さらに、本発明の適用対象としては、圧電
素子が、上下部電極間に電圧を印加しても破壊や、リー
ク電流が小さいなど良好な電気的特性であり、劣化のな
い圧電特性を持つので、圧電加速時計、圧電結晶子、圧
電スピーカー、圧電ピックアップ、圧電マイクロフォ
ン、圧電素子反射型プロジェクター等が考えられる。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、300℃以上の熱アニ
ール工程によって圧電素子を構成する上部電極、下部電
極および圧電体薄膜内の水素の含有量が10−11個/
cmであるので、上部電極と下部電極間に電圧を印加
しても、下部電極と圧電体薄膜間の界面の剥離や、圧電
体薄膜内のリーク電流がなく、さらに、高性能な圧電特
性を備える圧電素子を提供することができる。したがっ
て、この圧電素子を使ったアクチュエータやインクジェ
ット式記録ヘッドの動作特性を向上させることができ
る。しかも圧電体薄膜に接触する上部電極の材料が、圧
電体薄膜と反応性に乏しい在庫であるので。水素脱離の
ための熱アニール後でも、十分の変位のある圧電素子、
アクチュエータ、インクジェット式記録へを製造するこ
とができる。
【0079】すなわち、本発明によれば、圧電素子内の
水素の含有量が極めて少なくすることにより、信頼性が
高く、優れた圧電特性の圧電素子を提供することができ
る。
【0080】また、本発明によれば、水素の含有量が極
めて少ない圧電素子を用いることにより、信頼性が高く
高性能な動作特性を有するアクチュエータを提供するこ
とができる。
【0081】また、本発明によれば、水素の含有量が極
めて少ない圧電素子を用いることにより、信頼性が高
く、十分な量のインク滴を高速度で吐出できるインクジ
ェット式記録ヘッドを提供できる。
【0082】さらに、本発明によれば、上記効果を奏し
うる圧電素子、その圧電素子を備えたアクチュエータ、
およびその圧電素子を備えたインクジェット式記録ヘッ
ドの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録ヘッドの分解斜
視図である。
【図2】本発明のインクジェット式記録ヘッドの圧力室
基板の斜視図で一部断面図である。
【図3】本発明の圧電素子の層構造を説明する断面図で
あり、図2のA−A切断面から一つの圧電素子を観察し
たものである。
【図4】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイン
クジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図5】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイン
クジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図6】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイン
クジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図7】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイン
クジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図8】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイン
クジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図9】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイン
クジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図10】本発明の圧電素子、アクチュエータおよびイ
ンクジェット式記録ヘッドの共通の製造工程図である。
【図11】従来例のインクジェット式記録ヘッドの製造
工程図である。
【図12】従来例のインクジェット式記録ヘッドの製造
工程図である。
【図13】従来例のインクジェット式記録ヘッドの製造
工程図である。
【図14】従来例のインクジェット式記録ヘッドの製造
工程図である。
【図15】従来例のインクジェット式記録ヘッドの製造
工程図である。
【図16】従来例のインクジェット式記録ヘッドの製造
工程図である。
【符号の説明】
NH…ノズル NP…ノズル板 IE…インク供給口 IR…リザーバ ICC…インクチャンバーキャビティ SW…側壁 CS…筐体 PS…圧力室基板 VP…振動板、振動板膜 IPH…インクジェット式記録ヘッド IT…インクタンク口 TD…圧電素子 PE…圧電体薄膜 VE…振動板 SID…絶縁膜 SI…基板 UE…下電極 TE…上電極 IL…層間絶縁膜 LM…配線 HT…高濃度の水素を含有している上部電極 HU…高濃度の水素を含有している下部電極 HP…高濃度の水素を含有している圧電体薄膜

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に、少なくとも下部電極、圧
    電体薄膜および上部電極が形成された圧電素子におい
    て、前記圧電体薄膜及び/または前記下部電極及び/ま
    たは前記上部電極の水素密度が1011個/cm以下
    である圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記上部電極の前記圧電体薄膜に接触す
    る部分が、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイリジ
    ウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウムとロジ
    ウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質である請
    求項1記載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 酸化膜が形成されたシリコン基板の第1
    の主面上に、振動板薄膜、導電性物質による下部電極、
    圧電体薄膜及び導電性物質による上部電極から成る圧電
    素子を備え、前記シリコン基板の第2の主面から、第1
    の主面上の圧電体薄膜が形成されている領域の酸化膜に
    到達する溝が形成されたアクチュエータであって、前記
    圧電体薄膜及び/または前記下部電極及び/または前記
    上部電極の水素密度が1011個/cm以下であるア
    クチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記上部電極の圧電体薄膜に接触する部
    分が、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイリジウム
    の合金、白金とロジウムの合金、イリジウムとロジウム
    の合金、酸化イリジウムのいずれかの材質である請求項
    3記載のアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 少なくともインクチャンバーキャビティ
    となる溝が形成されたシリコン基板と、このシリコン基
    板の第1の主面上に形成された、振動板薄膜、導電性物
    質による下部電極、圧電体薄膜、導電性物質による上部
    電極から成る圧電素子と、前記シリコン基板の第2の主
    面に積層された前記溝部に対応するノズル孔を有するノ
    ズルプレートとを備えたインクジェット式記録ヘッドで
    あって、 前記圧電体薄膜及び/または前記下部電極及び/または
    前記上部電極の水素密度が1011個/cm以下であ
    るインクジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 上部電極の圧電体薄膜に接触する部分
    が、白金、イリジウム、ロジウム、白金とイリジウムの
    合金、白金とロジウムの合金、イリジウムとロジウムの
    合金、酸化イリジウムのいずれかの材質である請求項5
    記載のインクジェット式記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 絶縁基板上に、下部電極を形成する工程
    と、圧電体薄膜を形成する工程と、上部電極を形成する
    工程と、前記圧電体薄膜中の水素密度を1011個/c
    以下にする熱アニール処理工程を有する圧電素子の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 白金、イリジウム、ロジウム、白金とイ
    リジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウムと
    ロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質の金
    属薄膜が圧電体薄膜に接触して被覆するよう上部電極を
    形成する工程を有し、この工程に次いで前記圧電体薄膜
    中の水素密度を1011個/cm以下にする熱アニー
    ル処理工程を行う請求項8記載の圧電素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記熱アニール処理工程の温度が300
    〜800℃である請求項7または8記載の圧電素子の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 シリコン基板の第1の主面上と第2の
    主面上に熱酸化膜を形成する工程と、上記第1の主面上
    に形成された熱酸化膜上に、金属元素を含む下部電極と
    なる導電性薄膜を形成する工程と、上記金属膜上に圧電
    体薄膜を形成する工程と、上記圧電体薄膜上に金属元素
    を含む上部電極となる第2の導電性薄膜を形成する工程
    と、上記第2の導電性薄膜と圧電体薄膜をパターニング
    する工程と、第1の主面上のパターニングされた圧電体
    薄膜の少なくとも一部領域と重なるようにシリコン基板
    の第2の主面上の熱酸化膜を除去し第2の主面のシリコ
    ン表面を露出する工程と、上記第2の主面のシリコン表
    面が露出した領域のシリコンを、反応ガスとして水素が
    発生する溶液で、第2の主面の熱酸化膜に到達するよう
    シリコンをエッチング除去しダイアフラムを形成する工
    程と、上記ダイアフラムが形成されたシリコン基板を熱
    アニール処理する工程とを有するアクチュエータの製造
    方法。
  11. 【請求項11】 白金、イリジウム、ロジウム、白金と
    イリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウム
    とロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質の
    金属薄膜が圧電体薄膜に接触して被覆するよう上部電極
    を形成する工程と、この工程に次いで圧電体薄膜中の水
    素密度を1011個/cm以下にする熱アニール処理
    工程を行う請求項10記載のアクチュエータの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 圧電素子内の水素脱離のための熱アニ
    ール工程の温度範囲が300〜800℃である請求項1
    0または11記載のアクチュエータの製造方法。
  13. 【請求項13】 反応ガスとして水素が発生する水溶液
    が、アルカリ水溶液である請求項10、11または12
    記載のアクチュエータの製造方法。
  14. 【請求項14】 シリコン基板の第1の主面上と第2の
    主面上に熱酸化膜を形成する工程と、上記第1の主面上
    に形成された熱酸化膜上に金属元素を含む導電性薄膜を
    形成する工程と、上記金属膜上に圧電体薄膜を形成する
    工程と、上記圧電体薄膜上に金属元素を含む第2の導電
    性薄膜を形成する工程と、上記第2の導電性薄膜と圧電
    体薄膜をパターニングする工程と、第1の主面上のパタ
    ーニングされた圧電体薄膜の少なくとも一部領域と重な
    るようにシリコン基板の第2の主面上の熱酸化膜を除去
    し第2の主面のシリコン表面を露出する工程と、上記第
    2の主面のシリコン表面が露出した領域のシリコンを、
    反応ガスとして水素が発生する水溶液で、第2の主面の
    熱酸化膜に到達するようシリコンをエッチング除去し、
    インクチャンバーキャビティとなる溝を形成する工程
    と、上記溝が形成されたシリコン基板を熱処理する熱ア
    ニール工程と、上記溝を覆うように蓋を形成する工程と
    を有するインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 白金、イリジウム、ロジウム、白金と
    イリジウムの合金、白金とロジウムの合金、イリジウム
    とロジウムの合金、酸化イリジウムのいずれかの材質の
    金属薄膜が圧電体薄膜に接触して被覆する構造を有する
    上部電極を形成する工程と、この工程に次いで圧電体薄
    膜中の水素密度を1011個/cm以下にする熱アニ
    ール処理工程を行う請求項14記載のインクジェット式
    記録ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 圧電素子内の水素脱離のための熱アニ
    ール工程の温度範囲が300〜800℃である請求項1
    4または15記載のインクジェット式記録ヘッドの製造
    方法。
  17. 【請求項17】 反応ガスとして水素が発生する水溶液
    が、アルカリ水溶液である請求項14、15または16
    記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001035469A1 (fr) * 1999-11-11 2001-05-17 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif piezo-electrique a film mince
US6586861B2 (en) 1998-11-12 2003-07-01 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Film bulk acoustic wave device
JP2007098727A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Fujifilm Corp 液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド並びに画像形成装置

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