JPH10315441A - 印刷の見当制御方法 - Google Patents

印刷の見当制御方法

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JPH10315441A
JPH10315441A JP9125573A JP12557397A JPH10315441A JP H10315441 A JPH10315441 A JP H10315441A JP 9125573 A JP9125573 A JP 9125573A JP 12557397 A JP12557397 A JP 12557397A JP H10315441 A JPH10315441 A JP H10315441A
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JP
Japan
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printing
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misregistration
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amount
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JP9125573A
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Mitsuyasu Ino
光泰 井野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷時に生じる見当ずれ量を迅速に解消す
る。 【解決手段】 連続的に搬送される長尺状のウェブに、
複数の印刷ユニットで印刷する際、隣接する上流側ユニ
ットによる印刷と下流側ユニットによる印刷との間に生
じている見当ずれ量に基づいて、両ユニット間に配設さ
れたコンペンセータロール16の位置を移動させ、同ユ
ニット間のウェブ長さを調節する見当制御装置により見
当合せを行う印刷の見当制御方法において、制御周期毎
に、下流側ユニットの出側で検出された見当ずれを解消
するために、前記コンペンセータロール16を移動する
際、その移動速度Vを、検出された見当ずれ量Ek の二
階微分量を含む式を用いて変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷の見当制御方
法、特に印刷時に発生する見当ずれを早期に解消する際
に適用して好適な、印刷の見当制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、長尺状の紙やフィルム等のウェ
ブを、複数の印刷ユニットにより2色以上の絵柄を印刷
することが行われている。図7は、このような印刷に適
用される複数の印刷ユニットからなる印刷システムの概
要を示したもので、このシステムでは、ウェブWを矢印
方向に搬送しながら、1色目の絵柄を上流側の第1ユニ
ット10で、2色目の絵柄を隣接する下流側の第2ユニ
ット12で印刷し、必要があれば更に下流側に配設され
ているユニット(図示せず)で3色目、4色目の絵柄の
印刷を順次行っている。
【0003】ここでは、便宜上、第1及び第2ユニット
による2色印刷の場合を例に説明するが、上記印刷シス
テムでは、長尺に巻かれているウェブWを安定に搬送し
ながら、回転する第1ユニット10の版胴10Aと、こ
れを押え付けている圧胴10Bとの間を通過させ、該版
胴10Aに刻まれている凹部に付着されているインキを
ウェブWに転写することにより1色目を印刷し、次いで
同様に第2ユニット12の版胴12Aと圧胴12Bとの
間をウェブWを通過させることにより2色目の印刷を行
っている。
【0004】このように、直列に配置した2つのユニッ
トで複数色を連続印刷する場合、上流側の第1ユニット
で印刷した絵柄と、下流側の第2ユニットで印刷する絵
柄とを完全に一致させる、いわゆる見当合せが重要であ
る。
【0005】このように、隣接する印刷ユニットによる
印刷の見当合せを確実に行われるように、通常は、各色
の版胴の周囲長さが同一で、しかも位相を合せるために
全ての版胴は同一のモータで駆動されている。即ち、図
6の場合は、第1ユニット10の版胴10Aと、第2ユ
ニット12の版胴12Aは周囲長さが同一で、しかも同
一のメインモータ20により同位相で回転駆動されるよ
うになっている。
【0006】上記のように、隣接する印刷ユニットで
は、同一周囲長の版胴10A、12Aを同一位相で回転
させたとしても、両ユニット間のウェブ長さが適切な長
さになっていないと見当がずれることになる。そのた
め、見当がずれているときには、それを一致させるため
に、隣接ユニット間のウェブ長さを調整する見当制御装
置が付設されている。
【0007】この見当制御装置は、位置を上下動するこ
とによりユニット間のウェブ長さを調整するためのコン
ペンセータロール16と、見当ずれの程度(見当ずれ
量)を検出するための、第2ユニット出側に設置された
見当センサ18と、そのずれ量に応じてコンペンセータ
ロール16を移動させる長さを算出し、その結果に基づ
いて上記コンペンセータロール16を上下方向に駆動す
る制御部(図示せず)とを備えている。この制御装置で
は、見当ずれ量に基づいて、例えばPID(比例・積分
・微分)制御が行われている。
【0008】従来、上記のような印刷システムによる複
数色の印刷は、色調整が終了した後、図8に示す搬送速
度(印刷速度・ライン速度)のスケジュールに従って行
われている。即ち、まず、低速(例えば、20m/分)
の刷出速度で印刷を開始し、この低速状態で見当合せを
行い、見当ずれ量が許容範囲(例えば、±0.2mm)に
入った段階で、昇速を開始し、定常印刷時の高速(例え
ば、250m/分)状態に上昇させる。
【0009】上記スケジュールに従って印刷を行う場
合、刷出印刷時に見当が合うまでに印刷した分のウェブ
は不良品となり、その後の昇速時でも通常は許容範囲を
外れるため不良品となり、更に、定常速度に達した後も
10秒程経過しないと許容範囲に入らないため、その間
も不良品となる。
【0010】更に、見当が合った安定した状態で定常印
刷を継続できたとしても、途中で外乱が生じた場合、例
えば、印刷中の原反ウェブ終端と次原反のウェブ始端と
を継げる、いわゆる紙継時には、その時の衝撃や紙継用
テープの印刷機通過に伴って外乱が加わるため、必然的
に見当ずれが発生する。
【0011】従って、連続的に搬送するウェブに対する
複数色の印刷では、上記のような許容範囲を外れる見当
ずれのウェブ長さを極力短くすることが、印刷効率の上
から極めて重要である。
【0012】従来の印刷システムの見当制御装置では、
見当ずれを解消するためにコンペンセータロールを移動
させる際には、移動速度を一定の、例えば0.5[mm
/秒]として、移動時間を変更することにより制御を行
っていた。
【0013】即ち、PID制御であれば、印刷直後に見
当ずれをセンサにて認識すると共に、その積分値、微分
(差分)値を計算し、次の(1)式に示すように見当ず
れ量En [mm]、積分値ΣEn 、差分値(En −E
n-1 )のそれぞれに個別の係数k′p 、k′i 、k′d
を掛けたものを全て加算し、その値をコンペンセータロ
ールを動かす移動時間tとする。
【0014】 移動時間t=k′p En +k′i ΣEn +k′d (En −En-1 )…(1)
【0015】そして、ある一定時間間隔毎(例えば、版
胴が一周する時間毎)に見当センサ18にて見当ずれ量
を認識し、上記(1)式に基づいてコンペンセータロー
ル16を移動させる時間tを計算し、その時間だけモー
ターを駆動させる。
【0016】その際、見当ずれ量の符号を、初めの印刷
が後の印刷に対して進んで印刷されたときをプラスとす
る場合には、(1)式により計算されたtがプラスなら
ば、印刷ユニットの間の長さを長くする方向にコンペン
セータロールを移動させる。逆に、マイナスならば、印
刷ユニット間の長さを短くする方向にコンペンセータロ
ールを移動させる。
【0017】以上詳述した見当制御装置を備えた輪転印
刷機による多色刷り印刷では、前述した如く、刷出、昇
速、定常印刷時には必ず見当ずれが生じるため、その見
当ずれを如何にして早期に解消するかが、不良品を減少
させる上で極めて重要である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、見当ず
れを解消するためのコンペンセータロールの操作量を、
例えば前記(1)式のPID制御式に基づいて算出する
従来の制御方法では、見当制御の応答性は必ずしも十分
でなく、更なる応答性の改善が望まれていた。
【0019】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、印刷時に生じる見当ずれを迅速に解
消できる見当制御技術を提供することを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続的に搬送
される長尺状のウェブに、複数の印刷ユニットで印刷す
る際、隣接する上流側ユニットによる印刷と下流側ユニ
ットによる印刷との間に生じている見当ずれ量に基づい
て、両ユニット間に配設されたコンペンセータロールの
位置を移動させ、同ユニット間のウェブ長さを調節する
見当制御装置により見当合せを行う印刷の見当制御方法
において、制御周期毎に、下流側ユニットの出側で検出
された見当ずれを解消するために、前記コンペンセータ
ロールを移動させる際、該コンペンセータロールの操作
量を、少なくとも検出された見当ずれ量の二階以上の微
分量に応じて変更することことにより、前記課題を解決
したものである。
【0021】即ち、本発明においては、制御周期毎に、
検出された見当ずれ量に応じて、その見当ずれを解消す
るためにコンペンセータロールを目標位置に移動させる
際の操作量を、少なくとも見当ずれ量の二階以上の微分
量を考慮して計算するようにしたので、見当制御の応答
性を一段と向上することが可能であり、極めて迅速に見
当ずれを解消することが可能である。
【0022】但し、上記コンペンセータロールの操作量
は、該コンペンセータロールを移動時間一定で操作する
場合は移動速度であり、移動速度一定で操作する場合は
移動時間である。
【0023】又、本発明において、前記コンペンセータ
ロールの操作量を演算するために用いる制御ゲインを、
ウェブを搬送するライン速度に応じて設定変更する場合
には、例えば、定常印刷時にはそのライン速度に最適な
高い値の制御ゲインに設定することができるため、紙継
時等に外乱が生じた場合でも、見当ずれを早期に解消す
ることができる。又、刷出印刷時にはその時の搬送速度
に最適の低い値の制御ゲインに設定することができるた
め、見当合せを短時間で行うことが可能である。
【0024】又、本発明において、ライン速度が低速の
刷出印刷で見当合せを行った後、高速の定常印刷状態に
移行して印刷を行う際、前記制御ゲインを刷出印刷時に
は低い値に、定常印刷時には高い値に、それぞれのライ
ン速度に応じて設定すると共に、刷出印刷時の制御ゲイ
ンから定常印刷時の制御ゲインに設定変更する際、直線
的、下に凸の曲線的、上に凸の曲線的又は段階的に増加
させる場合には、刷出印刷時から定常印刷時までの昇速
時にも、適切な制御ゲインの設定が可能となるため、従
来不可能であった昇速時における見当合せも可能とな
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、より具体
的な発明の実施の形態の例を詳細に説明する。
【0026】図1は、本発明に係る一実施形態の見当制
御方法に適用される制御装置の概略構成を、演算処理の
手順と共に示したブロック図であり、この見当制御装置
は、前記図6に示したものと実質的に同一の印刷システ
ムに適用される。
【0027】上記見当制御装置は、コンペンセータロー
ルの移動速度を操作量とするPIDD2 制御装置であ
り、前記図7のメインモータ20から入力されるライン
速度(搬送速度・印刷速度)に応じて、最適な制御ゲイ
ンを演算する制御ゲイン計算部22と、ここで算出され
た制御ゲインと、見当センサ18で検出される見当ずれ
に基づいてコンペンセータロール16を目標位置まで移
動させる際の移動速度Vを計算する操作量計算部24
と、算出された移動速度Vに基づいてコンペンセータロ
ール16を制御周期毎に一定時間移動させるコンペンセ
ータロール・ドライバ26とを備えている。なお、上記
2 は2階微分を表わす。
【0028】上記見当センサ18では、図2に示すよう
に、ウェブWの側端部に第1ユニットで印刷された見当
マークM1と、第2ユニットで印刷された見当マークM
2との間隔Lを定期的に検出し、n番目に検出した該間
隔と目標の間隔Lo との偏差(L−Lo )を見当ずれE
n として検出する。
【0029】この見当制御装置では、PIDD2 制御が
行われるため、上記制御ゲイン計算部22では見当ずれ
量En に対する比例制御ゲイン(係数)kp と、積分値
ΣE n に対する積分制御ゲインki と、差分値(微分
値)En −En-1 に対する微分制御ゲインkd と、2階
差分値En −2En-1 +En-2 に対する2階微分制御ゲ
インkddとを、それぞれ次の(2)〜(5)式で計算
し、例えば、ライン速度20m/分のときの各制御ゲイ
ンkp20 、ki20 、kd20 、kdd20を基準に、ライン速
度vの変化に応じて適切な値が算出されるようになって
いる。
【0030】 kpv=kp20 +α×(v−20) …(2) kiv=ki20 +β×(v−20) …(3) kdv=kd20 +γ×(v−20) …(4) kdd=kdd20+δ×(v−20) …(5)
【0031】上記各式の係数α、β、γ、δは、例え
ば、図3の(A)のような直線的に増加するようにそれ
ぞれ設定する。
【0032】上記制御ゲイン計算部22で、入力された
ライン速度vから、それぞれ適切な制御ゲインが算出さ
れると、操作量計算部24でn番目の検出値である見当
ずれ量En に応じて、それを許容範囲内に収める(見当
ずれを解消する)ために必要な、ウェブWの長さに変更
するための目標位置に、コンペンセータロール16を移
動させる際に設定する移動速度V[mm/sec]を、
次の(6)式で算出する。なお、ここでは、コンペンセ
ータロール16の移動時間が一定であり、見当ずれを解
消するに必要なコンペンセータロール16の移動量(距
離)を、上記移動速度Vで設定するようになっている。
【0033】 Vc =kpvn +kivΣEn +kdv(En −En-1 ) +kddv (En −2En -1+En -2)…(6) この(6)式で、積分を概念的に表わしたΣEn を除
き、En は今回(n番目)の見当ずれ量(検出値)、E
n-1 は前回の見当ずれ量、En -2は前前回の見当ずれ量
を意味する。
【0034】上記(6)式によるコンペンセータロール
16の移動速度Vは、制御周期に当る一定時間毎(例え
ば、版胴が1周する時間毎)に見当ずれ量を検出して計
算され、モータドライバ26に出力され、その一定時間
だけモータを駆動させてコンペンセータロール16を上
記移動速度Vc で上方又は下方に移動させ、ウェブWが
適切な長さになる目標位置に移動させる。
【0035】その際、前記(1)式についての説明の場
合と同様に、見当ずれ量の符号を、初めの印刷が後の印
刷に対して進んで印刷されたときをプラスとする場合に
は、上記(6)式により計算されたVc がプラスなら
ば、印刷ユニットの間の長さを長くする方向にコンペン
セータロールを移動させる。逆に、マイナスならば、印
刷ユニット間の長さを短くする方向にコンペンセータロ
ールを移動させる。
【0036】以上のように、本実施形態では、上記見当
制御装置により、見当ずれを解消するために、制御周期
毎に見当ずれ量に応じてコンペンセータロールの移動速
度Vを変更していくが、この移動速度Vを見当ずれ量の
比例(P)、積分(I)、微分(差分)(D)、二階微
分(D2 )の各成分量に応じて決定するようにしてい
る。
【0037】従って、本実施形態によれば、上記のよう
に検出された見当ずれ量En を解消するためのコンペン
セータロールの移動速度Vを、見当ずれ量の二階微分量
を含む成分量に応じて決定するようにしているため、見
当ずれの変動に対して、より敏感に応答してコンペンセ
ータロールが動くようになり、見当変動が生じた場合に
は素早くその変動を抑制することができることから、応
答性を飛躍的に向上することができる。
【0038】又、本実施形態によれば、以下のような利
点もある。即ち、制御周期毎に上記(6)式で求まる移
動速度Vで一定時間(実質上制御周期に等しい)だけ、
上記移動速度Vでコンペンセータロール16を移動させ
る制御を行うことは、見当ずれが生じてEn ≠0のと
き、その位置からコンペンセータロール16を、見当が
合ってEn =0となる目標位置迄移動させる際、En
大きい程大きい移動速度で移動させることに当る。
【0039】従って、本実施形態によれば、コンペンセ
ータロールを一定速度で移動時間を変更して制御する場
合と比較すると、コンペンセータロールの移動量を大幅
に増大させることができるため、発生している見当ずれ
量が大きい場合でも、それを迅速に解消することができ
ることから、この点においても制御の応答性を向上する
ことができる。
【0040】又、本実施形態においては、前述した如
く、コンペンセータロール16を移動させ、その位置を
制御する際の移動速度Vを演算するための、前記(6)
式の各制御ゲインkp 、ki 、kd 、kddを、ウェブを
搬送するライン速度に応じて設定変更することができる
ようになっていることから、ライン速度が低速の刷出印
刷時には、その低速度に合った最適なゲインにし、高速
の定常印刷時には、その設定された速度に最適のゲイン
に設定することができる。
【0041】従って、これら各制御ゲインを、ライン速
度が低速の刷出印刷時には、その低速度に合った最適な
ゲインにし、高速の定常印刷時には、その設定された速
度に最適のゲインに設定することができる。
【0042】その結果、刷出印刷時には低速度に適した
制御ゲインに設定することにより、最適な制御が可能と
なるため、定常印刷までの時間を短縮でき、作業効率を
大幅に向上することができると共に、高速の定常印刷時
でも、最適な制御ゲインに設定されているので、安定し
た見当制御が可能となる。
【0043】更に、昇速時にも各速度毎に適切な制御ゲ
インを設定することが可能であるため、この昇速過程で
も見当ずれの発生を有効に防止することが可能となる。
【0044】従って、この制御方法によれば、刷出、昇
速、定常印刷時のいずれの段階の見当変動に対しても制
御効果があることから、見当変動による印刷物のロスを
極小化することができる。
【0045】次に、本実施形態の応答性向上効果を明ら
かにするために行った具体例について説明する。見当制
御を、以下の条件で実際に行い、その際に見当の初期値
応答を測定した結果を、図4、図5に示す。
【0046】(条件) コンペンセータロールの移動速度を制御周期毎に変更
する。 移動速度の決定は、見当ずれ量の比例、積分、微分、
二階微分量を前記(6)式に代入し、それらを加算して
計算する。 印刷速度は30[m/分]とする。
【0047】図4は、2階微分量を含まないPID制御
(比較例)による初期値応答を、図2は、本発明による
前記(6)式に基づく制御の初期値応答を、それぞれ示
したものである。
【0048】又、図6は、同様の条件で見当制御を行っ
た場合の他の具体例を示したものである。この場合も、
比較例はPID制御方法による結果で、本発明方法は、
前記(6)式に基づいて制御した結果である。
【0049】この図4、図5及び図6の結果から明らか
なように、本発明による制御方法によれば、PID制御
方法に比べて見当ずれを解消するのに約半分の時間しか
かからないことが分る。
【0050】以上本発明について具体的に説明したが、
本発明は前記実施形態に示したものに限られるものでな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0051】例えば、前記実施形態では、見当変動に対
する応答を速くするために、見当ずれ量の二階以上の微
分(差分)量として二階微分を用いる場合を示したが、
これに限定されず、三階微分、四階微分、…でもよく、
これらの内のいずれか一つ、もしくは複数を組合せて用
いてもよい。その際、例えば三階差分量としては、(E
k −3Ek-1 +3Ek-2 −Ek-3 )を、四階差分量とし
ては、(Ek −4Ek-1 +6Ek-2 −4Ek-3
k-4 )を、用いることができる。
【0052】又、二階以上の微分量を用いる場合、比
例、積分、一階微分を、必ずしも併用しなくともよい。
【0053】又、二階以上の微分量を用いる場合、比
例、積分、一階微分を、必ずしも併用しなくともよい。
この場合も、例えば前記(6)式と同様の式で時間tを
求めることができる。
【0054】又、前記実施形態では、制御周期毎に(時
間一定で)操作量Xから操作量がコンペンセータロール
の移動速度V(移動時間一定)である場合を示したが、
これに限らず、移動時間(移動速度一定)であるとして
もよい。
【0055】又、制御ゲインの設定方法は、前記(2)
〜(5)式のように制御ゲインを設定する場合、各制御
ゲイン毎に適切な比率α、β、γ、δが設定されること
は言うまでもない。
【0056】又、刷出印刷時の最適ゲインk20から、例
えばライン速度250m/分の定常印刷時の最適ゲイン
250 までの変化の仕方を規定する、前記(2)〜
(5)式の係数α、β、γは、前記図3に示す(A)の
ように、直線的な比例係数に限らず、下に凸の曲線的係
数(B)や、上に凸の曲線的係数(C)であっても、更
には、例えばライン速度100m/分までは低速のゲイ
ンk20で、それ以上では高速のゲインk250 にするとい
う、段階的に変化する係数(D)としてもよい。
【0057】又、制御ゲインを、ライン速度に応じて変
化させる場合でも、必ずしも全てのゲインを変化させる
必要はなく、例えば、積分ゲインki は零又は一定値と
してもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
印刷時に生じる見当ずれを極めて迅速に解消することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に適用される見当制御装置の
概略構成を示すブロック図
【図2】見当ずれを説明するための線図
【図3】制御ゲインの増大パターンの変形例を示す線図
【図4】従来制御の結果を示す線図
【図5】本発明の制御結果の一例を示す線図
【図6】本発明の効果を示す線図
【図7】複数の印刷ユニットからなるグラビア印刷シス
テムを示す説明図
【図8】印刷開始時からのウエブ搬送スケジュールを示
す線図
【符号の説明】 W…ウェブ 10…第1ユニット 12…第2ユニット 10A、12A…版胴 10B、12B…圧胴 14…ガイドロール 16…コンペンセータロール 18…見当センサ 20…メインモータ 22…制御ゲイン計算部 24…操作量計算部 26…コンペンセータロール・ドライバ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に搬送される長尺状のウェブに、複
    数の印刷ユニットで印刷する際、隣接する上流側ユニッ
    トによる印刷と下流側ユニットによる印刷との間に生じ
    ている見当ずれ量に基づいて、両ユニット間に配設され
    たコンペンセータロールの位置を移動させ、同ユニット
    間のウェブ長さを調節する見当制御装置により見当合せ
    を行う印刷の見当制御方法において、 制御周期毎に、下流側ユニットの出側で検出された見当
    ずれを解消するために、前記コンペンセータロールを移
    動させる際、該コンペンセータロールの操作量を、少な
    くとも検出された見当ずれ量の二階以上の微分量に応じ
    て変更することを特徴とする印刷の見当制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記コンペンセータロールの操作量が、移動時間一定の
    場合は移動速度であり、移動速度一定の場合は移動時間
    であることを特徴とする印刷の見当制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記コンペンセータロールの操作量を演算するために用
    いる制御ゲインを、ウェブを搬送するライン速度に応じ
    て設定変更することを特徴とする印刷の見当制御方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 ライン速度が低速の刷出印刷で見当合せを行った後、高
    速の定常印刷状態に移行して印刷を行う際、前記制御ゲ
    インを刷出印刷時には低い値に、定常印刷時には高い値
    に、それぞれのライン速度に応じて設定すると共に、 刷出印刷時の制御ゲインから定常印刷時の制御ゲインに
    設定変更する際、直線的、下に凸の曲線的、上に凸の曲
    線的又は段階的に増加させることを特徴とする印刷の見
    当制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002273857A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Dainippon Printing Co Ltd 印刷の見当制御方法および装置
JP2005072121A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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