JPH10313532A - 電子機器の落雷保護装置 - Google Patents

電子機器の落雷保護装置

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JPH10313532A
JPH10313532A JP11824597A JP11824597A JPH10313532A JP H10313532 A JPH10313532 A JP H10313532A JP 11824597 A JP11824597 A JP 11824597A JP 11824597 A JP11824597 A JP 11824597A JP H10313532 A JPH10313532 A JP H10313532A
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JP
Japan
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lightning
surge current
protection device
gap
telephone line
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Application number
JP11824597A
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English (en)
Inventor
Koji Ito
弘次 伊藤
Masashi Ochiai
政司 落合
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 落雷時に発生する落雷サージ電流が電話回線
切換器内に流れず確実に機器内部の信号ラインを介して
流れるような回路構成を採用することで、電話回線切換
器の破損を防止し且つ感電の危険性をなくす。 【解決手段】 パターンギャップ24とバリスタD2 、
D3 とは、一次側のAC電源7の両電極間(又は片側電
極)と2次側のチューナアース間に直列に接続する。ま
た、パターンギャップ24は落雷サージ電流を容易に導
くためにギャップ間隔が規格値よりも狭くなっている。
この場合、規格上必要な絶縁耐圧を得るために、バリス
タにおける動作電圧及びパターンギャップのギャップ間
隔を、絶縁耐圧試験電圧よりも高い電圧で放電が開始さ
れるように設定する。これにより、落雷時に発生する落
雷サージ電流が回線切換器9側に分流することなく、確
実にテレビジョン受像機21内の落雷保護装置23を介
してアースへと導き且つ放電させることが可能となり、
他の機器への破損を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する分野】本発明は、電話回線を用いてデー
タ通信するための電話回線切換器をテレビジョン受像機
等の電子機器に接続して構成される受信システムに関
し、得に落雷時に発生する落雷サージ電流の影響により
生じてしまう電話回線切換器の破損を防止するのに好適
の電子機器の落雷保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のテレビジョン放送においては、放
送局側のセンター装置と視聴者側の情報端末群間(例え
ば、各テレビジョン受像機等に接続される多重情報端末
装置であり、セットトップポックスともいわれている)
との双方向通信が可能な放送形態等も考えられている。
このような放送形態には、例えば、応答サーバを利用し
て放送局側と視聴者側との双方向通信を可能にするイン
タラクティブ文字多重放送や、またこの放送形態の応用
例として、他の外部サーバを用いることにより、例えば
テレビショッピング等を行うのに必要な情報のやりとり
を可能とする放送形態がある。また、応答サーバからの
情報を視聴者の要求に応じてサービスを受けることの可
能なバーチャルチャンネルという放送形態もある。
【0003】したがって、一般の放送局や情報を供給す
るデータスタジオ等の送信側と視聴者側との双方向通信
を可能とすることにより、視聴者は単に受信した放送内
容を視聴するだけでなく、例えばビデオオンデマンドシ
ステムのようにビデオ要求を行えば、所望するビデオを
見ることができ、あるいは、テレビショッピング等のサ
ービスも行うことが可能となり、このような利点を有し
ていることから、双方向通信可能な放送形態は今後の普
及が期待される。
【0004】ところで、一般のテレビジョン受像機にお
いては、現行放送信号を受信するために受信アンテナの
設置が必須であることから、該受信アンテナに落雷する
ことも考えられる。仮に受信アンテナに落雷すると、受
信アンテナに誘起した落雷サージ電流が接続線を介して
テレビジョン受像機内に流れてしまうことになるため、
通常テレビジョン受像機には、この落雷サージ電流の影
響による主要電子回路部等の破損を防止するための落雷
保護装置が設けられている。この落雷保護装置を備えた
テレビジョン受像機の一例を図5に示す。
【0005】図5は落雷保護装置を備えたテレビジョン
受像機の一例を示し、落雷保護装置近傍の主要部分の接
続構成を示したブロック図である。
【0006】図5に示すように、テレビジョン受像機1
には、放送信号を受信するための受信アンテナ2が設け
られており、この受信アンテナ2とこのテレビジョン受
像機に交流電源を供給する交流電源(以下、AC電源と
略記)7との間には落雷保護装置3が接続されている。
【0007】この落雷保護装置3は、受信アンテナ2と
夫々直列に接続される放電素子としてのパターンギャッ
プ4、5と、電流の変化割合が大きな抵抗体としてのバ
リスタD1 と、所定値以上の電流が流れた場合に接続状
態を遮断して回路を開き主要回路部を保護するための保
護ヒューズ6とで構成されている。
【0008】上記バリスタD1 は、セット1次側となる
AC電源両極間に接続されており、該バリスタD1 とA
C電源6との一方の接続ライン上には、保護ヒューズ6
が接続されている。また、保護ヒューズ6とバリスタD
1 との基端部には、パターンギャップ4が接続されてい
る。
【0009】一方、セット2次側アース間には、もう一
方のパターンギャップ5が接続されており、1次側のパ
ターンギャップ4及び2次側のパターンギャップ5は、
夫々受信アンテナ2に対して直列に接続されている。ま
た、これら2つのパターンギャップ4、5の夫々の基端
部は、上記バリスタD1 とに接続されるようになってい
る。
【0010】これらのパターンギャップ4、5は、夫々
両電極間がある所定間隔(パターンギャップともいう)
で形成されており、例えば落雷により落雷サージ電流が
発生して流れ込んだ場合には、所定間隔に基づく放電作
用により短絡させることでこの落雷サージ電流を、AC
電源7の他端が接地された接地箇所(アース)へと導き
且つ誘導することができるようになっている。
【0011】上記構成により、落雷により受信アンテナ
2にサージ電流が誘起した場合には、図5中の波線で示
す矢印のように、受信アンテナ2、チューナアース(図
中に示す受信アンテナ2と接続されるアース)、パター
ンギャップ5、AC電源7を含むAC回路を経由して落
雷サージ電流をアースへと導くことが可能となり、即
ち、この落雷サージ電流が機器内部の多数の回路部に流
れないようにアースに放電することにより、上記多数の
主要回路群の保護を図るようにしている。
【0012】ところで、最近のテレビジョン受像機に
は、前述したように双方向通信可能な受信システムの構
築を可能とするインターテキスト(IT)内蔵の機種も
ある。このような機種のテレビジョン受像機を用いて双
方向通信可能な受信システムを構築した場合の一例を図
6に示す。
【0013】図6は落雷保護装置を備えて構成されたテ
レビジョン受像機を用いて双方向通信可能な受信システ
ムを構築した場合の一例を示すブロック図である。
【0014】一般に、双方通信可能な放送形態では、視
聴者側からの要求を応答サーバを介して放送局側へと送
信するための伝送手段として、電話回線が利用されてい
る場合がある。即ち、電話回線を利用して、視聴者によ
る要求を応答サーバへと送信することを可能にする。
【0015】したがって、電話回線を利用して双方向通
信を行うシステムにおいては、例えば図6に示すよう
に、通常の電波受信用の受信アンテナを有するテレビジ
ョン受像機1aに、電話回路を用いて通信を行う為の電
話回線切換器(以下、回線切換器と略記)9を接続する
ことにより受信システムとして構成する。この場合、回
線切換器9は電話機に対する接続作業簡略化のため、テ
レビジョン受像機外部に外付けされるようになってい
る。
【0016】また、図示例に示すように、テレビジョン
受像機1の内部のセット二次側と電話回線部一次側との
間には、セット本体部からのデータを電話回線を利用し
て送信するための変換処理等を行う変換部(例えば電話
回線信号伝達用トランス、電話回線用フォトカタプラ等
で構成される)8が設けられている。この変換部8を用
いることにより、電話回線を利用したデータ通信を可能
にする。
【0017】テレビジョン受像器機1aと接続される回
線切換器9は、1つの電話回線に接続されたもので、テ
レビジョン受像機1aからの信号回線と電話機からの通
話回線とを選択的に切り換えるためのものである。ま
た、回線切換器9には、図示はしないが、電話回線を用
いて電源を供給し電話回線を切り換えるのに必要な小信
号回路部品が設けられており、電話回線を利用してある
情報を送信するのには、極めて重要な回路となってい
る。
【0018】本例においても、受信アンテナ2に落雷し
た場合に生じる落雷サージ電流から機器内部の主要回路
部の破損を防止するための工夫が為されている。つま
り、前記回線切換器9と接続される屋外保安器10は、
電話事業者により落雷時に発生する落雷サージから電話
回線を保護するために設置されたものであり、また、回
線切換器9により切り換えられた電話回線信号を電話局
へと送信するように中継を行うものである。屋外保安器
10の内部では、回線切換器9と接続される信号回線が
放電素子10aを介してアースへと接続された構成とな
っている。つまり、上記放電素子10aによって、電話
回線に流れる落雷サージ電流をアースへと放電すること
により、電話回線に流れる落雷サージ電流をアースへと
放電して極力落雷サージ電流の発生による影響を低減す
るようにしている。
【0019】また、このように接続されたテレビジョン
受像機1aについても図5に示すテレビジョン受像機1
と同様に構成された落雷保護装置3が接続されている。
したがって、この落雷保護装置3により、受信アンテナ
に落雷した場合に発生する落雷サージ電流から機器内部
における多種の主要回路部分の破損を防止するようにし
ている。
【0020】ところで、上述したような従来の落雷保護
装置では、落雷サージ電流を確実にパターンギャップ5
を通過させるために、パターンギャップを極力狭くし、
さらに1次側・二次側間のパターン間隔と部品間隔とを
広くとるようにしている。つまり、落雷サージ電流経路
とその他の電流経路との間隔に格差を設けることによ
り、確実に落雷サージ電流がパターンギャップ5を通過
させるためである。
【0021】しかしながら、AC電源両極間と2次側ア
ース間とに設けられたパターンギャップ4、5の間隔
は、電気規格で2.5mm以上と定められており、それ
以上狭くすることができず、落雷サージ電流の吸収能力
には限界がある。このため、上述した図6に示すような
インターテキスト内蔵機種のように電話回線を接続する
テレビジョン受像機では、落雷したときに発生した落雷
サージ電流が図中の波線矢印に示すように受信アンテナ
2を介してアース(接地箇所)に向かってほぼ2つのル
ートに分流して流れ込むことがある。つまり、一方のル
ートは機器内部のパターンギャップ5、AC電源7を介
してアースへと流れるルートであり、もう一方のルート
は、分流した落雷サージ電流が回線切換器9を介して屋
外保安器10内の放電素子10aを介してアースへと流
れ込むルートである。
【0022】この場合、テレビジョン受像機1a内を介
して流れるルートでは、テレビジョン受像機1a内の各
パターンギャップ4、5によって、ある所定値(具体的
には1〜2KA)の落雷サージ電流が発生したとして
も、本体内部の主要回路群を破壊せずに放電することが
できるため、さほど影響することはない。
【0023】ところが、もう一方のルートである回線切
換器9及び屋外保安器10を介して流れるルートでは、
構造的に回線切換器9内の小信号回路(図示せず)を介
して流れるようになっており、しかも、該小信号回路は
0.1〜0.2KA程度のごく弱い落雷電流でも耐量を
越えてしまうものであるため、落雷サージ電流が流れた
場合には、小信号回路を破損してしまい、結果として回
線切換器9が使用不能となり、電話回線を利用した送信
ができなってしまうという問題点がある。
【0024】そこで、従来ではテレビジョン受像機1a
に接続された回線切換器9自体の落雷防止機能を強化す
るように改善が為されているが、落雷サージ電流の侵入
は防止することはできない。また、他の保護対策として
は、図中に示すように2側アースとAC両極間とに電流
の変化割合が大きな抵抗体のバリスタD1 を挿入するこ
とにより、大きな電流値となる落雷サージ電流を吸収す
ることが可能とはなるが、予定値以上の大きな落雷サー
ジ電流が流れた場合にはバリスタD1 自体が破壊されて
しまう場合も考えられ、このため、感電の危険性が生じ
てしまうという虞れもあった。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の電
話回線接続システムでは、落雷サージ電流が流れるルー
ト上に、回線切換器内部に耐量の低い小信号回路分品で
構成した小信号回路が配設されているため、落雷時に発
生する落雷サージ電流が流れた場合には、ごく弱い誘導
雷でもこの小信号回路が破壊されてしまい、結果とし
て、回線切換器が使用不可能になってしまうという問題
があった。
【0026】また、大きな落雷サージ電流を吸収してア
ースへと導いて落雷サージ電流から他の主要回路部を保
護するために、バリスタを二次側アースとAC両極ライ
ンとの間に設けていたが、短絡モードで破壊された場合
には、感電の危険性が生じてしまうという虞れもあっ
た。
【0027】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、落雷時に発生する落雷サージ電流が電話回
線切換器内に流れず確実に機器内部の信号ラインを介し
て流れるような回路構成を採用することで、電話回線切
換器の破損を防止し且つ感電の危険性をなくすことので
きる電子機器の落雷保護装置の提供を目的とする。
【0028】
【課題を解決させるための手段】本発明に係る電子機器
の落雷保護装置は、電話回線に接続することにより、送
信情報を前記電話回線を介して伝送可能に構成された信
号受信用のアンテナを有する電子機器の落雷保護装置に
おいて、前記アンテナに誘起した落雷サージ電流を前記
電子機器の有する交流電源に接地されたアースへと放電
させるための放電素子と、前記落雷サージ電流が流れる
ときのみに短絡状態となる2つの非線形抵抗器とを、前
記交流電源の少なくとも一方の電極ラインと前記受信ア
ンテナが接続される接続ラインとの間に直列に接続して
構成したことを特徴とするものである。
【0029】本発明においては、放電素子としてのパタ
ーンギャップと、非線形抵抗器としての2つのバリスタ
とが、交流電源両電極ライン(又は片側電極ライン)と
受信アンテナが接続される接続ラインとの間に直列に接
続されており、また、これらバリスタは規格上必要な絶
縁耐圧機能を有しているため、パターンギャップは規格
上必要な絶縁耐圧を備える必要がない。即ち、ギャップ
間隔が規格値を下回る構成のパターンギャップを用いる
ことで、落雷サージ電流を電子機器内の落雷保護装置を
介して交流電源側のアースへと流れ易くすることができ
る。この場合、、バリスタにおける動作電圧及びパター
ンギャップのギャップ間隔を、絶縁耐圧試験電圧よりも
高い電圧で放電が開始されるように設定することで、規
格上に必要な絶縁耐圧を得ることが可能となる。これに
より、電話回線を接続して構成された電話回線受信シス
テムにおいて、落雷時に発生する落雷サージ電流が回線
切換器側に流れることなく、確実に電子機器内の落雷保
護装置を介する放電経路を介して交流電源側のアースへ
と導き且つ放電させることが可能となり、他の機器への
破損を防止することができる。また、バリスタが故障し
ても感電の危険性を無くすことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。
【0031】図1は本発明に係る電子機器の落雷保護装
置の一実施形態例を示し、該装置を搭載したインターテ
キスト内蔵機種のテレビジョン受像器に電話回線を接続
して構成された受信システムの概略構成を示すブロック
図である。尚、図1は図6に示す装置と同様の構成要素
については、同一の符号を付してある。
【0032】図1に示すように、テレビジョン受像機2
1には、放送信号を受信するための受信アンテナ2が接
続されており、受信アンテナ2は図示しないチューナ
部、電話回線機能を動作させるための変換部8及び落雷
保護装置23等に接続されている。尚、テレビジョン受
像器内の他の主要回路部に対する接続構成については、
説明簡略化の為省略されており、また、図示しないチュ
ーナ部の内部については、他端が接地された構成となっ
ている。
【0033】上記変換部8は、図6に示すものと同様の
ものであり、図示例に示すように、テレビジョン受像機
21の内部のセット二次側と電話回線部一次側との間に
設けられている。つまり、変換部8は、例えば電話回線
信号伝達用トランス、電話回線用フォトカタプラ等で構
成されたものであって、セット本体部からのデータを電
話回線を利用して送信するための変換処理等を行うもの
である。この変換部8を用いることにより、電話回線を
利用したデータ通信を可能にする。
【0034】テレビジョン受像器機21に接続される回
線切換器9は、1つの電話回線に接続されたもので、テ
レビジョン受像機21からの信号回線と電話機からの通
話回線とを選択的に切り換えるためのものである。ま
た、回線切換器9には、図示はしないが、電話回線を用
いて電源を供給し電話回線を切り換えるのに必要な小信
号回路部品(図示せず)が設けられており、この小信号
回路部品は電話回線を利用してある情報を送信するのに
は極めて重要な回路となっている。
【0035】また、前記回線切換器9と接続される屋外
保安器10は、電話事業者により落雷時に発生する落雷
サージから電話回線を保護するために設置されたもので
あり、また、回線切換器9により切り換えられた電話回
線信号を電話局へと送信するように中継を行うものであ
る。屋外保安器10の内部は、回線切換器9と接続され
る信号回線が放電素子10aを介してアースに接続され
ている。つまり、仮に電話回線に落雷サージ電流が流れ
込んだとしてもこの落雷サージ電流を、上記放電素子1
0aによってアースへと放電することにより、極力落雷
サージ電流の発生による影響を低減することができるよ
うになっている。
【0036】ところで、本実施形態例における落雷保護
装置では、落雷により受信アンテナ2に誘起した落雷サ
ージ電流を前記回線切換器9方向に分流させずに確実に
テレビジョン受像機内の誘導経路を介してAC電源側の
アースへと放電させるための改良が為されている。
【0037】つまり、この改良方法としては、先ず落雷
保護装置23を構成するパターンギャップ24におい
て、該パターンギャップ内の間隔が規格値(2.5mm
以上)よりも狭くして構成されたものを使用する。ま
た、この規格値を下回るパターンギャップ24の使用に
伴い、規格上必要となる絶縁耐圧を得るために必要な付
加回路等(図中に示すバリスタD1 〜D3 )を配置する
ことにより、規格上理想となる機能を備えた落雷保護装
置として構成することが可能となる。
【0038】具体的な回路構成を示すと、落雷保護装置
23は、受信アンテナ2(セット一次側アース間)とこ
のテレビジョン受像機21に交流電源を供給するAC電
源(セット二次側電極間)との間に接続されている。
【0039】この落雷保護装置23は、前述したように
落雷サージ電流が流れ易くするためにギャップ間隔を狭
くして形成されたパターンギャップ24と、このパター
ンギャップ24と夫々直列に接続される付加回路として
のバリスタD2 、D3 と、AC両電極間に接続されたバ
リスタD1 と、所定値以上の電流が流れた場合に接続状
態を遮断して回路を開き主要回路部を保護するための保
護ヒューズ6とで構成されている。
【0040】保護ヒューズ6は、上記バリスタD1 とA
C電源7との一方の接続ライン上に配置され且つ接続さ
れている。また、保護ヒューズ6とバリスタD1 との基
端部には、バリスタD2 が接続されており、該バリスタ
D2 はもう一方のバリスタD3 に接続されるとともに、
他端がパターンギャップ24に接続されている。バリス
タD3 の他端は、AC電源7の片側電極ライン及び前記
バリスタD1 に接続されている。
【0041】一方、上記パターンギャップ24について
は、一方が上記バリスタD2 、D3の中点に接続される
とともに、他方が受信アンテナ2及びチューナアースに
接続されるようになっている。このようなセット一次側
・セット二次側の絶縁接続関係を分かりやすく示すと、
図2に示すものとなる。
【0042】つまり、図2に示すように、AC電源7を
含むAC回路側を1次側、受信アンテナ2及びチューナ
アース側を2次側とすると、1次側・二次側間におい
て、それぞれのバリスタD2 、D3 はパターンギャップ
24に直列に接続されたものとなる。また、バリスタD
2 、D3 は、規格上必要な絶縁耐圧機能を有しており、
このため、これらのバリスタD2 、D3 に対して直列に
接続されるパターンギャップ24は、規格上必要な絶縁
耐圧を備える必要がない。即ち、ギャップ間隔が規格値
(2.5mm)を下回ることにより落雷サージ電流を導
き易くするパターンギャップ24の使用が可能となるた
め、落雷サージ電流を、落雷保護装置23回路側へと流
れ易くすることができる。
【0043】また、この場合、上述したように規格上に
必要な絶縁耐圧を得る要求があることから、前記バリス
タD2 、D3 における動作電圧とパターンギャップ24
の間隔については、絶縁耐圧試験電圧よりも高い電圧で
放電が開始されるように設定すことが必要となる。
【0044】したがって、上記のように絶縁耐圧試験電
圧より少し高い電圧で放電開始動作が起動するように、
バリスタ駆動電圧及びパターンギャップ24におけるギ
ャップ間隔を設定しておけば、従来におけるパターンギ
ャップ(規格に応じた通常のギャップ間隔で形成された
もの)よりも、落雷時に発生する落雷サージ電流の放電
が行い易くなる。したがって、図中に示すような電話回
線を接続した構成される電話回線接続システムであって
も、落雷時に発生する落雷サージ電流が回線切換器9側
に流れることなく、確実にテレビジョン受像機21内の
落雷保護装置23を介する放電経路を介してAC電源7
側のアースへと導くとともにこの落雷サージ電流を放電
させることが可能となる。
【0045】次に、装置の動作を図1を参照しながら詳
細に説明する。
【0046】いま、建物に落雷し、落雷による影響から
テレビジョン受像機21の受信アンテナ2を介して落雷
サージ電流が流れた込んだものとする。すると、落雷サ
ージ電流は、従来例と同様に図1中の波線で示す矢印の
ようにアース(接地箇所)に向かってテレビジョン受像
機21内に流れ込むことになる。
【0047】すると、テレビジョン受像機21内部で
は、従来装置(図6参照)によると、接続ラインを介し
て流れ込んだ落雷サージ電流がテレビジョン受像機内部
の落雷保護装置側と電話回線が接続される回線切換器9
側へと分流することになるが、本発明によれば、回線切
換器9側の回路群よりも落雷保護装置23側(パターン
ギャップ24)の方が、落雷サージ電流を導き易くする
ような構成となっていることから、落雷サージ電流は回
線切換器9側の経路には分流せず、図1中の波線で示す
矢印のように、確実に落雷保護装置23のパターンギャ
ップ24を介してAC電源7の接地箇所のアースへ流れ
ることになる。
【0048】このとき、前記バリスタD2 、D3 におけ
る動作電圧及びパターンギャップ24のギャップ間隔と
が、絶縁耐圧試験電圧よりも少し高い電圧で放電動作を
開始するように設定されているため、規格上必要な絶縁
耐圧値を満足していることから回路上なんら問題はな
く、確実に落雷サージ電流をアースへと放電させること
が可能となる。
【0049】また、極めて大きな落雷サージ電流が落雷
保護装置23内に流れた込んだ場合に、この落雷サージ
電流の吸収により仮に上記バリスタD2 、D3 がショー
トモードで故障したとしても、図中に示すようにパター
ンギャップ24が接続されていることから、機器を介し
た感電の危険性もなく、充実した落雷保護機能を得るこ
とができる。
【0050】したがって、本実施形態例によれば、電話
回線を接続して構築された双方向通信可能な受信システ
ムにおいて、落雷時に発生する落雷サージ電流を回転切
換器に分流させることになく、確実にテレビジョン受像
機内の落雷サージ経路を介して大地へと放電させること
が可能となり、落雷サージ電流に起因する他の接続機器
への破損を防止することができ、特に電話回線を用いて
データ通信するのに重要となる回線切換器の小信号回路
部を落雷サージ電流から保護することが可能となる。
【0051】図3は本発明に係る電子機器の落雷保護装
置の他の実施形態例を示し、受信システム全体のシステ
ム構成を示すブロック図である。尚、図3は図1に示す
装置と同様の構成要件については、同一の符号を付すと
ともに説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0052】本実施形態例では、前記実施形態例におけ
る保護回路装置23にて用いられたバリスタD2 、D3
に代えて、同様の接続形態で接続された避雷器(アレス
タといい、以下、アレスタと略記)A1 、A2 を設ける
ことにより落雷保護装置23aとして構成したことが前
記実施形態例と異なる点である。
【0053】図3に示すように、図1に示す落雷保護装
置23と同様の接続箇所に設けられた2つのアレスタA
1 、A2 は、所定の異常電圧が印加されると、即座にア
ースへと放電させる放電特性を有している。また、これ
らのアレスタA1 、A2 とギャップ間隔が狭いパターン
ギャップ24とは、前記実施形態例と同様に、AC電極
間または2次側アース間に対して直列に接続されてい
る。
【0054】したがって、本実施形態例についても、前
記実施形態例と同様に動作させることが可能となり、即
ち、落雷時に落雷サージ電流がテレビジョン受像機21
a内に流れ込んだとしても、図3中の波線で示す矢印の
ように回転切換器9側には分流せず、確実にテレビジョ
ン受像機21a内の落雷保護装置23aを介してAC電
源7のアースへと放電させることが可能となり、前記実
施形態例と同様の効果を得ることができる。
【0055】尚、図1及び図3に示す実施形態例におい
ては、AC電極間に接続されたバリスタD1 は、主にA
電極間における落雷サージ電流の吸収用としての機能を
果たすが、バリスタD2 、D3 またはアリスタA1 、A
2 が動作すれば削除しても落雷保護機能に関し何等問題
はなく、上記実施形態例と同様の効果を得ることができ
る。
【0056】ところで、本発明では落雷保護装置を構成
するパターンギャップ及びバリスタの接続順序を変更し
た場合でも上記実施形態例と同様の効果を得ることが可
能である。このような実施形態例を図4に示す。
【0057】図4は本発明に係る電子機器の落雷保護装
置の他の実施形態例を示し、該落雷保護装置内の接続順
序を変更した場合における受信システムの回路構成を示
すブロック図である。尚、図4は図1に示す装置と同様
の構成要件については同一の符号を付すとともに説明を
省略し、異なる部分のみを説明する。
【0058】本実施形態例では、前記実施形態例(図1
参照)における構成要件の他に、さらにもう一つのパタ
ーンギャップ25を設けるとともに、これらのパターン
ギャップ24、25と2つのバリスタD2 、D3 とを夫
々片側の電極ラインに対して直列となるように接続し、
さらに上記バリスタD2 、D3 の基端部をセット二次側
の受信アンテナ2及びアース間に接続して構成されたこ
とが前記実施形態例とは異なる点である。
【0059】つまり、図4に示すように、受信アンテナ
2とに接続される接続ラインは、夫バリスタD2 、D3
に夫々接続される。また、これらのバリスタD2 、D3
は、夫々パターンギャップ24、25に接続される。パ
ターンギャップ24の基端部は、AC両電極ラインの
内、保護ヒューズ6が接続されたの一方電極ラインに接
続されており、バリスタD1 にも接続されている。
【0060】また、新たに設けられたパターンギャップ
25は、上記パターンギャップ24と同様にギャップ間
隔が狭いもので、該パターンギャップ25の基端部が他
方のAC電極ライン及びバリスタD1 に接続されてい
る。
【0061】したがって、バリスタD2 及びパターンギ
ャップ24、バリスタD3 及びパターンギャップ25
は、AC片側電極ラインに夫々直列に接続されることに
なり、また、前記実施形態例とはバリスタD2 、D3 と
パターンギャップ24、25との接続順序が異なるよう
に構成されたものとなる。
【0062】本実施形態例においては、前記実施形態例
と同様に動作させることが可能となる。即ち、落雷時に
落雷サージ電流がテレビジョン受像機21b内に流れ込
んだとしても、図4中の波線で示す矢印のように回転切
換器9側には分流せず、確実にテレビジョン受像機21
b内の落雷保護装置23bを介してAC電源7のアース
へと放電させることが可能となり、前記実施形態例と同
様の効果を得ることができる。
【0063】尚、本実施形態例においては、バリスタD
2 、D3 とAC片側電極ラインとの間に夫々直列接続さ
れる2つのパターンギャップ24、25を用いたことに
ついた説明したが、例えば図3に示す実施形態例と同様
にパターンギャップ24、25をアレスタA1 、A2 に
代えるように構成しても良く、この場合にも同様の効果
を得ることが可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、落
雷時に発生する落雷サージ電流が確実にテレビジョン受
像機内の落雷保護装置を介してAC電源側のアースへと
流れて放電させることができるため、落雷サージ電流の
影響による回線切換器の破損を防止することができ、ま
た電話回線に影響を与えることもない。また、バリスタ
D2 、D3 が大きな落雷サージ電流により故障したとし
てもパターンギャップ34が設けられているため、感電
の危険性も無くすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の落雷保護装置の一実施形態例を示し、
電話回線システムとして構成した場合のブロック図。
【図2】図1に用いられた落雷保護装置の回路構成を示
すブロック図。
【図3】他の実施形態例を示す電話回線システムブロッ
ク図。
【図4】他の実施形態例を示す電話回線システムブロッ
ク図。
【図5】従来の落雷保護装置が組み込まれたテレビジョ
ン受像機の一例を示すブロック図。
【図6】他のテレビジョン受像機に電話回線を接続して
構成された電話回線システムのの一例を示すブロック
図。
【符号の説明】
2…受信アンテナ、6…保護ヒューズ、7…交流電源
(AC電源)、8…変換部(電話回線信号伝達用トラン
ス、電話回線用フォトカプラ)、9…電話回線切換器
(回線切換器)、10…屋外保安器、10a…放電素
子、21、21a、21b…テレビジョン受像機、23
…落雷保護装置、24、25…パターンギャップ、D1
、D2 、D3 …バリスタ、A1 、A2 …アリスタ(避
雷器)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話回線に接続することにより、送信情
    報を前記電話回線を介して伝送可能に構成された信号受
    信用のアンテナを有する電子機器の落雷保護装置におい
    て、 前記アンテナに誘起した落雷サージ電流を前記電子機器
    の有する交流電源に接地されたアースへと放電させるた
    めの放電素子と、前記落雷サージ電流が流れるときのみ
    に短絡状態となる2つの非線形抵抗器とを、前記交流電
    源の少なくとも一方の電極ラインと前記受信アンテナが
    接続される接続ラインとの間に直列に接続して構成した
    ことを特徴とする電子機器の落雷保護装置。
  2. 【請求項2】 前記放電素子は、パターンギャップまた
    は放電ギャップで構成されたものであり、前記非線形抵
    抗器は、バリスタまたはアリスタで構成されたことを特
    徴する請求項1に記載の電子機器の落雷保護装置。
  3. 【請求項3】 前記放電素子のギャップ間隔及び前記非
    線形抵抗器の動作電圧の設定は、規格上必要な絶縁耐圧
    値に基づく電圧値よりも高い電圧値で放電動作が起動す
    るように設定されたことを特徴とする請求項1に記載の
    電子機器の落雷保護装置。
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