JPH10312991A - 有機系反射防止膜のプラズマエッチング方法 - Google Patents

有機系反射防止膜のプラズマエッチング方法

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JPH10312991A
JPH10312991A JP9120762A JP12076297A JPH10312991A JP H10312991 A JPH10312991 A JP H10312991A JP 9120762 A JP9120762 A JP 9120762A JP 12076297 A JP12076297 A JP 12076297A JP H10312991 A JPH10312991 A JP H10312991A
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JP
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etching
film
antireflection film
plasma
organic antireflection
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JP9120762A
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Tetsuji Nagayama
哲治 長山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差を有する下地材料層上に形成された有機
系反射防止膜を、高精度にパターニングするプラズマエ
ッチング方法を提供する。 【解決手段】 分子内にカルボニル基とハロゲン原子を
有する化合物、例えばCOClを含むエッチングガスに
より有機系反射防止膜6をプラズマエッチングする。 【効果】 レジストパターン7およびパターニングされ
つつある有機系反射防止膜6の側面に、エッチング耐性
に優れた炭素系ポリマを主体とする強固な側壁保護膜8
が形成されるので、アンダーカットや寸法変換差が防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造工
程等に用いられる有機系反射防止膜のプラズマエッチン
グ方法に関し、さらに詳しくは、寸法変換差を低減し高
精度の有機系反射防止膜のパターニングを可能とした有
機系反射防止膜のプラズマエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の高集積度化およ
び高性能化が進展するにともない、デザインルールの微
細化が進み、その最小線幅を決定するリソグラフィ時の
露光光の波長がますます短波長化している。例えば、サ
ブハーフミクロン領域のデザインルールの半導体装置の
リソグラフィにおいて用いられるステッパは、KrFエ
キシマレーザ(λ=248nm)を露光光源とし、0.
37〜0.50程度のNAのレンズを用いている。
【0003】この場合の露光光源は単一波長であり、単
一波長で露光をおこなう場合には定在波効果と呼称され
る現象が発生することが知られている。定在波効果の発
生原因は、透明なレジスト膜内で露光光の多重干渉が起
こることによる。すなわち、入射光と、レジスト膜/下
地材料層との界面からの反射光とが干渉しあい、レジス
ト膜の膜厚方向に周期的な光強度分布が生じる。その結
果、レジストを光反応させるエネルギとなる吸収光量
が、レジスト膜厚に依存して変化する。この吸収光量と
は、レジスト膜表面の反射や、下地材料層表面での吸収
およびレジスト膜表面からの再出射等を除いた、レジス
ト膜自体に吸収される光の量を表す。
【0004】この吸収光量の変化の度合いは、下地材料
層の種類や段差により微妙に変わってくるため、露光・
現像後に得られるレジストパターンの寸法制御が困難な
ものとなる。このような傾向は、どのレジスト種でも共
通のもので、パターン幅が狭くなるほど顕在化してく
る。
【0005】実際の半導体装置において、例えばタング
ステンポリサイドによるゲート電極およびここから延在
する配線(以後、ゲート電極・配線と記す)をパターニ
ングする場合がある。この際、タングステンポリサイド
上層のWSi2 が高反射率であること、および素子間分
離領域(LOCOS)のバーズビーク部分での段差が存
在し、定在波効果の変動が顕著に発生する問題は避ける
ことができない。
【0006】そこで定在波効果を抑制する有効な方法と
して、反射防止膜の採用が不可欠となってくる。この反
射防止膜としては、有機系と無機系の材料によるものが
知られている。有機系材料は露光波長に吸収を有する色
素を含む高分子であり、下地材料層からの反射をほぼ完
全に遮断することができる。一方の無機系材料は、Ti
NやSiOx y :H等が知られており、これらのうち
CVD条件の制御により所望の光学定数(n,k)が得
られるSiOx y :Hが有望視されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように寸法変換差
の低減に有効な反射防止膜ではあるが、そのエッチング
工程にはいくつかの問題点を含んでいる。 まずSiOx y :Hを用いた場合には、その組成がS
iやSiO2 あるいはSi3 4 の中間に位置するた
め、反射防止膜のエッチングにSiエッチング条件を採
用すると、酸素等の放出による形状異常や選択比低下が
起こりやすい。またSiO2 エッチング条件採用の場合
にはテーパ形状となり易く、寸法変換差が増大する。
【0008】これに対し、有機系反射防止膜を用いる場
合には、酸素を主体とするエッチングガス系を用いてパ
ターニングするが、反射防止膜の組成がレジストの組成
に近いためエッチング選択比がとれず、反射防止膜のエ
ッチング時にレジスト膜の膜減りが激しく、本来の下地
材料層をエッチングする際にはすでにレジストマスクそ
のものに寸法変換差が発生している問題が生じる。また
下地材料層がLOCOSによる段差やDRAMセルによ
る段差を有する被エッチング基板の場合には、この上に
有機系反射防止膜を塗布した際に膜厚差が生じる。この
ため、有機系反射防止膜の膜厚部分のエッチング進行中
に膜薄部分には過剰なオーバーエッチングがかかり、こ
の部分に顕著なパターンの細り(負の寸法変換差)やア
ンダーカットが発生する。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
て提案するものである。すなわち本発明は、下地材料層
の段差の程度にかかわらず、寸法変換差を低減すること
が可能な有機系反射防止膜のプラズマエッチング方法を
提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために提案するものである。すなわち本発明の有
機系反射防止膜のプラズマエッチング方法は、下地材料
層上に形成された有機系反射防止膜を、分子内にカルボ
ニル基とハロゲン原子を有する化合物を含むエッチング
ガスを用いるとともに、被エッチング基板上に炭素系ポ
リマを堆積しつつエッチングすることを特徴とする。
【0011】この分子内にカルボニル基とハロゲン原子
を有する化合物としては、一般式COX、COX2 ある
いは(COX)2 等を例示することができる。XはF、
Cl、BrおよびI等のハロゲン原子を示す。これらの
化合物は単独でも、混合して用いてもよい。また酸素系
ガス等他のガスと混合して用いてもよい。
【0012】有機系反射防止膜のエッチング時には、被
エッチング基板温度を室温以下に制御することが望まし
い。ここで言う室温とは、通常の半導体装置の製造工程
で用いられるクリーンルームの温度のことである。また
温度の下限は特に制限はないが、エッチング装置の基板
ステージの冷却に通常用いられる冷媒の温度や、エッチ
ングレートの選択等により決定される設計事項である。
【0013】次に作用の説明に移る。本発明者は、有機
系反射防止膜とレジストマスクとのエッチング選択比を
向上し、パタ−ン変換差を小さくするためには、側壁保
護膜の構成材料である炭素系ポリマの膜質を強化し、エ
ッチング耐性を高めることが極めて有効であることを見
いだした。すなわち、側壁保護膜のエッチング耐性を高
めることにより、異方性加工に必要な入射イオンエネル
ギを低減することができ、エッチング選択比を向上する
とともに、レジストマスクの後退を防止することができ
る。またラジカルの攻撃からパタ−ン側壁を保護する効
果も高まるので、サイドエッチングを防止することもで
きるので、この面からもパタ−ン変換差を低減すること
ができる。
【0014】本発明で採用する分子内にカルボニル基と
ハロゲン原子を有する化合物は、プラズマ中で解離して
遊離のCO系化学種およびハロゲンを生成する。このう
ち、CO系化学種はプラズマ中、特に高密度プラズマ中
では効率よく再解離して酸素系化学種を生成し、有機系
反射防止膜のエッチャントとなる。再解離により生成す
るもう一方の炭素系化学種は、プラズマ中のハロゲンと
再結合および重合して、-(CX2) x- を基本主鎖構造と
する炭素系ポリマを被エッチング基板上に堆積する。
【0015】このとき、プラズマ中にはCO系化学種が
一部未解離で存在するが、このCO系化学種は分極した
構造をとるため、高い重合促進活性を有する。したがっ
て、側壁保護膜として被エッチング基板上に堆積する炭
素系ポリマの重合度が高まる。さらに、炭素系ポリマ中
にCO系化学種に由来する官能基が導入される。これら
はいずれも炭素系ポリマの膜質を強固なものとし、側壁
保護膜のエッチング耐性を高める方向に働く。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき添付図面
を参照して説明する。なお本発明の有機系反射防止膜の
プラズマエッチング方法は、平行平板型RIEエッチン
グ装置等、従来タイプのエッチング装置を用いて施すこ
とが可能であるが、エッチングガスの解離度の促進、大
口径の被エッチング基板への対応、そして高精度で均一
なエッチング処理の観点からは、ECR(Electr
onCyclotron Resonance)プラズ
マエッチング装置、MCR(Magnetically
Confined Reactor)エッチング装
置、ヘリコン波プラズマエッチング装置あるいはICP
(Inductively Coupled Plas
ma)エッチング装置等の低圧・高密度プラズマエッチ
ング装置の採用が望ましい。またいずれのプラズマエッ
チング装置においても、被エッチング基板を載置する基
板ステージには基板バイアスを印加するための高周波電
源、被エッチング基板を冷却するための冷媒(例えば、
フロリナート:商品名)の循環手段、および加熱するた
めの抵抗加熱ヒータ等の加熱手段、更に単極式静電チャ
ック等が設置されていることが望ましい。
【0017】実施例1 本実施例はタングステンポリサイドからなるゲート電極
およびゲート電極からLOCOS上に延在する配線、す
なわちゲート電極・配線の加工に本発明の有機系反射防
止膜のプラズマエッチング方法を適用した例であり、こ
の工程を図1および図2を参照して説明する。
【0018】まず図1(a)に示すように、シリコン等
の半導体基板1に素子間分離領域となるLOCOS2を
常法により形成し、熱酸化によりゲート絶縁膜3を5n
m、減圧CVDにより多結晶シリコン4を100nm、
プラズマCVDによりWSix 5を同じく100nmの
厚さに順次形成した。本実施例においては、多結晶シリ
コン4およびWSix 5からなるタングステンポリサイ
ドが下地材料層に相当し、ここにはLOCOS2に起因
する段差が形成されている。したがって、この下地材料
層上に直接レジスト膜を塗布し、これに露光を加えても
高反射率のWSix 5、特にLOCOS2の段差部での
不規則な光反射のために高精度の露光を施すことはでき
ない。
【0019】そこで図1(b)に示すようにWSix
上に有機系反射防止膜6を形成した。本実施例において
は、有機系反射防止膜材料としてDUV−18(Bre
wer Science社商品名)をスピンコーティン
グ法により塗布した。有機系反射防止膜6の乾燥後の厚
さは、LOCOS2領域上で70nm、ゲート絶縁膜3
領域上で150nmとした。この結果、有機系反射防止
膜6表面はほぼ平坦に形成された。
【0020】つぎに図1(c)に示すように有機系反射
防止膜6上にレジストパターン7を形成する。本実施例
では有機系反射防止膜6上にレジストを塗布後、エキシ
マレーザステッパによる露光および現像により、0.2
5μm幅の複数のレジストパターン7をLOCOS2領
域上およびゲート絶縁膜3領域上に形成した。本リソグ
ラフィ工程においては、LOCOS2による段差を有
し、しかも反射率の大きいWSix 5上での露光ではあ
るが、有機系反射防止膜6の反射防止効果により定在波
や段差の影響なく高精度のレジストパターン7が形成さ
れた。
【0021】有機系反射防止膜のプラズマエッチング工
程 つぎに図1(c)に示す被エッチング基板を基板バイア
ス印加型ECRプラズマエッチング装置の基板ステージ
上にセッティングし、一例として下記プラズマエッチン
グ条件によりレジストパターン7をエッチングマスクと
して有機系反射防止膜6をパターニングした。 COCl流量 20 SCCM ガス圧力 1.0 Pa マイクロ波出力 1200 W(2.45GHz) RFバイアス 100 W(800kHz) 被エッチング基板温度 −20 ℃ エッチング量 200 nm エッチング終了後の状態を図2(d)に示す。本エッチ
ング工程においては、高密度プラズマによりCOClか
ら解離生成した炭素系ポリマを主体とする堆積物が被エ
ッチング基板上に堆積し、イオン照射が少ないレジスト
マスクの側壁やパターニングされつつある有機系反射防
止膜6パターンの側壁に選択的に堆積して強固な側壁保
護膜8を形成する。この結果、LOCOS2領域上の有
機系反射防止膜6においては、200%近いオーバーエ
ッチングがかかるにもかかわらず、この部分の有機系反
射防止膜6パターンに寸法変換差やアンダーカットが発
生することなくパターニングが終了した。ゲート絶縁膜
3領域上の有機系反射防止膜6パターンについても同様
であった。またレジストパターン7が後退する現象も見
られなかった。
【0022】この後、同じ基板バイアス印加型ECRプ
ラズマエッチング装置を用い、エッチング条件を切り替
えてWSix 5および多結晶シリコン4を1ステップで
パターニングした。エッチング条件の一例を下記に示
す。 Cl2 流量 80 SCCM O2 流量 8 SCCM ガス圧力 0.4 Pa マイクロ波出力 900 W(2.45GHz) RFバイアス 80 W(800kHz) (メインエッチング) RFバイアス 30 W(800kHz) (オーバーエッチング) 被エッチング基板温度 20 ℃ オーバーエッチング 20 % 本エッチング工程により、高精度にパターニングされた
レジストパターン7および有機系反射防止膜6パターン
をエッチングマスクとして、WSix 5および多結晶シ
リコン4が0.25μm幅に正確に異方性エッチングさ
れた。エッチング終了後の状態を図2(e)に示す。
【0023】この後、例えばアッシング処理を施すこと
により、レジストパターン7、有機系反射防止膜6パタ
ーンおよび側壁保護膜8を完全に除去する。この結果、
図2(f)に示すように、LOCOS2領域上およびゲ
ート絶縁膜3上のいずれにおいても、パターン変換差の
ないポリサイド構造の微細なゲート電極・配線が形成さ
れた。本実施例によれば、段差を有する下地材料層上の
有機系反射防止膜を、COClガス単独でプラズマエッ
チングすることにより、大過剰のオーバーエッチングを
施しても有機系反射防止膜パターンのアンダーカットや
寸法変換差を防止することができる。
【0024】実施例2 本実施例は前実施例1に準じ、タングステンポリサイド
からなるゲート電極・配線の加工に本発明を適用した例
であり、この工程を再度図1および図2の一部を参照し
て説明する。但し実施例1と重複する部分の説明は省略
し、本実施例の特徴部分のみを記す。
【0025】本実施例で採用した被エッチング基板は、
前実施例1で図1(c)を参照して説明したものと同様
である。
【0026】有機系反射防止膜のプラズマエッチング工
程 つぎに図1(c)に示す被エッチング基板を、本実施例
においてはMCRタイプのプラズマエッチング装置の基
板ステージ上にセッティングし、一例として下記プラズ
マエッチング条件によりレジストパターン7をエッチン
グマスクとして有機系反射防止膜6をパターニングし
た。 COBr2 流量 30 SCCM ガス圧力 1.0 Pa ソース出力 1000 W(13.56MHz) RFバイアス 50 W(450kHz) 被エッチング基板温度 0 ℃ エッチング量 200 nm エッチング終了後の状態を図2(d)に示す。本エッチ
ング工程においては、高密度プラズマによりCOBr2
から解離生成した炭素系ポリマを主体とする堆積物が被
エッチング基板上に堆積し、イオン照射が少ないレジス
トパターン7の側壁やパターニングされつつある有機系
反射防止膜6パターンの側壁に選択的に堆積して強固な
側壁保護膜8を形成する。特に本実施例においては、炭
素系ポリマの構成成分であるハロゲンの存在量が前実施
例1に比較して多いので、側壁保護膜8のエッチング耐
性が強化される。したがって、前実施例1に比較してR
Fバイアスを低減し、また被エッチング基板温度を高め
た条件にもかかわらず、形成される有機系反射防止膜6
パターンに寸法変換差が発生することなくパターニング
が終了し、レジストパターン7が後退する現象も見られ
なかった。
【0027】この後、同じMCRタイプのプラズマエッ
チング装置を用い、エッチング条件を切り替えてWSi
x 5および多結晶シリコン4を1ステップでパターニン
グした。エッチング条件の一例を下記に示す。 Cl2 流量 80 SCCM O2 流量 2 SCCM ガス圧力 0.3 Pa ソース出力 900 W(13.56MHz) RFバイアス 60 W(450kHz) (メインエッチング) RFバイアス 20 W(450kHz) (オーバーエッチング) 被エッチング基板温度 70 ℃ オーバーエッチング 20 % 本エッチング工程により、高精度にパターニングされた
レジストパターン7および有機系反射防止膜6パターン
をエッチングマスクとして、WSix 5および多結晶シ
リコン4が0.25μm幅に正確に異方性エッチングさ
れた。エッチング終了後の状態を図2(e)に示す。
【0028】この後のアッシング処理は前実施例1に準
じてよい。この結果、図2(f)に示すように、LOC
OS2領域上およびゲート絶縁膜3上のいずれにおいて
も、パターン変換差のないポリサイド構造の微細なゲー
ト電極・配線が形成された。本実施例によれば、段差を
有する下地材料層上の有機系反射防止膜を、COBr2
を用いてプラズマエッチングすることにより、大過剰の
オーバーエッチングを施しても有機系反射防止膜パター
ンのアンダーカットや寸法変換差を防止することができ
る。
【0029】実施例3 本実施例はDRAM(Dynamic Random
Access Memory)の記憶ノード電極の加工
工程に本発明の有機系反射防止膜のプラズマエッチング
方法を適用した例であり、この工程を図3および図4を
参照して説明する。
【0030】本実施例で採用した試料は、図3(a)に
示す構造のもので、シリコン等の半導体基板1上にタン
グステンポリサイドからなるワード線9aおよびビット
線9b、多結晶シリコンからなる配線プラグ12を有す
る下層層間絶縁膜10、下層層間絶縁膜10上に形成さ
れた多結晶シリコン4、そしてSiO2 からなる上層層
間絶縁膜11が順次形成されたものである。このうち、
多結晶シリコン4は将来シリンダ型記憶ノード電極の底
部となるもので、減圧CVDにより100nmの厚さに
形成した。また上層層間絶縁膜11はプラズマCVDに
より600nmの厚さに形成したものである。上層層間
絶縁膜11の表面はワード線9aおよびビット線9bに
よる段差が形成されており、この上に直接レジスト膜を
形成して露光を施しても、高精度のレジストパターンを
得ることはできない。
【0031】そこで図3(b)に示すように上層層間絶
縁膜11上に有機系反射防止膜6を形成した。本実施例
においても、有機系反射防止膜材料としてDUV−18
(Brewer Science社商品名)をスピンコ
ーティング法により塗布した。有機系反射防止膜6の乾
燥後の厚さは、段差凸部のDRAMセル領域上で70n
m、段差凹部の周辺回路上で250nmとした。この結
果、有機系反射防止膜6表面はほぼ平坦に形成された。
つぎに有機系反射防止膜6上にレジストパターン7を形
成する。本実施例では有機系反射防止膜6上にレジスト
を塗布後、エキシマレーザステッパによる露光および現
像により、短辺0.25μm、長辺0.6μmのレジス
トパターン7を被エッチング基板上の複数の配線プラグ
12上にドット状に形成した。本リソグラフィ工程にお
いては、有機系反射防止膜6の反射防止効果により定在
波や段差の影響なく高精度のレジストパターン7が形成
された。
【0032】有機系反射防止膜のプラズマエッチング工
程 つぎに図3(b)に示す被エッチング基板をヘリコン波
プラズマエッチング装置の基板ステージ上にセッティン
グし、一例として下記プラズマエッチング条件によりレ
ジストパターン7をエッチングマスクとして有機系反射
防止膜6をパターニングした。 COF2 流量 40 SCCM ガス圧力 1.0 Pa ソース出力 1200 W(13.56MHz) RFバイアス 50 W(400kHz) 被エッチング基板温度 −40 ℃ エッチング量 300 nm エッチング終了後の状態を図3(c)に示す。本エッチ
ング工程においては、高密度プラズマによりCOF2
ら解離生成した炭素系ポリマを主体とする堆積物が被エ
ッチング基板上に堆積し、図3(c)に示すようにイオ
ン照射が少ないレジストパターン7の側壁やパターニン
グされつつある有機系反射防止膜6パターンの側壁に選
択的に堆積して強固な側壁保護膜8を形成する。この結
果、記憶ノード領域上の有機系反射防止膜6において
は、250%超のオーバーエッチングがかかるにもかか
わらず、この部分の有機系反射防止膜6パターンに寸法
変換差が発生することなくパターニングが終了した。ま
たレジストパターン7が後退する現象も見られなかっ
た。
【0033】この後、同じヘリコン波プラズマエッチン
グ装置を用い、エッチング条件を切り替えて上層層間絶
縁膜11および多結晶シリコン4を連続的にパターニン
グした。エッチング条件の一例を下記に示す。 上層層間絶縁膜のエッチング工程 C4 8 流量 100 SCCM O2 流量 10 SCCM ガス圧力 0.4 Pa ソース出力 1200 W(13.56MHz) RFバイアス 200 W(400kHz) 被エッチング基板温度 −40 ℃ オーバーエッチング 20 % 多結晶シリコンのエッチング工程 Cl2 流量 50 SCCM O2 流量 5 SCCM ガス圧力 0.4 Pa ソース出力 900 W(13.56MHz) RFバイアス 70 W(400kHz) (メインエッチング) RFバイアス 20 W(400kHz) (オーバーエッチング) 被エッチング基板温度 −40 ℃ オーバーエッチング 20 % 本エッチング工程により、高精度にパターニングされた
レジストパターン7および有機系反射防止膜6パターン
をエッチングマスクとして、上層層間絶縁膜11および
多結晶シリコン4が短辺0.25μm幅に正確に異方性
エッチングされた。エッチング終了後の状態を図4
(d)に示す。
【0034】この後、例えばアッシング処理を施すこと
により、レジストパターン7、有機系反射防止膜6パタ
ーンおよび側壁保護膜8を完全に除去する。この結果、
図4(e)に示すように、配線プラグ12上にパターン
変換差のない多結晶シリコン4パターンが形成された。
【0035】この後の工程は、例えば減圧CVDにより
多結晶シリコン膜(図示せず)を成膜し、これをエッチ
バックすることにより図4(f)に示すようにシリンダ
型記憶ノードの側壁部13を形成する。つぎに希フッ酸
等により上層層間絶縁膜11パターンを抜き去ることに
より、シリンダ型記憶ノード電極を得る。この後常法に
より誘電体膜およびキャパシタ電極を形成することによ
り、シリンダ型のキャパシタセルを完成する。本実施例
によれば、段差を有する下地材料層上の有機系反射防止
膜を、COF2 ガス単独でプラズマエッチングすること
により、大過剰のオーバーエッチングを施しても、有機
系反射防止膜パターンのアンダーカットや寸法変換差を
防止することができる。この結果、大容量の微細記憶ノ
ードを段差下地材料層上に高精度に加工することが可能
である。
【0036】実施例4 本実施例は前実施例3に準じ、DRAMの記憶ノード電
極の加工工程に本発明の有機系反射防止膜のプラズマエ
ッチング方法を適用した例であり、この工程を再度図3
および図4を参照して説明する。但し実施例3と重複す
る部分の説明は省略し、本実施例の特徴部分のみを記
す。
【0037】本実施例で採用した被エッチング基板は、
前実施例3で図3(b)を参照して説明したものに準じ
る。この被エッチング基板を基板バイアス印加型ECR
プラズマエッチング装置の基板ステージ上にセッティン
グし、一例として下記プラズマエッチング条件により、
有機系反射防止膜6のパターニングをおこなった。 有機系反射防止膜のプラズマエッチング工程 (COCl)2 流量 30 SCCM ガス圧力 1.0 Pa マイクロ波出力 1200 W(2.45GHz) RFバイアス 100 W(800kHz) 被エッチング基板温度 0 ℃ エッチング量 300 nm エッチング終了後の状態を図3(c)に示す。本エッチ
ング工程においては、高密度プラズマにより(COC
l)2 から解離生成した炭素系ポリマを主体とする堆積
物が被エッチング基板上に堆積し、イオン照射が少ない
レジストパタ−ン7の側壁やパターニングされつつある
有機系反射防止膜6パターンの側壁に選択的に堆積して
強固な側壁保護膜8を形成する。特に本実施例において
は、前実施例3に比べて炭素系ポリマの堆積量を増加さ
せたので、前実施例3に比べて高い被エッチング基板温
度を採用しているにかかわらず、また250%超のオー
バーエッチングがかかるにもかかわらず、記憶ノード領
域上の有機系反射防止膜6パターンに寸法変換差が発生
することなくパターニングが終了した。またレジストパ
ターン7が後退する現象も見られなかった。
【0038】この後、同じ基板バイアス印加型ECRプ
ラズマエッチング装置を用い、エッチング条件を切り替
えて上層層間絶縁膜11および多結晶シリコン4を連続
的にパターニングした。エッチング条件の一例を下記に
示す。 上層層間絶縁膜のエッチング工程 CHF3 流量 100 SCCM O2 流量 10 SCCM ガス圧力 0.4 Pa マイクロ波出力 1200 W(13.56MHz) RFバイアス 300 W(800kHz) 被エッチング基板温度 0 ℃ オーバーエッチング 20 % 多結晶シリコンのエッチング工程 Cl2 流量 50 SCCM ガス圧力 0.4 Pa マイクロ波出力 900 W(13.56MHz) RFバイアス 80 W(800kHz) (メインエッチング) RFバイアス 30 W(800kHz) (オーバーエッチング) 被エッチング基板温度 0 ℃ オーバーエッチング 20 % 本エッチング工程により、高精度にパターニングされた
レジストパターン7および有機系反射防止膜6パターン
をエッチングマスクとして、上層層間絶縁膜11および
多結晶シリコン4が短辺0.25μm幅に正確に異方性
エッチングされた。エッチング終了後の状態を図4
(d)に示す。
【0039】この後の図4(e)〜(f)に示すアッシ
ング工程、シリンダ型記憶ノードの側壁部13の形成工
程等は前実施例3に準じたものであるので重複する説明
は省略する。本実施例によれば、段差を有する下地材料
層上の有機系反射防止膜を、(COCl)2 を用いてプ
ラズマエッチングすることにより、大過剰のオーバーエ
ッチングを施しても有機系反射防止膜パターンのアンダ
ーカットや寸法変換差を防止することができる。この結
果、大容量の微細記憶ノードを段差下地材料層上に高精
度に加工することが可能である。
【0040】以上、本発明の有機系反射防止膜のプラズ
マエッチング方法につき4例の実施例により説明を加え
たが、本発明はこれら実施例に限定されることなく各種
の実施態様が可能である。例えば、有機系反射防止膜材
料の種類や被エッチング基板の構造、あるいはプラズマ
エッチングにおける添加ガス、あるいはプラズマエッチ
ング装置等は各種態様を採用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の有機系反射防止膜のプラズマエッチング方法によれ
ば、段差を有する高反射率の下地材料層上に形成された
有機系反射防止膜を、レジストパターンをエッチングマ
スクとして採用し、アンダーカットや寸法変換差を発生
することなく、高精度にパターニングすることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1および2の工程の前半を示す
概略断面図である。
【図2】本発明の実施例1および2の工程の後半を示す
概略断面図である。
【図3】本発明の実施例3および4の工程の前半を示す
概略断面図である。
【図4】本発明の実施例3および4の工程の後半を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…LOCOS、3…ゲート絶縁膜、
4…多結晶シリコン、5…WSix 、6…有機系反射防
止膜、7…レジストパターン、8…側壁保護膜、9a…
ワード線、9b…ビット線、10…下層層間絶縁膜、1
1…上層層間絶縁膜、12…配線プラグ、13…シリン
ダ型記憶ノードの側壁部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地材料層上に形成された有機系反射防
    止膜を、 分子内にカルボニル基とハロゲン原子を有する化合物を
    含むエッチングガスを用いるとともに、 被エッチング基板上に炭素系ポリマを堆積しつつエッチ
    ングすることを特徴とする有機系反射防止膜のプラズマ
    エッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記分子内にカルボニル基とハロゲン原
    子を有する化合物は、一般式COX(Xはハロゲン原子
    を示す)で表される化合物であることを特徴とする請求
    項1記載の有機系反射防止膜のプラズマエッチング方
    法。
  3. 【請求項3】 前記分子内にカルボニル基とハロゲン原
    子を有する化合物は、一般式COX2 (Xはハロゲン原
    子を示す)で表される化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の有機系反射防止膜のプラズマエッチング方
    法。
  4. 【請求項4】 前記分子内にカルボニル基とハロゲン原
    子を有する化合物は、一般式(COX)2 (Xはハロゲ
    ン原子を示す)で表される化合物であることを特徴とす
    る請求項1記載の有機系反射防止膜のプラズマエッチン
    グ方法。
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