JPH10312593A - 光記録媒体およびその製造方法並びにその記録再生装置 - Google Patents

光記録媒体およびその製造方法並びにその記録再生装置

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JPH10312593A
JPH10312593A JP12266397A JP12266397A JPH10312593A JP H10312593 A JPH10312593 A JP H10312593A JP 12266397 A JP12266397 A JP 12266397A JP 12266397 A JP12266397 A JP 12266397A JP H10312593 A JPH10312593 A JP H10312593A
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JP12266397A
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Inventor
Hiroshi Fuji
寛 藤
Shigemi Maeda
茂己 前田
Junichiro Nakayama
純一郎 中山
Yoshiteru Murakami
善照 村上
Kunio Kojima
邦男 小嶋
Akira Takahashi
明 高橋
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超解像光磁気記録媒体に、記録条件の制御と
再生条件の制御とを行うことを可能とする。 【解決手段】 光磁気ディスク1は、情報記録領域IA
と記録条件制御領域OAとからなる。情報記録領域IA
は、情報記録再生層13aを有しており、磁気的超解像
が生じる領域である。また、記録条件制御領域OAは、
記録条件制御用再生層13bを有し、磁気的超解像が生
じない領域である。これら両層13a・13bに隣接し
て、記録層14が形成されている。記録条件制御領域O
Aは、磁気的超解像を生じないので、記録条件の制御を
行うことができ、光磁気ディスク1の最適な記録条件を
求めることができる。この最適な記録条件を用いて情報
記録領域IAに情報を記録すれば、情報記録領域IAの
再生条件の制御を行うことができ、最適な再生条件を求
めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録媒体等
の光記録媒体に関し、特に、再生層と記録層とが設けら
れ、光ビームのスポット径よりも小さいアパーチャが生
じる光記録媒体およびその製造方法並びにその光記録再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体の一種である光磁気記録媒体
における情報の記録は、媒体の基板上における磁性体の
薄膜に光ビームを照射することによって、この磁性体に
おける光ビームの照射された部分の温度を上昇させ、こ
の部分の磁化方向を変化させて記録マークを記録するこ
とによって行われる。このような光磁気記録媒体は、例
えば、特開昭62−71042号公報に開示されてい
る。
【0003】しかしながら、上記公報に開示されている
ような光磁気記録媒体における情報の記録は、個々の媒
体における特性のばらつきや環境温度の変化に影響され
るので、光ビームの記録パワー変えずに記録を行って
も、媒体に記録される記録マークの大きさが変動してし
まう。このため、安定した大きさの記録マークを記録す
る方法が求められていた。
【0004】この方法として、例えば特開平7−249
226号公報には、あらかじめ光ビームの記録パワーな
どの記録条件を変化させながら、光磁気記録媒体にテス
ト信号を記録し、このテスト信号を再生して最適な記録
条件を探す方法、いわゆるテストライトの方法が開示さ
れている。
【0005】また、最近では、光磁気記録媒体の記録密
度の向上のために、光ビームのスポット径よりも小さい
記録マークを記録・再生可能な光磁気記録媒体の開発が
行われている。例えば、特開平5−144106号公報
には、記録マークを記録するための記録層と、記録マー
クを再生するための再生層による多層構造を有した、い
わゆる超解像光磁気記録媒体と、その再生方法とが開示
されている。
【0006】上記公報によると、記録層と面内磁化を有
する再生層とを備えた光磁気記録媒体に対して再生層側
から光ビームを照射すると、照射領域の中心部分におけ
る再生層が所定の温度以上に上昇する高温部分となる。
そして、この高温部分のみの再生層の磁化が、対応する
記録層の磁化を転写した垂直磁化に移行する。すなわ
ち、この再生層における高温部分が記録層の磁化を転写
する検出口(以下、アパーチャとする)となり、このア
パーチャを読み込むことで、光ビームのスポット径より
も小さい記録マークの再生が可能となる。
【0007】上記のように、超解像光磁気記録媒体の再
生は、媒体の再生層における、光ビームのスポット径よ
りも小さなアパーチャによって記録マークを読み出すこ
とで行われる。このため、再生時にアパーチャが適切な
大きさになるように、光ビームの再生パワー等の、再生
条件を制御しなければならないという問題があった。す
なわち、超解像光磁気記録媒体の安定した再生を行うた
めには、再生層のアパーチャの範囲を制御する必要があ
った。
【0008】文献(1)「特開平8−63817号公
報」には、超解像光磁気記録媒体に長さの異なる複数の
記録マークを記録し、それらの再生信号の振幅比が一定
となるように、再生パワーを制御する装置が開示されて
いる。
【0009】しかしながら、この複数の記録マークを記
録するための記録パワーは、記録時における媒体のおか
れた環境や、媒体の個体差によってその最適な値が異な
るものである。従って、上記の装置は改善の余地を残し
ているものである。
【0010】また、文献(2)「特開平3−93056
号公報」に開示された光磁気記録媒体は、再生磁界を加
えて磁気的超解像を発生させる光磁気記録媒体である。
しかしながら、再生磁界の強度によってアパーチャの大
きさが変化してしまうため、アパーチャの制御に加えて
再生磁界強度の最適化も行う必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】超解像光磁気記録媒体
に対して再生条件の制御を行う場合には、あらかじめテ
ストライト等による記録条件の制御を行って、光ビーム
のパワーや印加する磁界の強度といった記録条件を最適
化しておき、この最適化された記録条件により、記録マ
ークを正確に記録しておく必要がある。これは、不適切
な記録条件によって記録された記録マークに対して再生
条件の制御を行っても、正確な制御ができないからであ
る。
【0012】ところが、従来のテストライト方法では、
複数の異なる条件下で記録したテスト信号を再生すると
きに、再生信号のレベルが変動しないようにしなければ
ならない。上記のように、超解像光磁気記録媒体は、最
適な再生条件で再生を行わないと、アパーチャが適切な
大きさにならないため、再生信号のレベルの変動が生じ
てしまう。従って、超解像光磁気記録媒体にテストライ
ト等の記録条件の制御を行う場合には、まず、再生条件
の制御を行って最適な再生条件が決定されていなければ
ならないことになる。つまり、上記磁気的超解像を生じ
る光記録媒体に対して再生条件の制御とテストライトと
を共に行うことができないという問題点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の請求項1に記載の光記録媒体は、再生層
と記録層とが設けられた光記録媒体において、再生層に
アパーチャが生じる第1の部分と、再生層にアパーチャ
が生じない第2の部分とを有することを特徴としてい
る。
【0014】上記の構成によれば、光記録媒体は、再生
層にアパーチャが生じる第1の部分と、再生層にアパー
チャが生じない第2の部分とを有している。このアパー
チャとは、記録層の磁化を転写する検出口のことであ
る。そして、この第1の部分は、再生層に生じるアパー
チャによって情報の高密度記録・再生が可能な部分であ
る。すなわち、この第1の部分は、光ビームの照射等に
よって再生層にアパーチャを発生させ、このアパーチャ
に記録層の磁化を転写させることができる部分である。
このとき、このアパーチャの大きさは、照射される光ビ
ームのスポット径よりも小さくなっている。
【0015】また、上記第2の部分では、再生層にアパ
ーチャは生じない。すなわち、この第2の部分では、再
生層は常に記録層の磁化を転写している。従って、通常
の光記録媒体と同様の記録・再生が可能な部分となって
いる。
【0016】この第2の部分では、再生時に、光ビーム
の再生パワーや印加される磁界の強度が変動しても、検
出される再生信号のレベルは変化しない。従って、請求
項2に記載のように、この第2の部分を用いて記録条件
の制御を行えば、あらかじめ再生条件を最適化すること
なく、媒体の個体差と媒体のおかれた環境とに対応した
最適な記録条件を求めることができる。
【0017】その後、この記録条件の制御によって決定
された最適な記録条件を用いて、請求項2に記載のよう
に、第1の部分に情報の記録を行うことで、再生層にア
パーチャが生じる領域に、最適な情報の記録を行うこと
ができる。
【0018】また、この最適な記録条件を用いて情報が
記録された第1の部分に対して再生条件の制御を行え
ば、光ビームのスポット径よりも小さいアパーチャによ
って再生を行う部分に対して、媒体の個体差と媒体のお
かれた環境とに対応した最適な再生条件を求めることが
できる。また、請求項3に記載のように、この第1の部
分に再生条件の制御のための専用の部分を設けておいて
もよい。
【0019】また、請求項4に記載の光記録媒体の製造
方法は、再生層と記録層とが設けられ、再生層にアパー
チャが生じる第1の部分と、再生層にアパーチャが生じ
ない第2の部分とを有する多層構造の光記録媒体の製造
方法であって、上記第1の部分における再生層を上記第
2の部分にマスクを施して成膜する工程と、上記第2の
部分における再生層を上記第1の部分にマスクを施して
成膜する工程と、上記記録層を上記第1および第2の部
分における再生層の上に成膜する工程とを含んでいるこ
とを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、上記第1の部分にお
ける再生層は、例えば所定の条件で記録層の磁化を転写
する材料で成膜される。この所定の条件とは、例えば、
この再生層に光ビームが照射され、照射範囲の温度が所
定の温度以上になることである。従って、この上に隣接
して記録層が形成されると、光ビームの照射等によっ
て、この再生層に光ビームの照射範囲より小さなアパー
チャが発生し、このアパーチャには、この高温部分に接
している記録層の磁化が転写される。
【0021】これにより、この第1の部分を、再生層に
アパーチャが生じる部分とすることができる。また、上
記の成膜時には光記録媒体の第2の部分にはマスクが施
されるので、この第2の部分に上記の材料が成膜される
ことはない。
【0022】また、上記第2の部分における再生層は、
例えば常時記録層の磁化を転写する材料を用いて成膜さ
れる。従って、この上に隣接して記録層が形成されてい
ると、この再生層には、この再生層に接している記録層
の磁化が常に転写されている。これにより、この第2の
部分を、再生層にアパーチャが生じない部分とすること
ができる。また、上記の成膜時には光記録媒体の第1の
部分にはマスクが施されるので、この第1の部分に上記
の材料が成膜されることはない。従って、請求項1に記
載の光記録媒体を製造することが可能となる。
【0023】また、第1の部分と第2の部分とにおける
再生層の材料がほぼ等しい組成である場合には、これら
第1の部分と第2の部分との熱容量を等しくすることが
できる。
【0024】また、請求項5に記載の光記録媒体の記録
再生装置は、再生層と記録層とが設けられ、再生層にア
パーチャが生じる第1の部分と、再生層にアパーチャが
生じない第2の部分とを有する多層構造の光記録媒体の
記録再生装置において、光記録媒体に情報を記録するた
めの記録手段と、光記録媒体の情報を再生するための再
生手段と、上記記録手段に記録条件を設定するための記
録条件設定手段と、上記再生手段による再生によって得
られた再生信号の信号レベルを検出する再生信号検出手
段と、上記記録条件設定手段を制御して記録条件を上記
記録手段に設定させ、上記記録手段を制御して上記光記
録媒体における上記第2の部分に情報を記録させ、上記
再生手段を制御して上記情報を再生させ、この再生によ
って得られた再生信号のレベルが上記再生信号検出手段
によって検出されると、該再生信号のレベルに基づいて
記録条件の制御を行い、最適な記録条件を求める制御手
段とを備えていることを特徴としている。
【0025】上記の構成によれば、記録条件とは、例え
ば記録時に光記録媒体に照射される光ビームの光量や、
光記録媒体に印加される磁界強度のことである。制御手
段は、記録条件設定手段を制御して、上記記録手段に、
例えばある適当な範囲内の、特定の記録条件を設定させ
る。そして、記録手段を制御して、上記光記録媒体の、
再生層にアパーチャが生じない第2の部分に情報を記録
させ、再生手段によってこの情報を再生手段に再生させ
る。そして、上記再生信号検出手段が、この再生によっ
て得られた再生信号のレベルを検出し、制御手段に伝達
する。このように、制御手段は、上記範囲内における複
数の記録条件に対応した再生信号のレベルを取得するこ
とができる。そして、制御手段は、これら取得した再生
条件のレベルを比較して、最適な再生信号を記録した記
録条件を、最適な記録条件として決定する。光記録媒体
の第2の部分では、再生層にアパーチャが生じないた
め、あらかじめ再生条件を最適化することなく、最適な
記録条件を求めることができることは前述した通りであ
る。
【0026】これにより、再生層に光ビームのスポット
径より小さいアパーチャを発生させて再生を行う部分を
もつ光記録媒体における、最適な記録条件を正確に求め
ることが可能となる。従って、この記録条件を用いて光
記録媒体の上記第1の部分に記録を行えば、最適な条件
で記録を行うことが可能となる。このため、エラーの少
ない情報の記録を行うことが可能である。
【0027】また、請求項6に記載の光記録媒体の記録
再生装置は、請求項5の構成に加えて、再生条件を設定
する再生条件設定手段を備え、上記制御手段は、上記最
適な記録条件に基づいて、上記記録手段を制御して情報
を上記光記録媒体における上記第1の部分に記録させ、
上記再生条件設定手段を制御して再生条件を上記再生手
段に設定させ、上記再生手段を制御して上記情報を再生
させ、この再生によって得られた再生信号のレベルが上
記再生信号検出手段によって検出されると、該再生信号
のレベルに基づいて再生条件の制御を行い、最適な再生
条件を求めることを特徴としている。
【0028】上記の構成によれば、再生条件とは、例え
ば再生時に光記録媒体に照射される光ビームの光量や、
光記録媒体に印加される磁界の強度のことである。制御
手段は、最適な記録条件で光記録媒体の再生層にアパー
チャが生じる第1の部分に情報を記録する。そして、再
生条件設定手段を制御して、再生手段に、例えばある適
当な範囲内の、特定の再生条件を設定させる。そして、
この再生手段を制御して、上記第1の部分に記録された
情報を再生させる。そして、この再生によって得られた
再生信号のレベルが上記再生信号検出手段によって検出
されると、制御手段は、このレベルを解析し、得られた
再生信号が最適な再生信号であるかどうか判断する。最
適な再生信号でない場合には、再生条件を変えて、再度
再生信号のレベルを取得し、解析する。そして、最適な
再生信号であると判断した場合には、この再生における
再生条件を、最適な再生条件として決定する。
【0029】これにより、最適な記録条件で記録した情
報を用いて、再生条件の制御を行っているので、再生層
に光ビームのスポット径より小さいアパーチャを発生さ
せて再生を行う上記第1の部分の再生条件の制御を行
い、最適な再生条件を求めることが可能となる。
【0030】また、請求項7に記載の光記録媒体の記録
再生装置は、請求項5の構成に加えて、上記制御手段
は、上記記録条件設定手段を制御して記録条件を上記記
録手段に設定させ、上記記録手段を制御して上記記録媒
体の第2の部分における第1のトラックに第1のテスト
信号を記録させ、上記再生手段を制御してこの第1のト
ラックを再生させ、この再生によって得られた再生信号
のレベルが上記再生信号検出手段によって検出される
と、この再生信号のレベルを第1再生信号レベルとし、
その後、上記記録手段を制御して上記第1のトラックに
隣接している第2のトラックに第2のテスト信号を記録
させ、上記再生手段を制御して上記第1のトラックを再
生させ、この再生によって得られた再生信号のレベルが
上記再生信号検出手段によって検出されると、この再生
信号のレベルを第2再生信号レベルとし、これら第1再
生信号レベルと第2再生信号レベルとを比較することで
記録条件の制御を行うことを特徴としている。
【0031】上記の構成によれば、第1のトラックと
は、光記録媒体の第2の部分における任意の一つのトラ
ックである。制御手段は、まず、この第1のトラック
に、ある記録条件のもとで第1のテスト信号を記録させ
る。そして、この第1のトラックに対して再生を行わ
せ、記録した第1のテスト信号のレベルが再生信号検出
手段によって検出されると、このレベルを第1再生信号
レベルとして記憶する。その後、この第1のトラックに
隣接して設けられている第2のトラックに第2のテスト
信号を記録させる。その後、上記と同様に、第1のトラ
ックを再生させ、得られた再生信号のレベルを第2再生
信号レベルとして記憶する。
【0032】もし、記録条件に不具合があり、第1およ
び第2のテスト信号の記録マークが大きすぎる場合に
は、第1の記録マークは第2のトラックに、第2の記録
マークは第1のトラックにはみ出して記録される。従っ
て、第1のトラックに記録された第1のテスト信号の記
録マークは、第2のテスト信号の記録マークによって、
消去される等の影響を受ける。従って、上記第1再生信
号レベルは、第2再生信号レベルよりも大きくなる。
【0033】また、第1および第2の記録マークが小さ
すぎる場合には、第1および第2の記録マークは隣のト
ラックにはみ出して記録されることはないので、第1お
よび第2の再生信号レベルは等しくなる。しかしなが
ら、再生にかかる信号レベルが小さくなり、S/N比等
が悪いものとなる。
【0034】従って、制御手段は、第1の再生信号のレ
ベルと第2の再生信号のレベルとの大きさが等しく、第
1の再生信号の絶対値が最大となる記録条件を求めるよ
うに記録条件の制御を行えば、最適な記録条件を求める
ことができる。これにより、請求項5に記載の光記録媒
体の記録再生装置を実現することが容易となる。
【0035】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の第1の実施の形態について図
1ないし図12および図15に基づいて説明すれば、以
下の通りである。図2は、本実施の形態にかかる光記録
媒体である光磁気ディスク1の構成を示す斜視図であ
る。この図に示すように、光磁気ディスク1は、内周側
の情報記録領域IA(第1の部分)と、外周側の記録条
件制御領域OA(第2の部分)とからなっている。
【0036】図1は、光磁気ディスク1の構成を示す断
面図である。この図に示すように、光磁気ディスク1の
情報記録領域IAは、透光性を有する基板11上に、透
明誘電体層12、情報記録再生層(再生層)13a、記
録層14、透明誘電体層15およびオーバーコート層1
6がこの順に積層された構成である。また、記録条件制
御領域OAは、基板11上に、透明誘電体層12、記録
条件制御用再生層(再生層)13b、記録層14、透明
誘電体層15およびオーバーコート層16がこの順に積
層された構成である。また、基板11、透明誘電体層1
2・15、記録層14およびオーバーコート層16は、
情報記録領域IAと記録条件制御領域OAとに共有され
た同一の部材である。また、情報記録領域IAと記録条
件制御領域OAとの最上層のオーバーコート層16は、
基板11上に形成された各層12〜15からなる積層膜
を包むように形成されている。このように、情報記録領
域IAと記録条件制御領域OAとは、再生層の部材が異
なる他は、同一の部材から構成されている。
【0037】透明誘電体層12および透明誘電体層15
には、例えばAlNを用いることができる。記録層14
には、例えばDyFeCoを用いることができる。オー
バーコート層16には、例えば紫外線硬化樹脂(UV樹
脂)を用いることができる。また、情報記録再生層13
aには、室温で磁化容易軸が光磁気ディスク1の表面
(以下、表面とする)内であり、所定の温度以上になる
とこの磁化容易軸がこの表面に垂直になる磁性材料を用
いることができ、例えば、Gdの含有率が0.5%以上
のGdFeCoを用いることができる。
【0038】また、記録条件制御用再生層13bには、
温度によらず磁化容易軸が表面に垂直になる磁性材料を
用いることができ、例えばGdの含有率が0.5%以下
のGdFeCoを用いることができる。
【0039】上記のように、情報記録再生層13aおよ
び記録条件制御用再生層13bは、記録層14に隣接し
て形成されている。そして、情報記録再生層13aは、
室温では表面内の異方性を有しているので、記録層14
の磁化をマスクするように働く。また、再生時に、情報
記録再生層13aに光ビームが照射されると、光ビーム
のスポット径よりも小さい範囲に、所定温度以上になる
高温部分が生じる。この高温部分では保磁力が低下する
ので、情報記録再生層13aの高温部分の磁化が、この
高温部に隣接している記録層14の磁化と磁気的に結合
する。その結果、記録層14の磁化が情報記録再生層1
3aの高温部分に転写され、この高温部分は、記録層1
4の磁化を転写する検出口、すなわちアパーチャとな
る。
【0040】また、記録条件制御用再生層13bは、温
度によらず磁化容易軸が常に表面に垂直方向である。従
って、記録条件制御用再生層13bには、常に記録層1
4の磁化が転写されている。すなわち、この記録条件制
御用再生層13bには、上記のようなアパーチャは発生
しない。
【0041】従って、情報記録領域IAは、上記のよう
な情報記録再生層13aを有しているので、磁気的超解
像によって情報の高密度記録・再生が可能な領域となっ
ている。また、記録条件制御領域OAは、上記のような
記録条件制御用再生層13bを有しているので、磁気的
超解像を用いない光磁気記録媒体と同様の記録・再生が
可能な領域となっている。また、記録条件制御領域OA
は、上記のような記録条件制御用再生層13bを有して
いるため、光ビームの再生パワーが変動しても、再生信
号のレベルが変化しない。従って、あらかじめ再生パワ
ーを最適化することなく、正確な記録条件の制御を行う
ことができる。
【0042】また、上記のように、情報記録領域IAと
記録条件制御領域OAとはほぼ同様の材料から形成され
ているので、これら両領域IA・OAの熱容量は等しく
なっている。これら両領域IA・OAの温度は、気温と
材料の熱容量とで決まることから、これら両領域IA・
OAに照射される光ビームのパワーが等しければ、これ
らは等しい温度分布をとる。
【0043】図3は、本実施の形態にかかる光記録媒体
の記録再生装置(以下、本装置とする)の構成を示すブ
ロック図である。この図に示すように、本装置は、上記
の光磁気ディスク1と、光ピックアップ(記録手段・再
生手段)21と、光ピックアップ移動部22と、レーザ
ドライバ(記録手段・再生手段)23と、磁気ヘッド
(記録手段)24と、磁気ヘッドドライバ(記録手段)
25と、再生信号検出部(再生信号検出手段)26と、
制御回路等からなる制御部(記録条件設定手段・再生条
件設定手段・制御手段)27と、テスト信号発生部28
とから構成されている。
【0044】光ピックアップ21は、光磁気ディスク1
に光ビームbを照射することによって、光磁気ディスク
1に記録されている情報を読み取るためのものである。
さらに光ピックアップ21は、読み取った情報を再生信
号hとして再生信号検出部26に送るためのものであ
る。
【0045】光ピックアップ移動部22は、制御部27
の指示により、光ピックアップ21を移動させ、光磁気
ディスク1の所定部分に光ビームbが照射されるように
するためのものである。また、レーザドライバ23は、
制御部27の指示により、光ピックアップ21に光ピッ
クアップ駆動信号eを伝達することによって、光ピック
アップ21が照射する光ビームのパワーを制御するため
のものである。
【0046】磁気ヘッド24は、情報を記録するために
光磁気ディスク1に磁界を印加するためのものである。
また、磁気ヘッドドライバ25は、制御部27の指示に
より、磁気ヘッド24に磁気ヘッド駆動信号dを伝達す
ることによって、この磁気ヘッド24が印加する磁界の
強度を制御するためのものである。
【0047】また、再生信号検出部26は、光ピックア
ップ21によって読み出された再生信号のレベルを検出
して、信号レベルデータiとして制御部27に伝達する
ためのものである。ここで、再生信号のレベルとは、再
生信号の振幅の大きさのことである。
【0048】制御部27は、光ピックアップ移動部22
に移動制御信号aを伝達することによって、光ピックア
ップ移動部22を制御するためのものである。また、制
御部27は、光量制御信号gをレーザドライバ23に伝
達することによって、このレーザドライバ23を制御す
るためのものである。さらに、制御部27は、磁気ヘッ
ドドライバ25に磁界制御信号fを伝達することによっ
て、この磁気ヘッドドライバ25を制御するためのもの
である。
【0049】テスト信号発生部28は、後述する記録条
件の制御のためのテスト信号を、テスト信号cとしてレ
ーザドライバ23および磁気ヘッドドライバ25に伝達
するためのものである。図4(a)は、上記の磁気ヘッ
ドドライバ25における、制御部27からの磁界制御信
号fの処理のための構成を示すブロック図である。この
図に示すように、磁気ヘッドドライバ25は、磁気ヘッ
ド駆動回路30と、D/Aコンバータ31とを備えてい
る。
【0050】制御部27から送られてくる磁界制御信号
fは、例えば8ビットのバイナリデータである。D/A
コンバータ31は、この磁界制御信号fを受け取り、ア
ナログ信号に変換し、磁気ヘッド駆動回路30に送る。
磁気ヘッド駆動回路30は、このアナログ信号に基づい
た磁気ヘッド駆動信号dを磁気ヘッド24に送り、磁気
ヘッド24の発生する磁界を制御する。このようにし
て、磁気ヘッドドライバ25は、制御部27の指示に基
づいて、磁気ヘッド24の発生する磁界を正確に制御す
ることができる。
【0051】図4(b)は、上記のレーザドライバ23
における、制御部27からの光量制御信号gの処理のた
めの構成を示す説明図である。この図に示すように、レ
ーザドライバ23は、光ピックアップ駆動回路32とD
/Aコンバータ33とを備えている。また、光ピックア
ップ21は、光ビームbを発するための半導体レーザ3
4を備えている。
【0052】制御部27から送られてくる光量制御信号
gは、磁界制御信号fと同様に、例えば8ビットのバイ
ナリデータである。D/Aコンバータ33は、この光量
制御信号gを受け取り、アナログ信号に変換して光ピッ
クアップ駆動回路32に送る。光ピックアップ駆動回路
32は、このアナログ信号に基づいた光ピックアップ駆
動信号eを光ピックアップ21に備えられている半導体
レーザ34に送り、半導体レーザ34の発生する光ビー
ムbの光量を制御する。このようにして、レーザドライ
バ23は、制御部27の指示に基づいて、光ピックアッ
プ21の発生する光ビームbの光量を正確に制御するこ
とができる。
【0053】図4(c)は、再生信号検出部26の構成
を示すブロック図である。この図に示すように、再生信
号検出部26は、アンプ41と、ローパスフィルタ42
と、振幅検出回路43と、A/Dコンバータ44とから
構成されている。
【0054】光ピックアップ21から送られてくる再生
信号hはアナログ信号である。アンプ41は、この再生
信号hを受け取り、増幅してローパスフィルタ42に送
る。ローパスフィルタ42は、この増幅された再生信号
hのS/N比を向上させ、振幅検出回路43に送る。振
幅検出回路43は、この増幅され、S/N比が向上され
た再生信号hの信号レベルを検出し、A/Dコンバータ
44に送る。A/Dコンバータ44は、この信号レベル
を、例えば8ビットのバイナリデータに変換し、信号レ
ベルデータiとして制御部27に伝達する。このように
して、再生信号検出部26は、正確な再生信号のレベル
を制御部27に伝達することができる。
【0055】本装置における動作の流れを以下に示す。
図5は、本装置の動作の流れを示すフローチャートであ
る。この図に示すように、本装置に光磁気ディスク1を
セットすると、まず、制御部27は、光ピックアップ移
動部22を制御して、光磁気ディスク1の記録条件制御
領域OAに光ビームbが照射されるように光ピックアッ
プ21を移動させる(S1)。次に、記録条件の制御が
行わる(S2)。この記録条件の制御とは、例えば、最
適な記録マークを記録するための光ビームbの記録パワ
ーを決定すること、あるいは、最適な記録マークを記録
するための磁気ヘッド24が発生する磁界の強度を決定
することである。いわゆるテストライト等も記録条件の
制御の一つである。
【0056】このS2の処理を、図6のフローチャート
に基づいて説明する。記録条件の制御が開始されると
(S11)、まず、制御部27は、光ピックアップ21
が照射する光ビームbの記録パワーの初期値を設定する
(S12)。なお、記録磁界強度を制御する場合には、
磁気ヘッド24が発生する磁界強度における初期値が決
定される。
【0057】図7(a)(b)(c)は、光磁気ディス
ク1の記録条件制御領域OAにおける記録層14を示す
説明図である。これらの図に示すように、記録層14に
は、トラックT0 (第1のトラック)、トラックT
1 (第2のトラック)およびトラックT-1(第2のトラ
ック)が形成されている。
【0058】S12の後、制御部27は、光ピックアッ
プ移動部22、レーザドライバ23および磁気ヘッドド
ライバ25を制御して、トラックT0 にテスト信号発生
部28の発生するテスト信号c(第1のテスト信号)を
磁界変調記録させる(S13)。この記録によって、図
7(a)に示すように、光ビームbの形成するビームス
ポットBSにより、トラックT0 には記録マークm1が
記録される。このとき、S11で設定した初期値による
記録パワーが大きすぎると、ビームスポットBSが大き
くなるので、記録マークm1はトラックT1 およびトラ
ックT-1にもはみ出して記録される。
【0059】S13の後、制御部27は、光ピックアッ
プ移動部22およびレーザドライバ23を制御してトラ
ックT0 を再生させる(S14)。この再生によって得
られた再生信号は、光ピックアップ21から再生信号検
出部26に送られる。図7(d)は、再生信号検出部2
6によって処理された再生信号を示す説明図である。再
生信号検出部26は、光ピックアップ21から得た再生
信号を、上述したようにデジタル信号に変換し、図7
(d)において実線で示した、振幅V0を持つ信号レベ
ルデータi0(第1再生信号レベル)を得る(S1
5)。再生信号検出部26はこの信号信号レベルデータ
0を制御部27に伝達する。
【0060】S15の後、制御部27は、S12で設定
された記録パワーに基づいて、図7(b)に示すよう
に、トラックT0 に隣接して形成されているトラックT
1 を消去させ(第2テスト信号の記録)、続いてトラッ
クT-1についても同様に消去を行わせる(S16)。S
16における処理によって、記録マークm1は、図7
(c)に示した記録マークm2となる。S16の後、制
御部27は、図7(c)に示すように、再度トラックT
0 を再生させ(S17)、光ピックアップ21から再生
信号検出部26に再生信号が送られる。そして、再生信
号検出部26の処理により図7(d)において破線で示
した、振幅V1 を持つ信号レベルデータi1(第2再生
信号レベル)を得る(S18)。そして、再生信号検出
部26はこの信号レベルデータi1を制御部27に伝達
する。
【0061】上記のように、S11で設定した初期値に
よる記録パワーが大きすぎると、S16における大きな
記録パワーによる消去のために、記録マークm1の一部
分が消去されてしまう。従って、記録マークm1と記録
マークm2との大きさが異なり、上記のV1 はV0 に比
べて小さくなる。
【0062】一方、記録パワーが小さいと、S16にお
いて記録マークm1は全く消去されない。従って、記録
マークm1と記録マークm2とは同じ大きさとなり、V
1 とV0 とは等しくなる。
【0063】S18の後、制御部27は、V0 とV1
の差、つまりV0 −V1 を計算して、S12で設定され
た記録パワーに対応した振幅減少量として図示しないメ
モリに記憶する(S19)。そして、制御部27は、予
めユーザによって決められた範囲内における全ての記録
パワーにおいて、上記S13〜S19の処理を全て終え
たかどうか判断し(S20)、終了していなければ記録
パワーを所定の変化分だけ変更し(S21)、S13に
戻る。予め決められた全ての記録パワーについてS13
〜S19の処理を終了している場合には、制御部27
は、後述する方法で最適記録条件を決定し(S22)、
記録条件の制御を終了する(S23)。
【0064】S22における最適な記録条件の決定は、
0 −V1 <δVであって、最も高い記録パワーを最適
な記録パワーとすることによって行われる。このδVと
は、再生信号のノイズによる検出誤差を表す。
【0065】図8は、上記の記録条件の制御の処理によ
って得られた、記録パワーと振幅減少量およびS/N比
との関係を示すグラフである。この図に示すように、記
録パワーが小さいときは、上記のように、記録マークm
1は全く消去されない。従って、記録パワーを徐々に上
げてゆくと、しばらく振幅減少量(V0 −V1 )は変化
せず、ノイズによる検出誤差δVの範囲内にある。とこ
ろが、ある記録パワーを超えると、記録マークm1の一
部が消去され始め、記録パワーが上がるにつれて振幅減
少量(V0 −V1 )が増加してゆく。
【0066】この、記録マークm1が消去され始める直
前の記録パワーをPW0とすれば、このPW0は、記録マー
クm1の一部が消去されず、かつ、トラックT0 に最も
大きな記録マークm1を記録できる記録パワーであると
いうことができる。つまり、このPW0は、記録マークm
1のS/N比が最も大きくなる記録パワーとなる。この
W0を求めることが、最適な記録条件を求めることにな
る。
【0067】その後、制御部27は、光ピックアップ移
動部22を制御して、光磁気ディスク1の情報記録領域
IAに光ビームbが照射されるように、光ピックアップ
21を移動させる(S3)。その後、制御部27は、レ
ーザドライバ23および磁気ヘッドドライバ25を制御
して、S2によって求められた最適な記録条件を用い
て、情報の記録を行う(S4)。この情報は、再生条件
の制御専用の信号でもよく、また、通常の使用で光磁気
ディスク1に記録されるような情報でもよい。
【0068】図9(a)は、S4において情報が記録さ
れた光磁気ディスク1を示す説明図である。S4におい
て、レーザドライバ23および磁気ヘッドドライバ25
は、制御部27からの指示により、光ピックアップ21
および磁気ヘッド24をそれぞれ制御して、光磁気ディ
スク1のトラックT0 に、この図に示すような短マーク
S と長マークML とを記録させる。このとき、光ピッ
クアップ21の照射する光ビームの記録パワーとして、
S2によって決められた最適な記録パワーPW0が用いら
れる。
【0069】S4の後、再生条件の制御が行われる(S
5)。このS5の処理を、図10のフローチャートに基
づいて説明する。再生条件の制御が開始されると(S3
1)、制御部27は、光ピックアップ21が照射する光
ビームbの再生パワーの初期値を設定する(S32)。
なお、前述のS12における処理と同様に、再生磁界強
度を最適化する場合には、再生磁界強度の初期値が設定
される。
【0070】次に、制御部27は、光ピックアップ移動
部22およびレーザドライバ23を制御して、S4にお
いて記録された、図9(a)に示した短マークMS を光
ピックアップ21によって再生させる。この再生による
再生信号は、再生信号検出部26に送られる。再生信号
検出部26は、光ピックアップ21から得た再生信号
を、上述したようにデジタル変換し、信号レベルデータ
iとして制御部27に伝達する。制御部27は、この再
生信号から、短マークMS の振幅VS を得る(S3
3)。S33の後、制御部27は、短マークMS の場合
と同様に長マークMLからの再生信号の振幅VL を得る
(S34)。
【0071】図9(b)は、S33とS34とから得ら
れた、振幅VS およびVL を示すグラフである。この図
には、実線と破線とで示した2つの信号レベルデータi
2 ・i3 が示されている。この実線で示した信号レベル
データi2 を得るための再生パワーは、破線で示した信
号レベルデータi3 を得るための再生パワーより小さ
い。
【0072】その後、制御部27は、S33とS34と
で得られた一つの信号レベルデータiにおける振幅VS
とVL との比、即ち、VS /VL を計算し、この比の値
が後述する所定の値かどうか判断する(S35)。
【0073】S35で、このVS /VL の値が所定の値
でないと判断した場合には、制御部27は、光ピックア
ップ21の光ビームにおける再生パワーを変更し(S3
6)、S33〜S35の処理を繰り返す。また、S35
で、VS /VL の値が所定の値を満たすと判断した場合
には、制御部27は、このVS /VL を得た再生パワー
を最適な再生条件を満たす再生パワーとし、再生条件の
制御を終了する(S37)。
【0074】以下に、S35における、最適な再生パワ
ーにより得られるVS /VL の所定の値について説明す
る。光ピックアップ21の光ビームbにおける再生パワ
ーが低い場合、光ピックアップ21の照射する光ビーム
bによって、光磁気ディスク1上に、図9(a)に実線
で示すようなアパーチャwが発生する。このアパーチャ
wによって、短マークMS と長マークML とを再生する
と、図9(b)に実線で示す信号レベルデータi2 が得
られる。このように光ピックアップ21の再生パワーが
低い場合には、アパーチャwの径は小さいため、光学的
な分解能が高くなり、VS とVL との大きさはほぼ等し
くなる。
【0075】一方、この再生パワーが高い場合、光磁気
ディスク1には、図9(a)に破線で示すアパーチャ
w’が発生する。このアパーチャw’によって短マーク
S と長マークML とを再生すると、図9(b)に破線
で示した信号レベルデータi3が得られる。このアパー
チャw’の径は大きいため、光学的な分解能は低くな
り、VS の方がVL よりも小さくなる。
【0076】図11は、光ピックアップ21の光ビーム
bにおける再生パワーと、VS /VL およびマークジッ
タとの関係を示すグラフである。上述したように、再生
パワーが大きくなるにつれてVS /VL は小さくなる。
また、再生パワーが大きくなると、再生信号の大きさが
増すために、S/N比は大きくなる。しかしながら、ア
パーチャの径も大きくなるので、トラックT0 に隣接し
ているトラックT1 ・T-1からのクロストークが大きく
なる。従って、これらS/N比とクロストークとの兼ね
合いにより、マークジッタの値が最小値をとる再生パワ
ーPr0の値が存在する。
【0077】この再生パワーPr0による再生によって得
られるVS /VL をAとすると、このAが、上記の所定
の値となる。VS /VL がAとなるように再生パワーを
調整することで、再生エラーの最も少ない、最適な再生
パワーPr0を得ることが可能となるのである。S5にお
ける最適な再生条件の決定後、制御部27は、この最適
な再生条件に基づいて、レーザドライバ23を制御して
情報の再生を行う(S6)。
【0078】以上のように、光磁気ディスク1は、再生
層にアパーチャが生じる、すなわち、磁気的超解像が生
じる情報記録領域IAと、再生層にアパーチャが生じな
い、すなわち、磁気的超解像が生じない記録条件制御領
域OAとから構成されている。従って、記録条件制御領
域OAを用いれば、光ビームbの再生パワーや磁気ヘッ
ド24の再生磁界強度等の再生条件に影響されずに、記
録条件の制御を行い、光磁気ディスク1の最適な記録条
件を決定することができる。また、この最適な記録条件
を用いて、情報記録領域IAに情報を記録することで、
高密度記録・再生が可能な情報記録領域IAにおける最
適な再生条件を決定することができる。
【0079】従って、磁気的超解像磁気記録媒体におけ
る、記録条件の制御と再生条件の制御とを共に行うこと
が可能となる。
【0080】なお、本実施の形態では、S16におい
て、トラックT1 とトラックT-1との両方を消去するよ
うにしているが、どちらか一方のトラックを消去する方
法でも、同様の効果を得ることができる。しかしなが
ら、トラックT1 ・T-1の両方を消去した方が、図7
(d)に示した振幅減少量(V0 −V1 )が大きくな
る。従って、検出感度を高くすることが可能となる。
【0081】また、S16におけるトラックT1 とトラ
ックT-1との消去の代わりに、異なる周波数の信号を記
録し、再生時にフィルターによって帯域分離して記録マ
ークm1や記録マークm2からの再生信号のみ抽出すれ
ば、同様に振幅減少量(V0−V1 )を得ることができ
る。
【0082】また、S13で、磁界変調記録を行うよう
にしているが、これに限らず、光変調記録してもかまわ
ない。また、光磁気ディスク1では、情報記録領域IA
と記録条件制御領域OAとは、再生層の部材が異なる他
は、同一の部材からなっているとしているが、これに限
るものではない。情報記録領域IAと記録条件制御領域
OAとの熱容量が等しく、情報記録領域IAでは磁気的
超解像が生じる一方、記録条件制御領域OAでは磁気的
超解像が生じない構成であれば、他の構成でもかまわな
い。
【0083】また、本実施の形態では、図1・2に示し
た光磁気ディスク1について説明したが、これに限ら
ず、図12(a)に示すような、光磁気ディスク61で
もよい。この光磁気ディスク61は、放射上に記録条件
制御領域OAが設けられた構成である。このように記録
条件制御領域OAが設けられているので、光磁気ディス
ク61では、情報記録領域IAが寸断されるけれども周
期的に記録条件の制御を行うことができるので、常時、
最適な記録パワー等の記録条件を得ることができる。ま
た、図12(b)に示すような光磁気ディスク62でも
よい。この光磁気ディスク62は、光磁気ディスク1の
構成において、情報記録領域IAを放射上に寸断するよ
うに再生条件制御領域MAが設けられている構成であ
る。この再生条件制御領域MAは、再生条件の制御のた
めの専用の領域であり、情報記録領域IAと同様の材料
からなる。この再生条件制御領域MAに再生条件専用の
信号を記録しておけば、情報記録領域IAは寸断される
けれども、周期的に再生条件の制御を行うことができ
る。
【0084】また、S4において記録される情報は、再
生条件の制御専用の信号でもよく、通常の使用で光磁気
ディスク1に記録されるような情報でもよいとしたが、
短マークMS と長マークML とは、再生条件の制御専用
の信号だけでなく、通常の使用で光磁気ディスク1に記
録されるような情報にも含まれているものである。
【0085】また、本実施の形態では、光磁気記録媒体
として、磁気的超解像をもつ光磁気記録媒体を用いてい
るが、これに限るものではなく、相変化を利用した光磁
気記録媒体でもよい。この光磁気記録媒体は、記録層に
従来の相変化膜を使用し、この層に情報の記録を行う。
また、記録層上に設けられた再生層にも相変化膜を使用
する。ただし、この再生層の相変化膜は、従来のものと
異なり、温度の上昇した高温部分(アモルファス)では
透過率が下がり、この部分以外の部分(結晶)では透過
率が上がる膜である。図15は、この光磁気記録媒体に
おける再生動作を説明するための説明図であり、再生時
における再生層の状態を示す図である。この図に示すよ
うに、再生時に、再生層に光ビームが照射されると、再
生層における高温部分は、相対移動のため、光ビームス
ポットBSからディスクの進行方向にずれる。そして、
光ビームスポットBS内であり、かつ、高温部分でない
結晶の部分が、記録層の磁化を読み出すためのアパーチ
ャとなる。このアパーチャ内の記録マークが、再生にか
かる記録マークとなる。
【0086】〔実施の形態2〕本発明の第2の実施の形
態について図1および図13・14を用いて説明すれば
以下の通りである。なお、前記実施の形態1と同様の機
能を有する部材には同一の符号を付記し、その説明を省
略する。
【0087】図13は、本実施の形態にかかる光記録媒
体の製造方法(以下、本製造方法とする)を説明する説
明図である。本製造方法は、前記実施の形態1に示した
光磁気ディスク1の製造方法である。まず、図13
(a)に示すように、基板11の上に透明誘電体層12
としてAlN層をスパッタリングによって形成する。
【0088】次に、図13(b)に示すように、記録条
件制御領域OAに相当する部分をマスク板51によりマ
スクした後、情報記録再生層13aとして、Gdの含有
率が0.5%以上のGdFeCo層を、上記AlN層の
上にスパッタリングによって形成する。
【0089】その後、図13(c)に示すように、マス
ク板51により情報記録領域IAに相当する部分をマス
クした後、記録条件制御用再生層13bとして、Gdの
含有率が0.5%以下のGdFeCo層を、上記AlN
層の上にスパッタリングによって形成する。これによ
り、情報記録領域IAの情報記録再生層13aと、記録
条件制御領域OAの記録条件制御用再生層13bとのG
dの比率を変えることが可能となる。
【0090】その後、図1に示すように、記録層14と
してDyFeCo層を、透明誘電体層15としてAlN
層をスパッタリングによってそれぞれ形成した後、オー
バーコート層16を成膜する。以上により、情報記録領
域IAと記録条件制御領域OAとからなる光磁気ディス
ク1を作成することができる。
【0091】なお、図13(c)を用いて示した、記録
条件制御用再生層13bの形成を行わなければ、図14
に示した光磁気ディスク71を作成することができる。
この光磁気ディスク71は、図2に示した光磁気ディス
ク1の構成において、記録条件制御領域OAの再生層で
ある、記録条件制御用再生層13bのない構成である。
【0092】この光磁気ディスク71における記録条件
制御領域OAの再生は、記録条件制御領域OAにおける
記録層14に直接に光ビームを照射することによって行
われる。光磁気ディスク71の記録条件制御領域OAに
は再生層がないので、アパーチャは発生しない、すなわ
ち、磁気的超解像は発生しない。また、光磁気ディスク
71における情報記録領域IAは、光磁気ディスク1と
同様の構成である。従って、この光磁気ディスク71
は、光磁気ディスク1と同様に、記録条件の制御が可能
な光磁気ディスクとなる。
【0093】しかしながら、光磁気ディスク71におけ
る情報記録領域IAの情報記録再生層13aと記録層1
4との厚みと、記録条件制御領域OAの記録層14の厚
みとは異なる。従って、情報記録領域IAと記録条件制
御領域OAとの熱容量が異なる。このため、情報記録領
域IAと記録条件制御領域OAとの熱容量が等しい光磁
気ディスク1の方が、正確な記録条件の制御を行うこと
ができる。光磁気ディスク71は光磁気ディスク1より
構造が簡単であるため、製造コストのかからない光磁気
ディスクとなっている。
【0094】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の光記録媒体は、再生層にアパーチャが生じる第1の部
分と、再生層にアパーチャが生じない第2の部分とを有
する構成である。
【0095】上記の構成によれば、光記録媒体における
第1の部分は、光ビームのスポット径よりも小さいアパ
ーチャによって情報の高密度記録・再生が可能な部分と
なっている。また第2の部分は、このアパーチャの生じ
ない、通常の光記録媒体と同様の記録・再生が可能な部
分となっている。
【0096】これにより、請求項2に記載のように、こ
の第2の部分を用いて記録条件の制御を行えば、あらか
じめ再生条件を最適化することなく、媒体の個体差と媒
体のおかれた環境とに対応した最適な記録条件を求める
ことができるという効果を奏する。
【0097】また、この記録条件の制御によって決定さ
れた最適な記録条件を用いて、請求項2に記載のよう
に、第1の部分に情報の記録を行うことで、この再生層
にアパーチャの生じる部分に、最適な情報の記録を行う
ことができる。従って、この最適な記録条件を用いて情
報が記録された第1の部分に対して、再生条件の制御を
行えば、光ビームのスポット径よりも小さいアパーチャ
によって再生を行う部分に対して、媒体の個体差と媒体
のおかれた環境とに対応した最適な再生条件を求めるこ
とができるという効果も併せて奏する。
【0098】また、請求項3に記載のように、この第1
の部分に再生条件の制御のための専用の部分を設けてお
くことで、再生条件の制御を行うことが容易となるとい
う効果を奏する。
【0099】また、請求項4に記載の光記録媒体の製造
方法は、第1の部分における再生層を上記第2の部分に
マスクを施して成膜する工程と、第2の部分における再
生層を上記第1の部分にマスクを施して成膜する工程
と、記録層を上記第1および第2の部分における再生層
の上に成膜する工程とを含んでいる製造方法である。
【0100】これにより、第1の部分を、再生層にアパ
ーチャが生じる部分とし、第2の部分を、再生層にアパ
ーチャが生じない部分とすることができる。従って、請
求項1に記載の光記録媒体を製造することが可能となる
という効果を奏する。
【0101】また、請求項5に記載の光記録媒体の記録
再生装置は、光記録媒体に情報を記録するための記録手
段と、光記録媒体の情報を再生するための再生手段と、
上記記録手段に記録条件を設定するための記録条件設定
手段と、上記再生手段による再生によって得られた再生
信号の信号レベルを検出する再生信号検出手段と、上記
記録条件設定手段を制御して記録条件を上記記録手段に
設定させ、上記記録手段を制御して上記光記録媒体にお
ける上記第2の部分に情報を記録させ、上記再生手段を
制御して上記情報を再生させ、この再生によって得られ
た再生信号のレベルが上記再生信号検出手段によって検
出されると、該再生信号のレベルに基づいて記録条件の
制御を行い、最適な記録条件を求める制御手段とを備え
ている構成である。
【0102】これにより、再生層にアパーチャが生じな
い部分を用いて記録条件の制御を行っているので、磁気
的超解像を生じる部分をもつ光記録媒体における最適な
記録条件を正確に求めることが可能となるという効果を
奏する。
【0103】また、請求項6に記載の光記録媒体の記録
再生装置は、請求項5の構成に加えて、再生条件を設定
する再生条件設定手段を備え、上記制御手段は、上記最
適な記録条件に基づいて、上記記録手段を制御して情報
を上記光記録媒体における上記第1の部分に記録させ、
上記再生条件設定手段を制御して再生条件を上記再生手
段に設定させ、上記再生手段を制御して上記情報を再生
させ、この再生によって得られた再生信号のレベルが上
記再生信号検出手段によって検出されると、該再生信号
のレベルに基づいて再生条件の制御を行い、最適な再生
条件を求める構成である。
【0104】これにより、請求項5の効果に加えて、最
適な記録条件で記録した情報を用いて、再生条件の制御
を行っているので、再生層に光ビームのスポット径より
も小さいアパーチャを発生させて再生を行う部分である
上記第1の部分に再生条件の制御を行い、最適な再生条
件を求めることが可能となるという効果を奏する。
【0105】また、請求項7に記載の光記録媒体の記録
再生装置は、請求項5の構成に加えて、上記制御手段
は、上記記録条件設定手段を制御して記録条件を上記記
録手段に設定させ、上記記録手段を制御して上記記録媒
体の第2の部分における第1のトラックに第1のテスト
信号を記録させ、上記再生手段を制御してこの第1のト
ラックを再生させ、この再生によって得られた再生信号
のレベルが上記再生信号検出手段によって検出される
と、この再生信号のレベルを第1再生信号レベルとし、
その後、上記記録手段を制御して上記第1のトラックに
隣接している第2のトラックに第2のテスト信号を記録
させ、上記再生手段を制御して上記第1のトラックを再
生させ、この再生によって得られた再生信号のレベルが
上記再生信号検出手段によって検出されると、この再生
信号のレベルを第2再生信号レベルとし、これら第1再
生信号レベルと第2再生信号レベルとを比較することで
記録条件の制御を行う構成である。
【0106】これにより、制御手段は、第1の再生信号
のレベルと第2の再生信号のレベルとの大きさが等し
く、第1の再生信号の絶対値が最大となる記録条件を求
めるように記録条件の制御を行うことで、最適な記録条
件を求めることができる。従って、請求項5の効果に加
えて、請求項5に記載の光記録媒体の記録再生装置を実
現することが容易となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる光記録媒体の構
成を示す断面図である。
【図2】図1に示した光記録媒体の構成を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる光記録媒体の記
録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図4(a)は、図3に示した記録再生装置にお
ける磁気ヘッドドライバの構成の一部を示すブロック図
であり、図4(b)は、同じくレーザドライバの構成の
一部を示すブロック図であり、図4(c)は同じく再生
信号検出部の構成を示すブロック図である。
【図5】図3に示した記録再生装置の動作の流れを示す
フローチャートである。
【図6】図3に示した記録再生装置の動作のうち、記録
条件の制御に関する動作の流れを示すフローチャートで
ある。
【図7】図7(a)は、図1に示した光記録媒体の記録
条件制御領域におけるトラックに記録マークが記録され
た様子を示す説明図であり、図7(b)は、上記トラッ
クに隣接したトラックが消去された様子を示す説明図で
あり、図7(c)は、上記トラックに記録された記録マ
ークが再生される様子を示す説明図であり、図7(d)
は、上記記録マークを再生して得られた信号レベルデー
タを示すグラフである。
【図8】図3に示した記録再生装置による記録条件の制
御によって得られた、光ビームの記録パワーと振幅減少
量およびS/N比との関係を表すグラフである。
【図9】図9(a)は、図1に示した光記録媒体の情報
記録領域に記録されている短マークと長マークを再生す
る様子を示す説明図であり、図9(b)は、上記の再生
によって得られた信号レベルデータを示すグラフであ
る。
【図10】図3に示した記録再生装置の動作のうち、再
生条件の制御に関する動作の流れを示すフローチャート
である。
【図11】図3に示した記録再生装置による再生条件の
制御によって得られる、図9(a)に示した短マークを
再生して得られた信号の振幅VS と同じく長マークを再
生して得られた信号の振幅VL との比VS /VL および
マークジッタと、光ビームの再生パワーとの関係を表す
グラフである。
【図12】図12(a)(b)は、実施の形態1にかか
る光記録媒体の構成を示す斜視図である。
【図13】図13(a)は、実施の形態2に示した光記
録媒体の製造方法における工程のうち、基板に透明誘電
体層を形成する工程を示す説明図であり、図13(b)
は、同じく情報記録再生層を形成する工程を示す説明図
であり、図13(c)は、同じく記録条件制御用再生層
を形成する工程を示す説明図である。
【図14】実施の形態2にかかる光記録媒体の構成を示
す断面図である。
【図15】相変化を用いた光記録媒体の再生動作を説明
するための説明図である。
【符号の説明】
13a 情報記録再生層(再生層) 13b 記録条件制御用再生層(再生層) 14 記録層 21 光ピックアップ(記録手段・再生手段) 23 レーザドライバ(記録手段・再生手段) 24 磁気ヘッド(記録手段) 25 磁気ヘッドドライバ(記録手段) 26 再生信号検出部(再生信号検出手段) 27 制御部(制御手段・再生条件設定手段・記録
条件設定手段) OA 記録条件制御領域(第2の部分) IA 情報記録領域(第1の部分) MA 再生条件制御領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 善照 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 小嶋 邦男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 高橋 明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生層と記録層とが設けられた光記録媒体
    において、 再生層にアパーチャが生じる第1の部分と、再生層にア
    パーチャが生じない第2の部分とを有することを特徴と
    する光記録媒体。
  2. 【請求項2】上記第1の部分は情報を記録するための部
    分であり、 上記第2の部分は最適な記録条件を求めるための記録条
    件の制御を行う部分であることを特徴とする請求項1に
    記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】上記第1の部分は、最適な再生条件を求め
    るための再生条件の制御を行う専用の部分を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】再生層と記録層とが設けられ、再生層にア
    パーチャが生じる第1の部分と、再生層にアパーチャが
    生じない第2の部分とを有する多層構造の光記録媒体の
    製造方法であって、 上記第1の部分における再生層を上記第2の部分にマス
    クを施して成膜する工程と、 上記第2の部分における再生層を上記第1の部分にマス
    クを施して成膜する工程と、 上記記録層を上記第1および第2の部分における再生層
    の上に成膜する工程とを含んでいることを特徴とする光
    記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】再生層と記録層とが設けられ、再生層にア
    パーチャが生じる第1の部分と、再生層にアパーチャが
    生じない第2の部分とを有する多層構造の光記録媒体の
    記録再生装置において、 光記録媒体に情報を記録するための記録手段と、 光記録媒体の情報を再生するための再生手段と、 上記記録手段に記録条件を設定するための記録条件設定
    手段と、 上記再生手段による再生によって得られた再生信号の信
    号レベルを検出する再生信号検出手段と、 上記記録条件設定手段を制御して記録条件を上記記録手
    段に設定させ、上記記録手段を制御して上記光記録媒体
    における上記第2の部分に情報を記録させ、上記再生手
    段を制御して上記情報を再生させ、この再生によって得
    られた再生信号のレベルが上記再生信号検出手段によっ
    て検出されると、該再生信号のレベルに基づいて記録条
    件の制御を行い、最適な記録条件を求める制御手段とを
    備えていることを特徴とする光記録媒体の記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】再生条件を設定する再生条件設定手段を備
    え、上記制御手段は、上記最適な記録条件に基づいて、
    上記記録手段を制御して情報を上記光記録媒体における
    上記第1の部分に記録させ、上記再生条件設定手段を制
    御して再生条件を上記再生手段に設定させ、上記再生手
    段を制御して上記情報を再生させ、この再生によって得
    られた再生信号のレベルが上記再生信号検出手段によっ
    て検出されると、該再生信号のレベルに基づいて再生条
    件の制御を行い、最適な再生条件を求めることを特徴と
    する請求項5に記載の光記録媒体の記録再生装置。
  7. 【請求項7】上記制御手段は、上記記録条件設定手段を
    制御して記録条件を上記記録手段に設定させ、上記記録
    手段を制御して上記記録媒体の第2の部分における第1
    のトラックに第1のテスト信号を記録させ、上記再生手
    段を制御してこの第1のトラックを再生させ、この再生
    によって得られた再生信号のレベルが上記再生信号検出
    手段によって検出されると、この再生信号のレベルを第
    1再生信号レベルとし、その後、上記記録手段を制御し
    て上記第1のトラックに隣接している第2のトラックに
    第2のテスト信号を記録させ、上記再生手段を制御して
    上記第1のトラックを再生させ、この再生によって得ら
    れた再生信号のレベルが上記再生信号検出手段によって
    検出されると、この再生信号のレベルを第2再生信号レ
    ベルとし、これら第1再生信号レベルと第2再生信号レ
    ベルとを比較することで記録条件の制御を行うことを特
    徴とする請求項5に記載の光記録媒体の記録再生装置。
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