JPH10311918A - 光学部品および光学装置 - Google Patents
光学部品および光学装置Info
- Publication number
- JPH10311918A JPH10311918A JP9124196A JP12419697A JPH10311918A JP H10311918 A JPH10311918 A JP H10311918A JP 9124196 A JP9124196 A JP 9124196A JP 12419697 A JP12419697 A JP 12419697A JP H10311918 A JPH10311918 A JP H10311918A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- irradiation light
- light
- grating
- optical
- irradiating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 グレーティング周期が可変であって、反射、
放射および透過の特性を任意に設定することができる光
学部品および光学装置を提供する。 【解決手段】 照射光源20から出力された照射光は、
レンズ30および31、ミラー32ならびにシリンドリ
カルレンズ33を経て、Er元素が添加された光ファイ
バ10のグレーティング形成領域14に照射される。グ
レーティング形成領域14は、照射光の照射に伴うEr
イオンの遷移吸収により、その光量に応じて屈折率が変
化する。したがって、グレーティング形成領域14にお
ける伝搬光の反射、放射および透過の特性は、照射光の
光量に応じて可変に設定される。
放射および透過の特性を任意に設定することができる光
学部品および光学装置を提供する。 【解決手段】 照射光源20から出力された照射光は、
レンズ30および31、ミラー32ならびにシリンドリ
カルレンズ33を経て、Er元素が添加された光ファイ
バ10のグレーティング形成領域14に照射される。グ
レーティング形成領域14は、照射光の照射に伴うEr
イオンの遷移吸収により、その光量に応じて屈折率が変
化する。したがって、グレーティング形成領域14にお
ける伝搬光の反射、放射および透過の特性は、照射光の
光量に応じて可変に設定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グレーティングが
形成された光導波路を備える光学部品および光学装置で
あって、光ファイバ網内のフィルタ等として用いられる
ものに関するものである。
形成された光導波路を備える光学部品および光学装置で
あって、光ファイバ網内のフィルタ等として用いられる
ものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバ網において、光軸方向
に沿ってグレーティングが形成された光ファイバが光フ
ィルタ等として用いられている。この光ファイバグレー
ティングは、石英系の光ファイバのコア領域(または、
コア領域およびクラッド領域の双方)にGe元素を添加
しておき、その光ファイバに所定波長の2光束の照射光
を照射して干渉縞を形成し、その干渉縞における光の強
度分布に応じた屈折率変化を起こさせることにより形成
される。
に沿ってグレーティングが形成された光ファイバが光フ
ィルタ等として用いられている。この光ファイバグレー
ティングは、石英系の光ファイバのコア領域(または、
コア領域およびクラッド領域の双方)にGe元素を添加
しておき、その光ファイバに所定波長の2光束の照射光
を照射して干渉縞を形成し、その干渉縞における光の強
度分布に応じた屈折率変化を起こさせることにより形成
される。
【0003】このような光ファイバを信号光が伝搬して
きてグレーティングが形成された領域に達すると、その
信号光の波長λ、グレーティング形成領域における実効
的な屈折率neff およびグレーティング周期Λの間の関
係に応じて、その信号光は、グレーティング形成領域に
おいて透過し、反射され、または、クラッド領域に放射
される。
きてグレーティングが形成された領域に達すると、その
信号光の波長λ、グレーティング形成領域における実効
的な屈折率neff およびグレーティング周期Λの間の関
係に応じて、その信号光は、グレーティング形成領域に
おいて透過し、反射され、または、クラッド領域に放射
される。
【0004】また、光ファイバの光軸に沿ってグレーテ
ィング周期Λが次第に変化するチャープドグレーティン
グが知られている。このチャープドグレーティングが形
成された光ファイバを伝搬してきた信号光は、このよう
なチャープドグレーティングが形成された領域に達する
と、そのチャープドグレーティング形成領域のうちで所
定の条件を満たす部分がある場合には、その部分で反射
または放射され、所定の条件を満たす部分がない場合に
は、チャープドグレーティング形成領域を透過する。
ィング周期Λが次第に変化するチャープドグレーティン
グが知られている。このチャープドグレーティングが形
成された光ファイバを伝搬してきた信号光は、このよう
なチャープドグレーティングが形成された領域に達する
と、そのチャープドグレーティング形成領域のうちで所
定の条件を満たす部分がある場合には、その部分で反射
または放射され、所定の条件を満たす部分がない場合に
は、チャープドグレーティング形成領域を透過する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバに形成され
たグレーティング周期Λは、グレーティング形成領域に
おける反射、放射および透過に関する特性が所望のもの
となるよう用途に応じて決定されるべきものであり、ま
た、用途によっては可変に設定することが望まれる場合
がある。しかし、上記従来例では、一度形成されたグレ
ーティングの周期は固定であり、したがって、グレーテ
ィング形成領域における反射、放射および透過の特性は
固定であって、変更することができないという問題点が
あった。
たグレーティング周期Λは、グレーティング形成領域に
おける反射、放射および透過に関する特性が所望のもの
となるよう用途に応じて決定されるべきものであり、ま
た、用途によっては可変に設定することが望まれる場合
がある。しかし、上記従来例では、一度形成されたグレ
ーティングの周期は固定であり、したがって、グレーテ
ィング形成領域における反射、放射および透過の特性は
固定であって、変更することができないという問題点が
あった。
【0006】また、平面型光導波路においても、そのコ
ア領域等に一定周期のグレーティングが形成されたもの
や、周期が次第に変化するチャープドグレーティングが
形成されたものが知られているが、この場合にも同様の
問題点があった。
ア領域等に一定周期のグレーティングが形成されたもの
や、周期が次第に変化するチャープドグレーティングが
形成されたものが知られているが、この場合にも同様の
問題点があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、グレーティング周期が可変であって、
反射、放射および透過の特性を任意に設定することがで
きる光学部品および光学装置を提供することを目的とす
る。
れたものであり、グレーティング周期が可変であって、
反射、放射および透過の特性を任意に設定することがで
きる光学部品および光学装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学部品
は、(1) 光軸方向に沿ってグレーティングが形成され、
所定の波長の照射光が照射されるとその光量に応じて屈
折率が変化する光導波路と、(2) 照射光を出力する照射
光源と、(3) 照射光源から出力された照射光を光導波路
のグレーティング形成領域に照射する照射手段と、を備
えることを特徴とする。
は、(1) 光軸方向に沿ってグレーティングが形成され、
所定の波長の照射光が照射されるとその光量に応じて屈
折率が変化する光導波路と、(2) 照射光を出力する照射
光源と、(3) 照射光源から出力された照射光を光導波路
のグレーティング形成領域に照射する照射手段と、を備
えることを特徴とする。
【0009】この光学部品によれば、照射光源から出力
された所定の波長の照射光は、照射手段により、光導波
路のグレーティング形成領域に照射される。この光導波
路は、光軸方向に沿ってグレーティングが形成されてお
り、また、照射された照射光の光量に応じて屈折率が変
化する。したがって、このグレーティング形成領域にお
ける反射、放射および透過の特性は、照射された照射光
の光量に応じて定まる。なお、照射光の照射により屈折
率が変化する光ファイバは、Er元素が添加された石英
系の光ファイバにより実現され、また、照射光として
は、可視から赤外にかけて存在する吸収ピーク波長の近
傍の波長のものが用いられる。
された所定の波長の照射光は、照射手段により、光導波
路のグレーティング形成領域に照射される。この光導波
路は、光軸方向に沿ってグレーティングが形成されてお
り、また、照射された照射光の光量に応じて屈折率が変
化する。したがって、このグレーティング形成領域にお
ける反射、放射および透過の特性は、照射された照射光
の光量に応じて定まる。なお、照射光の照射により屈折
率が変化する光ファイバは、Er元素が添加された石英
系の光ファイバにより実現され、また、照射光として
は、可視から赤外にかけて存在する吸収ピーク波長の近
傍の波長のものが用いられる。
【0010】また、照射手段は、光導波路のグレーティ
ング形成領域の側方から照射光を照射することを特徴と
する。この場合には、側方からの照射光の照射により、
光導波路のグレーティング形成領域の屈折率が変化す
る。
ング形成領域の側方から照射光を照射することを特徴と
する。この場合には、側方からの照射光の照射により、
光導波路のグレーティング形成領域の屈折率が変化す
る。
【0011】また、照射手段は、光導波路のグレーティ
ング形成領域の光軸方向について強度分布を有するよう
照射光を照射する照射強度分布設定手段を備えることを
特徴とする。この場合には、グレーティング形成領域
は、グレーティング形成領域に照射される照射光の強度
分布に応じた屈折率分布となる。したがって、任意の反
射、放射および透過の特性を有する光学部品が実現され
る。
ング形成領域の光軸方向について強度分布を有するよう
照射光を照射する照射強度分布設定手段を備えることを
特徴とする。この場合には、グレーティング形成領域
は、グレーティング形成領域に照射される照射光の強度
分布に応じた屈折率分布となる。したがって、任意の反
射、放射および透過の特性を有する光学部品が実現され
る。
【0012】また、照射手段は、照射光源から出射され
た照射光を導波する照射光導波手段と、照射光導波手段
を導波してきた照射光を光導波路へ光結合する光結合手
段と、を備えることを特徴とする。この場合には、照射
光は、照射光導波手段を導波し、光結合手段により光導
波路へ光結合され、グレーティング形成領域を導波し
て、これにより屈折率変化を生じさせる。
た照射光を導波する照射光導波手段と、照射光導波手段
を導波してきた照射光を光導波路へ光結合する光結合手
段と、を備えることを特徴とする。この場合には、照射
光は、照射光導波手段を導波し、光結合手段により光導
波路へ光結合され、グレーティング形成領域を導波し
て、これにより屈折率変化を生じさせる。
【0013】また、照射光は、光導波路を導波する信号
光の波長と異なる波長であって紫外光より長波長の光で
あることを特徴とする。この場合には、照射光および信
号光それぞれの波長が互いに異なるので、光導波路のグ
レーティング形成領域の後段に照射光のみを遮断するフ
ィルタ等を設けておけば、グレーティング形成領域を透
過した光のうち信号光のみが送出される。また、照射光
の波長が紫外光より長波長であるので、グレーティング
形成領域における屈折率が効率よく変化する。
光の波長と異なる波長であって紫外光より長波長の光で
あることを特徴とする。この場合には、照射光および信
号光それぞれの波長が互いに異なるので、光導波路のグ
レーティング形成領域の後段に照射光のみを遮断するフ
ィルタ等を設けておけば、グレーティング形成領域を透
過した光のうち信号光のみが送出される。また、照射光
の波長が紫外光より長波長であるので、グレーティング
形成領域における屈折率が効率よく変化する。
【0014】また、照射光は、光導波路に形成されたグ
レーティングにおけるブラッグ波長または損失波長と異
なる波長であることを特徴とする。この場合には、照射
光は、グレーティング形成領域において反射または放射
されることなく、効率よく且つ一様にグレーティング形
成領域を導波する。
レーティングにおけるブラッグ波長または損失波長と異
なる波長であることを特徴とする。この場合には、照射
光は、グレーティング形成領域において反射または放射
されることなく、効率よく且つ一様にグレーティング形
成領域を導波する。
【0015】また、光導波路は、照射光を吸収する物質
がグレーティング形成領域に添加されていることを特徴
とする。この場合には、当該物質が照射光を吸収するこ
とにより、グレーティング形成領域における屈折率が変
化する。
がグレーティング形成領域に添加されていることを特徴
とする。この場合には、当該物質が照射光を吸収するこ
とにより、グレーティング形成領域における屈折率が変
化する。
【0016】本発明に係る光学装置は、(1) 光軸方向に
沿ってグレーティングが形成され、所定の波長の照射光
が照射されるとその光量に応じて屈折率が変化する光導
波路と、(2) 照射光を出力する照射光源と、(3) 照射光
源から出力された照射光を光導波路のグレーティング形
成領域に照射する照射手段と、を備え、入力した信号光
を光導波路に導波させ、照射光が照射されたグレーティ
ング形成領域における屈折率および信号光の波長に応じ
て、グレーティング形成領域において信号光を反射、放
射または透過することを特徴とする。
沿ってグレーティングが形成され、所定の波長の照射光
が照射されるとその光量に応じて屈折率が変化する光導
波路と、(2) 照射光を出力する照射光源と、(3) 照射光
源から出力された照射光を光導波路のグレーティング形
成領域に照射する照射手段と、を備え、入力した信号光
を光導波路に導波させ、照射光が照射されたグレーティ
ング形成領域における屈折率および信号光の波長に応じ
て、グレーティング形成領域において信号光を反射、放
射または透過することを特徴とする。
【0017】この光学装置は上記光学部品を含む装置で
あって、入力した信号光は、光導波路に導波され、照射
光が照射されたグレーティング形成領域における屈折率
および信号光の波長に応じてグレーティング形成領域に
おいて反射、放射または透過する。すなわち、光フィル
タ、合分波器および分散補償器等として好適に用いられ
る。
あって、入力した信号光は、光導波路に導波され、照射
光が照射されたグレーティング形成領域における屈折率
および信号光の波長に応じてグレーティング形成領域に
おいて反射、放射または透過する。すなわち、光フィル
タ、合分波器および分散補償器等として好適に用いられ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。また、本発明は、光ファイバおよび平面型光導
波路の何れの場合にも適用が可能であるが、以下では主
に光ファイバについて説明する。
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。また、本発明は、光ファイバおよび平面型光導
波路の何れの場合にも適用が可能であるが、以下では主
に光ファイバについて説明する。
【0019】(第1の実施形態)先ず、第1の実施形態
について説明する。図1は、第1の実施形態に係る光学
部品の構成図である。この光学部品は、グレーティング
が形成された光ファイバ10と、照射光を出力する照射
光源20と、その照射光を光ファイバ10のグレーティ
ング形成領域14に照射する照射手段と、を備える。
について説明する。図1は、第1の実施形態に係る光学
部品の構成図である。この光学部品は、グレーティング
が形成された光ファイバ10と、照射光を出力する照射
光源20と、その照射光を光ファイバ10のグレーティ
ング形成領域14に照射する照射手段と、を備える。
【0020】光ファイバ10は、少なくともコア領域に
Ge(ゲルマニウム)元素およびEr(エルビウム)元
素が添加された石英系の光ファイバである。一般に、G
e元素が添加された石英系光ファイバでは、紫外光が照
射されると、その光量に応じて屈折率が変化し、この屈
折率変化は照射後も維持される。このことを利用して、
光ファイバ10にグレーティングが形成される。
Ge(ゲルマニウム)元素およびEr(エルビウム)元
素が添加された石英系の光ファイバである。一般に、G
e元素が添加された石英系光ファイバでは、紫外光が照
射されると、その光量に応じて屈折率が変化し、この屈
折率変化は照射後も維持される。このことを利用して、
光ファイバ10にグレーティングが形成される。
【0021】すなわち、図2に示すように、1つの光源
から出力された紫外光を2光束A1およびA2に分岐
し、少なくともコア領域11にGe元素が添加された光
ファイバ10にその2光束A1およびA2それぞれを所
定の入射角で照射することにより干渉縞を形成すると、
その干渉縞における光の強度に応じて屈折率が変化し、
これによりグレーティングが形成される。なお、コア領
域11だけでなくクラッド領域12にもGe元素を添加
しておき、コア領域11およびクラッド領域12の双方
にグレーティングを形成してもよい。
から出力された紫外光を2光束A1およびA2に分岐
し、少なくともコア領域11にGe元素が添加された光
ファイバ10にその2光束A1およびA2それぞれを所
定の入射角で照射することにより干渉縞を形成すると、
その干渉縞における光の強度に応じて屈折率が変化し、
これによりグレーティングが形成される。なお、コア領
域11だけでなくクラッド領域12にもGe元素を添加
しておき、コア領域11およびクラッド領域12の双方
にグレーティングを形成してもよい。
【0022】一方、Er元素が添加された石英系光ファ
イバでは、可視から赤外にかけて幾つかの大きな吸収ピ
ークを有し、その吸収ピーク波長近傍の波長の照射光が
照射されるとErイオンの遷移吸収により大きな屈折率
変化が生じる(例えば、丹ら、第55回応用物理学会学術
講演会講演予稿集、p.944 (1994)、および、丹ら、第57
回応用物理学会学術講演会講演予稿集、p.909 (1995)
を 参照)。その屈折率の変化量は、Er元素の濃度お
よび照射光の光量に依存しており、Er元素濃度が1275
0ppmの場合に、2.7×10-6 という結果が報告されてい
る。なお、この屈折率変化は、照射光が照射されている
ときのみ生じ、照射光が照射されなくなると元の屈折率
の値に戻る。
イバでは、可視から赤外にかけて幾つかの大きな吸収ピ
ークを有し、その吸収ピーク波長近傍の波長の照射光が
照射されるとErイオンの遷移吸収により大きな屈折率
変化が生じる(例えば、丹ら、第55回応用物理学会学術
講演会講演予稿集、p.944 (1994)、および、丹ら、第57
回応用物理学会学術講演会講演予稿集、p.909 (1995)
を 参照)。その屈折率の変化量は、Er元素の濃度お
よび照射光の光量に依存しており、Er元素濃度が1275
0ppmの場合に、2.7×10-6 という結果が報告されてい
る。なお、この屈折率変化は、照射光が照射されている
ときのみ生じ、照射光が照射されなくなると元の屈折率
の値に戻る。
【0023】したがって、本実施形態に係る光学部品に
用いられる光ファイバ10は、Ge元素およびEr元素
の双方が添加されたものであるので、紫外光照射により
永久的なグレーティングが形成されており、可視から赤
外の帯域における吸収ピーク波長近傍の波長の照射光の
照射により一時的に屈折率が上昇する。
用いられる光ファイバ10は、Ge元素およびEr元素
の双方が添加されたものであるので、紫外光照射により
永久的なグレーティングが形成されており、可視から赤
外の帯域における吸収ピーク波長近傍の波長の照射光の
照射により一時的に屈折率が上昇する。
【0024】また、光ファイバ10は、グレーティング
が形成されているグレーティング形成領域14における
クラッド領域12が露出された状態であり、それ以外の
部分が被覆13により覆われている。なお、被覆13の
素材が照射光を透過させるものであれば、グレーティン
グ形成領域14も被覆13により覆われていてもよい。
が形成されているグレーティング形成領域14における
クラッド領域12が露出された状態であり、それ以外の
部分が被覆13により覆われている。なお、被覆13の
素材が照射光を透過させるものであれば、グレーティン
グ形成領域14も被覆13により覆われていてもよい。
【0025】照射光源20は、光ファイバ10に添加さ
れたEr元素の吸収ピーク波長近傍の波長の照射光を出
力するものであり、例えば、半導体レーザ光源が好適に
用いられる。その照射光は、照射手段を経て、光ファイ
バ10のグレーティング形成領域14に照射される。す
なわち、照射光源10から出力された照射光は、レンズ
30および31により所定の径の光束とされ、ミラー3
2により反射され、シリンドリカルレンズ33により直
線状に集光され、その直線状に集光された照射光が光フ
ァイバ10のグレーティング形成領域14に照射され
る。
れたEr元素の吸収ピーク波長近傍の波長の照射光を出
力するものであり、例えば、半導体レーザ光源が好適に
用いられる。その照射光は、照射手段を経て、光ファイ
バ10のグレーティング形成領域14に照射される。す
なわち、照射光源10から出力された照射光は、レンズ
30および31により所定の径の光束とされ、ミラー3
2により反射され、シリンドリカルレンズ33により直
線状に集光され、その直線状に集光された照射光が光フ
ァイバ10のグレーティング形成領域14に照射され
る。
【0026】このようにして構成される光学部品は、以
下のように作用する。照射光源20から照射光が出力さ
れていないときには、光ファイバ10を伝搬してきてグ
レーティング形成領域14に達した信号光は、その波長
λ、グレーティング形成領域14における実効的な屈折
率neff およびグレーティング周期Λの間の関係に応じ
て、反射、放射または透過する。すなわち、グレーティ
ング周期Λが信号光の波長λと同程度であるブラッググ
レーティングの場合には、ブラッグ条件を満たすときに
は、信号光は反射され、そうでないときには、信号光は
そのまま透過する。一方、グレーティング周期Λが信号
光の波長λに比べて十分に大きい長周期グレーティング
の場合には、モード結合条件を満たすときには、信号光
はクラッドモード光に変換され、そうでないときには、
信号光はそのままコアモード光として透過する。
下のように作用する。照射光源20から照射光が出力さ
れていないときには、光ファイバ10を伝搬してきてグ
レーティング形成領域14に達した信号光は、その波長
λ、グレーティング形成領域14における実効的な屈折
率neff およびグレーティング周期Λの間の関係に応じ
て、反射、放射または透過する。すなわち、グレーティ
ング周期Λが信号光の波長λと同程度であるブラッググ
レーティングの場合には、ブラッグ条件を満たすときに
は、信号光は反射され、そうでないときには、信号光は
そのまま透過する。一方、グレーティング周期Λが信号
光の波長λに比べて十分に大きい長周期グレーティング
の場合には、モード結合条件を満たすときには、信号光
はクラッドモード光に変換され、そうでないときには、
信号光はそのままコアモード光として透過する。
【0027】しかし、照射光源20から照射光が出力さ
れ、その照射光がグレーティング形成領域14に照射さ
れると、そのグレーティング形成領域14全体の実効的
な屈折率neff が大きくなる。したがって、照射光が照
射されていないときと比べて、ブラッグ条件またはモー
ド結合条件を満たす信号光の波長λの値は大きくなる。
また、グレーティング形成領域14に照射される照射光
の光量が大きいほど、実効的な屈折率neff の変化量は
大きく、したがって、ブラッグ条件またはモード結合条
件を満たす信号光の波長λの値は大きい。
れ、その照射光がグレーティング形成領域14に照射さ
れると、そのグレーティング形成領域14全体の実効的
な屈折率neff が大きくなる。したがって、照射光が照
射されていないときと比べて、ブラッグ条件またはモー
ド結合条件を満たす信号光の波長λの値は大きくなる。
また、グレーティング形成領域14に照射される照射光
の光量が大きいほど、実効的な屈折率neff の変化量は
大きく、したがって、ブラッグ条件またはモード結合条
件を満たす信号光の波長λの値は大きい。
【0028】したがって、グレーティング形成領域14
に照射される照射光の光量を適切に設定することによ
り、所望の特性(反射、放射および透過)を有する光学
部品が実現されることになる。
に照射される照射光の光量を適切に設定することによ
り、所望の特性(反射、放射および透過)を有する光学
部品が実現されることになる。
【0029】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について説明する。図3は、第2の実施形態に係る光学
部品の構成図である。本実施形態に係る光学部品(図3
(a))は、第1の実施形態の場合と比べて、シリンド
リカルレンズ33と光ファイバ10のグレーティング形
成領域14との間にNDフィルタ34が備えられている
点が異なる。なお、照射光源20、レンズ30および3
1、ならびにミラー32については、第1の実施形態の
場合と同様であり、図3(a)では図示していない。ま
た、以下では、グレーティング形成領域14に形成され
たグレーティングはブラッググレーティングであるとし
て説明する。
について説明する。図3は、第2の実施形態に係る光学
部品の構成図である。本実施形態に係る光学部品(図3
(a))は、第1の実施形態の場合と比べて、シリンド
リカルレンズ33と光ファイバ10のグレーティング形
成領域14との間にNDフィルタ34が備えられている
点が異なる。なお、照射光源20、レンズ30および3
1、ならびにミラー32については、第1の実施形態の
場合と同様であり、図3(a)では図示していない。ま
た、以下では、グレーティング形成領域14に形成され
たグレーティングはブラッググレーティングであるとし
て説明する。
【0030】NDフィルタ34は、光ファイバ10の光
軸方向に関して所定の透過率分布を有するものであっ
て、その透過特性は、この光学部品の用途等に応じて適
切に設計され、光ファイバ10のグレーティング形成領
域14の光軸方向について強度分布を有するよう照射光
を照射する手段として用いられる。
軸方向に関して所定の透過率分布を有するものであっ
て、その透過特性は、この光学部品の用途等に応じて適
切に設計され、光ファイバ10のグレーティング形成領
域14の光軸方向について強度分布を有するよう照射光
を照射する手段として用いられる。
【0031】例えば、NDフィルタ34の透過率分布が
光ファイバ10の光軸方向に関して一定であれば、光フ
ァイバ10のグレーティング形成領域14に照射される
照射光の強度分布も、図3(b)に示すように一定であ
る。この場合、グレーティング形成領域14における実
効的な屈折率neff は、照射光の光量に応じた一定の値
となり、したがって、光ファイバ10を伝搬してきてグ
レーティング形成領域14に達した信号光は、その実効
的な屈折率neff に応じた所定の波長であるもののみが
ブラッグ条件を満たしグレーティングにより反射される
(図3(c))。
光ファイバ10の光軸方向に関して一定であれば、光フ
ァイバ10のグレーティング形成領域14に照射される
照射光の強度分布も、図3(b)に示すように一定であ
る。この場合、グレーティング形成領域14における実
効的な屈折率neff は、照射光の光量に応じた一定の値
となり、したがって、光ファイバ10を伝搬してきてグ
レーティング形成領域14に達した信号光は、その実効
的な屈折率neff に応じた所定の波長であるもののみが
ブラッグ条件を満たしグレーティングにより反射される
(図3(c))。
【0032】また、例えば、NDフィルタ34の透過率
分布が光ファイバ10の光軸方向に関して次第に変化す
るものであれば、光ファイバ10のグレーティング形成
領域14に照射される照射光の強度分布も、図3(d)
に示すように、光ファイバ10の光軸方向に関して次第
に変化する。この場合、グレーティング形成領域14に
おける実効的な屈折率neff も、光ファイバ10の光軸
方向に関して次第に変化する。すなわち、チャープドグ
レーティングが実現されることになる。したがって、光
ファイバ10を伝搬してきてグレーティング形成領域1
4に達した信号光は、そのグレーティング形成領域14
の何れかの部分でブラッグ条件を満たせば反射されるの
で、グレーティングにおける反射特性は、図3(e)に
示すように反射波長の幅が広くなる。
分布が光ファイバ10の光軸方向に関して次第に変化す
るものであれば、光ファイバ10のグレーティング形成
領域14に照射される照射光の強度分布も、図3(d)
に示すように、光ファイバ10の光軸方向に関して次第
に変化する。この場合、グレーティング形成領域14に
おける実効的な屈折率neff も、光ファイバ10の光軸
方向に関して次第に変化する。すなわち、チャープドグ
レーティングが実現されることになる。したがって、光
ファイバ10を伝搬してきてグレーティング形成領域1
4に達した信号光は、そのグレーティング形成領域14
の何れかの部分でブラッグ条件を満たせば反射されるの
で、グレーティングにおける反射特性は、図3(e)に
示すように反射波長の幅が広くなる。
【0033】また、例えば、NDフィルタ34の透過特
性が光ファイバ10の光軸方向に関してステップ的に変
化するものでれば、光ファイバ10のグレーティング形
成領域14に照射される照射光の強度分布も、図3
(f)に示すように、光ファイバ10の光軸方向に関し
てステップ的に変化する。この場合、グレーティング形
成領域14における実効的な屈折率neff も、光ファイ
バ10に光軸方向に関してステップ的に変化する。すな
わち、グレーティング形成領域14には、一定周期であ
って互いに異なる屈折率の複数のグレーティングが実現
されることになる。したがって、光ファイバ10を伝搬
してきてグレーティング形成領域14に達した信号光
は、そのグレーティング形成領域14に形成された複数
のグレーティングの何れかでブラッグ条件を満たせば反
射されるので、グレーティングにおける反射特性は、図
3(g)に示すように反射波長が複数になる。
性が光ファイバ10の光軸方向に関してステップ的に変
化するものでれば、光ファイバ10のグレーティング形
成領域14に照射される照射光の強度分布も、図3
(f)に示すように、光ファイバ10の光軸方向に関し
てステップ的に変化する。この場合、グレーティング形
成領域14における実効的な屈折率neff も、光ファイ
バ10に光軸方向に関してステップ的に変化する。すな
わち、グレーティング形成領域14には、一定周期であ
って互いに異なる屈折率の複数のグレーティングが実現
されることになる。したがって、光ファイバ10を伝搬
してきてグレーティング形成領域14に達した信号光
は、そのグレーティング形成領域14に形成された複数
のグレーティングの何れかでブラッグ条件を満たせば反
射されるので、グレーティングにおける反射特性は、図
3(g)に示すように反射波長が複数になる。
【0034】さらに、本実施形態の場合には、NDフィ
ルタ34の透過特性を可変とすることにより、所望の反
射特性を有するグレーティングがグレーティング形成領
域14に形成される。例えば、図3(b)において、グ
レーティング形成領域14に照射される照射光の光量を
適切に調整することにより、反射波長を変更することが
できる。また、図3(d)において、グレーティング形
成領域14に照射される照射光の強度分布を適切に調整
することにより、反射波長帯域を変更することができ
る。また、図3(f)において、グレーティング形成領
域14に照射される照射光の強度分布のステップ数およ
び各ステップにおける照射光光量を適切に調整すること
により、反射波長の数およびそれぞれの波長の値を変更
することができる。
ルタ34の透過特性を可変とすることにより、所望の反
射特性を有するグレーティングがグレーティング形成領
域14に形成される。例えば、図3(b)において、グ
レーティング形成領域14に照射される照射光の光量を
適切に調整することにより、反射波長を変更することが
できる。また、図3(d)において、グレーティング形
成領域14に照射される照射光の強度分布を適切に調整
することにより、反射波長帯域を変更することができ
る。また、図3(f)において、グレーティング形成領
域14に照射される照射光の強度分布のステップ数およ
び各ステップにおける照射光光量を適切に調整すること
により、反射波長の数およびそれぞれの波長の値を変更
することができる。
【0035】なお、本実施形態において、グレーティン
グ形成領域14に形成されるグレーティングはブラッグ
グレーティングであるとして説明したが、長周期グレー
ティングの場合にも、照射される照射光の強度分布を適
切に設定することにより、グレーティングにおける放射
および透過の特性を任意に設定することができる。
グ形成領域14に形成されるグレーティングはブラッグ
グレーティングであるとして説明したが、長周期グレー
ティングの場合にも、照射される照射光の強度分布を適
切に設定することにより、グレーティングにおける放射
および透過の特性を任意に設定することができる。
【0036】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について説明する。図4は、第3の実施形態に係る光学
部品の構成図である。この図では、光ファイバ10を含
め簡略化して記している。本実施形態に係る光学部品
は、光ファイバ10、照射光を出力する照射光源21、
および、その照射光を光ファイバ10へ導波すべく光結
合するカプラ40を備えて構成されている。
について説明する。図4は、第3の実施形態に係る光学
部品の構成図である。この図では、光ファイバ10を含
め簡略化して記している。本実施形態に係る光学部品
は、光ファイバ10、照射光を出力する照射光源21、
および、その照射光を光ファイバ10へ導波すべく光結
合するカプラ40を備えて構成されている。
【0037】このカプラ40は、照射光源21から出力
された照射光を入力用光ファイバ41を経て入力し、そ
の照射光を出力用光ファイバ43へ出力するとともに、
伝送用光ファイバ51を経て到達した信号光を他の入力
用光ファイバ42を経て入力し、その信号光を出力用光
ファイバ43へ出力する。なお、カプラ40は、他の出
力用光ファイバ44へは、照射光および信号光の何れも
出力せず、出力用光ファイバ44の他端は開放されてい
る。
された照射光を入力用光ファイバ41を経て入力し、そ
の照射光を出力用光ファイバ43へ出力するとともに、
伝送用光ファイバ51を経て到達した信号光を他の入力
用光ファイバ42を経て入力し、その信号光を出力用光
ファイバ43へ出力する。なお、カプラ40は、他の出
力用光ファイバ44へは、照射光および信号光の何れも
出力せず、出力用光ファイバ44の他端は開放されてい
る。
【0038】また、出力用光ファイバ43には、グレー
ティングが形成された光ファイバ10が接続されてお
り、その光ファイバ10の他端には、伝送用光ファイバ
52が接続されている。なお、光ファイバ10と伝送用
光ファイバ52との間に、照射光を遮断するフィルタ
(図示せず)を設け、このフィルタにより、照射光が伝
送用光ファイバ52を伝搬しないようにするのも好適で
ある。
ティングが形成された光ファイバ10が接続されてお
り、その光ファイバ10の他端には、伝送用光ファイバ
52が接続されている。なお、光ファイバ10と伝送用
光ファイバ52との間に、照射光を遮断するフィルタ
(図示せず)を設け、このフィルタにより、照射光が伝
送用光ファイバ52を伝搬しないようにするのも好適で
ある。
【0039】このようにして構成される光学部品では、
照射光源21から出力された照射光は、入力用光ファイ
バ41、カプラ40および出力用光ファイバ43を経
て、光ファイバ10のグレーティング形成領域14を導
波する。そして、グレーティング形成領域14における
実効的な屈折率neff は、グレーティング形成領域14
を導波する照射光の光量に応じて変化する。一方、伝送
用光ファイバ51を経て到達した信号光は、入力用光フ
ァイバ42、カプラ40および出力用光ファイバ43を
経て、光ファイバ10のグレーティング形成領域14に
入力する。その信号光は、グレーティング形成領域14
におけるグレーティング周期Λおよび実効的な屈折率n
eff に応じた波長特性で、反射、放射または透過する。
そして、グレーティング形成領域14を透過した信号光
は、伝送用光ファイバ52を伝搬していく。
照射光源21から出力された照射光は、入力用光ファイ
バ41、カプラ40および出力用光ファイバ43を経
て、光ファイバ10のグレーティング形成領域14を導
波する。そして、グレーティング形成領域14における
実効的な屈折率neff は、グレーティング形成領域14
を導波する照射光の光量に応じて変化する。一方、伝送
用光ファイバ51を経て到達した信号光は、入力用光フ
ァイバ42、カプラ40および出力用光ファイバ43を
経て、光ファイバ10のグレーティング形成領域14に
入力する。その信号光は、グレーティング形成領域14
におけるグレーティング周期Λおよび実効的な屈折率n
eff に応じた波長特性で、反射、放射または透過する。
そして、グレーティング形成領域14を透過した信号光
は、伝送用光ファイバ52を伝搬していく。
【0040】なお、本実施形態においては、グレーティ
ング形成領域14における実効的な屈折率neff を調整
するための照射光は、そのグレーティング形成領域14
を導波するものであるので、その導波中に反射または放
射されることなく、グレーティング形成領域14を透過
するの好適である。この場合、照射光は、グレーティン
グ形成領域14において効率よく且つ一様に導波され
る。
ング形成領域14における実効的な屈折率neff を調整
するための照射光は、そのグレーティング形成領域14
を導波するものであるので、その導波中に反射または放
射されることなく、グレーティング形成領域14を透過
するの好適である。この場合、照射光は、グレーティン
グ形成領域14において効率よく且つ一様に導波され
る。
【0041】すなわち、グレーティング形成領域14に
形成されたグレーティングがブラッググレーティングで
ある場合には、照射光の波長は、ブラッグ条件を満たす
波長であるブラッグ波長と異なることが好ましい。ま
た、グレーティング形成領域14に形成されたグレーテ
ィングが長周期グレーティングである場合には、照射光
の波長は、モード結合条件を満たす波長である損失波長
と異なることが好ましい。
形成されたグレーティングがブラッググレーティングで
ある場合には、照射光の波長は、ブラッグ条件を満たす
波長であるブラッグ波長と異なることが好ましい。ま
た、グレーティング形成領域14に形成されたグレーテ
ィングが長周期グレーティングである場合には、照射光
の波長は、モード結合条件を満たす波長である損失波長
と異なることが好ましい。
【0042】一方、照射光がブラッグ波長または損失波
長の近傍の波長である場合には、その照射光の光量は、
グレーティング形成領域14を導波するに従い次第に減
少するので、グレーティング形成領域14の実効的な屈
折率neff は、カプラ40に近い側ほど大きく、カプラ
40から遠い側ほど小さくなる。すなわち、グレーティ
ング形成領域14においてチャープドグレーティングが
実現されることになる。
長の近傍の波長である場合には、その照射光の光量は、
グレーティング形成領域14を導波するに従い次第に減
少するので、グレーティング形成領域14の実効的な屈
折率neff は、カプラ40に近い側ほど大きく、カプラ
40から遠い側ほど小さくなる。すなわち、グレーティ
ング形成領域14においてチャープドグレーティングが
実現されることになる。
【0043】また、本実施形態においては、照射光の波
長を信号光の波長と異なるものとするのが好適である。
この場合には、光ファイバ10のグレーティング形成領
域14の後段に照射光のみを遮断するフィルタ等(図示
せず)を設けておけば、グレーティング形成領域14を
透過した光のうち信号光のみを送出することができる。
長を信号光の波長と異なるものとするのが好適である。
この場合には、光ファイバ10のグレーティング形成領
域14の後段に照射光のみを遮断するフィルタ等(図示
せず)を設けておけば、グレーティング形成領域14を
透過した光のうち信号光のみを送出することができる。
【0044】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形と応用が可能である。例えば、本発
明に係る光学部品において用いられる光ファイバはEr
元素が添加されたものであるので、波長1.48μm近
傍の励起光を導波させることにより、波長1.55μm
帯の信号光を光増幅することができる。したがって、こ
の光学部品に用いられる光ファイバを、所定の反射、放
射および透過の特性を有する光増幅用光ファイバとして
用いれば、所望の波長特性を有する光増幅器が実現され
ることになる。
ではなく種々の変形と応用が可能である。例えば、本発
明に係る光学部品において用いられる光ファイバはEr
元素が添加されたものであるので、波長1.48μm近
傍の励起光を導波させることにより、波長1.55μm
帯の信号光を光増幅することができる。したがって、こ
の光学部品に用いられる光ファイバを、所定の反射、放
射および透過の特性を有する光増幅用光ファイバとして
用いれば、所望の波長特性を有する光増幅器が実現され
ることになる。
【0045】なお、上記実施形態の説明においては、G
e元素およびEr元素が添加されてグレーティングが形
成された光ファイバを用いた光学部品について説明した
が、光ファイバでなく平面型光導波路(スラブ光導波路
およびチャンネル光導波路の双方を含む)の少なくとも
コア層にGe元素およびEr元素が添加されてグレーテ
ィングが形成されたものを用いても、本発明に係る光学
部品を構成することができる。
e元素およびEr元素が添加されてグレーティングが形
成された光ファイバを用いた光学部品について説明した
が、光ファイバでなく平面型光導波路(スラブ光導波路
およびチャンネル光導波路の双方を含む)の少なくとも
コア層にGe元素およびEr元素が添加されてグレーテ
ィングが形成されたものを用いても、本発明に係る光学
部品を構成することができる。
【0046】また、本発明に係る光学部品は、光フィル
タ、合分波器および分散補償器等の光学装置に好適に用
いられ、それぞれ所望の特性を有するものが実現され
る。
タ、合分波器および分散補償器等の光学装置に好適に用
いられ、それぞれ所望の特性を有するものが実現され
る。
【0047】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光学部品によれば、照射光源から出力された所定の
波長の照射光は、照射手段により、光導波路のグレーテ
ィング形成領域に照射される。この光導波路は、光軸方
向に沿ってグレーティングが形成されており、また、照
射された照射光の光量に応じて屈折率が変化する。した
がって、このグレーティング形成領域における反射、放
射および透過の特性は、照射された照射光の光量に応じ
て定まり、任意の特性のものが実現される。
係る光学部品によれば、照射光源から出力された所定の
波長の照射光は、照射手段により、光導波路のグレーテ
ィング形成領域に照射される。この光導波路は、光軸方
向に沿ってグレーティングが形成されており、また、照
射された照射光の光量に応じて屈折率が変化する。した
がって、このグレーティング形成領域における反射、放
射および透過の特性は、照射された照射光の光量に応じ
て定まり、任意の特性のものが実現される。
【0048】また、照射手段は、光導波路のグレーティ
ング形成領域の側方から照射光を照射する場合には、側
方からの照射光の照射により、光導波路のグレーティン
グ形成領域の屈折率が変化する。また、照射手段は、光
導波路のグレーティング形成領域の光軸方向について強
度分布を有するよう照射光を照射する照射強度分布設定
手段を備える場合には、グレーティング形成領域は、グ
レーティング形成領域に照射される照射光の強度分布に
応じた屈折率分布となる。したがって、任意の反射、放
射および透過の特性を有する光学部品が実現される。例
えば、所望の個数の所望の反射波長または放射波長を有
するものや、所望の反射波長帯域を有するものが容易に
実現される。
ング形成領域の側方から照射光を照射する場合には、側
方からの照射光の照射により、光導波路のグレーティン
グ形成領域の屈折率が変化する。また、照射手段は、光
導波路のグレーティング形成領域の光軸方向について強
度分布を有するよう照射光を照射する照射強度分布設定
手段を備える場合には、グレーティング形成領域は、グ
レーティング形成領域に照射される照射光の強度分布に
応じた屈折率分布となる。したがって、任意の反射、放
射および透過の特性を有する光学部品が実現される。例
えば、所望の個数の所望の反射波長または放射波長を有
するものや、所望の反射波長帯域を有するものが容易に
実現される。
【0049】また、照射手段は、照射光源から出射され
た照射光を導波する照射光導波手段と、照射光導波手段
を導波してきた照射光を光導波路へ光結合する光結合手
段と、を備える場合には、照射光は、照射光導波手段を
導波し、光結合手段により光導波路へ光結合され、グレ
ーティング形成領域を導波して、これにより屈折率変化
を生じさせる。
た照射光を導波する照射光導波手段と、照射光導波手段
を導波してきた照射光を光導波路へ光結合する光結合手
段と、を備える場合には、照射光は、照射光導波手段を
導波し、光結合手段により光導波路へ光結合され、グレ
ーティング形成領域を導波して、これにより屈折率変化
を生じさせる。
【0050】また、照射光は、光導波路を導波する信号
光の波長と異なる波長であって紫外光より長波長の光で
ある場合には、照射光および信号光それぞれの波長が互
いに異なるので、光導波路のグレーティング形成領域の
後段に照射光のみを遮断するフィルタ等を設けておけ
ば、グレーティング形成領域を透過した光のうち信号光
のみが送出される。また、照射光の波長が紫外光より長
波長であるので、グレーティング形成領域における屈折
率が効率よく変化する。
光の波長と異なる波長であって紫外光より長波長の光で
ある場合には、照射光および信号光それぞれの波長が互
いに異なるので、光導波路のグレーティング形成領域の
後段に照射光のみを遮断するフィルタ等を設けておけ
ば、グレーティング形成領域を透過した光のうち信号光
のみが送出される。また、照射光の波長が紫外光より長
波長であるので、グレーティング形成領域における屈折
率が効率よく変化する。
【0051】また、照射光は、光導波路に形成されたグ
レーティングにおけるブラッグ波長または損失波長と異
なる波長である場合には、照射光は、グレーティング形
成領域において反射または放射されることなく、効率よ
く且つ一様にグレーティング形成領域を導波する。
レーティングにおけるブラッグ波長または損失波長と異
なる波長である場合には、照射光は、グレーティング形
成領域において反射または放射されることなく、効率よ
く且つ一様にグレーティング形成領域を導波する。
【0052】また、光導波路は、照射光を吸収する物質
がグレーティング形成領域に添加されている場合には、
当該物質が照射光を吸収することにより、グレーティン
グ形成領域における屈折率が変化する。
がグレーティング形成領域に添加されている場合には、
当該物質が照射光を吸収することにより、グレーティン
グ形成領域における屈折率が変化する。
【0053】また、本発明に係る光学装置は上記光学部
品を含む装置であって、入力した信号光は、光導波路に
導波され、照射光が照射されたグレーティング形成領域
における屈折率および信号光の波長に応じてグレーティ
ング形成領域において反射、放射または透過する。すな
わち、特性が可変の光フィルタ、合分波器および分散補
償器等として好適に用いられる。
品を含む装置であって、入力した信号光は、光導波路に
導波され、照射光が照射されたグレーティング形成領域
における屈折率および信号光の波長に応じてグレーティ
ング形成領域において反射、放射または透過する。すな
わち、特性が可変の光フィルタ、合分波器および分散補
償器等として好適に用いられる。
【図1】第1の実施形態に係る光学部品の構成図であ
る。
る。
【図2】光ファイバにおけるグレーティング形成方法の
説明図である。
説明図である。
【図3】第2の実施形態に係る光学部品の構成および作
用の説明図である。
用の説明図である。
【図4】第3の実施形態に係る光学部品の構成図であ
る。
る。
10…光ファイバ、11…コア領域、12…クラッド領
域、13…被覆、14…グレーティング形成領域、2
0,21…照射光源、30,31…レンズ、32…ミラ
ー、33…シリンドリカルレンズ、34…NDフィル
タ、40…カプラ、41,42…入力用光ファイバ、4
3,44…出力用光ファイバ、51,52…伝送用光フ
ァイバ。
域、13…被覆、14…グレーティング形成領域、2
0,21…照射光源、30,31…レンズ、32…ミラ
ー、33…シリンドリカルレンズ、34…NDフィル
タ、40…カプラ、41,42…入力用光ファイバ、4
3,44…出力用光ファイバ、51,52…伝送用光フ
ァイバ。
Claims (8)
- 【請求項1】 光軸方向に沿ってグレーティングが形成
され、所定の波長の照射光が照射されるとその光量に応
じて屈折率が変化する光導波路と、 前記照射光を出力する照射光源と、 前記照射光源から出力された前記照射光を前記光導波路
のグレーティング形成領域に照射する照射手段と、 を備えることを特徴とする光学部品。 - 【請求項2】 前記照射手段は、前記光導波路のグレー
ティング形成領域の側方から前記照射光を照射する、こ
とを特徴とする請求項1記載の光学部品。 - 【請求項3】 前記照射手段は、前記光導波路のグレー
ティング形成領域の光軸方向について強度分布を有する
よう前記照射光を照射する照射強度分布設定手段を備え
る、ことを特徴とする請求項2記載の光学部品。 - 【請求項4】 前記照射手段は、 前記照射光源から出射された前記照射光を導波する照射
光導波手段と、 前記照射光導波手段を導波してきた前記照射光を前記光
導波路へ光結合する光結合手段と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の光学部品。 - 【請求項5】 前記照射光は、前記光導波路を導波する
信号光の波長と異なる波長であって紫外光より長波長の
光である、ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。 - 【請求項6】 前記照射光は、前記光導波路に形成され
たグレーティングにおけるブラッグ波長または損失波長
と異なる波長である、ことを特徴とする請求項1記載の
光学部品。 - 【請求項7】 前記光導波路は、前記照射光を吸収する
物質が前記グレーティング形成領域に添加されている、
ことを特徴とする請求項1記載の光学部品。 - 【請求項8】 光軸方向に沿ってグレーティングが形成
され、所定の波長の照射光が照射されるとその光量に応
じて屈折率が変化する光導波路と、 前記照射光を出力する照射光源と、 前記照射光源から出力された前記照射光を前記光導波路
のグレーティング形成領域に照射する照射手段と、 を備え、 入力した信号光を前記光導波路に導波させ、前記照射光
が照射された前記グレーティング形成領域における屈折
率および前記信号光の波長に応じて、前記グレーティン
グ形成領域において前記信号光を反射、放射または透過
する、ことを特徴とする光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9124196A JPH10311918A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 光学部品および光学装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9124196A JPH10311918A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 光学部品および光学装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10311918A true JPH10311918A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14879371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9124196A Pending JPH10311918A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 光学部品および光学装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10311918A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010256527A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Fujitsu Ltd | 波長分散補償器 |
JPWO2017158808A1 (ja) * | 2016-03-18 | 2018-07-26 | 株式会社日立製作所 | 光計測装置、光スペクトルフィルタ及び光スペクトルフィルタの製造方法 |
-
1997
- 1997-05-14 JP JP9124196A patent/JPH10311918A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010256527A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Fujitsu Ltd | 波長分散補償器 |
JP4698746B2 (ja) * | 2009-04-23 | 2011-06-08 | 富士通株式会社 | 波長分散補償器 |
JPWO2017158808A1 (ja) * | 2016-03-18 | 2018-07-26 | 株式会社日立製作所 | 光計測装置、光スペクトルフィルタ及び光スペクトルフィルタの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3727447B2 (ja) | クラッド層ポンプファイバレーザを有する装置 | |
US6278816B1 (en) | Noise reduction technique for cladding pumped optical amplifiers | |
US7689087B2 (en) | Method of changing the birefringence of an optical waveguide by laser modification of the cladding | |
RU2141679C1 (ru) | Оптический аттенюатор и способ его изготовления | |
JPH10104454A (ja) | 光導波路からなる装置 | |
JP2000501852A (ja) | 屈折率格子の形成方法 | |
US6766078B1 (en) | Grating structure and optical devices | |
US6321008B1 (en) | Filter optical waveguide with inclination and linear chirp | |
US6317548B1 (en) | Temperature and optical length control of optical fibers and optical waveguide devices | |
JPH09505673A (ja) | 導波路カップラ | |
US5832154A (en) | Optical device formed with grating therein, add/drop filter using same, and method of fabricating same | |
US6233381B1 (en) | Photoinduced grating in oxynitride glass | |
US20020031302A1 (en) | Device for fabricating polarization insensitive long period fiber grating | |
EP0817981B1 (en) | Method of writing photosensitive grating using lloyd's mirror | |
JPH11344620A (ja) | 広帯域長周期格子 | |
JP2002539469A (ja) | 色分散を生じさせるためのファイバ伝送素子 | |
JP3867453B2 (ja) | 光損失フィルタおよびその製造方法 | |
JPH10311918A (ja) | 光学部品および光学装置 | |
JP3875597B2 (ja) | 長周期格子を使用する光学帯域通過フィルタ | |
US6549706B2 (en) | Photoinduced grating in oxynitride glass | |
JPH08286061A (ja) | 光フィルタ | |
JPH1039149A (ja) | 光導波路型回折格子および光ファイバ増幅器 | |
JP4237115B2 (ja) | 帯域可変型光フィルタ | |
JP2001281483A (ja) | 導波路型可変グレーティング | |
JP2002111122A (ja) | ファイバグレーティングを用いた波長制御装置及び安定波長レーザ光発生装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060606 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061010 |