JP4237115B2 - 帯域可変型光フィルタ - Google Patents

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本発明は、帯域可変型光フィルタに関し、より詳細には、光の透過帯域を制御可能な帯域可変型光フィルタに関する。
近年の高度情報化から将来の通信情報量の更なる増大が予想されており、大容量の通信方式として、異なる複数の波長の光を一本の光ファイバで伝送する波長多重伝送技術が注目されている。このような波長多重伝送技術の開発は盛んに行われておりその進展に伴い、従来の波長可変光フィルタの機能に加えて、帯域幅が可変な機能を持つ光フィルタも必要となってくると考えられる。これは、トラフィックの状況に応じていくつかの異なる波長の光信号をまとめて処理をする場合が想定されるからである。
これまで、帯域可変型光フィルタとしていくつかの装置が提案されている。例えば、平面光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)を用いた装置が提案されている(非特許文献1参照)。この装置では、帯域の変化量が極めて小さく、実用性には乏しい。また、二つのユニフォームなファイバグレーティング(Fiber Bragg Grating)の反射スペクトルの重なり具合を制御する方式も提案されている(特許文献1参照)。この方法は、二つのファイバグレーティングのBragg波長の差を制御する方法であるが、ファイバグレーティング自体の帯域に制限があるためにこれも可変幅は小さい。
一方、ファイバグレーティングによる他の方法として、歪み付与によるチャープ可変ファイバグレーティングの利用も考えられる(特許文献2参照)。特許文献2に記載のフィルタでは、図1に示すように、例えばファイバグレーティング4と金属棒2とをポリエチレンスリーブ3で包んで加熱することによりそれらを一体化して梁を作製する。それを図2に示すように、2種類のクランプ(第1クランプ5および第2クランプ6)で保持する。このような構成で特許文献2に記載のフィルタに対して、第2クランプ6を梁の最初の方向と垂直方向(変位zの変位方向)に移動させることにより歪みを与える。
第2クランプ6は、梁の最初の方向には梁を拘束しないため、梁はS字型に曲げられ、歪みの分布が長手方向に線形に負から正に変化する。このことにより、Bragg波長が長手方向に分布し、チャープファイバグレーティング(Chirped Fiber Bragg Grating)となるため、中心波長は一定のまま、反射帯域が広がる。本来は、歪みの制御はファイバグレーティングの波長分散(群遅延分散)の制御のためであるが、特許文献2に記載のフィルタは、歪みの調整により、帯域も同時に変化しており、帯域可変型光フィルタとなっている。ただし、この場合、入射した光はチャープして出射することになる。帯域が狭い光信号の場合、実用的には問題にならないが、帯域の広い、すなわち高速の信号の場合は問題となる。
この問題を回避するために、光信号に逆チャープを付与するフィルタが提案されている(非特許文献2参照)。具体的には、同一仕様のファイバグレーティングを用いて梁を2つ作製し、それら2つの梁に対して全く同様に歪みを付与して同一のチャープファイバグレーティングを実現する。図3に示すように、これらファイバグレーティング8を長波長側と短波長側とが結合するように光サーキュレータ7を介して接続すれば、入射した光は最終的にチャープが相殺されて出射されることになる。これらの二つのファイバグレーティング8からなる系をひとつの光フィルタとして見ると、各歪み量を同一になるように制御しさえすれば、入射した光は常に無チャープの状態で出射されることになる。
図4は、従来の、歪み付与による帯域可変型光フィルタの帯域可変特性を示す図である。ここでは、図2で示した変位zの値を変化させて歪みを付与している。長さlは、160mmである。図4より、変位zを変化させても、中心波長は一定で帯域のみ変化しているのがわかる。z=0mmのとき、3dB帯域は0.3nmであり、z=5mmのとき、3dB帯域は1.0nmである。zの値をさらに大きくすることにより、最大帯域3〜4nmが可能である(非特許文献2参照)。しかし、梁の強度的限界から帯域可変量に制限があり、多数の波長の光信号を処理することが困難であることから、用途がごく限られる。
特許第3348601号公報 特許第3337408号公報 E.Pawlowski、他6名、「Variable bandwidth and tunable centre frequency filter using transversal-form programmable optical tilter」、英国電気技術者協会、1996年1月16日、vol.32、no.2、p.113-114 Chee S. Goh、他3名、「A Dispersion Free Filter with Bandwidth Tunability based on Simultaneous S-bend Chirping of Linearly Chirped Fiber Bragg Gratings」、2003年電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集1、2003年9月、C-3-69、p.202 小向哲郎、他3名、「ファイバグレーティングのスペクトルフィルタリングへの応用」、1997年1月、電子情報通信学会論文誌、C-I、vol.J80-C-I、p.32-40 S.Savin、他3名、「Tunable mechanically induced long-period fiber gratings」、2000年5月15日、米国光学協会、vol.25、no.10、p.710-712 A.K.Ahuja、他3名、「Tunable single phase-shifted and superstructure gratings using microfabricated on-fiber thin film heaters」、Optics Communications(オランダElsevier Science社)、2000年10月1日、vol.184、p.119-125 M.J.F.Digonnet編著、「希土類添加ファイバレーザと増幅器(Rare earth doped fiber lasers and amplifiers)」、Marcel Dekker社(米国)、p.442 春本道子、他2名、「長周期ファイバグレーティングの損失特性の張力依存性」、進学技報、1998年4月27日、vol.98、no.37、OFT-98-9、p.47-51
以上から明らかなように、波長多重伝送技術においては、高速かつ大容量の情報伝送の手段として帯域可変型光フィルタが有力であるが、この帯域可変型光フィルタであっても、伝送可能な情報量を増大させるためには、まだ改善しなければならない課題が残されている。特に、これまで提案された帯域可変型光フィルタは帯域の可変量が小さく、実際の光ネットワークにおいて用いるには実用性が乏しかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、帯域の可変量を大幅に増大させ、多数の波長チャンネルが使用される光ネットワークに対応可能な帯域可変型光フィルタを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、少なくとも1つの光サーキュレータと、第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、前記第1および第2のチャープファイバグレーティング上の単一あるいは複数の領域で、前記少なくとも1つの光サーキュレータからの入射光を所定の時間だけ遮断することにより、所望でない波長の信号光の前記第1の端および第4の端への反射を抑える光スイッチとを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、少なくとも1つの光サーキュレータと、平面光波回路に形成された、第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、前記平面光波回路と同一もしくは別個の平面光波回路に形成された、該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、前記第1および第2のチャープファイバグレーティング上の単一あるいは複数の領域で、前記少なくとも1つの光サーキュレータからの入射光を所定の時間だけ遮断することにより、所望でない波長の信号光の前記第1の端および第4の端への反射を抑える光スイッチとを備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、少なくとも1つの光サーキュレータと、第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングにおいて、前記光サーキュレータからの入射光の入射側の第1の点から該入射側とは反対側の第2の点までの領域について、前記入射光を所定の時間だけ減衰させる減衰手段とを備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、少なくとも1つの光サーキュレータと、平面光波回路に形成された、第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、前記平面光波回路と同一もしくは別個の平面光波回路に形成された、該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングにおいて、前記光サーキュレータからの入射光の入射側の第1の点から該入射側とは反対側の第2の点までの領域について、前記入射光を所定の時間だけ減衰させる減衰手段とを備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の発明において、前記領域は、希土類イオンもしくは遷移金属イオンを含み、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングの側面に前記希土類イオンもしくは遷移金属イオンに対する励起光を照射する光源と、前記領域の所定の領域に対して、前記励起光が照射されないようにする手段とをさらに備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項3または4記載の発明において、前記減衰手段は、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングに対して、線形的に変化する距離間隔で側圧を付与する手段であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項3または4記載の発明において、前記減衰手段は、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングに対して、線形的に変化する距離間隔で温度分布を形成させる手段であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、従来よりも可変量を大幅に増大させた、帯域可変型光フィルタを実現することができ、実際の光ネットワークにおいて有用となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の一実施形態では、光サーキュレータを介して互いに連結された2つのチャープファイバグレーティングのそれぞれに対して、各チャープファイバグレーティングを伝播する光を遮断もしくは減衰することにより、光フィルタの帯域幅を制御する。なお、本明細書において、「チャープファイバグレーティング」とは、光ファイバのコア部の長手方向に対する屈折率周期を変化させた光ファイバグレーティングを指す。
さて、上述した図3の光フィルタは、単純に考えると、波長分散の絶対値が等しく、その符号が異なる二つの線形チャープファイバグレーティングの組み合わせである。このような構成の光フィルタは、広帯域な特性を得る方法としてすでに検討例がある(非特許文献3参照)。これは単独のユニフォームなファイバグレーティングでは帯域が最大3nm程度までしか得られないため、より帯域の広いフィルタを得ることを目的に工夫したものである。非特許文献3に記載の光フィルタによれば、チャープ特性は歪み付与により実現することを前提としていないため、10nm以上の帯域が期待できる。図5にその構成例を示す。あるいは図6の構成でもよい。本発明の一実施形態も、図5や図6に例示される構成を基本構成としている。
図5は、本発明の一実施形態に係る3ポート型光サーキュレータによるフィルタの構成を示す図である。図5において、3ポート型光サーキュレータ9aの第1の端には光ファイバが連結されており、ここから入射光が入射される。また、3ポート型光サーキュレータの第2の端には短波長側結合のチャープファイバグレーティング10が連結されており、第3の端には、光ファイバを介して3ポート型光サーキュレータ9bの第1の端が連結されている。上記と同様に、3ポート型光サーキュレータ9bの第2の端には、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11が連結され、第3の端には光ファイバが連結されており、この光ファイバから出射光が出射される。
図6は、本発明の一実施形態に係る4ポート型光サーキュレータによるフィルタの構成を示す図である。図6において、4ポート型光サーキュレータ7の第1の端には光ファイバが連結されたおり、ここから入射光が入射される。また、4ポート型光サーキュレータ7の第2の端には短波長側結合のチャープファイバグレーティング10が連結され、第3の端には長波長側結合のチャープファイバグレーティング11が連結され、第4の端には光ファイバが連結されており、この光ファイバから出射光が出射される。
なお、上述した各光サーキュレータは、光を一定の方向にのみ伝達するものである。すなわち、3ポート型光サーキュレータ9aおよび9bについては、それぞれ第1の端から入射された光を第2の端へ、チャープファイバグレーティング10または11から反射された光を第2の端から第3の端へと伝達する。同様に、4ポート型光サーキュレータ7についても、第1の端から入射された光を第2の端へ、チャープファイバグレーティング10から反射された光を第3の端へ、チャープファイバグレーティング11から反射された光を第4の端へと伝達する。
ここでチャープファイバグレーティング10および11は、線形チャープファイバグレーティングであり、同一の波長分散値で、長さはL、反射波長域をλ〜λまでとする。なお、本明細書において、「同一の波長分散値」とは、所望の光フィルタの透過帯域のことである。従って、チャープファイバグレーティング10および11のそれぞれについて、反射波長域が異なっていても、所望の帯域を双方とも有していればよい。
本発明の一実施形態において、チャープファイバグレーティング10および11に対して、光の入射口が異なるだけ、すなわち、光が短波長側から入射するかもしくは長波長側から入射するかが異なるだけである。図5および図6では、便宜的に、反射光の波長帯域が短波長側から光が入射するチャープファイバグレーティング(短波長側結合のチャープファイバグレーティングとも呼ぶ)の次に、反射光の波長帯域が長波長側から光が入射するチャープファイバグレーティング(長波長側結合のチャープファイバグレーティングとも呼ぶ)が配置されているとする。
なお、本発明の一実施形態では、上記とは逆の配置、すなわち、長波長側結合のチャープファイバグレーティングの次に、短波長側結合のチャープファイバグレーティングを配置するようにしても同一の効果が得られる。
また、本発明の一実施形態では、チャープファイバグレーティング10および11において、反射波長域のうち所望の帯域をいずれのチャープファイバグレーティングが有していれば、その分散値は同一でなくてもよい。
次に、上述の構成の光フィルタの動作を説明する。
図5において、3ポート型光サーキュレータ9aの第1の端から入射した光は、まず、第2の端へと伝達され、短波長側結合のチャープファイバグレーティング10で反射される。このとき、チャープファイバグレーティング10において、入射光の波長により反射される場所が異なる。波長がλより短い光とλより長い光とは反射されないでそのまま通過し、ファイバ外へ放射される。チャープファイバグレーティング10から反射された光は、3ポート型光サーキュレータの第2の端から第3の端へと伝達され、第3の端から出射される。その出射光は、3ポート型光サーキュレータ9bの第1の端から該サーキュレータ9bに入射し、第2の端へと伝達され、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11で上記と同様に反射される。その反射された光は、3ポート型光サーキュレータ9bの第2の端から第3の端へと伝達され、第3の端から出射される。
このとき、光信号は、短波長側結合のチャープファイバグレーティング10で反射された際、チャープするが、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11でも反射されるので、それぞれのチャープは相殺されチャープレスの状態に戻る。
ここで、チャープファイバグレーティング10および11上に図7に示すように座標を設定する。
図7は、本発明の原理を説明するために設定したチャープファイバグレーティング上の座標を示す図である。図7において、チャープファイバグレーティング10および11では、Bragg波長は長手方向に分布している。短波長側結合のチャープファイバグレーティング10の場合、反射光の最短波長λがz=0にあるとし、最長波長λがz=Lにあるとする。長波長側結合のチャープファイバグレーティング11の場合、反射光の最長波長λがz=0にあるとし、最短波長λがz=Lにあるとする。短波長側結合のチャープファイバグレーティング10上のある点z=LでのBragg波長をλ’とし、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11上のある点z=LでのBragg波長をλ’とする。
短波長側結合のチャープファイバグレーティング10において、λ’より長波長の光はz>Lでの点で反射されるが、反射前後にその光(z>Lで反射される光)が減衰もしくは外部への放射等で失われれば、結果として、短波長側結合のチャープファイバグレーティング10の実効帯域は、λ<λ<λ’となる。一方、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11においても、λ’より短波長の光はz>Lでの点で反射されるが、反射前後にその光(z>Lで反射される光)が減衰もしくは外部への放射等で失われれば、短波長側結合のチャープファイバグレーティング10と同様に、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11の実効帯域は、λ’<λ<λとなる。
従って、図5もしくは図6で示された光フィルタ全体としては、実効帯域はλ’<λ<λ’となる。すなわち、帯域が変化している。実効帯域の最短波長は、Lの値で決まり、最長波長は、Lの値で決まることになる。ここで、もしL+L≧Lならば、実効帯域は消失することになる。すなわち、すべての信号光は遮断もしくは減衰されることになる。
このように、各チャープファイバグレーティング中を伝搬する光(信号光)を、各チャープファイバグレーティングの所望の位置において何らかの手段で遮断もしくは減衰させれば広帯域な光フィルタの帯域を変化させることができる。すなわち、本発明の一実施形態では、図5および図6に例示したような基本構成である、本発明の一実施形態に係るチャープファイバグレーティングにおいて、所望の帯域に応じて、該チャープファイバグレーティング中のある領域への伝搬光を遮断もしくは減衰させることを特徴としている。また、伝搬光の遮断もしくは減衰させる領域を変えることによって、光フィルタの帯域を広帯域にすることができるばかりか、帯域幅を所望に応じて変化させることができる。また、伝搬光の遮断もしくは減衰時間を制御することで、所望の時間で帯域幅の切換を行うことができる。
ここで伝搬する光を遮断もしくは減衰させるには、以下に示すようにいくつかの方法を適宜選択して用いればよい。
まず、帯域について不連続変化で十分な場合は、それぞれのチャープファイバグレーティング中に、光スイッチを複数個挿入すればよい。どの光スイッチにより光を遮断するかによって光フィルタの帯域が決定される。
帯域について連続可変が必要な場合、チャープファイバグレーティング中の任意の領域で、何らかの手段を用いて信号光を減衰させる必要がある。
信号光を減衰させる手段としては、希土類イオンもしくは遷移金属イオンの基底準位吸収(1.5μm近辺)を利用すればよい。このためには、光増幅に用いられる希土類イオンもしくは遷移金属イオンを添加した光ファイバにチャープファイバグレーティングを形成する必要がある。通常はチャープファイバグレーティング全体に該チャープファイバグレーティングの側面より励起光を照射して、すべての部分のイオンを励起状態にしておき、透明化しておく。
減衰領域を発生させたいときは、減衰領域とすべき部分だけ一時的に励起を停止し、吸収媒質化すればよい。すなわち、チャープファイバグレーティングについて、減衰領域を発生させたい領域に対して光を遮断またはその領域が吸収媒質化する照射量まで光の照射量を減少させる。そのような具体的な手段として、例えばマスクなど、光を遮断させるものや、例えば、励起光の波長に対するNDフィルタなど、光量を減少させるものなどを所望の減衰領域に対して形成すればよい。
他の方法として、チャープファイバグレーティングに励起光を照射するために、チャープファイバグレーティングに沿って幾つかのレーザを配列する。このようにレーザを配列することにより、チャープファイバグレーティングへの励起光の照射を、配列されたレーザの各々が担当することになる。減衰領域を発生させたいときは、減衰領域とすべき部分への照射を担当しているレーザの出力を停止すればよい。
希土類イオンとしては、Er3+、Tm3+、Sm3+等を選択すればよい。遷移金属イオンとしては、Co2+、Cr2+等を選択すればよい。ただし、コアに添加したイオンを効率的に励起するためには励起光源からのレーザ光を円柱レンズでコアに収束して照射する等の工夫が必要である。
他の手段としては、減衰領域とすべき部分に長周期ファイバグレーティングを一時的に形成し、その部分で信号光の大半を放射モードに変換すればよい。この場合、チャープファイバグレーティングの一部に長周期ファイバグレーティングが重畳されており、周期を数百μm程度にすることにより、1.5μm帯で放射損失帯が形成できる。
長周期ファイバグレーティングの形成法としては、従来の紫外線照射法により形成することができるが、帯域を所望に応じて制御する場合、可逆性を確保するために通常の紫外線照射法以外の手段を用いる必要がある。具体的には、以下の2つの方法を実施すればよい。
一つは、放射領域とすべき部分に周期的に側圧を加えることにより、その放射領域に周期的な歪みを付与すればよい(非特許文献4参照)。側圧によって生じる歪みにより、放射領域とすべき部分に屈折率変調が誘起され、長周期ファイバグレーティングが形成される。
他の方法としては、放射領域とすべき部分に周期的に膜圧が変化する金属薄膜をコーティングしておき、長周期ファイバグレーティングを形成すべき部分に電流を流して発熱させ、膜厚による電気抵抗の違いによる周期的な温度分布を形成して、長周期ファイバグレーティングを形成してもよい(非特許文献5参照)。これは温度変化による屈折率変化を利用する方法である。
チャープファイバグレーティングの信号光が伝搬する領域において信号光を放射させるためには、他の手段として、チャープファイバグレーティングに曲げを与えて曲げ損失を発生させてもよい。その際、基となる光ファイバは曲げ損失が発生しやすいものを選択する。そのためにはカットオフ波長を1μm未満とする。
得られる帯域可変型光フィルタの波長選択性の向上のためには裾野を十分抑圧する必要があるが、そのためにはチャープファイバグレーティング中での光の減衰効果を大きくする必要がある。また単位長さ当りの減衰率が小さい場合、チャープファイバグレーティングを長くせざるを得ないが、その場合はチャープファイバグレーティングを円周上に配置する等すれば光フィルタの小型化が可能である。
チャープファイバグレーティングは石英ガラス系光ファイバでの形成が一般的であるが、本発明の一実施形態においては、これに限る必要はない。フッ化物系ガラス、テルライト系ガラス、カルゴゲンナイト系ガラスの光ファイバでも本発明の一実施形態に適用できる。
また、光ファイバ以外の光導波路でもよい。例えば、平面光波回路でもよい。平面光波回路は、シリコン基板(シリコンウエハー)上に厚さ100μm程度の石英ガラス膜を堆積させ、その膜中に基板と平行に、基板から数十μm付近に、ゲルマニウム(Ge)が含まれる10μm角の長尺のラインを形成したものであり、この部分が光ファイバのコアに相当したものとなっている。よって、この部分にグレーティング構造を形成すれば、光ファイバと全く同じ効果が期待できる。なお、平面光波回路上に2つのチャープファイバグレーティングを形成する際に、各チャープファイバグレーティングは、それぞれ、同一の平面光波回路に形成してもよいし、別個の平面光波回路に形成するようにしてもよい。
さらに光導波路が作製でき、その導波路上に屈折率変調によるブラッググレーティング(チャープファイバグレーティング)が形成できるならば、構成材料は必ずしもガラスでなくてもよい。例えばポリマーやLiNbO結晶でもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることは言うまでもない。
(実施例1)
本発明に係る実施例1では、図5に示すような基本構成の光フィルタにおいて、チャープファイバグレーティング10および11のそれぞれ一箇所に光スイッチを設けた帯域可変型光フィルタの構成例を示す。
図8は、本発明の実施例1に係る帯域可変型光フィルタの構成を示す図である。図8において、チャープファイバグレーティング10および11は、波長1500nm〜1600nmまで反射帯域があり、帯域幅は100nmである。短波長側結合のチャープファイバグレーティング10に関してはBragg波長が1575nmの点に、長波長側結合のチャープファイバグレーティング11に関してはBragg波長が1525nmの点にそれぞれ光スイッチ12を挿入している。
二つの光スイッチ12により信号光を遮断するので、上述のように、チャープファイバグレーティング10に関しては、1575nm〜1600nmの波長の信号光は反射されず、またチャープファイバグレーティング11に関しては、1500nm〜1525nmの波長の信号光は反射されない。従って、帯域は1525nmから1575nmとなり、帯域幅は50nmとなる。本実施例では帯域幅が半分になるが、光スイッチの挿入場所により帯域幅の可変量が異なった光フィルタを得ることができる。また、光スイッチに信号光を遮断するので所望でない波長の信号光の反射を抑えることができ、帯域のサイドフローを抑えることができる。さらに、光スイッチのオン・オフを制御することで、所望の時間で帯域幅の切換を行うことができる。
(実施例2)
本発明に係る実施例2では、図5に示すような基本構成の光フィルタにおいて、希土類イオンであるエルビウムイオン(Er3+)を添加して作製されたチャープファイバグレーティング10および11を用いた帯域可変型光フィルタの構成例を示す。
希土類イオンのうち、ガラスに添加されたエルビウムイオン(Er3+)は1.48〜1.6μmにて基底準位吸収があり、1.48μm帯、0.98μm帯、0.8μm帯、0.67μm帯のレーザ光で励起することにより透明化する。例えば、エルビウムイオンを10,000ppm添加した光ファイバは、1.50〜1.55μmにておよそ2dB/cmの損失がある(非特許文献6参照)。この光ファイバを用いて長さ100cmの、反射帯域が波長1500nm〜1550nmまでの線形チャープファイバグレーティングを二つ作製し、図5の光フィルタを構成する。実施例2では、チャープファイバグレーティング10および11に沿って、各チャープファイバグレーティングへの励起光の照射を担当するレーザを複数個配列させている。
エルビウムイオンが添加された、チャープファイバグレーティング10および11の全領域に対して、各チャープファイバグレーティングに沿って配列されたレーザによって、上記したエルビウムイオンが励起する波長の光(励起光)を照射した場合、その透過スペクトルは図9の実線のようになり、フラットな帯域幅は50nmとなる。次に短波長側結合のチャープファイバグレーティング10に関して1530〜1550nmの領域への励起光の照射を担当しているレーザの出力を停止して該領域の励起を停止し、かつ長波長側結合のチャープファイバグレーティング11に関して1500〜1520nmの領域への励起光の照射を担当しているレーザの出力を停止して該領域の励起を停止する。
このとき、光フィルタの透過スペクトルは図9の点線のようになり、フラットな領域は10nm、20dB帯域幅は20nmと変化する。このように、励起を停止したい領域を担当しているレーザの出力を停止することによって励起領域の選択を行うことができ、図9とは異なる透過スペクトルを得ることが可能となる。また、各レーザの出力のオン・オフを制御することで、所望の時間で帯域幅の切換を行うことができる。
(実施例3)
実施例2のように信号光の減衰のために希土類イオンを用いる方法では、イオンの吸収スペクトルが決まっているため必ずしも所望の特性が設計できない場合がある。これは、遷移金属イオンを用いる場合においても同様である。希土類イオンもしくは遷移金属イオンの基底準位吸収が利用できない場合、可逆的に形成できる長周期ファイバグレーティングを用いればよい。この場合、伝搬光の大部分をコア外へ放射させることにより、信号光の減衰を行うことになる。
通常の長周期ファイバグレーティングは、紫外線照射を用いたコアの屈折率変調によって形成されているため可逆性はない。しかし、周期的な側圧付与により形成するタイプでは、側圧付与を停止すると、側圧により形成された長周期ファイバグレーティングは本来の光ファイバの特性に戻る(非特許文献4参照)。そこで、本発明の実施例3では、図5に示すような基本構成の光フィルタにおいて、チャープファイバグレーティング10および11に対して伝搬する信号光を減衰すべき領域に周期的な側圧を付与することにより形成された長周期ファイバグレーティングを有する帯域可変型光フィルタの構成例を示す。
一般に周期Λの長周期ファイバグレーティングにおいてLP01導波モードの光がm次の前進クラッドモードに結合する波長λは、
λ=(neff―ncl )Λ
で表される(非特許文献4参照)。ここで、neffとncl とは、それぞれ波長λでのLP01導波モードとm次のクラッドモードとの有効屈折率である。この波長をピークとしてその周辺の数nmが損失帯になる。このため側圧を均一な周期Λで付与すると、特定の波長の信号光しか減衰しないことになる。そこで広い波長帯で損失帯を形成するためには側圧の周期も徐々に変化させる必要がある。
例えば、図5の光フィルタにおいて、通常の1.3μm零分散単一モードファイバに相当する光ファイバにて作製したチャープファイバグレーティング10および11の反射帯域が1550〜1600nmであるとする。このチャープファイバグレーティング10および11に側圧を付与する方法として、図11に示すチャープ溝板13で光ファイバを側面から圧縮する場合、溝板の溝の凹凸の周期(ピッチ)は図10や図11のようにチャープしている必要がある。具体的には、最低次のクラッドモードを選択するとチャープファイバグレーティングに対応する領域で700μm〜720μmと線形に周期を変化させる必要がある。
図10は、本発明の実施例3に係るチャープファイバグレーティングに側圧を付与する様子を示す図である。図10において、チャープファイバグレーティング10および11は、チャープ溝板13と平板14とによって挟持されている。この構成で、不図示の押圧制御装置によってチャープ溝板13から平板14に向かってチャープ溝板13を押圧することによって、チャープファイバグレーティング10および11に側圧が付与され、放射領域とすべき部分に歪みが生じる。その歪みにより屈折率変調が誘起され、長周期ファイバグレーティングを形成することができる。このとき、押圧制御装置を制御することによって、長周期ファイバグレーティングの形成時間を制御することができる。
なお、部分的に側圧を印加する必要性から図12のようにチャープ溝板15が、いくつかの部分に分離されているのが望ましい。このようにチャープ溝板を複数個に分離することによって、押圧制御装置による押圧の際に、チャープファイバグレーティングに対して選択的に側圧を付与することができる。
上述のようにして作製された長周期ファイバグレーティングを有する帯域可変型光フィルタについて、透過スペクトル特性は、図9に準じたものとなるが、裾野を低下させるためには長周期ファイバグレーティングの損失を大きくする必要がある。本実施例では数dB/cmであることから(非特許文献4参照)、反射帯域が1550〜1600nmの場合、裾野を十分抑圧するためには長さ50cm以上に設計する必要がある。
以上のように、実施例3に係る帯域可変型光フィルタでは、チャープファイバグレーティングの減衰すべき領域に側圧付与することによって長周期ファイバグレーティングを形成することができ、その領域で信号光を減衰させることができるので、帯域幅を制御することができる。また、側圧付与時間を制御することにより、所望の時間で帯域幅の切換を行うことができる。
(実施例4)
実施例3のように側圧を付与して長周期ファイバグレーティングを形成する場合、側圧のため光ファイバを損傷する可能性がある。しかし、周期的な温度変化の付与により屈折率変化を誘起すれば光ファイバヘの物理的損傷の懸念はなくなる。そこで、本発明の実施例4では、図5に示すような基本構成の光フィルタにおいて、チャープファイバグレーティング10および11に対して、周期的な温度分布を生じさせることによって形成された長周期ファイバグレーティングを有する帯域可変型光フィルタの構成例を示す。
図13は、本発明の実施例4に係るチャープファイバグレーティングに温度分布を生じさせるための様子を示す図である。周期的な温度変化の付与の方法としては、図13のように光ファイバのチャープファイバグレーティングが形成された部分に、膜圧が周期的に変化した薄膜コーティング(薄膜の厚い部分16および薄膜の薄い部分17とが交互に形成されている)を施し、長周期ファイバグレーティングを形成すべき部分に電流を流せばよい(非特許文献5参照)。なお、薄膜の厚い部分16には導線18が接続されている。
非特許文献5では、通常のファイバグレーティング上に周期2.5mmの屈折率変化を誘起して超構造(Superstructure)を形成したものであるが、同じ原理で長周期ファイバグレーティングも形成できる。ただし、熱拡散を小さくするために周期はできるだけ長いほうがよく、最低次のクラッドモードの利用が必要である。具体的な薄膜材料としては、非特許文献5にもあるように、例えば金を用いればよい。
膜圧が薄い領域では電気抵抗が大きく、厚い領域では小さくなるため、電流を流すべき部分の両端の薄膜の厚い部分16に接続された導線18に電流を流すと、薄膜の厚さに応じて発熱量に差が生じ、周期的な温度分布が生じる。温度の高いところでは屈折率が大きく、低いところでは屈折率は小さいままとなり、長周期ファイバグレーティングが形成される。
従って、実施例4では、減衰領域とすべき部分の両端の薄膜の厚い部分16に接続された導線18に電流を流すことによって、該領域に長周期ファイバグレーティングを形成することができる。このとき、電流を流す導線を選択することによって、所望の領域に電流を流すことができ、所望の領域に長周期ファイバグレーティングを形成することができる。また、導線への電流を流す時間を制御することによって、長周期ファイバグレーティングの形成時間を制御することができる。
本発明では所望の領域にのみ長周期ファイバグレーティングを形成する必要があるが、そのためには電源からの導線を適当な間隔ΔLで配置する必要がある。ある領域で長周期ファイバグレーティングを形成する場合、その領域の両端の導線を選択し、電流を流せばよい。
ここで周期Λは実施例3と同様に線形に変化する必要がある。チャープファイバグレーティングの反射帯域を1550〜1600nmと想定すると最低次のモードを使用した場合、実施例3と同様に700μm〜720μmと線形に周期を変化させる必要がある。
実施例4も実施例3と同様に、上述のようにして作製された長周期ファイバグレーティングを有する帯域可変型光フィルタについて、透過スペクトル特性は、図9に準じたものとなるが、裾野を低下させるためには実施例3と同様に長周期ファイバグレーティングの損失を大きくする必要がある。実施例4では、熱拡散のため温度差が本来より小さくなり、実質的に得られる屈折率差は10−4程度である(非特許文献5参照)。このため、放射モード損失としては1dB/cm程度となる(非特許文献7参照)。そこで、反射帯域を1550〜1600nmと設計すると、裾野を十分低下させるためにチャープファイバグレーティングを100cm程度にする必要がある。
以上のように、実施例4に係る帯域可変型光フィルタでは、チャープファイバグレーティングの減衰すべき領域に電流し温度分布を生じさせることによって長周期ファイバグレーティングを形成することができ、その領域で信号光を減衰させることができるので、帯域幅を制御することができる。また、電流を流す時間を制御することにより、所望の時間で帯域幅の切換を行うことができる。
従来の歪み付与による帯域可変型光フィルタにおいて、ファイバグレーティングを内包する梁の構造を説明する図である。 図1に示した梁のS字型屈曲方法の説明図である。 従来の歪み付与による帯域可変型光フィルタの構成図である。 従来の、歪み付与による帯域可変型光フィルタの帯域可変特性を示す図である。 本発明の一実施形態に係る3ポート型光サーキュレータによるフィルタの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る4ポート型光サーキュレータによるフィルタの構成を示す図である。 本発明の原理を説明するために設定したチャープファイバグレーティング上の座標を示す図である。 本発明の一実施形態に係る帯域可変型光フィルタの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る帯域可変型光フィルタによる透過スペクトルを示す図である。 本発明の一実施形態に係るチャープファイバグレーティングに側圧を付与する様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係るチャープ溝板を示す図である。 本発明の一実施形態に係るチャープ溝板を示す図である。 本発明の一実施形態に係るチャープファイバグレーティングに温度分布を生じさせるための様子を示す図である。
符号の説明
7 4ポート型光サーキュレータ
9a、9b 3ポート型光サーキュレータ
10 短波長側結合のチャープファイバグレーティング
11 長波長側結合のチャープファイバグレーティング
12 光スイッチ
13 チャープ溝板
14 平板
15 分割型チャープ溝板
16 薄膜の厚い部分
17 薄膜の薄い部分
18 導線

Claims (7)

  1. 少なくとも1つの光サーキュレータと、
    第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、
    該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、
    前記第1および第2のチャープファイバグレーティング上の単一あるいは複数の領域で、前記少なくとも1つの光サーキュレータからの入射光を所定の時間だけ遮断することにより、所望でない波長の信号光の前記第1の端および第4の端への反射を抑える光スイッチ
    を備えることを特徴とする帯域可変型光フィルタ。
  2. 少なくとも1つの光サーキュレータと、
    平面光波回路に形成された、第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、
    前記平面光波回路と同一もしくは別個の平面光波回路に形成された、該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、
    前記第1および第2のチャープファイバグレーティング上の単一あるいは複数の領域で、前記少なくとも1つの光サーキュレータからの入射光を所定の時間だけ遮断することにより、所望でない波長の信号光の前記第1の端および第4の端への反射を抑える光スイッチ
    を備えることを特徴とする帯域可変型光フィルタ。
  3. 少なくとも1つの光サーキュレータと、
    第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、
    該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、
    前記第1および第2のチャープファイバグレーティングにおいて、前記光サーキュレータからの入射光の入射側の第1の点から該入射側とは反対側の第2の点までの領域について、前記入射光を所定の時間だけ減衰させる減衰手段と
    を備えることを特徴とする帯域可変型光フィルタ。
  4. 少なくとも1つの光サーキュレータと、
    平面光波回路に形成された、第1の端から第2の端に向かって屈折率周期が変化している第1のチャープファイバグレーティングであって、前記第1の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第1のチャープファイバグレーティングと、
    前記平面光波回路と同一もしくは別個の平面光波回路に形成された、該第1のチャープファイバグレーティングと同一の波長分散値を有し、前記第1のチャープファイバグレーティングの前記第1の端から前記第2の端への屈折率周期の変化方向と同一になるように第3の端から第4の端に向かって屈折率周期が変化している第2のチャープファイバグレーティングであって、前記第4の端で前記少なくとも1つの光サーキュレータに連結された第2のチャープファイバグレーティングと、
    前記第1および第2のチャープファイバグレーティングにおいて、前記光サーキュレータからの入射光の入射側の第1の点から該入射側とは反対側の第2の点までの領域について、前記入射光を所定の時間だけ減衰させる減衰手段と
    を備えることを特徴とする帯域可変型光フィルタ。
  5. 前記領域は、希土類イオンもしくは遷移金属イオンを含み、
    前記第1および第2のチャープファイバグレーティングの側面に前記希土類イオンもしくは遷移金属イオンに対する励起光を照射する光源と、
    前記領域の所定の領域に対して、前記励起光が照射されないようにする手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項3または4記載の帯域可変型光フィルタ。
  6. 前記減衰手段は、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングに対して、線形的に変化する距離間隔で側圧を付与する手段であることを特徴とする請求項3または4記載の帯域可変型光フィルタ。
  7. 前記減衰手段は、前記第1および第2のチャープファイバグレーティングに対して、線形的に変化する距離間隔で温度分布を形成させる手段であることを特徴とする請求項3または4記載の帯域可変型光フィルタ。
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