JPH10310526A - ジヒドロ葉酸還元酵素の阻害剤 - Google Patents

ジヒドロ葉酸還元酵素の阻害剤

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JPH10310526A
JPH10310526A JP9119160A JP11916097A JPH10310526A JP H10310526 A JPH10310526 A JP H10310526A JP 9119160 A JP9119160 A JP 9119160A JP 11916097 A JP11916097 A JP 11916097A JP H10310526 A JPH10310526 A JP H10310526A
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alkyl group
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hydrogen atom
amino
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JP9119160A
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Akiko Itai
昭子 板井
Tetsuo Toyoda
哲郎 豊田
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Institute of Medicinal Molecular Design Inc IMMD
Original Assignee
IYAKU BUNSHI SEKKEI KENKYUSHO
Institute of Medicinal Molecular Design Inc IMMD
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制癌剤、抗菌剤、抗原虫剤などの医薬として
有用なジヒドロ葉酸還元酵素の阻害剤を提供する。 【解決手段】 下記式〔R1は水素原子又はC1-4アルキル
基;R2は-CH2-[CH(R21)]n -R22(R21 は水素原子又はC
1-4アルキル基、R22 は水素原子、フェニル基など、n
は0〜3);R3はハロゲン原子、-(CH2)k -R31-(CH2)j
-R32[R31 は-NR33-(R33は水素原子又はC1-4アルキル
基)、-O- など;R32 は水素原子、C1-7アルキル基;k
+jは0ないし2]、又は-(CH2)m -R32(R32 は前記と
同義、mは0ないし3)を示し;R4は水素原子、C1-4
ルキル基など〕で表わされる化合物〔例えば2-アミノ-
1,4- ジヒドロ-4,4,7,8- テトラメチル-s- トリアジノ
(1,2-a) ベンズイミダゾール〕又はその塩を含むジヒド
ロ葉酸還元酵素の阻害剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制癌剤、抗菌剤、
抗原虫剤などの医薬として有用なジヒドロ葉酸還元酵素
の阻害剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジヒドロ葉酸還元酵素(本明細書中で
「DHFR」と略す場合がある) はDNA を構成する4種類の
核酸塩基の1つであるチミンの生合成に関わる酵素であ
り、ジヒドロ葉酸を還元してテトラヒドロ葉酸に変換す
る作用を有している。この酵素は、動物、植物、微生物
などあらゆる生物の生存・増殖に必須な酵素であり、医
薬のターゲットとして最も研究されている酵素の1つで
ある。ジヒドロ葉酸還元酵素の阻害剤としては、メトト
レキサート(methotrexate: 制癌剤)、トリメトプリム
(抗菌剤)、シクログアニルおよびピリメタミン(マラ
リア治療剤)などが知られている。例えば、トリメトプ
リムはバクテリアの DHFR を、シクログアニルとピリメ
タミンはマラリア原虫の DHFR をそれぞれ阻害すること
によって微生物の増殖を阻害し、メトトレキサートは正
常細胞よりもDNA 合成が盛んなガン細胞に対して選択毒
性を発揮する。例えば、2-アミノプテリジン誘導体であ
るジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤については構造活性相関
に関する詳細な研究論文がある(Blaney, et al., Chemi
cal Reviews, 84, pp.333-407, 1984)。
【0003】一方、新規な医薬の開発には、所望の作用
を有することが知られている化合物(リード化合物)の
構造を修飾して多数のアナログ化合物を合成し、種々の
スクリーニングを行って、生物活性や毒性、及び物理化
学的性質などの観点からの最良の化合物を選択するプロ
セスが必須である。従来、リード化合物は偶然の発見や
ランダムスクリーニングなど非創造的な手法によって見
出されてきたが、近年では、コンピュータを用いた論理
的な手法によって分子構造を創製することが可能になっ
ている。この手法は、特に、標的酵素などのタンパク質
(受容体)の立体構造が解明されている場合に信頼性が
高く、新規なリード化合物を創製するとともに、所望の
生物活性を向上させる過程も効率化するための手法とし
て極めて有用である。
【0004】コンピュータを用いた論理的な手法の根本
的な原理は、標的となるタンパク質の特定の部位(一般
的に「リガンド結合部位」などと呼ばれる)に対して安
定に結合できる化合物(一般的に「リガンド分子」や
「受容体基質」などと呼ばれる)だけが、酵素基質や酵
素阻害剤などとして所望の生物活性を発現できるという
ことである。そして、リガンド分子が標的のタンパク質
に安定に結合するためには、タンパク質に存在する結合
部位にリガンド分子ができるだけフィットし、それぞれ
の分子間にイオン結合や水素結合が多数形成できること
が重要である。
【0005】ヒト、ニワトリ、大腸菌、乳酸などのジヒ
ドロ葉酸還元酵素の結晶構造がすでに解析されており
(Davies, J.F., et al., Biochemistry, 29, pp.9467-9
479,1990; Volz, K.W., et al., J. Biol. Chem., 257,
pp.2528-2536, 1982; Filman, D.J., J. Biol. Chem.,
257, pp.13663-13672, 1982) 、天然のジヒドロ葉酸還
元酵素のアミノ酸配列に変異を加えた組替えタンパク質
も多数報告され、それらの立体構造が明らかにされてい
る。天然由来の上記酵素では、それぞれのタンパク質の
アミノ酸配列全体の相同性が高くはないものの(ヒトと
ニワトリの DHFR 間を除くと25〜33% 程度である)、酵
素反応に関わる活性部位の主鎖の立体構造が非常に類似
しており、生物種を超えて立体構造が保持されている部
分が多いことが明らかにされている。
【0006】DHFR 阻害剤が結合した種々のジヒドロ葉
酸還元酵素(酵素−阻害剤の複合体)の結晶構造が解析
されており、補酵素 NADPHとジヒドロ葉酸還元酵素、及
びその阻害剤とが相互作用して安定に結合するための条
件や、酵素阻害発現のメカニズムが原子レベルで解明さ
れている。特に、結晶構造を基にして阻害剤が結合した
複合体モデルを構築することにより、多数の阻害剤のデ
ータから得られた構造活性相関のデータを原子レベルで
解釈する試みがなされている (Hansch, C., etal., J.
Med. Chem., 25, pp.777-784, 1982)。リガンド分子の
設計に関する報告としては、、マラリア・ジヒドロ葉酸
還元酵素のモデリングに基づいて新規な選択的リガンド
を設計する方法(Toyoda, T., et al., 日本薬学会主
催:第22回構造活性相関シンポジウム、演題番号17S15
、1994年)、Candida albicans DHFR の阻害剤を酵素
の立体構造を基にデザインした例 (Lee, F., et al.,
J. Med.Chem., 39, pp.892-903, 1996) が知られてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ジヒ
ドロ葉酸還元酵素の阻害剤を提供することにある。より
具体的には、ジヒドロ葉酸還元酵素に対する阻害作用を
有し、制癌剤、抗菌剤、又は抗原虫剤などの医薬の有効
成分として有用な化合物を提供することが本発明の課題
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意努力した結果、下記の構造式で表され
る化合物がジヒドロ葉酸還元酵素のリガンド結合部位に
対して高い親和性を有しており、リガンド分子として強
固に結合することができること、並びに、これらの化合
物がジヒドロ葉酸還元酵素に対して阻害作用を有するこ
とを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成さ
れたものである。
【0009】すなわち本発明は、下記の一般式(1):
【化2】 〔式中、R1は水素原子又はC1-4アルキル基を示し;R2
-CH2-[CH(R21)]n -R22 (式中、R21 は水素原子又はC
1-4アルキル基を示し、R22 は水素原子、無置換フェニ
ル基、又はハロゲン原子、水酸基、C1-4アルキル基、及
びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1ないし3
個の同一若しくは異なる置換基を有するフェニル基を示
し、nは0ないし3の整数を示す)を示し;R3はハロゲ
ン原子、-(CH2)k -R31-(CH2)j -R32[式中、R31 は-NR
33-(R33は水素原子又はC1-4アルキル基を示す)、-O-
、又は-S- を示し、R32 は水素原子、C1-7アルキル
基、水酸基、カルボキシル基、C1-4アルコキシカルボニ
ル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ置換
C1-4アルキル基、-CO-A1 (ただし、A1は式中のカルボニ
ル基と結合するアミノ基から1個の水素原子が失われた
アミノ酸の残基を示す)、-CH2-A2 (ただし、A2は式中
のメチレン基と結合するアミノ基から1個の水素原子が
失われたアミノ酸の残基を示す)、無置換フェニル基、
1ないし3個の同一若しくは異なる置換基を有するフェ
ニル基(ただし、置換基はハロゲン原子、C1-4アルキル
基、C1-4アルコキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシ
ル基、C1-4アルコキシカルボニル基、ヒドロキシC1-4
ルキル基、C1-4アルコキシ置換C1-4アルキル基、-CO-A1
(A1は上記と同義である)、及び-CH2-A2(A2は上記と
同義である)からなる群から選ばれる)、又はシクロヘ
キシル基を示し、k+jは0ないし2の整数を示す]、
または-(CH2)m -R32(R32 は前記と同義であり、mは0
ないし3の整数を示す)を示し;R4は水素原子、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ
基、又は1個若しくは2個の同一若しくは異なるC1-4
ルキル基を有することもあるアミノ基を示す〕で表わさ
れる化合物を含むジヒドロ葉酸還元酵素の阻害剤を提供
するものである。
【0010】本発明の別の態様によれば、上記の一般式
(1) で表わされる化合物を有効成分として含み、制癌
剤、抗菌剤、及び抗原虫剤(好ましくは熱帯性マラリア
治療剤)からなる群から選ばれる医薬が提供される。こ
の発明の好ましい態様では、上記有効成分と共に製剤用
添加物を含む医薬組成物の形態の上記医薬が提供され
る。さらに本発明の別の態様によれば、上記医薬の製造
のための上記一般式(1) で表わされる化合物の使用;並
びに、癌性疾患、微生物感染症、又は原虫感染症(好ま
しくは熱帯性マラリア感染症)の治療方法であって、上
記一般式(1) で表わされる化合物の有効量をヒトを含む
哺乳類動物に投与する工程を含む方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】上記一般式(1) において、R1は水
素原子又はC1-4アルキル基を示す。C1-4アルキル基は直
鎖又は分枝鎖のいずれでもよく、例えば、メチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、
sec-ブチル基、tert- ブチル基などを用いることができ
るが、これらのうちメチル基が好ましい。
【0012】R2は-CH2-[CH(R21)]n -R22で表わされる基
を示し、式中、R21 は水素原子又はC1-4アルキル基を示
し、R22 は水素原子若しくは無置換フェニル基を示す
か、又はハロゲン原子、水酸基、C1-4アルキル基、及び
C1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1ないし3個
の同一若しくは異なる置換基を有するフェニル基を示
し、nは0ないし3の整数を示す。R21 が示すC1-4アル
キル基は直鎖又は分枝鎖のいずれでもよく、例えば上記
に例示したものを用いることができ、好ましくはメチル
基又はエチル基を用いることができる。
【0013】R22 が示す置換フェニル基に存在する1個
ないし3個の置換基は同一でも異なっていてもよい。ハ
ロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨ
ウ素原子のいずれでもよい。C1-4アルキル基は直鎖又は
分枝鎖のいずれでもよく、例えば上記に例示したもの、
好ましくはメチル基などを用いることができる。C1-4
ルコキシ基は直鎖又は分枝鎖のいずれでもよく、例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert- ブ
トキシ基などを用いることができるが、これらのうちメ
トキシ基又はエトキシ基が好ましい。nが0である場合
にはR2は -CH2-R22 で表わされる基を示す。これらのう
ち、R1及びR2が同時にメチル基である場合が好ましい。
【0014】R3はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、若
しくはヨウ素原子のいずれかのハロゲン原子を示すか、
又は-(CH2)k -R31-(CH2)j -R32若しくは-(CH2)m -R32
表わされる基を示す。R31 は-NR33-、-O- 、又は-S- を
示し、式中のR33 は水素原子又はC1-4アルキル基、好ま
しくは水素原子又は上記に例示したアルキル基、例えば
メチル基を示す。R32 は水素原子、C1-7アルキル基、水
酸基、カルボキシル基、C1-4アルコキシカルボニル基、
ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ置換C1-4
ルキル基、-CO-A1 (ただし、A1は式中のカルボニル基と
結合するアミノ基から1個の水素原子が失われたアミノ
酸の残基を示す)、-CH2-A2 (ただし、A2は式中のメチ
レン基と結合するアミノ基から1個の水素原子が失われ
たアミノ酸の残基を示す)、無置換フェニル基、1ない
し3個の同一若しくは異なる置換基を有するフェニル
基、又はシクロヘキシル基を示す。
【0015】R32 が示すC1-7アルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、sec-ブチル基、1-エチルー1- プロピル基などを挙げ
ることができる。R32 が示すC1-4アルコキシカルボニル
基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基などを挙げることができる。R32 が示すヒ
ドロキシC1-4アルキル基としては、例えば、ヒドロキシ
メチル基を挙げることができ、C1-4アルコキシ置換C1-4
アルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチ
ル基などを挙げることができる。
【0016】-CO-A1または-CH2-A2 で表わされる基にお
けるアミノ酸残基は特に限定されないが、例えば、グル
タミン酸残基、アスパラギン酸残基、グリシン残基など
を用いることができる。R32 が示す置換フェニル基上の
1ないし3個の置換基は同一でも異なっていてもよく、
置換基はハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキ
シ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、C1-4アルコ
キシカルボニル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4
ルコキシ置換C1-4アルキル基、-CO-A1(A1は上記と同義
である)、及び-CH2-A2 (A2は上記と同義である)から
なる群から選ばれる。上記定義中のそれぞれの置換基と
しては、例えば上記に説明したものを好適に用いること
ができる。k+jは0ないし2の整数を示すが、例えば
k+jが0の場合にはR3は-R31-R32を示し、kまたはj
が0である場合にはR3はそれぞれ-R31-(CH2)j -R32及び
-(CH2)k -R31-R32で表わされる基を示す。さらに、R3
-(CH2)m -R32を示すが、R32 は前記定義と同義であり、
上記に説明したものを用いることができる。mは0ない
し3の整数を示すが、mが0の場合にはR3はR32 を示
す。
【0017】R4は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、
C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、又は1個若しくは
2個の同一若しくは異なるC1-4アルキル基を有すること
もあるアミノ基を示す。ハロゲン原子としてはフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、若しくはヨウ素原子のいずれ
を用いてもよい。C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基
は直鎖又は分枝鎖のいずれでもよく、それぞれ上記に例
示したものを用いることができる。C1-4アルキル基とし
て、好ましくはメチル基、エチル基を用いることがで
き、C1-4アルコキシ基しては、例えばメトキシ基、エト
キシ基などを用いることができる。置換アミノ基として
は、例えば、モノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、
エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などを用いる
ことができる。
【0018】上記の一般式(1) で表わされる化合物の一
部はそれ自体公知の化合物であり、公知の製造方法に従
って容易に製造することが可能である。また、他の新規
化合物については、一般式(1) に包含される代表的な公
知化合物の製造方法を参照しつつ、原料化合物や反応条
件などを適宜修飾ないし改変することにより、いずれも
当業者に製造可能である。例えば、本明細書の実施例で
用いた化合物 [2-amino-1,4-dihydro-4,4,7,8-tetramet
hyl-s-triazino(1,2-a)benzimidazole] は市販されてお
り(Bader 社から入手可能である)。また、母核構造の
製造方法については、ドイツ特許公開第149938号(05.0
8.81)又はマーティンらの文献(Martin,D., et al., Jo
urnal f. prakt. Chemie. 323(2), pp.303-310, 1981)
に記載されている。R3で表わされる置換基の導入方法に
ついては、例えば、Chemical Reviews, 84, pp. 333-40
7, 1984 の表VIIIに記載された化合物のR6の導入方法を
参考にすることができる。なお、上記一般式(I) の化合
物は 1H 体又は10H 体のいずれかの互変異性体として存
在することができるが、便宜上、上記の式では 1H体と
して表現してある。
【0019】上記一般式(1) で表わされる化合物はジヒ
ドロ葉酸還元酵素のリガンド結合部位に親和性を示し、
代表的な化合物について実施例に具体的に示したように
ジヒドロ葉酸還元酵素の阻害作用を有している。上記一
般式(1) の化合物とジヒドロ葉酸還元酵素との親和性を
確認する方法として、ドッキングスタディとよばれるシ
ミュレーションを利用することができる。この方法は、
一般的にはコンピュータグラフィックス画面上に構造既
知の蛋白質のリガンド結合部位を表示し、結合すべき分
子を回転並進させて安定に結合しそうな位置関係を探す
工程を含んでおり、通常はこの工程は対話的に行われ
る。回転可能な結合をもつ配座がフレキシブルな分子に
ついては配座を変化させながら安定位置を探す工程を含
めることが好ましい。安定な結合を与えそうな位置関係
がいくつか求め、適宜エネルギー計算や最適化計算を行
って最も安定な複合体構造を推定することが可能であ
る。
【0020】ドッキングスタディのためのプログラムと
しては、例えば、富岡らが開発したプログラム(GREEN)
を好適に用いることができる (Tomioka, N. and Itai,
A.,J. Comput.-Aided Mol. Design, 8, pp.347-366, 19
94)。また、分子の回転並進に関する自由度と配座の自
由度はカップルしているために、組み合わせ的にすべて
の可能性を網羅して最も安定な構造を推定するために
は、上記の対話的方法では不十分な場合があるが、この
ような問題を解決しつつ最安定な複合体構造を先入観な
しに探索する方法として、ドッキングを自動的に行う水
谷らのプログラ(ADAM)を好適に用いることができる (Ya
mada Mizutani, M., et al., J. Mol. Biol., 243, pp.
310-326, 1994)。
【0021】ジヒドロ葉酸還元酵素の立体構造について
は、すでに4つの生物種由来の酵素について結晶構造解
析のデータを入手することができる(Davies, J.F., et
al., Biochemistry, 29, pp.9467-9479, 1990; Volz,
K.W., et al., J. Biol. Chem., 257, pp.2528-2536, 1
982; Filman, D.J., J. Biol. Chem., 257, pp.13663-1
3672, 1982)。また、マラリアのジヒドロ葉酸還元酵素
については結晶構造解析されていないものの、コンピュ
ータグラフィックス画面上で他の生物種の解析データを
鋳型にしてモデリングを行い、精度の高い立体構造情報
を得ることができる(Toyoda, T., et al., 日本薬学会
主催:第22回構造活性相関シンポジウム、演題番号17S1
5 、1994年)。さらに、ジヒドロ葉酸還元酵素と各種阻
害剤との複合体についての立体構造情報を用いてもよい
(例えば、Hansch, C., et al.,J. Med. Chem., 25, p
p.777-784, 1982; Lee, F., et al., J. Med. Chem., 3
9,pp.892-903, 1996; Snosom, C.E., Biochimica et Bi
ophysica Acta, 995, pp.21-27, 1989 など) 。ある程
度の信頼性と精度が保証されるのであればnmr解析か
らの構造情報を利用することも可能である。
【0022】ジヒドロ葉酸還元酵素に対して親和性を有
する(リガンドとして結合可能な)化合物は、基質とな
って還元反応を受けるごく一部の化合物を除いて、この
酵素に対して阻害作用を有しているものと考えられる。
一般的には、異なる生物種間ではいくつかのアミノ酸残
基が異なるために同種の酵素のリガンド結合部位の形状
や性質に微妙な違いが生じ、阻害剤に対する感受性が異
なる場合があるが、ジヒドロ葉酸還元酵素では多様な生
物種間においてリガンド結合部位の立体構造が極めて類
似している(上記 Davies ら、Volzら、及び Filman ら
の文献を参照のこと)。例えば、メトトレキサートは種
々の生物種のジヒドロ葉酸還元酵素を強力に阻害するこ
とが知られており(Blaney, J.M., et al., Chemical R
eviews,84, pp. 333-407, 1984)、種々の生物種のジヒ
ドロ葉酸還元酵素のリガンド結合部位に対して実質的に
同一の結合様式で結合することが明らかにされている。
【0023】従って、いずれかの生物種のジヒドロ葉酸
還元酵素を阻害する作用を有する化合物は、一般的に他
の生物種のジヒドロ葉酸還元酵素の阻害剤としても作用
する性質を有しているので、ドッキングスタディの目的
にはいかなる生物種のジヒドロ葉酸還元酵素の立体構造
情報を用いてもよい。もっとも、本発明のジヒドロ葉酸
還元酵素阻害剤を、例えば、抗菌剤又はマラリア治療剤
などの医薬として用いる場合には、選択毒性を発揮させ
るべき2つの種(ヒトと微生物、又はヒトとマラリア原
虫)に由来するそれぞれのジヒドロ葉酸還元酵素に対す
る親和性(結合力)の差が最大になるような化合物を選
択するのがよい。
【0024】上記式(1) の化合物を有効成分として含む
本発明の医薬は、制癌剤、抗菌剤、及び抗原虫剤として
用いることができる。本発明の医薬を制癌剤として用い
る場合の適用疾患は特に限定されず、白血病や悪性リン
パ腫などの血液癌のほか、胃癌、肺癌、食道癌、大腸
癌、乳癌、子宮癌などの固形癌に対して適用することが
可能である。抗菌剤として用いる場合の適用対象も特に
限定されず、例えば、グラム陰性菌感染症、グラム陽性
菌感染症、嫌気性菌感染症などの種々の感染症に適用す
ることが可能である。抗原虫剤として用いる場合の好ま
しい適用対象としては熱帯性マラリアを挙げることがで
きる。本発明の医薬の有効成分としては、遊離形態の上
記化合物及びその任意の塩、並びにそれらの任意の水和
物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の1種又は
2種以上を用いることができる。本発明の医薬としては
上記物質自体を投与してもよいが、好ましくは、当業者
に周知の方法によって、有効成分である該化合物と製剤
用添加物とを含む経口用又は非経口用の医薬組成物とし
て投与することができる。
【0025】塩の種類は特に限定されず、置換基の種類
に応じて酸付加塩又は塩基付加塩のいずれを用いてもよ
い。例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩な
どの無機又は有機酸塩のほか、酸性基が存在する場合に
はナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを用
いてもよい。経口投与に適する医薬用組成物としては、
例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液
剤、及びシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与
に適する医薬組成物としては、例えば、注射剤、点滴
剤、坐剤、吸入剤、点眼剤、点鼻剤、経皮吸収剤、軟膏
剤、クリーム剤、及び貼付剤等を挙げることができる。
【0026】製剤用添加物としては、例えば、賦形剤、
崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティン
グ剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、
等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤
等を用いることができ、医薬組成物の形態に応じて適宜
のものを選択して使用することが可能である。本発明の
医薬の投与量は特に限定されず、有効成分である化合物
の種類、予防又は治療の目的、適用すべき疾患の種類、
患者の年齢や症状、投与経路などの条件に応じて適宜の
投与量を選択することが可能である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
ることはない。
【0028】例1:本発明 DHFR 阻害剤のドッキングス
タディ ヒト由来のジヒドロ葉酸還元酵素の結晶構造に補酵素 N
ADPHと強力な阻害剤メトトレキサートとが結合した状態
でX線結晶解析されている三元複合体(ternarycomplex)
構造(Protein Data Bank, 登録名1DLS、図1)を用
い、ドッキングスタディーにより式(I) の化合物群に含
まれる化合物がヒトの DHFR の結晶構造に対して親和性
を有することを確認した。まず、上記ヒト由来のジヒド
ロ葉酸還元酵素の結晶構造からメトトレキサートを取り
除いた。図1はメトトレキサートがリガンド結合部位に
結合している状態を示しており、図2はメトトレキサー
トを取り除いた様子を示してある。図1及び図2におい
て示された折れ線は、ヒト由来のジヒドロ葉酸還元酵素
を構成する186 個のアミノ酸のα炭素を結んだ線を示し
ており、タンパク質全体のモチーフを表わしている。
【0029】リガンド結合部位をプログラムGREEN (Tom
ioka, N. and Itai, A., J. Comput.-Aided Mol. Desig
n, 8, pp.347-366, 1994) を用いて網がけした。このプ
ログラムではリガンド結合部位の形状性を網で表示する
ことができ、この網の中にリガンド分子の原子の中心が
収まっている場合には、タンパク質とリガンド分子とが
立体障害なく結合できる。図3(a) 及び(b) は図1に示
されたリガンド結合部位とメトトレキサートとの結合を
拡大した図である。メトトレキサートの分子骨格中、原
子名を示していないものは炭素原子を示し、水素原子は
省略してある。リガンド結合部位の網がけの内部は阻害
剤の原子が入りうるタンパク質のリポケットを表わして
いる。(a) 及び(b) はそれぞれ結合部位ポケットの側面
及び入り口方面から眺めた図である。
【0030】図2に示される DHFR のリガンド結合部位
に対して、本発明の DHFR 阻害剤をドッキングさせた。
本発明の阻害剤の代表例として 2-amino-1,4-dihydro-
4,4,7,8-tetramethyl-s-triazino(1,2-a)benzimidazole
(化合物1)を用い、三次元構造情報としてこの化合
物単独の結晶解析により得られたものを用いた。プログ
ラムGREEN を用いて化合物1をリガンド結合部位のポケ
ットに挿入し、同プログラムによって化合物1と DHFR
との間の相互作用エネルギー計算を行いながら、最も安
定な結合様式へと最適化した。結果を図4(a) 及び(b)
に示す。最適化後の化合物1と DHFR との間の水素結合
はメトトレキサートと DHFR との間で形成される水素結
合様式と同じであり、このドッキングモデルの妥当性が
確認された。
【0031】図5はリガンド結合部位のポケットに結合
した化合物1の模式図である。特に大きな置換基が導入
可能な部位AおよびBを長円で示した。Aは長さが約12
Å、幅が約6Å程度の空間であり、Bは長さが約9Å、
幅が約6Å程度の空間である。これらの空間のひろがり
はタンパク質分子のゆらぎや生物種などにより多少変化
することが考えられるが(例えば、ヒト DHFR では嵩高
いフェニルアラニン30が近傍に位置しているが、熱帯性
マラリア DHFR では幅の狭いメチオニン51が同じ場所に
位置しており、ヒト由来 DHFR よりも広い空間を有して
いる)、これらの空間内に収納可能な大きさの置換基R2
及びR3を有する化合物は、いずれもリガンド結合部位の
ポケット内で安定な複合体を形成できることが示唆され
た。
【0032】メトトレキサートやこれまで知られている
全ての DHFR 阻害剤はアミジノ基またはグアニジノ基を
有しており、リガンド結合部位の底部に存在するアスパ
ラギン酸残基側鎖のカルボン酸によりプロトン化され
て、イオン性の水素結合を形成することが知られてい
る。化合物1も互変異性によりメトトレキサートとよく
似た水素結合のネットワークを DHFR と形成することが
確認された(図5:図中に示されたポケットの右奥に示
されたカルボキシル基とアミジノ構造との水素結合を参
照)。
【0033】化合物1及びメトトレキサートと DHFR と
の結合様式の情報を基にして、本発明の阻害剤とメトト
レキサートとを結合様式を保持するように重ねあわせた
結果を図6に示す。図中の矢印の先の原子は互いに1Å
以内に接近しており、本発明の阻害剤の置換基R3とメト
トレキサートの置換基 (-CH2-N(CH3)-p-C6H4-CO-Glu)は
完全に重なり合うことができ、それぞれ図5に示された
空間Aに収容されることが確認された。従って、メトト
レキサート誘導体 (2-アミノプテリジン誘導体)の構造
活性相関(Blaney, J.M., et al., Chemical Reviews,
84, pp. 333-407, 1984)により明らかにされたプテリジ
ンの6-位置換基の多様な許容度は、本発明の阻害剤の置
換基R3にもそのまま当てはまることが明らかになった。
【0034】例2:本発明 DHFR 阻害剤の作用 既知の方法 (Hillcoat, B.L., et al., Anal. Bioche
m., 21, pp.178-189, 1967) に従って、子牛の DHFR お
よびマラリア原虫のリコンビナント DHFR ドメインに対
する化合物1の阻害作用を検討した(Sano, G., et al.,
Molecular and Biochemical Parasitology, 63, pp.26
5-273, 1994)。 DHFR の活性は、50 mM Tris-HCl(pH 7.
6)/ 1 mM EDTA/ 100 mM β-mercaptoetanol/ 100μM NA
DPH/ 100μM DHF/ 100μg ml-1 BSAと指示量の酵素を含
む反応液(200μl)を用いて、340 nmの吸収を37℃で測定
することにより行った。
【0035】DHF 以外のすべての成分を含む 196μl の
反応液を予め37℃で2分間インキュベートしておき、こ
の混合物に5 mM DHFを4μl 加えて反応を開始した。酵
素の比活性は、340 nmにおけるNADPH とDHF による分子
吸光係数の合計を12,300 M-1cm-1として、その減少の度
合いから計算した。酵素阻害活性は、数種類の濃度の化
合物1の存在下で種々のDHF 濃度に対する DHFR 活性を
測定して求めた。この結果、マラリア原虫の DHFR 及び
子牛の DHFR に対する阻害活性 (IC50) は、それぞれ
1.4μM 及び 4.0μM であった。また、マラリア原虫の
DHFR ドメインに対する化合物1の Ki は0.54μM であ
った。
【0036】
【発明の効果】本発明のジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤は
生化学研究用の試薬などに利用可能である。また、本発
明の医薬は、各種のガンの治療、細菌感染症、原虫感染
症の治療に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒト由来のジヒドロ葉酸還元酵素とメトトレ
キサートの複合体の三次元構造を示す図である。折れ線
は、ヒト由来のジヒドロ葉酸還元酵素を構成する186 個
のアミノ酸のα炭素を結んだ線を示しており、タンパク
質全体のモチーフを表わす。リガンド結合部位はプログ
ラムGREEN を用いて網がけしてあり、メトトレキサート
は網がけされたリガンド結合部位に安定に結合してい
る。
【図2】 図1に示された複合体からメトトレキサート
を取り除き、リガンド結合部位を露出させた図である。
【図3】 図1に示された複合体のリガンド結合部位を
拡大した図である。(a)及び(b) はそれぞれ結合部位ポ
ケットの側面及び入り口方面から眺めた図であり、リガ
ンド結合部位の網がけの内部は阻害剤の原子が入りうる
タンパク質のリポケットを表わしている。
【図4】 図2に示したリガンド結合部位に対して本発
明のジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤を結合させて最適化し
た複合体を示す図である。(a) 及び(b) は図3と同様に
それぞれ結合部位ポケットの側面及び入り口方面から眺
めた図を示す。
【図5】 リガンド結合部位のポケットの空間と、該ポ
ケット内で安定に結合した本発明のジヒドロ葉酸還元酵
素阻害剤を模式的に示した図である。
【図6】 リガンド結合部位に対する結合様式を保持す
るように本発明の阻害剤とメトトレキサートとを重ねあ
わせた結果を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1): 【化1】 〔式中、R1は水素原子又はC1-4アルキル基を示し;R2
    -CH2-[CH(R21)]n -R22 (式中、R21 は水素原子又はC
    1-4アルキル基を示し、R22 は水素原子、無置換フェニ
    ル基、又はハロゲン原子、水酸基、C1-4アルキル基、及
    びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1ないし3
    個の同一若しくは異なる置換基を有するフェニル基を示
    し、nは0ないし3の整数を示す)を示し;R3はハロゲ
    ン原子、-(CH2)k -R31-(CH2)j -R32[式中、R31 は-NR
    33-(R33は水素原子又はC1-4アルキル基を示す)、-O-
    、又は-S- を示し、R32 は水素原子、C1-7アルキル
    基、水酸基、カルボキシル基、C1-4アルコキシカルボニ
    ル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ置換
    C1-4アルキル基、-CO-A1 (ただし、A1は式中のカルボニ
    ル基と結合するアミノ基から1個の水素原子が失われた
    アミノ酸の残基を示す)、-CH2-A2 (ただし、A2は式中
    のメチレン基と結合するアミノ基から1個の水素原子が
    失われたアミノ酸の残基を示す)、無置換フェニル基、
    1ないし3個の同一若しくは異なる置換基を有するフェ
    ニル基(ただし、置換基はハロゲン原子、C1-4アルキル
    基、C1-4アルコキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシ
    ル基、C1-4アルコキシカルボニル基、ヒドロキシC1-4
    ルキル基、C1-4アルコキシ置換C1-4アルキル基、-CO-A1
    (A1は上記と同義である)、及び-CH2-A2(A2は上記と
    同義である)からなる群から選ばれる)、又はシクロヘ
    キシル基を示し、k+jは0ないし2の整数を示す]、
    または-(CH2)m -R32(R32 は前記と同義であり、mは0
    ないし3の整数を示す)を示し;R4は水素原子、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ
    基、又は1個若しくは2個の同一若しくは異なるC1-4
    ルキル基を有することもあるアミノ基を示す〕で表わさ
    れる化合物又はその塩を含むジヒドロ葉酸還元酵素の阻
    害剤。
  2. 【請求項2】 2-アミノ-1,4- ジヒドロ-4,4,7,8- テト
    ラメチル-s- トリアジノ(1,2-a) ベンズイミダゾール又
    はその塩を含む請求項1に記載のジヒドロ葉酸還元酵素
    の阻害剤。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の化合物を有効成分とし
    て含む制癌剤。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の化合物を有効成分とし
    て含む抗菌剤。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の化合物を有効成分とし
    て含む抗原虫剤。
  6. 【請求項6】 熱帯性マラリア治療剤である請求項5に
    記載の抗原虫剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523689A (ja) * 2003-04-14 2006-10-19 ダナ ファーバー キャンサー インスティテュート 医薬活性なオルニチン誘導体、それのアンモニウム塩およびそれの製造方法
JP2007501227A (ja) * 2003-08-06 2007-01-25 ハナ バイオサイエンシズ,インコーポレーテッド 炎症性疾患を治療するためのオルニチン誘導体のアンモニウム塩

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