JPH10308549A - 光ファイバレーザ - Google Patents

光ファイバレーザ

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JPH10308549A
JPH10308549A JP26561297A JP26561297A JPH10308549A JP H10308549 A JPH10308549 A JP H10308549A JP 26561297 A JP26561297 A JP 26561297A JP 26561297 A JP26561297 A JP 26561297A JP H10308549 A JPH10308549 A JP H10308549A
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JP
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optical fiber
optical
light
band
wavelength
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JP26561297A
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English (en)
Inventor
Hisashi Sawada
久 澤田
実 ▲吉▼田
Minoru Yoshida
Takahide Sudo
恭秀 須藤
Yoshiyuki Imada
善之 今田
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力で、安定度も高く、しかも、スペクト
ル帯域も比較的狭くて分散も少ない光ファイバレーザが
得られるようにする。 【解決手段】 石英系の光ファイバのコアまたはその周
囲にErがドープされてなる光ファイバ増幅素子4と、
この光ファイバ増幅素子4を励起する励起光導入用の光
合波カプラ8と、レーザ光取出用の波長無依存型の光分
岐カプラ14とが順次接続されてループ状の光共振回路
2が構成されており、かつ、光ファイバ増幅素子4は、
そのErの濃度と条長との積である濃度条長積が24〜
38kppm・mの範囲に設定されており、また、光共振回
路2の途中には1.6μm帯の波長の光のみを通過させる
バンドパスフィルタ12が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導放出効果によ
り光を増幅する光ファイバ増幅素子を用いてループ状の
光共振回路が構成されている光ファイバレーザに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光通信システムには、図8に示す
ような構成のものがある。
【0003】この構成の光通信システムは、いわゆるス
ター型のもので、センタa側の伝送装置eと複数の各端末
機b1〜bnとが主伝送線路L0、光分波器h、および副伝送
線路L1〜Lnを介して互いに接続されている。
【0004】そして、センタa側の光源pから発生された
信号光(波長λs)が伝送装置eによって変調され、その変
調された信号光が主伝送線路L0から光分波器hに入力さ
れ、ここで複数に分岐された信号光が副伝送線路L1
Lnを介して各端末機b1〜bnに伝送される。
【0005】このような光通信システムを構築するため
の各伝送線路L0,L1〜Lnとしては、通常、石英系の
光ファイバが使用されるが、その場合の光ファイバの最
低損失波長帯は、1.55μm帯にあることから、センタ
a側の光源pから発生される信号光の波長λsも1.55μ
m帯のものが適用される。
【0006】ところで、各伝送線路L0,L1〜Lnが途
中で不意に断線したりすると、その補修等を行う上で、
どの箇所で断線が生じているのかを検出する必要性が生
じる。
【0007】そこで、従来技術では、センタa側に伝送
線路監視用の光パルス試験器としてのOTDR(Optica
l Time Domain Reflectometer)g、および光カプラc
を配置し、OTDRgからは、上記信号光の光源の波長
λsとは異なる波長帯λiをもつ光を発生する。
【0008】たとえば、一つの端末機b1までに連なる伝
送線路L0,L1の断線等の有無を調べたい場合には、あ
らかじめ伝送線路L1に監視光の波長λ1を対応させてお
いてOTDRg(光源の波長λ1)より出力する。伝送線
路L0を通った監視光(波長λ1)は光分波器hにより伝送
線路L1にのみ導かれる。同様に、他の伝送線路L2の断
線等の有無を調べたい場合は、その伝送線路L2に監視
光波長λ2を対応させておいて、OTDRgの波長をλ2
として光分波器hによりその伝送線路L2にのみ監視光を
導く。
【0009】ここで、一つの端末機b1に連なる伝送線路
0,L1がいずれも正常な場合には、伝送線路監視用の
OTDRgから出力される光は、途中で端面反射される
ことなく端末機b1に至るが、端末機b1では、その監視光
は本来不要であるから、光フィルタ等を用いてその監視
光(波長λ1)を除いて信号光のみを取り込む。
【0010】しかし、たとえば、一つの端末機b1に連な
る副伝送線路L1が途中で断線などしている場合には、
OTDRgからの光は、その断線箇所で端面反射され、
その反射光が副伝送線路L1,光分波器h、主伝送線路L
0、光カプラcを介してOTDRgに入力される。
【0011】OTDRgにおいては、出射した光(波長λ
i、i=1,2……n)が反射により再び戻ってくるまで
の時間を計測することにより、その副伝送線路L1の断
線箇所を特定する。
【0012】このように、図8に示すような光通信シス
テムでは、信号光と区別する上で、信号光の波長λsと
は異なる波長λi帯の光を発生する伝送線路監視用のO
TDRgが必要となる。
【0013】そのようなOTDRgに用いる光源とし
て、従来技術では、1.6μm帯の光を発生する半導体レ
ーザが提供されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな1.6μm帯の光を発生する半導体レーザは、市販品
では出力が比較的小さく(数mW以下)、このため、各伝
送線路L0,L1〜Lnを伝送する途中の減衰や、光分波
器hによる光分波によって光強度が小さくなり、伝送線
路監視用としては不十分である。たとえば、NEL社製
の1.65μmDFB(NLK1651BTA)レーザの場
合は、出力が1mW程度である。
【0015】このような1.65μm帯の半導体レーザに
代えて、たとえば、1.48μm帯の光を発生する半導体
レーザを使用することも考えられる。
【0016】しかし、1.48μm帯の光を発生する従来
の半導体レーザは、1.6μm帯の半導体レーザの場合よ
りも高出力が得られるものの、発生される光のスペクト
ル帯域が広い(帯域幅で10nm程度ある)ために、分散の
影響が大きく、また、各発振モードでの出力の安定度が
不足するため、伝送線路を監視する上での検出精度が不
十分となる。
【0017】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、伝送線路の監視用等に使用される光源
として、高出力で、安定度も高く、しかも、スペクトル
帯域も比較的狭くて分散の影響が少ない光ファイバレー
ザが得られるようにすることを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】誘導放出効果により光を
直接に増幅する増幅媒体として、従来より石英系の光フ
ァイバのコアまたはその周囲にErをドープしたもの(以
下、EDFと称する)がある。このEDFを用いて通常
の1.55μm帯の増幅器を構成した場合の利得波長特性
は、Erの濃度と条長との積である濃度条長積(CL)に
依存し、濃度条長積が大きくなると、利得のピークを示
す波長が長波長側にシフトすることが知られている(た
とえば、1993年電子情報通信学会春季大会C−29
3,P4−329参照)。
【0019】本発明は、上述のようにEDFの利得波長
特性が濃度条長積に依存しているという事実に着目した
もので、上記の課題を解決するため、石英系の光ファイ
バのコアまたはその周囲にErがドープされてなる光フ
ァイバ増幅素子と、この光ファイバ増幅素子を励起する
励起光導入用の光合波カプラと、レーザ光取出用の波長
無依存型の光分岐カプラとが順次接続されてループ状の
光共振回路が構成されてなる光ファイバレーザにおい
て、次の構成を採る。
【0020】すなわち、請求項1記載に係る本発明で
は、光ファイバ増幅素子は、そのErの濃度と条長との
積である濃度条長積が24〜38kppm・mの範囲に設定
されており、また、前記光共振回路の途中には1.6μm
帯の波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタが配
置されている。
【0021】また、請求項2記載に係る発明では、請求
項1記載の光ファイバレーザにおいて、前記光ファイバ
増幅素子は、そのコアまたはその周囲に前記Erととも
にAlが共ドープされ、そのAlのドープ量が6300〜
26000ppmの範囲内に設定されていることを特徴と
している。
【0022】さらに、請求項3記載に係る発明では、請
求項1または請求項2に記載の光ファイバレーザにおい
て、前記バンドパスフィルタは、単一の誘電体多層膜フ
ィルタと、その前後に配置されたコリメートレンズとで
構成されていることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
光ファイバレーザの構成図である。
【0024】同図において、符号1は光ファイバレーザ
の全体を示し、2はこの光ファイバレーザ1を構成する
ループ状の共振回路、4はこの光共振回路2の一部を構
成する光ファイバ増幅素子としてのEDFである。
【0025】このEDF4は、誘導放出効果により光を
増幅するものであって、石英系の光ファイバのコアまた
はその周辺にEr(エルビウム)がドープされており、か
つ、その濃度条長積CLが次の値となるように設定され
ている。
【0026】すなわち、EDFが1.55μm帯の増幅器
として使用される場合の濃度条長積は、通常、16kppm
・m未満であり、その場合の増幅可能な波長帯域は、励
起光の種類や信号光の強度にもよるが、1.53μm〜
1.57μm程度である。このような濃度条長積では、
1.55μm帯でのレーザ発振が起こるが、1.6μm帯で
の発振は起こらない。
【0027】そこで、本発明では、1.60μm帯でレー
ザ発振が起こるように、EDFの条長を通常の場合より
も長尺にして、濃度条長積が24〜38kppm・mの範囲
になるように設定している。
【0028】6はレーザダイオード等の励起光源で、こ
こでは1.48μm帯の波長の励起光が発生されるが、E
DF4の増幅が可能な他の波長、たとえば0.98μm帯
の波長の励起光を発生するものであってもよい。
【0029】8は励起光源6からの励起光をEDF4に
導入するための光合波カプラ、10a,10bはレーザ光
の発振方向を規制するために光共振回路2の途中に挿入
された光アイソレータである。
【0030】12は1.53μm〜1.57μm帯のレーザ
発振を抑えて1.6μm帯の波長の光のみを通過させる波
長可変型のバンドパスフィルタである。
【0031】このバンドパスフィルタ12は、図2に示
すように、単一の誘電体多層膜フィルタ12aと、その
前後に配置されたコリメートレンズ12b,12cとで構
成されており、光ファイバ16から出射されたレーザ光
がコリメートレンズ12bで平行光に変換され、これが
誘電体多層膜フィルタ12aに入射することで特定の波
長のみが選択されて通過し、この光がコリメートレンズ
12cで集光されて光ファイバ16内に入射される。そ
の場合、誘電体多層膜フィルタ12aの角度θを変える
ことで、通過波長帯域をたとえば1.58μm〜1.62
μmの範囲で任意に選択できるようになっている。
【0032】14はレーザ光取出用の波長無依存型の光
分岐カプラで、この光分岐カプラ14は、たとえば、レ
ーザ光の帰還率が約50%に設定される。
【0033】そして、上記の各素子4,8,10a,1
2,14,10bの間は、通常の石英系の光ファイバ1
6によって互いに連結されて上述したループ状の光共振
回路2が構成されている。
【0034】上記構成において、励起光源6からの励起
光は、光合波カプラ8を介してEDF4に導入される一
方、EDF4の誘導放出効果により生じた光の内、1.
6μm帯の光のみがバンドパスフィルタ12を通過する
とともに、このフィルタ12で選別された光がアイソレ
ータ10a,10bによって、図1中、時計方向に周回さ
れ、この1.6μm帯の光が再びEDF4を通過すること
で増幅される。この動作が繰り返されることでレーザ発
振を起こす。
【0035】これにより、レーザ光取出用の波長無依存
型の光分岐カプラ14からは、1.6μm帯の波長のレー
ザ光が安定して出射されることになる。
【0036】なお、図1に示した構成の光ファイバレー
ザ1は、EDF4に対して、レーザ発振光の通過方向と
逆の方向から励起光を入力する、いわゆる後方励起のも
のであるが、レーザ発振光と同じ方向から励起光を入力
する前方励起のものや、前方および後方から同時に励起
光を入力する双方向励起のものであってもよく、その場
合でも、この実施形態と同様の効果が得られる。
【0037】また、上記の実施形態では、EDF4は、
石英系の光ファイバのコアまたはその周辺にEr(エルビ
ウム)がドープされた場合について説明したが、Erとと
もにAl(アルミニュウム)を共ドープし、そのAlのドー
プ量を6300〜26000ppmの範囲内に設定するの
が、利得特性を高める上では、より一層好ましい。
【0038】
【実施例】図1および図2に示した構成の光ファイバレ
ーザ1を用いて、各種のレーザ発振特性を調べた実施例
について、次に説明する。
【0039】表1は、EDF4の濃度条長積CLを変化
させた場合のレーザ光の発振波長や発振出力などを調べ
た結果である。
【0040】
【表1】
【0041】図3は、励起光源6からの励起光(波長1.
48μm)入力を100mWとし、EDF4の濃度条長積
CLを変化させた場合に得られるレーザ発振出力を調べ
た結果である。なお、図3では、励起光の波長が1.4
8μmで、バンドパスフィルタ12の波長通過帯域を1.
60μmとした場合の結果を実線で、波長通過帯域を1.
62μmとした場合の結果を破線でそれぞれ示してい
る。
【0042】表1および図3から分かるように、レーザ
光の波長1.6μmで14mW以上、1.62μmで最大約
7mWの出力が得られている。また、図3から分かるよ
うに、EDF4の濃度条長積が24kppm・mよりも小さ
い場合と38kppm・mよりも大きい場合のいずれもレー
ザ発振出力が低下するため、EDF4の濃度条長積は、
24kppm・m〜38kppm・mの範囲が適切である。
【0043】図4(a)は、図2に示した構成のバンドパ
スフィルタ12におけるフィルタ特性を示し、図4(b)
は、このバンドパスフィルタ12の波長通過帯域を1.
60μmに設定した場合のレーザ光のスペクトル分布を
光スペクトラムアナライザを用いて観測した結果を示し
ている。なお、この実験では、出力ポートの先に光アッ
ティネータを接続した上で、光スペクトラムアナライザ
に入射しているので、図4(b)の縦軸は強度の相対値を
示している。また、図4(a),(b)中には、参考のため
に、誘電体多層膜フィルタ12aをさらに一つ追加して
2段にした場合のデータも併せて破線で示している。ま
た、測定条件としては、EDF4の濃度条長積をCL=
40kppm・m、励起光パワーを115mWに設定してい
る。
【0044】図4(a)から分かるように、誘電体多層膜
フィルタ12aが1段のもの(図2の構成のもの)では、
2段のものよりも通過帯域幅は若干広いが、バンドパス
フィルタ12を通過するレーザ光のスペクトル分布は、
図4(b)から分かるように、1.599μm〜1.603μ
mの範囲で、帯域の広い1段のものでも2段のものと遜
色なく単一のピークとなる。
【0045】よって、誘電体多層膜フィルタ12aが1
段のものであっても、実用上、何ら問題なく使用でき、
特に、2段のものに比べて損失が少なくなる分、有利で
あり、かつ、構成が一層簡単になる等の利点がある。
【0046】しかも、図4(b)から分かるように、レー
ザ光のスペクトル帯域が狭い(1.6μmを中心として帯
域幅で0.1nm程度)ので、これを伝送線路の監視用の光
源として使用した場合でも、分散の影響が小さいことが
理解される。
【0047】図5は、EDF4の濃度条長積をCL=2
4kppm・m、30kppm・m、38kppm・mとし、また、バ
ンドパスフィルタ12の波長通過帯域をいずれも1.6
μmとして、励起光源6のパワーを変化させた場合のレ
ーザ光の発振出力を調べた結果を示している。
【0048】図5から分かるように、励起光のパワーを
増加させることで、レーザ発振出力は直線的に増加す
る。したがって、励起光パワーを調整することで、高い
レーザ発振出力を得ることができる。
【0049】図6は、バンドパスフィルタ12によって
レーザ光の波長通過帯域を選択した場合のレーザ発振出
力を調べた結果を示している。なお、図6では、励起光
波長が1.48μm、励起光パワーが105mW、EDF
4の濃度条長積が36kppm・mの場合の結果を実線で、
励起光波長が1.48μm、励起光パワーが94mW、E
DF4の濃度条長積が38kppm・mの場合の結果を破線
でそれぞれ示している。
【0050】図6から分かるように、1.58μm〜1.
62μmの範囲で7mW以上の高いレーザ発振出力が得ら
れている。
【0051】図7は、図1の構成の光ファイバレーザ1
を構成するEDF4において、ErとともにAlを共ドー
プし、このAlを共ドープしたEDF4について、その
増幅素子としての増幅特性を調べた結果であって、同図
(a)には、Alドープ濃度と信号出力の関係を、同図(b)
にはAlドープ濃度と利得の関係をそれぞれ示してい
る。なお、測定条件は、図7(a),(b)中に示す通りであ
る。
【0052】Alのドープ量には、最適値が存在し、Al
のドープ量を6300〜26000ppmの範囲内に設定
するのが、利得特性を高める上で一層好ましい。
【0053】すなわち、図1の構成の光ファイバレーザ
において、バンドパスフィルタ12によってレーザ光の
通過中心波長を1.62μmに設定したときの、ループ内
部の損失は6.8dBであり、EDF4の利得がループ内
損失以上になると、レーザ発振が立ち上がる。EDF4
の利得は、実用上、ループ内損失よりも2dB以上ある
ことが望ましいので、図7(b)より、8.8dB以上の利
得を示すAlドープ量の範囲は、6300〜26000p
pmであることが理解される。
【0054】なお、Alのドープ量が6300ppmよりも
大幅に低下した場合には、Er間の距離が近接するた
め、濃度消光により利得が低下する。一方、26000
ppmを大幅に越えると、濃度消光は起こらないものの、
Alドープによる散乱損失の増加によって、利得が低下
する。よって、Alドープ量の範囲には、上記の所望の
レーザ発振特性を得る上だけでなく、増幅素子としての
特性からも自ずと限界がある。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る光ファイバレーザは、次の
効果を奏する。
【0056】(1) 請求項1記載の発明によれば、高出
力で、安定度も高く、しかも、スペクトル帯域も比較的
狭くて分散の影響が少ない光ファイバレーザが得られ
る。このため、伝送線路の監視用の光源等に使用するこ
とが可能である。また、この構成の光ファイバレーザ
は、レンズ等の空間光学系を使用しないので、組み立て
が比較的簡単で、比較的安価に構成することができる。
【0057】(2) 特に、請求項2記載の発明によれ
ば、Erを単独にドープする場合に比較して、Alを共ド
ープすれば、さらに高い利得が得られるため、一層、高
出力のレーザ光を発生することができる。
【0058】(3) また、請求項3記載の発明によれ
ば、バンドパスフィルタの構成が簡単になり、コストダ
ウンを図ることができるばかりでなく、フィルタ通過の
際の損失も少なくなるので、高出力のレーザ光を発生す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ファイバレーザの構
成図である。
【図2】図1の光ファイバレーザに使用されるバンドパ
スフィルタの構成を示す図である。
【図3】図1の構成の光ファイバレーザにおいて、光フ
ァイバ増幅素子の濃度条長積と、レーザ発振出力との関
係を調べた結果を示す特性図である。
【図4】図1の構成の光ファイバレーザにおいて、バン
ドパスフィルタのフィルタ特性、および波長通過帯域を
1.60μmとしたときのレーザ光の発振スペクトルを示
す特性図である。
【図5】図1の構成の光ファイバレーザにおいて、励起
光パワーを変化させた場合のレーザ光の発振出力との関
係を調べた結果を示す特性図である。
【図6】図1の構成の光ファイバレーザにおいて、バン
ドパスフィルタによってレーザ光の波長通過帯域を選択
した場合のレーザ発振出力を調べた結果を示す特性図で
ある。
【図7】図1の構成の光ファイバレーザを構成するED
Fにおいて、ErとともにAlを共ドープした場合のAl
ドープ濃度と信号出力および利得の関係を示す特性図で
ある。
【図8】光通信システムの一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…光ファイバレーザ、2…光共振回路、4…EDF
(光ファイバ増幅素子)、8…光合波カプラ、10a,1
0b…アイソレータ、12…バンドパスフィルタ、12a
…誘電体多層膜フィルタ、12b,12c…コリメートレ
ンズ、14…光分岐カプラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今田 善之 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英系の光ファイバのコアまたはその周
    囲にErがドープされてなる光ファイバ増幅素子と、こ
    の光ファイバ増幅素子を励起する励起光導入用の光合波
    カプラと、レーザ光取出用の波長無依存型の光分岐カプ
    ラとが順次接続されてループ状の光共振回路が構成され
    ている光ファイバレーザにおいて、 前記光ファイバ増幅素子は、そのErの濃度と条長との
    積である濃度条長積が24〜38kppm・mの範囲に設定
    されており、また、前記光共振回路の途中には1.6μm
    帯の波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタが配
    置されていることを特徴とする光ファイバレーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバレーザにおい
    て、 前記光ファイバ増幅素子は、そのコアまたはその周囲に
    前記ErとともにAlが共ドープされ、そのAlのドープ
    量が6300〜26000ppmの範囲内に設定されてい
    ることを特徴とする光ファイバレーザ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の光ファ
    イバレーザにおいて、 前記バンドパスフィルタは、単一の誘電体多層膜フィル
    タと、その前後に配置されたコリメートレンズとで構成
    されていることを特徴とする光ファイバレーザ。
JP26561297A 1997-03-03 1997-09-30 光ファイバレーザ Pending JPH10308549A (ja)

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