JPH10306880A - ダンパー付き逃がし弁 - Google Patents
ダンパー付き逃がし弁Info
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- JPH10306880A JPH10306880A JP11462297A JP11462297A JPH10306880A JP H10306880 A JPH10306880 A JP H10306880A JP 11462297 A JP11462297 A JP 11462297A JP 11462297 A JP11462297 A JP 11462297A JP H10306880 A JPH10306880 A JP H10306880A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 開弁速度の確保および閉弁動作時における弁
体背面のダンパー室へのダンパー用液体の供給遅れを防
止して、ダンパー効果の向上を図る。 【解決手段】 弁体7の背後に背圧室25を備える液体
の逃がし弁において、弁箱1内に固着される弁体ガイド
5の内部にダンパー室10が設けられ、このダンパー室
10は前記弁体ガイド5に設けられる仕切り壁5aによ
って主ダンパー室11と副ダンパー室12に区切られ、
前記仕切り壁5aには主ダンパー室11と副ダンパー室
12を繋ぐ通孔内にオリフィス14を設けるとともに、
主ダンパー室11側から副ダンパー室12側へのダンパ
ー用液体の移動のみ可能なチェッキ弁13が設けられ、
副ダンパー室12側には背圧室25とその副ダンパー室
12を仕切って弁体7とともに移動するダンパーピスト
ン15が設けてあり、このダンパーピストン15には、
開弁動作時に副ダンパー室12側から背圧室25へのダ
ンパー用液体の移動を阻止するチェッキ弁17が設けて
ある。
体背面のダンパー室へのダンパー用液体の供給遅れを防
止して、ダンパー効果の向上を図る。 【解決手段】 弁体7の背後に背圧室25を備える液体
の逃がし弁において、弁箱1内に固着される弁体ガイド
5の内部にダンパー室10が設けられ、このダンパー室
10は前記弁体ガイド5に設けられる仕切り壁5aによ
って主ダンパー室11と副ダンパー室12に区切られ、
前記仕切り壁5aには主ダンパー室11と副ダンパー室
12を繋ぐ通孔内にオリフィス14を設けるとともに、
主ダンパー室11側から副ダンパー室12側へのダンパ
ー用液体の移動のみ可能なチェッキ弁13が設けられ、
副ダンパー室12側には背圧室25とその副ダンパー室
12を仕切って弁体7とともに移動するダンパーピスト
ン15が設けてあり、このダンパーピストン15には、
開弁動作時に副ダンパー室12側から背圧室25へのダ
ンパー用液体の移動を阻止するチェッキ弁17が設けて
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体用のダンパー
付き逃がし弁に関するものであり、詳しくはダンパー室
の背後にダンパー用液体の強制供給手段を備えて、ダン
パー効果を向上させたダンパー付き逃がし弁に関するも
のである。
付き逃がし弁に関するものであり、詳しくはダンパー室
の背後にダンパー用液体の強制供給手段を備えて、ダン
パー効果を向上させたダンパー付き逃がし弁に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】高温度,高圧の液体を取り扱う設備にお
ける機器・配管系統には、過度な圧力が作用するのを防
止するために、設定値以上の圧力が生じると吹き出して
圧力を下げる逃がし弁が用いられている。このような逃
がし弁では弁の開き始め、あるいは閉じる際に弁体に作
用する流体側圧力とこの弁体に付勢される押さえバネと
の平衡が崩れて、その弁体がふらつく現象(フラッタリ
ング)が発生する。このようなフラッタリングが生じる
と配管系統において障害が起きるので、このフラッタリ
ングが生じないようにして、かつ、過度な圧力が作用し
ないようにする技術が求められている。このような問題
点を解決しようとする逃がし弁として、弁体の背後にダ
ンパー室を設けて弁開閉時における弁体の動作を安定さ
せるものが知られている。このような逃がし弁の一例と
して、実公平7−41980号公報によって開示される
ようなものがある。
ける機器・配管系統には、過度な圧力が作用するのを防
止するために、設定値以上の圧力が生じると吹き出して
圧力を下げる逃がし弁が用いられている。このような逃
がし弁では弁の開き始め、あるいは閉じる際に弁体に作
用する流体側圧力とこの弁体に付勢される押さえバネと
の平衡が崩れて、その弁体がふらつく現象(フラッタリ
ング)が発生する。このようなフラッタリングが生じる
と配管系統において障害が起きるので、このフラッタリ
ングが生じないようにして、かつ、過度な圧力が作用し
ないようにする技術が求められている。このような問題
点を解決しようとする逃がし弁として、弁体の背後にダ
ンパー室を設けて弁開閉時における弁体の動作を安定さ
せるものが知られている。このような逃がし弁の一例と
して、実公平7−41980号公報によって開示される
ようなものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載される
逃がし弁にあっては、弁体の背後に形成されるダンパー
室と背圧室とを仕切る部分にオリフィスが設けられて、
このオリフィスによってダンパー室内に充満させたダン
パー用液体(オイル)を移動させて生じる流動抵抗によ
ってダンパー効果を得ようとしている。このために、開
弁動作時には有効であるが、減圧して弁体が閉じる方向
に作用するとき(閉弁動作時)に、背圧室側に移動した
オイルがダンパー室へ戻るときにもそのオリフィスを通
ることになるので、弁体に作用する流体側圧力が低下す
ると、背圧室側で弁体に作用している押圧コイルバネに
よる押し下げ力で急激に閉弁動作してオイルの供給遅れ
が生じ、ダンパー室内に空洞が生じることになる。その
結果、弁体に作用する押し下げ側と圧力流体側との圧力
差が不安定になって、やはり弁体のフラッタリングが発
生することになる。
逃がし弁にあっては、弁体の背後に形成されるダンパー
室と背圧室とを仕切る部分にオリフィスが設けられて、
このオリフィスによってダンパー室内に充満させたダン
パー用液体(オイル)を移動させて生じる流動抵抗によ
ってダンパー効果を得ようとしている。このために、開
弁動作時には有効であるが、減圧して弁体が閉じる方向
に作用するとき(閉弁動作時)に、背圧室側に移動した
オイルがダンパー室へ戻るときにもそのオリフィスを通
ることになるので、弁体に作用する流体側圧力が低下す
ると、背圧室側で弁体に作用している押圧コイルバネに
よる押し下げ力で急激に閉弁動作してオイルの供給遅れ
が生じ、ダンパー室内に空洞が生じることになる。その
結果、弁体に作用する押し下げ側と圧力流体側との圧力
差が不安定になって、やはり弁体のフラッタリングが発
生することになる。
【0004】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、開弁速度の確保および閉弁動作時
における弁体背面のダンパー室へのダンパー用液体(オ
イル)の供給遅れを防止して、ダンパー効果の向上を図
ったダンパー付き逃がし弁を提供することを目的とする
ものである。
めになされたもので、開弁速度の確保および閉弁動作時
における弁体背面のダンパー室へのダンパー用液体(オ
イル)の供給遅れを防止して、ダンパー効果の向上を図
ったダンパー付き逃がし弁を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、本発明によるダンパー付き
逃がし弁は、弁体の背後に背圧室を備える液体の逃がし
弁において、弁箱内に固着される弁体ガイドの内部にダ
ンパー室が設けられ、このダンパー室は前記弁体ガイド
に設けられる仕切り壁によって主ダンパー室と副ダンパ
ー室に区切られ、前記仕切り壁には主ダンパー室と副ダ
ンパー室を繋ぐ通孔内にオリフィスを設けるとともに、
主ダンパー室側から副ダンパー室側へのダンパー用液体
の移動のみ可能なチェッキ弁が設けられ、副ダンパー室
側には背圧室とその副ダンパー室を仕切って弁体ととも
に移動するダンパーピストンが設けてあることを特徴と
するものである。
れた目的を達成するために、本発明によるダンパー付き
逃がし弁は、弁体の背後に背圧室を備える液体の逃がし
弁において、弁箱内に固着される弁体ガイドの内部にダ
ンパー室が設けられ、このダンパー室は前記弁体ガイド
に設けられる仕切り壁によって主ダンパー室と副ダンパ
ー室に区切られ、前記仕切り壁には主ダンパー室と副ダ
ンパー室を繋ぐ通孔内にオリフィスを設けるとともに、
主ダンパー室側から副ダンパー室側へのダンパー用液体
の移動のみ可能なチェッキ弁が設けられ、副ダンパー室
側には背圧室とその副ダンパー室を仕切って弁体ととも
に移動するダンパーピストンが設けてあることを特徴と
するものである。
【0006】本発明においては、このように構成される
ことにより、開弁動作時には弁の開き速度を適度に保っ
て速やかに開き、弁を閉じる際にはダンパー室での空洞
化現象を強制的に解消してダンパー効果を確実に発揮で
きるようにされ、フラッタリングの発生を防止して円滑
な動作ができる液体を取り扱う配管系の逃がし弁を得る
ことができる効果を奏する。
ことにより、開弁動作時には弁の開き速度を適度に保っ
て速やかに開き、弁を閉じる際にはダンパー室での空洞
化現象を強制的に解消してダンパー効果を確実に発揮で
きるようにされ、フラッタリングの発生を防止して円滑
な動作ができる液体を取り扱う配管系の逃がし弁を得る
ことができる効果を奏する。
【0007】また、本発明における前記ダンパーピスト
ンには、閉弁時にのみ副ダンパー室を閉じる働きをする
チェッキ弁が設けられることが好ましい。こうすること
で、前記チェッキ弁は、副ダンパー室から背圧室側への
流れに対して閉動作し、流体側圧力が設定圧力以下で逃
がし弁が閉弁状態である常態では自重により開弁して、
背圧室側に充填されているダンパー用液体を副ダンパー
室に補充する働きをし、かつ、温度変化に伴う緩やかな
ダンパー用液体の膨張に対しては開弁状態に保たれて支
障なく対応でき、常時機能を発揮できる効果を奏する。
また、前記仕切り壁に設けられるチェッキ弁,オリフィ
スは、少なくともいずれかが着脱可能にされていること
が好ましい。こうすることで、ダンパー室に対するダン
パー用液体の充填を簡単に、かつ確実に行うことができ
る効果を奏する。
ンには、閉弁時にのみ副ダンパー室を閉じる働きをする
チェッキ弁が設けられることが好ましい。こうすること
で、前記チェッキ弁は、副ダンパー室から背圧室側への
流れに対して閉動作し、流体側圧力が設定圧力以下で逃
がし弁が閉弁状態である常態では自重により開弁して、
背圧室側に充填されているダンパー用液体を副ダンパー
室に補充する働きをし、かつ、温度変化に伴う緩やかな
ダンパー用液体の膨張に対しては開弁状態に保たれて支
障なく対応でき、常時機能を発揮できる効果を奏する。
また、前記仕切り壁に設けられるチェッキ弁,オリフィ
スは、少なくともいずれかが着脱可能にされていること
が好ましい。こうすることで、ダンパー室に対するダン
パー用液体の充填を簡単に、かつ確実に行うことができ
る効果を奏する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるダンパー付き
逃がし弁の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつ
つ説明する。
逃がし弁の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつ
つ説明する。
【0009】図1には、本発明によるダンパー付き逃が
し弁の実施の形態が示されている。この実施の形態で
は、弁箱1内に一次側液入口から挿入定着される入口ノ
ズル2の先端に設けられた弁座3に対向して取り付けら
れる弁体ガイド5が、その上部フランジ5’を弁箱カバ
ー4の取付フランジ部4’と前記弁箱1の取付座6とに
より挟持されて、軸心線を前記弁座3と合致させて弁箱
1内に挿入固定されている。この弁体ガイド5内には、
弁体7が背面中心に弁棒8の先端を当接されて上下摺動
可能に配されている。弁棒8は、前記弁体7に先端を押
し付けるように、後述するダンパーピストン15を介し
て背圧室25内でコイルバネ9による推力が中間部に付
与されている。
し弁の実施の形態が示されている。この実施の形態で
は、弁箱1内に一次側液入口から挿入定着される入口ノ
ズル2の先端に設けられた弁座3に対向して取り付けら
れる弁体ガイド5が、その上部フランジ5’を弁箱カバ
ー4の取付フランジ部4’と前記弁箱1の取付座6とに
より挟持されて、軸心線を前記弁座3と合致させて弁箱
1内に挿入固定されている。この弁体ガイド5内には、
弁体7が背面中心に弁棒8の先端を当接されて上下摺動
可能に配されている。弁棒8は、前記弁体7に先端を押
し付けるように、後述するダンパーピストン15を介し
て背圧室25内でコイルバネ9による推力が中間部に付
与されている。
【0010】前記弁体7は、背後をコップ状に形成さ
れ、この弁体7の背後に形成されるダンパー室10とし
て、当該弁体7が収容される弁体ガイド5の中間上部に
設けられる仕切り壁5aによって下側に主ダンパー室1
1が形成され、上側に副ダンパー室12が形成される。
なお、弁体7は外周部にOリングなどのシールリングを
取り付けられて弁体ガイド5の内面と摺動可能にされて
いる。
れ、この弁体7の背後に形成されるダンパー室10とし
て、当該弁体7が収容される弁体ガイド5の中間上部に
設けられる仕切り壁5aによって下側に主ダンパー室1
1が形成され、上側に副ダンパー室12が形成される。
なお、弁体7は外周部にOリングなどのシールリングを
取り付けられて弁体ガイド5の内面と摺動可能にされて
いる。
【0011】図2には、弁の要部の詳細が示されてい
る。弁体ガイド5に設けられる主ダンパー室11と副ダ
ンパー室12とを仕切る仕切り壁5aには、副ダンパー
室12から主ダンパー室11へのオイルの流動を阻止し
て主ダンパー室11から副ダンパー室12へのオイルの
流動に抵抗を与えるオリフィスを備えたチェッキ弁13
と、副ダンパー室12から主ダンパー室11へのオイル
の流動に抵抗を与えるオリフィス14が設けられ、副ダ
ンパー室12にはダンパーピストン15が前記弁棒8に
支持されて配設されている。
る。弁体ガイド5に設けられる主ダンパー室11と副ダ
ンパー室12とを仕切る仕切り壁5aには、副ダンパー
室12から主ダンパー室11へのオイルの流動を阻止し
て主ダンパー室11から副ダンパー室12へのオイルの
流動に抵抗を与えるオリフィスを備えたチェッキ弁13
と、副ダンパー室12から主ダンパー室11へのオイル
の流動に抵抗を与えるオリフィス14が設けられ、副ダ
ンパー室12にはダンパーピストン15が前記弁棒8に
支持されて配設されている。
【0012】このダンパーピストン15は、前記弁体ガ
イド5の仕切り壁5aの上側で摺動自在に配されて、副
ダンパー室12から背圧室25側への流れに対して閉作
動して流体側圧力が設定圧力以下で逃がし弁が閉弁状態
である常態では自重により開弁するチェッキ弁17が付
設されている。なお、このダンパーピストン15は下部
コイルバネ座18の下面凹部18aと中央部で接触して
その下部コイルバネ座18に作用するコイルバネ9の推
力が弁棒8に伝達するようにされる突起部15’を中央
上面に形成されている。
イド5の仕切り壁5aの上側で摺動自在に配されて、副
ダンパー室12から背圧室25側への流れに対して閉作
動して流体側圧力が設定圧力以下で逃がし弁が閉弁状態
である常態では自重により開弁するチェッキ弁17が付
設されている。なお、このダンパーピストン15は下部
コイルバネ座18の下面凹部18aと中央部で接触して
その下部コイルバネ座18に作用するコイルバネ9の推
力が弁棒8に伝達するようにされる突起部15’を中央
上面に形成されている。
【0013】このようにされた主ダンパー室11と副ダ
ンパー室12の内部には、取り扱われる流体の条件に応
じて耐用性の高いダンパー用のオイルが封入され、かつ
弁箱カバー4(背圧室25)内の適当な高さ位置まで注
入されて、オイルの気化などによる減少に対応できるよ
うになされている。なお、弁箱カバー4内の油面を外部
から検知できるように、側面部にはオイルゲージ20が
付されている。
ンパー室12の内部には、取り扱われる流体の条件に応
じて耐用性の高いダンパー用のオイルが封入され、かつ
弁箱カバー4(背圧室25)内の適当な高さ位置まで注
入されて、オイルの気化などによる減少に対応できるよ
うになされている。なお、弁箱カバー4内の油面を外部
から検知できるように、側面部にはオイルゲージ20が
付されている。
【0014】前記仕切り壁5aに設けられるチェッキ弁
13は、弁体13aがネジ孔5bにねじ込まれて取り付
けられ、ボール弁体13’が自重で入口を閉じ、主ダン
パー室11内の容積変化による押圧力によってそのボー
ル弁体13’が開くようになされている。なお、このチ
ェッキ弁13における弁体13aの背後には、押さえ片
13bが固着されてボール弁体13’の飛び出しを防止
するようにされている。また、ダンパーピストン15に
設けられる前記チェッキ弁17にもボール弁体17’の
外れ止めとなる押さえ片17bが前記チェッキ弁13と
同要領で付されている。図中符号19は空気抜き孔で、
プラグ19aが取り付けられ、オイル注入後に副ダンパ
ー室12内に残った空気を排出させた後、そのプラグ1
9aを嵌めてエア溜まりが生じないようにされる。
13は、弁体13aがネジ孔5bにねじ込まれて取り付
けられ、ボール弁体13’が自重で入口を閉じ、主ダン
パー室11内の容積変化による押圧力によってそのボー
ル弁体13’が開くようになされている。なお、このチ
ェッキ弁13における弁体13aの背後には、押さえ片
13bが固着されてボール弁体13’の飛び出しを防止
するようにされている。また、ダンパーピストン15に
設けられる前記チェッキ弁17にもボール弁体17’の
外れ止めとなる押さえ片17bが前記チェッキ弁13と
同要領で付されている。図中符号19は空気抜き孔で、
プラグ19aが取り付けられ、オイル注入後に副ダンパ
ー室12内に残った空気を排出させた後、そのプラグ1
9aを嵌めてエア溜まりが生じないようにされる。
【0015】このように構成されるダンパー付き逃がし
弁は、流体(液体)を取り扱う配管系統、例えばポンプ
の吐出側の配管などに取り付けられ、常態において、弁
体7は弁座3に対して弁棒8に付勢されるコイルバネ9
の推力が作用して閉弁されている。この推力は、弁の吐
出設定圧力に対応させて設定される。なお、このダンパ
ー付き逃がし弁の二次側吐出口1”には、図示しないが
所要の配管を接続して吐出された液体を貯槽などに戻す
ようにされる。
弁は、流体(液体)を取り扱う配管系統、例えばポンプ
の吐出側の配管などに取り付けられ、常態において、弁
体7は弁座3に対して弁棒8に付勢されるコイルバネ9
の推力が作用して閉弁されている。この推力は、弁の吐
出設定圧力に対応させて設定される。なお、このダンパ
ー付き逃がし弁の二次側吐出口1”には、図示しないが
所要の配管を接続して吐出された液体を貯槽などに戻す
ようにされる。
【0016】使用時にあって、このダンパー付き逃がし
弁の一次側入口2”の圧力が設定圧力以上になると、前
記コイルバネ9による推力に抗して弁体7が押し上げら
れ、一次側から二次側に圧力液体が流出する。弁体7が
押し上げられると、この弁体7の背後(上側)に設けら
れている主ダンパー室11内に充満のダンパーオイルを
押圧することになり、このダンパーオイルは非圧縮流体
であるから、弁体7に作用する押圧力で仕切り壁5aに
設けられたオリフィス14並びにチェッキ弁13を通じ
て副ダンパー室12内に押し出され、この際の流出抵抗
で制動作用を受けることになる。
弁の一次側入口2”の圧力が設定圧力以上になると、前
記コイルバネ9による推力に抗して弁体7が押し上げら
れ、一次側から二次側に圧力液体が流出する。弁体7が
押し上げられると、この弁体7の背後(上側)に設けら
れている主ダンパー室11内に充満のダンパーオイルを
押圧することになり、このダンパーオイルは非圧縮流体
であるから、弁体7に作用する押圧力で仕切り壁5aに
設けられたオリフィス14並びにチェッキ弁13を通じ
て副ダンパー室12内に押し出され、この際の流出抵抗
で制動作用を受けることになる。
【0017】この際、主ダンパー室11から副ダンパー
室12に押し出されるオイルは、その副ダンパー室12
内に流入して、当該副ダンパー室12の容積を充満させ
る。すると、この副ダンパー室12内にあるダンパーピ
ストン15は、付属するチェッキ弁17が弁体7の上昇
時閉じる働きをするので、オイルの流入量に応じて制動
作用を受けることになる。なお、この実施の形態では、
弁体ガイド5における主ダンパー室11の内径と副ダン
パー室12の内径が同一寸法に形成されているので、弁
体7による弁棒8の押し上げ力には変わりがない。ま
た、この弁体7が押し開かれて上昇するとき、ダンパー
室10内でのオイルの移動(主ダンパー室11から副ダ
ンパー室12へ)は、オリフィス14とチェッキ弁13
との両通孔を通じて流動するので速やかに、かつ弁体7
のふらつきもなく開弁される。したがって、一次側の圧
力上昇量に応じて弁体7が安定状態で上昇し、所定の閉
弁圧力以内に戻るまで二次側吐出口1”から接続された
管路に液が放出される。
室12に押し出されるオイルは、その副ダンパー室12
内に流入して、当該副ダンパー室12の容積を充満させ
る。すると、この副ダンパー室12内にあるダンパーピ
ストン15は、付属するチェッキ弁17が弁体7の上昇
時閉じる働きをするので、オイルの流入量に応じて制動
作用を受けることになる。なお、この実施の形態では、
弁体ガイド5における主ダンパー室11の内径と副ダン
パー室12の内径が同一寸法に形成されているので、弁
体7による弁棒8の押し上げ力には変わりがない。ま
た、この弁体7が押し開かれて上昇するとき、ダンパー
室10内でのオイルの移動(主ダンパー室11から副ダ
ンパー室12へ)は、オリフィス14とチェッキ弁13
との両通孔を通じて流動するので速やかに、かつ弁体7
のふらつきもなく開弁される。したがって、一次側の圧
力上昇量に応じて弁体7が安定状態で上昇し、所定の閉
弁圧力以内に戻るまで二次側吐出口1”から接続された
管路に液が放出される。
【0018】一次側の圧力が設定値以下に戻れば、弁棒
8にかかるコイルバネ9の推力によって弁体7は押し戻
される。この際、コイルバネ9の推力は、まず下部コイ
ルバネ座18からダンパーピストン15に伝えられ、次
いで弁棒8を介して弁体7に作用する。したがって、主
ダンパー室11が弁体7の下降に伴い負圧になる傾向を
示すが、同時にダンパーピストン15が押し下げられる
ことにより、副ダンパー室12内のオイルが押圧される
と、チェッキ弁17は閉じ、仕切り壁5aに設けられる
チェッキ弁13も閉じるようにされているので、オリフ
ィス14のみを通じてオイルが押し戻され、その流動抵
抗によって急激な動作をせずに緩衝制動されて弁体7を
閉じることになる。その結果、弁体7がフラッタリング
を起こすことなく、確実に閉弁できるのである。
8にかかるコイルバネ9の推力によって弁体7は押し戻
される。この際、コイルバネ9の推力は、まず下部コイ
ルバネ座18からダンパーピストン15に伝えられ、次
いで弁棒8を介して弁体7に作用する。したがって、主
ダンパー室11が弁体7の下降に伴い負圧になる傾向を
示すが、同時にダンパーピストン15が押し下げられる
ことにより、副ダンパー室12内のオイルが押圧される
と、チェッキ弁17は閉じ、仕切り壁5aに設けられる
チェッキ弁13も閉じるようにされているので、オリフ
ィス14のみを通じてオイルが押し戻され、その流動抵
抗によって急激な動作をせずに緩衝制動されて弁体7を
閉じることになる。その結果、弁体7がフラッタリング
を起こすことなく、確実に閉弁できるのである。
【0019】このように、この実施の形態の逃がし弁に
よれば、圧力上昇による一次側液体の吹き出し時には、
ダンパー室10において主ダンパー室11と副ダンパー
室12の間でチェッキ弁13とオリフィス14を通じて
の液の強制移動による制動作用で、弁体7が急激に上昇
するのを制御しつつ一次側液体を放出させて一次側圧力
の上昇を阻止することができる。また、閉弁動作時には
副ダンパー室12にダンパーピストン15を設けたこと
により、積極的に主ダンパー室内へのオイルの戻し操作
を行わせるようにされるので、弁閉止時における主ダン
パー室11内での負圧の発生を防止できて、従来発生し
ていた弁体7のフラッタリングが解消され、確実な弁閉
止が円滑に行えるようになった。
よれば、圧力上昇による一次側液体の吹き出し時には、
ダンパー室10において主ダンパー室11と副ダンパー
室12の間でチェッキ弁13とオリフィス14を通じて
の液の強制移動による制動作用で、弁体7が急激に上昇
するのを制御しつつ一次側液体を放出させて一次側圧力
の上昇を阻止することができる。また、閉弁動作時には
副ダンパー室12にダンパーピストン15を設けたこと
により、積極的に主ダンパー室内へのオイルの戻し操作
を行わせるようにされるので、弁閉止時における主ダン
パー室11内での負圧の発生を防止できて、従来発生し
ていた弁体7のフラッタリングが解消され、確実な弁閉
止が円滑に行えるようになった。
【0020】また、前記逃がし弁におけるダンパー室1
0内のオイルは、配管系統での取り扱われる流体が高温
である場合、その伝熱によって熱膨張を起こしても前記
チェッキ弁17を通じて背圧室25に逃がすことができ
るので、構造的に無理が生じることはない。また、前記
オイルの熱収縮による容積変化や長期間の使用によって
気化減少することに対しても、弁箱カバー4内に充填さ
れているオイルが、閉弁状態においてダンパーピストン
15に取り付くチェッキ弁17のボール弁体17’が自
重によって下降して弁口17aを開いた状態になってい
ることで、自動的に補給され、副ダンパー室12内が満
たされて支障を来すことはない。もちろん、弁箱カバー
4内に充填のオイルが減少すれば、液面計20によって
確認できるので、この場合は上部のプラグ21を外して
オイルの補充を行えばよい。
0内のオイルは、配管系統での取り扱われる流体が高温
である場合、その伝熱によって熱膨張を起こしても前記
チェッキ弁17を通じて背圧室25に逃がすことができ
るので、構造的に無理が生じることはない。また、前記
オイルの熱収縮による容積変化や長期間の使用によって
気化減少することに対しても、弁箱カバー4内に充填さ
れているオイルが、閉弁状態においてダンパーピストン
15に取り付くチェッキ弁17のボール弁体17’が自
重によって下降して弁口17aを開いた状態になってい
ることで、自動的に補給され、副ダンパー室12内が満
たされて支障を来すことはない。もちろん、弁箱カバー
4内に充填のオイルが減少すれば、液面計20によって
確認できるので、この場合は上部のプラグ21を外して
オイルの補充を行えばよい。
【0021】上述の逃がし弁において、ダンパー室10
内にオイルの充填を行うには、組立時にチェッキ弁13
やオリフィス14を外した状態でオイルを主ダンパー室
11内に注入し、その後にそれらチェッキ弁13やオリ
フィス14を取り付ける。また、副ダンパー室12には
ダンパーピストン15を組み込む際に、前述の空気抜き
孔19からオイルを注入してプラグ19aを嵌めるよう
にすればよい。
内にオイルの充填を行うには、組立時にチェッキ弁13
やオリフィス14を外した状態でオイルを主ダンパー室
11内に注入し、その後にそれらチェッキ弁13やオリ
フィス14を取り付ける。また、副ダンパー室12には
ダンパーピストン15を組み込む際に、前述の空気抜き
孔19からオイルを注入してプラグ19aを嵌めるよう
にすればよい。
【0022】上記の説明においては、ダンパー室にオイ
ルを充填することになっているが、配管系統での取扱い
流体によっては、オイル以外の液体、例えば水を用いる
ことができる。また、ダンパー室の直径寸法について
は、上述のものに限定されるものではなく、必要に応じ
て主ダンパー室と副ダンパー室とが異なるようにするこ
ともできる。
ルを充填することになっているが、配管系統での取扱い
流体によっては、オイル以外の液体、例えば水を用いる
ことができる。また、ダンパー室の直径寸法について
は、上述のものに限定されるものではなく、必要に応じ
て主ダンパー室と副ダンパー室とが異なるようにするこ
ともできる。
【0023】本実施例におけるオイルは、本発明におけ
るダンパー用液体に対応する。
るダンパー用液体に対応する。
【図1】図1は、本発明にかかるダンパー付き逃がし弁
の一実施例の断面図である。
の一実施例の断面図である。
【図2】図2は、弁の要部を表す拡大断面図である。
1 弁箱 2 入口ノズル 3 弁座 4 弁箱カバー 5 弁体ガイド 5a 仕切り壁 7 弁体 8 弁棒 9 コイルバネ 10 ダンパー室 11 主ダンパー室 12 副ダンパー室 13,17 チェッキ弁 14 オリフィス 15 ダンパーピストン 18 下部コイルバネ座 25 背圧室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古賀 弘敏 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 幸田 亀太郎 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 沢田 秀美 大阪府大東市深野南町1番1号 株式会社 中北製作所内 (72)発明者 小杉 明弘 大阪府大東市深野南町1番1号 株式会社 中北製作所内
Claims (2)
- 【請求項1】 弁体の背後に背圧室を備える液体の逃が
し弁において、弁箱内に固着される弁体ガイドの内部に
ダンパー室が設けられ、このダンパー室は前記弁体ガイ
ドに設けられる仕切り壁によって主ダンパー室と副ダン
パー室に区切られ、前記仕切り壁には主ダンパー室と副
ダンパー室を繋ぐ通孔内にオリフィスを設けるととも
に、主ダンパー室側から副ダンパー室側へのダンパー用
液体の移動のみ可能なチェッキ弁が設けられ、副ダンパ
ー室側には背圧室とその副ダンパー室を仕切って弁体と
ともに移動するダンパーピストンが設けてあることを特
徴とするダンパー付き逃がし弁。 - 【請求項2】 前記ダンパーピストンには閉弁時にのみ
副ダンパー室を閉じる働きをするチェッキ弁が設けられ
ることを特徴とする請求項1に記載のダンパー付き逃が
し弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11462297A JPH10306880A (ja) | 1997-05-02 | 1997-05-02 | ダンパー付き逃がし弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11462297A JPH10306880A (ja) | 1997-05-02 | 1997-05-02 | ダンパー付き逃がし弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306880A true JPH10306880A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=14642475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11462297A Withdrawn JPH10306880A (ja) | 1997-05-02 | 1997-05-02 | ダンパー付き逃がし弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10306880A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007051689A (ja) * | 2005-08-18 | 2007-03-01 | Tgk Co Ltd | 差圧弁 |
JP2019102190A (ja) * | 2017-11-29 | 2019-06-24 | トヨタ自動車株式会社 | リリーフ弁付き電池 |
CN113404917A (zh) * | 2021-05-20 | 2021-09-17 | 北京航天试验技术研究所 | 一种气弹簧阀门气缸 |
-
1997
- 1997-05-02 JP JP11462297A patent/JPH10306880A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007051689A (ja) * | 2005-08-18 | 2007-03-01 | Tgk Co Ltd | 差圧弁 |
JP2019102190A (ja) * | 2017-11-29 | 2019-06-24 | トヨタ自動車株式会社 | リリーフ弁付き電池 |
CN113404917A (zh) * | 2021-05-20 | 2021-09-17 | 北京航天试验技术研究所 | 一种气弹簧阀门气缸 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |