JPH10306864A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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JPH10306864A
JPH10306864A JP13419598A JP13419598A JPH10306864A JP H10306864 A JPH10306864 A JP H10306864A JP 13419598 A JP13419598 A JP 13419598A JP 13419598 A JP13419598 A JP 13419598A JP H10306864 A JPH10306864 A JP H10306864A
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JP
Japan
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shaft
nut
female screw
actuator
moving cylinder
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Pending
Application number
JP13419598A
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English (en)
Inventor
Zentaro Yamaguchi
善太郎 山口
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Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造簡単にして安全性を確保できるアクチュ
エータの提供。 【解決手段】 モータで正逆回転駆動されるシャフト1
5の外周に形成された雄ねじ部16に送り用ナット18
が進退自在に螺合され、ナット18にはシャフトの外側
で軸心方向に移動する移動筒22が連結されているアク
チュエータにおいて、移動筒22とナット18とがねじ
結合部22aによって連結されており、ねじ結合部22
aには複数本の抜け防止ピン23が周方向に径方向に挿
入され、各抜け防止ピン23の先端部はシャフト15の
雄ねじ部16のねじ谷に余裕をもって挿入されている。 【効果】 移動筒と雌ねじ部との荷重分布をねじ結合部
で広くかつ均等に分布させることができるため、移動筒
と雌ねじ部とのずれが防止されるため、移動筒に連結さ
れた雌ねじ部材が不測に遊動するのは防止され安全性が
確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクチュエータに
関し、特に、電動送りねじ式アクチュエータに係り、例
えば、重量のある負荷を往復直線運動させるのに利用し
て有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、負荷を持ち上げたり下げたり
するのに使用される電動送りねじ式アクチュエータとし
て、モータによって正逆回転駆動されるシャフトがハウ
ジングに回転自在に支承されているとともに、このシャ
フトの外周に形成された雄ねじ部には送り用ナットが進
退自在に螺合されており、送り用ナットに負荷が連結さ
れるようになっているものがある。そして、このような
電動送りねじ式アクチュエータにおいては、例えば、実
開平7−23847号公報に示されているように、送り
用ナットと一体に安全用ナットを設けて安全性を確保し
たり、例えば、特開平7−103306号公報に示され
ているように、送り用ナットと送り用ナットに取り付け
られた支持板との間の距離変化を検知する検知器を設け
て異常の検知によって事故の発生を防止したりする安全
対策が講じられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、送り用ナット
と一体に安全用ナットが設けられたアクチュエータにお
いては、送り用ナットが実質的に大きくなってしまい、
また、異常検知器が付設されたアクチュエータにおいて
は、構造や制御およびメンテナンス等が複雑になってし
まう。
【0004】本発明の目的は、構造簡単にして安全性を
確保することができるアクチュエータを提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアクチュエ
ータは、モータによって正逆回転駆動されるシャフトに
進退自在に螺合された雌ねじ部材と、雌ねじ部材に連結
されて移動される移動筒とがねじ結合によって連結され
ていることを特徴とする。さらに、雌ねじ部材と移動筒
とのねじ結合部にはピンが径方向に挿入されていること
を特徴とする。
【0006】例えば、大きな荷重の負荷を移動させよう
とした場合、移動筒には大きな荷重が加わる状態にな
り、この荷重は移動筒と雌ねじ部とのねじ結合部に伝達
される。このねじ結合部に伝達された荷重は、ねじ結合
部が雌ねじ部材および移動筒の全周で軸方向に広がって
いるため、ねじ結合部において均等に分散されて部分的
に応力の集中を受けることなく良好に雌ねじ部材に伝達
される。つまり、移動筒に加わった荷重は連結部の存在
にもかかわらず一体となったような状態で雌ねじ部材に
伝達される。したがって、雌ねじ部材に進退自在に螺合
したシャフトは雌ねじ部材を移動させることにより、あ
たかも一体となった移動筒をずれを発生することなく移
動させることができる。したがって、前記した手段によ
れば、構造簡単にして安全を確保することができる。ち
なみに、移動筒と雌ねじ部材とのねじ結合部にピンを径
方向に挿入することにより、移動筒と雌ねじ部材とを回
り止めすることができるため、より一層安全性を高める
ことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
アクチュエータの主要部の拡大図を示しており、(a)
は縦断面図、(b)は(a)のb−b線に沿う断面図で
ある。図2はそのアクチュエータを示す縦断面図であ
る。図3はその主要部を示す一部切断一部省略分解斜視
図である。
【0008】本実施形態において、本発明に係るアクチ
ュエータは、各種の負荷に搭載される汎用のアクチュエ
ータとして構成されている。本実施形態に係るアクチュ
エータ1はハウジング2を備えており、ハウジング2に
は正逆回転可能なモータ12を装着されたモータ装着部
3が開設されているとともに、送りねじ軸としてのシャ
フト15を挿通されるシャフト挿通部4が開設されてい
る。モータ12の出力軸側にはウオーム歯車減速装置1
3が連設されている。ウオーム歯車減速装置13の出力
軸14はシャフト挿通部4の軸心と直交する方向に延在
されている。
【0009】ハウジング2は左右で一対のシェル5、5
を組み合わされて構成されている。両シェル5、5は樹
脂が用いられて互いに左右対称形の大略長方形の皿形に
形成されており、最中合わせにされた合わせ面同士にモ
ータ装着部3およびシャフト挿通部4がそれぞれ形成さ
れている。両シェル5、5は最中合わせに組み付けられ
た状態でねじ部材10によって締結されているととも
に、シャフト挿通部4の一端(以下、前端とする。)開
口の外側に形成された嵌合部6の外周に金属製のバンド
7を嵌着されている。このバンド7によって左右のシェ
ル5、5のシャフト挿通部4における左右方向への開き
は防止されるようになっている。
【0010】ハウジング2のシャフト挿通部4に挿通さ
れたシャフト15の前側には送り用の雄ねじ部16が形
成されており、この雄ねじ部16には雌ねじ部17が螺
合された雌ねじ部材としてのナット18が進退自在に装
着されている。また、ハウジング2のシャフト挿通部4
には支持筒19がナット18の外側においてシャフト1
5と同心的に配されて左右のシェル5、5によって挟持
され、固定部20によって抜け止めされている。ナット
18はこの支持筒19に筒心方向に摺動可能に嵌入され
ている。ナット18には移動筒22がシャフト15およ
び支持筒19と同心に配されてねじ結合部22aによっ
て連結されており、移動筒22は支持筒19の内周によ
って軸心方向に摺動自在に支承された状態になってい
る。ナット18はナイロン等の樹脂が使用されて一体成
形されており、ナット18および移動筒22には焼入れ
した鋼材によって形成された抜け防止ピン23が4本、
周方向に90度の位相差をもって配されて径方向にそれ
ぞれ挿入されている。各抜け防止ピン23の先端部はシ
ャフト15の雄ねじ部16におけるねじ谷に余裕をもっ
てそれぞれ挿入されている。すなわち、各抜け防止ピン
23の先端は樹脂によって成形されたナット18の内部
に留まって、その切っ先がシャフト15の雄ねじ部16
におけるねじ谷の内部に挿入した状態になっている。ま
た、抜け防止ピン23は移動筒22の外周に嵌着された
バンド23aによって径方向外側への抜けを阻止された
状態になっている。
【0011】移動筒22の前端にはアクチュエータ1を
負荷(図示せず)に連結するための連結具24が、負荷
に対する連結位置を調節可能に装着されている。すなわ
ち、移動筒22の前端部内周には位置調節用雌ねじ部2
5が刻設されているとともに、位置調節用雌ねじ部25
の軸心方向の中央位置には筒心方向に長い長孔26が一
対、互いに対向されて筒心方向に延在するようにそれぞ
れ開設されている。連結具24は移動筒22と略等しい
外径の円柱形状に形成されており、円周には位置調節用
雄ねじ部27が刻設されている。連結具24の一端部に
はスパナ等の工具を係合するための工具係合部28が面
取りされて一体的に形成されており、連結具24の他端
部には連結ピンを挿通するための連結孔29が軸心と直
交する方向に貫通されて開設されている。
【0012】そして、連結具24は位置調節用雄ねじ部
27を位置調節用雌ねじ部25に螺合されることによ
り、移動筒22の前端部に軸心方向の位置を調節可能に
装着されているとともに、その回転位置を調節されるこ
とによって連結孔29が両長孔26、26に位置合わせ
されるようになっている。連結孔29の外径と両方の長
孔26、26の短手方向の幅とは等しく設定されている
とともに、連結ピン30の外径に略等しく設定されてい
る。連結ピン30は長孔26、連結孔29に挿通可能に
設定されているとともに、負荷側のブラケット31に開
設されている連結孔32にも挿通可能に設定されてお
り、挿通された状態でブラケット31の外側において鍔
部30aおよび割ピン33によって抜け止めされるよう
に構成されている。
【0013】なお、連結具24が負荷に連結されること
によって、ナット18および移動筒22は支持筒19に
対して回り止めされた状態となるため、移動筒22はナ
ット18の回転運動に対して回転を阻止する状態にな
り、ナット18の進退運動に伴って支持筒19に対して
直線運動する状態になる。
【0014】シャフト15の前端には円筒形状に形成さ
れたナットストッパ35が同軸に配されて固定されてお
り、ナットストッパ35は移動筒22の内周面に滑動自
在に支承された状態になっている。移動筒22の位置調
節用雌ねじ部25から後端寄りの前端部内周にはダンパ
を兼ねる位置規制部材36が位置調節可能に固定されて
いる。すなわち、位置規制部材36はゴムまたは樹脂の
弾性材料が用いられて移動筒22の内径と等しい外径を
有する円柱形状に形成されている。位置規制部材36の
後端部にはリベットを挿通するための挿通孔37が軸心
と直交する方向に開設されている。また、位置規制部材
36の後端面にはナットストッパ35から突出したシャ
フト15の凸部を逃げるための凹部38が没設されてい
る。他方、移動筒22の前端部における位置調節用雌ね
じ部25から適当に離れた位置にはリベットを挿通する
ための挿通孔39が筒心と直交する方向に貫通するよう
に開設されている。
【0015】そして、連結具24を外された状態で、か
つ、挿通孔37と39とが取付治具(図示せず)によっ
て位置合わせされた状態で、位置規制部材36は移動筒
22内に前端開口から挿入され、双方の挿通孔37と3
9とにリベット40を挿通されてかしめ加工されること
により移動筒22の所望の位置に固定されている。
【0016】支持筒19の前端部には前後端に内向き鍔
部を有する円筒形状に形成されたキャップ41が嵌着さ
れており、キャップ41は後端側の鍔部を支持筒19の
環状溝に係合されて支持筒19に固定されている。キャ
ップ41は前端側の鍔部の内周を移動筒22の外周に摺
接することにより、支持筒19内をシールするようにな
っている。
【0017】ハウジング2のシャフト挿通部4における
軸心方向の略中央部には円形リング形状の前側隔壁部4
2が径方向内向きに突設されており、この前側隔壁部4
2の前端面に没設された凹部42aにはシャフト15の
雄ねじ部16の段差端面が挿入されて突き当てられてい
る。シャフト挿通部4の前側隔壁部42の後ろ側にはブ
レーキプレート等を収容するための収容室43が、支持
筒19よりも若干大径の円形中空室に形成されている。
すなわち、収容室43にはブレーキプレート、ワンウエ
イクラッチ、スラスト軸受、ストッパおよびスペーサが
前端側から順に配置されており、これらの部品は収容室
43に挿通されたシャフト15の被制御軸部44の外周
に嵌合されている。
【0018】ブレーキプレート45はナイロン等の樹脂
が用いられて円形リング形状に形成されており、被制御
軸部44の外周における前端部に遊嵌されている。ブレ
ーキプレート45はその前端面と隔壁部42の後端面と
の間に形成された凹凸結合部46によってシャフト挿通
部4に回り止めされている。シャフト15の被制御軸部
44の外周におけるブレーキプレート45の後ろ側には
ローラ式のワンウエイクラッチ48が装着されている。
【0019】詳細な説明および図示は省略するが、ロー
ラ方式のワンウエイクラッチ48は円筒形状に形成され
たクラッチケース(以下、ケースという。)48aと、
ケース48aの内周面に没設された楔形状の溝48b
と、楔形状溝48bに転動自在に収納されて被制御軸部
44の外周面に転動自在に接触されたローラ48cとを
備えており、シャフト15が正回転する状態において、
ローラ48cが楔形状溝48b内を大径側に変位するこ
とによりケース48aのシャフト15に対する空回りを
許容し、シャフト15が逆転する状態において、ローラ
48cが楔形状溝48b内を大径側に変位して楔効果を
発揮することによりケース48aをシャフト15と一体
回転させるように構成されている。
【0020】さらに、ワンウエイクラッチ48の前端面
は前側で隣接するブレーキプレート45の後端面に押接
されている。このブレーキプレート45のワンウエイク
ラッチ48との押接面にはグリース溜め溝47が正方形
の環状溝形状に没設されており、この押接面間にはグリ
ース(図示せず)が塗布されている。グリース溜め溝4
7が正方形の環状溝形状に形成されているため、ブレー
キプレート45とワンウエイクラッチ48との押接面間
に塗布されたグリースは全面にわたって均一に拡散され
る状態になる。そして、このブレーキプレート45とワ
ンウエイクラッチ48との押接面間の摩擦力は、シャフ
ト15に対する負荷側からの逆回転作用力よりも大き
く、かつ、それらの差がモータ側からの逆回転駆動力よ
りも小さくなるように設定されている。すなわち、ワン
ウエイクラッチ48がモータ12の駆動力によって逆回
転される場合には、ブレーキプレート45とワンウエイ
クラッチ48との押接面間で滑りが発生し、他方、ワン
ウエイクラッチ48がナット18側の駆動力によって逆
転される場合には、その押接面間で滑りが発生しないよ
うに設定されている。
【0021】シャフト15の被制御軸部44の外周にお
けるワンウエイクラッチ48の後ろ側で隣接する位置に
は、スラスト転がり軸受49が嵌合されており、スラス
ト転がり軸受49はその後ろ側で隣接する位置に嵌合さ
れたストッパ50によって軸心方向の移動を規制されて
いる。
【0022】シャフト挿通部4における収容室43の後
ろ側で隣接する後側隔壁部52の収容室43と反対側の
後ろ脇には、ラジアル転がり軸受53が隣接して固定さ
れており、このラジアル転がり軸受53によってシャフ
ト15の後端部が回転自在に支承されている。シャフト
15の外周におけるラジアル転がり軸受53の後側隔壁
部52と反対側の位置には、従動側傘歯車55がワッシ
ャ54を挟み込まれて嵌合されており、一体回転するよ
うに一方取りされて結合されている。
【0023】従動側傘歯車55には原動側傘歯車56が
噛合されており、原動側傘歯車56はハウジング2にシ
ャフト挿通部4と直交するように配されたウオーム歯車
減速装置13の出力軸14に一体回転するように嵌着さ
れている。すなわち、従動側傘歯車55にはハウジング
2のモータ装着部3に設備されたモータ12の回転駆動
力が、ウオーム歯車減速装置13の出力軸14および原
動側傘歯車56を介して伝達されるようになっており、
したがって、シャフト15はモータ12によって正逆回
転駆動されるようになっている。
【0024】次に作用を説明する。アクチュエータ1が
負荷の固定端と自由端との間に架設された後に、図1の
状態からモータ12が正方向に回転運転されると、モー
タ12の駆動力がウオーム歯車減速装置13、原動側傘
歯車56および従動側傘歯車55を介してシャフト15
に伝達される。シャフト15の正回転時にはワンウエイ
クラッチ48のローラ48cが楔形状溝48bに係合し
ないため、クラッチケース48aはシャフト15に対し
て空回りし、相対的にシャフト15はそのまま回転され
る。シャフト15がモータ12により正回転されると、
ナット18は支持筒19に沿って前進される状態になる
ため、ナット18に連結された移動筒22は支持筒19
から押し出されて行く。この移動筒22の前進によって
移動筒22の連結具24に連結された負荷が駆動される
ことになる。
【0025】負荷の要求する所定のストロークだけ移動
筒22が伸長すると、モータ12の駆動電気回路(図示
せず)に介設された自動停止装置等によってモータ12
の運転が自動的に停止される。
【0026】モータ12の運転が停止されると、負荷の
荷重がナット18へ後退させる方向の力(アクチュエー
タに負荷が引張荷重として作用する場合には引張力)と
して移動筒22を介して作用するため、シャフト15に
は逆回転させようとする力(以下、負荷側逆回転作用力
という。)が、ナット18の雌ねじ部17およびシャフ
ト15の送り用雄ねじ部16の作用によって作用する状
態になる。負荷側逆回転作用力がシャフト15に作用す
ると、ワンウエイクラッチ48のローラ48cが楔形状
溝48bに係合する状態になるため、シャフト15とワ
ンウエイクラッチ48のケース48aとは一体回転する
状態になる。しかし、ワンウエイクラッチ48のケース
48aはブレーキプレート45に押接した状態になり、
ブレーキプレート45はハウジング2に固定された状態
になっているため、回転することができない。この場
合、ワンウエイクラッチ48のケース48aはブレーキ
プレート45に両者の押接面間に作用する摩擦力により
回り止めされた状態になる。その結果、ワンウエイクラ
ッチ48のケース48aと一体回転しようとするシャフ
ト15は回転することができない状態になる。つまり、
シャフト15はワンウエイクラッチ48を介してハウジ
ング2に固定された状態になるため、負荷側からの逆回
転作用力に対して逆回転を防止された状態になる。した
がって、負荷はアクチュエータ1によって駆動された状
態を維持することができる。
【0027】その後、モータ12が逆方向に回転運転さ
れると、モータ12の逆回転駆動力がウオーム歯車減速
装置13、原動側傘歯車56、従動側傘歯車55を介し
てシャフト15に伝達される。ここで、シャフト15の
逆回転時にはワンウエイクラッチ48のローラ48cが
楔形状溝48bに係合するため、シャフト15とワンウ
エイクラッチ48のケース48aとは一体回転する状態
になる。そして、ワンウエイクラッチ48のケース48
aはブレーキプレート45に押接した状態になり、ブレ
ーキプレート45はハウジング2に固定された状態にな
っているため、回転することができない状態になる。し
かし、シャフト15をモータ12の駆動力によって強制
的に逆回転させようとするモータ側からの逆回転駆動力
と負荷側逆回転作用力とは、ワンウエイクラッチ48の
ケース48aとブレーキプレート45との押接面間に作
用する摩擦力による回り止め力を上回るため、ワンウエ
イクラッチ48のケース48aはブレーキプレート45
との間で滑り回りする状態になる。その結果、シャフト
15はワンウエイクラッチ48のケース48aと一緒に
逆回転することができる。
【0028】このようにしてシャフト15が逆回転駆動
されると、雄ねじ部16に進退自在に螺合されて支持筒
19に回り止めされたナット18は支持筒19に沿って
後退される状態になるため、ナット18に連結された移
動筒22は支持筒19に引き込まれて行く。この移動筒
22の後退によって、移動筒22の連結具24に連結さ
れた負荷が復帰移動される。
【0029】負荷が元の位置まで復帰移動されると、モ
ータ12が自動的に停止される。そして、ナット18が
元の後退位置に戻った状態において、通常、負荷は支持
具(図示せず)によって機械的に支持されるため、負荷
側からの逆回転力がシャフト15に加わることは無い。
但し、この後退位置に戻った状態で、負荷側からの逆回
転作用力がシャフト15に加わったとしても、前述した
作用によってシャフト15の逆回転は確実に防止され
る。この逆転防止作用は、ナット18が雄ねじ部16の
途中で停止された場合でも同様に発現される。
【0030】なお、本実施形態に係るアクチュエータは
負荷が引張荷重として作用する場合に使用するのに好適
なように構成されている。負荷が圧縮荷重として作用す
る場合に使用するアクチュエータにおいては、シャフト
の送り用雄ねじ部の向きが引張荷重の場合と逆になり、
ワンウエイクラッチ、ブレーキプレート等の配置が逆に
なる。
【0031】ところで、アクチュエータ1が長期間にわ
たって頻繁に使用されて樹脂製のナット18の送り用雌
ねじ部17が磨耗した状態で、ナット18に軸心方向に
大きな力が作用すると、送り用雌ねじ部17のねじ山が
シャフト15の雄ねじ部16のねじ山に対して軸心方向
にずれてナット18のシャフト15の雄ねじ部16との
螺合が外れる危惧がある。しかし、本実施形態において
は、ナット18に挿入された抜け防止ピン23がシャフ
ト15の送り用雄ねじ部16のねじ山に余裕をもって挿
入されているため、ナット18のシャフト15の雄ねじ
部16との螺合が外れる事態は防止される。すなわち、
抜け防止ピン23の機械的強度はシャフト15の雄ねじ
部16と共に大きく設定されているため、ナット18が
シャフト15の雄ねじ部16に対して軸心方向にずれて
抜け防止ピン23がシャフト15の雄ねじ部16のねじ
山に係合すると、ナット18は抜け防止ピン23によっ
て支えられることにより軸心方向の移動を防止された状
態になる。
【0032】したがって、移動筒22に連結された負荷
が不測に遊動してしまう事態は未然に防止され安全性が
確保される。そして、各抜け防止ピン23はナット18
の長さの範囲内に収められているため、大きさの増加は
回避することができる。また、抜け防止ピン23は自動
的に作用するため、構造や制御およびメンテナンスが簡
単でしかも確実に安全性を確保することができる。
【0033】また、本実施形態においては、抜け防止ピ
ン23が移動筒22を貫通してナット18に埋め込まれ
ているため、ナット18と移動筒22とを確実に抜け止
めさせた状態で連結させることができる。すなわち、大
きな荷重の負荷を移動させようとした場合、移動筒には
大きな荷重が加わる状態になり、この荷重は移動筒と雌
ねじ部とのねじ結合部に伝達される。このねじ結合部に
伝達された荷重は、ねじ結合部が雌ねじ部材および移動
筒の全周で軸方向に広がっているため、ねじ結合部にお
いて均等に分散されて部分的に応力の集中を受けること
なく良好に雌ねじ部材に伝達される。つまり、移動筒に
加わった荷重は連結部の存在にもかかわらず一体となっ
たような状態で雌ねじ部材に伝達される。したがって、
雌ねじ部材に進退自在に螺合したシャフトは雌ねじ部材
を移動させることにより、あたかも一体となった移動筒
をずれを発生することなく移動させることができる。し
たがって、前記した手段によれば、構造簡単にして安全
を確保することができる。ちなみに、移動筒と雌ねじ部
材とのねじ結合部にピンを径方向に挿入することによ
り、移動筒と雌ねじ部材とを回り止めすることができる
ため、より一層安全性を高めることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
移動筒と雌ねじ部材とをねじ結合部によって連結するこ
とにより、移動筒と雌ねじ部とにおける荷重を広くかつ
均等に分布させることができるため、移動筒と雌ねじ部
材とのずれを防止することができ、アクチュエータの安
全性を確保することができる。また、移動筒と雌ねじ部
材とのねじ結合部にピンを挿入することにより、移動筒
と雌ねじ部材とを回り止めして確実に抜け止めすること
ができるため、より一層安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるアクチュエータの主
要部の拡大図を示しており、(a)は縦断面図、(b)
は(a)のb−b線に沿う断面図である。
【図2】そのアクチュエータを示す縦断面図である。
【図3】その主要部を示す一部切断一部省略分解斜視図
である。
【符号の説明】
1…アクチュエータ、2…ハウジング、3…モータ装着
部、4…シャフト挿通部、5…シェル、6…嵌合部、7
…バンド、10…ねじ部材、12…モータ、13…ウオ
ーム歯車減速装置、14…出力軸、15…シャフト、1
6…送り用雄ねじ部、17…雌ねじ部、18…送り用ナ
ット、19…支持筒、20…固定部、22…移動筒、2
2a…ねじ結合部、23…抜け防止ピン、23a…バン
ド、24…連結具、25…位置調節用雌ねじ部、26…
長孔、27…位置調節用雄ねじ部、28…工具係合部、
29…連結孔、30…連結ピン、31…ブラケット、3
2…連結孔、33…割ピン、35…ナットストッパ、3
6…位置規制部材、37…挿通孔、38…凹部、39…
挿通孔、40…リベット、41…キャップ、42…前側
隔壁部、43…収容室、44…被制御軸部、45…ブレ
ーキプレート、46…凹凸結合部、47…グリース溜め
溝、48…ワンウエイクラッチ、49…スラスト転がり
軸受、50…ストッパ、52…後側隔壁部、53…ラジ
アル転がり軸受、54…ワッシャ、55…従動側傘歯
車、56…原動側傘歯車。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータによって正逆回転駆動されるシャ
    フトがハウジングに回転自在に支承されているととも
    に、このシャフトの外周に形成された雄ねじ部には雌ね
    じ部材が進退自在に螺合されており、雌ねじ部材にはシ
    ャフトの外側に配されてハウジングの軸心方向に移動す
    る移動筒が連結されているアクチュエータにおいて、 前記移動筒と前記雌ねじ部材とがねじ結合によって連結
    されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記移動筒と雌ねじ部材とのねじ結合部
    には回り止め手段が設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記移動筒と雌ねじ部材とのねじ結合部
    にはピンが径方向にそれぞれ挿入されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。
JP13419598A 1998-04-30 1998-04-30 アクチュエータ Pending JPH10306864A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3162642A1 (en) * 2015-10-27 2017-05-03 Asahi Denso Co., Ltd. Steering lock device

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3162642A1 (en) * 2015-10-27 2017-05-03 Asahi Denso Co., Ltd. Steering lock device
US9889817B2 (en) 2015-10-27 2018-02-13 Asahi Denso Co., Ltd. Steering lock device

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