JPH10306750A - ガソリン機関の燃焼方法 - Google Patents
ガソリン機関の燃焼方法Info
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- JPH10306750A JPH10306750A JP9119577A JP11957797A JPH10306750A JP H10306750 A JPH10306750 A JP H10306750A JP 9119577 A JP9119577 A JP 9119577A JP 11957797 A JP11957797 A JP 11957797A JP H10306750 A JPH10306750 A JP H10306750A
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Abstract
化させるべく燃焼効率を向上させる。 【解決手段】 スロットルバルブ17上流の吸気管3
に、水素吸蔵合金11に吸蔵されている水素を、体積比
で吸入空気量の1%〜4%の割合で供給し、かつ吸入空
気と燃料との重量比である空燃比を22〜32、好まし
くは25〜32として機関本体1内における燃焼室にて
燃焼させる。
Description
リンと空気との混合気を燃焼室内で燃焼させるガソリン
機関の燃焼方法に関する。
が燃焼することにより、エネルギとCO2とH2Oになる
が、燃料の一部が不完全燃焼することによってCO及び
HCが発生するほか、空気中のN2が酸化されてNO
X(窒素酸化物)が発生し、これらの成分が大気中に放
出されることになる。このような排出ガスを浄化する方
法として、従来では、機関の運転条件を、空燃比(空気
と燃料との重量比:A/F)が理論空燃比(A/F=1
4.7)となるよう燃料供給を制御するとともに、三元
触媒を用いてCO及びHCの酸化とNOXの還元とを同
時に行う方法が採用されている。
げられており、CO2を含めた排出ガス中の成分量の低
減及び燃料消費率の向上を目的としてリーンバーンエン
ジンシステムが開発されている。リーンバーンエンジン
は、燃料を希薄にして空燃比の大きい領域(A/F=2
2〜23)にて運転を行うもので、リーン領域でトルク
変動を抑制するように燃焼室の形状などを改善し、NO
Xの排出量が規制値以下になる空燃比で運転するもので
ある。
は、自動車に対する排出ガス規制が益々高まっており、
これに対応して排出ガスの発生しない電気自動車が開発
されているが、現状では電気自動車は製造コストや一充
電走行距離などの点で、ガソリン機関を搭載した自動車
に比べて大きく劣り、実用性が低いものとなっている。
このため、ガソリン機関における排出ガス中の前記成分
量のさらなる低減が要求されており、そのためには燃焼
効率のより一層の向上が必要となる。
る排出ガスをより一層浄化させるべく燃焼効率を向上さ
せることを目的としている。
に、この発明は、吸入空気量の1%〜4%の量の水素を
燃焼室に供給し、かつ前記吸入空気とガソリン燃料との
重量比である空燃比を22〜32、好ましくは25〜3
2として燃焼させる燃焼方法としてある。
添加すると、燃焼室内の混合気中には水素が燃料として
含まれることになるので、燃焼しやすい状態となり、燃
焼効率が向上して燃料消費率が向上する。また、水素を
空燃比の高いリーン領域で添加することで、排出ガス成
分中のHCが効率よく燃焼してその排出量が低減する。
さらに、従来の希薄燃焼システムよりも高い空燃比で運
転しているので、CO及びNOxの排出量も少ないもの
となる。
入空気に対して水素の量が少なすぎて燃焼効率向上効果
が薄れ、逆に4%を越えると、必要水素量が増大して搭
載量に制限のある自動車の場合には、走行距離が充分得
られず、実用性が低下する。また、空燃比が25、特に
22を下回ると、NOX排出量が増大し、32を越える
と燃焼が不安定となる。したがって、吸入空気量に対す
る水素量の割合を1〜4%とした上で、空燃比を22〜
32、好ましくは25〜32とすることで、燃焼効率が
向上して燃料消費率が向上し、排出ガスの浄化作用がよ
り一層向上する。
面に基づき説明する。
ソリン機関の燃焼方法を適用した機関本体1を中心とし
たガソリン機関の概略的な全体構成図で、機関本体1の
燃焼室に、吸入空気を供給する吸気管3と、燃焼ガスを
排出する排気管5とがそれぞれ接続されている。吸気管
3の燃焼室近傍には、燃料であるガソリンを燃料噴射ノ
ズル7を介して供給する燃料管9が接続されている。
には、水素吸蔵合金11が収納されるタンク13の一端
が接続された水素供給管15の他端が接続されている。
この水素供給管15の吸気管3への接続部は、吸気管3
に設けられたスロットルバルブ17より上流側に位置し
ている。タンク13内の水素吸蔵合金は、各種あるが、
例えばFeTi系またはLaNi5系であり、寸法が110m
m×122mm×800mm、重さ約22kgの角型形状とし
て水素を約3000リットル吸蔵できるものとする。
ントローラなどの流量制御部19が設けられ、この流量
制御部19は、水素量が吸入空気量に対し体積比で1%
〜4%となるよう、図示しないコントローラによって調
整される。このコントローラは、スロットルバルブ17
の開度に対応した吸入空気量に対し、水素量が上記した
割合となるようあらかじめ設定されたプログラムを格納
している。
料噴射ノズル7から噴射される燃料(ガソリン)との重
量比、すなわち空燃比(A/F)は、22〜32、好ま
しくは25〜32としてある。この空燃比は、燃料噴射
時期と噴射量とを自由に設定可能な燃料噴射制御装置を
用い、例えば吸気管3の上流に設けた図示しないエアフ
ローメータによって計量された吸入吸気量に応じたもの
として設定される。
て、機関回転数が2400rpm、スロットル開度が20
%の定常運転で、空燃比(A/F)を理論空燃比付近か
らリーン側へ変化させた場合の燃焼消費率、排出ガス中
の各種成分量、トルク及び燃料流量のそれぞれの変化を
示している。これら各図において、吸入空気量に対する
水素添加量の割合は、0%(□)、1%(×)、2%
(△)及び3%(○)としてある。なお、機関本体1の
諸元は次の通りである。
添加量に拘わらずA/Fが高くなるに従って高く(悪
く)なっているが、水素添加量が多いほど、A/Fの増
大に伴って低いものとなっている。特に、A/Fが25
以上ではその差が顕著であり、3%添加ではA/Fが3
2まで運転可能である。
8付近までの増加とともに急激に減少し、水素添加によ
って、COを0.2以下と低く維持した状態での運転
が、A/F22以上、特に25以上で可能であり、特に
3%添加ではA/Fが32まで運転可能となっている。
量が多いほど多くなっているが、いずれの水素添加量に
おいてもA/Fが高くなるほど減少しており、A/Fが
25以上の場合には1%の水素添加でかなり低い値とな
っている。3%添加ではA/Fを32とすることで5%
程度まで減少している。
C)は、A/Fが高くなると燃焼が不安定になるため増
加するが、A/Fが18以上では、水素添加量の増加に
よって減少している。
増加に従って最大値が増加するとともに、ピーク位置が
リーン側にシフトしている。ここでは、A/Fを25以
上とすることで、NOx排出量が大幅に減少しているこ
とがわかる。
くなると低下する傾向にあるが、水素添加により増加し
希薄燃焼可能領域が広がり、特に水素添加を3%とした
場合には、A/Fが30以上であっても、1kgfm以上の
トルクを維持し、安定した燃焼が可能となっている。
大きな変化は見られず、A/Fが高くなるほど減少す
る。
は、水素の燃焼特性に起因している。水素は、C(炭
素)を含まないため、CO,CO2などを排出しないク
リーンエネルギである。それにも拘わらず水素添加によ
ってCO2の排出濃度が増加するのは、HC(未燃炭化
水素)を効率よく燃焼させているからである。また、水
素添加によってNOXが増加する原因は、水素によって
燃焼温度が増加するためである。
水素エネルギがどの程度有効に利用されているかを調べ
るために、安定運転可能なトルクを1kgfmとして、その
ときのA/F及び燃料流量を各水素添加量毎に求め、水
素0%に対する燃料流量の減少量及び添加した水素エネ
ルギと減少した燃料エネルギを計算し、その結果を図9
に示す。
値が増大する一方、燃料流量が減少する。水素添加量が
0%、つまり水素を添加しない場合では、A/F上限値
が23.9であるが、1%添加によりA/F上限値が2
5.4となり、3%添加では31.7となって従来のリ
ーンバーンエンジンよりさらに希薄領域での燃焼が可能
となる。添加した水素のエネルギと減少した燃料のエネ
ルギとの関係は、図9に示したように、「添加水素エネ
ルギ<減少燃料エネルギ」であり、水素エネルギの約
1.3倍から2倍の燃料エネルギが節約されることにな
る。このエネルギの差は、主に未燃炭化水素として排出
されていたHCが効率よく燃焼した結果生ずる。このよ
うに水素は、燃焼効率を改善するとともに、水素と空気
とが燃焼前に予混合されているため、主にリーン領域の
燃焼を安定化し、A/Fの上限を高くすることができ
る。
rpm、スロットル開度を60%とした場合の前記図2〜
図8と同様の各データの結果を示している。ここで、図
15におけるトルクについては、5kgfmを発揮するのに
A/Fが30以上の希薄燃焼領域でも可能となってい
る。図17は、上記図10〜図16の運転条件下にて安
定運転可能なトルクを5kgfmとした場合の前記図9に相
当する図である。この例においても、水素添加量の増大
とともにA/Fの上限値が増大し、燃料流量が減少して
おり、また「添加水素エネルギ<減少燃料エネルギ」で
あって、多量のガソリンエネルギが節約されてることに
なる。
高トルク運転時には、水素添加の効果がないことから、
エンジン燃焼がリーン領域から通常の領域(理論空燃
比)に切り替わった際には、水素添加を中断することが
好ましい。
エンジンシステムで使用されているEGRシステム(排
気の一部を吸気に還流させるシステム)を採用すること
により、図18に示すように、比較例(リーンバーンエ
ンジンをリーン領域で水素添加なしで燃焼させた場合)
の排出ガス濃度に対し、NOX濃度などをさらに低減す
ることもできる。
れば、吸入空気量の1%〜4%の水素を燃焼室に供給
し、かつ前記吸入空気と燃料との重量比である空燃比を
22〜32、好ましくは25〜32として燃焼させるよ
うにしたので、燃焼効率が向上して燃料消費率が向上す
るとともに、HCが効率よく燃焼してその排出量が低減
する。また、従来の希薄燃焼システムよりも高い空燃比
で運転しているので、CO及びNOxの排出量も少ない
ものとなる。
燃焼方法を適用した機関本体を中心としたガソリン機関
の概略的な全体構成図である。
20%の定常運転で、空燃比を理論空燃比付近からリー
ン側へ変化させた場合の燃料消費率の変化特性図であ
る。
る。
る。
fmとしてA/F上限値、燃料流量、添加水素エネルギ及
び減少燃料エネルギをそれぞれ示す説明図である。
が60%の定常運転で、空燃比を理論空燃比付近からリ
ーン側へ変化させた場合の燃料消費率の変化特性図であ
る。
る。
ある。
る。
ある。
る。
る。
5kgfmとしてA/F上限値、燃料流量、添加水素エネル
ギ及び減少燃料エネルギをそれぞれ示す説明図である。
加なしで燃焼させた際の排出ガス濃度と、本発明の燃焼
方法に加えてEGRシステムを採用した場合の排出ガス
濃度とを比較した説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 吸入空気量の1%〜4%の量の水素を燃
焼室に供給し、かつ前記吸入空気とガソリン燃料との重
量比である空燃比を22〜32として燃焼させることを
特徴とするガソリン機関の燃焼方法。 - 【請求項2】 空燃比が25〜32であることを特徴と
する請求項1記載のガソリン機関の燃焼方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9119577A JPH10306750A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ガソリン機関の燃焼方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9119577A JPH10306750A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ガソリン機関の燃焼方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306750A true JPH10306750A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=14764801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9119577A Pending JPH10306750A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | ガソリン機関の燃焼方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10306750A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003013765A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-15 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 水素エンジン及び水素エンジンの運転方法 |
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JP2006046077A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-02-16 | Toyota Motor Corp | 水素添加内燃機関の制御装置 |
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US10436108B2 (en) | 2013-09-25 | 2019-10-08 | MayMaan Research, LLC | Internal combustion engine using a water-based mixture as fuel and method for operating the same |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP9119577A patent/JPH10306750A/ja active Pending
Cited By (9)
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