JPH10306466A - 旋回式建設機械 - Google Patents

旋回式建設機械

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Publication number
JPH10306466A
JPH10306466A JP12635197A JP12635197A JPH10306466A JP H10306466 A JPH10306466 A JP H10306466A JP 12635197 A JP12635197 A JP 12635197A JP 12635197 A JP12635197 A JP 12635197A JP H10306466 A JPH10306466 A JP H10306466A
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JP
Japan
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bottom plate
internal gear
outer peripheral
peripheral edge
Prior art date
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Pending
Application number
JP12635197A
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English (en)
Inventor
Isato Masuda
勇人 益田
Hiroaki Okane
宏明 大鐘
Takashi Yagyu
隆 柳生
Tetsuo Namatame
哲生 生田目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリースバス内に収容すべき潤滑油の油量を
減らし、グリースバスを含めた全体の重量を軽減させる
と共に、例えば溶接手段に替えてボルトによりグリース
バスの底板を内輪に固着させるようにする。 【解決手段】 旋回輪41の内輪42には内歯歯車47
の下側に位置して環状の突部42Cを一体形成し、この
突部42Cには周方向に一定間隔をもって複数のねじ穴
を穿設する。また、グリースバス51の底板52には前
記各ねじ穴と対応する位置にそれぞれボルト挿通穴を穿
設する。そして、グリースバス51の底板52を内輪4
2の突部42C下面に複数の各ボルト48を用いて固着
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の旋回装置を有する旋回式建設機械
に関し、特に、大径の旋回輪を有し全体的に大型の構造
となった旋回式建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、基台としての下部走行体と、該
下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該
上部旋回体の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置
とからなる油圧ショベルまたは油圧クレーン等の旋回式
建設機械は、例えば特開平7−189291号公報等に
よって知られている。そして、この種の従来技術による
旋回式建設機械には、下部走行体と上部旋回体との間に
旋回装置が設けられ、該旋回装置は上部旋回体を下部走
行体に対して任意の方向に旋回させる構成となってい
る。
【0003】そこで、図9ないし図11を参照して従来
技術による旋回装置を備えた旋回式建設機械として大型
の油圧ショベルを例に挙げて述べる。
【0004】図において、1は基台として下部走行体
で、該下部走行体1は後述のトラックフレーム7等を備
えている。2は下部走行体1上に旋回可能に設けられた
上部旋回体を示し、該上部旋回体2には旋回フレーム3
上に運転室4、機械室5およびカウンタウエイト6等が
設けられている。また、上部旋回体2には旋回フレーム
3の前部側に作業装置(図示せず)が俯仰動可能に設け
られている。
【0005】7は下部走行体1の本体部となるトラック
フレームで、該トラックフレーム7は図10に示す如
く、中央部に丸胴8を有したセンタフレーム9と、該セ
ンタフレーム9の左,右両側に設けられ車両の前,後に
延びた一対のサイドフレーム10(一方のみ図示)とか
ら大略構成されている。ここで、センタフレーム9の丸
胴8は図10に示す旋回中心としての旋回軸O−Oに対
し同心円状をなすように配設され、上部旋回体2は丸胴
8上で後述の旋回装置14により旋回軸O−Oを中心に
して旋回駆動される。
【0006】また、各サイドフレーム10の一端側には
図9に示す如く遊動輪11が設けられ、他端側には走行
用の油圧モータ(図示せず)等によって駆動される駆動
輪12が設けられている。そして、遊動輪11と駆動輪
12との間には履帯13が巻回され、該履帯13を前記
油圧モータの回転力で駆動することによって車両は走行
駆動されるものである。
【0007】14は下部走行体1と上部旋回体2との間
に配設された旋回装置で、該旋回装置14は図10およ
び図11に示すように、下部走行体1側の丸胴8と上部
旋回体2側の旋回フレーム3との間に設けられた後述の
内輪16および外輪19からなる旋回輪15と、後述す
る旋回用の減速機24および旋回モータ25と、グリー
スバス27等とにより構成されている。
【0008】16は下部走行体1側に設けられる旋回輪
15の内輪を示し、該内輪16は複数本のボルト17
(1本のみ図示)等を介して丸胴8の上端面側に固着さ
れ、旋回軸O−Oの周囲に同心円状をなして配設されて
いる。また、内輪16の内周側には内歯歯車18が全周
に亘って形成され、該内歯歯車18は後述のピニオン2
6に噛合する構成となっている。さらに、内輪16の外
周側には径方向外向きに突出する環状凸部16Aが一体
形成され、該環状凸部16Aと外輪19との間には後述
の各ローラ20,21,22がそれぞれ周方向に複数配
設されている。
【0009】19は内輪16と共に旋回輪15を構成す
る外輪で、該外輪19は転動子としての各ローラ20,
21,22を介して内輪16の外周側に回転可能に取付
けられ、複数本のボルト23(1本のみ図示)等を介し
て上部旋回体2側の旋回フレーム3に固着されている。
ここで、各ローラ20,21,22のうち、ローラ20
は最大径に形成され、内輪16の環状凸部16A上面側
と外輪19との間に転動可能に複数配設されている。
【0010】また、中間径のローラ21は環状凸部16
Aの下面側と外輪19との間に転動可能に複数配設さ
れ、最小径のローラ22は環状凸部16Aの外周面と外
輪19との間に転動可能に複数配設されている。そし
て、これらの各ローラ20,21,22は内輪16と外
輪19との間に作用するスラスト荷重およびラジアル荷
重を受承することにより、内輪16の周囲で外輪19を
円滑に回転させ、下部走行体1上で上部旋回体2が安定
して旋回駆動されるのを補償している。
【0011】24は上部旋回体2の旋回フレーム3上に
取付けられた旋回用の減速機で、該減速機24は遊星歯
車減速装置等により構成され、その上端側には油圧モー
タからなる旋回モータ25が設けられている。また、減
速機24の下端側にはピニオン26が下向きに突出して
設けられ、該ピニオン26は旋回輪15の内輪16に形
成した内歯歯車18に噛合している。そして、ピニオン
26は旋回モータ25の回転力が減速機24を介して伝
えられることにより、内歯歯車18に沿って自転しつつ
公転し、このときの公転力によって上部旋回体2側を下
部走行体1上で旋回させる構成となっている。
【0012】なお、大型の油圧ショベルにあっては、下
部走行体1と上部旋回体2との間に設けた旋回装置14
が、旋回軸O−Oの周囲に位置する例えば2〜4組の減
速機24および旋回モータ25を含んで構成され、これ
らの各減速機24のピニオン26は一定間隔をもって内
輪16の内歯歯車18に噛合している。
【0013】27は内輪16の内歯歯車18と各ピニオ
ン26との噛合部に供給するグリース等の潤滑油Gを貯
えるグリースバスで、該グリースバス27は図11に示
すように、外周縁部が丸胴8の上端側内周に全周溶接に
より固着された環状の底板28と、該底板28の内周縁
部側から上向きに立設された筒状板29とからなり、該
筒状板29は旋回輪15の内輪16との間で底板28上
にグリース等の潤滑油収容空間30を形成している。
【0014】このように構成される従来技術では、下部
走行体1上で上部旋回体2を旋回させる場合に、旋回装
置14の旋回モータ25を回転駆動し、旋回モータ25
の回転を減速機24を介してピニオン26に伝え、該ピ
ニオン26が内輪16の内歯歯車18に噛合した状態で
回転することにより、上部旋回体2は下部走行体1上で
旋回駆動される。そして、ピニオン26は内歯歯車18
と共にグリースバス27内の潤滑油Gに漬けられ、内歯
歯車18とピニオン26との噛合部は潤滑状態に保持さ
れる。
【0015】また、上部旋回体2の前部側に設けた前記
作業装置を用いて土砂等の掘削作業を行う場合には、下
部走行体1上で上部旋回体2を任意の方向に旋回させた
状態で、前記作業装置を作動させて例えばバケット(図
示せず)により土砂等を掘削する。そして、バケット内
に積込んだ土砂を他の位置に排出するときには、上部旋
回体2を他の位置に向けて旋回させ、この状態で作業装
置を作動させることによりバケット内の土砂を排出させ
る。
【0016】この場合、バケットからの掘削反力や上部
旋回体2側の自重等は、旋回装置14の旋回輪15に負
荷となって作用し、旋回輪15の内輪16と外輪19と
の間には、各ローラ20,21,22を介して大きなス
ラスト荷重とラジアル荷重とが付加されることになる。
また、内輪16の内歯歯車18とピニオン26との間に
も大きな荷重が加えられ、内歯歯車18とピニオン26
との間には大きな摩擦力が発生することになる。そし
て、これらの負荷や摩擦力等は車両構造が大型化するに
応じてより大きくなってしまう。
【0017】そこで、従来技術では、大型の油圧ショベ
ルに用いる旋回輪15の負荷容量を上げるために、車両
重量等に応じて旋回輪15のサイズを大きくし、例えば
内歯歯車18の歯幅に比較して内輪16および外輪19
等の高さ寸法(軸方向寸法)を大きくするようにしてい
る。また、グリースバス27の潤滑油収容空間30内に
はグリース等の潤滑油Gを収容させ、この潤滑油Gで内
歯歯車18とピニオン26との間を潤滑状態に保持する
ことにより、内歯歯車18とピニオン26との間に生じ
る摩擦力を潤滑油Gで低減させるようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、丸胴8の上端側内周にグリースバス27の
底板28を全周溶接等の手段で固着し、底板28の内周
縁部から上向きに立設した筒状板29と内輪16との間
には、底板28上に位置して潤滑油収容空間30を形成
するようにしている。そして、この潤滑油収容空間30
内には内歯歯車18の歯幅に対して規定の高さとなるよ
うにグリース等の潤滑油Gを供給する構成としている。
【0019】しかし、大型の油圧ショベルの場合には、
旋回輪15の負荷容量を増大させるために、内輪16等
の高さ寸法を内歯歯車18の歯幅に比較して大きくする
構成としているから、前記グリースバス27内に収容す
べき潤滑油Gの油量が図11に例示する高さレベルH1
まで増えることになり、例えば数100kgにも及ぶ油
量の潤滑油Gをグリースバス27内に収容する必要があ
る。
【0020】このため、従来技術では、油圧ショベルを
出荷する前の試運転時にグリースバス27内に多量の潤
滑油Gを一旦供給した後に、例えばユーザへの運搬時に
は輸送重量を軽減させるために、下部走行体1から上部
旋回体2を分解して取外すと共に、グリースバス27か
ら潤滑油Gを取出す必要が生じ、余分な手間がかかって
作業性が低下するという問題がある。
【0021】また、グリースバス27内に高さレベルH
1 の潤滑油Gを収容するためには、グリースバス27の
筒状板29を高さ方向に大きく形成する必要が生じ、こ
れによって筒状板29の材料費が増大するばかりでな
く、車両全体の重量もアップしてしまうという問題があ
る。
【0022】さらに、グリースバス27の底板28は外
周縁部を丸胴8の上端側内周に全周溶接して固着する構
成としているから、溶接長さが大きくなるばかりでな
く、この溶接部には残留応力が発生し易く、クラックが
生じた場合にはグリースバス27内の潤滑油Gが外部に
漏洩する原因になるという問題がある。
【0023】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はグリースバス内に収容すべき潤
滑油の油量を減らすことができ、グリースバスを含めた
全体の重量を確実に軽減できると共に、例えば建設機械
の輸送時等に潤滑油をグリースバス内から取出す手間を
省いて作業性を向上できるようにした旋回式建設機械を
提供することを目的としている。
【0024】また、本発明の他の目的は、溶接手段では
なくボルト等の締着手段を用いることによりグリースバ
スの底板を内輪の内周側に固着でき、残留応力等の影響
でクラックが発生する等の問題を解消できるようにした
旋回式建設機械を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、下部走行体と、該下部走行体に旋回装
置を介して旋回可能に支持された上部旋回体とを備え、
前記旋回装置は、前記下部走行体側に設けられる内輪
と、前記上部旋回体側に設けられ、該内輪に転動子を介
して回転可能に取付けられた外輪と、前記内輪の内周側
に形成された内歯歯車に噛合するピニオンを有し、旋回
モータの回転を減速して該ピニオンに伝える旋回用の減
速機と、該減速機のピニオンと前記内輪の内歯歯車との
間に供給する潤滑油を貯えるグリースバスとからなる旋
回式建設機械に適用される。
【0026】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記グリースバスを、外周縁部が前記内歯歯車
の下側に位置して前記内輪の内周側に固着され、内周縁
部が径方向内向きに延びた環状の底板と、該底板の内周
縁部側から上向きに立設され、前記内輪との間で底板上
に潤滑油収容空間を形成する筒状板とから構成したこと
にある。
【0027】これにより、例えば丸胴の上側に位置して
下部走行体側に配設される内輪の内周側にグリースバス
の底板を固着でき、該底板から内歯歯車までの距離を従
来技術のものに比較して短くすることができる。そし
て、筒状板と内輪との間で底板上に形成される潤滑油収
容空間内にグリース等の潤滑油を供給するときには、従
来技術に比較して少量の潤滑油を供給した場合でも、内
歯歯車の歯幅に対して規定高さまで潤滑油を収容させる
ことができる。
【0028】また、請求項2の発明では、前記内輪の内
周側に、前記内歯歯車の下側に位置し、該内歯歯車より
も小さい突出寸法をもって径方向内向きに突出する環状
の突部を設け、該突部の下面側には前記底板の外周縁部
を固着する構成としている。
【0029】内輪の内周側に環状の突部を設けることに
より、該突部の下面に対して底板の外周縁部を突き当て
るようにして底板を内輪に固着することができる。
【0030】さらに、請求項3の発明では、前記突部に
は周方向に間隔をもって複数のねじ穴を形成し、該各ね
じ穴には前記底板の外周縁部を固着するボルトをそれぞ
れ締着してなる構成としている。
【0031】この場合には、突部に形成した各ねじ穴に
複数のボルトをそれぞれ螺着することにより、底板の外
周縁部部を内輪の内周側に各ボルトで固着でき、底板を
含めたグリースバス全体を内輪に一体化することができ
る。
【0032】一方、請求項4の発明では、前記内輪の内
周側に、前記内歯歯車よりも下側の位置を周方向に延び
る切欠き段部を設け、該切欠き段部の下面側には前記底
板の外周縁部を固着する構成としている。
【0033】内輪の内周側に切欠き段部を設けることに
より、該切欠き段部の下面に対して底板の外周縁部を突
き当てるようにして底板を内輪に固着することができ
る。
【0034】また、請求項5の発明では、前記切欠き段
部には周方向に間隔をもって複数のねじ穴を形成し、該
各ねじ穴には前記底板の外周縁部を固着するボルトをそ
れぞれ締着してなる構成としている。
【0035】この場合には、切欠き段部に形成した各ね
じ穴に複数のボルトをそれぞれ螺着することにより、底
板の外周縁部を内輪の内周側に各ボルトで固着でき、底
板を含めたグリースバス全体を内輪に一体化することが
できる。
【0036】一方、請求項6の発明では、前記底板の外
周縁部を前記内輪の内周側に位置して前記内歯歯車の下
側端面に固着する構成としている。
【0037】これにより、内歯歯車の下側端面を利用し
て底板の外周縁部を内輪の内周側に固着することができ
る。
【0038】また、請求項7の発明では、前記内歯歯車
の下側端面には上向きに延びる複数のねじ穴を形成し、
該各ねじ穴には前記底板の外周縁部を固着するボルトを
それぞれ締着してなる構成としている。
【0039】この場合には、内歯歯車の下側端面から上
向きに延びる各ねじ穴に複数のボルトをそれぞれ螺着す
ることにより、底板の外周縁部を内輪の内周側に各ボル
トで固着でき、底板を含めたグリースバス全体を内輪に
一体化することができる。
【0040】さらに、請求項8の発明では、前記内輪の
内周側に、前記底板の外周縁部との間をシールするシー
ル部材を装着してなる構成としている。
【0041】これにより、底板の外周縁部と内輪の内周
側との間をシール部材でシールすることができ、グリー
スバスの潤滑油収容空間内に収容した潤滑油が外部に漏
洩するのを防止できる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳述する。
【0043】ここで、図1ないし図4は本発明の第1の
実施例を示している。なお、本実施例では前述した図9
ないし図11に示す従来技術と同一の構成要素に同一の
符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0044】図中、41は本実施例で採用する旋回輪
で、該旋回輪41は従来技術で述べた旋回輪15と同様
に旋回用の減速機24および旋回モータ25等と共に旋
回装置14を構成し、内輪42、外輪43および各ロー
ラ44,45,46等を有している。そして、旋回輪4
1の内輪42には外周側に環状凸部42Aが一体形成さ
れ、該環状凸部42Aと外輪43との間には転動子とし
ての各ローラ44,45,46が従来技術で述べた各ロ
ーラ20,21,22と同様にそれぞれ転動可能に配設
されている。
【0045】また、内輪42の内周側には内歯歯車47
が一体形成され、この内歯歯車47には従来技術で述べ
た内歯歯車18と同様にピニオン26が噛合している。
しかし、内輪42の内周側には図4に示す如く、内歯歯
車47よりも下側の位置に横断面がL字状をなす切欠き
段部42Bが形成され、該切欠き段部42Bは内輪42
の内周側を全周に亘って延びる下面42B1 と周面42
B2 とにより構成されている。
【0046】さらに、内輪42の内周側には切欠き段部
42Bの位置から径方向内向きに突出する環状の突部4
2Cが一体形成され、該突部42Cの突出寸法は内歯歯
車18に比較して1/4〜1/2程度と小さくなってい
る。そして、該突部42Cには図2にも示すように、周
方向に一定間隔をもって複数のねじ穴42D,42D,
…が穿設され、該各ねじ穴42Dには後述の底板52を
締着するための各ボルト48が図1に示す如く螺着され
ている。
【0047】ここで、内輪42の内周側には図4に示す
如く、内歯歯車47と環状の突部42Cとの間に環状の
凹部42Eが形成され、該凹部42Eは内歯歯車47と
突部42Cとの間に一定寸法の空隙を与える構成となっ
ている。また、突部42Cの上面内周側には面取り部4
2C1 が形成され、突部42Cの下面は切欠き段部42
Bの下面42B1 に連なり、後述する底板52の外周側
が衝合される平坦面として形成されている。
【0048】そして、内輪42の内周側に図4に示す如
く、円板状のカッタ49を用いて内歯歯車47を歯切り
加工するときには、矢示A方向に回転するカッタ49が
突部42Cに接触するのを避けるため、前記凹部42E
と面取り部42C1 とによってカッタ49に対する逃げ
代を突部42Cに与える構成となっている。
【0049】50,50,…は内輪42に形成したボル
ト挿通穴で、該各ボルト挿通穴50は図2に示す如く、
内輪42の周方向に一定間隔をもって複数個配設され、
内輪42の高さ方向(軸方向)に穿設されている。そし
て、各ボルト挿通穴50には従来技術と同様に各ボルト
17が挿通され、該各ボルト17により内輪42は丸胴
8の上端側に強固に固着されている。
【0050】51は内輪42の内歯歯車47と各ピニオ
ン26との間の噛合部に供給するグリース等の潤滑油G
を貯えるグリースバスで、該グリースバス51は従来技
術で述べたグリースバス27とほぼ同様に底板52と筒
状板53とからなり、該筒状板53は旋回輪41の内輪
42との間で底板52上にグリース等の潤滑油収容空間
54を形成している。
【0051】しかし、本実施例によるグリースバス51
は底板52の外周縁部52A側に図3に示す如く、周方
向に一定間隔をもって複数のボルト挿通穴52B,52
B,…が穿設され、底板52の外周縁部52Aは内輪4
2の突部42Cに切欠き段部42Bの下面42B1 を介
して突当てるように衝合される。そして、前記各ボルト
48により底板52を内輪42の突部42Cに固着する
ときには、各ボルト挿通穴52Bを内輪42の各ねじ穴
42Dに一致させた状態で、底板52を内輪42に締着
するための各ボルト48がボルト挿通穴52B側から図
1に示す如く挿通されるものである。
【0052】また、底板52の内周縁部52C側に溶接
により固着され上向きに立設された筒状板53は、従来
技術で述べた筒状板29に比較して高さ(軸方向)寸法
が短く形成され、その上端は図1に示すようにピニオン
26の上面を僅かに越える位置まで延びている。そし
て、潤滑油収容空間54内にはグリース等の潤滑油Gが
供給され、この潤滑油Gは内歯歯車47の歯幅に対して
規定の高さレベルH2 となるように底板52上の潤滑油
収容空間54内に収容されるものである。
【0053】なお、この場合の潤滑油Gはグリース等の
ように比較的高い粘度を有しているから、底板52の各
ボルト挿通穴52B等から外部に漏洩することはない。
また、切欠き段部42Bの下面42B1 と底板52の外
周縁部52Aとの間には、必要に応じてシール部材等を
介装してもよい。
【0054】本実施例による油圧ショベルは上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については従来技
術によるものと格別差異はない。
【0055】然るに、本実施例では、旋回輪41の内輪
42に内歯歯車47の下側に位置して環状の突部42C
を一体形成し、該突部42Cには周方向に一定間隔をも
って各ねじ穴42Dを穿設すると共に、グリースバス5
1の底板52には外周縁部52Aに各ねじ穴42Dと対
応する各ボルト挿通穴52Bを穿設し、グリースバス5
1の底板52を内輪42の突部42C下面に各ボルト4
8により締着する構成としたから、下記のような作用効
果を得ることができる。
【0056】即ち、グリースバス51を内輪42に組付
けるときには、まず、底板52の外周縁部52Aを内輪
42の突部42Cに下面42B1 を介して突当てるよう
に衝合させる。そして、底板52の各ボルト挿通穴52
Bを内輪42の各ねじ穴42Dに一致させた状態で、各
ボルト挿通穴52B内に下側から各ボルト48を挿通し
つつ、内輪42側の各ねじ穴42Dに螺着することによ
り、底板52の外周縁部52Aを内輪42の突部42C
に締着することができる。
【0057】この場合、各ねじ穴42Dと各ボルト挿通
穴52Bとは、例えば内輪42の周方向に一定間隔をも
って複数個穿設され、それぞれに各ボルト48が螺着さ
れるから、グリースバス51の底板52を内輪42に対
し突部42Cを介して強固に固着することができ、底板
52の内周縁部52Cから上向きに立設した筒状板53
と内輪42との間に、ピニオン26と内歯歯車47にグ
リース等の潤滑油Gを供給する潤滑油収容空間54を頑
丈な構造として形成できる。
【0058】そして、丸胴8の上側に配設される内輪4
2の内周側に環状の突部42Cを介してグリースバス5
1の底板52を固着する構成としたから、該底板52か
ら内歯歯車47までの距離を従来技術に比較して確実に
短縮でき、潤滑油収容空間54内に内歯歯車47の規定
高さ(高さレベルH2 )まで供給すべき潤滑油Gの油量
を、従来技術に比較して大幅に減少させることができ
る。
【0059】また、グリースバス51内に収容する潤滑
油Gの高さレベルH2 を、従来技術で述べた高さレベル
H1 (H1 >H2 )よりも小さくできるから、筒状板5
3の高さ寸法を短くすることができ、材料費を削減をで
きると共に、重量の軽減化を図ることができる。
【0060】さらに、内輪42に対する底板52の取付
けは、内輪42の突部42Cに形成した各ねじ穴42D
に各ボルト48を締着することにより行っているから、
従来技術のように溶接手段を用いる必要がなくなり、溶
接時の残留応力によるクラックの発生等の心配がなく、
グリースバス51全体を内輪42の内周側に環状の突部
42C等を介して強固に一体化することができる。
【0061】従って、本実施例によれば、グリースバス
51内に収容すべき潤滑油Gの油量を確実に減らすこと
ができ、グリースバス51の筒状板53を含めた全体の
重量を効果的に軽減できる。そして、油圧ショベルを分
解し、例えば旋回輪41を単体として輸送するとき等に
潤滑油Gをグリースバス51内から取り除く手間を省く
ことが可能となり、運搬時や輸送時の作業性を大幅に向
上できる。
【0062】また、溶接手段ではなく各ボルト48等の
締着手段を用いることによって、グリースバス51の底
板52を内輪42の内周側に固着する構成としたから、
応力集中の発生し易い丸胴8の上端側に溶接等を施す必
要がなくなり、残留応力等の影響でクラックが発生する
等の問題も解消することができる。
【0063】次に、図5は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、前記第1の実施例で述べた旋
回輪41の内輪42に替えて内輪61を採用し、該内輪
61の外周側には環状凸部61Aを形成すると共に、内
輪61の内周側には内歯歯車62よりも下側の位置に横
断面がL字状をなす切欠き段部61Bを形成し、該切欠
き段部61Bは内輪61の内周側を全周に亘って延びる
下面61B1 と周面61B2 とにより構成したことにあ
る。
【0064】ここで、内輪61の切欠き段部61Bに
は、その下面61B1 側から上向きに延び周方向に一定
間隔をもって離間した各ねじ穴61Cが穿設され、該各
ねじ穴61Cには図1に示す第1の実施例と同様に底板
52を締着するための各ボルト48が螺着される。ま
た、内輪61には各ボルト挿通穴63が高さ方向(軸方
向)に穿設され、該各ボルト挿通穴63は内輪61の周
方向に一定間隔をもって複数個配設されている。そし
て、各ボルト挿通穴63には図1に示す第1の実施例と
同様に各ボルト17が挿通され、該各ボルト17により
内輪61は丸胴8の上端側に強固に固着されている。
【0065】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、内輪61の内周側に
切欠き段部61Bを設け、該切欠き段部61Bに各ねじ
穴61Cを穿設する構成としたから、内輪61の内周側
における形状を単純化でき、加工作業等を簡略化するこ
とができる。
【0066】次に、図6ないし図8は本発明の第3の実
施例を示しており、本実施例では前記第1の実施例と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。しかし、本実施例の特徴は、前記第1の実
施例で述べた旋回輪41の内輪42に替えて内輪71を
採用し、該内輪71の内周側には図7に示すように、複
数の歯部72A,72A,…からなる内歯歯車72を形
成すると共に、該内歯歯車72の下側端面72Bには後
述する底板76の外周縁部76Aを直接的に固着する構
成としたことにある。
【0067】ここで、内輪71は従来技術で述べた内輪
16とほぼ同様に形成され、その外周側に環状凸部71
Aを有し、内周側には内歯歯車72の下側端面72Bと
対応する位置に断面L字状の環状段部71Bが形成され
ている。そして、該環状段部71Bは図7に示すよう
に、内輪71の内周側を全周に亘って延びる下面71B
1 と周面71B2 とからなり、下面71B1 は内歯歯車
72の下側端面72Bに対して面一となるように形成さ
れている。
【0068】また、内歯歯車72の各歯部72Aのう
ち、例えば図8に示すように互いに隣接する2本の各歯
部72Aの一方には、その下側端面72Bから一定長さ
をもって上向きに延びるねじ穴72C,72C,…がそ
れぞれ有底穴として形成され、該各ねじ穴72Cには底
板76の外周縁部76Aを締着するための各ボルト73
が螺着されている。さらに、内輪71には各ボルト挿通
穴74が高さ方向(軸方向)に穿設され、該各ボルト挿
通穴74は内輪71の周方向に一定間隔をもって複数個
配設されている。そして、各ボルト挿通穴74には第1
の実施例と同様に各ボルト17が挿通され、該各ボルト
17により内輪71は丸胴8の上端側に強固に固着され
ている。
【0069】一方、内輪71の内歯歯車72と各ピニオ
ン26との間の噛合部にグリース等の潤滑油Gを供給す
るためのグリースバス75は、前記第1の実施例で述べ
たグリースバス51とほぼ同様に、外周縁部76Aおよ
び内周縁部76Bを有した環状の底板76と、該底板7
6の内周縁部76B側に溶接により固着された筒状板7
7とからなり、該筒状板77は旋回輪41の内輪71と
の間で底板76上に環状の潤滑油収容空間78を形成し
ている。
【0070】しかし、本実施例で用いる底板76にあっ
ては、図7に示す如く外周縁部76Aの上面側に、各ボ
ルト73が挿通される各ボルト挿通穴76Cよりも径方
向外側に位置してシール溝79が形成され、該シール溝
79は横断面がコ字形状をなし外周縁部76Aの周方向
へと全周に亘って延びている。そして、このシール溝7
9内にはシール部材としてのOリング80が装着され、
該Oリング80は内輪71の内周側で環状段部71Bの
下面71B1 に締代をもって当接することにより、底板
76の外周縁部76Aと環状段部71Bの下面71B1
との間を液密にシールする構成となっている。
【0071】即ち、グリースバス75の底板76を内輪
71の内周側に組付けるときには、底板76の外周縁部
76Aを内輪71の内周側に環状段部71Bの下面71
B1を介して突当てるように衝合し、底板76側の各ボ
ルト挿通穴76Cを内歯歯車72の各ねじ穴72Cに一
致させた状態で、底板76の下側から各ボルト73を各
ねじ穴72Cに螺着することによって、底板76の外周
縁部76Aを内輪71の内周側に強固に固着する。これ
により、シール溝79内のOリング80は内輪71の内
周側で環状段部71Bの下面71B1 に締代をもって当
接するようになり、底板76の外周縁部76Aと環状段
部71Bの下面71B1 との間を液密にシールするもの
である。
【0072】また、底板76の内周縁部76Bから上向
きに立設された筒状板77は、従来技術で述べた筒状板
29に比較して高さ(軸方向)寸法が短く形成され、そ
の上端は図6に示すようにピニオン26の上面を僅かに
越える位置まで延びている。そして、潤滑油収容空間7
8内にはグリース等の潤滑油Gが供給され、この潤滑油
Gは内歯歯車72の歯幅に対して規定の高さレベルH3
となるように底板76上の潤滑油収容空間78内に収容
されるものである。
【0073】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、内歯歯車72の下側
端面72Bに各ねじ穴72Cを形成し、底板76の外周
縁部76Aを各ボルト73により各ねじ穴72Cを介し
て内輪71の内周側に締着する構成としたから、前記第
2の実施例で述べた切欠き段部61B等に比較して、例
えば環状段部71Bの切込み深さを小さくでき、内輪7
1全体の強度を高めることができると共に、内輪71の
内周側における形状を単純化でき、加工作業等を簡略化
することができる。
【0074】また、内輪71の内周側には環状段部71
Bの下面71B1 と底板76の外周縁部76Aとの間に
Oリング80を装着しているから、底板76の外周縁部
76Aと環状段部71Bとの間を液密にシールでき、潤
滑油収容空間78内に収容した潤滑油Gが外部に漏洩す
るのをOリング80により確実に防止することができ
る。
【0075】さらに、グリースバス75内に収容する潤
滑油Gの高さレベルH3 を、前記第1の実施例で述べた
高さレベルH2 (H2 >H3 )よりもさらに下げること
が可能となり、これによって筒状板77の高さ寸法を確
実に短くでき、材料費を削減をできると共に、重量の軽
減化を図ることができる。
【0076】なお、前記第3の実施例では、内輪71の
内周側に形成した内歯歯車72の各歯部72Aのうち、
図8に示すように互いに隣接する2本の各歯部72Aの
一方にのみねじ穴72Cを形成するものとして述べた
が、これに替えて、例えば全ての各歯部72Aにそれぞ
れねじ穴72C,72C,…を形成してもよく、または
互いに連続する3〜7本の各歯部72Aのうち、1本の
歯部72Aにのみねじ穴72Cを形成する構成としても
よい。
【0077】また、前記第3の実施例では、底板76の
外周縁部76Aにシール溝79を形成し、このシール溝
79内にOリング80を装着するものとして述べたが、
これに替えて、例えば環状段部71Bの下面71B1 側
にシール溝を形成し、このシール溝内にOリング等のシ
ール部材を装着する構成としてもよい。
【0078】さらに、前記第1,第2の実施例では、底
板52の外周縁部52Aを内輪42(61)の内周側に
各ボルト48により固着するものとして述べたが、この
場合でも前記第3の実施例と同様に、Oリング80等の
シール部材を用いることにより内輪42(61)の内周
側と底板52の外周縁部52Aとの間をシールする構成
としてもよい。
【0079】一方、前記各実施例では、旋回輪41の内
輪42(61,71)と外輪43との間に転動子となる
3組の各ローラ44,45,46を配設した3列ローラ
式の旋回輪41を例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば鋼球等からなる転動子を用いたアンギ
ュラ式の旋回輪等を用いる構成としてもよい。
【0080】また、前記各実施例では、建設機械として
大型の油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明は
これに限らず、例えば大型の油圧クレーン等のように旋
回装置が装備された旋回式建設機械に広く適用すること
ができる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、請求
項1に記載の如く、グリースバスの底板を内輪の内周側
に内歯歯車よりも下側の位置で固着し、底板の内周縁部
側から上向きに立設した筒状板と前記内輪との間に潤滑
油収容空間を形成する構成としたから、丸胴の上側に配
設される内輪の内周側にグリースバスの底板を確実に固
着でき、該底板から内歯歯車までの距離を従来技術のも
のに比較して短くすることができる。従って、グリース
バス内に収容すべき潤滑油の油量を確実に減らすことが
でき、グリースバスの筒状板を含めた全体の重量を効果
的に軽減できると共に、例えば油圧ショベル等の建設機
械を輸送するときに潤滑油をグリースバス内から取出す
手間を省くことが可能となり、運搬時や輸送時の作業性
を大幅に向上できる。
【0082】また、請求項2の発明では、前記内輪の内
周側に、前記内歯歯車の下側に位置し、該内歯歯車より
も小さい突出寸法をもって径方向内向きに突出する環状
の突部を設ける構成としているから、該突部の下面に対
して底板の外周縁部を突き当てるようにして底板を内輪
に確実に固着でき、内輪に対するグリースバスの取付け
強度を高めることができる。
【0083】さらに、請求項3の発明では、突部に形成
した各ねじ穴に複数のボルトをそれぞれ螺着することに
より、底板の外周縁部部を内輪の内周側に各ボルトで固
着する構成としたから、底板を含めたグリースバス全体
を内輪に対して各ボルトにより一体化でき、従来技術の
ように応力集中の発生し易い丸胴の上端側に溶接等を施
す必要がなくなり、残留応力等の影響でクラックが発生
する等の問題も解消することができる。
【0084】一方、請求項4の発明では、前記内輪の内
周側に、前記内歯歯車よりも下側の位置で内輪の周方向
に延びる切欠き段部を設ける構成としているから、該切
欠き段部の下面に対して底板の外周縁部を突き当てるよ
うにして底板を内輪に確実に固着でき、内輪に対するグ
リースバスの取付け強度を高めることができる。
【0085】また、請求項5の発明では、切欠き段部に
形成した各ねじ穴に複数のボルトをそれぞれ螺着するこ
とにより、底板の外周縁部部を内輪の内周側に各ボルト
で固着する構成としたから、底板を含めたグリースバス
全体を内輪に対して各ボルトにより一体化でき、従来技
術のように応力集中の発生し易い丸胴の上端側に溶接等
を施す必要がなくなり、残留応力等の影響でクラックが
発生する等の問題も解消することができる。
【0086】さらに、請求項6の発明では、前記底板の
外周縁部を前記内輪の内周側に位置して前記内歯歯車の
下側端面に固着する構成としたから、内歯歯車の下側端
面を利用して底板の外周縁部を内輪に確実に固着でき、
内輪に対するグリースバスの取付け強度を高めることが
できると共に、内輪全体の強度アップを図ることができ
る。
【0087】また、請求項7の発明では、内歯歯車の下
側端面に上向きに延びる複数のねじ穴を形成し、該各ね
じ穴には前記底板の外周縁部を固着するボルトをそれぞ
れ締着する構成としたから、内歯歯車の各ねじ穴に螺着
した複数のボルトにより、底板の外周縁部を内輪の内周
側に確実に固着でき、底板を含めたグリースバス全体を
内輪に対して強固に一体化できると共に、従来技術のよ
うに応力集中の発生し易い丸胴の上端側に溶接等を施す
必要がなくなり、残留応力等の影響でクラックが発生す
る等の問題も解消することができる。
【0088】さらに、請求項8の発明では、内輪の内周
側に底板の外周縁部との間をシールするシール部材を装
着してなる構成としたから、グリースバスの潤滑油収容
空間内に収容した潤滑油が、底板の外周縁部と内輪の内
周側との間から外部に漏洩するのを確実に防止でき、シ
ール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による油圧ショベルの旋
回装置等を示す縦断面図である。
【図2】図1中の内輪を示す平面図である。
【図3】図1中のグリースバスを構成する底板および筒
状板を示す斜視図である。
【図4】図1中の内輪を拡大して示す縦断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例による旋回装置の内輪を
拡大して示す縦断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例による旋回装置等を拡大
して示す縦断面図である。
【図7】図6中の要部拡大図である。
【図8】内輪等を示す図7中の矢示VIII−VIII方向から
みた断面図である。
【図9】従来技術による油圧ショベルを示す外観図であ
る。
【図10】トラックフレームおよび旋回装置等を示す図
9中の矢示X−X方向からみた断面図である。
【図11】図10中の旋回装置等を拡大して示す断面図
である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 3 旋回フレーム 7 トラックフレーム 8 丸胴 14 旋回装置 17,23 ボルト 24 減速機 25 旋回モータ 26 ピニオン 41 旋回輪 42,61,71 内輪 42C 突部 42D,61C,72C ねじ穴 43 外輪 44,45,46 ローラ 47,62,72 内歯歯車 48,73 ボルト 51,75 グリースバス 52,76 底板 52A,76A 外周縁部 52B ボルト挿通穴 52C,76B 内周縁部 53,77 筒状板 54,78 潤滑油収容空間 61B 切欠き段部 72B 下側端面 80 Oリング(シール部材) G 潤滑油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生田目 哲生 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体と、該下部走行体に旋回装置
    を介して旋回可能に支持された上部旋回体とを備え、前
    記旋回装置は、前記下部走行体側に設けられる内輪と、
    前記上部旋回体側に設けられ、該内輪に転動子を介して
    回転可能に取付けられた外輪と、前記内輪の内周側に形
    成された内歯歯車に噛合するピニオンを有し、旋回モー
    タの回転を減速して該ピニオンに伝える旋回用の減速機
    と、該減速機のピニオンと前記内輪の内歯歯車との間に
    供給する潤滑油を貯えるグリースバスとからなる旋回式
    建設機械において、 前記グリースバスを、外周縁部が前記内歯歯車の下側に
    位置して前記内輪の内周側に固着され、内周縁部が径方
    向内向きに延びた環状の底板と、該底板の内周縁部側か
    ら上向きに立設され、前記内輪との間で底板上に潤滑油
    収容空間を形成する筒状板とから構成したことを特徴と
    する旋回式建設機械。
  2. 【請求項2】 前記内輪の内周側には、前記内歯歯車の
    下側に位置し、該内歯歯車よりも小さい突出寸法をもっ
    て径方向内向きに突出する環状の突部を設け、該突部の
    下面側には前記底板の外周縁部を固着する構成としてな
    る請求項1に記載の旋回式建設機械。
  3. 【請求項3】 前記突部には周方向に間隔をもって複数
    のねじ穴を形成し、該各ねじ穴には前記底板の外周縁部
    を固着するボルトをそれぞれ締着してなる請求項2に記
    載の旋回式建設機械。
  4. 【請求項4】 前記内輪の内周側には、前記内歯歯車よ
    りも下側の位置を周方向に延びる切欠き段部を設け、該
    切欠き段部の下面側には前記底板の外周縁部を固着する
    構成としてなる請求項1に記載の旋回式建設機械。
  5. 【請求項5】 前記切欠き段部には周方向に間隔をもっ
    て複数のねじ穴を形成し、該各ねじ穴には前記底板の外
    周縁部を固着するボルトをそれぞれ締着してなる請求項
    4に記載の旋回式建設機械。
  6. 【請求項6】 前記底板の外周縁部は前記内輪の内周側
    に位置して前記内歯歯車の下側端面に固着する構成とし
    てなる請求項1に記載の旋回式建設機械。
  7. 【請求項7】 前記内歯歯車の下側端面には上向きに延
    びる複数のねじ穴を形成し、該各ねじ穴には前記底板の
    外周縁部を固着するボルトをそれぞれ締着してなる請求
    項6に記載の旋回式建設機械。
  8. 【請求項8】 前記内輪の内周側には、前記底板の外周
    縁部との間をシールするシール部材を装着してなる請求
    項1,2,3,4,5,6または7に記載の旋回式建設
    機械。
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